JPH0666610B2 - 差動増幅回路 - Google Patents

差動増幅回路

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JPH0666610B2
JPH0666610B2 JP63312394A JP31239488A JPH0666610B2 JP H0666610 B2 JPH0666610 B2 JP H0666610B2 JP 63312394 A JP63312394 A JP 63312394A JP 31239488 A JP31239488 A JP 31239488A JP H0666610 B2 JPH0666610 B2 JP H0666610B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は例えばICチップ内に形成される差動増幅回路に
関するものであり、より特定的には、その出力電流のオ
フセット補償に関する。
従来の技術 第2図に示すように、差動対を構成する第1,第2トラン
ジスタ(Q1)(Q2)のうち、出力を取り出す方の第2の
トランジスタ(Q2)に第1のカレントミラー回路(1)
の出力用として働く第5トランジスタ(Q5)のコレクタ
を接続し、第1トランジスタ(Q1)及び第2トランジス
タ(Q2)の定電流源として第2カレントミラー回路
(2)の出力用として働く第3,第4トランジスタ(Q3
(Q4)をそれぞれ接続すると共に、第1,第2カレントミ
ラー回路(1)(2)のダイオード接続構成をなす入力
用トランジスタ(Q6)と(Q7)を縦続に接続した形の差
動増幅回路がICチップ内に形成されることがある。尚、
同図において、(3)(4)は差動信号を入力する入力
端子であり、(5)は出力端子を示す。また、各抵抗
(R1)〜(R7)についてはR1=R2,R5=R6=R7となるよ
うに抵抗値が選ばれている。
また、第2図における第1,第2カレントミラー回路
(1)(2)の部分に関し、変形を加えた差動増幅回路
として第3図に示すようなものも使用されている。この
第3図の回路では、第2図の構成に更に図示のように接
続された第8,第9,第10,第11トランジスタ(Q8)(Q9
(Q10)(Q11)及び抵抗(R8)(R9)が追加されてい
る。この場合、入力用トランジスタ(Q6)はトランジス
タ(Q8)(Q9)を介して、また入力用トランジスタ
(Q7)はトラジスタ(Q10)(Q11)を介してベース・コ
レクタ間が接続されていると考えてよい。
発明が解決しようとする課題 ところで、上記従来の回路では出力電流にオフセット電
流が流れるという欠点がある。即ち、まず第2図の場
合、各部分を流れる電流を図示のように表わした場合、
出力電流I0は、 I0=I1−(I2−IBN) …… また、I1とI2の関係は抵抗(R3)を通る電流より、 I1+2IBP=I2+3IBN I2=I1+2IBP−3IBN …… にを代入して、 I0=I1−{(I1+2IBP−3IBN)−IBN} =I1−I1−2IBP−3IBN+IBN =−2IBP+4IBN となり、−2IBP+4IBNのオフセット電流が生じる。
一方、第3図の回路では、出力電流I0は、 I0=I1−(I2−IBN) …… I1とI2の関係は抵抗(R3)を通る電流より、 I1+IBP=I2+IBN I2=I1+IBP−IBN …… にを代入して、 I0=I1−{(I1+IBP−IBN)−IBN} =I1−I1−IBP+IBN+IBN =−IBP+2IBN となり、第2図の場合に比し、少なくなっているが、−
IBP+2IBNのオフセット電流が流れる。
従って、誤差が生じることになり、差動増幅回路の信頼
性を損なう。特に、エミッタ,ベース,コレクタの各領
域を順次ラテラルに配したラテラル型構造のPNPトラン
ジスタを使用した場合には、電流増幅率が低いので、I
BPによる誤差は大きくなる。
本発明はこのような点に鑑みなされたものであって、出
力オフセット電流を生じないようにした差動増幅回路を
提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するため本発明では、差動対を構成す
るトランジスタのうち出力を取り出すトランジスタの出
力電極に第1カレントミラー回路の出力用トランジスタ
を接続し、前記出力を取り出すトランジスタの定電流源
として第2カレントミラー回路の出力用トランジスタを
接続し、前記第1,第2カレントミラー回路の入力用トラ
ンジスタを互いに縦続接続してなる差動増幅回路におい
て、前記第1,第2カレントミラー回路にそれぞれ出力用
トランジスタを追加し、該追加されたトランジスタの電
流に依存するオフセット補償電流を前記出力電極に結合
した構成としている。
作 用 このような構成によると、例えば上記従来例に関し述べ
たような出力に生じるオフセット電流を形成するIBP,I
BNはそれぞれ第1,第2カレントミラー回路に追加された
出力用トランジスタを流れる電流に依存した補償電流に
よってキャンセルされる。
