JPH0672565U - 往復式電気かみそり - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数の増加を最小限に抑え、かつ簡単な
構造のツイン刃の往復式電気かみそりを提供する 【構成】 往復駆動する出力軸５は先端に半球状の突起
１３を備え、一方、内刃取付台７は、下部に前記突起１
３がはまり込む凹所１４を備えた連結部６１と、上部に
２連の内刃７を固定する２つの内刃固定部６２とを備え
ている。これによって、１つの内刃取付台６によって２
つの内刃７を取り付けることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電気かみそりの内刃を取り付ける構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、様々な電気かみそりが実用化され、例えば内蔵するモータの回転運 動によって内刃を回転させて外刃から導入された髭を切断する回転式のものや、 また前記モータの回転運動を往復運動に変換して内刃を往復駆動させた往復式の ものが知られている。この往復式の電気かみそりには、一対の内刃及び外刃を備 えたシングル刃や、一対の内刃及び外刃を２つ並べて２連にしたツイン刃などが 提案されている。ツイン刃の往復式電気かみそりは、２連の刃の曲率半径を小さ くすることができるので、凹凸のある肌に対しても刃が届き、剃り残しをなくす ことができる。また、シングル刃に比べて肌との接触部分が増えてひげそりの効 率がよく早く剃れる。

【０００３】 このように、ツイン刃の往復式電気かみそりはシングル刃のものと比べて前述 のような優れた特徴がある。しかしながら、ツイン刃のものはシングル刃のもの と比べて部品点数が多くなったり、構造が複雑になったりするために、生産性に 劣るという問題がある。即ち、シングル刃のものと比較すると、内刃や外刃は当 然のように２つ必要であるが、それ以外にもモータの回転運動を往復運動に変換 する振動子、内刃を外刃に押しつけるために振動子の出力軸に挿通される刃圧ス プリング、本体内にひげくずなどが入り込まないように、本体から突出する出力 軸と本体ケースとの間に設けられる毛止めなどが余分に必要となっていたために 部品点数が増加するものであった。また、モータの回転軸と２つの前記振動子と の連結構造や、それらを本体ケース内に納める構造などが複雑になっていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、前述の課題を解決することを目的として、部品点数の増加を最小 限に抑え、かつ簡単な構造の複数の刃を備えた往復式電気かみそりを提供するも のである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の往復式電気かみそりの構造は、本体と、該本体上方に設けられて往 復駆動する出力軸と、該出力軸に連結される内刃取付台と、該内刃取付台に固定 される内刃と、該内刃と圧接した状態で前記本体に保持される外刃とから構成さ れて、前記出力軸は先端に半球状の突起を備え、一方前記内刃取付台は下部に前 記突起と係合する凹所を有した連結部と、上部に前記内刃を複数個並べて固定す る複数の内刃固定部とを備えるものである。

【０００６】

【作用】

この考案によれば、内刃取付台の内刃固定部を複数個形成したので、１つの内 刃取付台に複数の内刃を固定することができる。従って、１つの出力軸に対して １つの内刃取付台を連結するだけで、複数の内刃を備えた往復式電気かみそり、 例えばツイン刃の電気かみそりを構成することができる。このため、モータの回 転運動を往復運動に変換する振動子、内刃を外刃に押しつけるために振動子の出 力軸に挿通される刃圧スプリング、本体内にひげくずなどが入り込まないように 、本体上方に設けられた出力軸と本体との間に設けられる毛止めなどがそれぞれ １つあればよく、部品点数を削減することができる。

【０００７】 一方、内刃取付台の連結部を出力軸の先端の半球状の突起に押し込むことによ って、連結部に形成された凹所に前記突起がはまり込み、内刃取付台が出力軸に 簡単に取り付けられる。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づき詳述する。１は往復式電気かみそりの本体 ケースであり、内部に電気かみそり駆動用のニッケル−カドミウム電池２と、電 池２によって駆動されるモータ３と、図示しないが前記ニッケル−カドミウム電 池２の充電回路が備えられている。そして、前記モータ３の回転軸に振動子４が 連結されており、この振動子４はモータの回転運動を往復運動に変換する。振動 子４は上部に出力軸５が設けられ、出力軸５は本体ケース１から突出するように なっている。なお、本体ケース１は上下に分割されるようになっており、前記電 池２やモータ３を内蔵する下ケース１Ａと、電気かみそりのヘッド部を構成する 上ケース１Ｂとに分割される。

【０００９】 ６は内刃取付台であり、後述するように、上部に２連の内刃７が固着されてい る。この内刃取付台６は前記出力軸５の上端に係合されるものであるが、前記出 力軸５には刃圧スプリング８が挿通され、内刃取付台６を常時上方に付勢してい る。また９は外刃ユニットであり、前記２連の内刃７と対向するように２連の外 刃１０がアーチ状に張設されている。前記外刃ユニット９は、両側部に弾性フッ ク１１が垂下形成されており、この弾性フック１１が前記本体ケースの上ケース １Ｂの内側壁に形成されたストッパー１２に係合することによって、外刃ユニッ ト９が本体ケースに装着される。なお５１は本体内にひげくずなどが入り込まな いように、出力軸５と本体ケースとの間に設けられるゴム製の毛止めである。

【００１０】 さて、前記出力軸５はその先端に前記刃圧スプリング８の抜け止め突起１３が 形成されており、この抜け止め突起１３は上端が細く下端が太い半球状となって いる。従って、前記刃圧スプリング８を前記出力軸５に装着するにあたっては、 出力軸５の先端から刃圧スプリング８を押し込んでいく。このとき、刃圧スプリ ング８は抜け止め突起１３のアールに沿って徐々に拡開しながら挿入されていき 、挿入が完了すると、抜け止め突起１３の下端に保持される。抜け止め突起１３ の下端は太くなっているので、一旦挿入した刃圧スプリング８が抜け出ることは ない。この後、前記内刃取付台６を前記出力軸５の抜け止め突起１３に係合させ る。

