JPH0670718B2 - 電子写真像形成部材 - Google Patents

電子写真像形成部材

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JPH0670718B2
JPH0670718B2 JP2325154A JP32515490A JPH0670718B2 JP H0670718 B2 JPH0670718 B2 JP H0670718B2 JP 2325154 A JP2325154 A JP 2325154A JP 32515490 A JP32515490 A JP 32515490A JP H0670718 B2 JPH0670718 B2 JP H0670718B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般に導電層に関するものであり、更に詳細
には、新規な導電部材及びその部材の使用方法に関す
る。
〔従来技術〕
ゼログラフィの技術に於いて、光導電性絶縁層を含む電
子写真プレートがまずその表面を均一に静電的に帯電す
ることにより像形成される。その後、そのプレートが活
性化電磁放射線のパターンに露出され、この放射線が光
導電性絶縁体の照射領域中の電荷を選択的に消失すると
共に非照射領域中に静電荷パターンを後に残す。この得
られた静電潜像は、その後、微細な検電器マーキング
(electroscopic marking)粒子を光導電性絶縁層の表
面に付着することにより現像されて可視像を形成し得
る。
ゼログラフィ用の光導電層はガラス質セレンの如き単一
物質の均一な層であってもよく、またそれは光導電体及
びその他の物質を含む複合層であってもよい。ゼログラ
フィに使用される一つの型の複合光導電層が米国特許第
4,265,990号明細書に示されており、この特許は少なく
とも二つの電気的に作動する層を有する感光性部材を記
載している。一つの層は正孔を光発生し(photogenerat
e)且つ光発生した正孔を隣接する電荷輸送層中に注入
し得る光導電層を含む。一般に、二つの電気的に作動す
る層が、隣接する電荷輸送層と支持電導層との間にサン
ドイッチされた光導電層でもって導電層の上に支持され
る場合、電荷輸送層の外表面は通常負の極性の一様な電
荷で帯電され、支持電極はアノードとして使用される。
明らかに、電荷輸送層がアノードと光導電層(これは電
子を光発生し且つ光発生した電子を電荷輸送層に注入し
得る)との間にサンドイッチされる場合には、支持電極
はまたアノードとして作用し得る。この態様の電荷輸送
層は、勿論、光導電層からの光発生した電子の注入を支
持し且つその電子を電荷輸送層により輸送できる必要が
ある。
電荷発生層(CGLと称する)及び電荷輸送層(CTLと称す
る)用の材料の種々の組合せが研究されていた。例え
ば、米国特許第4,265,990号明細書に記載された感光性
部材はポリカーボネート樹脂及び一種以上の或種のジア
ミン化合物を含む電荷輸送層と連続接触する電荷発生層
を利用する。また、正孔の光発生及びその正孔の電荷輸
送層への注入の能力を示す光導電層を含む種々の発生層
が研究されていた。発生層に使用される典型的な光導電
性材料は、アモルファスセレン、三方晶系セレン、及び
セレン−テルル、セレン−テルル−ヒ素、セレン−ヒ素
の如きセレン合金、並びにこれらの混合物を含む。電荷
発生層は均一な光導電層材料またはバインダー中に分散
された粒状光導電性材料を含み得る。均一な電荷発生層
及びバインダー電荷発生層のその他の例が、例えば、米
国特許第4,265,990号明細書に開示されている。ポリ
(ヒドロキシエーテル)樹脂の如きバイダー材料の更に
別の例が、米国特許第4,437,507号明細書に教示されて
いる。上記の米国特許第4,265,990号明細書及び同米国
特許第4,439,507号明細書がそれらのそのままの状態で
本明細書に含まれる。上記の少なくとも二つの電気的に
作動する層を有する感光性部材は、一様な負の静電荷で
帯電され、光の像に露出され、その後微細な検電器マー
キング粒子で現像されてトナー像を形成する時に優れた
像を与える。
樹脂バインダー中に分散された導電性粒子を含む接地
(ground plane)がフォトレセプターに使用される場
合、バインダー中の導電性粒子の不均一な分散を伴なう
困難に行き当たることがある。導電性粒子の凝集物その
他の不均一な分散物は、静電気帯電プロセス、現像プロ
セス、転写プロセス及び放電クリーニングプロセスの特
性に悪影響を及ぼす。
また、樹脂バインダー中に分散された導電性粒子を含む
接地面を使用する場合、導電層中の樹脂バインダーを少
なくとも部分的に溶解する溶剤を含むひき続いて適用さ
れる層中への樹脂バインダー及び/または導電性粒子の
移行を伴なう困難に行き当たることがある。このような
樹脂バインダーまたは導電性粒子の移行は、接地面の保
全性並びに接地面及び/またはひき続いて適用される層
の電気特性に悪影響を及ぼすことがある。更に詳細に
は、接地面に使用されるバインダー中のポリマーが電荷
発生層中に移行して電荷トラッピング(charge trappin
g)を生じることがある。電荷トラッピングがサイクリ
ング中に生じる場合、内部電界蓄積及びバックグラウン
ドが最終印刷コピー中にプリントアウトする。更に、導
電性粒子が、ひき続いて適用された層まで移動しフォト
レセプターが導電性材料が移行した領域中で充分な静電
荷を受容することを妨げられる。例えば、ひき続いて適
用された層中へのカーボンブラックの如き導電性粒子の
移行は、一層低い電荷受容及びおそらくVRサイクルアッ
プ(cycle−up)を生じる。一層低い電荷受容の領域は
最終印刷コピー中の白色スポットとして現われる。ま
た、溶剤浸食は接地面中に不連続性を生じ不均一な帯電
をもたらし、これが最終的に最終トナー像中の歪んだ像
の形成を生じる。
導電層の導電率は帯電環境中で安定であるべきである。
しかしながら、フォトレセプター用の多くの導電層の導
電率は不安定であり周囲湿度の変化により変化する。導
電層の導電率が湿度の変化により低すぎる値に変わる場
合、表面フォトレセプターの不均一な帯電が生じること
がある。これらが不均一なプリントの品質をもたらす。
米国特許第4,490,452号(1984年12月25日にチャンプ(c
hamp)らに発行された)には、一級または二級のアミン
が使用されて光導電体の感光性有機染料を可溶化するだ
けでなくビスフェノール類のエポキシバインダーの架橋
剤として作用する凝集物型電子写真光導電体が開示され
ている。正孔輸送分子及び電荷発生材料分子の両方を有
する組合せCTL/CGL層が記載されている。また、ジフェ
ニルヒドラゾンの如き正孔輸送物質が開示されている。
米国特許第4,434,218号(1984年2月28日にタルミ(Tar
umi)らに発行された)には、架橋により網状構造を形
成し得る水溶性プレポリマー中に光導電性の硫化カドミ
ウム系化合物を含む感光性組成物が開示されており、そ
の組成物は導電性支持体を有する電子写真用感光性物品
の感光層として適用される。そのプレポリマーは光また
は熱の作用により架橋して網状構造を形成することがで
き、または硬化剤もしくは重合促進剤と混合されること
が必要とされ常温または必要により高温で架橋する型の
ものであってもよい。プレポリマーはヒドロキシル基も
しくはカルボキシル基またはアンモニアと組合せたカル
ボキシル基を含む。これならのプレポリマーは20以上の
酸価を有することが好ましい。アミノ基またはメタノー
ルアミノ基の如き置換アミノ基を有するプレポリマーが
使用される場合、プレポリマーは15以上のアミン価を有
することが好ましい。プレポリマーの多くの例が、例え
ば、3〜8欄に記載されている。感光性組成物用の種々
の両親媒性溶剤及び中和剤が、例えば、9欄3〜24行に
記載されている。カーボン、熱硬化性アルキド樹脂及び
ブトリル酸を含む中間導電層が11欄に記載されている。
また、導電性接着剤層の同様の配合が11欄に記載されて
いる。同様に中間導電層及び導電性接着剤層が14欄に記
載されている。ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン及びポリビニルエーテルのプレポリマー(これら
は単独で使用されてもよく、あるいはコポリマーの形態
でアクリル酸、マタクリル酸またはその後のアクリルア
ミドと組合せて使用されてもよい)が、例えば、8欄、
13〜18行に記載されている。
米国特許第3,776,724号(1973年12月4日)にウスマニ
(Usmani)に発行された)には、アクリレート、ビニル
モノマー、及びアクリルアミドまたは重合性アミン化合
物を含む電子写真樹脂組成物が記載されている。この組
成物は像を再生するのに使用される紙の酸化亜鉛被覆物
中のバインダーとしての使用に特に適する。
米国特許第3,932,179号(1976年1月13日に)にE.A.ペ
レツーアルバーン(Perez−Albuerne)に発行された)
には、導電層、光導電層、及び導電層と光導電層との間
の約1012Ω/□より大きい表面抵抗を有するポリマー中
間層を含む多層電子写真要素が開示されている。その中
間層は、(a)フィルム形成性の水溶性もしくはアルカ
リ−水溶性ポリマー及び(b)電気絶縁性、フィルム形
成性、疎水性ポリマーを含む少なくとの二つの別のポリ
マー相のブレンドを含む。例えば、導電層はポリメチル
メタクリレートとポリメタクリル酸のコポリマーバイン
ダー中に吸収されたヨウ化第一銅を含んでもよい。ポリ
−(メチルアクリレート−塩化ビニリデン−イタコン
酸)の複雑なターポリマー(65重量%)及びポリ−(ビ
ニルメチルエーテル−無水マレイン酸)(35重量%)を
含む複雑な二相の曇った層が有機溶剤バリヤー、接着剤
助剤、及び正孔ブロッキング層として使用される。フィ
ルム形成性の水溶性もしくはアルカリ−水溶性ポリマー
は酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基及びエステル基の
如き基を含むペンダント側鎖を含んでもよい。
米国特許第4,082,551号(1978年4月4日にステクレン
スキィ(Steklenski)らに発行された)には、導電層、
その上に光導電層、及び導電層と光導電層との間に介在
させた多層中間層組成物を有するユニタリー光導電要素
が開示されている。多層中間層組成物は、酸性ポリマー
材料を含む層、塩基性ポリマー材料を含む層、及び酸性
ポリマーを含む層と塩基性ポリマーを含む層との界面で
形成された酸−塩基反応生成物領域を含む。塩基性ポリ
マー材料はアミノ基の存在のため塩基性であることが明
らかである。種々の塩基性のアミノメタクリレートモノ
マー及びアミノアクリレートモノマー並びにこれらのポ
リマーが開示されている。こうして、例えば、CuI導電
層に隣接する複雑なバリヤー二層は、アクリル酸もしく
はメタクリル酸のコポリマーとポリ2−ビニルビリジン
−ポリメチルメタクリレートコポリマーを含む上層とを
含んでもよく、その結果塩中間層がこれらの酸性ポリマ
ーと塩基性ポリマーとの界面で形成する。多層中間層組
成物は得られたユニタリー要素の導電層と光導電層との
間の良好な接着を与え、そうしなければ下層の導電層か
ら光導電層に注入されたかもしれない正電荷キャリヤー
を阻止する電気バリヤーとして作用し得る。
米国特許第4,584,253号(1986年4月22日にリン(Lin)
らに発行された)には、電荷発生層、隣接する電荷輸送
層及び電荷発生層と同じ側の電荷輸送層の上に配置され
たセルロース系の正孔トラッピング材料を含む電子写真
像形成部材が開示されている。一例として、セルロース
系の正孔トラッピング材料が電荷発生層と導電層との間
にサンドイッチにされてもよい。
米国特許第3,113,022号(1963年12月3日)にP.カシー
ズ(Cassier)らに発行された)には、導電性潜像を形
成するための電子写真像形成部材が開示されている。そ
の部材用の導電層は金並びに吸湿性及び/または帯電防
止性の化合物及び親水性結合剤を含む親水性材料の如き
種々のその他の材料を含んでもよい。好適な吸湿性及び
/または帯電防止性の化合物は、例えば、グリセリン、
グリコール、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロ
ピルスクロースモノラウレート、等を含む。親水性層と
疎水性ポリマーシートとの良好な接着を得るのに適した
親水性結合剤は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロ
ーススルフェート、フタル酸水素セルロース、セルロー
スアセテートスルフェート、ヒドロキシエチルセルロー
ス、等を含む。また、有機ポリマー光導電性物質及び放
射線感受性物質が紙シートに浸透することを防止するた
めに、ポリマー物質の被覆物が紙シートの上に使用され
てもよい。ポリマー物質の被覆物は照射中に露出された
像領域からの電子の獲得を妨げてはならない。被覆物は
セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、
セルロースアセトブチレート、エチルセルロース、エチ
ルセルロースステアレートまたはその他のセルロース誘
導体;ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エス
テルの如き重合体;ポリエチレングリコールエステル、
ジエチレングリコールポリエステルの如き重縮合体、等
を含む。放射線感受性物質と一緒に有機ポリマー光導電
性物質が有機溶剤に溶解または分散されて好適な支持体
の表面に被覆される。
米国特許第3,245,833(1966年4月12日にD.トレボイ(T
revoy)に発行された)には、電子写真フィルム上の帯
電防止被覆物として有用な導電性被覆物がニトリル溶剤
中のヨウ化第一銅及び有機ポリマーから調製される(例
えば実施例6)。スピン被覆及び乾燥後に7〜9×103
オーム/□の表面抵抗が得られた。厚さは開示されてい
ないようである。被覆物の用途は電子写真ではないこと
が明らかであり、ポリマー絶縁バインダーは常にヨウ化
第一銅と共に使用され、この場合化合物(CuI)を含む
半導体金属は15〜90容量%の範囲で存在する。
米国特許第3,428,451号(D.トレボイに発行された)
は、放射線感受性記録要素(例えば、直接の電子記録が
行なわれる電子顕微鏡)用の導電性支持体に使用するた
めに上記の米国特許第3,245,833号に記載された導電性
被覆物の幾つかを使用することが明らかである。被覆物
の用途は電子写真ではないことが明らかである。
米国特許第3,554,742号(1971年1月12日に発行され
た)に於いて、上記の米国特許第3,245,833号に記載さ
れた導電性被覆物(例えば、CuI及びポリマーバインダ
ー)が電子写真用途に使用されていることが明らかであ
る。バインダーは導電層としてヨウ化第一銅と共に使用
される。導電層(CuI及びポリマーバインダー)と光導
電層(例えば、チアピリリウム)との間に配置されたブ
ロックコポリカーボネートのバリヤー層が相互の接着及
び帯電量を改良する。しかしながら、サイクルの電気デ
ータが示されていない。
米国特許第3,640,708号(W.D.ハンフリィズ(Humphrie
s)らに発行された)では、CuIとポリマーバインダーの
混合物が電子写真装置用の導電層として使用される。硝
酸セルロースとメチルアクリレート、アクリロニトリ
ル、アクリル酸及び塩化ビニリデンの複雑なテトラポリ
マーとのポリマーブレンドの0.3〜0.5μmの厚さを有す
るバリヤー層(文献(3)に記載されたように配置され
ている)は暗減衰(dark decay)を減少し接着を改良す
ることがわかった。サイクルの電気データは示されてい
ない。
米国特許第3,745,005号(W.E.ヨーガー(Yoerger)らに
発行された)では、ポリマーバインダー(ポリビニルホ
ルマール)中のヨウ化第一銅の混合物が導電層として使
用される。バリヤー層(0.3〜7μm)は酢酸ビニルと
ビニルピロリドンまたは酢酸ビニルとα、β−不飽和モ
ノアルケン酸のコポリマーとからなり、15〜80%のRH範
囲で600〜700ボルトの範囲の帯電量を与える。クレーム
3及び7はバインダー中に分散されたカーボンの導電層
に関するものであるが、この種の導電層はこの特許のど
こにも記載されていない。サイクルの電気データは示さ
れていない。
米国特許第4,485,161号(M.スコッザファバ(Scozzafav
a)らに発行された)には、ポリマーバインダー中にヨ
ウ化第一銅を含む導電層が開示されている。バインダー
層は少なくとも一つのアクリレート基またはメタクリレ
ート基を有しまた芳香族核または脂環式核を有する重合
性でしかも架橋性のモノマーから溶液被覆またはバルク
被覆された。またバリヤー層被覆物はニートモノマー被
覆物の紫外線硬化を促進するのに必要とされる少量の増
感剤及びアミン活性剤を含んでいた。2〜8μmの厚さ
の乾燥バリヤー層被覆物が得られた。これらの装置はコ
ロナ帯電下で1.3〜1.6×106ボルト/cmの電界を支持する
ことができた。E1/2光電感度は640nmの入射光の約10エ
ルグ/cm2(実施例3)であった。同じ光源を使用し
て、E1/3光電感度(実施例2、4、5及び6)は6.7〜
14.9はエルグ/cm2の範囲であった。反覆電子写真サイ
クリングによるバリヤー層V0及びVR挙動の試験は示され
ていない。上記のデータは唯一のサイクルに関するもの
である。これらの架橋バリヤー層は像形成フィルム中に
生じる白色スポットの数を減少する。また、バリヤー層
は正孔注入バイヤーとしてのその電気的作用の他にトル
エン及び塩化メチレンに対して溶剤バリヤーとして作用
する。
米国特許第4,465,751号(K.カワムラ(Kawamura)らに
発行された)には、ヨウ化第一銅導電層の形成が開示さ
れており、ここではヨウ化第一銅−アセトニトリル溶液
が同溶液中にバインダーを使用しないで被覆される場
合、ヨウ化第一銅はポリマー支持体またはポリマー支持
体上の下塗り接着剤層に吸収される。こうして、ヨウ化
第一銅用バインダーは適当な溶剤膨潤及び/または熱に
よりCuIの下に形成され、その結果物がCuI−バインダー
導電層である。必要により、セルロースアセテートブチ
レートがポリマーバインダーとして使用されるCuI−ポ
リマー導電層が直接被覆される。CuIが吸収され、明確
なCuI層は残存しない。
米国特許第4,410,614号(1983年10月18日にレレンタル
(Lelental)らに発行された)には、ポリマーの電気的
に活性な導電層を含む電気的には活性化できる記録要素
が開示されている。ポリマーの電気的に活性な導電層に
有用なコポリマーのリストは多くのポリメタクリレート
を含み、6欄36〜62行に見られる。合成ポリマーが電気
