JPH0664420A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

車両用サスペンション装置

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JPH0664420A
JPH0664420A JP21887592A JP21887592A JPH0664420A JP H0664420 A JPH0664420 A JP H0664420A JP 21887592 A JP21887592 A JP 21887592A JP 21887592 A JP21887592 A JP 21887592A JP H0664420 A JPH0664420 A JP H0664420A
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JP
Japan
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vehicle
shock absorber
vehicle body
toe
wheel
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JP21887592A
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Inventor
Tamiyoshi Kasahara
民良 笠原
Masaharu Sato
正晴 佐藤
Kenji Kawagoe
健次 川越
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0664420A publication Critical patent/JPH0664420A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G7/00Pivoted suspension arms; Accessories thereof
    • B60G7/006Attaching arms to sprung or unsprung part of vehicle, characterised by comprising attachment means controlled by an external actuator, e.g. a fluid or electrical motor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/10Independent suspensions
    • B60G2200/14Independent suspensions with lateral arms
    • B60G2200/144Independent suspensions with lateral arms with two lateral arms forming a parallelogram
    • B60G2200/1442Independent suspensions with lateral arms with two lateral arms forming a parallelogram including longitudinal rods
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/10Independent suspensions
    • B60G2200/18Multilink suspensions, e.g. elastokinematic arrangements
    • B60G2200/182Multilink suspensions, e.g. elastokinematic arrangements with one longitudinal arm or rod and lateral rods
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/40Indexing codes relating to the wheels in the suspensions
    • B60G2200/462Toe-in/out

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用サスペンション装置において、ただ1
つのショックアブソーバを用いながら、上下方向の振動
入力に対する減衰性能を損なわせることなく、車輪にト
ー変化を与える十分な力を発生させること。 【構成】 車輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動す
る際、上下方向配置のショックアブソーバ8で発生する
減衰力の方向をロッカーアーム7及びコントロールアー
ム9により水平方向に変換し、この減衰力の一部を用い
て円筒ブッシュ6を弾性変形させ、車輪をトー変化させ
る変位を与える構成とした。他に、上下方向配置のショ
ックアブソーバ25で発生する減衰圧をフロントラテラ
ルリンク21の車体支持部に設けられた円筒ブッシュ2
4の液室26へ導く連通管27を設ける構成としても良
い(図7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前輪や後輪に適用され
る車両用サスペンション装置、特に、車両のヨー運動に
対し位相進みのロールアンダステア特性を得ることがで
きるサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用サスペンション装置として
