JP2924509B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP2924509B2
JP2924509B2 JP29684492A JP29684492A JP2924509B2 JP 2924509 B2 JP2924509 B2 JP 2924509B2 JP 29684492 A JP29684492 A JP 29684492A JP 29684492 A JP29684492 A JP 29684492A JP 2924509 B2 JP2924509 B2 JP 2924509B2
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博文 野間
憲二 服部
佳洋 山下
裕二 藤井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータ構成及びその
制御手段に特徴を有する発振周波数一定制御の誘導加熱
調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導加熱調理器は発振周波数可変
制御により出力制御を行うのが一般的であった。しかし
ながら多バーナの誘導加熱調理器で発振周波数可変制御
を行うと発振周波数の違いによって負荷の干渉音が発生
するという問題を有していた。
【0003】そこで、この問題を解決するために発振周
波数一定で出力制御する方法を検討し、特開平1−26
0785号公報に示すような構成を用いていた。以下、
その構成について図10を参照しながら説明する。
【0004】図に示すように、直流電源1をインバータ
回路2に接続し、インバータ回路2により直流電流を高
周波電流に変換する。インバータ回路2は、逆導通形の
第1のスイッチング素子3、第2のスイッチング素子
4、加熱コイル5、共振コンデンサ6等で構成されてい
る。制御回路7はインバータ回路2を制御するもので、
第1のスイッチング素子3と第2のスイッチング素子4
を同一周波数で駆動時間比を変えて交互に駆動する駆動
部7a等で構成されている。
【0005】上記構成において図11および図12を参
照しながら動作を説明すると、制御回路7内の駆動部7
aが一定周期T1で第1のスイッチング素子3と第2の
スイッチング素子4を交互に駆動し、第1のスイッチン
グ素子3の駆動時間T2と第2のスイッチング素子4の
駆動時間T3の時間比率を変化させることで入力Pinを
変化させていた。当然のことながらT1=T2+T3とな
る。図11に第1のスイッチング素子3および第2のス
イッチング素子4の両端電圧(VCE),電流(IC)波
形を、図12に第1のスイッチング素子3の駆動時間T
2と周期T1との比T2/T1(以下これを駆動時間比とい
う)と入力Pinの関係を示す。図11(a)は一出力に
おける2周期(2×T1)分の動作波形で、図11
(b)はVCE>0でスイッチング素子をオンさせるモー
ド(以下このモードをターンオンモードという)および
IC>0でスイッチング素子をオフさせるモード(以下
このモードをターンオフモードという)の時の動作の拡
大波形である。
【0006】以上のように従来のインバータ構成および
制御方式では、発振周波数一定(T1一定)のままで入
力(Pin)制御を行えるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のインバータ構成および制御方式では、図11の動作
波形からわかるようにスイッチング動作にターンオンモ
ードおよびターンオフモードが現れるため、スイッチン
グ素子に高速半導体を用いたとしてもターンオンモード
およびターンオフモードのスイッチング損失(スイッチ
ング素子の両端電圧VCE×電流IC)が大きくなってス
イッチング素子の冷却コストが高く小型化が難しいとい
う課題を有していた。また、スイッチング素子の両端電
圧の変化(dVCE/dt)が非常に急峻であるためにノ
イズが大きくテレビの画像等に悪影響を及ぼすと言う課
