JP2565598B2 - 電子写真像形成部材用の導電性層とブロッキング層 - Google Patents

電子写真像形成部材用の導電性層とブロッキング層

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JP2565598B2 JP2419111A JP41911190A JP2565598B2 JP 2565598 B2 JP2565598 B2 JP 2565598B2 JP 2419111 A JP2419111 A JP 2419111A JP 41911190 A JP41911190 A JP 41911190A JP 2565598 B2 JP2565598 B2 JP 2565598B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用性】本発明は一般に導電性層に関し、さ
らに詳細には、新規な導電性装置およびこの装置の使用
方法に関する。
【0002】
【従来技術】ゼログラフィー技術においては、光導電性
絶縁層を有するゼログラフプレートを先ずその表面を均
一に静帯電させることによって像形成させる。次いで、
このプレートを光導電性絶縁体の照射領域の電荷は選択
的に逸散させるが非照射領域の静電荷像は残存させる活
性化用電磁線の像に露光させる。この得られた静電潜像
はその後微分割顕電マーキング粒子を光導電性絶縁層上
に付着させることによって現像し可視像とすることがで
きる。
【0003】ゼログラフィーにおいて使用する光導電性
層はガラス質セレンのような単一材料の均質層であり得
あるいは光導電体と他の材料を含有する複合層であり得
る。ゼログラフィーで使用する1つのタイプの複合光導
電性層は少なくとも2つの電気作動層を有する感光性部
材を記載している米国特許第4,265,990号に例示さ
れている。1つの層は正孔を光生成させこの光生成性正
孔を連続電荷輸送層に注入し得る光導電性層である。一
般に、2つの電気作動層が連続電荷輸送層と支持導電性
層との間にはさまれた光導電性層を有するように導電性
層上に支持されている場合、電荷輸送層の外表面は通常
負極性の均一電荷で帯電され支持電極は陽極として用い
る。明らかに、支持電極は電荷輸送層が支持電極と電子
を光生成させこの光生成電子を電荷輸送層に注入し得る
光導電性層との間にはさまれている場合にも陽極として
機能し得る。この態様の電荷輸送層は、勿論、光導電性
層からの光生成性電子の注入を支持しこれらの電子を電
荷輸送層を通して輸送し得るものでなければならない。
【0004】電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CT
L)用の材料の各種組合せは研究されている。例えば、
米国特許第4,265,990号に記載された感光性部材は
ポリカーボネート樹脂と1種以上のある種のジアミン化
合物とを含む電荷輸送層と連続接触した電荷発生層を用
いている。正孔の光生成およびこれらの正孔の電荷輸送
層への注入能力を有する光導電性層を含む種々の発生層
もまた研究されている。発生層で用いる典型的な光導電
性材料には、非晶質セレン、三方晶質セレン、およびセ
レン−テルル、セレン−テルル−ひ素、セレン−ひ素お
よびこれらの混合物のようなセレン合金がある。電荷発
生層は均質な光導電性材料またはバインダー中に分散さ
せた粒状光導電性材料を含み得る。均質およびバインダ
ー電荷発生層の他の例は、例えば、米国特許第4,265,
990号に開示されている。ポリ(ヒドロキシエーテ
ル)樹脂のようなバインダー物質のさらなる例は米国特
許第4,439,507号に教示されている。これら米国特
許第4,265,990号および第4,439,507号の記載
はそのすべてを本明細書に引用する。上述したような少
なくとも2つの電気作動層を有する感光性部材は均一な
負静電荷で帯電させ、光像に露光しその後微分割顕電マ
ーキング粒子で現像しトナー像を形成させたときに優れ
た像を与える。これらの感光性部材のサイクリング操作
中は、転写する前およびクリーニングする前に感光体を
活性化用照射に露光することが望ましい。感光体のトナ
ー像(またはクリーニング前の残留像)面からの露光は
感光体の裏面からよりも望ましくない;何故ならば、ト
ナー像が感光体のその下の部分の完全な露光を妨げるか
ら、即ち、感光体の放電がトナーによって被覆されてな
い領域においてよりもトナーで覆われている領域におい
て完全でないようなシャドー効果が存在するからであ
る。
【0005】現像前の感光体の未露光部分の消去露光は
濃厚トナー付着物が感光体の縁部に沿って、各原稿間お
よび原稿端部に沿って生ずるのを防止するのに多くの場
合望ましい;何故ならば、そのような付着物はクリーニ
ングするのが難しく、トナー廃棄物を生じまたある場合
には最終プリント書面上に暗トナー帯域を形成させるか
らである。これらのタイプの消去露光は感光体の外表面
に沿って配置させた光源によって実施できるけれどもそ
のような光源はその光源の存在が帯電、現像、転写、紙
はぎ取り、およびクリーニングステーションのような他
の加工ステーションの設置を妨げるので装置設計を大き
く制限する。即ち、感光体のうしろ即ち裏面上での活性
化用照射源の設置が大いに望ましい。しかしながら、樹
脂バインダー中に分散させた導電性粒子を含有する基平
面を感光体で使用する場合、バインダー中の導電性粒子
の不均一分散による幾つかの困難性が存在し得る。導電
性粒子の凝集および他の不均一分散は静帯電、現像、放
電およびクリーニング工程の質に悪影響を及ぼす。さら
にまた、このタイプの基平面は光に対して不透明であり
がちであり、裏面からの消去は不可能であり、実際的で
なくあるいは貧弱な品質を有し得る。
【0006】また、樹脂バインダー中に分散させた導電
性粒子を含有する基平面においては、その樹脂バインダ
ーおよび/または導電性粒子の導電性層中の樹脂バイン
ダーを少なくとも部分的に溶解する溶媒を含有するその
後塗布する層への移行(マイグレーション)による困難
性も存在し得る。そのような樹脂バインダーまたは導電
性粒子の移行は基平面の一体性並びに基平面および/ま
たはその後の塗布層の電気的性質に悪影響を及ぼす。さ
らに詳細には、基平面用に用いるバインダー中のポリマ
ーは電荷発生層中に移行して電荷の捕捉を生じ得る。電
荷捕捉がサイクル操作中に生じた場合、内部電界が蓄積
しバックグラウンドが最終プリントコピー中に写し出さ
れる。さらに、導電性粒子もその後塗布する層に移行し
て感光体が導電性粒子が移行した領域での十分な静電荷
の受入れを妨げ得る。例えば、カーボン ブラックのよ
うな導電性粒子のその後の塗布層への移行は低電荷アク
セプタンスと恐らくはVR のサイクル アップを生ず
る。低電荷アクセプタンスの領域は最終プリントコピー
中でホワイトスポットとして出現し得る。溶媒による侵
蝕もまた基平面の不連続性を生じ不均一帯電を与え、こ
の不均一帯電は究極的には最終トナー像中にゆがんだ像
を形成させる。基平面中の樹脂バインダーの架橋は溶解
性を減じる。しかしながら、ヒドロキシル化ポリマーの
ようなポリマーを架橋する現存の方法は、架橋方法自体
においては化学的には有効であるけれども、感光体の用
途においては、感光体中に永久的に残存し得る触媒また
は処理残留物のためにあまり望ましいものではない。そ
のような残留物は、。PPMレベルにおいてさえも、優
れた感光体性能のために必要とする幾つかの感光的な電
気的性質に極めてしばしば有害である。
【0007】1984年12月25日付でChamp 等に付
与された米国特許第4,490,452号は第一級または第
二級アミンを感光体の感光性有機染料を可溶化させたの
ばかりでなくビスフェノール級のエポキシバインダー用
の架橋剤として機能させるために使用している凝集タイ
プのゼログラフィー光導電体を開示している。正孔輸送
分子および電荷発生性染料分子の両方を有する合体CT
L/CGL層が開示されている。ジフェニルヒドラジン
のような正孔輸送材料も開示されている。
【0008】1984年2月28日付けでTarumi等に付
与された米国特許第4,434,218号は、架橋によりネ
ットワーク構造を形成し得る水溶性プレポリマー中に光
導電性硫化カドミウム群の化合物を含有する感光性組成
物を開示しており、この組成物は導電性基体を有する電
子写真用の感光性物品の感光性層として用いられてい
る。上記プレポリマーは光または熱の作用によって架橋
するネットワーク構造を形成し得るか、あるいは硬化剤
または重合促進剤と混合することを必要とし常温でまた
は必要に応じて昇温下で架橋するタイプのものであり得
る。プレポリマーはヒドロキシ基もしくはカルボキシ基
またはアンモニアと結合するカルボキシ基を含有する。
これらのプレポリマーは20よりも低くない酸価を有す
ることが好ましい。メタノールアミノ基のようなアミノ
基または置換アミノ基を有するプレポリマーを用いる場
合、そのプレポリマーは15よりも低くないアミン価を
有することが好ましい。多くのプレポリマーの例が、例
えば、第3〜8欄に開示されている。感光性組成物用の
種々の脂肪族溶媒および中和剤が、例えば、第9欄3〜
24行に記載されている。カーボン、熱硬化性アルキッ
ド樹脂およびブトリル酸(butril acid )を含有する中
間導電性層が第11欄に記載されている。導電性接着層
用の同様な調製物が第14欄に記載されている。単独ま
たはアクリル酸、メタクリル酸もしくはアクリルアミド
とコポリマーの形で組合せて使用できるポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルエーテ
ルのプレポリマーは、例えば、第8欄13〜18行に記
載されている。
【0009】1973年12月4日付でUsmariに付与さ
れた米国特許第3,776,724号は、アクリレート、ビ
ニルモノマー、およびアクリルアシドまたは重合性アミ
ン化合物を含む電子写真用樹脂組成物を開示している。
この組成物は像を複写するのに用いる紙用の酸化亜鉛コ
ーティングのバインダーとしての用途に特に適し得る。
【0010】1976年1月13日付でE.A.Perez-
Albuerneに付与された米国特許第3,932,179号は、
導電性層、光導電性層、およびこれらの導電性層と光導
電性層との間の約1012オーム/Sqより大きい表面抵
抗値を有する高分子中間層を含む多層電子写真要素を開
示している。その中間層は(a)フィルム形成性の水溶
性またはアルカリ−水可溶性ポリマーおよび(b)電気
絶縁性のフィルム形成性疎水性ポリマーとを含む少なく
とも2種の異なる高分子相のブレンドを含む。例えば、
導電性層はポリメチルメタクリレートとポリメタクリル
酸の共重合バインダー中にインビビションさせた沃化第
1銅を含有し得る。ポリ(メチルメタクリレート−塩化
ビニリデン−イタコン酸)の複合ターポリマー(65重
量%)とポリ(ビニル メチル エーテル−無水マレイ
ン酸)(35重量%)とからなる複合2相曇り層は有機
溶媒のバリヤー、接着助剤および正孔ブロッキング層と
して用いている。フィルム形成性の水溶性またはアルカ
リ−水可溶性ポリマーは酸基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基またはエステル基のような基からなるペンダント側
鎖を含有し得る。
【0011】1978年4月4日付でSteklenski等に付
与された米国特許第4,082,551号は、導電性層、そ
の上の光導電性層、およびこれらの導電性層と光導電性
層との間に挿入された多層中間層とを有する単一光導電
性要素を開示している。多層中間層組成物は、酸性ポリ
マー物質を含有する層、塩基性ポリマー物質含有層、お
よびこれらの酸性ポリマー含有層と塩基性ポリマー含有
層との界面に形成された酸−塩基反応生成物領域とを含
む。塩基性ポリマー物質はアミノ基の存在のために塩基
性であるようである。種々のアミノメタクリレートおよ
びアクリレートのモノマーおよびポリマーが開示されて
いる。例えば、CuI導電性層に隣接している複合バリ
ヤー二重膜(bilayer )はアクリル酸またはメタクリル
酸コポリマーからなる得、トップ層は塩中間層がこれら
の酸性および塩基性ポリマーの界面で生成するようなポ
リ−2−ビニルピロリドン−ポリメチルメタクリレート
コポリマーからなり得る。多層中間層組成物は得られる
単一要素の導電性層と光導電性層間の良好な接着を与え
て正電荷キャリヤーをブロッキングする電気バリヤーと
して機能し得、さもないと、正電荷キャリヤーは下層の
導電性層から光導電性層中へ注入され得る。
【0012】1986年4月22日付けでLin 等に付与
された米国特許第4,584,253号は、電荷発生層、連
続電荷輸送層および電荷発生層と同じ電荷輸送層の面上
にあるセルロース質正孔捕捉材料とを含む電子写真像形
成部材を開示している。1つの例においては、セルロー
ス質正孔捕捉材料は電荷発生層と導電性層との間に挿入
させ得る。
【0013】1963年12月3日付けでP.Cassiers
等に付与された米国特許第3,113,022号は導電性潜
像の形成用電子写真像形成部材を開示している。この部
材の導電性層は金および吸湿性および/または抗静電性
化合物と親水性結合剤を含む親水性物質のような種々の
他の材料を含み得る。適当な吸湿性および/または抗静
電性化合物には、例えば、グリセリン、グリコール、ポ
リエチレングリコール、ヒドロキシプロピル サクロー
スモノラウレート等がある。適当な親水性結合剤には親
水性層と疎水性高分子シートとの良好な接着を得るため
のゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、硫酸セルロース、セ
ルロース ヒドロゲン フタレート、セルロース−アセ
テートサルフェート、ヒドロキシ エチル セルロース
等がある。また、高分子物質のコーティングを紙シート
上で用いて有機高分子光導電性物質と照射感応性物質が
紙シート内に浸透するのを防止することができる。高分
子物質のコーティングは照射中の電子の露光像領域から
の奪い取り(carry off )を防止するものでなければな
らない。コーティングにはセルロースジアセテート、セ
ルロース トリアセテート、セルロース アセトブチレ
ート、エチルセルロース、エチルセルロースステアレー
トまた他のセルロース誘導体;ポリアクリル酸エステ
ル、ポリメタクリル酸エステルのような重合体;ポリエ
チレン グリコール エステル、ジエチレン グリコー
ル ポリエステルのような重縮合物等がある。有機高分
子光導電性物質は照射感応性物質と共に有機溶媒中に溶
解または分散させ適当な支持体上にコーティングしてい
る。
【0014】1966年4月12日付けでD.Trevoy等
に付与された米国特許第3,245,833号は、写真フィ
ルム上の抗静電剤として有用な導電性コーティングをニ
トリル溶媒中の沃化第一銅と有機ポリマーから調製して
いる(例えば、実施例6)。7〜9×103 オーム/S
q.の表面抵抗をスピンコーティングし乾燥させたのち
に得ている。厚さは開示されてないようである。コーテ
ィングの用途は電子写真でないようであり、高分子絶縁
性バインダーは常に沃化第一銅と共に使用されている
(この化合物は(CuI)を含有する半導体金属は15
〜90容量%の範囲で存在する)。
【0015】D.Trevoyに付与された米国特許第3,42
8,451号は米国特許第3,245,833号(上記参照)
に開示された導電性コーティングの幾つかを照射感応性
記録要素用の導電性支持体として用いているようである
(例えば、直接の電子記録を行う電子顕微鏡におい
て)。コーティングの用途は電子写真ではないようであ
る。
【0016】米国特許第3,554,742号は、米国特許
第3,245,833号(上記参照)に開示された導電性コ
ーティング(例えば、CuIと高分子バインダー)を電
子写真用途で用いているようである。バインダーを沃化
第一銅と一緒に用いて導電性層としている。この導電性
層(CuIと高分子バインダー)と光導電性層(例え
ば、チアピリリウム)との間に存在させたブロックコポ
リカーボネートのバリヤー層が相互の接着性および帯電
値を改善している。しかしながら、サイクル操作上の電
気的データは示されいない。
【0017】W.D.Humphries 等に付与された米国特
許第3,640,708号は、CuIと高分子バインダーの
混合物を電子写真装置用の導電性層として用いている。
引例(3)に記載されているように配置した硝酸セルロ
ースと、メチルアクリレート、アクリロニトリル、アク
リル酸および塩化ビニリデンの複合テトラポリマーとの
高分子ブレンドの厚さ0.3〜0.5μmのバリヤー層が暗
減衰を低減し接着性を改善することが見い出されてい
る。サイクル操作上の電気的データは示されていない。
【0018】W.E.Yoerger 等に付与された米国特許
第3,745,005号は、高分子バインダー(ポリビニル
ホルマール)中の沃化第一銅を導電性層として用いてい
る。バリヤー層(0.3〜7μm)は酢酸ビニルとビニル
ピロリドンまたは酢酸ビニルとαβ−不飽和モノアルケ
ン酸のコポリマーからなり、15〜80%のRH範囲で
