JP5590907B2 - ポリプロピレン樹脂組成物とこれからなる成形体 - Google Patents

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本発明は、透明性と耐衝撃性とを両立したポリプロピレン材料(ポリプロピレン樹脂組成物)とこれからなる成形体に関する。
ポリプロピレン材料(ポリプロピレン樹脂組成物)はその優れた性能や環境適合性・衛生性を兼ね備えた汎用材料として幅広く使用されている。特に同類のポリオレフィン材料であるポリエチレンと比し、ポリプロピレンは剛性、透明性、耐熱性に優れることから、フィルムやシートだけでなく、ボトルやケースなどにも幅広く応用されている。特に透明性の利点を活かした用途として、衣装ケース、食品容器、医療器具、文房具シートなどが知られている。
ポリプロピレンの透明性を向上させる技術として、透明核剤による結晶構造制御技術が公知である。透明核剤としては有機リン酸塩系核剤、ソルビトール系核剤等が一般的であり幅広く利用されているが、このような透明核剤を用いたポリプロピレン材料の透明性は必ずしも十分でなく、例えばポリスチレンやポリカーボネート樹脂などには及ばない。
近年、新たな透明核剤が見出され、前記従来の透明核剤よりもさらに優れたポリプロピレン材料の透明化効果が見出されている(特許文献1参照)。また、このような透明核剤と特定のランダムポリプロピレンとからなる組成物を用いることで、さらに優れた透明性を有する成形体を得る技術も開示されている(特許文献2参照)。しかしながらこれらの技術で得られる成形体は耐衝撃性が十分でなく、適用できる用途が限られる。
ところで、ポリプロピレン材料の欠点である耐衝撃性を改良する技術として、特定のエラストマーを配合する技術が知られている。例えば特許文献3には、ポリプロピレン材料に透明核剤と特定の屈折率をもつエラストマーとを配合した組成物が開示されており、また、特許文献4には、プロピレン単独重合体とプロピレン−エチレン共重合体とからなるポリプロピレン材料に特定の透明核剤を配合した組成物が開示されている。ここで、ポリプロピレン材料については、特定の温度範囲で溶出する成分量、特定の温度範囲で溶出する成分中のエチレン含有量、特定の温度範囲で溶出する成分の極限粘度の関係によって特定されている。
さらに特許文献5には、ポリプロピレン材料に、先の特許文献1、2に記載された透明核剤と特定のエチレン・α−オレフィン共重合体とを配合することで、成形体の透明性を維持しつつ耐衝撃性を改良する技術が開示されている。
特表2007−534827号公報 特開2009−120821号公報 特開平10−045970号公報 特開2000−248147号公報 特開2009−155422号公報
環境適合性・衛生性を兼ね備えたポリプロピレン材料を透明性が必要な用途へ適用させ
るためには、高い次元で透明性と耐衝撃性とを両立させる技術が望まれている。
そこで、本発明の課題は、従来技術に基づくポリプロピレン材料と比較して、さらに優れた透明性を発現させると同時に、これを低下させることなく耐衝撃性や柔軟性を付与させる技術の提供にある。
本発明者らは、かかる実情に鑑みて鋭意検討を行った結果、下記の発明の構成を採用することにより上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]融点(Tm)が110〜175℃であるプロピレン重合体(A)と、下記(b1)〜(b4)を満たし、融点(Tm)が100℃未満または観測されないプロピレン重合体(B)と、下記化学構造式(I)で示される化合物(C)とからなり、
上記化合物(C)を、上記プロピレン重合体(A)と上記プロピレン重合体(B)との合計100重量部に対し、0.01〜2重量部含有することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
(b1)プロピレン由来の構成単位の含量が51〜99mol%
(b2)ショアーA硬度が20〜95
(b3)密度が840〜880kg/m3
(b4)ガラス転移温度が−50〜0℃
Figure 0005590907
(式(I)において、nは0、1または2であり、Aは非水素基であり、R1〜R10
は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、フェニル基または炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、もしくはアシル基であり、フェニル基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、およびアシル基中の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、任意の二つの隣接基は互いに環式基を形成していてもよい)。
[2]上記プロピレン重合体(A)と上記プロピレン重合体(B)とが相分離構造を有さず、さらに全組成物における融点(Tm)(℃)と全組成物におけるプロピレン由来の構成単位の含量(XC3)(モル%)とが下記式(II)を満たすことを特徴とする上記[1]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
Tm ≧ 3.75 × XC3−205 ・・・ (II)
(式(II)において、Tmは140℃以上である。)
[3]上記プロピレン重合体(B)が、プロピレンとエチレンと炭素数4〜20のα−
オレフィンとから得られることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[4]上記プロピレン重合体(B)よりも低いガラス転移温度(Tg)を有するエラストマー(D)をさらに含有することを特徴とする上記[1]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[5]上記プロピレン重合体(B)が、プロピレンとエチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとから得られることを特徴とする上記[4]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[6]本発明の成形体は、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる。
本発明によって得られる透明性と耐衝撃性や柔軟性とに優れたポリプロピレン樹脂組成物は、従来のポリプロピレン材料では適用が困難であった透明成形体へ幅広く適用することができる。
以下、本発明のポリプロピレン樹脂組成物およびこれからなる成形体について詳細に説明する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)を含んでいるため、透明性と耐衝撃性とがバランスよく優れている。具体的には、プロピレン重合体(A)およびプロピレン重合体(B)を含んでいるため、耐衝撃性や柔軟性に優れており、また、化合物(C)による透明性の改善効果が充分に発揮される。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の具体的な態様について以下に説明する。
≪第一のポリプロピレン樹脂組成物≫
本発明の第一のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)を用いて構成されるものである。