は、例えば、特開平4−129812号公報(特願平2
−251128)に記載のものが知られている。
【0003】上記従来出典には、リアサスペンション装
置において、車両の上下荷重を受ける第1のショックア
ブソーバに対して第2のショックアブソーバを設け、そ
の減衰力発生作用によって、車輪が車体に対し上方ある
いは下方へ運動する際、後車輪をトーイン方向、すなわ
ちアンダステア方向に転舵させ、もともとサスペンショ
ンに付与されているロールアンダステア特性をロールに
対して等価的に進みを持たせて発生させてやることによ
り、車両の過渡運動時の操縦安定性を大幅に向上させる
技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用サスペンション装置にあっては、後車輪をト
ーイン方向に転舵させる力を、第1のショックアブソー
バとは別に設けられた第2のショックアブソーバにより
生じる減衰力の水平方向成分により得る構成となってい
るため、コスト,重量が嵩むし、第2のショックアブソ
ーバを収納するスペースが必要でレイアウト的にみても
不利である。
【0005】そこで、第1のショックアブソーバを車両
内側へ傾斜させて配置し、この第1のショックアブソー
バで発生する減衰力の垂直方向成分で上下方向の振動入
力を減衰し、水平方向成分で車輪にトー変化を与える案
が考えられる。
【0006】しかし、この場合、車輪にトー変化を与え
るだけの十分な減衰力水平方向成分を得るには、第1の
ショックアブソーバの車両内側傾斜角度を大きくとる必
要があり、旋回ロール時等で第1のショックアブソーバ
が短縮や伸長する時、ショックアブソーバに対する入力
方向がショックアブソーバ軸心から大幅にずれ、ピスト
ンとシリンダにこじれが生じ、ズムーズな減衰力の発生
を望めないし、第1のショックアブソーバ自体の耐久性
が劣る。
【0007】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、アクスル部材のトー角を規定すると共に
車体に弾性体を介して連結されているリンク部材を有す
る車両用サスペンション装置において、コスト,重量,
スペース等に関し有利であるただ1つのショックアブソ
ーバを用いながら、上下方向の振動入力に対する減衰性
能を損なわせることなく、車輪にトー変化を与える十分
な力を発生させることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の車両用サスペンション装置では、車輪が
車体に対し上方あるいは下方へ運動する際、上下方向配
置のショックアブソーバで発生する減衰力の方向をロッ
カーアーム及びコントロールアームにより水平方向に変
換し、この減衰力の一部を用いて弾性体を弾性変形さ
せ、車輪をトー変化させる変位を与える手段とした。
【0009】すなわち、車輪を回転自在に支持するアク
スル部材と、前記アクスル部材のトー角を規定すると共
に車体に弾性体を介して連結されているリンク部材と、
前記アクスル部材あるいはリンク部材に枢着されている
ロッカーアームと、前記ロッカーアームの一端部と車体
との間に介装され、車両上下方向に配置されているショ
ックアブソーバと、前記ロッカーアームの中間位置と車
体との間に介装され、車輪が車体に対し上方あるいは下
方へ運動する際、ショックアブソーバで発生する減衰力
の方向を水平方向に変換するロッカーアームを介してア
クスル部材あるいはリンク部材に変位を与えるコントロ
ールアームとを備えている。
【0010】上記課題を解決するため請求項2記載の車
両用サスペンション装置では、車輪が車体に対し上方あ
るいは下方へ運動する際、上下方向配置のショックアブ
ソーバで発生する減衰圧をリンク部材の車体支持部に設
けられた弾性体の液室へ導く液圧管を設け、この減衰圧
の一部を用いて弾性体を弾性変形させ、車輪をトー変化
させる変位を与える手段とした。
【0011】すなわち、車輪を回転自在に支持するアク
スル部材と、前記アクスル部材のトー角を規定すると共
に車体に弾性体を介して連結されているリンク部材と、
前記アクスル部材と車体との間に車両上下方向に配置さ
れているショックアブソーバと、前記弾性体の内部であ
って、リンク部材の軸方向変位を可能とする位置に形成
されている液室と、前記ショックアブソーバの液室と弾
性体の液室とを互いに連通し、車輪が車体に対し上方あ
るいは下方へ運動する際、ショックアブソーバで発生す
る減衰圧を弾性体の液室へ導く液圧管とを備えている。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0013】車両ロール運動に伴い車輪が車体に対し上
方あるいは下方へ運動する際、上下方向の力を受けるシ
ョックアブソーバが短縮あるいは伸長し、そのストロー
ク速度の大きさに応じて減衰力が発生する。
【0014】この減衰力の上昇時、中間位置にコントロ
ールアームが枢着されたロッカーアームにより力の方向
が垂直方向から水平方向に変換され、リンク部材の車体
支持部に設けられた弾性体を弾性変形させ、リンク部材
とリンク部材に連結されているアクスル部材を変位さ
せ、車輪をトー変化させる。
【0015】そして、弾性体の弾性限界に達する変位力
が得られる減衰力レベルに達すると、リンク部材及びア
クスル部材の変位が最大変位の状態のままとなり、その
後、上昇する減衰力は車輪からアクスル部材,リンク部
材及びロッカーアームを経過して入力される上下方向の
振動入力に対する減衰力となる。
【0016】そして、減衰力が低下し、リンク部材及び
アクスル部材の最大変位を維持できないレベルにまでな
ると、減衰力の低下にしたがってリンク部材及びアクス
