JPH0670307U

JPH0670307U - マイクロ波受信用アンテナ装置

Info

Publication number: JPH0670307U
Application number: JP1083493U
Authority: JP
Inventors: 光司石見; 千加枝川崎
Original assignee: デイエツクスアンテナ株式会社
Priority date: 1993-03-15
Filing date: 1993-03-15
Publication date: 1994-09-30

Abstract

(57)【要約】【目的】２個の衛星からの電波を受信するため、パラ
ボラ反射鏡の周縁に他のアンテナを取付けるようにする
ことを目的とする。【構成】パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡１
の周縁にクリップ２を固定し前記クリップ２に仰角方位
角調整具３を取付け、前記仰角方位角調整具３にマイク
ロ波受信アンテナ４を取付けてなるマイクロ波受信用ア
ンテナ装置である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、アンテナ装置に関し、特に２個の衛星からの電波を受信するため、パラボラアンテナに他のマイクロ波受信アンテナを仰角方位角調整具を介し取付けるようにしたマイクロ波受信用アンテナ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

２つの赤道上空の静止衛星からの電波を受信しようとした場合、図６に示すように、パラボラ反射鏡の焦点位置に２つの一次放射器を備えたデュアルビームアンテナ101 を利用するか、または図７に示すような各衛星に対向するパラボラアンテナ装置201 ・202 を別々に２基設置するか、あるいは図８に示すように、１本のポール301 の上下にパラボラアンテナ302 ・303 を２基取付けていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

図６のようにデュアルビームアンテナ101 の場合、２つの赤道上空の静止衛星 102 ・103 の位置が隣接していないと技術的に難しい。また、図７のようにパラボラアンテナ装置201 ・202 を別々に設置する場合、工事費が高くなり、設置スペースがパラボラアンテナ装置201 ・202 の２基分必要となる。

【０００４】さらに、図８に示すように、１本のポール301 にパラボラアンテナ装置302 ・ 303 を２基取付けると、ポール301 は１本でよいが長いものが必要となり、また設置工事において調整が難しく工事がやりにくいという欠点があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、上記の事情に鑑み、２個の衛星からの電波を受信するためパラボラ反射鏡に他のマイクロ波受信アンテナを取付けられるようにすべく、パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡の周縁にクリップを固定し前記クリップに仰角方位角調整具を取付け、前記仰角方位角調整具にマイクロ波受信アンテナを取付けてなるマイクロ波受信用アンテナ装置とした。

【０００６】また、本考案は、パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡の周縁に挿通孔を穿設すると共に、挿通孔に対向する周縁リブを削除し、割り溝を刻設したクリップを、前記削除された部分から挿嵌し、連結子をクリップおよび挿通孔を通して、クリップをパラボラ反射鏡周縁に螺締し固定したマイクロ波受信用アンテナ装置である。

【０００７】さらに、本考案は、突起を突設したクリップを、前記突起をパラボラ反射鏡の周縁リブに外周から覆うようにして引っ掛けてパラボラ反射鏡裏面に位置させクリップに螺着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に押圧固定したマイクロ波受信用アンテナ装置である。さらにその上に、本考案は、クリップの溝部をパラボラ反射鏡の周縁リブに挿嵌させ、パラボラ反射鏡の裏面側のクリップに螺着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に押圧固定したマイクロ波受信用アンテナ装置である。

【０００８】

【作用】

本考案は、２個の赤道上空の静止衛星からの電波を受信するためパラボラアンテナに他のマイクロ波受信アンテナを取付けられるようにすべく、１個の衛星からの電波を受信するパラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡の周縁にクリップを固定し、このクリップに仰角方位角調整具を介在させてもう１個の衛星からの電波を受信するマイクロ波受信アンテナを取付けてなる。

【０００９】また、本考案は、パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡の周縁に挿通孔を穿設すると共に、挿通孔に対向する周縁リブを削除し、割り溝を刻設したクリップを、前記削除された部分から挿嵌し、連結子をクリップおよび挿通孔を通して、クリップをパラボラ反射鏡周縁に螺締し固定したマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、クリップをパラボラ反射鏡に強固に固定できる。

