JPH068273B2 - 1,4‐ジアミノベンゼンスルフォン酸の製造方法及び精製方法 - Google Patents
1,4‐ジアミノベンゼンスルフォン酸の製造方法及び精製方法Info
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- JPH068273B2 JPH068273B2 JP32079690A JP32079690A JPH068273B2 JP H068273 B2 JPH068273 B2 JP H068273B2 JP 32079690 A JP32079690 A JP 32079690A JP 32079690 A JP32079690 A JP 32079690A JP H068273 B2 JPH068273 B2 JP H068273B2
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- diaminobenzenesulfonic
- diaminobenzene
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- diaminobenzenesulfonic acid
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、染料の中間体として工業上有用な1,4-ジアミ
ノベンゼンモノスルフォン酸の製造方法及び精製方法に
関する。
ノベンゼンモノスルフォン酸の製造方法及び精製方法に
関する。
[従来の技術] 1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸は染料の中間体とし
て工業的に利用価値の高いものであるが、従来はパラク
ロールニトロベンゼンを原料として、これをスルフォン
化し、次いでクロール基を高圧化でアミノ基に変え、さ
らにニトロ基を還元して、1,4-ジアミノベンゼンスルフ
ォン酸を得ていた。しかしながらこの方法は、反応工程
が多く、各工程毎に反応物を取り出すため、廃液処理に
困難な問題があり、且つ収率も高いとは言えない等の問
題が有った。
て工業的に利用価値の高いものであるが、従来はパラク
ロールニトロベンゼンを原料として、これをスルフォン
化し、次いでクロール基を高圧化でアミノ基に変え、さ
らにニトロ基を還元して、1,4-ジアミノベンゼンスルフ
ォン酸を得ていた。しかしながらこの方法は、反応工程
が多く、各工程毎に反応物を取り出すため、廃液処理に
困難な問題があり、且つ収率も高いとは言えない等の問
題が有った。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸を簡
便に、且つ高収率で製造する方法、及び精製方法を提供
することである。
便に、且つ高収率で製造する方法、及び精製方法を提供
することである。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明者らは、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスルフォ
ン酸が濃硫酸中高温で容易に加水分解されてモノスルフ
ォン酸が得られることを見出し、本発明を達成した。
ン酸が濃硫酸中高温で容易に加水分解されてモノスルフ
ォン酸が得られることを見出し、本発明を達成した。
即ち、第1の発明は、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジス
ルフォン酸を濃度90〜98%の硫酸中で120〜150℃の範囲
の反応温度で処理して脱モノスルフォン化加水分解する
ことを特徴とする1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の
製造方法であり、さらに第2の発明は、不純物を含有す
る1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸をアルカリ金属塩
として水に溶解し、有機酸で酸析することを特徴とする
1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の精製方法である。
ルフォン酸を濃度90〜98%の硫酸中で120〜150℃の範囲
の反応温度で処理して脱モノスルフォン化加水分解する
ことを特徴とする1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の
製造方法であり、さらに第2の発明は、不純物を含有す
る1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸をアルカリ金属塩
として水に溶解し、有機酸で酸析することを特徴とする
1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の精製方法である。
第1の発明において使用する1,4-ジアミノベンゼン-2,6
-ジスルフォン酸は、合成繊維原料として量産されてい
る1,4-ジアミノベンゼンを原料として、発煙硫酸で選択
的に合成したものを用いると良い。この場合、1,4-ジア
ミノベンゼン-2,6-ジスルフォン酸を単離せず、その製
造工程から連続して1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸
の製造を行うこともできる。
-ジスルフォン酸は、合成繊維原料として量産されてい
る1,4-ジアミノベンゼンを原料として、発煙硫酸で選択
的に合成したものを用いると良い。この場合、1,4-ジア
