JPH0694491B2 - 耐熱性ビニル系共重合樹脂の製造方法 - Google Patents

耐熱性ビニル系共重合樹脂の製造方法

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JPH0694491B2
JPH0694491B2 JP59024309A JP2430984A JPH0694491B2 JP H0694491 B2 JPH0694491 B2 JP H0694491B2 JP 59024309 A JP59024309 A JP 59024309A JP 2430984 A JP2430984 A JP 2430984A JP H0694491 B2 JPH0694491 B2 JP H0694491B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は透明性、耐熱性、熱安定性および強度などにす
ぐれた、スチレン−メチルメタクリレート−メタクリル
酸を必須の構成モノマー成分とするビニル系共重合樹脂
の製造方法に関する。
従来より、透明性のすぐれた樹脂としてはポリスチレン
またはアクリル樹脂が知られている。
就中、ポリスチレンはこの透明性のほかにも、成形加工
性、寸法安定性、電気的特性ならびに着色性などにすぐ
れている処から、多岐の分野に亘つて利用されているけ
れども、その反面で、耐熱性に関して必ずしも満足すべ
きものでなく、かかる耐熱性の要求される医療用器具、
家庭用電気部品または自動車用部品などの分野では使用
が制限されている。
こうしたポリスチレンの欠点である耐熱性を改良せしめ
た樹脂としては、スチレン−メタクリル酸二元共重合樹
脂(SMAA樹脂)やスチレン−メチルメタクリレート−メ
タクリル酸三元共重合樹脂などが考えられる。
これらのうち、SMAA樹脂は確かに耐熱性にはすぐれる
が、その成形品にはミクロクレーズが発生するために実
用的なものとは言い難い。かかるミクロクレーズなる現
象は、樹脂自体の脆さに起因するもので、成形加工時の
歪に耐えることができなくなつて起こるものと考えられ
ている。
そこで、かかる現象は成形品をアニーリングして成形加
工時の歪を取り除くことによつて低減させることもでき
るが、それのみでは安全を期し難く、抜本的な対策が講
ぜられる必要性に迫られている。
他方、従来のスチレン−メチルメタクリレート−メタク
リル酸三元共重合樹脂は強度も高く、成形品にはミクロ
クレーズの発生も見られないが、かかる旧来の三元共重
合樹脂から得られる成形品にはシルバーストリークスの
発生が見受けられる。これは当該共重合樹脂中のメチル
メタクリレートのポリマー部分が熱安定性に劣り、その
ために射出ないしは押出成形加工時における200〜280℃
という温度で熱分解し、その結果は、成形品中に残存す
る単量体が多くなるという理由によるものと思われる。
ところで、かかる三元共重合樹脂の加熱時における熱分
解を抑制するべく、いわゆるメタクリル系樹脂に一般に
用いられているラジカル重合開始剤たるジアシルパーオ
キシド、ジアルキルパーオキシド、パーオキシカーボネ
ートまたはパーオキシエステルなどを使用した場合で
も、成形品のシルバー発生を抑えることができなかつ
た。
また、アミン系またはフエノール系などの酸化防止剤の
添加も殆んど効果がなく、却つて樹脂を着色せしめると
いう欠点が見受けられた。
さらに、メルカプタン類の添加も試みはしたが、同様に
効果は殆んどなく、樹脂に悪臭が残つたり、あるいは加
熱されたさいに着色するなどの欠点があつた。
しかるに、本発明者らは前述された如き従来技術におけ
る種々の欠点の存在に鑑みて、かかる諸欠点が悉く解消
された有用なる樹脂を得るべく鋭意検討を重ねた結果、
特定の重合開始剤と、さらに特定の重合調整剤とを組み
合わせて用いて特定の単量体組成になる単量体混合物を
重合せしめることにより、耐熱性、熱安定性および強度
が著しくすぐれた、しかも透明性にもすぐれた有用なる
ビニル系共重合樹脂が得られることを見出すに及んで、
本発明を完成させるに到つた。
すなわち、本発明は98〜16重量%のスチレンと、1〜49
重量%のメチルメタクリレートと、1〜35重量%のメタ
クリル酸とを必須の構成単量体成分として用い、該必須
単量体の総量100重量部に対して、それぞれ0.01〜1.5重
量部の低温活性型t−ブチルパーオキシエステル類およ
び高温活性型有機過酸化物類をラジカル重合開始剤とし
て用い、さらに0.01〜2重量部のメチルスチレン・ダイ
マーを重合調整剤として用いて、60〜150℃なる温度範
囲で重合せしめることから成る、とくに耐熱性にすぐれ
たビニル系共重合樹脂の製造方法を提供するものであ
る。
このように、本発明は単量体の重量比、スチレン:メチ
