JPH0664338A - 画像記録媒体 - Google Patents

画像記録媒体

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JPH0664338A
JPH0664338A JP4221566A JP22156692A JPH0664338A JP H0664338 A JPH0664338 A JP H0664338A JP 4221566 A JP4221566 A JP 4221566A JP 22156692 A JP22156692 A JP 22156692A JP H0664338 A JPH0664338 A JP H0664338A
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JP4221566A
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English (en)
Inventor
Tatsuichi Maehashi
達一 前橋
Takaaki Kuroki
孝彰 黒木
Hiroshi Watanabe
洋 渡邉
Tawara Komamura
大和良 駒村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、表面平滑性の低い受像材料
上にも高感度かつ高解像度の画像記録を完全乾式処理で
行うことが可能な画像記録媒体を提供するものである。
更に本発明のもう1つの目的は、色重ね性の良好なカラ
ー画像を得ることのできる画像記録媒体の提供である。 【構成】 本発明の上記目的は、支持体上に、中間層、
及び少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する重
合可能な化合物と光重合開始剤とを含有する層、を順次
積層してなる画像記録媒体により達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光重合性組成物、及びそ
れを用いる画像形成材料とその記録方法に関する。更に
詳しくは、広範囲の受像材料上に高感度かつ高解像度
で、かつ乾式処理の可能な画像記録材料を提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、光重合あるいは光架橋性の材料を
用いた画像形成方法は多数知られている。例えば、付加
重合もしくは架橋可能な化合物と光重合開始剤、更に必
要に応じて有機高分子化合物等よりなるバインダー成分
や着色剤を含有する感光性組成物を基材上に塗布して感
光性画像記録媒体とし、その感光層に所望画像を像露光
して、露光部分を硬化させ未露光部分を溶解除去するこ
とにより、露光硬化部よりなる画像形成を行い、平版印
刷版や、カラープルーフ等のハードコピーを作成する方
法や、特開昭52-9501、同52-150104、同53-40537、同53
-53404、等に開示されているように、上述した感光性組
成物が少なくとも1方が透明な2枚の支持体間に形成さ
れており、該透明支持体側より所望画像を像露光し、露
光により生ずる該感光性組成物の支持体への接着力の変
化を利用して、剥離現像により支持体上に画像を形成す
る方法や、特開昭58-088740、特開昭62-125358に開示さ
れているような光重合性組成物をマイクロカプセル中に
封入した感光層を基材上に設け、該マイクロカプセル中
の感光性組成物を画像様に露光硬化させた後に、受像体
又は印刷版用基材に重ね合わせて加圧し未露光部のマイ
クロカプセルを破壊すると同時にマイクロカプセル中の
感光性組成物を受像体又は印刷版用基材上に転写させて
ハードコピーや平版印刷版を作成する方法や、特公昭37
-18979、特開昭49-39683、同60-30400、同63-147162、
等に開示されているような、光重合可能な化合物と光重
合開始剤、更に必要に応じて有機高分子化合物等よりな
るバインダー成分や着色剤を含有する感光性組成物を基
材上に塗布して感光性画像記録媒体とし、その感光層に
所望画像を像露光して、露光部分を硬化させた後、未露
光部分を他の基材上に熱及び/又は圧力で転写すること
により露光部又は未露光部の光重合性層よりなる画像を
得るもの、等が挙げられる。
【0003】特に後3者の方法は液体の現像液を使用し
ないため、環境汚染、作業者の安全性、装置の小型化の
面から好ましい方法である。剥離現像は乾式現像である
が、本質的に感光層の露光部と未露光部の印刷版用支持
体及び剥離基材との粘着力(接着力)の差を利用して画
像形成をするものであるために、未露光部分を完全に除
去することが難しく、高解像度の画像を得にくいという
欠点を有している。またマイクロカプセルに感光性組成
物を封入する方法では、高解像度を得るために該マイク
ロカプセルの粒径を小さくする必要があるが、マイクロ
カプセルの粒径を小さくすると、マイクロカプセルを加
圧破壊するために非常に大きな力を要求されるため大型
の装置が必要となり好ましくない。
【0004】一方、未露光部を転写して画像形成を行う
方法は、比較的簡単なプロセスで画像記録が可能な方法
であるが、転写時の画像記録媒体と受像体間の密着性が
画像品質に大きな影響を与えるため、従来技術のような
中間層を有さない画像記録媒体では、表面平滑性の高い
受像材料を使用する必要があった。
【0005】また、従来の中間層を有さない画像記録媒
体では、多色の画像を形成するために複数色の画像記録
媒体を使用して色重ねを行う場合、2色目以降におい
て、既に記録されている画像部と非画像部の境界周辺部
分に転写抜けが発生しやすいという欠点を有していた。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、上述の問題に鑑みてな
されたものであり、表面平滑性の低い受像材料上にも高
感度かつ高解像度の画像記録を完全乾式処理で行うこと
が可能な画像記録媒体を提供するものである。更に本発
明のもう1つの目的は、色重ね性の良好なカラー画像を
得ることのできる画像記録媒体の提供である。
【0007】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体上に、中間
層、及び少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有す
る重合可能な化合物と光重合開始剤とを含有する層、を
順次積層してなる画像記録媒体が、表面平滑性の低い受
像材料上にも高感度かつ高解像度の画像記録を完全乾式
処理で行うことが可能であり、かつ色重ね性も良好な画
像記録媒体となりうることを見い出し、本発明の完成に
至った。本明細書の請求項1に記載の発明は、支持体上
に、中間層、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を
有する重合可能な化合物と光重合開始剤とを含有する光
重合性層、を順次積層してなる画像記録媒体、であり請
求項2に記載の発明は、前記中間層の、光重合性層を積
層する側の中心線表面粗さRaが1.0μm以下であること
を特徴とする請求項1に記載の画像記録媒体、であり請
求項3に記載の発明は、支持体上に、中間層、少なくと