ミノベンゼン-2,6-ジスルフォン酸を単離せず、その製
造工程から連続して1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸
の製造を行うこともできる。
使用する硫酸の濃度は90〜98%、好ましくは95〜98%を
用い、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスルフォン酸に対
して数モル倍以上、好ましくは8〜12モル倍用いる。
用い、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスルフォン酸に対
して数モル倍以上、好ましくは8〜12モル倍用いる。
また、反応温度は120〜150℃、好ましくは135〜137℃で
行う。
行う。
脱モノスルフォン化反応が終了したら、系を約100℃に
冷却後、硫酸濃度が50%になるように水を加えてさらに
冷却すると、1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸が析出
する。
冷却後、硫酸濃度が50%になるように水を加えてさらに
冷却すると、1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸が析出
する。
得られた1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の粗製品は
さらに第2の発明により精製される。その方法は、粗製
品をアルカリ金属塩として水に溶解し、有機酸で酸析す
るものであるが、用いる有機酸としては蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸が挙げられ、中でも酢酸が好ましい。
さらに第2の発明により精製される。その方法は、粗製
品をアルカリ金属塩として水に溶解し、有機酸で酸析す
るものであるが、用いる有機酸としては蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸が挙げられ、中でも酢酸が好ましい。
具体的には、粗製品を水に溶解し、水酸化ナトリウム等
の水溶液を加えて中和した後、有機酸を添加して目的の
結晶を析出させれば良い。
の水溶液を加えて中和した後、有機酸を添加して目的の
結晶を析出させれば良い。
[実施例] 実施例1 ジアゾ分析による純度が98.8%である1,4-ジアミノベン
ゼン-2,6-ジスルフォン酸33g(0.1モル)を98%硫酸100
g(1モル)に仕込み、135℃に昇温した後、135〜138℃
に保ちながら2時間攪拌して反応させた。
ゼン-2,6-ジスルフォン酸33g(0.1モル)を98%硫酸100
g(1モル)に仕込み、135℃に昇温した後、135〜138℃
に保ちながら2時間攪拌して反応させた。
上記反応液を100℃まで冷却し、100mlの水を注入すると
液温は100〜110℃となり、結晶が析出し始めた。30℃ま
で冷却した後ろ過し、40mlの水で洗浄して70℃で乾燥
し、18.2gの結晶を得た。この粗製品の収率は84.4%、H
PLC分析より、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスルフォン
酸0.4%、1,4-ジアミノベンゼン-2,5-ジスルフォン酸0.
9%が含有されていた。
液温は100〜110℃となり、結晶が析出し始めた。30℃ま
で冷却した後ろ過し、40mlの水で洗浄して70℃で乾燥
し、18.2gの結晶を得た。この粗製品の収率は84.4%、H
PLC分析より、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスルフォン
酸0.4%、1,4-ジアミノベンゼン-2,5-ジスルフォン酸0.
9%が含有されていた。
実施例2 28%発煙硫酸471.4g(1.65モル)を仕込んだ1四つ口
フラスコを20℃の冷水で外部冷却して系の温度を35℃以
下に保ちながら、1,4-ジアミノベンゼン54g(0.5モル)
を1時間かけて加えた。徐々に105℃まで昇温し、その
まま11時間攪拌して、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジス
ルフォン酸を主成分とする反応生成物を得た。
フラスコを20℃の冷水で外部冷却して系の温度を35℃以
下に保ちながら、1,4-ジアミノベンゼン54g(0.5モル)
を1時間かけて加えた。徐々に105℃まで昇温し、その
まま11時間攪拌して、1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジス
ルフォン酸を主成分とする反応生成物を得た。
この系を90℃まで冷却し、そのまま冷却し液温を100℃
以下に保ちながら水20mlを滴下した。この水を加えたこ
とにより系内の硫酸濃度は100%になった。次いで水25m
lを冷却せずに滴下した。液温は135℃付近まで上昇し、
そのまま135〜137℃に保ちながら2時間攪拌した。次に
冷却しながら水425mlを加え、約30℃になると結晶が析
出し始めたのでそのまま1時間以上攪拌を続けた後、1
夜放置し、ろ過した後水50mlで洗浄して、1,4-ジアミノ
ベンゼンスルフォン酸の粗製品を得た。この粗製品中に
は加水分解しにくい1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスル
フォン酸が含まれているので精製を行った。
以下に保ちながら水20mlを滴下した。この水を加えたこ
とにより系内の硫酸濃度は100%になった。次いで水25m
lを冷却せずに滴下した。液温は135℃付近まで上昇し、
