JP4098494B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置に関し、さらに詳細には、同期整流型のスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スイッチング電源装置として、いわゆるDC/DCコンバータが知られている。代表的なDC/DCコンバータは、スイッチング回路を用いて直流入力を一旦交流に変換した後、トランスを用いてこれを変圧(昇圧または降圧)し、さらに、出力回路を用いてこれを直流に変換する装置であり、これによって入力電圧とは異なる電圧を持った直流出力を得ることができる。
【0003】
ここで、DC/DCコンバータに用いられる出力整流部にトランジスタ等のスイッチ素子が用いられ、入力側のスイッチング回路と同期制御されることがある。このような出力整流部を有するDC/DCコンバータは、一般に同期整流型スイッチング電源装置と呼ばれる。
【0004】
図8は、従来の同期整流型スイッチング電源装置を示す回路図である。
【0005】
図8に示されるように、従来のスイッチング電源装置は、トランス1と、トランス1の1次側に設けられたハーフブリッジ回路2と、トランス1の2次側に設けられた整流回路3と、トランス1の2次側に設けられた整流トランジスタ駆動回路4と、整流回路3の後段に設けられた平滑回路5と、絶縁回路6を介して出力電圧Voを監視しこれに基づいてハーフブリッジ回路2に含まれる第1及び第2のメインスイッチ7、8のオン/オフを制御する制御回路9とを備える。
【0006】
ハーフブリッジ回路2は、第1及び第2のメインスイッチ7、8の他、入力電源10の両端間に直列に接続された第1及び第2の入力コンデンサ11、12を備え、第1及び第2のメインスイッチ7、8の節点と第1及び第2の入力コンデンサ11、12の節点との間にはトランス1の1次巻線aが接続されている。また、整流回路3は、第1及び第2の整流トランジスタ13、14からなり、第1の整流トランジスタ13はトランス1の第1の2次巻線bにそのドレインが接続されており、第2の整流トランジスタ14はトランス1の第2の2次巻線cにそのドレインが接続されている。図8に示されるように、これら第1の整流トランジスタ13のソースと第2の整流トランジスタ14のソースとは短絡されており、かかる共通ソース接続点と、トランス1の第1の2次巻線b及び第2の2次巻線cとの接続点との間に現れる電圧波形が整流回路3の出力となる。整流トランジスタ駆動回路4は、第2の整流トランジスタ14のゲート−ソース間に接続された第1のダイオード15と、第1の整流トランジスタ13のゲート−ソース間に接続された第2のダイオード16からなり、第1のダイオード15のカソードと第2のダイオード16のカソードとの間には、トランス1の第3の2次巻線dが接続されている。また、平滑回路5は、平滑用インダクタ17及び平滑用コンデンサ18からなる。
【0007】
このような構成において、第1及び第2のメインスイッチ7、8は、制御回路9による制御のもと所定のデッドタイムをはさんで交互にオンし、これによって、入力電圧Vin及びトランス1の巻数比により決まる出力電圧Voが負荷19に与えられる。
【0008】
図9は、従来の同期整流型スイッチング電源装置の動作を示すタイミングチャートである。図9において、Vgs7及びVgs8とは、それぞれ第1及び第2のメインスイッチ7、8のゲート−ソース間電圧を意味し、Vds13及びVds14とは、それぞれ第1及び第2の整流トランジスタ13、14のソース−ドレイン間電圧を意味し、Vgs13及びVgs14とは、それぞれ第1及び第2の整流トランジスタ13、14のゲート−ソース間電圧を意味する。
【0009】
図9に示されるように、従来の同期整流型スイッチング電源装置においては、第1及び第2のメインスイッチ7、8が制御回路9による制御のもと、所定のデッドタイムをはさんで交互に駆動され、これに応答して、第1のメインスイッチ7がオンしている期間においては第2の整流トランジスタ14のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生し、第2のメインスイッチ8がオンしている期間においては第1の整流トランジスタ13のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生する。
【0010】
