JP2739261B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀による重
合反応を利用する画像形成方法に関する。特に本発明
は、レーザー等のスキャニング露光により描画できる感
光材料を用いて、カラープルーフの作成に好ましく適用
できる画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューター技術の進展により
印刷分野の技術革新がめざましく進んでいる。カラー印
刷の分野でもCEPS(カラー・エレクトロニクス・プ
リプレス・システム)と呼ばれるコンピューターシステ
ムにより、印刷用カラー画像データーのデジタル化や集
版までの全てのプリプレス工程のデーターのデジタル化
が進んでいる。さらに、これらのデジタル化された印刷
画像データーを、従来のリスフイルムを介さず直接、高
感度な印刷原版に書き込み印刷版を作成するシステムも
稼働している。このような印刷分野の技術革新により、
従来使用されてきたリスフイルムは不要のものとなる。
【0003】一方、印刷においては印刷物の仕上がり品
質を保障するために、実際の印刷に先立って、校正とい
う工程が存在する。この校正は印刷版を作成するもとに
なるリスフイルムから、校正刷り専用の印刷版を作成
し、校正用の印刷機により実際に印刷して行う場合(プ
レスプルーフ)と、フォトポリマーを利用した感材に、
リスフイルムを介して全面露光(通常、光源としては紫
外線を用いる)して印刷とは異なった画像形成手段によ
って、プルーフを得る場合(アナログ式オフプレスプル
ーフ)とがある。これら2種の校正方法はいずれも、リ
スフイルムをもとに印刷版が作成されることを前提とし
ており、プルーフ自体もこのリスフイルム画像をもとに
作成されるものである。(「プリンシプル・オブ・カラ
ープルーフィング」M.H.ブルーノ著;および「印刷
産業に使われているカラーハードコピー技術」電子写
真、352、Vol.26参照)
【0004】このように、従来のプルーフ作成はリスフ
イルムの存在が前提になっている。このため、印刷分野
の技術革新に伴ないリスフイルムが用いられなくなった
場合に、如何にして印刷品質を保障するかが重要な問題
となってきている。すなわち、リスフイルムを介さない
で、デジタル画像データーから直接プルーフを作成する
手段(DDCP:デジタル・ダイレクト・カラー・プル
ーフ)が望まれているのである。このようなDDCPと
して、すでに種々の方式が提案されており、このうちの
一部は実用化されている。(「DDCP−−プルーフシ
ステムのニューウエーブ」印刷情報、p74、199
0;「プルーフシステムの現状」プリプレス情報’9
0、p53、1990;および「デジタルプルーフ最前
線」プリプレス情報’90、p63、1990参照)
【0005】しかしながら、これらのDDCPは、電子
写真方式や熱転写方式等、従来のフォトポリマー方式に
よるアナログ式のオフプレスプルーフとは異なった方式
のものが多く、プルーフの性能としての解像力、色調、
階調表現、網点再現性、印刷物類似性、画像再現安定性
などに不満な点が多かった。すなわちデジタル画像を直
接出力することはできても、出力された画質は充分満足
できるものではなく、このため、デジタル画像を直接出
力できて、しかも高画質な、より優れたプルーフ作成法
が望まれていたのである。
【0006】特公昭48−31323号、特開昭62−
267736号、特開昭59−97140号および特開
平2−244151号各公報、および米国特許3770
438号明細書に、従来のフォトポリマーによるアナロ
グ式のオフプレスプルーフについて記載がある。このよ
うなフォトポリマーによるオフプレスプルーフに直接デ
ジタル画像データーが記録できれば、プルーフ画質とし
ては充分なものが得られると考えられる。しかしなが
ら、デジタル画像データーはレーザー光源などを用いて
スキャニング露光によって、プルーフ用感材に記録され
なければならず、このためにはプルーフ用感材がスキャ
ニング光源の波長に対し、高い光感度を有しなければな
らない。フォトポリマーによる感材は、このような高感
度は実現されておらず、さらにまた、フォトポリマーで
はHe−Neレーザーや、半導体レーザーなどの長波長
領域に発振波長を有するレーザーの波長域に対する増感
が非常に困難であり、低波長の限られたレーザー光源へ
の波長適合性しか有していないのである。従って、DD
CPの目的に従来のアナログ式のオフプレスプルーフを
用いることはできないのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、フォト
ポリマーを用いたオフプレスプルーフは、スキャニング
光源の波長に対し高い光感度を有さず、デジタル画像デ
ーターを直接記録できない。また、長波長レーザーに対
する波長適合性がない。また、すでに提案されている電
子写真方式や熱転写方式などのDDCPも解像力、網点
再現性、色再現安定性など、プルーフ画質が充分なもの
ではない。すなわち、フォトポリマーを用いたオフプレ
スプルーフのような、高いプルーフ画質を有し、かつス
キャニング露光による記録の可能な高い感度を有するD
DCPの開発が望まれていたのである。
【0008】ところで、ハロゲン化銀、還元剤および重
合性化合物を含む感光材料を画像露光し、ハロゲン化銀
を現像して、これにより画像状に重合性化合物を重合さ
せてポリマー画像を形成する方法が、特開昭61−69
062号および特開昭61−73145号各公報(米国
特許4629676号および欧州特許公開番号0174
634A号)に記載されている。この画像形成方法の代
表的な態様では、色剤を含む重合性化合物の未硬化部を
感光材料から受像材料に転写して受像材料上に画像を形
成する。また、別の態様として、感光材料上に画像を形
成する方法として、色剤を含む重合性化合物の未硬化部
