JP4013846B2 - 位相制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、白熱灯からなる照明負荷への供給電力を位相制御して調光を行う位相制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、照明点灯装置としては、演出効果を得るため、或いは省エネルギを目的として、白熱灯の点灯電力を位相制御するものがあった。
【0003】
このような照明点灯装置には図8(a)に示すような一般的な位相制御装置が用いられている。
【0004】
この従来の位相制御装置は、商用の交流電源ACと、白熱灯からなる照明負荷LAとの直列回路を接続する2端子構造となっており、前記直列回路にインダクタLを介して並列接続される双方向性3端子サイリスタ(以下、トライアックと言う)Q1と、抵抗R1、可変抵抗R2、コンデンサC1の直列回路から構成されトライアックQ1の両端間に接続された時定数回路及び、コンデンサC1と可変抵抗R2の接続点とトライアックQ1のゲート端子との間に接続されるダイアックQ2、可変抵抗R2とコンデンサC1の直列回路の両端間に接続され、両端電圧を一定に規制する定電圧ダイオードZD1、ZD2の逆直列回路から成るトリガ回路Tとで構成される。
【0005】
尚、図8(b)に示すように、ダイアックQ2の代わりにSBSQ2’を使用したトリガ回路Tを用いる従来例もある。
【0006】
図8(a)又は(b)の回路では、抵抗R1、可変抵抗R2を通じて充電されるコンデンサC1の電圧がダイアックQ2のブレークオーバー電圧に達したとき、或いはSBSQ2’のゲートに接続されている定電圧ダイオードZD3のカソードに印加されている電圧がツェナー電圧を超えてSBSQ2’にゲート電流が流れたときに、ダイアックQ2或いはSBSQ2’が導通してコンデンサC1の電荷をトライアックQ1のゲート電流iとして放出し、トライアックQ1を点弧するようになっている。
【0007】
また、図8(c)に示すように交流電源ACの電圧変動や部品のばらつき、並びに周波数変動による位相制御特性のばらつきを低減させるために、トリガ回路Tの電源を負荷回路から独立する形で得る位相制御装置がある。この位相制御装置のトリガ回路Tは、ダイアックやSBSを用いずにトランジスタQ3によりダイオードブリッジDBを介して所定の位相角からゼロクロスまでトライアックQ1のゲート電流を連続して流すようになっている。
【0008】
ところで、これらの位相制御装置では、設定された位相角でトラアックQ1を点弧導通させて照明負荷LAの負荷電流をトライアックQ1に流すため、前記位相角が90度付近では、負荷電流が非常に急峻な立ち上がりを示し、特に点弧時のdi/dtが大きいので、高周波ノイズ(150KHz〜30MHz)が発生する虞があり、また、白熱灯からなる照明負荷LAでは急峻な負荷電流の影響によりフィラメントが振動して音響ノイズを発生させる虞がある。
【0009】
その対策として、一般的な位相制御装置では、図示するように照明負荷LAと交流電源ACの直列回路間にコンデンサC0(又はC0、C0’の直列回路)を、また照明負荷LAと交流電源ACの直列回路にリアクタンス素子(インダクタL)を介してトライアックQ1を接続することで、負荷電流の立ち上がりをL成分により緩やかにして、上述のノイズ発生を低減させている。
【0010】
ところで、従来例の回路において、前記のノイズのレベルをIEC基準等の規格値を満足するレベルまで低減させるには、非常に大きなリアクタンス素子が必要となり、そのため位相制御装置本体が非常に大型化する課題や、またそのリアクタンス素子自体から音響ノイズが発生したり、或いは発熱が発生するという課題が生じる。特に負荷容量の大きな位相制御装置においては、顕著である。
【0011】
そのため最近では、前記の課題を解決するために、位相制御素子としてトライアックやサイリスタに代わってMOSFET、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、パワートランジスタ等のスイッチ素子を用いた回路構成が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
【0012】
特許文献1に記載の回路構成では、所定の位相制御角でスイッチ素子のゲート信号を制御して緩やかにスイッチングさせることにより、ノイズ発生を低減させるようになっている。
【0013】
また、特許文献2に記載の回路構成では、RPC(逆位相制御方式)が採用されており、交流電源電圧のゼロクロスでスイッチ素子を導通させ、設定された位相角で緩やかに遮断させることでノイズ発生を低減するようになっている。
【0014】
しかし、両者に共通する問題として、MOSFET等のスイッチ素子のオン抵抗がトラアックと比較して大きいため放熱構造を大型にする必要があり、結果的に位相制御装置の大型化が避けられなかった。また同等のオン抵抗にする為には、素子自身を大型にする必要があり、そのため更に素子の大型化に伴い非常にコスト高になってしまうという欠点があった。