ル部材は元の位置まで変位が戻される。
【0017】例えば、車両用サスペンション装置を後輪
に適用し、車体がロールするレーンチェンジ時等におい
て旋回外輪側の車輪がトーインとなるトー変化を与える
ようにすると、車両のヨー運動に対し位相進みのロール
アンダステア特性を得ることができる。
【0018】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0019】車両ロール運動に伴い車輪が車体に対し上
方あるいは下方へ運動する際、上下方向の力を受けるシ
ョックアブソーバが短縮あるいは伸長し、そのストロー
ク速度の大きさに応じてピストン室の一方に減衰圧が発
生する。
【0020】この減衰圧の上昇時、液圧管によりショッ
クアブソーバで発生する減衰圧を弾性体の液室へ導く
と、液室の膨張により弾性体を弾性変形させ、リンク部
材とリンク部材に連結されているアクスル部材を変位さ
せ、車輪をトー変化させる。
【0021】そして、弾性体の弾性限界に達する変位力
が得られる減衰圧レベルに達すると、リンク部材及びア
クスル部材の変位が最大変位の状態のままとなり、その
後、上昇する減衰圧は車輪からアクスル部材,リンク部
材及びロッカーアームを経過して入力される上下方向の
振動入力に対する減衰圧となる。
【0022】そして、減衰圧が低下し、リンク部材及び
アクスル部材の最大変位を維持できないレベルにまでな
ると、減衰圧の低下にしたがってリンク部材及びアクス
ル部材は元の位置まで変位が戻される。
【0023】例えば、車両用サスペンション装置を後輪
に適用し、車体がロールするレーンチェンジ時等におい
て旋回外輪側の車輪がトーインとなるトー変化を与える
ようにすると、車両のヨー運動に対し位相進みのロール
アンダステア特性を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0025】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0026】図1は請求項1記載の発明に対応する第1
実施例の車両用リヤサスペンション装置を示す斜視図で
ある。
【0027】第1実施例装置は、図外の車輪を回転自在
に支持するアクスル1(アクスル部材に相当)は、フロ
ントラテラルリンク2(リンク部材に相当),リヤラテ
ラルリンク3,テンションロッド4,アッパーアーム5
により車体に対し、揺動可能に支持されている。
【0028】前記フロントラテラルリンク2は、アクス
ル1のトー角を規定すると共に車体に円筒ブッシュ6
(弾性体に相当)を介して連結されている。
【0029】前記フロントラテラルリンク2の途中に
は、車両外側へ延びる水平アーム部7aと屈曲部7bを
介して車両上下方向に延びる垂直アーム部7cとを有す
るL字状のロッカーアーム7が枢着されている。
【0030】前記ロッカーアーム7の水平アーム部7a
の端部と車体との間には、車両上下方向に配置でショッ
クアブソーバ8が介装されている。このショックアブソ
ーバ8は、一般に知られるサスペンション装置並にわず
かに車両内側への傾斜角度(例えば、5°〜10°程
度)を持たせてある。
【0031】前記ロッカーアーム7の屈曲部7bの位置
と車体との間には、コントロールアーム9が介装されて
いて、車輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動する
際、平行リンク機構を構成するフロントラテラルリンク
2と共に揺動運動を可能としながら、ショックアブソー
バ8で発生する減衰力の方向を水平方向に変換するロッ
カーアーム7を介してフロントラテラルリンク2に対し
変位を与えるように、ロッカーアーム7の揺動支点を規
定している。
【0032】次に、作用を説明する。
【0033】図2は減衰力の発生がない静的な状態での
フロントラテラルリンク部のジオメトリを示す模式図で
あり、図3は減衰力の発生によりジオメトリが変化した
状態のフロントラテラルリンク部を示す模式図である。
【0034】図2に示す状態から車両ロール運動に伴い
の旋回外輪側の後輪が車体に対し上方(バウンド方向)
へ運動する際、上下方向の力を受けるショックアブソー
バ8が短縮され、その短縮速度の大きさに応じて減衰力
が発生する。
【0035】この減衰力の上昇時、屈曲部7bの支点a
にコントロールアーム9が枢着されたロッカーアーム7
により力の方向が減衰力作用点bによる垂直下方向から
リンク作用点cによる水平内側方向に変換され、フロン
トラテラルリンク2の車体支点dに設けられた円筒ブッ
シュ6を弾性変形させ、図3に示すように、フロントラ
テラルリンク2を車体支点dから車体支点d’というよ
うに車両内側に変位させる。
【0036】そして、このフロントラテラルリンク2に
連結点eにより連結されているアクスル1を連結点eか
ら連結点e’というように車両内側に変位させ、旋回外
輪側の後輪をトーイン方向にトー変化させる。
【0037】そして、円筒ブッシュ6の弾性限界に達す
る変位力が得られる減衰力レベルに達すると、フロント
ラテラルリンク2及びアクスル1の変位が最大変位の状
態のままとなり、その後、上昇する減衰力は旋回外輪側
の後輪からアクスル1,フロントラテラルリンク2及び
ロッカーアーム7を経過して入力される上下方向の振動
入力に対する減衰力となる。
【0038】そして、減衰力が低下し、フロントラテラ
ルリンク2及びアクスル1の最大変位を維持できないレ
ベルにまでなると、減衰力の低下にしたがってフロント
ラテラルリンク2及びアクスル1は元の位置まで変位が
戻される。
【0039】一方、車両ロール運動に伴いの旋回内輪側
の後輪が車体に対し下方(リバウンド方向)へ運動する