ここで、整流トランジスタ駆動回路4においては、第1のメインスイッチ7がオンしている期間は第1のダイオード15がオン状態となり、第2のメインスイッチ8がオンしている期間は第2のダイオード16がオン状態となる。このため、第1のメインスイッチ7がオンしている期間においては、第1の整流トランジスタ13のゲート−ソース間が駆動されてオン状態となり、第2のメインスイッチ8がオンしている期間においては、第2の整流トランジスタ14のゲート−ソース間が駆動されてオン状態となる。さらに、第1及び第2のメインスイッチ7、8の両方がオフしている期間においては、第1の整流トランジスタ13のゲートと第2の整流トランジスタ14のゲートがトランス1の第3の2次巻線dを介して短絡されるため、これら第1の整流トランジスタ13及び第2の整流トランジスタ14のゲート−ソース間電圧は、いずれも中間電圧となる。
【0011】
これにより、第1の整流トランジスタ13は、第2のメインスイッチ8がオフしている期間の全体に亘ってオン状態となり、第2の整流トランジスタ14は、第1のメインスイッチ7がオフしている期間の全体に亘ってオン状態となるので、これら第1の整流トランジスタ13及び第2の整流トランジスタ14のボディーダイオードに電流が流れることが実質的になく、損失の少ない整流を行うことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上は理想的な動作であり、実際の回路においては、トランジスタの特性上、第1の整流トランジスタ13及び第2の整流トランジスタ14の動作タイミングには多少の遅延が不可避的に生じる。このため、理想的には、第1の整流トランジスタ13のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生するタイミング(時刻t0)において、同時に第1の整流トランジスタ13がターンオフし、第2の整流トランジスタ14のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生するタイミング(時刻t1)において、同時に第2の整流トランジスタ14がターンオフするのであるが、実際には、第1の整流トランジスタ13がターンオフするタイミングは時刻t0よりも僅かに遅れ、第2の整流トランジスタ14がターンオフするタイミングは時刻t1よりも僅かに遅れてしまう。
【0013】
このため、第1の整流トランジスタ13のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生した後、僅かな期間において第1の整流トランジスタ13には貫通電流が流れ、同様に、第2の整流トランジスタ14のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生した後、僅かな期間において第2の整流トランジスタ14には貫通電流が流れることになる。このような貫通電流は電力の損失となることから、スイッチング電源装置全体の変換効率の低下を招いてしまうという問題があった。
【0014】
したがって、本発明の目的は、貫通電流の発生が効果的に防止されたスイッチング電源装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のかかる目的は、トランスと、前記トランスの1次側に設けられたスイッチング回路と、前記トランスの2次側に設けられ、少なくとも整流トランジスタを有する同期整流回路と、前記トランスの2次側に設けられ、前記スイッチング回路のスイッチング動作と同期した第1の制御信号を生成する整流トランジスタ駆動回路と、前記第1の制御信号を受け、これに基づき前記第1の制御信号の一方のエッジが発生するタイミングと実質的に等しいタイミングにおいて前記整流トランジスタのしきい値電圧を超え、前記第1の制御信号の他方のエッジが発生するタイミングよりも所定時間早いタイミングにおいて前記整流トランジスタのしきい値電圧を下回る第2の制御信号を生成し、これを前記整流トランジスタの制御電極に供給するタイミング生成回路とを備えるスイッチング電源装置によって達成される。
【0016】
本発明によれば、タイミング生成回路によって整流トランジスタのオフタイミングが早められているので、貫通電流の発生を効果的に防止することができる。これにより、損失が低減されるので、スイッチング電源装置全体の変換効率が高められる。
【0017】
本発明の好ましい実施態様においては、前記第1の制御信号の波形が、第1の電位と、第2の電位と、これらの間に挿入された中間電位とを繰り返す波形であり、前記第1の制御回路の前記一方のエッジが、前記第1の電位から前記中間電位に変化するタイミングによって定義され、前記第1の制御回路の前記他方のエッジが、前記中間電位から前記第1の電位に変化するタイミングによって定義される。
