JPH0661002B2 - 画像記録方法 - Google Patents

画像記録方法

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JPH0661002B2
JPH0661002B2 JP60210657A JP21065785A JPH0661002B2 JP H0661002 B2 JPH0661002 B2 JP H0661002B2 JP 60210657 A JP60210657 A JP 60210657A JP 21065785 A JP21065785 A JP 21065785A JP H0661002 B2 JPH0661002 B2 JP H0661002B2
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silver
polymerization
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/027Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds
    • G03F7/028Non-macromolecular photopolymerisable compounds having carbon-to-carbon double bonds, e.g. ethylenic compounds with photosensitivity-increasing substances, e.g. photoinitiators
    • G03F7/0285Silver salts, e.g. a latent silver salt image

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は写真画像の記録方法に関し、特にハロゲン化銀
をトリガーとして乾式(熱)処理で重合反応を起さしめ
ネガ型またはポジ型のポリマー画像を形成する方法に関
する。
「従来の技術」 有機色素を光増感剤(光重合開始剤)として用いて光重
合反応でポリマー画像を形成する技術はよく知られてい
るが、その感度はふつうISO10-3以下であり、ハロ
ゲン化銀写真材料より大巾に劣つている。ハロゲン化銀
をトリガーとして用い、その現像過程における高い増巾
率を生かして重合反応を起す方法が種々試みられて来
た。例えば、特公昭45−11149,同45−303
38,同46−6581,同46−21723,同47
−12638,同47−14667,同47−1466
8,同47−14669,同47−18585,同47
−20741,同49−1569,同49−1570,
同49−10697号公報、特開昭57−13863
2,同57−142638,同57−176033,同
58−107529,同58−169143,同58−
174947号公報、及び特公昭46−16357号公
報に記載されているように、ハロゲン化銀の現像過程で
酸化された還元剤に生じるラジカルによつて重合反応を
起す方法、特公昭41−18862号公報に記載されて
いるように、ハロゲン化銀の現像で得られる銀像と過酸
化物とのレドツクス反応により、過酸化物から生じるラ
ジカルで重合反応を起す反応、特公昭39−2657号
公報に記載されているように、ハロゲン化銀の現像後、
未露光部位に残る銀イオンを溶解し、これと過酸化物と
のレドツクス反応により過酸化物から生じるラジカルで
重合反応を起す方法、米国特許第3,029,145号
に記載されているように、ハロゲン化銀を鉄(I)塩で
現像し、未露光部に残る鉄(I)塩と過酸化物とのレド
ツクス反応により過酸化物から生じるラジカルで重合反
応を起す方法、さらに、特開昭55−149939号公
報に記載されているように、ハロゲン化銀を現像後、未
露光部に残る還元剤によつて直接重合反応を起す方法、
等である。
これらの方法は、ハロゲン化銀の現像過程に関与する原
料(ハロゲン化銀、還元剤)または生成物(銀像、還元
剤の酸化生成物)のいずれかを用いて直接または後続反
応を経てラジカルを発生させるものである。ハロゲン化
銀に近い感度でポリマー画像が形成されると推定される
が、しかしすべてハロゲン化銀の現像およびラジカルを
発生して重合させる過程に湿式の処理を必要としてお
り、また過酸化物を用いる方法はそれの分解で生じるラ
ジカルによる暗重合で記録材料の劣化やカブリの生成が
大きいという欠点をもつている。また一般に重合反応に
要する時間が長いという欠点をもついている。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明の目的は、上記の従来技術の欠点、特に湿式処理
を廃し、短時間の乾式処理で、かつ少量のハロゲン化銀
を用いるだけで、従来のハロゲン化銀感光材料に匹敵す
る光感度でポリマー画像を形成することである。
「問題点を解決するための手段」 本発明者は、従来の方法を十分分析した上で、全く新し
い着想にもとづいて研究した結果、下記の画像記録方法
により問題点を解決することが出来、本発明を成すに至
つた。
即ち本発明は、感光性ハロゲン化銀、ハロゲン化銀を現
像することができ、その酸化体が還元剤そのものよりも
強い重合禁止作用を有する還元剤(ただし、アミノフエ
ノールおよびその誘導体を除く)、重合性ビニルモノマ
ーおよび熱重合開始剤を含む感光材料に画像露光して上
記感光性ハロゲン化銀に潜像を形成し、次に感光材料を
実質的に均一に加熱することによつて、上記潜像の未形
成部分の重合性ビニルモノマーを重合させてポリマー画
像を形成することを特徴とする画像記録方法である。
本発明の画像記録方法は、公知の、ハロゲン化銀を用い
て重合反応でポリマー画像を形成する方法とは全く異な
