JPH067081A - ニンニクの長期貯蔵法 - Google Patents

ニンニクの長期貯蔵法

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JPH067081A
JPH067081A JP19130392A JP19130392A JPH067081A JP H067081 A JPH067081 A JP H067081A JP 19130392 A JP19130392 A JP 19130392A JP 19130392 A JP19130392 A JP 19130392A JP H067081 A JPH067081 A JP H067081A
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JP
Japan
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garlic
storage
storing
temperature
humidity
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Pending
Application number
JP19130392A
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English (en)
Inventor
Yasuto Kondo
康人 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 玉割れ、発芽、カビの発生、腐敗などを起こ
すことなく、容易にニンニクを長期貯蔵することができ
るような方法を開発する。 【構成】 間接冷却にて貯蔵室の冷却を行う低温庫の貯
蔵室内に、貯蔵温度0〜1℃、貯蔵湿度65〜75%で
貯蔵するか、通風を遮ることができるガス透過性包装材
でニンニクを被覆して、貯蔵温度0〜1℃、貯蔵湿度6
5〜75%で貯蔵することを特徴とするニンニクの長期
貯蔵法により上記目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はニンニクの長期貯蔵法に
関するものであり、更に詳しくは通風、貯蔵温度、貯蔵
湿度、或は更にニンニクの包装などを考慮することによ
ってニンニクを長期貯蔵することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、農家で常温で保管されるだけ
で、2〜3月後にはほとんど目減りしてしまい、商品価
値が失われていた。また、冷蔵庫を使用した場合も、長
期貯蔵すると、玉割れ、発芽、カビの発生、腐敗などが
起こり、商品価値がなくなる場合が多かった。例えば、
青森県三戸町はニンニクの日本一の産地であり、毎年、
6月に収穫が行われるが、上記の従来法(常温保管)で
は12月までもたせることが難しいという問題がある。
一方、ニンニクは年明け、特に2〜4月ごろには品薄か
ら、高値で取引される。そこで、ニンニクは、収穫後直
ちに出荷されるものもあるが、ほとんどの場合、市場価
格を見ながら値が上がったときに順次出荷されるため、
収穫してから出荷するまでの間、ニンニクを長期に貯蔵
する必要性が生まれていた。
【0003】ニンニクなどを気温15℃〜48.3℃の
環境下でオゾンによる殺菌を行った後、気温15℃〜4
8.3℃で湿度50%以下の環境下に貯蔵することが提
案されているが(特開平3−103140号公報)、オ
ゾンによる殺菌は装置が高価であり、オゾンによる安全
性の問題もあるという欠点ある。また、炭酸ガス濃度を
3〜5%の高濃度にして呼吸を抑えニンニクを長期保存
する方法など、貯蔵雰囲気のガス成分を制御して長期保
存しようとする方法もあるが、やはり装置が高価であり
経済的でないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】玉割れ、発芽、カビの
発生、腐敗などが起こすことなく、しかも容易にニンニ
クを長期することができる貯蔵法を開発する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点に鑑み鋭意検
討した結果、通風、貯蔵温度、貯蔵湿度、或は更にニン
ニクの包装などを特定することによってニンニクを長期
貯蔵することができることを見いだして本発明を成すに
至った。本発明の請求項1の発明は、間接冷却にて貯蔵
室の冷却を行う低温庫の貯蔵室内に、貯蔵温度0〜1
℃、貯蔵湿度65〜75%で貯蔵することを特徴とする
ニンニクの長期貯蔵法である。
【0006】本発明の請求項2の発明は、通風を遮るこ
とができるガス透過性包装材でニンニクを被覆して、貯
蔵温度0〜1℃、貯蔵湿度65〜75%で貯蔵すること
を特徴とするニンニクの長期貯蔵法である。
【0007】本発明で使用する間接冷却にて貯蔵室の冷
却を行う低温庫としては、貯蔵室が間接的に冷却されて
おり、冷風が貯蔵室内に入らないような構造のものであ
れば使用することができる。このような低温庫の具体的
例としては、特開平3−102178号公報や特開昭6