600〜700ボルトの範囲の帯電値を与えている。請
求項3と7はバインダー中に分散させたカーボンの導電
性層に言及しているが、この種の導電性層はこの特許の
他の箇所では説明されてない。サイクル操作用の電気的
データは示されていない。
【0019】M.Scozzafava等に付与された米国特許第
4,485,161号は高分子バインダー中に沃化第一銅を
含有する導電性層を開示している。バリヤー層は少なく
とも1個のアクリレートまたはメタクリレート基を有し
さらにまた芳香核または脂環式核を有する重合性で架橋
性のモノマーから溶液またはバルク(塊)コーティング
している。バリヤー層コーティングはまた純モノマーコ
ーティングのμV線硬化を促進するのに必要な少量の感
光剤とアミン活性化剤も含有している。2〜8μmの乾
燥バリヤー層コーティング厚が得られている。これらの
装置はコロナ荷電により1.3〜1.6×106 ボルト/cm
の電界を支持できる。E1/2感光度は640nm照射
光で約10エルグ/cm2 である(実施例3)・E1/3
感光度(実施例2、4、5および6)は同じ光源を用い
て6.7〜14.9エルグ/cm2 の範囲にある。繰返しのゼ
ログラフサイクル操作によるバリヤー層VO およびVR
挙動の試験はなされていない。上記のデータは1サイク
ルにおいてのみである。これらの架橋バインダー層は像
形成フィルム中で生ずるホワイト・スポットの数を減じ
ている。このバリヤー層はまたその正孔注入バリヤーと
しての電気的機能以外にも溶媒バリヤーとしても機能し
ている。
【0020】K.Kawamura等に付与された米国特許第4,
465,751号と、沃化第一銅を高分子基体または該高
分子基体上の接着層中に沃化第一銅−アセトニトリル溶
液を該溶液中にバインダーを含ませないでコーティング
した場合にインビビションさせることによる沃化第一銅
導電性層の形成を開示している。即ち、沃化第一銅用の
バインダーは適当な溶媒膨潤および/または加熱により
CuIの真下で形成させると、その結果がCuI−バイ
ンダー導電性層である。場合によってはセルロース ア
セテート ブチレートを高分子バインダーとして用いた
CuI−バインダー導電性層を直接コーティングする。
CuIはインビビションされてはっきりしたCuI層を
残存しない。
【0021】1983年10月18日付でLelental等に
付与された米国特許第4,410,614号は、高分子電気
活性導電性層を含む電気的に活性化可能な記録要素を開
示している。この高分子電気活性導電性層用の有用なコ
ポリマーの例は第6欄、36〜62行に見い出され得る
多くのポリメタクリレートがある。合成ポリマーが該電
気活性化可能な記録要素の各層中のベヒクルおよびバイ
ンダー剤として好ましい。ポリ(ビニルピロリドン)、
ポリスチレンおよびポリ(ビニルアルコール)のような
ポリマーの使用が第11欄、14〜48行に開示されて
いる。
【0022】1981年4月14日付でBurwasser に付
与された米国特許第4,262,053号、静電写真記録用
の誘導体膜用の抗ブロッキング剤を開示している。その
誘電性像形成部材は誘電体膜、膜支持体および導電性層
を含み得る。導電性層はビニルピロリドンの脂肪酸エス
テルによる第4級化ポリマーのようなポリマー、金属コ
ーティングポリエステル膜を有するポリアクリル酸塩の
ポリマー等である。導電性層はスチレン化アクリルのよ
うな種々の誘導性樹脂でコーティングできる。
【0023】Koji Abe、 Mikio-KoideおよびEishum Tcu
chida 、Macromolecules10、(6)、1259−64
(1977)は高分子複合体を4−ビニルピリジン(塩
基性ポリマー)とポリメチルアクリル酸(酸性ポリマ
ー)とから調製して有意量のイオン化塩構造を得ている
(第3図)。
【0024】M.M. Coleman およびD.J.Skrovane
k 、Conference Proceeding of44th ANTEC、
321−2(1986)は、ポリ−2−ビニルピリジン
が非晶質中性ナイロンポリマー内の通常の水素結合を遮
断することを示唆している。この中性ポリマーはアミド
水素を水素結合部位として与える。
【0025】S.J.Schoenfeldに1967年1月3日
付で付与された米国特許第3,295,967号は、高電気
抵抗性の非金属基材、該基材上の導電性増大用のコーテ
ィング(このコーティングはゼラチン状水和ケイ酸と、
吸湿性水和無機塩を含む)、および該コーティングを被
覆する光導電性薄層を含有する電子写真記録部材を開示
している。
【0026】1984年8月7日付でL.A.Teuscher
に付与された米国特許第4,464,450号は、金属導電
性陽極の金属酸化物層上にコーティングされたシロキサ
ン膜(このシロキサンはケイ素原子に結合した反応性O
H基およびアンモニウム基を有する)上の電気作動層を
有する静電写真像形成部材を開示している。
【0027】1982年4月23日付で公開されたTada
ju Fukuda 等の英国特許出願GB第2009600号は
支持体、ケイ素原子をマトリックスとして含む非晶質材
料からなる光導電性層およびこれら支持体と光導電性層
との間バリヤーとを含み、このバリヤー層がケイ素原子
をマトリックスとして含み導電性を調整する不純物を含
有する非晶質材料からなる第1補助層とこの第1補助層
と構成する非晶質材料と異なる電気絶縁材料からなる第
2補助層とを含むところの光導電性部材を開示してい
る。
【0028】即ち、導電性電荷注入表面を有する支持
体、ブロッキング層および少なくとも1つの光導電性層
を含む感光性部材の特徴は電子写真像形成部材として不
足点を示している
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前述の
欠点を克服する装置並びにその製造および使用方法を提
供することである。
【0030】本発明のもう1つの目的は半透明の導電性
層を有する装置を提供することである。
【0031】本発明のもう1つの目的は導電性粒子が均
一に分散された導電性層を有する装置を提供することで
ある。
【0032】本発明のもう1つの目的は広湿度範囲に亘
って安定である装置を提供することである。
【0033】本発明のもう1つの目的は延長された寿命
を有する静電写真像形成部材を提供することである。
【0034】本発明のもう1つの目的はゼログラフィー
で有用な高電圧に帯電する静電写真像形成部材を提供す
ることである。
【0035】本発明のもう1つの目的はより暗安定であ
る静電写真像形成部材を提供することである。
【0036】本発明のもう1つの目的はサイクル操作中
に低残留電圧による放電を可能にする静電写真像形成部
材を提供することである。
【0037】本発明のもう1つの目的は製造するのが簡
単である静電写真像形成部材を提供することである。
【0038】本発明のもう1つの目的はその後の塗布層
の成分による拡乱または溶解に抵抗性のある基平面層お
よびブロッキング層を有する静電写真像形成部材を提供
することである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明の上記および他の
目的は、基体を用い、この基体に、溶媒中に溶解させた
フィルム形成性ポリマーを含む塩基性溶液中の約1μm
以下の平均粒度と酸性また中性外表面とを有する導電性
粒子の分散体を含むコーティングを塗布し、このコーテ
ィングを乾燥させて溶媒を除去し連続の半透明導電性層
を形成させることを特徴とする連続の半透明導電性層を
含む装置の製造方法を提供することによって達成され
る。この方法で製造した物品は感光体および電子写真像
形成部材用の半透明基平面、太陽電池の半透明電極、電
子装置用の半透明電気シールディング、半透明電極を用
いる任意の他の電子装置等の多くの用途を有する。
【0040】支持基体層は任意の適当な硬質または可撓
性の部材を含み得る。支持基体層は不透明または実質的
に透明であり得所定の機械的性質を有する多くの適当な
材料を含み得る。例えば、支持基体は電気絶縁性支持層
を含み得る。典型的な下地可撓性支持層には導電性粒子
を含むまたは含まない種々の樹脂または樹脂混合物を含
む絶縁性または非導電性材料がある。典型的なポリマー
には例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリア
ミド、ポリウレタン等がある。導電性層を担持する支持
基体層は硬質または可撓質であり得、例えば、シート、
円筒体、スクロール、エンドレス可撓性ベルト等の任意
の多くの形状を有し得る。好ましいのは、可撓性支持基
体層は透明エンドレス可撓性高分子ウェブまたは透明ポ
リマーを含む円筒体を含む。基体の透明性は感光体中の
光生成性材料が感応するスペクトル領域において少なく
とも10%の可視光および近赤外線を透過するのに十分
であるべきである。好ましい透明性は少なくとも約20
%であるべきであり、最適の透明性は少なくとも約40
%であるべきである。
【0041】半透明導電性層は連続バインダーマトリッ
クス中に均一に分散させた導電性粒子を含む。約1μm
以下の平均粒度を有しかつ酸性また実質的に中性の外表
面を有する任意の適当な導電性粒子を本発明の半透明導
電性層において使用できる。本発明の導電性層を製造す
るのに用いる酸性また塩基は通常のルイス酸−塩基用語
によって定義される、即ち、ルイス酸は電子受容体であ
りルイス塩基は電子供与体である。導電性粒子の酸性ま
た中性外表面は塩基性ポリマー溶液と粒子電荷交換(ル
イス酸−塩基反応)を可能にする。従って、ポリマー溶
液による導電性粒子の湿潤化促進され、導電性粒子の凝
集が最小化され、小導電性粒子径を有する安定な分散体
が得られる。導電性粒子の酸性また中性外表面はPH約
3〜7であるべきである。任意の適当な通常の方法をP
Hを測定するのに使用できる。典型的な方法は単に通常
のPHメーターを用いてPH値を測定することを含む。
即ち、導電性材料は高誘電性溶媒または溶媒混合物(約
10以上の誘電定数)中に良好に分散または溶解されて
電荷交換解離が起り得る。PHが約7を超える場合、導
電性粒子の塩基性ポリマー溶液による湿潤化は導電性粒
子の良好で安定な分散を得るのに十分ではない。不安定
で貧弱な分散液からのコーティングは均一な透明性と導
電性を示さない。PH約7以下では、導電性粒子とポリ
マー溶液間の電荷交換は強い。従って、導電性粒子のポ
リマー溶液による湿潤化および得られる分散液品質は粒
子である。典型的な酸性また実質的に中性の外表面を有
する導電性粒子には、例えば、カーボン ブラック(P
H7を有するコロンビアン ケミカルズ社から入手でき
るC−975ウルトラ、PH5.7を有するキャボット社
より入手できるバルカンXC−72R、およびPH7を
有するキャボット社からのバルカン6等)がある。電子
受容性を有する他の導電性粒子には、例えば、酸代錫、
酸化アンチモン等のような電子受容性金属酸化物があ
る。他の典型的な導電性粒子には、例えば、アルミニウ
ム、チタン、ニッケル、クロム、黄銅、金、ステンレス
スチール、グラファイト、メタロイド、沃化第1銅、イ
ンジウム錫酸化物合金、沃化銅、金および他の貴金属、
白金、ポリピロール、ポリ芳香族縮合性ポリマー、ポリ
チオフェン等がある。これらの金属または金属酸化物材
料はこれらの金属または金属酸化物材料よりも塩基性で
ある(即ち、ルイス酸−塩基関係において、より小さい
電子親和性を有する)溶液中に分散させたときに電子受
容体である。この金属酸化物または金属粒子の電子受容
特性は塩基性ポリマー溶液と同様な電荷交換を与え、導
電性粒子のポリマー溶液による良好な湿潤化をもたら
し、従って、良好で安定な小導電性粒子を含む分散液を
形成する。粒子の導電性は少なくとも102 (オーム・
cm)-1であるべきである。満足できる透明性を有する薄
い導電性コーティングは約1μm以下の平均粒度を有す
る導電性粒子によって得ることができる。約0.6〜約0.
06μmの平均粒度がより大きい透明性が得られる故に
好ましい。導電性粒子は最終の薄い乾燥導電性粒子が光
に対し半透明であり導電性であるように十分に小でなけ
ればならない。導電性粒子の含有量は好ましくはコーテ
ィング混合物の総固形分の少なくとも約5容量%であ
る。含有量が約5容量%より少なくまた導電性の漏出限
界以下である場合、乾燥コーティングの抵抗性は導電性
粒子ドーピング比の何らかのわずかな変化により鋭敏に
増大するであろうし、上記コーティング抵抗値の再現性
は制御するのに極めて難しくなる。導電性粒子含有量は
不透明導電性粒子においてはコーティング混合物の総固
形分の約70容量%以下透明導電性粒子においては約4
0容量%以下であることが好ましく、過度の含有量にお
いては、導電性粒子分散性は恐らく貧弱であろう。最適
の結果のためには、導電性粒子含有量はコーティング混
合物の総固形分の約15〜約30容量%であるべきであ
る。乾燥導電性コーティングの抵抗性は繰返しのサイク
ル操作における効率的な感光体放電のために好ましくは
108 オーム/Sq.以下であるべきである。連続導電
性層の厚さは満足できる透明性において好ましくは約5
0μm以下である。より詳細には、導電性層は約0.1〜
約30μmであり得る。約0.5〜約5μmの導電性層が
常に良好な透明性を得ることができるので好ましい。好
ましくは、乾燥導電性層の透明性は感光体で基平面とし
て使用する場合可視光および近赤外線においておよび光
導電性層の適切な放電のために少なくとも約5%である
べきある。
【0042】溶媒中に溶解させたフィルム形成性の好ま
しくは架橋性のポリマーの任意の適当な塩基性溶液を導
電性粒子用のバインダーとして使用できる。ポリマーと
溶媒の組合せは塩基性でなければならないが、溶液の塩
基性は塩基性ポリマー、塩基性溶媒、または塩基性ポリ
マーと塩基性溶媒の組合せによって溶液に付与できる。
即ち、ポリマーは溶媒が塩基性である場合極めて塩基性
である必要はなく(例えば、約8の塩基性が適する)、
その逆も同様である。塩基性ポリマーは乾燥段階におい
て導電性粒子の凝集を防止する。満足できる結果はPH
約8〜約14を有する塩基性溶液によって達成できる。
約8より小さいPHではポリマー溶液と導電性粒子表面
間の電荷交換が、導電性粒子のポリマー溶液による良好
な湿潤化を得るのに十分に強くなく、導電性粒子は凝集
しがちである。換言すれば、分散液は安定でない。溶液
のPH値は通常のPHメーターのような任意の適当な方
法で測定できる。
【0043】導電性層中のバインダーマトリックス用の
ポリマーは単一のホモポリマーまたはコポリマーあるい
は少なくとも2種のホモポリマーまたはコポリマーのブ
レンドであり得る。ポリマーブレンドである場合、少な
くとも1つのポリマーが酸性また中性の導電性粒子の分
散を促進する塩基性基を含有する。塩基性ポリマーはア
ミン、イミドまたは第3級アミド基のような塩基性単位
を含有する。塩基性単位を含有する典型的なポリマーに
は、例えば、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリド
ン、ポリイミド等がある。任意の他のフィルム形成性ポ
リマーと導電性コーティングにおいて使用できる。これ
らのポリマーは好ましくは架橋性である。典型的な架橋
性フィルム形成性ポリマーにはポリメチル アクリル
アミドグリコレート アルキル エーテル、ポリ(オキ
シジエチレンマレート)、N−フェニルマレイミド−ス
チレンコポリマー、N−シクロヘキシルマレイミド−塩
化ビニルコポリマー等がある。他の典型的フィルム形成
性ポリマーには、例えば、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、メチル アクリル アミドグリコ
レート アルキル エーテル−酢酸ビニルコポリマー等
がある。バインダーポリマーの架橋能力は最終の乾燥コ
ーティングに向上した化学安定性を付与する。架橋は乾
燥導電性コーティングを特に複合装置で用いる場合にそ
の後塗布する溶媒および周囲湿度による物理的はく離ま
たは侵蝕から保護する。導電性コーティング成分のその
後の塗布層への移行は未架橋バインダーポリマーがその
後塗布するコーティング溶媒によって溶解された場合に
起り得る。そのような移行が起る場合、導電性層および
他の上部層は物理的に劣下し電気的に悪影響を受け得
る。例えば、感光体装置の基平面として使用する場合、
基平面層成分と電荷ブロッキング層および電荷発生体層
のようなその後の塗布層との混合により低電荷アクセプ
タンスと高残留電圧を生じ得る。架橋度は架橋し得る単
位の繰返し単位比、酸触媒ドーピング値、加熱時間およ
び加熱温度を変化させることによって調整し得る。例え
ば、部分架橋は導電性層を低乾燥温度で加熱することに
よって得ることができる。所望の架橋度は完成装置の接
着および可撓性条件によって決定する。例えば、部分架
橋は次の隣接層中の物質にさらに結合する機会を隣接層
を有する装置を縮合反応が生ずるのに十分に高い温度で
加熱することによって与える。このことは導電性層と隣
接上部層間の接着性を増大させる。
【0044】メチル アクリル アミド グリコレート