を溶出液を用いて除去(ウォシュオフ)する方法が開示
されている。
【0009】本発明者等は、このハロゲン化銀による重
合反応を利用する画像形成方法に着目して、この方法を
カラープルーフの作成に適用することを検討した。しか
しながら、その検討の結果、上記の画像形成方法をカラ
ープルーフの作成にそのまま適用すると様々な問題が生
じることが判明した。
【0010】例えば、上記の未硬化部を除去する工程
は、溶出液(液体)を使用する処理工程であるため、溶
出液で濡れた感光材料を乾燥して使用する工程を処理工
程に追加する必要がある。また、液体の乾燥工程は一般
には、少なくとも数十秒の時間がかかり、このため処理
時間が長くなる。このように溶出液を未硬化部除去のた
めに使用すると処理工程が増加し、処理時間が増大する
という問題があった。特に、熱現像処理を利用する場
合、除去工程として溶出液を使用する湿式の処理を行う
と、熱現像処理の乾式処理という特徴がプロセス全体で
見た場合、大きな特徴とならず、すべての処理工程が乾
式処理ではないことが問題となる。また、溶出液を使用
する場合は、廃液の処理を行う必要もあった。
【0011】本発明の目的は、ハロゲン化銀による重合
反応を利用する画像形成方法を改良し、カラープルーフ
の作成に好ましく適用することができる画像形成方法を
提供することである。
【0012】また、本発明の目的は、デジタル画像デー
ターからリスフイルムを介さず、直接にカラープルーフ
を作成することができる画像形成方法を提供することに
ある。
【0013】さらに、本発明の目的は、レーザー等、特
に長波長のレーザーのスキャニング露光によって、高画
質なカラープルーフを作成することができる画像形成方
法を提供することにある。
【0014】さらにまた、本発明の目的は、少ない露光
エネルギーによって重合硬化画像を形成し、これをもと
にカラープルーフを作成することができる画像形成方法
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、以下に述べる態様(具体的には、それぞれ転写
型とラミネーション型がある)からなる画像形成方法に
より前記の目的を達成した。
【0016】本発明の画像形成方法の第1の態様は、支
持体上にハロゲン化銀、還元剤、重合性化合物および色
剤を含む感光性重合性層を設けた感光材料および剥離シ
ートを用いて、以下の工程を以下の順序で実施する画像
形成方法である。なお、具体的には、後述する転写型ま
たはラミネーション型として実施する。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程(以下、露光
工程と略す場合がある) (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(以下、現像工程と略す場合がある);および (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部または硬化
部を選択的に剥離シート上に付着させて感光性重合性層
から除去し、これにより着色画像を形成する工程(以
下、除去工程と略す場合がある)。
【0017】本発明の画像形成方法の第2の態様は、支
持体上に粘着性層、およびハロゲン化銀、還元剤および
重合性化合物を含む感光性重合性層を設けた感光材料お
よび剥離シートを用いて、以下の工程を以下の順序で実
施する画像形成方法である。なお、具体的には、後述す
る転写型またはラミネーション型として実施する。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部を選択的に
剥離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、
これにより粘着性層を画像状に露出させる形成する工程
(除去工程);および (4)着色されたトナーを粘着性層表面に付与し、これ
によりトナー画像を形成する工程(以下、トナー現像工
程と略す場合がある)。
【0018】本発明の画像形成方法の第3の態様は、支
持体上にハロゲン化銀、還元剤および重合性化合物を含
む感光性重合性層を設けた感光材料および剥離シートを
用いて、以下の工程を以下の順序で実施する画像形成方
法である。なお、具体的には、後述する転写型またはラ
ミネーション型として実施する。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、硬化部を選択的に剥
離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、こ
れにより感光性重合性層の未硬化部を画像状に形成する
工程(除去工程);および (4)着色されたトナーを感光性重合性層の粘着性を有
する未硬化部表面に付与し、これによりトナー画像を形
成する工程(トナー現像工程)。
【0019】なお、本発明において、以上のように規定
した各工程の順序が逆転しない限り、2以上の工程を同
時に実施してもよい。例えば、(1)の露光工程と
(2)の現像工程を同時に実施することができる。この
ように、2以上の工程を同時に実施する態様も本発明に
含まれる。
【0020】本発明の画像形成方法は、以下の具体的な
態様で実施することが好ましい。
【0021】1)感光性重合性層がハロゲン化銀を含む
感光性層および重合性化合物を含む重合性層からなる。
【0022】画像形成方法の第1の態様において使用す
る色剤は、重合性層に含まれる。還元剤は、感光性層お
よび重合性層のいずれの層に含まれていてもよい。さら
に、感光性重合性層を感光性層、重合性層および画像形
成促進層の3層からなる構成とし、還元剤を画像形成促
進層に含ませてもよい。本明細書において、このように
2以上の機能層からなる感光性重合性層を複合型感光性
重合性層と称する。また、複合型感光性重合性層を用い
