JP6165192B2 - 低温および湿潤用途用の熱可塑性エラストマー - Google Patents

低温および湿潤用途用の熱可塑性エラストマー Download PDF

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関連出願の参照
本出願は、その開示を参照により本明細書に組み込む2009年11月20日出願の米
国仮出願第61/263262号の優先権を主張するものである。
本発明は、エチレン/α−オレフィンポリマー含量またはプロピレン−α−オレフィン
含量が高い熱可塑性エラストマー組成物、より具体的には低温および/または湿潤用途に
おいて使用するための熱可塑性エラストマー異形材に関する。
ガスケットは、様々な用途、例えば、冷蔵庫および冷凍庫などの、それぞれが扉と電気
器具本体の間の領域を封止するための屈曲性ガスケットを必要とする電気器具において使
用されている。ガスケットの製造に最も一般に使用されている材料の1つはポリ塩化ビニ
ル(PVC)である。PVCガスケットは低温で脆くなり、亀裂が問題となり、より低い
温度での設置も困難である。また、PVCのコンパウンディングおよび押出の間、ならび
に完成したガスケットを設置の前に包装から取り出すときには不快臭が存在する。さらに
、PVCは、重金属を含有し得る塩化ビニルモノマー生産、フタル酸エステル系可塑剤、
熱安定剤、および加工潤滑剤の使用を伴うため、環境に優しい材料ではないと考えられて
いる。さらに、PVC系のガスケット、または他の製品は、廃棄の問題ならびに焼却の際
の有毒物質の潜在的な放出を生じ得る。したがって、PVC系の異形材、特に冷蔵庫およ
び冷凍庫ガスケット、洗濯機、乾燥器および食器洗浄器などの大型の家庭用電化製品で使
用されるものを代替するための材料であって、必要とされる規格を満たし、改善された加
工性および環境適合性を有する材料が必要とされている。そのようなポリマー材料の他の
用途としては、例えば、成形品、オーバーモールド品、および管材料が挙げられる。
異形押出プロセスにより製造される熱可塑性物質で作製される異形材が知られている。
異形材に使用する熱可塑性エラストマー(TPE)の組成の設計は、複数の特性のバラン
スがとれていることを要求している。これらの特性としては、加工剪断速度での低粘度、
異形材がダイから離れるときに寸法安定性を維持できるように急速に凍結する能力、輸送
および使用条件下での弾性回復のための特定の圧縮永久歪、熱溶接する能力、より良好な
封止性のための特定の軟らかさが挙げられる。異形材用途用のTPEの製造においては、
必要とされる最終用途特性のバランスをとるために、熱可塑性エラストマーの過酸化物改
質または動的加硫などの流動学的改質ステップ、またはスチレンブロックコポリマー(S
BC)が豊富な化合物などの高価な成分の使用が必要とされてきた。したがって、TPE
の製造および設計を簡素化しながらPVC系の異形材を代替するための規格の全てを満た
す異形材用途用のTPEが依然として必要とされている。
本発明の一実施形態は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーおよびプロピレン
/α−オレフィンインターポリマーの群から選択される少なくとも1種のエラストマーポ
リマー、成分A;ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマーおよび
高密度ポリエチレンの群から選択される少なくとも1種の半結晶質ポリマー、成分B;少
なくとも1種の油;ならびに少なくとも1種の充填剤を含み、1000μmで85℃超の
TMAを有する組成物については10000Pa sで1.6以下、および1000Pa
sで4.5未満の保形インデックス(SRI)を特徴とする第1の熱可塑性エラストマ
ー組成物を提供する。
本発明の別の実施形態は、i)成分C、55以上のムーニー粘度(ML 1+4、12
5℃)および36J/g以上のΔHfを有するエチレン/α−オレフィンインターポリマ
ー;ならびにii)成分D、高密度ポリエチレン(HDPE)を含む第2の組成物を提供
する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物
本発明は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーおよびプロピレン/α−オレフ
ィンインターポリマーからなる群から選択される少なくとも1種のエラストマーポリマー
、成分A;ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマーおよび高密度
ポリエチレンからなる群から選択される少なくとも1種の半結晶質ポリマー、成分B;少
なくとも1種の油;ならびに少なくとも1種の充填剤を含み、1000μmで85℃超の
TMAを有する組成物については10000Pa−sで1.6以下、および1000Pa
−sで4.5未満のSRIを特徴とする第1の熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
本発明は、55以上のムーニー粘度および36J/g以上のΔHfを有し、場合により
第3のコモノマーを含む少なくとも1種のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、
成分C;ならびに成分D、高密度ポリエチレン(HDPE)を含む第2の組成物も提供す
る。
本発明の第1および第2の組成物の特定の実施形態は、拡張された温度範囲にわたるタ
ンデルタ(tanδ)と粘度(保形インデックスまたは「SRI」と呼ぶ)の間の特定の関
係を満たす。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態は、関連する最終用途の電気器具の
様々なOEMから指定することができる特定の引張モジュラス、伸び、−10℃および4
0℃での圧縮永久歪、UV耐性、加熱時の減量、ビカー(Vicat)軟化温度、耐水性、耐割
裂性、耐抗菌性、冷却/加熱サイクルでの減量、臭気、溶接強さ、耐化学性および耐油性
、触感、ならびに結晶化温度を満たすポリマー組成物を提供する。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態は、配合された熱可塑性加硫物また
はレオロジーが改質された反応性の押出ブレンド、あるいはスチレンポリマーが豊富なT
PEを利用していない。すなわち、本発明の第1および第2の組成物は、該熱可塑性エラ
ストマー組成物の総重量に対して50wt%超の熱可塑性加硫物および/またはスチレン
ポリマーを含有していない。
成分AおよびCにおいて有用なエチレン/α−オレフィンインターポリマー
成分AおよびCは、一部の実施形態において、それぞれ独立してエチレン/α−オレフ
ィンコポリマー、またはそのブレンドを含む。
成分AおよびCは、本発明の一部の実施形態において、それぞれ独立してエチレン/α
−オレフィン−ジエンインターポリマー、またはそのブレンドを含む。
成分AおよびCは、本発明の一部の実施形態において、1種または複数のエチレン/α
−オレフィンコポリマーおよび1種または複数のエチレン/α−オレフィン−ジエンイン
ターポリマーのブレンドを含む。
エチレン/α−オレフィンコポリマーおよびエチレン/α−オレフィン−ジエンインタ
ーポリマーの両方を含めた本発明の様々な実施形態において有用なエチレン/α−オレフ
ィンインターポリマーは、36J/g以上のΔHfを有することができる。36J/g以
上のΔHfの全ての値が本明細書に開示および包含される。例えば、本発明において有用
なエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、あるいは、例えば、37J/g以上、
または、代替例では38J/g以上のΔHfを有することができる。
成分AおよびCにおいて有用なエチレン/α−オレフィンインターポリマーは55以上
のムーニー粘度を有することができる。55以上のムーニー粘度の全ての値が本明細書に
包含および開示される。例えば、本発明において有用なエチレン/α−オレフィンインタ
ーポリマーは、55以上、代替例では、57以上、代替例では、59以上、または代替例
では、60以上、または代替例では、61以上のムーニー粘度を有することができる。
成分AおよびCのエチレン/α−オレフィンコポリマーおよびインターポリマーにおい
て有用なα−オレフィンモノマーは、特定の実施形態において、C〜C20α−オレフ
ィンの群から選択することができる。本発明の特定の実施形態において使用するための好
ましいα−オレフィンは、式CHCHRにより示され、式中、Rは、1〜12個の
炭素原子の線状または分枝鎖状のアルキル基である。好適なα−オレフィンの例としては
、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、および1−オクテンが挙げられるがこれらに限定されない。特に好ましい
α−オレフィンはプロピレンである。
成分AおよびCのエチレン/α−オレフィン−ジエンインターポリマーにおいて使用す
るための好適なジエンとしては、4〜20個の炭素を含む共役または非共役、直鎖または
分枝鎖状の鎖状、環式または多環式ジエンが挙げられる。好ましいジエンとしては、1,
4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエン、シクロヘキサジエン、および5−ブチリデン−2−ノルボルネンが挙げ
られる。
一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィン−ジエンインターポリマーは、2
〜4の分子量分布(MWD)を有する。2〜4の全ての値および部分範囲が本明細書に包
含および開示され、例えば、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、2
.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、3.8または4のMWD
という上限および2、2.2、2.4、2.6、2.8、3、3.2、3.4、3.6、
3.8のMWDという下限を有することができる。エチレン/α−オレフィン/ジエンイ
ンターポリマーのMWDは、2〜4、代替例では、2.5〜3.5、代替例では、2.8
〜3.8、または代替例では、2.1〜3.9とすることができる。
一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィン−ジエンインターポリマーは、1
3〜20重量%の結晶化度%(%Cry)を有する。13%Cry〜20%Cryの全て
の値および部分範囲が本明細書に包含および開示され、例えば、エチレン/α−オレフィ
ン/ジエンインターポリマーの%Cryは、14%、15%、16%、17%、18%、
19%または20重量%という上限、および13%、14%、15%、16%、17%、
18%、または19重量%というエチレン/α−オレフィン−ジエンインターポリマー%
Cry下限を有することができる。本発明において有用なエチレン/α−オレフィン/ジ
エンインターポリマーの%Cryは、13重量%〜20重量%、代替例では、14重量%
〜19重量%、代替例では、15重量%〜18重量%、または代替例では、16重量%〜
20重量%とすることができる。
他の実施形態において、エチレン/α−オレフィン−ジエンポリマーは、50重量%〜
70重量%のエチレン含量、20重量%〜49重量%のプロピレン含量、および1重量%
〜10重量%の非共役ジエン含量を有し、全ての重量パーセントは該ポリマーの総重量に
対してのものである。エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマー中の50〜7
0wt%のエチレン含量の全ての値および部分範囲が本明細書に包含および開示される。
例えば、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、50、55、60、ま
たは65wt%のエチレンという下限および55、60、65、または70wt%のエチ
レンという上限を有することができる。エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリ
マー中の20〜49wt%のプロピレン含量の全ての値および部分範囲が本明細書に包含
および開示される。例えば、エチレン/α−オレフィン/ジエンポリマーは、20、25
、30、35、40または45wt%のプロピレンという下限および25、30、35、
40または49wt%のプロピレンという上限を有することができる。エチレン/α−オ
レフィン/ジエンインターポリマー中の1〜10wt%のジエン含量の全ての値および部
分範囲が本明細書に包含および開示される。例えば、エチレン/α−オレフィン/ジエン
インターポリマーは、1、3、5、7または9wt%のジエンという下限および2、4、
6、8または10wt%のジエンという上限を有することができる。
本発明の一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマ
ーは190℃で25以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する。エチレン/α
−オレフィン/ジエンインターポリマーの25以上のレオロジー比の全ての値が本明細書
に包含および開示され、例えば190℃でのエチレン/α−オレフィン/ジエンインター
ポリマーレオロジー比は、あるいは30以上、代替例では、35以上、代替例では、39
以上、代替例では、41以上、代替例では、45以上、または代替例では、50以上とす
ることができる。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーはEPDMである。
本発明の組成物の一実施形態において、成分AおよびCはエチレン/プロピレン/ジエ
ン(EPDM)インターポリマー、またはそのブレンドを含む。
一部の実施形態において、EPDMインターポリマーは、20重量%〜80重量%のエ
チレン、19重量%〜70重量%の高級α−オレフィン、および1重量%〜10重量%の
非共役ジエンを含有する。より好ましい高級α−オレフィンはプロピレンおよび1−ブテ
ンである。より好ましいポリエンはエチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、お
よびジシクロペンタジエンである。
使用するための代表的EPDMインターポリマーの例としては、Dow Chemic
alから入手可能なNordel IP 4770R/P、Nordel IP 476
0、Nordel IP 4785およびNordel IP 3760P炭化水素ゴム
が挙げられる。DSM Elastomers Americas、Baton Rou
ge、La.から入手可能なKeltanポリマー、ExxonMobil Chemi
calから入手可能なEPDMインターポリマーのVISTALON EP(D)Mエチ
レン/プロピレンゴムまたはLion Copolymers、LLCから入手可能なR
OYALENE EPDM。特に有用なのは、50以上のムーニー粘度を有するEPDM
である。
好ましい実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは油
展されていない。
好ましい実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、
易流動性ペレットの形態である。本明細書において使用する場合、易流動性とは、ペレッ
ト(一般的ポリマーペレットサイズのもの)が周囲条件で互いに付着してより大きい塊を
形成することなく移動または流れる能力を指す。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーはシングル
サイト触媒を使用して形成される。さらなる実施形態において、シングルサイト触媒は、
メタロセン触媒、拘束幾何触媒、またはポストメタロセン触媒から選択される。さらなる
