JPH0646749A - ぶどうの長期保存方法 - Google Patents

ぶどうの長期保存方法

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JPH0646749A
JPH0646749A JP2301492A JP2301492A JPH0646749A JP H0646749 A JPH0646749 A JP H0646749A JP 2301492 A JP2301492 A JP 2301492A JP 2301492 A JP2301492 A JP 2301492A JP H0646749 A JPH0646749 A JP H0646749A
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grapes
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grape
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Kazuyoshi Hayashi
一好 林
Kozo Mita
浩三 三田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 23℃における酸素透過度が1000〜10000cc/m2
・24hr・atm であるフィルムを用いてぶどうを密封包装
し、これを低温で保存することを特徴とするぶどうの長
期保存方法。 【効果】 ぶどうの貯蔵時に生じる品質の劣化を防ぎ、
ぶどうを長期間貯蔵して端境期に出荷することが可能と
なり、その市場価値を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ぶどうの長期保存方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ぶどうの収穫時期は、8〜10月に集中
しているため、これ以外の時期に出荷できれば、高価格
で取引することができ、また価格の平滑化を図ることが
できる。このような出荷時期の調節はぶどうの場合、お
もにハウス栽培により出荷時期を早めることにより行わ
れている。ハウス栽培によるぶどうは、4〜5月から出
荷可能で、市場でも高価格で売買されている。ぶどう以
外の果物では、収穫物を一定期間貯蔵しておくことによ
り、出荷時期を調節することが行われているが、ぶどう
ではこのようなことは行われていない。これは、ぶどう
が他の果物に比べ保存性が悪く、短期間で脱粒、カビの
発生、軸の褐変等が生じ、商品価値が著しく低下してし
まうからである。このため、12月以降の端境期には、
非常に高価格で取引されるにもかかわらず、出荷できな
いのが現状である。
【0003】果物を貯蔵しておく方法としては、0℃以
下で貯蔵するいわゆる氷温貯蔵方法があるが、ぶどうで
はこのような方法を単独で用いても、脱粒については抑
制されるものの、カビの発生、軸の褐変を防ぐことが出
来ないため十分な品質の維持をはかることができない。
例えば最も貯蔵性の低い品種である巨峰の場合、氷温貯
蔵を用いても1ヵ月程度しか保存することができない。
【0004】また、このような低温を利用した貯蔵法の
他に、従来より果物等をフィルム等で密封包装して保存
する方法が知られている。これは密封包装することによ
り包装袋内を低酸素、高炭酸ガスの状態に維持し、それ
により果実の呼吸が抑制され、保存状態が向上するとい
ういわゆるMA効果を利用したものである。しかし、ぶ
どうの場合、このような方法で包装しても、カビの発生
等は抑制されるが、1ヵ月程すると、特有の発酵臭が発
生し、商品価値が著しく劣化してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したようなぶどう貯蔵時に生じる品質の劣化を防ぎ、長
期間その品質を維持する保存方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ぶどうを
密封包装して保存する方法について鋭意研究した結果、
酸素透過度が23℃において、1000〜10000cc/m2・24hr・
atm であるフィルムを用いて、密封包装を行うと、カビ
の発生、軸の褐変を防ぐだけではなく、従来の密封包装
法にみられた醗酵臭の発生を抑制し良好な状態で保存で
きることを見出した。さらに、このような包装方法と従
来より行われていた氷温貯蔵方法を組み合わせると保存
特性が相乗的に高まることを見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は23℃における酸素透過
度が1000〜10000cc/m2・24hr・atmであるフィルムを用
いてぶどうを密封包装し、これを低温で保存することを
特徴とするぶどうの長期保存方法である。また、本発明
は低温での保存温度が−3〜0 ℃の範囲であることを特
徴とする上記のぶどうの長期保存方法である。
【0008】さらに、本発明は密封包装時に脱酸素剤を
同封することを特徴とする上記のぶどうの長期保存方法
である。以下に本発明の構成と作用を詳細に説明する。
本発明は、ぶどうを適度な酸素透過度を有するフィルム
で密封包装する過程と低温で貯蔵する過程からなる。ぶ
どう果実を適度な酸素透過度を有するフィルムで密封包
装すると上述のMA効果により鮮度が維持される。ぶど
うの場合、十分なMA効果が発揮されるためには酸素濃
度が10%以下であることが必要であり、これ以上の酸素
濃度では、カビが発生し易くなるなど保存性が低下す
る。また密封袋内の酸素濃度が1%以下の低酸素状態で
は、果実が呼吸障害により、醗酵臭を発し商品価値が著
しく下落する。上述したようなぶどうの保存に適した酸
素濃度を与える密封包装用のフィルムとしては、酸素透
過度が1000〜10000cc/m2・24hr・atm であることが好ま
