JPH0672446U - ランバーサポート機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用シート等において、着座者の腰椎を支
持するランバーサポートに関し、着座時のたわみ量が少
なく、サポート感が良好で、機構の専有スペースが小さ
く、センターずれがないランバーサポート機構を提供す
ることを目的とする。 【構成】 シートバックフレーム１１の下部フレーム１
３の中央部近傍に回転基端部が設けられ、上方向に延出
するトーションバー３０と、トーションバー３０を着座
者の背部に接近／離反する方向に回転駆動する駆動部２
０と、トーションバー３０の回転端部に、トーションバ
ーの回転平面と平行な平面内に回転可能に設けられ、着
座者の腰椎を押圧するランバープレート４０とで構成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両用シート等において、着座者の腰椎を支持するランバーサポー トに関する。

【０００２】

【従来の技術】

次に、図面を用いて従来例を説明する。図４は従来のランバーサポートの要部 構成斜視図である。

【０００３】 図において、１はシートバックフレーム、２はシートバックフレームの側部フ レーム１ａ側に基端部が回転可能に取り付けられ、シートバック中央方向へ延出 するトーションバーである。このトーションバーの先端部には、着座者の腰椎を 押圧するランバープレート３が水平方向に回転可能に取り付けられている。４は 、トーションスプリング２を回転駆動するモータである。

【０００４】 次に、上記構成の作動を説明する。モータ４を回転駆動すると、トーションバ ー２は図において、矢印方向へ揺動し、ランバープレート３は着座者の腰椎を支 持する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記構成のランバーサポートにおいては、下記のような問題点がある 。

【０００６】 トーションバー２の腕の長さが長く、着座状態の着座者の背部の押圧力によ り、トーションバー２が大きくたわみ、サポート感が不足する。 ランバーサポート機構の占めるスペースが大きい。

【０００７】 ランバープレートのセンターとシートバックフレームのセンターとが一致し ない。 ランバープレートは水平方向には回転可能であるが、上下方向には回転でき ないので、着座者の腰椎にフィットしない。

【０００８】 本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、着座時のたわみ 量が少なく、サポート感が良好で、機構の専有スペースが小さく、センターずれ がないランバーサポート機構を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決する請求項１記載の考案は、シートバックフレームの下部フレ ームの中央部近傍に回転基端部が設けられ、上方向に延出するトーションバーと 、該トーションバーを着座者の背部に接近／離反する方向に回転駆動する駆動部 と、前記トーションバーの回転端部に、前記トーションバーの回転平面と平行な 平面内に回転可能に設けられ、着座者の腰椎を押圧するランバープレートとを備 えたものである。

【００１０】

【作用】

請求項１記載の考案のランバーサポート機構において、駆動部を駆動すること により、シートバックフレームの下部フレームの中央部近傍に回転端部が設けら れ、上方向に延出するトーションバーが着座者の背部に接近／離反する方向に回 転し、このトーションバーの回転端部に回転可能に設けられているランバープレ ートが着座者の腰椎を押圧する。

【００１１】 この時、トーションバーの基端部はシートバックフレームの下部フレームの中 央部近傍に設けられ、ランバープレートはトーションバーの回転端部に回転可能 に設けられているので、トーションバーの長さが短く、着座時のたわみ量が少な く、サポート感が良好で、機構の専有スペースが小さく、センターずれがない。

【００１２】

【実施例】 次に図面を用いて本考案の一実施例を説明する。 先ず、図１を用いて本実施例のランバーサポート機構が設けられたシートバッ クの説明を行う。図において、１１はシートバックフレーム、１２はシートバッ クフレーム１１の両サイドのフレーム間に張架されたバックスプリングである。

