JPH0687189A - 透明成形体 - Google Patents

透明成形体

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JPH0687189A
JPH0687189A JP4239823A JP23982392A JPH0687189A JP H0687189 A JPH0687189 A JP H0687189A JP 4239823 A JP4239823 A JP 4239823A JP 23982392 A JP23982392 A JP 23982392A JP H0687189 A JPH0687189 A JP H0687189A
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JP
Japan
Prior art keywords
group
refractive index
high refractive
coating film
sulfur
Prior art date
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Pending
Application number
JP4239823A
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English (en)
Inventor
Mutsuo Aoyagi
六夫 青▲やぎ▼
Kunihiro Hatanaka
邦宏 畠中
Takashi Taniguchi
孝 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を主鎖およ
び/または側鎖に硫黄を有する有機高分子成形体の表面
に設けてなる透明成形体。 【効果】耐候性に優れ、かつ耐すり傷性、染色性などが
良好で、さらに屈折率の高い有機高分子成形体に干渉縞
を発生させることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高屈折率の紫外線吸収
性塗膜を有し、耐候性に優れ、かつ耐すり傷性、染色性
などが良好で、さらに屈折率の高い有機高分子成形体に
干渉縞による外観不良を生じることがない眼鏡用レン
ズ、カメラ用レンズなどの光学用に適した透明成形体に
関する。
【0002】
【従来の技術】高屈折率レンズは、低屈折率のハードコ
ーティング膜で被覆すると干渉縞の発生が著しく、光学
材料として好ましくないものとなってしまうため、プラ
スチックレンズの屈折率に近い高屈折率の被覆を与える
ハードコーティング剤を塗布することが望まれる。
【0003】高屈折率の塗膜を得る方法としては、チタ
ン、タンタルなどのアルコラートとメラミン樹脂などか
ら得る方法が、特開昭57−37301号公報に開示さ
れている。
【0004】また、特開昭58−46301号公報、特
開昭59−49501号公報、特開昭63−22563
5号公報にはチタンアルコラートとコロイダルシリカ、
あるいはコロイド状酸化チタンとシランカップリング剤
などからなる組成物についての技術が開示されている。
【0005】一方、特開昭63−223701号公報に
は酸化セリウム微粒子、特定の有機ケイ素化合物および
シリカ微粒子からなる高屈折率の塗膜について開示され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭57−
37301号公報の方法では充分な高屈折率が得られ
ず、また、耐水性も充分でないという問題点を有する。
また、特開昭58−46301号公報や特開昭59−4
9501号公報による方法でも、耐水性に劣り、かつ塗
膜が黄変するという問題点もある。さらには塗膜の白濁
によるヘーズの問題や耐候性が劣るなどの欠点もある。
また、特開昭63−225635号公報による技術も紫
外線照射によって塗膜が黄変し易く、耐候性に乏しいと
いう問題があり、特に耐候性テスト後の塗膜密着性が不
良となる致命的欠陥を有するものである。また、酸化セ
リウム微粒子を用いる特開昭63−223701号公報
による技術も、充分な高屈折率を得るに充分な酸化セリ
ウムを使用すると塗膜が黄変し、一方、塗膜黄変を改良
できる程度の添加量であると高い屈折率が得られないと
いう二律背反の問題を有している。
【0007】そこで本発明は、これらの問題点を解決し
ようとするものであり、充分な高屈折率、優れた耐候
性、耐水性を有し、かつ、黄変、ヘーズによる透明性低
下などがなく、外観に優れた透明成形体を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために下記の構成からなる。
【0009】「高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を主
鎖および/または側鎖に硫黄を有する有機高分子成形体
の表面に設けてなる透明成形体」本発明における「高屈
折率を有する紫外線吸収性塗膜」の「高屈折率」とは屈
