JPH0676933A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JPH0676933A
JPH0676933A JP23095292A JP23095292A JPH0676933A JP H0676933 A JPH0676933 A JP H0676933A JP 23095292 A JP23095292 A JP 23095292A JP 23095292 A JP23095292 A JP 23095292A JP H0676933 A JPH0676933 A JP H0676933A
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憲二 服部
Hirobumi Noma
博文 野間
Yoshihiro Yamashita
佳洋 山下
Yuji Fujii
裕二 藤井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発振周波数固定のインバータの高出力時およ
び低出力時に発生する高周波雑音とスイッチング素子の
損失を抑制することを目的とする。 【構成】 直流電源間に、トランジスタ18とその逆電
流阻止ダイオード19とトランジスタ20を直列的に接
続し、トランジスタ20に並列的に加熱コイル23と共
振コンデンサ24および共振コンデンサ26の共振回路
を接続し、ダイオード25のアノードを直流電源の負極
にカソードを加熱コイル23と共振コンデンサ24との
接続点に接続し、ダイオード22のカソードをダイオー
ド19のアノードに接続し、アノードをトランジスタ2
0のエミッタに接続するとともに、駆動時間比制御手段
32cとデューティー比制御手段32eを設けることに
より、低出力から高出力状態にわたってトランジスタ1
8,20の発生する損失が少なく、高周波雑音の少ない
一定発振周波数の誘導加熱調理器が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流電源間に直列接続
され一定周波数で交互に導通するスイッチング手段を有
し、そのスイッチング素子の駆動時間比を可変して出力
制御するインバータ回路を備えた誘導加熱調理器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波磁界により負荷鍋底に渦電
流を誘起して加熱する誘導加熱調理器は、清潔で安全
で、高熱効率な調理手段として注目されており、さら
に、200Vの電源利用により、高出力化、加熱部の複
数化が図られている。
【0003】従来、誘導加熱調理器に使用されるインバ
ータとして例えば、特開昭61−188878号公報に
示されているように、1石の準E級電圧共振型インバー
タにおいて、スイッチング手段の導通時間を制御して出
力レベルを可変するいわゆる周波数可変の出力レベル制
御手段で制御し、低出力時にはその出力レベル制御手段
による制御を断続的に制御する制御制限手段に移行する
ことによって、スイッチング素子の遅延特性による低出
力時の調節範囲が限定されないようにする方法が提案さ
れており、また多口誘導加熱調理器において、隣接する
加熱コイル相互の周波数のずれによる可聴周波数の干渉
音の発生を防止するために、例えば実開昭57−179
296号公報に示されているように隣接する高周波イン
バータの発振周波数の差が、可聴周波数以上となるよう
に各インバータの発振周波数範囲を設定する方法あるい
は、特開昭58−48386号公報に示されているよう
に、各々の可変周波数発振回路の駆動周波数の差を検知
して、その差が所定値以上になると周波数可変出力制御
から可変周波数発振回路のオンオフ時間比によるデュー
ティ可変出力制御に切り替える方法などが提案されてい
る。さらには、例えば特開平1−260785号公報に
示されているように一定の周波数で発振するプッシュプ
ルインバータが提案されており、これは図6のような構
成になっていた。
【0004】すなわち図6において、商用電源1を整流
器2で整流し、その出力の低周波直流電圧がチョークコ
イル3と電源コンデンサ4を介してインバータ5に供給
されている。インバータ5においては、入力された直流
にトランジスタ6とトランジスタ7の直列回路が接続さ
れ、トランジスタ6にはダイオード8が逆並列に、トラ
ンジスタ7にはダイオード9が逆並列にそれぞれ接続さ
れ、トランジスタ6とトランジスタ7の接続点と直流入
力の負極電位間に加熱コイル10と、共振コンデンサ1
1の直列回路が接続されている。トランジスタ6とトラ
ンジスタ7の各々のベース−エミッタは制御回路12に
接続されている。
【0005】上記構成において、トランジスタ6とトラ
ンジスタ7は一定の周波数で交互に導通し図7に示すよ
うな電圧と電流が印加する。図7(A)はトランジスタ
6のコレクタ−エミッタ間電圧波形、図7(B)はトラ
ンジスタ6のコレクタ電流波形、図7(C)はトランジ
スタ7のコレクタ−エミッタ間電圧波形、図7(D)は
トランジスタ7のコレクタ電流波形およびダイオード9
の電流波形である。
【0006】まず、時点t0でトランジスタ6が導通して
図7(B)の(a)で示す斜線部の共振電流が図6の破
線(a)で示す回路ループに流れる。図7に示す時点t0
からT1時間経過後の時点t1でトランジスタ6がOFF
する。トランジスタ6がOFFすると加熱コイル10に
蓄積されたエネルギーにより加熱コイル10に起電力が
発生し、図6の一点鎖線(b)および破線(c)で示す
回路ループにおいて図7(D)の斜線部(b)および
(c)で示す共振電流が流れる。回路ループ(c)に電
流が流れる場合にはトランジスタ7が導通するように制
御回路12が駆動信号をトランジスタ7に供給する。そ
して時点t1からT2時間経過後の時点t2でトランジスタ
6が再び導通し上記の動作を繰り返す。繰り返し周期T
0=T1+T2は一定となるように制御される。
【0007】次にトランジスタ6の導通時間T1の導通
時間を増加しトランジスタ7の導通時間T2と略等しく
すると加熱コイル電流が増加し加熱出力が増す。この
時、トランジスタ6に流れる電流波形は図7(E)に示
すようになり、トランジスタ7に流れる電流波形は同図
(F)に示すようになる。ただし、繰り返し周波数T0
=T1+T2は変化しない。図7(E),(F)の波形
で同図(B),(D)の波形と異なるのは、同図(F)
の時点t4で、トランジスタ7に電流が流れている時にト
ランジスタがOFFするモードが発生することであり、
これに付随して図6の回路ループ(d)に電流が流れ、
図7(E)の斜線部(d)で示す電流がダイオード8に
流れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
61−188878号公報に示されるインバータ構成で
は、周波数可変方式であるので複数の加熱コイルを近接
して配置すると負荷材質の差や、出力設定の差で、個々
の発振周波数が異なるためその差に起因する干渉音が発
生するという課題がある。
【0009】また、実開昭57−179296号公報に
示されている構成では隣接する加熱コイルを駆動するイ
ンバータの発振周波数の差を所定値以上にする必要があ
り、同一の材質でその様に設定しても負荷材質の差によ
る発振周波数ばらつきや出力調節による周波数の変化幅
を考えると、異なる負荷材質の組合せや異なる出力設定
により、隣接するインバータの発振周波数の差が小さく
なり干渉音を発する恐れがあり、それを避けようとする
と、例えば20kHzと50kHzと言うように一方の
インバータの発振周波数が高くなり、インバータに使用
されるスイッチング素子のスイッチング損失が高くなる
という課題があった。
【0010】また特開昭58−48386号公報に示さ
れている構成では、負荷材質によって出力と発振周波数
の相関関係が異なるので、隣接する加熱コイルで加熱す
る負荷材質や負荷の大きさの組合せが異なると周波数可
変出力制御からデューティー制御への切り替わる時の出
力レベルが一定でないといった調理性能上の課題があっ
た。
【0011】また、特開平1−260785号公報に示
される構成では、インバータの低出力時、すなわち図7
(B)の時点t0あるいは時点t2で、トランジスタ6のコ
レクタ−エミッタ間に直流電源電圧値に略等しい順方向
電圧が印加している状態でトランジスタ6が導通を開始
するモードが発生し、大きなターンオン損失がトランジ
スタ6に発生するとともに、ターンオン時の急峻な電
流,電圧変化が高周波雑音を発生する恐れがあった。ま
た、インバータの高出力時には、図7(E)に示すよう
に、時点t4でトランジスタ7にターンオフモードが発生
するが、オフ時のコレクタ電圧の立ち上がりが矩形波状
で急峻であるためターンオフ損失が増大しあるいは高周
波雑音の発生量が増加する恐れがあり、その低減のため
に、例えば図6のスナバ抵抗13やスナバコンデンサ1
4などの回路によりトランジスタ7のコレクタ電圧の立
ち上がりの傾きを抑制する必要があった。
【0012】本発明は上記課題を解決するもので、スイ
ッチング手段に発生するスイッチング損失が小さく、ま
た高周波雑音の発生量が少なく、さらに一定周波数で出
力コントロール可能なインバータを提供し、誘導加熱調
理器を小型化、低価格化することを第1の目的としてい
る。
【0013】第2の目的は、請求項1記載の誘導加熱調
理器において、第1のバイパス手段に印加する逆電圧を
抑制し、第1のバイパス手段がその逆電圧耐量を越える
逆電圧で破壊されないようにすることにある。
【0014】第3の目的は、請求項1記載の誘導加熱調
理器において、第1のスイッチング手段の逆電流阻止手
段として半導体整流器を使用したとき、その半導体整流
器に逆電圧印加時、逆回復電流が流れその瞬間第1のス
イッチング手段に逆電圧が印加して第1のスイッチング
手段を破壊するのを防止することにある。
【0015】第4の目的は、請求項1記載の誘導加熱調
理器において、第1のスイッチング手段と第2のスイッ
チング手段の駆動時間比が所定の範囲にない場合、第2
のスイッチング手段のターンオン電流が増大しスイッチ
ング損失が大きくなり過熱して破壊する恐れをなくすと
ともに、火力調整範囲を拡大し調理性能を向上すること
にある。
【0016】第5の目的は、複数のインバータと加熱コ
イルを有する誘導加熱調理器において、複数の加熱コイ
ルを同時に駆動しても、いかなる負荷状態あるいは出力
設定状態においても、相互の周波数差に起因する干渉音
を発生することなく、機器から発生する漏洩電磁界が周
囲の電子機器に与える影響を抑制することにある。
【0017】第6の目的は、請求項1記載の誘導加熱調
理器において、発振周波数の発振精度を高くするととも
に出力制御部の構成を簡素化することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】そして上記第1の目的を
達成するために本発明の第1の手段は、直流電源間に直
列的に接続され前記直流電源の正極側に接続される第1
のスイッチング手段と前記直流電源の負極側に接続され
る第2のスイッチング手段と、前記第1のスイッチング
手段に直列的に接続された前記第1のスイッチング手段
の逆電流阻止手段と、前記第2のスイッチング手段に流
れ込もうとする逆電流をバイパスする第1のバイパス手
段と、前記第1のスイッチング手段あるいは前記第2の
スイッチング手段のオンオフにより共振回路ループを変
えて共振する加熱コイルと第1の共振コンデンサからな
る共振回路と、前記第1の共振コンデンサに所定の電圧
が印加すると前記第1の共振コンデンサに流れ込もうと
する電流をバイパスする第2のバイパス手段と、前記第
2のスイッチング手段のオフ時に、前記加熱コイルと共
振して前記第2のスイッチング手段に共振電圧を印加す
る第2の共振コンデンサと、前記第1のスイッチング手
段と前記第2のスイッチング手段を一定周波数で交互に
駆動するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時間
比制御手段を設けたものである。
【0019】また第2の目的を達成するために本発明の
第2の手段は、上記第1の手段の構成とし、さらに、前
記第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段を前記第1
のスイッチング手段の低電位側に直列的に接続するとと
もに、前記逆電流阻止手段の高電位側端子と前記第2の
スイッチング手段の低電位側端子間に前記第1のバイパ
ス手段を接続したものである。
【0020】また第3の目的を達成するために本発明の
第3の手段は、上記第1の手段の構成とするとともに、
さらに、前記第1のスイッチング手段に並列的に、前記
第1のスイッチング手段に印加する逆電圧を抑制する逆
電圧制限手段を設けたものである。
【0021】また第4の目的を達成するために本発明の
第4の手段は、上記第1の手段の構成とするとともに、
瞬時出力電力に対応する信号を前記駆動時間比制御手段
に出力し、前記瞬時出力電力を所定値に固定するととも
に、間欠的に前記駆動時間比制御手段を動作させるデュ
ーティ比制御手段を駆動する出力設定手段と、前記駆動
時間比制御手段により制御される駆動時間比を初期値か
ら前記瞬時出力電力の所定値に対応する値まで徐々に変
化させるソフトスタート手段を設けたものである。
【0022】また第5の目的を達成するために本発明の
第5の手段は、複数の加熱コイルと、前記複数の加熱コ
イルをそれぞれ含み直流を高周波電流に変換する複数の
インバータ回路を備え、前記複数のインバータ回路はそ
れぞれ、直流電源間に直列的に接続され、前記直流電源
の正極側に接続される第1のスイッチング手段と前記直
流電源の負極側に接続される第2のスイッチング手段
と、前記第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段と、
前記第2のスイッチング手段の逆電流をバイパスする第
1のバイパス手段と、前記第1のスイッチング手段ある
いは前記第2のスイッチング手段のオンオフにより共振
回路ループを変えて共振する加熱コイルと第1の共振コ
ンデンサからなる共振回路と、前記第1の共振コンデン
サに所定の電圧が印加すると前記第1の共振コンデンサ
に流れ込もうとする電流をバイパスする第2のバイパス
手段と、前記第2のスイッチング手段のオフ時に、前記
加熱コイルと共振して前記第2のスイッチング手段に共
振電圧を印加する第2の共振コンデンサと、前記第1の
スイッチング手段と前記第2のスイッチング手段を一定
周波数で交互に駆動するとともにその駆動時間比を変化
させる駆動時間比制御手段と、前記周波数の切り替え手
段を設けたものである。
【0023】また第6の目的を達成するために本発明の
第6の手段は、高周波数のクロックパルスを発生するク
ロック発振手段と、前記クロック発振手段の出力信号に
よりデジタル的に動作し加熱出力に対応する信号を出力
する出力制御部と、前記クロックパルスの周波数をデジ
タル的に分周して所定の周波数の信号を発生する分周手
段を設け、前記出力制御部の出力信号と前記分周手段の
出力信号に応じて前記第1のスイッチング素子と前記第
2のスイッチング素子を所定の発振周波数で交互に駆動
するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時間比制
御手段を設けたものである。
【0024】
【作用】本発明の誘導加熱調理器は、上記第1の手段の
構成により、直流電源の正極電位側に設けられた第1の
スイッチング手段が導通すると、負極電位側の第2のス
イッチング手段はオフしているので、第1のスイッチン
グ手段を介して、加熱コイルと第1の共振コンデンサの
共振回路に共振電流が流れる。
【0025】前記の共振電流が流れている時、第1のス
イッチング手段がオフすると、加熱コイルに蓄積された
エネルギーにより加熱コイル電流を維持する方向に起電
力が発生する。前記の加熱コイルに発生した起電力によ
り、加熱コイルと第1の共振コンデンサと第2のバイパ
ス手段で構成される回路ループに共振電流が発生する。
この共振電流が第2のバイパス手段に流れている間に、
第2のスイッチング手段が前もって駆動されており共振
電流の流れる方向が変わると、第2のバイパス手段はそ
の電流を阻止するので、共振電流はスムーズに第2のス
イッチング手段に流れ込む。
【0026】第2のスイッチング手段に共振電流が流れ
始めてから時間が経過し、その電流のdi/dtが零と
なり減少に転ずると、加熱コイルの印加電圧が反転す
る。加熱コイルの印加電圧が反転すると、第1の共振コ
ンデンサに印加する電圧が反転し所定の電圧が印加する
ので、第2のバイパス手段が導通状態となり電流は第1
の共振コンデンサに流れず第2のバイパス手段に流れ
る。すなわち、第1の共振コンデンサが第2のバイパス
手段によりバイパスされるので、加熱コイルに蓄積され
たエネルギーによって、加熱コイルと第2のスイッチン
グ手段と第2のバイパス手段(場合によっては内部イン
ピーダンスの小さい直流電源も含まれる)で構成される
閉回路に振動のない一定方向の循環電流が流れる。
【0027】したがって、第2のスイッチング手段が所
定時間後にオフすると、第2のスイッチング手段の高電
位側が正の電位となる極性の電圧が加熱コイルに発生す
る。この電圧は第2の共振コンデンサを充電あるいは放
電し第2の共振コンデンサと加熱コイルの共振電圧が発
生する。このとき第2の共振コンデンサに印加する共振
電圧により第2のスイッチング手段の印加電圧も上昇
し、直流電源電圧を越えるが、第1のスイッチング手段
の逆電流阻止手段が設けられているので、印加電圧はそ
のまま上昇しピーク電圧に達した後、再度直流電圧に戻
る。したがって第2のスイッチング手段の印加電圧が直
流電源電圧を越えてから再度その電圧まで戻るまでに所
定の時間を設けることが可能となる。この時間の間に、
第1のスイッチング素子を駆動すれば、第1のスイッチ
ング手段ターンオン損失(第1のスイッチング手段に順
方向の電圧が印加した状態でターンオンし第2の共振コ
ンデンサを充電あるいは放電するスパイク状の電流と印
加電圧との積による損失)が発生せずまた、ターンオン
時の高周波雑音の発生を防止することができる。
【0028】また、上記のように第2のスイッチング手
段がオフする際、この素子への印加電圧は、共振電圧と
なるので電圧の上昇率dv/dtは比較的小さく、オフ
