JPH0680628U - 組立・分解可能な箱型容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】薄肉ヒンジ部ｈ１〜ｈ４を介して方形状の底面
部Ｓの各辺ｓ１〜ｓ４と連結された方形状の４面の側面
部Ｗを該底面部と一体に合成樹脂で平面状に成形した平
板体の４面の側面部を起立させて側面部同士を取着し箱
型容器を形成する組立・分解可能な箱型容器であって、
上記の底面部と側面部とを突出部１及び透孔２からなる
嵌合部材により係合させるようにした組立・分解可能な
箱型容器Ｂに関するものである。 【効果】薄肉ヒンジ部に加わる負荷を軽減することがで
き、従って、薄肉ヒンジ部の損傷が防止でき箱型容器の
耐久性が大幅に向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、機械部品、果物、食料品等の種々の物品を収納するための組立或い は分解可能な合成樹脂製の箱型容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

組立・分解可能な箱型容器の展開図である図５に示されているように，従来の 組立・分解可能な箱型容器は、薄肉ヒンジ部ｈ１〜ｈ４（以下、薄肉ヒンジ部一 般について言及する場合には、単に、「薄肉ヒンジ部ｈ」ともいう。）を介して 方形状の底面部Ｓの各辺ｓ１〜ｓ４と連結されている方形状の４面の側面部Ｗ１ 〜Ｗ４（以下、側面部一般について言及する場合には、単に、「側面部Ｗ」とも いう。）を底面部Ｓと一体に合成樹脂で平面状に成形した平板体Ｐの４面の側面 部Ｗ１〜Ｗ４を起立させて、側面部Ｗ１〜Ｗ４同士を後述する適当な係合部材に より取着することにより図６に示されているような箱型容器Ｂに組み立てるとと もに係合部材の係合を解除することにより、箱型容器Ｂを図５に示されているよ うな平板体Ｐに分解するように構成されている。このように構成することにより 、物品を収納運搬した空の箱型容器Ｂを回収する場合に、図５に示されているよ うに平板体Ｐに分解して回収できるので、回収が容易になるとともに空の箱型容 器Ｂの収納スペースが少なくて済む等の効果を有するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

図６に示されている箱型容器ＢのＩ−Ｉ線に沿った断面図である図７に示され ているように、従来の組立・分解可能な箱型容器Ｂにおいては、側面部Ｗに上方 から矢印で示されているような圧縮力が加わった場合には、一点鎖線で示されて いるように側面部Ｗが外方向に変形し、負荷が薄肉ヒンジ部ｈに集中し薄肉ヒン ジ部ｈが損傷する等の問題があった。

【０００４】 また、底面部Ｓの肉圧が薄い場合には、収納された物品の重量により底面部Ｓ が下方に湾曲し、上記の側面部Ｗに圧縮力が加わった場合と同様に、薄肉ヒンジ 部ｈに負荷が集中し薄肉ヒンジ部ｈが損傷する等の問題があった。

【０００５】 本考案の目的は、上述したような従来の組立・分解可能な箱型容器が有する課 題を解決することができる耐久性に富んだ組立・分解可能な箱型容器を提供する ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するために、薄肉ヒンジ部を介して方形状の底面 部の各辺と連結された方形状の４面の側面部を底面部と一体に合成樹脂で平面状 に成形した平板体の４面の側面部を起立させて側面部同士を取着し箱型容器を形 成する組立・分解可能な箱型容器において、底面部と側面部とを突出部及び透孔 からなる嵌合部材により係合させるようにしたものである。

【０００７】 以下に本考案の実施例について説明するが、本考案の趣旨を越えない限り本実 施例に何ら限定されるものではない。 図７と同様の箱型容器Ｂの一部断面図である図１及び箱型容器Ｂの角部の斜視 図である図２を用いて本考案について説明する。

