JPH0683626B2 - 冷凍ドウ組成物 - Google Patents

冷凍ドウ組成物

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JPH0683626B2
JPH0683626B2 JP12709385A JP12709385A JPH0683626B2 JP H0683626 B2 JPH0683626 B2 JP H0683626B2 JP 12709385 A JP12709385 A JP 12709385A JP 12709385 A JP12709385 A JP 12709385A JP H0683626 B2 JPH0683626 B2 JP H0683626B2
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博道 土谷
昭宏 坂元
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、冷凍保存が可能なドウ組成物に関するもので
あり、さらに詳しくは、冷凍することによるドウの物性
劣化が小さいパン、スポンジケーキ、クツキー、パイ等
のドウ組成物に関するものである。
(従来の技術) 近年、食品に関する消費者の嗜好が多様化し、パン、ス
ポンジケーキ、クツキー、パイ等の業界においても、手
造り風および高級感を強調する目的で、店頭での製造販
売形式が増加しつつある。このためには、ドウを冷凍し
て保存し、必要に応じて焼き上げることが必要である
が、現状においては、ドウの冷凍に関して以下のような
問題点を有している。
ドウを冷凍すると、冷凍期間が長くなるにしたがつて、
焼き上げ製品の肌荒れ、体積の縮小、スダチの劣化、形
状の歪化、フレーバーの劣化等が発生し、また、ドウそ
のもののハリも悪くなる問題点を有している。特に、リ
ーンなパン(たとえば、フランスパン等)の冷凍ドウに
ついては、これらの問題点が大きく発現し、解決手段を
強く要望されている。
従来、これらの問題点に関する解決手段としては、特公
昭60−15291に見られるような、耐冷凍性のあるイース
ト菌の開発、あるいは無機塩、糖類、脱脂粉乳、アミノ
酸、蔗糖脂肪酸エステル等の界面活性剤、メチルセルロ
ース等を用いたドウコンデイシヨナーの開発等、種々の
手段が用いられている。
(発明が解決しようとする問題点) 前記の従来法においては、その効果が未だ完全なものと
は言い難い。そして、経験的には、処方的にリツチなド
ウ、すなわち、クロワツサン等に見られるように、小麦
粉の他、脱脂粉乳、砂糖、黄卵、油脂等を多く含むドウ
は、リーンなものに比較して冷凍の三者耐性における物
性の劣化は小さいと言われているが、それでもせいぜい
7日程度が限界であり、たとえ多少なりとも冷凍保存日
数の延長が可能なドウコンデイシヨナーがあつても、今
度は呈味の点で問題を有し、現状においては、なおか
つ、効果的なドウの冷凍耐性を付与できる手段が望まれ
ている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、呈味的に良好、もしくは呈味を左右せ
ず、かつ、冷凍に対して耐性を示すドウ組成について種
々検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明
は、小麦粉を主成分とする原料生地に、所定量のセルロ
ース、水膨潤性および水溶性の粘稠性ガム質から選ばれ
る分散剤、単糖類、二糖類および澱粉分解物から選ばれ
る崩壊剤を水分の存在下で磨砕練合し、乾燥、粉砕した
水分散性の複合体を含有させた後、冷凍することを特徴
とする冷凍ドウ組成物である。
β−1,4グルカンすなわちセルロースをドウに添加する
こと自体は公知であり、特開昭52−143242にも記載され
ている。また、本発明で示す微結晶セルロースをドウに
添加することも特公昭39−20181に記載されているが、
これら両者は全て低カロリーを目的としたものであり、
添加量もどう全体の約10重量%以上と多く、また、本発
明で言う微結晶セルロース、分散剤、崩壊剤の三者から
なる複合体ではなく、本発明の目的および構成要件と完
全に異なるものである。
本発明でいう水分散性の複合体とは、セルロース、水膨
潤性および水溶性の粘稠性ガム質から選ばれる分散剤、
単糖類、二糖類および澱粉分解物から選ばれる崩壊剤の