アルキル エーテルとN,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N−ビニルピロリドン、2および4−ビニルピリシ
ンのような塩基性基を有する単位とのコポリマーはこれ
らのコポリマーが所定の塩基性と好ましい架橋能力を有
するので特に好ましい。これら塩基性コポリマーと他の
コポリマーとのブレンドも導電性層バインダー用に適し
ている。他のコポリマーは好ましくはメチル アクリル
アミド アルキル エーテルとビニルモノマーを含
む。メチル アクリル アミド グリコレート アルキ
ル エーテルのコポリマーのようなポリマーは加熱時に
一緒に架橋するであろう。典型的な共重合性ビニルモノ
マーにはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチ
ルビニルエーテル、他のアルキルおよびアリールビニル
エーテル、スチレンおよび置換スチレン、エチレン、プ
ロピレン、イソブチレン、種々のメタクリレートおよび
アクリレートエステルおよび塩化ビニル等がある。酢酸
ビニルおよびメチルメタクリレートのような他のモノマ
ーは接着性および可撓性を向上させるためにメチルアク
リル アミド グリコレート アルキル エーテルと共
重合させ得る。ビニルモノマーでないビニル様重合を受
けるある種のモノマーもまたメチル アクリル アミド
グリコレート アルキル エーテルと共重合し得る。
【0045】マレイミド単位を含有するコポリマーまた
はホモポリマーとヒドロキシ単位または小ジオール分子
を含有するコポリマーまたはホモポリマーとのブレンド
もまたマレイミド単位が所定の塩基性を有しヒドロキシ
単位が加熱時にイミド単位と結合し得るので特に好まし
い。そのような結合は導電性に架橋一体性を付与し得
る。マレイミド単位を有する典型的なコポリマーまたは
ホモポリマーには、例えば、N−フェニルマレイミド−
スチレンコポリマー、N−シクロヘキシルマレイミド−
塩化ビニルコポリマー、N−フェニルマレイミド−メチ
ルメタクリレートコポリマー等がある。ヒドロキシ単位
または小ジオール分子を含有する典型的なコポリマーま
たはホモポリマーには、例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、ビス−フェノールA、ジエ
チレングリコール等がある。バインダーマトリックスは
酸触媒をドーピングしたあるいはドーピングしていない
コーティングを加熱することによって架橋させ得る。導
電性層中の成分(乾燥前の)すべてが導電性層の塗布後
にコーティングを塗布するのに用いる溶媒に不溶性であ
る場合、導電性層中のポリマーの架橋は単に任意であ
る。
【0046】本発明の感光体の導電性層を製造するのに
用いるイミドポリマーにはマレイミド官能基を含有する
任意の適当なポリマーがある。典型的なマレイミドポリ
マーには、例えば、N−フェニルマレイミド−スチレン
コポリマー、N−フェニルマレイミド−メチルメタクリ
レートコポリマー、N−フェニルマレイミド−塩化ビニ
ルコポリマー、N−シクロヘキシルマレイミド−スチレ
ンコポリマー、N−シクロヘキシルマレイミド−メチル
メタクリレートコポリマー、N−シクロヘキシルマレイ
ミド−塩化ビニルコポリマー等がある。
【0047】本発明の感光体の導電性層を製造するのに
使用するヒドロキシポリマーはヒドロキシ官能基を有す
る任意の適当なポリマーであり得る。典型的なヒドロキ
シポリマーには、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルブチラール等がある。
【0048】本発明の感光体の導電性層を製造するのに
使用するジオール分子には少なくとも2個のヒドロキシ
官能基を含有する任意の適当な分子がある。典型的なジ
オール分子には、例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ビス−フ
ェノールA等がある。
【0049】本発明の感光体の導電性層で用いる好まし
いポリマーの主鎖を調製するのに使用するアルキル ア
クリル アミド グリコレート アルキル エーテルは
下記の式によって表わし得る。
【0050】
【化1】 (式中、R1 およびR2 は、個々に、1〜10個の炭素
原子を有する低級脂肪族基より選ばれ、R3 は水素また
は1〜10個の炭素原子を有する低級脂肪族基であ
る。)
【0051】好ましくは、R1 およびR2 は1〜4個の
炭素原子を含有し、最適の結果はR1 とR2 がメチル基
である場合に得られる。典型的なアルキル アクリル
アミド グリコレート アルキル エーテルには、例え
ば、メチル アクリル アミド グリコレート メチル
エーテル、ブチル アクリル アミド グリコレート
メチル エーテル、メチル アクリル アミド グリ
コレート ブチル エーテル、ブチル アクリル アミ
ド グリコレート ブチル エーテル等がある。
【0052】アルキル アクリル アミド グリコレー
ト アルキル エーテルから誘導されたポリマーはホモ
ポリマーまたはコポリマーであり得、コポリマーは2種
以上のモノマーのコポリマーである。アルキル アクリ
ル アミド グリコレートアルキル エーテルモノマー
は不飽和結合を介しての重合により線状ポリマーにする
ことができる。アルキル アクリル アミド グリコレ
ート アルキル エーテルとのコポリマーを調製するの
に用いるモノマーはヒドロキシ基を含有する必要はな
い。これらのポリマーと他の混和性ポリマーとのブレン
ドもまた使用し得る。これらのブレンドは相溶性である
べきでかつ約10μm以上の平均粒度を有する分離相を
何ら含むべきでない。乾燥固形ポリマーブレンドの試験
層はあり得る分離相が約10μm以下の平均粒径を有す
る場合適度に透明である。
【0053】本発明の導電性用のポリマーは溶媒に溶解
させた未架橋線状ポリマーとして塗布できるので、該ポ
リマーはオーブン中で触媒の助けなしで架橋でき、従っ
て、何らポットライフ問題または触媒残留問題がない。
アルキル アクリル アミドグリコレート アルキル
エーテルをホモポリマーとして使用する場合、何ら他の
物質の存在なしで架橋し得る。このホモポリマーの架橋
はR1 およびR2 基を介して行い得る。満足できる結果
は線状ホモポリマーの数平均分子量が少なくとも約20
00である場合でポリマーを実際に架橋させた場合に得
られる。好ましくは、ホモポリマーは少なくとも20,0
00の数平均分子量を有し、最適の結果は架橋前に少な
くとも約50,000の数平均分子量のよって得られる。
ホモポリマーを最終乾燥コーティング中で線状ポリマー
のまゝとすべきときには、満足できる結果は少なくとも
約20,000の数平均分子量によって得られる。好まし
くは、数平均分子量は少なくとも約50,000であり、
最適の結果はポリマーを未架橋の線状ポリマーのまゝに
した場合少なくとも10 0, 000の数平均分子量によ
って得られる。
【0054】99モル%までの任意の適当なビニルモノ
マーをアルキル アクリル アミドグリコレート アル
キル エーテルモノマーと共重合させて本発明の導電性
層のポリマーバインダーを調製できる。典型的なビニル
モノマーには、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチ
レン、アクリロニトリル、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシメチルアクリルアミド、ヒドロキシメチルメ
タクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジ
ン、N−ビニルピロリドン、メチルメタクリレート等が
ある。
【0055】好ましいアルキル アクリル アミド グ
リコレート アルキル エーテルはメチル アクリル
アミド グリコレート メチル エーテルであり、これ
は下記の式によって表わし得る。
【0056】
【化2】 メチル アクリル アミド グリコレート メチル エ
ーテル モノマーは例えば、アメリカン サイアナミド
社より商品名MAGMEとして商業的に入手できる。こ
のモノマーはアメリカン サイアナミド社製品パンフレ
ット4−211−3Kには種々の他のビニルタイプモノ
マーと共重合可能であると記載されている。また、上記
パンフレットにはその殆んどの架橋化学機構は加熱およ
び/または加熱による酸触媒の関数であることも示唆し
ている。メチル アクリル アミド グリコレート メ
チル エーテル モノマーは多官能性アクリルモノマー
であり、それ自体でまたは他のビニルモノマーと一緒に
標準のビニル重合を受けて線状ポリマーを形成したの
ち、幾つかの化学経路によって架橋し得る化学反応サイ
トを与える。アルキル アクリル アミド グリコレー
ト アルキル エーテル ホモポリマーの架橋はR1
よびR2 基を介して達成し得る。アルキル アクリル
アミド グリコレート アルキル エーテル含有ポリマ
ーのアルキルアクリル アミド グリコレート アルキ
ル エーテル繰返し単位中のアルキルエステルおよびア
ルキルエーテルの各反応サイトはジアミン、ジアルコー
ル、またはビスフェノールのような2官能性求核物質と
も反応して共有結合架橋ポリマーネットワークを与え得
る。そのような架橋バインダーはカーボン ブラックの
ような導電性粒子をカプセル化し永久的に定着し得る。
種々の溶媒または溶媒混合物中のその後塗布するコーテ
ィング組成物はこれらの粒子を漏出させることはできな
い。半導体粒子の移行によって通常生ずる有害な電気的
効果(低電荷アクセプタンス、高暗減衰および高残留電
圧)は導電性粒子の感光体の他の層への上方向の移動を
防止することによって最小化される。アルキル アクリ
ル アミドグリコレート アルキル エーテル含有ポリ
マーのアルキル アクリル アミド グリコレート ア
ルキル エーテル繰返し単位上でのこれら求核置換反応
のすべてにおいて、アルカノールが発生する。メチル
アクリル アミド グリコレート メチル エーテル繰
返し単位からのメタノールのような揮発性アルコール副
生成物は反応をメタノールの沸点(65℃)よりかなり
上の約13.5℃で行うので蒸発してコーティングを残
す。
【0057】アルキル アクリル アミド グリコレー
ト アルキル エーテルと共重できる好ましいビニルモ
ノマーは下記の式を有するビニルヒドロキシエステルま
たはビニルヒドロキシアミドである。
【0058】
【化3】 (式中、Xは−O−R−(OH)Z 、−NH−R−(O
H)Z 、−NR−R−(OH)Z および−N−〔R−
(OH)Z 2 からなる群より選ばれ;Rは10個まで
の炭素原子を含有する脂肪族基、芳香族基、ヘテロ脂肪
族基、ヘテロ芳香族基、縮合芳香族環基およびヘテロ芳
香族環基からなる群より選ばれた2価の基であり;Zは
1〜10であり;R′、R″およびR″′は、それぞ
れ、水素、1〜10個の炭素原子を含有する低級脂肪族
基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香族基、縮合
芳香族環基およびヘテロ芳香族環基からなる群から選ば
れた1価の基である。)
【0059】典型的な2価R脂肪族基にはメチレン、エ
チリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、ブチレ
ン、イソブチレン、デカメチレン、フェニレン、ビフェ
ニレン、ピペラジニレン、テトラヒドロフラニレン、ピ
ラニレン、ピペラジニレン、ピリジレン、ビピリジレ
ン、ピリダジニレン、ピリミジニレン、ナフチリデン、
キノリニルデン、シクロヘキシレン、シクロペンチレ
ン、シクロブチレン、シクロヘプチレン等がある。
【0060】典型的な1価R′、R″およびR″′基に
は水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、デシル、フェニル、ビフェニル、ピ
ペラジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピペラ
ジニル、ピリジル、ビピリジル、ピリダジニル、ナフチ
ル、キノニル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シク
ロブチル、シクロヘプチル等がある。
【0061】10個までの炭素原子を含有する典型的な
脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロ芳香族、縮合芳香族環お
よびヘテロ芳香族環基には、ナフタレン、チオフェン、
キノリン、ピリジン、トルエン、フラン、ピロール、イ
ソキノリン、ベンゼン、ピラジン、ピリミジン、ビピリ
ジン、ピリダジン等のような線状、単一環、多環、縮合
および非縮合の基がある。
【0062】アルキル アクリル アミド グリコレー
ト アルキル エーテルから誘導された主鎖を有するコ
ポリマーは2種以上のモノマーのコポリマーまたはポリ
マーブロックであり得る。アルキル アクリル アミド
グリコレート アルキルエーテルとビニル ヒドロキ
シ エステルまたはビニル ヒドロキシ アミドモノマ
ーとのコポリマーは、これらのコポリマーが非イオン性
で中性でありかつ化学的に無害で感光体の電気的性質に
悪影響を与えないので、特に好ましい。これらのコポリ
マーはアルキル アクリル アミド グリコレート ア
ルキル エーテルの塩基性コポリマーとブレンドして導
電性層として使用できる。量または塩基性のいずれかに
よるより塩基性の溶媒を用いてポリマー溶液に十分な塩
基性を付与させることができる。必要ならば、アルキル
アクリル アミド グリコレート アルキル エーテ
ル モノマーとビニル ヒドロキシ エステル または
ビニル ヒドロキシ アミド モノマーとのコポリマー
は任意の他の適当な反応性モノマーとも共反応させても
良い。
【0063】上記構造を有するビニル ヒドロキシ エ
ステルおよびビニル ヒドロキシアミド モノマーの好
ましい実施態様の例には下記の式(a)および(b)を
有するものがある。
【0064】
【化4】
【0065】
【化5】 (式中、Rは1〜5個の炭素原子を有する低級脂肪族基
であり、R″′はCH3または水素であり、Zは1〜5
である。)
【0066】最適の結果は下記の構造を有するモノマー
のような上記の構造を有するモノマーによって得られ
る。
【0067】
【化6】 (式中、Rは2〜3個の炭素原子を有する低級脂肪族基
であり、R″′はCH3または水素であり、Zは1また
2である。)
【0068】典型的なビニル ヒドロキシ エステルお
よびビニル ヒドロキシ アミドモノマーには、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチル
アクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジ
ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3,4−トリ
ヒドロキシブチルメタクリレート、2,3,4−トリヒ
ドロキシブチルアクリレート、N−2,3−ジヒドロキ
シプロピルメタクリルアミド、N−2,3−ジヒドロキ
シプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタ
クリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、
N−2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−2−
ヒドロキシエチルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェ
ニルメタクリレート、4−ヒドロキシフェニルアクリレ
ート、3−ヒドロキシフェニルメタクリレート、3−ヒ
ドロキシフェニルアクリレート、N−3または4−ヒド
ロキシフェニルメタクリルアミド、N−3または4−ヒ
ドロキシフェニルアクリルアミド、4(2−ヒドロキシ
ピリジル)メタクリレート、4(2−ヒドロキシピリジ
ル)アクリレート、4(3−ヒドロキシピペリジニル)
メタクリレート、4(3−ヒドロキシピペリジニル)ア
クリレート、N−〔4(2−ヒドロキシピリジル)〕メ
タクリルアミド、N−〔4(2−ヒドロキシピリジ
ル)〕アクリルアミド、N−〔4(3−ヒドロキシピペ
リジニル)〕メタクルアミド、N−〔4(3−ヒドロキ
シピペリジニル)〕アクリルアミド、〔1(5−ヒドロ
キシナフチル)〕メタクリレート、〔1(5−ヒドロキ
シナフチル)〕アクリレート、N−〔1(5−ヒドロキ
シエチルナフチル)〕メタクリルアミド、N−〔1(5
−ヒドロキシエチルナフチル)〕アクリルアミド、1
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)〕メタクリレート、
1(4−ヒドロキシシクロヘキシル)〕アクリレート、
N−〔1(3−ヒドロキシシクロヘキシル)〕メタクリ
ルアミド、N−〔1(3−ヒドロキシシクロヘキシ
ル)〕アクリルアミド等がある。
【0069】これらのビニル ヒドロキシ エステルま
たはビニル ヒドロキシ アミドモノマーはアルキル
アクリル アミド グリコレート アルキル エーテル
と共重合させて電気的に有害な触媒および/またはモノ