時のスイッチング損失となる印加電流と印加電圧の積を
抑制することが可能で、当然のことながらdv/dtの
抑制効果による高周波雑音の低減も可能となる。
【0029】さらに、第1のスイッチング手段の駆動時
間と、第2のスイッチング手段の駆動時間と、第1のス
イッチング手段と第2のスイッチング手段が同時に導通
しないようにともに設けられたわずかな時間幅の和が一
定値になるようにしながら第1のスイッチング素子の駆
動時間と第2のスイッチング素子の駆動期間を可変す
る、言い替えれば、一定の繰り返し周波数で第1のスイ
ッチング手段の駆動時間と第2のスイッチング手段の駆
動時間の比(以下駆動時間比と呼ぶ)を可変する駆動時
間比制御手段を設けているので、一定の発振周波数で加
熱コイル電流の大きさを変えることが可能で、負荷鍋に
対する誘導加熱出力を連続可変制御することができるも
のである。
【0030】また上記第2の手段の構成により、前記第
1のスイッチング手段の逆電流阻止手段を前記第1のス
イッチング手段の低電位側に直列的に接続するととも
に、前記逆電流阻止手段の高電位側端子と第2のスイッ
チング手段の低電位側端子間に第1のバイパス手段を接
続したので、第1のバイパス手段によりバイパスされる
共振電流は前記逆電流阻止手段を経由して加熱コイルと
第1の共振コンデンサへと流れる。そして、この共振電
流の方向と傾きが変わり、前述の循環電流が第2のスイ
ッチング手段に流れ、第2のスイッチング手段がオフす
ると第2のスイッチング手段に共振電圧が印加して直流
電源の高電位を越える高電圧が印加する。この電圧は、
例えば、第2のスイッチング手段に逆並列に第1のバイ
パス手段を直接接続した場合には、そのまま第1のバイ
パス手段に印加するのでその電圧耐量を大きくする必要
があるが、上記構成では、上記の共振電圧は前記逆電流
阻止手段と第1のバイパス手段の直列回路に印加する。
したがって逆電圧阻止手段があるので第1のバイパス手
段には直流電源電圧以上の高電圧は印加せず第1のバイ
パス手段として逆電圧耐量の低いものを使用することが
可能となるものである。
【0031】また、上記第3の手段の構成により、第2
のスイッチング手段がオフすると、上記のように第2の
スイッチング手段に加熱コイルと前記第2の共振コンデ
ンサの共振による電圧が印加して、第1のスイッチング
手段と逆電流阻止手段の直列回路に逆電圧が印加する
が、第1のスイッチング手段に並列的に、前記第1のス
イッチング手段の印加する逆電圧を抑制する逆電圧制限
手段を備えているので、第1のスイッチング手段の逆電
流阻止手段として半導体整流素子など順方向からステッ
プ的に逆電圧が印加した場合に逆回復電流が流れたりし
て瞬間的に導通状態になるものを使用しても、逆電圧制
限手段が、瞬時的に第1のスイッチング手段に印加する
逆電圧を抑制して第1のスイッチング手段が破壊するの
を防止できるものである。
【0032】また、上記第4の手段の構成により、駆動
時間比制御手段により制御される瞬時出力電力を所定値
に固定するとともに、前記駆動時間比制御手段を間欠的
に動作させるデューティ比制御手段を備えているので、
第1のスイッチング手段の駆動時間比が所定値より小さ
くなり、あるいは所定値より大きくなって、第1のスイ
ッチング手段のターンオン時に流れるターンオン電流が
増大して第1のスイッチング手段の損失を増大させる、
あるいはこのターンオン電流に起因する高周波雑音を増
大させることなく出力調節範囲を拡大することができ
る。
【0033】すなわち、第1のスイッチング手段の駆動
時間比が小さくなりすぎたり、あるいは大きくなりすぎ
て、第1のスイッチング手段のオフ時の加熱コイル電流
値が小さくなる場合には、第1のスイッチング手段のオ
フ時に加熱コイルに蓄積されるエネルギーが少なくな
り、加熱コイルと第1の共振コンデンサによる共振電流
値が小さくなる。したがって、上記したように引き続い
て生起する第2のスイッチング手段に流れる循環電流の
値が小さくなり、第2のスイッチング手段のオフ後、加
熱コイルと第2の共振コンデンサによる共振電圧のピー
ク値が小さくなるので、第2のスイッチング手段の高電
位側端子の電位が直流の正極電位に達しなくなり、第1
のスイッチング手段に順方向電位が印加された状態でタ
ーンオンすることになる。したがって、第2のスイッチ
ング手段に、第2の共振コンデンサを充電あるいは放電
するスパイク状の電流が流れ、大きなターンオン損失が
発生するとともにターンオン電流に起因する高周波雑音
が発生する可能性があるが、駆動時間比制御手段により
制御される瞬時出力電力を所定値に固定し、前記駆動時
間比制御手段を間欠的に動作させるデューティ比制御手
段を駆動する出力設定手段を備えているので、ターンオ
ン電流が規定値を越えないように瞬時出力電力を固定
し、平均出力電力をデューティ比制御手段により可変す
ることが可能で、出力調節範囲を広くすることができ
る。また、ターンオン電流が増大するのは第1のスイッ
チング手段のオフ時の電流が小さくなる場合で加熱コイ
ルに供給される電流が小さく、すなわち負荷で消費され
る電力が小さい場合で誘導加熱調理器を間欠的に動作さ
せても電源にあたえる電源変動を少なくすることができ
る。また、発振周波数が一定で駆動時間比制御手段によ
り制御される駆動時間比を初期値から前記瞬時出力電力
の所定値に対応する値まで徐々に変化させるソフトスタ
ート手段を設けているので、この構成の誘導加熱調理器
を複数個、極めて近傍に接して動作させても相互の周波
数差に起因する耳ざわりな干渉音が発生しない。
【0034】また上記第5の手段の構成により、複数の
加熱コイルとその加熱コイルを駆動する複数のインバー
タを有し前記インバータはそれぞれ、上記第1の手段と
同一の構成を有するので、インバータ回路のスイッチン
グ損失や高周波雑音の発生を低レベルに抑制することが
できる。また、負荷鍋の鍋底径の大小、鍋の材質、ある
いは出力の大小にかかわらず所定の周波数で調理するこ
とができ、また、起動時、低出力で起動し徐々に所定の
出力にするいわゆるソフトスタート動作も周波数を変え
ることなく一定の周波数で行なうことができ、隣接する
加熱コイルとの干渉音を発生させる恐れがない。
【0035】さらに、駆動時間比切り替え手段の出力信
号の発振周波数の切り替え手段を設けており、隣接する
加熱コイルの周波数に差をもたせられることが容易にで
き、この周波数差は上記のことから、いかなる負荷状態
あるいは調理状態においても一定となる。したがって、
複数の加熱コイルを同時に動作させる場合、あらゆる動
作モードの組合せにおいて、相互の加熱コイルあるいは
インバータ回路から発生する高周波雑音のスペクトラム
すなわち基本発振周波数成分およびそれに重畳する高調
波成分の重なりをなくすることができ他の電子機器への
影響を抑制できるとともに、逆に周波数の差が大きくな
りすぎて不快な可聴音となる相互干渉音の発生を防止す
ることができる。したがって、干渉音を防止するために
従来のように加熱コイルのインダクタンスや共振コンデ
ンサの容量値や出力値を変えて、発振周波数の範囲を調
節する必要がなく隣接する複数の加熱コイルやインバー
タ部品の共用化が容易となるものである。
【0036】また上記第6の手段の構成により、高周波
数のクロックパルスをカウンターなどによってデジタル
的に分周して所定の周波数に低減する分周手段を備えて
いるので極めて精度良く所定の周波数を発生させること
が可能で、駆動時間比制御手段はこの精度良い繰り返し
周波数で第1のスイッチング手段と第2のスイッチング
手段を交互に導通することができる。したがって、発振
周波数を所望の周波数で精度良く一定に管理することが
可能となる。また、第1のスイッチング手段と第2のス
イッチング手段の駆動時間比率を設定する駆動時間比設
定手段に対して、出力に対応した信号を送る出力制御部
を動作させるクロックパルスを前記の高周波数のクロッ
クパルスと共用化しているので、例えば同一マイクロコ
ンピュータで構成でき、前記誘導加熱調理器の発振周波
数の切り替えもプログラムの処理、あるいはクロックパ
ルス発生用の発振子の切り替えにより簡単にできるな
ど、インバータ全体の制御回路システムを簡素化するこ
とができるものである。
【0037】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0038】図1において、商用電源13を全波整流器
14で整流し、その出力の低周波直流電圧がチョークコ
イル15と電源コンデンサ16を介してインバータ回路
17に供給されている。インバータ回路17において
は、入力された直流の正極と負極間に、NPNトランジ
スタ(以下単にトランジスタと呼ぶ)18とダイオード
19の直列接続体とNPNトランジスタ(以下単にトラ
ンジスタと呼ぶ)20が直列に接続されている。トラン
ジスタ18には逆並列にダイオード21が接続され、ダ
イオード19のアノードにダイオード22のカソードが
接続され、ダイオード22のアノードはトランジスタ2
0のエミッタに接続されている。約50〜60μHのイ
ンダクタンスの加熱コイル23には容量が約0.2μF
の共振コンデンサ26が並列に接続され、この並列回路