【0018】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第1の制御信号が前記第2の電位から前記中間電位に変化した後、前記中間電位から前記第1の電位に変化するまでの間において、前記第2の制御信号の電圧が前記整流トランジスタのしきい値電圧を下回る。
【0019】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記タイミング生成回路が、前記第1の制御信号を受け、前記第1の制御回路の前記一方のエッジに応答して第1の論理レベルから第2の論理レベルに変化し、前記第1の制御信号が前記第2の電位から前記中間電位に変化したことに応答して前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに変化する中間信号を生成する第1の手段と、前記中間信号を受け、前記中間信号の前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルへの変化に対して遅延を与えることによって前記第2の制御信号を生成する第2の手段とを備える。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第1の手段が、前記第1の制御信号を分圧する分圧回路と、前記分圧回路の出力信号を遅延させる遅延回路と、前記第1の制御信号と前記遅延回路の出力信号とを比較し、これに基づいて前記中間信号を生成するコンパレータとを備える。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記遅延回路が、前記分圧回路の出力信号の一方向への変化に対する遅延を与える第1の時定数回路及び前記分圧回路の出力信号の逆方向への変化に対する遅延を与える第2の時定数回路からなる。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第1の制御信号が前記第2の電位から前記中間電位に変化するタイミングにおいて、前記遅延回路の出力信号の電位が少なくとも前記中間電位よりも高くなるように前記第1の時定数回路の時定数が設定されており、前記第1の制御信号の前記第1のエッジが発生するタイミングにおいて、前記遅延回路の出力信号の電位が少なくとも前記中間電位よりも低くなるように前記第2の時定数回路の時定数が設定されている。
【0023】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記スイッチング回路が、ハーフブリッジ回路、フルブリッジ回路、プッシュプル回路及びアクティブクランプ回路のいずれかである。
【0024】
本発明の前記目的はまた、入力電源に接続され、デッドタイムをはさんで交互に導通状態となる第1及び第2のメインスイッチを有するスイッチング回路と、前記第2のメインスイッチが非導通状態である期間において整流動作を行う第1の整流トランジスタと、前記第1のメインスイッチが非導通状態である期間において整流動作を行う第2の整流トランジスタと、前記第1及び第2の整流トランジスタを駆動する手段とを備えるスイッチング電源装置であって、前記手段は、導通状態となるメインスイッチが前記第2のメインスイッチから前記第1のメインスイッチに切り替わる際に挿入される第1のデッドタイムにおいては、前記第1のデッドタイムの実質的に全期間に亘って前記第1の整流トランジスタの制御電極にオン信号を供給する一方で、前記第1のデッドタイムの一部の期間のみ前記第2の整流トランジスタの制御電極にオン信号を供給し、導通状態となるメインスイッチが前記第1のメインスイッチから前記第2のメインスイッチに切り替わる際に挿入される第2のデッドタイムにおいては、前記第2のデッドタイムの実質的に全期間に亘って前記第2の整流トランジスタの制御電極にオン信号を供給する一方で、前記第2のデッドタイムの一部の期間のみ前記第1の整流トランジスタの制御電極にオン信号を供給することを特徴とするスイッチング電源装置によって達成される。
【0025】
本発明においても、貫通電流の発生を効果的に防止することができる。これにより、損失が低減されるので、スイッチング電源装置全体の変換効率が高められる。
【0026】
本発明の好ましい実施態様においては、前記第1のデッドタイムの前記一部の期間とは、前記第1のデッドタイムの開始タイミングを含む連続期間であり、前記第2のデッドタイムの前記一部の期間とは、前記第2のデッドタイムの開始タイミングを含む連続期間である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施態様について詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるスイッチング電源装置20の回路図である。
【0029】