【００１０】さらに、本考案は、突起を突設したクリップを、前記突起をパラボラ反射鏡の周縁リブに外周から覆うようにして引っ掛けてパラボラ反射鏡裏面に位置させクリップに螺着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に押圧固定したマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、パラボラ反射鏡に周縁リブを削除したり、挿通孔を穿設することなく、クリップをパラボラ反射鏡の周縁に固定できる。

【００１１】さらにその上に、本考案は、クリップの溝部をパラボラ反射鏡の周縁リブに挿嵌させ、パラボラ反射鏡の裏面側のクリップに螺着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に押圧固定したマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、パラボラ反射鏡に周縁リブを削除したり、挿通孔を穿設することなく、クリップをパラボラ反射鏡の周縁に固定できる。

【００１２】

【実施例】

現在、日本の衛星としては、放送衛星（ＢＳ）と通信衛星（ＣＳ）があり、放送衛星（ＢＳ）は赤道上空の東経 110°、通信衛星（ＣＳ）は赤道上空東経 150 〜 162°に衛星が打ち上げられている。将来的に 120°、 124°にも衛星を打ち上げる計画もある。衛星からの電波を受信するマイクロ波受信アンテナは、指向性がシャープであり、受信する衛星の方向にアンテナを調整して向けなければならない。例えば、衛星放送受信用アンテナをすでに設置済で、衛星通信受信用アンテナも設置したい場合、設置スペースが別々にいるという問題や工事費が別にいるという問題がある。また、放送衛星（ＢＳ）と通信衛星（ＣＳ）の２つの衛星を受信したいので、２つのマイクロ波受信アンテナを同時に設置したとしても上記と同じ問題があり、また、２つのマイクロ波受信アンテナの取付金具が一体化している商品は無いので別々に購入しなければならない。本考案のマイクロ波受信用アンテナ装置であると２つのマイクロ波受信アンテナが同時に設置できるので、設置スペースも少なくて済み、また、工事費用も少なくなり、また、２つのマイクロ波受信アンテナを別々に購入するよりも安くなる。

【００１３】添付する図面に示す具体的実施例に基づいて、以下詳細に説明する。特に、本実施例によるマイクロ波受信用アンテナ装置は、映像放送信号を受信する主アンテナ装置に音楽放送等の音声信号のみを受信する副アンテナ装置を付設するようにしたものである。また、通信衛星（ＣＳ）用アンテナに放送衛星（ＢＳ）用副アンテナを用いてもよい。

【００１４】図１に全体の概要を示し、図２にその分解斜視図を示す。図１には、パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡１の周縁にクリップ２を取付け、クリップ２に仰角方位角調整具３を介して平面アンテナ４を取付けた例を示す。符号24はパラボラアンテナの一次放射器付コンバータ、25は支持アーム、26はポールである。

【００１５】パラボラ反射鏡１の周縁にクリップ２を螺締し、そのクリップ２に仰角方位角調整具３を介して平面アンテナ４を取付ける。クリップ２は小判状板体で、パラボラ反射鏡１の周縁を把持できるようにその中央から下端で開口する割り溝11を刻設し、割り溝11の両側を挟持片12・12に形成する。挟持片12・12に十分な弾性を持たせるため、割り溝11の奥部には丸孔13 を穿設し、割り溝11の中間部から挟持片12・12に向けて弾性用溝14を刻設する。パラボラ反射鏡１にはクリップ２を固定するための挿通孔15・15が穿設され、挿通孔15・15に対向する周縁リブ16はクリップ２で挟持できるように削除してある。クッリプ２の挟持片12・12の前記パラボラ反射鏡１の挿通孔15・15に対応する箇所に段付ボルト17・17が入る段付孔18・18とネジ孔19・19とをそれぞれ刻設する。