ルメタクリレート:メタクリル酸=98〜16重量%:1〜49
重量%:1〜35重量%なる特定範囲の重合を扱うものであ
り、スチレンが16重量%未満の場合には成形加工性の低
下した樹脂が得られるのみならず、熱安定性の劣つたも
のしか得られないので好ましくなく、またメチルメタク
リレートが1重量%未満の場合には強度の低い樹脂しか
得られなくなり、成形品にはミクロクレーズが発生する
などの欠点が現われるし、逆に49重量%を越える場合に
は、成形加工中に揮発性物質が多量に発生して成形品の
表面にシルバーストリークスを生じ、実用性に乏しい樹
脂しか得られなくなるので、いずれも好ましくなく、さ
らにメタクリル酸が35重量%を越える場合には、流動性
の著しく低い樹脂として得られ、しかも押出成形加工が
難しく、したがつて満足な成形品を得ることができなく
なるので好ましくない。
前記ラジカル重合開始剤のうち、まず低温活性型t−ブ
チルパーオキシエステル類としては、半減期10時間の分
解温度が90℃未満の化合物、例えばt−ブチルパーオキ
シネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
またはt−ブチルパーオキシイソブチレートなどがある
し、次いで高温活性型有機過酸化物類としては、半減期
10時間の分解温度が90℃以上の化合物、例えば1,1−ビ
ス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチ
ルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシア
セテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミ
ルパーオキシドまたはジ−t−ブチルパーオキシドなど
がある。
また、前記重合調整剤たるメチルスチレン・ダイマーと
して代表的なものには2,4−ジフェニル−4−メチル−
1−ペンテンまたは2,4−ジフエニル−4−メチル−2
−ペンテンなどがある。
そして、前記したそれぞれのタイプのラジカル重合開始
剤の使用量としては0.01〜1.5重量%(対、必須構成単
量体の総量100重量部)、好ましくは0.05〜1重量%
(同上)なる範囲内が適当であるし、他方、前記した重
合調整剤メチルスチレン・ダイマーの使用量としては0.
01〜2重量%、好ましくは0.05〜1.5重量%(同上)な
る範囲内が適当である。
ところで、ラジカル重合開始剤または重合調整剤の使用
量が上記した範囲より少ない場合には、重合終了後の共
重合樹脂中に単量体が多量に残存するようになつたり、
共重合樹脂の分子量が大きくなつて成形加工性が困難と
なるし、逆に、これら両剤の使用量が上記した範囲より
多くなる場合には、ラジカル重合開始剤の分解物や重合
調整剤の残留が多くなり、したがつて樹脂の熱安定性が
劣るし、着色も大きくなるし、また分子量が低下するた
めに機械強度の劣つた成形品しか得られなくなり、本発
明によつて期待される効果が微塵も見られなくなるの
で、いずれも好ましくない。
かくて、これらラジカル重合開始剤と重合調整剤との使
用量は、それら両剤の種類、重合温度、重合時間および
得られる共重合樹脂の分子量などからして、前掲された
如き範囲内で決定される。
本発明方法を実施するに当つては、従来公知の重合方
法、たとえば塊状重合法、溶液重合法または懸濁重合法
のいずれの方法をも適用することができるが、そのさい
に、スチレン、メチルメタクリレートおよびメタクリル
酸なる前記必須構成単量体を、重合開始前または重合中
に、一括仕込み、分割仕込み、または連続仕込みして、
生成共重合樹脂の組成の均一化を図るようにするのが望
ましい。
そこで、本発明方法を懸濁重合法を例にとつて詳細に説
明すると、重合時の温度は使用する重合開始剤の分解温
度に応じた温度に設定される必要があるが、通常は、単
量体の重合率が60〜95重量%までの第一段階では50〜13
0℃、好ましくは70〜110℃が適当であるし、次いで重合
完了までの第二段階では80〜150℃、好ましくは90〜140
℃が適当である。
そのさいに用いられる前掲の如きラジカル重合開始剤
は、未反応残存単量体の量を減少させるためにも、2種
以上の併用によるのが望ましい。
かかる懸濁重合時には、通常、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリ
アルキレンオキサイドの如き有機系水溶性高分子などを
安定剤として使用することができるし、また懸濁助剤と
して、塩化ナトリウム、りん酸水素二ナトリウム、りん
酸水素二ナトリウム、炭酸ナトリウムまたはアルキルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムの如き各種金属塩を用いる