と容量が約2.7μFの共振コンデンサ24の直列回路
がトランジスタ20のコレクタと直流の負極端子間に接
続され、ダイオード25はアノードが直流の負極に、カ
ソードが加熱コイル23と共振コンデンサ24の接続点
に接続されている。制御回路27はマイクロコンピュー
タを含み、カレントトランス28の出力信号とトランジ
スタ20のコレクタ−エミッタ電圧を入力し、出力信号
をトランジスタ18と、トランジスタ20のベースエミ
ッタ間に駆動パルスを出力している。
【0039】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、図2を用いてその動作について説明する。チョ
ークコイル15と電源コンデンサ16はインバータ回路
17で発生する高周波と商用電源を分離するもので、電
源コンデンサ16は約10μF程度の容量を有し、高周
波的にみてインピーダンスが極めて小さくまたインバー
タ回路の直流電源となるもので、インバータ回路で発生
する高周波大電流が流れる。
【0040】図2(A)はトランジスタ18のコレクタ
−エミッタ間電圧を示す波形で、同図(B)はトランジ
スタ18のコレクタ電流波形で、同図(C)はトランジ
スタ20のコレクタ−エミッタ間電圧波形で、同図
(D)はトランジスタ20のコレクタ電流とダイオード
22に流れる電流波形で、同図(E)は共振コンデンサ
26の電流波形を示すものである。
【0041】さて、同図(B)において、時点t1で、ト
ランジスタ18が導通状態になり、斜線部(a)で示す
コレクタ電流が図1の破線(a)で示す回路ループに流
れる。時点t1からT1時間後、すなわち時点t2でトランジ
スタ18がオフ(正確には駆動信号がオフ)する。する
と、加熱コイル23に蓄積されたエネルギーにより加熱
コイル23と共振コンデンサ24の接続点が正、加熱コ
イル23とダイオード19のカソードとの接続点が負と
なる起電力が加熱コイル23の両端に発生する。この起
電力により図1の一点鎖線(b)および(c)で示す回
路ループに図2の斜線部(b)および(c)で示す共振
電流が流れる。
【0042】トランジスタ20は時点t2よりわずかな遅
延時間Td1後、ダイオード22に順方向電流が流れてい
る時に、すなわち上記の共振電流の流れる方向が変わる
前に駆動されるので図1の回路ループ(b)から回路ル
ープ(c)に電流の流れる回路ループが切り替わるとき
に電流が連続して流れ、トランジスタ20のエミッタコ
レクタ間に電圧が発生することがない。この遅延時間Td
1はまた、短くなり過ぎてトランジスタ18とトランジ
スタ20が同時に導通しないように制御回路27により
設定される。
【0043】図2(D)に示すように時点t3で回路ルー
プ(c)に流れる共振電流はピークに達し、波形のピー
ク付近でdi/dtが零となり以降di/dtの符号が
逆転すると、加熱コイル23に誘起する電圧の極性が反
転し、ダイオード25が順方向にバイアスされるので、
共振コンデンサ24はダイオード25によりバイパスさ
れ図1の破線で示す回路ループ(d)に電流が流れる。
この回路ループは、加熱コイル23とトランジスタ20
とダイオード25からなり、コンデンサが含まれておら
ず共振しないので、加熱コイル23に蓄積されたエネル
ギーによって振幅の変化の少ない一定方向の循環電流が
流れる。すなわちトランジスタ20のコレクタ電流は多
少の減衰はあるが保持されることになる。
【0044】そして、時点t2からTd1+T2時間後すなわち
時点t4でトランジスタ20がオフする。すると、加熱コ
イル23に蓄積されたエネルギーにより加熱コイル23
と共振コンデンサ24の接続点が負、加熱コイル23と
トランジスタ20のコレクタとの接続点が正となる起電
力が加熱コイル23に発生し、共振コンデンサ26を充
電して図2(E)で示すような電流が図1(e)の回路
ループに流れる。それにともない、トランジスタ20の
コレクタエミッタ間には図2(c)のような共振電圧が
印加し、そのコレクタ電位が上昇して時点t6でピーク値
Vcpに達した後下降し、時点t7で直流の正極電位Veに
達する。
【0045】一方、トランジスタ20がオフした時点
(正確には駆動信号がオフした時点)から遅延時間Td2
後に、トランジスタ18が制御回路27により駆動され
るが、この時点ではダイオード19に逆電圧が印加して
いるのでトランジスタ18のコレクタ電流は流れない。
上記のように、時点t7になるとトランジスタ20のコレ
クタ電位が直流の正極電位Veより、低下するのでダイ
オード19と、トランジスタ18のコレクタエミッタ間
に順方向電圧が印加し、導通してコレクタ電流が流れ、
同時に共振コンデンサ26に流れていた電流が零とな
る。このコレクタ電流は、加熱コイル23と共振コンデ
ンサ24の直列共振回路を再度励起し、上記の動作を繰
り返すことになる。
【0046】遅延時間Td2は、ダイオード19とトラン
ジスタ18の直列回路に逆電圧が印加している間に導通
するように、トランジスタ18のコレクタ電圧がピーク
に到達する時点t6付近に駆動開始するように設定され
る。
【0047】また、時点t4でトランジスタ20がオフす
るとそのコレクタ電圧が上昇し、直流の正極電位Veを
越える際にダイオード19が順方向バイアス状態からス
テップ的に逆電圧が印加する。この時、ダイオード19
に微小のリカバリー電流が流れる恐れがあるが、このリ
カバリー電流は、ダイオード21に流れるので、リカバ
リー電流の流れている期間トランジスタ18に逆電圧が
印加して破壊する恐れがない。ダイオード21には共振
電流が流れることはなく微小なリカバリー電流しか流れ
ないので、必要な耐電圧性能を有していれば比較的電流
容量の小さな小型のダイオードでもよい。
【0048】また、制御回路27はマイクロコンピュー
タを用いており、図2の時点t1から時点t7までの時間す
なわちT0=T1+Td1+T2+Td2が一定となるように制御す
るとともに、カレントトランス28の出力電圧により入
力電流をモニターし、あるいはトランジスタ20のコレ
クタエミッタ電圧をモニターして、トランジスタ18の
駆動時間T1とトランジスタ20の駆動時間T2を同時に変
化して、加熱コイル23の高周波電流値を可変させて所
望の出力となるように、あるいは半導体部品に過大な電
圧電流が印加しないようにコントロールする。
【0049】以上のように本実施例によれば、直流電源
となる電源コンデンサ16の高電位側に接続されたトラ
ンジスタ18と、低電位側に接続されたトランジスタ2
0と、トランジスタ18に直列に接続されその逆電流を
阻止するダイオード19と、トランジスタ20に流れ込
もうとする逆電流をバイパスするダイオード22と、ト
ランジスタ18とトランジスタ20のオンオフにより電
流の流れるループを変えて共振する加熱コイル23と共
振コンデンサ24の共振回路と、共振コンデンサ24に
並列に接続しアノードを直流電源の負極側に接続したダ
イオード25と、加熱コイル23に並列に接続された共
振コンデンサ26と、トランジスタ18とトランジスタ
20を一定の繰り返し周波数で交互に駆動し駆動時間比
を可変する制御回路27を備えているので、一定の周波
数にて加熱コイル23を駆動し誘導加熱するとともにそ
の加熱出力を可変することができる。またダイオード2
5の作用によりトランジスタ20に循環電流を流しその
駆動パルスがオフするまでトランジスタ20の電流を保
持することができるので、トランジスタ20の駆動パル
スがオフするとトランジスタ20のコレクタエミッタ間
に、電圧の立ち上がり傾斜(dv/dt)の小さな共振
電圧を発生させることができる。その結果、トランジス
タ20のオフ時のスイッチング損失を抑制し、電圧の上
昇時の高周波雑音の発生を防止できる。さらに、トラン
ジスタ18の逆電流を阻止するダイオード19が挿入さ
れており、上記共振電圧の発生によりトランジスタ20
のコレクタ−エミッタ間に印加する電圧を直流電源電圧
より大きくすることができるので、この状態でトランジ
スタ18を駆動すれば引き続いて起こるトランジスタ1
8の駆動時に、そのコレクタエミッタ間の順電圧印加状
態でターンオンするモードの起こるのを防止できるの
で、トランジスタ18のターンオン損失およびターンオ
ン電流による高周波雑音の発生を防止できる。
【0050】また、トランジスタ18の逆電流を阻止す
るダイオード19をトランジスタ18の低電位側に直列
に接続するとともに、ダイオード19のアノードとトラ
ンジスタ20のエミッタ間にダイオード22を接続した
ので、トランジスタ20に流れ込もうとする加熱コイル
23と共振コンデンサ24による共振電流は、ダイオー
ド22とダイオード19を経由して流れる。その共振電
流の流れる方向が変わり、トランジスタ20に電流が流
れてトランジスタ20がオフした直後トランジスタ20
のコレクタ−エミッタ間に加熱コイル23と共振コンデ
ンサ26の共振電圧が印加してトランジスタ20のコレ
クタ電位は直流電源の正極電位を越えるが、ダイオード
19をダイオード22による共振電流バイパスルートに
挿入しているのでトランジスタ18に逆電圧が印加する
のを防止すると同時にダイオード22には直流電源電圧
以上の電圧が印加しないようにすることができる。ダイ
オード22をトランジスタ20のコレクタ−エミッタ間