る新規な原理にもとづいている。潜像を有するハロゲン
化銀は、それを現像しうる還元剤の存在下で加熱するこ
とにより銀像と、還元剤の酸化体が生成することは公知
である。また熱重合開始剤を重合性ビニルモノマーの存
在下で加熱すると、熱重合開始剤が熱分解して重合開始
種(特にフリーラジカル)が発生して重合反応が起るこ
とも公知である。本発明者は、還元剤、あるいはそれが
ハロゲン化銀の現像に際して酸化されて生成する酸化体
のいずれかが他方より強い重合禁止作用を有しているこ
とを発見し、本発明をなすに至つた。重合禁止剤として
働く、還元剤あるいは還元剤の酸化体は、ハロゲン化銀
を画像露光し、還元剤の存在下で加熱現像する過程で画
像状に作ることが出来る。この画像状は分布している重
合禁止剤は、熱重合開始剤から一様に生じるラジカルに
よる重合反応を、画像状に禁止するため、その結果とし
て重合反応が画像状に起り、ポリマー画像を形成するこ
とが出来る。かくて本発明の画像記録方法によると、感
光材料を画像露光し、つづいて均一に加熱するだけで、
ポリマー画像を形成することが出来る。
還元剤あるいはその酸化体による重合禁止の機構は明ら
かではないが、おそらく還元剤あるいはその酸化体が重
合活性種であるラジカル(熱重合開始剤の熱分解で生じ
たラジカル又はそれがモノマーに付加したラジカル)と
結合し、ラジカルの重合能力を失活させること、即ちラ
ジカルの捕捉作用によるものと推定される。還元剤ある
いはその酸化体のいずれがより強く重合を禁止するかに
よつて、ポリマー画像が潜像の形成された部分に生じる
か、あるいは潜像の形成されなかつた部分に生じるか
(即ち画像の極性)が決る。即ち、もし還元剤がその酸
化体より強い重合禁止性を有する場合には、潜像形成部
分においてハロゲン化銀の現像時に還元剤が、より重合
禁止性の少い(又はない)酸化体になるので、この部分
において、熱重合開始剤の熱分解で生じるラジカルによ
つて重合がおこる(ネガ型)。一方、酸化体の方がその
プレカーサーである還元剤より強い重合禁止性を有する
場合には、潜像形成部分において強い重合禁止性の酸化
体が生じ、この部分では重合はおこらず、潜像の未形成
部分でより重合が起りやすい(ポジ型)。重合によるポ
リマー画像の形成は、還元剤とその酸化体の重合禁止性
に一定の差がありさえすれば可能である。例えば還元剤
自体も一定の重合禁止性を有するが、その禁止能力が酸
化体のそれより小さい場合、一定の加熱時間後、熱重合
開始剤から生じるラジカルが還元剤によつて捕捉しきれ
ないまでに増加すると重合が開始する。一方酸化体はま
だラジカルを捕捉する力を有しているのでさらに一定時
間加熱をつづける間は重合が禁止されつづけ、従つて加
熱時間を適当に選ぶことによつて画像状にポリマーを生
成させることが出来る。
また逆に還元剤の方はその酸化体より強い重合禁止作用
を有する場合には、上記とは逆に、一定の加熱時間後熱
重合開始剤から生じるラジカルが還元剤の酸化体によつ
て捕捉しきれないまでに増加すると重合が開始し、一
方、還元剤はまだラジカルを捕捉する能力を有している
のでさらに一定時間加熱をつづける間は重合が禁止され
つづけ、従つて加熱時間を適当に選ぶことによつて画像
状にポリマーを生成させることが出来る。
なお、上記の推定機構では、還元剤あるいはその酸化体
がそれ自体でラジカルを捕捉することを前程にしてきた
が、必ずしもそれら単独でなく、感光層に含まれる他の
化学種(例えば銀イオン、塩基等)との複合作用により
ラジカルを捕捉しているかもしれない。あるいは、還元
剤及びその酸化体の重合禁止作用が、それらによるラジ
カルの捕捉ではなく、それらが熱重合開始剤の熱分解そ
のものを抑制又は禁止したかもしれない。(この場合も
還元剤あるいはその酸化体が単独で作用する場合と他の
化学種との複合作用で開始剤の分解を抑制する場合が考
えられる。) 実際にポリマー画像が露光部分あるいは未露光部分のい
ずれに生じるかは、使用するハロゲン化銀乳剤の種類又
は感光層の成分によつて異なることがありうる。ハロゲ
ン化銀がネガタイプの場合には、潜像は露光部分に生
じ、現像によつて露光部分で還元剤が酸化体に変換され
る。一方、直接反転乳剤の場合はこの逆である。またネ
ガタイプのハロゲン化銀乳剤を用いる場合では、カブリ
が生じやすい条件下では露光部分より未露光部分におい
てより多くの銀像、従つて酸化体が生じることもありう
る。これらの条件及び還元剤とその酸化体の重合禁止作
用の差により最終的に生じるポリマー画像の極性が決定
されるが、いずれの場合も本発明に包含される。
還元剤とその酸化体のいずれか、より強い重合禁止作用
をもつかは、還元剤の種類、他の成分(例えば塩基)の
有無や種類、およびそれらの濃度と、熱重合開始剤の濃
度との比、等に依存することが分つた。(詳細は実施例
において説明する。) 少量の禁止剤が重合反応を禁止させることが出来るの
で、禁止剤の消去あるいは生成に用いるハロゲン化銀の
量も少なく、また還元剤の酸化はハロゲン化銀の現像過
程で増巾的におこり、かつモノマーの連鎖重合反応でさ
らに増巾が付加される。その結果、本発明においては、
従来のハロゲン化銀感光材料より大巾に少い量のハロゲ
ン化銀を用いるだけで、それに匹適する高い光感度でポ
リマー画像を形成することが出来、銀の節減された安価
な感光材料を得ることが出来る。またハロゲン化銀の現
像および重合反応を1回の加熱だけで行うことが出来る
ので、従来の湿式処理による銀トリガー重合方法より大
巾に短い時間で、かつドライ処理でポリマー画像を形成
することが出来る。これらは本発明によつてもたらされ
た極めて有用な特長である。
本発明に用いる感光材料は、基本的には前述したごと
く、還元剤、感光性ハロゲン化銀、重合性ビニルモノマ
ーおよび熱重合開始剤、さらに一般にはバインダーポリ
マーから成る感光層が支持体上に設けられて成る。感光