マー残留物を含まずまた高重量平均分子量(例えば、≧
100,000)で高純度を有するランダムまたはブロッ
クコポリマー組成を得ることができる。
【0070】アルキル アクリル アミド グリコレー
ト アルキル エーテルとビニルヒドロキシ エステル
またはビニル ヒドロキシ アミドとから誘導された主
鎖を有するコポリマーはコポリマー、ターポリマー等で
あり得る。さらにまた、コポリマーはランダムコポリマ
ーまたはブロックコポリマーであり得る。架橋前の線状
形の好ましいコポリマーは下記の式によって示される。
【0071】
【化7】 (式中、R1 およびR2 は、各々、1〜4個の炭素原子
を含有するアルキル基から選択され、yは100モル%
〜1モル%であり、xは0モル%から99モル%であ
り、Xは次の群:−O−R−(OH)Z 、−NH−R−
(OH)Z 、−NR−R−(OH)Z および−N−〔R
−(OH)Z 2 から選ばれ、Rは10個までの炭素原
子を有する脂肪族基、芳香族基、ヘテロ脂肪族基、ヘテ
ロ芳香族基、縮合芳香族環基およびヘテロ芳香族環基か
らなる群より選ばれ、Zは1〜10個のヒドロキシ基を
含有し、R′、R″およびR″′は、各々、水素、並び
に10個までの炭素原子を有する脂肪族基、芳香族基、
ヘテロ脂肪族基、ヘテロ芳香族基、縮合芳香族環基およ
びヘテロ芳香族環基からなる群より選ばれる。)
【0072】一般に、満足できる結果はXが約0〜99
モル%でありyが約100〜約1モル%のときに得られ
る。好ましいのは、yが約33〜約90モル%でありx
が約67〜約10モル%のときである。最適の結果はy
が約33〜約67モル%でありxが約67〜約33モル
%のときに得られる。必要に応じて、本発明のアルキル
アクリル アミド グリコレート アルキル エーテ
ルはコポリマーの代りにホモポリマーとしても使用でき
る。このホモポリマーは何ら他の物質を存在させないで
架橋できる。
【0073】満足できる結果は線状ホモポリマーまたは
コポリマーの数平均分子量が少なくとも2,000であり
これらポリマーは塗布コーティング内で実際に架橋させ
た場合に得られる。好ましくは、ホモポリマーまたはコ
ポリマーは架橋前に少なくとも20,000の数平均分子
量を有し、最適の結果は少なくとも50,000の数平均
分子量によって得られる。数平均分子量の上限は加工の
ための粘度条件のみに制限されるようである。
【0074】本発明のホモポリマーまたはコポリマーが
最終の乾燥ブロッキング層コーティング中で線状ポリマ
ーのまゝである場合には、満足できる結果は少なくとも
約10,000の数平均分子量によって達成し得る。好ま
しくは、数平均分子量は少なくとも約20,000あるべ
きであり、最適の結果はポリマーが未架橋の線状ポリマ
ーのまゝである場合少なくとも50,000の数平均分子
量によって得られる。数平均分子量の上限は加工のため
の粘度条件のみに制限されるようである。
【0075】メチル アクリル アミド グリコレート
メチル エーテル(MAGME)と2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート(HEMA)とから誘導された主鎖
を有する他の典型的なコポリマーは下記の式で表わされ
る。
【0076】
【化8】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である)
【0077】もう1つの好ましいポリマーは下記の式で
表わされるメチル アクリル アミド グリコレート
メチル エーテル(MAGME)と2−ヒドロキシ プ
ロピル メタクリレート(HPMA)とから誘導された
主鎖を有するコポリマーである。
【0078】
【化9】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である)
【0079】さらにもう1つの好ましいポリマーは下記
の式で表わされるメチル アクリルアミド グリコレー
ト メチル エーテルと2−ヒドロキシ エチル アク
リレート(HEA)とから誘導された主鎖を有するコポ
リマーである。
【0080】
【化10】 (式中、yは100〜1モル%であり、xは0〜99モ
ル%である)
【0081】さらにもう1つの好ましいポリマーは下記
の式で表わされるメチル アクリルアミド グリコレー
ト メチル エーテルと2−ヒドロキシ プロピル ア
クリレートとから誘導された主鎖を有するコポリマーで
ある。
【0082】
【化11】 (式中、yは100〜1モル%であり、yは0〜99モ
ル%である)
【0083】本発明の導電性層で使用できる化合物はま
た上記の化合物と1種以上の共重合性ビニルまたは他の
適当なモノマーとのフィルム形成性コポリマーも包含す
る。典型的な共重合性ビニルモノマーにはアクリロニト
リル、メタクリロニトリル、メチルビニルエーテルおよ
び他のアルキルおよびアリールビニルエーテル、スチレ
ンおよび置換スチレン、エチレン、プロピレン、イソブ
チレン、酢酸ビニル、種々のメタクリレートおよびアク
リレートエステル、および塩化ビニル等がある。ビニル
モノマーでないビニル様重合を受ける幾つかのモノマー
もまたアルキルアクリル アミド グリコレート アル
キル エーテルおよびヒドロキシ エステルまたはヒド
ロキシ アミド ビニル モノマーと共重合性であり得
る。これらには、例えば、ブタジエン、イソブレン、ク
ロロブレン、他の共役ジェンモノマー等がある。
【0084】本発明の塩基性ポリマーは他の適当な相溶
性ポリマーとブレンドし得る。相溶性ポリマーはアルキ
ル アクリル アミド アルキル エーテルおよび上述
の他のモノマーとから誘導された本発明のポリマーと混
和性である。乾燥後のコーティングは約10μm以下の
平均粒径を有するあり得る分離ドメインによって実質的
に透明であるべきである。(これらタイプの相溶性ブレ
ンドは共通繰返し単位が各ブレンドポリマー中に存在せ
ず、相溶性が広範な水素結合を介して得られるブレンド
である。)このタイプの相溶性ブレンドは、アルキル
アクリル アミド グリコレート アルキル エーテル
含有ポリマーによって調製でき第2ポリマー中に強力な
水素結合アクセプター繰返し単位を含み得る。この繰返
し単位は強塩基性ではなく、エチロキサゾリン、ビニル
ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミドの繰返し
単位、および他の任意の第3級アミド含有繰返し単位が
ある。ブレンドすべき第1ポリマーは、多くの場合、ア
ルキル アクリル アミドグリコレート アルキル エ
ーテル繰返し単位とヒドロキシ基を介してブレンドすべ
き第2ポリマーのわずかに塩基性の水素結合アクセプタ
ー繰返し単位の第3級アミド部位に水素結合得るヒドロ
キシエステル(またはアミド)繰返し単位を含有してい
る。この水素結合はブレンドした各ポリマー間の十分な
相溶性をその後のアルキル アクリル アミド グリコ
レート アルキル エーテル繰返し単位の熱架橋ありま
たはなしで維持している。好ましい組成のブレンドは、
1つの成分としてメチル アクリル アミド グリコレ
ート メチル エーテル(MAGME)とビニルピロリ
ドン(VP)または2−または4−ビニルピリジン(V
y )の繰返し単位を含有するコポリマー(MAGME
繰返し単位含有量は約33〜約63モル%であり、ヒド
ロキシエステル繰返し単位含有量は約37〜約67モル
%である)、および第2の成分としてポリ(エチロキサ
ゾリン)P(EOx )ホモポリマーを含む。ポリ(エチ
ロキサゾリン)は下記の式によって表わし得る。
【0085】
【化12】 (式中、Xは300〜20,000の数である。)
【0086】上記のポリ(エチロキサゾリン)との好ま
しいブレンドにおいては、各ブレンドポリマーの重量%
を用いてブレンド組成を示す。導電性層およびブロッキ
ング層の感光体用途においては、アルキル アクリル
アミド グリコレート アルキル エーテル含有ポリマ
ーはP(EOx )に対して前者のみが架橋(自己に対し
て)し得るのでブレンド組成の主要を占めるであろう。
従って、P(EOx )は、架橋VP−MAGMEまたは
VPy −MAGMEのヒドロキシ基への水素結合により
またそれ自体の三次元(架橋)ネットワークにより幾分
かは拘束されるけれども,その後のコーティング層へそ
の溶媒コーティング中に依然として移行し得る。等重量
のP(EOx )とVP−MAGMEまたはVPy −MA
GMEコポリマーとを含有するブレンドは相溶性である
けれども、これらのブレンドは他の層へ移行してサイク
ル操作上の電気特性に欠陥を生じ得る大量のP(E
x )故に感光体の用途において一般に望ましいのもで
はない。満足できる導電性層および/またはブロッキン
グ層ブレンド組成物はブレンドの約≦30重量%がP
(EOx )であるときに得られ、好ましい組成物は約≦
20重量%のP(EOx )を含有し、また、最適の組成
物は約≦10重量%のP(EOx )を含有する。これら
ブレンド組成物の残りはアルキル アクリル アミド
グリコレート アルキル エーテル含有ポリマーを含
む。アルキル アクリル アミド グリコレート アル
キル エーテル含有ポリマーと第2ポリマー〔P(EO
x )またはP(VOAC−VP)ではない〕とが湿潤コー
ティングの通常のオーブン乾燥中に共有結合的に架橋さ
せ得る場合には、そのような導電性層またはブロッキン
グ層からのポリマー移行はその後の感光体層の溶媒コー
ティング中には生じない。その結果、ブレンド中で使用
できる各ポリマーの重量%に関しての制限は存在しな
い。未架橋感光体用途においては、MAGMEとN,N
−ジメチルアクリルアミド(DMA)、酢酸ビニルおよ
びN−ビニルピロリドン(VP)から誘導された他の可
溶性繰返し単位との総量は最小(≦40±5モル%)に
保ってその後のコーティング工程においてマクロ分子移
行を防止するべきである。感光体導電性層の少なくとも
部分架橋は殆んどの導電性層において好ましく溶媒バリ
ヤー特性を向上させる。
【0087】ブレンドすべき等量の2種のコポリマーを
溶解し得るコーティング溶媒からのタイプIIの相溶性
ブレンドコーティングの典型的な例は表1のとおりであ
る。表中で示した組成値はモル%繰返し単位である。
【0088】
【表1】 表1のモノマー略号(繰返し単位として示した)は次の
とおりである: HEMA 2−ヒドロキシ エチル メタクリレート MAGME メチル アクリル アミド グリコレート メチル エーテル DMA N,N−ジメチル アクリル アミド VOAc 酢酸ビニル VP N−ビニルピロリドン EOx エチル オキサゾリン
【0089】アルキル アクリル アミド グリコレー
ト アルキル エーテルから誘導された主鎖は、基平面
層においては、基平面層を同じポリマーを含有するコー
ティング溶液またはメチル アクリル アミド グリコ
レート アルキル エーテルから誘導された未架橋ポリ
マーを攻撃する溶媒でコーティングする場合には、常に
架橋または部分架橋させる。マレイミドポリマーおよび
ヒドロキシポリマーは基平面層中で常に架橋または部分
架橋させる。ブロッキング層もまたアルキルアクリル
アミド グリコレート アルキル エーテルから誘導さ
れたポリマーを含有する場合、ブロッキング層ポリマー
は乾燥ブロッキング層内では未架橋(即ち、線状)、部
分架橋または架橋させ得る。架橋または部分架橋ポリマ
ーは、カーボン ブラックのような導電性粒子が永久的
にカプセル化されそれによって上部層のコーティング中
にこの上部層中への導電性粒子の移行が防止されるの
で、基平面層中で上記の状況下において使用される。移
行が生じた場合、この移行は低い電荷アクセプタンスと
恐らくはVR サイクル アップを生じ、それで、そのよ
うな導電性粒子の移行を回避することが望まれる。架橋
はホモポリマーまたはコポリマーを溶媒溶液からコーテ
ィングとして塗布したのちの乾燥工程において酸の存在
または不存在下に単に加熱することよって行い得る。酸
ドーピングありまたはなしの架橋度は加熱温度によって
調製できる。メチル アクリル アミド グリコレート
メチル エーテル ホモポリマーの架橋はR1 および
2 基を介して行い得る。ビニル ヒドロキシ エステ
ルまたはビニル ヒドロキシアミド モノマーから誘導
されたヒドロキシ繰返し単位をアルキル アクリルアミ
ド グリコレート アルキル エーテルと反応させたと
きには、共有結合架橋を低級アルキル エステル基の置
換によって得ることができる。導電性層中のアルキル
アクリル アミド グリコレート アルキル エーテル
繰返し単位の限られたまたは部分的架橋は上記の理由に
よりまたは導電性層表面上の残存未架橋アルキル アク
リル アミド グリコレート アルキル エーテル繰返
し単位がブロッキング層中のビニル ヒドロキシ エス
テルまたはビニル ヒドロキシアミド単位および/また
はアルキル アクリル アミド グリコレート アルキ
ル エーテル単位のヒドロキシ基と反応するのに利用で
きるので望ましい。このことは化学反応を起して導電性
層−ブロッキング層界面で共有結合を形成させそれによ
ってこれら2つの層間の接着性も改良するので望まし
い。マレイミドポリマーとヒドロキシポリマー(または
ジオール分子)の架橋はまた下記の式で示す加熱を介し
てのマレイミドの開環によって行うことができる。
【0090】
【化13】 架橋度はマレイミド単位とヒドロキシ単位(またはジオ
ール分子)の数、または加熱時間と温度を変化させるこ
とによって調製できる。導電性層中のポリマーの架橋は
導電性に影響を与えない。例えば,厚い(例えば8〜1
0μm)カーボン ブラック充填(例えば、15重量
%)導電性層は体積導電性でありすべて周囲湿度におい
て103 〜104 オーム/Sqの4点試験プローブ抵抗
値を示す。用いた任意のブロッキング層中のコポリマー
の架橋はその後塗布するコーティング組成物に対してよ
り溶媒抵抗性のバリヤー層を与えるので、ブロッキング
層においても架橋ポリマーが好ましい。
【0091】一般的には、酸ドパントの不存在下では、
溶媒は飛散して残存する導電性コーティング中のポリマ
ーは乾燥温度を約90℃以下に維持する場合には未架橋
のまゝであろう。約120℃以上の乾燥温度では、残存
ポリマーコーティングは架橋するであろう。約90℃〜
120℃の間の温度では、アルキル アクリル アミド
グリコレート アルキル エーテル繰返し単位とヒド
ロキシ含有繰返し単位との両方を含有するコポリマーは
部分架橋するようである。これらのポリマーは感光体コ
ーティングの通常の乾燥中に容易に架橋させ得るので、
この架橋方法はオーブン乾燥工程を含む任意の製造方法
による感光体の製造において極めて好都合である(余分
な乾燥工程または余分な架橋剤物質または触媒を必要と
しない)。
【0092】実質的に同じコポリマー鎖間の架橋は2つ
の化学経路によって起り得る。1つのコポリマー鎖中の
メチル アクリル アミド グリコレート メチル エ
ーテル単位は第2ポリマー鎖中のメチル アクリル ア
ミド グリコレート メチルエーテル単位と自己縮合し
て下記に示す複合メチレン ビス アミド架橋を与え
る。
【0093】
【化14】 この架橋経路はこの化学反応が酸触媒の不存在下では1
35℃でもゆっくりと生ずるので小経路であると考えら
れている。しかしながら、酸触媒を用いる場合には、こ
の経路はもっと重要となる。小分子酸種(p−トルエン
スルホン酸)の他の層への移行(そのコーティング中)
は有害な電気効果を生ずるので、これら導電性層の架橋
は酸触媒無しが好ましく、架橋は、例えば、送風循環炉
中で単に加熱し同時にコーティング溶媒を除去するだけ
で行う。即ち、上記の化学反応は小架橋経路のまゝであ
り、135℃で酸触媒に依存することの少ない第2架橋
経路に関与するメチル アクリル アミド グリコレー
ト メチル エーテル単位の大部分を残す。
【0094】第2架橋経路は下記のように示される。
【0095】
【化15】 この第2架橋経路においては、1つのコポリマーからの
ヒドロキシ基がもう1つのコポリマーのエーテルおよび
エステルメトキシ基の両方を置換して相応するエーテル
およびエステル架橋を与える。この反応はポリマーがO
H基とMAGME基を含む場合135℃で触媒なしでも
急速に進行する。
【0096】本発明の導電性層においては、ポリマーは
十分に架橋してブロッキング層またはその後の塗布層を
塗布するのに用いた溶媒に対しての実質的な不溶性を確
立すべきである。実質的な不溶性は未架橋条件のコーテ
ィングバインダーを通常溶解する溶媒で示したQチップ
で乾燥導電性コーティングをゆるくこすることによって
測定できる。架橋度は分散導電性粒子の色、例えば、カ
ーボン ブラック充填コーティングの場合の“黒色性”
がQチップ上でいかに強くみえるかによって測定でき
る。
【0097】本発明の乾燥半透明導電性層のバインダー
マトリックスは任意に電荷輸送性であり得る。電荷輸送
ポリマーマトリックスは電荷輸送性ポリマーまたは電荷
輸送小分子でドーピングしたポリマーを使用することに
よって調製できる。使用する場合、小分子電荷輸送ドパ
ントは好ましくは強い水素結合かまたは共有結合によっ
て高分子バインダーに結合して導電性コーティングから