際、上下方向の力を受けるショックアブソーバ8が伸長
し、その伸長速度の大きさに応じて減衰力が発生する。
【0040】この減衰力の上昇時、屈曲部7bの支点a
にコントロールアーム9が枢着されたロッカーアーム7
により力の方向が減衰力作用点による垂直上方向からリ
ンク作用点による水平外側方向に変換され、フロントラ
テラルリンク2の車体支点dに設けられた円筒ブッシュ
6を弾性変形させ、フロントラテラルリンク2を車両外
側に変位させる。
【0041】そして、このフロントラテラルリンク2に
連結点eにより連結されているアクスル1を車両外側に
変位させ、旋回内輪側の後輪をトーアウト方向にトー変
化させる。
【0042】以上説明してきたトー変化は、アクスル1
の上下速度、すなわちショックアブソーバ8で発生する
減衰力に依存することになり、一種のコンプライアンス
ステアが発生する。つまり、図4に示すように、ショッ
クアブソーバ8で発生する減衰力に対しその減衰力の一
部がトー変化を起こさせるフロントラテラルリンク2へ
の変位力として使われることになる。このため、車両が
ロール運動を行なう時は、サスペンション部材の幾何学
的関係で決定されるロールステアが、図5の1点鎖線特
性で示すように生じ、本実施例によるステアが図5の点
線特性で示すように生じることになる。したがって、ロ
ール運動に伴うステア特性の変化の合計は、図5の実線
特性で示すようになり、車両のロール運動の過渡期には
旋回外輪側の後輪がトーインに旋回内輪側の後輪がトー
アウトというように、後輪舵角が同相に少し切られる同
相転舵に類似の作用を示し、ロール運動や幾何学的関係
で決定されるロールステアに対して擬似的な位相進みを
持ったロールアンダステア特性を得ることができる。
【0043】この結果、特にレーンチェンジ時等におい
て高い安定性を得ることができる。
【0044】次に、効果を説明する。
【0045】(1)車両用リヤサスペンション装置にお
いて、後輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動する
際、上下方向配置のショックアブソーバ8で発生する減
衰力の方向をロッカーアーム7及びコントロールアーム
9により水平方向に変換し、この減衰力の一部を用いて
円筒ブッシュ6を弾性変形させ、後輪をトー変化させる
変位を与える装置としたため、コスト,重量,スペース
等に関し有利であるただ1つのショックアブソーバ8を
用いながら、上下方向の振動入力に対する減衰性能を損
なわせることなく、車輪にトー変化を与える十分な力を
発生させることができる。
【0046】特に、旋回外輪側の後輪をトーインとし、
旋回内輪側の後輪をトーアウトとするトー変化させてい
ることで、旋回時やレーンチェンジ時等において安定な
位相進みを持ったロールアンダステア特性を得ることが
できる。
【0047】(2)ロッカーアーム7の支点aから減衰
力作用点bまでの長さ(a〜b)と支点aからリンク作
用点cまでの長さ(a〜c)の比によるレバー比により
減衰力:リンク変位力の関係を設定できるため、例え
ば、(a〜b)>(a〜c)とすることで位相進み応答
をはやめることができ、(a〜b)<(a〜c)とする
ことで位相進み応答を遅らせることができるというよう
に、ロッカーアーム7のレバー比の設定により位相進み
応答の調整を行なうことができる。
【0048】(第2実施例)まず、構成を説明する。
【0049】図6は請求項1記載の発明に対応する第2
実施例の車両用フロントサスペンション装置を示す斜視
図である。
【0050】第2実施例装置は、図外の車輪を回転自在
に支持するアクスル10(アクスル部材に相当)は、ロ
アリンク11(リンク部材に相当),アッパーリンク1
2により車体に対し、揺動可能に支持されている。ま
た、アクスル10には前輪を操舵するタイロッド13が
連結されている。
【0051】前記ロアリンク11は、アクスル10のト
ー角を規定すると共に車体に円筒ブッシュ14,15
(弾性体に相当)を介して連結されている。
【0052】前記ロアリンク11の途中には、第1実施
例と同様のL字状のロッカーアーム16が枢着され、該
ロッカーアーム16の水平アーム部の端部と車体との間
には、車両上下方向に配置でショックアブソーバ17が
介装されている。
【0053】前記ロッカーアーム16の屈曲位置と車体
との間には、コントロールアーム18が介装されてい
て、車輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動する際、
平行リンク機構が構成されるロアリンク11と共に揺動
運動を可能としながらロッカーアーム16の揺動支点を
規定している。
【0054】次に、作用を説明する。
【0055】車両ロール運動に伴いの旋回外輪側の前輪
が車体に対し上方(バウンド方向)へ運動する際、上下
方向の力を受けるショックアブソーバ17が短縮され、
その短縮速度の大きさに応じて減衰力が発生する。
【0056】この減衰力の上昇時、屈曲部にコントロー
ルアーム18が枢着されたロッカーアーム16により力
の方向が垂直下方向から水平内側方向に変換され、ロア
リンク11の車体支持部に設けられた円筒ブッシュ1
4,15を弾性変形させ、トーアウト方向にトー変化さ
せる。
【0057】一方、車両ロール運動に伴いの旋回内輪側
の前輪が車体に対し下方(リバウンド方向)へ運動する
際、上下方向の力を受けるショックアブソーバ17が伸
長し、その伸長速度の大きさに応じて減衰力が発生す
る。
【0058】この減衰力の上昇時、屈曲部にコントロー
ルアーム18が枢着されたロッカーアーム16により力
の方向が垂直上方向から水平外側方向に変換され、ロア
