JP2007099234A - ロール抑制装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転舵時の応答性を向上しつつサスペンションのバネを小さく設定可能とすることを課題としている。
【解決手段】車輪2を回転自在に支持するアクスル3と、車幅方向に延在してアクスル3を上下揺動可能に車体1に連結するサスペンションアーム6とを備えた車両に設けられる。上記サスペンションアーム6と上下方向にオフセットした位置で車幅方向に延び、車体1のロールに伴い車幅方向における車体1とアクスル3との距離が所定以上接近若しくは離隔すると、当該車体1とアクスル3の車幅方向への相対変位を抑制する反力を発生することで車体1のロール方向変位を抑制するロール抑制装置7を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】車輪2を回転自在に支持するアクスル3と、車幅方向に延在してアクスル3を上下揺動可能に車体1に連結するサスペンションアーム6とを備えた車両に設けられる。上記サスペンションアーム6と上下方向にオフセットした位置で車幅方向に延び、車体1のロールに伴い車幅方向における車体1とアクスル3との距離が所定以上接近若しくは離隔すると、当該車体1とアクスル3の車幅方向への相対変位を抑制する反力を発生することで車体1のロール方向変位を抑制するロール抑制装置7を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車体のロール方向の抑制を行う技術に関する。
車両のロール剛性を変更可能な装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。この技術では、ステアリングホイールの操舵角が大きくなる程、ショックアブソーバの剛性が大きくなるように制御することで、操舵角が大きい場合にロール剛性を大きくするものである。
特開平8-53007号公報
ここで、軸を上下に向けて車輪と車体との間に配置されるショックアブソーバ及びサスペンションスプリングを備えたサスペンションを考えた場合、サスペンションスプリング及びショックアブソーバの剛性と減衰力は、乗り心地のためには小さく設定することが望ましいが、一方で、転舵時の応答性(ステアリングホイールを切った後に、実際に回頭が始まるまでの応答時間)を早くするためには、上記剛性及び減衰力を大きく設定する(これによりロール剛性が大きくなる。)ことが望ましく、両者はトレードオフの関係があると、従来、認識されている。
そして、上記従来の構成では、ロール剛性を大きくするためのショックアブソーバの剛性を大きくすることは、乗り心地に影響が出て、やはり上記トレードオフの関係を有する。
さらに、特許文献1の技術では、ロール剛性を調整するために、コントローラやセンサ、駆動装置を必要とするものである。
本発明は、このような点に着目してなされたもので、転舵時の応答性を向上しつつサスペンションのバネを小さく設定可能とすることを課題としている。
さらに、特許文献1の技術では、ロール剛性を調整するために、コントローラやセンサ、駆動装置を必要とするものである。
本発明は、このような点に着目してなされたもので、転舵時の応答性を向上しつつサスペンションのバネを小さく設定可能とすることを課題としている。
発明者らが鋭意検討した所、転舵時の応答性悪化の主要因は、転舵時の車体のロール方向変位が、車体の車両横方向の運動エネルギーを消費して、ヨーイングに関係するZ軸(上下軸)周りの慣性モーメントに影響が生じるためであることを発見した。
そして、上記特許文献1においては、転舵角度が小さい場合にはロール剛性は小さい。しかし、例えば、転舵角度が小さくても車速が高い場合には、車両横加速度が大きいため、車体のロール方向変位が大きく、特許文献1では転舵時の応答性が悪化する。
そして、上記特許文献1においては、転舵角度が小さい場合にはロール剛性は小さい。しかし、例えば、転舵角度が小さくても車速が高い場合には、車両横加速度が大きいため、車体のロール方向変位が大きく、特許文献1では転舵時の応答性が悪化する。
そのようなことを考慮し、本発明は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、車幅方向に延在して車輪支持部材を上下揺動可能に車体に連結する1又は2以上のサスペンションアームとを備えたサスペンションを備える車両に対し、