も1つのエチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合
物と光重合開始剤とを含有する光重合性層、を順次積層
してなる画像記録媒体において、該中間層の膜厚が、該
光重合性層の膜厚より大きいことを特徴とする請求項1
に記載の画像記録媒体、であり請求項4に記載の発明
は、支持体上に設けられた光重合性層に画像露光し、該
光重合性層の露光部及び未露光部に、加熱及び/又は加
圧時の粘着性差を生じせしめ、受像材料上に加熱及び/
又は加圧により画像を転写形成する工程を同一受像材料
上に複数の画像記録媒体を使用して複数回繰り返して行
う画像記録方法に用いられる画像記録媒体において、該
画像記録媒体が、支持体上に中間層、及び少なくとも1
つのエチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物と
光重合開始剤とを含有する光重合性層を積層したものか
らなり、かつ前記中間層の膜厚が既に受像体上に転写さ
れている、画像膜厚よりも大きいことを特徴とする請求
項1及び2に記載の画像記録媒体、であり、請求項4に
記載の発明は、前記中間層の熱変形温度及び又は熱軟化
温度が、露光後の前記感光層の受像体への転写開始温度
よりも低いことを特徴とする、請求項1〜4に記載の画
像記録媒体である。
【0008】以下に本発明について詳述する。
【0009】本発明の光重合性組成物は、支持体上に、
中間層、少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有す
る重合可能な化合物と光重合開始剤とを含有する光重合
性層、を順次積層してなる。
【0010】本発明の画像記録媒体の支持体としては、
十分な、機械強度と耐熱性および寸法安定性を有してい
れば特に制限なく公知の材料を使用することができる。
具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、アラミド樹脂などのポリエステ
ルフィルム類、例えば三酢酸セルロース、二酢酸セルロ
ース、等のセルロース樹脂フィルム類、その他ポリ塩化
ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリビニルアルコール、セロファン、ポリスルホ
ン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ
エーエルエーテルケトン、ポリアリレート、ABS等の
プラスチックフィルムの他、コンデンサー紙、グラシン
紙等の薄葉紙、各種コート紙、合成紙、金属、金属箔、
各種セラミックスフィルム等が単独で、または2種以上
の複合体として使用できる。更に、必要に応じてこれら
基材に充填材、安定剤、添加剤等を配合することは任意
である。
【0011】支持体の厚みは1〜500μmの範囲のものが
使用可能であり、好ましくは5〜200μmの範囲である。
支持体の表面性は、特に制限されるものではないが、好
ましくは中心線表面粗さRaが5μm以下、より好ましく
は1μm以下である。
【0012】本発明の中間層は、感光層を転写する際の
温度及び/又は圧力で変形するようなものであれば、一
般の熱可塑性化合物、熱可塑性エラストマー、熱軟化性
化合物、熱溶融性化合物が好ましく用いられる。
【0013】具体的化合物を挙げれば、例えばポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイソブチレン樹
脂、ポリスチレン-ブタジエン共重合体樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリクロロプレン樹脂、アクリル系共重合体
樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリアクリロニトリル
-ブタジエン共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、天然ゴ
ム、ネオプレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、塩化ビニル
-酢酸ビニル共重合体樹脂、ゼラチン、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ
樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、等の熱可
塑性樹脂が好ましい。特に好ましくは、ポリイソブチレ
ン樹脂、ポリスチレン-ブタジエン共重合体樹脂、ポリ
クロロプレン樹脂、アクリル系共重合体樹脂、エチレン
-酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル-ブタ
ジエン共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、天然ゴム、ネ
オプレン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリエステル樹脂
である。これらの化合物群から選ばれる1種または2種
以上の化合物を組成の一部分として含有していることが
好ましい。
【0014】これら樹脂のほかに本発明の中間層にはそ
の接着性を落とさない範囲で各種の添加物を加えること
が可能である。例えば、無機または有機化合物からなる
充填材、熱溶融性化合物、可塑剤、帯電防止剤があげら
れる。
【0015】この無機充填材としてはシリカ、炭酸カル
シウム、酸化チタン、酸性白土、活性白土、アルミナ、
硫酸バリウム、タルク、クレー、カオリン、等を挙げる
ことができ、有機充填剤としては中空タイプでも内部充
填タイプでも良く、例えばフッ素樹脂粒子、グアナミン
樹脂粒子、アクリル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子、高分
子量ポリエチレン、等の樹脂粒子を挙げることができ
る。これらの無機・有機充填材は比重により異なるが、
0〜30重量%の添加が好ましい。
【0016】前記熱熔融性化合物としては、常温で固体
であり、加熱により熔融した液体となる化合物のことで
あり、一般には高級脂肪酸、高級アルコール、ワック
ス、油脂、と呼ばれるものであり、具体的には特開昭61
-179787(2頁)に記載の化合物を挙げることができ
る。
【0017】前記可塑剤としてはフタル酸エステル類、
トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、そ
の他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、クエン
酸エステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ
油、エポキシステアリン酸エポキシ類、正リン酸エステ
ル類、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類などが
挙げられる。
【0018】前記帯電防止剤としては、金属微粉末、金
属酸化物微粉末、4級アンモニウム塩、ポリアミン誘導
体等の陽イオン型界面活性剤、アルキルホスフェート等
の陰イオン型界面活性剤、ベタン型の両性イオン型界面
