JPH0667528B2 - 鋳物砂粘結用組成物 - Google Patents

鋳物砂粘結用組成物

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JPH0667528B2
JPH0667528B2 JP24272886A JP24272886A JPH0667528B2 JP H0667528 B2 JPH0667528 B2 JP H0667528B2 JP 24272886 A JP24272886 A JP 24272886A JP 24272886 A JP24272886 A JP 24272886A JP H0667528 B2 JPH0667528 B2 JP H0667528B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は鋳型又は中子の製造に用いる鋳物砂粘結用組成
物、時に鋳型又は中子を焼成成形する際の温度強度が高
く、かつ注湯後の熱崩壊姓の良好な鋳型又は中子の製造
に用いる鋳物砂粘結用組成物に関するものである。
(従来の技術および問題点) 従来鋳物用鋳型及び中子に関しては、合金の種類を問わ
ず例えば(株)工業調査会発行「プラスチック技術全書
15」に記載されているように鋳型粘結剤としてフェノー
ル樹脂を使用したシェルモールド法がその製造法として
広く使用されている。特に中子においては、生産性、寸
法精度が優れているためにほとんどがシェルモールド法
で製造されている。
しかし、アルミニウム合金のような低融点の軽金属鋳物
の鋳型、特に中子に使用した場合、溶湯熱でフェノール
樹脂の一部が熱変化を起こし、極めて強化な黒鉛化構造
に変化するため、中子の残留強度は著しく高く、鋳込
後、鋳物ごと約500℃のような高温で5〜10時間に亘る
長時間の「砂焼き」と称する加熱を行なって、黒鉛化構
造となっている粘結剤残渣を燃焼せしめて排出してお
り、多大なエネルギーの消費を必要とする欠点を有す
る。このため溶湯熱で用意に熱分解を起こす高崩壊姓の
シェルモールド法用の鋳型材料が望まれていた。
一方、フェノール樹脂の耐熱制が優れていることが、ベ
ンゼン環に起因するという研究の結果に基づいて、ベン
ゼン環を含まない熱硬化性樹脂の探索が行なわれている
が、尚十分に満足されるものは見い出されておらず、ア
ルミニウム合金の溶湯熱により簡単に熱分解を起こすよ
うな樹脂を粘結剤に用いた場合は、鋳型又は中子の焼成
成形時における強度が弱く又アルミニウム合金鋳造時に
熱で成形中子が折れてしまい耐熱性に劣るという問題点
があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、従来技術の問題点を大幅に改善し、温時強度
が高く、かつ注湯後の熱崩壊性が良好で、特にアルミニ
ウム合金等の鋳造に好適な鋳物砂粘結用組成物を提供す
るものである。
すなわち、本発明の1つは、 (A)次の一般式 [式中のR1はl個の活性水素を有する有機化合物残基。
n1,N2…n1は0または1〜99の整数で、その和は5〜9
9、lは1〜100の整数を表わし、 Aは次式: (式中のXは −CH=CH2,または であり、式(I)中にAが複数含まれる場合は、式
(I)中のXは互いに相異する基でも同じ基でもよい
が、 が式(I)で表わされる樹脂中に少なくとも1個以上含
まれる。またR2は水素原子、アルキル基、アルキルカル
ボニル基、アリールカルボニル基のいづれか1つを示
す)で表わされる置換基を有するオキシシクロヘキサン
骨格を示す]で表わされるエポキシ樹脂(イ)と、 (B)常温で不活性な前記(イ)の硬化剤(ロ)と、 (C)フェノールホルムアルデヒド樹脂(ハ)と必要に応
じて (D)前記(ハ)の硬化剤(ニ) を加えたことを特徴とする鋳物砂粘結用組成物である。
本発明に用いられる(A)の(I)式で表わされるエポ
キシ樹脂(イ)においてR1の活性水素を有する有機化合
物残基とは、アルコール類、フェノール類、カルボン酸
類、アミン類の残基を指す。
上記のアルコー類としては例えばメタノール、エタノー
ル、…オクタノール等の脂肪酸アルコール、ベンジルア
ルコールのような芳香族アルコール、エチレングリコー
ル、トリメチロールプロパンジペンタエリスリトールな
どの多価アルコールがある。
フェノール類としては、フェノール、クレゾール、カテ
コール、ビスフェノールS、フェノール樹脂、クレゾー
ルノボラック樹脂などがある。