車体が所定以上ロールすると、車体と車輪との間の車幅方向への相対変位を抑制する反力を発生することで車体のロール方向変位を抑制するロール抑制装置を設けたものである。
車体が所定以上ロールすると、車体と車輪との間の車幅方向への相対変位を抑制する反力を発生することで車体のロール方向変位を抑制するロール抑制装置を設けたものである。
本発明によれば、サスペンションを構成するショックアブソーバやサスペンションスプリングとは別に、車体のロール方向変位を抑制することで転舵時の応答性の向上を実現できる。
この結果、サスペンションスプリングやショックアブソーバの剛性・減衰性の適切な設計とは別に転舵時の応答性を向上させることが可能となる。
この結果、サスペンションスプリングやショックアブソーバの剛性・減衰性の適切な設計とは別に転舵時の応答性を向上させることが可能となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の車両構成を示す車両前方からみた概要構成図である。符号1は車体を示し、符号2は車輪を示す。なお、ロール抑制装置が設置されるのは、前輪側でも良いし、後輪側でも良く、前後4輪側の全部に対して設けても良い。
左右の車輪2は、車輪支持部材であるアクスル3に回転自在に支持されている。そのアクスル3は、車幅方向に延びるロアリンクからなるサスペンションアーム6で車体1に連結されて、車体1に対し上下方向に揺動可能となっている。
図1は、本実施形態の車両構成を示す車両前方からみた概要構成図である。符号1は車体を示し、符号2は車輪を示す。なお、ロール抑制装置が設置されるのは、前輪側でも良いし、後輪側でも良く、前後4輪側の全部に対して設けても良い。
左右の車輪2は、車輪支持部材であるアクスル3に回転自在に支持されている。そのアクスル3は、車幅方向に延びるロアリンクからなるサスペンションアーム6で車体1に連結されて、車体1に対し上下方向に揺動可能となっている。
また、上記アクスル3に下端部を連結したショックアブソーバ4が、上方に延び、その上端部を車体1に連結している。符号5はサスペンションスプリングである。このショックアブソーバ4及びサスペンションスプリング5の下部は、サスペンションアーム6に連結しても良い。
また、上記サスペンションアーム6と上下にオフセットした位置に、ロール抑制装置7が配置されている。図1では、サスペンションアーム6の上方に配置した場合を例示している。
また、上記サスペンションアーム6と上下にオフセットした位置に、ロール抑制装置7が配置されている。図1では、サスペンションアーム6の上方に配置した場合を例示している。
このロール抑制装置7は、図2に示すように、連結部材11が車幅方向に延在し、その内端部が車体1に対し第1連結部14を介して上下に揺動可能に連結すると共に、外端部が第2連結部15を介してアクスル3に連結している。
上記連結部材11は、軸を車幅方向に向けるシリンダ装置8を本体とし、そのシリンダ装置8を構成するシリンダチューブ8aの底部が第1連結部14であるボールジョイントを介して車体1に連結している。シリンダチューブ8aは車幅方向外方に延び、そのシリンダチューブ8aの前端部から、ピストンロッド8bが車幅方向外方に向けて突出している。そのピストンロッド8bの先端部には、ボールジョイントからなる中間連結部13を介して、第1延長リンク9の内端部が連結している。すなわち、ピストンロッド8bと第1延長リンク9とは、中間連結部13によって少なくとも上下方向に屈曲自在に連結される。
上記連結部材11は、軸を車幅方向に向けるシリンダ装置8を本体とし、そのシリンダ装置8を構成するシリンダチューブ8aの底部が第1連結部14であるボールジョイントを介して車体1に連結している。シリンダチューブ8aは車幅方向外方に延び、そのシリンダチューブ8aの前端部から、ピストンロッド8bが車幅方向外方に向けて突出している。そのピストンロッド8bの先端部には、ボールジョイントからなる中間連結部13を介して、第1延長リンク9の内端部が連結している。すなわち、ピストンロッド8bと第1延長リンク9とは、中間連結部13によって少なくとも上下方向に屈曲自在に連結される。