折率1.54以上、好ましくは1.54〜1.70を意
味する。なお、紫外線吸収性塗膜の屈折率は、それが塗
布される主鎖および/または側鎖に硫黄を有する有機高
分子成形体の屈折率と同一又は近いことが好ましい。
【0010】本発明における高屈折率を有する紫外線吸
収性塗膜として好ましいものは、下記AおよびBを主成
分として含む組成物の硬化物からなる。
【0011】A.酸化セリウムと酸化チタンとの複合酸
化物。
【0012】B.下記一般式(I)で表わされる有機ケ
イ素化合物および/またはその加水分解物。
【0013】 R1 a 2 b Si(OR3 4-a-b (I) (式中R1 、R2 は各々アルキル基、アルケニル基、ア
リール基またはハロゲン基、エポキシ基、グリシドキシ
基、アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基ある
いはシアノ基を有する炭化水素基、R3 は炭素数が1〜
8のアルキル基、アルコキシアルキル基、アシル基、フ
ェニル基であり、aおよびbは0または1である。)こ
こで、A成分である酸化セリウムと酸化チタンからなる
複合酸化物とは、それぞれ酸化セリウム、酸化チタンが
微粒子状であり、それらがさらに凝集、または混在した
状態で水および/または有機溶媒中に分散された、いわ
ゆるゾルの状態で存在するものである。かかる複合酸化
物は製造段階で酸化セリウムと酸化チタンを混合させて
も、それぞれ単独で製造後に混合しても何ら問題はな
い。特に、均一な混合状態を得るには製造段階で混合さ
せる方法が好ましい。
【0014】一方、酸化セリウムと酸化チタンからなる
複合酸化物は、紫外線吸収能力を有し、吸収端が370
mμにある。
【0015】かかる複合酸化物中における酸化セリウム
および酸化チタンの重量比率は、酸化チタンに対する酸
化セリウムの重量比率(酸化セリウム/酸化チタン)で
0.1以上、1.4以下であることが必要である。すな
わち、0.1未満では良好な耐候性を有する被膜が得ら
れない。また、1.4を越える場合には膜が黄褐色に着
色するという欠点がある。
【0016】また、複合酸化物微粒子の平均粒子径は単
独および凝集のいずれにおいても、1mμ以上、100
mμ以下のものが用いられる。粒子径とは、単独、凝集
のいずれにおいても、その最高径を意味する。平均粒子
径が100mμを越えると透明な膜が得られない。また
1mμ未満では微粒子の安定性が不良であるばかりか、
膜の染色性が著しく低下するという欠点がある。また、
本発明における粒子径は、日本電子製JEM−1200
によって測定した値であり、平均粒子径とは、少なくと
も100個の粒子の粒子径の平均をとったものである。
さらに、本発明においては、組成物の硬化後において
も、同様に、平均粒子径が1mμ以上、100mμ以下
の条件を満たすものである。
【0017】酸化セリウムおよび酸化チタンは、一般に
は、二酸化セリウム、二酸化チタンの形で、水あるいは
溶剤に分散させたコロイド液が入手し易く操作も簡単で
ある。しかし、酸化セリウム、酸化チタンであればどの
ようなものでもよく、また、その存在状態についても前
記のように限定されるものではなく、例えば、粉砕法あ
るいは、気相合成法等により得られたものを分散媒中に
均一に分散し用いることも可能である。
【0018】本発明のB成分に含まれる一般式(I)で
表わされる有機ケイ素化合物および/またはその加水分
解物の具体的な代表例としては、メチルシリケート、エ
チルシリケート、n−プロピルシリケート、i−プロピ
ルシリケート、n−ブチルシリケート、sec−ブチル
シリケートおよびt−ブチルシリケートなどのテトラア
ルコキシシラン類、およびその加水分解物さらにはメチ
ルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メ
チルトリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキ
シシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメト
キシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
アセトキシシラン、ビニルトリメトキシエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリ
エトキシシラン、γ−クロロプロピルトリアセトキシシ
ラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエ
トキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、クロロメ
チルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシ
ラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシ
ドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエ
チルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリ
エトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシ
シラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、
α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グ
リシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラ
ン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−
グリシドキシブチルトリエトキシシラン、β−グリシド
キシブチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシブチ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシ
ラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ
−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、(3,4−
エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリプロポキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシエトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリフェノキシシ
ラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、δ−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリメトキシシラ
ン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルト
リエトキシシランなどのトリアルコキシシラン、トリア
シルオキシシランまたはトリフェノキシシラン類または
その加水分解物およびジメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチ
ルジエトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ
−メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリルオキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルメチルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキ
シシラン、メチルビニルジエトキシシラン、グリシドキ
シメチルメチルジメトキシシラン、グリシドキシメチル
メチルジエトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチ
ルジメトキシシラン、α−グリシドキシエチルメチルジ
エトキシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジメト
キシシラン、β−グリシドキシエチルメチルジエトキシ
シラン、α−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン、α−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、β−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、β−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジプロポキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルビニルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルビニルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラ
ンなどジアルコキシシランまたはジアシルオキシシラン
類またはその加水分解物がその例である。
【0019】これらの有機ケイ素化合物は1種または2
種以上添加することも可能である。特に染色性付与の目
的にはエポキシ基、グリシドキシ基を含む有機ケイ素化
合物の使用が好適である。
【0020】これらの有機ケイ素化合物はキュア温度を
下げ、硬化をより進行させるためには加水分解して使用
することが好ましい。
【0021】加水分解は純水または塩酸、酢酸あるいは
硫酸などの酸性水溶液を添加、撹拌することによって製
造される。さらに純水あるいは酸性水溶液の添加量を調