【0015】
そこで、前記のような問題を解決するために、本発明者らは、前記のIGBT或いはMOSFET等の自己消弧型スイッチ素子をトラアック或いはサイリスタにダイオードブリッジを介して並列接続した回路を用い、ノイズ低減と発熱低減とを配慮した位相制御が行える位相制御装置を提案している。
【0016】
図9は本発明者らが提案している上記位相制御装置の回路構成を示している。この位相制御装置は、交流電源ACと白熱灯からなる照明負荷LAの直列回路に対して、トラアックQ1と、トライアックQ1の両端間にダイオードブリッジDBを介して接続される自己消弧型のスイッチ素子であるIGBTQ4と、トライアックQ1並びにIGBTQ4の駆動を制御する制御部1と、照明負荷LAの照度比(調光レベル)を設定する外部入力部2とから構成される。尚、図9におけるC3はIGBTQ4の制御端たるゲート内の容量を、R3はゲートに接続される抵抗を示す。
【0017】
制御部1は、ダイオードブリッジDBの脈流出力電圧を所定の直流電圧に変換して電源として各部に供給するとともに、交流電源電圧のゼロクロスを検出する機能を備えた電源回路11と、この電源回路11から電源供給を受けて動作し、トライアックQ1並びにIGBTQ4を駆動制御して照明負荷LAの照度比が設定値となるように位相制御角を演算し、それに対応した信号を電源回路11からのゼロクロス検出信号ZSに基づいて生成するCPU回路12と、このCPU回路12からIGBTQ4の駆動用として出力されるデジタルの制御信号電圧をアナログ電圧の制御信号電圧に変換するD/A変換回路13と、CPU回路12から出力される制御信号をトライアックQ1のゲートに単発のトリガ信号として供給するドライブ回路14とで構成される。但し、電源回路11にはトライアックQ1やIGBTQ4の導通時にも電源供給が行えるようよう蓄電用の平滑コンデンサ等を備えている。
【0018】
次に、上記位相制御装置の動作を説明する。
【0019】
まず、位相制御動作がオフ状態にある待機中の場合には、交流電源ACから照明負荷LA及びダイオードブリッジDBを通じて、全位相中或いは限定された位相期間で電源回路11に電流が流れ、電源回路11では、CPU回路12に電源を供給するとともにゼロクロス検出を行い、このゼロクロス検出信号ZSをCPU回路12に与えることで、CPU回路12はゼロクロス位置を演算している。
【0020】
そして、外部入力部2からオン動作信号、並びに設定照度比に対応する設定信号の入力があると、CPU回路12は外部入力部2で設定されている照明負荷LAの照度比が得られる位相制御角を演算により求め、ゼロクロス検出信号ZSに基づいて上記位相制御角に対応する交流電源電圧の所定位相角で、IGBTQ4を駆動する制御信号電圧をD/A変換回路13を通じて出力する。この駆動ではIGBTQ4及びダイオードブリッジDBを通じて印加される照明負荷LAの両端電圧(負荷電圧)を図10(a)の(イ)で示すように緩やかに立ち上げる制御が行われる。
【0021】
この立ち上げ期間を含めたIGBTQ4の駆動期間はトライアックQ1を点弧導通させる前に設定するもので、最終的にIGBTQ4を完全にオン状態(飽和状態)とした後、ドライブ回路14を通じてトライアックQ1のゲートにトリガ用パルス信号を与えてトライアックQ1を点弧導通させた後に終了させるようになっている。
【0022】
そして、トライアックQ1の導通期間は保持電流以下となる交流電源ACの電圧のゼロクロス付近まで継続する。この一連動作を交流電源電圧の各半周期毎に繰り返すことで、照明負荷LAは位相制御された電力が供給され、外部入力部2で設定された照度比に調光される。
【0023】
ここでCPU回路12は、前記駆動期間において、照明負荷LAに印加される電圧(負荷電圧)を所定のパターンで滑らかに変化させるためにIGBTQ4を駆動するための制御信号を生成するようになっている。
【0024】
例えば、IGBTQ4のゲートに加える制御信号電圧に応じて、IGBTQ4の両端電圧を制御する方法により、照明負荷LAに印加される電圧を制御する場合には、CPU回路12は前記駆動期間を複数の区間に分割し、夫々の区間においてIGBTQ4のゲートに印加する制御信号電圧に対応するデジタル信号を生成し、この時分割的(時系列的)に生成されたデジタル信号をD/A変換回路13でアナログの制御信号電圧に変換した後、IGBTQ4のゲートに印加してIGBTQ4を駆動し、前記駆動期間の立ち上がりにおける負荷電圧を、図10(a)の(ロ)に示すように直線状に上昇させたり、或いは同図の(イ)に示すように非線形で上昇させるのである。
【0025】
尚、図11(a)は直線状に負荷電圧を上昇させるためにIGBTQ4のゲートに加えられる制御信号電圧の変化パターンを示し、同図(b)は非線形状に負荷電圧を上昇させるためにIGBTQ4のゲートに加えられる制御信号電圧の変化パターンを示す。
【0026】