のはく離と上部層への移行を防止する。移行が生ずる場
合、導電性層を含有する感光体装置は表面電荷を良好に
保持しないであろう。即ち、ポリマー自体が電荷輸送能
力を有し得るかあるいはポリマーが溶解または分子的に
分散した電荷輸送小分子を含有して異なる湿度でのその
抵抗性を維持する。電荷輸送小分子の含有量は総バイン
ダー重量の約40重量%までの任意の適当な値であり得
る。この上限量を著しく越える含有量は、分散液粘度は
所望の導電性コーティング厚さを得るのに低くなり過ぎ
るのであまり好ましくない。
【0098】ブレンド中のコポリマーの1つは電荷輸送
性の、例えば、MAGME−ビニルカルバゾールのコポ
リマーであり得る。ヒドロキシ基含有電荷輸送分子をド
パントとして添加する場合、バインダーポリマーの1つ
は電荷輸送分子のヒドロキシ基に開環反応によって架橋
し得る無水物、イミドまたはエポキシ基を含有し得る。
無水物またはイミド基含有ポリマーとヒドロキシ基含有
分子を含む開環反応は下記のように示される。
【0099】
【化16】 エポキシ基含有ポリマーとヒドロキシ含有分子またはポ
リマーを含む開環反応は下記のとおりである。
【0100】
【化17】 電荷輸送能力を有する任意の適当なフィルム形成性ポリ
マーを本発明の導電性層の導電性マトリックスの連続相
中のバインダーとして使用できる。電荷輸送能力を有す
るバインダーは意図する用途のスペクトル領域では実質
的に非吸収性であるが適用した電界中で導電性粒子によ
って注入した電荷キャリヤーを輸送し得る点で“活性”
である。電荷輸送性フィルム形成性ポリマーは当該技術
において周知である。そのような電荷輸送フィルム形成
性ポリマーの1部の代表的なものは次のとおりである:
【0101】米国特許第4,302,521号に記載されて
いるポリビニルカルバゾールとルイス酸。米国特許第3,
972,717号に記載されているようなポリビニルアン
トラセン、ポリアセナフチレンのようなビニル芳香族ポ
リマー;ホルムアルデヒドと3−ブロモピレンの縮合物
のようなホルムアルデヒド縮合生成物;2,4,7−ト
リニトロフルオレオエン、および3,6−ジニトロ−N
−t−ブチルナフタルイミド。ポリ−1−ビニルピレ
ン、ポリ−9−ビニルアントラセン、ポリ−9−(4−
ペンチル)−カルバゾール、ポリ−9−(5−ヘキシ
ル)−カルバゾール、ポリメチレンピレン、ポリ−1−
(ピレニル)−ブタジエン;ポリ−3−アミノカルバゾ
ール、1,3−ジブロモ−ポリ−N−ビニルカルバゾー
ルおよび3,6−ジブロモ−ポリ−N−ビニルカルバゾ
ールのようなアルキル、ニトロ、アミノ、ハロゲンおよ
びヒドロキシ置換ポリマーのようなポリマーのような他
の輸送物質;並びに米国特許第3,870,516号に記載
されているような多くの他の透明有機高分子輸送物質。
例えば、米国特許第4,806,443号、第4,806,44
4号、第4,418,650号または第4,818,650号に
記載されているようなポリ〔N,N′−ジフェニル−
N,N′−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−〔1,1
−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン〕カーボネートの
ようなポリカーボネート輸送ポリマー、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミンおよび
N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−2,3−
エポキシプロポキシ)−フェニル)〔1,1′−ビフェ
ニル〕−4,4′−ジアミン系のポリヒドロキシエーテ
ル樹脂。上述の電荷輸送能力を有するバインダーに関す
る各米国特許の記載はすべて本明細書に引用する。MA
GMEとビニルカルバゾール様基のような電荷輸送基を
有するポリマーとのコポリマーはこのコポリマーが導電
性層中でバインダーとして使用する他のMAGMEホモ
ポリマーまたはコポリマーと相溶性でありかつこれらポ
リマーに架橋し得るので好ましい電荷輸送バインダーポ
リマーである。これらのタイプのコポリマーはビニルカ
ルバゾールとMAGMEモノマーとの熱誘起ラジカル開
始型反応によって合成し得る。該フィルム形成性バイン
ダーは連続フィルムを形成し得かつ下地の光導電性層が
感応する活性化用照射に対して実質的に透明でなければ
ならない。換言すれば、透過した活性化用照射は下地の
光導電性層中で電荷キャリヤー、即ち、電子−正孔対を
発生させ得なければならない。
【0102】フィルム形成性バインダーとして機能し得
るかあるいはフィルム形成性バインダー中に可溶性また
は分子規模で分散性である任意の適当な電荷輸送分子を
本発明の導電性層の連続バインダーマトリックス中で使
用できる。非フィルム形成性電荷輸送物質の1部の代表
的なものは次のとおりである:
【0103】米国特許第4,306,008号第4,304,8
29号、第4,233,384号、第4,115,116号、第
4,299,897号、第4,265,990号および第4,08
1,274号に記載されているタイプのジアミン輸送分
子。典型的なジアミン輸送分子には、アルキルが例えば
メチル、エチル、プロピル、n−ブチル等であるN,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(アルキルフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミ
ン、例えば、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス
(3″−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕
−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,
N′−ビス(4−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフ
ェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル
−N,N′−ビス(2−メチルフェニル)−〔1,1′
−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(3−エチルフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−エチルフェニ
ル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミ
ン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−n−
ブチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,
4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビ
ス(3−クロロフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕
−4,4−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′
−ビス(4−クロロフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフェニル−
N,N′−ビス(フェニルメチル)−〔1,1′−ビフ
ェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N,N′,N′−
テトラフェニル−〔2,2′−ジメチル−1,1′−ビ
フェニル−4,4′−ジアミン、N,N,N′,N′−
テトラ(4−メチルフェニル)−〔2,2′−ジメチル
−1,1−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(4−メチルフェニ
ル)−〔2,2′−ジメチル−1,1′−ビフェニル〕
−4,4−ジアミン、N,N′−ジフェニル−N,N′
−ビス(2−メチルフェニル)−〔2,2′−ジメチル
−1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,
N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニ
ル)−ピレニル−1,6−ジアミン等がある。米国特許
第4,315,982号、第4,278,746号および第3,8
37,851号に開示されているようなピラゾリン輸送分
子。典型的なピラゾリン輸送分子には、1−〔レピジル
−(2)〕−3−(P−ジエチルアミノフェニル)−5
−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−
〔キノリル−(2)〕−3−(P−ジエチルアミノフェ
ニル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン、1−〔ピリジル−(2)〕−3−(P−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリン、1−〔6−メトキシピリジル−(2)〕−
3−(P−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエ
チルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−
〔P−ジメチルアミノスチリル〕−5−(p−ジエチル
アミノスチリル)ピラゾリン、1−フェニル−3−〔P
−ジエチルアミノスチリル〕−5−(p−ジエチルアミ
ノスチリル)ピラゾリン等がある。米国特許第4,245,
021号に記載されているような置換フルオレン電荷輸
送分子。典型的なフルオレン電荷輸送分子には、9−
(4′−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、9
−(4′−メトキシベンジリデン)フルオレン、9−
(2′,4′−ジメトキシベンジリデン)フルオレン、
2−ニトロ−9−ベンジリデン−フルオレン、2−ニト
ロ−9−(4′−ジエチルアミノベンジリデン)フルオ
レン等がある。ドイツ特許第1,058,836号、および
1,060,260号および第1,120,875号、および米
国特許第3,895,944号に開示されている2,5−ビ
ス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキ
サジアゾール、ピラゾリン、イミダゾール、チオゾール
およびその他のようなオキサジアゾール輸送分子。ヒド
ラジン輸送分子の典型的な例には、例えば、米国特許第
4,150,987号に開示されているp−ジエチルアミノ
ベンズアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)、o−エ
トキシ−p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−(ジフ
ェニルヒドラゾン)、o−メチル−p−ジエチルアミノ
ベンズアルデヒド−(ジフェニルヒドラゾン)、o−メ
チル−p−ジメチルアミノベンズアルデヒド−(ジフェ
ニルヒドラゾン)、p−ジプロピルアミノベンズアルデ
ヒド−(ジフェニルヒドラゾン)、p−ジエチルアミノ
ベンズアルデヒド−(ベンジルフェニルヒドラゾン)、
p−ジブチルアミノベンズアルデヒド−(ジフェニルヒ
ドラゾン)、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド−
(ジフェニルヒドラゾン)等がある。他のヒドラゾン輸
送分子には1−ナフタレンカルボアルデヒド1−メチル
−1−フェニルヒドラゾン、1−ナフタレンカルボアル
デヒド1,1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフ
タレン−1−カルボアルデヒド、1−メチル−1−フェ
ニルヒドラゾンがあり、さらにほかのヒドラゾン輸送分
子は、例えば、米国特許第4,385,106号、第4,33
8,388号、第4,387,147号、第4,399,208
号、および第4,399,207号に開示されている。もう
1つの電荷輸送分子は9−メチルカルバゾール−3−カ
ルボアルデヒド−1,1′−ジフェニルヒドラゾン、9
−エチルカルバゾール−3−カルボアルデヒド−1−メ
チル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾー
ル−3−カルボアルデヒド−1−エチル−1−フェニル
ヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−カルボアル
デヒド−1−エチル−1−ベンジル−1−フェニルヒド
ラゾン、9−エチルカルバゾール−3−カルボアルデヒ
ド−1,1′−ジフェニルヒドラゾンがあり、他の適当
なカルバゾールフェニルヒドラゾン輸送分子は、例え
ば、米国特許第4,256,821号に記載されている。同
様なヒドラゾン輸送分子は例えば米国特許第4,297,4
26号にも記載されている。典型的な9−フルオレニリ
デンメタン電荷輸送性誘導体には(4−n−ブトキシカ
ルボニル−9−フルオレニリデン)マロノニトリル、
(4−フェネトキシカルボニル−9−フルオレニリデ
ン)マロノニトリル、(4−カルビトキシ−9−フルオ
レニリデン)マロノニトリル、(4−n−ブトキシカル
ボニル−2,7−ジニトロ−9−フルオレニリデン)マ
ロネート等がある。他の典型的な輸送物質には米国特許
第3,870,516号に記載されている多くの透明有機非
高分子輸送物質および米国特許第4,346,157号に記
載されているノニオン性化合物がある。フィルム形成性
バインダー中に可溶性または分子規模で分散性である電
荷輸送分子に関する上述の各米国特許の記載はすべて本
明細書に引用する。ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9
−ビニルアントラセン、ポリ−9−(4−ペンテニル)
−カルバゾール、ポリ−9−(5−ヘキシル)−カルバ
ゾール、ポリメチレンピレン、ポリ−1−(ピレニル)
−ブダジエン;ポリ−3−アミノカルバゾール、1,3
−ジブロモ−ポリ−N−ビニルカルバゾールおよび3,
6−ジブロモ−ポリ−N−ビニルカルバゾールのような
他の輸送物質;並びに多くの他の透明有機高分子または
非高分子輸送物質のような他の輸送物質は米国特許第3,
870,516号に記載されている。さらに他の電荷輸送
小分子にはジアミン、ジアルコールまたはビスフェノー
ルタイプの2官能性求核物質等を含むヒドラゾンタイプ
の分子がある。N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェ
ニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミ
ン)のような2個以上のヒドロキシ官能基を含有する電
荷輸送小分子は加熱時にMAGMEまたは無水物単位と
酸触媒なしで急速に架橋する。この無水物基含有ポリマ
ーおよびヒドロキシ基含有分子を含むこの開環反応は前
述している。MAGME含有ポリマーのMAGME繰返
し単位のメチルエステルおよびメチルエーテル反応部位
はジアミン、ジアルコールまたはビスフェノールのよう
な2官能性求核物質と反応して共有架橋ポリマーネット
ワークを与える。単官能性求核物質をMAGME含有ポ
リマーのMAGME単位との反応に用いた場合または2
官能性求核物質の求核部位の1つのみが利用し得るある
MAGME単位と反応した場合には、反応性求核物含有
分子は1つのMAGME繰返し単位に共有結合する。こ
の場合、架橋は求核物質の1端のみが1つのポリマー鎖
に結合するだけであるので生じない;そのような結合は
MAGME繰返し単位が求核性修飾剤分子の共有結合に
より化学的に修飾されたことを単に意味するポリマー修
飾と称する。さらに、これら求核置換架橋反応の活性エ
ネルギーはフェノール基の求核性を増大させることによ
って低減できる。これはフェノール性OH基をポリマー
(ビニルピロリドンのような)中のわずかに塩基性の部
位をコンプレックス化することによって達成される。わ
ずかに塩基性の溶媒成分もまた触媒として関与する前に
加熱温度で蒸発しない限り同じ形である塩基性触媒を提
供する。
【0104】一般的には、ポリマー中での低濃度の電荷
輸送単位(例えば、ビニルカルバゾール)または低含有
量の小分子が電荷輸送目的には適する。使用する電荷輸
送分子の量は特定の電荷輸送物質およびその相溶性(例
えば、導電層の連続絶縁フィルム形成性バインダー相中
での可溶性)等によって変化し得る。満足できる範囲は
バインダーマトリックスの総重量基準で約5〜約40重
量%の小分子または電荷輸送単位である。
【0105】任意の適当な溶媒を塩基性溶液中で用いて
導電性コーティングを形成させることができる。前述し
たように、塩基性溶液は塩基性ポリマー、塩基性溶媒ま
たは塩基性ポリマーと塩基性溶媒の組合せを含有し得
る。典型的な塩基性溶媒には、例えば、ジメチル、アミ