【００１６】クリップ２の上部には頭付回転軸20を受け入れる支持孔21を穿設し、この支持孔21には頭付回転軸20を固定するための止めネジ22を螺着するネジ孔23を側部より連通させる。仰角方位角調整具３は、上下端をそれぞれ半球状に形成した円柱状体で、下部には前記クリップ２の上部を挟持する方位角回転溝31を刻設し、方位角回転溝31 の両側に保持片32・32を形成する。保持片32・32には前記頭付回転軸20の軸部33 を通す挿通孔34および軸部33先端を受け入れる支持穴35をそれぞれ設ける。

【００１７】また、仰角方位角調整具３の上部には、前記方位角回転溝31と直交する方向に仰角回転溝36を設け、仰角回転溝36の両側に締付片37・37を形成する。この締付片37・37には仰角方位角固定ボルト38を通す挿通穴39を穿設する。フランジ付取付具41は平面アンテナ４の裏面に４本のボルト42により固定され、平面アンテナ４の給電部である接栓43はフランジ付取付具41の下部の半円状切欠き44から突出させてある。

【００１８】フランジ付取付具41の中央には前記仰角回転溝36に嵌まる板状ブラケット45が突出されその板状ブラケット45の中央には前記仰角方位角固定ボルト38が通る挿通孔46が穿設され、挿通孔46のまわりには板状ブラケット45と締付片37・37とが十分摩擦係合するように半球凹部47が凹設されている。この半球凹部47は敢えて設けなくてもよい。

【００１９】このマイクロ波受信用アンテナ装置の組み立ては、次のようにして行う。クリップ２の割り溝11をパラボラ反射鏡１の周縁リブ16が削除された部分に挿嵌し、パラボラ反射鏡１の各挿通孔15にクリップ２の段付孔18およびネジ孔19を合致させ、各段付ボルト17を段付孔18および挿通孔15に通しネジ孔19に螺着させて固定する。挟持片12は丸孔13および弾性用溝14が設けてあって十分に弾性を有するためクリップ２はパラボラ反射鏡１に強固に螺締し固定される。

【００２０】次に、仰角方位角調整具３の方位角回転溝31を前記クリップ２の上部に嵌め、保持片32・32をクリップ２の上部の両側に外嵌め状とし、頭付回転軸20の軸部33 を保持片32の挿通孔34およびクリップ２の支持孔21を通して支持穴35に先端部を支持させ、止めネジ22をネジ孔23に螺着してその先端で軸部33の側部を押圧させて固定する。

【００２１】次に、仰角方位角調整具３の上部の仰角回転溝36内にフランジ付取付具41の板状ブラケット45を内嵌めし、仰角方位角固定ボルト38を締付片37・37の挿通孔39 に通しナット52で螺締する。なお、フランジ付取付具41には平面アンテナ４が４本のボルト42により固定されている。

【００２２】上記マイクロ波受信用アンテナ装置で平面アンテナ４の仰角や方位角を調整するには、まず、仰角方位角固定ボルト38を緩め、クリップ２に装着されている仰角方位角調整具３の方位角回転溝31の部分をクリップ２に対して回動させ所要の方位とし、仰角方位角調整具３の上部の仰角回転溝36に嵌合しているフランジ付取付具41の板状ブラケット45を所要の仰角まで回動させて、その後、仰角方位角固定ボルト38を締付けて受信しようとする衛星の所望の方位角および仰角方向に固定する。

【００２３】なお、仰角方位角調整具３への頭付回転軸20の装着を強固にするために、図３に示すように、頭付回転軸20の軸部33の先端にボルト53を螺着させるとよい。また、パラボラ反射鏡１にクリップ２を固定する際、挿通孔15・15を穿設したり外周リブ16を削除しなくてよいようにするため、図４に示すように、パラボラ反射鏡61の外周リブ76に、クリップ62の突起56を引っ掛けてパラボラ反射鏡61の裏面にボルト54により押圧固定する。符号55はボルト54を螺着するネジ孔55である。支持孔81には前記実施例と同様に仰角方位角調整具３を同様に装着する。

