JPH0681796B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物、シート類及びその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物、シート類及びその製造方法

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JPH0681796B2
JPH0681796B2 JP63137234A JP13723488A JPH0681796B2 JP H0681796 B2 JPH0681796 B2 JP H0681796B2 JP 63137234 A JP63137234 A JP 63137234A JP 13723488 A JP13723488 A JP 13723488A JP H0681796 B2 JPH0681796 B2 JP H0681796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は食品、医薬品、雑貨などの各種包装容器類等の
成形に好適に利用できるポリプロピレン系樹脂シート
類、その製造方法及びその製造に好適に用いられるポリ
プロピレン系樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕 ポリプロピレン系樹脂は、強度、耐熱性に優れており、
フィルム、シート、成形品として、食品、医薬品、雑貨
等の包装材料として用いられている。
しかし、ポリプロピレンは、結晶性のために透明性が十
分でなく、これを解決のするために、押出シートを急冷
する急冷法の採用、造核剤の添加、石油樹脂の添加な
ど、多くの方法が提案されている。しかし、透明性の改
善が他の物性や成形性の低下を生じさせており、これら
の解決が望まれている。
すなわち、ポリプロピレンと脂肪族又は脂環族系石油樹
脂との組成物をポリプロピレンの融点より40℃以上高い
温度で溶融した後、チルロール法、水没法などにより60
℃以下の温度に急冷してシートを得る方法(特公昭53−
15894号公報)で得られるポリプロピレン系シートは透
明性のレベルが未だ不十分なものであり、また、耐寒衝
撃性が低く、熱成形時のドローダウンが大きく真空成形
はもとより圧空成形性が悪い。
また、ポリプロピレン系樹脂に石油系樹脂と造核剤を添
加して透明性を改良する方法(特開昭58−25341号公
報)があるが、透明性向上のためには石油樹脂の添加量
を多くする必要があり、耐寒衝撃性、耐溶剤溶出性(n
−ヘプタン)の低下をもたらす。また、上記と同様熱成
形性が悪い。
さらに、ポリプロピレン系樹脂に低密度ポリエチレン樹
脂(LDPE)と造核剤を添加する方法(特開昭57−164135
号公報)があるが、透明性のレベルが低く、また剛性が
低下する。
また、ポリプロピレン系樹脂に結晶性プロピレン共重合
体及び造核剤を添加する方法(特公昭57−6459号公報)
があるが、同様に透明性、剛性、耐寒衝撃性、熱成形性
を同時に満足するものは得られない。
さらに、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体に
造核剤を添加した樹脂組成物を用いてポリプロピレン系
樹脂シートの透明性を改良する方法がある(特開昭62−
115050号公報、特開昭59−164348号公報、特開昭63−97
648号公報)があるが、剛性が低下し、またターポリマ
ーの使用量が多いので高価となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記事情に基づいてなされたもので、その目
的とするところは、ホモポリプロピレンの特徴を生か
し、透明性、剛性、耐寒衝撃性、耐溶剤溶出性を有する
とともに、シートの二次加工において熱成形性に優れ、
即ち成形温度範囲が広く、ドローダウンが少ないポリプ
ロピレン系樹脂シート類、それを製造する方法及びそれ
に好適に用いられるポリプロピレン系樹脂組成物を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重
ねた結果、ポリプロピレン系樹脂と特定のエチレン−プ
ロピレン−ブテン−1共重合体及び造核剤を特定の割合
で配合してなる組成物を用いる方法が、前記目的を満足
することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
すなわち、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、ポ
リプロピレン系樹脂99〜70重量部、密度0.85〜0.89g/cm
3のエチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体1〜30
重量部、及び造核剤0.005〜2重量部からなることを特
徴とする。
また、本発明のポリプロピレン系樹脂シート類は前記ポ
リプロピレン系樹脂組成物からなることを特徴とする。
本発明においてポリプロピレン系樹脂としては、ホモポ
リプロピレン、ランダムポリプロピレン、ホモポリプロ
ピレンとランダムポリプロピレンとの混合物が用いられ
る。この混合物はホモポリプロピレンが50重量%以上含
まれるものが好適に用いられる。このホモポリプロピレ
ンとしては、通常結晶性ポリプロピレンを使用する。ま
た、使用するランダムポリプロピレンとしては、プロピ
レンと20重量%以下、好ましくは15重量%以下の他のα
−オレフィンとの共重合体が使用できる。この他のα−
オレフィンとしては、炭素数2及び炭素数4〜10程度の
α−オレフィンが好適に使用でき、これらは、直鎖状で
あってもよく、分枝状であってもよい。具体的には、た
とえば、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペン
テン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、ネオヘキセン、1−ヘプテン、1
−オクテン、1−デセン等を挙げることができるが中で
も特にエチレン、1−ブテン等が好ましい。
なお、前記ランダムポリプロピレンは、プロピレンと上
記の如きα−オレフィンの1種との共重合体であっても
よく、また、プロピレンと上記の如きα−オレフィン2
種以上との共重合体であってもよく、あるいはこれらを
併用してもよい。
ポリプロピレン系樹脂はメルトインデックス(MI)値
が、通常0.1〜20g/分、好ましくは、0.2〜10g/分のもの
が好適に使用できる。
本発明において、エチレン−プロピレン−ブテン−1共
重合体としては密度が0.85〜0.89g/cm3、好ましくは0.8
6〜0.88g/cm3のものが用いられる。密度が0.85未満のも
のは剛性低下が大きく0.89を超えるものは結晶性が高く
透明性が低下する。このエチレン−プロピレン−ブテン
−1共重合体は、通常ブテン−1単位が40〜90重量%、
プロピレン単位が59〜10重量%、エチレン単位が1〜20
重量%であるものが好ましく用いられる、軟化点が50〜
150℃、さらに好ましくは70〜140℃のものが好適に使用
できる。
本発明で用いられる造核剤としては、通常ポリプロピレ
ンの透明性改善の目的で使用される造核剤がいずれも使
用でき、例えば(1)カルボン酸の金属塩、(2)ジベ
ンジリデンソルビトール又はその誘導体、(3)ゼオラ
イト、シリカ、タルク、ハイドロタルサイト等を挙げる
ことができる。好ましくは(1)のカルボン酸の金属塩
と(2)のジベンジリデンソルビトール又はその誘導体
が用いられる。カルボン酸の金属塩としては、脂肪族カ
ルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸若し
くは芳香族ジカルボン酸の金属塩又はそれらのアルキル
核置換誘導体の金属塩であり、具体的にはステアリン
酸、アジピン酸若しくはセバチン酸のナトリウム塩、カ
ルシウム塩、又はアルミニウム塩、安息香酸のナトリウ
ム塩又はパラ−第三ブチル−安息香酸のアルミニウム塩
などが挙げられる。(2)のジベンジリデンソルビトー
ルの誘導体としては、1,3,2,4−ジ(メチルベンジリデ
ン)ソルビトール、1,3−クロルベンジリデン−2,4−メ
チルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジベンジリ
デンソルビトールなどが挙げられる。これらの造核剤は
単独あるいは混合物として使用される。
本発明のポリプロピレン系樹脂シート類の製造方法は、
前記ポリプロピレン系樹脂成分とエチレン−プロピレン
−ブテン−1共重合体成分と造核剤とを次に示す割合で
配合してなるポリプロピレン系樹脂組成物を200℃以上
で溶融し、これを膜状に押出し、次いでこれを60℃以下
に急冷してポリプロピレン系樹脂シート類を製造するこ
とを特徴とする。
ポリプロピレン系樹脂成分、エチレン−プロピレン−ブ
テン−1共重合体成分、造核剤成分の配合割合として
は、ポリプロピレン系樹脂成分の使用量が99〜70重量部
好ましくは98〜85重量部、エチレン−プロピレン−ブテ
ン−1共重合体成分の使用量が1〜30重量部、好ましく
は2〜20重量部、造核剤成分の使用量が0.005〜2重量
部、好ましくは0.01〜0.5重量部の範囲内となるように
する。
エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体成分の使用
量が1重量部未満であるとシート類の製膜性が十分でな
く、また透明性、耐寒衝撃性の改良などが達成できな
い。さらに熱成形時のドローダウン防止の効果がなくな
る。一方30重量部を超えるとシート類の透明性や剛性が
低下する。
また、造核剤の使用量が0.005重量部未満であると透明
性、型再現性の改善効果がなく、一方2重量部を超える
量造核剤を加えても透明性改良効果は期待できない。
前記各成分の溶融混練の配合順序としては特に制限はな
く、これらを別々又は同時に添加してもよい。
この溶融混練は、通常の溶融混練機を用いて予め別途に
行うことも可能であるが、通常は溶融混練部を有する溶
融押出装置を用いて行うのが好適であり、溶融混練を行
った後、溶融ポリプロピレン系樹脂組成物を溶融押出装
置のダイから膜状に押し出す。
また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は射出成
形、ブロー成形等にも適用することができる。
なお、所望により、上記ポリプロピレン系樹脂組成物に
は、前記ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレン
−ブテン−1共重合体、造核剤成分の他に、さらに、通
常用いられる添加剤、たとえば熱安定剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤などの安定剤、滑剤、各種界面活性剤な
どの帯電防止剤、防曇剤などを添加することもできる。
この溶融押出装置等を用いて行う溶融混練は、樹脂組成
物の温度を200℃以上、好ましくは220〜300℃の範囲内
で行う。溶融混練の温度が200℃未満であると未溶融物
の発生や、混練が不十分となるとともに、押出動力が高
くなり、あまり高過ぎると樹脂の分解が起こるととも
に、冷却効率の低下を招く。
溶融押出しは、通常、T−ダイ法により行われ、樹脂組
成物の溶融(混練)温度を上記の温度範囲とし、一方ダ
イ出口温度をダイリップヒーター等を用いて加温して上
記溶融樹脂組成物の温度より若干高めにしておくのが望
ましい。たとえば、ダイ出口温度溶融樹脂組成物の温度
より、通常10〜60℃程度高めにして行うのが好適であ
る。このようにダイ出口温度を溶融樹脂組成物の温度よ
りも若干高めに設定することによって、押出されとシー
ト状物の表面状態を極めて良好に保つことができる。そ
の後このシート状物を60℃以下に急冷することにより透
明性を良好にすることができる。この温度が低いほど透
明性が向上する。急冷は20℃以下の冷却水と接触させる
ことで冷却することが好ましい。冷却は10℃以下の冷却
水を用いて、スリット水冷により行うことが特に好まし
い。
この、冷却水としては、水のみ、あるいは水に有機もし
くは無機の増粘剤を添加した水溶液が用いられるが、増
粘剤を添加した水溶液の方が均一冷却、表面の滑らかさ
の点で好ましい。ここで有機増粘剤としては天然高分子
物質、半合成品、合成品など各種のものを使用できる。
天然高分子物質には、かんしょデンプン、ばれいしょデ
ンプン、小麦デンプンなどのデンプン;こんにゃくなど
のマンナン;寒天、アルギン酸ナトリウムなどの海藻
類;トラガントガム、アラビアゴムなどの植物粘質物;
デキストラン、レバンなどの微生物粘質物;にかわ、ゼ
ラチン、カゼイン、コラーゲンなどのタンパク質等があ
る。半合成品には、ビスコース、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースなどのセルロース系物質;可
溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒ
ドデンプンなどのデンプン系物質等がある。また、合成
品としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリエチレンオキシド等がある。
一方、無機増粘剤としてはシリカゾル、アルミナゾル、
粘土、水ガラス、各種金属塩などがある。
これら増粘剤を水に加えて調製した水溶液の他、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール、シリコ
ーンオイルなどの粘性物質で単独で使用することもでき
る。
増粘剤を加えた水溶液の粘度は通常2〜3000センチポイ
ズ(cp)、好ましくは3〜1000cpとするのが好適であ
る。
ここで、用いる冷却装置としては、たとえば、特開昭60
−236719号公報に開示されたもの、特開昭61−130018号
公報中の第1図に示されたものまたは後記の第1図に示
す冷却装置(冷却水流下型水位セット式冷却装置)など