実施例 本発明を実施した第1図において、第2図,第3図の従
来例と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略す
る。本実施例では第3図の回路に、出力オフセット補償
手段を加えている。この補償手段は第1カレントミラー
回路(1)にその出力用として追加されたPNP型の第12
トランジスタ(Q12)と、この第12トランジスタ(Q12
のコレクタにエミッタが接続されると共にコレクタが接
地されベースが出力端子(5)に接続されたPNP型の第1
3トランジスタ(Q13)と、抵抗(R10)とを備え、更に
第2カレントミラー回路(2)にその出力用として追加
されたNPN型の第14トランジスタ(Q14)と該第14トラン
ジスタ(Q14)のコレクタにエミッタが接続されると共
にコレクタが電源ライン(6)に接続されベースが出力
端子(5)に接続されたNPN型の第15トランジスタ
(Q15)と、抵抗(R11)とを備えている。
このような補償手段を有する差動増幅回路の出力電流I0
は、 I0=I1+IBP−2IBN−(I2−IBN) …… であり、他方I1とI2の関係は、(R3)を通る電流より、 I1+IBP=I2+IBN …… となる。式にを代入して、 I0=I1+IBP−2IBN −{(I1+IBP−IBN)−IBN}=0 これより、出力オフセット電流が無くなることが分か
る。
この場合、第3図の回路で生じる出力オフセット電流−
IBP+2IBNのうち、−IBPは第12,第13トランジスタ
(Q12)(Q13)によってIBPを出力端子(5)に与える
ことによってキャンセルし、2IBNは第14,第15トランジ
スタ(Q14)(Q15)によって出力端子(5)から2IBN
引き込むことによってキャンセルしている。ここで、抵
抗(R11)はR5=R6=R7=R9=R′に対し、R′/2に
選んでおくものとする。これによって、第14トランジス
タ(Q14)に2I2を流すことができる。尚、R11=R′と
し、その代りに抵抗(R11)とトランジスタ(Q14)(Q
15)を2組設けても同じ結果が得られる。
上述の通り、第1図の実施例は第3図の回路に補償手段
を設けたものであるが、第2図の回路に補償手段を設け
る実施例も可能である。尚、その場合、−2IBP+4IBN
キャンセルしなければならないから、例えば第14,第15
トランジスタ(Q14)(Q15)と抵抗(R11)よりなる回
路を2組並列に設け、第12,第13トランジスタ(Q12
(Q13)及び抵抗(R10)よりなる回路を2組並列に設け
る。ただし、抵抗(R10)をR1=R2=Rに対しR10=R/
2に選べば、トランジスタ(Q12)(Q13)と抵抗
(R10)からなる回路は1組設けるだけで済む。同様
に、抵抗(R11)をR′/4に選べばトランジスタ
(Q14)(Q15)と抵抗(R11)の回路は1組設けるだけ
でよい。
発明の効果 以上説明した通り本発明によれば、出力オフセット電流
をキャンセルする手段を設けているので、出力のオフセ
ット電流が無くなり、誤差のない信頼性の高い出力を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施した差動増幅回路を示す回路図で
ある。第2図及び第3図はそれぞれ従来例の回路図であ
る。 (1)……第1カレントミラー回路, (2)……第2カレントミラー回路, (5)……出力端子, (Q2)……出力を取り出すトランジスタ, (Q4)……第2カレントミラー回路の出力用トランジス
タ, (Q5)……第1カレントミラー回路の出力用トランジス
タ, (Q6)……第1カレントミラー回路の入力用トランジス
タ, (Q7)……第2カレントミラー回路の入力用トランジス
タ, (Q12)……第1カレントミラー回路の追加された出力
用トランジスタ, (Q13)……第13トランジスタ, (Q14)……第2カレントミラー回路の追加された出力
用トランジスタ, (Q15)……第15トランジスタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】差動対を構成するトランジスタのうち出力
    を取り出すトランジスタの出力電極に第1カレントミラ
    ー回路の出力用トランジスタを接続し、前記出力を取り
    出すトランジスタの定電流源として第2カレントミラー
    回路の出力用トランジスタを接続し、前記第1,第2カレ
    ントミラー回路の入力用トランジスタを互いに縦続接続
    してなる差動増幅回路において、前記第1,第2カレント
    ミラー回路にそれぞれ出力用トランジスタを追加し、該
    追加されたトランジスタの電流に依存するオフセット補
    償電流を前記出力電極に結合したことを特徴とする差動
    増幅回路。
JP63312394A 1988-12-09 1988-12-09 差動増幅回路 Expired - Fee Related JPH0666610B2 (ja)

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