題を有していた。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、スイ
ッチング素子の損失およびノイズを低減することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、直流電源間に直列的に接続され前記直流電
源の正極側に接続される第1のスイッチング手段と負極
側に接続される第2のスイッチング手段と、前記第2の
スイッチング手段に流れ込もうとする逆電流をバイパス
する第1のバイパス手段と、前記第1、第2のスイッチ
ング手段のオンオフにより共振回路ループを変えて共振
する加熱コイルと第1の共振コンデンサからなる共振回
路と、前記第1の共振コンデンサに所定の電圧が印加す
ると前記第1の共振コンデンサに流れ込もうとする電流
をバイパスする第2のバイパス手段と、前記第2のスイ
ッチング手段のオフ時に、前記加熱コイルと共振して前
記第2のスイッチング手段に共振電圧を印加する第2の
共振コンデンサと、前記第1、第2のスイッチング手段
を一定周波数で交互に駆動するとともにその駆動時間比
を変化させる駆動時間比制御手段と、第2のスイッチン
グ素子の両端電圧を検知する電圧検知手段とを備え、前
記駆動時間比制御手段は、前記第1、第2のスイッチン
グ素子の駆動時間比に対する前記電圧検知手段の出力特
性に応じて、その駆動時間比の上限を抑制してなるもの
である。
【0010】
【作用】本発明は上記構成により、直流の高電位側の第
1のスイッチング手段が導通すると第2のスイッチング
手段はオフしているので、第1のスイッチング手段を介
して加熱コイルと第1の共振コンデンサの共振回路に共
振電流が流れる。
【0011】次に、第1のスイッチング手段がオフする
と、加熱コイルと第2の共振コンデンサと第1の共振コ
ンデンサ(接続方法によっては加熱コイルと第2の共振
コンデンサ)の共振動作となる。そして、第2のスイッ
チング手段の両端電圧が下降していき、0V以下になろ
うとしたときに第1のバイパス手段に共振電流が流れ始
める。この共振電流が第1のバイパス手段に流れている
間に、第2のスイッチング手段が前もって駆動されてお
り共振電流の流れる方向が変わると、第2のバイパス手
段はその電流を阻止するので、共振電流はスムーズに第
2のスイッチング手段に流れ込む。
【0012】第2のスイッチング手段に共振電流が流れ
始めてから加熱コイルと負荷との合成インピーダンスと
第1の共振コンデンサの容量(接続方法によって第1の
共振コンデンサと第2の共振コンデンサの合成容量)の
共振周期の略4分の1で第2のスイッチング手段に流れ
る電流が極大値となる。この後、第1の共振コンデンサ
の接続点の両端電圧が0V(接続方法によっては直流電
圧)になると第2のバイパス手段に電流が流れ出し、加
熱コイルに蓄積されたエネルギーによって、加熱コイル
と第2のスイッチング手段と第2のバイパス手段で構成
される閉回路に一定方向の循環電流が流れる。
【0013】したがって、第2のスイッチング手段が所
定時間後にオフすると、循環電流の流れていた動作か
ら、加熱コイルと第2の共振コンデンサと第1の共振コ
ンデンサ(接続方法によっては加熱コイルと第2の共振
コンデンサ)の共振動作となる。そして、第2のスイッ
チング手段の印加電圧が上昇し、直流電源電圧を越える
が、第1のスイッチング手段の逆電流阻止手段が設けら
れているので、印加電圧はそのまま上昇しピーク電圧に
達した後、再度直流電圧に戻る。したがって第2のスイ
ッチング手段の印加電圧が直流電源電圧を越えてから再
度その電圧まで戻るまでに所定の時間を設けることが可
能となる。この時間の間に、第1のスイッチング素子を
駆動すれば、第1のスイッチング手段ターンオン損失
(第1のスイッチング手段に順方向の電圧が印加した状
態でターンオンし第2の共振コンデンサを充電あるいは
放電するスパイク状の電流と印加電圧との積による損
失)が発生せずまた、ターンオン時の高周波雑音の発生
を防止することができる。
【0014】また、上記のように第2のスイッチング手