はじめに、第一のポリプロピレン樹脂組成物を構成する成分について詳細に説明する。
<プロピレン重合体(A)>
本発明に用いるプロピレン重合体(A)は、示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融点(Tm)が、110〜175℃である。プロピレン重合体(A)は単独で用いても二種以上を併用してもよい。
プロピレン重合体(A)としては、公知のポリプロピレン材料を用いることができ、例えばホモポリプロピレン、プロピレンとエチレンもしくはα−オレフィン(プロピレンを除く)からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上とのプロピレンランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体、さらにはこれらの混合物などである。α−オレフィン(プロピレンを除く)としては、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン等の炭素数4〜20のα-オレフィンが挙げられる。
これらのポリプロピレン材料は用途や目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の主目的である透明性の向上を実現するためには、ホモポリプロピレン、プロピレンランダム共重合体が好ましく、特にプロピレン含量が90〜98mol%、より好ましくは92〜97mol%のプロピレンランダム共重合体がより好ましい。
プロピレン重合体(A)の立体規則性については、後述するプロピレン重合体(B)と良好に相容するものであれば、アイソタクチック構造、シンジオタクチック構造どちらも使用することができる。
プロピレン重合体(A)がアイソタクティックプロピレン系重合体である場合、NMR法により測定されたアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)が90%以上、好ましくは95%以上であるものが好適である。
ここでアイソタクティックペンタッド分率とは、13C−NMRを使用して測定される分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の存在割合を示しており、プロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。具体的には、13C−NMRスペクトルで観測されるメチル炭素領域の全吸収ピーク中に占めるmmmmピークの分率として算出される値である。
なお、このアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)は、例えば特開2007−186664号公報に記載の方法で求めることができる。
一方、プロピレン重合体(A)がシンジオタクティックプロピレン系重合体である場合、NMR法により測定されたシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr)が85%以上、好ましくは90%以上であるものが好適である。
なお、このシンジオタクティックペンタッド分率(rrrr)は、例えば特開2008−169316号公報に記載の方法で求めることができる。
プロピレン重合体(A)は、示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融点(Tm)が、110〜175℃、好ましくは115〜170℃、より好ましくは140〜170℃であり、さらに同時に解析される融解熱量(ΔH)は通常30〜150J/g、好ましくは40〜100J/g、より好ましくは50〜80J/gである。
プロピレン系重合体(A)の特性がこの範囲にあると、成形性、耐熱性などにおいて実用上充分な性能が発現する。
また、プロピレン重合体(A)のメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)については目的や用途に応じて適宜選択できるが、通常0.01〜1000g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分、より好ましくは0.1〜100g/10minである。このようなMFR値に調整するために、MFRの低いプロピレン重合体(A)に有機過酸化物を添加し、高温下で溶融混合させてMFRを高くすることも可能である。
プロピレン重合体(A)を得るために用いられる触媒は特に限定されるものではなく公知の触媒が使用可能である。例えば、チタン化合物と有機アルミニウムとを組み合わせてなるチーグラー・ナッタ触媒、あるいはメタロセン触媒などが挙げられる。
<プロピレン重合体(B)>
本発明に用いるプロピレン重合体(B)は、下記(b1)〜(b4)を満たし、示差走
査熱量計(DSC)測定において融点(Tm)が100℃未満または観測されない。プロピレン重合体(B)は単独で用いても二種以上を併用してもよい。
(b1)プロピレン由来の構成単位の含量(プロピレン含量)が51〜99mol%、好ましくは55〜89mol%、より好ましくは60〜89mol%、さらに好ましくは60〜85mol%
(b2)ASTM D−2240に準拠して測定されるショアーA硬度が20〜95、好ましくは25〜90、より好ましくは40〜85
(b3)ASTM D−1505に準拠して測定される密度が840〜880kg/m3、好ましくは850〜875kg/m3、より好ましくは855〜875kg/m3
(b4)示差走査熱量計(DSC)測定により得られるガラス転移温度が−50〜0℃、好ましくは−50〜−10℃、より好ましくは−50〜−20℃。さらに好ましくは−40℃以上である。
このようなプロピレン重合体(B)は、プロピレン重合体(A)と熱力学的に相溶し、柔軟でありかつ低温でも脆化しにくい重合体である。ここで「熱力学的に相溶する」とは、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)とを両成分の融点以上で混合した際(例えば溶融混練する際、または溶媒中で混合した後に溶媒を除去する際)に相分離を起こさないことを意味する。なお、プロピレン重合体(B)の融点が観測されないときは、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)とをプロピレン重合体(A)の融点以上で混合した際に相分離を起こさないことを意味する。
プロピレン重合体(B)の融点(Tm)は、100℃未満、好ましくは30〜80℃、より好ましくは30〜70℃、さらに好ましくは30〜60℃であるか、観測されない。なお、プロピレン重合体(B)において、融点が観測されないということは、プロピレン重合体(B)の結晶化度がほぼゼロであることを意味する。
また、融点が観測されない(結晶化度がほぼゼロである)プロピレン重合体(B)であっても本発明の目的(透明性と耐衝撃性との両立)は達せられるが、該プロピレン重合体(B)を用いた成形体は表面のべたつきが強くなる場合がある。成形体の表面のべたつきを抑える観点からは、プロピレン重合体(B)の融点(Tm)は、100℃未満、好ましくは30〜80℃、より好ましくは30〜70℃、さらに好ましくは30〜60℃であることが望ましい。