活性剤、脂肪酸エステル等のノニオン型界面活剤、ポリ
シロキサン、水溶性アクリル樹脂、あるいは酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化インジウム等に不純物をドーピング
した電子伝導性無機微粉末が用いられる。
【0019】本発明の中間層は、その軟化温度が、前記
中間層上に積層される感光層の露光部分の軟化温度より
も低いことが特に好ましい。好ましい軟化温度は感光層
の組成により変化するが、一般的には熱変形開始温度が
150℃以下、より好ましくは100℃以下である。特に好ま
しくは、JIS K 6730で規定されるビカット軟化温度が60
℃以下、より好ましくは40℃以下である。
【0020】本発明の中間層は、前記中間層の形成成分
を溶媒に分散あるいは溶解して中間層形成用塗工液を調
製し、この中間層形成用塗工液を支持体の表面に塗布し
乾燥する塗工法や、前記中間層の形成成分を有する混合
物を溶融押出し、支持体の表面にラミネートするラミネ
ート法等により、形成することができる。
【0021】上記塗工法に用いる溶媒としては、水、ア
ルコール類(例えばエタノール、プロパノール)、セロ
ソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン、クロルベ
ンゼン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなど)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジ
オキサン)、塩素系溶剤(例えばクロロホルム、トリク
ロルエチレン)等が挙げられる。
【0022】前記塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる塗布法、押し出し塗布法、ワイヤーバー塗布
法、ロール塗布法等を採用することができる。さらに本
発明中間層を多孔質化して形成することもできる。多孔
質化して塗工する方法としては、塗工液を機械的に撹拌
して気泡を発生させた塗工液を基材上に塗工して乾燥さ
せる、塗工液中に発泡剤を混合して塗工し加熱によって
発泡させる、中間層組成物を、その良溶媒と貧溶媒の混
合溶剤に溶解して塗工し、乾燥させる際に層内にミクロ
ヴォイドを形成する等が好ましく適用される。さらに本
発明の目的を達成するためには、中間層は支持体上に複
数層積層されていても良い。
【0023】本発明の中間層は、感光層を設ける側の中
心線表面粗さRaが1.0μm以下であることが好ましい。本
特許で使用する中心線表面粗さRaは、JIS B 0601で定義
される。
【0024】本発明の中間層の厚さは、中間層上に積層
される光重合性層の厚さ以上であることが好ましい。複
数の画像記録媒体を使用して同一受像材料上に重ね転写
記録をおこなう場合には中間層の厚さは既に転写記録さ
れている画像膜厚以上の厚みを有していることが必要で
ある。
【0025】また、複数の画像記録媒体を使用して同一
受像材料上に重ね転写記録をおこなう場合には、各画像
記録媒体の中間層の厚さは、前記条件を満足するもので
あれば同一であっても、異なっていてもよい。一般的に
は、中間層全体として0.1〜200μmで好ましくは1〜50
μmの厚さが好ましく使用される範囲である。
【0026】次に光重合性層について述べる。
【0027】少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を
有する重合可能な化合物としては付加重合もしくは架橋
可能な公知のモノマーが制限なく使用することができ
る。具体的化合物としては、例えば、2-エチルヘキシル
アクリレート、2-ヒドロキシエチルアクルレート、2-ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキ
ジエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリ
レート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレ
ート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアク
リート、1,3-ジオキサンアルコールのε-カプロラクト
ン付加物のアクリレート、1,3-ジオキソランアクリレー
ト等の単官能アクリル酸エステル類、あるいはこれらの
アクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロト
ネート、マレエート、に代えたメタリル酸、イタコン
酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えば、エチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングルコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレー
ト、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアク
リレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコ
ールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチ
ルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸
ネオペンチルグリコールのε-カプロラクトン付加物の
ジアクリレート、2-(2-ヒドロキシ1,1-ジメチルエチ
ル)-5-ヒドロキシメチル-5-エチル-1,3-ジオキサンジ
アクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレ
ート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε
−カプロラクトン付加物、1,6-ヘキサンジオールのジグ
リシジルエーテルのジアクリレート、等の2官能アクリ
ル酸エステル類、あるいはこれらのアクリレートをメタ
クリレート、イタコネート、クロトネート、マレエー
ト、に代えたメタリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マ
レイン酸エステル、例えば、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアク
リレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε-
カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレー
ト、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリ
レート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチ
ロールプロパントリアクリレート、等の多官能アクリル
酸エステル類、あるいはこれらのアクリレートをメタク
リレート、イタコネート、クロトネート、マレエート、