た感光材料を積層型感光材料と称し、これに対して単一
層からなる感光性重合性層を用いた感光材料を単層型感
光材料と称する。
【0023】第1および第3の態様の転写型(転写型に
ついては下記の3)参照)においては、支持体上に重合
性層、その上に感光性層を順次設ける。第1および第3
の態様のラミネーション型(ラミネーション型について
は下記の4)参照)においては、支持体上に感光性層、
その上に重合性層を順次設ける。第2の態様の転写型に
おいては、支持体上に粘着性層、その上に重合性層、そ
の上に感光性層を順次設ける。第2の態様のラミネーシ
ョン型においては支持体上に感光性層、その上に重合性
層、その上に粘着性層を順次設ける。
【0024】なお、積層型感光材料を用いる場合、除去
工程の前(現像工程の後)または除去工程と同時に感光
性層を除去する(感光性層および重合性層以外の層が設
けられている場合は、重合性層より上に設けられた層も
除去する)。
【0025】2)第1の態様においては除去工程(3)
の後、第2および第3の態様において、トナー現像工程
(4)の後、感光材料を受像材料と密着させ、これによ
りトナー画像を受像材料に転写する工程(以下、転写工
程と略す場合がある)を実施する。本明細書において、
このような態様を転写型と称する。
【0026】3)上記転写型に代えて、以下のようなラ
ミネーション型を実施してもよい。
【0027】第1の態様において、感光材料、剥離シー
トおよび受像材料を用いて、以下の工程を(A)(B)
(1)(2)(3)、(A)(1)(B)(2)
(3)、(A)(1)(2)(B)(3)、(1)
(A)(B)(2)(3)、(1)(A)(2)(B)
(3)および(1)(2)(A)(B)(3)のいずれ
かの順序で実施する。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程(以
下、ラミネート工程と略す場合がある); (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
感光材料の支持体を剥離する工程(以下、剥離工程と略
す場合がある); (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程);および (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部または硬化
部を選択的に剥離シート上に付着させて感光性重合性層
から除去し、これにより着色画像を形成する工程(除去
工程)。
【0028】第2の態様において、感光材料、剥離シー
トおよび受像材料を用いて、以下の工程を(A)(B)
(1)(2)(3)(4)、(A)(1)(B)(2)
(3)(4)、(A)(1)(2)(B)(3)
(4)、(1)(A)(B)(2)(3)(4)、
(1)(A)(2)(B)(3)(4)および(1)
(2)(A)(B)(3)(4)のいずれかの順序で実
施する。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程(ラ
ミネート工程); (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
感光材料の支持体を剥離する工程(剥離工程); (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部を選択的に
剥離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、
これにより粘着性層を画像状に露出させる形成する工程
(除去工程);および (4)着色されたトナーを粘着性層表面に付与し、これ
によりトナー画像を形成する工程(トナー現像工程)。
【0029】第3の態様において、感光材料、剥離シー
トおよび受像材料を用いて、以下の工程を(A)(B)
(1)(2)(3)(4)、(A)(1)(B)(2)
(3)(4)、(A)(1)(2)(B)(3)
(4)、(1)(A)(B)(2)(3)(4)、
(1)(A)(2)(B)(3)(4)および(1)
(2)(A)(B)(3)(4)のいずれかの順序で実
施する。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程(ラ
ミネート工程); (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
感光材料の支持体を剥離する工程(剥離工程); (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、硬化部を選択的に剥
離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、こ
れにより感光性重合性層の未硬化部を画像状に形成する
工程(除去工程);および (4)着色されたトナーを感光性重合性層の粘着性を有
する未硬化部表面に付与し、これによりトナー画像を形
成する工程(トナー現像工程)。
【0030】4)各態様において、色表現に必要な2以
上の色数(すなわち、色剤または着色されたトナーの種
類数)を満たすまで前述した各工程を繰り返し、これに
より受像材料上に多色画像を形成する。
【0031】5)加熱により現像処理を行う。加熱温度
は70乃至200℃が好ましい。
【0032】6)感光性重合性層がさらに塩基または塩
基プレカーサーを含む。複合型感光性重合性層を用いる
場合、塩基または塩基プレカーサーは、感光性層および
重合性層のいずれの層に含まれていてもよい。塩基より
も塩基プレカーサーの方が好ましい。塩基または塩基プ
レカーサーは画像形成促進層に含ませてもよい。
【0033】7)感光性重合性層がさらに熱現像促進剤
を含む。複合型感光性重合性層を用いる場合、熱現像促
進剤は、重合性層に含まれていることが好ましい。熱現