層は単一の層から成つてもよいし、あるいは二つ以上の
隣接する層から成り、各層に上記の成分を任意に配置す
ることも出来る。製造コストの面からは、単一の感光層
が好ましい。
感光層は、さらにハロゲン化銀の現像、従つてまた重合
の速度を増加させる目的で、後述するような有機銀塩酸
化剤、塩基または塩基プレカーサー、および熱溶剤を含
むことが出来る。さらに後述するように、生成するポリ
マー画像を可視化する必要がある場合には、そのために
必要な物質を感光層に含めることが出来る。
本発明の還元剤としては、ハロゲン化銀の現像に用いら
れる公知の化合物が用いられるが、その内、特に1−フ
エニル−3−ピラゾリドン誘導体、ポリヒドロキシベン
ゼン誘導体が好適である。
好ましい還元剤の具体例をあげると、1−フエニル−3
−ピラゾリドン(フエニドン)、4−メチル−1−フエ
ニル−3−ピラゾリドン、4,4−ジメチル−1−フエ
ニル−3−ピラゾリドン、4−エチル−1−フエニル−
3−ピラゾリドン、5−メチル−1−フエニル−3−ピ
ラゾリドン、5−フエニル−3−ピラゾリドン、5,5
−ジメチル−1−フエニル−3−ピラゾリドン、4,4
−ジヒドロキシメチル−1−フエニル−3−ピラゾリド
ン、4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フエニル
−3−ピラゾリドン、4,5−ジメチル−1−フエニル
−3−ピラゾリドン、1−p−メトキシフエニル−3−
ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリドン、2
−ヒドロキシメチル−1−フエニル−3−ピラゾリドン
等のピラゾリドン誘導体、2,6−ジクロル−p−アミ
ノフエノール、2,6−ジメチル−p−アミノフエノー
ル、3,5−ジメチル−p−アミノフエノール等のアミ
ノフエノール誘導体、ハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、カテコール、p−tert−ブチルカテコー
ル、クロロハイドロキノン、p−メトキシフエノール等
のポリヒドロキシベンゼンやアルコキシフエノール類、
p−アニシジン、o−アニシジン、o(またはmまたは
p)−フエニレンジアミン、2,4−トリレンジアミ
ン、3,4−トリレンジアミン等である。これらの内、
1−フエニル−3−ピラゾリドンの誘導体が特に好適で
ある。
こららの還元剤は二つ以上を同時に用いることが出来
る。また上記の還元剤と、他のそれ自体では重合禁止性
がないか、あるいは不十分な還元剤とを、現像速度の増
加(超加成性)を目的として併用することも出来る。そ
のような還元剤としては、例えば「ザ セオリー オブ
ザ フオトグラフイツク プロセス」(Mees,James著
「The Theory of the Photographic Process」(The Ma
cmillan Co,1966年))等の成書に、ハロゲン化銀
の現像薬として記載されている還元剤の中から選んで用
いることが出来る。
本発明に使用し得るハロゲン化銀は、塩化銀、臭化銀、
沃化銀、あるいは塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃
臭化銀のいずれでもよい。粒子内のハロゲン組成が均一
であつてもよく、表面と内部で組成の異なつた多重構造
であつてもよい(特開昭57−154232号、同58
−108533号、同59−48755号、同59−5
2237号、米国特許第4,433,048号および欧
州特許第100,984号)。また、粒子の厚みが0.5
μm以下、径は少なくとも0.6μmで、平均アスペク
ト比が5以上の平板粒子(米国特許第4,414,31
0号、同第4,435,499号および西独公開特許
(OLS)第3,241,646A1等)、あるいは粒
子サイズ分布が均一に近い単分散乳剤(特開昭57−1
78235号、同58−100846号、同58−14
829号、国際公開83/02338A1号、欧州特許
第64,412A3および同第83,377A1等)も
本発明に使用し得る。エピタキシヤル接合型のハロゲン
化銀粒子も使用することができる(特開昭56−161
24号、米国特許第4,094,684号)。晶癖、ハ
ロゲン組成、粒子サイズ、粒子サイズ分布などが異なつ
た2種以上のハロゲン化銀を併用してもよい。粒子サイ
ズの異なる2種以上の単分散乳剤を混合して、階調を調
節することもできる。
本発明で使用されるハロゲン化銀の粒子サイズは、平均
粒径が0.001μmから10μmのものが好ましく、
0.001μmから5μmのものはさらに好ましい。こ
れらのハロゲン化銀乳剤は、酸性法、中性法、またはア
ンモニア法のいずれで調製してもよく、可溶性銀塩と可
溶性ハロゲン塩との反応形式としては、片側混合法、同
時混合法またはこれらの組合せのいずれでもよい。粒子
を銀イオン過剰の下で形成する逆混合法、またはpAg
を一定に保つコントロールド・ダブルジエツト法も採用
できる。また、粒子成長を速めるため、添加する銀塩お
よびハロゲン塩の添加濃度、添加量または添加速度を上
昇させてもよい(特開昭55−142329号、同55
−158124号、米国特許第3,650,757号
等)。
本発明で使用するハロゲン化銀粒子の形成段階におい
て、ハロゲン化銀溶剤としてアンモニア、特公昭47−
11386号に記載の有機チオエーテル誘導体または特
開昭53−144319号に記載されている含硫黄化合
物などを用いることができる。
粒子形成または物理熟成の過程において、カドミウム
塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩などを共存させてもよ
い。
さらに、高照度不軌、低照度不軌を改良する目的で塩化