ここで、負荷電圧を図10(a)の(ロ)に示すように直線状に上昇させる場合に比べて同図の(イ)に示すように非線形で上昇させる場合のほうが前者の期間T1に比べて、後者の期間T1’が短く、そのため駆動期間中のスイッチング損失も図10(b)に示すように前者の場合(ハ)に比べて後者(ニ)の方が少なく、発熱量を低減できる。
【0027】
このように上記位相制御装置は、設定された所定の位相から、時間的に分割した区間単位でトライアックQ1を点弧させる前に自己消弧型スイッチ素子(IGBTQ4)を制御駆動して自己消弧型スイッチ素子を通じて照明負荷(白熱灯)LAに印加される負荷電圧を傾斜上昇させる期間(傾斜上昇期間)T1を設定し(図10、図11参照)、この期間を経た後、トライアックQ1を点弧導通させるものであって、自己消弧型スイッチ素子の発熱を防止することができ、そのため装置の小型化が図れるという特徴がある。
【0028】
【特許文献1】
特許第2507848号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特許第2920771号公報(第3−5頁、第2図)
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
ところで本発明者らが提案した上記位相制御装置では、上記傾斜上昇期間T1を経た後にトライアックQ1を点呼導通させるときに電位差ΔV1が生じる(図2(a)参照)。すなわち、IGBTQ4の導通時に電流が流れる経路中に交流電源電圧の各半周期毎にダイオードブリッジDBを構成する4つのダイオードの内の2つが含まれており、上記期間においては、IGBTQ4における電圧降下に加えてこれら2つのダイオードにおける電圧降下を足し合わせた分の電圧降下が生じるが、トライアックQ1の導通時に電流が流れる経路中にはダイオードブリッジDBが介在しないからトライアックQ1における電圧降下のみしか生じず、双方の電圧降下の差が電位差ΔV1となって現れるものである。そして、照明負荷LAの容量が大きい場合には回路に流れる電流が増えて上記電圧降下も大きくなるから、電位差ΔV1が大きくなって高周波ノイズが発生してしまう虞がある。特に自己消弧型スイッチ素子としてMOSFETを用いた場合には、IGBTに比べてMOSFETのオン抵抗が大きいことから電位差ΔV1も大きくなって高周波ノイズのレベルが大きくなってしまうことになる。
【0030】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、負荷容量の大きな照明負荷が接続された場合でも高周波ノイズの発生を抑えることができる位相制御装置を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、逆阻止若しくは双方向性の3端子サイリスタからなり、白熱灯からなる照明負荷と交流電源との間に挿入される第1のスイッチ素子と、自己消弧型スイッチ素子からなり、互いの導通方向が逆向きとなるように前記第1のスイッチ素子の両端に直列接続される第2及び第3のスイッチ素子と、自己消弧型スイッチ素子からなり、前記第2及び第3のスイッチ素子の直列回路と並列に接続された第4のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子の点弧導通と第2乃至第4のスイッチ素子の駆動を制御する制御部と、前記第2のスイッチ素子のみがオン駆動されているときに導通し前記交流電源から第2のスイッチ素子を経て照明負荷に至る閉回路を形成する第1のダイオードと、前記第3のスイッチ素子のみがオン駆動されているときに導通し前記交流電源から第3のスイッチ素子を経て照明負荷に至る閉回路を形成する第2のダイオードとを備え、前記制御部は位相制御動作時に、設定された所定の位相角から、前記第4のスイッチ素子を制御駆動し該第4のスイッチ素子を通じて照明負荷に印加される負荷電圧を傾斜上昇させる傾斜上昇期間を設定し、この傾斜上昇期間を経た後、さらに前記第2又は第3のスイッチ素子を前記傾斜上昇期間に比して極めて短い時間だけ制御駆動した後に、前記第1のスイッチ素子を点弧導通させる位相制御装置であって、前記第2及び第3のスイッチ素子の直列回路と前記第4のスイッチ素子との間にダイオードブリッジを接続し、該ダイオードブリッジを構成するダイオードを前記第1及び第2のダイオードとすることを特徴とする。
【0034】
この発明によれば、第2及び第3のスイッチ素子は傾斜上昇期間に比して極めて短い時間だけ制御駆動されるものであるから、素子容量が非常に小さいものを用いることができて小型化及びコストの低減が図れる。しかも、傾斜上昇期間を経た後、第2又は第3のスイッチ素子を極めて短い時間だけ制御駆動する際に電流が流れる経路(閉回路)には第1又は第2のダイオードの何れか一方のダイオードしか存在しないため、ダイオードブリッジを構成する4つのダイオードの内の2つのダイオードが介在する場合に比較して電圧降下が小さくなるから、傾斜上昇期間を経て第1のスイッチ素子を点呼導通させる際に生じる電位差も小さくなり、負荷容量の大きな照明負荷が接続された場合でも高周波ノイズの発生を抑えることができる。しかも、第1及び第2のダイオードをダイオードブリッジを構成するダイオードで兼用することによって部品点数の削減による回路構成の簡素化及びコストの低減が図れる。