ノエタノール、テトラヒドロフラン(THF)、2−ジ
メチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−ジ
エチルアミノエタノール、1−ジエチルアミノ−2,3
−プロパノール等がある。ジメチルアミノエタノールの
ような塩基性溶媒または低塩基性のTHFを分散剤とし
て用いポリマー溶液中での導電性粒子の分散を助長させ
得る。一般的には、塩基性溶媒は約8〜約14のPH値
を有する。分散剤(溶媒)はコーティングの乾燥工程で
除去される。他の典型的な溶媒にはDMF等がある。
【0106】酸性または中性の導電性粒子−塩基性溶液
の組合せが導電性粒子上でのバインダーポリマーの優れ
た湿潤化を促進する。導電性粒子の良好な湿潤化は導電
性粒子のバインダーによる完全カプセル化を確立し、導
電性粒子の大きい凝集物への凝集を防止し、さらに、半
透明性を向上させる。例えば、分散液中の小カーボンブ
ラック粒子は塗布コーティングの乾燥が経るまで安定な
混合物中に分散したまゝである。
【0107】任意の適当なコーティング方法を用いて導
電性コーティング分散液を塗布できる。典型的なコーテ
ィング方法には、例えば、スプレーコーティング、押出
コーティング、延伸棒コーティング、スピンコーティン
グ、デイップコーティング、ワイヤーコーティング、ウ
エブコーティング等がある。好ましいのは、バインダー
マトリックス物質溶液中の導電性粒子の分散液を濃厚形
で調製しその後希釈する。分散液中の好ましい総固形分
濃度は総分散液重量の約10〜約50重量%である。分
散液は通常のロール ミリングまたは摩砕法によって調
製できる。濃厚分散液は適当な溶媒を加えて希釈し、そ
の後、例えば、スプレーコーティング、押出コーティン
グ、延伸棒コーティング、スピンコーティング、デイッ
プコーティング等によって基体に塗布できる。
【0108】塗布した導電性コーティングは任意の適当
な方法で乾燥できる。典型的な加熱方法には、例えば、
オーブン加熱、赤外線加熱、強制送風加熱等がある。一
般的には、加熱に用いる温度はコーティングから溶媒の
実質的すべてを除去するのに十分であるべきである。ま
た、乾燥に用いた加熱温度と時間は使用する特定の材料
および所望する架橋度による。
【0109】導電性層コーティング混合物は支持基体表
面に塗布する。本発明の導電性コーティング混合物は任
意の適当な通常の方法によって塗布できる。典型的な塗
布方法にはスプレー法、デイップコーティング、ロール
コーティング、ワイヤー巻棒コーティング、延伸棒コー
ティング等がある。コーティング組成物は通常溶媒中に
溶解したポリマーによって塗布する。典型的な溶媒に
は、例えば、ドワノール(Dowanol )PM、DMF、T
HF、メタノール、n−ブタノール、これらの混合物等
がある。導電性層用の溶媒の選択は導電性層を塗布する
支持基体の性質および導電性層を構成するポリマーの性
質による。乾燥導電性層は、好ましくは架橋または部分
架橋させるので、その後の塗布層の塗布に用いるいかな
る溶媒にも実質的に不溶性である。適切な溶媒は、一般
に、当該技術において周知であるように、個々のポリマ
ーの既知の性質に基づいて選択できる。溶媒混合物も必
要ならば使用できる。使用する溶媒の割合は使用するコ
ーティング方法の種類、例えば、デイップコーティン
グ、スプレーコーティング、ワイヤー巻コーティン
グ、、延伸棒コーティング、ロールコーティング等によ
り変化し、コーティング混合物の粘度と揮発性を使用す
るコーティング法の種類に合せるようにする。一般的に
は、溶媒の量はコーティング組成物の総重量基準で約9
9.8〜約90重量%の範囲である。特定の溶媒とポリマ
ーの典型的な組合せには、例えば、メチル アクリル
アミド グリコレート アルキル エーテル−ビニルピ
リシンコポリマーのようなアルキル アクリル アミド
グリコレート アルキル エーテル誘導ポリマーと1
−メトキシ−2−ヒドロキシプロパン〔ドワノール(Do
wanol )PM、ダウケミカル社より入手できる)または
ジメチルアミノエタノールがある。ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドおよびN−メチルピロリドン
(それぞれ、DMF、DMACおよびNMP)のような
高沸点双極性非プロトン溶媒もメチル アクリル アミ
ド グリコレート アルキル エーテル−ビニルピロリ
ドン コポリマーのようなメチル アクリル アミド
グリコレート アルキル エーテル誘導ポリマーを溶解
する。
【0110】必要に応じて、少量の任意成分としての添
加剤を導電性層コーティング組成物またはブロッキング
層コーティング組成物中に添加して下地層表面の改良さ
れた湿潤性を得ることができる。任意の適当な添加剤を
使用できる。典型的な添加剤にはサルフィノール(Surf
ynol)(エア プロダクツ アンド ケミカルズ社より
入手できる)のような湿潤剤がある。他の添加剤にはグ
リセリン、ジエチレングリコール、p−トルエン エチ
ル スルホン アミド等がある。同様に、染料等の他の
添加剤も添加できる。一般に、任意成分添加剤の量は乾
燥導電性層コーティングの総重量基準で2重量%以下で
あるべきである。
【0111】導電性層またはブロッキング層ポリマーが
その後の層をコーティングするのに用いる有機溶媒のい
ずれかに可溶性である場合、その厚さの均一性および一
体性は有機溶媒が導電性層材料および/またはブロッキ
ング層材料を電荷発生層および/または電荷輸送層中に
洗い出すので悪影響を受け得る。薄いブロッキング層ま
たはブロッキング層材料の領域欠陥は極めて貧弱なある
いは無視さえし得る電荷アクセプタンスと高暗減衰速度
を与える。
【0112】導電性層またはブロッキング層コーティン
グを塗布したのち、塗布コーティングを加熱して溶媒を
除去し、固形連続膜を形成させる。一般に、約110℃
〜約135℃の乾燥温度が導電性層を乾燥させ酸触媒の
不存在下でコポリマーの十分な架橋を確立するのに好ま
しい。それより低い温度も酸触媒を使用した場合は使用
できる。導電性層においては、コポリマーは十分に架橋
させてブロッキング層を塗布するのに用いる溶媒での実
質的な不溶性を確立すべきである。導電性層中のポリマ
ーの架橋は好ましいけれども、ポリマーは乾燥中に架橋
する必要はない。しかしながら、導電性層ポリマーはそ
の後の層を塗布するのに用いる溶媒に実質的に不溶性で
なければならない。即ち、乾燥層で用いるべきポリマー
が、線状であるために、後の層を塗布するのに用いる溶
媒に可溶である場合、ポリマーは乾燥コーティング中で
十分に架橋させて他のコーティングを引き続き塗布する
ときに不溶性でよるようでなければならない。使用する
乾燥温度は基体の温度感受性にもある程度依存してい
る。
【0113】乾燥温度はオーブン、強制送風炉、放射加
熱ランプ等の任意の適当な方法で維持し得る。乾燥時間
は使用温度による。即ち、高温度を用いる場合、短時間
でよい。一般に、乾燥時間を長くすれば、除去する溶媒
の量は増大する。十分な乾燥が起っているかどうかはク
ロマトグラフまたは重量分析により容易に測定できる。
導電性層の典型的な処理は1/2ミル(12.7μm)の
バードコーティング棒によるコーティングの塗布その後
の塗布コーティングの135℃、約10〜30分間の加
熱を含む。
【0114】本発明の導電性層を電子写真像形成部材、
即ち、感光体において用いる場合、任意成分としての電
荷ブロッキング層を導電性層と像形成層との間に介在さ
れ得る。像形成部材は少なくとも1つの光導電性層を含
む。任意成分としてのブロッキング層材料は正電荷をブ
ロックする。電荷ブロッキング層は均一で連続性で凝集
性であるべきであり、任意の適当なブロッキング材料を
含み得る。典型的なブロッキング材料には、例えば、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化
ビニル、ポリエステル、ポリアミド、セルロース、ポリ
メチル、メタクリレート、ポリビニルフェノール等があ
る。メチル アクリル アミド グリコレート アルキ
ル エーテルから誘導された主鎖を有するポリマーもま
た優れたブロッキング層を形成する。必要に応じて、メ
チル アクリル アミド グリコレート アルキル エ
ーテルから誘導されたポリマーはブロッキング層におい
て線状のホモポリマーまたはコポリマーとしてあるいは
架橋または部分架橋のホモポリマーまたはコポリマーと
して使用できる。満足できる結果は約0.02〜約8μm
の厚さを有する乾燥コーティングにおいて得られる。層
厚が8μmを越える場合、電子写真像形成部材はサイク
ル操作中に貧弱な放電特性と消去後の残留電圧蓄積を示
し得る。約0.05μmより小さい厚さはブロッキング層
の異なる領域の厚さの不均一性によるピンホール並びに
高暗減衰と低電荷アクセプタンスを一般に与える傾向に
ある。好ましい厚さ範囲は約0.5〜約1.5μmである。
基平面で使用する特定の組成が使用するブロッキング層
の厚さにいかに影響するかを示せば、上層のブロッキン
グ層を有しない分散カーボン ブラック含有の部分電荷
注入性基平面層を用いた感光体は約3ボルト/μmまた
は20ボルト/μmに帯電し、使用するポリマーバイン
ダーのタイプに依存している。十分に厚いブロッキング
層を沃化銅含有基平面層上に塗布した場合、感光体は少
なくとも30ボルト/μmのレベルに帯電するであろ
う。少なくとも約30ボルト/μmの帯電値が好ましく
最適の結果は少なくとも約40ボルト/μmの値で得ら
れる。約20ボルト/μmより低い値では、コントラス
ト電位像および明るい像は2成分乾燥ゼログラフィー現
像剤によっては現像できない。乾燥ブロッキング層の表
面抵抗は、40%相対湿度条件下での室温(25℃)お
よび1気圧下で測定したとき、約1010オーム/sq以
上であるべきである。この最小電気抵抗はブロッキング
層が導電性となり過ぎるのを防止する。
【0115】任意成分としてのブロッキング層コーティ
ング混合物は支持基体の表面および導電性層の表面にそ
れぞれ塗布する。ブロッキング層コーティング混合物は
任意の適当な方法により塗布できる。典型的な塗布方法
にはスプレー法、ディップコーティング法、ロールコー
ティング法、ワイヤー巻棒コーティング法がある。コー
ティング組成物は溶媒中に溶解させたポリマーによって
通常塗布する。典型的な溶媒にはメタノール、1−メト
キシ−2−ヒドロキシプロパン、t−ブチルアルコー
ル、水およびこれらの溶媒と他のアルコール溶媒および
テトラヒドロフランとの混合物等がある。ブロッキング
層用の溶媒の選択はブロッキング層を塗布する支持基体
の性質およびブロッキング層を構成するポリマーの性質
による。乾燥ブロッキング層はその後の塗布層の塗布に
使用するいずれの溶媒においても実質的に不溶性である
べきである。一般には、適切な溶媒は、当該技術におい
て周知であるように、個々のポリマーの既知性質に基づ
いて撰定できる。溶媒混合物も必要に応じて使用でき
る。使用する溶媒の割合は使用するコーティング方法の
種類例えば、ディップコーティング、スプレーコーティ
ング、ワイヤー巻き棒コーティング、延伸棒コーティン
グ、ロールコーティング等により変化し、コーティング
混合物の粘度と揮発性を使用するコーティング法の種類
に合せるようにする。一般的には、溶媒の量はコーティ
ング組成物の総重量基準で約99.8〜約90重量%の範
囲である。特定の溶媒とポリマーの典型的な組合せに
は、例えば、ゼラチンポリマーと水がある。ポリメチル
アクリル アミド グリコレートメチル エーテルの
ようなアルキル アクリル アミド グリコレート ア
ルキル エーテル誘導ポリマーと1−メトキシ−2−ヒ
ドロキシプロパン〔ドワノールPM、ダウ ケミカル社
より入手できる)。ジメチルアミノエタノールのような
塩基性アルコールおよび2,2,2−トリフルオロエタ
ノールのような酸性アルコールもポリメチル アクリル
アミド グリコレート メチル エーテルのようなア
ルキル アクリル アミド グリコレート アルキル
エーテル誘導ポリマーを溶解するが、痕跡量の残留溶媒
に基づき感光体の電気性能に影響を与える基平面または
他の層への干渉を回避するためには溶媒中性が通常は望
ましい。ジメチル ホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドおよびN−メチルピロリドン(それぞれ、DMF、D
MACおよびNMP)のような高沸点双極性非プロトン
溶媒もアルキル アクリル アミド グリコレート ア
ルキル エーテル誘導ポリマーを広範囲に溶解するが、
コーティングからの完全溶媒除去をその高沸点故に行う
のが難しくあまり望ましくない。
【0116】必要に応じて、少量の任意成分としての添
加剤をブロッキング層コーティング組成物中に添加して
下地層表面の改良された湿潤性を得ることができる。任
意の適当な添加剤を使用できる。典型的な添加剤にはサ
ルフィノール(Surfynol)(エア プロダクツ アンド
ケミカルズ社より入手できる)のような湿潤剤があ
る。他の添加剤にはグリセリン、ジエチレングリコー
ル、p−トルエン エチルスルホン アミド等がある。
同様に、染料等の他の添加剤も添加できる。一般に、任
意成分添加剤の量は乾燥導電性層コーティングの総重量
基準で2重量%以下であるべきである。
【0117】導電性層ポリマーがその後の層をコーティ
ングするのに用いる有機溶媒のいずれかに可溶性である
場合、その厚さの均一性および一体性は有機溶媒が導電
性材料および/またはブロッキング層材料を電荷発生層
および/または電荷輸送層中に洗い出すので悪影響を受
け得る。薄いブロッキング層またはブロッキング層材料
の領域欠陥は極めて貧弱なあるいは無視さえし得る電荷
アクセプタンスと高暗減衰速度を与える。
【0118】任意成分としてのブロッキング層コーティ
ングを塗布したのち、塗布コーティングを加熱して溶媒
を除去し固形連続膜を形成させる。一般に、約80℃〜
約130℃の乾燥温度がブロッキング層を乾燥させるの
に好ましい。ブロッキング層コーティングの乾燥におい
ては、約110℃〜約135℃の温度が残留溶媒を最小
にし、2軸配合型ポリエチレンテレフタレートのような
有機フィルム基体へのゆがみを最小化するのに好まし
い。ブロッキング層中のポリマーの架橋は好ましいけれ
ども、ポリマーは乾燥中に架橋させる必要はない。線状
ポリマーを含有する乾燥ブロッキング層を形成する場合
には、乾燥温度と時間はコーティング溶媒を除去するに
は十分でポリマーを架橋させるのには不十分であるべき
である。しかしながら、導電性層ポリマーはその後の層
を塗布するのに用いる溶媒に実質的に不溶性でなければ
ならない。即ち、乾燥層で用いるべきポリマーが、線状
であるために、後の層を塗布するのに用いる溶媒に可溶
である場合、ポリマーは乾燥コーティング中で十分に架
橋させて他のコーティングを引続き塗布するときに不溶
性でよるようでなければならない。使用する乾燥温度は
基体の温度感受性にもある程度依存している。
【0119】乾燥温度はオーブン、強制送風炉、放射加
熱ランプ等の任意の適当な方法で維持し得る。乾燥時間
は使用温度による。即ち、高温度を用いる場合、短時間
でよい。一般に、乾燥時間を長くすれば、除去する溶媒
の量は増大する。十分な乾燥が起っているかどうかはク
ロマトグラフまたは重量分析により容易に測定できる。
ブロッキング層の典型的な処理は1/2ミル(12.7m
μ)のバードコーティング棒でコーティングを塗布し次
いで塗布コーティングを130℃で約10〜30分間加
熱することを含む。
【0120】ブロッキング層材料の幾つかは接着層とし
ても機能する層を形成し得る。しかしながら、必要に応
じて、任意成分としての接着層を使用できる。任意の適
当な接着材料をブロッキング層に塗布できる。典型的な
接着材料にはポリエステル(例えば、E.I.デュポン
社より入手できる49000、およびグッドイヤータイ
ヤ アンド ラバー社より入手できるPE100および
PE200)、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ポリウレ
タン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、
ポリカーボネート、これらのコポリマー、これらのブレ
ンド等がある。一般に、満足できる結果は厚さ約0.01
〜約1.0μmを有する接着層によって得られる。好まし
い厚さは約0.02〜約0.12μmである。最適の結果は
ポリビニルピリジンのような材料からの約0.03μm
(300オングストローム)〜約0.12μmの厚さによ
って達成される。接着層はビニルヒドロキシエステルま
たはビニルヒドロキシアミドブロッキング層ポリマーに
貧弱にしか接着しないポリビニルカルバゾールのような
材料を含有する電荷発生層への接着層を向上させるのに
特に有用である。典型的な接着層材料にはポリ(4−ビ
ニルピリジン)、ポリ(2−ビニルピリジン)等のよう
なビニルヒドロキシエステルまたはビニルヒドロキシア
ミドポリマーとの強力な水素結合を与えるものがある。
ポリ(4−ビニルピリジン)を含有する接着層はビニル
ヒドロキシエステルまたはビニルヒドロキシアミドブロ