【００１３】 シートバックフレーム１１の下部フレーム１３には、本実施例のランバーサポ ート機構１４が設けられている。 次に、図２を用いてランバーサポート機構１４の説明を行う。１５は下部フレ ーム１３に固着されるブラケットである。このブラケット１５は、下部フレーム １３に固着され、穴１９,１９′が穿設された脚部１６,１６′と、各脚部１６, １６′の先端部に形成され、溝１７,１７′が形成された回転支持部１８,１８′ と、回転支持部１８,１８′間を橋絡する橋絡部１９とより構成されている。２ ０はブラケット１５の脚部１６,１６′間に、穴１９,１９′を挿通するねじ２１ ,２２を用いて取り付けられるモータである。

【００１４】 ２３はこのモータ２０の出力軸であるねじ棒である。２４はねじ棒２３に螺合 し、両サイドに穴２５,２５′が穿設されたナットである。 ３０は弾性材で作られたトーションバーである。このトーションバー３０は、 ナット２４の穴２５,２５′に嵌合する基端部３１,３１′と、基端部３１,３１ ′からブラケット１５の溝１７,１７′方向へ延出する第１アーム部３２,３２′ と、第１アーム部３２,３２′より折曲し、ブラケット１５の溝１７,１７′に係 合する回転支持部３３,３３′と、回転支持部３３,３３′より折曲し、上方に延 出する第２アーム部３４,３４′と、第２アーム３４,３４′間を橋絡する橋絡部 ３５とより構成されている。そして、橋絡部３５には、ランバープレート４０が 第２アーム部３４,３４′の回転平面と平行な平面上で回転可能に取り付けられ ている。

【００１５】 次に、上記構成の作動を説明する。モータ２０を駆動すると、ねじ棒２３が回 転する。ねじ棒２３に螺合しているナット２４は、トーションバー３０によって 、自転が禁止されているので、ねじ棒２３に沿って移動する。ナット２４が移動 すると、トーションバー３０はブラケット１５の溝１７,１７′に係合した回転 支持部３３,３３′を支点に、着座者の背部に接近／離反する方向に回転する。

【００１６】 トーションバー３０が回転することにより、ランバープレート４０も回転し、 着座者の腰椎を押圧する。 上記構成によれば、下記のような効果を得ることができる。

【００１７】 トーションバー３０の腕の長さ (第２アーム部３４,３４′) は、従来例で 説明したランバーサポート機構のトーションバーよりも短い。よって、着座者の 背部の押圧力によるトーションバーのたわみ量は少なく、サポート感が向上する 。

【００１８】 トーションバー３０の腕の長さが短くなったことにより、ランバーサポート 機構の占めるスペースが小さくなる。 ランバープレート４０のセンターとシートバックフレーム１１のセンターと が一致する。

【００１９】 ランバープレート４０は、上下方向に回転可能であるので、着座者の腰椎に フィットする。 尚、本考案は上記実施例の限るものではない。上記実施例では、駆動源として モータ２０を用いた例で説明を行ったが、手動のランバーサポート機構にも適用 できることはいうまでもない。

【００２０】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、着座時のたわみ量が少なく、サポート感が 良好で、機構の専有スペースが小さく、センターずれがないランバーサポート機 構を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の斜視図である。

【図２】図１における要部分解斜視図である。

【図３】図１における要部断面図である。

【図４】従来例を説明する図である。

【符号の説明】

１１ シートバックフレーム １３ 下部フレーム ２０ モータ (駆動部) ３０ トーションバー ４０ ランバープレート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートバックフレーム（１１）の下部フ
   レーム（１３）の中央部近傍に回転基端部が設けられ、
   上方向に延出するトーションバー（３０）と、 該トーションバー（３０）を着座者の背部に接近／離反
   する方向に回転駆動する駆動部（２０）と、 前記トーションバー（３０）の回転端部に、前記トーシ
   ョンバーの回転平面と平行な平面内に回転可能に設けら
   れ、着座者の腰椎を押圧するランバープレート（４０）
   と、 を備えたことを特徴とするランバーサポート機構。