【0037】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第2及び第3のスイッチ素子が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタからなることを特徴とする。
【0038】
この発明によれば、MOSFETに比べてオン抵抗の小さい絶縁ゲート型バイポーラトランジスタを第2及び第3のスイッチ素子に用いることにより、傾斜上昇期間を経て第1のスイッチ素子を点呼導通させる際に生じる電位差がさらに小さくなり、高周波ノイズの発生をさらに抑えることができる。
【0039】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記交流電源から第1のスイッチ素子に至る経路にノイズ低減用のリアクタンス素子が接続されたことを特徴とする。
【0040】
この発明によれば、リアクタンス成分の小さいリアクタンス素子を用いて小型化を図りながらも高周波ノイズの発生をさらに抑えることができる。
【0041】
請求項4の発明は、請求項1又は2又は3の発明において、前記第2及び第3のスイッチ素子若しくは第4のスイッチ素子のオン時に当該スイッチ素子を介して流れる負荷電流を検出する負荷電流検出手段を設け、前記制御部は、該負荷電流検出手段で検出される負荷電流が前記第1のスイッチ素子の保持電流を下回る場合に前記傾斜上昇期間を経た後、第2のスイッチ素子又は第3のスイッチ素子又は第4のスイッチ素子の何れかを制御駆動して照明負荷に給電することを特徴とする。
【0042】
この発明によれば、種々の容量の照明負荷に対応することが可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の実施形態と基本構成が共通である参考例について説明する。
図1は本参考例の位相制御装置の回路構成を示している。但し、図9に示した従来の位相制御装置と共通の構成要素には同一の符号を付している。
【0044】
本参考例の位相制御装置は、図1に示すように交流電源ACと白熱灯からなる照明負荷LAの直列回路に対して、第1のスイッチ素子であるトラアックQ1と、自己消弧型スイッチ素子である絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)からなり、互いの導通方向が逆向きとなるようにトライアックQ1の両端間に直列接続される第2及び第3のスイッチ素子であるIGBTQ2,Q3と、第2のスイッチ素子であるIGBTQ2と逆並列に接続された第2のダイオードD2と、第3のスイッチ素子であるIGBTQ3と逆並列に接続された第1のダイオードD1と、トライアックQ1並びにIGBTQ2,Q3の駆動を制御する制御部1と、照明負荷LAの照度比(調光レベル)を設定する外部入力部2とから構成される。ここで、「逆並列」とは第1及び第2のダイオードD1,D2の導通方向がそれぞれ並列に接続されているIGBTQ3,Q2の導通方向と逆向きになっていることを意味する。
【0045】
第2のスイッチ素子であるIGBTQ2のコレクタがトライアックQ1の一端に接続され、エミッタが第3のスイッチ素子であるIGBTQ3のエミッタとともにグランドに接地され、IGBTQ3のコレクタがトライアックQ1の他端に接続されている。また、IGBTQ2のコレクタに第2のダイオードD2のカソードが接続され、第2のダイオードD2のアノードがIGBTQ2のエミッタに接続されている。同様に、IGBTQ3のコレクタに第1のダイオードD1のカソードが接続され、第1のダイオードD1のアノードがIGBTQ3のエミッタに接続されている。そして、2つのIGBTQ2,Q3のゲートが制御部1のD/A変換回路13に接続されている。尚、第2及び第3のスイッチ素子としてMOSFETを用いる場合、第1及び第2のダイオードD1,D2はそれぞれMOSFETの寄生ダイオードを利用すればよい。
【0046】
一方、制御部1は、図9に示した従来の位相制御装置とほぼ共通の構成を有するものであって、交流電源ACの交流電源電圧を所定の直流電圧に変換して電源として各部に供給するとともに、交流電源電圧のゼロクロスを検出する機能を備えた電源回路11’と、この電源回路11’から電源供給を受けて動作し、トライアックQ1並びにIGBTQ2,Q3を駆動制御して照明負荷LAの照度比が設定値となるように位相制御角を演算し、それに対応した信号を電源回路11’からのゼロクロス検出信号ZSに基づいて生成するCPU回路12と、このCPU回路12からIGBTQ2,Q3の駆動用として出力されるデジタルの制御信号電圧をアナログ電圧の制御信号電圧に変換するD/A変換回路13と、CPU回路12から出力される制御信号をトライアックQ1のゲートに単発のトリガ信号として供給するドライブ回路14とで構成される。
