JPH0683789U - 補強された耳部を有するシート - Google Patents
補強された耳部を有するシートInfo
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- JPH0683789U JPH0683789U JP2392393U JP2392393U JPH0683789U JP H0683789 U JPH0683789 U JP H0683789U JP 2392393 U JP2392393 U JP 2392393U JP 2392393 U JP2392393 U JP 2392393U JP H0683789 U JPH0683789 U JP H0683789U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、農林、土木、建築等の分野におい
て、資材の落下防止、養生などに使用されるシートに関
し、シートの耳部を二重に折り返すことなく補強材を接
合することにより、補強された耳部を有するシートを提
供することを目的とする。 【構成】 高周波、超音波または加熱処理による融着性
を有する合成樹脂を被覆して成るシート状基材1の端部
1aの両面に、合成樹脂を被覆した補強材3を添着し、
加熱処理を行ってシート状基材1と補強材3とを合成樹
脂の溶着によって一体化することにより補強された耳部
4を形成している。
て、資材の落下防止、養生などに使用されるシートに関
し、シートの耳部を二重に折り返すことなく補強材を接
合することにより、補強された耳部を有するシートを提
供することを目的とする。 【構成】 高周波、超音波または加熱処理による融着性
を有する合成樹脂を被覆して成るシート状基材1の端部
1aの両面に、合成樹脂を被覆した補強材3を添着し、
加熱処理を行ってシート状基材1と補強材3とを合成樹
脂の溶着によって一体化することにより補強された耳部
4を形成している。
Description
【0001】
本考案は、農林、土木、建築等の分野において、資材の落下防止、養生、防風 、防砂、防虫などに使用されるシートに関する。
【0002】
従来、農林、土木、建築等の分野において、資材等の落下防止、粉塵や塗料の 飛散防止、養生、防風、防砂などの目的で、帆布やターポリンあるいは網目状シ ートなどの各種シートが使用されている。これらのシートはいずれも、主として 高周波または加熱処理による融着性を有しない糸条を編織成してなる基材に、高 周波または加熱処理による融着性を有する合成樹脂を被覆して成るものである。
【0003】 これらのシートは、その取扱いの便宜上、所定の寸法を有する単位シートとし て製作され、その端部は補強のため、二重に折り返してミシン縫製され、必要に 応じて補強テープや補強用ロープが挿入され、一定のピッチに金属製のはとめ金 具が打設されている。 しかしながら、これらのシートの二重に折り返された端部は、単にミシン縫製 されているに過ぎず、その接合強度は十分でない。そのため、野外で前述のよう な用途に使用した場合、耳部が破損し易い欠点を有していた。
【0004】 そこで、シートの二重に折り返された端部を強化するため、たとえば実公平2 −30477号公報には、図6および図7に示すように、シートaの端部におい て、2重以上に折り返えされたシートの折り返し部分bに、高周波または加熱処 理による融着性を有する補強薄片cを添え当てて、折り返し部分bと補強薄片c とを高周波または熱により融着して一体化したシートが提案されている。dは打 設したはとめである。図7に示すシートにおいては、折り返し部分bに補強ロー プeを添着している。
【0005】 しかしながら、上記のシートの端部は2重以上に折り返えされており、そのた め、完成されたシートの面積に対して折り返し部分を加えた面積のシートが必要 であり、煩雑な折り返し工程を要するなど製造コストが高くなる問題点を有して いる。
【0006】
本考案は、上記の問題点に着目してなされたもので、シートの耳部を二重に折 り返すことなく補強材を接合することにより、強度および耐剥離性の優れた耳部 を有するシートを提供することを課題とする。
【0007】
前記の課題を達成するため、本考案は、高周波、超音波または加熱処理による 融着性を有しない糸条で構成された基材に高周波、超音波または加熱処理による 融着性を有する合成樹脂を被覆して成るシート状基材の端部両面に、合成樹脂を 被覆して成る補強材が添着され、高周波、超音波または加熱処理により該シート 状基材と該補強材とが合成樹脂の溶融によって融着一体化した耳部を形成してな ることを特徴とする。
【0008】 シート状基材は、ポリエステル、ビニロン、ナイロン、ポリロピレン、ポリエ チレン等の合成繊維から成るマルチフィラメント、モノフィラメント、スプリッ トヤーンなどの糸条を織成して形成したもので、糸条としては、210デニール ないし5000デニールのマルチフィラメントが好ましく、織組織は、平織、か らみ織り、パナマ織りなどが用いられる。 織密度は、シートの目の大きさは、0.3〜10mm角となるように設定し、 シート重量は、40g/m2 〜500g/m2 が好ましい。