実施形態において、シングルサイト触媒は拘束幾何触媒、またはポストメタロセン触媒か
ら選択される。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは拘束幾何
触媒を使用して形成される。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーはポストメ
タロセン触媒を使用して形成される。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、3.5
未満、好ましくは3.2未満、より好ましくは3.1未満の分子量分布(MWD)を有す
る。
一実施形態において、プレコンパウンドした状態のエチレン/α−オレフィン/ジエン
インターポリマーは、少量の油および/または加工添加剤で、油および/または添加剤量
が該ポリマーの重量の33%未満となるように希釈される。
好ましい実施形態において、プレコンパウンドした状態のエチレン/α−オレフィン/
ジエンインターポリマーは、油または加工添加剤で希釈されない。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、少なく
とも2種のエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマー、好ましくは2種のイン
ターポリマーを含む。一実施形態において、少なくとも1種のインターポリマーは、35
℃未満、好ましくは30℃未満、より好ましくは25℃未満の結晶化温度(Tc)を有し
、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマー全体は、20℃超、好ましくは2
5℃超、より好ましくは28℃超の結晶化温度(Tc)を有する。一実施形態において、
少なくとも1種のインターポリマーは、30〜100、好ましくは40〜90のムーニー
粘度(ML 1+4、125℃)を有し、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポ
リマー全体は、50〜100、好ましくは50〜90のムーニー粘度(ML 1+4、1
25℃)を有する。一実施形態において、少なくとも1種のインターポリマーは、1.5
〜3のMWDを有し、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマー全体は、2〜
3.5のMWDを有する。一実施形態において、各インターポリマーはEPDMであり、
ジエンは5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)であることが好ましい。本明細書
において論じている通り、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、これ
らの実施形態の組合せを含み得る。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、少なく
とも2種のポリマー、好ましくは2種のポリマーの反応器内ブレンドである。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、少なく
とも2種のポリマー、好ましくは2種のポリマーの反応器後ブレンドである。
好ましい実施形態において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーはE
PDMである。
さらなる実施形態において、ジエンはENBである。
エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の
実施形態の組合せを含み得る。
エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態
の組合せを含み得る。
エチレン/α−オレフィンコポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組合
せを含み得る。
エチレン/α−オレフィン−ジエンインターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の
実施形態の組合せを含み得る。
成分Aにおいて有用なエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマー
本明細書において使用する場合、「オレフィンブロックコポリマー」および「OBC」
という用語は、オレフィンジブロックコポリマーを除いたオレフィンマルチブロックを意
味する。
一部の実施形態において、成分Aは、オレフィンブロックコポリマー、例えば、それら
の開示を参照により本明細書に組み込む国際公開WO2005/090427号パンフレ
ットおよび米国特許出願公開第2006−199930A1号に記載のものなどのエチレ
ンマルチブロックコポリマーを含む。そのようなオレフィンブロックコポリマーは、(a
)約1.7〜約3.5のM/M、少なくとも1つのセルシウス度の融点、T、およ
びグラム/立方センチメートル(g/cc)の密度、dを有する(Tおよびdの数値は
、関係:T>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)に対応する
)か、または(b)約1.7〜約3.5のM/Mを有し、1グラム当たりのジュール
(J/g)の融解熱、ΔHf、および最高のDSCピークと最高のCRYSTAFピーク
の間の温度差と定義されるセルシウス度のデルタ量、ΔTを特徴とする(ΔTおよびΔH
fの数値が以下の関係:ゼロ超および最大で130J/gのΔHfについてはΔT>−0
.1299(ΔHf)+62.81、および130J/g超のΔHfについてはΔT≧4
8℃を有し、CRYSTAFピークは累積ポリマーの少なくとも5パーセントを使用して
求め、該ポリマーの5パーセント未満が識別できるCRYSTAFピークを有するならば
、CRYSTAF温度は30℃である)か、または(c)エチレン/α−オレフィンイン
ターポリマーの圧縮成形フィルムについて測定する300パーセント歪および1サイクル
でのパーセントの弾性回復率、Reを特徴とし、密度、d(g/cc)を有する(エチレ
ン/α−オレフィンインターポリマーが架橋相を実質的に含まない場合、Reおよびdの
数値が以下の関係を満たす:Re>1481〜1629(d))か、または(d)TRE
Fを使用して分別すると40℃と130℃の間で溶出する分子画分を有し、該画分が同じ
温度間で溶出する比較可能なランダムエチレンインターポリマー画分より少なくとも5パ
ーセント高いモルコモノマー含量を有することを特徴とする(前記比較可能なランダムエ
チレンインターポリマーはエチレン/α−オレフィンインターポリマーと同じコモノマー
(複数可)を有し、エチレン/α−オレフィンインターポリマーの10パーセント以内の
メルトインデックス、密度、および(ポリマー全体に対する)モルコモノマー含量を有す
る)か、または(e)25℃での貯蔵弾性率、G’(25℃)、および100℃での貯蔵
弾性率、G’(100℃)を有する(G’(25℃)対G’(100℃)の比が約1:1
〜約9:1の範囲である)エチレン/α−オレフィンインターポリマーとすることができ
る。
エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、(a)TREFを使用して分別すると
40℃と130℃の間で溶出する分子画分を有し、該画分が少なくとも0.5および最大
で約1のブロックインデックスならびに約1.3超の分子量分布、M/Mを有するこ
とを特徴とするか、または(b)ゼロ超および最大で約1.0の平均ブロックインデック
スならびに約1.3超の分子量分布、M/Mを有することもできる。そのようなオレ
フィンブロックコポリマーは、The Dow Chemical Companyから
、INFUSEオレフィンブロックコポリマーという商品名で市販されている。
エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の
実施形態の組合せを含み得る。
成分Aにおいて有用なプロピレン/α−オレフィンインターポリマー
第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態において、成分Aは、1種または
複数のプロピレン/α−オレフィンインターポリマーを含む。
エチレンは一般にα−オレフィンとして特徴付けられるものではないが、本明細書にお
いて使用する場合、成分Aに関連したプロピレン/α−オレフィンインターポリマーとい
う用語は、以下でさらに特徴付けるプロピレン−エチレンインターポリマーを含む。
そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、参照により本明細書に組み込む
米国特許第6,960,635号および同第6,525,157号にさらに詳細に記載さ
れている。そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、The Dow Ch
emical Companyから、VERSIFYエラストマーおよびプラストマーと
いう商品名で、またはExxonMobil Chemical Companyから、
VISTAMAXXという商品名で市販されている。
一実施形態において、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、実質的にアイソタク
チックなプロピレン配列を有するものとして特徴付けられる。「実質的にアイソタクチッ
クなプロピレン配列」とは、該配列が、約0.85超、代替例では、約0.90超、別の
代替例では、約0.92超、および別の代替例では、約0.93超の、13C NMRに
より測定されるアイソタクチックトライアッド(mm)を有することを意味する。アイソ
タクチックトライアッドは当技術分野においてよく知られており、例えば、米国特許第5
,504,172号および国際公開WO 00/01745号パンフレットに記載されて
おり、13C NMRスペクトルにより求められる、コポリマー分子鎖中のトライアッド
単位のアイソタクチック配列を指す。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、(230℃/2.16Kgで)ASTM
D−1238に従って測定すると0.1〜25g/10分の範囲のメルトフローレイトを
有することができる。0.1〜25g/10分の全ての個々の値および部分範囲が本明細
書に包含および開示され、例えば、メルトフローレイトは、0.1g/10分、0.2g
/10分、または0.5g/10分という下限から25g/10分、15g/10分、1
0g/10分、8g/10分、または5g/10分という上限とすることができる。例え
ば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、0.1〜10g/10分の範囲のメルト
フローレイトを有することができるか、または代替例では、プロピレン/α−オレフィン
コポリマーは、0.2〜10g/10分の範囲のメルトフローレイトを有することができ
る。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、1重量パーセント(2ジュール/グラム(
J/g)の融解熱)〜30重量パーセント(50ジュール/グラムの融解熱)の範囲の結
晶化度を有する。1重量パーセント(2ジュール/グラムの融解熱)〜30重量パーセン
ト(50ジュール/グラムの融解熱)の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に包含
および開示され、例えば、結晶化度は、1重量パーセント(2ジュール/グラムの融解熱
)、2.5パーセント(4ジュール/グラムの融解熱)、または3パーセント(5ジュー
ル/グラムの融解熱)という下限から30重量パーセント(50ジュール/グラムの融解
熱)、24重量パーセント(40ジュール/グラムの融解熱)、15重量パーセント(2
4.8ジュール/グラムの融解熱)または7重量パーセント(11ジュール/グラムの融
解熱)という上限とすることができる。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマー
は、1重量パーセント(2ジュール/グラムの融解熱)〜24重量パーセント(40ジュ
ール/グラムの融解熱)の範囲の結晶化度を有することができるか、または代替例では、
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、1重量パーセント(2ジュール/グラムの融
解熱)〜15重量パーセント(24.8ジュール/グラムの融解熱)の範囲の結晶化度を
有することができるか、または代替例では、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、
1重量パーセント(2ジュール/グラムの融解熱)〜7重量パーセント(11ジュール/
グラムの融解熱)の範囲の結晶化度を有することができるか、または代替例では、プロピ
レン−α−オレフィンコポリマーは、1重量パーセント(2ジュール/グラムの融解熱)
〜5重量パーセント(8.3ジュール/グラムの融解熱)の範囲の結晶化度を有すること
ができる。結晶化度は、本明細書に記載のDSC法を介して測定する。プロピレン/α−
オレフィンコポリマーは、プロピレンに由来する単位および1種または複数のα−オレフ
ィンコモノマーに由来する単位を含む。プロピレン/α−オレフィンコポリマーにおいて
利用する代表的なコモノマーは、C〜C10α−オレフィン、例えば、C、Cおよ
びCα−オレフィンである。成分Aの特に好ましいポリエチレン/α−オレフィンはプ
ロピレン−エチレンコポリマーである。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、上で論じたようにエチレンを含めた1〜4
0重量パーセントの1種または複数のα−オレフィンコモノマーを含む。1〜40重量パ
ーセントの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に包含および開示され、例えば、コ
モノマー含量は、1重量パーセント、3重量パーセント、4重量パーセント、5重量パー
セント、7重量パーセント、または9重量パーセントという下限から40重量パーセント
、35重量パーセント、30重量パーセント、27重量パーセント、20重量パーセント
、15重量パーセント、12重量パーセント、または9重量パーセントという上限とする
ことができる。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、1〜35重量パーセ
ントの1種もしくは複数のα−オレフィンコモノマーを含むか、または代替例では、プロ
ピレン/α−オレフィンコポリマーは、1〜30重量パーセントの1種もしくは複数のα
−オレフィンコモノマーを含むか、または代替例では、プロピレン/α−オレフィンコポ
リマーは、3〜27重量パーセントの1種もしくは複数のα−オレフィンコモノマーを含
むか、または代替例では、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、3〜20重量パー
セントの1種もしくは複数のα−オレフィンコモノマーを含むか、または代替例では、プ
ロピレン/α−オレフィンコポリマーは、3〜15重量パーセントの1種もしくは複数の
α−オレフィンコモノマーを含む。
本発明の一部の実施形態において、プロピレン/α−オレフィンコポリマーはプロピレ
ン/エチレンであり、エチレンはプロピレン/エチレンコポリマーの総重量の9〜15w
t%の量で存在する。9〜16重量パーセントの全ての個々の値および部分範囲が本明細
書に包含および開示され、例えば、該コモノマー含量は、9、10、11、12、13ま
たは14重量パーセントという下限から10、11、12、13、14、または15重量
パーセントという上限とすることができる。例えば、プロピレン/エチレンコポリマーは
、9〜15wt%、または代替例では、10〜14wt%、または代替例では、11〜1