その第1延長リンク9の外端部は、軸方向つまり車幅方向にのみ所定のガタを許容した状態で第2延長リンク10に連結している。上記ガタの許容がガタ手段である。図2では、第2延長リンク10の内端部に軸を車幅方向に向けた円筒状の空洞部10aを形成し、その空洞部10a内にピストンロッド8b先端部に形成した円筒状の大径部9aを差し込んでガタ手段を形成した場合を例示している。そして、車両が停止した中立状態では、空洞部10aと大径部9aとは車幅方向の両側に所定の間隙を有する。その間隙で形成される上記軸方向のガタの量は、車体1がロールを生じていない状態において、車輪2がバウンド・リバウンドすることでロール抑制装置7の設置位置間における車体1に対する車輪2の車幅方向への相対変位量を吸収できるだけの隙間に設定されている。
また、上該第2延長リンク10は、アクスル3に対し、上下方向にスライド可能に連結している。そのスライド機構は、アクスル3に対し、上下に延びる棒体などからなる案内部12が設けられ、上記第2延長リンク10の外端部(軸を上下に向けた筒部)は、その案内部12に沿って上下方向にのみ移動可能に当該案内部12に支持されている。
ここで、上記シリンダ装置8、第1及び第2延長リンク9,10が連結部材11を構成し、上記第2延長リンク10の外端部側及び案内部12によって第2連結部15が構成されている。上記構成の第2連結部15によって、連結部材11は、少なくとも上下方向には揺動が不能な状態となっている。なお、上記第2連結部15について、案内部12材を円柱状とし、第2延長リンク10の外端部を円筒状部材として左右方向への揺動が可能となっていても良い。
ここで、上記シリンダ装置8、第1及び第2延長リンク9,10が連結部材11を構成し、上記第2延長リンク10の外端部側及び案内部12によって第2連結部15が構成されている。上記構成の第2連結部15によって、連結部材11は、少なくとも上下方向には揺動が不能な状態となっている。なお、上記第2連結部15について、案内部12材を円柱状とし、第2延長リンク10の外端部を円筒状部材として左右方向への揺動が可能となっていても良い。
次に、上記構成の動作及び作用・効果について説明する。
上記構成では、路面からの上下方向入力に対しては、サスペンションを構成するショックアブソーバ4及びサスペンションスプリング5で受け、旋回時における車体1のロール方向の抑制は、バネ下になるアクスル3と車体1との間に設けた上記ロール抑制装置7のシリンダ装置8(減衰手段)によって行われる。
上記構成では、路面からの上下方向入力に対しては、サスペンションを構成するショックアブソーバ4及びサスペンションスプリング5で受け、旋回時における車体1のロール方向の抑制は、バネ下になるアクスル3と車体1との間に設けた上記ロール抑制装置7のシリンダ装置8(減衰手段)によって行われる。
次に、上記ロール抑制装置7の動作を説明する。
車両が直進走行時に、路面凹凸による上下入力が作用して、車輪2が上下方向にバウンド・リバウンドすると、そのバウンド・リバウンドに伴い第2延長リンク10が案内部12に沿って移動することで、上下方向の移動に対して抵抗しない。また、バウンド・リバウンドに伴い、ロール抑制装置7の設置位置における第1連結部14と第2連結部15との間の車幅方向距離が若干変動するが、上記ガタ部分で吸収されてシリンダ装置8に軸方向の力が入力されない。この結果、ロール抑制装置7は、サスペンションの上下方向の剛性及び減衰力には、なんら抵抗も反力も発生しないか、その抵抗及び反力は大幅に小さい。
車両が直進走行時に、路面凹凸による上下入力が作用して、車輪2が上下方向にバウンド・リバウンドすると、そのバウンド・リバウンドに伴い第2延長リンク10が案内部12に沿って移動することで、上下方向の移動に対して抵抗しない。また、バウンド・リバウンドに伴い、ロール抑制装置7の設置位置における第1連結部14と第2連結部15との間の車幅方向距離が若干変動するが、上記ガタ部分で吸収されてシリンダ装置8に軸方向の力が入力されない。この結果、ロール抑制装置7は、サスペンションの上下方向の剛性及び減衰力には、なんら抵抗も反力も発生しないか、その抵抗及び反力は大幅に小さい。
一方、ステアリングホイールが操舵されて車両旋回によって車体1がロールすると、旋回外輪側にあっては、図4のように、車輪2がバウンドしつつ、車体1がアクスル3に接近することで、図3のように、上記ガタが詰められて第2延長リンク10から第1延長リンク9に直接力が伝達可能な状態となって力がシリンダ装置8に伝達可能となり、さらに車体1がアクスル3に接近しようとすると、その接近に対して反力を発生してそれ以上の接近を抑制することで車体1のロール方向変位が抑制される。ロール方向変位が抑制されることで、転舵時の車体1のロール方向変位に伴う、車両横方向の運動エネルギーが抑えられる結果、転舵時の応答性を向上させることが出来る。