に代えたメタリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイ
ン酸エステル、等を挙げることができる。中でも、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル化合物が特に好
適に使用できる。これらの化合物のうち1種または2種
以上を混合して用いることができる。
【0028】その他に、付加重合もしくは架橋可能な化
合物として、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、
またはメタアクリル酸を導入し、光重合性を付与した、
所謂プレポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。
これらはプレポリマーだけ1種または2種以上を混合し
て用いてもよいし、上述のモノマー類と混合して用いて
も良い。
【0029】プレポリマーとしては、例えばアジピン
酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタ
ル酸、ハイミック酸、マロン酸、こはく酸、グルタール
酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルター
ル酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒ
ドロフタル酸、等の多塩基酸と、エチレングリコール、
プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピ
レンオキサイド、1,4-ブタンジオール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール、1,6-ヘキサンジオー
ル、1,2,6-ヘキサントリオール、等の多価アルコールの
結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導
入したポリエステルアクリレート類、例えば、ビスフェ
ノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、
フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)
アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸
を導入したエポキシアクリレート類、例えば、エチレン
グリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・
2-ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコ
ール・トリレンジイソシアネート・2-ヒドロキシエチル
アクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレー
ト・キシレンジイソシアネート、1,2-ポリブタジエング
リコール・トリレンジイソシアネート・2-ヒドロキシエ
チルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレ
ングルコール・トリレンジイソシアネート・2-ヒドロキ
シエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メ
タ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート、例え
ば、ポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジ
イソシアネート・2-ヒドロキシエチルアクリレート、等
のシリコーン樹脂アクリレート類、その他、油変性アル
キッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキ
ッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート
類、等が挙げられる。
【0030】光重合開始剤としては、公知の化合物が制
限なく使用することができ、「フォトポリマーハンドブ
ック」(フォトポリマー懇話会編、工業調査会発行、19
89年)の39〜48頁に記載の化合物を1種または2種以上
組み合わせて使用することができる。
【0031】光重合にレーザー光源、特に近年、低価
格、高寿命、高出力化が著しい半導体レーザーを使用す
る場合には、赤色〜近赤外に感度を有する光重合開始剤
を用いる必要がある。赤色〜近赤外に感度を有する光重
合開始剤としては、以下に記載されるカチオン染料のボ
レート錯体が好ましい。カチオン染料のボレート錯体で
用いられるボレートアニオンとしては、一般式(1)で
示されるものが好ましい。
【0032】
【化1】
【0033】式中、R1, R2, R3及びR4は、各々同一であ
っても異なっていてもよいアルキル基(例えばエチル、
ブチル)、アリール基(例えばフェニル、ナフチル)、
アラルキル基(例えばベンジル、フェネチル)、アルケ
ニル基(例えばビニル、アリル)、アルキニル基(例え
ばプロペニル)、シクロアルキル基(例えばシクロペン
チル、シクロヘキシル)、複素環基(例えばチエニル、
ピリジル)、シアノ基、を表わし、各基は更に置環基を
有していても良い。特に好ましくは、R1〜R4の少なくと
も1つがアリール基であり、少なくとも1つがアルキル
基である。
【0034】アリール基としてはフェニル又はナフチル
基が好ましく、アルリル基、アルコキシ基で置換されて
いてもよい。アルキル基としては炭素数1〜12のアルキ
ル基が好ましく、例えばメチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル等の各基
が挙げられる。これらのアルキル基はハロゲン原子、ア
ルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、フェニル基等
で置換されていおてもよい。
【0035】カチオン染料としては、カチオン性のシア
ニン、メロシアニン、カルボシアニン、ローダミン、ア
ゾメチン、インドアニリン、アズレニウム、ポリメチ
ン、トリアリールメタン、インドリン、チアジン、キサ
ンテイン、アクリジン及びオキサジン色素が挙げられ
る。光源として半導体レーザーを使用し走査露光で画像
を書き込むためには赤外吸収カチオン色素が好ましく、
特にシアニン系、アズレニウム系、インドアニリン系色
素が好ましい。これらの色素としては、例えば色材,61
[4] 215〜236頁に記載されているが、以下に代表的具
体例を挙げる。
【0036】
【化2】
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】一般的に、シアニン系色素は、露光により
退色する性質(光漂白性)があるため、画像記録後の露
光により、開始剤の色を消すことが可能であるため、光
重合性組成物自体をカラー画像記録材料として使用する
ことができる。
【0041】カチオン染料のボレート錯体を光重合開始
剤として使用する場合には、増感剤としてボレートアニ
オンの塩化合物を併用添加することが好ましい。好まし