リンク11の車体支持部に設けられた円筒ブッシュ1
4,15を弾性変形させ、トーイン方向にトー変化させ
る。
【0059】したがって、車両のロール運動の過渡期に
は旋回外輪側の前輪がトーアウトに旋回内輪側の前輪が
トーインというように、前輪の舵角が少し切り戻される
逆相転舵に類似の作用を示し、第1実施例と同様に、ロ
ール運動や幾何学的関係で決定されるロールステアに対
して位相進みを持ったロールアンダステア特性を得るこ
とができる。なお、効果に関しては、第1実施例装置と
同様であるので説明を省略する。
【0060】(第3実施例)まず、構成を説明する。
【0061】図7は請求項2記載の発明に対応する第3
実施例の車両用リヤサスペンション装置を示す斜視図で
ある。
【0062】第3実施例装置は、図外の車輪を回転自在
に支持するアクスル20(アクスル部材に相当)は、フ
ロントラテラルリンク21(リンク部材に相当),リヤ
ラテラルリンク22,テンションロッド23により車体
に対し、揺動可能に支持されている。
【0063】前記フロントラテラルリンク21は、アク
スル1のトー角を規定すると共に車体に円筒ブッシュ2
4(弾性体に相当)を介して連結されている。
【0064】前記アクスル20と車体との間には、ショ
ックアブソーバ25が車両上下方向に配置されている。
【0065】前記円筒ブッシュ24には、フロントラテ
ラルリンク21の軸方向変位を可能とする車両内側位置
の内部に液室26が形成されている。
【0066】前記ショックアブソーバ25の短縮時に減
衰圧の発生により高圧となる液室には液圧管27が設け
られていて、この液圧管27は、円筒ブッシュ24の液
室36に導かれている。
【0067】次に、作用を説明する。
【0068】図8は減衰圧の発生がない静的な状態での
フロントラテラルリンク部のジオメトリを示す模式図で
あり、図3は減衰圧の発生によりジオメトリが変化した
状態のフロントラテラルリンク部を示す模式図である。
【0069】図8に示す状態から車両ロール運動に伴い
の旋回外輪側の後輪が車体に対し上方(バウンド方向)
へ運動する際、上下方向の力を受けるショックアブソー
バ25が短縮され、その短縮速度の大きさに応じて高圧
となる減衰圧が発生する。
【0070】この減衰圧の上昇時、この減衰圧は液圧管
27を介して円筒ブッシュ24の液室36に導かれ、フ
ロントラテラルリンク21の車体支持部に設けられた円
筒ブッシュ24の液室26を膨張させ、図9に示すよう
に、フロントラテラルリンク21を点線位置から実線位
置というように車両内側に変位させる。このフロントラ
テラルリンク21の車両内側変位に伴ってフロントラテ
ラルリンク21が連結されているアクスル29の前側を
車両内側に変位させ、旋回外輪側の後輪をトーイン方向
にトー変化させる。
【0071】そして、円筒ブッシュ24の弾性限界に達
する変位が得られる減衰圧レベルに達すると、フロント
ラテラルリンク21及びアクスル20の変位が最大変位
の状態のままとなり、その後、上昇する減衰圧は旋回外
輪側の後輪からアクスル20を経過して入力される上下
方向の振動入力に対する減衰圧となる。
【0072】そして、減衰圧が低下し、フロントラテラ
ルリンク21及びアクスル20の最大変位を維持できな
いレベルにまでなると、減衰圧の低下にしたがってフロ
ントラテラルリンク21及びアクスル20は元の位置ま
で変位が戻される。
【0073】一方、車両ロール運動に伴いの旋回内輪側
の後輪が車体に対し下方(リバウンド方向)へ運動する
際、上下方向の力を受けるショックアブソーバ25が伸
長し、その伸長速度の大きさに応じて低圧となる減衰圧
が発生する。
【0074】この減衰圧の低下時、この減衰圧により円
筒ブッシュ24の液室26の液圧は液圧管27を介して
ショックアブソーバ25の液室に導かれ、フロントラテ
ラルリンク21の車体支持部に設けられた円筒ブッシュ
24の液室26を縮小させ、フロントラテラルリンク2
1を車両外側に変位させる。このフロントラテラルリン
ク21の車両外側変位に伴ってフロントラテラルリンク
21が連結されているアクスル29の前側を車両外側に
変位させ、旋回内輪側の後輪をトーアウト方向にトー変
化させる。ただし、このトーアウト変化量は旋回外輪側
の後輪でのトーイン変化量より少なくなるが、ロールが
発生する旋回時等には、輪荷重の高い旋回外輪側のステ
ア特性が主たるステア特性の決定要素となる。
【0075】以上説明してきたトー変化は、アクスル2
0の上下速度、すなわちショックアブソーバ25で発生
する減衰圧に依存することになり、一種のコンプライア
ンスステアが発生する。つまり、第1実施例装置の図4
に示す特性で減衰力を減衰圧に置き換えた特性を示し、
第1実施例装置の図5と同様に、車両のロール運動の過
渡期には旋回外輪側の後輪がトーインに旋回内輪側の後
輪がトーアウトというように、後輪舵角が同相に少し切
られる同相転舵に類似の作用を示し、ロール運動や幾何
学的関係で決定されるロールステアに対して擬似的な位
相進みを持ったロールアンダステア特性を得ることがで
きる。
【0076】この結果、特にレーンチェンジ時等におい
て高い安定性を得ることができる。
【0077】次に、効果を説明する。
【0078】(1)車両用リヤサスペンション装置にお
いて、後輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動する
際、上下方向配置のショックアブソーバ25で発生する
減衰圧をフロントラテラルリンク21の車体支持部に設
けられた円筒ブッシュ24の液室26へ導く液圧管27
を設け、この減衰圧の一部を用いて円筒ブッシュ24を
弾性変形させ、後輪をトー変化させる変位を与える装置