【0047】
次に、本参考例の位相制御装置の動作を説明する。
【0048】
まず、位相制御動作がオフ状態にある待機中の場合には、交流電源ACから照明負荷LAを通じて電源回路11’に電流が流れ、電源回路11’では、CPU回路12に電源を供給するとともにゼロクロス検出を行い、このゼロクロス検出信号ZSをCPU回路12に与えることで、CPU回路12はゼロクロス位置を演算している。
【0049】
そして、外部入力部2からオン動作信号、並びに設定照度比に対応する設定信号の入力があると、CPU回路12は外部入力部2で設定されている照明負荷LAの照度比が得られる位相制御角を演算により求め、ゼロクロス検出信号ZSに基づいて上記位相制御角に対応する交流電源電圧の所定位相角で、交流電源電圧の極性に応じてIGBTQ2又はQ3を駆動する制御信号電圧をD/A変換回路13を通じて出力する。この駆動ではIGBTQ2又はQ3と第1又は第2のダイオードD1,D2を通じて印加される照明負荷LAの両端電圧(負荷電圧)を図10(a)の(イ)で示すように緩やかに立ち上げる制御が行われる。すなわち、交流電源ACの照明負荷LAと接続されている側が負極となる半周期(以下、「正の半周期」と呼ぶ)では、第2のスイッチ素子であるIGBTQ2を駆動制御して交流電源AC−IGBTQ2−第1のダイオードD1−照明負荷LAの経路(閉回路)で電流を流し、交流電源ACの照明負荷LAと接続されている側が正極となる半周期(以下、「負の半周期」と呼ぶ)では、第3のスイッチ素子であるIGBTQ3を駆動制御して交流電源AC−照明負荷LA−IGBTQ3−第2のダイオードD2の経路(閉回路)で電流を流し、上記閉回路に流れる電流を徐々に増やすことで照明負荷LAの両端電圧(負荷電圧)を緩やかに立ち上げるものである。
【0050】
この立ち上げ期間を含めたIGBTQ2又はQ3の駆動期間はトライアックQ1を点弧導通させる前に設定するもので、最終的にIGBTQ2又はQ3を完全にオン状態(飽和状態)とした後、ドライブ回路14を通じてトライアックQ1のゲートにトリガ用パルス信号を与えてトライアックQ1を点弧導通させた後に終了させるようになっている。
【0051】
そして、トライアックQ1の導通期間は保持電流以下となる交流電源ACの電圧のゼロクロス付近まで継続する。この一連動作を交流電源電圧の各半周期毎に繰り返すことで、照明負荷LAは位相制御された電力が供給され、外部入力部2で設定された照度比に調光される。
【0052】
ここでCPU回路12は、前記駆動期間において、照明負荷LAに印加される電圧(負荷電圧)が所定のパターンで滑らかに変化させるためにIGBTQ2,Q3を駆動するための制御信号を生成するようになっている。
【0053】
例えば、IGBTQ2,Q3のゲートに加える制御信号電圧に応じて、IGBTQ2,Q3の両端電圧を制御する方法により、照明負荷LAに印加される電圧を制御する場合には、CPU回路12は前記駆動期間を複数の区間に分割し、夫々の区間においてIGBTQ2,Q3のゲートに印加する制御信号電圧に対応するデジタル信号を生成し、この時分割的(時系列的)に生成されたデジタル信号をD/A変換回路13でアナログの制御信号電圧に変換した後、IGBTQ2,Q3のゲートに印加してIGBTQ2,Q3を駆動し、前記駆動期間の立ち上がりにおける負荷電圧を、図10(a)の(ロ)に示すように直線状に上昇させたり、或いは同図の(イ)に示すように非線形で上昇させるのである。
【0054】
尚、直線状に負荷電圧を上昇させるには、IGBTQ2又はQ3のゲートに図11(a)で示すような変化パターンの制御信号電圧を加えればよい。また、非線形状に負荷電圧を上昇させるには、IGBTQ2又はQ3のゲートに同図(b)で示すような変化パターンの制御信号電圧を加えればよい。
【0055】
ここで、負荷電圧を図10(a)の(ロ)に示すように直線状に上昇させる場合に比べて同図の(イ)に示すように非線形で上昇させる場合のほうが前者の期間T1に比べて、後者の期間T1’が短く、そのため駆動期間中のスイッチング損失も図10(b)に示すように前者の場合(ハ)に比べて後者(ニ)の方が少なく、発熱量を低減できる。
【0056】
このように本参考例の位相制御装置は、設定された所定の位相から、時間的に分割した区間単位でトライアックQ1を点弧させる前に自己消弧方スイッチ素子からなる第2又は第3のスイッチ素子(IGBTQ2又はQ3)を制御駆動して第2又は第3のスイッチ素子を通じて照明負荷(白熱灯)LAに印加される負荷電圧を傾斜上昇させる傾斜上昇期間T1を設定し(図10、図11参照)、この傾斜上昇期間T1を経た後、トライアックQ1を点弧導通させており、図9に示した従来例と同様に、自己消弧型スイッチ素子の発熱を防止することができ、そのため装置の小型化が図れるものである。
【0057】