3wt%のエチレンを含み得る。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、3.5以下、代替例では3.0以下、また
は別の代替例では1.8〜3.0の、数平均分子量で除算した重量平均分子量として定義
される(M/M)分子量分布(MWD)を有する。
そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、参照により本明細書に組み込む
米国特許第6,960,635号および同第6,525,157号にさらに詳細に記載さ
れている。そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、The Dow Ch
emical Companyから、VERSIFYエラストマーおよびプラストマーと
いう商品名で、またはExxonMobil Chemical Companyから、
VISTAMAXXという商品名で市販されている。
一実施形態において、プロピレン−α−オレフィンコポリマーは、(A)60と100
未満の間、好ましくは80と99の間、より好ましくは85と99の間の重量パーセント
のプロピレンに由来する単位、ならびに(B)ゼロ超と40の間、好ましくは1と20の
間、より好ましくは4と16の間、さらにより好ましくは4と15の間の重量パーセント
のエチレンおよび/またはC〜C10α−オレフィンの少なくとも1種に由来する単位
を含み、平均で少なくとも0.001、好ましくは平均で少なくとも0.005、より好
ましくは平均で少なくとも0.01の長鎖分枝/全炭素1000を含有するものとしてさ
らに特徴付けられ、長鎖分枝という用語は、短鎖分枝より少なくとも一(1)炭素長い鎖
長を指し、短鎖分枝は、該コモノマー中の炭素の数より二(2)炭素短い鎖長を指す。例
えば、プロピレン/1−オクテンインターポリマーは、少なくとも七(7)炭素の長さの
長鎖分枝を有する主鎖を有するが、これらの主鎖はわずか六(6)炭素の長さの短鎖分枝
も有する。プロピレンインターポリマー中の長鎖分枝の最大数は本発明のこの実施形態の
定義にとって重要ではないが、一般に長鎖分枝3/全炭素1000を超えない。そのよう
なプロピレン−α−オレフィンコポリマーは、それぞれを参照により本明細書に組み込む
米国仮特許出願第60/988,999号、国際公開第WO2009/067337A1
号パンフレット、およびEP0964890B1にさらに詳細に記載されている。
プロピレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形
態の組合せを含み得る。
成分Bにおいて有用なポリプロピレンホモポリマーおよびプロピレン/エチレンコポリマ

本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の実施形態は、ポリプロピレンホモポリマ
ー、プロピレン/エチレンコポリマーおよび高密度ポリエチレンからなる群から選択され
る少なくとも1種の半結晶質ポリマー、成分Bも含む。以下でさらに詳述する通り、成分
Bにおいて有用なプロピレン/エチレンコポリマーは、成分AおよびCにおいて有用なプ
ロピレン/α−オレフィンインターポリマーのものとは異なる構造および特性を有する。
一実施形態において、成分Bはポリプロピレンホモポリマーである。
一実施形態において、ポリプロピレンホモポリマーは、DSCにより求めると、125
℃以上、または130℃以上、135℃以上、140℃以上の融点(Tm)を有する。
一実施形態において、ポリプロピレンホモポリマーは、DSCにより求めると、75J
/g以上、または80J/g以上、85J/g以上の融解熱(ΔHf)を有する。
一実施形態において、ポリプロピレンホモポリマーは、5,000,000g/mol
、または500,000g/molという上限、および10,000g/mol、または
50,000g/molという下限を有する範囲内の重量平均分子量(M)を有する。
一実施形態において、ポリプロピレンホモポリマーは、40、または30、または20
、または10という上限、および2、または3、または4、または5という下限を有する
範囲内の「多分散性インデックス」(PDI)と呼ばれることもある分子量分布M/M
(MWD)を有する。
一実施形態において、成分Bはプロピレン/エチレンコポリマーである。
一実施形態において、プロピレン/エチレンコポリマーは、該コポリマーの重量に対し
て90wt%以上、または92wt%以上、または94wt%以上、または96wt%以
上、または98wt%以上の重合プロピレンを含む。
一実施形態において、プロピレン/エチレンコポリマーは、該コポリマーの重量に対し
て10wt%以下、または8wt%以下、または6wt%以下、または4wt%以下、ま
たは2wt%以下の重合エチレンを含む。
一実施形態において、プロピレン/エチレンコポリマーは、DSCにより求めると、1
25℃以上、または130℃以上、135℃以上、140℃以上の融点(Tm)を有する
一実施形態において、プロピレン/エチレンコポリマーは、DSCにより求めると、7
5J/g以上、または80J/g以上、85J/g以上の融解熱(ΔHf)を有する。
一実施形態において、プロピレン/エチレンコポリマーは、5,000,000g/m
ol、または500,000g/molという上限、および10,000g/mol、ま
たは50,000g/molという下限を有する範囲内の重量平均分子量(M)を有す
る。
一実施形態において、プロピレン/エチレンコポリマーは、40、または30、または
20、または10という上限、および2、または3、または4、または5という下限を有
する範囲内の「多分散性インデックス」(PDI)と呼ばれることもある分子量分布M
/M(MWD)を有する。
プロピレンホモポリマーは、一段または多段反応器におけるプロピレンの単独重合によ
り形成することができる。
プロピレン/エチレンコポリマーは、一段または多段反応器においてプロピレンおよび
エチレンを共重合することにより形成することができる。
ポリプロピレンホモポリマーまたはプロピレン/エチレンコポリマーを調製するための
重合法としては、高圧、スラリー相、気相、バルク相、液相、およびそれらの組合せが挙
げられる。触媒系としては、伝統的Ziegler−Natta触媒およびシングルサイ
トメタロセン触媒系が挙げられる。一実施形態において、使用する触媒は高いアイソ特異
性を有する。各重合は、連続またはバッチプロセスにより実施することができ、連鎖移動
剤、スカベンジャー、または当業者によく知られている他のそのような添加剤の使用を含
み得る。ポリプロピレンホモポリマーまたはプロピレン/エチレンコポリマーは、流動性
向上剤、核剤、および抗酸化剤などの1種または複数の添加剤も含有し得る。
ポリプロピレンホモポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組合せを含み
得る。
プロピレン/エチレンコポリマーは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組合せを
含み得る。
成分BおよびDにおいて有用なHDPE
本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態は、少なくとも1種の高
密度ポリエチレンも含む。
本発明の第2の組成物の実施形態は少なくとも1種のHDPEを含む。
本発明の特定の実施形態において有用な高密度ポリエチレン(HDPE)の特性は、所
望の用途に応じて変動する。本発明の特定の実施形態において使用するためのHDPEの
分子量は用途に応じて変動するが、該ポリマーの分子量に反比例するメルトフロー測定値
を使用して示すことができる。その関係は直線的ではないが、分子量が高いほど、I
は低い。
本発明の特定の実施形態の成分BおよびDにおいて有用な高密度ポリエチレンは、0.
94〜0.96g/ccの範囲の密度を有することができる。0.94〜0.96g/c
cの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に包含および開示され、例えば、高密度ポ
リエチレン組成物は0.94g/cc、0.945g/cc、0.95または0.955
g/ccという下限密度および0.945g/cc、0.949g/cc、0.955g
/ccまたは0.96g/ccという上限密度を有することができる。例えば、高密度ポ
リエチレンは、0.940〜0.950g/cc、または代替例では、0.95〜0.9
6g/cc、または代替例では、0.945〜0.960g/ccの範囲の密度を有する
ことができる。
一実施形態において、高密度ポリエチレンは、1〜50g/10minのIを有する
ことができる。1〜50g/10minの全ての値および部分範囲が本明細書に開示およ
び包含され、例えば、高密度ポリエチレン組成物は、1、10、20、30、40または
45g/10minというI下限および5、15、25、35、45、または50g/
10minという上限を有することができる。高密度ポリエチレンは、1〜50g/10
min、または代替例では、20〜40g/10min、または代替例では、30〜43
g/10min、代替例では、5g/10min〜30g/10min、または代替例で
は、5〜46g/10minのIを有することができる。
HDPEの分子量分布(Mw/Mn)は、狭くても広くてもよく、例えば、2から40
という高さのMw/Mnとすることができる。2〜40の全ての個々の範囲が本明細書に
包含および開示され、例えば、HDPEは、2、5、10、13、23または36のMw
/Mnという下限および5、12、20、27、33、39、または40のMw/Mnと
いう上限を有することができる。
成分BまたはD中にHDPEを含む本発明のそれらの実施形態において、HDPEは、
エチレン/α−オレフィンインターポリマーの重量に対して30〜100PHRの量で存
在し得る。30〜100PHRの全ての値および部分範囲が本明細書に包含および開示さ
れ、例えば、HDPEは、40、50、60、70、80、90または100PHRとい
う上限および30、40、50、60、70、80、または90PHRという下限で存在
し得る。HDPEの量は、例えば、30〜70PHR、代替例では、30〜60PHR、
代替例では、30〜40PHR、代替例では40〜80PHR、代替例では、60〜90
PHR、または代替例では60〜85PHRの範囲に及ぶことができる。
HDPEは、メタロセン、CrおよびZiegler−Natta触媒プロセスを含め
た任意のプロセスにより製造することができる。任意の従来のエチレン単独重合または共
重合反応を採用して、本発明の各実施形態において有用な高密度ポリエチレンを製造する
ことができる。そのような従来のエチレン単独重合または共重合反応としては、従来の反
応器、例えば気相反応器、ループ反応器、撹拌槽反応器、およびバッチ反応器を使用する
気相重合、スラリー相重合、液相重合、およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに
限定されない。
HDPEは、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組合せを含み得る。
熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態
第1の熱可塑性エラストマー組成物の一実施形態は、エチレン/α−オレフィンインタ
ーポリマーおよびプロピレン/α−オレフィンインターポリマーの群から選択される少な
くとも1種のエラストマーポリマー、成分A、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン
/エチレンコポリマーおよび高密度ポリエチレンの群から選択される少なくとも1種の半
結晶質ポリマー、成分B、少なくとも1種の油、ならびに少なくとも1種の充填剤を含み
、85℃超のTMAを有する組成物については10000Pa−sで1.5以下、100
0Pa−sで4.5未満のSRIを特徴とする。
代替実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は、40〜85ショアAの
範囲の硬度、2と8MPaの間の引張強さ、伸び>400%、およびISO 815、タ
イプB法により測定すると40℃で30〜75%の圧縮永久歪をさらに特徴とすること以
外は上記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は、成分Aが1種または複
数のEPDMであること以外は上記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は、成分Aが該熱可塑性エ
ラストマー組成物の総重量に対して合わせて20wt%〜50wt%の量の1種または複
数のオレフィンブロックコポリマーであること以外は上記実施形態のいずれかによる組成
物を提供する。
代替実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は、成分Aがエチレン/α
−オレフィンコポリマーであること以外は上記実施形態のいずれかによる組成物を提供す
る。
代替実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は、成分Aがエチレン/α
−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分Bが高密度ポリエチレン
であること以外は上記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の好ましい実施形態において、エラストマー
ポリマー、成分Aはエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマ
ー、成分Bは高密度ポリエチレンである。
代替実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は10000Pa sで1
.5以下のSRIを有する。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態において、エラストマーポリマー、
成分Aはエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分B
はポリプロピレンホモポリマーである。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態において、エラストマーポリマー、
成分Aはエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分B
は1種または複数の半結晶質プロピレン/エチレンコポリマーである。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態において、油および/または充填剤
の添加は任意選択である。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態において、エラストマーポリマー、
成分Aはプロピレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分
Bは高密度ポリエチレンである。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態において、エラストマーポリマー、
成分Aはプロピレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分
Bはポリプロピレンホモポリマーである。
第1の熱可塑性エラストマー組成物の代替実施形態において、エラストマーポリマー、
成分Aはプロピレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分
Bは1種または複数のプロピレン/エチレンコポリマーである。
本発明の一部の実施形態において、第1の熱可塑性エラストマー組成物は、190℃で
測定するレオロジー比(0.1rad/sでの粘度対100rad/sでの粘度(V0.