的に活性化できる記録要素の層中のビヒクル及び結合剤
として好ましい。ポリ(ビニルピロリドン)、ポリスチ
レン及びポリ(ビニルアルコール)の如きポリマーの使
用が11欄、14〜58行に開示されている。
米国特許第4,262,053号(1981年4月14日にバーワッサ
ー(Burwasser)に発行された)には、静電写真記録用
誘導フィルムのブロッキング防止剤が開示されている。
誘導像形成要素は誘電フィルム、フィルム支持体及び導
電層を含んでもよい。導電層はビニルピリジンと脂肪族
エステルとの四級化ポリマー、ポリアクリル酸塩と金属
被覆ポリエステルフィルムとのポリマー等の如きポリマ
ーを含む。導電層はスチレン化アクリル樹脂を含む種々
の誘電性樹脂で被覆されてもよい。
コージ・アベ、ミキコ・コイデ及びエイシュン・ツチダ
著、Macromolecules10巻6号1259〜1264頁(1977年)で
は、ポリマー錯体が4−ビニルピリジン(塩基性ポリマ
ー)及びポリメチルアクリル酸(酸性ポリマー)から調
製されてかなりの量のイオン化塩構造(第3図)を取り
組む。
M.M.コールマン(Coleman)及びD.J.スクロバネク(Skr
ovanek)著、第44回ANTECの会議会報321〜322頁(1986
年)には、ポリ−2−ビニルピリジンが無定形の中性ナ
イロンポリマー中の定型の水素結合を妨げると示されて
いる。中性ポリマーは水素結合部位としてアミド水素を
与える。
米国特許第3,295,967号(1967年1月3日にS.J.シォエ
ンフェルド(Schoenfeld)に発行された)には、高い電
気抵抗の非金属基材、導電性を増大するための基材上の
被覆物(その被覆物はゼラチン質ケイ酸及び吸湿性水和
無機塩を含む)、及び被覆物を覆う光導電層を含む電子
写真記録部材が開示されている。
米国特許第4,464,450号(1984年8月7日にL.A.テウシ
ャー(Teuscher)に発行された)には、金属導電性アノ
ードの金属酸化物層の上に被覆されたシロキサンフィル
ムを上塗りする電気的に作動する層を有する静電写真像
形成部材が開示されており、シロキサンはケイ素原子に
結合された反応性のOH基及びアンモニウム基を有する。
英国特許出願第2,009,600号(1982年4月23日公開、タ
ダジュ・フクダらの出願)には、支持体、マトリックス
としてのケイ素原子を含む無定形材料からなる光導電層
及び支持体と光導電層の間のバリヤー層を含む光導電性
部材が開示されており、そのバリヤー層はマトリックス
としてのケイ素原子を含む無定形材料からなり導電率を
調節する不純物を含む第一の下層及び第一の下層を構成
する無定形材料と異なる電気絶縁材料からなる第二の下
層を含む。
こうして、電導性の電荷注入表面を有する支持体、ブロ
ッキング層及び少なくとも一つの光導電層を含む感光性
部材の特徴は、電子写真像形成部材として欠陥を示す。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は上記の欠点を解消する部材及びその調製
方法並びにその使用方法を提供することである。
本発明の別の目的は温度不感受性である導電層を有する
部材を提供することである。
本発明の別の目的は導電性粒子が均一に分散されている
導電層を有する部材を提供することである。
本発明の別の目的は半透明であり得る導電層を有する部
材を提供することである。
本発明の別の目的は延長された寿命を有する静電写真像
形成部材を提供することである。
本発明の別の目的は高電圧に対して帯電するゼログラフ
ィに有用な静電写真像形成部材を提供することである。
本発明の別の目的は一層暗所安定性(derk stable)で
ある電子写真像形成部材を提供することである。
本発明の別の目的はサイクリング中に低い残留電圧で光
放電を可能にする静電写真像形成部材を提供することで
ある。
本発明の別の目的は加工の一層簡単な静電写真像形成部
材を提供することである。
本発明の別の目的は、ひき続いて適用される層の成分に
よる乱れまたは溶解に対して抵抗性である接地面層を有
する静電写真像形成部材を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のこれらの目的及びその他の目的は、支持体と電
荷輸送化合物を含むフィルム形成性連続相及び連続相中
に分散された微細な導電性粒子を含む導電層とを含む部
材を提供することにより達成される。
本発明の部材は、フォトレセプター及び電子写真像形成
部材用の接地面、太陽電池の電極、電子装置用の電気シ
ールド材、その他の電子装置用の安定な電極、等のよう
な多くの用途に使用し得る。
支持体は、あらゆる好適な硬質もしくは可撓性の部材を
含み得る。支持体は不透明であってもよく、また実質的
に透明であってもよく、必要とされる機械的性質を有す
る多くの好適な材料を含み得る。例えば、それは電気絶
縁支持体層を含んでもよい。典型的な下層の可撓性支持
体層は、種々のフィルム形成性ポリマーまたはそれらの
混合物をその他の好適な材料と共に(またはその他の材
料を含まずに)含む絶縁材料または非導電性材料を含
む。典型的なポリマーは、例えば、ポリエステル、ポリ
カーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、等を含む。
導電層を支持する支持体層は、例えば、シート、シリン
ダー、スクロール、エンドレス可撓性ベルト、等の如き
幾つかの異なる形状を有してもよい。フォトレセプター
用途には、可撓性支持体層はエンドレス可撓性ポリマー
ウェーブを含むことが好ましい。
導電層は電荷輸送化合物を含むフィルム形成連続相及び
連続相中に均一に分散された微細な導電性粒子を含む。
あらゆる好適な導電性粒子が本発明の導電層中に使用し
得る。典型的な導電性粒子は、例えば、導電性のカーボ
ンブラック、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロ
ム、黄銅、金、ステンレス鋼、グラファイト、メタロイ
ド、ヨウ化第一銅、インジウムスズ酸化物合金、ヨウ化
銅、金その他の貴金属、白金、ポリピロール、ポリ芳香
族導電性ポリマー、ポリチオセン、導電性金属酸化物
(例えばアンチモンスズ酸化物、インジウムスズ酸化
物)、等を含む。導電性粒子は約10μm以下の平均粒径
を有することが好ましい。粒子の導電率は少なくとも1
(Ω・cm)1であるべきである。
半透明の導電層に関して、約1μm以下の平均粒径を有
し且つ酸性もしくは実質的に中性の外表面を有する導電
性粒子が特に好ましい。本件出願に使用される酸または
塩基という用語は通常のルイス酸−塩基という用語によ
り定義される。こうして、ルイス酸は電子受容体であ
り、ルイス塩基は電子供与体である。導電性粒子の酸性
もしくは中性の外表面は塩基性ポリマー溶液との部分電
荷交換(ルイス酸−塩基相互作用)を可能にする。それ
故、塩基性ポリマー溶液による酸性導電性粒子の湿潤が
増進され、導電性粒子の凝集が最小にされる。導電性粒
子の酸性もしくは中性の外表面は約3〜約7のpHを有す
ることが好ましい。pHを測定するのに適した通常の手段
が利用し得る。典型的な技術は単にpHメーターの如き装
置の使用を伴なう。こうして、その材料は高い誘電性の
溶剤または溶剤混合物媒体(10より大きい比誘電率)中
に良く分散または溶解させることができ、電荷交換解離
が生じることを可能にする。pHが約7を越える場合、塩
基性ポリマー溶液による酸性の導電性粒子の湿潤は導電
性粒子の良好な性質及び安定な分散へと誘導しない。不
安定な分散液または不充分な分散液から調製された被覆
物は、一様な透明性及び導電性を示さない。約7以下の
pHでは、導電性粒子とポリマー溶液の間の電荷交換が強
い。こうして、ポリマー溶液による導電性粒子の湿潤が
増進され、得られる分散液の性質は良好である。酸性も
しくは実質的に中性の外表面を有する典型的な導電性粒
子は、例えば、カーボンブラック(コロンビアン・ケミ
カルズ・カンパニィ(Columbian Chemicals Co.)から
入手できるpH7を有するC−975ウルトラ(Ultra);カ
ボット・コーポレーション(Cabot Corp.)から入手で
きるpH5.7を有するバルカン(Vulcan)XC−72R;カボッ
ト・コーポレーションから入手できるpH7を有するバル
カン6等)を含む。電子受容性を有するその他の導電性
粒子は、例えば、酸化スズ、酸化アンチモン等の如き電
子受容性金属酸化物質粒子を含む。その他の典型的な導
電性粒子は、例えば、アルミニウム、チタン、ニッケ
ル、クロム、黄銅、金、ステンレス鋼、グラファイト、
メタロイド、ヨウ化第一銅、イジウムスズ酸化物合金、
ヨウ化銅、金その他の貴金属、白金、ポリピロール、ポ
リ芳香族導電性ポリマー、ポリチオセン、等を含む。こ
れらの金属材料または金属酸化材料は、金属または金属
酸化物よりも塩基性(即ちルイス酸−塩基の用語で、一
層小さい電子親和性)の溶液中に分散される場合に電子
受容体である。金属酸化物粒子または金属粒子の電子受
容特性は、塩基性ポリマー溶液との同様の電荷交換を可
能にし、これがポリマー溶液による導電性粒子の良好な
湿潤をもたらし、それ故小さい導電性粒子の良好な安定
な分散液をもたらす。薄い導電性被覆物に対して満足な
透明性は、約1μm以下の平均粒径を有する導電性粒子
で得ることができる。約0.6μm〜約0.06μmの平均粒
径は、一層大きな透明性が得られるので好ましい。導電
性粒子の大きさは、最終の薄い乾燥導電性被覆物が光に
対して半透明であり且つ導電性であるように充分に小さ
いものであるべきである。連続導電層の厚さは充分な半
透明性のために約50μm以下であることが好ましい。更
に詳しくは、導電層は約0.1μm〜約50μmであっても
よい。約0.5μm〜約5μmの導電層が好ましい。何と
なれば、良好な透明性を常に得ることができるからであ
る。乾燥導電層の透明性は、可視光及び近赤外線の両方
に関して、且つフォトレセプターの透明な接地面として
使用される場合の光導電層の適切な放電に関して、少な
くとも5%であることが好ましい。
連続の不透明導電層の厚さは約500μm以下であること
が好ましい。更に詳しくは、導電層は約0.1μm〜約200
μmであってもよい。約0.5μm〜約100μmの導電層が
好ましい。何となれば、良好な導電性及び可撓性を常に
得ることができるからである。更に、不透明導電層に関
して、導電性粒子は約10μm以下の平均粒径を有するこ
とが好ましい。
導電性粒子配合量は被覆混合物の合計固形分の少なくと
も約5容量%であることが好ましい。配合量が約5容量
%未満であり且つ導電性のパーコレーション限界値(pe
rcolation theshold)より低い場合、乾燥被覆物の抵抗
が導電性粒子のドーピング比のわずかな変化で著しく増
加し、被覆物の抵抗の再現性が非常に調節し難くなる。
導電性粒子の配合量は不透明導電性粒子に関して被覆混
合物の合計固形分の約70容量%以下であることが好まし
く、透明導電性粒子に関して約40容量%以下であること
が好ましい。何となれば、過度の配合量では、導電性粒
子の分散特性が不充分なようであるからである。最高の
結果を得るには、導電性粒子の配合量は被覆混合物の合
計固形分の約15〜約30容量%であるべきである。乾燥導
電性被覆物の抵抗は反復サイクリング中の有効なフォト
レセプター放電のために約10Ω/□以下であることが
好ましい。
溶剤に溶解されたフィルム形成性の好ましくは架橋性の
ポリマーの好適な溶液が、導電性粒子を適用するのに利
用できる。導電層中のバインダーマトリックス(連続
相)用のポリマーは、単一のホモポリマーもしくはコポ
リマーまたは少なくとも二種のホモポリマーもしくはコ
ポリマーのブレンドであってもよい。典型的なポリマー
は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエステ、等を含む。その他の好適なフィルム
形成性ポリマーが導電性被覆物中に使用されてもよい。
また、ポリマーは架橋性であることが好ましい。典型的
な架橋性のフィルター形成性ポリマーは、ポリメチルア
クリルアミドグリコレートアルキルエーテル、ポリ(オ
キシジエチレンンマレエート)、スチレン−無水マレイ
ン酸コポリマー、N−フェニルマレイミド−スチレンコ
ポリマー、N−シクロヘキシルマイレイミド−塩化ビニ
ルコポリマー等を含む。その他の典型的なフィルム形成
性ポリマーは、例えば、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、メチルアクリルアミドグコレートア
ルキルエーテル−酢酸ビニルコポリマー等を含む。
溶剤中に溶解されたフィルム形成性の、好ましくは架橋
性のポリマーの塩基性溶液は、特に半透明導電層用の酸
性導電性粒子のバインダーとして利用し得る。ポリマー
と溶剤の組合せはこの実施態様に関して塩基性であるべ
きであるが、その溶液の塩基性の性質は塩基性ポリマ
ー、塩基性溶剤または塩基性ポリマーと塩基性溶剤との
組合せにより溶液に付与することができる。こうして、
ポリマーは非常に塩基性である必要がなく、溶剤が塩基
性である場合には約8の塩基性度が好適であり、逆の場
合も同じである。塩基性ポリマーは乾燥段階中の導電性
粒子の凝集を防止する。満足な結果が約8〜約14のpHを
有する塩基性溶剤を用いて得ることができる。約8未満
のpHでは、ポリマー溶液と導電性粒子の表面との間の電
荷交換が充分に強くなく、ポリマー溶液による導電性粒
子の良好な湿潤を与えず、導電性粒子は凝集する傾向が
あり、分散液は一層安定ではない。溶液のpH値は、通常
のpHメーターを使用することによるような好適な技術に
より測定し得る。
半透明導電層に関するバインダーマトリックス用のポリ
マーは、単一のホモポリマーもしくはコポリマーまたは
少なくとも二種のホモポリマーもしくはコポリマーのブ
レンドであり得る。ポリマーブレンドの場合、ポリマー
の少なくとも一つは酸性もしくは中性の導電性粒子の分
散をよくするために塩基性基を含む。塩基性ポリマー
は、アミン基、イミド基または三級アミド基の如き塩基
性単位を含む。塩基性単位を含む典型的なポリマーは、
例えば、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、
ポリイミド、等を含む。その他の好適なフィルム形成性
ポリマーが半透明導電性被覆物中に使用されてもよい。
また、ポリマーは架橋性であることが好ましい。典型的
な架橋性のフィルム形成性ポリマーは、例えば、ポリメ
チルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル、ポ
リ(オキシジエチレンマレエート)、N−フェニルマレ
イミド−スチレンコポリマー、N−シクロヘキシルマイ
レイミド−塩化ビニルコポリマー等を含む。その他の典
型的なフィルム形成性ポリマーは、例えば、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリエステル、メチルアクリル
アミドグリコレートアルキルエーテル−酢酸ビニルコポ
リマー等を含む。
バインダーポリマーの架橋能力は最終乾燥被覆物に増強
された化学安定性を付与する。架橋は、乾燥導電性被覆
物が、特に複合装置に使用される時に、物理的に除去さ
れ、あるいはその後適用される溶剤及び周囲湿気により
浸食されることから保護する。導電性被覆物の成分のそ
の後適用された層中への移行は、未架橋バインダーポリ
マーがその後適用された被覆物溶剤により溶解される場
合に起こることがある。このような移行が起こる場合、
導電層及びその他の上層は物理的に損傷され電気的に悪
影響を受けることがある。例えば、フォトレセプター装
置中の接地面として使用される場合、接地面成分と電荷
ブロッキング層及び電荷発生層の如きその後適用された
層との混合は低い表面帯電電位及び高い残留電圧を生じ
ることがある。架橋の程度は架橋できる単位の反覆単位
比、酸触媒ドーピング量、加熱時間及び加熱温度を変え
ることにより調節し得る。こうして、例えば、部分架橋
は低い乾燥温度で導電層を加熱することにより得ること
ができる。所望される架橋の程度は完成装置の接着要件
及び可撓性要件により決定される。例えば、部分架橋は
縮合反応が起こるのに充分高い温度で装置を隣接層と共
に加熱することにより次の隣接層の中の材料に更に接着
する機会を与える。これは導電層と隣接する上層との間
の接着を増大する。
メチルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテルの
ホモポリマー及びコポリマーがバインダーとして特に好
ましい。何となれば、これらのポリマーは所望の架橋能
力をもつからである。メチルアクリルアミドグリコレー
トアルキルエーテルと塩基性基を有する単位、例えばN,
N−ジチメルアクリルアミン、N−ビニルピロリドン、
2−及び4−ビニルピリジンとのコポリマーが特に好ま
しい。何となれば、これらのコポリマーは所望の塩基性
及び半透明導電層を加工するのに好ましい架橋能力を有
するからである。これらの塩基性コポリマーとその他の
コポリマーのブレンドがまた導電層バインダー用に適用
できる。その他のコポリマーはアクリルアミドグリコレ
ートアルキルエーテル及びビニルモノマーを含むことが
好ましい。メチルアクリルアミドグリコレートアルキル
エーテルの如きポリマーは加熱後に一緒に架橋する。典
型的な共重合体ビニルモノマーは、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、メチルビニルエーテル、及びその
他のアルキルビニルエーテル及びアリールビニルエーテ
ル、スチレン及び置換スチレン、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、種々のメタクリル酸エステル及びア
クリル酸エステル並びに塩化ビニル、等を含む。酢酸ビ
ニル及びメチルメタクリレートの如きその他のモノマー
が、接着性または可撓性を増強するために、、メチルア
クリルアミドーグリコレートアルキルエーテルと共重合
させ得る。ビニルモノマーではないビニルのような重合
を行なう或種のモノマーがまたメチルアクリルアミドー
グリコレートアルキルエーテルと共重合させ得る。
イミド単位または酸無水物単位を含むコポリマーまたは
ホモポリマーとヒドロキシ単位を含むコポリマーもしく
はホモポリマーまたは小さいジオール分子とのブレンド
がまた非常に好ましい。何となれば、イミド単位または
酸無水物単位は加熱後にヒドロキシ単位に化学的に結合
し得るからである。このような結合は導電層に架橋保全
性を付与し得る。イミド単位を有する典型的なコポリマ
ーまたはホモポリマーは、例えば、N−フェニルマレイ
ミド−スチレンコポリマー、N−シクロヘキシルマレイ
ミド−塩化ビニルコポリマー、N−フェニルマレイミド
−メチルメタクリレートコポリマー等を含む。酸無水物
