JPH0736514Y2

JPH0736514Y2 - シート

Info

Publication number: JPH0736514Y2
Application number: JP1989118961U
Authority: JP
Inventors: 洋悦長坂
Original assignee: Shiroki Corp
Current assignee: Shiroki Corp
Priority date: 1989-10-11
Filing date: 1989-10-11
Publication date: 1995-08-23
Anticipated expiration: 2004-10-11
Also published as: JPH0358157U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、シートバックの下部に形成された空間部に、
ヒップサポートが前後方向に揺動可能に設けられたシー
トに関する。

（従来の技術）次に図面を用いて従来例を説明する。第６図は第１の従
来例を示す構成図、第７図は第６図におけるブラケット
を説明する図、第８図は第２の従来例を示す構成図であ
る。

先ず、第６図及び第７図を用いて第１の従来例を説明す
る。これらの図において、１は下部に空間部1aが形成さ
れたシートバック、２はシートクッションである。３は
シートバック１の空間部1aの両サイドに設けられたブラ
ケットである。このブラケット３には穴3aとガイド穴3b
とが穿設されている。４はシートバック１の空間部1aに
配設されるヒップサポートである。このヒップサポート
４の側面にはブラケット３に設けられた穴3aに回転可能
に係合する突起4aと、ガイド穴3bに係合する突起4bとが
突設されている。そして、ヒップサポート４は突起4aを
中心に、突起4bがガイド穴3bの一方の端部から他方の端
部に当接する間、回転可能となっている。

このような構成によれば、乗員は通常はヒップサポート
４がシートバック１の空間部1aに収容された状態（第６
図において、実線で示す）で、着座する。そして、ヒッ
プのサポートが不十分な場合には、ヒップサポート４を
第６図において２点鎖線の位置まで回転させることによ
って、適切なヒップのサポートを得ることができる。

次に、第８図を用いて第２の従来例を説明する。図にお
いて、６は下部に空間部6aが形成されたシートバック、
７はシートクッションである。８はシートバック６の空
間部6aに配置されるヒップサポートである。ヒップサポ
ート８の上部は、ヒンジ９を介してシートバック６に連
結されている。10はシートクッション７上に矢印方向に
移動可能に設けられた座プレートである。この座プレー
ト10とヒップサポート８の下部はヒンジ結合されてい
る。

このような構成によれば、ヒップのサポートが不足して
いる時には、座プレート10を前方に移動させ、ヒップサ
ポート８をヒンジ９を中心に所望の角度に回転させる。
そして、座プレート10上に着座することによって、座プ
レート10の移動が禁止され、ヒップサポート８はその角
度を保持し、適切なヒップのサポートを得ることができ
る。

（考案が解決しようとする課題）上述の第１及び第２の従来例のヒップサポートは、第９
図においてＡ部（乗員の腰椎下部Ｂ部と仙骨Ｃ部とを合
わせた部分）の一部を押圧してサポートするものであっ
た。

ところで、腰椎下部であるＢ部をサポートすると一般的
な腰痛を和らげる効果がある。また、仙骨Ｃ部をサポー
トするとペダルＰを踏んだときの反力Ｆを受けて、乗員
の姿勢を安定に保つ効果がある。

しかし、上述の第１及び第２の従来例のヒップサポート
は、これら腰椎下部Ｂ部及び仙骨Ｃ部のうちのどこかを
サポートするだけで、乗員が選択することはできないと
いう問題点がある。

本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的
は、乗員の仙骨から腰椎の下部までを選択的に押圧可能
なシートを提供することにある。

また、本考案の別の目的は、操作性が良好なシートを提
供することにある。

（課題を解決する手段）上記課題を解決する本考案は、シートバックの下部に形
成された空間部に、ヒップサポートが前後方向に揺動可
能に設けられたシートにおいて、前記ヒップサポート内
のサポートフレームを略上端を中心に揺動させる第１の
駆動源と、高さ方向の中心部がシートバックの表皮方向
に向かって凸状に形成され、且つ、該中心部の近傍を傾
動中心として、前記サポートフレームに傾動可能に取り
付けられたフィットボードと、該フィットボードを傾動
させる第２の駆動源とを設けたことを特徴とするもので
ある。