イリジウム(III,IV)、ヘキサクロロイリジウム酸アン
モニウムなどの水溶性イリジウム塩、あるいは塩化ロジ
ウムなどの水溶性ロジウム塩を用いることができる。
ハロゲン化銀乳剤は沈殿形成後あるいは物理熟成後に可
溶性塩類を除去してもよく、このためヌーデル水洗法や
沈降法に従うことができる。
ハロゲン化銀乳剤は未後熟のまま使用してもよいが通常
は化学増感して使用する。通常型感光材料用乳剤で公知
の硫黄増感法、還元増感法、貴金属増感法などを単独ま
たは組合わせて用いることができる。これらの化学増感
を含窒素複素環化合物の存在下で行うこともできる(特
開昭58−126526号、同58−215644
号)。
本発明で使用するハロゲン化銀乳剤は、主として潜像が
粒子表面に形成される表面潜像型であつても、粒子内部
に形成される内部潜像型であつてもよい。内部潜像型乳
剤と造核剤とを組合せた直接反転乳剤を使用することも
できる。この目的に適した内部潜像型乳剤は米国特許第
2,592,250号、同第3,761,276号、特
公昭58−3534号および特開昭57−136641
号などに記載されている。本発明において組合せるのに
好ましい造核剤は、米国特許第3,227,552号、
同第4,245,037号、同第4,255,511
号、同第4,266,031号、同第4,276,36
4号およびOLS第2,635,316号等に記載され
ている。
本発明において使用される感光性ハロゲン化銀の塗設量
は、銀換算1mgないし10g/m2の範囲である。
前記の色素増感は、感光性ハロゲン化銀の感度増加や、
感光波長域の選択のために有用である。
用いられる色素には、メチン色素、シアニン色素、メロ
シアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色
素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ス
チリル色素およびヘミオキソノール色素が包含される。
特に有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、
および複合メロシアニン色素に属する色素である。これ
らの色素類には、塩基性異節環核としてシアニン色素類
に通常利用される核のいずれをも適用できる。すなわ
ち、ピロリン核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロ
ール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレナゾール
核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジン核な
ど;これらの核に脂環式炭化水素環が融合した核;及び
これらの核に芳香族炭化水素環が融合した核、即ち、イ
ンドレニン核、ベンズインドレニン核、インドール核、
ベンズオキサドール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾ
チアゾール核、ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾー
ル核、ベンズイミダゾール核、キノリン核などが適用で
きる。これらの核は炭素原子上に置換されていてもよ
い。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケト
メチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オン
核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、
ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異
節環核を適用することができる。
これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの組
合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強色増
感の目的でしばしば用いられる。
増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたない色
素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であつて、
強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。例えば、
含窒素異節環基で置換されたアミノスチリル化合物(た
とえば米国特許2,933,390号、同3,635,
721号に記載のもの)、芳香族有機酸ホルムアルデヒ
ド縮合物(たとえば米国特許3,743,510号に記
載のもの)、カドミウム塩、アザインデン化合物などを
含んでもよい。米国特許3,615,613号、同3,
615,641号、同3,617,295号、同3,6
35,721号に記載の組合せは特に有用である。
本発明は、感光性ハロゲン化銀とともに、潜像形成部位
において加熱時還元剤を酸化する目的で有機銀塩酸化剤
を用いることが出来る。これは、光に対しては比較的安
定な銀塩であるが、潜像を有するハロゲン化銀の存在下
で加熱された時、還元剤を酸化し、自らは銀に還元され
るもので、具体例をあげると、脂肪酸(ベヘン酸、ステ
アリン酸、ラウリン酸、マレイン酸、アジピン酸、等)
や芳香族カルボン酸(安息香酸、フタル酸、テレフタル
酸、サリチル酸、等)、メルカプト基又はチオン基を有
する化合物(3−メルカプト−4−フエニル−1,2,
4−トリアゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル、等)、イミノ基を有する化合物(特公昭44−30