【００１１】 即ち、図６において、内刃取付台６は下部に前記出力軸５との連結部６１を備 え、そしてこの連結部６１は前記抜け止め突起１３が保持される凹所１４を有し ている。連結部６１は凹所１４を形成することになって薄肉状となって弾性変形 が可能となっている。従って、出力軸５の抜け止め突起１３に、内刃取付台６の 連結部６１を押し込むことによって、前記突起１３に凹所１４がはまり込み、内 刃取付台６が出力軸に装着される。また、外刃ユニット９は前述の通り上ケース １Ｂに装着され、その結果、内刃取付台６の内刃７が刃圧スプリング８によって 、外刃ユニット９の外刃１０の内面に圧接した状態で保持される。

【００１２】 このように、外刃１０の内面と内刃７とが圧接した状態にあると、外刃１０に 形成された髭の導入孔から導入された髭が、この導入孔のエッジ部分と内刃７と の間に緊密な状態で挟まれて、髭の根本から剃ることができる。なお、この内刃 や外刃を掃除したり交換するときには、前記上ケース１Ｂに設けられた出没自在 の押しボタン１５を押すことによって、前記弾性フック１１とストッパー１２と の係合を解除して、外刃ユニット９を取り外す。この後、内刃取付台６を前記抜 け止め突起１３から引き抜いて取り外す。この時、前記刃圧スプリング８は前記 抜け止め突起１３の下端に保持されて出力軸５から抜け出ることはない。

【００１３】 さて、図６に示すように、前記内刃取付台６は上部に前記２連の内刃７を固定 する２つの内刃固定部６２を備えている。このように内刃取付台６は二又形状を している。これによって、１つの内刃取付台６によって２つの内刃７を取り付け ることができる。なお、本実施例の内刃取付台６は二又形状となっているが、こ れに限定されず、３つ以上の内刃を取り付けるように形成しても構わない。

【００１４】 ツイン刃の往復式電気かみそりは、シングル刃と比較して個々の刃の曲率半径 を小さくすることができ、凹凸のある肌に対しても刃が届き、剃り残しをなくす ことができる。また、シングル刃に比べて肌との接触部分が増えてひげそりの効 率がよく早く剃れる。本実施例のツイン刃の往復式電気かみそりは、前述のツイ ン刃の特徴を備えながら、部品点数を削減し、その構造を簡単にすることができ る。即ち、振動子４、刃圧スプリング８、毛止め５１がそれぞれ１つあればよく 、それぞれ１つずつ部品点数を削減することができる。また、内刃や外刃が複数 個必要であること以外は、従来のシングル刃のものと同様に構成することができ 、従来のツイン刃のような複数個の刃を備えたかみそりと比較して本体ケースの 内部構造が簡単で、組み立てやすく、構造が簡単な分だけ小型化が容易であると いう特徴がある。

【００１５】

【考案の効果】

以上のようにこの考案によれば、内刃取付台の内刃固定部を複数個形成したの で、１つの内刃取付台に複数の内刃を固定することができる。従って、１つの出 力軸に対して１つの内刃取付台を連結するだけで、複数の内刃を備えた往復式電 気かみそり、例えばツイン刃の電気かみそりを構成することができる。このため 、モータの回転運動を往復運動に変換する振動子、内刃を外刃に押しつけるため に振動子の出力軸に挿通される刃圧スプリング、本体内にひげくずなどが入り込 まないように、本体から突出する出力軸と本体ケースとの間に設けられる毛止め などがそれぞれ１つあればよく、部品点数を削減することができる。

【００１６】 一方、内刃取付台の連結部を出力軸の先端の半球状の突起に押し込むことによ って、連結部に形成された凹所に前記突起がはまり込み、内刃取付台が出力軸に 簡単に取り付けられる。

【００１７】 以上のことから、内刃取付台をアタッチメントとして本体ケース部分を共通化 し、内刃取付台を付け替えるだけで、例えば２連や３連の刃を備えた電気かみそ りを簡単に得ることもでき、電気かみそりが容易にかつ安価に製造できる特徴が ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案電気かみそりの正面図である。

【図２】本考案往復式電気かみそりの断面図である。

【図３】本考案往復式電気かみそりの要部分解斜視図で
ある。

【図４】本考案往復式電気かみそりの要部分解斜視図で
ある。

【図５】本考案往復式電気かみそりの要部拡大斜視図で
ある。

【図６】本考案往復式電気かみそりの内刃取付台及び内
刃の拡大斜視図である。

【符号の説明】

１ 本体ケース １Ａ 下ケース １Ｂ 上ケース ２ ニッケル−カドミウム電池 ３ モータ ４ 振動子 ５ 出力軸 ６ 内刃取付台 ７ 内刃 ８ 刃圧スプリング ９ 外刃ユニット １０ 外刃 １１ 弾性フック １２ ストッパー １３ 抜け止め突起 １４ 凹所 １５ 押しボタン ５１ 毛止め ６１ 連結部 ６２ 内刃固定部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体と、該本体上方に設けられて往復駆
   動する出力軸と、該出力軸に連結される内刃取付台と、
   該内刃取付台に固定される内刃と、該内刃と圧接した状
   態で前記本体に保持される外刃とから構成された往復式
   電気かみそりにおいて、前記出力軸は先端に半球状の突
   起を備え、一方前記内刃取付台は下部に前記突起と係合
   する凹所を有した連結部と、上部に前記内刃を複数個並
   べて固定する複数の内刃固定部とを備えたことを特徴と
   する往復式電気かみそり。