としたため、コスト,重量,スペース等に関し有利であ
るただ1つのショックアブソーバ25を用いながら、上
下方向の振動入力に対する減衰性能を損なわせることな
く、車輪にトー変化を与える十分な力を発生させること
ができる。
【0079】(2)円筒ブッシュ24に液室26を形成
し、この液室26へ導く液圧管27を設けただけで、新
たにリンク部材等を付加することのない構成であるた
め、既存のサスペンションに対し、スペースレイアウト
等の大幅な設計変更を行なうことなく、容易に適用する
ことができる。
【0080】(第4実施例)まず、構成を説明する。
【0081】図10は請求項2記載の発明に対応する第
4実施例の車両用リヤサスペンション装置を示す斜視図
である。
【0082】第4実施例装置は、図外の車輪を回転自在
に支持するアクスル30(アクスル部材に相当)は、連
結リンク31を有するロアリンク32,フロントラテラ
ルリンク33,リヤラテラルリンク34(リンク部材に
相当)により車体に対し、揺動可能に支持されている。
【0083】前記リヤラテラルリンク34は、アクスル
30のトー角を規定すると共に車体に円筒ブッシュ35
(弾性体に相当)を介して連結されている。
【0084】前記アクスル30と車体との間には、ショ
ックアブソーバ36が車両上下方向に配置されている。
【0085】前記円筒ブッシュ35には、その内部であ
って、リヤラテラルリンク34の軸方向変位を可能とす
る車両外側位置に液室37が形成されている。
【0086】前記ショックアブソーバ36の短縮時に減
衰圧の発生により高圧となる液室には液圧管38が設け
られていて、この液圧管38は、円筒ブッシュ35の液
室37に導かれている。
【0087】次に、作用を説明する。
【0088】図11は減衰圧の発生がない静的な状態で
のリヤラテラルリンク部のジオメトリを示す模式図であ
り、図12は減衰圧の発生によりジオメトリが変化した
状態のリヤラテラルリンク部を示す模式図である。
【0089】図11に示す状態から車両ロール運動に伴
いの旋回外輪側の後輪が車体に対し上方(バウンド方
向)へ運動する際、上下方向の力を受けるショックアブ
ソーバ36が短縮され、その短縮速度の大きさに応じて
高圧となる減衰圧が発生する。
【0090】この減衰圧の上昇時、この減衰圧は液圧管
38を介して円筒ブッシュ35の液室37に導かれ、リ
ヤラテラルリンク34の車体支持部に設けられた円筒ブ
ッシュ35の液室37を膨張させ、図12に示すよう
に、リヤラテラルリンク34を点線位置から実線位置と
いうように車両外側に変位させてトーイン方向にトー変
化させる。
【0091】一方、車両ロール運動に伴いの旋回内輪側
の後輪が車体に対し下方(リバウンド方向)へ運動する
際、上下方向の力を受けるショックアブソーバ36が伸
長し、その伸長速度の大きさに応じて低圧となる減衰圧
が発生する。
【0092】この減衰圧の低下時、この減衰圧により円
筒ブッシュ35の液室37の液圧は液圧管37を介して
ショックアブソーバ36の液室に導かれ、リヤラテラル
リンク34の車体支持部に設けられた円筒ブッシュ35
の液室37を縮小させ、リヤラテラルリンク34を車両
内側に変位させてトーアウト方向にトー変化させる。
【0093】したがって、第3実施例と同様に、ロール
運動や幾何学的関係で決定されるロールステアに対して
位相進みを持ったロールアンダステア特性を得ることが
できる。なお、効果に関しては、第3実施例装置と同様
であるので説明を省略する。
【0094】(第5実施例)まず、構成を説明する。
【0095】図13は請求項2記載の発明に対応する第
5実施例の車両用フロントサスペンション装置を示す斜
視図である。
【0096】第5実施例装置は、図外の車輪を回転自在
に支持するアクスル40(アクスル部材に相当)は、ア
ッパーリンク41,ロアリンク42(リンク部材に相
当)により車体に対し、揺動可能に支持されている。ま
た、アクスル40には前輪を操舵するタイロッド43が
連結されている。
【0097】前記ロアルリンク42は、アクスル40の
トー角を規定すると共に車体に円筒ブッシュ44,45
(弾性体に相当)を介して連結されている。
【0098】前記アクスル40と車体との間には、ショ
ックアブソーバ46が車両上下方向に配置されている。
【0099】前記円筒ブッシュ44には、ロアリンク4
2の前側を軸方向変位を可能とする車両外側位置の内部
に液室47が形成されている。
【0100】前記ショックアブソーバ46の短縮時に減
衰圧の発生により高圧となる液室には液圧管48が設け
られていて、この液圧管48は、円筒ブッシュ44の液
室47に導かれている。
【0101】次に、作用を説明する。
【0102】車両ロール運動に伴いの旋回外輪側の前輪
が車体に対し上方(バウンド方向)へ運動する際、上下
方向の力を受けるショックアブソーバ46が短縮され、
その短縮速度の大きさに応じて高圧となる減衰圧が発生
する。
【0103】この減衰圧の上昇時、この減衰圧は液圧管
48を介して円筒ブッシュ44の液室47に導かれ、ロ
アリンク42の車体支持部のうち前側に設けられた円筒
ブッシュ44の液室47を膨張させ、図12と同様に、
ロアリンク42の前側を車両外側に変位させてトーアウ
ト方向にトー変化させる。
【0104】一方、車両ロール運動に伴いの旋回内輪側
の前輪が車体に対し下方(リバウンド方向)へ運動する
際、上下方向の力を受けるショックアブソーバ46が伸
長し、その伸長速度の大きさに応じて低圧となる減衰圧
が発生する。
【0105】この減衰圧の低下時、この減衰圧により円
筒ブッシュ44の液室47の液圧は液圧管48を介して
ショックアブソーバ46の液室に導かれ、ロアリンク4