270、同45−18416号公報に記載されているベ
ンゾトリアゾールやその誘導体、等)などの銀塩が用い
られる。
有機銀塩酸化剤を用いる代りに、その有機基を与える化
合物を用いてもよい。そのような化合物として特に上記
のベンゾトリアゾール及びその誘導体が好ましい。
本発明に用いる重合性ビニルモノマーとは、少くとも1
個のビニル基またはビニリデン基を有し、ラジカル重合
の可能な化合物であり、公知のアクリル酸およびメタク
リル酸のエステル類、アクリル酸金属塩(例えば、アク
リル酸バリウム、アクリル酸カルシウム)、アクリルア
ミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ビニルエ
ーテル類、N−ビニル化合物(例えばN−ビニルカルバ
ゾール)、酢酸ビニル類などが用いられる。これらの
内、特にアクリル酸及びメタクリル酸のエステル類が本
発明に好適である。以下にそれらの具体例を、アクリル
酸エステル類によつて示す。(それらのアクリロイル基
の1つないし全部をメタクリロイル基に置換した化合
物、即ちアクリル酸及びメタクリル酸混合エステル類お
よびメタクリル酸エステル類の具体例は省略するが、ア
クリル酸エステル類と同様に本発明に用いることが出来
る。) 例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル、等のモノアクリレート;ポリエチレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、グリセ
リンジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリ
レート、ペンタエリスリトールジアクリレート、等のジ
アクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、等のトリおよびテト
ラアクリレート;および次に記す重合性のプレポリマ
ー、例えば、特公昭52−7361号公報に記載されて
いるような多塩基酸(例えばフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、サク
シン酸、アジピン酸等)と多価アルコール(例えばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペン
タエリスリトール等)が縮合して生じるポリエステルの
ヒドロキシ残基とアクリル酸が反応して生じるオリゴマ
ー、即ちポリエステルアクリレート(あるいはオリゴエ
ステルアクリレート)、特公昭48−41708号公報
に記載されているような、ヒドロキシ基をもつアクリル
酸エステルとイソシアネート類の反応で得られるポリウ
レタンアクリレート、エポキシアクリレート等があげら
れる。
なお本発明には、二種以上のモノマーを併用することが
出来る。
本発明に用いる熱重合開始剤は、一般に加熱下で熱分解
して重合開始種(特にラジカル)を生じる化合物であ
り、通常ラジカル重合の開始剤として用いられているも
のが本発明にも好適に用いられる。例えば、高分子学会
高分子実験学編集委員会編「付加重合・開環重合」(1
983年、共立出版)の第6頁〜18頁に記載されてい
るような化合物であり、いくつか具体例をあげると、ア
ゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(1−
シクロヘキサンカルボニトリル)、ジメチル2−2′−
アゾビスイソブチレート、2,2′−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)、アゾビスジメチルバレロニトリ
ル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチル
ヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等
の有機過酸化物、p−トルエンスルフイン酸ナトリウ
ム、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム
等の無機過酸化物等がある。これらは単独で熱重合開始
剤として用いられるが、二成分のレドツクス反応でラジ
カルを生成するレドツクス開始剤も用いることが出来、
例えば、上記の無機又は有機の過酸化物と鉄(II)塩、
亜硫酸水素ナトリウム、ジメチルアニリン等の還元剤と
の組合せ等が例示される。
なお、もしモノマー自体の重合性が大きく、加熱するだ
けでモノマー自体が重合を開始出来る場合には、特に熱
重合開始剤を用いる必要はない。
本発明に用いる画像記録材料に設ける塗布層はバインダ
ーポリマーを用いる方が好ましいが、バインダーポリマ
ーとしては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、アラビ
アゴム、カゼイン、メチルセルロース、等の水溶性ポリ
マー、およびポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、塩化ビニ
リデン−アクリロニトリルコポリマー、ポリ酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル−塩化ビニルコポリマー、スチレン−ア
クリロニトリルコポリマー、ポリエステル、ABS樹
脂、ポリアミド、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロ
ピレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、アセチルセルロース等の有機溶剤に可溶なポリマー
などが用いられる。これらのポリマーをとかして塗布す
るのに用いる溶剤としては、水、アセトン、トルエン、
塩化メチレン、二塩化メチレン、クロロホルム、メチル
エチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキサイドなどが用いられる。
バインダーポリマーは2種以上併用することが出来る。
例えばハロゲン化銀をゼラチン乳剤として調整し、これ
をゼラチン以外のバインダーとモノマー等から成る塗布
液に加えて塗布することが出来る。この場合、2種以上
のバインダーは、必ずしも均一に混合する必要はない。
またモノマーもバインダーと必ずしも均一に混合される
必要はない。例えば、水に不溶のモノマーを水溶性バイ
ンダーポリマーの水溶液中に乳化又はマイクロカプセル
化して不均一分散してもよい。
本発明の感光層は、必要ならば、ハロゲン化銀及び有機
銀塩酸化剤の現像を促進する目的で、塩基又は加熱下で
塩基を発生する塩基プレカーサーを含むことが出来る。
好ましい塩基の例としては、無機の塩基としてはアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、第2または
第3リン酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、キノリン酸塩、メタ
ホウ酸塩;アンモニウム水酸化物;4級アルキルアンモ
ニウムの水酸化物;その他の金属の水酸化物等が挙げら
れ、有機の塩基としては脂肪族アミン類(トリアルキル
アミン類、ヒドロキシルアミン類、脂肪族ポリアミン
類、例えばトリエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、モノエタノールアミン、トリエチレンジアミン)、
芳香族アミン類(N−アルキル置換芳香族アミン類、N
−ヒドロキシアルキル置換芳香族アミン類およびビス
〔p−(ジアルキルアミノ)フエニル〕メタン類)、複
素環状アミン類、アミジン類、ヒドラジン誘導体(例え
ばベンゾイルヒドラジド、マロニルジヒドラジド、フエ
ニルヒドラジド、p−トリルヒドラジド、フタルジヒド
ラジド)、環状アミジン類、フアニジン類、環状グアニ
ジン類が挙げられ、特にpKaが8以上のものが好まし
い。
塩基を感光材料中に含ませる場合は、プレカーサーの形
で添加するのが望ましい。塩基プレカーサーとしては、
加熱により脱炭酸して分解する有機酸と塩基の塩、分子
内求核置換反応、ロツセン転位、ベツクマン転位等の反
応により分解してアミン類を放出する化合物など、加熱
により何らかの反応を起こして塩基を放出するものが好
ましく用いられる。好ましい塩基プレカーサーとしては
英国特許第998,949号等に記載のトリクロロ酢酸
の塩、米国特許第4,060,420号に記載のα−ス
ルホニル酢酸の塩、特開昭59−180537号に記載
のプロピオール酸類の塩、米国特許第4,088,49
6号に記載の2−カルボキシカルボキサミド誘導体、塩
基成分に有機塩基の他にアルカリ金属、アルカリ土類金
属を用いた熱分解性酸との塩(特開昭59−19523
7号)、ロツセン転位を利用した特開昭59−1684
40号に記載のヒドロキサムカルバメート類、加熱によ
りニトリルを生成する特開昭59−157637号に記
載のアルドキシムカルバメート類などが挙げられる。そ
の他、英国特許第998,945号、米国特許第3,2
20,846号、特開昭50−22,625号、英国特
許第2,079,480号等に記載の塩基プレカーサー
も有用である。
本発明において特に有用な塩基プレカーサーの具体例を
以下に示す。
トリクロロ酢酸グアニジン、トリクロロ酢酸メチルグア
ニジン、トリクロロ酢酸カリウム、フエニルスルホニル
酢酸グアニジン、p−クロロフエニルスルホニル酢酸グ
アニジン、p−メタンスルホニルフエニルスルホニル酢
酸グアニジン、フエニルプロピオール酸カリウム、フエ
ニルプロピオール酸セシウム、フエニルプロピオール酸
グアニジン、p−クロロフエニルプロピオール酸グアニ
ジン、2,4−ジクロロフエニルプロピオール酸グアニ
ジン、p−フエニレン−ビス−プロピオール酸ジグアニ
ジン、フエニルスルホニル酢酸テトラメチルアンモニウ
ム、フエニルプロピオール酸テトラメチルアンモニウ
ム。
これらの塩基プレカーサーは単独でも、また数種の併用
でも使用できる。
感光層は、さらにハロゲン化銀および有機銀塩酸化剤の
熱現像および重合反応を促進する目的で、熱溶剤を含む
ことが出来、かつ一般にその方が好ましい。熱溶剤は熱
現像の温度、例えば80℃〜200℃の範囲に融点をも
ち、熔融状態で還元剤を溶解し、又は感光層を軟化さ
せ、その移動を促進する働きをもつ物質で、かつ銀塩や
モノマー、還元剤等と反応しにくいものである。非常に
広範な有機又は無機の化合物から選択することが出来る
が、具体例として、ソルビトール、ペンタエリスリトー
ル、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、サポニン
等のポリヒドロキシ化合物、尿素、ジメチル尿素、アセ
タミド、N−メチルアセタミド、などがあげられる。
感光層には、その他、公知の保恒剤、カブリ防止剤等を
加えることが出来、またハレーシヨン防止層、アンチス
タチツク層、保護層等を設けることが出来る。
支持体としては、紙、樹脂をコートした紙、ポリエチレ
ンデレフタレートやトリアセチルセルローズ等のフイル
ム、アルミニウム版などを使用目的に応じて選択して用
いることが出来る。
以上のべた感光層を構成する成分の量は次の通りであ
る。
重合性ビニルモノマー1g当り、感光性ハロゲン化銀は
0.001〜0.5g、より好ましくは0.005〜
0.1gであり、有機銀塩酸化剤は、ハロゲン化銀1モ
ル当り、0〜20モル、より好ましくは0〜5モルであ
り、還元剤は全銀塩1モル当り、0.1〜20モル、よ
り好ましくは0.5〜5モルであり、熱重合開始剤はモ
ノマー1g当り0.005〜1g、より好ましくは0.