（作用）本考案のシートにおいて、ヒップサポートは第１の駆動
源によって、前後方向に揺動駆動される。

フィットボードは第２の駆動源によって回転駆動され、
乗員の仙骨から腰椎の下部までを選択的に押圧する。

（実施例）次に図面を用いて本考案の一実施例を説明する。第１図
は本考案の一実施例の正面の主要部を表す図、第２図は
第１図におけるII−II断面の主要部を表す図、第３図は
第１図におけるIII−III断面の主要部を表す図、第４図
は第１図におけるサポートフレーム回転機構を説明する
主要部の斜視図、第５図は本実施例のシートの全体を示
す図である。

これらの図において、先ず、第５図を用いて本実施例の
シートの全体を説明する。図において、21はシートクッ
ション、22はシートバックである。シートバック22の下
部には空間部22aが形成されており、この空間部22aにヒ
ップサポート23が配置されている。

次に、第１図，第２図及び第４図を用いて前後方向のヒ
ップサポート調整機構を説明する。25,26はシートバッ
ク22のサイドフレームである。27,28はサイドフレーム2
5,26の内側に対向するよう取り付けられたブラケットで
ある。これらのブラケット27,28にはバーリング穴27a,2
8aがそれぞれ穿設されている。

29はバーリング穴27a,28aに回転可能に嵌合しているロ
ッドである。このロッド29の中間部にはサポートフレー
ム30の上端が溶接にて取り付けられている。

ロッド29のサイドフレーム25側の端部には、第１のリン
クプレート31が溶接にて取り付けられている。そして、
この第１のリンクプレート31の回転端部には、穴31aが
穿設されている。

第１のリンクプレート31のサイドフレーム25側には、第
２のリンクプレート32が、ロッド29に対して回転可能に
取り付けられている。第２のリンクプレート32は回転端
部を２つ有する略Ｌ字形となっており、一方の回転端部
は階段状に折り曲げられた折曲部32aが形成され、この
折曲部32aには長穴32bが穿設されている。他方の回転端
部には穴32cが穿設されている。更に、回転基部には、
ロッド29が遊挿される穴32dが穿設されている。

33は第２のリンクプレート32の一方の回転端部にボルト
34及びナット35を用いて設けられた折曲プレートであ
る。この折曲プレート33の先端部には第２のリンクプレ
ート32の長穴32bに対向する長穴33aが穿設されている。

また、第２のリンクプレート32の他方の回転端部と、第
１のリンクプレート31の回転端部とは穴32cと穴31aとを
挿通するボルト36及びこれに螺合するナット37を用いて
連結されている。

38はサイドフレーム25に取り付けられた第１の駆動源と
してのヒップサポート調整用のギヤードモータである。
このギヤードモータ38の出力側にはねじ棒39が取り付け
られている。そして、このねじ棒39にはナット部材40が
螺合している。このナット部材40の、両サイドには、ピ
ン40aが設けられており、このピン40aは、第２のリンク
プレート32の長穴32bと折曲プレート33の長穴に33aに遊
嵌している。

次に、第１図，第３図及び第４図を用いてフィットボー
ド回転機構を説明する。これらの図において、41は高さ
方向の中心部がシートバックの表皮方向に向かって凸状
に形成されたフィットボードである。このフィットボー
ド41は、前記高さ方向の中心部の近傍を傾動中心とし
て、サポートフレーム30に傾動可能に取り付けられてい
る。即ち、その両サイドが、ボルト42,43を用いてサポ
ートフレーム30に回転可能に取り付けられている。更
に、フィットボード41の裏面には、第１のアーム44,第
２のアーム45が取り付けられている。これら２つのアー
ムの先端部には長穴44a,45aがそれぞれ穿設されてい
る。

46はサポートフレーム30に取り付けられたモータブラケ
ットである。このモータブラケット46に、第２の駆動源
としてのフィットボード調整用のギヤードモータ47がボ
ルト48,49を用いて取り付けられている。

このギヤードモータ47の出力軸側にはねじ棒50が取り付
けられている。そして、このねじ棒50にはナット部材51
が螺合している。このナット部材51の両サイドには、ピ
ン51aが設けられており、このピン51aは、第１のアーム
44及び第２のアーム45の長穴44a,45aに遊嵌している。