単位を有する典型的なコポリマーは、例えば、アクリロ
ースチレン−無水マレイン酸コポリマー、ブチルビニル
エーテル−無水マレイン酸コポリマー、メチルメタクリ
レート−無水マレイン酸コポリマー、等を含む。ヒドロ
キシ単位を含む典型的なコポリマーもしくはホモポリマ
ーまたは小さいジオール分子は、例えば、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ビス−フェノール
A、ジエチレングリコール等を含む。バインダーマトリ
ックスは酸触媒でドーピングされた(または酸触媒を用
いずにドーピングされた)被覆物を加熱することにより
架橋させ得る。導電層(乾燥前)中の全成分が導電層の
適用の後に被覆物を適用するのに使用された溶剤に不溶
性である場合、導電層中のポリマーの架橋は単に任意で
ある。
本発明の導電層を調製するのに使用し得るイミドポリマ
ーはマレイミド官能基を含む好適なポリマーを含む。典
型的なマレイミドポリマーは、例えば、N−フェニルマ
レイミド−スチレンコポリマー、N−フェニルマレイミ
ド−メチルメタクリレートコポリマー、N−フェニルマ
レイミド−塩化ビニルコポリマー、N−シクロヘキシル
マレイミド−スチレンコポリマー、N−シクロヘキシル
マレイミド−メチルメタクリレートコポリマー、N−シ
クロヘキシルマレイミド−塩化ビニルコポリマー、等を
含む。
本発明の導電層を調製するのに使用し得る酸無水物ポリ
マーは、酸無水物官能基を含む好適なポリマーを含む。
典型的な酸無水物ポリマーは、例えば、アクリロールス
チレン−無水マレイン酸コポリマー、ブチルビニルエー
テル−無水マレイン酸コポリマー、メチルメタクリレー
ト−無水マレイン酸コポリマー、等を含む。
本発明の導電層を調製するのに使用し得るヒドロキシポ
リマーは、ヒドロキシ官能基を含む好適なポリマーを含
む。典型的なヒドロキシポリマーは、例えば、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルブチラール、等を含む。
本発明のフォトセレプターの導電層を調製するのに使用
し得るジオール分子は、少なくとも2個の官能基を有す
る好適な小さい分子を含む。典型的なジオール分子は、
例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
6−ヘキサンジオール及びビス−フェノール−A、等を
含む。
本発明のフォトセレプターの導電層に使用される好まし
いポリマーの主鎖を調製するのに使用されるアルキルア
クリルアミドグリコレートアルキルエーテルは、次式に
より表わすことができる。
(式中、R1及びR2は1〜10個の炭素原子を含む低級脂肪
族基から独立に選ばれ、且つR3は水素または1〜10個の
炭素原子を含む低級脂肪族基である) R及びRは1〜4個の炭素原子を含むことが好まし
く、R及びRがメチル基である場合に最高の結果を
得ることができる。典型的なアルキルアクリルアミドグ
リコレートアルキルエーテルは、例えば、メチルアクリ
ルアミドグリコレートメチルエーテル、ブチルアクリル
アミドグリコレートメチルエーテル、メチルアクリルア
ミドグリコレートブチルエーテル、ブチルアクリルアミ
ドグリコレートブチルエーテル、等を含む。
アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
から誘導されるポリマーはホモポリマーまたはコポリマ
ーであってもよく、コポリマーは二種以上のモノマーの
コポリマーである。アルキルアクリルアミドグリコレー
トアルキルエーテルモノマーは不飽和結合による重合に
より線状ポリマーに形成させ得る。アルキルアクリルア
ミドグリコレートアルキルエーテルと共にコポリマーを
形成するのに使用されるモノマーはヒドロキシル基を含
む必要はない。また、ポリマーとその他の混和性ポリマ
ーとのブレンドが使用されてもよい。ブレンドは相溶性
でありしかも約10μmより大きい平均の大きさを有する
分離相を含まないものであるべきである。分離相が約10
μm以下の平均の大きさを有する場合、乾燥固体ポリマ
ーブレンドの試験層はかなり透明である。
本発明の導電層のポリマーは溶剤中に溶解される未架橋
ポリマーとして適用されるので、それは触媒の助けによ
らずに炉中で架橋でき、それ故、可使時間の問題または
触媒残渣の問題のないものであり得る。アルキルアクリ
ルアミドグリコレートアルキルエーテルがホモポリマー
として使用される場合、それはその他の材料の存在なし
に架橋させることができる。このホモポリマーの架橋は
基及びR基により得ることができ。線状ホモポリ
マーの数平均分子量が少なくとも約2,000である場合、
そのポリマーが最終的に架橋されるならば、満足な結果
を得ることができる。ホモポリマーは少なくとも20,000
の数平均分子量を有することが好ましく、架橋前に少な
くとも約50,000の数平均分子量で最高の結果を得ること
ができる。ホモポリマーが最終乾燥被覆物中に線状ポリ
マーを残存する場合、少なくとも約20,000の数平均分子
量で満足な結果を得ることができる。数平均分子量は少
なくとも約50,000であることが好ましく、ポリマーが未
架橋線状ポリマーを残存する場合、少なくとも約100,00
0の数平均分子量で最高の結果が得られる。
99モル%までの好適なビニルモノマーがアルキルアクリ
ルアミドグリコレートアルキルエーテルモノマーと共重
合させることができ、本発明の導電層中のポリマーバイ
ンダーを形成する。典型的なビニルモノマーは、例え
ば、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニト
リル、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシメチルアク
リルアミド、ヒドロキシメチルメタクリルアミド、2−
ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロ
リドン、メチルメタクリレート、等を含む。
好ましいアルキルアクリルアミドグリコレートアルキル
エーテルは、次式で表わすことができるメチルアクリル
アミド−グリコレートメチルエーテルである。
メチルアクリルアミド−グリコレートメチルエーテルモ
ノマーは、例えば、商品名MAGMEとしてアメリカン・シ
アナミド(American Cyanamid)社から市販されてい
る。それはアメリカン・シアナミド社の製品パンフレッ
ト4−211−3K中に種々のその他のビニル型モノマーと
共重合し得るものとして記載されている。また、最も架
橋できる化学経路は加熱及び/または加熱を伴なう酸触
媒反応の作用であることがそのパンプレットに示されて
いる。メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテ
ルモノマーは多官能アクリルモノマーであり、これはそ
れ自体で、またはその他のビニルモノマーと通常のビニ
ル重合を行なって線状ポリマーを形成した後に、幾つか
の化学経路により架橋し得る化学反応性部位を与える。
アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
ホモポリマーの架橋は、R基及びR基により得るこ
とができる。アルキルアクリルアミドグリコレートアル
キルエーテルを含むポリマーのアルキルアクリルアミド
グリコレートアルキルエーテル反覆単位のアルキルエス
テル反応性部位及びアルキルエーテル反応性部位は、ま
たジアミン、ジアルコール、またはビスフェノールの如
き二官能求核試薬と反応させて共有結合で架橋されたポ
リマー網状構造を得ることができる。このような架橋バ
インダーはカーボンブラックの如き導電性粒子を封入し
永久に定着することができる。種々の溶剤または溶剤の
組合せ中の続いて適用される被覆組成物はこれらの粒子
を取り除くことができない。導電性粒子の移行により通
常生じる有害な電気的効果(低い電荷受容性、高い暗崩
壊(dark decay)及び高い残留電圧)はフォトレセプタ
ーのその他の層中への導電性粒子の上向きの移行を防止
することにより最小にされる。アルキルアクリルアミド
グリコレートアルキルエーテルを含むポリマー中のアル
キルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル反覆
単位に関するこれらの全ての求核置換反応に於いて、ア
ルカノールが発生される。メチルアクリルアミド−グリ
コレートメチルエーテル反覆単位からのメタノールの如
き揮発性アルコール副生物が発生され被覆物から離れ
る。何となれば、反応はメタノールの沸点(65℃)より
充分高い約135℃で行なわれるからである。
アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
と共重合し得る好ましいビニルモノマーは、下記の構造
を有するビニルヒドロキシエステルまたはビニルヒドロ
キシアミドである。
(式中、Xは −O−R−(OH)z、−NH−R−(OH)z −NR−R−(OH)z及び からなる群から選ばれ、 Rは脂肪族基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香
族基、縮合芳香族環基及び10個までの炭素原子を含むヘ
テロ芳香族環基からなる群から選ばれた二価の基であ
り、 Zは1〜10であり、且つ R′、R″及びRは水素、10個までの炭素原子を含む
低級脂肪族基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香
族基、縮合芳香族環基及び10個までの炭素原子を含むヘ
テロ芳香族環基からなる群から独立に選ばれた一価の基
である) 典型的な二価のR脂肪族基は、メチレン、エチリデン、
プロピリデン、イソプロピリデン、ブチレン、イソブチ
レン、デカメチレン、フェニレン、ビフェニレン、ピペ
ラジニレン、テトラヒドロフラニレン、ピラニレン、ピ
ペラジニレン、ピリジレン、ビピリジレン、ピリダジニ
レン、ピリミジニレン、ナフチリデン、キノリニリデ
ン、シクロヘキシレン、シクロペンチレン、シクロブチ
レン、シクロヘプチレン、等を含む。
典型的な一価のR′基、R″基及びR基は水素、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、デシル、フェニル、ビフェニル、ピペラジニル、
テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピペラジニル、ピリ
ジル、ビピリジル、ピリダジニル、ナフチル、キノリニ
ル、、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロブチ
ル、シクロヘプチル、等を含む。
典型的な脂肪族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香族基、
縮合芳香族環基及び10個までの炭素原子を含むヘテロ芳
香族環基は、ナフタレン、チオプレン、キノリン、ピリ
ジン、トルエン、フラン、ピロール、イソキノリン、ベ
ンゼン、ピラジン、ピリミジン、ビピリジン、ピリダジ
ン、等のように線状の基、単一環基及び多環基、縮合基
及び非縮合基を含む。
アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
から誘導された主鎖を有するコポリマーは、2種以上の
異なるモノマーのコポリマーまたはポリマーブロックで
あってもよい。アルキルアクリルアミドグリコレートア
ルキルエーテルとビニルヒドロキシエステルモノマーま
たはビニルヒドロキシアミドモノマーとのコポリマーが
特に好ましい。何となれば、それらはノニオン性及び中
性であり、且つ化学的に無害であり、しかもフォトレセ
プターの電気特性に悪影響を与えないからである。ま
た、所望により、アルキルアクリルアミドグリコレート
アルキルエーテルモノマーとビニルヒドロキシエステル
モノマーまたはビニルヒドロキシアミドモノマーのコポ
リマーはその他の好適な反応性モノマーと同時に反応さ
せることができる。量または塩基性度のいずれかによ
り、更に塩基性の溶剤が、ポリマー溶液に充分な塩基性
度を与えるために使用し得る。また、所望により、アル
キルアミドグリコレートアルキルエーテルモノマーとビ
ニルヒドロキシエステルモノマーまたはビニルヒドロキ
シアミドモノマーのコポリマーは、その他の好適な反応
性モノマーと共反応させることができる。
上記の構造を有するビニルヒドロキシエステルモノマー
及びビニルヒドロキシアミドモノマーの好ましい具体例
は、下記の構造を有するモノマーを含む。
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を含む低級脂肪族基で
あり、 RはCH3または水素であり、且つ zは1〜5である) 上記の構造を有するモノマーが下記の構造を有するモノ
マーを含む場合に、最高の結果が得られる。
(式中、Rは2〜3個の炭素原子を含む低級脂肪族基で
あり、 RはCH3または水素であり、且つ zは1または2である) 典型的なビニルヒドロキシエステル及びビニルヒドロキ
シアミドは、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、4
−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2,
3,4−トリヒドロキシブチルメタクリレート、2,3,4−ト
リヒドロキシブチルアクリレート、N−2,3−ジヒドロ
キシプロピルメタクリレート、N−2,3−ジヒドロキシ
プロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタク
リルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N
−2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−2−ヒ
ドロキシエチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシフェニルアクリレー
ト、3−ヒドロキシフェニルメタクリレート、3−ヒド
ロキシフェニルアクリレート、N−3もしくは4−ヒド
ロキシフェニルメタクリルアミド、N−3もしくは4−
ヒドロキシフェニルアクリルアミド、4(2−ヒドロキ
シピリジル)メタクリレート、4(2−ヒドロキシピリ
ジル)アクリレート、4(3−ヒドロキシピペリジニ
ル)メタクリレート、4(3−ヒドロキシピペリジニ
ル)アクリレート、N−4(2−ヒドロキシピリジル)
メタクリルアミド、N−4(2−ヒドロキシピリジル)
アクリルアミド、N−4(3−ヒドロキシピペリジニ
ル)メタクリルアミド、N−4(3−ヒドロキシピペリ
ジニル)アクリルアミド、1(5−ヒドロキシナフチ
ル)メタクリレート、1(5−ヒドロキシナフチル)ア
クリレート、N−1(5−ヒドロキシエチルナフチル)
メタクリルアミド、N−1(5−ヒドロキシエチルナフ
チル)アクリルアミド、1(4−ヒドロキシシクロヘキ
シル)メタクリレート、1(4−ヒドロキシシクロヘキ
シル)アクリレート、pN−1(3−ヒドロキシシクロヘ
キシル)メタクリルアミド、N−1(3−ヒドロキシシ
クロヘキシル)アクリルアミド、等を含む。これらのビ
ニルヒドロキシエステルモノマーまたはビニルヒドロキ
シアミドモノマーはアルキルアクリルアミドグリコレー
トアルキルエーテルと共重合させることができ、電気的
に有害な触媒及び/またはモノマー残留物を含まない高
純度を有するランダムコポリマー組成物またはブロック
コポリマー組成物を非常に高い重量平均分子量(例え
ば、100,000以上)で生成し得る。
アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
とビニルヒドロキシエステルまたはビニルヒドロキシア
ミドから誘導される主鎖を有するコポリマーは、コポリ
マー、ターポリマー等であってもよい。更に、コポリマ
ーはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーであ
ってもよい。架橋の前に線形の好ましいコポリマーは次
式により表わされる。
(式中、R及びRは1〜4個の炭素原子を含むアル
キル基から独立に選ばれ、 yは100モル%〜1モル%であり、 xは0モル%〜99モル%であり、 xは下記の基: −O−R−(OH)z、−NH−R−(OH)z −NR−R−(OH)z及び により表わされる基からなる群から選ばれ、 Rは脂肪族基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香
族基、縮合芳香族環基及び10個までの炭素原子を含むヘ
テロ芳香族環からなる群から選ばれ、 zは1〜10個のヒドロキシル基を含み、 R′、R″及びRは水素、脂肪族基、芳香族基、ヘテ
ロ脂肪族基、ヘテロ芳香族基、縮合芳香族環基及び10個
までの炭素原子を含むヘテロ芳香族環基からなる群から
独立に選ばれる) 一般に、xが約0〜約99モル%であり且つyが約100〜
約1モル%である場合に、満足な結果を得ることができ
る。yが約33〜約90モル%であり且つxが約67〜約10モ
ル%であることが好ましい。yが約33〜約67モル%であ
り且つxが約67〜約32モル%である場合に、最高の結果
が得られる。所望により、本発明のアルキルアクリルア
ミドグリコレートアルキルエーテルはコポリマーに代え
てホモポリマーとして使用し得る。このホモポリマーは
その他の材料の存在なしに架橋させ得る。
線状のホモポリマーまたはコポリマーの数平均分子量が
少なくとも2,000である場合、そのポリマーが最終的に
付着被覆物中で架橋されるならば、満足な結果を得るこ
とができる。ホモポリマーまたはコポリマーは少なくと
も20,000の数平均分子量を有することが好ましく、架橋
前に少なくとも50,000の数平均分子量で最高の結果が得
られる。数平均分子量の上限は、処理に必要な粘度のみ
により制限されることが明らかである。
ホモポリマーまたはコポリマーが最終乾燥導電層被覆物
中で線形ポリマーを残す場合、少なくとも約10,000の数
平均分子量で満足な結果を得ることができる。数平均分
子量は少なくとも約20,000であることが好ましく、ポリ
マーが未架橋線形ポリマーを残す場合、少なくとも50,0
00の数平均分子量で最高の結果を得ることができる。
メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテル(MA
GMEと称する)と2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMAと称する)から誘導された主鎖を有するその他の
典型的なコポリマーは、次式により表わされる。
(式中、yは100モル%〜1モル%であり、且つxは0