ここで本参考例においては、第2のスイッチ素子であるIGBTQ2をオン駆動して形成される閉回路中には第1のダイオードD1のみが含まれ、同じく第3のスイッチ素子であるIGBTQ3をオン駆動して形成される閉回路中には第2のダイオードD2のみが含まれることになる。これに対して、図9に示した従来の位相制御装置ではIGBTQ4をオン駆動して形成される閉回路中にはダイオードブリッジDBの2つのダイオードが含まれることになる。すなわち、この従来装置では、トライアックQ1のオン電圧(1.3〜1.4V)と、IGBTQ4のオン電圧(2〜3V)及び2つのダイオードのオン電圧(0.7V×2=1.4V)の和との電位差ΔV1が約2〜3Vとなるが(図2(a)参照)、本参考例では、閉回路中に同時に存在するダイオードが第1又は第2のダイオードD1,D2の何れか一方のみであるから、その電位差ΔV2は約1.3〜2.3Vとなって1つのダイオードのオン電圧(電圧降下)分の0.7Vだけ電位差ΔV2を小さくすることができる(図2(b)参照)。
【0058】
而して、本参考例では、傾斜上昇期間T1に電流が流れる経路(閉回路)には第1又は第2のダイオードD1,D2の何れか一方のダイオードしか存在しないため、ダイオードブリッジDBを構成する4つのダイオードの内の2つのダイオードが介在する場合に比較して電圧降下が小さくなるから、傾斜上昇期間T1を経て第1のスイッチ素子であるトライアックQ1を点呼導通させる際に生じる電位差ΔVも小さくなり、負荷容量の大きな照明負荷LAが接続された場合でも高周波ノイズの発生を抑えることができる。
【0059】
尚、D/A変換回路13の代わりに制御部1を構成するCPU部12からPWM信号を生成してIGBTQ2,Q3のゲートに加えることにより、ゲート内部のコンデンサC3を充電し、その充電カーブの変化の仕方で制御信号電圧の変化パターンを設定するようにしても構わない。また、ゲート内部のコンデンサC3以外に制御信号電圧をゲートに印加するためのCR回路を付設しても良い。
【0060】
あるいは、制御部1によって出力が制御される電流源を用い、その電流源の出力電流を、駆動期間を分割した複数の区間のそれぞれにおいて制御することで抵抗R3を介したコンデンサC3の充電量を制御するようにしても構わない。つまり、IGBTQ2,Q3はゲート内部のコンデンサC3の充電量で駆動制御されるから、コンデンサC3の充電量を制御する方が高精度の波形整形が可能になる。
【0061】
(実施形態1)
図3は本実施形態の位相制御装置の回路構成を示している。但し、図9に示した従来の位相制御装置並びに参考例と共通の構成要素には同一の符号を付している。
【0062】
本実施形態の移動制御装置は、交流電源ACと白熱灯からなる照明負荷LAの直列回路に対して、トラアックQ1と、トライアックQ1の両端間にダイオードブリッジDBを介して接続される自己消弧型スイッチ素子からなり第4のスイッチ素子であるIGBTQ4と、互いの導通方向が逆向きとなるようにトライアックQ1の両端間に直列接続される第2及び第3のスイッチ素子であるIGBTQ2,Q3と、トライアックQ1並びにIGBTQ2,Q3,Q4の駆動を制御する制御部1と、照明負荷LAの照度比(調光レベル)を設定する外部入力部2とから構成される。尚、IGBTQ2,Q3のゲートが抵抗R4を介して制御部1のドライブ回路14に接続されている。
【0063】
次に、本実施形態の位相制御装置の動作を説明する。但し、位相制御動作がオフ状態にある待機中の動作、並びに傾斜上昇期間T1の動作は図9に示した従来の位相制御装置と共通であるから説明を省略する。
【0064】
図4に示すように制御部1のCPU回路12では、傾斜上昇期間T1が経過したら、最終的にIGBTQ4を完全にオン状態(飽和状態)とした後、交流電源電圧の正の半周期には第2のスイッチ素子であるIGBTQ2のゲートに、交流電源電圧の負の半周期には第3のスイッチ素子であるIGBTQ3のゲートにそれぞれドライブ回路14を通じてトリガ用パルス信号を与えることで極めて短い時間Txだけオン駆動し、その後に、トライアックQ1のゲートにトリガ用パルス信号を与えてトライアックQ1を点弧導通させるようになっている。
【0065】
そして、トライアックQ1の導通期間は保持電流以下となる交流電源ACの電圧のゼロクロス付近まで継続する。この一連動作を交流電源電圧の各半周期毎に繰り返すことで、照明負荷LAは位相制御された電力が供給され、外部入力部2で設定された照度比に調光される。
【0066】
ここで、第2のスイッチ素子であるIGBTQ2のオン駆動時には、交流電源AC−IGBTQ2−グランド−電源回路11−ダイオードブリッジDBを構成する1つのダイオード−照明負荷LAの経路(閉回路)で電流が流れ、第3のスイッチ素子であるIGBTQ3のオン駆動時には、交流電源AC−照明負荷LA−IGBTQ3−グランド−電源回路11−ダイオードブリッジDBを構成する1つのダイオードの経路(閉回路)で電流が流れるから、何れの閉回路においてもダイオードブリッジDBを構成するダイオードは一つしか介在しないことになる。
【0067】