0−93882号公報などに開示されている低温庫を挙
げることができるが、これに限定されるものではない。
【0008】本発明においては、上記のような低温庫を
使用せず、冷風が貯蔵室内に入るような通常の冷蔵庫を
使用することもできる。この場合は、通風を遮ることが
できるが空気や水蒸気などのガスは透過することができ
るような包装材でニンニクを被覆して、貯蔵温度0〜1
℃、貯蔵湿度65〜75%で貯蔵することが肝要であ
る。
【0009】包装材でのニンニクの被覆は、ニンニクを
直接被覆してもよいが、通風性のある容器、箱体、袋、
フィルムなどにニンニクを入れたものを被覆してもよ
い。
【0010】このような包装材としては、例えば紙、不
織布、織物、編物、シート、フィルムなどを挙げること
ができ、その材質はセルロース、プラスチック、ガラ
ス、金属、セラミックス、動物性繊維、植物性繊維など
であり、いずれにしても湿気は充分に透過させるが、冷
風が直接ニンニクに当たらないように遮るものでなけれ
ばならない。これらの包装材にはガス吸収剤、ガス調整
剤、ゼオライトなどのエチレン吸収剤などを配合した
り、同封したりしても差し支えない。
【0011】本発明において使用する上記のような低温
庫や通常の冷蔵庫が、エチレンを排除できるようないわ
ゆるエチレン庫であってもよい。貯蔵室内に、野菜や果
物等の農産物、即ち生きている食品を貯蔵する場合に
は、食品自体が呼吸することによりエチレンガスや二酸
化炭素等が空気中に吐き出され貯蔵室内のガス組成が貯
蔵前と比較して変化し、食品の老化を促進する状態のガ
ス組成となったときには、食品の品質が低下しやすくな
るので、貯蔵室内に貯蔵された食品から発生するエチレ
ンガスを徐々に吸着させるとともにその一部を貯蔵室空
間内に排出するようにして、貯蔵室内のエチレンガス濃
度を低滅するようするとともに、貯蔵室内のガス組成の
変化速度を遅くするようにしたエチレン庫を使用すると
エチレンを排除できるため、ニンニクをより長期に亘り
貯蔵することができるので好ましい。
【0012】貯蔵温度は0〜1℃であり、0℃以下であ
るとニンニクが凍結するので好ましくない。1℃を越え
ると長期貯蔵が難しくなる。貯蔵湿度は65〜75%で
あり、75%以上になるとカビの発生がみられ、65%
以下であるとニンニクの目減りが大きくなる。
【0013】本発明の方法によりニンニクを長期に亘り
貯蔵するための好ましい条件を以下にまとめて記載す
る。 (1)収穫したニンニクは、従来通り、出荷用に調整せ
ずに、土のついたままの状態で乾燥し、長期貯蔵用とす
る。 (2)低温庫あるいは冷蔵庫(これらはエチレン庫であ
ってもよい)に入れる。この時、貯蔵湿度は0〜1℃と
する。 (3)庫内を、湿度65〜75%に保つ。冷蔵庫には湿
度コントローラを付けることが好ましい。 (4)ニンニクは風通しの良いコンテナーに入れること
が好ましい。 (5)冷蔵庫を用いる場合には、風を直接当てないよう
に、紙などで覆う。この時ビニールフィルムなどは湿気
を通さないので使用することを避ける。 このようにすることにより、長期貯蔵してもニンニクの
目減り、カビの発生、玉割れを防ぐことができ、冷蔵庫
ではほとんど不可能であったニンニクの長期貯蔵を容易
に且つ経済的に行うことが可能になり、年を越して2月
以降に出荷することができるようになる。
【0014】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しく説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 1.実験方法 (1)実験に使用したニンニクの選定 実験に供したニンニクは、茎を15cm付け、乾燥した
ものを1991.9.10、青森県三戸郡三戸町の農家
から購入した。品種は、ホワイトロッペン。 (2)ニンニクの調整 ニンニクの茎の長さは、3cm、15cmで、既に玉割
れを起こしているものは除外した。 (3)貯蔵実験の期間 貯蔵期間は、1991.9.11〜1992.4.9。
【0015】(4)貯蔵条件 ニンニクは、幅625mm×長さ294mm×高さ25
0mmのポリプロピレン製のトレイに約5kgづつ入
れ、ニンニクの貯蔵は、間接冷却にて貯蔵室の冷却を行
うエチレン制御高湿庫、および貯蔵室中に風が送られる
プレハブ冷蔵庫とプレハブ常温庫を用いて以下の条件で
行った。プレハブ冷蔵庫とプレハブ常温庫の場合は紙袋
(通常、米などを入れるクラフト紙袋。東海製紙株式会
社製)でニンニクを包装して貯蔵する試験も行った。結
果をまとめて表1〜3に示す。
【0016】 各条件下で、茎の長さ15cmと3cmのニンニクを用
いて比較した。 注1:ポリエチレン:厚さ0.04×横800×縦90
0mm、マルフククレンザー製造株式会社製。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】(結果) (1)目減りについて 冷蔵庫で貯蔵されたグループは比較的目減りは低い値で
抑えられていた。これはニンニクの呼吸作用や蒸散作用
が低温により抑えられたことに起因していると思われ
る。エチレン庫では、7ケ月経過した後も2.7〜4.