モル%〜99モル%である) その他の好ましいポリマーは、次式により表わされる、
メチルアクリルアミドグリコレートメチルエーテルと2
−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMAと称する)
から誘導された主鎖を有するポリマーである。
(式中、yは100モル%〜1モル%であり、且つxは0
モル%〜99モル%である) 更に別の好ましいポリマーは、メチルアクリルアミドグ
リコレートアルキルエーテルと2−ヒドロキシエチルア
クリレート(HEAと称する)から誘導された主鎖を有す
るポリマーであり、これは次式により表わされる。
(式中、yは100モル%〜1モル%であり、且つxは0
モル%〜99モル%である) 更に別の好ましいポリマーは、メチルアクリルアミドグ
リコレートメチルエーテルと2−ヒドロキプロピルアク
リレートから誘導された主鎖を有するポリマーであり、
これは次式により表わされる。
(式中、yは100モル%〜1モル%であり、且つxは0
モル%〜99モル%である) また本発明の導電層に使用し得る化合物は、上記の化合
物と一種以上の共重合性のビニルモノマーまたはその他
の好適なモノマーとのフィルム形成性コポリマーを含
む。典型的な共重合性ビニルモノマーは、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、メチルビニルエーテル、並
びにその他のアルキルビニルエーテル及びアリールビニ
ルエーテル、スチレン及び置換スチレン、エチレン、プ
ロピレン、イソブチレン、酢酸ビニル、種々のメタクリ
ル酸エステル及びアクリル酸エステル並びに塩化ビニ
ル、等を含む。また、ビニルのような重合を行ない、ビ
ニルモノマーではない或種のモノマーが、アルキルアク
リルアミドグリコレートアルキルエーテル及びこれらの
ヒドロキシエステルモノマーまたはヒドロキシアミドビ
ニルモノマーと共重合し得る。これらは、例えば、ブタ
ジエン、イソプレン、クロロプレン、その他の共役ジエ
ンモノマー等を含む。
本発明の導電層のポリマーは、その他の好適な相溶性ポ
リマーとブレンドされてもよい。相溶性ポリマーはアル
キルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテルと上
記のその他のモノマーから誘導されたポリマーと混和性
である。乾燥後の被覆物は実質的に透明であり、相分離
領域は約10μm以下の平均の大きさを有する。
この種の相溶性ブレンドは、共通の反覆単位がブレンド
ポリマー中に存在せず、しかも相溶性が広範な水素結合
により得られるブレンドである。この種の相溶性ブレン
ドはアルキルアミドグリコレートアルキルエーテルを含
むポリマーを用いて形成することができ、第二ポリマー
中に強い水素結合受容体反覆単位を伴なう。この反覆単
位は強塩基ではなく、エチルオキサゾリンビニルピロリ
ドン、N,N−ジメチルアクリルアミドの反覆単位及びそ
の他の三級アミドを含む反覆単位を含む。ブレンドされ
る第一ポリマーは、ブレンドされる第二ポリマーの弱塩
基性水素結合受容体反覆単位の三級アミド部位にヒドロ
キシル基により水素結合し得るアルキルアミドグリコレ
ートアルキルエーテル反覆単位及びヒドロキシエステル
(またはアミド)反覆単位をしばしば含む。この水素結
合は、アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテル反覆単位のその後の熱架橋と共に(あるいは熱架
橋しないで)ブレンドポリマー間の充分な相溶性を保
つ。好ましい組成上のブレンドは、一成分として、メチ
ルアクリルアミドグリコレートメチルエーテル(MAGM
E)及びビニルピロリドン(VPと称する)または2−も
しくは4−ビニルピリジン(VPと称する)の反覆単位
を含むコポリマーを含み、この場合MAGME反覆単位含量
は約33〜63モル%でありヒドロキシエステル反覆単位含
量は約37〜約67モル%であり、そして第二成分としてポ
リ(エチルオキサゾリン)P(EO)ホモポリマーを含
む。ポリ(エチルオキサゾリン)は次式により表わすこ
とができる。
(式中、xは300〜20,000である) 上記のポリ(エチルオキサゾリン)を含む好ましいブレ
ンドに関して、夫々のブレンドポリマーの重量%はブレ
ンド組成を特定するのに使用される。フォトレセプター
用導電層に関して、アルキルアクリルアミドグリコレー
トアルキルエーテルを含むポリマーはP(EO)に対す
るブレンド組成を支配する。何となれば、前者のみが
(それ自体で)架橋し得るからである。その結果、P
(EO)は架橋HEMA−MAGMEまたはHEA−MAGMEのヒドロ
キシル基への水素結合及び三次元(架橋)網状構造その
ものにより若干束縛されるが、その後被覆される層中に
その溶剤被覆の間に依然として移行し得る。等量のP
(EO)とHEMA−MAGMEコポリマーまたはHEA−MAGMEコ
ポリマーを含むブレンドは相溶であるが、これらのブレ
ンドは一般にフォトレセプター用途に望ましくない。何
となれば、多量のP(EO)がその他の層中に移行して
サイクルの電気特性に欠陥を生じることがあるからであ
る。ブレンドの約≦30重量%がP(EO)である場合に
満足な導電層ブレンド組成物が得られ、好ましい組成物
は約≦20重量%のP(EO)を含み、最適組成物は約≦
10重量%のP(EO)を含む。これらのブレンド組成物
の残りはアルキルアクリルアミドグリコレートアルキル
エーテルを含むポリマーを含む。アルキルアクリルアミ
ドグリコレートアルキルエーテルを含むポリマー及び第
二のブレンド可能なコポリマー〔P(EO)またはP
(yoa X−Vp)ではない〕が湿潤被覆物の常套の炉乾燥
中に互いに共有結合で架橋される場合には、このような
導電層からのポリマー移行はその後のフォトレセプター
層を溶剤被覆する間に起こり得ない。それ故、ブレンド
中に使用し得る夫々のポリマーの重量%に関して制限が
ない。未架橋フォトレセプター用途に関して、MAGMEと
N,N−ジメチルアクリルアミド(DMAと称する)、酢酸ビ
ニル(VOAと称する)及びN−ビニルピロリドン(VP
と称する)から誘導されたその他の可溶化反覆単位との
合計量は、その後の被覆工程中の巨大分子の移行を防止
するために最小値(≦40±5モル%)に保つべきであ
る。フォトレセプター導電層の少なくとも部分架橋は、
殆どの導電層が溶剤バリヤー性を増強するのに好まし
い。
等量のブレンドされる二つのコポリマーを溶解し得る被
覆物溶剤からの相溶性ブレンド被覆物の典型例は下記の
ものを含む。示された組成上の値は反覆単位のモル%で
ある。
上記の表中のモノマーの省号は下記のとおりである。
HEMA 2−ヒドロキシメタクリレート MAGME メチルアクリルアミドグリコレー トメチルエーテル DMA N,N−ジメチルアクリルアミド VOAc 酢酸ビニル VP N−ビニルピロリドン EOx エチルオキサゾリン アルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
から誘導された主鎖は、接地面層が同じポリマーを含む
か、またはメチルアクリルアミドグリコレートアルキル
エーテルから誘導された未架橋ポリマーを侵食する溶剤
を含む被覆物溶液で被覆される場合には、接地面層中で
常に架橋または部分架橋される。マレイミドまたは酸無
水物ポリマー及びヒドロキシポリマーは常に接地面層中
で一緒に架橋または部分架橋される。また、ブロッキン
グ層がアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテルから誘導されたポリマーを含む場合、ブロキング
層ポリマーは乾燥ブロキング層中で架橋されなくてもよ
く(即ち、線状であってもよく)、部分架橋または架橋
されてもよい。架橋または部分架橋ポリマーはこれらの
状況下で接地面層中に使用される。何となれば、カーボ
ンブラックの如き導電性粒子が永久に封入され、それに
より上記の層中へのその被覆の間の導電性粒子の移行を
防止するからである。移行が許されたならば、それは低
い電荷受容性及びおそらくVサイクル−アップ(cycl
e−up)を生じるであろう。それ故、このような導電性
粒子の移行を避けることが望ましい。架橋は、ホモポリ
マーまたはコポリマーが溶剤溶液から被覆物として適用
された後に、乾燥工程中に酸の存在と共に、または酸の
存在なしに熱を単に適用することにより行なうことがで
きる。酸ドーピングを伴ない、または伴なわない架橋の
程度は、加熱温度により調節し得る。メチルアクリルア
ミドグリコレートメチルエーテルホモポリマーの架橋は
基及びR基により得ることができる。ビニルヒド
ロキシエステルまたはビニルヒドロキシアミドから誘導
されたようなヒドロキシ反覆単位がアルキルアクリルア
ミドグリコレートアルキルエーテルと反応させられる場
合、共有結合架橋がアルコキシ基と低級脂肪族カルボキ
シ基の置換により得ることができる。導電層中のアルキ
ルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル反覆単
位の制限された架橋即ち部分架橋は上記の理由から望ま
しく、また導電層表面の残存の未架橋アルキルアクリル
アミドグリコレートアルキルエーテル反覆単位がブロッ
キング層中のビニルヒドロキシエステルまたはビニルヒ
ドロキシアミドのヒドロキシル基及び/またはアルキル
アクリルアミドグリコレートアルキルエーテル単位と反
応するのに利用できるまま残るので望ましい。これは、
それが化学反応を生じさせて導電層−ブロッキング層界
面を横切ってブロッキング層中の共反応体と共有結合を
形成し、それによりこれらの二つの層の間の接着を改良
するからである。マレイミドまたは酸無水物ポリマーと
ヒドロキシポリマー(またはジオール分子)の架橋はま
た下記のように熱によるマレイミドの開環により得るこ
とができる。
架橋の程度は、マレイミド単位及びヒドロキシ単位の数
(またはジオール分子の配合量)または加熱の時間及び
温度を変えることにより調節し得る。導電層中のポリマ
ーの架橋は導電性に影響ししない。こうして、例えば、
厚い(例えば、8〜10μm)カーボンブラック配合(例
えば、15重量%)導電層は正味導電性であり、あらゆる
周囲湿度で103〜104Ω/□の4点試験プローブ抵抗を示
す。使用された導電層中のコポリマーの架橋が、その後
適用される被覆組成物に対して一層耐溶剤性のバリヤー
層を形成するからである。こうして、導電層中の架橋ポ
リマーが好ましい。
一般に、酸ドーパントの不在下で、乾燥温度が約90℃以
下に保たれる場合には溶剤は追い出され、残存する導電
性被覆物中のポリマーは架橋されない。約120℃より高
い乾燥温度では、残存するポリマー被覆は殆ど乾燥され
る。約90℃〜約120℃の温度では、アルキルアクリルア
ミドグリコレートアルキルエーテル反覆単位とヒドロキ
シを含む反覆単位の両方を含むコポリマーは部分架橋さ
れるようである。これらのポリマーはフォトレセプター
被覆物の常套の乾燥中に容易に架橋させることができる
ので、この架橋方法は炉乾燥工程を伴なう加工方法によ
るフォトレセプター層を加工するのに極めて都合がよい
(特別な乾燥工程または特別な架橋剤もしくは触媒を使
用しない)。
実質的に同じコポリマー鎖間の架橋は二つの化学経路に
より起こり得る。一つのコポリマー鎖中のメチルアクリ
ルアミドグリコレートメチルエーテル単位は第二ポリマ
ー鎖中のメチルアクリルアミドグリコレートメチルエー
テル単位と自己縮合して下記の複雑なメチレンビスアミ
ド架橋を生じ得る。
この架橋経路は重要ではない経路であると考えられる。
何となれば、この化学反応は酸触媒の不在下で135℃で
徐々に起こるからである。しかしながら、酸触媒反応が
使用される場合には、この経路は更に重要になる。小さ
い分子の酸種(p−トルエンスルホン酸)のその他の層
への(その被覆の間の)移行は有害な電気効果を生じる
ことがあるので、酸触媒反応を使用しないこれらの導電
層の架橋が好ましく、架橋は例えば空気対流炉中で熱を
単に適用すると同時に被覆物溶剤を除去することにより
行なわれる。こうして、上記の化学反応は重要ではない
架橋経路に留まり、第二の架橋経路(これは135℃で酸
触媒反応にそれ程依存しない)に関与するのに利用でき
るメチルアクリルアミド−グリコレートメチルエーテル
反覆単位の本体を残す。
第二の架橋経路が、以下に示される。
この第二の架橋経路では、一つのコポリマーからのヒド
ロキシル基が別のコポリマーのエーテル基及びエステル
メトキシル基の両方を置換して相当するエーテル架橋及
びエステル架橋を与える。この反応は酸触媒反応を使用
しなくても135℃で迅速に進行する。
導電層に関して、そのポリマーはブロッキング層または
その他のその後に適用される層を適用する溶剤中の実質
的な不溶性を確保するために充分に架橋されるべきであ
る。実質的な不溶性は、未架橋条件で被覆物バインダー
を通常溶解する溶剤で湿らせたQ−チップで乾燥導電性
被覆物を適度にラビングすることにより測定し得る。架
橋の程度は、分散された導電性粒子の色、例えばカーボ
ンブラック配合被覆物の場合には“黒度(black-nes
s)”がQ−チップに如何に強く目視できるかにより測
定し得る。
本発明の乾燥導電層のバインダーマトリックスは電荷輸
送性であり、それにより導電性粒子間の電荷の充分な移
動を確保する。この性質は、多くの場合、高い湿度でポ
リマーバインダーが水を吸収することにより膨潤し導電
性粒子間の電荷輸送を抑制する時に特に重要である。電
荷輸送マトリックスは湿度条件にかかわらず導電性粒子
間の電荷輸送を確保する。電荷輸送ポリマーマトリック
スは、電荷輸送ポリマーまたは電荷輸送小分子でドーピ
ングされたポリマーのいずれかを使用することにより調
製し得る。正孔輸送性のポリマーまたは小分子がp−型
導電性粒子に使用され、一方、電子輸送性のポリマーま
たは小分子がn−型導電性粒子に使用される。小分子の
電荷輸送ドーパントは強い水素結合または共有結合のい
ずれかによりポリマーバインダーに結合されて導電性被
覆物からの除去及び上層への移行を防止することが好ま
しい。移行が起ったならば、導電層は種々の湿度でその
抵抗を維持することができず、その導電層を含むフォト
レセプター装置はその表面電荷を良好に保てない。こう
して、ポリマーそのものが電荷輸送能力を有してもよ
く、あるいはそれは種々の湿度でその抵抗を保つために
溶解もしくは分子的に分散された電荷輸送小分子を含ん
でもよい。電荷輸送小分子の配合量が合計バインダー重
量(小分子とポリマーの合計)の少なくとも約5重量
%、更に好ましくは合計バインダー重量の約15〜約40重
量%である場合に、高湿条件での満足な改良が得られ
る。好ましい重量比は、一般に、導電層の抵抗値に及ぼ
す湿度の効果を最小にするのに必要とされる合計バイン
ダー重量の5重量%を越える電荷輸送小分子の最小量で
ある。最小量を大巾に越える配合量は、それ程好ましく
ない。何となれば、分散粘度が低すぎるようになり所望
の導電性被覆物の厚さを得ることができないことがある
からである。
電荷輸送小分子がポリマーバインダー中にドーピングさ
れない場合、ブレンド中のコポリマーの少なくとも一つ
は電荷輸送性であることが好ましく、例えばMAGME−ビ
ニルカルバゾールコポリマー、無水マレイン酸−ビニル
カルバゾールコポリマー、またはマレイミド−ビニルカ
ルバゾールコポリマーであることが好ましい。ヒドロキ
シル基を含む電荷輸送分子がドーパントとして添加され
る場合、バインダーポリマーの一つは酸無水物基、イミ
ド基またはエポキシ基を含んでもよく、これらの基は開
環反応により電荷輸送分子のヒドロキシル基に架橋し得
る。酸無水物基またはイミド基を含むポリマーとヒドロ
キシル基を含む分子を伴なう開環反応が、以下に示され
る。
エポキシ基を含むポリマーとヒドロキシル基を含む分子
ポリマーを伴なう開環反応が、以下に示される。
電荷輸送能力を有するあらゆる好適なフィルム形成性ポ
リマーが、本発明の導電層の導電性マトリックス中の連
続相中のバインダーとして使用し得る。電荷輸送能力を
有するバインダーは、目的とする用途のスペクトル領域
で実質的に非吸収性であるが、それらが適用電界中で導
電性粒子により注入される電荷キャリヤーを輸送し得る
という点で“活性”である。電荷輸送性のフィルム形成
性ポリマーは当業界で公知である。このような電荷輸送
性のフィルム形成性ポリマーの一部の代表的なリストは
以下のものを含む。
米国特許第4,302,521号明細書に記載されたポリビニル
カルバゾール及びルイス酸の誘導体。米国特許第3,972,
717号明細書に記載されたポリビニルアントラセン、ポ
リアセナフチレンの如きビニル芳香族ポリマー;ホルム
アルデヒドと3−ブロモピレンの縮合物の如き、種々の
芳香族化合物とのホルムアルデヒド縮合生成物;2,4,7−
トリニトロフルオレセン、及び3,6−ジニトロ−N−t
−ブチルナフタルイミド。米国特許第3,870,516号明細
書に記載されたポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビ
ニルアントラセン、ポリ−9−(4−ペンテニル)−カ
ルバゾール、ポリ−9−(5−ヘキシル)−カルバゾー
ル、ポリメチレンピレン、ポリ−1−(ピレニル)−ブ
タジエン、アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン及びヒ
ドロキシ置換ポリマーのようなポリマー、例えばポリ−
3−アミノカルバゾール、1,3−ジブロモ−ポリ−N−
ビニルカルバゾール及び3,6−ジブロモ−ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール並びに多数のその他の透明な有機輸送
物質の如きその他の輸送物質。例えば、米国特許第4,80
6,443号、同第4,806,444号、同第4,418,650号、または
同第4,818,650号明細書に記載されたポリ〔N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス−(3−ヒドロキシフェニル)−
〔1,1−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン〕カーボネート
の如きポリカーボネート輸送ポリマー、N,N′−ジフェ
ニル−N,N′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−〔1,
1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン及びN,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(4−2,3−エポキシプロポキシ)
−フェニル)〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン
をベースとするポリヒドロキシエーテル樹脂。電荷輸送
能力を有するバインダーに関する上記の特許及び未決特
許出願の夫々の開示がそれらのそのままの状態で本明細
書に含まれる。MAGMEのコポリマー及びビニルカルバゾ
ールのような基の如き電荷輸送基を有するポリマーが好
ましい電荷輸送バインダーポリマーである。何となれ
ば、そのポリマーは導電性被覆物中のバインダーとして
使用されるその他のMAGMEホモポリマーまたはコポリマ
ーと相溶性でありこれらに架橋し得るからである。これ
らの型のコポリマーはビニルカルバゾールとMAGMEモノ
マーの熱誘導ラジカル開始反応により合成し得る。ま
た、無水マレイン酸−ビニルカルバゾールコポリマーま
たはマレイミド−ビニルカルバゾールコポリマーが好ま
しい。何となれば、そのコポリマーはその他の無水マレ
イン酸コポリマー及びマレイミドコポリマーと相溶性で
あり、しかもその他のジオールのポリマーまたは分子に
架橋し得るからである。フィルム形成性バインダーは連
続フィルムを形成することができ、且つ下層の光導電層
が感受性である活性化放射線を実質的に透過すべきであ
る。換言すれば、透過された活性化放射線は下層の一つ
以上の光導電層中で電荷キャリヤー、即ち電子−正孔対
を発生できるべきである。
フィルム形成性バインダーとして作用でき、あるいはフ
ィルム形成性バインダー中で分子規模で可溶性または分
散性であるあらゆる好適な電荷輸送分子が、本発明の導
電層の連続のバインダーマトリックス中に使用し得る。
非フィルム形成性の電荷輸送物質の一部の代表的なリス
トは、下記のものを含む。
米国特許第4,306,008号、同第4,304,829号、同第4,233,
384号、同第4,115,116号、同第4,299,897号、同第4,26
5,990号及び同第4,081,274号明細書に記載された型の芳
香族ジアミン電荷輸送分子。典型的なジアミン輸送分子
はN,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(アルキルフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(その
アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、n−
ブチル、等である)、例えばN,N′−ジフェニル−N,N′
−ビス(3″−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−
ビス(4−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕
−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(2−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,
4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3
−エチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−
ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−エチ
ルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミ
ン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−n−ブチル
フェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミ
ン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−クロロフェ
ニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−クロロフェニル)
−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−
ジフェニル−N,N′−ビス(フェニルメチル)−〔1,1′
−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N,N′,N′−テト
ラフェニル−(2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル〕
−4,4′−ジアミン、N,N,N′,N′−テトラ(4−メチル
フェニル)−(2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル〕
−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(4−メチルフェニル)−〔2,2′−ジメチル−1,1′−
ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−
N,N′−ビス(2−メチルフェニル)−〔2,2′−ジメチ
ル−1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−
ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−
〔2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジ
アミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチル
フェニル)−ピレニル−1,6−ジアミン、等を含む。米
国特許第4,315,982号、同第4,278,746号、同第3,837,85
1号明細書に開示されたピラゾリン輸送分子。典型的な
ピラゾリン輸送分子は、1−〔レピジル−(2)〕−3
−(p−ジエチルアミノフェニル)−5−(p−ジエチ
ルアミノフェニル)ピラゾリン、1−〔キノリル−
(2)〕−3−(p−ジエチルアミノフェニル)−5−
(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−〔ピ
リジル−(2)〕−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−〔6−メトキシピリジル−(2)〕−3−(p
−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−〔p−ジ
メチルアミノスチリル〕−5−(p−ジエチルアミノス
チリル)ピラゾリン、1−フェニル−3−〔p−ジエチ
ルアミノスチリル〕−5−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)ピラゾリン、等を含む。米国特許第4,245,021号明
細書に記載された置換フルオレン電荷輸送分子。典型的
な電荷輸送分子は、9−(4′−ジメチルアミノベンジ
リデン)フルオレン、9−(4′−メトキシベンジリデ
ン)フルオレン、9−(2′,4′−ジメトキシベンジリ
デン)フルオレン、2−ニトロ−9−ベンジリデン−フ
ルオレン、2−ニトロ−9−(4′−ジエチルアミノベ
ンジリデン)フルオレン等を含む。ドイツ特許第1,058,
836号、同第1,060,260号及び同第1,120,875号並びに米
国特許第3,895,944号明細書に記載されたオキサジアゾ
ール輸送分子、例えば2,5−ビス(4−ジエチルアミノ
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ピラゾリン、
イミダゾール、トリアゾール、その他。ヒドラゾン輸送
分子の典型的は例えば米国特許第4,150,987号明細書に
記載されたp−ジエチルアミノベンズアルデヒド−(ジ
フェニルヒドラゾン)、o−エトキシ−p−ジエチルア
ミノベンズアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)、o
−メチル−p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−(ジ
フェニルヒドラゾン)、o−メチル−p−ジメチルアミ
ノベンズアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)、p−
ジプロピルアミノベンズアルデヒド−(ジフェニルヒド
ラゾン)、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−(ベ
ンジルフェニルヒドラゾン)、p−ジブチルアミノベン
ズアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)、p−ジメチ
ルアミノベンズアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)
等を含む。その他のヒドラゾン輸送分子は、1−ナフタ
レンカルボアルデヒド1−メチル−1−フェニルヒドラ
ゾン、1−ナフタレンカルボアルデヒド1,1−フェニル
ヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−カルボアル
デヒド1−メチル−1−フェニルヒドラゾンの如き化合
物を含み、更にその他のヒドラゾン輸送分子が、例え
ば、米国特許第4,385,106号、同第4,338,388号、同第4,
387,147号、同第4,399,208号、同第4,399,207号明細書
に記載されている。その他の電荷輸送分子は、カルバゾ
ールフェニルヒドラゾン、例えば米国特許第4,256,821
号明細書に記載された9−メチルカルバゾール−3−カ
ルボアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、9−エ
チルカルバゾール−3−カルボアルデヒド−1−メチル
−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−
3−カルボアルデヒド−1−エチル−1−フェニルヒド
ラゾン、9−エチルカルバゾール−3−カルボアルデヒ
ド−1−エチル−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾ
ン、9−エチルカルバゾール−3−カカルボアルデヒド
−1,1−ジフェニルヒドラゾン、及びその他の好適なカ
ルバゾールフェニルヒドラゾン輸送分子を含む。同様の
ヒドラゾン輸送分子が、例えば、米国特許第4,297,426
号明細書に記載されている。典型的な9−フルオレニリ
デンメタン電荷輸送誘導体は、(4−n−ブトキシカル
ボニル−9−フルオレニリデン)マロノントリル、(4
−フェネトキシカルボニル−9−フルオレニリデン)マ
ロノントリル、(4−カルビトキシ−9−フルオレニリ
デン)マロノントリル、(4−n−ブトキシカルボニル
−2,7−ジニトロ−9−フルオレニリデン)マロネー
ト、等を含む。その他の典型的な輸送物質は米国特許第
3,870,516号明細書に記載された多数の透明な有機の非
ポリマー輸送物質及び米国特許第4,346,157号明細書に
記載されたノニオン系化合物を含む。フィルム形成性バ
インダー中に分子規模で可溶性または分散性である電荷
輸送分子に関する上記の特許の夫々の開示がそれらのそ
のままの状態で本明細書に含まれる。その他の輸送物
質、例えば、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニ
ルアントラセン、ポリ−9−(4−ペンテニル)−カル
バゾール、ポリ−9−(5−ヘキシル)−カルバゾー
ル、ポリメチレンピレン、ポリ−1−(ピレニル)−ブ
タジエン、アルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲン、及び
ヒドロキシ置換ポリマー、例えばポリ−3−アミノカル
バゾール、1,3−ジブロモ−ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール及び3,6−ジブロモ−ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル並びに多数のその他の透明な有機のポリマーまたは非
ポリマーの物質が米国特許第3,870,516号明細書に記載
されている。更にその他の電荷輸送小分子は、ジアミ
ン、ジアルコールまたはビスフェノール型二官能求核試
薬等を含むヒドラゾン型分子を含む。N,N′−ビス
(3″ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕
−4,4″ジアミン)の如き、2個以上のヒドロキシル官
能基を含む電荷輸送小分子は、酸触媒を使用しないでMA
GME、マレイミドまたは酸無水物単位と共に加熱した後
に迅速に架橋する。マレイミド基または酸無水物基を含
むポリマーとヒドロキシル基を含む分子を伴なうこの開
環反応は、既に上記された。MAGMEを含むポリマーのMAG
ME反覆単位中のメチルエステル反応性部位及びメチルエ
ーテル反応性部位はジアミン、ジアルコール、またはビ
スフェノールの如き二官能求核試薬と反応させることが
でき、共有結合で架橋されたポリマー網状構造を得るこ
とができる。一官能求核試薬がMAGMEを含むポリマー中
のMAGME単位と反応させるのに使用される場合、または
二官能求核試薬中の求核部位の一つのみがMAGME中の幾
つかの有効なMAGME単位と反応する場合には、反応性求
核部位を含む分子は一つのMAGME反覆単位に共有結合す
る。この場合、求核試薬の一端のみが一つのポリマー鎖
に結合されるので、架橋は生じない。このような結合は
ポリマー変性と称され、これはMAGME反覆単位が求核性
変性分子の共有結合により化学的に変性されたことを単
に意味する。加えて、これらの求核置換架橋反応の活性
化エネルギーはフェノール基の求核性を増大することに
より減少し得る。これはフェノール性OH基をポリマー中
の弱塩基性部位(例えばビニルピロリドン)と錯形成す
ることにより行われる。また、弱塩基性溶剤成分は、そ
れが触媒として関与する前に加熱温度で気化しないとい
う条件で同様に或種の塩基触媒作用を与え得る。
一般に、ポリマー中の低濃度の電荷輸送単位(例えば、
ビニルカルバゾール)または低配合量の小分子が、必要
とされる電荷輸送目的に適切である。使用される電荷輸
送分子の特定の量は、特別な電荷輸送物質及びその相溶
性(例えば導電層の連続の絶縁フィルム形成性バインダ
ー相中の溶解性)等に応じて変化し得る。満足な範囲は
バインダーマトリックスの合計重量を基準として約5重
量%〜約40重量%の小分子または電荷輸送単位である。
好適な溶剤が、導電性被覆物を形成するのに使用される
溶液中に使用し得る。また、好適な溶剤が、半透明導電
性被覆物を形成するのに使用される好ましい塩基性溶液
中に使用し得る。前記のように、好ましい塩基性溶液は
塩基性ポリマー、塩基性溶剤または塩基性ポリマーと塩
基性溶剤との組合せを含んでもよい。典型的な塩基性溶
剤は、例えば、ジメチルアミノエタノール、テトラヒド
ロフラン(THF)、2−ジメチルアミノ−2−メチル−
1−プロパノール、2−ジエチルアミノエタノール、1
−ジエチルアミノ−2,3−プロパノール等を含む。ジメ
チルアミノエタノールまたはそれ程塩基性ではないTHF
の如き塩基性溶剤は、分散剤として使用でき、ポリマー
溶液中の導電性粒子の分散を助けることができる。一般
に、塩基性溶剤は約8〜約14のpH値を有する。分散剤
(溶剤)は被覆物乾燥工程で除去される。その他の典型
的な溶剤はDMF、等を含む。
好ましい酸性または中性の導電性粒子−塩基性溶液の組
合せが、導電性粒子上のバインダーポリマーの優れた湿
潤を促進する。導電性粒子の良好な湿潤は、バインダー
による導電性粒子の全体の封入を確保し、導電性粒子の
大きな凝集物への凝集を防止し、且つ半透明性を増強す
る。こうして、例えば、分散液中の小さいカーボンブラ
ック粒子に付着された被覆物の乾燥が完結されるまで安
定な混合物中に分散されたままである。
あらゆる好適な被覆技術が導電性被覆物分散液を適用す
るのに使用し得る。典型的な被覆方法は、例えば、噴霧
被覆、押出被覆、ドロー−バー(draw-bar)被覆、スピ
ン被覆、浸漬被覆、ワイヤー被覆、ウェブ被覆、等を含
む。バインダーマトリックス材料の溶液中の導電性粒子
の分散液は濃厚な形態で調製され、続いて希釈されるこ
とが好ましい。分散液中の好ましい合計固形分濃度は合
計分散液重量の約10〜約50重量%である。分散液は通常
のロール混練または磨砕により調製し得る。濃厚分散液
は適当な溶剤を添加することにより溶かすことができ、
その後、例えば、噴霧被覆、押出被覆、ドロー−バー被
覆、スピン被覆、浸漬被覆等により支持体に適用し得
る。
付着された導電性被覆物はあらゆる好適な方法により乾
燥し得る。典型的な加熱技術は、例えば、炉加熱、赤外
線加熱、強制空気加熱、等を含む。一般に、加熱に使用
される温度は被覆物から実質的に全ての溶剤を除去する
のに充分であるべきである。また、乾燥の適用温度及び
使用時間は、使用される特別な材料及び所望される架橋
の程度に依存する。
導電層被覆混合物は支持体の表面に適用される。本発明
の導電層被覆混合物は、あらゆる好適な通常の技術によ
り適用し得る。典型的な適用技術は、噴霧、浸漬被覆、
ロール被覆、線巻ロッド被覆、ドローバー被覆、等を含
む。被覆組成物は通常溶剤に溶解されたポリマーでもっ
て適用される。典型的な溶剤は、例えば、ダワノール
(Dowanol)PM、DMF、THF、メタノール、n−ブタノー
ル、等及びこれらの混合物を含む。導電層用の溶剤の選
択は、導電層が適用される支持体の性質に依存し、また
導電層を構成するポリマーの性質に依存する。乾燥導電
層は架橋または部分架橋されることが好ましいので、そ
れはその後適用される層の適用に選ばれた溶剤に実質的
に不溶性である。適当な溶剤は、一般に、当業者で公知
であるように、個々のポリマーの既知の性質に基いて選
択し得る。また、所望により、溶剤の混合物が使用し得
る。使用される溶剤の割合は、被覆混合物の粘度及び揮
発性が使用される被覆技術の型に調節されるように、使
用される被覆技術の型、例えば、浸漬被覆、噴霧被覆、
線巻バー被覆、ロール被覆、ドローバー被覆等により変
化する。一般に、溶剤の量は、被覆組成物の合計重量を
基準として約99.8重量%〜約90重量%の範囲である。特
別の溶剤及びポリマーの典型的な組合せは、例えば、メ
チルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル−ビ
ニルピリジンコポリマーの如きアルキルアクリルアミド
グリコレートアルキルエーテル誘導ポリマー並びに1−
メトキシ−2−ヒドロキシプロパン(ダウ・ケミカル・
カンパニィ(Dow Chemical Co.)から市販されるダワノ