像促進剤は画像形成促進層に含ませてもよい。
【0034】8)上記1)の複合型感光性重合性層にお
いて、感光性層が親水性バインダーを含む。
【0035】9)感光性重合性層(複合型感光性重合性
層の場合、感光性層および重合性層のいずれかの層)ま
たは粘着性層(第2の態様)が、さらに露光光源の光を
吸収する物質を含有する層を有する。
【0036】10)感光材料が、感光性重合性層が設け
られている側に、さらに露光光源の光を吸収する物質を
含有する層を有する。
【0037】11)感光材料が、感光性重合性層とは反
対の側に、さらに露光光源の光を吸収する物質を含有す
る層を有する。
【0038】12)感光材料が、さらに支持体から最も
離れた層の上に保護層を有する。
【0039】13)感光材料が、還元剤、塩基、塩基プ
レカーサーおよび熱現像促進剤の少なくとも1つを含む
層(画像形成促進層)を有する。
【0040】14)受像材料上に画像を形成した後、さ
らに他の2次受像材料に画像を転写する。
【0041】
【発明の効果】本発明の画像形成方法では、除去工程に
おいて溶出液の代わりに剥離シートを用いて感光材料の
未硬化部または硬化部を選択的に除去する。剥離シート
を用いる処理は、処理工程が簡易でありかつ処理時間が
短縮できる。また、完全な乾式処理を行うことができ、
廃液処理が不要となった。このようにハロゲン化銀によ
る重合反応を利用する画像形成方法の問題点が解消した
ため、この画像形成方法をカラープルーフの作成に適用
することが可能となった。
【0042】以上の結果、高い感度で、しかも画像品質
の高いカラープルーフを作成することが実現された。ま
た、アルゴンレーザーから半導体レーザーまでの幅広い
レーザー光源に対して、画像品質の良好なプルーフが得
られるカラープルーフ作成方法が実現された。さらに、
リスフイルムを介することなく、デジタル画像データー
から直接に高画質なカラープルーフを得ることも可能と
なった。
【0043】なお、本発明の第2および第3の態様のよ
うに、着色されたトナーを用いると以下の効果が得られ
る。トナーを変えることで簡単に画像の色調を変化さ
せることができる。また、各色毎の感光材料を準備する
必要がなく、1種類の感光材料で全ての色に対応するこ
とができる。従って、色調の選択の幅が大きい。重合
禁止作用を有する染料または顔料もトナーとして使用す
ることができる。感光材料に色剤を含ませる場合は、こ
の重合禁止作用についての確認が必要であった。色剤
の場合は感光材料に含ませることができる量に上限があ
るが、トナーの量には実質的な上限はない。このため、
トナーを使用すると非常に高い画像濃度を得ることがで
きる。露光工程および現像工程に関与する成分には、
ハロゲン化銀のように色剤の色調に影響するものがあ
る。トナーを用いると、これらの影響を回避することが
できる。感光材料が色剤として染料または顔料を含む
場合、色剤の影響でハロゲン化銀の感度が低下する。一
方、ロイコ色素を用いて画像形成の過程で発色させる
と、画像の色が不安定という問題がある。色剤に代えて
着色されたトナーを用いると、感度低下の問題がなく、
安定な画像の色を得ることができる。
【0044】また、ラミネーション型のように感光材料
と受像材料をラミネーションして画像を形成すると、画
像の位置合わせが容易であり、操作が簡単になるという
利点がある。
【0045】さらに、剥離シートを用いて未硬化部を選
択的に除去して画像を形成すると、以下の効果が得られ
る。硬化部は未硬化部と比較して機械的強度があり、画
像の転写の際の圧力により画像が変形しにくい。従っ
て、網点の再現性が向上し、一定の線幅が保たれ、白ぬ
き文字のつぶれなどが起こりにくい。従って、未硬化部
を選択的に除去すると鮮明な画像を形成することができ
る。
【0046】感光性重合性層が感光性層および重合性層
からなる積層型感光材料では、ハロゲン化銀による重合
性層の色調への影響を回避することができる。また、ハ
ロゲン化銀のような露光工程に関与する成分が重合性層
から分離されるため、重合性層はほとんど重合性化合物
から構成される。このため、重合性層の硬化部の機械的
強度が向上し、鮮明な画像を得ることができる。
【0047】従来のハロゲン化銀による重合反応を利用
する画像形成方法では、異なる色剤を含む2種類以上の
マイクロカプセルを含む1つの感光材料を使用すること
でカラー画像を形成していた。これに対して、本発明の
画像形成方法を用いてカラープルーフを作成する場合、
色表現に必要な2以上の色数を満たすまで各工程を繰り
返し、これにより受像材料上に多色画像を形成する。こ
の方法によると以下の効果が得られる。 マイクロカプセルを使用すると、解像力はマイクロカ
プセルの大きさが限度となる。本発明の画像形成方法で
はそのような限度はない。 マイクカプセルは圧力により破壊して画像を形成す
るが、この加圧処理においてカプセルサイズ以上に画像
部(未硬化部)が飛散し、解像力が低下する。本発明の
画像形成方法ではそのような問題もない。 マイクカプセルに含ませることができる色剤の量は
非常に限られる。これに対して、本発明の画像形成方法
では、色剤を用いる態様(第1の態様)でも比較的多量
の色剤を用いることができる。もちろん、着色されたト
ナーを使用する態様(第2および第3の態様)では、実
質的な上限はない。このため、本発明の画像形成方法で
は高い画像濃度を得ることができる。 印刷物では色(インク)の重なりがあるが、マイクロ
カプセルを使用する方法ではそれを再現できない。本発
明の方法では、印刷物のインクの色に対応する色剤また
はトナーを使用して、繰り返しにより色の重なりを再現
することができる。従って、印刷物に非常に近い色調を
有する優れたカラープルーフを作成することができる。
【0048】[発明の詳細な記述]まず、本発明の画像
形成方法に用いる感光材料(単層型感光材料および積層