節することによって加水分解の度合をコントロールする
ことも容易に可能である。加水分解に際しては、一般式
(I)の−OR3 基と等モル以上、3倍モル以下の純水
または酸性水溶液の添加が硬化促進の点で特に好まし
い。
【0022】加水分解に際しては、アルコール等が生成
してくるので、無溶媒で加水分解することが可能である
が、加水分解をさらに均一に行なう目的で有機ケイ素化
合物と溶媒を混合した後、加水分解を行なうことも可能
である。また目的に応じて加水分解後のアルコール等を
加熱および/または減圧下に適当量除去して使用するこ
とも可能であるし、その後に適当な溶媒を添加すること
も可能である。これらの溶媒としてはアルコール、エス
テル、エーテル、ケトン、ハロゲン化炭化水素あるいは
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などの溶媒が
挙げられる。また、これらの溶媒は必要に応じて2種以
上の混合溶媒として使用することも可能である。また、
目的に応じて加水分解反応を促進し、さらに予備縮合等
の反応を進めるために室温以上に加熱することも可能で
あるし、予備縮合を抑えるために加水分解温度を室温以
下に下げて行なうことも可能であることは言うまでもな
い。
【0023】本発明の被膜中にはAおよびB成分以外の
他の成分を添加することによって性能の改良、改質が可
能である。
【0024】例えば染色性、耐候性をより一段と向上さ
せる目的からC成分として、各種エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂の使用が好ましい。中でもビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂は被膜の屈折率を大きく低下
させずに染色性を大きく向上させることが可能な点から
とくに好ましい。また、エポキシ樹脂におけるエポキシ
当量としては特に限定されないが、他成分との相溶性、
取り扱い易さなどの観点から400以下のものが好まし
く使用される。
【0025】本発明におけるA、BおよびC成分の添加
比はその目的とする屈折率および適用される基材によっ
て適宜、最適化されるべきものであるが、特に基材の屈
折率が1.54以上、あるいはそれ以上の屈折率を有す
る場合には、B成分100重量部に対してA成分が25
〜800重量部、C成分が0〜300重量部であること
が好ましい。すなわち、A成分が25重量部より少ない
と反射干渉縞不良、耐候性不良などの問題があり、80
0重量部を越えるとベースが高くなり、透明性が低下し
表面にクラックが発生するなどの問題がある。特に高い
表面硬度と高屈折率の両機能を同時に満足させる場合に
は50〜400重量部の範囲が好ましい。
【0026】また、一般に複数の屈折率の違う被膜を積
層することにより反射防止効果を奏することが知られて
いるが、その中で、ある屈折率を有する膜上に、その膜
よりも低い屈折率を有する被膜を形成する場合において
は、その差が大きいほど反射防止効果が高いことが知ら
れている。そのため本発明の膜上に湿式法によりさらに
低い屈折率を有する被膜を形成した場合、本発明の膜は
高い屈折率を有するため優れた反射防止効果をも奏する
ことができる。
【0027】一方、反射防止性を付与するには、前記コ
ーティング組成物の上に単層または多層の反射防止膜を
乾式法で形成する方法もある。その形成物質としては、
本質的に硬度の高い無機物であって、金属、金属あるい
は半金属の酸化物、フッ化物、ケイ化物、ホウ化物、炭
化物、窒化物、硫化物等が選ばれる。
【0028】金属酸化物としては、SiO2 、SiO、
ZrO2 、Al2 3 、TiO2 、Sb2 3 、Sb2
2 、Y2 3 、酸化タリウム、酸化イッテルビウム、
酸化タンタル等が挙げられる。フッ化物としては、Mg
2 等があげられる。金属窒化物としては、Si3 4
等が挙げられる。
【0029】前記物質を単層または多層の反射防止膜を
形成させる方法としては、真空蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法
などが挙げられる。
【0030】さらには本発明の被膜形成時に使用される
コーティング組成物には、塗布時におけるフローを向上
させ、塗膜の平滑性を向上させて塗膜表面の摩擦係数を
低下させる目的で各種の界面活性剤を使用することも可
能であり、特にジメチルシロキサンとアルキレンオキシ
ドとのブロックまたはグラフト重合体、さらにはフッ素
系界面活性剤などが有効である。また染顔料や充填材を
分散させたり、有機ポリマーを溶解させて塗膜を着色さ
せたり、塗布性、基材との密着性、物性向上などコーテ
ィング剤として実用性を改善させることも容易に可能で
ある。
【0031】さらに耐熱劣化向上法として酸化防止剤を
添加することも容易に可能である。本発明の被膜は、前
記コーティング組成物を硬化させることによって得られ
るが、硬化は乾燥または加熱処理することによって行わ