カルボン酸類としては、ギ酸、酢酸、フマル酸、アジピ
ン酸、ポリアクリル酸などがある。
アミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、エタノールアミン等がある。
一般式(I)におけるn1,n2…nlは0または1〜99の整
数であり、その和が1〜99であるが、100以上では融点
の高い樹脂となり取り扱いにくくなるため鋳物砂用粘結
剤として使用できない。lは1〜100まえの整数であ
る。
式(I)中のXは −CH=CH2,または であり、式(I)中にAが複数含まれる場合は、式
(I)中のXは互いに相異なる基でも同じ基でもよい。
また式(I)におけるAの置換基Xのうち、 を少なくとも1個以上含むことが必須であるが、 が多ければ多い程好ましい。特に は少なければ少ない程好ましい。
ば少ない程好ましい。即ち、本発明においては、置換基
Xは が主なものである。
本発明で用いる(I)式で表わされるエポキシ樹脂
(イ)は例えば、活性水素を有する有機化合物を開始剤
にし、4-ビニルシクロヘキセン-1-オキシドを開環重
合させることによって得られるポリエーテル樹脂を過酢
酸、過安息香酸、過ギ酸などの過酸の酸化剤でエポキシ
化することによって製造することができる。4-ビニル
シクロヘキセン-1-オキシドはブタジエンの2量化反応
によって得られるビニルシクロヘキサンを過酢酸によっ
て部分エポキシ化することによって得られる。このよう
なエポキシ樹脂(イ)としては、特開昭60-161973に記
載されているものがある。
又、本発明の用いられる(B)常温で不活性な硬化剤
(ロ)とは、前記(イ)のエポキシ樹脂と常温で反応せ
ず、加熱することにより短時間で反応する硬化剤であ
り、好ましくは150℃以上の温度で数分以内にエポキシ
基との反応を完結する硬化剤である。
このような硬化剤としてジシアンジアミド、およびグア
ジニン、ビグアニドなどのジシアンジアミド系の各種誘
導体類、例えばコハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒ
ドラジドのような有機酸ヒドラジド類、例えばアジン置
換イミダゾール、シアノエチル置換イミダゾールのよう
なイミダゾール誘導体類、例えばメタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタンのような芳香族ジアミン
類、例えば無水トリメリット酸、無水ヘキサヒドロフタ
ル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸のような酸無水
物類などがある。本発明においては、これら常温で不活
性な硬化剤のなかでもジシアンジアミド及びその誘導
体、有機酸ヒドラジド類、イミダゾール誘導体類が中子
強度、熱崩壊性の点から好ましい。
さらに上記の(A)(I)式で表わされるエポキシ樹脂
と上記の(B)硬化剤の反応速度を調整するために硬化
促進剤を併用してもよく、例えば、ジメチルアミノフェ
ノールのようなアミノフェノール、シアザビシクロウン
デセン及びその塩、3(p-クロロフエニル)-1,-,ジ
メチル尿素のような尿素誘導体等が硬化促進剤として用
いられ、さらに硬化剤としても作用するイミダゾール誘
導体及び有機酸ジヒドラジドはジシアンジアミド誘導体
の硬化促進剤としても有効である。
上記(A)及び(B)から成る成分を被覆した樹脂被覆
砂は、鋳型又は中子を焼成成形後の常温強度が高く、か
つ注湯後の熱崩壊性も良好であるが、急激な樹脂の熱分
解によるガスの発生で鋳物にガス欠陥を生じたり、温度
強度がやや低いことから、中子折れが起こる可能性があ
るなどの欠点がある。
本発明では、かかる前記(A)及び(B)の成分に、
(C)フェノールホルムアルデヒド樹脂及び必要に応じ
て前記(C)の硬化剤(D)を加えることによって上記
した欠点を克服することが可能である。
本発明に用いられる(C)フェノールホルムアルデヒド
樹脂は、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラ
ターシャリーブチルフェノール、カテコール、レゾルシ
ノール、フェニルフェノール、ビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールS、イソプロペニルフェ
ノール等のモノフェノール化合物またはジフェノール化