型感光材料)の層構成について図面を参照しながら説明
する。
【0049】図1は、本発明の画像形成方法の第1の態
様に用いる単層型感光材料の断面模式図である。支持体
(11)上に単一の感光性重合性層(12)が設けられ
ている。感光性重合性層(12)は、ハロゲン化銀(1
3)、還元剤(14)、重合性化合物(15)および色
剤(16)を含む。
【0050】図2は、本発明の画像形成方法の第1の態
様に用いる単層型感光材料の別の態様の断面模式図であ
る。図1と同様に支持体(21)上に単一の感光性重合
性層(22)が設けられている。ただし、ハロゲン化銀
(23)を含む親水性の相(27)は、他の成分、すな
わち還元剤(24)、重合性化合物(25)および色剤
(26)を含む疎水性の相から微細に分離した状態で存
在している。
【0051】図2に示すように、感光性重合性層は均質
な層でなく相分離した状態でも良い。以下の各図におい
て説明する単層型感光材料においても、図2と同様に相
分離した状態とすることができる。
【0052】図3は、本発明の画像形成方法の第2の態
様(転写型)に用いる単層型感光材料の断面模式図であ
る。支持体(31)上に粘着性層(32)、その上に感
光性重合性層(33)が順次設けられている。感光性重
合性層(33)は、ハロゲン化銀(34)、還元剤(3
5)および重合性化合物(36)を含む。
【0053】図4は、本発明の画像形成方法の第2の態
様(ラミネーション型)に用いる単層型感光材料の断面
模式図である。支持体(41)上に感光性重合性層(4
2)、その上に粘着性層(43)が設けられている。感
光性重合性層(42)は、ハロゲン化銀(44)、還元
剤(45)および重合性化合物(46)を含む。
【0054】図5は、本発明の画像形成方法の第3の態
様に用いる単層型感光材料の断面模式図である。支持体
(51)上に感光性重合性層(52)が設けられてい
る。感光性重合性層(52)は、ハロゲン化銀(5
3)、還元剤(54)および重合性化合物(55)を含
む。
【0055】図6は、本発明の画像形成方法の第1の態
様(転写型)に用いる積層型感光材料の断面模式図であ
る。支持体(61)上に重合性層(62)、その上に感
光性層(63)が順次設けられている。重合性層(6
2)は、還元剤(64)、重合性化合物(65)および
色剤(66)を含む。感光性層(63)は、ハロゲン化
銀(67)を含む。
【0056】図6に示す感光材料では、還元剤(64)
は重合性層(62)に含まれているが、感光性層(6
3)に含まれていてもよい。また、還元剤を重合性層と
感光性層に任意の割合で分割して添加してもよい。さら
に、還元剤を重合性層と感光性層以外の層(画像形成促
進層)に添加することもできる。同様に、以下の各図に
おいて説明する積層型感光材料においても、還元剤は任
意の層に含ませることができる。
【0057】図7は、本発明の画像形成方法の第1の態
様(ラミネーション型)に用いる積層型感光材料の断面
模式図である。支持体(71)上に感光性層(72)、
その上に重合性層(73)が順次設けられている。感光
性層(72)は、ハロゲン化銀(74)を含む。重合性
層(73)は、還元剤(75)、重合性化合物(76)
および色剤(77)を含む。
【0058】図8は、本発明の画像形成方法の第2の態
様(転写型)に用いる積層型感光材料の断面模式図であ
る。支持体(81)上に粘着性層(82)、その上に重
合性層(83)、その上に感光性層(84)が順次設け
られている。重合性層(83)は、還元剤(85)およ
び重合性化合物(86)を含む。感光性層(84)は、
ハロゲン化銀(87)を含む。
【0059】図9は、本発明の画像形成方法の第2の態
様(ラミネーション型)に用いる積層型感光材料の断面
模式図である。支持体(91)上に感光性層(92)、
その上に重合性層(93)、その上に粘着性層(94)
が順次設けられている。感光性層(92)は、ハロゲン
化銀(95)を含む。重合性層(93)は、還元剤(9
6)および重合性化合物(97)を含む。
【0060】図10は、本発明の画像形成方法の第3の
態様(転写型)に用いる積層型感光材料の断面模式図で
ある。支持体(101)上に重合性層(102)、その
上に感光性層(103)が順次設けられている。重合性
層(102)は、還元剤(104)および重合性化合物
(105)を含む。感光性層(103)は、ハロゲン化
銀(106)を含む。
【0061】図11は、本発明の画像形成方法の第3の
態様(ラミネーション型)に用いる積層型感光材料の断
面模式図である。支持体(111)上に感光性層(11
2)、その上に重合性層(113)が順次設けられてい
る。感光性層(112)は、ハロゲン化銀(114)を
含む。重合性層(113)は、還元剤(115)および
重合性化合物(116)を含む。
【0062】以上は、本発明の画像形成方法に用いる感
光材料を説明するための層構成の例示であり、本発明に
用いる感光材料は以上の例に限定されない。
【0063】例えば、各図において説明した層に加え
て、必要に応じてアンダーコート層、オーバーコート層
(保護層、カバーフイルム)、中間層、バック層等の付
加的な層を設けることができる。アンダーコート層は支
持体の上、オーバーコート層は支持体から最も離れた層
の上、中間層は各層の間、そしてバック層は支持体上の
感光性重合性層とは反対の側に設けられる。
【0064】なお、本発明の転写型の態様でオーバーコ
ート層を設ける場合、除去工程の前あるいは除去工程と
同時にオーバーコート層を除去する必要がある。また、
本発明のラミネーション型の態様でオーバーコート層を
設ける場合、ラミネート工程の前にオーバーコート層を
除去する必要がある。
【0065】次に、本発明の画像形成方法の各態様につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0066】図12は、本発明の画像形成方法の第1の