れる。なお、加熱温度はかなり広範囲で使用でき、50
〜250℃で充分に良好な結果が得られる。
【0032】また硬化促進、低温硬化などを可能とする
目的で各種の硬化剤が併用可能である。硬化剤としては
各種エポキシ樹脂硬化剤、あるいは各種有機ケイ素樹脂
硬化剤などが使用される。これら硬化剤の具体的な例と
しては、各種の有機酸およびそれらの酸無水物、窒素含
有有機化合物、各種金属錯化合物あるいは金属アルコキ
シドさらにはアルカリ金属の有機カルボン酸塩、炭酸塩
など各種塩が挙げられる。これらの硬化剤は2種以上混
合して使用することも可能である。
【0033】これら硬化剤の中でも本発明の目的には、
塗料の安定性、コーティング後の塗膜の着色の有無など
の点から、特に下記に示すアルミニウムキレート化合物
が有用である。ここでいうアルミニウムキレート化合物
とは、例えば一般式AlXn 3-n で示されるアルミニ
ウムキレート化合物である。
【0034】ただし式中、XはOL(Lは低級アルキル
基)、Yは一般式M1 COCH2 COM2 (M1 、M2
はいずれも低級アルキル基)で示される化合物に由来す
る配位子、および一般式M3 COCH2 COOM4 (M
3 、M4 はいずれも低級アルキル基)で示される化合物
に由来する配位子から選ばれる少なくとも1つであり、
nは0、1または2である。AlXn 3-n で示される
アルミニウムキレート化合物としては、各種の化合物を
挙げ得るが、組成物への溶解性、安定性、硬化触媒とし
ての効果などの観点から特に好ましいのは、アルミニウ
ムアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセ
トアセテートモノアセチルアセトネート、アルミニウム
−ジ−n−ブトキシド−モノエチルアセトアセテート、
アルミニウム−ジ−iso−プロポキシド−モノメチル
アセトアセテートなどである。これらは2種以上を混合
して使用することも可能である。
【0035】本発明の、酸化セリウムと酸化チタンとの
複合酸化物からなる微粒子、および有機ケイ素化合物お
よび/またはその加水分解物からなるコーティング組成
物を主鎖および/または側鎖に硫黄を有する有機高分子
成形体に塗布するにあたっては、清浄化、接着性向上、
耐水性向上等を目的として基体に各種の前処理を施すこ
とが可能である。特に本発明に有効な手段としては活性
化ガス処理、薬品処理などが挙げられる。
【0036】かかる活性化ガス処理とは、常圧もしくは
減圧下において生成するイオン、電子あるいは励起され
た気体である。これらの活性化ガスを生成させる方法と
しては、例えばコロナ放電、減圧下での直流、低周波、
高周波あるいはマイクロ波による高電圧放電などによる
ものである。
【0037】特に減圧下での高周波放電によって得られ
る低温プラズマによる処理が再現性、生産性などの点か
ら好ましく使用される。
【0038】ここで使用されるガスは特に限定されるも
のではないが、具体例としては酸素、窒素、水素、炭酸
ガス、二酸化硫黄、ヘリウム、ネオン、アルゴン、フレ
オン、水蒸気、アンモニア、一酸化炭素、塩素、一酸化
窒素、二酸化窒素などが挙げられる。これらは一種のみ
ならず二種以上混合しても使用可能である。前記の中で
好ましいガスとしては酸素を含んだものが挙げられ、空
気などの自然界に存在するものであってもよい。さらに
好ましくは純粋な酸素ガスが密着性向上に有効である。
さらには同様の目的で前記処理に際しては被処理基材の
温度を上げることも可能である。
【0039】一方、薬品処理の具体例としては苛性ソー
ダなどのアルカリ処理、塩酸、硫酸、過マンガン酸カリ
ウム、重クロム酸カリウムなどの酸処理、芳香環を有す
る有機溶剤処理などが挙げられる。
【0040】以上の前処理は連続的または段階的に併用
して実施することも充分可能である。
【0041】本発明の前記コーティング組成物の主鎖お
よび/または側鎖に硫黄を有する有機高分子成形体への
塗布手段としては、刷毛塗り、浸漬塗り、ロール塗り、
スプレー塗装、スピンコート、フローコートなどの通常
行われる塗装方法が容易に適用可能である。
【0042】本発明における被膜の膜厚はとくに限定さ
れるものではない。しかし接着強度の保持、硬度などの
点から0.1〜20μmの間で好ましく用いられる。さ
らに好ましくは0.4〜8.0μmである。また、被膜
の塗布にあたって作業性、被膜厚さ調節などから各種溶
剤により希釈して用いられるが、希釈溶剤としては例え
ば水、アルコール、エステル、エーテル、ハロゲン化炭
化水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
などが目的に応じて種々使用が可能であり、必要に応じ
て混合溶媒を使用することも可能である。
【0043】本発明における主鎖および/または側鎖に
硫黄を有する有機高分子成形体は、分子内にチオール
(メタ)アクリレート基を1つ以上有する単量体から選
ばれる少なくとも一種を10重量%以上含む単量体組成
物を重合して得られる。