ここで、旋回外輪側の荷重の方が大きいため、旋回外輪側のロール抑制装置7で、車体1のロール方向変位の抑制が主として行われるが、旋回内輪においても、車輪2がリバウンドしつつ、車体1のロールでアクスル3に対して車体1が離れる方向に移動することで、ピストンロッド8bが伸長する方向の軸力が、シリンダ装置8に掛かる結果、ロール方向変位を抑制する。
ここで、ロール抑制装置7をロアアームであるサスペンションアーム6よりも下方に配置する等、上記ロール抑制装置7の取付け位置によっては、旋回外輪側で連結部材11が伸長する方向の力が作用する可能性があるが、上述のような作用で、車体1のロール方向変位を抑制する。
なお、本実施形態のロール抑制装置7は、上記車輪2が操向輪の場合には、車輪2の転舵に伴いピストンロッド8bと第1延長リンク9との中間連結部13が追従して前後方向に折れ曲がることで、無用な負荷がロール抑制装置7に掛かることが回避されている。もっとも、中間連結部13を上下方向にのみ屈曲可能として、他の部分で転舵に伴う変動を吸収するようにしても良い。
なお、本実施形態のロール抑制装置7は、上記車輪2が操向輪の場合には、車輪2の転舵に伴いピストンロッド8bと第1延長リンク9との中間連結部13が追従して前後方向に折れ曲がることで、無用な負荷がロール抑制装置7に掛かることが回避されている。もっとも、中間連結部13を上下方向にのみ屈曲可能として、他の部分で転舵に伴う変動を吸収するようにしても良い。
以上のように、上記ロール抑制装置7は、車体1のロール方向変位の抑制以外には反力も抵抗も発生しないので、例えば、サスペンションの剛性及び減衰力を弱く設定して乗り心地を確保しつつ、上記ロール抑制装置7で車体1のロール方向変位を抑制して転舵時の応答性向上を図ることが出来る。
ここで、連結部材11のアクスル3と連結する第2連結部15を上下にスライド可能なスライド機構を設けているが、当該スライダ機構は無くても良い。スライダ機構を設けた方が、車輪2がバウンド・リバウンドしても、その上下入力が連結部材11に作用することを低減することができる。また、車輪2がバウンド・リバウンドした際に、連結部材11の外端部の上下変位量を小さく設定できることから、上記ガタ手段のガタ量を小さく設定できる。また、車体1のロール時における車輪2のバウンド・リバウンドによる上下入力への抵抗を小さくする役割も有する。
ここで、連結部材11のアクスル3と連結する第2連結部15を上下にスライド可能なスライド機構を設けているが、当該スライダ機構は無くても良い。スライダ機構を設けた方が、車輪2がバウンド・リバウンドしても、その上下入力が連結部材11に作用することを低減することができる。また、車輪2がバウンド・リバウンドした際に、連結部材11の外端部の上下変位量を小さく設定できることから、上記ガタ手段のガタ量を小さく設定できる。また、車体1のロール時における車輪2のバウンド・リバウンドによる上下入力への抵抗を小さくする役割も有する。
また、本実施形態では、第2連結部15を上下への揺動が不能な状態にしているので、車体1のロール時における旋回外輪側では、連結点が下側に曲がり、反力を発生するシリンダ装置8の軸の上下方向への傾斜が車体1のロールに応じて強くなり、より有効にロール方向変位への抑制のための反力を発生するが可能となる。
ここで、第1連結部14側を上下方向に揺動不能な構成とし、第2連結部15側を上下方向に揺動可能な構成としても良い。例えば図5のように、上記連結部材11の配置を反転させて、シリンダチューブ8a側をアクスル3にボールジョイントを介して揺動自在に連結し、第2延長リンク10側を車体1に上下方向への揺動不能な状態で連結してもよい。ただし、質量が大きいシリンダ装置8は、変位が小さな車体1側に設ける方が望ましい。上下変位が大きなアクスル3側にシリンダ装置8を配置すると、バネ下重量が増加し、慣性力によってサスペンションの路面追従性が悪化する。図5では、スライダ機構がない場合を例示しているが、第2延長リンク10と車体1と間、若しくはシリンダチューブ8aとアクスル3との間の一方に上記スライダ機構を設けても良い。