【０００８】 １は底面部Ｓの薄肉ヒンジ部ｈ付近に立設された突出部であり、２は側面部Ｗ の下端部に設けられた水平枠３に穿設された突出部１が挿入可能な透孔である。

【０００９】 ４は相対する一方の側面部Ｗの側部ｗから略水平方向に突設された係合部材Ｒを 構成する雄型係合部であり、雄型係合部４がもう一方の側面部Ｗの端部に設けら れた係合部材Ｒを構成する透孔５に嵌合されることにより側面部Ｗ同士を取着す るように構成されている。６は雄型係合部４の下方に側面部Ｗの側部ｗに突設さ れた同様の係合部材Ｒを構成する雄型係合部であり、雄型係合部６も同様にもう 一方の側面部Ｗの端部に設けられた係合部材Ｒを構成する透孔７に嵌合されるこ とにより側面部Ｗ同士を取着するよういに構成されている。なお、図２において ８、８’、８”及び９、９’、９”は側面部Ｗの内側に突設されて水平補強リブ であり、また、１０、１０’、１０”及び１１は側面部Ｗの内側に突設された垂 直補強リブであり、更に、１２、１２’は底面部Ｓの裏面に突設された垂直補強 リブであり、必要に応じて適宜設けることができる。なお、上部或いは下部の係 合部材Ｒのどちらかを省略することができ、また、必要に応じて複数の係合部材 Ｒを設けることもできる。

【００１０】 図５に示されているような平板体Ｐの側面部Ｗを起立させて図６に示されてい るような箱型容器Ｂを組み立てる際には、図１及び図２に示されているように底 面部Ｓに立設された突出部１を、側面部Ｗの下端部に設けられた水平枠３に穿設 された透孔２に挿入した後、係合部材Ｒを構成する雄型係合部４、６を同じく係 合部材Ｒを構成する透孔５、７に嵌合することにより側面部Ｗ同士を取着し箱型 容器Ｂを組み立てる。また、透孔５、７から雄型係合部４、６を引き抜くことに より簡単に箱型容器Ｂを分解して平板体Ｐとすることができるように構成されて いる。

【００１１】 本考案においては、上記のように底面部Ｓに立設された突出部１が側面部Ｗの 下端部に設けられた水平枠３に穿設された透孔２に嵌合されているので、図７に 矢印で示されているような圧縮力により薄肉ヒンジ部ｈに負荷が加わっても、底 面部Ｓに立設された突出部１と側面部Ｗの水平枠３に穿設された透孔２との嵌合 により側面部Ｗの移動が阻止されるので、薄肉ヒンジ部ｈが損傷することが防止 できる。図３には、上記の突出部１を側面部Ｗの下端部に設けられた水平枠３の 下面に突設し、また、上記の透孔２を底面部Ｓ側に穿設した本考案の別の実施例 が示されている。

【００１２】 図４は、図１に示されている底面部Ｓに立設された突出部１の先端部を横方向 に曲げて突出部１を略逆Ｌ字状に形成したものであり、このように構成すること により、収納された物品の重量による底面部Ｓの下方への湾曲により薄肉ヒンジ 部ｈが損傷することが防止できる。なお、図３に示されている側面部Ｗの下端部 に設けられた水平枠３の下面に突設された突出部１の先端部を横方向に曲げて突 出部１を略Ｌ字状に形成することもできる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような 効果を奏する。

【００１４】 底面部と側面部とを突出部及び透孔からなる嵌合部材により係合させるように 構成したので、薄肉ヒンジ部に加わる負荷を軽減することができ、従って、薄肉 ヒンジ部の損傷を防止することができ組立・分解可能な箱型容器の耐久性が大幅 に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の組立・分解可能な箱型容器の一
部断面図である。

【図２】図２は本考案の組立・分解可能な箱型容器の角
部の斜視図である。

【図３】図３は本考案の組立・分解可能な箱型容器の別
の実施例の一部断面図である。

【図４】図４は本考案の組立・分解可能な箱型容器の別
の実施例の一部断面図である。

【図５】図５は組立・分解可能な箱型容器の概略展開図
である。

【図６】図６は組立・分解可能な箱型容器の組立状態を
示す斜視図である。

【図７】図７は図６のＩ−Ｉ線に沿った従来の組立・分
解可能な箱型容器の一部断面図である。

【符号の説明】

Ｂ・・・・・・組立・分解可能な箱型容器 Ｓ・・・・・・底面部 Ｗ・・・・・・側面部 １・・・・・・突出部 ２・・・・・・透孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】薄肉ヒンジ部を介して方形状の底面部の各
   辺と連結された方形状の４面の側面部を該底面部と一体
   に合成樹脂で平面状に成形した平板体の上記の側面部を
   起立させて側面部同士を取着し箱型容器を形成する組立
   ・分解可能な箱型容器であって、上記の底面部と側面部
   とを突出部及び透孔からなる嵌合部材により係合させる
   ように構成したことを特徴とする組立・分解可能な箱型
   容器。