態様の転写型における露光工程を示す断面模式図であ
る。光(121)を照射した感光性層の露光部(12
3)ではハロゲン化銀の潜像(125)が形成される。
一方、感光性層の未露光部(122)ではハロゲン化銀
(124)に実質的な変化はない。
【0067】なお、図12では、図6に示した積層型感
光材料を例に画像露光の工程を説明したが、図1に示し
たような単層型感光材料でも同じ工程が実施できる。同
様に以下の各図においては積層型感光材料を例に説明す
るが、単層型感光材料でも、もちろん同じ工程が実施で
きる。
【0068】図13は、本発明の画像形成方法の第1の
態様の転写型における現像工程を示す断面模式図であ
る。感光材料を加熱(131)すると、還元剤が重合性
層(132および133)から感光性層(134および
135)へ移動し、感光性層の露光部(135)におい
てハロゲン化銀の潜像を現像する。ハロゲン化銀は現像
されて銀画像(139)となり、同時に還元剤は酸化さ
れて酸化体を生じるが、この酸化体は本発明のシステム
では不安定であり、反応、分解してラジカル(137)
を形成する(以下、この酸化体の形成に起因して生成す
るラジカルを「酸化体ラジカル」と称する)。還元剤の
酸化体ラジカル(137)は感光性層の露光部(13
5)から重合性層の露光部(133)へ移動する。この
ラジカルの作用により重合性化合物が硬化し、硬化部
(133)が形成される。これに対して、重合性層の未
露光部に含まれる還元剤(136)および感光性層の未
露光部に含まれるハロゲン化銀(138)には実質的な
変化はなく、重合性層の未露光部(132)は未硬化部
となる。
【0069】なお、図13では熱現像処理を例に説明し
たが、現像液を用いる湿式の現象処理を実施することも
できる。また、図13では、露光部の重合性化合物が選
択的に硬化するシステムを例に説明したが、還元剤の種
類などの条件を変更することで、未露光部の重合性化合
物が選択的に硬化するシステムを採用することも可能で
ある。詳細については[還元剤]の項において説明す
る。同様に以下の現像処理を説明する各図においては熱
現像処理および露光部の重合性化合物が選択的に硬化す
るシステムを例に説明するが、湿式の現像処理および未
露光部の重合性化合物が選択的に硬化するシステムも、
もちろん実施可能である。
【0070】図14は、本発明の画像形成方法の第1の
態様の転写型における除去工程を示す断面模式図であ
る。図14では除去後の状態を示す。剥離シート(14
1)を感光材料(142)に密着させ、これにより重合
性層の未硬化部(143)を感光材料から剥離シートへ
転写する。重合性層の硬化部(144)は感光材料に残
り、これにより硬化部に着色画像を形成する。なお、感
光性層は、除去工程の前に剥離して除去するか、あるい
は除去工程において重合性層の未硬化部と共に剥離シー
トを用いて除去する。
【0071】なお、図14では未硬化部を選択的に除去
する態様を示したが、重合性化合物の種類や量、圧力、
温度などの条件を調整することで硬化部を選択的に除去
する態様を実施することも可能である。詳細については
[除去工程]の項で説明する。
【0072】図15は、本発明の画像形成方法の第1の
態様の転写型における転写工程を示す断面模式図であ
る。図15では転写後の状態を示す。感光材料(15
2)を受像材料(151)に密着させ、これにより重合
性層の硬化部に形成された着色画像(153)を感光材
料から受像材料へ転写する。除去工程で硬化部を選択的
に除去する態様では、重合性層の未硬化部に形成された
着色画像を転写する。
【0073】以上の図12〜図15で説明したように、
本発明の画像形成方法の第1の態様の転写型は、支持体
上にハロゲン化銀、還元剤、重合性化合物および色剤を
含む感光性重合性層を設けた感光材料、剥離シートおよ
び受像材料を用いて、以下の工程を以下の順序で実施す
る。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程(図12に示
す露光工程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(図13に示す現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部または硬化
部を選択的に剥離シート上に付着させて感光性重合性層
から除去し、これにより着色画像を形成する工程(図1
4に示す除去工程);および (4)感光材料を受像材料と密着させ、これにより着色
画像を受像材料に転写する工程(図15に示す転写工
程)。
【0074】以上の一連の工程により、受像材料に画像
を形成できる。さらに、他の色について(1)〜(4)
の処理を行い、すでに第1色目の画像が形成されている
受像材料上に、第2色目の画像を転写することにより、
受像材料上に2色の画像を形成することができる。上記
の操作をさらに他の色について繰り返すことにより受像
材料にカラー画像を形成することができる。
【0075】図16は、本発明の画像形成方法の第1の
態様のラミネーション型を説明するフローチャートであ
る。(A)の矢印はラミネート工程、(B)は剥離工
程、(1)は露光工程、(2)は現像工程、(3)は除
去工程をそれぞれ意味する。なお、図16に示す各層お
よび各成分の記号の意味は、図12〜図15における記
号の意味と同じである。また、使用した感光材料は図7
に示した積層型であるが、便宜上、支持体を上にして示
す。図16に示すように本発明の画像形成方法の第1の
態様のラミネーション型には6通りの処理順序があり、
いずれも実施可能である。
【0076】第1の処理順序は、(A)(B)(1)
(2)(3)である。 (A)感光材料(16a)を受像材料とラミネートする
(16b); (B)ラミネートしたもの(16b)から感光材料の支