01〜0.5gであり、バインダーポリマーは、0〜1
0g、より好ましくは0〜2gであり、塩基又は塩基プ
レカーサーは、0〜3g、より好ましくは0〜1gであ
り、熱溶剤は0〜3g、より好ましくは0〜1gであ
る。
感光層の乾燥膜厚は、記録材料の使用目的に応じて大巾
に変りうる。例えば通常の画像記録用途や平版印刷版等
の用途には、0.1〜50μm、より好ましくは、0.
5〜10μmであるが、凸版印刷版や、レリーフ自体を
用いる用途では、1μm−5mm、より好ましくは0.1
〜3mmである。
銀塩の現像及び/又は重合反応が、空気中の酸素によつ
て阻害される場合は、感光層表面に酸素の透過率の低い
物質(例えばポリビニルアルコール、ゼラチン又は塩化
ビニリデンと塩化ビニル、アクリロニトリル等とのコポ
リマー)から成る酸素防止層を設けることが好ましい。
酸素防止層の膜厚は、0〜20μm、より好ましくは0
〜5μmである。なおこの層を設ける場合は、これを保
護層を兼ねることが出来る。
本発明による画像記録は、上述した画像記録材料に画像
露光し、次に均一に加熱することにより行い、この操作
だけでポリマーを画像状に形成することが出来る。
画像露光は、感光性ハロゲン化銀(色素増感されたもの
も含む)の感光する波長を含む光源、例えばタングステ
ンランプ、ハロゲンランプ、水銀燈、けい光燈、キセノ
ンランプ、レーザー、LED、CRT等を用いて、その
可視光又は紫外線で行うことが出来る。さらにX線や電
子線を用いて画像露光してもよい。露光量は、ハロゲン
化銀の感度により異なるが、一般的に10-2〜103erg
s/cm2である。加熱は、ホツトプレート、ヒートローラ
ー、赤外線ランプ、オイルバス、高周波加熱器等を用い
て接触又は非接触で行うことが出来る。あるいは、記録
材料中にカーボンブラツク等の抵抗発熱体を組込み、こ
れに通電してジユール熱を発生させて加熱することも出
来る。加熱の温度は80℃〜200℃、より好ましくは
100℃〜130℃の範囲であり、加熱時間は、1〜3
00秒、より好ましくは5〜60秒の範囲である。空気
中の酸素が重合反応又は/及び銀塩の現像を阻害する場
合には、プラスチツクフイルム等を感光層上に密着して
加熱することが出来る。
かくて得られた画像状に生じたポリマーは、使用目的に
応じて種々の方法により可視画像化又は現像して最終画
像として利用することが出来る。例えば印刷版又はレリ
ーフとして利用する場合には、溶剤で現像することが出
来る。溶剤としては、ポリマー画像部分はとかさない
が、未硬化部分はとかすものを用いる。例えばバインダ
ーとして、ポリビニルアルコールのような水溶性ポリマ
ーを用いた場合は、水で現像することが出来る。この場
合あらかじめ感光層にハロゲン化銀を減感しない又はし
にくい色素や顔料を含ませておけば、溶剤現像により直
ちに可視画像が得られる。一方、乾式処理だけでポリマ
ー画像を可視画像に変換することが出来る。例えば特公
昭53−40537号公報に記載されているように、重
合部分と未重合部分の接着性の差を利用して、剥離現像
によりそれぞれを二枚のシート上に分離することが出来
る。(可視化のためには、上述の如く、感光層を予め着
色しておけばよい)あた、トナー(着色粉体)で処理
し、未重合部分だけに選択的に付着させて可視像とする
ことが出来る。
さらにポリマーにより発色又は色素漂白反応を制御して
ポリマー画像を可視像に変換することが出来る。例えば
特開昭52−89915号公報に記載されているよう
に、二成分型感熱発色材料を用い、その二つの成分が加
熱下で移動し、反応して発色するのを画像状に生成した
ポリマーをバリヤーとして用いて制御(未硬化部分で発
色)する方法、また特開昭57−179836、同57
−197538号公報に記載されているように、二成分
型発色材料を、モノマーを含むマイクロカプセルの内と
外に分離し、重合させた後、圧力現像し、未硬化カプセ
ルを破壊して発色させる方法、さらに特願昭59−24
1487号明細書に記載されているように、ポリマー画
像をバリヤーとして用いて、色素の漂白を制御(未硬化
部分で漂白)する方法、さらに特願昭59−22271
7号明細書に記載されているように未重合モノマーによ
り色素を漂白する方法、などが用いられる。
これらの可視化方法を用いる場合、それぞれに必要な物
質を感光層に加えることが出来る。
本発明は種々の用途に用いることが出来る。例えば、印