に直接逆並列に接続しても上記と同様の動作をするが、
このときには上記の共振電圧がそのダイオードに直接印
加するので直流電源電圧を越える電圧が印加するので高
耐圧のダイオードを使用しなければならないが、本実施
例の構成においてはトランジスタ20に共振電圧が印加
しても直流電源電圧以上の電圧を印加させないという作
用をダイオード19にもたせたので電圧耐量の低い価格
の安価なものを使用できる。
【0051】また、トランジスタ18に逆並列にダイオ
ード21を接続しているので、ダイオード19として逆
回復時間の長いものを使用しても、ダイオード19に逆
回復電流(リカバリー電流)が生起している期間、トラ
ンジスタ21に印加する逆電圧を低レベルに抑制するの
でトランジスタ18が破壊するのを防止することができ
る。また、このダイオードは上記のように電流耐量の小
さなものでよく、逆方向の電圧耐量は直流電源電圧に耐
えるものであればよいので安価で小型のものを使用する
ことができる。
【0052】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0053】図3において、商用電源13、全波整流器
14、チョークコイル15、フィルタコンデンサ16,
トランジスタ18、ダイオード19、トランジスタ2
0、ダイオード22、加熱コイル23、ダイオード25
はそれぞれ図1と同一の符号を付与してあり機能も同様
である。図1で直流電源となる電源コンデンサの負極端
子と加熱コイル23の間に共振コンデンサ24を接続
し、加熱コイル23に並列に共振コンデンサ26を接続
しているが、図3では電源コンデンサ16の正極側と加
熱コイル23の間に共振コンデンサ29を接続し、トラ
ンジスタ18とダイオード19の直列回路に並列に共振
コンデンサ30を接続しており、加熱コイル23の電流
をモニターするカレントトランス31を付加し、制御回
路32の構成においてはデューティ比制御手段32eを
付加している。また、図1でダイオード22のカソード
をダイオード19のアノードに接続していたが、本実施
例ではそれをトランジスタ20のコレクタに接続してい
る。
【0054】また、制御回路32はマイクロコンピュー
タを含むデジタル回路とアナログ回路により構成されて
おり、使用者に所望の出力に調節させるための4個の入
力スイッチ32h,32i,32j,32kが出力設定
手段32gに接続され、出力設定手段32gからはデュ
ーティ比制御手段32eと起動手段32fと駆動時間比
制御手段32cに信号が出力され、デューティ比制御手
段32eからは起動手段32fに出力信号が出されてい
る。また、加熱スイッチ32mが起動手段32fに接続
され、起動手段32fの信号はソフトスタート手段32
dに、ソフトスタート手段32dの信号は駆動時間比制
御手段32cに出力されている。駆動時間比制御手段3
2cの出力信号は、トランジスタ18のベースエミッタ
間を駆動する駆動回路32aとトランジスタ20のベー
スエミッタ間を駆動する駆動回路32bに送られてい
る。
【0055】上記のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作を説明する。共振コンデンサ29
は加熱コイル23と直列共振回路を構成し、トランジス
タ18とトランジスタ20が交互に導通することにより
その共振ループを変えるもので、図1の共振コンデンサ
24の作用と同様である。また共振コンデンサ30は、
トランジスタ20が導通状態でダイオード25と加熱コ
イル23とトランジスタ20の回路ループに循環電流が
流れている時にオフすると、加熱コイル23と共振し
て、トランジスタ20のコレクタ−エミッタ間に共振電
圧を印加させるもので、図1の共振コンデンサ24の作
用と同様である。また、ダイオード22のカソードの接
続位置が図1と異なるが、トランジスタ20のエミッタ
側からトランジスタ20に流れ込もうとする共振電流を
バイパスして加熱コイル23に流すという作用は図1の
ダイオード22と同様である。
【0056】商用電源13を接続し加熱スイッチ32m
をオンすると、起動手段32fが受け付けてソフトスタ
ート手段32dに起動信号を出力する。ソフトスタート
手段32dはこれを受けて駆動時間比制御手段32cの
駆動時間比設定部に信号を送り、トランジスタ18とト
ランジスタ20を一定周波数で交互に導通するよう制御
し、トランジスタ18の駆動時間を最小値から徐々に所
定の設定値にして、低出力からスタートして所定出力値
で安定させる。この所定出力値は出力設定手段32gか
ら駆動時間比制御手段32cに出力される信号により、
設定され起動直後使用者が出力設定をしない状態では最
大出力例えば2000Wに設定される。
【0057】最大出力の状態で使用者が、「中」スイッ
チ32jを押すと、出力設定手段32gは、駆動時間比
制御手段32cに信号を送り、駆動時間比制御手段32
cはこれに応じてトランジスタ18の駆動時間を短くし
て出力を1500Wに低下させるとともに、トランジス
タ20の駆動時間を長く補正し発振周波数が一定となる
ようにする。次に「弱」スイッチを押すと同様に出力設
定手段32gは、出力を800Wに低下させる。
【0058】さらに、「微弱」スイッチ32hを押すと
出力設定手段32gは導通比制御手段32cに信号を送
り、トランジスタ18とトランジスタ20の駆動時間を
「弱」での状態のまま保持させるとともに、デューティ
比制御手段32eに信号を送る。デューティ比制御手段
32eは起動手段32fに0.5秒オン、4.5秒オフ
の間欠パルスを出力する。起動手段32fはこれに応じ
て、ソフトスタート手段32dに信号を送って、インバ
ータ33の発振動作を間欠的に行ない加熱出力を1/1
0にして80Wとする。
【0059】なお、トランジスタ18のトランジスタ2
0に対する駆動時間比を小さくし過ぎると、加熱コイル
13と共振コンデンサ29による共振電流が小さくなり
加熱コイル33に蓄積されるエネルギーが小さくなるの
で、トランジスタ20と加熱コイル23とダイオード2
5の回路ループに流れる循環電流値が小さくなる。した
がって、トランジスタ20がオフしたときの共振電圧が
小さくなりトランジスタ20のコレクタの電位が直流電
源の正電位に達しないばかりか、共振電圧値と直流電源
の正電位との差が大きくなりトランジスタ18の駆動時
に印加する順方向電圧値が極めて大きな値となって、タ
ーンオン損失や高周波雑音の発生が増大する恐れがある
が、上記のようにすれば、そのような現象の発生を抑制
することができ、出力の調節範囲を拡大できるととも
に、トランジスタ18の駆動時間比の下限を上記のター
ンオン電流の許容限界付近に設定すれば、インバータの
瞬時出力電力がより低出力の状態で加熱動作のオンオフ
制御動作をさせることができるので、フリッカーなどデ
ューティ比制御の電源に対する影響も抑制することがで
きる。
【0060】また、複数の加熱コイルを近接して収納す
る多口誘導加熱調理器において、各加熱コイルに高周波
電流を供給するために図3のインバータを使用した場
合、出力設定が「弱」から「強」においては複数のイン
バータを同時に動作させても、いかなる負荷条件におい
ても周波数が同一になるので周波数差による干渉音の発
生がない。また、起動時に安定な回路動作を保証するた
めに、従来の共振型インバータのように、起動時発振周
波数を高周波数から低周波数に徐々に変化させ低出力か
ら所定出力まで変化させるソフトスタート動作を行なう
のではなく、トランジスタ18とトランジスタ20の駆
動時間比を可変し、一定の周波数で、低出力から設定出
力まで徐々に増加するソフトスタート動作をするので、
一つのインバータが動作している時に、他のインバータ
を起動しても、このインバータが所定出力に到達して安
定するまでに周波数差が生じ干渉音が発生するという恐
れがない。同様に、一つのインバータが「強」設定で動
作中に、他のインバータを「微弱」設定すると、「微
弱」設定したインバータは定期的に(この実施例では5
秒毎に)起動停止動作を繰り返すが、双方とも発振周波
数一定で動作するので、一方のインバータがソフトスタ
ート動作をする度に不快な干渉音が発生する恐れがな
い。
【0061】以上のように、共振コンデンサ29と共振
コンデンサ30と、ダイオード22の接続位置は第1の
実施例と異なるが、動作は同様のものとなるので、いか
なる負荷条件、出力設定でも一定の発振周波数で発振さ
せることができ、トランジスタ18とトランジスタ20
のスイッチング損失や高周波雑音の発生を抑制すること
ができる。また、駆動時間比制御手段32cはトランジ
スタ18とトランジスタ20の駆動時間比を固定して、
トランジスタ18とトランジスタ20の駆動時間比を比
較的低出力の状態に固定して、インバータのオンオフ比
率を変えて出力を可変するので、前記トランジスタのス
イッチング損失を増大させることなく出力調節範囲を拡
大することができる。また、起動時に一定周波数でトラ
ンジスタ18とトランジスタ19の駆動時間比を変え
て、ソフトスタート動作をするので、多口誘導加熱調理
器にこのインバータを組み込んだ場合にソフトスタート
動作途中での隣接する加熱コイルの発生する磁束の周波