持体を剥離する(16c); (1)支持体を剥離したもの(16c)を画像露光する
(16f); (2)画像露光したもの(16f)を現像する(16
i);そして (3)現像したもの(16i)から未硬化部(または硬
化部)を除去する(16j)。
【0077】第2の処理順序は、(A)(1)(B)
(2)(3)である。 (A)感光材料(16a)を受像材料とラミネートする
(16b); (1)ラミネートしたもの(16b)を画像露光する
(16e); (B)画像露光したもの(16e)から感光材料の支持
体を剥離する(16f); (2)支持体を剥離したもの(16f)を現像する(1
6i);そして (3)現像したもの(16i)から未硬化部(または硬
化部)を除去する(16j)。
【0078】第3の処理順序は、(A)(1)(2)
(B)(3)である。 (A)感光材料(16a)を受像材料とラミネートする
(16b); (1)ラミネートしたもの(16b)を画像露光する
(16e); (2)画像露光したもの(16e)を現像する(16
h); (B)現像したもの(16h)から感光材料の支持体を
剥離する(16i);そして (3)支持体を剥離したもの(16i)から未硬化部
(または硬化部)を除去する(16j)。
【0079】第4の処理順序は、(1)(A)(B)
(2)(3)である。 (1)感光材料(16a)を画像露光する(16d); (A)画像露光したもの(16d)を受像材料とラミネ
ートする(16e); (B)ラミネートしたもの(16e)から感光材料の支
持体を剥離する(16f); (2)支持体を剥離したもの(16f)を現像する(1
6i);そして (3)現像したもの(16i)から未硬化部(または硬
化部)を除去する(16j)。
【0080】第5の処理順序は、(1)(A)(2)
(B)(3)である。 (1)感光材料(16a)を画像露光する(16d); (A)画像露光したもの(16d)を受像材料とラミネ
ートする(16e); (2)ラミネートしたもの(16e)を現像する(16
h); (B)現像したもの(16h)から感光材料の支持体を
剥離する(16i);そして (3)支持体を剥離したもの(16i)から未硬化部
(または硬化部)を除去する(16j)。
【0081】第6の処理順序は、(1)(2)(A)
(B)(3)である。 (1)感光材料(16a)を画像露光する(16d); (2)画像露光したもの(16d)を現像する(16
g); (A)現像したもの(16g)を受像材料とラミネート
する(16h); (B)ラミネートしたもの(16h)から感光材料の支
持体を剥離する(16i);そして (3)支持体を剥離したもの(16i)から未硬化部
(または硬化部)を除去する(16j)。
【0082】以上の6通りの処理順序は、最初に(A)
のラミネート工程を実施する群(第1、第2および第3
の処理順序)と最初に(1)の露光工程を実施する群
(第4、第5および第6の処理順序)に分類できる。前
者の方が画像の位置合わせが非常に容易であるため、後
者より好ましい。
【0083】図16で説明したように、本発明の画像形
成方法の第1の態様のラミネーション型は、支持体上に
ハロゲン化銀、還元剤、重合性化合物および色剤を含む
感光性重合性層を設けた感光材料、剥離シートおよび受
像材料を用いて、以下の工程を(A)(B)(1)
(2)(3)、(A)(1)(B)(2)(3)、
(A)(1)(2)(B)(3)、(1)(A)(B)
(2)(3)、(1)(A)(2)(B)(3)および
(1)(2)(A)(B)(3)のいずれかの順序で実
施する。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程(ラ
ミネート工程); (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
感光材料の支持体を剥離する工程(剥離工程); (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程);および (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部または硬化
部を選択的に剥離シート上に付着させて感光性重合性層
から除去し、これにより着色画像を形成する工程(除去
工程)。
【0084】以上の一連の工程により、受像材料に画像
を形成できる。さらに、他の色について(A)〜(3)
の処理を行い、すでに第1色目の画像が形成されている
受像材料上に、第2色目の画像を転写することにより、
受像材料上に2色の画像を形成することができる。上記
の操作をさらに他の色について繰り返すことにより受像
材料にカラー画像を形成することができる。
【0085】図17は、本発明の画像形成方法の第2の
態様の転写型における露光工程を示す断面模式図であ
る。光(171)を照射した感光性層の露光部(17
3)ではハロゲン化銀の潜像(175)が形成される。
一方、感光性層の未露光部(172)ではハロゲン化銀
(174)に実質的な変化はない。
【0086】図18は、本発明の画像形成方法の第2の
態様の転写型における現像工程を示す断面模式図であ
る。感光材料を加熱(181)すると、還元剤が重合性
層(182および183)から感光性層(184および
185)へ移動し、感光性層の露光部(185)におい
てハロゲン化銀の潜像を現像する。ハロゲン化銀は現像
されて銀画像(189)となり、同時に還元剤は酸化さ
れて酸化体ラジカル(187)が形成される。還元剤の
酸化体ラジカル(187)は感光性層の露光部(18
5)から重合性層の露光部(183)へ移動する。この
ラジカルの作用により重合性化合物が硬化し、硬化部
(183)が形成される。これに対して、重合性層の未
露光部に含まれる還元剤(186)および感光性層の未
露光部に含まれるハロゲン化銀(188)には実質的な