段がオフする際、この素子への印加電圧は、共振電圧と
なるので電圧の上昇率dv/dtは比較的小さく、オフ
時のスイッチング損失となる印加電流と印加電圧の積を
抑制することが可能で、当然のことながらdv/dtの
抑制効果による高周波雑音の低減も可能となる。
【0015】さらに、第1のスイッチング手段の駆動時
間と、第2のスイッチング手段の駆動時間と、第1のス
イッチング手段と第2のスイッチング手段を共に駆動し
ていない時間との和が一定値になるようにしながら第1
のスイッチング素子の駆動時間と第2のスイッチング素
子の駆動期間を可変する、言い換えれば、一定の繰り返
し周波数で第1のスイッチング手段の駆動時間と第2の
スイッチング手段の駆動時間の比(以下駆動時間比と呼
ぶ)を可変する駆動時間比制御手段を設けているので、
一定の発振周波数で加熱コイル電流の大きさを変えるこ
とが可能で、負荷鍋に対する誘導加熱出力を連続可変制
御することができる。
【0016】また、第2のスイッチング手段の両端電圧
を検知する電圧検知手段と、駆動時間比制御手段によっ
て設定した駆動時間比に応じた電圧制限値以下に第2の
スイッチング素子の両端電圧を制御する電圧制御手段と
を備えているので、駆動時間比が小さい時つまり第2の
スイッチング手段の駆動時間が長いときに第2のスイッ
チング素子の両端の電圧制限値を小さくすることができ
る。第2のスイッチング素子の両端の電圧制限値を小さ
くすれば、第2のスイッチング手段のターンオフ時の電
流値を抑制でき第2のスイッチング手段のターンオフ損
失を抑制できるとともに、第2のスイッチング手段に流
れる電流値も抑制でき第2のスイッチング手段のオン損
失も抑制できる。すなわち、駆動時間比が小さくても第
2のスイッチング素子の両端電圧が大きくなる負荷(つ
まり第2のスイッチング手段の駆動時間が長くかつター
ンオフ時の電流値が大きくなる負荷)に対して電圧制限
値(つまり第2のスイッチング手段のターンオフ時の電
流値)を小さくすることができ、第2のスイッチング手
段のターンオフ損失およびオン損失を抑制することがで
きるものである。
【0017】
【実施例】(実施例1) 以下、本発明の第1の実施例を図1を参照しながら説明
する。
【0018】図に示すように、商用電源11をダイオー
ドブリッジ12、チョークコイル13、平滑コンデンサ
14で直流に整流している。インバータ回路15は、第
1のスイッチング手段16と、逆電流素子手段17と、
第2のスイッチング手段18と、第1のバイパス手段1
9と、第2の共振コンデンサ20と、加熱コイル21
と、第2のバイパス手段22と、第1の共振コンデンサ
23とで構成している。制御回路24は、第1及び第2
のスイッチング手段16,18を一定周波数で交互に駆
動するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時間比
制御手段25と、入力検知手段26と、駆動時間比に応
じた入力制限値以下に入力を制御する入力制御手段27
とで構成している。
【0019】上記構成において、図2〜図4を参照しな
がら動作を説明する。図2には第1のスイッチング手段
16と逆電流素子手段17との直列体および第2のスイ
ッチング手段18と第1のバイパス手段19との並列体
の両端電圧(VCE),電流(IC)等の動作波形を、図
3には駆動時間比に対する入力の特性図を、図4には入
力制御手段27で入力を制御しているときの動作波形を
示す。
【0020】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作について説明する。
【0021】第1のスイッチング手段16を駆動すると
(図2のA信号)第2のスイッチング手段18はオフし
ている(図2のB信号)ので、第1のスイッチング手段
および逆電流阻止手段17を介して、加熱コイル21と
第1の共振コンデンサ23の共振回路に、商用電源11
から平滑コンデンサ14に充電された直流の電圧Eが印
加され共振電流(図2のIC1)が流れる。