【００２４】図５には、クリップ72のパラボラ反射鏡71への別の固定構造を示す。パラボラアンテナ71の外周リブ86にクリップ72の溝部を挿嵌させて覆わせ、押圧片58付きの固定ボルト57・57で外周リブ86の根元と反射鏡裏面を押圧固定する。支持孔82 には前記実施例と同様に仰角方位角調整具３と装着する。なお、実施例ではフランジ付取付具41に平面アンテナ４を取付けているが、これに代えて小口型パラボラアンテナを用いてもよい。

【００２５】

【考案の効果】

本考案は、上述のように、パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡の周縁にクリップを固定し前記クリップに仰角方位角調整具を取付け、前記仰角方位角調整具にマイクロ波受信アンテナを取付けてなるマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、パラボラアンテナに他の衛星からの電波を受信できるマイクロ波受信用アンテナを取付けることができ、さらに設置スペースが少なくて済み、アンテナ装置の設置工事も容易に行うことが出来る。

【００２６】また、本考案は、パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射鏡の周縁に挿通孔を穿設すると共に、挿通孔に対向する周縁リブを削除し、割り溝を刻設したクリップを、前記削除された部分に挿嵌し、連結子をクリップおよび挿通孔を通して、クリップをパラボラ反射鏡周縁に固定したマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、クリップをパラボラ反射鏡に強固に固定できる。

【００２７】さらに、本考案は、突起を突設したクリップを、前記突起をパラボラ反射鏡の周縁リブに外周から覆うようにして引っ掛けてパラボラ反射鏡裏面に位置させクリップに螺着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に固定したマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、クリップをパラボラ反射鏡の周縁に固定できる。さらにその上に、本考案は、クリップの溝部をパラボラ反射鏡の周縁リブに挿嵌させ、パラボラ反射鏡の裏面側のクリップに螺着したボルトでクリップをパラボラ反射鏡周縁に固定したマイクロ波受信用アンテナ装置であるので、クリップをパラボラ反射鏡の周縁に固定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全体の概要を示す正面図である。

【図２】図１の分解斜視図である。

【図３】頭付回転軸の他の装着の例を示す縦断面図であ
る。

【図４】パラボラ反射鏡にに固定するクリップの第２の
実施例の斜視図である。

【図５】パラボラ反射鏡に固定するクリップの第３の実
施例を示す正面図である。

【図６】従来のデュアルビームアンテナ装置を示す斜視
図である。

【図７】従来のアンテナ装置を示す斜視図である。

【図８】従来のアンテナ装置を示す斜視図である。

【符号の説明】

１・61・71…パラボラ反射鏡２・62・72…クリップ３…仰角方位角調整具

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射
鏡の周縁にクリップを固定し前記クリップに仰角方位角
調整具を取付け、前記仰角方位角調整具にマイクロ波受
信アンテナを取付けてなるマイクロ波受信用アンテナ装
置。
【請求項２】パラボラ反射鏡アンテナのパラボラ反射
鏡の周縁に挿通孔を穿設すると共に、挿通孔に対向する
周縁リブを削除し、割り溝を刻設したクリップを、前記
削除された部分から挿嵌し、連結子をクリップおよび挿
通孔を通して、クリップをパラボラ反射鏡周縁に螺締し
固定した請求項１のマイクロ波受信用アンテナ装置。
【請求項３】突起を突設したクリップを、前記突起を
パラボラ反射鏡の周縁リブに外周から覆うようにして引
っ掛けてパラボラ反射鏡裏面に位置させ、クリップに螺
着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に押圧固定
した請求項１のマイクロ波受信用アンテナ装置。
【請求項４】クリップの溝部をパラボラ反射鏡の周縁
リブに挿嵌させ、パラボラ反射鏡の裏面側のクリップに
螺着した螺子でクリップをパラボラ反射鏡周縁に押圧固
定した請求項１のマイクロ波受信用アンテナ装置。