いボレート塩化合物としては、4級アンモニウムカチオ
ン、又は4級ホスホニウムカチオンと上記一般式(1)
で表わされるボレートアニオンからなる塩化合物であ
る。 アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンと
しては各々テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキ
ルホスホニウムが好ましく該アルキル基としては炭素原
子数1〜12のアルキル基(例えばメチル、エチル、プロ
ピリ、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシ
ル、ドデシル等)が挙げられる。これらのアルキル基は
ハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ
基、フェニル基等で置換されていても良い。
【0042】該カチオン染料のボレート錯体と増感剤で
ある前記ボレートアニオンの塩化合物との好ましい配合
比は、1/0.01〜1/20mol/mol の範囲であり、より
好ましくは1/0.1 〜1/10の範囲である。以上述べた
本発明の光重合性組成物を構成する必須成分の配合量は
特に限定されないが、好ましくは、少なくとも1つのエ
チレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物100重量
部に対して、光重合開始剤0.01〜20重量部、更に好まし
くは0.05〜10重量部である。
【0043】本発明の光重合性組成物は、前記の各構成
成分の他に、本組成物の改質、硬化後の物性改善を目的
として、バインダー成分を含有することがより好まし
い。バインダー成分としては、有機高分子化合物が好ま
しく、これは他の成分との相溶性、粘着性、接着性、被
膜形成性、現像性、印刷適性、改善等の目的に応じて、
適宜選択すればよい。具体的化合物としては、例えば、
ポリメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、ポリア
クリル酸、ポリアクリル酸アルキルエステル(アルキル
基としては、メチル、エチル、ブチル等)、アクリル酸
アルキルエステル(アルキル基としては、メチル、エチ
ル、ブチル等)とアクリロニトリル、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、スチレン、ブタジエン、アクリル酸、メタ
クリル酸、等との共重合物、例えば、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン、ス
チレン、スチレン・ブタジエン、とアクリロニトリルの
共重合物、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリビニル
アルコール、ポリビニルアリキルエーテル(アルキル基
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、等)、ポリビ
ニルアルキルケトン、ポリスチレンン、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、例えば、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン等の塩素化ポリオレフィン、例えば、塩化ゴム、環化
ゴム、エチルセルロース、アセチルセルロース、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルホルマール、その他の化合
物としては、各種イタコン酸共重合体、マレイン酸共重
合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、等が挙げら
れ、これらの化合物群の中から、1種または2種以上の
ものを組み合わせて用いることができる。
【0044】更に上記化合物を主成分として30モル%以
上含有する、多元系共重合物も好ましく用いることがで
きる。これらのバインダー成分は、前記重合可能な化合
物100重量部に対して、500重量部以下、より好ましくは
200重量部以下の範囲で添加混合して使用することがで
きる。
【0045】本発明の光重合性組成物には、必要に応じ
て更に熱重合防止剤、着色剤、可塑剤、充填剤、熱溶融
性化合物、酸素クエンチャー、帯電防止剤等の各種添加
剤を含有させることができる。
【0046】熱重合防止剤としては、キノン系、フェノ
ール系等の化合物を用いることができる。ラジカル重合
開始剤を用いる場合には、特にキノン系の化合物が好ま
しい。具体的化合物としては、例えばハイドロキノン、
ピロガロール、p-メトキシフェノール、カテコール、β
-ナフトール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、等が挙
げられる。熱重合防止剤は重合可能な化合物とバインダ
ーの合計量100重量部に対して、10重量部以下、好まし
くは0.01〜5重量部程度添加される。
【0047】着色剤としては、カーボンブラック、酸化
チタン、酸化鉄、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、
アントラキノン系顔料、等の顔料や、クリスタルバイオ
レット、メチレンブルー、アゾ系染料、アントラキノン
系染料、シアニン系染料、等が挙げられる。
【0048】着色剤は、重合可能な化合物とバインダー
の合計量100重量部に対して0.01〜200重量部、更に好ま
しくは5〜40重量部添加される。可塑剤、熱溶融性化合
物、充填材、帯電防止剤としては、各々本明細書の中間
層の項で例示した化合物を好ましく用いることができ
る。可塑剤は、重合可能な化合物とバインダーの合計量
100重量部に対して20重量部以下の添加量で用いること
が好ましい。充填材の添加量は通常、重合可能な化合物
とバインダーの合計量100重量部に対して40重量部以下
で用いられる。熱溶融性化合物の添加量は通常、重合可
能な化合物とバインダーの合計量100重量部に対して200
重量部以下の添加量で用いることが好ましい。
【0049】酸素クエンチャーとしては、ホスフィン
類、ホスホネート類、ホスファイト類、第1錫塩化合
物、スルフィド類、ジスルフィド類、チオール類、チオ
ケトン類、等の他、酸素により容易に酸化される化合
物、例えばN,N-ジメチル-2,6-ジイソプロピルアニリ
ン、N,N,2,4,6-ペンタメチルアニリン、等のN,N-ジアル
キルアニリンや、N-フェニルグリシン、等が挙げられ
る。
【0050】酸素クエンチャーの添加量は通常、重合可
能な化合物とバインダーの合計量100重量部に対して20
重量部以下で用いられる。
【0051】本発明の画像記録媒体は上述の光重合性組
成物を前述の中間層上に設けて構成される。中間層上に
設けるには、光重合性組成物を無溶剤にて中間層上に塗
布形成又はラミネートにより設けるか、あるいは適当な
溶剤に光重合性組成物を溶解して、これを支持上に塗
布、乾燥して感光性組成物層を形成すればよい。
【0052】塗布液の溶剤としては、例えばアセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、ジイソブチルケトン、等のケトン類、例え