【0022】次に、第1のスイッチング手段16がオフ
すると、加熱コイル21と第2の共振コンデンサ20と
第1の共振コンデンサ23の共振動作となる(図2のT
4期間)。そして、第2のスイッチング手段18の両端
電圧VCE2が下降していき、0V以下になろうとしたと
きに第1のバイパス手段19に共振電流(図2のIC2の
負の電流)が流れ始める。本実施例ではこの共振電流が
第1のバイパス手段19に流れ出すタイミングつまり第
2のスイッチング手段18の両端電圧VCE2が0Vとな
るタイミングで、第2のスイッチング手段19を駆動し
ている(図2のB信号)。その後、共振電流の流れる方
向が変わると、第1のバイパス手段19はその電流を阻
止するので、共振電流はスムーズに第2のスイッチング
手段18に流れ込む(すなわちIC2の極性がスムーズに
負から正に変わる)。
【0023】第2のスイッチング手段18に共振電流が
流れ始めてから加熱コイル21と負荷との合成インピー
ダンスと第1の共振コンデンサ23の容量で決まる共振
周期の略4分の1で第2のスイッチング手段18に流れ
る電流IC2が極大値となる。この直後、加熱コイル21
と第1の共振コンデンサ23の接続点の電圧が0Vにな
ると第2のバイパス手段22に電流が流れ出し、加熱コ
イル21に蓄積されたエネルギーによって、加熱コイル
21と第2のスイッチング手段18と第2のバイパス手
段22で構成される閉回路に一定方向の循環電流が流れ
る。従って、共振周期の短い負荷ほど第2のスイッチン
グ手段18に流れる電流IC2が極大値となるタイミング
が早くなり、循環電流の流れている期間が長くなる。
【0024】次に、第2のスイッチング手段18が所定
時間後にオフすると、循環電流の流れていた動作から、
加熱コイル21と第2の共振コンデンサ20と第1の共
振コンデンサ23の共振動作となる。そして、第2のス
イッチング手段18への印加電圧VCE2が上昇し(図2
のT3期間)、直流電圧Eを越えるが、逆電流阻止手段
17が設けられているので、印加電圧VCE2はそのまま
上昇しピーク電圧に達した後、再度直流電圧Eに戻る。
本実施例では第2のスイッチング手段18の印加電圧V
CE2が直流電圧Eを越えたタイミングで、第1のスイッ
チング素子を駆動している(図2のA信号)。
【0025】第2のバイパス手段22がない場合には図
2のIC2に示す破線の電流波形となって第2のスイッチ
ング手段18にターンオフが発生せず、第2のスイッチ
ング手段18への印加電圧VCE2が上昇せず、第1のス
イッチング手段16にターンオンが発生してしまうが、
本発明では第2のバイパス手段22によって、必ず第2
のスイッチング手段18にターンオフが発生し、第2の
スイッチング手段18への印加電圧VCE2を上昇させる
ことができる。従って、第1のスイッチング手段16に
ターンオンが発生することを防止でき、第1のスイッチ
ング手段16のターンオン損失(第1のスイッチング手
段16に順方向の電圧が印加した状態でターンオンし第
2の共振コンデンサ20を充電するスパイク状の電流と
印加電圧との積による損失)が発生せずまた、ターンオ
ン時の高周波雑音の発生を防止することができる。
【0026】また、上記のように第1および第2のスイ
ッチング手段16、18がターンオフする時の素子への
印加電圧は、共振電圧となるので電圧の上昇率dVCE/
dtは比較的小さく、ターンオフ時のスイッチング損失
(以下ターンオフ損失と呼ぶ)となる印加電流と印加電
圧の積を抑制することが可能で、当然のことながらdV
CE/dtの抑制効果による高周波雑音の低減も可能とな
る。
【0027】さらに、制御回路24は、第1のスイッチ
ング手段16の駆動時間T1と、第2のスイッチング手
段18の駆動時間T2と、第1のスイッチング手段16
と第2のスイッチング手段18を共に駆動していない時
間T3、T4との和T0が一定値になるようにしながら第
1のスイッチング素子16の駆動時間T1と第2のスイ
ッチング素子18の駆動時間T2を可変する、言い換え
れば、一定の繰り返し周期で駆動時間比T1/T2を可変