図1に示されるように、本実施態様にかかるスイッチング電源装置20は、従来のスイッチング電源装置と同様、いわゆるハーフブリッジ型の同期整流型スイッチング電源装置であり、整流トランジスタ駆動回路4と第1及び第2の整流トランジスタ13、14のゲートとの間に第1及び第2のタイミング生成回路21、22がそれぞれ挿入され、第1及び第2のダイオード15、16の両端間に第1及び第2の補助コンデンサ23、24がそれぞれ接続されている点において異なる。その他の構成については従来のスイッチング電源装置と同様であるので、従来のスイッチング電源装置と同じ構成要素については、図8と同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0030】
第1及び第2のタイミング生成回路21、22は、整流トランジスタ駆動回路4に接続された入力端eと、対応する整流トランジスタ13または14のゲートに接続された出力端fとを備え、入力端eに供給される信号の波形を変形して出力端fより出力する回路である。また、第1及び第2の補助コンデンサ23、24は、図8に示したスイッチング電源装置の第1及び第2の整流トランジスタ13、14におけるゲート−ソース間容量に相当する容量を与えるコンデンサである。
【0031】
図2は、第1及び第2のタイミング生成回路21、22の回路図である。
【0032】
図2に示されるように、第1及び第2のタイミング生成回路21、22は、それぞれ、コンパレータ25と、抵抗26〜29と、ダイオード30〜33と、コンデンサ34、35とを備えており、コンパレータ25の非反転入力端子(+)は入力端eに接続され、反転入力端子(−)は、ダイオード30を介して抵抗26、27の節点に接続されている。
【0033】
抵抗26、27は、入力端eの電圧V1を分圧してコンパレータ25の反転入力端子(−)に供給する役割を果たし、抵抗26、ダイオード30及びコンデンサ34は、入力端eの電圧V1がローレベルからハイレベルに変化する際の時定数回路(第1の時定数回路)として働き、また、抵抗28、ダイオード31及びコンデンサ34は、入力端eの電圧V1がハイレベルからローレベルに変化する際の時定数回路(第2の時定数回路)として働く。これにより、コンパレータ25の反転入力端子(−)の電圧V2は、入力端eの電圧、すなわちコンパレータ25の非反転入力端子(+)の電圧V1を分圧し、且つ、遅延された波形となる。
【0034】
さらに、抵抗29、ダイオード33及びコンデンサ35は、コンパレータ25の出力電圧V3がハイレベルからローレベルに変化する際の時定数回路(第3の時定数回路)として働く。コンパレータ25の出力がローレベルからハイレベルに変化する際の時定数回路は備えられていない。これにより、出力端fの電圧V4は、立ち上がり波形がコンパレータ25の出力電圧V3の立ち上がりと実質的に等しく、立ち下がり波形が出力電圧V3の立ち下がりよりも緩やかとなる。
【0035】
次に、本実施態様にかかるスイッチング電源装置20の動作について説明する。
【0036】
図3は、本実施態様にかかるスイッチング電源装置20の動作を示すタイミングチャートである。
【0037】
図3に示されるように、本実施態様にかかるスイッチング電源装置20においても、第1及び第2のメインスイッチ7、8が制御回路9による制御のもと、所定のデッドタイムをはさんで交互に駆動され、これに応答して、第1のメインスイッチ7がオンしている期間においては第2の整流トランジスタ14のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生し、第2のメインスイッチ8がオンしている期間においては第1の整流トランジスタ13のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生する。
【0038】
ここで、整流トランジスタ駆動回路4においては、第1のメインスイッチ7がオンしている期間は第1のダイオード15がオン状態となり、第2のメインスイッチ8がオンしている期間は第2のダイオード16がオン状態となる。このため、第1のメインスイッチ7がオンしている期間においては、第1の整流トランジスタ13のゲート−ソース間が駆動されてオン状態となり、第2のメインスイッチ8がオンしている期間においては、第2の整流トランジスタ14のゲート−ソース間が駆動されてオン状態となる。さらに、第1及び第2のメインスイッチ7、8の両方がオフしている期間においては、第1の整流トランジスタ13のゲートと第2の整流トランジスタ14のゲートがトランス1の第3の2次巻線dを介して短絡されるため、これら第1の整流トランジスタ13及び第2の整流トランジスタ14のゲート−ソース間電圧は、いずれも中間電圧となる。