数差によって干渉音を発生することがない。
【0062】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0063】図4は2つのインバータを組み込んだ2口
誘導加熱調理器の回路ブロック図である。個々のインバ
ータは図3と略同一構成であり、ほぼ同一機能の部品あ
るいは回路ブロックには同番号を付し、各々の属するイ
ンバータを示すために記号aおよび記号bを前記番号に
付記している。図4において図3の構成と異なるのは図
3では共振コンデンサ29と共振コンデンサ30がそれ
ぞれ1つであったが、図4では各インバータにおいて、
それぞれ2個の共振コンデンサ34a,35aあるいは
共振コンデンサ34b,35bに分割し、直流電源とな
る電源コンデンサ16a,16bの両端に直列に接続
し、両共振コンデンサの接続点に加熱コイル23aある
いは加熱コイル23bを接続したことと、駆動時間比制
御手段40a,40bと、出力設定手段41a,41b
と、発振周波数設定手段42a,42bと、出力・周波
数切り替え手段43a、切り替えスイッチ44a,44
bとが設けられ、切り替えスイッチ44aはオフ、切り
替えスイッチ44bはオンとなっていることである。
【0064】上記のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作を説明する。まず、共振コンデン
サ34a,35aあるいは共振コンデンサ34b,35
bがそれぞれ分割されているが、共振コンデンサ34a
と共振コンデンサ35bの容量の和が図1あるいは図3
のものと同じであるならば、共振電流がこの2個の共振
コンデンサに分流するだけで図1あるいは図3に示す回
路構成と動作はほぼ同じである。切り替えスイッチ44
aがオフとなっているので、これに応じて出力・周波数
切り替え手段43aは出力設定手段41aと、周波数設
定手段42aに信号を送る。出力設定手段41aはイン
バータの最大出力を2000Wと設定し駆動時間比制御
手段40aに信号を送って、カレントトランス28aの
出力をモニターさせ、トランジスタ18aとトランジス
タ20aの駆動時間比を可変させ最大出力を2000W
に制御させる。同時に周波数設定手段42aは発振周波
数を21kHzと設定し、駆動時間比制御手段40aに
信号を送ってインバータの発振周波数を21kHzとな
るよう制御させる。また、切り替えスイッチ44bはオ
ンとなっているので、これに応じて出力・周波数切り替
え手段43bは出力設定手段41bと、周波数設定手段
42bに信号を送る。出力設定手段41bは最大出力を
1500Wと設定し駆動時間比制御手段40bにカレン
トトランス28bの出力をモニターさせ駆動時間比を可
変させて最大出力を1500Wに制御させる。同時に周
波数設定手段42bは発振周波数を23kHzと設定
し、駆動時間比制御手段40bに信号を送ってインバー
タの発振周波数が23kHzとなるよう制御させる。
【0065】以上のように、周波数切り替え手段44
a,44bを設けたので加熱コイル23aと加熱コイル
23bを同時に駆動した時、発振周波数の差を2kHz
にすることができる。この状態で各インバータから周囲
に漏洩する輻射雑音あるいは電源線から漏洩する伝導雑
音の周波数スペクトラム分布(周波数成分ごとの磁界強
度分布)を各々解析し比較すると、基本周波数の成分が
2kHzずれ、倍周波においては4kHz、n倍周波に
おいては2nkHzというようにずれていく。従って、
漏洩磁界の周波数分布が重なることがないので、同時に
使用しても漏洩磁界のピーク値が増加することがない。
一般的に、電子機器が影響を受ける程度は各周波数成分
における電磁界強度に比例し、公的機関による規制もピ
ーク値あるいは準ピーク値で行なわれる。一方、同時に
近接する加熱コイルを相互に異なる周波数で動作する
と、その周波数差に起因する干渉音が発生する可能性が
あるが、略3kHz以下の周波数のずれはほとんど干渉
音として人間の耳では聞こえないとされるので、この場
合にはその恐れがない。また、負荷材質、出力レベルに
関わらず発振周波数が一定なのでその差が大きく変化す
る恐れがなく、起動時のソフトスタート動作も一定周波
数で行なうので、発振周波数が一致して漏洩電磁界のピ
ーク値が増加したり、逆に広がって可聴範囲の干渉音が
発生する恐れもない。
【0066】また、上記の2個のインバータ回路は、出
力が異なり発振周波数も異なるが、例えばすべて同一部
品を使用し同一プリント配線板等に載置して共通ユニッ
ト化し、組み込み時に切り替えスイッチで簡単に異なる
仕様とすることができるので製造価格を低減することが
可能となる。
【0067】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0068】図5は本実施例の制御回路の回路ブロック
を示すもので、45はマイクロコンピュータで、クロッ
ク発振手段46とAD変換器47と分周手段48と出力
設定手段50と基準レベル設定手段49とを内蔵し、水
晶発振器51aあるいは水晶発振器52bとコンデンサ
52aあるいはコンデンサ52bがクロック発振手段4
6に接続される。クロック発振手段46には、スイッチ
53の切り替えにより水晶発振器51aと水晶発振器5
1bのいずれかが選択的に接続される。インバータの入
力電流や、加熱コイル電流・電圧などインバータ回路の
高周波部の出力電流・電圧を検知する入出力検知手段5
7の出力信号はマイクロコンピュータ45のAD変換器
47に入力し、AD変換器47の出力は出力設定手段5
0に送られる。また、操作入力部58の出力信号は基準
レベル設定手段49に入力し、出力設定手段50はAD
変換器47と基準レベル設定手段49の出力信号を比較
して、その差に応じた信号を駆動時間比制御手段54に
出力する。駆動時間比制御手段54は出力設定手段50
の出力と分周手段48の出力信号に応じて駆動回路55
と駆動回路56に駆動信号を送る。
【0069】上記のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作を説明する。切り替えスイッチ5
3が水晶発振器51a側に接続されていると、クロック
発振手段46と水晶発振器51aとコンデンサ52a,
52bにより4メガHzのクロックパルスが発生し、ク
ロック発振手段46の出力パルスはシステムクロックと
してマイクロコンピュータ45を動作させる。また、分
周手段48にはカウンターが含まれており、前記のクロ
ックパルスを分周して20kHzの矩形波を出力する。
【0070】使用者が操作入力部58の出力調節つまみ
あるいは出力調節キーを操作して、所望の出力設定をす
るとそれに応じた出力信号を出す。この信号に応じて、
基準レベル設定手段49は対応する基準レベルをデジタ
ル信号に変換して設定する。また、基準レベル設定手段
49は最大出力設定値やインバータの構成部品の最大印
加電圧・電流値に対応する基準レベルがデジタル的に処
理され記憶されている。
【0071】AD変換器47は入出力検知手段47のア
ナログ信号をデジタル信号に変換し出力し、出力設定手
段50は、このAD変換器47の出力信号と基準レベル
設定手段49の出力信号を比較してその差が零となるよ
うにその差に応じた出力信号を駆動時間比制御手段54
に出力する。駆動時間比制御手段54は出力設定手段5
0の出力するデジタル信号をアナログ信号に変換して、
そのレベル信号と分周手段48の出力する20kHzの
矩形波とによって、周波数20kHzすなわち周期とし
て40μsecの時間内で、トランジスタ18とトラン
ジスタ20のオンオフタイミングに対応するパルスを駆
動回路55と駆動回路56に出力する。
【0072】次に切り替えスイッチ53を切り替えて水
晶発振器51bをクロック発振手段46に接続すると、
クロックパルスの周波数は4.2メガHzとなる。分周
手段48の分周比率は同一になっているので出力パルス
は21kHzとなる。したがって、インバータの発振周
波数もまた21kHzとなる。
【0073】以上のように、切り替えスイッチ53によ
りインバータの発振周波数を切り替えているので、例え
ば同一構成のインバータユニットを2組用意して同一筐
体にその加熱コイルを近接して組み込み2口誘導加熱調
理器を構成しても切り替えスイッチ53により発振周波
数の差を1kHzに設定できるので、同時に使用した時
の漏洩電磁界のスペクトラムの周波数分布が重なって特
定の周波数での漏洩電磁界のピーク値が増大するのを防
止できる。
【0074】また、上記の発振周波数はマイクロコンピ
ュータ45のクロックパルスの周波数をデジタル的に分
周したパルスをもとに、駆動時間比制御手段54が、周
波数を一定にしてトランジスタ18とトランジスタ20
のオンオフ比率を可変して出力を可変制御するので、イ
ンバータの発振周波数精度が高くなり、負荷材質や出力
設定が変わっても、精度よく2個の隣接するインバータ
の発振周波数差を一定に保持できるので、2つのインバ
ータを同時に動作したとき、発振周波数が一致した場合
の漏洩電磁界の増大と、逆に周波数差が拡大した際に周
波数差に起因する干渉音の発生を防止できる。
【0075】なお、第1の実施例では共振コンデンサ2
4を直流電源の負極と加熱コイル23の間に接続した