ッキング層ポリマーとの水素結合高分子複合体を形成
し、この複合体は該接着をも溶媒バリヤー層として機能
せしめる溶解性特性を有する特異な接着組成物であると
考えられる。
【0121】一般に、前述したようにあるいは後述する
ように、本発明の光導電性像形成部材は架橋、部分架橋
または線状のフィルム形成性ポリマーを含む塩基性連続
マトリックス中の約1μm以下の平均粒度と酸性または
中性外表面を有する導電性粒子の分散体を含む連続の半
透明導電性層をコーティングした基体を含む。感光体用
途においては、上記半透明導電性層は任意成分のブロッ
キング層、任意成分の接着層、および少なくとも1つの
光導電性像形成層でコーティングし得る。光導電性層は
当該技術において周知の任意の適当な光導電性材料を含
み得る。
【0122】即ち、光導電性層は、例えば、均質光導電
性材料またはバインダー中に分散させた光導電性粒子の
単一層、または電荷輸送層をオーバーコーティングさせ
た電荷発生層のような複数層を含み得る。光導電性層は
均質、不均質、無機または有機組成物を含有し得る。不
均質組成物を含有する電子写真像形成層の1つの例は米
国特許第3,121,006号に記載されており、光導電性
無機化合物の微分割粒子を電気絶縁性有機樹脂バインダ
ー中に分散させている。この米国特許の記載はすべて参
考として本明細書に引用する。他の周知の電子写真像形
成層には非晶質セレン、ハロゲンドーピング非晶質セレ
ン、セレン−ひ素、セレン−テルル、セレン−ひ素−ア
ンチモンのような非晶質セレン合金、ハロゲンドーピン
グセレン合金、硫化カドミウム等がある。一般的には、
これらの無機光導電性材料には比較的均質な層として付
着させる。
【0123】本発明は2つの電気作動層、即ち電荷発生
層と電荷輸送層を含む電子写真像形成層にといて特に望
ましい。
【0124】任意の適当な電荷発生または光生成性材料
を本発明の多層光導電体実施態様の2つの電気作動層の
1つとして使用できる。典型的な電荷発生材料には、米
国特許第3,357,989号に記載されている無金属フタ
ロシアニン、銅フタロシアニンのような金属フタロシア
ニン、バナジルフタロシアニン、三方晶セレンのような
セレン含有材料、ビスアゾ化合物、、キナクリドン類、
米国特許第3,442,781号に開示されている置換2,
4−ジミノ−トリアジン、並びにアライド ケミカル社
より商品名インドファースト ダブル スカーレット、
インドファースト バイオレット レーキB、インドフ
ァースト ブリリアント スカーレットおよびインドフ
ァースト オレンジとして入手できる多核芳香族キノリ
ン類がある。電荷発生層の他の例は米国特許第4,265,
990号、米国特許第4,233,384号、米国特許第4,
471,041号、米国特許第4,489,143号、米国特
許第4,507,480号、米国特許第4,306,008号、
米国特許第4,299,897号、米国特許第4,232,10
2号、米国特許第4,233,383号、米国特許第4,41
5,639号および米国特許第4,439,507号に開示さ
れている。これら米国特許の記載はすべて参考として本
明細書に引用する。
【0125】任意の適当な不活性樹脂バインダー材料を
電荷発生層において使用できる。典型的な有機樹脂バイ
ンダーにはポリカーボネート、アクリレートポリマー、
メタクリレートポリマー、ビニルポリマー、セルロース
ポリマー、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミ
ド、ポリウレタン、エポキシ、ポリビニルアセタール等
がある。多くの有機樹脂バインダーが、例えば、米国特
許第3,121,006号および第4,439,507号に開示
されており、これら米国特許の記載はすべて参考として
本明細書に引用する。有機樹脂ポリマーはブロック、ラ
ンダムまたは交互コポリマーであり得る。光生成性化合
物または顔料は樹脂バインダー組成物中に種々の量で存
在する。電気的に不活性な絶縁樹脂を用いる場合、光導
電性粒子間で粒子−粒子接触があることが不可欠であ
る。これには光導電性材料がバインダー層の少なくとも
約15容量%の量で存在することが必要であり、バイン
ダー層中での光導電体の最大量についての制限はない。
マトリックス即ちバインダーが活性材料例えば、ポリビ
ニルカルバゾールを含む場合、その光導電性材料はバイ
ンダー層の約1容量%以下を含むだけでよく、バインダ
ー層中でのこの光導電体の最大量についての制限はな
い。一般に、ポリ−N−ビニルカルバゾールのような電
気的に活性なマトリックスまたはバインダーを含有する
電荷発生層においては、約5〜約60容量%の光生成性
顔料を光生成性顔料を約40〜約95容量%のバインダ
ー中に分散させ、好ましいのは、約7〜約30容量%の
光生成性顔料を約70〜約93容量%のバインダーに分
散させる。使用する特定の割合はまた発生体層の厚さに
もある程度よる。
【0126】光生成バインダー層の厚さは特に臨界的で
はない。約0.05〜約40.0μmの層厚が満足できるこ
とが見い出されている。光導電性化合物および/または
顔料と樹脂バインダー材料とを含有する光生成バインダ
ー層は約0.1〜約5.0μmの厚さ範囲にあり、最良の光
吸収並びに改良された暗減衰安定性と機械的性質のため
には約0.3〜約3μmの最適厚さを有する。
【0127】他の典型的な光導電性層には非晶質セレ
ン、またはセレン−ひ素、セレン−ひ素−テルル、セレ
ン−テルルのようなセレンの合金等がある。
【0128】活性電荷輸送層は電荷発生層からの光生成
正孔および電子の注入を支持しかつこれら正孔または電
子の有機層を通して輸送し表面電荷を選択的に放電させ
得る任意の適当な透明有機ポリマーまたは非高分子材料
を含み得る。活性電荷輸送層は正孔または電子を輸送す
るように作動するだけでなく感光体層を磨耗または化学
侵蝕から保護し、従って、感光体像形成部材の操作寿命
を延長する。電荷輸送層はゼログラフィーにおいて有用
の光の波長、例えば、4000〜8000オングストロ
ームの波長に露光させたときあり得るが無視し得る放電
を示す。従って、電荷輸送層は感光体を使用すべき領域
の照射に対して実質的に透明である。即ち、活性電荷輸
送層は発生層からの光生成正孔または電子の注入を支持
する実質的に非光導電性材料である。活性輸送層は露光
をこの活性層を通して行って照射光の殆んどを下層の電
荷キャリヤー発生体層により効果的な光発生のために利
用するようにしたときは通常透明である。透明基体を用
いた場合、像形成的露光は基体を通して行い得、光は基
体を通る。この場合、活性輸送材料は使用波長領域で吸
収性である必要はない。本発明の発生層と接触した電荷
輸送層は輸送層上の静電荷が照射の不存在下で導電性で
なく、即ち、輸送層上の静電像の形成および保持を防止
するのに十分な速度で放電しない程度に絶縁体である材
料である。
【0129】活性電荷輸送層は電気的に不活性な高分子
材料中に分散させこれらの材料を電気的に活性にする添
加剤として使用できる活性化用化合物を含み得る。これ
らの化合物は発生材料からの光生成正孔の注入を支持し
得がこれら正孔の輸送を行うことのできない高分子材料
に添加し得る。これにより電気的に不活性な高分子材料
を発生層からの光生成正孔の注入を支持し得かつこれら
正孔の活性層を通しての輸送を行い活性層上の表面電荷
を放電し得る材料に転換する。
【0130】本発明の多層光導電体実施態様の2つの電
気作動層の1つで用いる特に好ましい輸送層は約25〜
約75重量%の少なくとも1種の電荷輸送芳香族アミン
化合物と約75〜約25重量%の高分子フィルム形成性
樹脂(上記芳香族アミン可溶性である)とを含む。
【0131】電荷発生層からの光生成正孔の注入を支持
しかつ電荷輸送層を通してこれら正孔を輸送し得る電荷
輸送層用の電荷輸送芳香族アミンの例には、不活性樹脂
バインダー中に分散させたトリフェニルメタン、ビス
(4−ジエチルアミン−2−メチルフェニル)フェニル
メタン、4′,4″−ビス(ジエチルアミノ)−2′,
2″−ジメチルトリフェニル−メタン、N,N′−ビス
(アルキルフェニル)−〔1,1−ビフェニル〕−4,
4′−ジアミン(アルキルは、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、n−ブチル等である)、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′−ビス(クロロフェニル)−〔1,1
−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン、N,N′−ジフ
ェニル−N,N′ビス(3″−メチルフェニル)−
(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン等があ
る。
【0132】塩化メチレンまたは他の適当な溶媒に可溶
性の任意の適当な不活性樹脂バインダーを本発明の方法
において使用できる。塩化メチレンに可溶性の典型的な
不活性樹脂バインダーにはポリカーボネート樹脂、ポリ
ビニルカルバゾール、、ポリエステル、ポリアクリレー
ト、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリエーテ
ル、ポリスルホン等がある。分子量は約20,000〜約
1,500,000で変化し得る。
【0133】好ましい電気的に不活性の樹脂材料は分子
量約20,000〜約100,000より好ましくは約50,
000〜約100,000を有するポリカーボネート樹脂
である。電気的に不活性な樹脂材料として最も好ましい
材料はジェネラル エレクトリック社からレクサン(Le
xan )145として入手できる分子量約35,000〜約
40,000を有するポリ(4,4′−ジプロピリデン−
ジフェニレンカーボネート);ジェネラル エレクトリ
ック社からレクサン141として入手できる分子量約4
0,000〜約45,000を有するポリ(4,4′−イソ
プロヒリデン−ジフェニレンカーボネート);ファルベ
ン ファブリケン バイエル社からマクロロン(Makrol
on)として入手できる分子量約50,000〜約100,0
00を有するポリカーボネート樹脂;モーベイケミカル
社からメルロン(Merlon)として入手できる分子量約2
6,000〜約50,000を有するポリカーボネート樹
脂;およびポリ(4,4′−ゾフェニル−1,1−シク
ロヘキサンカーボネート)である。塩化メチレン溶媒は
成分すべてを適切に溶解するためにまたその低沸点故に
電荷輸送層コーティング混合物の特に望ましい成分であ
る。しかしながら、使用する溶媒のタイプは使用する特
定の樹脂バインダーによる。
【0134】上記の電荷輸送層のすべてにおいて、電気
的に不活性な高分子材料を電気的に活性にする活性化用
化合物は約15〜約75重量%の量で存在すべきであ
る。
【0135】必要ならば、電荷輸送層は電気的に不活性
なバインダー中に溶解または分散させた電荷輸送モノマ
ーの代りに任意の適当な電気的に活性な電荷輸送ポリマ
ーを含む。電荷輸送層として用いる電気的に活性な電荷
輸送ポリマーは、例えば、米国特許第4,806,443
号、第4,806,444号および第4,818,650号に記
載されており、これら米国特許の記載はすべて参考とし
て本明細書に引用する。
【0136】任意の適当な通常の方法を用いて電荷輸送
層コーティング混合物を混合しその後電荷発生層に塗布
できる。典型的な塗布方法には、スプレー法、ディップ
コーティング法、ロールコーティング法、ワイヤー巻き
棒、コーティング法、延伸棒コーティング法、ウェブコ
ーティング法等がある。塗布コーティングの乾燥はオー
ブン乾燥、赤外線照射乾燥、風乾等がある。一般に、輸
送層の厚さは約5〜100μmであるが、この範囲外の
厚さも使用できる。
【0137】電荷輸送層は電荷輸送層上の静電荷が照射
の不存在下ではその上の静電潜像の形成および保持を妨
げるに十分な速度では伝導しない程度に絶縁体であるべ
きである。一般に、電荷輸送層対電荷発生層の厚さの比
は好ましくは約2:1〜200:1に維持されるが、あ
る場合には、400:1程に大きい。
【0138】場合によっては、オーバーコート層を用い
て耐磨耗性を改善することもできる。ある場合には、裏
打コーティングを感光体の裏面に施して平坦性および/
または耐磨耗性を与えることもできる。これらのオーバ
ーコーティングおよび裏打コーティング層は電気絶縁性
またはわずかに半導性である有機ポリマーまたは無機ポ
リマーを含み得る。
【0139】即ち、本発明は静電写真像形成部材の寿命
を延長させる。本発明の半透明基平面は感光体の裏から
の消去(裏面からの露光)を可能にする。また、本発明
の均一分散基平面は均一な基平面導電性と均一な感光体
表面帯電性を与える。通常の感光体乾燥条件(時間と温
度)において通常用いられる加熱によってのみ触媒され
る架橋メカニズムを使用でき、無毒の揮発性の副生成物
の発生は装置内のどこにも残留物を残さい。
【0140】燥条件(時間および温度)中に通常用いら
れる加熱によってのみ触媒される架橋メカニズムを用い
得、無毒の揮発性副生成物の発生は装置内のどこにも残
留物架橋ポリマーコーティングのもう1つの利点は、架
橋能力が、完全に消費され得ず部分的には感光体の他の
層へ移行し得る外部的に加えた低分子量の架橋材からで
はなく、高分子ポリマーの繰返し単位中にすでに存在す
るペンダント基に由来するということである。この架橋
部位導入方法はその後の層の溶媒コーティング中に他の
層へ移行し得る比較的低分子量の架橋剤による中間層の
汚染を阻止する。さらに、ポリマー中の未使用ペンダン
ト架橋部位および新しく形成された架橋物は許容し得る
感光体の電気的性能に対して無害である(あるいは影響
を与えない)。導電性カーボンブラックのような粒状導
電性物質を含有する基平面層ポリマーの架橋は導電性粒
子のネットワーク包囲を確実にし、かくしてその後用い
る溶媒コーティング組成物により大きい耐溶媒性(化学
安定性)を与える。有害な正孔注入が生じ得る粒子の感
光体の他の層中へ逸散および移行の可能性は架橋した耐
溶媒性基平面においては排除される。さらにまた、本発
明の導電性層において用いるポリマー物質はより長期の
貯蔵寿命を有し、無毒であり、均質であり、相分離物質
を含まず、さらに、容易に架橋できる。本発明のブロッ
キング層はブロッキング層を被覆する層をコーティング
するのに用いる共通のコーティング溶媒の殆んどに対し
ての溶媒バリヤーを形成し、例えば、トルエン、テトラ
ヒドロフラン、および塩化メチレンのような溶媒に実質
的に不溶性である。即ち、本発明の静電写真像形成部材
は殆んどの周囲相対湿度下で光放電を可能にする。この
ことは繰返しのサイクル操作を可能にする。
【0141】
【実施例】以下、幾つかの実施例を提示し、本発明を実
施するのに使用できる種々の化合物および条件を例示す
る。すべての割合は特に断らない限り重量による。しか
しながら、本発明は多くのタイプの化合物によって実施
できかつ上述に従ったあるいは後述するような多くの種
々の用途を有することは明白である。
【0142】実施例1 導電性層をカーボンブラック/ポリマー分散液から製造
した。分散液は、2オンスこはくびん中で2.1gのMA
GME−ビニルピロリドンコポリマー(33:67モル
比)を2.1gのドワノールPMと1gのジメチルアミノ
エタノール(pH約10〜11)の溶媒混合物中に溶解
させることによって調製した。0.525gのカーボンブ
ラック〔C−975ウルトラ(pH=7)、コロンビア
ン ケミカルズ社より入手できる)と70gのステンレ
ス スチール球(1/8インチ=3.175mm径)を溶液
に加えた。混合物をペイントシェーカーを用いて90分
間分散させた。この分散液中のカーボンブラック粒度を
ホリバCAPA−700粒子アナライザーで測定したと
ころ、97容量%のカーボン粒子において0.2μm以下
であった。分散液を薄いポリエチレン テレフタレート
シート上にメイヤー棒でコーティングした。異なる厚
さの各コーティングを#4.6および8のメイヤー棒を用
いて製造した。各コーティングを135℃で1時間乾燥
させてMAGME−ビニルピロリドンコポリマーを架橋
させた。光透過顕微鏡で検査した乾燥コーティングは1
μm以下の粒度のカーボンブラック粒子を有していた。
顕微鏡の解像限界は1μmであった。コーティングは半
透明であり、表2で示すように約104 オーム/Sq.
の抵抗を有していた。
【0143】 表 2 白色光に対する透明性 抵抗(オーム/Sq) 4% 1×104 10% 2×104 27% 5×104
【0144】各コーティングの抵抗性は4点プローブ抵
抗測定装置によって測定した。これらのコーティングの
架橋度はコーティング表面をメタノール溶媒で湿したコ
ーティング表面をこすることによって試験した。Qチッ
プはこすったとき黒色化してなかった。加熱前のMAG
ME−ビニルピロリドンはメタノールに極めて可溶であ
る。Qチップは加熱しない未乾燥コーティング上でこす
ったときは容易に黒変した。
【0145】実施例2 導電性層をカーボンブラック/ポリマーで分散液からコ
ーティングした。この分散液は2.1gのMAGME−ビ
ニルピロリドンコポリマー(33:67モル比)を21.