合物とホルムアルデヒドとの縮合によって得られる樹脂
であって、大別してノボラック型フェノールホルムアル
デヒド樹脂とレゾール型フェノールホルムアルデヒド樹
脂に分類され、そのいずれも本発明に用いることができ
る。
前記の(C)フェノールホルムアルデヒド樹脂がノボラ
ック型フェノールホルムアルデヒド樹脂である場合に
は、前記の(D)硬化剤(ニ)が用いられる。このよう
な硬化剤として、例えばヘキサメチレンテトラミン、ト
リエチルアミン、ピリジン、ベンゾールスルホン酸、パ
ラトルオールスルホン酸などがあるが、好ましくはヘキ
サメチレンテトラミンが用いられる。
前記のフェノールホルムアルデヒド樹脂がレゾール型フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂あるいはレゾール型フェ
ノールホルムアルデヒド樹脂とノボラック型フェノール
ホルムアルデヒド樹脂の混合物また混融物である場合に
は、自硬性を有するので(D)は不要である。
しかし、中子成形時の反応速度を速めるために、例えば
安息香酸、アセチル安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、シ
ュウ酸、コハク酸、パラトルエンスルフォン酸、ドデシ
ルベンゼンスルフォン酸、アルキル燐酸等の有機酸を反
応促進剤として用いることも可能である。
本発明に用いる前記(A)〜(D)の各成分の割合は、
全合計量を100重量%とした時、(A)及び(B)の合
計量が5〜95重量%、(C)及び(D)の合計量が95〜
5重量%であるが、好ましくは(A)及び(B)の合計
量が30〜70重量%に対し、(C)及び(D)の合計量が
70〜30重量%であることが本発明の効果を達成するため
によい。また、(A)及び(B)の配合割合は、(B)
の硬化剤や中子成形条件により最適値は異なるが、
(A)のエポキシ樹脂(イ)に対する(B)の常温で可
能な硬化剤(ロ)の添加量は、通常エポキシ樹脂の当量
数に対し、硬化剤の反応に寄与する活性水素基が0.5〜
4.0倍当量、好ましくは1.0〜2.5倍当量となるように用
いればよい。当量化がこの範囲外になると短時間硬化の
ため充分な強度を有する中子が得られない場合がある。
(C)及び(D)の配合割合は、(C)がノボラック型
である場合には(C)+(D)の合計量を100重量%と
した時、(C)が80〜95重量%に対し、(D)は20〜5
重量%の割合で通常用いられ、また(C)がレゾール型
またはレゾール型とノボラック型の混合物あるは混融物
である場合には、通常(D)は使用しない。本発明の鋳
物砂粘結用組成物の前記各成分(A)〜(D)の合計量
は、硅素に対し1〜10重量%、好ましくは1.5〜3重量
%で用いられる。この合計量が1重量%未満では鋳型又
は中子の焼成成形時において十分な強度が得られず、一
方10重量%を越えると強度が大きくなり過ぎ、注湯後の
崩壊性が低下して好ましくない。
また本発明の鋳物砂粘結用組成物には、前記した(A)
〜(D)の成分の他に、前記した各種の硬化促進剤や反
応促進剤はもちろんのこと、例えば多価エポキシ樹脂、
メラミン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、キシレン樹脂、
ポリエステル樹脂、等の他の樹脂を本発明の目的を阻害
しない範囲で混合してもよい。この他、樹脂被覆砂の滑
り性を改良する目的での助剤類、砂と粘結剤の接着性を
改良するシランカップリング剤、チタンカップリング剤
等の助剤あるいは硅砂以外の無機充填剤を併用すること
も可能である。このような助剤、充填剤等の添加剤は通
常全体で組成物の約5重量%以内添加される。
本発明の鋳物砂粘結用組成物を使用して樹脂被覆砂を製
造するには、通常充分に予熱された硅砂に本発明の粘結
用組成物を添加混合して冷却し、砂表面に粘結剤を融着
させる方法がとられる。
上記方法によって、得られた樹脂被覆砂は通常150℃以
上、好ましくは180℃〜270℃に加熱した金型にブロー
し、1分〜3分間経過後脱型し中子を得ることができ
る。
(実施例) 次に本発明を実施例、比較例、試験例により説明する。
実施例1 250℃に予熱した日光6号硅砂(川鉄鉱業(株)製)4kg
をスピードミキサーに投入し、130℃になった時点で、
あらかじめ混合しておいたシクロヘキサン環を有するエ
ポキシ樹脂EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製、エポ