ールPM)及びジメチルアミノエタノールを含む。また、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−
メチルピロリドン(夫々、DMF、DMAC及びNMPと称され
る)の如き高沸点の双極性非プロトン性溶剤が、メチル
アクリルアミドグリコレートアルキルエーテル−ビニル
ピロリドンコポリマーの如きアルキルアクリルアミドグ
リコレートアルキルエーテルを溶解する。
所望により、少量の任意の添加剤が下層表面の改良され
た湿潤を促進するために導電層被覆組成物またはブロッ
キング層被覆組成物に添加し得る。あらゆる好適な添加
剤が使用し得る。典型的な添加剤は、スルフィノール
(Surfynol)(エアー・プロダクツ・アンド・ケミカル
ズ、インコーポレーション(Air Products and Chemica
ls、Inc.)から市販されている)の如き湿潤剤等を含
む。その他の添加剤はグリセロール、ジエチレングリコ
ール、p−トルエンエチルスルホンアミド、等の如き可
塑剤を含む。また、同様に、染料等の如き添加剤が使用
し得る。一般に、添加される任意の添加剤の量は、乾燥
導電層被覆物の合計重量を基準として約2重量%以下で
あるべきである。
導電層またはブロッキング層のポリマーがその後の層を
被覆するのに使用される有機溶剤のいずれかに可溶性で
ある場合、厚さの均一性及びその保全性は悪影響を受け
得る。何となれば、有機溶剤は導電層及び/またはブロ
ッキング層の材料を電荷発生層及び/または電荷輸送層
中へと洗い出すことがあるからである。一層薄いブロッ
キング層またはブロッキング層材料を欠く領域は、非常
に不充分な、または取るにたらない装置の電荷受容性及
び高い暗所電荷崩壊速度(dark charge decay rate)を
生じることがある。
導電層被覆物またはブロッキング層被覆物が適用された
後、付着被覆物が乾燥されて溶剤を追い出し、固体の連
続フィルムを形成する。一般に、導電層を乾燥するた
め、且つ酸触媒の不在下でコポリマーの充分な架橋を確
実にするためには、約110℃〜約135℃の乾燥温度が好ま
しい。酸触媒が使用される場合には、更に低い温度が使
用される。導電層に関して、コポリマーはブロッキング
層を適用するのに使用される溶剤中の実質的な不溶性を
確保するために充分に架橋されるべきである。導電層中
のポリマーの架橋は好ましいが、ポリマーは乾燥中に架
橋される必要はない。しかしながら、乾燥導電層ポリマ
ーは、その後の層を適用するのに使用される溶剤に実質
的に不溶性であるべきである。こうして、乾燥層中に使
用されるポリマーがその後の被覆物を適用するのに使用
される溶剤に可溶性である(ポリマーが線状であるた
め)場合、これらのポリマーは、その他の被覆物がその
後適用される時に不溶性であるように、乾燥被覆物中で
充分に架橋されるべきである。また、選ばれる乾燥温度
は支持体の温度感受性に或る程度依存する。乾燥温度
は、炉、強制空気炉、輻射熱ランプ、等の如きあらゆる
好適な技術により維持し得る。また、乾燥時間は使用さ
れる温度に依存する。こうして、高温が使用される場
合、時間はそれ程必要とされない。一般に、乾燥時間の
増加は除去される溶剤の量を増加する。クロマトグラフ
ィー分析または重量分析により、充分な乾燥が行なわれ
たか否かについて容易に測定し得る。導電層の典型的な
処理は、1/2ミルのバード(Bird)被覆バーによる被覆
物の適用、続いて135℃で約10〜30分間の付着被覆物の
加熱を伴なう。
本発明の導電層が電子写真像形成部材即ち、フォトレセ
プター中に使用される場合、任意の電荷ブロッキング層
が導電層と像形成層との間に介在されてもよい。像形成
層は少なくとも一つの光導電層を含む。任意のブロッキ
ング層材料は正電荷を阻止する。電荷ブロッキング層は
均一で、連続でしかも凝集性であるべきであり、好適な
ブロッキング材を含んでもよい。典型的なブロッキング
材は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、
セルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルフ
ェノール、等を含む。また、メチルアクリルアミド−グ
リコレートアルキルエーテルから誘導された主鎖を有す
るポリマーが優れたブロッキング層を形成する。所望に
より、メチルアクリルアミド−グリコレートアルキルエ
ーテルから誘導されたポリマーが、線状のホモポリマー
もしくはコポリマーとして、または架橋もしくは部分架
橋されたホモポリマーもしくはコポリマーとして、ブロ
ッキング層中に使用されてもよい。一般に、ブロッキン
グ層の厚さは導電層の正孔注入能力に依存する。約0.02
μm〜約8μmの厚さを有する乾燥被覆物を用いて満足
な結果を得ることができる。層の厚さが約8μmを越え
る場合、電子写真像形成部材は不充分な放電特性及びサ
イクリング中消去後の残留電圧の蓄積を示すことがあ
る。約0.05μm以下の厚さは一般にブロッキング層の異
なる領域の厚さの不均一性のためにピンホール並びに高
い暗崩壊及び低い電荷受容性をもたらす傾向がある。好
ましい厚さの範囲は約0.5μm〜約1.5μmである。接地
面用に選ばれた特定の組成物が選択されたブロッキング
層の厚さに如何に影響するかを示すため、分散されたカ
ーボンブラックを含む部分電荷注入接地面層を使用する
フォトレセプター(接地面は上塗ブロッキング層をもた
ない)は約3v/μmまたは20v/μmのいずれかまで帯電
し、使用されるポリマーバインダーの型に依存する。充
分に厚いブロッキング層がヨウ化銅を含む接地面層の上
に適用される場合、フォトレセプターは少なくとも約30
v/μmの水準まで帯電する。少なくとも約30v/μmの帯
電水準が好ましく、少なくとも約40v/μmの水準で最高
の結果が得られる。約20v/μmより低い水準では、コン
トラストの強い像及び一層明かるい像が二成分の乾燥電
子写真現像剤により現像できない。乾燥ブロッキング層
の表面抵抗は、40%の相対湿度条件下で室温(25℃)、
大気圧で測定して約1010Ω/□より大きくあるべきであ
る。この最低電気抵抗はブロッキング層が導電性になり
すぎることを防止する。
任意のブロッキング層被覆混合物は、支持体の表面及び
導電層の表面の夫々に適用される。ブロッキング層被覆
混合物は、あらゆる好適な通常の技術により適用し得
る。典型的な適用技術は、噴霧、浸漬被覆、ロール被
覆、線巻ロッド被覆、等を含む。被覆組成物は通常溶剤
に溶解されたポリマーでもって適用される。典型的な溶
剤はメタノール、1−メトキシ−2−ヒドロキシプロパ
ン、三級ブチルアルコール、水及びこれらの溶剤とその
他のアルコール溶剤との混合物並びにテトラヒドロフラ
ン等を含む。ブロッキング層用の溶剤の選択は、ブロッ
キング層を構成するポリマーの性質に依存する。乾燥ブ
ロッキング層は、その後に適用される層の適用に選ばれ
た溶剤に実質的に不溶性であるべきである。適当な溶剤
は、一般に、当業界で公知であるように、個々のポリマ
ーの既知の性質に基いて選択し得る。また、所望によ
り、溶剤の混合物が使用し得る。使用される溶剤の割合
は、被覆混合物の粘度及び揮発性が使用される被覆技術
の型に調節されるように、使用される被覆技術の型、例
えば、浸漬被覆、噴霧被覆、線巻バー被覆、ロール被
覆、等により変化する。一般に、溶剤の量は、被覆組成
物の合計重量を基準として約99.8重量%〜約90重量%の
範囲である。特別の溶剤及びポリマーの典型的な組合せ
は、例えば、ゼラチンポリマーと水、ポリメチルアクリ
ルアミドグリコレートアルキルエーテルの如きアルキル
アクリルアミドグリコレートアルキルエーテル誘導ポリ
マーと1−メトトキシ−2−ヒドロキシプロパン(ダワ
ノールPM、ダウ・ケミカル・カンパニィから市販されて
いる)または三級ブチルアルコールを含む。また、ジメ
チルアミノエタノールの如き塩基性アルコール及び2,2,
2−トリフルオロアルコールの如き酸性アルコールがポ
リメチルアクリルアミドグリコレートアルキルエーテル
の如きアルキルアクリルアミドグリコレートアルキルエ
ーテル誘導ポリマーを室温でかなり溶解するが、残留痕
跡量の溶剤によりフォトレセプターの電気性能に影響す
る接地面またはその他の層との干渉を避けるために溶剤
の中性が通常望ましい。また、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン(夫
々、DMF、DMAC及びNMPと称される)の如き高沸点の双極
性非プロトン性溶剤が、アルキルアクリルアミドグリコ
レートアルキルエーテル誘導ポリマーを広範に溶解する
が、それ程望ましくない。何となれば、被覆物からの完
全な溶剤除去がこれらの溶剤の高沸点のために行ない難
いからである。
所望により、少量の任意の添加剤が下層表面の改良され
た湿潤を促進するためにブロッキング層被覆組成物に添
加し得る。あらゆる好適な添加剤が使用し得る。典型的
な添加剤は、スルフィノール(Surfynol)(エアー・プ
ロダクツ・アンド・ケミカルズ、インコーポレーション
(Air Products and Chemicals,Inc.)から市販されて
いる)の如き湿潤剤等を含む。その他の添加剤はグリセ
ロール、ジエチレングリコール、p−トルエンエチルス
ルホンアミド、等の如き可塑剤を含む。また、同様に、
染料等の如き添加剤が使用し得る。一般に、添加される
任意の添加剤の量は、乾燥導電層被覆物またはブロッキ
ング層被覆物の合計重量を基準として約2重量%以下で
あるべきである。
ブロッキング層のポリマーがその後の層を被覆するのに
使用される有機溶剤のいずれかに可溶性である場合、厚
さの均一性及びその保全性は悪影響を受け得る。何とな
れば、有機溶剤は導電層及び/またはブロッキング層の
材料を電荷発生層及び/または電荷輸送層中へと洗い出
すことがあるからである。一層薄いブロッキング層また
はブロッキング層材料を欠く領域は、非常に不充分な、
または取るにたらない装置の電荷受容性及び高い暗所電
荷崩壊速度を生じることがある。
任意のブロッキング層被覆物が適用された後、付着被覆
物が加熱されて溶剤を追い出し、固体の連続フィルムを
形成する。一般に、約80℃〜約130℃の乾燥温度がブロ
ッキング層を乾燥するのに好ましい。ブロッキング層被
覆物の乾燥に関し、約110℃〜約135℃の温度が残留剤を
最小にし、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートの如き
有機フィルム支持体の歪みを最小にするのに好ましい。
ブロッキング層中のポリマーの架橋は好ましいが、ポリ
マーは乾燥中に架橋される必要はない。線状ポリマーを
含む乾燥ブロッキング層の形成に関して、乾燥温度及び
時間は被覆物溶剤を除去するのに充分であるべきである
が、ポリマーを架橋するのには不充分である。しかしな
がら、乾燥ブロッキング層ポリマーは、その後の層を適
用するのに使用される溶剤に実質的に不溶性であるべき
である。こうして、乾燥層中に使用されるポリマーがそ
の後の被覆物を適用するのに使用される溶剤に可溶性で
ある(ポリマーが線状であるため)場合、これらのポリ
マーは、その他の被覆がその後適用される時に不溶性で
あるように、乾燥被覆物中で充分に架橋されるべきであ
る。また、選ばれる乾燥温度は支持体の温度感受性に或
る程度依存する。乾燥温度は、炉、強制空気炉、輻射熱
ランプ、等の如きあらゆる好適な技術により維持し得
る。また、乾燥時間は使用される温度に依存する。こう
して、高温が使用される場合、時間はそれ程必要とされ
ない。一般に、乾燥時間の増加は除去される溶剤の量を
増加する。クロマトグラフィー分析または重量分析によ
り、充分な乾燥が行なわれたか否かについて容易に測定
し得る。ブロッキング層の典型的な処理は、1/2ミルの
バード(Bird)被覆バーによる被覆物の適用、続いて13
0℃で約10〜30分間の付着被覆物の加熱を伴なう。
ブロッキング層材料の幾つかが、接着剤としても作用す
る層を形成し得る。しかしながら、所望により、任意の
接着剤層が使用し得る。あらゆる好適な接着剤材料がブ
ロッキング層に適用し得る。典型的な接着剤材料は、ポ
リエステル(例えば、E.I.デュポン・デ・ネモアウス・
アンド・カンパニィ(E.I.duPont de Nemours&Co.)か
ら市販される49000並びにグッドイヤー・タイヤ・アン
ド・ラバー・カンパニィ(Goodyear Tire&Rubber Co.)
から市販されるPE100及びPE200)、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアミド、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリイミド、ポリカーボネート、これらのコポリ
マー、これらのブレンド等を含む。一般に、約0.01μm
〜約1μmの厚さを有する接着剤層を用いて、満足な結
果を得ることができる。好ましい厚さは約0.02μm〜約
0.12μmである。約0.03μm(300Å)〜約0.12μmの
厚さのポリビニルピリジンの如き材料を用いて最高の結
果が得られる。接着剤層はビニルヒドロキシエステルま
たはビニルヒドロキシアミドブロッキング層ポリマーに
不充分に接着するポリビニルカルバゾールの如き材料を
含む電荷発生層への接着を増強するのに特に有効であ
る。典型的な接着剤層材料は、ポリ(4−ビニルピリジ
ン)、ポリ(2−ビニルピリジン)等のようにビニルヒ
ドロキシエステルポリマーまたはビニルヒドロキシアミ
ドポリマーと強い水素結合を生じるものである。ポリ
(4−ビニルピリジン)を含む接着剤層は、ビニルヒド
ロキシエステルまたはビニルヒドロキシアミドブロッキ
ング層ポリマーと水素結合したポリマー錯体を形成し、
これらは接着剤層を溶剤バリヤー層としても作用させる
溶解性を有する特異な接着剤組成物であると考えられ
る。
一般に、上記され以下に記載されるように、本発明の電
子光導電性像形成部材は、架橋、部分架橋フィルム形成
性ポリマーを含む連続の電荷輸送マトリックス中の導電
性粒子の微細分散物を含む連続の(必要により半透明
の)導電層で被覆された支持体を含む。フォトレセプタ
ー用途に関して、導電層は任意のブロッキング層、任意
の接着剤層及び少なくとも一つの光導電性像形成層で被
覆し得る。光導電層は当業界で公知のあらゆる好適な光
導電性材料を含み得る。こうして、光導電層は、例え
ば、均一な光導電性材料の単層、もしくはバインダー中
に分散された光導電性粒子、または電荷輸送層で上塗り
された電荷発生層の如き多重層を含み得る。光導電層は
均一もしくは不均一の無機もしくは有機の組成物を含み
得る。不均一の組成物を含む電子写真像形成層の一例が
米国特許第3,121,006号明細書に記載されており、ここ
では光導電性無機化合物の微細粒子が電気絶縁性有機樹
脂バインダー中に分散されている。この特許の全ての開
示が参考として本明細書に含まれる。その他の公知の電
子写真像形成層はアモルファスセレン、ハロゲンをドー
ピングしたアモルファスセレン、セレン−ヒ素、セレン
−テルル、セレン−ヒ素−アンチモン、及びハロゲンを
ドーピングしたセレン合金を含むアモルファスセレン合
金、硫化カドミウム等を含む。一般に、これらの無機の
光導電性材料は比較的均一な層として付着される。
本発明は、二つの電気的に作動する層、電荷発生層及び
電荷輸送層を含む電子写真像形成層に特に望ましい。
あらゆる好適な電荷発生材料または光発生材料が、本発
明の多層光導電体態様中の二つの電気的に作動する層の
うちの一つとして使用し得る。典型的な電荷発生材料
は、米国特許第3,357,989号明細書に記載された金属不
含のフタロシアニン、銅フタロシアニン、バナジルフタ
ロシアニンの如き金属フタロシアニン、三方晶系セレン
の如きセレンを含む材料、ビスアゾ化合物、キナクリド
ン、米国特許第3,442,781号明細書に開示された置換2,4
−ジアミノ−トリアジン、並びにインドファスト・ダブ
ル・スカーレット(Indofast Double Scarlet)、イン
ドファスト・バイオレット・レーキ(Indofast Violet
Lake)B、インドファスト・ブリリアント・スカーレッ
ト(Indofast Brilliant Scarlet)及びインドファスト
・オレンジ(Indofast Orange)の商品名でアライド・
ケミカル・コーポレーション(Allied Chemical Corpor
ation)から市販されている多核芳香族キノンを含む。
電荷発生層のその他の例が、米国特許第4,265,990号、
同第4,233,384号、同第4,471,041号、同第4,489,143
号、同第4,507,480号、同第4,306,008号、同第4,299,89
7号、同第4,232,102号、同第4,233,383号、同第4,415,6
39号及び同第4,439,507号明細書に開示されている。こ
れらの特許の開示がそのままの状態で参考として本明細
書に含まれる。
あらゆる好適な不活性樹脂バインダー材料が電荷発生層
中に使用し得る。典型的な有機樹脂バインダーは、ポリ
カーボネート、アクリレートポリマー、メタクリレート
ポリマー、ビニルポリマー、セルロースポリマー、ポリ
エステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ、ポリビニルアセタール、等を含む。多く
の有機樹脂バインダーが、例えば、米国特許第3,121,00
6号及び同第4,439,507号明細書に開示されており、これ
らの全ての開示が参考として本明細書に含まれる。有機
樹脂ポリマーはブロックコポリマー、ランダムコポリマ
ーまたは交互コポリマーであってもよい。光発生組成物
または光発生顔料は種々の量で樹脂バインダー組成物中
に存在する。電気的に不活性または絶縁性の樹脂を使用
する場合、光導電性粒子間で粒子間接触があることが必
須である。これは、光導電性材料がバインダー層中の光
導電体の最大量に制限なくバインダー層の少なくとも約
15容量%の量で存在することを必要とする。マトリック
スまたはバインダーが活性材料、例えばポリ−N−ビニ
ルカルバゾールを含む場合、光導電性材料はバインダー
層中の光導電体の最大量に制限なくバインダー層の約1
容量%以下を構成することのみを必要とする。一般に、
ポリ−N−ビニルカルバゾールまたはフェノキシ〔ポリ
(ヒイドロキシエーテル)〕の如き電気的に活性なマト
リックスまたはバインダーを含む電荷発生層に関して、
約5容量%〜約60容量%の光発生顔料が約40容量%〜約
95容量%のバインダー中に分散され、好ましくは約7容
量%〜約30容量%の光発生顔料が約70容量%〜約93容量
%のバインダー中に分散される。また、選ばれる特定の
割合は発生層の厚さに或る程度依存する。
光発生バインダー層の厚さは、特に重要ではない。約0.