なお、本発明に用いるプロピレン重合体(B)の融点がこのような範囲にあると、室温や40℃前後で流動する場合があり、ペレットとしての取り扱いが困難になることがある。このようなときには、プロピレン重合体(B)にプロピレン重合体(A)を少量、例えば5〜30wt%配合することで安定な形状を保つペレットとして取り扱うことができる。
本発明で用いるような結晶化度の低いプロピレン重合体(B)の融点は、プロピレン重合体(B)の固体構造形成条件(例えば冷却温度、固体構造形成後の養生時間)によって影響を受けやすく、以下のような方法で測定される値として定義される。
23℃±2℃で72時間以上の状態調節を実施した後の試験体について、−40℃以下まで冷却してから昇温速度10℃/minで測定したときに得られるDSC曲線において、融解ピークTm(A)を観測する。ここで、融点が観測されないとは、示差走査熱量計(DSC)測定の際、−40〜200℃の範囲において結晶融解熱量が1J/g以上の結晶融解ピークが観測されない場合である。
プロピレン重合体(B)が(b1)の要件を満たすことは、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)とが熱力学的に相溶することを担保する。同時に、本発明のプロピレン重合体(B)が(b1)の要件を満たすことで、ポリプロピレン材料の耐衝撃性を向上させるに充分な柔軟性を付与できる。
プロピレン重合体(B)が(b2)、(b3)の要件を満たすことは、プロピレン重合体(B)の結晶性(結晶化度)が低く柔軟な材料であることを意味する。
ショアーA硬度は、プロピレン重合体(B)を190〜230℃で加熱溶融させた後15〜25℃の冷却温度でプレス成形して得られた試験体を、23℃±2℃の環境下で72時間以上保管した後、A型測定器を用い、押針接触後直ちに目盛りを読み取ることによって得られる値である。また密度は上記ショアーA硬度測定の手順と同様の方法で調整された試験体で測定した値である。
プロピレン重合体(B)が(b4)の要件を満たすことは、プロピレン重合体(B)が低温においてもプロピレン重合体(A)の耐衝撃性を向上させる能力を有することを意味する。
プロピレン重合体(B)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレンおよびα−オレフィン(プロピレンを除く)からなる群から選ばれる1種もしくは2種以上とのプロピレン共重合体などである。α−オレフィン(プロピレンを除く)としては、1-
ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン
、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン
等の炭素数4〜20のα-オレフィンが挙げられる。プロピレン重合体(B)としては、
プロピレンとエチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとから得られる共重合体が好適に用いられる。
要件(b1)〜(b4)を全て満たすようなプロピレン重合体(B)のより好ましい形
態として、以下のようなプロピレン・エチレン・α−オレフィンランダム共重合体が挙げられる。このようなプロピレン・エチレン・α−オレフィンランダム共重合体は、以下の(b5)、(b6−1)もしくは(b6−2)、(b7)および(b8)のいずれかを満たし、好ましくは(b5)、(b6−1)もしくは(b6−2)、(b7)および(b8)を全て満たす。
(b5)プロピレン由来の構成単位を51〜90モル%、好ましくは55〜89モル%、エチレン由来の構成単位を7〜24モル%、好ましくは8〜20モル%、炭素数4〜20のα−オレフィン由来の構成単位を3〜25モル%、好ましくは3〜25モル%含む(ここでプロピレン由来の構成単位とエチレン由来の構成単位と炭素数4〜20のαオレフィン由来の構成単位との合計を100モル%とする)。
(b6−1)本発明に用いるプロピレン重合体(A)がアイソタクティックプロピレン系重合体の場合、NMRにより算出したアイソタクティックトライアッド分率(mm)が60〜99.9%、好ましくは85〜99.9%、より好ましくは85〜99.9%である。
(b6−2)本発明に用いるプロピレン重合体(A)がシンジオタクティックプロピレン系重合体の場合、NMRにより算出したシンジオタクティックトライアッド分率(rr)が60%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上である。
ここで、アイソタクティックトライアッド分率(mm)については、例えば国際公開2
004−087775号パンフレットの21頁7行目から26頁6行目までに記載された方法で求められ、シンジオタクティックトライアッド分率(rr)については例えば特開2008−169316号公報に記載の方法で求めることができる。
(b7)下記式(1)で定義されるB値が0.8〜1.3、好ましくは0.9〜1.2、より好ましくは0.9〜1.1にある。
Figure 0005590907
式中、MOEは、プロピレンとエチレンの連鎖と炭素数4以上のα−オレフィンとエチレンの連鎖の合計の、全ダイアッドに対するモル分率を表し、MOはプロピレンと炭素数4
以上のα−オレフィンのモル分率の合計を表し、MEはエチレンのモル分率を表す。
(b8)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.2〜3.5、好ましくは1.4〜3.0、より好ましくは1.6〜2.6である。
プロピレン重合体(B)のメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)については目的や用途に応じて適宜選択できるが、通常0.01〜1000g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分、より好ましくは0.1〜100g/10minである。このようなMFR値に調整するために、MFRの低いプロピレン重合体(B)に有機過酸化物を添加し、高温下で溶融混合させてMFRを高くすることも可能である。
また、プロピレン重合体(B)は極性モノマーによりグラフト変性することも可能である。
プロピレン重合体(B)は、例えば国際公開2004/087775号パンフレットに記載された方法で製造できる。
<化合物(C)>
本発明に用いる化合物(C)としては、たとえば特開2009−120821号公報に記載の式(1)で表わされる化合物などが挙げられ([0020]〜[0024]、[0027]段落など参照)、より具体的には下記一般構造式(I)で示される化合物が挙げられる。化合物(C)は単独で用いても二種以上を併用してもよい。
Figure 0005590907
上記構造式(I)において、nは0、1または2である。
Aは非水素基を示す。非水素基Aは、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH2CH2CH2CH3、−CH2CH=CH2、−CH(CH3)CH=CH2、−CH2
H−X−CH2−X’、−CH2CH−X’’−CH2−CH3、−CH2CH−X’’’−
CH2OH、または−CH−OH−CH−OH−CH2−OHである。ここでX、X’、X’’およびX’’’は、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基などのハロゲン化炭化水素基である。好ましくはフッ素原子、塩素原子または臭素原子であるか、あるいはフッ素原子、塩素原子または臭素原子を含むハロゲン化アルキル基である。