【0044】ここでチオール(メタ)アクリレートは、
下記一般式(II)、(III )および(IV)で示される。
【0045】
【化1】 (式中、R4 は水素またはメチル基を示す。mは1〜4
の整数を示す。)
【化2】 (式中、R5 は水素またはメチル基を示す。nは0また
は1を示す。)
【化3】 (式中、R6 は水素またはメチル基を示す。)ここで、
チオール(メタ)アクリレート系モノマーを得る際の脱
塩酸剤として、−SH基に対して、3〜95モル当量の
三級アミンと5〜120モル当量の金属水酸化物を併用
することによって、モノマーの純度・収率を高くするこ
とができる。
【0046】本発明のチオール(メタ)アクリレート
は、過酸化物系あるいはアゾ系等の一般的にラジカル重
合に用いられる開始剤を単量体100重量部に対して
0.001〜5重量部加えた後、加熱あるいは光照射す
ることによって重合し、透明性に優れた樹脂を製造する
ことができる。この時、単量体として本発明のチオール
(メタ)アクリレートにこれ以外の単量体を加えて共重
合させることができる。
【0047】この場合、得られる樹脂の特性上、本発明
の一般式(II)、(III )および(IV)で示される単量
体から選ばれた少なくとも1種の単量体を10重量%以
上加えることが好ましい。
【0048】加える単量体としては、オレフィン系化合
物であれば特に限定されるものではなく、好ましくは
(メタ)アクリル系化合物やスチレン系化合物、アクリ
ロニトリル、N−フェニルマレイミド等が挙げられる。
【0049】また、共重合成分として、オレフィン系化
合物以外に多官能チオール化合物を加えることによっ
て、加工性に優れた樹脂を得ることができる。
【0050】多官能チオール化合物としては、ペンタエ
リスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスメル
カプトプロピルイソシアヌレート等がある。
【0051】種々のチオール(メタ)アクリレート系モ
ノマーを用いて機械特性に優れた樹脂を得るためには、
チオール(メタ)アクリレートを15〜90重量%、ス
チレンを10〜85重量%、ハロゲン原子含有あるいは
非含有のビスフェノールAを構造中に含むジ(メタ)ア
クリレートを75重量%以下の割合で共重合することが
好ましい。また、この際、前述のオレフィン系化合物を
45重量%以下の割合で共重合してもよい。
【0052】ビスフェノールAを構造中に含むジ(メ
タ)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(V)
で示される化合物が挙げられる。
【0053】
【化4】 (ここで、R7 は水素またはメチル基を示す。)この共
重合体において用いられる種々のチオール(メタ)アク
リレート系モノマーとしては、特に制限されることなく
用いることができ、特に本発明の一般式(II)、(III
)、(IV)で示される化合物を用いた場合は、機械特
性に加えて、高屈折率、かつ高アッベ数であるといった
光学特性に優れた樹脂を得ることができる。また、種々
のチオール(メタ)アクリレート系モノマーを用いて、
摩耗特性に優れた樹脂を得るためには、チオール(メ
タ)アクリレート系モノマーから選ばれる少なくとも1
種を15〜90重量%、分子中にウレタン結合と(メ
タ)アクリル基の両方を持つモノマーを10〜85重量
%の割合で共重合することが好ましい。また、この際、
前述のオレフィン系化合物を45重量%未満の割合で共
重合してもよい。
【0054】分子中のウレタン結合と(メタ)アクリル
基の両方を有するモノマーとしては、例えば、下記一般
式(VI)で示される置換基を有するモノマーが挙げられ
る。
【化5】 (ここで、R8 は水素またはメチル基、Xは炭素数1〜
10のアルキレン基を、lは0〜3の整数を示す。)チ
オール(メタ)アクリレート系モノマとしては、制限さ
れることなく用いることができるが、特に前記一般式
(II)〜(IV)の化合物を用いた場合は、摩耗性に加え
て、高屈折率であり、かつ高いアッベ数を有するといっ
た光学特性に優れた樹脂が得られる。
【0055】本発明のチオール(メタ)アクリレートよ
り樹脂を製造する方法としては、注型重合法が適してい
る。この場合の成形方法の好ましい一例としては、本発
明のチオール(メタ)アクリレートあるいは前述の共重
合成分のうち少なくとも1成分と本発明のチオール(メ
タ)アクリレートを混合した液体を重合開始剤ととも
に、ガラスあるいは金属製のモールドと粘着テープある
いはプラスチック製のガスケットよりなる型に注入し、
30〜150℃で0.1〜40時間加熱、あるいは、紫
外線を照射することによって成形する方法が挙げられ
る。
【0056】チオール(メタ)アクリレートより樹脂を
製造する場合、特に好ましいのは、過酸化物系開始剤、
例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシイソブチレート、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、t−ブチルパーオキシピバレートを用いて重