2の車体支持部のうち前側に設けられた円筒ブッシュ4
4の液室47を縮小させ、ロアリンク42を車両外側に
変位させてトーイン方向にトー変化させる。
【0106】したがって、車両のロール運動の過渡期に
は旋回外輪側の前輪がトーアウトに旋回内輪側の前輪が
トーインというように、前輪の舵角が少し切り戻される
逆相転舵に類似の作用を示し、第2実施例と同様に、ロ
ール運動や幾何学的関係で決定されるロールステアに対
して位相進みを持ったロールアンダステア特性を得るこ
とができる。
【0107】なお、効果に関しては、第3実施例装置と
同様であるので説明を省略する。
【0108】(第6実施例)まず、構成を説明する。
【0109】図14は請求項2記載の発明に対応する第
6実施例の車両用フロントサスペンション装置を示す斜
視図である。
【0110】第6実施例装置は、図外の車輪を回転自在
に支持するアクスル50(アクスル部材に相当)は、ア
ッパーリンク51,ロアリンク52により車体に対し、
揺動可能に支持されている。また、アクスル50には前
輪を操舵するタイロッド53が連結されている。
【0111】前記アクスル50と車体との間には、ショ
ックアブソーバ54が車両上下方向に配置されている。
【0112】前記タイロッド53が設けられるラックハ
ウジング59はラックインシュレータ55(弾性体に相
当)を介して車体にラックインシュレータブラケット5
6により支持されていて、その内部には、アクスル50
の前側を変位させるべく液室57が形成されている。
【0113】前記ショックアブソーバ54の短縮時に減
衰圧の発生により高圧となる液室には液圧管58が設け
られていて、この液圧管58は前記液室57に導かれて
いる。尚、左右のフロントサスペンション装置から1つ
のラックハウジング59を支持する2つのインシュレー
タに対して同様の構造を持つ。
【0114】次に、作用を説明する。
【0115】図15に示す通常の状態から車両ロール運
動に伴いの旋回外輪側の前輪が車体に対し上方(バウン
ド方向)へ運動する際、上下方向の力を受けるショック
アブソーバ54が短縮され、その短縮速度の大きさに応
じて高圧となる減衰圧が発生する。一方、旋回内輪側の
ショックアブソーバ54’はリバウンド運動により伸長
し、その伸長速度の大きさに応じて低圧となる減衰圧が
発生する。
【0116】このロール時、旋回外輪側の液室57は上
昇する減衰圧が液圧管58から導かれて膨張し(図1
6)、旋回内輪側の液室57’からは液圧管58’を介
して液が抜かれ縮小し、ラックハウジング59を旋回外
輪側へ変位させる。これにより、旋回外輪側の前輪はト
ーアウト方向にトー変化し、旋回内輪側の前輪はトーイ
ン方向にトー変化する。
【0117】したがって、第5実施例と同様に、ロール
運動や幾何学的関係で決定されるロールステアに対して
位相進みを持ったロールアンダステア特性を得られる。
【0118】また、両輪同相のバウンドモードやリバウ
ンドモードを考えると、この場合には、左右の液室5
7,57’に同じ減衰圧がかかることで、ラックハウジ
ング59は中立位置を保ち、トー変化を生じない。
【0119】以上のように、この第6実施例にあって
は、第3実施例の効果に加え、車両のバウンド・リバウ
ンドモード(両輪同相)に対してはトー変化せず、車両
のロールモード(両輪逆相)に対してのみトー変化する
というより好ましい特性を得ることができる。
【0120】(第7実施例)まず、構成を説明する。
【0121】図17は請求項2記載の発明に対応する第
7実施例の車両用サスペンション装置を示す斜視図であ
る。
【0122】この第7実施例装置は、基本的構成は第3
実施例と同様であるが、第3実施例装置がリヤサスペン
ションのショックアブソーバの液室から液圧管27を円
筒ブッシュ24の液室26に導いたのに対し、フロント
サスペンションのショックアブソーバ60から液圧管2
7を円筒ブッシュ24の液室26に導いた点で異なる。
第3実施例と同様の構成は同一符号を付して説明を省略
する。
【0123】次に、作用を説明する。
【0124】旋回時やレーンチェンジ時で車体がロール
する場合、前輪が後輪より先にロールする。特に、オー
プンカー等のように車体剛性が比較的低い車両ではその
傾向が大となる。
【0125】そこで、先にロールする前輪側のフロント
サスペンションのショックアブソーバ60,60’によ
り発生した減衰圧を液圧管27,27’を介してリヤサ
スペンションの円筒ブッシュ24,24’の液室26,
26’に導くことで、後輪を遅れなくトー変化させるこ
とができることになる。なお、トー変化の作用に関して
は第3実施例と同様であるので説明を省略する。
【0126】以上のように、この第7実施例にあって
は、第3実施例の効果に加え、車体ロールの発生に対し
て遅れなく位相進みを持ったロールアンダステア特性を
得ることができ、特に車体剛性が比較的低いオープンカ
ー等の車両で操縦安定性を向上させることができる。
【0127】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0128】例えば、液圧管は、ショックアブソーバの
減衰圧を直接的に弾性体の液室へ導くものではなく、ス
トッパにより最大変位量が規制されるフリーピストンを
介して間接的に減衰圧を導く様構成してもよい。これに
より、弾性体側の失陥時でもショックアブソーバ側の液
の流出を防止でき、減衰機能を確保することができる。
【0129】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、アク
スル部材のトー角を規定すると共に車体に弾性体を介し
て連結されているリンク部材を有する車両用サスペンシ