1〜R10は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、フェニル基または炭素数1
〜20のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、もしくはアシル基であり、フェニル基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、およびアシル基中の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよい。ハロゲン原子としてはフッ素原子が好ましい。
1〜R10において、任意の二つの隣接基は互いに環式基を形成していてもよい。
透明性の観点から、さらに好ましくは、構造式(I)において、nは0、1または2であり、R1、R2、R4、R5、R6、R7、R9およびR10は、それぞれ水素原子であり、R3、R8およびAは、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基である。
化合物(C)の具体例として、市販品として入手できるミラッドNX8000(ミリケン・アンド・カンパニー社製)を挙げることができる。
<その他の成分>
第一のポリプロピレン樹脂組成物には、本発明の目的(透明性と耐衝撃性との両立)を損なわない範囲で、化合物(C)以外の他の核剤を1種類以上併用してもよい。ここで用いられる核剤としては、特に限定されるものではなく、公知の核剤を使用できるが、例えば核剤はジベンジリデンソルビトール系核剤、リン酸エステル塩系核剤、ロジン系核剤、安息香酸金属塩系核剤等が挙げられる。
また、第一のポリプロピレン樹脂組成物には、上記他の核剤のほか、本発明の目的(透明性と耐衝撃性との両立)を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されていてもよい。
次に、第一のポリプロピレン樹脂組成物およびこれからなる成形体について説明する。
本発明の第一のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)を用いて構成されるものである。なお必要に応じてその他の成分も用いられる。
プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との配合比は目的に応じて任意に設定できるが、プロピレン重合体(A)を好ましくは50〜99重量部、より好ましくは50〜95重量部、プロピレン重合体(B)を好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜50重量部含むことが好ましい。ここで、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との合計を100重量部とする。プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との配合比が上記範囲にあると、透明性および耐衝撃性に加え、剛性および耐熱性を併せ持った好適な成形体が得られる。
また化合物(C)の配合量は、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との合計100重量部に対し、0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部、さらに好ましくは0.05〜0.8重量部である。化合物(C)の配合量がこの範囲にあると、透明性が最適化されると同時に、成形体からの化合物(C)の溶出やブリードアウトが抑制できる。
なお、化合物(C)以外の他の核剤の配合量は、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との合計100重量部に対し、0.01〜0.15重量部であることが望ましい。その他の添加剤の配合量は、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との合計100重量部に対し、0.01〜2重量部であることが望ましい。
第一のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)およびプロピレン重合体(B)が熱力学的に相溶していること、すなわち相分離構造を有さないことを特徴としている。具体的には、熱力学的に相溶していることは、ポリプロピレン樹脂組成物の構造を顕微鏡(例えば透過型電子顕微鏡(TEM))で観察しても、エラストマー(軟質ポリマー成分)に起因する相分離構造が観察されないことを意味する。より具体的には、プロピレン重合体(A)が形成するマトリックス中に、プロピレン重合体(B)が0.1μm以上、好ましくは0.05μm以上の分散相を有さないものとして定義できる。このような第一のポリプロピレン樹脂組成物は、透明性に特に優れる。
次に、第一のポリプロピレン樹脂組成物の好ましい形態について説明する。
第一のポリプロピレン樹脂組成物の好ましい形態では、プロピレン重合体(A)およびプロピレン重合体(B)からなる樹脂成分中のプロピレン含量が76〜99.5モル%、好ましくは80〜99モル%、より好ましくは85〜96モル%である。本明細書において、このプロピレン含量を全組成物におけるプロピレン由来の構成単位の含量Xc3(モル%)ともいう。これ以外の構成成分は主にプロピレン重合体(A)およびプロピレン重合体(B)中のエチレンもしくはα−オレフィン(プロピレンを除く)由来の構成単位の含量に対応する。
また第一のポリプロピレン樹脂組成物の好ましい形態では、プロピレン重合体(A)成分由来の示差走査熱量計(DSC)測定により得られる融点(Tm)が110〜175℃、好ましくは115〜170℃、より好ましくは135〜170℃、さらに好ましくは140〜170℃である。本明細書において、この融点(Tm)を全組成物における融点(Tm)(℃)ともいう。
さらに、下記式(II)を満たすものが特に好ましい。
Tm ≧ 3.75 × XC3−205 ・・・ (II)
式(II)中、Tmは全組成物における融点(℃)を表し、140℃以上である。XC3
は全組成物におけるプロピレン由来の構成単位の含量(モル%)を表す。
式(II)を満たす第一のポリプロピレン樹脂組成物は、全組成物におけるプロピレン含量が多く、全組成物における融点が高いため、優れた透明性および耐衝撃性に加え、優れた耐熱性も併せ持っている。
一方、従来の技術では、一般に材料の透明性を低下させず耐衝撃性を向上させるためにコモノマー含量の多い(すなわちプロピレン含量の少ない)プロピレンとエチレンもしくはα−オレフィンとのランダム共重合体が用いられてきたが、この場合、プロピレン含量
の低下とともにポリプロピレン材料の融点の低下は避けられない。したがって、耐熱性に改善の余地があった。
第一のポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)については目的や用途に応じて適宜選択できるが、通常0.01〜1000g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分、より好ましくは0.1〜100g/10minである。