混合物を水の存在下で磨砕練合した後、乾燥したもので
あつて、分散剤と崩壊剤の合計量が5〜50重量%、セル
ロースが95〜50重量%であつて、分散剤と崩壊剤の重量
比が1/9〜9/1のものが好ましい。
本発明のセルロースは、リンター、パルプ、再生繊維等
のセルロース原料を酸加水分解、アルカリ酸化分解等の
化学的分解処理および/または機械的粉砕処理を加えて
得られるものであり、例えば、各種のセルロースブロツ
ク類や微結晶セルロースがある。本発明の効果をより顕
著ならしめるには、セルロースブロツクをセルローース
粉末原料として選ぶよりも、微結晶セルロースを使用し
た方がよい。
次に、本発明の分散剤は、次に述べる天然に産する、あ
るいは発酵法等によつて得られる水膨潤性および水溶性
の粘稠性ガム質をであり、単独もしくは二種以上組合わ
せて使用され、セルロースに対し保護コロイドとして作
用するものである。具体的には、豆類から抽出されるグ
アガム、ローカストガム、樹液から抽出されるタラガン
トガム、カラヤガム、ガツテイーガム、海藻から抽出さ
れるカラギーナン、フルセレラン、微生物が産するザン
タンガム、サンフロー等であり、これらのうち、カラギ
ーナン、タラガントガム、カラヤガム、フルセレラン、
ザンタンガムが好ましく、カラヤガム、ザンタンガム、
カラギーナンは特に好ましい。
また、本発明の崩壊剤は、水に容易に溶けて、かつ粘性
をほとんど示さないものがよく、セルロースと相溶性が
あつて、その表面に湿式でコーテイングし乾燥したと
き、セルロースの角質化を防止できるものでなければな
らない。それらの具体例を列記すると、蔗糖、ブドウ
糖、果糖、乳糖等の単糖類や二糖類、デキストリン、サ
イクロデキストリン、低粘性変性澱粉等の澱粉分解物等
であり、これらは単独もしくは組合わせて使用できる。
分散剤と崩壊剤の粉末状セルロースに対する配合割合
は、次のとおりであることが好ましい。また、分散剤と
崩壊剤の重量比は9/1〜1/9の範囲が好ましい。分散剤と
崩壊剤の配合比が9/1より大きくなると、セルロースの
迅速かつ充分な水中分散性が得にくく、本発明の効果は
達成し難い。分散剤と崩壊剤の配合比が1/9より小さく
なると、水中で分散できない。
次に、分散剤と崩壊剤の合計量は、複合体の5〜50重量
%であることが好ましい。換言すれば、セルロースは複
合体の95〜50重量%を占めることになる。分散剤と崩壊
剤の合計量が5重量%未満では、複合体のドウ中への分
散性が悪く、焼き上げ後の製品にザラツキを感じさせる
ことがある。セルロースが50重量%未満であるような複
合体を使用した場合も、ドウの伸展性が悪くなり、本発
明の効果は薄れてくる。
水分散性複合体のドウへの添加量は、小麦粉100重量部
に対して0.1〜5.0重量部必要である。0.1重量部未満で
は、本発明の効果は得られなくなり、5.0重量部より多
く添加すると、ドウそのものが硬くなりすぎ、したがつ
て、ドウの膨化率が著しく悪くなり、フツクラとした商
品性を損なう。
本発明で言う水分散性の複合体は、ドウの製造工程にお
いて、小麦粉に粉体で添加するか、水に分散させて小麦
粉に添加するか、または他の副原料、たとえば、砂糖、
卵、乳化剤、シヨートニング、イースト、イーストフー
ド、塩、ベーキングパウダー、ドウコンデイシヨナー等
の添加時に、粉体または水分散液として添加するかは、
作業性をも勘案し、自由に選択できるが、できるなら
ば、あらかじめ複合体を、家庭用ミキサー等で水中に分
散させておいた方が、ドウ中に均一に存在させることが
できると言う観点から好ましい。
(発明の効果) 本発明による冷凍ドウは、従来法では達成できない長時
間の冷凍保存が可能となり、呈味的にはほとんど影響を
与えないものである。また、本発明の二次的な効果とし
て、焼き上げ後の製品の老化防止にも効果があることが
確認された。
(実施例) 以下、実施例により本発明を具体的に示すが、本発明
は、これらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 第1表に示す組成の複合体を試作した。すなわち、セル
ロース、分散剤、崩壊剤を各組成にしたがつて、ニーダ
ー中で混練し、糸状に押し出した後、80℃のオーブン中
で一夜乾燥し、粉砕して供試した。
次に、上記に示す複合体を用いて白パンを製造し、ドウ