が好適に使用できる。
本発明方法で用いる前記水冷法による急冷方式の例を、
後記の第1図を参照しつつさらに詳しく説明すると次の
通りである。
第1図は、本発明の方法において使用する冷却装置の一
例を概念的に示す断面図であり、図中1および2は、そ
れぞれ冷却水流導入用水槽を示し、3および4は、それ
ぞれ冷却水流下スリットを示し、5は、冷却水槽を示
す。また、押出T−ダイ6から溶融状態で押出された樹
脂組成物膜状体9は、流下する冷却水7および8の流下
方向に導入され、急冷されつつ誘導ロール10〜13によっ
て冷却水槽5中の冷却水14中に誘導され、冷却を完了し
た後、回収される。冷却水槽5中の冷却水は、適宜温度
調節機構15等によって所定の温度となるように温度調節
されており、適宜ポンプ15によって、冷却水流下槽1お
よび2へ循環使用することができる。
なお、冷却水流下スリットとしては、好ましくは第1図
に示す二段式のものが好ましく、また水槽中の流路に
は、多孔性整流体を用いることが好ましい。さらに、冷
却水の流下速度がシート状物の導入速度よりも早く、し
かも冷却水がスリット入口で滞留を生じないようにする
ことが特に好ましい。この滞留を防止するためには、水
槽中の水位をできるだけ低く、7mm以下にすることが好
ましい。
なお、得られるポリプロピレン系樹脂組成物シート類の
形状としては特に制限はなく所望の大きさ(巾)および
(厚み)を有する単層シート状、多層シート状などとし
て形成することができる。もっとも、この樹脂組成物シ
ート類の厚みとしては、その透明性、強度等の点等か
ら、通常50〜3000μm、好ましくは100〜2000μm程度
の範囲とするのが好適であり、本発明の方法は、特に30
0μm以上の厚みのシート類に対しても高い透明性を保
持することができる等の点で効果的である。また、本発
明の方法によると、得られるシート類は透明性に加えて
光沢および他の外観等の表面状態をも著しく良好なもの
とすることができる。この光沢、外観を好適に保つため
には、上記したように溶融押出しの際にダイ出口温度を
樹脂組成物の溶融(混練)温度より若干高めに設定する
という他にさらにキズ等を有しない適切なダイを用いる
ことが望ましい。
以上のようにして製造された樹脂シート類は、透明性の
向上、剛性の向上のために熱処理を施してもよい。
この所望により用いられる熱処理は、好ましくは、60〜
160℃、さらに好ましくは80〜150℃の温度範囲におい
て、好ましくは、1秒〜60秒間、さらに好ましくは2秒
〜30秒、たとえば加熱ロール、加熱空気、不活性液体な
どを用いて加熱することによって行うことができる。好
ましくはロールによる連続処理が行われる。
また、上記熱処理中、あるいは、熱処理の前後におい
て、延伸を行うことによりドローダウン防止効果などの
熱成形性が向上する。石油樹脂の配合により延伸性は良
好である。
この延伸は、通常80〜160℃で、好ましくは融点よりも
5〜70℃低い温度、より好ましくは融点より5〜50℃低
い温度に熱し、ロール延伸より行うことができる。な
お、延伸は一軸延伸で行っても二軸延伸で行ってもよ
い。好ましくは、ロールによる連続熱処理と同時に、12
0〜150℃で、巾減少率が5〜20%程度になるように行わ
れる。延伸をこの範囲以上行っても特別の効果はなく、
延伸による熱成形時の型再現性などが低下する。
以上のようにして、所望とするポリプロピレン系樹脂シ
ート類を得ることができる。
本発明方法によって得られるポリプロピレン系樹脂シー
ト類は、本来のポリプロピレン樹脂が有する強度、耐熱
性、耐透湿性等に優れるとともに、剛性に優れ、耐寒衝
撃性、透明性が非常に高い優れたポリプロピレン系樹脂
シート類であり、熱成形した場合、型再現性に優れ、成
形温度範囲が広く、ドローダウンが少ないので各種包装
容器類等に広く好適に利用することができる。またこの
シート類は、容器熱成形用のみでなく、折り曲げ加工に
よるケース製造用、さらには優れた延伸性から延伸フィ
ルム用原反としても利用できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1〜5、比較例1〜2) 第1表に示す配合組成のポリプロピレン系樹脂組成物を
T−ダイ押出装置(押出機90mmφ、L/D=24、ダイ巾850
mm、ダイリップ開度2mm)を用いて樹脂温度240℃、ダイ
温度280℃の条件下溶融混練し、透明な樹脂膜状体を押
出した。次いで、膜状体を第1図に示す如き二段スリッ
ト式水冷装置(第1段スリット:高さ50mm、巾2.5mm、
水位4mm、水温5℃、流路に多孔性整流体使用;第2段
スリット:高さ10mm、巾5mm、水位10mm、水温4℃)に