第一のポリプロピレン樹脂組成物を得る好適な方法としては、前記成分を公知の混練機を用いて溶融混練する方法が挙げられる。例えば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー等に投入して混合した後、通常の単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール等で170〜320℃の温度範囲で溶融混練して得ることができる。
ところで、ポリプロピレン材料の欠点である耐衝撃性を改良する技術として、特定のエラストマーを配合する技術が知られている。例えば特許文献5では、ポリプロピレン材料に、先の特許文献1、2に記載された透明核剤と特定のエチレン・α−オレフィン共重合体とを配合している。しかしながらこれらの技術は全て、耐衝撃性改良を目的に配合されたエラストマーがポリプロピレン相に分散して相分離構造を形成することで共通している。このような場合、エラストマーとポリプロピレンの密度や屈折率(一般にこれらのエラストマーの密度と屈折率は相関関係にある)が完全に一致しない限り透明性の低下は免れ得ない。また産業上の利便性の観点からも、市販の限られたエラストマーの中から使用するポリプロピレン材料の屈折率と完全に同じものを選択することは困難であり、特定のポリプロピレン材料の透明性維持には効果的であっても、他のポリプロピレン材料の透明性は大きく損なってしまうなどの問題点も有する。
また一般にポリプロピレンの屈折率は1.49〜1.52程度であるが、これと同程度の屈折率を有するエチレン・α−オレフィン共重合体の密度はおよそ890〜920kg/m3であり、このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は必ずしも柔軟であるとは
いえず、ポリプロピレンの耐衝撃性や柔軟性・延性を効果的に(少ない添加量で)改良できるものではない。
これに対して、第一のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)とが相分離構造を有さない。このため、耐衝撃性や柔軟性に優れるとともに、化合物(C)による透明性の改善効果が充分に発揮できる。
≪第二のポリプロピレン樹脂組成物≫
本発明のポリプロピレン樹脂組成物を応用した技術として、本発明のプロピレン重合体(B)よりも低いガラス転移温度を有するエラストマー(D)を本発明のポリプロピレン樹脂組成物に配合する技術が例示できる。このような本発明の第二のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)を含有するとともに、エラストマー(D)をさらに含有する。
はじめに、第二のポリプロピレン樹脂組成物を構成する成分について詳細に説明する。
プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)については、第一のポリプロピレン樹脂組成物において説明したものと同じである。
<エラストマー(D)>
エラストマー(D)は、プロピレン重合体(B)よりも低いガラス転移温度を有する。
エラストマー(D)は単独で用いても二種以上を併用してもよい。このようなエラストマー(D)を用いることにより、透明性を保持しつつ、さらに耐衝撃性を改善できる。
ガラス転移温度は、プロピレン重合体(B)よりも低ければ特に制限はないが、通常−50℃よりも低く、−150℃以上である。また、好ましくは−100℃以上である。
このような低いガラス転移温度を有するエラストマーの種類に特に制限はないが、例えば、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、スチレン・ブタジエンゴムおよびその水素化物、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体などが挙げられる。
ポリプロピレン樹脂組成物に含まれていてもよいその他の成分(化合物(C)以外の他の核剤および添加剤)については、第一のポリプロピレン樹脂組成物において説明したものと同じである。
次に、第二のポリプロピレン樹脂組成物およびこれからなる成形体について説明する。
本発明の第二のポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)、化合物(C)およびエラストマー(D)を用いて構成されるものである。なお必要に応じてその他の成分も用いられる。
プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との配合比は目的に応じて任意に設定できるが、プロピレン重合体(A)を好ましくは50〜99重量部、より好ましくは50〜95重量部、プロピレン重合体(B)を好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜50重量部含むことが好ましい。ここで、プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との合計を100重量部とする。プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)との配合比が上記範囲にあると、透明性および耐衝撃性に加え、剛性および耐熱性を併せ持った好適な成形体が得られる。
プロピレン重合体(A)およびプロピレン重合体(B)の合計量が、通常60〜99重量部、好ましくは70〜99重量部であり、エラストマー(D)の含有量が通常1〜40重量部、好ましくは1〜30重量部であることが望ましい。ここで、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)およびエラストマー(D)の合計を100重量部とする。エラストマー(D)の含有量がこの範囲にあると、透明性を保持しつつ、さらに耐衝撃性を改善できる。
また化合物(C)の配合量は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)およびエラストマー(D)の合計100重量部に対し、0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部、さらに好ましくは0.05〜0.8重量部である。化合物(C)の配合量がこの範囲にあると、透明性が最適化されると同時に、成形体からの化合物(C)の溶出やブリードアウトが抑制できる。
なお、化合物(C)以外の他の核剤の配合量は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)およびエラストマー(D)の合計100重量部に対し、0.01〜0.15重量部であることが望ましい。その他の添加剤の配合量は、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)およびエラストマー(D)の合計100重量部に対し、0.01〜2重量部であることが望ましい。
第二のポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)については目的や用途に応じて適宜選択できるが、
通常0.01〜1000g/10分、好ましくは0.1〜200g/10分、より好ましくは0.1〜100g/10minである。
第二のポリプロピレン樹脂組成物では、通常エラストマー(D)により相分離構造が観察される。しかし、プロピレン重合体(A)およびプロピレン重合体(B)の比率を任意に設定することでポリプロピレン樹脂組成物の屈折率を任意に調整できるため、エラストマー(D)との屈折率を容易に合わせることが可能となる。このため、透明性の低下を最小限に抑制しつつ、ポリプロピレン樹脂組成物の耐衝撃性(特に低温下)をさらに向上させることができる。