しく、さらに好ましくは3000〜5000cc/m2 ・24hr・atm
であることが望ましい。なお、フィルムの材質について
は、上述の酸素透過度を与えるものであれば、どのよう
なものでもよく、例えばポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を
挙げることができる。
【0009】本発明において密封包装袋内の低酸素を速
やかに達成する方法として、脱酸素剤を同封すると更に
好ましく、これにより速やかに目標の低酸素濃度に到達
することができるため、より確かなMA効果が得られ
る。脱酸素剤にはさまざまなタイプがあるが、酸素と吸
収するとともに炭酸ガスを放出するタイプの脱酸素剤を
使用することにより速やかに低酸素・高炭酸ガス状態と
なり更に効果は確かなものとなる。
【0010】本発明における貯蔵温度は、果実が凍結し
ない範囲でより低温であることが望ましい。−3 ℃以下
では果実凍結の危険があり、また0 ℃以上では貯蔵期間
が極端に短くなることから、保存温度は、−3 〜0 ℃が
望ましい。このような低温域での精密な温度制御可能な
長期保存用の冷蔵設備として、いわゆる氷温冷蔵庫を用
いることが可能であり、本発明に必要な0 ℃以下での精
密な温度制御が可能となる。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例及び比較例により本発明
を更に詳細に説明する。なお、本発明は、この実施例に
より何ら制限を受けるものではない。 実施例1 ぶどう「巨峰」約8kg を防曇処理を施した厚さ30μの無
延伸ポリプロピレンフィルムのパウチ(90×120cm)で包
装し、上部を輪ゴム留めで密封して−2 ℃で保存した。
上記フィルムの23℃における酸素透過度は3800cc/m2
24hr・atm であった。 実施例2 ぶどう「巨峰」約8kg を防曇処理を施した厚さ30μの無
延伸ポリプロピレンフィルムのパウチ(90×120cm)で包
装し、炭酸ガス発生タイプの脱酸素剤10ヶ( 三菱瓦斯化
学(株)製 エージレスG−200 )を同封して上部を輪ゴ
ム留めで密封して−2℃で保存した。 比較例1 ぶどう「巨峰」約8kg を防曇処理を施した厚さ30μの下
記積層フィルムのパウチ(90×120cm)で包装し、上部を
輪ゴム留めで密封して−2 ℃で保存した。
【0012】ナイロン15μ/ ポリエチレン15μ 上記フィルムの23℃における酸素透過度は100cc/m2・24
hr・atm であった。 比較例2 ぶどう「巨峰」約8kgを無包装のまま−2 ℃で保存し
た。上記の実施例および比較例について、2ヶ月間保存
中の外観・官能検査の結果を第1表に、保存1ヶ月、2
ヶ月のパウチ内酸素、炭酸ガス濃度の測定値を第2表に
示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】第1表に示される様に、本実施例では保存
2ヵ月後でも良好な果実品質を維持して高い歩留りを有
しており、2ヵ月間の鮮度保持が可能であった。なお、
歩留りはカビ、割れ、キズ等の不良果実を外観検査によ
り取り除いたものを重量%で表した。また、本発明では
第2表に示されるようなMA効果が認められ、これによ
り、保存中のカビ発生、軸の褐変を抑制し、良好な果実
品質を維持できる。さらに、一定の酸素濃度を維持して
いるので呼吸障害による醗酵臭の発生を防ぐことができ
る。
【0016】
【発明の効果】上述の通り、本発明は従来不可能とされ
てきたぶどうの長期保存を可能にし、これによって端境
期に出荷し市場価値の高いぶどうを供給することができ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23B 7/144 9281−4B 9281−4B A23B 7/04 9281−4B 7/144

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 23℃における酸素透過度が1000〜10000c
    c/m2・24hr・atm であるフィルムを用いてぶどうを密封
    包装し、これを低温で保存することを特徴とするぶどう
    の長期保存方法。
  2. 【請求項2】 低温での保存温度が−3〜0 ℃の範囲で
    あることを特徴とする請求項1記載のぶどうの長期保存
    方法。
  3. 【請求項3】 密封包装時に脱酸素剤を同封することを
    特徴とする請求項1または請求項2記載のぶどうの長期
    保存方法。
JP2301492A 1992-02-07 1992-02-07 ぶどうの長期保存方法 Expired - Fee Related JP3075623B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009227297A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd ブドウの鮮度保持用包装袋及びブドウの保存方法
JP2016113172A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 住友ベークライト株式会社 食品包装用シート、食品包装袋、および食品包装体
JP2017178454A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 葡萄の香り保持方法および葡萄中の香気成分の低減抑制方法

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JP2017178454A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 葡萄の香り保持方法および葡萄中の香気成分の低減抑制方法

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