05μm〜約40.0μmの層の厚さが充分であることがわか
った。光導電性の組成物及び/または顔料、並びに樹脂
バインダー材料を含む光発生バインダー層は約0.1μm
〜約5.0μmの厚さの範囲であることが好ましく、最善
の光吸収並びに改良された暗所崩壊安定性及び機械的性
質のためには約0.3μm〜約3μmの最適の厚さを有す
る。
その他の典型的な光導電層は、アモルファスセレンまた
はセレン−ヒ素、セレン−テルル−ヒ素、セレン−テル
ル、等の如きセレンの合金を含む。
活性な電荷輸送層は、電荷発生層からの光発生した正孔
及び電子の注入を支持し且つ有機層中のこれらの正孔ま
たは電子の輸送を可能にして表面電荷を選択的に放電し
得るあらゆる好適な透明の有機ポリマーまたは非ポリマ
ー材料を含み得る。活性な電荷輸送層は、正孔または電
子を輸送するのに利用できるだけでなく、また光導電層
を磨耗または化学侵食から保護し、それ故フォトレセプ
ター像形成部材の操作寿命を延長する。電荷輸送層はゼ
ログラフィーに有効な光の波長、例えば4000Å〜8000Å
に露出された時に、あったとしてもごくわずかの放電を
示すべきである。それ故、電荷輸送層は、光導電体が使
用される領域の放射線を実質的に透過する。こうして、
活性な電荷輸送層は、発生層からの光発生した正孔また
は電子の注入を支持する実質的に非光導電性の材料であ
る。活性な輸送層は、露出が活性層により行なわれる時
に通常透過性であり、入射放射線の殆どが有効な光発生
のために下層の電荷キャリヤー発生層により利用される
ことを確実にする。透明な支持体と共に使用される場
合、像様露出は支持体を通して行なうことができ、全て
の光が支持体を通過する。この場合、活性な輸送材料は
使用波長領域で吸収性でないことが必要とされる。本発
明に於いて発生層と組合せた電荷輸送層は、輸送層上に
ある静電荷が照明の不在下で導電性ではなく、即ちその
上での静電潜像の形成または保持を防止するのに充分な
速度で放電しないという程度で絶縁体である材料であ
る。
活性な電荷輸送層は、電気的に不活性なポリマー材料中
に分散されてこれらの材料を電気的に活性にする添加剤
として有用な活性化化合物を含み得る。これらの化合物
は、発生材料から光発生した正孔の注入を支持できずし
かもその中のこれらの正孔の輸送を可能にし得ないポリ
マー材料に添加し得る。これは、電気的に不活性なポリ
マー材料を、発生材料からの光発生した正孔の注入を支
持でき且つ活性層の表面電荷を放電するために活性層を
通ってのこれらの正孔の輸送を可能にし得る材料に変換
する。
本発明の多層光導電体態様に於ける二つの電気的に作動
する層のうちの一つに使用される特に好ましい輸送層
は、約25〜約75重量%の少なくとも一種の電荷輸送芳香
族アミン化合物とその芳香族アミンが可溶性である約75
〜約25重量%のポリマーフィルム形成性樹脂を含む。
電荷発生層の光発生した正孔の注入を支持でき且つ電荷
輸送層中の正孔を輸送し得る電荷輸送層用の上記の構造
式により表わされる電荷輸送芳香族アミンの例は、トリ
フェニルメタン、ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチ
ルフェニル)フェニルメタン、4′−4″−ビス(ジエ
チルアミノ)−2′,2″−ジメチルトリフェニル−メタ
ン、N,N′−ビス(アルキルフェニル)−〔1,1′−ビフ
ェニル〕−4,4′−ジアミン(そのアルキルは、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、等であ
る)、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(クロロフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3″−メチルフェニ
ル)−(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン等を含
み、これらは不活性樹脂バインダー中に分散されてい
る。
塩化メチレンまたはその他の好適な溶剤に可溶性のあら
ゆる不活性樹脂バインダーが本発明の方法に使用し得
る。塩化メチレンに可溶性の典型的な不活性樹脂バイン
ダーは、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルカルバゾー
ル、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリスチレン、
ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリスルホン、等を
含む。分子量は約20,000〜約1,500,000に変化し得る。
好ましい電気的に不活性な樹脂材料は、約20,000〜約10
0,000、更に好ましくは約50,000〜約100,000の分子量を
有するポリカーボネート樹脂である。電気的に不活性な
樹脂材料として最も好ましい材料は、ゼネラル・エレク
トリック・カンパニィ(General Electric Company)か
らレキサン(Lexan)145として市販される約35,000〜約
40,000の分子量を有するポリ(4,4′−ジプロピリデン
−ジフェニレンカーボネート);ゼネラル・エレクトリ
ック・カンパニィからレキサン141として市販される約4
0,000〜約45,000の分子量を有するポリ(4,4′−イソプ
ロピリデン−ジフェニレンカーボネート);ファルベン
ファブリケン・バイエル(Farbenfabricken Bayer)A.
G.からマクロロン(Makrolon)として市販される約50,0
00〜約100,000の分子量を有するポリカーボネート樹
脂;モバイ・ケミカル・カンパニィ(Mobay Chemical C
ompany)からメーロン(Merlon)として市販される約2
0,000〜約50,000の分子量を有するポリカーボネート樹
脂及びポリ(4,4′−ジフェニル−1,1−シクロヘキサン
カーボネート)である。塩化メチレン溶剤は、全成分を
充分に溶解するため、及びその低沸点のために、電荷輸
送層被覆混合物の特に望ましい成分である。しかしなが
ら、選ばれる溶剤の種類は使用される特定の樹脂バイン
ダーに依存する。
上記の電荷輸送層の全ての中で、電気的に不活性なポリ
マー材料を電気的に活性にする活性化化合物は約15〜約
75重量%の量で存在すべきである。
所望により、電荷輸送層は電気的に不活性なバインダー
中に溶解または分散された電荷輸送モノマーに代えてあ
らゆる好適な電気的に活性な電荷輸送ポリマーを含み得
る。電荷輸送層として使用される電気的に活性な電荷輸
送ポリマーは、例えば、米国特許第4,806,443号、同第
4,806,444号及び同第4,818,650号明細書に記載されてお
り、これらの全ての開示が参考として本明細書に含まれ
る。
あらゆる好適な通常の技術が、電荷輸送層被覆混合物を
混合しその後電荷発生層に適用するのに使用し得る。典
型的な適用技術は噴霧、浸漬被覆、ロール被覆、線巻ロ
ッド被覆、等を含む。付着被覆物の乾燥は、炉乾燥、赤
外線乾燥、空気乾燥等の如きあらゆる好適な通常の技術
により行ない得る。一般に、輸送層の厚さは約5μm〜
約100μmであるが、この範囲外の厚さがまた使用でき
る。
電荷輸送層は、電荷輸送層上にある静電荷がその上の静
電潜像の形成及び保持を防止するのに充分な速度で照明
の不在下で伝導されないという程度に絶縁体であるべき
である。一般に、電荷輸送層の厚さ対電荷発生層の厚さ
の比は約2:1〜200:1に保たれることが好ましく、或る場
合には400:1程度の大きな比に保たれる。
また、必要により、上塗層が耐磨耗性を改良するのに使
用し得る。或る場合には、平面度及び/または耐磨耗性
を与えるために、裏塗がフォトレセプターに向かい合う
面に適用されてもよい。これらの上塗層及び裏塗層は、
電気的に絶縁性であるかまたはわずかに半導電性である
有機ポリマーまたは無機ポリマーを含み得る。
フォトレセプター用の多くの導電層の導電率は不安定で
あり周囲湿度の変化により変化する。これらの導電層の
導電率は異なる湿度のような異なる環境条件下で安定で
あることが重要である。導電層の導電率が所定の湿度で
低すぎる値に変化すると、フォトレセプター表面の不均
一な帯電が生じる。これは不均一なプリント品質をもた
らす。本発明の導電層は周囲湿度の広い変動のもとで大
巾に改良された導電率の安定性を示し、静電写真像形成
部材の寿命を延長する。更に、導電性カーボンブラック
の如き粒状導電性物質を含む接地面ポリマーの架橋は導
電性粒子の網状構造密閉体を確保し、こうしてその後使
用される溶剤被覆組成物に対する一層大きな耐溶剤性
(化学安定性)を付与する。有害な正孔注入が起こる場
合の粒子の逃散及びフォトレセプターのその他の層中へ
の上向きの移行の可能性が、架橋された耐溶剤性の接地
面で排除される。こうして、本発明の静電写真像形成部
材は、広い周囲相対湿度(<5〜80%)のもとでサイク
リング中に低残留電圧で光放電を可能にする。これは電
子写真タイムスケール内で完全な放電を可能にし、こう
して低Vを初期及び反覆サイクリングで可能にする。
幾つかの実施例が以下に記載され、本発明を実施するの
に使用し得る種々の組成物及び条件を説明する。全ての
割合は、特にことわらない限り重量基準である。しかし
ながら、本発明は多種の組成物を用いて実施でき、上記
の開示に従って、また以下に指摘されるように多くの異
なる用途をもち得ることが明らかである。
実施例1 導電層をカーボンブラック/ポリマー分散液から被覆し
た。その分散液は、まずMAGME−ビニルピロリドンコポ
リマー2.1gをダワノールPM溶剤21g及びジメチルアミノ
エタノール2gからなる溶剤混合物に溶解し、ついでN,
N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビ
フェニル〕−4,4″−ジアミン(BHBDと称する)0.51gを
添加することにより調製した。N,N′−ビス(3″−ヒ
ドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−
ジアミンの溶解後、カーボンブラック(C−975ウルト
ラ)0.53g及び1/8インチ(0.3cm)の鋼ショット70gを添
加し、混合物をペイントシェーカー中で90分間分散させ
た。ついで、ダワノールPM20gを更に添加することによ
り分散液を希釈した。その後、希釈分散液を5μmのフ
ィルターで濾過し、5ミルのギャップを有するドローバ
ーにより薄いポリエチレンテレフタレートシートに被覆
した。被覆物を135℃で1.5時間にわたって乾燥、架橋し
た。被覆物の抵抗を種々の温度及び湿度で4点プローブ
抵抗測定装置により測定した。被覆物の抵抗は実際に温
度及び湿度に独立であった。N,N′−ビス(3″−ヒド
ロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジ
アミンをドーピングしない以外は、この配合と同一の分
散液からつくったシスター被覆物の測定を比較のために
行なった。結果を表1に示す。
N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−
ビフェニル〕−4,4″−ジアミンの存在は被覆物の抵抗
に対する湿度の影響を排除した。
N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−
ビフェニル〕−4,4″−ジアミンの95重量%以上が熱処
理後にMAGME−ビニルピロリドンポリマーに結合するこ
とがわかった。その実験を、下記の溶液:MAGME−ビニル
ピロリドンポリマー0.8004g、N,N′−ビス(3″−ヒド
ロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジ
アミン0.2089g、ダワノールPM8g及びジメチルアミノエ
タノール0.76gを調製することにより行なった。調製溶
液0.35gを2個の25cc容量のフラスコの夫々に計量添加
した。N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミン、MAGME−ビ
ニルピロリドン及び溶剤の比は、上記の接地面被覆物に
使用される典型的な濃度範囲内である。一つのフラスコ
を135℃で1.5時間加熱し、別のフラスコを減圧炉中で周
囲条件で一夜乾燥した。テトラヒドロフラン(THF)25c
cを夫々のフラスコに再度添加した。フラスコを一夜放
置して未結合のN,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミンを押出
して除いた。その後、溶液をピペットで取り出して、可
視吸収スペクトルを測定した。THF溶剤中のN,N′−ビス
(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4″−ジアミンは240〜400nmの間で三つの異な
ったピークを示した。既知濃度のN,N′−ビス(3″−
ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″
−ジアミン/THF溶液からの夫々のピークに関して吸光係
数を測定した。その後、これらの二つの実験フラスコに
関して抽出N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)
−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミン濃度を、そ
の吸収ピークの高さ及び吸光係数を測定することにより
測定した。その結果は、熱処理しない場合、N,N′−ビ
ス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4″−ジアミンの65重量%が抽出除去された
が、熱処理した混合物からN,N′−ビス(3″−ヒドロ
キシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジア
ミンの3重量%以下が抽出除去されたことを示した。そ
れ故、殆どのN,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミンがこの
ような熱処理によりMAGME−ビニルピロリドンに化学的
に結合され、その後の被覆物中に混合されず、低い表面
帯電の如き問題を生じない。両方の被覆物の透明度は白
色光に対して約10%であった。
実施例2 二つの導電層をカーボンブラック/ポリマー分散液から
被覆し得る。その分散液は、実施例1に記載したのと同
じ方法で調製し得る。実施例1との唯一の相違は、一つ
の被覆物に於いてMAGME−ビニルピロリドンコポリマー
(33−67モル比)をn−フェニルマレイミド−スチレン
コポリマーに置換し、別の被覆物に関してスチレン−無
水マレイン酸コポリマーに置換したことである。実施例
1に使用されたダワノールPM及びジメチルアミノエター
ノル混合物に代えて、乾燥THFがスチレン−無水マレイ
ン酸コポリマー及びN,N′−ビス(3″−ヒドロキシフ
ェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミンを
溶解するための溶剤として使用し得る。分散液は、実施
例1に記載されたのと同じ方法で被覆し、乾燥し得る。
透明度、導電率及び架橋に関して、実施例1に示された
のと同様の結果が予想される。
実施例3 6層からなるフォトレセプターを製作した。その部材は
6層からなっていた。導電層を、実施例1に記載された
バインダー中にBHBDドーパントを含むものと同様にして
調製した。上の4層を別々の溶液から連続してドローバ
ー被覆した。ブロッキング層は、ダワノールPM中の6重
量%のHEMA溶液を0.5ミルのギャップのドローバーで導
電層の上に被覆することにより調製した。被覆物を空気
対流炉中で110℃で1時間乾燥した。乾燥被覆物は約1
μmの厚さを有していた。ポリエステル(E.I.デュポン
・デ・ネモアス・アンド・カンパニィから市販される49
000)0.5g、THF70gシクロヘキサノン29.5gからなる溶液
から、0.5ミルのギャップのドローバーを用いて接着剤
層を被覆した。被覆物を100℃で15分間乾燥した。三方
晶系セレン28.5重量%、N,N′−ビス(3″−メチルフ
ェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミン16
重量%及びPVK55.5重量%を含む厚さ1μmの光発生層
を、1:1の重量比のTHFとトルエンの溶剤混合物中の13%
の全固形分を有する分散液から0.5ミルのギャップのド
ローバーで被覆した。被覆物を100℃で1時間乾燥し
た。厚さ28μmを有する輸送層はN,N′−ビス(3″−
メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジ
アミン40重量%及びポリカーボネート(ファルベンファ
ブリケン・バイエルA.Gから市販されるマクロロン570
5)60重量%を含んでいた。その被覆物は、ポリカーボ
ネート(マクロロン5705)4.2g及びN,N′−ビス(3″
−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−
ジアミン2.8g及び塩化メチレン40gからなる溶液から4
ミルのギャップのドローバーで被覆した。被覆物を周囲
条件で1時間乾燥し、ついで空気対流炉中で2時間の期
間で50℃から110℃へと徐々に乾燥し、ついで110℃で20
分間乾燥した。その後、その装置を周囲条件(20.5℃、
相対湿度33%)でサイクリック・スキャナー中で200サ
イクルにわたって電気的に試験した。装置を140ナノク
ーロン/cm2のコロナ電流密度及びスキャナーサイクル
当り3秒の速度で負にコロナ帯電させた。キセノンラン
プ消去用に使用した。また、光誘導放電曲線を550nmの