ここで、第1連結部14側を上下方向に揺動不能な構成とし、第2連結部15側を上下方向に揺動可能な構成としても良い。例えば図5のように、上記連結部材11の配置を反転させて、シリンダチューブ8a側をアクスル3にボールジョイントを介して揺動自在に連結し、第2延長リンク10側を車体1に上下方向への揺動不能な状態で連結してもよい。ただし、質量が大きいシリンダ装置8は、変位が小さな車体1側に設ける方が望ましい。上下変位が大きなアクスル3側にシリンダ装置8を配置すると、バネ下重量が増加し、慣性力によってサスペンションの路面追従性が悪化する。図5では、スライダ機構がない場合を例示しているが、第2延長リンク10と車体1と間、若しくはシリンダチューブ8aとアクスル3との間の一方に上記スライダ機構を設けても良い。
また、上記シリンダ装置8の替わりに、車幅方向に延びる剛体である棒体を配置しても良い。もっとも、剛体でロール方向変位を抑制する場合よりも、減衰による方が位相が進んでいるために、ロール方向変位入力に対する応答が早いので、上記シリンダ装置8などの減衰手段を構成するダンパーを採用した方が好ましい。
ここで、図6のように、スライダ機構及び軸方向途中位置の中間連結部13を省略して、連結部材11と車体1、及び連結部材11とアクスル3とを共にボールジョイント20,21で連結しても良い。ただし、上記実施形態のように軸方向途中位置を少なくとも上下方向に屈曲する構成にした方が、旋回外輪側において、車幅方向内側(中心側)に向けて下方から上方に向かう軸力を反力として作用できて、有効にロール方向変位を抑えることができる。さらに上述のように、第1連結部14及び第2連結部15の一方を上下方向に揺動不能な連結構造とすることで、車体1に対する反力を、より有効にロール方向変位を抑える力として作用することができる。すなわち、途中位置を上下に屈曲自在な構成で、第1連結部14及び第2連結部15を共にボールジョイント構造とすると、車体1に作用する軸力が小さくなる。
ここで、上記実施形態では、ストラット型のサスペンションタイプで、サスペンションアーム6がロアアームだけの場合を例示しているが、アッパアームがあっても良い。この場合に、上記ロール抑制装置7は、ロアアーム及びアッパアームの両方と上下にオフセットした位置に配置する。また、サスペンションタイプは、ストラット型に限定されず、マルチリンクタイプなどであっても良い。
また、1個の車輪2に対して、上記ロール抑制装置7は、2台以上あっても良い。例えば、車両前後方向に並んで2台設けても良い。
また、減衰手段は、シリンダ装置に限定されず、アキュムレータなどであっても良い。
また、図7のように、図6のボールジョイント21を省略して、第2延長リンク10を直接アクスル3に固定して、図6の大径部9aの替わりに、少なくとも上下方向に屈曲自在にピストンロッド8bと第2延長リンク10とを連結する連結部材22を配置しても、図6と同じ効果を得ることが出来る。
また、減衰手段は、シリンダ装置に限定されず、アキュムレータなどであっても良い。
また、図7のように、図6のボールジョイント21を省略して、第2延長リンク10を直接アクスル3に固定して、図6の大径部9aの替わりに、少なくとも上下方向に屈曲自在にピストンロッド8bと第2延長リンク10とを連結する連結部材22を配置しても、図6と同じ効果を得ることが出来る。
また、図8のように、図6の第2延長リンク10を省略して、ピストンロッド8bとアクスル3とをボールジョイント21を介して直接連結し、さらに、シリンダ装置8及びピストンロッド8bとで発生する減衰力の特性を、図9に示すようにシリンダ装置8とピストンロッド8bとの相対速度が小さい場合に減衰力を小さく設定しても、図6と同じ効果を得ることが出来る。一般的に、車両が直進走行時に、路面凹凸による上下入力が作用して、車輪が上下方向にバウンド・リバウンドすると、そのバウンド・リバウンドに伴いシリンダ装置8とピストンロッド8bとの相対速度が発生するが、この相対速度は、転舵時に発生する相対速度に対して小さい。図8の実施形態は、図9に示すように、シリンダ装置8とピストンロッド8bとの相対速度が小さいときには減衰力が小さくなるようにしているため、直進走行時のバウンド・リバウンドの動きに対して抵抗せずに、転舵時には減衰力を発生することが可能となり、図6と同じ効果を得ることが出来る。
1 車体