する駆動時間比制御手段25を設けているので、一定の
発振周期で加熱コイル電流の大きさを変えることが可能
で、負荷に対する誘導加熱出力(つまり誘導加熱調理器
への入力)を連続可変制御することができる。
【0028】また、図3に示すように、入力制御手段2
7では、駆動時間比制御手段25で設定している駆動時
間比に応じた入力制限値に入力が到達した場合に、駆動
時間比の増加を停止する信号を駆動時間比制御手段25
に出力し、入力値を制限している。つまり、図3におい
て、駆動時間比が大きい場合に入力が大きくなる負荷A
のような特性の負荷(つまり加熱コイル21と負荷との
合成インピーダンスと第1の共振コンデンサ23の容量
で決まる共振周期が長い負荷)はA点で入力制限し、駆
動時間比が小さくても入力が大きくなる負荷Bのような
特性の負荷(つまり加熱コイル21と負荷との合成イン
ピーダンスと第1の共振コンデンサ23の容量で決まる
共振周期が短い負荷)はB点で入力制限している。この
とき動作波形は図4のようになって、駆動時間比に応じ
て入力制限値を変化させなかった場合には、負荷BはB
2点で動作して第2のスイッチング手段18の導通時間
が長くかつ第2のスイッチング手段18に流れる電流I
C2のピーク値が大きいためにオン損失が増大してしまう
が、入力制御手段27で駆動時間比に応じた入力制限値
に入力を制限しているので、負荷Bは第2のスイッチン
グ手段18の導通時間は長いが電流IC2のピーク値が小
さいB1点で、負荷Aは電流IC2のピークは大きいが導
通時間が短いA点で動作させることができ、負荷A、B
ともにオン損失は小さくなる。
【0029】このように本実施例によれば、第2のスイ
ッチング手段18と並列に第2の共振コンデンサ20を
設けたことによって、第1および第2のスイッチング手
段16、18のターンオフ時の電圧変化(dVCE/d
t)を小さくでき、ターンオフ時の損失つまり電圧電流
積(VCE×IC)とノイズを大幅に低減することができ
る。また、第2のバイパス手段22を第1の共振コンデ
ンサと並列に接続したことで循環電流を発生でき、第2
のスイッチング手段18のオフ時に電圧を印加でき、第
1のスイッチング手段16のオン時にターンオンが発生
せず、大幅な損失低減が図れている(ターンオン損失=
0W)。さらには、駆動時間比制御手段25と入力検知
手段26と入力制御手段27を備えたことで、駆動時間
比に応じた入力制限値で入力を制限することができ、駆
動時間比が小さくても入力が大きくなる負荷(つまりは
第2のスイッチング手段18の導通時間が長くてかつ電
流値が大きい負荷)に対しても第2のスイッチング手段
18のオン損失を抑制することができる。
【0030】(実施例2) 次に、本発明の第2の実施例について図5を参照しなが
ら説明する。なお、上記実施例と同じ構成のものは同一
符号を付して説明を省略する。
【0031】図5において、制御回路24は、第1及び
第2のスイッチング手段16、18を一定周波数で交互
に駆動するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時
間比制御手段25と、第2のスイッチング手段18の両
端電圧VCE2を検知する電圧検知手段28と、駆動時間
比に応じた電圧制限値以下に第2のスイッチング手段1
8の両端電圧を制御する電圧制御手段29とで構成して
いる。
【0032】上記構成において、図6〜図7を参照しな
がら動作を説明する。図6には駆動時間比に対する第2
のスイッチング手段18の両端電圧VCE2の特性図を、
図7には電圧制御手段29で第2のスイッチング手段1
8の両端電圧VCE2を制御しているときの動作波形を示
す。
【0033】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作について説明する。
【0034】図2に示す第1の実施例と同様に駆動時間
比制御手段25では、第1のスイッチング手段16の駆
動時間T1と、第2のスイッチング手段18の駆動時間
T2と、第1のスイッチング手段16と第2のスイッチ
ング手段18を共に駆動していない時間T3、T4との和
T0が一定値になるようにしながら第1のスイッチング
素子16の駆動時間T1と第2のスイッチング素子18
の駆動時間T2を可変し、一定の発振周期で加熱コイル
電流の大きさを変えて、負荷に対する誘導加熱出力(つ
まり誘導加熱調理器への入力)を連続可変制御してい
る。
【0035】また、図6に示すように、電圧制御手段2
9では、駆動時間比制御手段25で設定している駆動時
間比に応じた電圧制限値に第2のスイッチング手段18
の両端電圧VCE2が到達した場合に、駆動時間比の増加
を停止する信号を駆動時間比制御手段25に出力し、第
2のスイッチング手段18の両端電圧VCE2を制限して
いる。つまり、図6において、駆動時間比が大きい場合
に第2のスイッチング手段18の両端電圧VCE2が大き
くなる負荷Cのような特性の負荷(つまり加熱コイル2
1と負荷との合成抵抗が大きく、循環電流が流れている
ときの第2のスイッチング手段18に流れる電流IC2の
減衰が大きくターンオフ時の電流IOFF2が小さい負荷)
はC点で電圧制限し、駆動時間比が小さくても第2のス
イッチング手段18の両端電圧VCE2が大きくなる負荷
Dのような特性の負荷(つまり加熱コイル21と負荷と
の合成抵抗が小さく、循環電流が流れているときの第2
のスイッチング手段18に流れる電流IC2の減衰が小さ
くターンオフ時の電流IOFF2が大きい負荷)はD1点で
電圧制限している。ターンオフ時の電流IOFF2と第2の
スイッチング手段の両端電圧VCE2の関係は、第2のス
イッチング手段18のターンオフ時の電流IOFF2のエネ
ルギーによって、第2のスイッチング手段18に共振電
圧VCE2を印加させているので、電圧VCE2が大きいとい
うことはターンオフ時の電流IOFF2が大きいということ
と等価である。このとき動作波形は図7のようになっ
て、駆動時間比に応じて電圧制限値を変化させなかった
場合には、負荷DはD2点で動作して第2のスイッチン
グ手段18の導通時間が長くかつ第2のスイッチング手
段18のターンオフ時の電流IOFF2が大きくまた第2の
スイッチング手段に流れる電流IC2のピーク値が大きい
ためにターンオフ損失およびオン損失が増大してしまう
が、電圧制御手段29で駆動時間比に応じた電圧制限値
に第2のスイッチング手段18の両端電圧VCE2を制限
しているので、負荷Dは第2のスイッチング手段18の
導通時間は長いが電流IC2のピーク値およびターンオフ
時の電流IOFF2が小さいD1点で、負荷Cは電流IC2の
ピーク値およびターンオフ時の電流IOFF2は大きいが導
通時間が短いC点で動作させることができ、負荷Dでは
ターンオフ損失およびオン損失が、負荷Cではオン損失
が小さくなる。
【0036】このように本実施例によれば、駆動時間比
制御手段25と電圧検知手段28と電圧制御手段29を
備えたことで、駆動時間比に応じた電圧制限値で第2の
スイッチング手段18の両端電圧VCE2を制限すること
ができ、駆動時間比が小さくても第2のスイッチング手
段の両端電圧VCE2が大きくなる負荷(つまりは加熱コ
イル21と負荷との合成抵抗が小さく、循環電流が流れ
ているときの第2のスイッチング手段18に流れる電流
IC2の減衰が小さくターンオフ時の電流IOFF2が大きい
負荷)に対しても第2のスイッチング手段18のターン
オフ損失およびオン損失を抑制することができる。
【0037】(実施例3) 次に、本発明の第3の実施例について図8を参照しなが
ら説明する。なお、第1および第2の実施例と同じ構成
のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0038】図8において、制御回路24は、第1及び
第2のスイッチング手段16、18を一定周波数で交互
に駆動するとともにその駆動時間比を変化させる駆動時
間比制御手段25と、入力を検知する入力検知手段26
と、第2のスイッチング手段18の両端電圧VCE2を検