が、第2の実施例の図3に示すように直流電源の正極と
加熱コイル23との間に接続しても、また、第3の実施
例の図4に示すように分割して直流電源間に直列に接続
し加熱コイル23をその分割点に接続しても同様の効果
が得られる。また、第1の実施例では共振コンデンサ2
6は加熱コイル23に並列に接続されているが第2の実
施例の図3に示すようにトランジスタ20のコレクタと
直流電源の正極間に接続してもよいし、トランジスタ2
0のコレクタと直流電源の負極間に接続しても良いし、
あるいは第3の実施例の図4に示すようにトランジスタ
20のコレクタと直流電源の正負極に接続してもよい。
【0076】また、第1の実施例では、ダイオード22
のカソードをダイオード19のアノードに接続したが、
トランジスタ20のコレクタに接続してもよい。ただ
し、この場合には、前記のようにダイオード22に直流
電源電圧を越える電圧が印加する恐れがあるので逆電圧
耐量の高いものが必要となる。また、ダイオード19と
して逆回復電流の非常に小さいものを使用することが可
能ならば、ダイオード21は省略することができる。
【0077】また、上記のように第1の実施例において
加熱コイル23と共振コンデンサ26の並列回路と、共
振コンデンサ24とダイオード25の並列回路が直列に
接続され、前者がトランジスタ20のエミッタ側に、後
者が直流電源の負極側に接続されているが、当然のこと
ながら両者の接続位置を変え、前者を直流電源の負極側
に接続してもよい。また、この時も、共振コンデンサ2
6はトランジスタ20に並列に接続しても同様の効果が
得られる。
【0078】また、第1の実施例において図1ではトラ
ンジスタ18、ダイオード19、トランジスタ20、ダ
イオード21などの半導体素子が独立した素子として記
載されているが、これらの半導体素子を複数個任意に組
み合わせて、単一素子として使用してもよいし、同様の
機能を有する他の種類の素子に置き換えてもよい。例え
ば、トランジスタ18とダイオード21を同一半導体チ
ップに一体的に構成し逆導通トランジスタとしたり、ト
ランジスタ18とダイオード19を同様に組み合わせ
て、逆素子ダイオードとして使用してもよいし、さらに
同一基板の上にチップを並べ電気絶縁部材で一体成形し
てもよい。また、任意の部品を複数個並列に接続して大
電流を分流させて使用するようにしてもよい。
【0079】また、ダイオード21はトランジスタ18
の逆電圧を制限する機能を有する他の素子あるいは回路
で構成してもよい。
【0080】
【発明の効果】以上のように本発明は、直流電源の正極
電位側に接続された第1のスイッチング手段と、第1の
スイッチング手段に直列的に接続されるとともに直流電
源の負極電位側に接続された第2のスイッチング手段
と、第2のスイッチング手段に流れ込もうとする逆電流
をバイパスする第1のバイパス手段と、第1のスイッチ
ング手段あるいは第2のスイッチング手段のオンオフに
より共振回路ループを変えて共振する加熱コイルと第1
の共振コンデンサからなる共振回路と、第1のスイッチ
ング手段と第2のスイッチング手段を一定周波数で交互
に駆動するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時
間比制御手段を備えているので、負荷材質や出力設定に
かかわらず一定の周波数でインバータを動作させること
が可能である。また、第1のスイッチング手段に直列的
に接続された第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段
と、第2のスイッチング手段のオフ時に、前記加熱コイ
ルと共振して第2のスイッチング手段に共振電圧を印加
する第2の共振コンデンサを設けたので、第2のスイッ
チング素子の遮断直後、第2のスイッチング素子に加わ
る電圧を共振波形とすることができるので、第2のスイ
ッチング素子のスイッチング損失と高周波雑音の発生量
を大幅に抑制することができる。さらに、第1の共振コ
ンデンサに所定の電圧が印加すると第1の共振コンデン
サに流れ込む電流をバイパスする第2のバイパス手段を
設けたので、第2のスイッチング素子に流れる電流がピ
ーク値に達した後の電流値の減衰量を小さくでき、常に
上記の第2のスイッチング素子をその順方向電流が流れ
ている状態で遮断することが可能となり、前述した遮断
後に印加する共振電圧により第2のスイッチング素子の
高電位側端子の電位を直流の高電位より高くあるいは直
流電位に近づけることが可能となり、引き続いて導通状
態になる第1のスイッチング素子のターンオン時の第2
の共振コンデンサを充電するスパイク状のターンオン電
流の発生を防止あるいはターンオン電流の値が大きくな
らないように抑制することができ、その際のスイッチン
グ損失の発生あるいは増大を防止することができるもの
である。
【0081】また本発明は、直流の高電位と低電位間に
接続された高電位側の第1のスイッチング素子および第
1のスイッチング素子の逆電流を阻止する第1のダイオ
ードの直列接続体と低電位側の第2のスイッチング素子
からなる直列回路と、第2のスイッチング素子に逆並列
に接続した第2のダイオードと、第1のスイッチング素
子および第2のダイオードの直列接続体と第2のスイッ
チング素子との接続点と直流の高電位または低電位との
間に接続された第1の共振コンデンサおよび加熱コイル
からなる直列回路と、第1のスイッチング素子および第
2のダイオードからなる直列接続体あるいは第2のスイ
ッチング素子に並列に接続された第2の共振コンデンサ
と、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子
を交互に駆動するとともにその駆動時間比を変化させる
駆動時間比制御手段を設けたので、負荷材質や出力設定
にかかわらず一定の周波数でインバータを動作させるこ
とが可能であるとともに、第2のスイッチング素子のス
イッチング損失と高周波雑音の発生量を抑制することが
できる。また、第1の共振コンデンサと加熱コイルの接
続点にカソードを接続し直流の高電位あるいは前記直流
の低電位にアノードを接続した第3のダイオードを設け
たので、第1のスイッチング素子のターンオン時の第2
の共振コンデンサを充電するスパイク状のターンオン電
流の発生を防止あるいはターンオン電流の値が大きくな
らないように抑制することができその際のスイッチング
損失の発生あるいは増大を抑制することができる。ま
た、インバータが低出力になった場合、第2のスイッチ
ング素子がオフした後、第2のスイッチング素子に印加
する共振電圧が小さくなり、引き続いて第1のスイッチ
ング素子がオンする際、第2の共振コンデンサを充電す
るターンオン損失が第1のスイッチング素子に発生する
が、前記のインバータを所定の出力以下において間欠的
に動作させるデューティ比制御手段を設けているので、
その損失を所定の値以下に抑制することができまた、商
用電源に対してフリッカーなどの影響を与えることなく
出力調節範囲を拡大することができるものである。
【0082】また本発明は、前記請求項1記載の誘導加
熱調理器における第1のスイッチング手段の逆電流阻止
手段を第1のスイッチング手段の低電位側に直列的に接
続するとともに、逆電流阻止手段の高電位側端子と第2
のスイッチング手段の低電位側端子間に第1のバイパス
手段を接続したので、第1のバイパス手段に印加する電
圧を直流電源電圧以下とすることが可能で、第1のバイ
パス手段を低価格で小型なものとすることができるもの
である。
【0083】また本発明は、前記請求項1記載の誘導加
熱調理器における第1のスイッチング手段に並列的に、
第1のスイッチング手段に印加する逆電圧を抑制する逆
電圧制限手段を設けたので、第1のスイッチング手段の
逆電圧阻止手段が急激に順バイアスから逆バイアスされ
た瞬間に、その逆電流阻止手段内部に生じる微小の逆回
復電流が発生する期間、第1のスイッチング手段に逆電
圧が印加して破壊するのを防止することができるもので
ある。
【0084】また本発明は、請求項1記載の誘導加熱調
理器の構成を備え、また瞬時出力電力に対応する信号を
前記駆動時間比制御手段に出力し、前記瞬時出力電力を
所定値に固定するとともに、間欠的に前記駆動時間比制
御手段を動作させるデューティ比制御手段を駆動する出
力設定手段を設けたので、第1のスイッチング手段の駆
動時間比が小さくなりすぎたり、あるいは大きくなりす
ぎて、第1のスイッチング手段のターンオン電流が増大
してそのスイッチング損失が増大したり、あるいは、高
周波雑音が増大したりすることを防止できるとともに、
出力調節範囲を拡大することができる。また、一定発振
周波数のまま、前記駆動時間比制御手段により制御され
る駆動時間比を初期値から前記瞬時出力電力の所定値に
対応する値まで徐々に変化させるソフトスタート手段を
設けたので、この構成の誘導加熱調理器を複数個、極め
て近接して配置し、上記のようにデューティ比制御手段
により間欠起動動作させた時でも、相互の周波数差に起
因する耳障りな干渉音の発生を防止できる。
【0085】また本発明は、スイッチング素子の損失が
少なく、また高周波雑音の発生量の少ない請求項1記載
の誘導加熱調理器を構成するインバータと同様のインバ