【0039】
以上より、第1及び第2のタイミング生成回路21、22の入力端eに供給される電圧V1は、従来のスイッチング電源装置におけるVgs13またはVgs14と同じく、ローレベル、ハイレベル及び中間電位の3状態を繰り返す波形となる。
【0040】
次に、第1のタイミング生成回路21の動作について説明する。
【0041】
図3に示されるように、第1のタイミング生成回路21内の電圧V1がローレベルである状態においては(時刻t10以前)、V1<V2であり、これにより、第1のタイミング生成回路21に含まれるコンパレータ25の出力電圧V3はローレベルとなる。このため、時刻t10以前においては、出力端fの電圧V4もローレベルとなり、第1の整流トランジスタ13はオフ状態に保持される。この間、コンデンサ34は、抵抗28及びダイオード31を介して徐々に放電される。すなわち、電圧V2は、第2の時定数回路の時定数によって決まる速度で低下する。この場合、時刻t10が到来するまでに、電圧V2が電圧V1の中間電圧未満に低下している必要がある。したがって、第2の時定数回路の時定数を当該条件が満たされるように設定する必要がある。
【0042】
次に、電圧V1がローレベルから中間電位に立ち上がると(時刻t10)、V1>V2となるので、コンパレータ25の出力電圧V3は反転し、ハイレベルとなる。コンパレータ25の出力電圧V3がハイレベルとなると、出力端fの電圧V4も直ちにハイレベルに立ち上がり、これにより、第1の整流トランジスタ13がターンオンする。
【0043】
その後、電圧V1は中間電位からハイレベルに立ち上がり(時刻t11)、第1のメインスイッチ7がターンオフするタイミング(時刻t12)までこれを保持する。この間、コンデンサ34は、抵抗26及びダイオード30を介して徐々に充電される。すなわち、電圧V2は、第1の時定数回路の時定数によって決まる速度で上昇する。この場合、時刻t12が到来するまでに、電圧V2が電圧V1の中間電圧を超える電圧まで上昇している必要がある。したがって、第1の時定数回路の時定数を当該条件が満たされるように設定する必要がある。
【0044】
次に、電圧V1がハイレベルから中間電位に立ち下がると(時刻t12)、再びV1<V2となるので、コンパレータ25の出力電圧V3は反転し、ローレベルとなる。コンパレータ25の出力電圧V3がローレベルとなると、コンデンサ35は、抵抗29及びダイオード33を介して徐々に放電される。すなわち、電圧V4は、第3の時定数回路の時定数によって決まる速度で低下する。
【0045】
これにより、時刻t12から所定時間が経過すると、出力端fの電圧V4が第1の整流トランジスタ13のしきい値電圧Vth13を下回り(時刻t13)、第1の整流トランジスタ13がターンオフする。この場合、第2のメインスイッチ8がターンオンするタイミング(時刻t14)、すなわち第1の整流トランジスタ13のソース−ドレイン間にトランス1の2次側電圧が発生するタイミングより前に、出力端fの電圧V4が第1の整流トランジスタ13のしきい値電圧Vth13を下回る必要がある。したがって、第3の時定数回路の時定数を当該条件が満たされるように設定する必要がある。
【0046】
第2のタイミング生成回路22の動作についても、上述した第1のタイミング生成回路21の動作と同様であり、時刻t12において、第2のタイミング生成回路22の出力端fの電圧V4がハイレベルとなり、電圧V1がハイレベルから中間電位に立ち下がった後(時刻t15)、第1のメインスイッチ7がターンオンするタイミング(時刻t17)、すなわち第2の整流トランジスタ14のソース−ドレイン間にトランス1の2次側電圧が発生するタイミングより前に、出力端fの電圧V4が第2の整流トランジスタ14のしきい値電圧Vth14を下回る(時刻t16)。
【0047】
以上により、第1の整流トランジスタ13及び第2の整流トランジスタ14において不可避的に生じる動作遅延を考慮しても、第1の整流トランジスタ13のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生するタイミング(時刻t14)においては、第1の整流トランジスタ13は確実にオフ状態となり、第2の整流トランジスタ14のソース−ドレイン間に2次側電圧が発生するタイミング(時刻t17)においては、第2の整流トランジスタ14は確実にオフ状態となる。このため、第1の整流トランジスタ13や第2の整流トランジスタ14に貫通電流が流れることがない。
【0048】