1/V100))が25より大きいエチレン/α−オレフィンインターポリマー(場合に
よりジエンをさらに含む)またはプロピレン/α−オレフィンインターポリマーを含むエ
ラストマーを含む本発明の組成物である。特定の態様において、本明細書において提供す
る本発明の組成物は、特定の組成物、プロピレン系ポリマー(プロピレン(RCP)のホ
モポリプロピレン(hPP)もしくはランダムコポリマーなど)、または低密度ポリエチ
レン(LDPE)もしくは高密度ポリエチレン(HDPE)における高温での圧縮永久歪
を改善するための、少なくとも1種の熱可塑性加硫物(TPV)および/または水素化ス
チレンブロックコポリマー(SEBS、SEPSまたはSEEPSなどの「HSBC」)
を含む。
本発明の第1および第2の組成物の一実施形態は、40〜85ショアAの範囲の硬度、
2〜8MPaの引張強さ、伸び>400%、および40℃で30〜75%の圧縮永久歪を
さらに特徴とする。本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態におい
て、成分Aは、該熱可塑性エラストマー組成物の総重量に対して合わせて20wt%〜5
0wt%の量の1種または複数のEPDMである。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィ
ン/ジエンインターポリマーは190℃で25以上のレオロジー比(V0.1/V100
)を有する。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィ
ンインターポリマーはエチレン/プロピレンインターポリマーである。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態において、エチレン/プロピレンイ
ンターポリマーは190℃で22以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態において、HDPEは1〜50g/
10min、好ましくは5g/10min〜30g/10minのIを有する。
好ましい実施形態において、本発明の第1および第2の組成物は加硫剤を含まない。加
硫剤としては、過酸化物、アゾ化合物、フェノール、アジド、アルデヒド−アミン反応生
成物、置換尿素、置換グアニジン;置換キサントゲン酸塩;置換ジチオカルバミド酸塩;
チアゾール、イミダゾール、スルホンアミド、チウラミジスルフィド、パラキノンジオキ
シム、ジベンゾパラキノンジオキシム、硫黄などの硫黄含有化合物;シランが挙げられる
。Encyclopedia of Chemical Technology、第17巻、第2版、Interscience Publishers、1
968年;また、Organic Peroxides、Daniel Seem、第1巻、Wiley-Interscience、1970年)
;およびC.P. Park、「Polyolefin Foam」第9章、Handbook of Polymer Foams and Techn
ology、D. KlempnerおよびK.C. Frisch編、Hanser Publishers、New York(1991)、198
〜204頁を参照せよ。米国特許第7,741,408号、同第6,506,842号、同
第5,869,591号および同第5,977,271号も参照せよ。各参考文献を参照
により本明細書に組み込む。
好ましい実施形態において、本発明の第1または第2の組成物はフリーラジカル補助剤
を含んでいない。フリーラジカル補助剤は、フリーラジカルと良好に反応する2種以上の
官能基を有するモノマーまたは低分子量ポリマーである。一般に、これらの官能基はメタ
クリル酸、アリルまたはビニルである。フリーラジカル補助剤としては、テレフタル酸ジ
アリル、トリアリルシアヌレート(triallylcyanurate)、トリアリルイソシアヌレート
(triallylisocyanurate)、1,2ポリブタジエン、ジビニルベンゼン、トリメタクリル
酸トリメチロールプロパン、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール、ジメタクリル酸エ
チレングリコール、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、メタクリル酸アリル、N N
’−m−フェニレンビスマレイミド、トルエンビスマレイミド−p−キノンジオキシム、
ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジンが挙げられる。
本発明の第1または第2の組成物の一実施形態において、それぞれがエチレン/α−オ
レフィンインターポリマーおよびHDPEを含む。一実施形態において、エチレン/α−
オレフィンインターポリマーはHDPEより多量に存在する。
本発明の第1または第2の組成物の一実施形態において、エチレン/α−オレフィンイ
ンターポリマーのHDPEに対する重量比は2〜5、好ましくは2.2〜4、より好まし
くは2.5〜3.5である。
一実施形態において、本発明の第1または第2の組成物は、エチレン/α−オレフィン
/ジエンインターポリマーおよびHDPEを含む。第1または第2の組成物の一実施形態
において、エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーはEPDMである。さら
なる実施形態においてジエンはENBである。
本発明の第1または第2の組成物の一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/
ジエンインターポリマーはHDPEより多量に存在する。一実施形態において、エチレン
/α−オレフィン/ジエンインターポリマーはEPDMである。さらなる実施形態におい
て、ジエンはENBである。
本発明の第1または第2の組成物の一実施形態において、エチレン/α−オレフィン/
ジエンインターポリマーのHDPEに対する重量比は2〜5、好ましくは2.2〜4、よ
り好ましくは2.5〜3.5である。さらなる実施形態において、エチレン/α−オレフ
ィン/ジエンインターポリマーはEPDMである。さらなる実施形態において、ジエンは
ENBである。
一実施形態において、本発明の第1または第2の組成物は、エチレン/α−オレフィン
コポリマーおよびHDPEを含む。さらなる実施形態において、α−オレフィンはC3〜
C10α−オレフィンであり、1−オクテン、1−ヘキセン、1−ブテンまたはプロピレ
ンから選択することが好ましい。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンコポリマーはHDPEより多量に存在
する。さらなる実施形態において、α−オレフィンはC3〜C10α−オレフィンであり
、1−オクテン、1−ヘキセン、1−ブテンまたはプロピレンから選択することが好まし
い。
一実施形態において、エチレン/α−オレフィンコポリマーのHDPEに対する重量比
は2〜5、好ましくは2.2〜4、より好ましくは2.5〜3.5である。さらなる実施
形態において、α−オレフィンはC3〜C10α−オレフィンであり、1−オクテン、1
−ヘキセン、1−ブテンまたはプロピレンから選択することが好ましい。
本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態において、成分Aは、該
熱可塑性エラストマー組成物の総重量に対して合わせて20wt%〜50wt%の量の1
種または複数のオレフィンブロックコポリマーである。
本発明の第2の組成物の一部の実施形態において、成分Cは、該熱可塑性エラストマー
組成物の総重量に対して合わせて20wt%〜50wt%の量の1種または複数のオレフ
ィンブロックコポリマーである。
本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態において、エラストマー
ポリマー、成分Aはジエンを含む。
本発明の第2の組成物の一部の実施形態において、エラストマーポリマー、成分Cはジ
エンを含む。
本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態において、エラストマー
ポリマー、成分Aはエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマ
ー、成分Bは高密度ポリエチレン(HDPE)である。
本発明の第1または第2の組成物の一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィ
ンインターポリマーは、36J/g以上、好ましくは38J/g以上のΔHfを有する。
第1または第2の本発明の組成物の一部の実施形態において、エチレン/α−オレフィ
ンインターポリマーはエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーである。
本発明の第1の熱可塑性エラストマー組成物の一部の実施形態において、成分Aは、該
熱可塑性エラストマー組成物の総重量に対して合わせて20wt%〜50wt%の量の1
種または複数のEPDMである。
本発明の第1および第2の組成物の一部の実施形態において、HDPEはエチレン/α
−オレフィンインターポリマーの重量に対して30〜100PHRの量で存在する。
本発明は、i)成分C、55以上のムーニー粘度(ML 1+4、125℃)および3
6J/g以上のΔHfを有し、場合により第3のコモノマーを含むエチレン/α−オレフ
ィンインターポリマー;ならびにii)成分D、高密度ポリエチレン(HDPE)を含む
第2の組成物をさらに提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、85℃超のTMAを有する組成物については
10000Pa−sで1.5以下、1000Pa−sで4.5未満のSRIをさらに特徴
とすること以外は上記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、成分Cが4未満のMWDを有すること以外は
上記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、エチレン/α−オレフィンインターポリマー
がエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーであること以外は上記実施形態の
いずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、エチレン/α−オレフィン/ジエンインター
ポリマーが190℃で25以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有すること以外
は上記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、エチレン/α−オレフィンインターポリマー
がエチレン/プロピレンインターポリマーであること以外は上記実施形態のいずれかによ
る組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、エチレン/プロピレンインターポリマーが1
90℃で22以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有すること以外は上記実施形
態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、HDPEが1〜50g/10min、または
5〜40g/10min、または10〜20g/10minのIを有すること以外は上
記実施形態のいずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、HDPEがエチレン/α−オレフィンインタ
ーポリマーの重量に対して30〜100PHRの量で存在すること以外は上記実施形態の
いずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、油をさらに含むこと以外は上記実施形態のい
ずれかによる組成物を提供する。
代替実施形態において、第2の組成物は、充填剤をさらに含むこと以外は上記実施形態
のいずれかによる組成物を提供する。
本発明は、上記実施形態のいずれか1つの組成物から形成される少なくとも1種の成分
を含む商品をさらに提供する。
一実施形態において、本発明の商品は0.012N以下の粘着力を有する。
代替実施形態において、本発明の商品は、ASTM D−395により測定すると70
℃で70パーセント未満の圧縮永久歪を有すること以外は上記実施形態のいずれかによる
ものである。
本発明の第2の組成物の一部の実施形態は油をさらに含む。
本発明の第2の組成物の一部の実施形態は充填剤をさらに含む。
本発明の商品の一部の実施形態は0.012N以下の粘着力を有する。
本発明の商品の一部の実施形態は70℃で70パーセント未満の圧縮永久歪を有する。
本発明の実施形態は、流動学的挙動を生じるための添加剤および充填剤をさらに含んで
、意図した最終用途により要求される性能の特性を満たしながらPVC系の異形材を代替
するポリオレフィン系の本発明の組成物を提供する。
本発明の第2の組成物の一実施形態は、40〜85ショアAの範囲の硬度、2〜8MP
aの引張強さ、伸び>400%、および40℃で30〜75%の圧縮永久歪をさらに特徴
とする。
第2の組成物の一実施形態は、55以上のムーニー粘度および36J/g以上のΔHf
を有する少なくとも1種のエチレン/α−オレフィンインターポリマー、成分C;ならび
に成分D、少なくとも1種の高密度ポリエチレン(HDPE)を含む。
第2の組成物の一実施形態は、1000μmで85℃超のTMAを有する組成物につい
ては10000Pa−sで1.6以下、および1000Pa−sで4.5未満のSRIを
特徴とする。
第2の組成物の一実施形態は、3未満のMWDを有する成分cを含む。
第2の組成物の一実施形態は、2.5未満のMWDを有する成分cを含む。
第2の組成物の一実施形態は、2未満のMWDを有する成分cを含む。
第2の組成物の一実施形態は、1〜3の範囲のMWDを有する成分cを含む。
第2の組成物の一実施形態は、1.5〜3の範囲のMWDを有する成分cを含む。
添加剤
一部の実施形態において、本発明の本発明の組成物は油をさらに含む。本発明の各実施
形態において有用な油としては、例えば、パラフィン系油、芳香族油、ナフテン系油、水
素化(ホワイト)油(Kaydol油など)、植物および動物油ならびにそれらの誘導体
、石油由来の油またはそれらの組合せが挙げられる。油が存在する場合、その油は(エチ
レン/α−オレフィンインターポリマーの重量に対して)50〜200PHRの量とする
ことができる。50〜200PHRの全ての値および部分範囲が本明細書に包含および開
示され、例えば、油量は、50、70、90、110、130、150、170、または
190PHRという下限および60、80、100、120、140、160、180ま
たは200PHRという上限を有することができる。油は、50〜200PHR、代替例
では、50〜130PHR、代替例では、70〜180PHR、代替例では、80〜12
0PHR、または代替例では、130〜190PHRの量で存在し得る。
場合により、本発明の組成物において様々な添加剤を使用することができる。添加剤と
しては、界面活性剤、難燃剤、引っ掻き傷および擦傷の修正剤、ブロック防止剤、(多種
多様な第一級アミド、第二級アミドおよび第二級ビス−アミド、例えば、オレアミド、エ
ルカミドおよびステアラミドなどを含めた)滑剤、潤滑剤、抗菌剤(有機金属、イソタゾ
ロン(isothazolones)、有機硫黄およびメルカプタンなど);抗酸化剤(フェノール、
第二級アミン、亜リン酸エステルおよびチオエステルなど);帯電防止剤(第四級アンモ
ニウム化合物、アミン、およびエトキシレート化、プロポキシル化またはグリセロール化
合物など);加水分解安定剤;潤滑剤(脂肪酸、脂肪族アルコール、エステル、脂肪族ア
ミド、ステアリン酸金属塩、パラフィン系および微結晶性ワックス、シリコーンおよびオ
ルトリン酸エステルなど);離型剤(細粒または粉末状固形物、石鹸、ワックス、シリコ
ーン、ポリグリコールおよびトリステアリン酸トリメチロールプロパンまたはテトラステ
アリン酸ペンタエリスリトールなどの複合エステルなど);顔料、染料および着色剤;可
塑剤(二塩基酸(またはそれらの無水物)の一価アルコールとのエステル、例えば、o−
フタル酸エステル、アジピン酸エステルおよび安息香酸エステルなど);熱安定剤(有機
スズメルカプチド、チオグリコール酸のオクチルエステルおよびカルボン酸バリウムまた
はカドミウムなど);紫外線安定剤(ヒンダードアミン、o−ヒドロキシ−フェニルベン
ゾトリアゾール、2−ヒドロキシ,4−アルコキシエンゾフェノン(2-hydroxy,4-alkoxy
enzophenone)、サリチル酸エステル、シアノアクリル酸エステル、ニッケルキレートお
よびベンジリデンマロネートおよびオキサルアニリドなど);ならびにゼオライト、モレ
キュラーシーブおよび他の知られている脱臭剤が挙げられる。ヒンダードフェノール系抗
酸化剤の一例は、BASFから入手可能なIrganox(商標)1076抗酸化剤であ
る。上記添加剤のそれぞれは、使用する場合、一般に、組成物の総重量に対して5wt%
を超えず、0.001〜2wt%、好ましくは0.01〜1wt%、より好ましくは0.