<成形体>
本発明の成形体は、上述した本発明のポリプロピレン樹脂組成物からなる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、例えばブロー成形法、射出成形法、プレス成形法、押出成形法、インフレーション成形法などの公知の成形方法により加工することができ、加工時あるいは加工後に延伸することも可能である。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物からなる成形体の用途としては、特に制限はないが、例えば、自動車の内装部品、自動車外装部品、家電部品、土木・建材部品、包装材料、日用・産業材、医療材、衣料材、光学材料、玩具、レジャー用品などに好適に利用でき、中でも食品容器、食品包装用成形体として用いられる各種ボトル、カップ、シート、フィルムや、日用・産業材に用いられる医療ケースや化粧品ケース、さらには医療用器具であるシリンジ等に好ましく利用できる。
以下、実施例により本発明を説明する。
1.ポリプロピレン樹脂組成物およびこれからなる成形体の特性・物性を評価するための試験方法
(1)透明性
実施例または比較例に記載の方法で成形した角板(厚さ2mm)について、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH−2000」、C光源を用いて拡散透過光量および全透過光量を測定し、下式により内部ヘイズ、全光線透過率を計算した。
ヘイズ(%)=100×(拡散透過光量)/(全透過光量)
全光線透過率(%)=100×(全透過光量)/(入射光量)
(2)耐衝撃性
実施例または比較例に記載の方法で成形した射出スペシメン(厚み3mmのノッチつき試験片)を用い、ASTM D256に従い0℃及び23℃のアイゾット衝撃強度を求め
た。
(3)引張り試験
実施例または比較例に記載の方法で成形した射出スペシメン(厚み3mmのASTM−IV号形状試験片)を用い、ASTM D638に準拠し、引張り速度=50mm/min
で測定を行い、降伏点応力(YS)、破断点応力(TS)、破断点の伸び(EL)、引張り弾性率(YM)を解析した。
(4)全組成物における融点
成形した角板について、パーキンエルマー社製のDSC測定装置を用いて、23℃から昇温速度20℃/minで測定し、観測される融解ピークのうち、最大熱流量に対応する
ものを全組成物の融点とした。
(5)全組成物におけるプロピレン含量
実施例または比較例に記載の方法で得たポリプロピレン樹脂組成物について、FT−IR測定によりプロピレン含量を求めた。具体的には、プロピレン単位由来のピーク(波数1150cm-1)と他のコモノマー由来の吸光度から決定した。
(6)相分離構造の有無
成形した角板のコア部分から採取した切片をルテニウム酸にて染色し、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、相分離構造の有無を確認した。
なお、全ての実施例および比較例で得られた成形体について確認してはいないが、相分離構造が確認されないと判断可能なものについてはN.T.(Not Tested)で標記した。
2.実施例および比較例で用いた原料
(1)プロピレン重合体(A)
表.1に示した2種類のポリプロピレン(PP−1、PP−2)を用いた。これらの物性値は以下の方法で測定した。
Figure 0005590907
[融点]
パーキンエルマー社製のDSC測定装置を用い、以下の手順で得たDSC曲線を解析して求めた。
PP−1、PP−2のDSC測定方法
サンプル試料について、(i)100℃/分で200℃まで昇温して、200℃で5分間保持したのち、(ii)20℃/分で−20℃まで降温し、次いで(iii)20℃/分で
200℃まで昇温した。(iii)で得られた吸熱曲線を解析して求めた。
[プロピレン含量およびコモノマー含量]
13C−NMRスペクトルの解析により求めた。
[立体規則性(mmmm)]
13C−NMRスペクトルの解析により求めた。
[メルトフローレート(MFR)]
ASTMD1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定した。
(2)プロピレン重合体(B)
表.2に示したプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(PBER)を用いた。こ
れらの物性値は以下の方法で測定した。
Figure 0005590907
[プロピレン含量およびコモノマー含量]
13C−NMRスペクトルの解析により求めた。
[ショアーA硬度]
190℃に設定した油圧式熱プレス成形機を用いて5分余熱した後2分間加圧、すぐに20℃に設定した冷却槽で4分間冷却して3mm厚みのプレスシートを作製した。これを23℃±2℃の環境下で72時間保管した後、A型測定器を用い、押針接触後直ちに目盛りを読み取った(ASTM D−2240に準拠)。
なお、プレス成形の際には離型フィルムとして、100μmPETフィルム(東レ製、ルミラー)を使用した。
[密度]
ショアーA硬度測定に用いたものと同一の条件で作製したプレスシートから切り出したサンプルについて、ASTM D−1505に準拠した方法で測定した。
[融点、ガラス転移温度]
パーキンエルマー社製のDSC測定装置を用い、以下の手順で得たDSC曲線を解析して求めた。
プロピレン重合体(B)のDSC測定方法
ショアーA硬度測定に用いたものと同一の条件で作製したプレスシートから切り出したサンプルについて、23℃±2℃で72時間以上の状態調節を実施した後、−40℃まで冷却してから昇温速度10℃/minで測定してDSC曲線を得た。
[分子量分布(Mw/Mn)]
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用い、オルトジクロロベンゼン溶媒(移動相)とし、カラム温度140℃で測定した(ポリスチレン換算、Mw:重量平均分子量、Mn:数平均分子量)。具体的には分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC- 2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GNH6-HTを2本、およびTSKgel GNH6-HTLを2本であり、カラムサイズは
いずれも直径7.5 mm、長さ300 mmであり、カラム温度は140 ℃とし、移動相にはo-ジクロロベンゼン(和光純薬工業)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品)0.025重量%を用い
て、1.0 ml/分で移動させ、試料濃度は15 mg/10 mlとし、試料注入量は500マイクロリ
ットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw <1000、およびMw >4×106については東ソー社製を用いて、1000 ≦ Mw ≦4×106については
プレッシャーケミカル社製を用いた。
[立体規則性(mm)]
国際公開第2004−087775号パンフレットの21頁7行目〜26頁6行目に記載された方法に従って、13C−NMRスペクトルの解析により求めた。