ョン装置において、車輪が車体に対し上方あるいは下方
へ運動する際、上下方向配置のショックアブソーバで発
生する減衰力の方向をロッカーアーム及びコントロール
アームにより水平方向に変換し、この減衰力の一部を用
いて弾性体を弾性変形させ、車輪をトー変化させる変位
を与える手段としたため、コスト,重量,スペース等に
関し有利であるただ1つのショックアブソーバを用いな
がら、上下方向の振動入力に対する減衰性能を損なわせ
ることなく、車輪にトー変化を与える十分な力を発生さ
せることができるという効果が得られる。
【0130】請求項2記載の本発明にあっては、アクス
ル部材のトー角を規定すると共に車体に弾性体を介して
連結されているリンク部材を有する車両用サスペンショ
ン装置において、車輪が車体に対し上方あるいは下方へ
運動する際、上下方向配置のショックアブソーバで発生
する減衰圧をリンク部材の車体支持部に設けられた弾性
体の液室へ導く液圧管を設け、この減衰圧の一部を用い
て弾性体を弾性変形させ、車輪をトー変化させる変位を
与える手段としたため、コスト,重量,スペース等に関
し有利であるただ1つのショックアブソーバを用いなが
ら、上下方向の振動入力に対する減衰性能を損なわせる
ことなく、車輪にトー変化を与える十分な力を発生させ
ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の車両用リヤサスペンション装置を
示す斜視図である。
【図2】第1実施例装置で減衰力の発生がない静的な状
態でのフロントラテラルリンク部のジオメトリを示す模
式図である。
【図3】第1実施例装置で減衰力の発生によりジオメト
リが変化した状態のフロントラテラルリンク部を示す模
式図である。
【図4】第1実施例装置でショックアブソーバで発生す
る減衰力特性とリンク変位力特性を示す図である。
【図5】第1実施例装置でロール運動に伴うステア特性
の変化特性を示す図である。
【図6】第2実施例の車両用フロントサスペンション装
置を示す斜視図である。
【図7】第3実施例の車両用リヤサスペンション装置を
示す斜視図である。
【図8】第3実施例装置で減衰圧の発生がない静的な状
態でのフロントラテラルリンク部のジオメトリを示す模
式図である。
【図9】第3実施例装置で減衰圧の発生によりジオメト
リが変化した状態のフロントラテラルリンク部を示す模
式図である。
【図10】第4実施例の車両用リヤサスペンション装置
を示す斜視図である。
【図11】第4実施例装置で減衰圧の発生がない静的な
状態でのリヤラテラルリンク部のジオメトリを示す模式
図である。
【図12】第4実施例装置で減衰圧の発生によりジオメ
トリが変化した状態のリヤラテラルリンク部を示す模式
図である。
【図13】第5実施例の車両用フロントサスペンション
装置を示す斜視図である。
【図14】第6実施例の車両用フロントサスペンション
装置を示す斜視図である。
【図15】第6実施例装置で減衰圧の発生がない静的な
状態でのラックハウジング部のジオメトリを示す模式図
である。
【図16】第6実施例装置で減衰圧の発生によりジオメ
トリが変化した状態のラックハウジング部を示す模式図
である。
【図17】第7実施例の車両用サスペンション装置を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 アクスル(アクスル部材) 2 フロントラテラルリンク(リンク部材) 3 リヤラテラルリンク 4 テンションロッド 5 アッパーアーム 6 円筒ブッシュ(弾性体) 7 ロッカーアーム 8 ショックアブソーバ 9 コントロールリンク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転自在に支持するアクスル部材
    と、 前記アクスル部材のトー角を規定すると共に車体に弾性
    体を介して連結されているリンク部材と、 前記アクスル部材あるいはリンク部材に枢着されている
    ロッカーアームと、 前記ロッカーアームの一端部と車体との間に介装され、
    車両上下方向に配置されているショックアブソーバと、 前記ロッカーアームの中間位置と車体との間に介装さ
    れ、車輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動する際、
    ショックアブソーバで発生する減衰力の方向を水平方向
    に変換するロッカーアームを介してアクスル部材あるい
    はリンク部材に変位を与えるコントロールアームと、 を備えていることを特徴とする車両用サスペンション装
    置。
  2. 【請求項2】 車輪を回転自在に支持するアクスル部材
    と、 前記アクスル部材のトー角を規定すると共に車体に弾性
    体を介して連結されているリンク部材と、 前記アクスル部材と車体との間に車両上下方向に配置さ
    れているショックアブソーバと、 前記弾性体の内部であって、リンク部材の軸方向変位を
    可能とする位置に形成されている液室と、 前記ショックアブソーバの液室と弾性体の液室とを互い
    に連通し、車輪が車体に対し上方あるいは下方へ運動す
    る際、ショックアブソーバで発生する減衰圧を弾性体の
    液室へ導く液圧管と、 を備えていることを特徴とする車両用サスペンション装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030021462A (ko) * 2001-09-06 2003-03-15 현대자동차주식회사 차량용 현가장치
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