合することによって、外観品位の優れた樹脂を製造する
ことができる。
【0057】本発明のチオール(メタ)アクリレートを
用いることによって、高屈折率かつ高アッベ数で、透明
性に優れた樹脂を製造することができる。
【0058】特に本発明被膜が高い表面硬度を有する高
屈折率な膜であることから、高い屈折率、具体的には
1.54以上を有する主鎖および/または側鎖に硫黄を
有する有機高分子成形体へ適用した場合に、反射干渉縞
を発生させないなどの点からとくに効果的である。さら
に得られた樹脂は硫黄含有樹脂であるにも関わらず、加
工時に臭気はしなかった。また、チオールエステル系化
合物であるため、エステル系化合物に比べて、吸水率が
低く、耐薬品性にも優れている。
【0059】本発明の好ましい実施態様としては、特
に、耐候性、表面硬度、染色性に優れ、反射干渉縞の発
生がなく、さらに高屈折率基材であることからコバ厚の
薄いレンズが得られることから、矯正レンズ、サングラ
ス用レンズなどの光学用レンズに特に有用である。
【0060】
【実施例】本発明の趣旨を明瞭にするために次に実施例
をあげるが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0061】実施例1 (1) コーティング組成物の調製 (a) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水
分解物の調製 回転子を備えた反応器中にγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン58.7gを仕込み、液を10℃に保
ち、マグネチックスターラーで撹拌しながら0.01規
定塩酸水溶液13.4gを徐々に滴下した。滴下終了後
冷却をやめて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランの加水分解物を得た。
【0062】(b) 塗料の調製 前記(a) のシラン加水分解物に、ベンジルアルコール3
5.3g、N,N−ジメチルホルムアミド55.8g、
メチルアルコール8.3g、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂(シェル化学社製、商品名エピコート827)4
1.6g、シリコーン系界面活性剤0.7gを添加混合
し、さらにメチルアルコール分散コロイド状酸化セリウ
ム/酸化チタンゾル(酸化セリウム/酸化チタンの重量
比率0.25、平均粒子径:約10mμ,固形分30
%)277.8g、アルミニウムアセチルアセトネート
8.3gを添加し充分撹拌した後コーティング組成物を
得た 。(2) プラスチック基材の調製 1000ccの三ツ口フラスコに下記式(VII )に示し
た化合物30g、トルエン300g、IN水酸化ナトリ
ウム500g、ナトリウムボロヒドライド1g、ヒドロ
キノンモノメチルエーテル100mgを仕込み、0℃、
窒素下で撹拌しながら、メタクリル酸クロライド33g
をゆっくり滴下後、0℃で2時間撹拌した。その後、ト
ルエン層を洗浄、ろ過、溶媒の留去を行い、下記の式
(VIII)の化合物を得た。
【0063】
【化6】
【化7】 さらに、得られた化合物99重量部にベンゾイルパーオ
キサイドを1重量部加えた溶媒をガラスモールドと粘着
テープよりなるモールド型に注入し、50℃から120
℃まで15時間かけて昇温し樹脂を得た。得られた樹脂
の屈折率は1.64であった。
【0064】(3) コーティングおよびキュア 前記(2) によって得られたプラスチック基材に前記(1)
で調製したコーティング組成物を引き上げ速度10cm
/分の条件でプラスチック基材に浸漬塗布し、次いで9
3℃で12分の予備硬化を行った。その後110℃で4
時間加熱して高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を得
た。
【0065】この塗膜の屈折率は1.64であった。そ
の他、諸性能を測定した。その評価方法を以下に示し、
また、その結果を第1表に示した。
【0066】(4) 性能評価 (a) 外観 肉眼にて透明性がよく着色のないものを○とした。
【0067】(b) 高屈折率性能 カセイソーダ水溶液に浸漬後、洗浄したジエチレングリ
コールビスアリルカーボネート重合体レンズ(直径71
mm、厚み2.1mm、CR−39プラノレンズ)を上
記実施例1−(3) の方法でコーティング、キュアしたも
のの全光線透過率をSMカラーコンピューター(スガ試
験機(株)製)で測定し、測定結果を100から減じた
ものを反射率として計算によって求めた屈折率が1.5
4以上のものを○とした。
【0068】(c) 密着性 塗膜面に1mmの基材に達するゴバン目を塗膜の上から
鋼ナイフで100個入れて、セロハン粘着テープ(商品
名”セロテープ”ニチバン(株)製)を強くはりつけ9
0度方向に急速にはがし、塗膜剥離の無いものを○とし
た。