【0009】 高周波、超音波または加熱処理による融着性を有する合成樹脂としては、ポリ 塩化ビニル、ポリウレタン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂などで、とく に軟質ポリ塩化ビニル樹脂が好ましい。 被覆する合成樹脂の付着量は、シート状基材重量の50〜200%、とくに8 0〜120%が好ましく、PVCゾルを含浸させてゲル化することによって被覆 するのが好ましい。
【0010】 補強材は、化学繊維、天然繊維等のマルチフィラメント、モノフィラメント、 スプリットヤーン、紡績糸などの糸条から成る布帛で、主に平織に織成された4 0g/m2 〜300g/m2 の織布に、上記シート状基材を被覆する合成樹脂と 同質の合成樹脂を被覆して形成したものが好ましい。
【0011】 補強材を構成する糸条の繊度は、フィラメントの場合、200デニール〜20 00デニールの単糸、双糸または複数糸が好ましく、紡績糸の場合は、綿番手3 0番〜10番の単糸、双糸または複数糸が好ましい。 補強材を被覆する樹脂の付着量は、補強材を構成する布帛の重量の80%〜8 00%が好ましく、含浸加工、ラミネート加工、コーティング加工等によって補 強材を構成する布帛に被覆する。
【0012】 補強材は、ターポリン状の通気性の低いものが好ましいが、メッシュ状、ネッ ト状であっても熱融着できれば補強材として使用できる。単位面積当たりの重量 は、200g/m2 〜1000g/m2 で、厚さは0.3mm〜1.2mmが好 ましい。
【0013】 シート状基材と補強材とを融着一体化するには、両者を重ね合わせて熱風溶着 機、高周波ウエルダー、超音波ミシン等により融着させることができるが、生産 性を考慮すると、熱風溶着機を用い、熱風温度400℃〜700℃、風量50リ ットル/分〜500リットル/分、押圧0.5kg/cm2 〜5kg/cm2 で 、加工速度5m/分〜15m/分の範囲の条件を設定することが好ましい。
【0014】
本考案のシートは、シート状基材の端部を折り返えさずに、シート状基材1枚 の両面を補強材で挟んで融着一体化するようにしているため、補強材相互の間隔 を極めて近接することができ、シート状基材の目を通じて補強材間に形成される 合成樹脂の橋絡が強固となる。また、被覆する合成樹脂に溶融時の粘度の高い合 成樹脂を用いることも可能となり、接着力や耐久性の優れた合成樹脂を使用する ことができ、端部の引張強度および耐剥離性が格段に向上する。 さらに、シート状基材の端部の折り返えしがないため、シート状基材の所要量 が節減されると共に、煩雑な折り返し工程が省略され生産性が著しく向上する。
【0015】
以下、本考案の実施例について説明する。 実施例1. 図1において、本考案の実施例を示すシートAは、シート状基材1の端部1a に補強ロープ2を配置し、補強材3を折り曲げてシート状基材1の端部1aと補 強ロープ2を挟み込み、端部1aの両面に補強材3を融着させて一体化すること により補強された耳部4が形成されている。耳部4には所定の間隔をおいて補強 材3の上からはとめ5が打設されている。
【0016】 シート状基材1は、次の素材および工程により作成したものを用いた。 ポリエステルマルチフィラメント(250デニール、単糸数48本)の糸条を 糸および緯糸に用いて、タテ、ヨコ各27本/25.4mmの平織を織成し、基 布重量55g/m2 の粗目基布を作成した。 この粗目基布に軟質塩化ビニル樹脂を79g/m2 の割合で被覆することによ り、目の大きさ約0.4mmのシート状基材1が得られた。
【0017】 補強材3は、ポリエステルマルチフィラメント(250デニール、単糸数48 本)の糸条を経糸および緯糸に用いて、タテ、ヨコ各25本/25.4mmの平 織で織成した基布の表裏両面に、軟質塩化ビニル樹脂をコーティングまたはラミ ネートして作成した重量350g/m2 の非通気性補強布を用いた。
【0018】 上記の非通気性補強布を85mm幅に裁断し、熱風溶着機を用いて熱風温度5 50℃、風量120リットル/分、加工速度12m/分、圧着はゴムロールにて 圧力2kgf/cm2 以上の諸条件で融着加工を行った。 融着加工は、先ず、図2に示すように、シート状基材1の端部1aの下面に補 強材3を幅約40mmで重ね合わせるように位置させ、両者の間に熱風Hを矢印 に示すように吹き込んで被覆された合成樹脂を溶融し、ゴムロールで加圧して両 者を融着させる。
【0019】 次いで図3に示すように、補強材3の未融着部を折り曲げてシート状基材1の 端部1aの上面に重ね合わせるようにして、再び熱風Hを矢印に示すように吹き 込んで被覆された合成樹脂を溶融し、ゴムロールで補強材3の上下から加圧して 両者を融着させ、図4に示すような耳部4を形成する。 耳部4には、図4に示すように、所定の間隔ではとめ5を打設している。はと め5は、25番または28番はとめを使用し、はとめ中心より耳縁部4aまで2 0mmの位置に打設している。
【0020】 上記のシートAは、シート状基材1が、その端部において折り返えされていな いため、補強材3間に強固に溶着されており、耳部の引張強度および耐剥離性が 優れている。