ば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸n-アミル、プロピオン
酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、等のエ
ステル類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、エチ
ルベンゼン、等の芳香族炭化水素、例えば四塩化炭素、
トリクロロエチレン、クロロホルム、1,1,1-トリクロロ
エタン、モノクロロベンゼン、クロロナフタレン、ジク
ロロエタン、等のハロゲン化炭化水素、例えばテトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、等のエーテル類、その他ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、ベントキソン、等が使用できる。
【0053】本発明の画像記録媒体においては、上述の
構成のほか、本発明の目的を逸脱しない範囲であれば、
必要に応じてその他の層を設けることもできる。例え
ば、支持体と中間層あるいは、中間層と光重合性層の間
の接着性を制御するための層、光重合性層の上の酸素遮
断層、支持体の感光層を設けた面と反対側に設ける搬送
改善層、帯電防止層、等を設けることも任意である。
【0054】特に、中間層と光重合性層の間に接着性を
制御するための層を設けることは好ましい。この層は、
画像記録の際、光重合性層の露光部と未露光部の転写性
をコントロールし、S/N比を改良する。具体的には、
例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂、フッ素系界面活性
剤、等の離型性化合物を中間層表面に塗工したもの、例
えばアルコール可溶性ポリアミド、アルコール可溶性ナ
イロン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニル
アルコール、等の樹脂を中間層上に塗布したもの、等を
好ましく用いることができる。酸素遮断層としては、酸
素透過性が低いこと、剥離に耐える機械強度があるこ
と、使用する光重合開始剤の感光波長の光透過性が良い
こと(透過率40%以上、好ましくは60%以上)、表面平
滑性が高いことが必要である。具体的には、ポリエチレ
ンテレフタレート、三酢酸セルロース、二酢酸セルロー
ス、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、セロファン、ポリスルホン、ポリアミド、ポリイミ
ド、等の樹脂フィルムが単独で、又は2種以上の複合体
として使用できる。
【0055】酸素遮断層の厚さは0.1μm〜200μm、好ま
しくは1μm〜50μmの範囲のものが好ましい。
【0056】酸素遮断層を光重合性層上に設けるには、
酸素遮断層用の樹脂フィルムを加熱及び/又は加圧によ
り光重合性層上に積層するか、酸素遮断層用樹脂を適当
な溶剤に溶解したものを、光重合性層上に塗布・乾燥し
て設けてもよい。また、酸素遮断層樹脂フィルム上に感
光性層を塗布・乾燥して形成した後、中間層上に加熱及
び/又は加圧により積層して形成してもよい。
【0057】本発明の画像記録媒体を用いて画像記録を
行うには、前記画像記録媒体の支持体側、又は酸素遮断
層側から、画像露光した後、必要に応じて酸素遮断層を
剥離し、光重合性層と受像材料を密着させ、加熱及び/
又は加圧することにより、未露光部を受像材料表面に転
写させる。形成された画像を露光硬化させることは、画
像の定着性向上、あるいは複数色を重ねて転写する場合
に発生しやすいトラッピングを防止する意味で好まし
い。
【0058】異なる色相(例えば、イエロー、マゼン
タ、シアン、ブラック)の画像記録媒体を作成し、同一
受像材料上に順次重ねて転写記録を行えば、フルカラー
画像の形成が可能であり、この画像記録媒体をカラープ
ルーフ材料、カラープリント材料として使用することが
可能である。
【0059】受像材料としては、転写時に感光性層と密
着性を保てるようなものであれば、素材、形状に特に制
限無く使用することができる。具体的化合物を挙げれ
ば、例えば上質紙、アート紙、コート紙、及び合成紙
(ポリプロピレン、ポリスチレンもしくはそれらを紙と
貼り合わせた複合材料)等の各種紙類、塩化ビニル樹脂
シート、ABS 樹脂シート、ポリエチレンテレフタレート
フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイ
ミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィル
ム、ポリアリレートフィルム、ポリスルホンフィルム、
ポリエーテルスルホンフィルム等の単層あるいはそれら
を2層以上に積層した各種プラスチックフィルム、各種
の金属で形成されたフィルム、各種のセラミックス類で
形成されたフィルム等が挙げられる。親水性表面を有す
る受像材料(例えば、親水処理をしたアルミニウム板、
親水化処理を施したプラスチックフィルム)上に画像記
録を行えば、それを平版印刷用の版として使用すること
が可能である。
【0060】露光用の光源としては、紫外線領域、可視
光領域、近赤外線領域の波長(例えば200nm〜2000nmの
ある波長範囲)を有し、光重合開始剤に対し活性な電磁
波を発生させるものは全て用いることができる。例え
ば、レーザー、発光ダイオード、キセノンランプ、ハロ
ゲンランプ、高圧水銀灯、カーボンアーク燈、メタルハ
ライドランプ、タングステンランプ、蛍光管等をあげる
ことができる。
【0061】キセノンランプ、ハロゲンランプ、高圧水
銀灯、カーボンアーク燈、メタルハライドランプ、タン
グステンランプ、蛍光管、等を用いて一括露光する場合
には、画像記録媒体に、所望露光画像のネガパターンを
遮光性材料で形成したマスク材料を重ね合わせ、露光す
ればよい。
【0062】発光ダイオードアレイ、蛍光管アレイ、等
のアレイ型光源、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、メタル
ハライドランプ、タングステンランプ、蛍光管、等の光
源を、液晶、PLZT、等の光学的シャッター材料により画
像信号に応じて露光を制御することも可能である。この
場合はマスク材料を使用せず、直接書き込みを行う、デ
ジタル信号の記録が可能である。
【0063】レーザーの場合には、光をビーム状に絞
り、画像データに応じた走査露光が可能であるため、マ
スク材料を使用せず、直接書き込みを行う、デジタル信
号の記録に適している。またレーザーを光源として用い
る場合には、露光面積を微小サイズに絞ることが容易で
あり、高解像度の画像形成が可能である。本発明で用い
られるレーザー光源は、一般によく知られているルビー
レーザー、YAGレーザー、ガラスレーザー等の固体レー
ザー、He-Neレーザー、He-Xeレーザー、アルゴンレーザ
ー、クリプトンレーザー、窒素レーザー、炭酸ガスレー
ザー、一酸化炭素レーザー、その他の放電励起分子レー
ザー、エキシマーレーザーなどの気体レーザー、化学レ
ーザー、色素レーザー、半導体レーザー、等を使用する
ことができる。特に、アルゴンレーザー、He-Neレーザ