1〜5wt%とすることができる。
本発明の一部の実施形態において、組成物は、ポリジメチシロキサン(polydimethysil
oxane)をさらに含む。存在する場合、ポリジメチルシロキサンは、該熱可塑性エラスト
マー組成物の総重量に対して0〜0.5wt%の量で存在し得る。
本明細書に開示の本発明の組成物は、例えば、体積、重量、費用、および/または技術
的性能を調整するために使用することができる少なくとも1種の充填剤を含み得る。本発
明の様々な実施形態において有用な充填剤の非限定的な例としては、タルク、炭酸カルシ
ウム、白亜、硫酸カルシウム、クレー、カオリン、シリカ、ガラス、ヒュームドシリカ、
雲母、ウォラストナイト、長石、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、ア
ルミナ三水和物などのアルミナ水和物、ガラス微小球、セラミック微小球、熱可塑性微小
球、重晶石、木粉、ガラス繊維、炭素繊維、大理石ダスト、セメントダスト、酸化マグネ
シウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、二酸化チタン
、チタン酸塩およびそれらの組合せが挙げられる。一部の実施形態において、充填剤は、
硫酸バリウム、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、ガラス、ガラス繊維、アルミナ、二酸
化チタン、またはそれらの混合物である。他の実施形態において、充填剤は、タルク、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維またはそれらの混合物である。そのいずれも参
照により本明細書に組み込む米国特許第6,103,803号およびZweifel Hansら、「
Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications、Cincinnati、Ohio、第
5版、第17章、901〜948頁(2001年)で開示されている充填剤も本発明の様々な実施形態
において使用することができる。
本発明の組成物中の充填剤の量は、(エチレン/α−オレフィンインターポリマーの重
量に対して)20〜200PHRとすることができる。20〜200PHRの全ての値お
よび部分範囲が本明細書に開示および包含され、例えば、充填剤は、30、60、90、
120、150、170または200PHRという上限から20、50、80、110、
140、170または190PHRという下限から存在し得る。充填剤は、20〜100
PHR、代替例では、40〜180PHR、代替例では、60〜150PHR、または代
替例では、100〜130PHRの範囲の量で存在し得る。
本明細書に記載の特定の実施例の場合は臭気の問題が存在しないが、一部の実施形態に
おいて、吸着質の無機添加剤の包含により、本明細書において提供する製品の臭気特性を
改善することができる。組成物全体に対して約0.1〜約3重量パーセント、または約0
.5〜約2重量パーセントの範囲のチャコール、炭酸カルシウムまたは酸化マグネシウム
などの臭気吸収添加剤の添加が、臭気の除去に効果的である。
他の実施形態において、本明細書に開示の本発明の組成物は、場合により、UV放射に
よる本発明の組成物の分解を防止または低減し得る少なくとも1種のUV安定剤を含む。
当業者に知られている任意のUV安定剤を本明細書に開示の本発明の組成物に添加するこ
とができる。好適なUV安定剤の非限定的な例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリア
ゾール、アリールエステル、オキサニリド、アクリル酸エステル、ホルムアミジン、カー
ボンブラック、ヒンダードアミン、ニッケルクエンチャー、ヒンダードアミン、フェノー
ル系抗酸化剤、金属塩、亜鉛化合物およびそれらの組合せが挙げられる。使用する場合、
本発明の組成物中のUV安定剤の量は、本発明の組成物の総重量の約0超〜約5wt%、
約0.01〜約3wt%、約0.1〜約2wt%、または約0.1〜約1wt%とするこ
とができる。いくつかのUV安定剤が、参照により本明細書に組み込むZweifel Hansら、
「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications、Cincinnati、Ohio、
第5版、第2章、141〜426頁(2001年)に記載されている。
場合により、本明細書に開示の本発明の組成物は、少なくとも1種の潤滑剤を含むこと
ができる。一般に、潤滑剤は、とりわけ、本発明の組成物の溶融物のレオロジーを改質し
て成形品の表面仕上げを改善するため、および/または充填剤もしくは顔料の分散を促進
するために使用することができる。当業者に知られている任意の潤滑剤を本明細書に開示
の本発明の組成物に添加することができる。好適な潤滑剤の非限定的な例としては、脂肪
族アルコールおよびそれらのジカルボン酸エステル、短鎖アルコールの脂肪酸エステル、
脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸、オリゴマー脂肪酸エステル、長鎖アルコールの脂肪酸
エステル、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、天然お
よび合成パラフィンワックス、フルオロポリマーならびにそれらの組合せが挙げられる。
一部の実施形態において、潤滑剤はオルガノポリシロキサンを含む。一部の実施形態にお
いて、オルガノポリシロキサンは、40,000以上の平均分子量および少なくとも50
.000cStの粘度を有することができる。
使用する場合、本発明の組成物中の潤滑剤の量は、本発明の組成物の総重量の0超〜5
wt%、代替例では、0.1〜4wt%、または代替例では、0.1〜3wt%とするこ
とができる。本発明の様々な実施形態において有用な潤滑剤は、その開示を参照により本
明細書に組み込むZweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner
Publications、Cincinnati、Ohio、第5版、第5章、511〜552頁(2001年)に開示されてい
る。
場合により、本発明の組成物は、静菌性および静真菌性化合物を含めた、低温および/
または湿潤用途で一般に見られる有機体の増殖を妨害および/または制限するための抗菌
剤を含むことができる。本発明において有用な抗菌剤の非限定的な例、ジクロロ−オクチ
ル−イソチアゾロン;10,10’−オキシビスフェノキサルシン;オクチル−イソチア
ゾロン;およびトリクロロフェノキシフェノールのブレンドを含むThe Dow Ch
emical Company(Midland、Michigan)からVINYZE
NE(商標)という商品名で入手可能な抗菌剤のいずれか1つまたはその組合せ。好まし
い実施形態において、PolyChemAlloy(Lenoir、North Car
olina)から入手可能なPolySept(商標)2003ZV−HFという商品名
で販売されている亜鉛ピリチオンおよびn−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾンリン−
3−オン(n-butyl-1,2-benzisothiazonlin-3-one)のブレンドを本発明の本発明の組成
物において使用することができる。
場合により、本発明の組成物は、耐摩耗性を改善するための添加剤を含み得る。例えば
、限定するものではないが、本発明において有用な耐摩耗性添加剤、その開示を参照によ
り本明細書に組み込む米国特許第5,902,854号に開示のポリジメチルシロキサン
組成物を本発明の本発明の組成物の特定の実施形態において使用することができる。
特定の態様において、本発明の組成物は、少なくとも1種の熱可塑性加硫物(TPV)
、水素化スチレンブロックコポリマー(SEBS、またはスチレン−エチレンエチレンプ
ロピレン−スチレン(SEEPS)など)、またはそれらの組合せを含むが、該組成物の
総エラストマー含量の50wt%を超えることはない。熱可塑性エラストマーは、従来の
加硫ゴムと異なって、熱可塑性材料のように加工およびリサイクルすることができるゴム
様の材料である。熱可塑性エラストマーが加硫ゴムを含有する場合、熱可塑性加硫物(T
PV)と呼ぶこともできる。TPVは、動的加硫により生じる化学的に架橋されたゴム相
を有する熱可塑性エラストマーである。このゴム状挙動の尺度の1つは、該材料が、室温
でその元の長さの2倍まで伸長され、1分間保持された後に放されて1分以内にその元の
長さの1.5倍未満まで収縮することである(ASTM D1566)。引張永久歪の決
定に関する別の尺度がASTM D412に見られる。該材料は、変型後の回復の比率を
指し、圧縮後の回復パーセントとして定量化することができる弾性回復率の高さも特徴と
する。完全に弾性の材料は100%の回復率を有するが、完全に塑性の材料は弾性回復率
を有さない。圧縮永久歪の決定に関するさらに別の尺度がASTM D395に見られる
市販のTPVの一例は、Advanced Elastomer Systemsによ
り製造され、結晶性ポリプロピレンマトリックス中の架橋EPDM(「XL−EPDM」
)粒子の混合物であるSATOPRENE(商標)熱可塑性ゴムである。別の例は、Ad
vanced Elastomer Systemsにより市販されているポリプロピレ
ンおよび天然ゴムの混合物からなるVYRAM(商標)である。他の好適なエラストマー
としては、KRATON Polymersにより市販されているスチレンブロックコポ
リマー(SBC)のブランド、KRATON(商標)、およびGLS Corporat
ionにより市販され、KRATON(商標)ポリマーを用いて製造される熱可塑性エラ
ストマー、DYNAFLEX(商標)が挙げられる。
本発明の組成物の成分、すなわち、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、少な
くとも1種の他のポリマー成分、例えば、エラストマー(例えば、TPV、スチレン/エ
チレン−ブテン/スチレン(SEBS)コポリマー)、ポリオレフィン、例えば、hPP
、RCP、LDPE、またはHDPEなど、ならびに任意選択の添加剤、充填剤および油
は、当業者に知られている方法、好ましくはエチレン/α−オレフィンインターポリマー
中のポリオレフィンおよび/または添加剤の実質的に均一な分布を実現することができる
方法を使用して混合またはブレンドすることができる。好適なブレンド法の非限定的な例
としては、溶融ブレンド、溶媒ブレンド、押出等が挙げられる。
一部の実施形態において、分散混合、分布混合、または分散および分布混合の組合せを
実現する物理的ブレンド装置が、均一なブレンドの調製において有用となり得る。物理的
ブレンドのバッチおよび連続法の両方を使用することができる。バッチ法の非限定的な例
としては、Brabenderから入手可能な混合機器(例えば、C.W.Braben
der Instruments,Inc.、South Hackensack、N.
J.から入手可能なBRABENDER PREP CENTER(商標))またはBA
NBURY(商標)密閉混合およびロール練り(Farrel Company、Ans
onia、Conn.から入手可能)機を使用する方法が挙げられる。連続法の非限定的
な例としては、単軸押出、二軸押出、ディスク押出、往復単軸押出、およびピンバレル単
軸押出が挙げられる。一部の実施形態において、添加剤は、エチレン/α−オレフィンイ
ンターポリマー、ポリオレフィンまたは本発明の組成物の押出の間に供給ホッパーまたは
供給口を通して押出機に添加することができる。押出によるポリマーの混合またはブレン
ドは、参照により本明細書に組み込むC. Rauwendaal、「Polymer Extrusion」、Hanser P
ublishers、New York、N.Y.、322〜334頁(1986年)に記載されている。
本発明の組成物において1種または複数の添加剤が必要とされる場合、所望の量の添加
剤は、1回で、または複数回に分けて、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、ポ
リオレフィンまたは本発明の組成物に添加することができる。さらに、この添加は任意の
順番で実施することができる。一部の実施形態においては、添加剤を最初に添加し、エチ
レン/α−オレフィンインターポリマーと混合またはブレンドし、次いで、添加剤を含有
するインターポリマーをポリオレフィンとブレンドする。他の実施形態においては、添加
剤を最初に添加し、ポリオレフィンと混合またはブレンドし、次いで、添加剤を含有する
ポリオレフィンをエチレン/α−オレフィンインターポリマーとブレンドする。さらなる
実施形態においては、エチレン/α−オレフィンインターポリマーをポリオレフィンと最
初にブレンドし、次いで、添加剤を本発明の組成物とブレンドする。
第1の熱可塑性エラストマー組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組合せ
を含み得る。
第2の組成物は、本明細書に記載の2つ以上の実施形態の組合せを含み得る。
本発明の組成物を使用する商品
本発明は、本発明の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む商品をさらに提
供する。本発明の組成物から製造することができる商品としては、例えば、ガスケット、
(例えば、冷蔵庫および/または冷凍庫に使用する異形材を含めた)異形材、成形品、オ
ーバーモールド品、シート材料、および管材料が挙げられる。
本発明の商品の一部の実施形態は、70℃で70パーセント未満、代替例では、65%
未満、または代替例では、60%未満の圧縮永久歪を有する。
一実施形態において、該商品はガスケットである。
別の実施形態において、該商品は異形材である。
定義
「組成物」という用語は、本明細書において使用する場合、該組成物を含む材料の混合
物、ならびに該組成物の材料から形成される反応生成物び分解生成物を含む。
「ポリマー」という用語は、本明細書において使用する場合、同じまたは異なるタイプ
のモノマーを重合することにより調製されるポリマー化合物を指す。ポリマーという総称