[B値]
特開2007−186664号公報に記載された方法に従って、13C−NMRスペクトルの解析により求めた。
[メルトフローレート(MFR)]
ASTMD1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定した。
なお、このようなプロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体は、例えば、重合用触媒/助触媒として、特開2007−186664号公報に記載の方法で調製したジフェニルメチレン(3-tert-ブチル-5-エチルシクロペンタジエニル)(2,7-ジ-tert-ブチルフルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド/メチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製、ア
ルミニウム換算で0.3mmol)と、原料となるエチレン、プロピレン、1−ブテンを、連続重合設備を用いてヘキサン溶液中で重合して得ることができる。
(3)化合物(C)
実施例ではミリケン・ジャパン株式会社製のD−グリセロ−L−グロ−ノニトール, 7,8,9,−トリデオキシ−3,5:45−ビス−O−[(R−プロピルフェニル)メチレン](商品名:ミラッド(Millad) NX8000J)を用いた。
また比較例においては、ミリケン・ジャパン株式会社製のビス(3,4ジメチルベンジリデン)ソルビトール(商品名:ミラッド(Millad)3998)および新日本理化株式会社のビス(メチルベンジリデン)ソルビトール(商品名:ゲルオールMD(Gel all MD))を用いた。
(4)低いガラス転移温度を有するエラストマー(D)
(a)エチレン・1−ブテンランダム共重合体(EBR)
三井化学株式会社製のタフマーA−4090(MFR(190℃、2.16kg荷重)=3.6g/10min、密度=893kg/m3、ガラス転移温度=−52℃)を用い
た。
(b)水添スチレン・エチレン・ブチレンブロック共重合体(SEBS)
旭化成株式会社製のタフテックH−1062(スチレン含量=18重量%、MFR(230℃、2.16kg荷重)=4.5g/10min、ショアーA硬度=68、ビニル結合量=約40%、ガラス転移温度=−59℃)を使用した。
[ガラス転移温度]
セイコーインスツルメンツ社製のDSC測定装置を用い、以下の手順で得たDSC曲線を解析して求めた。
エラストマー(D)のDSC測定方法
用いた原料(ペレット)について、−100℃まで冷却してから昇温速度10℃/mi
nで測定してDSC曲線を得た。
[実施例1]
初めに微粉状(パウダー状)のプロピレン重合体(A)(PP−1)と、化合物(C)(ミラッド NX8000)と、さらには耐熱安定剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガノックス1010)およびリン系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガフォス168)それぞれ500ppmずつとを配合し、これを内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練を行い、プロピレン重合体(A)と化合物(C)とからなる混練体を作製した。
次いで、この混練体にプロピレン重合体(B)であるPBERを配合し、上記と同様に内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練してポリプロピレン樹脂組成物を得た(表.3−1参照)。
なお、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)の配合量は、表.3−1のとおりである。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、成形温度240℃、金型温度40℃、保圧時間=20秒の条件で射出成形し、2mm厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−1に示す。
[実施例2〜6、9〜10]
プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)および化合物(C)の種類および配合量を、表.3−1のとおりに変更したほかは、実施例1と同様にしてポリプロピレン樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、実施例1と同様の条件で射出成形し、2mmt厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−1に示す。
[実施例7〜8]
初めに微粉状(パウダー状)のプロピレン重合体(A)(PP−1)と、化合物(C)(ミラッド NX8000)と、さらには耐熱安定剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガノックス1010)およびリン系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガフォス168)それぞれ500ppmずつとを配合し、これを内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練を行い、プロピレン重合体(A)と化合物(C)とからなる混練体を作製した。
次いで、この混練体にプロピレン重合体(B)であるPBERとエラストマー(D)とを配合し、上記と同様に内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練してポリプロピレン樹脂組成物を得た(表.3−1参照)。
なお、プロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)、化合物(C)およびエラストマー(D)の配合量は、表.3−1のとおりである。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、実施例1と同様の条件で射出成形し、2mmt厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−1に示す
[比較例1]
微粉状(パウダー状)のプロピレン重合体(A)(PP−1)と、化合物(C)(ミラッド NX8000)と、さらには耐熱安定剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガノックス1010)およびリン系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガフォス168)それぞれ500ppmずつとを配合し、これを内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練を行い、プロピレン重合体(A)と化合物(C)とからなる混練体を作製した。
なお、プロピレン重合体(A)および化合物(C)の配合量は、表.3−2のとおりである。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、成形温度240℃、金型温度40℃、保圧時間=20秒の条件で射出成形し、2mmt厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−2に示す。