導入し急冷して、厚さ0.6mmのシートを得た。このシー
トを径300mmφのロール(130℃)3本を用いて熱処理を
行った。このシートの物性等の測定結果を第1表に示
す。また、このシートを用いて、開口部径100mmφ、底
部径85mmφ、高さ40mmの容器を熱成形した結果の型再現
性、500mm×500mm枠、シート表面温度170℃時のドロー
ダウン量を測定した結果を第1表に示す。
表中の記号は次のものを示している。
F200S;出光ポリプロ F200S(ホモポリプロピレン、MI
=2.0g/10分、出光石油化学製) F744N;出光ポリプロ F744N(プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体、MI=7.0g/10分、出光石油化学製) ベストブラスト;ベストブラスト 708 (エチレン−
プロピレン−ブテン−1共重合体 密度0.87g/cm3、軟
化点105℃(リング−ボール法)、ヒュルズ社製) ゲルオーグMD;1,3,2,4−ジ(パラメチルベンジリデン)
ソルビトール、新日本理化社製PTBBA−Al;p−t−ブチ
ル安息香酸アルミニウム アルコン P−125;脂環族石油樹脂、分子量820、軟化
点125℃、荒川林産化学製 また、物性の測定は次のようにして行った。
ヘイズ;JIS K−7105 引張弾性率;JIS K−7113 衝撃強度;出光(−5℃)デュポン衝撃強度JIS K 7
211 〔発明の効果〕 本発明により得られるポリプロピレン系樹脂組成物、及
びこれを用いて製造したシート類は、ポリプロピレン樹
脂が本来有する強度、耐熱性、耐透湿性等に優れるとと
もに、剛性に優れ、透明性が非常に高く、耐寒衝撃性、
耐溶剤溶出性に優れ、しかも真空成形条件等によっても
型再現性に優れ、広い温度範囲で容易に賦形性よく成形
することができ、ドローダウンが少ないという優れた特
長を有しており、種々の包装容器類の製造等広範囲の分
野に好適に利用することができる。
すなわち、本発明によると上記優れた特性を有し、利用
範囲の広いポリプロピレン系樹脂シート類を容易にかつ
高い生産性をもって得ることができ、実用上著しく有利
なポリプロピレン系樹脂シート類の製造方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法において使用する冷却装置の一例
を概念的に示す断面図である。 図中、 1及び2……冷却水流下導入用槽、 3及び4……冷却水流下スリット、 5……冷却水槽、6……T−押出ダイ、 7及び8……流下冷却水、 9……樹脂膜状体、10〜13……誘導ロール、 14……冷却水、15……温度調節機構、 16……ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂99〜70重量部、密度
    0.85〜0.89g/cm3のエチレン−プロピレン−ブテン−1
    共重合体1〜30重量部、及び造核剤0.005〜2重量部か
    らなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリプロピレン系樹脂99〜70重量部、密度
    0.85〜0.89g/cm3のエチレン−プロピレン−ブテン−1
    共重合体1〜30重量部、及び造核剤0.005〜2重量部の
    樹脂組成物からなるポリプロピレン系樹脂シート類。
  3. 【請求項3】ポリプロピレン系樹脂99〜70重量部、密度
    0.85〜0.89g/cm3のエチレン−プロピレン−ブテン−1
    共重合体1〜30重量部、及び造核剤0.005〜2重量部か
    らなるポリプロピレン系樹脂組成物を200℃以上で溶融
    し、これを膜状に押出し、次いでこれを60℃以下に急冷
    することを特徴とするポリプロピレン系樹脂シート類の
    製造方法。
  4. 【請求項4】ポリプロピレン系樹脂99〜70重量部、密度
    0.85〜0.89g/cm3のエチレン−プロピレン−ブテン−1
    共重合体1〜30重量部、及び造核剤0.005〜2重量部か
    らなるポリプロピレン系樹脂組成物を200℃以上で溶融
    し、これを膜状に押出し、次いでこれを60℃以下に急冷
    した後、60〜160℃で熱処理することを特徴とするポリ
    プロピレン系樹脂シート類の製造方法。
JP63137234A 1988-06-06 1988-06-06 ポリプロピレン系樹脂組成物、シート類及びその製造方法 Expired - Fee Related JPH0681796B2 (ja)

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