は、したがって、ホモポリマーという用語(微量の不純物がそのポリマー構造に組み込ま
れていてもよいという理解の下にたった1つのタイプのモノマーから調製されるポリマー
を指すために採用する)、および以下で定義するインターポリマーという用語を包含する
「インターポリマー」という用語は、本明細書において使用する場合、少なくとも2つ
の異なるタイプのモノマーの重合により調製されるポリマーを指す。インターポリマーと
いう総称は、したがって、コポリマー(2つの異なるタイプのモノマーから調製されるポ
リマーを指すために採用する)、および3つ以上の異なるタイプのモノマーから調製され
るポリマーを含む。
「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」という用語は、本明細書において使用
する場合、重合形態の、(該インターポリマーの重量に対して)大量のエチレンモノマー
、および少なくとも1種のα−オレフィンを含むインターポリマーを指す。
「エチレン/α−オレフィンコポリマー」という用語は、本明細書において使用する場
合、重合形態の、(該コポリマーの重量に対して)大量のエチレンモノマー、およびα−
オレフィンを、たった2つのモノマータイプとして含むコポリマーを指す。
「プロピレン/α−オレフィンインターポリマー」という用語は、本明細書において使
用する場合、重合形態の、(該インターポリマーの重量に対して)大量のプロピレンモノ
マー、および少なくとも1種のα−オレフィンを含むインターポリマーを指す。
「プロピレン/α−オレフィンコポリマー」という用語は、本明細書において使用する
場合、重合形態の、(該コポリマーの重量に対して)大量のプロピレンモノマー、および
α−オレフィンを、たった2つのモノマータイプとして含むコポリマーを指す。
「プロピレン/エチレンコポリマー」という用語は、本明細書において使用する場合、
重合形態の、(該コポリマーの重量に対して)大量のプロピレンモノマー、およびエチレ
ンを、たった2つのモノマータイプとして含むコポリマーを指す。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」という用語
およびそれらの派生語は、任意のさらなる成分、ステップまたは手順の存在を、それらが
具体的に開示されているかどうかにかかわらず、排除することを意図したものではない。
誤解を避けるために、「含む(comprising)」という用語の使用を通して特許請求する全
ての組成物は、任意のさらなる添加剤、アジュバント、または化合物(ポリマーであろう
となかろうと)を、含まないと述べていない限り含み得る。対照的に、「から本質的にな
る(consisting essentially of)」という用語は、任意のその後の列挙の範囲から実施
可能性に不可欠ではないものを除いて任意の他の成分、ステップまたは手順を排除するも
のである。「からなる(consisting of)」という用語は、具体的に記述または列挙して
いない任意の成分、ステップまたは手順を排除するものである。
「エラストマー」という用語は、本明細書において使用する場合、制限された温度範囲
にわたって接触点として作用する分散した硬質(ガラスまたは結晶)相ドメインにより連
続エラストマー相ドメインが増強された任意の溶融加工可能なポリマーブレンドまたはコ
ポリマーを指す。
「熱可塑性物質」という用語は、本明細書において使用する場合、加熱および冷却を通
してそれぞれ繰り返し溶融(軟質)および固化(硬質)させることができる材料を指す。
「半結晶質ポリマー」という用語は、本明細書において使用する場合、結晶性分子構造
の領域および非晶質の領域を有するポリマーを指す。
「エラストマーポリマー」という用語は、本明細書において使用する場合、熱可塑性エ
ラストマーを指す。
「ブレンド」、「ポリマーブレンド」という用語および同様の用語は、本明細書におい
て使用する場合、2種以上のポリマーの組成物を意味する。そのようなブレンドは混和性
であってもなくてもよい。そのようなブレンドは相分離されていてもいなくてもよい。そ
のようなブレンドは、透過型電子分光法、光散乱、X線散乱、および当技術分野において
知られている任意の他の方法から求めると1種または複数のドメイン構成を有していても
いなくてもよい。
「プレコンパウンドした」という用語は、本明細書において使用する場合、ポリマー配
合物を作製するために、そのようなポリマーの任意の反応器後コンパウンディングまたは
改質の前に使用するポリマーを指す。そのようなポリマーは、加工機器または追加のスラ
リーからの少量の不安定な加工油を含有し得るが、依然として油を全く含有していないも
のと見なされる。反応器後コンパウンディングまたは改質の前に油を意図的にポリマーに
添加する場合、油の量は、ポリマーの重量に対して決定する。「25%油を含有するポリ
マー」については、1kgの試料は0.2kgの油および0.80kgのポリマーを含む
「易流動性」と示しているポリマーは、使用する製品の易流動性を強化するためのタル
クまたはポリエチレン粉末などの表面添加剤の使用を排除するものではない。
試験法
本発明の実施例および比較例の成分の特徴付けに利用する試験法としては以下の試験が
挙げられる。
各試験試料(表11に示している本発明の実施例および比較例以外)を、Krupp
Werner Pfleiderer Corporationにより製造された完全に
噛み合った共回転二軸押出機(モデルZSK−25、長さ対直径の比が48:1の25m
mのスクリュー直径)で作製した。該押出機は、2穴ストランドダイ、水浴およびペレッ
ト形態の樹脂を生成するためのペレタイザーを備えていた。スクリュータイプの粉末供給
器を使用して各材料を該押出機に飢餓供給した。該押出機のコンディショニングゾーン1
からゾーン7は、それぞれ、140℃、190℃、190℃、190℃、190℃、19
0℃、190℃であり、ダイでは180℃であった。500のRPMは10℃の冷水機温
度で使用した。表11の実施例は、表12に示している条件を使用して加工した。
TMA、DMS、ショアA硬度、NOBI、圧縮永久歪、SRI、引張強さおよび破断
点伸び、および粘着力について使用した、表11に示している本発明の実施例および比較
例以外の試料は全て、440Fのフラットバレル異形材(表11の各実施例については4
00Fのフラットバレル異形材を使用)を有する4インチ×6インチ×0.125インチ
(10.16cm×15.24cm×0.32cm)の成形型ならびに18.33℃の型
温度および25cc/sの射出速度を使用してArburg 370C−80トン射出成
形機で射出成形した射出成形プラックであった。環状のダイ(内径(ID)=2.54m
m、壁厚=0.42mm)を有するHaake単軸押出機でコンパウンドの押出加工を実
施した。押し出された管異形材をコンベヤーで空冷した。安定化すると、20〜160の
範囲の様々なRPMで上部圧力およびトルクを測定した。各RPMで各試料を回収した。
回収した各試料の表面粗さおよび保形性について目視観測を行った。
標準的CRYSTAF法
PolymerChar、Valencia、Spainから市販されているCRYS
TAF 200ユニットを使用する結晶化分析分別(CRYSTAF(商標))により分
枝分布を求める。各試料を160℃(0.66mg/mL)で1hr、1,2,4−トリ
クロロベンゼンに溶解し、95℃で45分間安定化する。サンプリング温度は、0.2℃
/minの冷却速度で95〜30℃の範囲である。赤外線検出器を使用してポリマー溶液
濃度を測定する。温度の低下と同時にポリマーが結晶化するときに累積溶解濃度を測定す
る。累積プロファイルの解析的微分にポリマーの短鎖分枝分布が反映される。
CRYSTAFピーク温度および面積は、CRYSTAFソフトウェア(バージョン2
001.b、PolymerChar、Valencia、Spain)に含まれるピー
ク分析モジュールにより識別する。CRYSTAFピーク発見ルーチンは、dW/dT曲
線の最大値としてピーク温度を識別し、微分曲線におけるその識別されたピークのいずれ
かの側の最大の正の変曲の間の面積を識別する。CRYSTAF曲線を算出するために好
ましい処理パラメーターは70℃の温度限界を有し、平滑化パラメーターは温度限界超で
は0.1、および温度限界以下では0.3である。
曲げ/割線モジュラス
ASTM D 1928を使用して各試料を圧縮成形する。ASTM D−790に従
って曲げおよび2パーセント割線モジュラスを測定する。
示差走査熱量測定
RCS冷却補助装置およびオートサンプラーを備えたTAIモデルQ1000 DSC
を使用して示差走査熱量測定の結果を求める。50ml/minの窒素パージガス流を使
用する。試料を175℃、30000psiで5分間プレスして薄膜とし、次いで、室温
(25℃)まで空冷した。次いで、プレスした試料(3〜10mg)を切断して直径6m
mのディスクとし、正確に秤量し、軽いアルミニウムパン(約50mg)に入れ、次いで
、圧着して閉じた。以下の温度プロファイルを用いて異形材組成物の試料の熱挙動を調査
する。該試料を230℃まで急速に加熱し等温で3分間保持して、以前の熱履歴を全て消
去する。次いで、該試料を10℃/minの冷却速度で−90℃まで冷却し、−90℃で
3分間保持する。次いで、該試料を10℃/minの加熱速度で230℃まで加熱する。
冷却および第2次加熱曲線を記録する。結晶化の温度はTc(℃)と示している。
−40℃と溶融終点の間に引いた線形ベースラインに対する熱流量(W/g)の最大値
としてDSC溶融ピークを測定する。線形ベースラインを使用して−40℃と溶融終点の
間の溶融曲線下面積として融解熱を測定する。
オレフィンブロックコポリマーまたはエチレン/α−オレフィンインターポリマーにつ
いては、−90Cへの冷却の代わりに、−40℃への冷却、および、230℃への加熱の
代わりに150℃への加熱を行う。
−30℃と溶融終点の間に引いた線形ベースラインに対する熱流量(W/g)の最大値と
してDSC溶融ピークを測定する。線形ベースラインを使用して−30℃と溶融終点の間
の溶融曲線下面積として融解熱を測定する。
DSCの較正を以下の通り行う。最初に、アルミニウムのDSCパンに試料を全く入れ
ずに−90℃からDSCを実施することにより基線を得る。次いで、7ミリグラムの新た
なインジウム試料を、該試料を180℃まで加熱し、該試料を140℃まで10℃/mi
nの冷却速度で冷却し、その後、該試料を140℃で1分間等温保持し、その後、該試料
を10℃/分の加熱速度で140℃から180℃まで加熱することにより分析する。イン
ジウム試料の融解熱および溶融開始点を求め、溶融開始点については156.6℃から0
.5℃以内であり、融解熱については28.71J/gから0.5J/g以内であること
を確認する。次いで、新たな試料の小液滴をDSCパンにおいて10℃/分の冷却速度で
25℃から−30Cまで冷却することにより脱イオン水を分析する。該試料を−30℃で
2分等温保持し、10℃/分の加熱速度で30℃まで加熱する。溶融開始点を求め、0℃
から0.5℃以内であることを確認する。
結晶化度パーセントの算出
第2の熱曲線から求めた融解熱(ΔHf)をPEについては292J/g(PP(重量
パーセントの大部分が重合プロピレンであるプロピレン系ポリマー)については165J
/g)の理論的融解熱により除算し、この量に100を乗算することにより結晶化度パー
セントを算出する(例えば、結晶化度%=(ΔHf/292J/g)×100(PE(重
量パーセントの大部分が重合エチレンであるエチレン系ポリマー)の場合)。上記の通り
DSCから得た第2の熱曲線から各ポリマー試料の融点(複数可)(Tm)を求める。第
1の冷却曲線から結晶化温度(Tc)を測定する。
GPC法
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定については、使用するクロマトグラフィー
装置はPolymer LaboratoriesモデルPL−210である。カラムお
よびカルーセル区画を145℃で動作させた。1,2 4トリクロロベンゼン(TCB)
を溶媒として用いて4つのPolymer Laboratories 20μm Mi
xed−ALSカラムを使用した。50mLの溶媒中に0.1gのポリマーの濃度で各試
料を調製した。該溶媒は200ppmの抗酸化剤ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)
を含有していた。160℃で1〜2時間軽く撹拌することにより各試料を調製した。射出
量は200マイクロリットルであり、流量は1.0ml/minであった。Varian
Inc.(以前のPolymer Laboratories)から購入した狭い分子
量分布のポリスチレン標準物質を用いてGPCカラムセットの較正を実施した。Williams
, T.、およびI.M. Ward、「The Construction of Polyethylene Calibration Curve for
Gel Permeation Chromatography Using Polystyrene Fractions」、J. Polym. Sci. Poly
m. Lett.、6、631(1968年):Mポリエチレン=0.431(Mポリスチレン)を使用し
て、該ポリスチレン標準物質のピーク分子量をポリエチレン分子量に変換した。
Viscotek TriSECソフトウェアのバージョン3.0を使用してポリエチ
レン当量の分子量の算出を実施する。
ATREF分析
いずれもその全体を参照により本明細書に組み込む米国特許第4,798,081号、
およびWilde, L.;Ryle, T.R.;Knobeloch, D.C.;Peat, I.R.;Determination of Branc
hing Distributions in Polyethylene and Ethylene Copolymers、J. Polym. Sci.、20、
441〜455(1982年)に記載の方法に従って分析的昇温溶離分別(ATREF)分析を実施
する。分析する組成物をトリクロロベンゼンに溶解し、0.1℃/minの冷却速度で温
度を20℃までゆっくりと低下させることにより不活性担体(ステンレス鋼ショット)を
含有するカラム中で結晶化させる。該カラムは赤外線検出器を備えている。次いで、1.