キシ当量172、軟化点72℃)30gとレゾール型とノボラッ
ク型を混合したフェノールホルムアルデヒド樹脂PS−41
13(群栄化学工業(株)製)30gとジシアンジアミド9g
とイミダゾール誘導体2P4MHZ(四国化成(株)製)の微
粉末3gを投入し、1分後に水を60cc添加した。砂粒表面
に樹脂が溶融被覆され、砂粒がブロッキングを始めた際
にステアリン酸カルシウム3gを加えて30秒後にスピード
ミキサーより取り出し。実施例1の樹脂被覆砂を得た。
実施例2 250℃に予熱した日光6号硅砂(川鉄鉱業(株)製)4kg
をスピードミキサーに投入し、170℃になった時点で、
シクロヘキサン環を有するエポキシ樹脂EHPE1150(ダイ
セル化学工業(株)製、エポキシ当量169、軟化点70
℃)48gを添加し、次いで130℃になった時点で、あらか
じめ混合しておいたレゾール型フェノールホルムアルデ
ヒド樹脂PS−2176(群栄化学工業(株)製、軟化点80
℃)32gとアジピン酸ジヒドラジド20gとを投入し、1分
後に水80cc添加した。砂粒表面に樹脂が溶融被覆され、
砂粒がブロッキングを始めた際にステアリン酸カルシウ
ム4gを加えて、60秒後にスピードミキサーより取り出
し、実施例2の樹脂被覆砂を得た。
実施例3 250℃に予熱した日光6号硅砂(川鉄鉱業(株)製)4kg
をスピードミキサーに投入し、150℃になった時点で、
あらかじめ混合しておいたエポキシ樹脂EHPE3150(ダイ
セル化学工業(株)製)40gとノボラック型フェノール
ホルムアルデヒド樹脂PSM−2207(群栄化学工業(株)
製、軟化点80℃)40gを投入し、次いで100℃にてジシア
ンジアミド8g及びヘキサメチレンテトラミン12gを40gの
水に分散、溶解して添加混合した。砂粒表面に樹脂が溶
解被覆され、砂粒がブロッキングを始めた際にステアリ
ン酸カルシウム4gを加えて30秒後にスピードミキサーよ
り取り出し、実施例3の樹脂被覆砂を得た。
実施例4 250℃に予熱した日光5号硅砂(川鉄鉱業(株)製)4kg
をスピードミキサーに投入し、170℃になった時点で、
エポキシ樹脂EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製)24
gを投入し、次いで130℃であらかじめ混合しておいたノ
ボラック型フェノールホルムアルデヒド樹脂PSM−4448
(群栄化学工業(株)製、軟化点84℃)36gとジシアン
ジアミド90gとを投入し、さらに100℃にて、ヘキサメチ
レンテトラミン9gを60ccの水に溶解して添加混合した。
砂粒表面に樹脂が溶融被覆され、砂粒がブロッキングを
始めた際にステアリン酸カルシウム3gを加えて30秒後に
スピードミキサーより取り出し、実施例4の樹脂被覆砂
を得た。
比較例1 250℃に予熱した日光6号硅砂(川鉄鉱業(株)製)4kg
をスピードミキサーに投入し、130℃になった時点で、
あらかじめ混合しておいたエポキシ樹脂EHPE3150(ダイ
セル化学工業(株)製)60gとジシアンジアミドgを加
え、1分後に水を60cc投入した。砂粒表面に樹脂が溶融
被覆され、砂粒がブロッキングを始めた際にステアリン
酸カルシウム3gを加えて、30秒後にスピードミキサーよ
り取り出し、比較例1の樹脂被覆砂を得た。
比較例2 250℃に予熱した日光6号硅砂(川鉄鉱業(株)製)4kg
をスピードミキサーに投入し、150℃になった時点で、
ノボラック型フェノール樹脂PS−2207(群栄化学工業
(株)製)60gを加え、次いで100℃にてヘキサメチレン
テトラミン9gを60gの水に溶解して添加混合した。砂粒
表面に樹脂が溶融被覆され、砂粒がブロッキングし始め
た際にステアリン酸カルシウム3gを加えて、30秒後にス
ピードミキサーより取り出し、比較例2の樹脂被覆砂を
得た。
試験例 <温時強度試験> 実施例1〜4および比較例1,2で作製した樹脂被覆砂に
つき、シェル鋳型高温引張試験機を用いて250℃60秒で
成形し、直ちに250℃の温度下での温時強度を測定し
た。得た結果を第1表に示す。
<熱崩壊性試験> 本試験では、まず実施例〜4および比較例1,2で得た樹
脂被覆砂をそれぞれ250℃に予熱した金型に流し込み、
第1図に示す中子1(上部;直径10mm×長さ20mm、下
部;直径50mm×長さ30mm)を作製した。次いで第2図に
示すような内径100mm、深さ70mmの凹部を有する金属溶