【0069】(d) 染色性 分散染料(赤、青、黄の3色混合)に93℃、15分間
浸漬し、SMカラーコンピューター(スガ試験機(株)
製)を用い20%以上の減光率を示した場合を○とし
た。
【0070】(e) 耐候性 屋外に2カ月暴露し、塗膜の密着性を、前記(c) と同様
にして評価した。
【0071】(f) スチールウール硬度 #0000のスチールウールで塗面をこすり、傷つき具
合を判定する。判定基準は、 A…強く摩擦しても傷がつかない。
【0072】B…かなり強く摩擦すると少し傷がつく。
【0073】C…弱い摩擦でも傷がつく。
【0074】ただし、こすり回数は5往復で行なった。
【0075】実施例2,3、比較例1 実施例1において、複合酸化物ゾルである酸化セリウム
および酸化チタン(A成分)と、シラン加水分解物(B
成分)と、エポキシ樹脂(C成分)との重量比率を第1
表に示すとおりに変えた以外は、実施例1と同様に行い
高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を得、さらに同様の
基材にコーティングおよびキュアした。実施例1と同様
にして、性能を測定し、その評価結果を表1に示した。
【0076】
【表1】 実施例4,5比較例2,3 (1) 高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を有するプラス
チック基材の作製 実施例1において、A成分である酸化セリウム/酸化チ
タンの重量比率を表2に示したとおり変えた以外は、実
施例1と同様に行い、結果を表2に示した。
【0077】さらに、以下の反射防止膜を前記高屈折率
を有する紫外線吸収性塗膜上に形成し、その反射防止性
能についても、測定した。
【0078】(2) 反射防止膜の作製 前記高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を有するプラス
チック基材上に、無機物質のZrO2 /TiO2 、Ta
2 5 、SiO2 を真空蒸着法でこの順序にそれぞれ光
学的膜をλ/4(λは521nm)に設定して、両面に
多層被覆させた。
【0079】得られた反射防止性を有する透明成形体の
反射干渉色はグリーンを呈し、全光線透過率は98%で
あった。
【0080】(3) 反射干渉縞の性能評価 得られたプラスチック成形体の下部に黒い布を置き、上
方10cmの位置より蛍光灯を当てて反射光を肉眼で観
察し、干渉縞の有無を判定した(g)。
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明によって得られる透明成形体は、
以下に示す効果がある。
【0083】(1) 紫外線吸収性塗膜を有することから、
耐候性に優れる。
【0084】(2) 反射干渉縞による外観不良の発生がな
い。
【0085】(3) 表面硬度が高く、染色性に優れる。
【0086】(4) コバ厚の薄い度付きレンズが得られ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜を主鎖
    および/または側鎖に硫黄を有する有機高分子成形体の
    表面に設けてなる透明成形体。
  2. 【請求項2】高屈折率を有する紫外線吸収性塗膜が下記
    AおよびBを主成分として含む組成物の硬化物からなる
    請求項1記載の透明成形体。 A.酸化セリウムと酸化チタンとの複合酸化物。 B.下記一般式(I)で表わされる有機ケイ素化合物お
    よび/またはその加水分解物。 R1 a 2 b Si(OR3 4-a-b (I) (式中R1 、R2 は各々アルキル基、アルケニル基、ア
    リール基またはハロゲン基、エポキシ基、グリシドキシ
    基、アミノ基、メルカプト基、メタクリルオキシ基ある
    いはシアノ基を有する炭化水素基、R3 は炭素数が1〜
    8のアルキル基、アルコキシアルキル基、アシル基、フ
    ェニル基であり、aおよびbは0または1である。)
  3. 【請求項3】主鎖および/または側鎖に硫黄を有する有
    機高分子成形体として、分子内にチオール(メタ)アク
    リレート基を1つ以上有する単量体から選ばれる少なく
    とも一種を10重量%以上含む単量体組成物を重合して
    得られるものを用いる請求項1記載の透明成形体。
  4. 【請求項4】主鎖および/または側鎖に硫黄を有する有
    機高分子成形体の屈折率が1.54〜1.70である請
    求項1記載の透明成形体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997049778A1 (fr) * 1996-06-27 1997-12-31 Nippon Oil Company, Ltd. Materiau absorbant les ultraviolets et plaques d'absorption des ultraviolets
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