而して、本実施形態の位相制御装置も図9に示した従来の位相制御装置と同様に、設定された所定の位相から、時間的に分割した区間単位でトライアックQ1を点弧させる前に自己消弧型スイッチ素子(IGBTQ4)を制御駆動して自己消弧型スイッチ素子を通じて照明負荷(白熱灯)LAに印加される負荷電圧を傾斜上昇させる傾斜上昇期間T1を設定することで自己消弧型スイッチ素子の発熱を防止することができ、そのため装置の小型化が図れるとともに、傾斜上昇期間T1の経過後、トライアックQ1を点呼導通する前に自己消弧型スイッチ素子からなる第2又は第3のスイッチ素子(IGBTQ2,Q3)を短時間Txだけオン駆動することで電流が流れる経路(閉回路)中のダイオードの個数を2つから1つに減らしてトライアックQ1の両端電圧との電位差ΔV3を小さくし(図5参照)、負荷容量の大きな照明負荷LAが接続された場合でも高周波ノイズの発生を抑えることができる。しかも、IGBTQ2,Q3は傾斜上昇期間T1に比して極めて短い時間Txだけ制御駆動されるものであるから、素子容量が非常に小さいものを用いることができて小型化及びコストの低減が図れるという利点もある。さらに、本実施形態では参考例における第1及び第2のダイオードD1,D2をダイオードブリッジDBを構成するダイオードで兼用しているため、部品点数の削減による回路構成の簡素化及びコストの低減が図れるという利点もある。尚、本実施形態では自己消弧型スイッチ素子からなる第4のスイッチ素子としてIGBTQ4を用いたが、IGBTの代わりにMOSFETを用いても構わない。
【0068】
また、図6に示すように交流電源ACとトライアックQ1の間にリアクタンス素子であるインダクタLを挿入すれば高周波ノイズがさらに抑制でき、しかも、電流が流れる閉回路中に介在するダイオードの個数を減らして電位差ΔVを小さくしていることから、インダクタLとしてインダクタンス値の小さいものを使用することが可能であり、装置の大型化を回避することができる。
【0069】
(実施形態2)
図7は本実施形態の位相制御装置の回路構成を示している。但し、基本的な構成は実施形態1と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0070】
本実施形態の位相制御装置では、第4のスイッチ素子としてMOSFETQ4が用いられるとともに、このMOSFETQ4と直列に電流検出用のシャント抵抗R6が接続されている。そして、CPU回路12は上記MOSFETQ4のオン期間においてダイオードブリッジDBとMOSFETQ4を介してシャント抵抗R6に流れる負荷電流の大きさでシャント抵抗R6に発生する降下電圧を電流値に対応した検出信号として取り込み、取り込んだ検出信号の電圧値を、予め設定されるしきい値と比較し、しきい値との大小関係に応じて傾斜上昇期間T1後の制御内容を変えている。ここで、しきい値として非常に大きな負荷電流に対応した第1のしきい値と、トライアックQ1の保持電流以下となる非常に小さな負荷電流に対応した第2のしきい値とがCPU回路12に設定されている。
【0071】
而して、CPU回路12はシャント抵抗R6によって検出した検出信号の電圧値を第1及び第2のしきい値と比較し、第1のしきい値を超えている場合には実施形態1と同様に傾斜上昇期間T1の経過後に第2又は第3のスイッチ素子であるIGBTQ2,Q3を短時間Txだけオンした後、トライアックQ1を点呼導通させる制御を行い、第1のしきい値以下であり且つ第2のしきい値以上の場合には従来の位相制御装置と同様に傾斜上昇期間T1の経過後にトライアックQ1を点呼導通させる制御を行い、第2のしきい値を下回っている場合には傾斜上昇期間T1の経過後もトライアックQ1の代わりにMOSFETQ4によって負荷電流を流す制御を行う。
【0072】
つまり、大きな負荷電流が流れる照明負荷LAが接続されている場合には実施形態1と同様の制御を行うことで高周波ノイズを低減することができ、比較的小さな負荷電流が流れる照明負荷LAが接続されている場合には第2又は第3のスイッチ素子(IGBTQ2,Q3)の駆動制御を省略することで余分な発熱を抑えることができ、さらにトライアックQ1の保持電流を下回るような非常に小さい負荷電流が流れる照明負荷LAが接続されている場合にはトライアックQ1によって負荷電流を流すことができないから、トライアックQ1の代わりにMOSFETQ4により負荷電流を流すことができ、種々の容量の照明負荷LAに対応可能な位相制御装置が提供できるものである。
【0073】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第2及び第3のスイッチ素子は傾斜上昇期間に比して極めて短い時間だけ制御駆動されるものであるから、素子容量が非常に小さいものを用いることができて小型化及びコストの低減が図れる。しかも、傾斜上昇期間を経た後、第2又は第3のスイッチ素子を極めて短い時間だけ制御駆動する際に電流が流れる経路(閉回路)には第1又は第2のダイオードの何れか一方のダイオードしか存在しないため、ダイオードブリッジを構成する4つのダイオードの内の2つのダイオードが介在する場合に比較して電圧降下が小さくなるから、傾斜上昇期間を経て第1のスイッチ素子を点呼導通させる際に生じる電位差も小さくなり、負荷容量の大きな照明負荷が接続された場合でも高周波ノイズの発生を抑えることができる。しかも、第1及び第2のダイオードをダイオードブリッジを構成するダイオードで兼用することによって部品点数の削減による回路構成の簡素化及びコストの低減が図れる。