ータを複数組備えているので、冷却部品あるいは冷却構
成の簡素化が図れ、また高周波雑音対策としてのシール
ド部材を省くことが可能で、小型の安価な多口誘導加熱
調理器を提供することができる。また、個々のインバー
タは、一定の周波数で発振し、周波数切り替え手段が付
設されているので、簡単に個々のインバータの発振周波
数に差を設けることができ、さらに負荷材質や出力設定
により発振周波数の変動がないので複数のインバータを
同時に動作させても、各々の高周波雑音の高調波の周波
数が一致して各周波数における電磁界の大きさが増加し
たり、逆に周波数差が大きくなって干渉音を発生したり
する恐れがない。また、複数のインバータを、切り替え
手段以外共通にすることができ、部品を共用化できるの
で、製造コストを低減することもできるものである。
【0086】また本発明は、出力制御部はデジタル的に
制御されているので、他の制御機能とともにマイクロコ
ンピュータなどにより集積化が容易で、これらを動作さ
せる高周波数のクロックパルスをデジタル的に分周して
所定の周波数の信号を発生する分周手段を備えており、
この分周手段はカウンターなどによりまた同様に容易に
実現でき、また発振周波数の精度も良くすることができ
る。この分周手段の出力と出力制御部の出力に応じて第
1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子を一定
の周波数でその導通比を可変して出力を変えるので、イ
ンバータの発振周波数を精度良く一定とすることがで
き、上記のように出力制御部とともに集積化することが
容易となる。また、デジタル的に処理をするので、プロ
グラムの変更により種々の制御が可能で、汎用のマイク
ロコンピュータを使用可能で特殊な集積回路を作ること
を避けることができ初期投資金額を抑制することができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図2】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の動作説明図
【図3】本発明の第2の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図4】本発明の第3の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図5】本発明の第4の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図6】従来の誘導加熱調理器の回路ブロック図
【図7】従来の誘導加熱調理器の動作説明図
【符号の説明】
18,18a,18b トランジスタ(第1のスイッチ
ング手段) 19,19a,19b ダイオード(第1のスイッチン
グ手段の逆電流阻止手段) 20,20a,20b トランジスタ(第2のスイッチ
ング手段) 21,21a,21b ダイオード(逆電圧制限手段) 22,22a,22b ダイオード(第1のバイパス手
段) 23,23a,23b 加熱コイル 24 共振コンデンサ(第1の共振コンデンサ) 25,25a,25b ダイオード(第3のバイパス手
段) 26 共振コンデンサ(第2の共振コンデンサ) 27 制御回路(駆動時間比制御手段) 29 共振コンデンサ(第1の共振コンデンサ) 30 共振コンデンサ(第2の共振コンデンサ) 32c 駆動時間比制御手段 32d ソフトスタート手段 32e デューティ比制御手段 32g 出力設定手段 33 インバータ 34a,34b,35a,35b 共振コンデンサ(第
1の共振コンデンサ) 36a,36b,37a,37b 共振コンデンサ(第
1の共振コンデンサ) 40a,40b 駆動時間比制御手段 43a,43b 出力・周波数切り替え手段 44a,44b 切り替えスイッチ 46 クロック発振手段 50 出力設定手段(出力制御部) 51a,51b 水晶発振器 53 切り替えスイッチ 54 駆動時間比制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源間に直列的に接続され前記直流電
    源の正極側に接続される第1のスイッチング手段と前記
    直流電源の負極側に接続される第2のスイッチング手段
    と、前記第1のスイッチング手段に直列的に接続された
    前記第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段と、前記
    第2のスイッチング手段に流れ込もうとする逆電流をバ
    イパスする第1のバイパス手段と、前記第1のスイッチ
    ング手段あるいは前記第2のスイッチング手段のオンオ
    フにより共振回路ループを変えて共振する加熱コイルと
    第1の共振コンデンサからなる共振回路と、前記第1の
    共振コンデンサに所定の電圧が印加すると前記第1の共
    振コンデンサに流れ込もうとする電流をバイパスする第
    2のバイパス手段と、前記第2のスイッチング手段のオ
    フ時に、前記加熱コイルと共振して前記第2のスイッチ
    ング手段に共振電圧を印加する第2の共振コンデンサ
    と、前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチ
    ング手段を一定周波数で交互に駆動するとともにその駆
    動時間比を変化させる駆動時間比制御手段を備えた誘導
    加熱調理器。
  2. 【請求項2】第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段
    を前記第1のスイッチング手段の低電位側に直列的に接
    続するとともに、前記逆電流阻止手段の高電位側端子と
    第2のスイッチング手段の低電位側端子間に第1のバイ
    パス手段を接続した請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】第1のスイッチング手段に並列的に、前記
    第1のスイッチング手段に印加する逆電圧を抑制する逆
    電圧制限手段を備えた請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】瞬時出力電力に対応する信号を駆動時間比
    制御手段に出力し、前記瞬時出力電力を所定値に固定す
    るとともに、間欠的に前記駆動時間比制御手段を動作さ
    せるデューティ比制御手段を駆動する出力設定手段と、
    前記駆動時間比制御手段により制御される駆動時間比を
    初期値から前記瞬時出力電力の所定値に対応する値まで
    徐々に変化させるソフトスタート手段を備えた請求項1
    記載の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】複数の加熱コイルと、前記複数の加熱コイ
    ルをそれぞれ含み直流を高周波電流に変換する複数のイ
    ンバータ回路を備え、前記複数のインバータ回路はそれ
    ぞれ、直流電源間に直列的に接続され、前記直流電源の
    正極側に接続される第1のスイッチング手段と前記直流
    電源の負極側に接続された第2のスイッチング手段と、
    前記第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段と、前記
    第2のスイッチング手段の逆電流をバイパスする第1の
    バイパス手段と、前記第1のスイッチング手段あるいは
    前記第2のスイッチング手段のオンオフにより共振回路
    ループを変えて共振する加熱コイルと第1の共振コンデ
    ンサからなる共振回路と、前記第1の共振コンデンサに
    所定の電圧が印加すると前記第1の共振コンデンサに流
    れ込む電流をバイパスする第2のバイパス手段と、前記
    第2のスイッチング手段のオフ時に、前記加熱コイルと
    共振して前記第2のスイッチング手段に共振電圧を印加
    する第2の共振コンデンサと、前記第1のスイッチング
    手段と前記第2のスイッチング手段を一定周波数で交互
    に駆動するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時
    間比制御手段と、前記周波数の切り替え手段を備えた誘
    導加熱調理器。
  6. 【請求項6】高周波数のクロックパルスを発生するクロ
    ック発振手段と、前記クロック発振手段の出力信号によ
    りデジタル的に動作し加熱出力に対応する信号を出力す
    る出力制御部と、クロックパルスの周波数をデジタル的
    に分周して所定の周波数の信号を発生する分周手段を設
    け、前記駆動時間比制御手段は前記出力制御部の出力信
    号と前記分周手段の出力信号に応じて前記第1のスイッ
    チング素子と前記第2のスイッチング素子を所定の発振
    周波数で交互に駆動するとともにその駆動時間比を変化
    させる構成とした請求項1または5記載の誘導加熱調理
    器。
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