波長で測定した。200サイクル時の表面電荷は帯電0.19
後に1,421Vであり、帯電1.17秒後に1,200Vであり、消去
後に30Vであった。感度は231Vcm2/エルグであった。ブ
ロッキング層と光発生層の接着力はインストロン(Inst
ron)装置で測定して3g/cmであった。インストロン装置
は装置の層を分離するために装置の幅1cmのストリップ
に適用するのに要する力の量を測定した。
実施例4 実施例3に記載された構造と同様の構造を有する二つの
フォトレセプター部材を製作した。唯一の相違は、これ
ら二つの部材が接着剤層をもたず、異なる光発生層を有
することであった。部材の一つはフェノキシポリマー
〔ユニオン・カーバイド・カンパニィ(Union Carbide
Co.)から市販されるPKHH(分子量85000)〕中のセレン
粒子分散液から被覆された光発生層を有していた。その
分散液は、4オンス(113g)のびん中のシクロヘキサノ
ン17.85gとアセトン18.58gの溶剤混合物にPKHH3.29gを
溶解することにより調製した。セレン粒子6.58g及び鋼
ショット(直径1/8インチ(0.3cm))100gをこの溶液に
添加した。混合物を5日間ロール混練した。光発生層を
この分散液から0.5ミルのギャップのドローバーで被覆
し110℃で1時間乾燥した。ポリビニルブチラールポリ
マー(モンサント・ケミカル・カンパニィ(Monsanto C
hemical Co.)から市販されるB−76)中のセレン粒子
分散液から被覆された光発生層を有する別の部材を製造
した。その分散液は、2オンス(56g)のびん中のトル
エン12gとTHF4gの溶剤混合物にB−76 0.71gを溶解する
ことにより調製した。セレン粒子1.34g及び鋼ショット
(直径1/8インチ(0.3cm))100gをこの溶液に添加し
た。その混合物を5日間ロール混練し、等量のトルエン
/THF混合物(3/1の重量比)を添加することにより希釈
した。この分散液から0.5ミルのギャップのドローバー
で層を被覆し、110℃で1時間乾燥した。導電層、ブロ
ッキング層及び輸送層を、実施例3に記載したのと同様
の方法で製作した。これらの部材を、実施例3に記載し
たのと同様の方法で電気的に試験した。Se/PKHH発生層
を有する部材に関して200サイクルした時点の表面電荷
を測定したところ、帯電0.19秒後に1108Vであり、帯電
1.17秒後に866Vであり、消去後に60Vであった。Se/B−7
6発生層を有する部材に関して200サイクルした時点の表
面電荷を測定したところ、帯電0.19秒後に1365Vであ
り、帯電1.17秒後に1190Vであり、消去後に60Vであっ
た。感度は285V.cm2/エルグであった。これらの部材は
良好な帯電、低い暗所崩壊、消去後の低残留電圧、良好
な感度及びサイクル安定性を示した。
実施例5 実施例4に記載した構造と同様の構造を有する二つのフ
ォトレセプター部材を製作し得る。唯一の相違は、これ
ら二つの部材が異なるブロッキング層を有することであ
る。ブロッキング層を、実施例3に記載したのと同様の
方法で製作し得る。唯一の相違は被覆物の調製に使用さ
れるポリマー及び溶剤である。HEMA及びダワノールPM溶
剤に代えてポリビニルアルコールポリマー及び水を使用
する。導電層、光発生層及び輸送層を実施例4に記載し
たのと同様の方法で製作し得る。これらの部材は、実施
例4に記載したのと同様の方法で電気的に試験される。
実施例4に記載した結果と同様の結果が予想される。
実施例6 実施例4に記載した構造と同様の構造を有する二つのフ
ォトレセプター部材を製作し得る。唯一の相違は、これ
ら二つの部材が異なるブロッキング層を有することであ
る。ブロッキング層を、実施例3に記載したのと同様の
方法で製作し得る。唯一の相違は被覆物の調製に使用さ
れるポリマー及び溶剤である。HEMA及びダワノールPM溶
剤に代えてゼラチンポリマー及び水を使用する。導電
層、光発生層及び輸送層を実施例4に記載したのと同様
の方法で製作し得る。これらの部材は、実施例4に記載
したのと同様の方法で電気的に試験される。実施例4に
記載した結果と同様の結果が予想される。
実施例7 実施例4に記載された発生層としてフェノキシポリマー
〔ユニオン・カーバイド・コーポレーションから市販さ
れるPKHH、(分子量85000)〕中に分散されたセレン粒
子を含む構造と同様の構造を有するフォトレセプターを
製造した。全ての層を実施例4に記載した方法と同じ方
法で製作した。唯一の相違は導電層及びブロッキング層
の乾燥条件であった。導電層を90℃で1時間だけ乾燥し
た。導電層は熱処理後にわずかに部分架橋された。導電
層は、メタノール溶剤でぬらしたQ−チップで部分的に
ふき取ることができた。HEMAブロッキング層を、被覆後
に135℃で1.5時間乾燥させた。ブロッキング層の乾燥を
終了した後、導電層をブロッキング層に架橋し結合し
た。これは、ブロッキング層と導電層との間の接着力が
2g/cmから10g/cm以上に増加された事実から明らかであ
った。部材は実施例4に記載した電気的性質と同様の良
好な電気的性質を示した。その部材を、実施例4に記載
したのと同様の方法で電気的に試験した。200サイクル
の時点の表面電荷は帯電0.19秒後に1,142Vであり、帯電
1.17秒後に916Vであり、消去後に50Vであった。感度は2
99V.cm2/エルグであった。
実施例8 実施例4に記載された発生層としてポリビニルブチラー
ルポリマー(モンサント・ケミカル・カンパニィから市
販されるB−76)中に分散されたセレン粒子を含む構造
と同様の構造を有するフォトレセプター部材を製造し
た。唯一の相違は導電層及び発生層の配合並びにポリエ
チレンテレフタレートシートの処理であった。ポリエチ
レンテレフタレートシートをコロナ処理した。カーボン
ブラック分散液は、MAGME−ビニルピロリドン(33−67
モル比)1.029g及びMAGME−酢酸ビニル(50−50モル
比)1.029gをジメチルホルムアミド(DMF)10gとダワノ
ールPM5gの溶剤混合物に溶解することにより配合した。
この溶液に、N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル)−4,4″−ジアミン0.51g
を添加した。N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル)−4,4″−ジアミンの溶解
後に、カーボンブラック(C−975ウルトラ)0.54g及び
1/8インチ(0.3cm)の鋼ショット70gを添加した。つい
で混合物をペイントシェーカー中で1.5時間振とうし
た。ついで分散液をNo.14マイヤー(Meyer)ロッドでコ
ロナ処理ポリエチレンテレフタレートシートに被覆し
た。被覆物を135℃で1.5時間乾燥した。
ポリビニルブチラールポリマー(モンサント・ケミカル
・カンパニィから市販されるB−76)中のセレン粒子分
散液から電荷発生層を被覆した。その分散液は、2オン
ス(57g)のびん中のトルエン12gとTHF4gの溶剤混合物
にB−76 1.88gを溶解することにより調製した。この
溶液にセレン粒子1.88g及び鋼ショット(直径1/8インチ
(0.3cm))100gを添加した。混合物を5日間ロール混
練し、等量のトルエン/THF混合物(3/1の重量比)を添
加することにより希釈した。この分散液から0.5ミルの
ギャップのドローバーで層を被覆し135℃で20分間乾燥
した。その部材を、実施例4に記載したのと同様の方法
で電気的に試験した。200サイクルの時点の表面電荷は
帯電0.19秒後に772Vであり、帯電1.17秒後に628Vであり
消去後に8Vであった。感度は218V.cm2/エルグであっ
た。部材は良好な帯電、低い暗所崩壊、低残留電圧及び
良好な感度を示した。
この部材を、またインストロン装置で剥離試験した。HE
MEブロッキング層と導電性接地面との間の結合を破壊す
るのに要した力は10g/cmより大きかった。導電性接地面
とポリエチレンテレフタレート支持体との間の結合を破
壊するのに要した力は10g/cm以上であった。一方、導電
性接地面とポリエチレンテレフタレート支持体との間の
接着力は、ポリエチレンテレフタレート支持体をコロナ
処理しなかった場合、わずかに約1g/cmであった。導電
性接地面と光発生層との間の接着力は、MAGME−酢酸ビ
ニル(50−50モル比)を接地面バインダー中に使用しな
かった場合、わずかに約3g/cmであった。接地ストリッ
プ層(通常、フィルム形成性バインダー中に分散された
カーボンブラックを含む)が弱い接着剤層(これは小さ
いロールで回転する間に離層することがある)をカバー
する場合には、この低い接着は可撓性のシームレスベル
ト支持体に関して許容し得る。また、この低い接着は、
支持体が硬質プラスチックドラムのように硬質である場
合に許容し得る。
実施例9 実施例8に記載した構造と同様の構造を有するフォトレ
セプターを製造し得る。支持体層以外の全ての層は、使
用した支持体層がポリエチレンテレフタレートドラムで
ある以外は実施例8に記載した方法と同じ方法で製作し
得る。その部材を実施例8に記載したのと同様の方法で
電気的に試験し得る。実施例8に記載した結果と同様の
結果が予想される。
実施例10 実施例4に記載した発生層としてセレン/ポリビニルブ
チラールポリマー(モンサント・ケミカル・カンパニィ
から市販されるB−76)を含む構造と同様の構造を有す
るフォトレセプター部材を製造した。唯一の相違は、接
着剤層をポリエチレンテレフタレート支持体と導電層と
の間に形成したことであった。接着剤層は、チタンアセ
チルアセトネート(E.I.デュポン・デ・ネモアス・アン
ド・カンパニィから市販されるチゾー(Tyzor)TAA)6g
をTHF417g及びシクロヘキサノン177gに溶解することに
より調製した。その溶液を0.5ミルのギャップのドロー
バーでポリエチレンテレフタレートシートにドローバー
被覆した。被覆物を110に記載したのと同様の方法で電
気的に試験した。実施例4に記載した結果と同様の結果
を得た。また、部材をインストロン装置で剥離試験し
た。導電性接地面とポリエチレンテレフタレート支持体
との間の結合を破壊するのに必要な力は10g/cmより大き
かった。
実施例11 実施例8に記載した構造と同様の構造を有する二つのフ
ォトレセプター部材を製作した。唯一の相違は導電層を
架橋するための条件であった。
部材番号1は、以下のようにして配合したカーボンブラ
ック分散液から被覆された導電層を有していた。
MAGME−ビニルピロリドン(33−67モル比)1.029g及びM
AGME−酢酸ビニル(50−50モル比)1.029gをジメチルホ
ルミアミド(DMF)10gとダワノールPM5gの溶剤混合物に
溶解した。この溶液に、N,N′−ビス(3″−ヒドロキ
シフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミ
ン0.51gを添加した。N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフ
ェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミンの
溶解後に、p−トルエンスルホン酸0.021g、カーボンブ
ラック(C−975ウルトラ)0.54g及び1/8インチ(0.3c
m)の鋼ショット70gを添加した。ついで混合物をペイン
トシェーカー中で1.5時間振とうした。ついで得られた
分散液をNo.14のマイヤー(Meyer)ロッドでコロナ処理
ポリエチレンテレフタレートシートに被覆した。導電層
を135℃で1.5時間乾燥させた。
部材番号2は、実施例3に記載したBHBDドーパントを含
む分散液と同じ配合の分散液から被覆された導電層を有
していた。部材番号2の導電性被覆物を90℃で1時間乾
燥させ、それ故、わずかに部分架橋した。これらの部材
を実施例8に記載したのと同様の方法で電気的に試験し
た。両方の部材は良好な電気的性質を示した。結果を下
記の表2に示した。
実施例12 実施例4に記載した構造と同様の構造を有するフォトレ
セプター装置を、発生層としてポリビニルブチラールポ
リマー(モンサント・ケミカル・カンパニィから市販さ
れるB−76)中に分散されたセレン粒子を用いて製作し
た。カーボンブラック分散液を使用して接地面を噴霧加
工した。その分散液は、MAGME−ビニルピロリドン13.2g
及びMAGME−酢酸ビニル13.2gをDMF97g及びダワノールPM
49gに溶解することにより調製した。ついで、N,N′−ビ
ス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4″−ジアミン6.75gをこの溶液に溶解した。そ
の後カーボンブラック(C−975ウルトラ)及び鋼ショ
ット500gを添加した。ついで、その混合物を5日間ロー
ル混練した。その後、分散液を28μmのフィルターで濾
過し、THF90g及びダワノールPM95gで希釈した。その
後、希釈分散液を、メタルドラム上に取り付けたポリエ
チレンテレフタレートシートに噴霧した。そのポリエチ
レンテレフタレートシートは、実施例3に記載したのと
同様の方法でポリエステル樹脂層(E.I.デュポン・デ・
ネモアス・カンパニィから市販される49000)で前もっ
て引落被覆していた。その後、導電性被覆物を135℃で
1時間乾燥させた。被覆物は約104Ω/□の抵抗値を有
していた。また、厚さ約0.8μmを有するHEMAブロッキ
ング層を噴霧加工し、110℃で1時間乾燥させた。ポリ
エステル樹脂(グッドイヤー・ケミカル・カンパニィか
ら市販されるPE−100)中に分散されたバナジルフタロ
シアニンから調製した分散液から、発生層を噴霧加工し
た。発生層は、0.74μmの厚さを有していた。発生層を
125℃で30分間乾燥させた。N,N′−ビス(3″−メチル
フェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミン
40重量%及びポリカーボネート(モバイ・ケミカル・カ
ンパニィから市販されるメーロン)60重量%の固形分を
有する塩化メチレン/1,1,2−トリクロロエタン溶剤混合
物中の溶液から、輸送層を噴霧した。輸送層を1時間に
わたって室温から135℃まで乾燥させ、ついで135℃で20
分間乾燥させた。部材を実施例4に記載したのと同様の
方法で電気的に試験した。光放電曲線を825nmの波長で
露出時に測定した。良好な表面帯電、低い暗所崩壊、低
残留電圧及び良好な感度が得られた。結果を下記の表3
に示す。
実施例13 実施例8に記載した構造と同様の構造を有するフォトレ
セプター部材をポリエチレンテレフタレートシート上に
製作した。バインダーがMAGME−ビニルピロリドン22.4g
及びMAGME−酢酸ビニル4gを含んでいた以外は、実施例1
2に記載した分散液と同様のカーボンブラック分散液か
ら接地面を噴霧加工した。実施例8に記載したのと同様
の方法でポリビニルブチラールポリマー(モンサント・
ケミカル・カンパニィから市販されるB−76)中のセレ
ン粒子の分散液から、発生層を噴霧加工した。その他の
全ての層を、実施例12に記載したの同様の方法で加工し
た。シートの反対側の端部を一緒に溶接して継目ベルト
を形成し、ゼロックス5028複写機に取り付けた。その
後、継目フォトレセプターベルトをゼロックス5028複写
機中で電子写真サイクルにかけ、得られた印刷物は良好
な解像度及び均一性を示した。
本発明のその他の改良が、この開示に基いて当業者に明
らかである。これらは本発明の範囲内に含まれることが
意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コンスタンス ジェイ ソーントン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14519 オンタリオ トンプソン トレイル 7203 (72)発明者 ジョン エフ ヤヌス アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター リトル バードフィール ド ロード 924 (72)発明者 ウィリアム ダブリュー リンバーグ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド クリアヴィュー ドラ イヴ 66 (72)発明者 ジョセフ マミノ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド ベラ ドライヴ 59 (56)参考文献 特開 昭58−187931(JP,A) 特開 昭61−296362(JP,A) 特開 昭58−181054(JP,A) 特開 昭57−81269(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、架橋された、又は部分的に架橋
    されたフィルム形成性重合体を含む連続性電荷輸送マト
    リックス中に分散された微細導電性粒子を含む導電層、
    並びに少なくとも一つの光導電層を含む電子写真像形成
    部材。
  2. 【請求項2】支持体と、架橋された、又は部分的に架橋
    されたフィルム形成性重合体を含む連続性電荷輸送マト
    リックス中に分散された微細導電性粒子を含む導電層、
    並びに少なくとも一つの光導電層を含む電子写真像形成
    部材を用意し、該光導電層に均一な静電荷を形成し、該
    光導電層を像形態で電磁放射線に露出して静電潜像を形
    成し、トナー粒子を付着して該静電潜像に一致してトナ
    ー像を形成し、ついで該トナー像を受容部材に転写する
    ことを特徴とする電子写真像形成方法。
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