【0076】
請求項2の発明によれば、MOSFETに比べてオン抵抗の小さい絶縁ゲート型バイポーラトランジスタを第2及び第3のスイッチ素子に用いることにより、傾斜上昇期間を経て第1のスイッチ素子を点呼導通させる際に生じる電位差がさらに小さくなり、高周波ノイズの発生をさらに抑えることができる。
【0077】
請求項3の発明によれば、リアクタンス成分の小さいリアクタンス素子を用いて小型化を図りながらも高周波ノイズの発生をさらに抑えることができる。
【0078】
請求項4の発明によれば、種々の容量の照明負荷に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例の回路構成図である。
【図2】 同上の動作説明図である。
【図3】 本発明の実施形態1の回路構成図である。
【図4】 同上の動作説明用波形図であって、(a)は負荷電流の波形図、(b)は傾斜上昇期間において第4のスイッチ素子に流れる電流の波形図、(c)は第2又は第3のスイッチ素子に流れる電流の波形図である。
【図5】 同上の位相制御時の負荷電圧の説明図である。
【図6】 同上にリアクタンス素子を追加した場合の回路構成図である。
【図7】 本発明の実施形態2の回路構成図である。
【図8】 (a)は従来例の回路構成図、(b)は別の従来例の回路構成図、(c)は他の従来例の回路構成図である。
【図9】 本発明者らが既に提案した従来の位相制御装置の回路構成図である。
【図10】 (a)は同上の位相制御時の負荷電圧の説明図、(b)は同上の位相制御時のIGBTの損失の説明図である。
【図11】 (a)は同上のIGBTに与える制御信号電圧の一例の説明図、(b)は同上のIGBTに与える制御信号電圧の他例の説明図である。
【符号の説明】
1 制御部
2 外部入力部
11’ 電源回路
12 CPU回路
13 D/A変換回路
14 ドライブ回路
Q1 トライアック(第1のスイッチ素子)
Q2 IGBT(第2のスイッチ素子)
Q3 IGBT(第3のスイッチ素子)
D1 第1のダイオード
D2 第2のダイオード
AC 交流電源
LA 照明負荷
Claims (4)
- 逆阻止若しくは双方向性の3端子サイリスタからなり、白熱灯からなる照明負荷と交流電源との間に挿入される第1のスイッチ素子と、自己消弧型スイッチ素子からなり、互いの導通方向が逆向きとなるように前記第1のスイッチ素子の両端に直列接続される第2及び第3のスイッチ素子と、自己消弧型スイッチ素子からなり、前記第2及び第3のスイッチ素子の直列回路と並列に接続された第4のスイッチ素子と、前記第1のスイッチ素子の点弧導通と第2乃至第4のスイッチ素子の駆動を制御する制御部と、前記第2のスイッチ素子のみがオン駆動されているときに導通し前記交流電源から第2のスイッチ素子を経て照明負荷に至る閉回路を形成する第1のダイオードと、前記第3のスイッチ素子のみがオン駆動されているときに導通し前記交流電源から第3のスイッチ素子を経て照明負荷に至る閉回路を形成する第2のダイオードとを備え、前記制御部は位相制御動作時に、設定された所定の位相角から、前記第4のスイッチ素子を制御駆動し該第4のスイッチ素子を通じて照明負荷に印加される負荷電圧を傾斜上昇させる傾斜上昇期間を設定し、この傾斜上昇期間を経た後、さらに前記第2又は第3のスイッチ素子を前記傾斜上昇期間に比して極めて短い時間だけ制御駆動した後に、前記第1のスイッチ素子を点弧導通させる位相制御装置であって、前記第2及び第3のスイッチ素子の直列回路と前記第4のスイッチ素子との間にダイオードブリッジを接続し、該ダイオードブリッジを構成するダイオードを前記第1及び第2のダイオードとすることを特徴とする位相制御装置。
- 前記第2及び第3のスイッチ素子が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタからなることを特徴とする請求項1記載の位相制御装置。
- 前記交流電源から第1のスイッチ素子に至る経路にノイズ低減用のリアクタンス素子が接続されたことを特徴とする請求項1又は2記載の位相制御装置。
- 前記第2及び第3のスイッチ素子若しくは第4のスイッチ素子のオン時に当該スイッチ素子を介して流れる負荷電流を検出する負荷電流検出手段を設け、前記制御部は、該負荷電流検出手段で検出される負荷電流が前記第1のスイッチ素子の保持電流を下回る場合に前記傾斜上昇期間を経た後、第2のスイッチ素子又は第3のスイッチ素子又は第4のスイッチ素子の何れかを制御駆動して照明負荷に給電することを特徴とする請求項1又は2又は3記載の位相制御装置。
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