5℃/minの速度で溶出する溶媒(トリクロロベンゼン)の温度を20から120℃ま
でゆっくりと増大させることによって該カラムから結晶化したポリマー試料を溶出するこ
とにより、ATREFクロマトグラム曲線が生成される。
13C NMR分析
10mmのNMR管において約「3gのテトラクロロエタン−d/オルトジクロロベ
ンゼンの50/50混合物」を「0.4gの試料」に添加することにより各試料を調製す
る。該管およびその内容物を150℃まで加熱することにより各試料を溶解および均質化
する。JEOL Eclipse(商標)400MHz分光計またはVarian Un
ity Plus(商標)400MHz分光計を使用して100.5MHzの13C共振
周波数に対応するデータを回収する。6秒のパルス繰返し遅延で、1データファイルにつ
き4000トランジェントを使用してデータを取得する。定量分析のために信号対雑音を
最小にするために、多数のデータファイルをまとめる。スペクトル幅は25,000Hz
であり、最小ファイルサイズは32Kデータポイントである。各試料を10mmの広帯域
プローブで130℃で分析する。コモノマーの組込みは、Randallのトライアッド
法(参照によりその全体を本明細書に組み込むRandall, J.C.;JMS-Rev. Macromol. Chem
. Phys.、C29、201〜317(1989年))を使用して求める。
応力−歪
ASTM D 1708の微小引張試験片を使用して一軸引張における応力−歪挙動を
測定する。21℃でInstronを用いて500%min−1で各試料を伸長する。引
張強さおよび破断点伸びを5つの試験片の平均から報告する。ASTM−882を使用し
てタイプC引裂を測定した。
ブロックインデックス
エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、ゼロ超および最大で約1.0
の平均ブロックインデックス、ABIおよび約1.3超の分子量分布、M/Mを特徴
とする。平均ブロックインデックス、ABIは、分取TREF(すなわち、昇温溶離分別
によるポリマーの分別)において、20℃および110℃から、5℃の増分で得る(1℃
、2℃、10℃などの他の温度増分も使用することができる)ポリマー画分それぞれのブ
ロックインデックス(「BI」)の重量平均であり、
ABI=Σ(wBI
式中、BIは、分取TREFにおいて得られる、本発明のエチレン/α−オレフィンイ
ンターポリマーのi番目の画分のブロックインデックスであり、wは、i番目の画分の
重量パーセントである。同様に、以下で二次モーメント重量平均ブロックインデックスと
呼ぶ平均値まわりの二次モーメントの平方根は、以下の通り定義することができる。
二次モーメント重量平均BI=
式中、Nはゼロ超のBIを有する画分の数として定義する。
BIは、2つの以下の等式の一方により定義し(いずれも同じBI値を生じる)、
式中、Tはi番目の画分のATREF(すなわち、分析的TREF)溶出温度(好まし
くはケルビンで表す)であり、Pはi番目の画分のエチレンモル画分であり、以下に記
載の通りNMRまたはIRにより測定することができる。PABはエチレン/α−オレフ
ィンインターポリマー全体(分別前)のエチレンモル画分であり、やはりNMRまたはI
Rにより測定することができる。TおよびPは、純粋な「硬質セグメント」(該イン
ターポリマーの結晶性セグメントを指す)のATREF溶出温度およびエチレンモル画分
である。近似値として、または「硬質セグメント」組成が未知のポリマーについては、T
およびP値を高密度ポリエチレンホモポリマーのTおよびPに設定する。TAB
は、オレフィンブロックコポリマーと同じ組成(PABのエチレンモル画分を有する)お
よび分子量のランダムコポリマーのATREF溶出温度である。TABは、以下の等式を
使用してエチレンのモル画分(NMRにより測定)から算出することができ、
式中、αおよびβは、広い組成のランダムコポリマーおよび/または狭い組成を有する十
分に特徴付けられたランダムエチレンコポリマーの十分に特徴付けられた多数の分取TR
EF画分を使用する較正により求めることができる2つの定数である。αおよびβは、器
具毎に変動し得ることに留意されたい。さらに、対象のポリマー組成についての適切な較
正曲線を、その較正を作成するのに使用する分取TREF画分および/またはランダムコ
ポリマーに適切な分子量範囲およびコモノマータイプを使用して作成する必要がある。わ
ずかな分子量効果がある。較正曲線が同様の分子量範囲から得られる場合、そのような効
果は本質的に無視できる。一部の実施形態において、ランダムエチレンコポリマーおよび
/またはランダムコポリマーの分取TREF画分は以下の関係、
を満たす。
上記較正式は、狭い組成のランダムコポリマーおよび/または広い組成のランダムコポ
リマーの分取TREF画分について、エチレンのモル画分、Pを分析的TREF溶出温度
、TATREFと関連づける。TXOは、同じ組成(すなわち、同じコモノマータイプお
よび含量)および同じ分子量であり、Pのエチレンモル画分を有するランダムコポリマ
ーのATREF温度である。TXOは、測定したPモル画分により、「LnPX=α/
XO+β」から算出することができる。逆に、PXOは、同じ組成(すなわち、同じコ
モノマータイプおよび含量)、および同じ分子量であり、TのATREF温度を有する
ランダムコポリマーのエチレンモル画分であり、測定したTの値を使用してLn P
=α/T+βから算出することができる。各分取TREF画分のブロックインデック
ス(BI)が得られると、ポリマー全体の重量平均ブロックインデックス、ABIを算出
することができる。
熱機械分析
熱機械分析(TMA)(針入温度)を射出成形プラックで実施する。使用した器具はP
erkin−Elmerから入手可能なTMA 7(商標)であった。該試験において、
1.5mmの丸みのついた先端を有するプローブ(P/N N519−0416)を該試
料の表面に1Nの力であてる。温度を25℃から5℃/minで上昇させる。プローブ針
入距離を温度の関数として測定する。該実験はプローブが該試料に1000μm(1mm
)針入し、1000μmの針入深さの全てのTMA温度を報告すると終了する。
動的機械的分光法
動的機械的分光法(DMS)を使用してレオロジーを測定した。DMS実験は、25m
mの平行板を備えたRheometrics ARESで190℃で実施した。射出成形
プラックから試料ディスク(直径25mm)を切断し、窒素パージした。その周波数は0
.1と100rad/sの間で変動した。各試料の応答に基づいて歪振幅を4と10%の
間で調整した。0.1rad/sでの複素粘度の100rad/sでの複素粘度に対する
比としてレオロジー比(RR)を算出した。損失弾性率(G”)の貯蔵弾性率(G’)に
対する比であるタンδを0.1rad/sで特徴付けた。
保形インデックス(SRI)の算出
Rheometric Scientific社製のARES器具での平行板配置にお
いて、1rad/sの周波数および過トルクを防止するように自動調整される4と10%
の間の歪で25mmの平行板幾何学的配置を使用して、全ての化合物に90℃〜190℃
のDMS−温度勾配実験を施す。押出プロセスにおいて一般に使用される130℃〜19
0℃などの温度範囲のlog複素粘度の関数としてタンデルタのlogをプロットする。
このlog複素粘度に対するlogタンデルタプロットに直線を適合させることができ、
次いで、MICROSOFT OFFICE EXCEL 2003における線形回帰に
よる該直線の等式を、log粘度曲線に1から5まで外挿して、任意の粘度でのタン(デ
ルタ)の値を求めることができる。理想的な異形材組成物は、該異形材の表面のメルトフ
ラクチャーを発生させることなく高速のライン速度で押し出すために低粘度を有するべき
である。また、該異形材の崩壊を防止するために、これらの化合物は、低タン(デルタ)
を有するべきである。保形インデックス、SRI、は、上記のDMS−温度勾配外挿によ
り求める特定の粘度でのタン(デルタ)の値として定義され、SRI=100〜1000
0Pa sの範囲の特定の粘度でのタン(デルタ)である。DMS試験用の直径25mm
のディスク試料を射出成形プラックから打ち抜き、その全体的な寸法は10.16cm×
15.24cm×0.32cmである。
密度
ASTM−D 792−03、方法Bに従って、密度(g/cm)をイソプロパノー
ル中で測定した。測定の前に熱平衡に達するように23℃のイソプロパノール浴で8分間
コンディショニングしてから、成形後1時間以内に試験片を測定した。ASTM D−4
703−00 Annex Aに従って該試験片を圧縮成形し、手順Cに従って、最初に
約190℃で5minの加熱期間、15℃/minの速度で冷却した。該試験片をプレス
で45℃まで冷却し、「触ると冷たい」と感じるまで冷却し続けた。
メルトインデックスおよびメルトフローレイト
ASTM D−1238−04、条件190℃/2.16kgに従ってエチレン系ポリ
マーのメルトインデックス(I)を測定する。ASTM D−1238−04、条件1
90℃/5.0kgに従ってエチレン系ポリマーのメルトインデックス(I)を測定す
る。ASTM D−1238−04、条件190℃/10.0kgに従ってエチレン系ポ
リマーのメルトインデックス(I10)を測定する。ASTM D−1238−04、条
件190℃/21.0kgに従ってエチレン系ポリマーの高荷重メルトインデックス(I
21)を測定する。プロピレン系ポリマーについては、メルトフローレイト(MFR)を
ASTM D−1238−04、条件230℃/2.16kgに従って測定する。
ショアA硬度
ASTM D2240に従って厚さ0.32cmの射出成形プラックでショアA硬度を
測定した。この試験法により、最初の押込もしくは指定の期間後の押込、またはその両方
に基づいた硬度測定が可能となる。本明細書において使用する場合、押込は、10秒間の
指定の時間で測定した。
引張および伸び特性
射出成形プラックの流れ方向に5インチ/分の引っ張り速度を用いる微小引張法である
ASTM D 1708を使用して引張強さおよび破断点伸びを測定した。射出成形プラ
ックの寸法は101.6mm×152.4×3.2mmであった。
圧縮永久歪
ASTM D−395に従って23℃、40℃および70℃で圧縮永久歪を測定した。
厚さ0.125インチの射出成形プラックから切断した直径25.4mmの円形のディス
クを合計の厚さが12.7mmとなるまで積み重ねることにより試料を調製した。Arb
urg 370C−80トン射出成形機で101.6mm×152.4×3.2mmのプ
ラック型を使用して射出成形を実施した。試料調製用の一般的加工条件としては以下のも
のが挙げられる。バレルおよび型温度、ゾーン1から4およびノズルで205℃ならびに
型で15℃;RPM 30(m/min)、背圧15バール、押出量70立方センチメー
トル(cc)、および実押出量72ccという押出機条件;射出速度25cc/秒、転写
位置15cc、転写圧327バール、充填時間2.37秒間、およびクッション7.1c
cという最適な射出パラメーター;300バールでの圧力保持条件;保持時間40秒、冷
却時間20秒、押出時間7.2秒およびサイクル時間68.8秒。ISO 815−タイ
プB法に基づいて、13mm円形ディスク、厚さ6mmを使用して25%の歪で40℃ま
たは60℃で24時間(h)後の圧縮永久歪を報告する場合もある。射出成形プラック(
0.125”厚さ)から切断した試料を厚さが最大で6mmとなるまで積み重ねる。
正規化オイルブリードインデックス
正規化オイルブリードインデックス(NOBI)は、オイルブリード特性を比較するた
めの光学的測定値である。ZigZag(商標)たばこ紙のシートの上に載せた状態で成
形プラックを3週間(23℃および70℃で)熟成させる。熟成後、該たばこ紙を取り除
き、黒色を背景にして光学的に走査してオイルブリードの程度を測定する。Xerox
WorkCentre(商標)M118i複写機/ファックス/走査器を使用して走査を
実施する。画像を200dpiの「テキスト」モードで走査し、TIFFファイルとして
保存する。該TIFFファイルをMS Paintbrushで開き、2辺をトリミング
し、次いで、保存する。次いで、該画像をPhotoshop CS2(v.9)で開き
、残りの2辺をトリミングする。次いで、グレースケールヒストグラムを作成することが
できるように該画像を8ビットグレースケール画像に変換する。次いで、Photosh
opソフトウェアを使用して該グレースケール画像を分析して、0(黒色)〜255(白
色)の範囲のグレースケールの4象限のそれぞれのパーセンタイルを示すヒストグラムを
作成する。平均グレースケールパーセンタイルを記録する。例えば、1%のピクセルがグ
レースケール象限の0〜64レベルにあり、3%のピクセルがグレースケール象限の65
〜128レベルにあり、15%がグレースケール象限の129〜192レベルにあり、3
1%がグレースケール象限の193〜255レベルにある場合、該装置は、平均が12.