[比較例2〜8]
用いた成分の種類および配合量を、表.3−2のとおりに変更したほかは、比較例1と同様にしてポリプロピレン樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、実施例1と同様の条件で射出成形し、2mmt厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−2に示す。
[比較例9]
初めに微粉状(パウダー状)のプロピレン重合体(A)(PP−1)と、化合物(C)(ミラッド NX8000)と、さらには耐熱安定剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガノックス1010)およびリン系酸化防止剤(チバ社製、商品名:イルガフォス168)それぞれ500ppmずつとを配合し、これを内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練を行い、プロピレン重合体(A)と化合物(C)とからなる混練体を作製した。
次いで、この混練体にエラストマー(D)を配合し、上記と同様に内径40mmの一軸押出機を用いて、樹脂温度約250〜260℃に保ちながら溶融混練してポリプロピレン樹脂組成物を得た(表.3−3参照)。
なお、プロピレン重合体(A)、化合物(C)およびエラストマー(D)の配合量は、表.3−3のとおりである。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、成形温度240℃、金型温度40℃、保圧時間=20秒の条件で射出成形し、2mmt厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−3に示す。
[比較例10〜12]
用いた成分の種類および配合量を、表.3−3のとおりに変更したほかは、比較例9と同様にしてポリプロピレン樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン樹脂組成物を、実施例1と同様の条件で射出成形し、2mmt厚みの角板、ならびに耐衝撃性試験および引張り試験評価用スペシメンを成形した。ポリプロピレン樹脂組成物の組成およびこれからなる成形の特性・物性値を表.3−3に示す。
Figure 0005590907
Figure 0005590907
Figure 0005590907
表.3−1、3−2、3−3において、N.B.は破壊せず(半破壊)、N.T.は観察せずを表す。
表.3−1の実施例の結果が示すとおり、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、従来のポリプロピレン材料と比し、優れた透明性と良好な耐衝撃性とを有していることがわかる。特に、本発明の化合物(C)の配合量が比較的多い領域において、非常に優れた透明性が発現する。
これに対し、比較例1〜3、6に示したポリプロピレン樹脂組成物は、本発明のポリプロピレン樹脂組成物同様優れた透明性を有しているが、耐衝撃性が不良である。また、比較例4、5、7、8には従来の透明核剤を用いたポリプロピレン樹脂組成物の物性が反映されているが、本発明のポリプロピレン樹脂組成物、あるいは比較例1〜3のポリプロピレン樹脂組成物と比べて透明性が劣っており、これにプロピレン重合体(B)を配合しても優れた透明性は発現しないと推測できる。従来の透明核剤を用いたポリプロピレン樹脂組成物における透明核剤の配合量は0.15重量部前後が最適であり、透明核剤の配合量をこれ以上増やしても透明性の向上は望めず、逆に透明核剤が不純物となることで透明性の低下が見られることがわかっている。
また、比較例9〜12には、プロピレン重合体(A)と化合物(C)とに加え、他のエラストマー(D)からなるポリプロピレン樹脂組成物の物性が反映されているが、これと比べても、実施例1〜6に反映された本発明の第一の実施形態、さらにはプロピレン重合体(A)、プロピレン重合体(B)、化合物(C)および他のエラストマー(D)からな
る実施例7〜10に反映された本発明の第二の実施形態が優れた透明性と耐衝撃性とのバランスを有していることがわかる。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、従来のポリプロピレン材料では達成できなかった透明性に加え、優れた耐衝撃性、良好な剛性を示す。本発明のポリプロピレン樹脂組成物からなる成形体は、その優れた透明性に加えて良好な耐熱性や比重が低いなどの特徴も併せ持っており、耐熱性の劣るポリスチレン材料や比重が高いポリカーボネートの代替材料としての応用も期待できる。

Claims (4)

  1. 融点(Tm)が110〜175℃であるプロピレン重合体(A)と、下記(b1)〜(b4)を満たし、融点(Tm)が100℃未満または観測されないプロピレン重合体(B)と、下記化学構造式(I)で示される化合物(C)とからなり、
    前記化合物(C)を、前記プロピレン重合体(A)と前記プロピレン重合体(B)との合計100重量部に対し、0.01〜2重量部含有し、
    前記プロピレン重合体(A)と前記プロピレン重合体(B)との合計100重量部に対し、前記プロピレン重合体(A)を50〜99重量部、前記プロピレン重合体(B)を1〜50重量部の量で含有し、
    前記プロピレン重合体(A)とプロピレン重合体(B)とが相分離構造を有さないことを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
    (b1)プロピレン由来の構成単位の含量が51〜99mol%
    (b2)ショアーA硬度が20〜95
    (b3)密度が840〜880kg/m3
    (b4)ガラス転移温度が−50〜0℃
    Figure 0005590907
    (式(I)において、nは0、1または2であり、Aは非水素基であり、R1〜R10は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、フェニル基または炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、もしくはアシル基であり、フェニル基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、およびアシル基中の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、任意の二つの隣接基は互いに環式基を形成していてもよい)。
  2. 全組成物における融点(Tm)(℃)と全組成物におけるプロピレン由来の構成単位の含量(XC3)(モル%)とが下記式(II)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
    Tm ≧ 3.75 × XC3−205 ・・・ (II)
    (式(II)において、Tmは140℃以上である。)
  3. 前記プロピレン重合体(B)が、プロピレンとエチレンと炭素数4〜20のα−オレフィンとから得られることを特徴とする請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる成形体。
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