次に上記構成の作動を説明する。まず、図示しない、ヒ
ップサポート調整スイッチをオンして、ギヤードモータ
38を駆動する。ギヤードモータ38が回転すると、ねじ棒
39が回転し、回り止めされたナット部材40はねじ棒39の
軸方向に移動する。このナット部材40の軸方向の移動に
より、第２のリンクプレート32はロッド29を中心に回転
する。そして、第２のリンクプレート32の他方の回転端
部に対して、回転端部がボルト36及びナット37を用いて
接続され、基端部がロッド29に溶着された第１のリンク
プレート31も回転し、ロッド29及び、サポートフレーム
30も回転する。

次に、図示しないフィットボード調整スイッチをオンし
て、ギヤードモータ47を駆動する。ギヤードモータ47が
回転すると、ねじ棒50が回転し、回り止めされたナット
部材51はねじ棒50の軸方向に移動する。このナット部材
51の軸方向の移動により、第１及び第２のアーム44,45
に回転力が作用し、フィットボード41はサポートフレー
ム30に対して回転する。

上記構成によれば、ヒップサポート調整スイッチを操作
し、サポートフレーム30をサイドフレーム25,26（シー
トバック22）に対して回転させることによって、所望の
ヒップサポート位置を得ることができる。

次に、フィットボード調整スイッチを操作することによ
って、フィットボード41をサポートフレーム30に対して
傾動させることができる。フィットボード41が直立状態
にあるときは、フィットボード41の高さ方向の中心部が
前方に突出し、フィットボード41が前傾状態にあるとき
は、フィットボード41の上部が前方に突出し、フィット
ボード41が後傾状態にあるときは、フィットボード41の
下部が前方に突出する。よって、乗員の仙骨から腰椎ま
でを選択的に押圧することができる。

また、電動化したことにより、調整スイッチはどこにで
も設置可能となり、操作性が良好となる。

（考案の効果）以上説明したように本考案によれば、ヒップサポートを
駆動する第１の駆動源と、ヒップサポートを駆動する第
２の駆動源とを設けた。よって、操作性が良好なシート
を実現できる。

更に、高さ方向の中心部がシートバックの表皮方向に向
かって凸状に形成され、且つ、該中心部の近傍を傾動中
心として、サポートフレームに傾動可能に取り付けられ
たフィットボードを、ヒップサポート内に設けた。この
ため、フィットボードが直立状態にあるときは、フィッ
トボードの高さ方向の中心部が前方に突出し、フィット
ボードが前傾状態にあるときは、フィットボードの上部
が前方に突出し、フィットボードが後傾状態にあるとき
は、フィットボードの下部が前方に突出する。よって、
乗員の仙骨から腰椎の下部までを選択的に押圧可能なシ
ートを実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面の主要部を表す図、第２図は第１図におけるII−II断面の主要部を表す図、第３図は第１図におけるIII−III断面の主要部を表す
図、第４図は第１図におけるサポートフレーム回転機構を説
明する主要部の斜視図、第５図は本実施例のシートの全体を示す図、第６図は第１の従来例を示す構成図、第７図は第６図におけるブラケットを説明する図、第８図は第２の従来例を示す構成図、第９図は問題点を説明する図である。これらの図において、 22…シートバック、22a…空間部 23…ヒップサポート 38…ギヤードモータ（第１の駆動源） 41…フィットボード 47…ギヤードモータ（第２の駆動源）

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】シートバック（22）の下部に形成された空
間部（22a）に、ヒップサポート（23）が前後方向に揺
動可能に設けられたシートにおいて、前記ヒップサポート（23）内のサポートフレーム（30）
を略上端を中心に揺動させる第１の駆動源（38）と、高さ方向の中心部がシートバックの表皮方向に向かって
凸状に形成され、且つ、該中心部の近傍を傾動中心とし
て、前記サポートフレーム（30）に傾動可能に取り付け
られたフィットボード（41）と、該フィットボード（41）を傾動させる第２の駆動源（4
7）とを設けたことを特徴とするシート。