そのまま135〜137℃に保ちながら2時間攪拌した。次に
冷却しながら水425mlを加え、約30℃になると結晶が析
出し始めたのでそのまま1時間以上攪拌を続けた後、1
夜放置し、ろ過した後水50mlで洗浄して、1,4-ジアミノ
ベンゼンスルフォン酸の粗製品を得た。この粗製品中に
は加水分解しにくい1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスル
フォン酸が含まれているので精製を行った。
先ず粗製品を水250ml中に仕込み、常温で攪拌しなが
ら、48%NaOH溶液160gを滴下し、pH5付近で0.5gのハイ
ドロサルファイトを添加してpH8まで中和し、液温70℃
で完全に溶解したことを確認した後、氷酢酸8gを30分
かけて注入し、70℃で攪拌した。次いで30℃まで冷却
し、30分以上攪拌してから析出した結晶をろ過し、水15
0mlで洗浄し、70℃で乾燥して、1,4-ジアミノベンゼン
スルフォン酸73.1gを得た。この精製品のHPLCによる純
度は98%、収率は76.2%であった。
ら、48%NaOH溶液160gを滴下し、pH5付近で0.5gのハイ
ドロサルファイトを添加してpH8まで中和し、液温70℃
で完全に溶解したことを確認した後、氷酢酸8gを30分
かけて注入し、70℃で攪拌した。次いで30℃まで冷却
し、30分以上攪拌してから析出した結晶をろ過し、水15
0mlで洗浄し、70℃で乾燥して、1,4-ジアミノベンゼン
スルフォン酸73.1gを得た。この精製品のHPLCによる純
度は98%、収率は76.2%であった。
[発明の効果] 以上の様に、本発明によると、量産されている1,4-ジア
ミノベンゼンを原料として、少ない工程で容易に、且つ
高収率で1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸を製造でき
るため、経済的効率が高く、工業的にひじょうに有用で
ある。
ミノベンゼンを原料として、少ない工程で容易に、且つ
高収率で1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸を製造でき
るため、経済的効率が高く、工業的にひじょうに有用で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】1,4-ジアミノベンゼン-2,6-ジスルフォン
酸を濃度90〜98%の硫酸中で120〜150℃の範囲の反応温
度で処理して脱モノスルフォン化加水分解することを特
徴とする1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の製造方
法。 - 【請求項2】1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸をアル
カリ金属塩として水に溶解し、有機酸で酸析することを
特徴とする1,4-ジアミノベンゼンスルフォン酸の精製方
法。 - 【請求項3】硫酸の濃度が95〜98%である請求項第1項
記載の製造方法。 - 【請求項4】反応温度が135〜137℃である請求項第1又
は第3項記載の製造方法。 - 【請求項5】有機酸として酢酸を使用する請求項第2項
記載の精製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32079690A JPH068273B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 1,4‐ジアミノベンゼンスルフォン酸の製造方法及び精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32079690A JPH068273B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 1,4‐ジアミノベンゼンスルフォン酸の製造方法及び精製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04193859A JPH04193859A (ja) | 1992-07-13 |
JPH068273B2 true JPH068273B2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=18125342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32079690A Expired - Fee Related JPH068273B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 1,4‐ジアミノベンゼンスルフォン酸の製造方法及び精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH068273B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1308296C (zh) * | 2003-12-03 | 2007-04-04 | 上海化学试剂研究所 | 2,5-二氨基苯基-1,3-二磺酸的纯化方法 |
-
1990
- 1990-11-27 JP JP32079690A patent/JPH068273B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04193859A (ja) | 1992-07-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |