JP2000324851A - 部分共振pwmコンバータ - Google Patents

部分共振pwmコンバータ

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JP2000324851A
JP2000324851A JP11363111A JP36311199A JP2000324851A JP 2000324851 A JP2000324851 A JP 2000324851A JP 11363111 A JP11363111 A JP 11363111A JP 36311199 A JP36311199 A JP 36311199A JP 2000324851 A JP2000324851 A JP 2000324851A
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Japan
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switch means
current
main switch
turned
resonance
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Withdrawn
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JP11363111A
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Katsuaki Tanaka
克明 田中
Yoshihisa Okita
美久 沖田
Kazuyuki Ito
一行 伊藤
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチングするタイミングをコントロール
することにより、スイッチに発生するスイッチング損失
をほぼゼロにし、高効率を可能とする部分共振PWMコ
ンバータを提供すること。 【解決するための手段】 直流電源に並列に上、下段の
主スイッチからなる直列回路が接続され、主スイッチに
は、並列に直流電源の極性とは逆方向にダイオードが接
続される。直流電源に並列に、上、下段の補助スイッチ
からなる直列回路が接続され、補助スイッチには、並列
に直流電源の極性とは逆方向にダイオードが接続され、
上下段の主スイッチの接合点と、上下段の補助スイッチ
の接合点の間に、コンデンサとインダクタより成る直列
共振回路が挿入され、主スイッチがスイッチングする手
前で補助スイッチをオンし、主スイッチは、該主スイッ
チに並列に接続されたダイオードのオン期間に該主スイ
ッチをオフにするように、補助スイッチは、補助スイッ
チに並列に接続されたダイオードのオン期間に該補助ス
イッチをオフするように、スイッチングのタイミングを
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、部分共振PWMコンバ
ータに関する。
【0002】
【従来技術】直流電源に並列に、2つの直列接続された
主スイッチを接続し、直接接続された2つの補助スイッ
チをこれら2つの主スイッチに並列に接続し、2つの主
スイッチの接続点と2つの補助スイッチの接続点とを、
直列接続されたインダクタとコンデンサを介して接続
し、2つの主スイッチの接続点から出力を取り出すよう
にしたインバータが、特開平6−28749号公報に開
示されている。それぞれの主スイッチ及び補助スイッチ
には、それぞれ並列に、直流電源の極性とは逆方向にダ
イオードが接続される。この公開公報に記載されたイン
バータは、インダクタとコンデンサの直列回路によって
発生する共振電流を利用して、主スイッチ手段に発生す
る電圧サージやスイッチング損失を低減抑制することを
意図するもので、主スイッチ手段がスイッチングする手
前で補助スイッチをオンし、主スイッチ手段に流れる電
流をゼロにしてからスイッチングを行うことにより、主
スイッチに発生する電圧サージを抑制し、スナバ回路を
なくすことにより、高効率、低ノイズを実現している。
この点で、この公開公報では、このインバータをスナバ
レス・インバータと呼んでいる。この装置の作動におけ
る問題点としては、主スイッチをターンオンする時にハ
ードスイッチングを行うので、ターンオン損失及び電流
サージ、電圧サージが発生すると共に、補助スイッチ手
段がオフするタイミングによって、補助スイッチにおい
てターンオフ損失が発生し損失の増加を招く可能性があ
る。また、別の従来技術として、「IEEE TRANSACTIONS
ON POWER ELECTRONICS, Vol.9,No.6,November 199
4」の601〜606ページに掲載された「Novel Zero-Curren
t-Transition PWM Converters」がある。この回路は、
ダイオードが並列接続された主スイッチ手段とインダク
タとを直列に直流電源に接続し、該インダクタと主スイ
ッチ手段の接続点と直流電源の負極との間に、出力ダイ
オードを介して出力コンデンサを接続した構成のブース
トアップコンバータの基本回路を備える。そして、この
基本回路に、第2のインダクタとコンデンサからなる直
列共振回路と、補助スイッチ手段と第2のダイオードと
第3のダイオードからなる補助回路とを付け加えること
により、主スイッチ手段をゼロ電流でターンオフし、電
圧サージを制御し、ターンオフ損失を低減できるように
している。この回路は、主スイッチ手段がターンオフす
る手前で補助スイッチをオンし、共振電流を流すことに
より主スイッチ手段に並列に接続されているダイオード
をオンさせ、その最中に主スイッチ手段をターンオフす
ることによりゼロ電流ターンオフを可能とする。この動
作により、主スイッチ手段に発生する電圧サージが制御
され、スナバ回路をなくすことができ、かつターンオフ
損失を低減できる。したがって、高効率、低ノイズを特
徴とした部分共振PWMブーストコンバータが構成でき
る。この装置の作動における問題点としては、補助スイ
ッチ手段がオフする時に必ず電流が流れるためターンオ
フ損失が発生することが挙げられる。また、第1のイン
ダクタの電流が連続の場合、主スイッチ手段がターンオ
ンする時に出力ダイオードのリカバリー電流が主スイッ
チ手段に流れ、ターンオン損失およびノイズが発生す
る。以上からこの方式では高効率化及び低ノイズ化に限
界がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、従来の部
分共振PWMブーストコンバータにおける上述の問題点
を解決し、補助スイッチ手段及び主スイッチ手段をスイ
ッチングするタイミングをコントロールすることによ
り、主スイッチ手段及び補助スイッチ手段においてゼロ
電流ターンオン及びゼロ電流ターンオフが可能となり、
主スイッチ手段及び補助スイッチ手段において発生する
スイッチング損失をほぼゼロにすることができ、その結
果高効率化、及びスイッチングにおいて発生する電圧サ
ージ及び電流サージを低減することによる低ノイズ化を
可能とする部分共振PWMブーストコンバータを提供す
ることを解決すべき課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するた
めに、本発明は、新規なコンバータを提供するものであ
る。このコンバータにおいては、直流電源に並列に第1
及び第2主スイッチ手段からなる直列回路が接続され、
それぞれの主スイッチ手段には、それぞれ並列に、直流
電源の極性とは逆方向にダイオードが接続され、これら
主スイッチ手段の接合点には出力回路が設けられ、主ス
イッチ手段を交互にオンオフすることにより交流又は直
流電力を送出する。直流電源に並列に、第1及び第2補
助スイッチ手段からなるもう一つの直列回路が接続さ
れ、補助スイッチ手段には、それぞれ並列に、直流電源
の極性とは逆方向にダイオードが接続される。第1及び
第2主スイッチ手段の接合点と、第1及び第2の補助ス
イッチ手段の接合点との間に、コンデンサとインダクタ
よりなる直列共振回路が挿入され、主スイッチ手段がス
イッチングする手前で補助スイッチをオンし、直列共振
回路に共振を発生させる。共振期間中に、少なくとも主
スイッチ手段においては、該主スイッチ手段に並列に接
続されたダイオードがほぼオンになるとき、又は該ダイ
オードのオン期間に該主スイッチ手段をオフにするよう
に、また、好ましくは、該補助スイッチ手段において
も、補助スイッチ手段に並列に接続されたダイオードの
オン期間に該補助スイッチをオフするように、スイッチ
ングのタイミングを制御することにより、主スイッチ手
段及び補助スイッチをゼロ電流ターンオン及びゼロ電流
ターンオフし、スイッチング損失の低減を可能とする。
【0005】本発明の他の態様においては、直流電源に
並列に第1及び第2主スイッチ手段からなる直列回路
と、第1及び第2コンデンサからなる直列回路が並列に
接続される。主スイッチ手段にはそれぞれ並列に直流電
源の極性とは逆方向にダイオードが接続される。第1及
び第2主スイッチ手段の接続点と第1及び第2コンデン
サの接続点の間に補助スイッチ手段を二つ直列に接続
し、それぞれに並列にダイオードを接続した双方向スイ
ッチ手段と、インダクタとコンデンサよりなる直列共振
回路が直列に挿入される。そして、主スイッチ手段の接
続点を出力とし、主スイッチ手段を交互にオンオフする
ことにより交流又は直流電力を出力する。この態様のコ
ンバータは、主スイッチ手段がスイッチングする手前で
補助スイッチ手段をオンし、その後で、主スイッチ手段
及び補助スイッチ手段に流れる電流を検出し、スイッチ
ングのタイミングを制御することにより、主スイッチ手
段及び補助スイッチ手段をゼロ電流ターンオン及びゼロ
電流ターンオフできるようになっており、スイッチング
損失の低減及び電圧サージ及び電流サージにより発生す
るノイズの低減が可能となる。本発明のさらに他の態様
においては、PWMブーストコンバータは、直流電源に
インダクタと主スイッチ手段を直列に接続し、該インダ
クタと主スイッチ手段の接続点に出力ダイオードを介し
て出力コンデンサの一方の端子を接続し、コンデンサの
他方の端子は直流電源の負極に接続し、主スイッチ手段
には並列に第1のダイオードを接続し、場合によっては
出力ダイオードには並列に第1の補助スイッチ手段を接
続した構成とする。出力コンデンサには第1及び第2補
助スイッチ手段からなる直列回路を並列に接続し、この
第1及び第2補助スイッチ手段にはそれぞれ第2、第3
のダイオードを出力電圧とは逆特性で接続する。第1及
び第2補助スイッチ手段の接続点と、インダクタと主ス
イッチ手段の接続点との間に、共振インダクタと共振コ
ンデンサの直列共振回路を挿入し、出力コンデンサの両
端を出力とし、主スイッチ手段をPWM制御でスイッチ
ングすることにより直流安定化電圧を発生するように構
成する。そして、主スイッチング手段がターンオンする
手前で下段の補助スイッチ手段をオンすることにより共
振電流を発生させ、該共振電流によって主スイッチ手段
に並列に接続されたダイオードがオンになる付近、又は
該ダイオードがオン期間にあるときに該主スイッチ手段
をターンオフするようにスイッチングのタイミングを制
御する。この制御によって、主スイッチ手段のゼロ電流
ターンオフを可能とし、また、主スイッチ手段のスイッ
チングの1周期においてインダクタ電流が連続である場
合、直列共振回路にインダクタ電流の全てが流れている
状態で、主スイッチ手段をターンオンするようにスイッ
チングのタイミングを制御することにより、主スイッチ
手段に出力ダイオードのリカバリー電流が流れず、かつ
主スイッチ手段に流れる電流がゼロから傾きを持って増
加することにより、ゼロ電流ターンオンを可能とする。
また、補助スイッチ手段において、該補助スイッチ手段
に並列に接続されたダイオードがオン期間にあるときに
該補助スイッチ手段をターンオフするようにスイッチン
グのタイミングを制御することにより補助スイッチ手段
においてゼロ電流ターンオフ可能とし、補助スイッチ手
段がターンオンする時、共振電流がゼロから増加するこ
とによってゼロ電流ターンオン可能とする。
【0006】以上の制御により、主スイッチ手段及び補
助スイッチ手段においてゼロ電流ターンオン及びゼロ電
流ターンオフを達成し、スイッチング損失の低減及び電
圧サージ及び電流サージにより発生するノイズの低減が
可能になる。
【0007】本発明のさらに他の態様によるコンバータ
においては、互いに直列接続された第1主スイッチ手段
と第2主スイッチ手段が第1端子と第2端子との間に接
続され、該第1主スイッチ手段と第2手段スイッチ手段
との間の接続点に第3端子が設けられる。また、直列接
続されたインダクタとコンデンサとからなる直列共振回
路が第1主スイッチ手段と第2主スイッチ手段との間の
接続点に接続され、主スイッチ手段の各々には、第2主
スイッチ手段から第1主スイッチ手段に向かう方向を順
方向とするダイオードが並列に接続される。そして、第
1、第2、第3端子のいずれか2つを入力端子とし、残
りの1つと入力端子の一方を出力端子として選択し、入
力端子として選択された2つの端子に直流電源を接続す
る。このコンバータは、第1及び第2主スイッチ手段を
交互にオン・オフすることにより出力端子間に出力を発
生させる制御手段と、主スイッチ手段のいずれかがオン
している状態においてオン状態とされて前記直列共振回
路とともに共振回路を完成する補助スイッチ手段とを備
える。制御手段は、該共振電流によって前記主スイッチ
手段に並列接続されたダイオードがオンになる付近又は
オン期間中に、該主スイッチ手段がターンオフするよう
にスイッチングのタイミングを制御し、 これによっ
て、該主スイッチ手段のゼロ電流ターンオフを可能にす
る。また、制御手段は、主スイッチ手段がターンオンす
る手前で補助スイッチ手段をターンオンして共振電流を
発生させ、該共振電流が第3端子に流れる電流の値に達
して主スイッチ手段に流れる電流がゼロになるときの近
傍又はそれより後で該主スイッチ手段をターンオンさせ
るようにスイッチングのタイミングを制御する。これに
よって、該主スイッチ手段に流れる電流がゼロから傾き
をもって増加するようにしてゼロ電流ターンオンを可能
にする。
【0008】補助スイッチ手段は、直列接続された第1
及び第2補助スイッチから構成することができ、直列接
続された第1及び第2補助スイッチは、第1端子と第2
端子の間に接続することができる。各々の補助スイッチ
には第1端子の方向を順方向とするダイオードを並列に
接続し、直列共振回路を第1及び第2補助スイッチの接
続点に接続することが好ましい。制御手段は又、補助ス
イッチがターンオンしたとき直列共振回路に流れる共振
電流によって該補助スイッチに並列接続された前記ダイ
オードがオン状態になる近傍又はオン期間にあるときに
該補助スイッチをターンオフするようにスイッチングの
タイミングを制御することによって、前記補助スイッチ
をゼロ電流ターンオフできるように構成することができ
る。
【0009】さらに、制御手段は、直列共振回路に流れ
る電流と第3端子に流れる電流とに基づく信号によっ
て、主スイッチ手段及び補助スイッチのスイッチングの
タイミングを制御するように構成できる。制御手段は
又、主スイッチ手段の両端の電圧に基づく信号によって
主スイッチ手段及び補助スイッチのスイッチングタイミ
ングを制御するように構成できる。
【0010】さらに、本発明においては、直列接続され
た2つのコンデンサを第1端子と第2端子との間に接続
し、補助スイッチ手段を2つのコンデンサにより形成さ
れる分圧点と前記直列共振回路との間に挿入することが
できる。この場合、補助スイッチ手段は、半導体スイッ
チと該半導体スイッチに並列に接続されたダイオードと
により構成し、制御手段は、補助スイッチ手段の半導体
スイッチがターンオンすることにより直流共振回路に流
れる共振電流によって該半導体スイッチに並列接続され
た前記ダイオードがオンになる近傍又はオン期間中に、
補助スイッチ手段の前記半導体スイッチをターンオフさ
せるようにスイッチングのタイミングを制御するように
構成することができる。これによって、補助スイッチ手
段の半導体スイッチをゼロ電流でターンオフさせること
ができる。
【0011】この場合、制御手段は、直列共振回路に流
れる電流と第3端子に流れる電流に基づく電流信号によ
って、主スイッチ手段及び補助スイッチ手段の半導体ス
イッチのスイッチングタイミングを制御するように構成
できる。また、制御手段は、直列共振回路の前記コンデ
ンサ両端の電圧に基づく信号によって主スイッチ手段及
び補助スイッチ手段の半導体スイッチのスイッチングタ
イミングを制御するように構成することもできる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。
【0013】図1は、本発明の実施例となる基本回路を
示すものであり、直列接続された2個の主スイッチ手段
S1、S2が直流電源Vinに並列に接続されている。同様に、
直列接続された2個の補助スイッチS3、S4が、主スイッ
チ手段S1、S2に並列に接続されている。2個の主スイッ
チ手段S1、 S2の接続点が出力に接続される。主スイッチ
手段S1、S2の接続点と補助スイッチS3、S4の接続点との間
に、インダクタLrとコンデンサCrが直列に接続される。
主スイッチS1、S2及び補助スイッチS3、S4のスイッチング
のタイミングを制御するために、制御回路Mが設けられ
る。主スイッチ手段S1、S2及び補助スイッチS3、S4には、
それぞれ並列に直流電源Vinと逆極性にダイオードD1、D
2、D3、D4が接続される。補助スイッチS3、S4とインダクタ
Lr、コンデンサCrで構成される直列共振回路は主スイッ
チ手段S1、S2を含む主回路に対する補助回路を構成する
もので、主スイッチ手段S1とS2の接続点と直流電圧の正
側又は負側の間に接続された出力回路から出力電力が取
り出される。図2は本発明によるインバータ回路の別の
実施例を示す。図3は図2に示す矢印の方向に負荷電流Io
が流れている場合の本実施例のスイッチング動作を示す
波形図で、図4、図5はその波形の拡大図である。図2に示
す回路では、直流電源Vinに並列に、主スイッチ手段S1、S
2、S5、S6で構成されるブリッジ回路が接続され、同様に、
直流電源Vinに並列に補助スイッチ手段S3、S4が接続さ
れ、主スイッチ手段S1と主スイッチ手段S2の接続点と補
助スイッチ手段S3とS4の接続点の間にインダクタLrとコ
ンデンサCrの直列共振回路が挿入されている。また、主ス
イッチ手段S1、S2、S5、S6及び補助スイッチS3、S4には、直
流電源Vinとは逆極性でそれぞれダイオードD1、D2、D5、D
6、D3、D4が並列に接続されている。主スイッチ手段S1、S2
及び補助スイッチ手段S3、S4は高周波スイッチングされ、
主スイッチ手段S5、S6は低周波スイッチングされる。主ス
イッチ手段S1、S2の接続点と主スイッチ手段S5、S6の接
続点の間に出力回路Aが接続され、該出力回路Aの出力
端子には負荷Bが接続され、この負荷Bに出力電力が取
り出される。主スイッチ手段S5、S6は、スイッチング周
波数が低く、スイッチング損失の増加を伴わないので、
主スイッチ手段で発生する損失を低減するために、導通
損の小さい BJTの使用が好ましい。また、主スイッチ手
段S1、 S2、 S5、 S6としては、MOSFET、 IGBTなどのスイッ
チングの速い半導体スイッチ素子を使用することが好ま
しい。また、主スイッチ手段S1、S2、S5、S6としては、MOSFE
T、IGBT、 などの半導体スイッチ素子を使用することがで
きる。出力回路Aの出力端子において出力電圧が検出さ
れ、その信号は出力電圧制御回路Cに入力される。出力電
圧制御回路Cは、出力信号SS0を発生する。出力電圧制
御回路CはPWM制御を行い、出力電圧が正弦波になるよう
に出力信号SS0のパルス幅を制御する。出力電圧制御回路
Cは又、主スイッチS5、S6をドライブする信号SS5、SS6
を発生する。この信号SS5、SS6は、スイッチング周波数が
出力交流電圧の周波数と同じであり、出力交流電圧の極
性によって交互にオンオフする。主スイッチ手段S1、S2と
補助スイッチ手段S3、S4には電流検出回路が接続されて
おり、これらの電流検出回路は、しきい値電流をゼロと
してパルス信号DS1、DS2、DS3、DS4を出力する。スイッチン
グ・タイミングを制御するために、スイッチングタイミ
ング制御回路Mが設けられ、この制御回路Mには信号SS
0及び電流検出回路の出力信号DS1、DS2、DS3、DS4が入力さ
れる。制御回路Mは、信号SS0及び信号DS1、DS2、DS3,DS4
のパルスの立ち上り、立ち下りを入力として、主スイッチ
手段S1、S2、S3、S4をドライブする信号SS1、SS2、SS3、SS4を
出力する。ここで、図3に示す波形の拡大図である図4
と図5を使用してスイッチ手段のスイッチングのタイミ
ングを説明する。負荷には双方向に電流が流れるが、ここ
では図2に示す様な方向に負荷電流Ioが流れているとす
る。この時、主スイッチ手段S6がオン、主スイッチ手段S5
がオフの状態である。図4は、主スイッチ手段S1がゼロ電
流でターンオフし、補助スイッチ手段S3がゼロ電流でタ
ーンオン、ターンオフする過程を示す。最初、主スイッチ
手段S1がオンしており負荷電流Ioと等しい電流IS1が流
れているものとする。主スイッチ手段S2、補助スイッチ手
段S3、S4は全てオフである。このとき、コンデンサCrには
図2に示す極性とは逆の極性で初期電圧値が保たれるよ
うにする。時間t0で出力電圧制御回路Cからの信号SS0が
立ち上ると、スイッチング・タイミング制御回路M内で
は、それをトリガにしてドライブ信号SS3が立ち上り、補
助スイッチ手段S3がターンオンする。すると、コンデン
サCrの初期電圧値により、補助スイッチ手段S3、インダク
タLr、コンデンサCr、主スイッチ手段S1の経路で共振が始
まる。この時、補助スイッチ手段S3には共振電流Irがゼロ
から流れ始めるので、補助スイッチ手段S3においてゼロ
電流ターンオンが達成され、ターンオン損失はほぼゼロ
となる。共振電流Irが図2に示す矢印の方向とは逆方向に
流れ始めると、スイッチングの短い期間中では、負荷電
流Ioはほぼ一定と見なすことができ、主スイッチ手段S1
に流れる電流IS1は負荷電流Ioから共振電流Irを引いた
値になり減少し始める。時間t1において共振電流Irが負
荷電流Ioと等しくなると、主スイッチ手段S1に流れる電
流IS1がゼロとなり、時間t1以降は、共振電流Irが負荷電
流Ioよりも大きくなり、主スイッチ手段S1に逆方向に電
流が流れ始める。
【0014】しきい値電流をゼロに設定する電流検出装
置によって検出信号DS1が立ち上り、スイッチング・タイ
ミング制御回路に入力されると、信号DS1の立ち上りをト
リガとしてドライブ信号SS1が立ち下がり、主スイッチ
手段S1をオフする。以上から、主スイッチ手段S1におい
てゼロ電流ターンオフが実現し、ターンオフ損失をほぼ
無くすことができる。
【0015】主スイッチS1がターンオフした後、共振電
流はダイオードD1に流れている。そして、時間t2におい
てダイオードD1の電流がゼロになると共振は終了する。
【0016】次に、電流検出装置の検出信号DS1の立ち
上がり時間t1から所定の遅れ時間が経った後に、時間t3
でドライブ信号SS2を立ち上げ、主スイッチ手段S2をタ
ーンオンする。この時、主スイッチ手段S2をゼロ電流スイ
ッチングさせるために、この遅れ時間t1〜t3は、期間t1
〜t2よりも長くする。時間t2以降においては、補助スイッ
チ手段S3からインダクタLr、コンデンサCrを経由して負
荷電流Ioが流れており、この時に主スイッチ手段S2をタ
ーンオンすると(図4ではt3のタイミング)、補助スイッチ
手段S3、インダクタLr、コンデンサCrの経路で共振電流が
流れ始める。共振電流はゼロから流れ始めるので、主スイ
ッチ手段S2はゼロ電流ターンオンが達成され、ターンオ
ン損失はほぼゼロとなる。
【0017】期間t2〜t3の間においては、コンデンサCr
は負荷電流Ioによって充電されている。遅れ時間をコン
トロールし、この時間を調節することによって、次の共振
が始まる時の共振コンデンサの初期値を調節できる。こ
れにより、共振電流の振幅が調節できるようになり、その
結果常にゼロ電流スイッチングを達成できる。時間t3以
降、共振回路には共振電流と負荷電流を足し合わせた電
流が流れている。そして、時間t4において、主スイッチ
手段S2に流れる電流IS2の方向が変わり、電流検出装置の
検出信号DS2が立ち上がり、スイッチング・タイミング
制御回路に入力される。そして、検出信号DS2の立ち上が
りをトリガにして、ドライブ信号SS2が立ち下がり、主
スイッチ手段S2がターンオフする。その時、主スイッチ
手段S2はゼロ電流ターンオフとなり、ターンオフ損失は
ほとんど発生しない。
【0018】共振が進むと、時間t5において、補助スイ
ッチ手段S3に流れる電流の方向が変化する。すると、電
流検出装置の検出信号DS3が立ち上り、スイッチング・
タイミング制御回路に入力される。そして、信号DS3の
立ち上りをトリガにして、ドライブ信号SS3が立ち下が
り、補助スイッチ手段S3はターンオフされる。この時、
補助スイッチ手段S3はゼロ電流ターンオフとなり、ター
ンオフ損失はほとんど発生しない。
【0019】時間t5以降ダイオードD3に共振電流が流
れ、時間t6においてダイオードD3により共振電流が阻止
され共振が終了し、ダイオードD2に負荷電流Ioが流れ
る。その時、コンデンサCrには図2に示す極性で電圧値
が保たれており、次のスイッチングで行う共振のための
初期値となる。
【0020】次に、図5は、主スイッチング手段S1がゼ
ロ電流でターンオンし、補助スイッチ手段S4がゼロ電流
でターンオン、ターンオフする過程を示す。
【0021】ここでは、主スイッチ手段S2はオフしてお
り、ダイオードD2に負荷電流Ioと等しい電流IS2が図2
の矢印の方向と逆に流れている。この時、コンデンサCrに
は図2に示す極性で初期電圧値が保たれている。出力電圧
制御回路からの信号SS0が立ち下がると、スイッチング
・タイミング回路では、それをトリガにしてドライブ信
号SS4が立ち上がり、補助スイッチ手段S4がターンオン
する。時間t7において、補助スイッチ手段S4をターンオ
ンすると、コンデンサCrの初期電圧値により、コンデン
サCr、インダクタLr、補助スイッチ手段S4、ダイオードD2
の経路で共振が始まる。この時、補助スイッチ手段S4に
は共振電流がゼロから流れ始めるので、補助スイッチ手
段S4においてゼロ電流ターンオンが達成され、ターンオ
ン損失はほぼゼロとなる。
【0022】共振電流Irが図2に示す矢印方向に流れ、
負荷電流Ioと共振電流Irを合わせた電流IS2がダイオー
ドD2に流れる。共振が進むと、時間t8において補助スイ
ッチ手段S4に流れる電流の方向が変化し、電流検出装置
の検出信号DS4が立ち上り、スイッチング・タイミング
制御回路に入力される。そして、信号DS4の立ち上りを
トリガにして、ドライブ信号SS4が立ち下がり、補助ス
イッチ手段S4はターンオフされる。この時、補助スイッ
チ手段S4はゼロ電流ターンオフとなり、ターンオフ損失
はほとんど発生しない。補助スイッチ手段S4がターンオ
フした後、ダイオードD4に共振電流が流れる。
【0023】時間t9になると、ダイオードD2により共振
電流が阻止され共振が終了し、負荷電流Ioは、ダイオー
ドD4インダクタLr、コンデンサCrの経路を通って流れ
る。
【0024】次に、電流検出装置の検出信号DS4の立ち
上り時間t8から所定の遅れ時間が経過した後、ドライブ
信号SS1を立ち上げ、主スイッチ手段S1をターンオンす
る。この場合も、遅れ時間は期間t8〜t9よりも長くす
る。時間t10において、主スイッチ手段S1がターンオン
すると、スイッチ手段S1、コンデンサCr、インダクタL
r、ダイオードD4の経路ができ、共振電流Irが減少する
と共に主スイッチ手段S1の電流が増加する。共振電流Ir
がダイオードD4によって阻止され共振が終了すると、時
間t11において主スイッチ手段S1に負荷電流Ioが流れる。
主スイッチ手段S1がターンオンした後、共振電流Irによ
って主スイッチ手段S1の電流IS1は電流ゼロから傾きを
持って増加するので、主スイッチ手段S1はゼロ電流ター
ンオンが達成され、スイッチ手段S1のターンオン損失
は、ほぼゼロとなる。以上述べた制御をさらに詳細に説
明すると、本発明を実施した回路では、負荷電流が流れ
ている主スイッチ手段(例えば、主スイッチ手段S1)と
同じ段の補助スイッチ手段(例えば、補助スイッチ手段
S3)をターンオンすることによって共振電流を流し、そ
の共振電流によって主スイッチ手段をゼロ電流でスイッ
チングを行うものである。補助スイッチ手段をターンオ
ンする時、共振のコンデンサCrには共振を行うための初
期電圧値が充電される。この初期電圧値によって共振電
流の振幅が変化し、ゼロ電流スイッチングを達成するた
めの条件を実現できる。すなわち、補助スイッチ手段を
ターンオンする時、コンデンサCrに充電されている電圧
値が以下に示す式(1)を満たしていれば、主スイッチ手
段はゼロ電流スイッチングを達成できる。つまり、補助
スイッチ手段をターンオンした後、共振の最中に主スイ
ッチ手段に並列に接続されているダイオードがオンす
る。ダイオードがこのようにオンなる付近、又は、ダイ
オードがオンしている最中に主スイッチ手段をターンオ
フすれば、ゼロ電流スイッチングが達成でき、スイッチ
ング損失をほぼなくすことができる。 Vcr>Io・√(Lr/Cr)・・・・・・・・・・・・・・・(1) 但し、Ioは負荷電流値 Lrはインダクタンス値 Crはキャパシタンス値 VcrはコンデンサCrの初期電圧値 コンデンサCrにおける共振の初期電圧値を上述の式(1)
を満たすようにするには、次のように制御を行う。すな
わち、主スイッチ手段S1をターンオフする時、図4にお
いて主スイッチ手段S1、S2が共にターンオフしている期
間t2〜t3が存在する。この期間は、共振回路に負荷電流
Ioが流れている状態であり、共振コンデンサCrは負荷電
流Ioによって充電されている。この期間は長くすること
によって、スイッチングが終了した時間t6におけるコン
デンサCrの充電電圧値を上昇でき、次に主スイッチ手段
S1がゼロ電流ターンオンを達成するために必要な条件
(1)を満たすようにすることができる。また、主スイッ
チ手段S1がターンオンする時には、図5において主スイ
ッチ手段S1、S2が共にターンオフしている期間t9〜t10が
存在する。この期間においても同様に、共振回路に負荷
電流Ioが流れており、共振コンデンサCrは負荷電流Ioで
充電されている。図5に示す様に時間t9におけるコンデ
ンサCrの充電電圧極性により、この期間を長くすると、
スイッチングが終了する期間t11におけるコンデンサCr
の充電電圧値が減少する。この期間を調整することによ
って、次に主スイッチング手段S1がゼロ電流でターンオ
フするための条件(1)を満たすようにすることができ
る。
【0025】負荷電流が図2に示す矢印とは逆方向に流
れている時、主スイッチ手段S5がオンで主スイッチ手段
S6がオフしており、上記と同様なスイッチングのタイミ
ング制御を行う事により、主スイッチ手段S1、S2及び補
助スイッチ手段S3、S4のすべてをゼロ電流ターンオン、
ゼロ電流ターンオフすることができる。以上から、スイ
ッチング損失をほぼゼロにでき、かつゼロ電流でターン
オン、ターンオフするので電圧サージ及び電流サージが
発生することがなく、ノイズ発生を大幅に低減できる。
【0026】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。
【0027】図6は、本発明の実施例となる基本回路を
示すものであり、直列接続された2個の主スイッチ手段
S1、S2が直流電源Vinに並列接続されている。直列接続
された2個のコンデンサC1、C2が主スイッチ手段S1、S2
に並列に接続され、これらコンデンサC1、C2によって入
力直流電源Vinからの入力電圧を半分に分圧している。
コンデンサC1、C2の接続点と主スイッチ手段S1、S2の接
続点の間に補助回路が接続されている。この補助回路
は、双方向スイッチである補助スイッチ手段S3、S4とイ
ンダクタLr、コンデンサCrが直列に接続された回路で構
成される。主スイッチ手段S1、S2と、補助スイッチ手段
S3、S4には、それぞれダイオードD1、D2、D3、D4が並列
に接続されている。そして、主スイッチ手段S1、S2の接
続点と直流電源の正側又は負側の間に出力回路が接続さ
れ、主スイッチS1、S2を交互にオンオフし、PWM制御を
行うことにより、安定直流出力電圧を得ることができ
る。
【0028】図7は、本発明によるインバータ回路の実
施例を示す。図8は、図7に示す矢印の方向に負荷電流
Ioが流れている場合の本実施例のスイッチング動作を示
す波形図で、図9、図10はその波形の拡大図である。
【0029】図7に示すように、直流電源Vinに並列
に、直列接続されたコンデンサC1、C2が接続され、コン
デンサC1、C2の接続点は、直流電源Vinからの入力電圧
の半分の電圧を作っている。また、直流電源Vinには、
主スイッチ手段S1、S2、S5、S6で構成されるブリッジが
接続され、コンデンサC1、C2の接続点と主スイッチ手段
S1、S2の接続点の間に、双方向スイッチ手段となる補助
スイッチ手段S3、S4とインダクタLrとコンデンサCrが直
列に接続され、補助回路が構成されている。また、主ス
イッチ手段S1、S2、S5、S6及び補助スイッチS3、S4に
は、スイッチ手段に流れる電流とは逆極性で、それぞれ
ダイオードD1、D2、D5、D6、D3、D4が並列に接続されて
いる。主スイッチ手段S1、S2及び補助スイッチ手段S3、
S4は高周波スイッチングされ、主スイッチ手段S5、S6は
低周波スイッチングされる。主スイッチ手段S1とS2の接
続点と主スイッチ手段S5とS6の接続点の間に出力回路が
接続され、出力回路の出力端子には負荷が接続され、交
流出力電圧が取り出される。主スイッチ手段S5とS6のス
イッチング周波数は出力電圧の周期と同じとし、スイッ
チング損失の増加を伴わずに導通損の小さいBJTを使用
できる。また、主スイッチ手段S1、S2、S5、S6にはIGB
T、MOSFET、BJT、などの半導体スイッチ素子を使用する
ことができる。図7では、すべてのスイッチ手段におい
てIGBTを使用した。出力回路の出力端子から出力電圧が
検出され、その信号は出力電圧制御回路Cに入力され
る。出力電力制御回路CではPWM制御を行い、出力電圧
が正弦波になるようにパルス幅が制御された信号SS0を
出力する。主スイッチ手段S5、S6をドライブする信号SS
5、SS6は、スイッチング周波数が交流出力電圧の周波数
と同じであり、出力電圧の極性によって交互にオンオフ
する。スイッチ手段S1、S2、S3、S4には電流検出装置が
接続されており、しきい値電流をゼロ付近としてスイッ
チ手段に流れる電琉を検出してパルス信号DS1、DS2、DS
3、DS4を出力する。スイッチング・タイミング制御回路
Mでは、信号SS0及び電流検出装置の出力信号DS1、DS
2、DS3、DS4のパルスの立ち上り、立ち下りを入力とし
て、スイッチ手段S1、S2、S3、S4をドライブする信号SS
1、SS2、SS3、SS4を出力する。
【0030】ここで、図8及びその波形の拡大図である
図9、図10を使用してスイッチ手段のスイッチングの
タイミングを説明する。負荷には双方向に電流が流れる
が、ここでは図2に示す様な方向に負荷電流Ioが流れて
いるとする。この時、主スイッチ手段S6がオン、主スイ
ッチ手段S5がオフの状態である。
【0031】図9は、主スイッチ手段S1がゼロ電流でタ
ーンオフし、補助スイッチ手段S3、S4がゼロ電流でター
ンオン、ターンオフする過程を示す。最初、主スイッチ
手段S1がオンしており負荷電流Ioと等しい電流IS1が流
れている。主スイッチ手段S2、補助スイッチ手段S3、S4
は全てオフである。コンデンサCrには、図7に示す極性
とは逆の極性で初期電圧値が保たれている。出力電圧制
御回路Cからの信号SS0が立ち上ると、スイッチング・タ
イミング制御回路内では、それをトリガにしてドライブ
信号SS3、SS4が立ち上り、補助スイッチ手段S4がターン
オンする。すると、共振コンデンサCrの初期充電電圧値
とコンデンサC1の電圧値(Vin/2)の差の電圧値により、
補助スイッチ手段S4、ダイオードD3、インダクタLr、コ
ンデンサCr、主スイッチ手段S1、コンデンサC1の経路で
共振が始まる。この時、補助スイッチ手段S4には共振電
流がゼロから流れ始めるので、補助スイッチ手段S4にお
いてゼロ電流ターンオンが達成され、また、補助スイッ
チ手段S3には共振電流が流れないのでターンオン損失
は、ほぼゼロとなる。共振電流Irが図7に示す主スイッ
チ手段の電流IS1の矢印の方向とは逆に流れ、その大き
さが負荷電流Ioよりも大きくなると、ダイオードD1がオ
ンする。その期間t1〜t2の間に主スイッチ手段S1をオフ
すれば、ゼロ電流ターンオフが実現し、ターンオフ損失
をほぼゼロにできる。図9では、主スイッチ手段S1の電
流IS1がゼロ付近を通過する時、電流検出装置の出力信
号DS1が立ち下がり、スイッチング・タイミング制御回路
に入力される。これをトリガにしてドライブ信号SS1が
立ち下がり、主スイッチ手段S1をターンオフする。
【0032】主スイッチ手段S1がターンオフした後は、
共振電流はダイオードD1に流れている。そして、時間t2
においてダイオードD1の電流がゼロになると主スイッチ
手段S1とダイオードD1を介した共振が終了する。時間t2
以降、IS1とIS2は共にゼロ電流となり、共振電流Irと負
荷電流Ioが等しくなる。この期間に主スイッチ手段S2を
ターンオンすると主スイッチ手段S2、コンデンサC2、補
助スイッチ手段S4、ダイオードD3、インダクタLr、コン
デンサCrの経路で共振が始まる。主スイッチ手段S2に
は、共振電流がゼロから流れ始めるのでゼロ電流ターン
オンが実現し、ターンオン損失は殆ど発生しない。図9
では、主スイッチ手段S1の電流がゼロ付近になったこと
を検知して、電流検出装置の信号DS1が立ち上り、スイ
ッチング・タイミング制御回路に入力される。これをト
リガにしてドライブ信号SS2が立ち上り、主スイッチ手
段S2をターンオンする。
【0033】主スイッチ手段S2を介した共振が進むと、
時間t3より後で、ダイオードD2がオンし始める。よっ
て、時間t3以降に主スイッチ手段S2をターンオフすると
ゼロ電流ターンオフが実現し、ターンオフ損失をほぼゼ
ロにできる。図9では、主スイッチ手段S2の電流がゼロ
付近を通過すると電流検出装置の信号DS2が立ち下が
り、スイッチング・タイミング制御回路に入力される。
これをトリガにしてドライブ信号SS2が立ち下がり、主
スイッチ手段S2をターンオフする。
【0034】共振が進むと、時間t4において共振電流Ir
の極性が変わり、これを検知して電流検出装置の出力信
号DS3が立ち下がる。共振が進むと、時間t5において、
共振電流Irの極性が再び変わり、これを検知して電流検
出装置の出力信号DS3が立ち上り、スイッチング・タイミ
ング制御回路に入力される。これをトリガにしてドライ
ブ信号SS3、SS4を立ち下げ、補助スイッチ手段S3とS4を
同時にターンオフする。この時、補助スイッチ手段S3に
流れる電流はほぼゼロとなるのでゼロ電流ターンオフが
達成され、また補助スイッチ手段S4には電流が流れてい
ないのでターンオフ損失は殆ど発生しない。時間t5以降
においては、負荷電流Ioは、ダイオードD2を流れる。
【0035】図14には、上述の制御方法に対して制御
に変更を加えた実施例を示す。図9との違いは、主スイ
ッチ手段S2のスイッチングを省いていることのみであ
り、この場合においても、主スイッチ手段S1でのゼロ電
流ターンオフ、及び補助スイッチ手段S3、S4でのゼロ電
流ターンオン、ターンオフが達成できる。
【0036】次に、図10に、主スイッチング手段S1が
ゼロ電流でターンオンし、補助スイッチ手段S3、S4がゼ
ロ電流でターンオン、ターンオフする過程を示す。ま
ず、主スイッチ手段S2はオフしており、ダイオードD2に
負荷電流Ioと等しい電流IS2が図7の矢印の方向と逆に
流れているものとする。この時、コンデンサCrには図7
に示す極性で初期電圧値が保たれている。時間t6におい
て、出力電圧制御回路からの信号SS0が立ち下がると、
スイッチング・タイミング回路では、それをトリガにし
てドライブ信号SS3とSS4が立ち上がり、補助スイッチ手
段S3とS4が同時にターンオンする。すると共振コンデン
サCrの初期充電電圧値とコンデンサC1の電圧値(Vin/2)
の差の電圧値により、補助スイッチ手段S4、ダイオード
D3、インダクタLr、コンデンサCr、ダイオードD2、コン
デンサC2の経路で共振が始まる。この時、補助スイッチ
手段S4には共振電流がゼロから流れ始めるので、補助ス
イッチ手段S4においてゼロ電流ターンオンが達成され、
ターンオン損失はほぼゼロとなる。
【0037】主スイッチ手段S2には、共振電流Irと負荷
電流Ioを合わせた電流IS2が流れる。共振電流Irは図7
に示す矢印とは逆方向に流れるので、時間t6以降におい
ては、主スイッチ手段S2の電流は減少する。そして、主
スイッチ手段S2の電流IS2がゼロになると、共振電流Ir
が負荷電流Ioと等しくなる。この時、主スイッチ手段S1
をターンオンすると、主スイッチ手段S1には共振電流が
ゼロから流れ始め、ゼロ電流ターンオンが実現し、ター
ンオン損失が殆ど発生しない。図10では、時間t7にお
いて主スイッチ手段S2の電流IS2がゼロになると、電流
検出装置の出力信号DS2が立ち上り、スイッチング・タイ
ミング制御回路に入力される。これをトリガにしてドラ
イブ信号SS1を立ち上げ、主スイッチ手段S1をターンオ
ンする。
【0038】時間t7以降、主スイッチ手段S1には、負荷
電流Ioから共振電流Irを引いた電流が流れ、共振が進む
と時間t8において主スイッチ手段S1の電流IS1が負荷電
流Ioと等しくなり、共振電流Irの極性が変わる。その時
に共振回路に備え付けられている電流検出装置の出力信
号DS3が立ち下がる。次に時間t9において主スイッチ手
段S1の電流IS1が負荷電流Ioと等しくなり、再度共振電
流Irの極性が変わろうとする時、共振回路に備え付けて
いる電流検出装置の信号DS3が立ち上り、スイッチング・
タイミング制御回路に入力される。これをトリガにして
ドライブ信号SS3、SS4が立ち下がり、補助スイッチ手段
S3,S4がターンオフする。その時、補助スイッチ手段S
3、に流れている電流はほぼゼロなので、ゼロ電流ター
ンオフが実現し、また、補助スイッチ手段S4には電流が
流れていないのでターンオフ損失は殆ど発生しない。
【0039】次に、主スイッチ手段をゼロ電流スイッチ
ングする条件について述べる。
【0040】この制御方法では、主スイッチ手段がター
ンオンする前に、双方向スイッチである補助スイッチ手
段をターンオンすることによって共振電流を流し、その
共振電流によって主スイッチ手段がゼロ電流になった時
にスイッチングを行う。
【0041】補助スイッチ手段をターンオンする時、共
振のコンデンサCrには初期電圧値が充電されている。そ
して、入力電圧の半分の電圧と共振のコンデンサCrの初
期電圧の差の電圧値及び共振回路の特性インピーダンス
値によって共振電流の振幅が変化する。このことから、
ゼロ電流スイッチングを達成するためには条件が存在す
ることが分かる。補助スイッチ手段をターンオンする
時、入力電圧の半分の電圧とコンデンサCrに充電されて
いる電圧の差の電圧値Vcが以下に示す式(2)を満たして
いれば、主スイッチ手段はゼロ電流スイッチングを達成
できる。すなわち、補助スイッチ手段をターンオンした
後、共振の最中に主スイッチ手段に並列に接続されてい
るダイオードがオンし、このダイオードがオン状態にあ
るとき、主スイッチ手段をターンオフすれば、ゼロ電流
スイッチングが達成でき、スイッチング損失をほぼなく
すことができる。 Vc>Io・√(LR/CR)………………(2) 但し、 Ioは負荷電流値 LRはインダクタンス値 CRはキャパシタンス値 以上述べたように、本発明のこの実施例では、すべての
スイッチング損失をほぼゼロにでき、かつ、ゼロ電流で
ターンオン、ターンオフするので、電圧サージ及び電流
サージが発生することがなく、ノイズ発生を大幅に低減
できる。
【0042】図7に示す実施例のインバータ回路におい
て、上述の実施例とは異なる制御を行う別の実施例を以
下に説明する。この実施例では、図8から図10までを
参照して先に述べた実施例と同じ回路を使用するが、ス
イッチのタイミングを異ならせることにより、同じ効果
が得られる。図11は、図7に示す矢印の方向に負荷電
流Ioが流れている場合におけるスイッチング動作を示す
波形図で、図12、図13は図11の波形の拡大図であ
る。
【0043】ここで、波形の拡大図である図12、図1
3を使用してスイッチ手段のスイッチングのタイミング
を説明する。負荷には双方向に電流が流れるが、ここで
は図2に示す矢印の方向に負荷電流Ioが流れているとす
る。この時、主スイッチ手段S6がオン、主スイッチ手段
S5がオフの状態である。
【0044】図12は、主スイッチ手段S1がゼロ電流で
ターンオフし、かつ、補助スイッチ手段S3、S4もゼロ電
流でターンオン、ターンオフする過程を示す。最初は、
主スイッチ手段S1がオンしており負荷電流Ioと等しい電
流IS1が流れている。主スイッチ手段S2、補助スイッチ
手段S3、S4は全てオフである。コンデンサCrには図7に
示す極性とは逆の極性で初期電圧値が保たれている。時
間t0において出力電圧制御回路からの信号SS0が立ち上
ると、スイッチング・タイミング制御回路内では、それ
をトリガにしてドライブ信号SS3、SS4が立ち上り、補助
スイッチ手段S3とS4がターンオンする。すると、共振コ
ンデンサCrの初期充電電圧値とコンデンサC1の電圧値(V
in/2)の差の電圧値により、補助スイッチ手段S4、ダイ
オードD3、インダクタLr、コンデンサCr、主スイッチ手
段S1、コンデンサC1の経路で共振が始まる。この時、補
助スイッチ手段S4には共振電流がゼロから流れ始めるの
で、補助スイッチ手段S4においてゼロ電流ターンオンが
達成され、また補助スイッチ手段S3には電流が流れてい
ないのでターンオン損失は、ほぼゼロとなる。共振が進
むと、時間t1において共振電流Irと負荷電流Ioが等しく
なり、主スイッチ手段S1に流れる電流がゼロになる。そ
れ以降は、共振が進むと共振電流Irから負荷電流Ioを引
いた電流がダイオードD1を流れ、期間t1〜t2の間はダイ
オードD1がオンしており、この間に主スイッチ手段S1を
オフすればゼロ電流ターンオフが実現し、ターンオフ損
失をほぼゼロにできる。図12では、主スイッチ手段S1
の電流IS1がゼロ付近を通過する時、電流検出装置の出
力信号DS1が立ち下がり、スイッチング・タイミング制御
回路に入力される。これをトリガにしてドライブ信号SS
1が立ち下がり、主スイッチ手段S1をターンオフする。
【0045】主スイッチ手段S1がターンオフした後に
は、共振電流Irから負荷電流Ioを引いた電流がダイオー
ドD1に流れている。そして、共振が進むと、時間t2にお
いて再度共振電流Irと負荷電流Ioが等しくなり、ダイオ
ードD1の電流がゼロになる時点で主スイッチ手段S1とダ
イオードD1を介した共振が終了する。時間t2以降、主ス
イッチ手段S1、S2は共にオフしており、電流IS1とIS2は
共にゼロとなり、共振電流Irと負荷電流Ioが等しくな
る。この時点で、主スイッチ手段S2をターンオンする
と、主スイッチ手段S2、コンデンサC2、補助スイッチ手
段S4、ダイオードD3、インダクタLr、コンデンサCrの経
路で共振が始まる。主スイッチ手段S2には、共振電流が
ゼロから流れ始めるのでゼロ電流ターンオンが実現し、
ターンオン損失は殆ど発生しない。図12では、主スイ
ッチ手段S1の電流がゼロ付近になったことを検知して、
電流検出装置の信号DS1が立ち上り、スイッチング・タイ
ミング制御回路に入力される。これをトリガにしてドラ
イブ信号SS2が立ち上り、主スイッチ手段S2をターンオ
ンする。
【0046】時間t2以降は、主スイッチ手段S2を介した
共振が進むと、時間t3において共振電流Irと負荷電流Io
が等しくなり、時間t3以降においてダイオードD2がオン
し始め、共振電流Irから負荷電流Ioを引いた値の電流が
流れる。よって、時間t3以降に主スイッチ手段S2をター
ンオフするとゼロ電流ターンオフが実現し、ターンオフ
損失をほぼゼロにできる。図12では、主スイッチ手段
S2の電流がゼロ付近を通過すると電流検出装置の信号DS
2が立ち下がり、スイッチング・タイミング制御回路に入
力される。これをトリガにしてドライブ信号SS2が立ち
下がり、主スイッチ手段S2をターンオフする。
【0047】さらに共振が進むと、時間t4において共振
電流Irがゼロになり、これを検知して電流検出装置の出
力信号DS4が立ち上り、スイッチング・タイミング制御回
路に入力される。これをトリガにしてドライブ信号SS
3、SS4を立ち下げ、補助スイッチ手段S3とS4を同時にタ
ーンオフする。この時、補助スイッチ手段S4に流れてい
た電流は、ほぼゼロなのでゼロ電流ターンオフが達成さ
れ、また補助スイッチ手段S3には電流が流れていないの
で、ターンオフ損失は殆ど発生しない。時間t4以降にお
いては、負荷電流IoはダイオードD2を流れる。
【0048】図15に、上述の制御方法に対して制御に
変更を加えた実施例を示す。図12との違いは、主スイ
ッチ手段S2のスイッチングを省いていることのみであ
り、この場合においても主スイッチ手段S1でゼロ電流タ
ーンオフ及び補助スイッチ手段S3、S4でゼロ電流ターン
オン、ターンオフが達成できる。共振インダクタLr、共
振コンデンサCr、補助スイッチ手段S3,S4が直列に接続
されて構成される補助回路には電流検出装置が2つ接続
されている。図7に示される共振電流Irの矢印の方向を
正とした時、信号DS3はしきい値をゼロに近い正の値と
し、信号DS4はしきい値をゼロに近い負の値とする。そ
の様に設定すると信号DS3とDS4は図11に示す様な波形
となる。
【0049】次に、図13に、主スイッチング手段S1が
ゼロ電流でターンオンし、補助スイッチ手段S3,S4がゼ
ロ電流でターンオン、ターンオフする過程を示す。
【0050】主スイッチ手段S2はオフしており、ダイオ
ードD2に負荷電流Ioと等しい電流IS2が図7の矢印とは
逆方向に流れている。この時、コンデンサCrには図7に
示す極性で初期電圧値が保たれている。時間t5におい
て、出力電圧制御回路からの信号SS0が立ち下がると、
スイッチング・タイミング回路では、それをトリガにし
てドライブ信号SS3とSS4が立ち上がり、補助スイッチ手
段S3とS4が同時にターンオンする。すると、共振コンデ
ンサCrの初期充電電圧値とコンデンサC1の電圧値(Vin/
2)の差の電圧値により、ダイオードD2、コンデンサCr、
インダクタLr、補助スイッチ手段S3、ダイオードD4、コ
ンデンサC2の経路で共振が始まる。この時、補助スイッ
チ手段S3には共振電流がゼロから流れ始めるので、補助
スイッチ手段においてゼロ電流ターンオンが達成され、
また補助スイッチ手段S4には共振電流は流れないので、
ターンオン損失はほぼゼロとなる。
【0051】時間t5以降は、ダイオードD2には共振電流
Irと負荷電流Ioを合わせた電流IS2が流れる。共振が進
むと時間t6において、ダイオードD2に流れる電流がゼロ
になる。そして、時間t6以降IS1とIS2はゼロ電流とな
り、共振電流Irと負荷電流Ioが等しくなる。この期間に
主スイッチ手段S1をターンオンすると、主スイッチ手段
S1には共振電流がゼロから流れ始め、ゼロ電流ターンオ
ンが実現し、ターンオン損失が殆ど発生しない。図13
では、ダイオードD2に流れる電流IS2がゼロ付近になる
と電流検出装置の出力信号DS2が立ち上り、スイッチン
グ・タイミング制御回路に入力される。これをトリガに
してドライブ信号SS1を立ち上げ、主スイッチ手段S1を
ターンオンする。
【0052】時間t6以降においては、主スイッチ手段S1
には共振電流Irと負荷電流Ioを加えた電流が流れ、共振
が進むと時間t7において共振電流Irがゼロになる。する
と、共振回路に備え付けられている電流検出装置の出力
信号DS3が立ち上がり、スイッチング・タイミング制御回
路に入力される。これをトリガにしてドライブ信号SS
3、SS4が立ち下がり、補助スイッチ手段S3,S4がターン
オフする。その時、補助スイッチ手段S3に流れている電
流はほぼゼロとなるので、ゼロ電流ターンオフが実現
し、ターンオフ損失は殆ど発生しない。一方、時間t7の
手前では、共振電流Irは図7に示す矢印の方向に流れて
おり、補助スイッチ手段S4には電流は流れておらずター
ンオフ損失は発生しない。
【0053】以上述べたように、この実施例において
は、主スイッチ手段及び補助スイッチ手段に流れる電流
を検出し、スイッチングのタイミングを制御することに
より、主スイッチ手段及び補助スイッチ手段におけるゼ
ロ電流ターンオン及びゼロ電流ターンオフを実現でき
る。次に、本発明のさらに他の実施例について図16を
用いて説明する。直流入力電源Vinの両端に、インダク
タL1と主スイッチ手段S1の直流回路が接続され、さらに
主スイッチ手段S1の両端に出力ダイオードD0と出力コン
デンサC0の直列回路が接続される。主スイッチ手段S1に
は並列にダイオードD1が、出力ダイオードD0には並列に
補助スイッチ手段S2が接続されている。さらに、出力コ
ンデンサC0の両端に、補助スイッチ手段S3と補助スイッ
チ手段S4の直列回路が接続され、補助スイッチ手段S3、S
4にはそれぞれ並列にダイオードD3、D4が出力電圧とは逆
極性で接続される。補助スイッチ手段S3と補助スイッチ
手段S4の接続点と、インダクタL1と主スイッチ手段S1の
接続点の間には共振インダクタLrと共振コンデンサCrに
よる直列共振回路が挿入され、出力コンデンサC0の両端
を出力として負荷抵抗R0へ印加される。出力コンデンサ
C0の両端から出力電圧値が検出され、その信号は出力電
圧制御回路に入力される。出力電圧制御回路ではPWM
制御を行い、出力コンデンサC0の両端に安定直流電圧が
得られるように信号SS0のパルス幅を制御する。スイッ
チ手段S1、S2、S3、S4には電流検出装置が接続されてお
り、しきい値電流をゼロ付近としてスイッチ手段に流れ
る電流を検出してパルス信号DS1,DS2,DS3,DS4を出力す
る。スイッチング・タイミング制御回路では、信号SS0
及び電流検出装置の出力信号DS1、DS2、DS3、DS4のパルス
の立ち上り、立ち下りを入力として、スイッチ手段S1、S
2、S3、S4をドライブする信号SS1、SS2、SS3、SS4を出力す
る。スイッチ手段としては、MOSFET,IGBT,BJT等が使用
できる。ここで波形図を使用し、スイッチング損失をほ
ぼゼロにし、かつスイッチング時に発生する電流サージ
及び電圧サージを低減するための制御方法として、各ス
イッチ手段のスイッチングのタイミングを説明する。図
17は主スイッチ手段がスイッチングする1周期分の各
部の波形を示し、1周期中インダクタL1には連続電流IL
1が流れている。
【0054】図18は、主スイッチ手段S1がゼロ電流で
ターンオフし、補助スイッチ手段S2、S4がゼロ電流でタ
ーンオン、ターンオフする過程を示す。主スイッチ手段
S1がオン期間中、インダクタL1は励磁され、主スイッチ
手段S1には図16に示すIS1の矢印の方向にインダクタ
電流IL1が流れている。補助スイッチ手段S2、S3、S4はす
べてオフである。コンデンサCrには図16に示す極性と
は逆の極性で初期電圧値が保たれている。出力電圧制御
回路からの信号SS0が立ち上ると、スイッチング・タイ
ミング制御回路内では、それをトリガにしてドライブ信
号SS4が立ち上り、補助スイッチ手段S4がターンオンす
る。すると、共振コンデンサCrの初期充電電圧値によ
り、補助スイッチ手段S4、主スイッチ手段S1、インダクタ
Lr、コンデンサCrの経路で共振が始まる。この時、補助
スイッチ手段S4には共振電流がゼロから流れ始めるの
で、補助スイッチ手段S4においてゼロ電流ターンオンが
達成され、ターンオン損失はほぼゼロとなる。補助スイ
ッチ手段S4がターンオンした後、共振電流Irが図16に
示す矢印とは逆方向に流れ始め、スイッチングの短い期
間中インダクタL1の電流IL1はほぼ一定と見なせるの
で、主スイッチ手段S1に流れる電流IS1はインダクタ電
流IL1から共振電流Irを引いた値になり、減少し始め
る。時間t1において共振電流Irがインダクタ電流IL1と
等しくなると主スイッチ手段S1に流れる電流IS1がゼロ
となり、時間t1以降共振電流Irがインダクタ電流IL1よ
りも大きくなり、図18に示す時間t1〜t2の間は主スイ
ッチ手段S1に並列に接続されているダイオードD1がオン
する。この期間に主スイッチ手段S1をターンオンするこ
とにより、主スイッチ手段S1においてゼロ電流ターンオ
フが実現し、ターンオフ損失をほぼなくすことができ
る。図18では主スイッチ手段S1の電流IS1がゼロ付近
を通過すると電流検出装置によって検出信号DS1が立ち
上り、スイッチング・タイミング制御回路に入力され
る。これをトリガとしてドライブ信号SS1が立ち下がり
主スイッチ手段S1をオフする。主スイッチ手段S1がター
ンオフした後、ダイオードD1に共振電流Irが流れ続け、
時間t2においてダイオードD1の電流がゼロになると共振
が終了する。時間t2以降においては、インダクタL1の電
流IL1が、共振インダクタLr、共振コンデンサCr、補助ス
イッチ手段S4の経路で流れ、共振コンデンサCrは充電さ
れる。この充電時間を調整することにより、次の共振が
始まる時の共振コンデンサの初期電圧値を変化させ、共
振電流の振幅を調節でき、常にゼロ電流スイッチングを
達成できるようになる。時間t2以降に補助スイッチ手段
S2をターンオンすると、補助スイッチ手段S2、共振イン
ダクタLr、共振コンデンサCr、補助スイッチ手段S4の経
路で共振電流が流れ始める。共振電流はゼロから流れ始
めるので、補助スイッチ手段S2はゼロ電流ターンオンが
達成され、ターンオン損失はほぼゼロとなる。図18で
は、電流検出装置の検出信号DS1の立ち上がりがスイッ
チング・タイミング制御回路に入力され、それをトリガ
にして遅れ時間(t3-t1)が経った後にドライブ信号SS2を
立ち上げ補助スイッチ手段S2をターンオンする。この時
スイッチング・タイミング制御回路において遅れ時間(t
3-t1)は時間(t1-t2)よりも長くするようにコントロール
される。
【0055】時間t3において補助スイッチ手段S2がター
ンオンすると、図16に示すIS2の矢印とは逆方向に共
振電流が流れる。共振が進むと時間t4において補助スイ
ッチ手段S2に流れる電流IS2の方向が変わり、電流検出
装置の検出信号DS2が立ち上がり、スイッチング・タイ
ミング制御回路に入力される。検出信号DS2の立ち上が
りをトリガにして、ドライブ信号SS2が立ち下がり補助
スイッチ手段S2がターンオフする。その時、補助スイッ
チ手段S2はゼロ電流ターンオフとなり、ターンオフ損失
はほとんど発生しない。時間t4以降、出力ダイオードD0
がオンし、共振電流Irとインダクタ電流IL1を合わせた
電流が流れる。さらに共振が進むと、時間t5において補
助スイッチ手段S4に流れる電流の方向が変化する。する
と、電流検出装置の検出信号DS4が立ち上り、スイッチ
ング・タイミング制御回路に入力される。そして、信号
DS4の立ち上りをトリガにしてドライブ信号SS4が立ち下
がり、補助スイッチ手段S4はターンオフされる。この
時、補助スイッチ手段S4はゼロ電流ターンオフとなり、
ターンオフ損失はほとんど発生しない。時間t5以降、補
助スイッチ手段S4に並列に接続されているダイオードD4
に共振電流Irが流れるが、時間t6においてダイオードD4
により共振電流Irが阻止され共振が終了する。よって、
時間t6以降出力ダイオードD0を介してインダクタ電流IL
1が流れ、インダクタL1の励磁エネルギーが出力コンデ
ンサCoに伝送される。次に、図19は、主スイッチ手段
S1がゼロ電流でターンオンし、補助スイッチ手段S3がゼ
ロ電流でターンオン、ターンオフする過程を示す。出力
ダイオードD0にはインダクタ電流IL1が流れている。主
スイッチ手段S1がターンオフする時に行われた共振によ
ってコンデンサCrには図16に示す極性で初期電圧値が
保たれている。出力電圧制御回路からの信号SS0が立ち
下がると、スイッチング・タイミング制御回路では、そ
れをトリガにしてドライブ信号SS3が立ち上がり、補助
スイッチ手段S3がターンオンする。時間t7において補助
スイッチ手段S3がターンオンすると、共振コンデンサCr
の初期電圧値により、共振コンデンサCr、共振インダク
タLr、出力ダイオードD2の経路で共振が始まる。この
時、補助スイッチ手段S3には共振電流がゼロから流れ始
めるので、補助スイッチ手段S3においてゼロ電流ターン
オンが達成され、ターンオン損失はほぼゼロとなる。
【0056】共振電流Irが図16に示す矢印の方向に流
れ、ダイオードD0にはインダクタ電流IL1と共振電流Ir
を合わせた電流が流れる。共振が進むと、時間t8におい
て補助スイッチ手段S3に流れる電流の方向が変化し、電
流検出装置の検出信号DS3が立ち上り、スイッチング・タ
イミング制御回路に入力される。そして、信号DS3の立
ち上がりをトリガにして、ドライブ信号SS3が立ち下が
り、補助スイッチ手段S3はターンオフされる。この時、
補助スイッチ手段S3はゼロ電流ターンオフとなり、ター
ンオフ損失はほとんど発生しない。時間t8以降、共振電
流Irの方向が反転し、インダクタ電流IL1と共振電流Ir
を合わせた電流が減少し、ついには時間t9においてダイ
オードD0に流れていた電流がゼロになる。その時に補助
スイッチ手段S2の電流検出装置の検出信号DS2が立ち下
がり、スイッチング・タイミング制御回路に入力され
る。そして、信号DS2の立ち下がりをトリガにして、ド
ライブ信号SS1が立ち上がり主スイッチ手段S1がターン
オンする。時間t9では、すべてのインダクタ電流IL1が
共振回路に流れ込んでいる。その状態で主スイッチ手段
S1がターンオンすると、出力コンデンサC0、ダイオードD
3、共振コンデンサCr、共振インダクタLrの経路ができ、
図16の矢印とは逆向きに流れていた共振電流Irが減少
し始める。すなわち、インダクタ電流IL1と共振電流Ir
の差の電流がゼロから増加し、その電流が主スイッチ手
段S1に流れるので、主スイッチ手段S1はゼロ電流ターン
オンが達成され、スイッチ手段S1のターンオン損失は、
ほぼゼロとなる。主スイッチ手段S1がターンオンした
後、時間t10において共振電流Irはゼロとなり、インダ
クタ電流IL1が出力ダイオードD0を通して出力コンデン
サC0に流れ込む。
【0057】本発明の別の実施例を図20に示す。この
回路では、図16の回路から、出力ダイオードD0に並列
に接続されている補助スイッチ手段S2と信号DS2を出力
する電流検出装置を取り外している。ここで、波形図を
使用して、スイッチング損失をほぼゼロにし、かつスイ
ッチング時に発生する電流サージ及び電圧サージを低減
するための制御方法を説明する。図21は主スイッチ手
段がスイッチングする1周期分の各部の波形を示し、1
周期中インダクタL1には連続電流IL1が流れている。図
22は、主スイッチ手段S1がゼロ電流でターンオフし、
補助スイッチ手段S4がゼロ電流でターンオン、ターンオ
フする過程を示す。主スイッチ手段S1がオン期間中、イ
ンダクタL1は励磁され、主スイッチ手段S1には図20に
示す矢印IS1のの方向に電流が流れている。コンデンサC
rには図20に示す極性とは逆の極性で初期電圧値が保
たれている。出力電圧制御からの信号SS0が立ち上がる
と、スイッチング・タイミング制御回路内では、それを
トリガにしてドライブ信号SS4が立ち上がり、補助スイ
ッチ手段S4がターンオンする。すると共振コンデンサCr
の初期充電電圧により、補助スイッチ手段S4、主スイッ
チ手段S1、インダクタLr、コンデンサCrの経路で共振が始
まる。この時、補助スイッチ手段S4には共振電流がゼロ
から流れ始めるので、補助スイッチ手段S4においてゼロ
電流ターンオンが達成され、ターンオン損失はほぼゼロ
となる。補助スイッチ手段S4がターンオンした後、主ス
イッチ手段S1に流れる電流IS1は減少し始め、時間t1に
おいて主スイッチ手段S1に流れる電流S1がゼロとなり、
時間t1以降においては主スイッチ手段S1に並列に接続さ
れているダイオードD1がオンする。この期間に主スイッ
チ手段S1をターンオフすることにより、主スイッチ手段
S1においてゼロ電流ターンオフが実現し、ターンオフ損
失をほぼなくすことができる。図22では、主スイッチ
手段S1の電流IS1がゼロ付近を通過すると電流検出装置
によって検出信号DS1が立ち上り、スイッチング・タイ
ミング制御回路に入力される。これをトリガとしてドラ
イブ信号SS1が立ち下がり主スイッチ手段S1をオフす
る。主スイッチ手段S1がターンオフした後、ダイオード
D1に共振電流Irが流れ続け、時間t2においてダイオード
D1の電流がゼロになると共振が終了する。時間t2以降に
おいては、インダクタL1の電流IL1が、共振インダクタL
r、共振コンデンサCr、補助スイッチ手段S4の経路で流
れ、共振コンデンサCrが充電される。そして、共振コン
デンサCrの電圧が出力電圧を越えると、共振電流Irが減
少し始め、同時に出力ダイオードD0がオンし、インダク
タ電流IL1と共振電流Irの差の電流が出力ダイオードD0
に流れる。共振が進むと時間t3において補助スイッチ手
段S4に流れる共振電流Irの方向が変わり、電流検出装置
の検出信号DS4が立ち上がり、スイッチング・タイミン
グ制御回路に入力される。検出信号DS4の立ち上がりを
トリガにして、ドライブ信号SS4が立ち下がり、補助ス
イッチ手段S4がターンオフする。その時、補助スイッチ
手段S4はゼロ電流ターンオフすることになり、ターンオ
フ損失はほとんど発生しない。時間t3以降は、ダイオー
ドD4に共振電流Irが流れ、さらに共振が進むと時間t4に
おいてダイオードD4により共振電流が阻止され共振が終
了する。時間t4以降においては、出力ダイオードD0を介
してインダクタ電流IL1が流れ、インダクタL1の励磁エ
ネルギーが出力コンデンサC0に伝送される。
【0058】次に、図23は、主スイッチ手段S1がゼロ
電流でターンオンし、補助スイッチ手段S3がゼロ電流で
ターンオン、ターンオフする過程を示す。出力ダイオー
ドD0にはインダクタ電流IL1が流れている。主スイッチ
手段S1がターンオフする時の共振によってコンデンサCr
には図20に示す極性で初期電圧値が保たれている。出
力電圧制御回路からの信号SS0が立ち下がると、スイッ
チング・タイミング制御回路では、それをトリガにして
ドライブ信号SS3が立ち上がり、補助スイッチ手段S3が
ターンオンする。時間t5において補助スイッチ手段S3が
ターンオンすると、共振コンデンサCrの初期電圧値によ
り、共振コンデンサCr、共振インダクタLr、出力ダイオー
ドD2の経路で共振が始まる。この時、補助スイッチ手段
S3には共振電流がゼロから流れ始めるので、補助スイッ
チ手段S3においてゼロ電流ターンオンが達成され、ター
ンオン損失はほぼゼロとなる。共振電流Irが図20に示
す矢印の方向に流れ、ダイオードD0にはインダクタ電流
IL1と共振電流Irを合わせた電流が流れる。共振が進む
と時間t6において補助スイッチ手段S3に流れる共振電流
Irの方向が変化し、電流検出装置の検出信号DS3が立ち
上り、スイッチング・タイミング制御回路に入力され
る。そして、信号DS3の立ち上りをトリガにして、ドラ
イブ信号SS3が立ち下がり、補助スイッチ手段S3はター
ンオフされる。この時、補助スイッチ手段S3はゼロ電流
ターンオフとなり、ターンオフ損失はほとんど発生しな
い。時間t6以降、共振が進み、ダイオードD0電流が減少
し時間t7においてゼロになると、すべてのインダクタ電
流IL1が共振回路に流れ込む。そして、補助スイッチ手
段S3がオンしてから時間(t8-t5)が経過した後、主スイ
ッチ手段S1をターンオンするように、スイッチング・タ
イミング制御回路において制御を行う。その時、ゼロ電
流スイッチングを行うために、時間(t8-t5)は時間(t7-t
5)よりも長く設定する。時間t8において主スイッチ手段
S1がターンオンすると、出力コンデンサC0、ダイオードD
3、共振コンデンサCr、共振インダクタLrの経路ができ、
インダクタ電流IL1と同じ大きさで流れていた共振電流I
rが減少し始める。よって、主スイッチ手段S1に流れる
電流IS1はインダクタ電流IL1から共振電流Irを引いた値
になりゼロから傾きを持って増加し、主スイッチ手段S1
はゼロ電流ターンオンが達成され、ターンオン損失は、
ほぼゼロとなる。期間(t8-t7)は共振コンデンサCrがイ
ンダクタ電流IL1によって充電されており、この時間に
より次の共振を行う時の共振コンデンサCrの初期電圧値
を調節できる。よって、共振電流Irのピーク値をインダ
クタ電流IL1よりも大きく設定することにより、ゼロ電
流スイッチングが確実に達成できる。以上に示すスイッ
チング制御方法により、主スイッチ手段S1、補助スイッ
チ手段S3、S4のすべてにおいてゼロ電流ターンオン、ゼ
ロ電流ターンオフが可能となりスイッチング損失をほぼ
ゼロにでき、かつ電圧サージ及び電流サージが発生する
ことがなく、ノイズの低減が可能となる。次に、主スイ
ッチ手段S1をゼロ電流スイッチングする条件について述
べる。この制御方法では、主スイッチ手段S1がスイッチ
ングする手前で補助スイッチをターンオンすることによ
って共振電流を流し、その共振電流を利用して主スイッ
チ手段においてゼロ電流スイッチングを可能にしてい
る。補助スイッチ手段をターンオンする時、共振コンデ
ンサCrには初期電圧値が保たれている。そして、共振電
流Irの振幅は、共振コンデンサCrの初期電圧値及び共振
回路の特性インピーダンスによって決まる。ゼロ電流ス
イッチングを達成するためには、補助スイッチ手段をタ
ーンオンした後、共振電流Irがインダクタ電流IL1より
も等しいか又は大きくなり、主スイッチ手段S1に並列に
接続されているダイオードD1がオンする必要がある。補
助スイッチ手段がターンオンする時の共振コンデンサCr
の初期電圧値をVcとすると、以下の式(3)が、主スイッ
チ手段S1においてゼロ電流スイッチングを達成する条件
となる。 Vc>IL1・(LR/CR)・・・・・・・・・・(3) 但し、IL1はインダクタL1の最大電流値 LRはインダクタンス値 CRはキャパシタンス値 したがって、この条件を満たすように共振コンデンサCr
の初期電圧値Vcを設定することによって、ゼロ電流スイ
ッチングが実現できる。
【0059】図24は、図2の変形例の回路を示す。こ
の回路では、インダクタLrとコンデンサCrの直列回路に
電流検出器を設けてこの直列回路に流れる電流を表す電
流信号DS1aを生成し、同時に、主スイッチ手段S1、S2の
接続点と出力回路Aとを結ぶ出力ラインに別の電流検出
器を設けてこの出力ラインに流れる電流を表す電流信号
DS1bを生成する。この場合、2つの電流信号DS1a、DS1b
の和がゼロ又はその近傍になる点をしきい値と定め、該
電流信号DS1a、DS1bの和がこのしきい値をクロスしたと
き主スイッチ手段S1をターンオフする。この制御によ
り、ゼロ電流での主スイッチ手段S1のターンオフが可能
である。補助スイッチ手段S3は、電流信号DS1aがゼロ
又はその近傍になる点をしきい値と定め、該電流信号DS
1aがこのしきい値をクロスしたときにターンオフする。
この制御により、ゼロ電流での補助スイッチ手段S3の
ターンオフが可能である。
【0060】次に、主スイッチ手段S1をゼロ電流でター
ンオンする制御について説明する。主スイッチ手段S1が
オフ状態では、出力回路Aに矢印Ioで示す方向に流れる
電流は、第2の主スイッチ手段を構成するダイオードD2
を通って流れており、共振用コンデンサCrには初期電圧
値が保持されている。ここで、出力電圧制御回路Cから
の制御信号SS0が立ち上がると、それをトリガとして
ドライブ信号SS4が立ち上がり、補助スイッチ手段S
4がターンオンする。その結果、共振電流がIrで示す方
向に流れ始める。
【0061】共振が進むと、スイッチ手段S4に流れる電
流がゼロ点を横切るゼロクロスが発生する。このゼロク
ロスは、インダクタLrとコンデンサCrの間に接続した電
流検出器の検出出力信号DS1aに表れ、この電流信号DS1a
を比較器(図示せず)に通すことにより検出され、検出
信号が発生される。この検出信号により、ドライブ信号
SS4が立ち下がり、補助スイッチ手段S4がターンオ
フする。上述のゼロクロスが発生した後においては、補
助スイッチ手段S4に並列に接続されたダイオードD4
がオン状態となるので、制御の遅れにより補助スイッチ
手段S4のターンオフするタイミングにずれが生じてて
も、ダイオードD4のオン期間である限り、補助スイッ
チ手段S4はゼロ電流ターンオフが可能である。
【0062】さらに共振が進むと、共振電流と出力回路
に流れる出力電流I0が等しくなる。したがって、主スイ
ッチ手段S1に流れる電流IS1とダイオードD2に流れ
る電流IS2がゼロになる。その結果、ダイオードD2の
両端間の電圧が上昇し始める。このダイオードD2の両
端間電圧を検出し、その検出信号を出力電圧制御回路C
においてしきい値を持つ比較器に通すことにより、制御
信号を得ることができ、この制御信号によりドライブ信
号SS1が立ち上がり、主スイッチ手段S1がターンオ
ンする。この時、ダイオードD2に流れる電流はゼロに
なっているので、リカバリ電流による損失は発生せず、
主スイッチ手段S1に流れる電流は共振電流により傾き
をもって上昇するので、主スイッチ手段S1はゼロ電流
ターンオンが達成される。
【0063】図25は、図7と同様な回路でゼロ電流ス
イッチングを行う他の例を示すものである。主スイッチ
手段S1、S2及び補助スイッチ手段S3、S4は高周
波スイッチングされ、主スイッチ手段S5、S6は出力
電圧波形と同じ周波数の低周波でスイッチングされる。
出力回路の出力端に交流出力電圧が発生し、この出力電
圧を検出した信号が出力電圧制御回路Cに入力される。
出力電圧制御回路Cはデューティ比制御した方形波信号
SS0を出力し、この方形波信号SS0はスイッチング
タイミング制御回路Mに入力される。スイッチングタイ
ミング制御回路Mは、スイッチ手段S1、S2、S3、
S4、S5、S6を制御するドライブ信号を発生する。
【0064】インダクタLrとコンデンサCrからなる直列
共振回路には、共振電流を検出するための電流検出器が
配置されて、矢印Irで示す方向とは逆の方向を正とする
電流検出信号DS1を発生する。また、負荷電流を検出す
るため、主スイッチ手段S1、S2の接続点から出力回路に
至る出力ラインに電流検出器が配置されて、矢印I0で示
す方向とは反対の方向を正とする電流検出信号DS2を発
生する。さらに、共振コンデンサCrの両端電圧を検出す
るために、電圧検出器が配置されて、電圧信号Vcrを発
生する。
【0065】この回路における各スイッチ手段の作動
は、図7について述べたのと同様である。したがって、
作動についての詳細な説明は省略し、主スイッチ手段S
1のゼロ電流ターンオフ作動について、説明する。波形
は図12に示す。ここでは、補助スイッチ手段S3と主
スイッチ手段S6はスイッチングの1周期中オン状態に
あり、主スイッチ手段S1がオン状態のとき、主スイッ
チ手段S1、S6を通って出力ラインに電流I0が矢印方
向に流れており、共振用コンデンサCrには初期電圧が保
持されている。
【0066】この状態で、出力電圧制御回路Cからの制
御信号SS0が立ち下がると、それをトリガーとしてドラ
イブ信号SS4が立ち上がり、補助スイッチ手段S4がタ
ーンオンされる。この時点で、共振電流Irが矢印方向に
流れ始める。その結果、主スイッチ手段S1に流れる電
流は、共振電流によって減少し始める。共振が進むと、
主スイッチ手段S1の電流がゼロ点を横切り、電流信号
DS1、DS2の和もゼロ点を横切る。電流信号DS1、DS2の和
を表す信号を、しきい値をもった比較器に通すことによ
り、この信号のゼロクロスを検出し、ドライブ信号SS
1を立ち下がらせ、主スイッチ手段S1をターンオフさ
せる。
【0067】主スイッチ手段S1の電流及び電流信号DS
1、DS2の和を表す信号が上述のようにゼロクロスした後
は、主スイッチ手段S1に並列に接続されたダイオード
D1がオン状態となる。したがって、制御の遅れにより
主スイッチ手段S1のターンオフタイミングがずれたと
しても、ダイオードD1がオン状態にある期間であれば
主スイッチ手段S1においてゼロ電流ターンオフを達成
することが可能である。
【0068】共振が進むと、共振用コンデンサCrの両端
電圧信号Vcrの極性が反転する。この電圧信号の極性の
反転を比較器により検出し、ドライブ信号SS2を立ち上
がらせて主スイッチ手段S2をターンオンする。
【0069】さらに共振が進むと、インダクタLrと共振
用コンデンサCrからなる直列共振回路に流れる共振電流
Irにゼロクロスが発生する。このゼロクロスが電流信号
DS1により検出され、ドライブ信号SS3、SS4が立ち下が
り、補助スイッチ手段S3、S4がターンオフする。制
御の遅れによって補助スイッチ手段S3、S4がターン
オフされるタイミングにずれを生じても、該ダイオード
D3によって共振が終了するため、補助スイッチ手段S
3、S4においてはゼロ電流ターンオフが達成される。
【0070】次に、主スイッチ手段S1がゼロ電流状態
でターンオンされる制御について説明する。波形は図1
3に示す。主スイッチ手段S1のオフ状態では、出力電
流I0は、主スイッチ手段S2に並列に接続されたダイオ
ードD2を通って出力ラインに矢印方向に流れており、
共振用コンデンサCrには初期電圧が保持されている。こ
こで、ドライブ信号SS4が立ち上がると、補助スイッチ
手段S4がターンオンし、共振電流Irが矢印で示す方向
に流れ始める。共振が進むと、ダイオードD2に流れる
電流が減少し始めて、やがてはゼロ点になる。その結
果、ダイオードD2の両端間の電圧が上昇し始める。こ
のダイオードD2の両端間の電圧を検出して、その検出
信号を、手段電圧制御回路Cにおいてしきい値を持つ比
較器に通すことにより、制御信号を得ることができる。
この制御信号によりドライブ信号SS1を立ち上がらせ、
主スイッチ手段S1をターンオンする。この時点では、
ダイオードD2に流れる電流はゼロになっているので、
リカバリ電流による損失は発生しない。また、主スイッ
チ手段S1に流れる電流は傾きをもって上昇するので、
主スイッチ手段S1においてゼロ電流ターンオンを達成
できる。
【0071】さらに共振が進むと、共振電流Irにゼロク
ロスが発生する。このゼロクロスをしきい値をもった比
較器で検出し、ドライブ信号SS3、SS4を立ち下がらせる
ことにより、補助スイッチ手段S3、S4をターンオフ
する。制御の遅れにより実際に補助スイッチ手段S3、
S4がターンオフするタイミングにずれを生じても、ダ
イオードD4によって共振が終了するので、補助スイッ
チ手段S3、S4においてゼロ電流ターンオフを達成で
きる。
【0072】図26は、図20に示す回路において、ゼ
ロ電流スイッチングを行う他の例を示すものである。ま
ず、主スイッチ手段S1がゼロ電流でターンオフする過
程を説明する。主スイッチ手段S1がオン状態にあると
きには、入力電流IL1が主スイッチ手段S1に流れてお
り、共振用コンデンサCrには初期電圧が保持される。こ
の状態で、ドライブ信号SS4が立ち上がると、補助スイ
ッチ手段S4がターンオンし、共振電流Irが矢印で示す
方向とは反対方向に流れ始める。したがって、主スイッ
チ手段S1に流れる電流は共振電流によって減少し始め
る。共振が進むと、主スイッチ手段S1を流れる電流IS
1がゼロ点を横切る。同時に、入力電流の検出信号DS1と
共振電流の検出信号DS2の和を表す電流信号にもゼロク
ロスが発生する。このゼロクロスを検出してドライブ信
号SS1を立ち下がらせ、主スイッチ手段S1をターンオ
フする。ゼロクロス電流信号DS1、DS2の和を表す電流信
号にゼロクロスが発生した後は、主スイッチ手段S1に
並列に接続されたダイオードD1がオン状態にあり、制
御の遅れによって主スイッチ手段S1のターンオフタイ
ミングにずれを生じても、ダイオードD1のオン期間で
ある限り、主スイッチ手段S1においてゼロ電流ターンオ
フが達成できる。
【0073】共振が進むと、スイッチ手段S4を流れる
電流にゼロクロスが発生し、このゼロクロスが電流信号
DS2によって検出される。ここで、ドライブ信号SS4を立
ち下がらせ、スイッチ手段S4をターンオフする。スイ
ッチ手段S4の電流にゼロクロスが発生した後は、該ス
イッチ手段S4に並列に接続されたダイオードD4がオ
ン状態となる。したがって、制御に遅れを生じて、実際
にスイッチ手段S4がターンオフするタイミングにすれ
を生じても、ダイオードD4がオン状態にある期間であ
る限り、スイッチ手段S4においてゼロ電流ターンオフ
を達成できる。
【0074】次に、主スイッチ手段S1をターンオンす
る過程について説明する。手段スイッチ手段S1がオフ
状態にある場合には、入力電流IL1は主スイッチ手段を
構成するダイオードD0を通って流れており、共振用コン
デンサCrには初期電圧が保持されている。ここで、ドラ
イブ信号SS3が立ち上がらせ、補助スイッチ手段S3を
ターンオンする。これによって、共振電流Irが矢印の方
向に流れ始める。共振が進むと、補助スイッチ手段S3
に流れる電流がゼロ点を横切る状態が発生する。この電
流のゼロクロスは、電流信号DS2によって検出される。
そこで、ドライブ信号SS3を立ち下がらせ、補助スイッ
チ手段S3をターンオフする。この電流のゼロクロスが
発生した後は、補助スイッチ手段S3に並列に接続され
たダイオードD3がオン状態になる。したがって、制御
の遅れにより補助スイッチ手段S3がターンオフするタ
イミングにずれがあっても、ダイオードD3がオン状態
にある期間であれば、補助スイッチ手段S3のゼロ電流
ターンオフを実現できる。
【0075】さらに共振が進むと、共振電流Irと入力電
流IL1とが等しくなり、主スイッチ手段S1に流れる電
流とダイオードD0に流れる電流がゼロになる。そのた
め、主スイッチ手段S1の両端間における電圧が上昇し
始める。この電圧上昇を、しきい値を有する比較器によ
り検出してドライブ信号を立ち上がらせ、主スイッチ手
段S1をターンオンする。この時点では、ダイオードD0
に流れる電流がゼロになっているので、リカバリ電流に
よる損失は発生しない。また、主スイッチ手段S1に流
れる電流は共振電流の影響で傾きをもって上昇するの
で、主スイッチ手段S1においてゼロ電流ターンオンを
達成できる。
【0076】図27は、本発明によるブーストアップコ
ンバータの他の実施形態を示す。この実施形態では、図
25に示す回路とほぼ同様な回路を用い、入出力端子の
位置を変更している。すなわち、2つの主スイッチ手段
S1、S2の接続点の端子が一方の入力端子として使用
され、主スイッチ手段S1、S2の両端の端子が出力端
子となる。共振電流を検出するためにインダクタLrと
コンデンサCrとからなる共振回路に電流検出器が配置
され、電流Irの矢印方向を正方向とする電流信号DS2を
形成する。入力端子に至る入力ラインにも電流検出器が
配置され、電流Iiの矢印方向を正方向とする電流信号DS
1を形成する。
【0077】この回路において、主スイッチ手段S2が
ゼロ電流でターンオフする過程を説明する。波形は図9
に示すものと同様である。ただし、図9における電流IS
1、IS2がそれぞれ図27に示す電流IS2、IS1に対応す
る。の主スイッチ手段S2がオン状態のとき、入力ライ
ンに矢印で示す電流Iiが主スイッチ手段S2に流れてお
り、共振用コンデンサCrには初期電圧が保持されてい
る。この状態で出力電圧制御回路Cからの制御信号SS
0が立ち下がると、それをトリガーにしてスイッチング
タイミング制御回路Mからのドライブ信号SS4が立ち上
がり、補助スイッチ手段S4がターンオンする。その結
果、共振電流Irが矢印とは反対方向に流れ始める。する
と、共振電流Irによって主スイッチ手段S2に流れる電
流が減少し、ゼロ点を横切るゼロクロスが生じる。同時
に電流Irと電流Iiの和を表す電流信号にもゼロクロスが
生じる。このゼロクロスを検出してドライブ信号を立ち
下がらせ、主スイッチ手段S2をターンオフする。上記
したゼロクロス発生後には、共振電流Irによって主スイ
ッチ手段S2に並列接続されたダイオードD2がオン状
態になる。したがって、制御の遅れによって主スイッチ
手段S2がターンオフするタイミングがずれたとして
も、該ダイオードD2がオン状態にある期間であれば、
主スイッチ手段S2をゼロ電流でターンオフさせること
ができる。
【0078】共振が進むと、共振コンデンサCrの両端電
圧Vcrの極性が反転する。この極性の反転を検出してド
ライブ信号SS1を立ち上がらせ、主スイッチ手段S1を
ターンオンする。さらに共振が進むと、補助スイッチ手
段S4に流れる共振電流Irにゼロクロスが生じる。この
共振電流のゼロクロスは電流信号DS2によって検出され
る。ここで、ドライブ信号SS4が立ち下がり、補助スイ
ッチ手段S4がターンオフする。この場合も、補助スイ
ッチ手段S4に並列接続されたダイオードD4の作用に
より、該ダイオードD4のオン期間であれば、補助スイ
ッチ手段S4のゼロ電流ターンオフを達成することがで
きる。
【0079】次に、主スイッチ手段S2がゼロ電流でタ
ーンオンする過程について以下に説明する。波形は図1
0に示すものと同様である。ただし、図10における電
流IS1、IS2が図27の回路における電流IS2、IS1にそれ
ぞれ対応する。この場合には、入力ラインの電流Iiが主
スイッチ手段S1に並列接続されたダイオードD1に流
れており、共振用コンデンサCrには初期電圧値が保持さ
れている。この状態で出力電圧制御回路Cからの制御信
号が立ち上がると、それをトリガーにしてドライブ信号
SS4が立ち上がり、補助スイッチ手段S4がターンオン
する。これによって、共振電流が矢印Irとは反対方向に
流れ始める。
【0080】共振が進むと、ダイオードD1に流れる電
流IS1が減少し始める。この電流IS1がゼロになると、ダ
イオードD1の両端の電圧が上昇し始める。このダイオ
ードD1の両端間電圧を検出し、その検出信号を、出力
電圧制御回路Cにおいてしきい値をもつ比較器に通すこ
とにより、制御信号を得ることができる。この制御信号
によりドライブ信号SS2を立ち上がらせ、主スイッチ手
段S2をターンオンする。この時には、ダイオードD1
に流れる電流はゼロになっているので、リカバリ電流に
よる損失は発生しない。また、主スイッチ手段S2に流
れる電流は、共振電流により傾きをもって上昇するの
で、主スイッチ手段S2においてゼロ電流ターンオンが
達成できる。
【0081】さらに共振が進むと、補助スイッチ手段S
4に流れる共振電流Irに、ゼロ点を横切るゼロクロスが
生じる。この共振電流のゼロクロスは、電流信号DS2に
より検出され、その検出に応答してドライブ信号SS4を
立ち上がらせ、主スイッチ手段S4をターンオフする。
ダイオードD4の作用により、主スイッチ手段S4のタ
ーンオフのタイミングにずれが生じても、ダイオードD
4のオン期間である限りゼロ電流ターンオフを達成でき
ることは、先に述べた実施形態におけると同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の部分共振PWMコンバータにおける
基本回路構成を示す回路図である。
【図2】 本発明の部分共振PWMコンバータを適用し
た単相インバータ回路の例を示す回路図である。
【図3】 図2の回路における各部の電流電圧波形図で
ある。
【図4】 図3に示す波形の一部を拡大して示す拡大図
である。
【図5】 図3に示す波形の残りの部分を拡大して示す
拡大図である。
【図6】 本発明の他の実施例による部分共振PWMコ
ンバータにおける基本回路構成を示す回路図である。
【図7】 図6の部分共振PWMコンバータを適用した
単相インバータ回路の回路図である。
【図8】 図7の回路における各部の電流電圧波形の全
体を示す波形図である。
【図9】 図8に示す波形の前半部を示す拡大波形図で
ある。
【図10】図8に示す波形の後半部を示す拡大波形図で
ある。
【図11】別の例による図7の回路における各部の電流
電圧波形の全体を示す波形図である。
【図12】図11に示す波形の前半部を示す拡大波形図
である。
【図13】図11に示す波形の後半部を示す拡大波形図
である。
【図14】図8の例において、一部制御方法に変更を加
えた場合の図9に相当する別の例の波形図である。
【図15】図11の例において、一部制御方法に変更を
加えた場合の図9に相当する例の波形図である。
【図16】本発明の部分共振PWMブーストコンバータ
回路のさらに他の実施例を示す回路図である。
【図17】図16の回路における各部の電流電圧波形を
示す図である。
【図18】図17における拡大図である。
【図19】図17における拡大図である。
【図20】本発明の別な部分共振PWMブーストコンバ
ータ回路の実施例を示す回路図である。
【図21】図20の回路における各部の電流電圧波形で
ある。
【図22】図21における部分拡大図である。
【図23】図22における部分拡大図である。
【図24】本発明による他の制御の例を示す図2と同様
な回路の図である。
【図25】本発明によるさらに他の制御の例を示す図7
と同様な回路の図である。
【図26】本発明によるさらに他の制御の例を示す図2
0と同様な回路の図である。
【図27】図25に示す回路と同様な回路において入出
力端子として異なる端子を使用した実施形態を示す図で
ある。
【符号の説明】
Vin 直流電圧源 S1、S2、S3、S4 主スイッチ手段 S3、S4 補助スイッチ手段 Cr 共振用コンデンサ Lr 共振用インダクタ D1、D2、D3、D4、D5、D6 ダイオード
【符号の説明】
Vin 直流電圧源 S1、S2、S3、S4 メインスイッチ素子 S3、S4 補助スイッチ素子 Cr 共振用コンデンサ Lr 共振用インダクタ D1、D2、D3、D4、D5、D6 ダイオード素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 一行 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5H007 AA01 CB05 CB06 CB22 CC07 CC09 DA06 DB01 DC02 DC05 EA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された第1及び第2主スイッ
    チ手段からなる主スイッチ回路が直流電源に並列に接続
    され、前記主スイッチ手段にはそれぞれ並列に、前記直
    流電源の極性とは逆方向にダイオードが接続され、前記
    第1及び第2主スイッチ手段の接合点に出力回路が設け
    られ、 直列に接続された第1及び第2補助スイッチ手段からな
    る補助スイッチ回路が前記直流電源に並列に接続され、
    前記補助スイッチ手段の各々にはそれぞれ並列に、前記
    直流電源の極性とは逆方向にダイオードが接続され、前
    記第1及び第2スイッチ手段の接合点と、前記第1及び
    第2補助スイッチ手段の接合点との間に、コンデンサと
    インダクタより成る直列共振回路が挿入され、前記第1
    及び第2主スイッチ手段を交互にオンオフすることによ
    り交流又は直流電力を送出するようになったコンバータ
    において、前記主スイッチ手段がスイッチングする手前
    で前記補助スイッチ手段をオンし、少なくとも前記主ス
    イッチ手段において、該主スイッチ手段に並列に接続さ
    れたダイオードがオンになる付近、又は該ダイオードが
    オン期間にあるときに該主スイッチ手段をオフするよう
    に、スイッチングのタイミングを制御することにより、
    前記主スイッチ手段をゼロ電流ターンオフを可能とし、
    かつ前記第1及び第2主スイッチ手段がオフし、前記直
    列共振回路に負荷電流が流れている期間に一方の主スイ
    ッチ手段をターンオンすることにより、該主スイッチ手
    段に流れる電流がゼロから傾きを持って増加することに
    よってゼロ電流ターンオンを可能とした制御手段を備え
    る、ことを特徴とする部分共振PWMコンバータ。
  2. 【請求項2】 直列接続された第1及び第2主スイッチ
    手段からなる主スイッチ回路と、直列接続された第1及
    び第2コンデンサからなるコンデンサ回路とがそれぞれ
    直流電源に並列に接続され、前記主スイッチ手段の各々
    にはそれぞれ並列に、直流電源の極性とは逆方向にダイ
    オードが接続され、 前記第1及び第2主スイッチ手段の接続点と前記第1及
    び第2コンデンサの接続点との間に、補助スイッチ手段
    を二つ直列に接続しそれぞれの補助スイッチ手段に並列
    にダイオードを接続した双方向スイッチ手段と、インダ
    クタとコンデンサからなる直列共振回路とが直列に挿入
    され、 第1及び第2主スイッチ手段の接続点に出力回路が設け
    られ、前記主スイッチ手段を交互にオンオフすることに
    より交流又は直流電力を出力を発生するコンバータにお
    いて、 前記主スイッチ手段がスイッチングする手前で前記補助
    スイッチ手段をオンし、少なくとも前記主スイッチ手段
    において、該主スイッチ手段に並列に接続されたダイオ
    ードがオンになる付近、又は該ダイオードがオン期間に
    あるときに該主スイッチ手段をオフするように、スイッ
    チングのタイミングを制御することによって、前記主ス
    イッチ手段をゼロ電流ターンオフを可能とし、かつ前記
    第1及び第2主スイッチ手段がオフし、前記直列共振回
    路に負荷電流が流れている期間に一方の主スイッチ手段
    をターンオンすることにより、主スイッチ手段に流れる
    電流がゼロから傾きを持って増加するようにすることに
    よってゼロ電流ターンオンを可能とした制御手段を備え
    る、ことを特徴とする部分共振PWMコンバータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載したコンバ
    ータであって、前記制御手段は、前記補助スイッチ手段
    において、該補助スイッチ手段に並列に接続されたダイ
    オードがオン期間にあるときに該補助スイッチ手段をオ
    フするように、スイッチングのタイミングを制御するも
    のであることを特徴とする部分共振PWMコンバータ。
  4. 【請求項4】 直流電源にインダクタと主スイッチ手段
    が直列に接続され、前記インダクタと前記主スイッチ手
    段の接続点に出力ダイオードを介して出力コンデンサの
    一方の端子が接続され、前記出力コンデンサの他方の端
    子は直流電源の負極に接続され、前記主スイッチ手段に
    並列に第1のダイオードが接続され、前記出力コンデン
    サに並列に、第1及び第2補助スイッチ手段が直列に接
    続され、前記第1及び第2補助スイッチ手段にはそれぞ
    れ第2、第3のダイオードが出力電圧とは逆極性で接続
    され、前記第1及び第2補助スイッチ手段の接続点と前
    記インダクタと前記主スイッチ手段の接続点の間に共振
    インダクタと共振コンデンサとからなる直列共振回路が
    挿入され、前記出力コンデンサの両極を出力とし、前記
    主スイッチ手段をPWM制御でスイッチングすることに
    より直流安定化電圧を発生するコンバータにおいて、 前記主スイッチ手段がスイッチングする手前で第2補助
    スイッチ手段をオンし、前記主スイッチ手段において、
    該主スイッチ手段に並列に接続されたダイオードがオン
    になる付近、又は該ダイオードがオン期間にあるときに
    該主スイッチ手段をオフするようにスイッチングのタイ
    ミングを制御することにより、前記主スイッチ手段をゼ
    ロ電流ターンオフ可能した制御手段を備える、ことを特
    徴とする部分共振PWMブーストコンバータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載したコンバータであっ
    て、前記制御手段は、前記インダクタ電流が前記主スイ
    ッチ手段のスイッチングの1周期間中に連続である場
    合、前記直列共振回路に前記インダクタの全ての電流が
    流れている期間に前記主スイッチ手段をターンオンする
    ようにスイッチングのタイミングを制御することによ
    り、前記主スイッチの電流がゼロから傾きを持って増加
    し、ゼロ電流ターンオフを可能としたことを特徴とする
    部分共振PWMブーストコンバータ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載したコンバータであっ
    て、前記制御手段は、前記補助スイッチ手段において、
    該補助スイッチ手段に並列に接続されたダイオードがオ
    ン期間にあるときに該補助スイッチ手段をオフするよう
    に、スイッチングのタイミングを制御するものであるこ
    とを特徴とする部分共振PWMブーストコンバータ。
  7. 【請求項7】 互いに直列接続された第1主スイッチ手
    段と第2主スイッチ手段が第1端子と第2端子との間に
    接続され、前記第1主スイッチ手段と前記第2手段スイ
    ッチ手段との間の接続点に第3端子が設けられ、 直列接続されたインダクタとコンデンサとからなる直列
    共振回路が前記第1主スイッチ手段と前記第2主スイッ
    チ手段との間の接続点に接続され、前記主スイッチ手段
    の各々には、前記第2主スイッチ手段から前記第1主ス
    イッチ手段に向かう方向を順方向とするダイオードが並
    列に接続され、 前記第1、第2、第3端子のいずれか2つを入力端子と
    し、残りの1つと入力端子の一方を出力端子として選択
    し、入力端子として選択された2つの端子に直流電源を
    接続してあり、 前記第1及び第2主スイッチ手段を交互にオン・オフす
    ることにより出力端子間に出力を発生させる制御手段
    と、 前記主スイッチ手段のいずれかがオンしている状態にお
    いてオン状態とされて前記直列共振回路とともに共振回
    路を完成する補助スイッチ手段と、が設けられ、 前記制御手段は、 該共振電流によって前記主スイッチ手段に並列接続され
    たダイオードがオンになる付近又はオン期間中に、該主
    スイッチ手段がターンオフするようにスイッチングのタ
    イミングを制御し、 これによって、該主スイッチ手段のゼロ電流ターンオフ
    を可能にし、 前記主スイッチ手段がターンオンする手前で前記補助ス
    イッチ手段をターンオンして共振電流を発生させ、該共
    振電流が前記第3端子に流れる電流の値に達して前記主
    スイッチ手段に流れる電流がゼロになるときの近傍又は
    それより後で該主スイッチ手段をターンオンさせるよう
    にスイッチングのタイミングを制御し、 これによって、該主スイッチ手段に流れる電流がゼロか
    ら傾きをもって増加するようにしてゼロ電流ターンオン
    を可能にする、ように構成されたことを特徴とするコン
    バータ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載したコンバータであっ
    て、前記補助スイッチ手段は、直列接続された第1及び
    第2補助スイッチを備え、直列接続された前記第1及び
    第2補助スイッチは、前記第1端子と前記第2端子の間
    に接続され、各々の補助スイッチには前記第1端子の方
    向を順方向とするダイオードが並列に接続され、前記直
    列共振回路が第1及び第2補助スイッチの接続点に接続
    され、 前記制御手段は、前記補助スイッチがターンオンしたと
    き前記直列共振回路に流れる共振電流によって該補助ス
    イッチに並列接続された前記ダイオードがオン状態にな
    る近傍又はオン期間にあるときに該補助スイッチをター
    ンオフするようにスイッチングのタイミングを制御する
    ことによって、前記補助スイッチをゼロ電流ターンオフ
    できるように構成されたことを特徴とするコンバータ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載したコンバータであっ
    て、前記制御手段は、前記直列共振回路に流れる電流と
    前記第3端子に流れる電流に基づく信号によって、前記
    主スイッチ手段及び前記補助スイッチのスイッチングの
    タイミングを制御するように構成されたことを特徴とす
    るコンバータ。
  10. 【請求項10】請求項8に記載したコンバータであっ
    て、前記制御手段は、前記主スイッチ手段の両端の電圧
    に基づく信号によって前記主スイッチ手段及び前記補助
    スイッチのスイッチングタイミングを制御するように構
    成されたことを特徴とするコンバータ。
  11. 【請求項11】請求項7に記載したコンバータであっ
    て、直列接続された2つのコンデンサが前記第1端子と
    前記第2端子との間に接続され、前記補助スイッチ手段
    は前記2つのコンデンサにより形成される分圧点と前記
    直列共振回路との間に挿入され、前記補助スイッチ手段
    は、半導体スイッチと該半導体スイッチに並列に接続さ
    れたダイオードとにより構成され、 前記制御手段は、前記補助スイッチ手段の前記半導体ス
    イッチがターンオンすることにより前記直流共振回路に
    流れる共振電流によって該半導体スイッチに並列接続さ
    れた前記ダイオードがオンになる近傍又はオン期間中
    に、前記補助スイッチ手段の前記半導体スイッチをター
    ンオフさせるようにスイッチングタイミングを制御する
    ように構成され、これによって前記補助スイッチ手段の
    前記半導体スイッチをゼロ電流でターンオフさせること
    ができるようになったことを特徴とするコンバータ。
  12. 【請求項12】請求項11に記載したコンバータであっ
    て、前記制御手段は、前記直列共振回路に流れる電流と
    前記第3端子に流れる電流とに基づく電流信号によっ
    て、前記主スイッチ手段及び前記補助スイッチ手段の前
    記半導体スイッチのスイッチングタイミングを制御する
    ように構成されたことを特徴とするコンバータ。
  13. 【請求項13】請求項11に記載したコンバータであっ
    て、前記制御手段は、前記直列共振回路の前記コンデン
    サ両端の電圧に基づく信号によって前記主スイッチ手段
    及び前記補助スイッチ手段の前記半導体スイッチのスイ
    ッチングタイミングを制御するように構成されたことを
    特徴とするコンバータ。
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