ー、半導体レーザー、等が好ましく用いられる。半導体
レーザーはその組成により、発振波長を変化させること
ができるので、使用する感光性組成物の感光波長域に合
わせて適宜選択される。好ましく用いられる半導体レー
ザーの組成とその発振波長範囲を例示すれば、InGaPレ
ーザー(0.65〜1.0μm)、AlGaAsレーザー(0.7〜1.0μ
m)、GaAsPレーザー(0.7〜1.0μm)、InGaAsレーザー
(1.0〜3.5μm)、InAsPレーザー(1.0〜3.5μm)、Cd
SnP2 レーザー(1.01μm)、GaSbレーザー(1.53μ
m)、等である。
【0064】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0065】(実施例1〜9)厚さ100μmの透明なポリ
エチレンテレフタレートフィルム[東レ株式会社製・ル
ミラー#100]上に、下記組成よりなる中間層形成材料
を、実施例1及び3〜9は乾燥膜厚10μmになるように
アプリケーター塗布を行い、また実施例2は押し出しラ
ミネートにより30μmの中間層を形成した。更に中間層
上に、ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製・
ゴーセノールGL−05)を乾燥膜厚0.2μmの厚さで設け
た。その後、前記ポリビニルアルコール層上に、下記組
成からなる、光重合性組成物を乾燥膜厚2.0μmとなるよ
うにワイヤーバーコート法により塗布した。ここで記載
の軟化点とは、ビカット軟化温度を表わす。
【0066】中間層形成材料実施例1 EV-210 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、軟化点40℃以下エチレ ン−酢酸ビニル共重合体) 15重量部 トルエン85 Ra:0.2μm 実施例2 EV-250 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、
軟化点40℃以下エチレン−酢酸ビニル共重合体) 中間層膜厚30μmになるように、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に押し出しラミネートした。Ra は0.8
μmであった。
【0067】実施例3 EV-310 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、軟化点40℃以下エ チレン−酢酸ビニル共重合体) 15重量部 トルエン85 Ra:0.15μm 実施例4 A-704 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、軟化点23℃以下エチ レン−エチルアクリレート共重合体) 15重量部 トルエン85 Ra:0.3μm 実施例5 A-709 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、軟化点23℃以下エチ レン−エチルアクリレート共重合体) 15重量部 トルエン85 Ra:0.1μm 実施例6 デスモコール400 (住友バイエルウレタン(株)、軟化点54℃ポリウレタ ン) 15重量部 メチルエチルケトン85 Ra:0.6μm 実施例7 カリフレックスTR1101 (シェル化学製、軟化点0℃以下スチレン−ブタジ エンブロック共重合体) 15重量部 トルエン85 Ra:0.5μm 実施例8 ソルプレンT-411 (旭化成工業(株)、軟化温度0℃以下スチレン系熱可 塑性エラストマー) 15重量部 トルエン85 Ra:0.8μm 実施例9 プラクセルH7 (ダイセル化学(株)製、融点60℃ポリカプロラクトン) 15重量部 メチルエチルケトン85 Ra:0.25μm 光重合性組成物 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 100重量部 (日本化薬(株)製・DPHA) 塩素化ポリエチレン 50 (山陽国策パルプ(株)製・スーパークロン907LTA) カルナバワックス 50 (カルナバワックスのメチルエチルケトン分散物) マゼンタ顔料 20 (プロセスインク用マゼンタ顔料のメチルエチルケトン分散物、 御国色素株式会社製・MHI−527) カチオン染料のボレート錯体〔化合物 IR−1〕 3 有機ホウ素化合物 6 (ブチルトリフェニルホウ素のテトラブチルアンモニウム塩) 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 3 N,N,2,4,6-ペンタメチルアニリン 3 メチルエチルケトン 800 更に、感光層上に厚さ25μmのポリエチレンテレフター
トフィルムを加圧積層して画像記録媒体を作成した。上
記加圧積層したPETフィルム上に所望画像のネガパタ
ーンを形成した銀塩フィルムのネガマスクを重ね、キセ
ノンフラッシュランプ[理想科学社製、ゼノファクスF
X180を使用、露光時間は1ミリ秒、露光エネルギーは1
00mJ/cm2]で一括露光した。その後、感光層上のポリ
エチレンテレフタレートフィルムを剥離し、感光層面を
アート紙[三菱製紙株式会社製・三菱特両アート(62.5
Kg)]、上質紙[。。。。]及び、マット紙[、、、]
に重ね合わせ、以下の条件で熱ロールを通して加熱及び
加圧して、紙上に感光層の未露光部分を転写した。
【0068】加熱/加圧条件 温度:85℃ 圧力:
2Kg/cm2 速度:2cm/秒 試料を室温まで冷却した後、支持体を剥離したところ、
感光層の露光部は支持体と共に剥離し、受像紙上には感
光層の未露光部からなるマゼンタ画像が形成された。形
成された画像は、全て転写抜けのない均一な画像であっ
た。
【0069】この形成された画像に上述のキセノンフラ
ッシュランプ[理想科学社製、ゼノファクスFX180を
使用、露光時間は1ミリ秒、露光エネルギーは100mJ/c
m2]で一括露光したところ、印刷と同等な色調と定着性
のマゼンタ画像が得られた。
【0070】また、転写温度を変化させて、光重合性層
の露光部分の転写開始温度を測定したところ100℃であ
った。
【0071】実施例10〜12 感光性組成物中の顔料を下記のものに変更した以外は実
施例1と同様に感光材料を作成し評価した。その結果、
転写抜けがなく均一な、かつ印刷色と全く同じに色濁り
がなく定着性に優れたイエロー画像、シアン画像、及び
黒色画像が得られた。
【0072】次に、これらの感光材料に解像度チャート
をマスクして露光後、上述の処理により画像形成を行い
観察したところ、60本/mm以上の解像度が得られてい
た。
【0073】実施例10:MHI−534(御国色素(株)
製イエロー顔料のMEK分散物) 実施例11:MHI−454(御国色素(株)製シアン顔料
のMEK分散物) 実施例12:MA7(三菱カーボンのMEK分散物) 実施例13 実施例1、及び10〜12で作成した画像記録媒
体を、フルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン、
黒の4色に色分解して作成した4枚のポジフィルムをマ
スクにして、各々実施例1と同様に露光した。露光され
たイエローの画像記録媒体を、実施例1の条件でアート
紙、上質紙、マット紙上に転写した後、転写された画像