5%であると算出する。以下の等式、
正規化オイルブリードインデックス=100・(グレースケール試料%−グレースケー
ル対照%)/(100−グレースケール対照%)
に従って正規化オイルブリードインデックス(NOBI)を算出する。
「グレースケール試料%」という用語は、熟成した試料について測定したパーセントのグ
レースケールであり、「グレースケール対照%」は、熟成していない未処理のたばこ紙の
シートについての測定値である。NOBIは、0〜100の範囲を有する。NOBI=1
00の場合、該紙は飽和しており、該試験ではそのレベルを超えたオイルブリードは記録
されない。
粘着力
ChemInstruments EZ Labの適合性のループタック試験機(モデ
ルLT−1000)を使用して粘着力を測定した。試験試料は射出成形または圧縮成形し
たバー「4インチ×6インチ×0.125インチ」であった。各ポリマー組成物について
、5枚のバーを試験し、平均を記録した。
該試験バーを、粘着性について試験する前に強制対流式オーブンにおいて70℃で7日
間コンディショニングした。該試験法はASTM D6195−03の修正版、「Standa
rd Test Methods for Loop Tack」(Reference: 3Annual Book of ASTM Standards、Vol
15.06.)に基づいていた。各試験について、ループタック試験機の低い方の支持具にバー
を置いた。「1インチ×6インチ」のダイを使用して「厚さ5ミリ」のMYLARのスト
リップ(1インチ×6インチ)を切断した。MYLARストリップの端をトリミングして
「1インチ×5インチ」のストリップを形成した。該MYLARストリップを畳んで光沢
のある側面が外側となるようにループとし、ループタック試験機のトップグリップに置い
た。MYLARストリップ自体の重量のみが力として加わっている状態で、該ループの外
面を試験バーの試験片の「1インチ×1インチ」の表面と制御接触させた。次いで、該M
YLARストリップを基材から剥がし、記録計器により、接触面から該MYLARストリ
ップを剥がす力を測定した。
ムーニー粘度
ASTM 1646−04に従って、1分の予熱時間および4分の回転動作時間でポリ
マームーニー粘度(125℃でML 1+4)を測定した。その器具はAlpha Te
chnologiesのレオメーターMDRである。
以下の各実施例は本発明を例示するものであるが、本発明の範囲を制限することを意図
したものではない。本発明の実施例および比較例のそれぞれの成分の重量パーセントは、
別段の定めのない限り、配合物の総重量に対するものである。
表1は、本発明の参考例および比較例の調製で使用する成分を列挙している。NORDEL IP炭化水素ゴム、ENGAGEポリオレフィンエラストマー、VERSIFYエラストマーおよびプラストマーならびにINFUSEオレフィンブロックコポリマーは、The Dow Chemical Companyから入手可能であり、PROFAX樹脂は、Lyondellbasell Industries N.V.(Rotterdam、Netherlands)から入手可能であり、LUPEROX化合物は、Arkema,Inc.(Philadelphia、PA)から入手可能な有機過酸化物である。
表2〜6のそれぞれにおいて、成分ポリマーは重量パーセントで示している。Imer
ys Performance MineralsからATOMITEという商標で入手
可能な炭酸カルシウム、およびDow CorningからMB50−002 MAST
ERBATCHという商品名で入手可能なMB50−002(ポリエチレン(LDPE)
ホモポリマーに分散した50%の超高分子量シロキサンポリマーを含有するペレット化配
合物のマスターバッチ)を表2〜6の本発明の実施例および比較例において使用した。
本明細書の全ての表において使用する「NM」という用語は、「測定せず」を意味する
表2A〜2Bは、以下で、本発明の参考例1および比較例(「比較例(Comparative Ex.)」)A〜D、それぞれの配合および観察された特性を示している。表2A〜2Bの配合のそれぞれが、15wt%の油を含有している。表2A〜2Bに示している引張性は、ASTM D638(508mm/secの引っ張り速度)に従って測定した。使用する黒色の濃縮物は、Americhem,Inc.から入手可能であり、ESCORENE AN13Kという商品名で販売されている。
表2Aおよび2Bは、本発明の参考例1が、全体的な妥当性の判定基準を満たす引張、伸び、および圧縮性を示すことを例示している。対照的に、各比較例は、全体的な妥当性の要件を満たしていない。比較例CおよびDは、本発明のSRI要件を満たしておらず、比較例AおよびBは、本発明の圧縮永久歪要件を満たしていない。
表3A〜3Bは、本発明の参考例2〜5および比較例E、それぞれの配合および観察された特性を示している。表3A〜3Bの配合のそれぞれが25wt%の油を含む。
表3Aおよび3Bに示している本発明の参考例および比較例は、SEBSまたはOBCのEDPM配合物への添加により、EDPM、油および充填剤のみを含む配合物と比較して高温圧縮永久歪を低減できることを例示している。表3Aから分かるように、本発明の参考例のそれぞれが全体的な妥当性の本発明の要件を満たしている。表3Bは、比較例Eが、少なくとも、本発明の組成物のSRI要件を満たしていないことを例示している。
表4A〜4Bは、本発明の参考例6〜7および比較例F〜H、それぞれの配合および観察された特性を示している。
表4Aは、本発明の参考例6および7それぞれが本発明の組成物および全体的な妥当性の要件を満たすことを例示している。表4Bは、比較例FおよびHが加硫剤および/または助剤を含有することを例示している。比較例GおよびHは、少なくとも、本発明の全体的な妥当性の要件を満たしていない。表5A〜5Bは、本発明の参考例8〜10および比較例I〜Mの配合および観察された特性を示している。
表5A〜5Bは、本発明の参考例8〜10および比較例I〜Mの配合および観察された
特性を示している。
表5Aは、本発明の参考例8〜10のそれぞれが本発明の全体的な妥当性の要件を満たすことを例示している。比較例JおよびKそれぞれが、過酸化物で改質されたOBC(表1を参照せよ)を含有している。表5Bから分かるように、比較例I、LおよびMは、少なくとも、本発明の全体的な妥当性の要件を満たしていない。
表6A〜6Bは、本発明の参考例11〜13および比較例N〜Q、それぞれの配合および観察された特性を示している。
表6Aに見られるように、本発明の参考例11〜13のそれぞれは本発明の組成物の全ての要件を満たしている。比較例NおよびOは、本発明の全体的な妥当性の要件を満たしていない。比較例Pは、過酸化物で改質されたOBCを含有している(表1を参照せよ)。比較例Qは過酸化物で改質されていた(表1を参照せよ)。
表7は、表8〜10に示している配合の成分を示している。表8は、本発明の参考例14〜15、実施例16および比較例R〜Sの配合を示している。表8の本発明の実施例、参考例および比較例のそれぞれが72.5PHRの油を含んでいる。表9は、本発明の参考例17、実施例18〜19および比較例T〜Uの配合を示している。表9の本発明の実施例、参考例および比較例のそれぞれが130PHRの油を含んでいる。表10は、本発明の参考例20、実施例21〜22および比較例V〜Wの配合を示している。表10の本発明の実施例および比較例のそれぞれが190PHRの油を含んでいる。
表11は、本発明の実施例23〜26および比較例X〜Yの配合を示している。表11
の全ての量は重量パーセント単位である。表12は、二段射出ポートを有するZSK−3
0二軸押出機で調製した表11の本発明の実施例および比較例の各試料の押出機条件を示
している。表13は、本発明の実施例23〜26および比較例X〜Yの特性を示している
比較例R、TおよびVは、36J/g未満のデルタHを有するEPゴムを使用しており
、最終商品の粘着力により、粘着感覚の観点から不適格な0.012N超のISが生じる
。比較例SおよびUは、55超という好ましい範囲未満の20に近いムーニー粘度を有す
るEPゴムを使用している。これらの試料SおよびUのNOBIは、そのような低ムーニ
ーポリマーが高レベルの油を保持することができないため、不適格である。比較例Wは、
ペレットではなくベールとして供給される75phrの油を含有するVISTALLON
3666を使用しており、熱可塑性押出配合機用の好ましい手段ではない。
一方、本発明の参考例14、実施例1516、参考例17、実施例18〜19、参考例20、及び実施例21〜22は、36J/g超のΔHf、および55超のムーニー粘度を有するエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含有し、さらにはHDPEを含有する配合である。これらの組成物は、25超のレオロジー比も有する。本発明の実施例の配合は、ショアA硬度、高温での圧縮永久歪、低粘着性、低オイルブリード、引張強さ、伸び、およびTMAの正しいバランスを有する。
比較例Rは、高すぎる粘着力を示している(R07のΔHfが34J/gのΔHfであ
ることに留意されたい)。比較例Sは、55未満のムーニー粘度を有するR04を含む。
比較例Sは、高い粘着力も有していた。
本発明の参考例22、実施例23〜26は、36J/g超のΔHfおよび55超のムーニー粘度を有するEPDMを成分Aとして、およびHDPEを成分Bとして有する配合である。これらの配合は、25超のレオロジー比も有する。これらの本発明の組成物は、ショアA硬度、高温での圧縮永久歪、低粘着性、低オイルブリード、引張強さおよび伸びの本発明のバランスを示している。比較例YはHDPEを有さず、形状が変形した。比較例Xは、有意なオイルブリードを示す100というNOBI値を有していた。残りの比較例は、特性の最適なバランスを有していなかった。
EPDM 1/HDPE 1(75/25または3/1比)+1wt%のPDMS(M
B50−002)を含有する本発明の実施例27は、連続ミキサーを使用して調製した。
EPDM 1は、70のムーニー粘度(125℃でML(1+4))、39.4のΔHf
および3.04のMWDを有していた。HPDE 1は、0.954g/ccの密度およ
び20g/10minのメルトインデックス(I)を有する。
Farrel CP 250連続ミキサー中で本発明の実施例27を形成した。該ミキ
サーは、4および5の位置に2つのダムを有し、7/8の位置の中間にベントを有する、
2.88インチの7/7ローターの組合せを備えていた。ロスインウェイトフィーダーを
介してEPDM 1(74.25wt%)およびHDPE 1(24.75%)およびP
DMS(MB50−002 MASTERBATCH)(組成物の総重量に対して1%)
)を供給し、各ポリマーを該ミキサー中で溶融およびコンパウンドした。300ポンド/
時間の供給速度、45〜65%のオリフィス開口部、および300〜450RPMのミキ
サー回転速度により滞留時間を制御した。該ミキサー条件は表14に示している。
各ポリマーを混合すると、次いで、コンパウンドしたリボンを4インチの11/1 L
/D押出機に供給して押し出してストランドとした。6穴ストランドダイを利用した。次
いで、切断してペレットとする前に、初期水温が20℃の16フィートの水浴に各ストラ
ンドを通した。該押出機条件を表15に示している。
この実施例のいくつかの流動学的特性を以下で表16に列挙している。
本発明の実施例27は、優れた流動学的特性(例えば、V0.1/V100=28)、
および良好な剪断減粘挙動を有する。この実施例は、良好な保形性および形状制御性も有
していた。
本発明は、本発明の精神および本質的な特質から逸脱することなく他の形態で具体化することができ、したがって、本発明の範囲を示す前述の明細書ではなく添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
なお、本発明には、以下の態様も含まれる。
[1]
エチレン/α−オレフィンインターポリマーおよびプロピレン/α−オレフィンインターポリマーの群から選択される少なくとも1種のエラストマーポリマー、成分A、ポリプロピレンホモポリマー、プロピレン/エチレンコポリマーおよび高密度ポリエチレンの群から選択される少なくとも1種の半結晶質ポリマー、成分B、少なくとも1種の油、ならびに少なくとも1種の充填剤を含み、85℃超のTMAを有する組成物については10000Pa−sで1.6以下、および1000Pa−sで4.5未満のSRIを特徴とする、第1の熱可塑性エラストマー組成物。
[2]
10000Pa−sで1.5以下のSRIを特徴とする[1]に記載の第1の熱可塑性エラストマー組成物。
[3]
40〜85ショアAの範囲の硬度、2〜8MPaの引張強さ、伸び>400%、およびISO 815、タイプB法により測定すると40℃で30〜75%の圧縮永久歪をさらに特徴とする[1]に記載の第1の熱可塑性エラストマー組成物。
[4]
成分Aが1種または複数のEPDMである、[1]に記載の第1の熱可塑性エラストマー組成物。
[5]
成分Aが第1の熱可塑性エラストマー組成物の総重量に対して合わせて20wt%〜50wt%の量の1種または複数のオレフィンブロックコポリマーである、[1]に記載の第1の熱可塑性エラストマー組成物。
[6]
エラストマーポリマー、成分Aがエチレン/α−オレフィンコポリマーである、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[7]
エラストマーポリマー、成分Aがエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、半結晶質ポリマー、成分Bが高密度ポリエチレンである、[1]〜[6]のいずれかに記載の第1の熱可塑性エラストマー組成物。
[8]
i)成分C、55以上のムーニー粘度(ML 1+4、125℃)および36J/g以上のΔHfを有するエチレン/α−オレフィンインターポリマー;ならびに
ii)成分D、高密度ポリエチレン(HDPE)
を含む第2の組成物。
[9]
成分Cが4未満のMWDを有する、[8]に記載の第2の組成物。
[10]
エチレン/α−オレフィンインターポリマーがエチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーである、[8]または[9]に記載の第2の組成物。
[11]
エチレン/α−オレフィン/ジエンインターポリマーが190℃で25以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する、[10]に記載の第2の組成物。
[12]
エチレン/α−オレフィンインターポリマーがエチレン/プロピレンインターポリマーである、[8]または[9]に記載の第2の組成物。
[13]
エチレン/プロピレンインターポリマーが190℃で22以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する、[12]に記載の第2の組成物。
[14]
HDPEが1〜50g/10minのI を有する、[8]から[13]のいずれかに記載の第2の組成物。
[15]
HDPEがエチレン/α−オレフィンインターポリマーの重量に対して30〜100PHRの量で存在する、[14]に記載の第2の組成物。
[16]
油をさらに含む[8]から[15]のいずれか一項に記載の第2の組成物。
[17]
充填剤をさらに含む[1]から[16]のいずれか一項に記載の第2の組成物。
[18]
ASTM D−395により測定すると70℃で70パーセント未満の圧縮永久歪を有する、[1]〜[17]のいずれか一項に記載の組成物。
[19]
加硫剤または加硫助剤を含んでいない[1]〜[18]のいずれか一項に記載の組成物。
[20]
[1]〜[19]のいずれか一項に記載の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む商品。
[21]
0.012N以下の粘着力を有する[20]に記載の商品。

Claims (5)

  1. i)70〜85のムーニー粘度(ML 1+4、125℃)および39.5〜41J/gのΔHfを有するエチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーを100重量部、
    ii)0.945〜0.960g/cmの範囲の密度および5〜46g/10minのIを有する高密度ポリエチレン(HDPE)を19.9379.92重量部、
    iii)少なくとも1種の油を50〜200重量部、ならびに
    iv)少なくとも1種の充填剤を20〜200重量部
    含む組成物であって、
    前記組成物は、45.38〜79の範囲のショアA硬度、ASTM D−395による測定において70℃での46〜76.80%の圧縮永久歪、0.00701〜0.01081Nの粘着力、および23℃での0.00〜40.07の正規化オイルブリードインデックス(NOBI)を有し、前記組成物は、加硫剤または加硫助剤を含んでいない、前記組成物。
  2. 前記エチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーは4未満のMWDを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記エチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーは190℃で25以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記エチレン/プロピレン/ジエンインターポリマーは190℃で22以上のレオロジー比(V0.1/V100)を有する、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 請求項1に記載の組成物から形成される少なくとも1種の成分を含む物品。
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