を冷凍して物性変化を検討した。
白パンの配合処方を第2表に示し、白パンドウの製造工
程を第1図に示す。それぞれ複合体の添加量を変化させ
て試作したドウを−20℃の冷凍庫中に決まつた日数保存
した後、天板に並べて温度30℃、湿度75%で解凍を兼ね
たホイロを行い、その後、230℃のオーブンで焙焼し
た。
結果を第3表に示す。
第 2 表 小麦粉 100重量部 砂糖 4 〃 食塩 2 〃 シヨートニング 2 〃 イースト 2 〃 品質改良剤 0.5 〃 複合体 0〜5.0 〃 水 60 〃 *品質改良剤はTS〔新化食品(株)製〕 以上の結果、複合体の添加効果は、添加量0.1部以上の
ところで認められ、添加量が増すにしたがつて、ドウ自
体がやゝ硬くなり、特に5部添加した系は硬くなりす
ぎ、品質的には問題がある。また、粉末セルロースより
微結晶セルロースの方が多少膨化性の点で優れている。
実施例2 第4表の配合処方により、クロワツサンを常套の中種法
にしたがつて製造した。
第 4 表 小麦粉 100重量部 砂糖 10〃 食塩 2〃 シヨートニング 10〃 イースト 5〃 脱脂粉乳 5〃 卵 20〃 複合体(≠6) 0または0.8〃 水 60〃 ロールイン用フレツシユバター 50〃 すなわち、第4表のフレツシユバター以外の配合物の約
1/3量をミキシングし、前発酵した後、残りの配合を別
途ミキシングして、再度混捏した。
この時のできあがりドウの温度は、28℃を越えないよう
に実施している。この後、パンチ、分割して丸め、フレ
ツシユバターを用いて整型した後、5℃まで冷却し、そ
の後、−20℃で2ケ月間冷凍保存した。経時的に冷凍ド
ウを取り出し、ホイロを兼ねた解凍を約4時間行なつた
後、230℃のオーブンで焙焼した。
その結果、複合体無添加系の1週間後の焙焼後の物性、
特に、膨化性、スダチ、肌荒れ、フレーバー等の項目に
おける品質の劣化が激しく、最大に許容しても、限界は
1週間程度と思われた。複合体0.8%添加系は、2ケ月
間冷凍保存した後、焙焼したものであつても、多少肌荒
れが認められる以外は良好な物性を示し、フレーバー、
味的にも、フレツシユなクロワツサンと比較して差異の
ない品質を示した。
実施例3 第5表の配合をミキシングして、ドーナツ用のドウを作
成し、これを−20℃下で1ケ月間冷凍保存した。その
後、油で揚げてドーナツを試作し、評価した。
第 5 表 小麦粉 100重量部 砂糖 30〃 食塩 1〃 シヨートニング 10〃 イースト 2〃 脱脂粉乳 8〃 卵 8〃 膨化剤 3〃 複合体(≠3) 0または0.5〃 水 40〃 その結果、冷凍ドウの段階で、複合体無添加系に比較し
て、複合体0.5部添加系の方がドウのハリの点で優れて
いる。また、ドーナツを揚げた後の品質も、膨化、形状
の点で複合体の添加効果が認められた。
試作したドーナツを3日間室内に置いて、その硬さを測
定すると、複合体添加系の方が硬くなり難い傾向を示し
ており、老化を防止する作用のあることが示唆された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1による白パンドウの製造工程
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小麦粉を主成分とする原料生地に、所定量
    のセルロース、水膨潤性および水溶性の粘稠性ガム質か
    ら選ばれる分散剤、単糖類、二糖類および澱粉分解物か
    ら選ばれる崩壊剤の三者を水分の存在下で磨砕練合し、
    乾燥、粉砕した水分散性の複合体を含有させた後、冷凍
    してなることを特徴とする冷凍ドウ組成物。
  2. 【請求項2】セルロースが微結晶セルロースである特許
    請求の範囲第1項記載の冷凍ドウ組成物。
  3. 【請求項3】水分散性の複合体が、50〜95重量%の粉末
    状セルロース、および5〜50重量%の分散剤と崩壊剤の
    合計量からなり、かつ分散剤と崩壊剤の重量比が9/1〜1
    /9である特許請求の範囲第1項記載の冷凍ドウ組成物。
  4. 【請求項4】水分散性の複合体の含有量が小麦粉100重
    量部に対して0.1〜50重量部である特許請求の範囲第1
    項記載の冷凍ドウ組成物。
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