知する電圧検知手段28と、駆動時間比と入力と第2の
スイッチング手段の両端電圧VCE2とに応じて入力制限
値および電圧制限値を設定する制限値設定手段30と、
制限値設定手段30で設定した入力制限値および電圧制
限値値以下に入力および第2のスイッチング手段18の
両端電圧を制御する入力制御手段31および電圧制御手
段32とで構成している。
【0039】上記構成において、図9を参照しながら動
作を説明する。図9には駆動時間比に対する入力と第2
のスイッチング手段18の両端電圧VCE2の特性図を示
す。
【0040】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作について説明する。
【0041】図2に示す第1の実施例と同様に駆動時間
比制御手段25では、第1のスイッチング手段16の駆
動時間T1と、第2のスイッチング手段18の駆動時間
T2と、第1のスイッチング手段16と第2のスイッチ
ング手段18を共に駆動していない時間T3、T4との和
T0が一定値になるようにしながら第1のスイッチング
素子16の駆動時間T1と第2のスイッチング素子18
の駆動時間T2を可変し、一定の発振周期で加熱コイル
電流の大きさを変えて、負荷に対する誘導加熱出力(つ
まり誘導加熱調理器への入力)を連続可変制御してい
る。
【0042】また、制限値設定手段30では、駆動時間
比設定手段25で設定している駆動時間比と入力検知手
段26で検知した入力と電圧検知手段28で検知した第
2のスイッチング手段18の両端電圧VCE2とに応じ
て、図9に示す曲面で入力制限値および電圧制限値を設
定している。例えば、駆動時間比がX点の場合に、E点
で動作する負荷(つまり駆動時間比が小さいときに第2
のスイッチング手段の両端電圧VCE2が小さい負荷)の
ときには制限値設定手段30で入力制限値を大きめに電
圧制限値を小さめに設定し、F点で動作する負荷(つま
り駆動時間比が小さいときに第2のスイッチング手段の
両端電圧VCE2が大きい負荷)のときには、制限値設定
手段30で入力制限値を小さめに電圧制限値を大きめに
設定している。そして、入力制御手段31では、入力検
知手段26で検知した入力が制限値設定手段30で設定
した入力制限値に到達した場合に、駆動時間比の増加を
停止する信号を駆動時間比制御手段25に送信し入力を
制御している。また、電圧制御手段32では、電圧検知
手段28で検知した第2のスイッチング手段18の両端
電圧VCE2が制限値設定手段30で設定した電圧制限値
に到達した場合に、駆動時間比の増加を停止する信号を
駆動時間比制御手段25に送信し第2のスイッチング手
段18の両端電圧VCE2を制御している。
【0043】従って、駆動時間比が小さいときに入力が
大きくなる負荷(つまり加熱コイル21と負荷との合成
インピーダンスと第1の共振コンデンサ23の容量で決
まる共振周期が短い負荷)であっても、第2のスイッチ
ング手段18の両端電圧VCE2が小さければ第2のスイ
ッチング手段18のターンオフ損失およびオン損失は大
きくないため、入力制限値を大きく設定して所望の入力
を得ることができている。また、駆動時間比が小さいと
きに入力が大きくかつ第2のスイッチング手段18の両
端電圧VCE2が大きくなる負荷であれば、第2のスイッ
チング手段18のターンオン損失およびオン損失は大き
くなるため、入力制限値および電圧制限値を小さくして
第2のスイッチング手段18の損失を抑制している。
【0044】このように本実施例によれば、駆動時間比
制御手段25と入力検知手段26と電圧検知手段28と
制限値設定手段30と入力制御手段31と電圧制御手段
32とを備えたことで、駆動時間比と入力と第2のスイ
ッチング手段18の両端電圧VCE2に応じた入力制限値
および電圧制限値で入力および第2のスイッチング手段
18の両端電圧VCE2を制限することができ、駆動時間
比が小さいときに入力が大きくなる負荷であっても第2
のスイッチング手段18の両端電圧VCE2が小さければ
入力制限値を大きくして所望の入力を得られ、駆動時間