このように、本実施態様によるスイッチング電源装置20においては、整流回路3と整流トランジスタ駆動回路4との間に、第1及び第2のタイミング生成回路21、22を設け、第1及び第2の整流トランジスタ13、14のターンオンのタイミングを実質的に変化させることなく、ターンオフのタイミングを早めていることから、貫通電流の発生を効果的に防止することができる。これにより、損失が低減されるので、スイッチング電源装置全体の変換効率が高められる。
【0049】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0050】
例えば、上記実施態様にかかるスイッチング電源装置20においては、トランス1の1次側回路としてハーフブリッジ回路2を用いているが、トランス1の1次側回路としてはハーフブリッジ回路に限定されるものではなく、他の回路を用いても構わない。その一例を図4乃至図6に示す。
【0051】
図4は、トランス1の1次側回路としてフルブリッジ回路40を用いた例によるスイッチング電源装置41の回路図である。図4に示されるように、本発明は、トランス1の1次側回路としてフルブリッジ回路40を用いた場合にも適用可能である。
【0052】
図5は、トランス1の1次側回路としてプッシュプル回路42を用いた例によるスイッチング電源装置43の回路図である。図5に示されるように、本発明は、トランス1の1次側回路としてプッシュプル回路42を用いた場合にも適用可能である。
【0053】
図6は、トランス1の1次側回路としてアクティブクランプ回路44を用いた例によるスイッチング電源装置45の回路図である。図6に示されるように、本発明は、トランス1の1次側回路としてアクティブクランプ回路44を用いた場合にも適用可能である。
【0054】
また、本発明は、トランス1の2次側回路についても、上記実施態様において示した整流回路3及び平滑回路5に限定されるものではなく、他の回路を用いても構わない。その一例を図7に示す。このように、本発明は、トランス1の2次側回路として、図7に示される回路を用いた場合にも適用可能である。
【0055】
さらに、上記実施態様において示した第1及び第2のタイミング生成回路21、22の具体的な回路構成は一例であり、第1及び第2の整流トランジスタ13、14のオン/オフのタイミングを本実施態様と同様に制御可能である限り、これとは異なる回路構成からなるタイミング生成回路を使用しても構わない。例えば、第1及び第2のタイミング生成回路21、22に含まれるコンデンサ35、抵抗29及びダイオード33からなる第3の時定数回路については、第1及び第2の整流トランジスタ13、14のゲート−ソース間容量を利用することにより、コンデンサ35を削除しても構わない。
【0056】
また、第1及び第2のタイミング生成回路21、22の出力端fと、第1及び第2の整流トランジスタ13、14のゲートとの間にバッファ回路をそれぞれ挿入しても構わない。この場合、これらバッファ回路のしきい値電圧を、第1及び第2のタイミング生成回路21、22のしきい値電圧Vth13、Vth14と実質的に等しく設定することにより、時刻t13において第1整流トランジスタ13のゲート−ソース間電圧を約0Vとし、時刻t16において第2整流トランジスタ14のゲート−ソース間電圧を約0Vとすることができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、貫通電流の発生が効果的に防止されたスイッチング電源装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様にかかるスイッチング電源装置20の回路図である。
【図2】第1及び第2のタイミング生成回路21、22の回路図である。
【図3】スイッチング電源装置20の動作を示すタイミングチャートである。
【図4】トランス1の1次側回路としてフルブリッジ回路40を用いた例によるスイッチング電源装置41の回路図である。
【図5】トランス1の1次側回路としてプッシュプル回路42を用いた例によるスイッチング電源装置43の回路図である。
【図6】トランス1の1次側回路としてアクティブクランプ回路44を用いた例によるスイッチング電源装置45の回路図である。
【図7】トランス1の2次側回路として他の回路方式を用いた例によるスイッチング電源装置46の回路図である。
【図8】従来の同期整流型スイッチング電源装置を示す回路図である。
【図9】従来の同期整流型スイッチング電源装置の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 トランス
2 ハーフブリッジ回路
3 整流回路
4 整流トランジスタ駆動回路
5 平滑回路
6 絶縁回路
7 第1のメインスイッチ
8 第2のメインスイッチ
9 制御回路
10 入力電源
11 第1の入力コンデンサ
12 第2の入力コンデンサ