解用るつぼ2の底面から上方10mmの位置に中子1の下端
があり、かつ金属溶解用るつぼ2の中央にくるように、
中子取り付け用治具3で中子1を固定する。その後、70
0℃のAC2Aアルミニウム溶湯4を中子の上端より10mm下
まで注湯した。凝固冷却後、中子1から治具3をはず
し、次に鋳物を金属溶解用るつぼ2から取り出した。こ
うして得られた鋳物は、中子上部を下に向けてロータッ
プ試験機用治具に固定し、徳寿製作所(株)製のロータ
ップ試験機によって衝撃振動を与え、中子上部の崩壊で
形成される排出口から排出された砂量を測定し、初期の
中子重量との比で熱崩壊性を求めた。衝撃振動の時間
は、1分、3分、5分、10分で累積で測定した。得た結
果を第1表に併記する。
<ガス欠陥評価> 前記の熱崩壊性試験で得た鋳物を切断し、鋳物内部のガ
ス欠陥の有無を目視で評価した。得た結果を第1表に併
記する。
(発明の効果) 以上のように本発明の鋳物砂用粘結剤を用いると、比較
例2のフェノール樹脂と同等の温時強度を有し、さらに
鋳込後の中子の排出しやすさ、即ち熱崩壊性は、各実施
例で、比較例2に比べ著しく向上している。鋳物に衝撃
振動を与えるだけで中子が排出されており、従来必要と
されていた鋳造後の加熱処理を省略できることが示され
ている。また,本発明の鋳物砂粘結用組成物は徳に鋳物
成形品が複雑な凹凸形状を有する成形品例えば,エンジ
ンのシリンダーヘッドなどを鋳型成形する場合に使用す
る中子用に有効である。
また、比較例1のエポキシ樹脂は、熱崩壊性は優れてい
るが、ガス欠陥が発生する場合がある。しかし、各実施
例のガス欠陥の評価では、比較例2のフェノール樹脂と
同様、ガス欠陥を生じない。
従って、本発明の鋳物砂用粘結剤を用いることにより優
れた温時強度を有し、得られた鋳物にガス欠陥を発生し
にくく、かつ熱崩壊性の良い鋳型、または中子を得るこ
とが可能になり、今後のアルミニウム合金等の低融点鋳
物の鋳型または中子の粘結剤として、本発明のもたらす
効果は実に大きいものがあることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱崩壊性試験及びガス欠陥評価に用いた中子の
斜視図、第2図は熱崩壊性試験及びガス欠陥評価用の鋳
造装置。 1……中子 2……金属溶解用るつぼ 3……中子取り付け用治具 4……アルミニウム溶湯

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)次の一般式 [式中のR1はl個の活性水素を有する有機化合物残基。
    n1,n2…nlは0または1〜99の整数で、その和が1〜9
    9、lは1〜100の整数を表わし、 Aは次式: (式中のXは −CH=CH2,または であり、式(I)中にAが複数含まれる場合は、式
    (I)中のXは互いに相異する基でも同じ基でもよい
    が、 が式(I)で表わされる樹脂中に少なくとも1個以上含
    まれる。またR2は水素原子、アルキル基、アルキルカル
    ボニル基、アリールカルボニル基のいづれか1つを示
    す)で表わされる置換基を有するオキシシクロヘキサン
    骨格を示す]で表わされるエポキシ樹脂(イ)と、 (B)常温で不活性な前記(イ)の硬化剤(ロ)と、 (C)フェノールホルムアルデヒド樹脂とからなる鋳物
    砂粘結用組成物。
  2. 【請求項2】前記(C)フェノールホルムアルデヒド樹
    脂がレゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、また
    は、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂とノボ
    ラック型フェノールホルムアルデヒド樹脂の混合物、混
    融物であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の鋳物砂粘結用組成物。
  3. 【請求項3】(A)特許請求の範囲第1項(A)記載の
    エポキシ樹脂(イ)と、 (B)常温で不活性な前記(イ)の硬化剤(ロ)と、 (C)ノボラック型フェノールホルムアルデヒド樹脂
    (ハ)と、 (D)前記(ハ)の硬化剤(ニ)とからなる鋳物砂粘結
    用組成物。
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