ことができる。
また、本発明の共重合樹脂の耐熱性を大幅に妨げない範
囲で、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレー
ト、無水マレイン酸、フマル酸、フマル酸のモノーもし
くはジエステル、けい皮酸、α−メチルスチレンまたは
p−メチルスチレンなどの共重合性単量体を用いてもよ
く、あるいはSBSブロツクゴムまたはアクリルゴムなど
の各種エラストマー類を添加しても差し支えない。
懸濁重合法以外の他の重合法による場合もまた、常法に
従つて適宜、製造条件を設定すればよいことは勿論であ
る。
このようして得られる本発明のビニル系共重合樹脂は通
常使用されている成形機により容易に成形することがで
きるが、そのさいの溶融温度範囲としては180〜300℃、
好ましくは220〜280℃なる範囲内が適当であり、こうし
た範囲内で成形された本発明の共重合体樹脂は最も優れ
た性能を発揮するものである。
この溶融温度範囲が180℃よりも低くなると満足すべき
成形品が得られ難くなり、たとえ成形品が得られたとし
ても、その成形品中に内在する残留歪が大きく、十分な
性能を発揮するには至らなくなるし、逆に300℃を越え
ると、“ヒケ”や、“ヤケ”とか“ジエツテイング・マ
ーク”などの成形品の外観不良が頻発したり、熱と剪断
力に起因する分子切断をも惹起したりするため、同様に
十分な性能が発揮され得なくなるので、いずれも好まし
くない。
本発明のビニル系共重合樹脂は耐熱性を始め、強度およ
び耐摩耗性などの諸性能に優れる処から、その用途は広
く、蛍光燈カバー、ランプシエードなどの照明器具用カ
バー類、哺乳瓶、人工透析器などの医療用器具類、VT
R、OA、ステレオ、ラジオなどの銘板類、扇風機の羽
根、コーヒーメーカーの部品などの家庭電気機器類、カ
ーメーター、カーオーデイオなどのプリズムレンズを始
め、インナーレンズやランプなどの自動車用部品、また
はカセツト、カセツトケース、ダストカバー、櫛、化粧
品の容器などの雑貨類など極めて多岐に及ぶものであ
る。
次に、本発明を実施例および比較例により具体的に説明
するが、共重合樹脂についての物性評価は下記の要領に
従つたものである。
なお、成形加工性の一尺度として「流動性」を採用する
ことにし、そのために「メルトフローインデツクス」の
データーを以て示すことにした。
メルトフローインデツクス ASTM D−1238の工法に準拠した。
引張り強さ ASTM D−638に準拠した。
曲げ強さ ASTM D−790に準拠した。
加熱変形温度 ASTM D−648(264PSI)に準拠した。
鉛筆硬度試験 JIS K−5400に準拠した。
落錘衝撃強度 1オンス射出成形機〔山城精機(株)製インライン・ス
クリユー・タイプ「SAV−30型」〕によつて80×80×3mm
の試験片を作成し、その中心部に、半径20mmの半球状の
100gの錘を落下させ、その50%破壊高さを求めた。試験
温度は23±1℃とした。
シルバーストリークスの発生 上記に示した1オンス射出成形機によつて成形された
試験片についてシルバーストリークスの発生状態を調べ
た。
○:シルバーストリークスの発生は認められず。
×:シルバーストリークスの発生が認められた。
ミクロクレーズの発生 前記に示した1オンス射出成形機によつて成形された
試験片を恒温室内(23℃)に1週間静置後におけるミク
ロクレーズの発生を観察する。
○:ミクロクレーズの発生は認められず。
×:ミクロクレーズの発生が認められた。
実施例1 5のステンレス製反応容器に、蒸留水の2を仕込
み、懸濁安定剤として、部分けん化ポリビニルアルコー
ルの10gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
の0.05gを溶解させたのち、スチレンの600g、メチルメ
タクリレートの200g、メタクリル酸の200g、流動パラフ
インの10g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエートの6g、t−ブチルパーオキシベンゾエートの1g
および2,4−ジフエニル−4−メチル−1−ペンテンの4
gを順次仕込んだ。窒素ガスで器内を置換し、300rpmの
撹拌下に、昇温させて80℃で6時間懸濁重合させ、さら
に110℃で3時間重合反応を継続させた。
ここに生成した粒状スチレン−メチルメタクリレート−
メタクリル酸三元共重合樹脂を洗浄し、次いで脱水を行
なつてから乾燥せしめた。
しかるのち、この共重合樹脂にその重量に対して0.1%
のテトラキス〔4−メチレン−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4′−ヒドロキシフエニル)プロピオネー