刷版、プルーフ、印画紙、撮影用感光材料、ビデオ信号
のハードコピー、フアクシミリ記録材料、CRT記録材
料、複写材料、OHPフイルム等である。いずれの用途
においても、従来の非銀塩記録材料より大巾に高感度で
(かつポリマー画像の可視化に乾式処理方式を用いるな
らば)乾式処理だけで画像を記録することが出来、かつ
従来の銀塩写真材料を用いる場合に比べて、本発明の材
料を用いれば、感度は同等であるにもかかわらず使用銀
量は大巾に節減されて、かつ乾式処理で画像が得られる
という大きな特長を有している。
実施例1 から成る混合液を超音波乳化器を用いて1時間乳化し
て、モノマーエマルジヨンを調製した。
塗布液を次の如く調製した。
から成る混合液A 5.0gと から成る溶液B全量を混合した。
これをポリエチレンテレフタレートフイルム上に乾燥膜
厚が約5μmになるように塗布、乾燥して感光材料を作
成した。塗布銀量は、銀換算で約0.05g/m2であつ
た。
感光材料に黒白のステツプウエツジ(光学濃度の段差
0.3)を通して、ハロゲンランプを用いて50ルツク
スの照度において2秒間露光したのち、感光層上にポリ
エチレンテレフタレートフイルムを密着し、ホツトプレ
ート上で125℃で8秒間加熱した。次にフイルムを剥
離して、約60℃の水に浸漬し30秒間振とうしたとこ
ろ、感光層の露光部分が水中に溶出され、鮮明な6段の
ステツプから成るポジ型の青色画像が形成された。
実施例2 実施例1において、溶液Bを下記に変更した。
その他は全く同様に実施したところ、実施例1の場合と
ほぼ同じポジ型の画像が形成された。
参考例1 実施例2において、4−メチル−1−フエニル−3−ピ
ラゾリドンを0.016gの代りに0.033g用い、
かつ加熱時間を8秒の代りに50秒に変更する以外は全
く同様に実施した。その結果、感光層の未露光部分が水
中に溶出され、鮮明な6段のステツプから成るネガ型の
画像が形成された。
実施例3 実施例1において、4−メチル−1−フエニル−3−ピ
ラゾリドン0.033gに代えフエニドンを0.030
g用いる他は全く同様に実施したところ、実施例1の場
合とほぼ同じポジ型の画像が形成された。
参考例2 参考例1において、4−メチル−1−フエニル−3−ピ
ラゾリドン0.033gに代えてフエニドンを0.03
0g用いる他は全く同様に実施したところ、参考例1と
同様なネガ型の画像が形成された。
参考例3 ベンゾトリアゾール6.6gとゼラチン14gを水15
00mlに溶解し、40℃で撹拌しつつ、硝酸銀8.5g
を水50mlに溶かした溶液を2分間で加え、次にpHを
調整してベンゾトリアゾール銀を沈降させ、不要の塩を
除去し、最後にpHを6.0にして、収量200gのベ
ンゾトリアゾール銀乳剤を調製した。
塗布液を次の如く調製した。
から成る混合液A5.0gと から成る溶液B全量を混合した。
これを実施例1と同様に塗布して感光材料を作製し、加
熱を20秒間行う他は全く同様に処理したところ、感光
層の未露光部分が水中に溶出され、6段のステツプから
成るネガ型の青色画像が形成された。
実施例7 実施例6において、4−メチル−1−フエニル−3−ピ
ラゾリドン0.033gの代りに2,6−ジクロロ−p
−アミノフエノール0.033gを用い、加熱を8秒間
行う他は全く同様に実施したところ、感光層の露光部分
が水中に溶出され、6段のステツプから成るポジ型の画
像が形成された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性ハロゲン化銀、ハロゲン化銀を現像
    することができ、その酸化体が還元剤そのものよりも強
    い重合禁止作用を有する還元剤(ただし、アミノフエノ
    ールおよびその誘導体を除く)、重合性ビニルモノマー
    および熱重合開始剤を含む感光材料に画像露光して上記
    感光性ハロゲン化銀に潜像を形成し、次に感光材料を実
    質的に均一に加熱することによつて、上記潜像の未形成
    部分の重合性ビニルモノマーを重合させてポリマー画像
    を形成することを特徴とする画像記録方法。
  2. 【請求項2】上記還元剤が、1−フエニル−3−ピラゾ
    リドンまたはその誘導体あるいはポリヒドロキシベンゼ
    ンまたはその誘導体である特許請求の範囲第1項記載の
    画像記録方法。
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