比が小さいときに入力が大きくかつ第2のスイッチング
手段18の両端電圧VCE2も大きい負荷であれば入力制
限値を小さくして第2のスイッチング手段18の損失を
抑制することができる。
【0045】尚、インバータ回路15の各構成要素の接
続は本実施例に限らず、例えば、第1及び第2の共振コ
ンデンサ23、20は直流の高電位側に、あるいは第2
の共振コンデンサ20は加熱コイル21と並列に接続す
る等、高周波的に同等の動作を行なう接続であれば同様
の効果が得られることは言うまでもない。また、当然な
がら第1のスイッチング手段16と逆電流素子手段17
との直列体あるいは第1の共振コンデンサ23と第2の
バイパス手段22との並列体と加熱コイル21との直列
体の構成要素を逆に接続しても、同様の動作を行なう。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電圧検
知手段と電圧制御手段を備えたことで、駆動時間比に応
じた電圧制限値以下に第2のスイッチング手段の両端電
圧を制限することができ、駆動時間比が小さくても第2
のスイッチング手段の両端電圧が大きくなる負荷に対し
ても第2のスイッチング手段のターンオフ損失およびオ
ン損失を抑制することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図2】同誘導加熱調理器の動作波形図
【図3】同誘導加熱調理器の特性図
【図4】同誘導加熱調理器の動作波形図
【図5】本発明の第2の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図6】同誘導加熱調理器の特性図
【図7】同誘導加熱調理器の動作波形図
【図8】本発明の第3の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図9】同誘導加熱調理器の特性図
【図10】従来例の誘導加熱調理器の回路図
【図11】同誘導加熱調理器の動作波形図
【図12】同誘導加熱調理器の特性図
【符号の説明】
15 インバータ回路 16 第1のスイッチング手段 17 逆電流阻止手段 18 第2のスイッチング手段 19 第1のバイパス手段 20 第2の共振コンデンサ 21 加熱コイル 22 第2のバイパス手段 23 第1の共振コンデンサ 24 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−282595(JP,A) 特開 平4−282596(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源間に直列的に接続され前記直流
    電源の正極側に接続される第1のスイッチング手段と負
    極側に接続される第2のスイッチング手段と、前記第2
    のスイッチング手段に流れ込もうとする逆電流をバイパ
    スする第1のバイパス手段と、前記第1、第2のスイッ
    チング手段のオンオフにより共振回路ループを変えて共
    振する加熱コイルと第1の共振コンデンサからなる共振
    回路と、前記第1の共振コンデンサに所定の電圧が印加
    すると前記第1の共振コンデンサに流れ込もうとする電
    流をバイパスする第2のバイパス手段と、前記第2のス
    イッチング手段のオフ時に、前記加熱コイルと共振して
    前記第2のスイッチング手段に共振電圧を印加する第2
    の共振コンデンサと、前記第1、第2のスイッチング手
    段を一定周波数で交互に駆動するとともにその駆動時間
    比を変化させる駆動時間比制御手段と、第2のスイッチ
    ング素子の両端電圧を検知する電圧検知手段とを備え、
    前記駆動時間比制御手段は、前記第1、第2のスイッチ
    ング素子の駆動時間比に対する前記電圧検知手段の出力
    特性に応じて、その駆動時間比の上限を抑制してなる
    導加熱調理器。
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