ト〕メタンを加え、窒素気流中にて、シリンダー温度26
0℃の押出機でペレツト化せしめた。
その後、このペレツトを溶融温度230℃で射出成形せし
め、得られた成形品について各種の物性評価を行なつ
た。それらの結果は第1表および第2表に示す。
実施例2 実施例1と同様の反応器に、蒸留水の2を仕込み、懸
濁安定剤としてカルボキシメチルセルロースの10gおよ
びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの0.05gを溶
解させ、さらにスチレンの550g、メチルメタクリレート
の300g、メタクリル酸の100g、α−メチルスチレンの50
g、t−ブチルパーオキシイソブチレートの3g、t−ブ
チルパーオキシアセテートの1gおよび2,4−ジフエニル
−4−メチル−1−ペンテンの3gを順次仕込んで、窒素
ガスで器内を置換し、300rpmの撹拌下に昇温させて85℃
で9時間懸濁重合させ、さらに110℃で3時間重合反応
を続行せしめた。
生成した粒状共重合樹脂を洗浄し、脱水し、乾燥せしめ
た。
しかるのち、この共重合樹脂にその重量に対して、それ
ぞれ0.1%のモンタンワツクス酸の1,3−ブタンジオール
エステルと、0.1%の2,6−ジ−t−ブチル−メチルフエ
ノールとを加え、窒素気流中にてシリンダー温度260℃
の押出機でペレツト化せしめた。
その後、得られた共重合樹脂のペレツトを溶融温度230
℃で射出成形せしめ、得られた成形品を各種の試験用に
供した。それらの結果は第1表および第2表に示す。
実施例3 実施例1と同様の反応器に、2の蒸留水を仕込んで、
部分けん化ポリビニルアルコールの10g、りん酸水素二
ナトリウムの1g、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムの0.05gを溶解させ、さらにスチレンの700g、
メチルメタクリレートの100g、メタクリル酸の100g、エ
チルアクリレートの50g、α−メチルスチレンの50g、t
−ブチルパーオキシイソブチレートの3g、1,1−t−ブ
チルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロネキサン1g
および2,4−ジフエニル−4−メチル−2−ペンテンの3
gを順次仕込んで、器内を窒素ガスで置換し、300rpmの
撹拌下に昇温させ、85℃で9時間懸濁重合せしめ、さら
に110℃で3時間重合反応を継続せしめた。
次いで、ここに得られた粒状の共重合樹脂を洗浄し、脱
水し、乾燥せしめたのち、窒素気流中にてシリンダー温
度250℃の押出機でペレツト化せしめた。
しかるのち、このペレツトを溶融温度250℃で射出成形
せしめ、得られた成形品について各種の物性試験を行な
つた処を、第1表に示す。
実施例4 単量体の仕込み組成を、スチレンの550g、メチルメタク
リレートの300gおよびメタクリル酸の150gに変更した以
外は、実施例1と同様にして共重合樹脂を得、次いで成
形品を得、各種の物性評価を行なつた処を、第1表に示
す。
比較例1 単量体の仕込み組成を、スチレンの200gおよびメチルメ
タクリレートの600gおよびメタクリル酸の200gに変更し
た以外は、実施例1と同様にして対照用の共重合樹脂を
得、次いで成形品を得、各種の物性試験を行なつた処
を、第1表に示す。
比較例2 2,4−ジフエニル−4−メチル−1−ペンテンの代わり
に、3gのn−ドデシルメルカプタンを使用するように変
更した以外は、実施例1と同様にして対照用の共重合樹
脂を得、次いで成形品を得、各種の物性評価を行なつた
処を、第1表に示す。
比較例3 過酸化ベンゾイルの5gとt−ブチルパーオキシドの1gを
ラジカル重合開始剤として用い、かつt−ドデシルメル
カブタンの2gを重合調製剤として使用するように変更し
た以外は、実施例1と同様にして対照用の共重合樹脂を
得、次いで成形品を得、各種の物性試験を行なつた処
を、第1表に示す。
比較例4 単量体の仕込み組成を、スチレンの800gおよびメタクリ
ル酸の200gとして、メチルメタクリレートの使用を一切
欠如するように変更した以外は、実施例1と同様にして
対照用の共重合樹脂を得、次いで成形品を得、各種の物
性評価を行なつた処を、第1表に示す。
比較例5および6 市販品としての「タイリル 783」〔旭ダウ(株)製の
スチレン−アクリロニトリル二元共重合樹脂〕および
「ダイラーク 232」(米国アーコ・ケミカル社製のス
チレン−無水マレイン酸二元共重合樹脂)を用いて各種
の物性試験を行なつた。
比較例7 触媒をt−ブチルパーオキシベンゾエートの代わりにベ
ンゾエルパーオキサイド(半減期10時間の分解温度74
℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして共重合樹
脂を得、次いで成形品を得、各種物性評価を行った。
結果を第3表に示す。尚、この際第3表中には実施例1
の結果も併記した。
それらの結果はまとめて第2表に示すが、このさい、同
表中には実施例1および2で得られた本発明の三元共重
合樹脂を用いた場合についても併記した。
以上に示したように、本発明方法に従つて得られるビニ
ル系共重合樹脂は、従来の懸濁重合法に従つて得られる
共重合樹脂に比べ、シルバーストリークスやミクロクレ
ーズの発生も解消されているし、しかも如何に格別顕著
な効果を奏しているものであるかを例示しているのが第
1表であり、他方、旧来のスチレン−アクリロニトリル
二元共重合樹脂(AS樹脂)およびスチレン−無水マレイ
ン酸二元共重合樹脂(SMA樹脂)と、本発明方法に従つ
て得られるビニル系共重合樹脂との諸物性を対比応させ
ているのが第2表であるが、第1表の結果によれば、本
発明方法に従つて得られる樹脂が従来の方法によつて得
られる樹脂に比して、シルバーストリークスやミクロク
レーズの発生もなく、優れた耐熱性、衝撃強度および耐
摩耗性などの諸物性を備え、これら諸物性のバランスが
よくとれていることも知れるし、他方の第2表の結果に
よれば、本発明の方法により得られる樹脂が旧来のAS樹
脂と同様の高い衝撃強度を有しているものであり、また
旧来のSMA樹脂に比して遥かに改良された耐熱性、衝撃
強度および耐摩耗性などの諸物性を有しているものであ
るということも併せて知れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220:14)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】98〜16重量%のスチレン、1〜49重量%の
    メチルメタクリレートおよび1〜35重量%のメタクリル
    酸からなる必須単量体の混合物100重量部に対して、ラ
    ジカル重合開始剤として、低温活性型t−ブチルパーオ
    キシエステル類の0.01〜1.5重量部と、高温活性型有機
    過酸化物類の0.01〜1.5重量部とを、また重合調整剤と
    して、メチルスチレン・ダイマーの0.01〜2重量部を加
    え、60〜150℃なる温度範囲において重合せしめること
    を特徴とする、ビニル系共重合樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】前記低温活性型t−ブチルパーオキシエス
    テル類が、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t
    −ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシ
    −2−エチルヘキサノエートおよびt−ブチルパーオキ
    シイソブチレートよりなる群から選ばれる少なくとも1
    種の化合物であることを特徴とする、特許請求の範囲第
    1項に記載された方法。
  3. 【請求項3】前記高温活性型有機過酸化物類が、1,1−
    ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシク
    ロヘキサン、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブ
    チルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシ
    アセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジク
    ミルパーオキシドおよびジ−t−ブチルパーオキシドよ
    りなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であるこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載された方
    法。
  4. 【請求項4】前記メチルスチレン・ダイマーが、2,4−
    ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンおよび/または
    2,4−ジフェニル−4−メチル−2−ペンテンであるこ
    とを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載された方
    法。
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