2 車輪
3 アクスル(車輪支持部材)
4 ショックアブソーバ
5 サスペンションスプリング
6 サスペンションアーム
7 ロール抑制装置
8 シリンダ装置
8b ピストンロッド
9 第1延長リンク
9a 大径部(ガタ手段)
10 第2延長リンク
10a 空洞部(ガタ手段)
11 連結部材
12 案内部
15 第2連結部
2 車輪
3 アクスル(車輪支持部材)
4 ショックアブソーバ
5 サスペンションスプリング
6 サスペンションアーム
7 ロール抑制装置
8 シリンダ装置
8b ピストンロッド
9 第1延長リンク
9a 大径部(ガタ手段)
10 第2延長リンク
10a 空洞部(ガタ手段)
11 連結部材
12 案内部
15 第2連結部
Claims (9)
- 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、車幅方向に延在して車輪支持部材を上下揺動可能に車体に連結する1又は2以上のサスペンションアームとを備えたサスペンションを備える車両に設けられて、
車体が所定以上ロールすると、車体と車輪との間の車幅方向への相対変位を抑制する反力を発生することで車体のロール方向変位を抑制するロール抑制装置。 - 上記反力は、減衰手段で発生することを特徴とする請求項1に記載したロール抑制装置。
- 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、車幅方向に延在して車輪支持部材を上下揺動可能に車体に連結する1又は2以上のサスペンションアームとを備えたサスペンションを備える車両に設けられて、
上記サスペンションアームと上下方向にオフセットした位置で車幅方向に延び、車体ロールに伴い車幅方向における車体と車輪支持部材との距離が所定以上接近若しくは離隔すると、当該車体と車輪支持部材の車幅方向への相対変位を抑制する反力を発生することで車体のロール方向変位を抑制するロール抑制装置。 - 車幅方向に伸縮する減衰手段を備え、その減衰手段で上記反力を発生することを特徴とする請求項3に記載したロール抑制装置。
- 上記ロール抑制装置は、車幅方向に延びて車体と車輪支持部材とに連結する連結部材と、その連結部材を軸方向に所定長さだけ無負荷での伸縮を許容するガタ手段と、を備えることを特徴とする請求項3に記載したロール抑制装置。
- 上記連結部材の少なくとも一部は、車幅方向に伸縮するシリンダ装置で構成されることを特徴とする請求項5に記載したロール抑制装置。
- 上記連結部材は、軸方向途中位置が少なくとも上下方向に屈曲自在になっていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載したロール抑制装置。
- 上記車体と連結部材、若しくは車輪支持部材と連結部材の一方の連結は、少なくとも上下方向への揺動が不能な状態で連結されることを特徴とする請求項7に記載したロール抑制装置。
- 上記連結部材は、車輪支持部材に対して上下方向にスライド可能な状態で連結していることを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載したロール抑制装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Country Status (1)
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JP (1) | JP2007099234A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009154548A (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-16 | Equos Research Co Ltd | 車両 |
-
2005
- 2005-10-07 JP JP2005295411A patent/JP2007099234A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009154548A (ja) * | 2007-12-25 | 2009-07-16 | Equos Research Co Ltd | 車両 |
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