を、キセノンフラッシュランプ[理想科学社製、ゼノフ
ァクスFX180を使用、露光時間は1ミリ秒、露光エネ
ルギーは100mJ/cm2]で一括露光してイエローの画像を
得た。得られたイエロー画像の上に、順次同様の方法に
よりマゼンタ画像、シアン画像、黒画像、を転写した。
正確に位置合わせをおこなって4色を重ね転写したとこ
ろ、前記マスクを作成した原画に忠実なフルカラー画像
が得られた。得られた画像は全て転写抜けのない均一な
画像であり、印刷と全く同様な印象を与えた。
【0074】実施例14〜25 実施例1〜12画像記録媒体を用いて画像露光を下記の条
件のレーザー走査露光で行い、解像度を測定したとこ
ろ、いずれの試料もアート紙、上質紙、マット紙上で12
0本/mm以上の解像度が得られた。
【0075】露光条件 光源:半導体レーザー[シャープ(株)製 LT090MD、
出力100mW] 主波長:830nm 感光面に照射された光の平均エネルギ
ー密度:50mJ/cm2 ビーム径 :4μm 走査ピッチ:6μm また、各々の露光された試料を実
施例1に記載の方法で現像し評価してところ、いずれも
印刷色と全く同じに色濁りがなく、転写抜けのない均一
な、かつ定着性に優れたマゼンタ、イエロー、シアン、
黒の画像が得られた。
【0076】比較例1 中間層膜厚を、以下のように変化させた以外は実施例
1、及び10〜12と同様に画像記録媒体を作成し、実施例
1と同様の単色による画像記録、及び実施例13と同様の
カラー画像記録、実施例14と同様のレート紙上、単色の
転写で評価した比較例2〜5 中間層素材を下記の化合
物に代えた以外は実施例1と同様に画像記録媒体を作成
し評価した。
【0077】比較例2 EV-310 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、
軟化点40℃以下エチレン−酢酸ビニル共重合体) 中間層膜厚30μmになるように、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に押し出しラミネートした。Ra は1.5
μmであった。
【0078】比較例3 EV-550 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、
軟化点66℃エチレン−酢酸ビニル共重合体) 中間層膜厚30μmになるように、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に押し出しラミネートした。Ra は0.8
μmであった。
【0079】比較例4 A-701 (三井・デュポン・ポリケミカル(株)製、
軟化点73℃エチレン−エチルアクリレート共重合体) 中間層膜厚30μmになるように、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に押し出しラミネートした。Ra は0.6
μmであった。
【0080】比較例5 ライタック100CP (三井東圧化学(株)製、軟化点108
℃アクリロニトリル−スチレン共重合体) 中間層膜厚10μmになるように、ポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にトルエン溶液から塗布形成した。Ra
は0.3μmであった。
【0081】比較例2〜5では、全ての試料が、アート
紙への画像記録で転写抜けを生じ、実施例と比較して明
らかな差異が認められた。
【0082】
【発明の効果】本発明による画像記録媒体により、高感
度かつ高解像度の画像記録を完全乾式処理で行うことが
出来、且つ色重ね性の良好なカラー画像を得ることがで
きた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒村 大和良 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、中間層、少なくとも1つの
    エチレン性不飽和結合を有する重合可能な化合物と光重
    合開始剤とを含有する光重合性層、を順次積層してなる
    画像記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記中間層の、光重合性層を積層する側
    の中心線表面粗さRaが1.0μm以下であることを特徴と
    する請求項1に記載の画像記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記中間層の膜厚が、前記光重合性層の
    膜厚より大きいことを特徴とする請求項1及び2に記載
    の画像記録媒体。
  4. 【請求項4】 支持体上に設けられた光重合性層に画像
    露光し、該光重合性層の露光部及び未露光部に、加熱及
    び/又は加圧時の粘着性差を生じせしめ、受像材料上に
    加熱及び/又は加圧により画像を転写形成する工程を同
    一受像材料上に複数の画像記録媒体を使用して複数回繰
    り返して行う画像記録方法に用いられる画像記録媒体に
    おいて、該画像記録媒体が、支持体上に中間層、及び少
    なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する重合可能
    な化合物と光重合開始剤とを含有する光重合性層を積層
    したものからなり、かつ前記中間層の膜厚が既に受像体
    上に転写されている、画像膜厚よりも大きいことを特徴
    とする請求項1及び2に記載の画像記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記中間層の熱変形温度及び又は熱軟化
    温度が、露光後の前記感光層の受像体への転写開始温度
    よりも低いことを特徴とする、請求項1〜4に記載の画
    像記録媒体。
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EP3418782B1 (en) * 2016-12-26 2023-05-03 LG Chem, Ltd. Polarizer protection film, polarizing plate comprising the same, liquid crystal display comprising the polarizing plate, and coating composition for polarizer protecting film

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3418782B1 (en) * 2016-12-26 2023-05-03 LG Chem, Ltd. Polarizer protection film, polarizing plate comprising the same, liquid crystal display comprising the polarizing plate, and coating composition for polarizer protecting film

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