1%という低い値に抑えられ、鮮度が保持されている。
常温貯蔵庫(15〜20℃)では18.2〜26.2%
となり、商品価値はかなり低下しており、表面が陥没し
ているニンニクがかなり見られた。冷蔵庫貯蔵において
5℃貯蔵は、0℃貯蔵に比べ目減りが大きかった。
【0021】(2)玉割れについて 玉割れは、ニンニクを冷蔵庫で長期貯蔵してもあまり発
生しなかったが、常温で貯蔵する場合には、5ケ月以降
にかなり発生してきた。
【0022】(3)カビの発生について 5℃貯蔵庫は貯蔵初期(1ケ月後)より、かなりのカビ
の発生があり、商品価値はほとんどなくなった。また、
プレハブ冷蔵庫の0℃貯蔵庫でもポリ袋による包装の場
合は2ケ月後でカビの発生があった。貯蔵形態(ポリ袋
による包装や紙袋包装による包装)や茎の長さにかかわ
らず、貯蔵3ケ月以降カビの発生が見られた。0℃のエ
チレン庫では、湿度が70%程度に制御されているため
カビの発生はない。常温貯蔵庫は、かなり高い温度(1
5〜20℃)ながら湿度が低い(20〜30%)ため、
カビの発生は認められなかった。
【0023】(4)その他 茎の長さによる貯蔵性の違いは4ケ月位ではほとんど認
められなかったが、7ケ月貯蔵するとエチレン庫でその
差が顕著になって、茎の長さ15cmの方が目減りが少
ないことが分かった。なお、常温貯蔵庫では差が認めら
れなかった。
【0024】
【発明の効果】本発明は通風、貯蔵温度、貯蔵湿度、或
は更にニンニクの包装などを考慮することによってニン
ニクを長期貯蔵する方法に関するものであり、間接冷却
にて貯蔵室の冷却を行う低温庫の貯蔵室内に、貯蔵温度
0〜1℃、貯蔵湿度65〜75%で貯蔵することによ
り、あるいは通風のある通常の冷蔵庫内に貯蔵するとき
は、通風を遮ることができるガス透過性包装材でニンニ
クを被覆して、貯蔵温度0〜1℃、貯蔵湿度65〜75
%で貯蔵することにより、玉割れ、発芽、カビの発生、
腐敗などを起こすことなく、容易にニンニクを長期貯蔵
することができる。上記の低温庫や冷蔵庫がエチレン庫
であれば、更に長期間ニンニクを保存することができ
る。本発明の方法により従来の課題を解決できた意義は
大きく、その産業上の利用価値は甚だ大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9281−4B A23B 7/04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間接冷却にて貯蔵室の冷却を行う低温庫
    の貯蔵室内に、貯蔵温度0〜1℃、貯蔵湿度65〜75
    %で貯蔵することを特徴とするニンニクの長期貯蔵法。
  2. 【請求項2】 通風を遮ることができるガス透過性包装
    材でニンニクを被覆して、貯蔵温度0〜1℃、貯蔵湿度
    65〜75%で貯蔵することを特徴とするニンニクの長
    期貯蔵法。
JP19130392A 1992-06-26 1992-06-26 ニンニクの長期貯蔵法 Pending JPH067081A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE33294E (en) * 1983-06-01 1990-08-14 Tdk Corporation Casing for magnetic tape cassette
JP2004113128A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Sumitomo Bakelite Co Ltd ニンニクの包装体、ニンニクの処理方法及びニンニクの鮮度保持方法
JP2006061013A (ja) * 2004-08-24 2006-03-09 Mitsubishi Gas Chem Co Inc ニンニクの発芽発根抑制方法
JP2019004881A (ja) * 2017-06-27 2019-01-17 株式会社おいらせ大地 生ニンニクの保存方法及びその保存方法により保存されたニンニク
JP2019050757A (ja) * 2017-09-14 2019-04-04 宏文 菊野 発芽ニンニク育成方法

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