5gのドワノールPMと0.5gのジメチルアミノエタノ
ールの溶媒混合物中に溶解することによって調製した。
0.3gのカーボンブラック(バルカンXC−72R、p
H=5.7、キャボット社より入手できる)と70gのス
テンレススチール球(3.175mm径)を溶液に加えた。
分散液を薄いポリエチレン テレフタレート シートに
メイヤー棒(#8)でコーティングした。コーティング
を135℃で2時間乾燥させた。乾燥コーティングを光
透過顕微鏡で検査し、1μm以下の粒度を有するカーボ
ンブラック粒子を含有していることを見い出した(実施
例1で述べたのと同様な品質)。コーティングは白色光
に対して17%の透過性を有する半透明であり、5×1
4 オーム/Sq.の抵抗を有していた。このコーティ
ングの架橋度をコーティング表面をメタノール溶媒で湿
したQチップでこすることによって試験した。Qチップ
はこすったときに黒変しなかった。
【0146】実施例3 導電性層をカーボンブラック/ポリマーで分散液からコ
ーティングできる。分散液は実施例2で記載したのと同
じ方法で調製できる。単なる違いはMAGME−ビニル
ピロリドンコポリマー(33:67モル比)をn−フェ
ニルマレイミド−スチレンコポリマーおよびビスフェノ
ールAで置換えたことである。n−フェニルマレイミド
−スチレンコポリマー対ビスフェノールAの重量比は6
0モル%のマレイミド単位対20モル%のビスフェノー
ルAであった。この分散液は実施例2で述べたのと同じ
方法でコーティングし乾燥させることができる。実施例
2で述べたのと同様の透明性、導電性および架橋性につ
いての結果が予期できる。
【0147】実施例4 導電性層を修正分散液調製物から実施例1で述べたのと
同じ方法でコーティングした。修正分散液は2.1gのM
AGME−ビニルピロリドンコポリマーを21gのドワ
ノールPM溶媒と2gのジメチルアミノエタノールとか
らなる溶媒混合物に溶解し次いで0.51gのN,N′−
ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフ
ェニル〕−4,4′−ジアミン(BHBD)を加えるこ
とによって調製した。N,N′−ビス(3″−ヒドロキ
シフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−
ジアミンの溶解後、0.53gのカーボンブラック(C−
975ウルトラ)と70gの1/8インチ(3.175m
m)のステンレス スチール球を加え、混合物を90分
間ペイントシェーカー中で分散させた。次いで、分散液
をさらに20gのドワノールPMを加えることによって
希釈した。希釈溶液をその後5μmフィルターで濾過
し、薄いポリエチレン テレフタレート シート上に5
ミル(127μm)の空隙を有する延伸棒でコーティン
グした。コーティングを135℃で1.5時間乾燥させ架
橋させた。コーティングの抵抗を種々の温度および湿度
で4点プローブ抵抗測定装置で測定した。コーティング
の抵抗は温度と湿度に実際に依存していた。修正および
非修正コーティングによる比較装置を表3に示す。
【0148】
【表3】 95重量%以上のN,N′−ビス(3″−ヒドロキシフ
ェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジア
ミンがMAGME−ビニルピロリドンポリマーに加熱後
結合していることが分った。その試験は次の溶液を調製
することによって行った:0.8004gのMAGME−
ビニルピロリドンポリマー、0.2089gのN,N′−
ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフ
ェニル〕−4,4′−ジアミン、8gのドワノールPM
および0.76gのジメチルアミノエタノール。0.35g
の調製溶液を2つの25cc容量フラスコの各々に秤量し
て入れた。上記N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェ
ニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミ
ン、MAGME−ビニルピロリドンおよび溶媒比は基平
面コーティングで使用できる典型的な濃度範囲であっ
た。1つのフラスコを135℃で1.5時間加熱し、もう
1つのフラスコを周囲条件でオーバーナイト真空炉中で
乾燥させた。25ccのテトラヒドロフラン(THF)を
各フラスコに再び加えた。各フラスコをオーバーナイト
放置して未結合N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェ
ニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミ
ンを抽出させた。次いで、溶液をピペットで出し、可視
吸収スペクトルを試験した。THF中のN,N′−ビス
(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4″−ジアミンは240〜400nmにおいて
3つの異なるピークを示した。吸光係数を各ピークにお
いて既知濃度のN,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェ
ニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミ
ン/THF溶液から決定した。2つの試験フラスコの抽
出N,N′−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−ジアミン濃度を
吸収ピーク高と吸光係数を測定することによって決定し
た。結果は、加熱処理なしでは、65重量%のN,N′
−ビス(3″−ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビ
フェニル〕−4,4″−ジアミンを抽出したが、加熱処
理混合物からは3重量%以下のN,N′−ビス(3″−
ヒドロキシフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−
4,4″−ジアミンしか抽出されなかったことを示し
た。従って、殆んどのN,N′−ビス(3″−ヒドロキ
シフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4″−
ジアミンはそのような加熱処理によってMAGME−ビ
ニルピロリドンに化学的に結合しており、後のコーティ
ング中に混合し得ずまた低表面帯電のような電気的問題
も生じ得ない。
【0149】実施例5 6層からなる感光体装置を製造した。導電性層は実施例
1で述べたのと同じ方法で製造した。上部の4層は別々
の溶液から順次延伸棒でコーティングした。ブロッキン
グ層はドワノールPM中の6重量%はHEMA溶液を導
電性層上に0.5ミル(12.7μm)の空隙の延伸棒によ
ってコーティングすることによって製造した。このコー
ティングは送風循環炉中で110℃で1時間乾燥させ
た。乾燥コーティングは約1μmの厚さを有していた。
接着層はポリ−4−ビニルピロリドン(4−PVPy)
溶液から0.5ミル(12.7μm)空隙の延伸棒でコーテ
ィングした。4−PVPy溶液は0.12gの4−PVP
y(レイルレン4200、レイリータール アンド ケ
ミカル社より入手できる)を17.89gのイソブタノー
ルと1.99gのイソプラパノール中に溶解させることに
よって調製した。4−PVPy接着コーティングは周囲
温度で1時間次いで送風循環炉中で100℃、1時間乾
燥させた。乾燥コーティングは0.06μmの厚さを有し
ていた。28.5重量%の三方晶セレン、16重量%の
N,N′−ビス(3″−メチルフェニル)−〔1,1′
−ビフェニル〕−4,4″−ジアミンおよび55.5重量
%のPVKを含む厚さ1μmの光生成層は1:1重量比
のTHFとトルエン溶媒混合物中の13%総固形分を有
する分散液から0.5ミル(12.7μm)延伸棒空隙によ
ってコーティングした。このコーティングは100℃で
1時間乾燥させた。厚さ28μmを有する輸送層は40
重量%のN,N′−ビス(3″−メチルフェニル)−
〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミンと60
重量%のマクロロンポリカーボネート5705を含んで
いた。このコーティングは4ミル(101.6μm)の延
伸棒空隙で4.2gのポリカーボネート(マクロロン57
05、バイエル社より入手できる)、2.8gのN,N′
−ビス(3″−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェ
ニル〕−4,4″−ジアミンおよび40gの塩化メチレ
ンからなる溶液からコーティングした。コーティングは
周囲温度で1時間次いで送風循環炉中で50℃〜110
℃で2時間ゆっくりと、さらに110℃で20分間乾燥
させた。
【0150】得られた装置をサイクル スキャナーで2
00サイクル周囲条件(20.5℃および33%相対湿
度)で電気的に試験した。装置を140ナノクーロン/
cm2 のコロナ電流密度で3秒/スキャナーサイクルの速
度で負にコロナ帯電させた。キセノンランプを消去に用
いた。光誘起放電曲線も550nmの波長で測定した。帯
電および消去後の表面電位、および感光度値を表4に示
す。
【0151】 表 4 V V V 感光度 (帯電後0.19秒)(帯電後1.13秒)(消去後) (V.cm2/エルク゛) 1回目のサイクル 1,500 1,440 6 測定せず 2回目のサイクル 1,500 1,480 6 測定せず 200 回目のサイクル 1,560 1,501 6 168
【0152】装置は極めて良好な帯電性(〜50V/μ
m帯電レベル)、消去後の低残留電圧、良好な感光性と
サイクル安定性を示した。
【0153】実施例6 実施例5で製造した装置と同様な構造を有する感光体装
置を製造できる。導電性層、ブロッキング層、発生体層
および電荷輸送層は実施例5で述べたのと同じ方法でコ
ーティングできる。しかしながら、接着層は0.5gのポ
リエステル(49000、E.I.デュポン社より入手
できる)、70gのTHFおよび29.5gのシクロヘキ
サノンからなる溶液から0.5ミル(12.7μm)空隙延
伸棒でコーティングすべきである。コーティングは10
0℃で15分間乾燥すべきである。装置は実施例5で述
べたのと同じ方法で電気的に試験できる。実施例5で示
した結果と同じように帯電および消去後の表面電位、お
よび感光度値についての結果を得ることができる。
【0154】実施例7 実施例6で記載した装置と同じような構造を有する2つ
の感光体装置を製造できる。導電性層、ブロッキング層
および輸送層は実施例6で述べたのと同じ方法で製造で
きる。単なる違いはこれら2つの装置が接着層を有さず
異なる光生成層を有することである。装置の1つはフェ
ノキシポリマー〔ユニオン カーバイド社からのPKH
H(85000MW)〕中のセレン粒子分散体からコー
ティングした光生成層を有する。この分散体は3.29g
のPKHHを17.85gのシクロヘキサンと18.58g
のアセトンの溶媒混合物中に4オンスびん中で溶解する
ことによって調製できる。6.58gのセレン粒子と10
0gのステンレススチール球(1/8インチ)をこの溶
液に加えることができる。混合物は5日間ロールミリン
グできる。この光生成層はこの分散液から0.5ミル(1
2.7μm)空隙延伸棒でコーティングし、110℃で1
時間乾燥することができる。もう1つの装置はポリビニ
ル ブチラール(B−76、モンサント ケミカル社よ
り入手できる)中のセレン粒子分散体からコーティング
した光生成層を有するよう製造すべきである。分散体は
0.71gのB−76を12gのトルエンと4gのTHF
の溶媒混合物中に2オンスびん中で溶解させることによ
って調製できる。1.34gのセレン粒子と100gのス
チール球(1/8インチ)をこの溶液に加えることがで
きる。混合物は5日間ロールミリングし等重量のトルエ
ン/THF混合物(3/1重量比)を加えることによっ
て希釈できる。この層はこの分散液から0.5ミル(12.
7μm)空隙の延伸棒でコーティングし110℃で1時
間乾燥できる。装置は実施例6で述べたのと同じ方法で
電気試験することができる。実施例6で示した結果と同
じような帯電および消去後の表面電位と感光度値につい
ての結果を得ることができる。
【0155】実施例8 実施例7に記載した装置と同様な構造を有する2つの感
光体装置を製造できる。単なる違いはこれら2つの装置
が異なるブロッキング層を有することである。ブロッキ
ング層は実施例7で述べたのと同じ方法で製造できる。
単なる違いはコーティングの調製に用いるポリマーと溶
媒である。ポリビニルアルコールポリマーと水をHEM
AとドワノールPM溶媒の代りに用いる。導電性層、光
生成層および輸送層は実施例7で述べたのと同じ方法で
製造する。装置は実施例6で述べたのと同じ方法で電気
的に試験することができる。実施例7の結果と同様な結
果が得られる。
【0156】実施例9 実施例7に記載した装置と同様な構造を有する2つの感
光体装置を製造できる。単なる違いはこれら2つの装置
が異なるブロッキング層を有することである。ブロッキ
ング層は実施例7で述べたのと同じ方法で製造できる。
単なる違いはコーティングの調製に用いるポリマーと溶
媒である。ゼラチンポリマーと水をHEMAとドワノー
ルPM溶媒の代りに用いることができる。。導電性層、
光生成層および輸送層は実施例7で述べたのと同じ方法
で製造する。装置は実施例7で述べたのと同じ方法で電
気的に試験できる。実施例7の結果と同様な結果が得ら
れる。
【0157】実施例10 実施例7で記載した発生体層としてフェノキシポリマー
〔PKHH(85000MW)、ユニオン カーバイド
社より入手できる〕中に分散させたセレン粒子を含む装
置と同様な構造を有する感光体装置を試験することがで
きる。すべての層は実施例7で述べた方法と同じ方法で
製造できる。単なる違いは導電性層とブロッキング層の
乾燥条件である。導電性層は90℃で1時間だけ乾燥さ
せる。導電性層は加熱処理後部分架橋するだけである。
導電性層はメタノール溶媒を湿したQチップで1部ふき
取られる。HEMAブロッキング層はコーティング後1
35℃で1.5時間乾燥する。ブロッキング層を乾燥させ
たのち、導電性層はブロッキング層に架橋し結合する。
ブロッキング層と導電性層の接着は増大する。装置は同
様な電気試験を行ったのち実施例7の装置と同様の電気
的性質を有している。
【0158】実施例11 実施例7で記載した発生体層としてポリビニルブチラー
ルポリマー〔B−76、モンサント ケミカル社より入
手できる〕中に分散させたセレン粒子を含む装置と同様
の構造を有する感光体装置を試験することができる。単
なる違いは導電層およびブロッキング層の処方とポリエ
チレン テレフタレート シートの処理である。ポリエ
チレン テレフタレート シートはコロナ処理する。カ
ーボンブラック分散液は1.029gのMAGME−ビニ
ルピロリドン(33:67モル比)と1.029gのMA
GME−酢酸ビニル(50:50モル比)を10gのジ
メチルホルムアミド(DMF)と5gのドワノールPM
の溶媒混合物中に溶解させることによって調製できる。
この溶液に0.54gのカーボンブラック(C−975ウ
ルトラ)と70gの1/8インチスチール球を加えるこ
とができる。次いで、混合物をペイントシェーカー中で
1.5時間振とうさせることができる。得られた分散液を
コロナ処理ポリエチレン テレフタレート シート上に
#14メイヤー棒でコーティングできる。コーティング
は135℃で1.5時間乾燥できる。
【0159】電荷発生体層はポリビニル ブチラール
(モンサント ケミカル社からのB−76)中のセレン
分散体からコーティングできる。この分散体は1.88g
のB−76を12gのトルエンと4gのTHFの溶媒混
合物中に2オンスびん中で溶解させることによって調製
できる。1.88gのセレン粒子と100gのスチール球
(1/8インチ)をこの溶液に加える。混合物は5日間
ロールミリングレ、等重量のトルエン/THF混合物
(3/1重量比)を加えることによって希釈できる。層
はこの分散液から0.5ミル(12.7μm)空隙延伸棒に
よってコーティングし135℃で20分間乾燥できる。
得られた装置は実施例6で述べたのと同じ方法で電気的
に試験できる。良好な帯電性、低暗減衰、低残留電圧お
よび良好な感度が得られる。
【0160】この装置はまたインストロン(Instron )
装置によってはがし試験を行うこともできる。導電性基
平面と光生成層間および導電性基平面とコロナ処理基体
間の接着力は導電性層バインダー中のMAGME−酢酸
ビニルの存在によりこのMAGME−酢酸ビニルを含ま
ない装置(実施例1で用いた導電性層)に比し増大して
いることが予期できる。
【0161】実施例12 実施例11で記載した装置と同様の構造を有する感光体
装置を製造できる。基体層を除くすべての層は実施例1
1で記載した方法と同じ方法で製造できるが、使用する
基体層はポリエチレン テレフタレート ドラムであり
得る。得られた装置は実施例11と同じ方法で電気的に
試験できる。実施例11で示したのと同様な結果が得ら
れる。
【0162】実施例13 実施例7で記載した発生体層として、フェノキシポリマ
ー〔PKHH(85000MW)、ユニオン カーバイ
ド社〕中のセレン粒子分散体を含む装置と同様の構造を
有する感光体装置を製造できる。発生体層を除くすべて
の層は実施例7で記載した方法と同じ方法で製造する。
単なる違いは接着層をポリエチレン テレフタレート基
体と導電性層の間に形成させることである。接着層は6
gのアセチルアセトン酸チタニウム(E.I.デュポン
社からのチゾールTAA)を417gのTHFと177
gのシクロヘキサノン中に溶解させることによって製造
できる。この溶液をポリエチレン テレフタレート シ
ート上に0.5ミル(12.7μm)を空隙延伸棒でコーテ
ィングできる。コーティングは110℃で20分間乾燥
できる。得られた装置は実施例6で記載したのと同じ方
法で電気的に試験できる。装置はまたインストロン装置
によりはがし試験することもできる。導電性基平面とポ
リエチレン テレフタレート基体間の結合を破壊するの
必要な力は約10g/cm以上のようである。
【0163】実施例14 実施例11で記載した装置と同様の構造を有する2つの
感光体装置を製造できる。単なる違いは導電性層を架橋
させる条件である。
【0164】装置No. 1は次のようにして調製したカー
ボンブラック分散液からコーティングした導電性層を有
する:1.029gのMAGME−ビニルピロリドン(3
3:67モル比)と1.029gのMAGME−酢酸ビニ
ル(50:50モル比)を10gのDMFと5gのドワ
ノールPMとの溶媒混合物中に溶解させた。この溶液
に、0.02gのp−トルエンスルホン酸、0.54gのカ
ーボンブラック(C−975ウルトラ)および70gの
1/8インチ(3.175mm)スチール球を加えることが
できる。次に混合物をペイントシェーカー中で1.5時間
振とうすることができる。得られた分散液はその後コロ
ナ処理ポリエチレン テレフタレート上にマイヤー棒
(#14)でコーティングできる。この導電性層は13
5℃で1.5時間乾燥させる。
【0165】装置No. 2は実施例11で記載したものと
同一の分散液調製物からコーティングした導電性を有す
る。装置No. 2の導電性コーティングは90℃で1時間
乾燥させる、従って、部分架橋するだけである。これら
の装置は実施例11で記載したのと同じ方法で電気的に
試験できる。両方の装置において良好な電気的性質が得
られる。導電性層とブロッキング層の接着は装置2にお
けるよりも装置1において強いようである。
【0166】実施例15 実施例11で記載した発生体層としてポリビニル ブチ
ラールポリマー(B−76、モンサント ケミカル社よ
り入手できる)中に分散させたセレン粒子を含む装置と
同様の構造を有する感光体装置を製造できる。基平面は
カーボンブラック分散液を用いてスプレーコーティング
できる。分散液は13.2gのMAGME−ビニルピロリ
ドンと13.2gのMAGME−酢酸ビニルを97gのD
MFと49gのドワノールPM中に溶解させることによ
って調製できる。8.25gのカーボンブラック(C−9
75ウルトラ)と500gのスチール球を加える。混合
物を5日間ロールミリングする。次いで、分散液を28
μmフィルターで濾過し、90gのTHFと95gのド
ワノールPMとで希釈する。希釈分散液は金属ドラム上
に取り付けたポリエチレン テレフタレート シート上
にスプレーコーティングできる。ポリエチレン テレフ
タレート シートは、実施例5で記載したのと同じ方法
で、ポリエステル樹脂層(49000、E.I.デュポ
ン社から入手できる)を前以って引延しコーティングで
きる。導電性コーティングはその後135℃で1時間乾
燥できる。コーティングは約104 オーム/Sq.の抵
抗値を有すべきである。約0.8μmの厚さを有するHE
MAブロッキング層もスプレーコーティングして110
℃で1時間乾燥できる。発生体層はポリエステル樹脂
(PE−100、グッドイヤー ケミカル社より入手で
きる)中に分散させたバナジル フタロシアニンから調
製した分散液からスプレーコーティングできる。発生体
層は0.74μmの厚さを有する。発明体層は125℃で
30分間乾燥できる。輸送層は40重量%のN,N′−
ビス(3″−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニ
ル〕−4,4″−ジアミンと60重量%のポリカーボネ
ート(メルロン、モーベイケミカル社から入手できる)
との固形分を有する塩化メチレン/1,1,2トリクロ
ロエタン溶媒混合物からスプレーできる。輸送層は室温
〜135℃で1時間次いで135℃で20分間乾燥でき
る。得られた装置は実施例6で記載したのと同じ方法で
電気的に試験できる。光放電曲線は825nmの波長を有
する露光で測定する。良好な表面帯電性、低暗減衰およ
び良好な感度が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 コンスタンス ジェイ ソーントン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14519 オンタリオ トンプソン トレ イル 7203 (72)発明者 ジョセフ マンミノ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド ベラ ドライ ヴ 59 (72)発明者 ロバート シー ユー イュー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター ヒデン ヴァリ ー トレイル 1169 (72)発明者 ヴィンセント イー ハミルトン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14605 ロチェスター イースト メイ ン ストリート 699 アパートメント 310 (72)発明者 ウィリアム ダブリュー リンバーグ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド クレアヴィュ ー ドライヴ 66 (72)発明者 シンディー チェン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14625 ロチェスター ベスナル グリ ーン 8 (56)参考文献 特開 昭62−296145(JP,A) 特開 昭58−93063(JP,A) 特開 昭61−63853(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体を用意し、この基体に、溶媒中に溶
    解させたフィルム形成性ポリマーを含む塩基性溶液中の
    約1μm以下の平均粒度を有しかつ酸性または中性外表
    面を有する導電性粒子の分散体を含むコーティングを塗
    布し、このコーティングを乾燥させて上記溶媒を除去し
    連続半透明導電性層を形成させることを特徴とする連続
    半透明導電性層を含む感光体の製造方法。
  2. 【請求項2】 連続半透明導電性層をコーティングした
    基体を含み、この層がフィルム形成性ポリマーを含む連
    続塩基性マトリックス中に分散させた約1μm以下の平
    均粒度を有しかつ酸性または中性外表面を有する導電性
    粒子を含むことを特徴とする感光体。
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