13 第1の整流トランジスタ
14 第2の整流トランジスタ
15 第1のダイオード
16 第2のダイオード
17 平滑用インダクタ
18 平滑用コンデンサ
19 負荷
20 スイッチング電源装置
21 第1のタイミング生成回路
22 第2のタイミング生成回路
23 第1の補助コンデンサ
24 第2の補助コンデンサ
25 コンパレータ
26〜29 抵抗
30〜33 ダイオード
34,35 コンデンサ
40 フルブリッジ回路
41,43,45,46 スイッチング電源装置
42 プッシュプル回路
44 アクティブクランプ回路

Claims (8)

  1. トランスと、前記トランスの1次側に設けられたスイッチング回路と、前記トランスの2次側に設けられ、少なくとも整流トランジスタを有する同期整流回路と、前記トランスの2次側に設けられ、前記スイッチング回路のスイッチング動作と同期した第1の制御信号を生成する整流トランジスタ駆動回路と、前記第1の制御信号を受け、これに基づき前記第1の制御信号の一方のエッジが発生するタイミングと実質的に等しいタイミングにおいて前記整流トランジスタのしきい値電圧を超え、前記第1の制御信号の他方のエッジが発生するタイミングよりも所定時間早いタイミングにおいて前記整流トランジスタのしきい値電圧を下回る第2の制御信号を生成し、これを前記整流トランジスタの制御電極に供給するタイミング生成回路とを備えるスイッチング電源装置。
  2. 前記第1の制御信号の波形が、第1の電位と、第2の電位と、これらの間に挿入された中間電位とを繰り返す波形であり、前記第1の制御回路の前記一方のエッジが、前記第1の電位から前記中間電位に変化するタイミングによって定義され、前記第1の制御回路の前記他方のエッジが、前記中間電位から前記第1の電位に変化するタイミングによって定義されることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源装置。
  3. 前記第1の制御信号が前記第2の電位から前記中間電位に変化した後、前記中間電位から前記第1の電位に変化するまでの間において、前記第2の制御信号の電圧が前記整流トランジスタのしきい値電圧を下回ることを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源装置。
  4. 前記タイミング生成回路が、前記第1の制御信号を受け、前記第1の制御回路の前記一方のエッジに応答して第1の論理レベルから第2の論理レベルに変化し、前記第1の制御信号が前記第2の電位から前記中間電位に変化したことに応答して前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルに変化する中間信号を生成する第1の手段と、前記中間信号を受け、前記中間信号の前記第2の論理レベルから前記第1の論理レベルへの変化に対して遅延を与えることによって前記第2の制御信号を生成する第2の手段とを備えることを特徴とする請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記第1の手段が、前記第1の制御信号を分圧する分圧回路と、前記分圧回路の出力信号を遅延させる遅延回路と、前記第1の制御信号と前記遅延回路の出力信号とを比較し、これに基づいて前記中間信号を生成するコンパレータとを備えることを特徴とする請求項4に記載のスイッチング電源装置。
  6. 前記遅延回路が、前記分圧回路の出力信号の一方向への変化に対する遅延を与える第1の時定数回路及び前記分圧回路の出力信号の逆方向への変化に対する遅延を与える第2の時定数回路からなることを特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源装置。
  7. 前記第1の制御信号が前記第2の電位から前記中間電位に変化するタイミングにおいて、前記遅延回路の出力信号の電位が少なくとも前記中間電位よりも高くなるように前記第1の時定数回路の時定数が設定されており、前記第1の制御信号の前記第1のエッジが発生するタイミングにおいて、前記遅延回路の出力信号の電位が少なくとも前記中間電位よりも低くなるように前記第2の時定数回路の時定数が設定されていることを特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記スイッチング回路が、ハーフブリッジ回路、フルブリッジ回路、プッシュプル回路及びアクティブクランプ回路のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置。
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