【0021】 実施例2. 本考案の実施例に係わるシートBは、図5に示すように、シート状基材1′と して、ポリエステルマルチフィラメント(1000デニール、単糸数95本)の 糸条の双糸を経糸および緯糸に用いて、タテ、ヨコ各13本/25.4mmの平 織で織成した基布に、約200g/m2 の軟質塩化ビニル樹脂をコーティングし 、重量約450g/m2 で約1mmの目を有する粗目シートを使用した。
【0022】 補強材3′には、ポリエステルマルチフィラメント(500デニール、単糸数 96本)の糸条を経糸および緯糸に用いて、タテ、ヨコ各25本/25.4mm の平織で織成した基布の表裏両面に、軟質塩化ビニル樹脂を350g/m2 コー ティングまたはラミネートして作成し、幅約95mmに裁断した非通気性補強布 を用いた。補強ロープを添着せずに補強材3′を折り曲げ、前記実施例と同様に 融着加工を行って耳部4′を形成した。 シートBは、補強ロープを使用していないが、前記シートAに劣らず耳部の引 張強度が高く、耐剥離性も優れている。
【0023】
本考案のシートは、シート状基材の端部を折り返えさずに、シート状基材1枚 の両面を補強材で挟んで融着一体化するようにしているため、シート状基材の目 を通じて補強材間に形成される合成樹脂の橋絡が強固となり、端部の引張強度お よび耐剥離性が格段に向上する。また、シート状基材の端部の折り返えしがない ため、シート状基材の所要量が節減されると共に、煩雑な折り返し工程が省略さ れ生産性が著しく向上するなどの利点を有する。
【図1】本考案の実施例を示すシートの断面図である。
【図2】図1のシートを作成する工程の説明図である。
【図3】図2の次の工程の説明図である。
【図4】図3の次の工程の説明図である。
【図5】本考案の他の実施例を示すシートの断面図であ
る。
る。
【図6】従来のシートの断面図である。
【図7】従来の他のシートの断面図である。
A、B シート 1、1′ シート状基材 3、3′ 補強材 4、4′ 補強された耳部
Claims (1)
- 【請求項1】 高周波、超音波または加熱処理による融
着性を有しない糸条で構成された基材に高周波、超音波
または加熱処理による融着性を有する合成樹脂を被覆し
て成るシート状基材の端部両面に、合成樹脂を被覆して
成る補強材が添着され、高周波、超音波または加熱処理
により該シート状基材と該補強材とが合成樹脂の溶融に
よって融着一体化した耳部を形成してなることを特徴と
する補強された耳部を有するシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2392393U JPH0683789U (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 補強された耳部を有するシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2392393U JPH0683789U (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 補強された耳部を有するシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0683789U true JPH0683789U (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=12124046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2392393U Pending JPH0683789U (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 補強された耳部を有するシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0683789U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011099222A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Maruemu Ltd Co | 建築工事用シートの端部補強方法 |
JP2014156064A (ja) * | 2013-02-15 | 2014-08-28 | Hagihara Industries Inc | シート体 |
-
1993
- 1993-05-10 JP JP2392393U patent/JPH0683789U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011099222A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Maruemu Ltd Co | 建築工事用シートの端部補強方法 |
JP2014156064A (ja) * | 2013-02-15 | 2014-08-28 | Hagihara Industries Inc | シート体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990803 |