変化はなく、重合性層の未露光部(182)は未硬化部
となる。
【0087】図19は、本発明の画像形成方法の第2の
態様の転写型における除去工程を示す断面模式図であ
る。剥離シート(191)を感光材料(192)に密着
させ、これにより重合性層の未硬化部(193)を感光
材料から剥離シートへ転写する。これにより画像様に粘
着性層を露出させる。硬化部(194)は残り粘着性層
は露出しない。なお、感光性層は、除去工程の前に剥離
して除去するか、あるいは除去工程において重合性層の
未硬化部と共に剥離シートを用いて除去する。
【0088】図20は、本発明の画像形成方法の第2の
態様の転写型におけるトナー現像工程を示す断面模式図
である。着色されたトナー(201)を感光材料表面に
付与すると、粘着性層が露出した部分にトナーが付着
し、これによりトナー画像が形成される。
【0089】図21は、本発明の画像形成方法の第2の
態様の転写型における転写工程を示す断面模式図であ
る。図21では転写後の状態を示す。感光材料(21
3)を受像材料(211)に密着させ、これによりトナ
ー画像(212)を感光材料から受像材料へ転写する。
【0090】以上の図17〜図21で説明したように、
本発明の画像形成方法の第2の態様の転写型は、支持体
上に粘着性層、その上にハロゲン化銀、還元剤および重
合性化合物を含む感光性重合性層を順次設けた感光材
料、剥離シートおよび受像材料を用いて、以下の工程を
以下の順序で実施する。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程(図17に示
す露光工程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(図18に示す現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部を選択的に
剥離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、
これにより粘着性層を画像状に露出させる形成する工程
(図19に示す除去工程); (4)着色されたトナーを粘着性層表面に付与し、これ
によりトナー画像を形成する工程(図20に示すトナー
現像工程);および (5)感光材料を受像材料と密着させ、これによりトナ
ー画像を受像材料に転写する工程(図21に示す転写工
程)。
【0091】以上の一連の工程により、受像材料に画像
を形成できる。さらに、他の色について(1)〜(5)
の処理を行い、すでに第1色目の画像が形成されている
受像材料上に、第2色目の画像を転写することにより、
受像材料上に2色の画像を形成することができる。上記
の操作をさらに他の色について繰り返すことにより受像
材料にカラー画像を形成することができる。
【0092】図22は、本発明の画像形成方法の第2の
態様のラミネーション型を説明するフローチャートであ
る。(A)の矢印はラミネート工程、(B)は剥離工
程、(1)は露光工程、(2)は現像工程、(3)は除
去工程、(4)はトナー現像工程をそれぞれ意味する。
なお、図22に示す各層および各成分の記号の意味は、
図17〜図21における記号の意味と同じである。ま
た、使用した感光材料は図9に示した積層型であるが、
便宜上、支持体を上にして示す。図22に示すように本
発明の画像形成方法の第4の態様には6通りの処理順序
があり、いずれも実施可能である。6通りの処理順序の
詳細は、第1の態様のラミネーション型と同様である。
【0093】6通りの処理順序は、最初に(A)のラミ
ネート工程を実施する群(第1、第2および第3の処理
順序)と最初に(1)の露光工程を実施する群(第4、
第5および第6の処理順序)に分類できる。第の態様
のラミネーション型で説明した理由により、前者の方が
後者より好ましい。
【0094】図22で説明したように、本発明の画像形
成方法の第2の態様のラミネーション型は、支持体上に
ハロゲン化銀、還元剤および重合性化合物を含む感光性
重合性層、その上に粘着性層を順次設けた感光材料、剥
離シートおよび受像材料を用いて、以下の工程を(A)
(B)(1)(2)(3)(4)、(A)(1)(B)
(2)(3)(4)、(A)(1)(2)(B)(3)
(4)、(1)(A)(B)(2)(3)(4)、
(1)(A)(2)(B)(3)(4)および(1)
(2)(A)(B)(3)(4)のいずれかの順序で実
施する。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程(ラ
ミネート工程); (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
感光材料の支持体を剥離する工程(剥離工程); (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、未硬化部を選択的に
剥離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、
これにより粘着性層を画像状に露出させる形成する工程
(除去工程);および (4)着色されたトナーを粘着性層表面に付与し、これ
によりトナー画像を形成する工程(トナー現像工程)。
【0095】以上の一連の工程により、受像材料に画像
を形成できる。さらに、他の色について(A)〜(4)
の処理を行い、すでに第1色目の画像が形成されている
受像材料上に、第2色目の画像を転写することにより、
受像材料上に2色の画像を形成することができる。上記
の操作をさらに他の色について繰り返すことにより受像
材料にカラー画像を形成することができる。
【0096】図23は、本発明の画像形成方法の第3の
態様の転写型における露光工程を示す断面模式図であ
る。光(231)を照射した感光性層の露光部(23
3)ではハロゲン化銀の潜像(235)が形成される。
一方、感光性層の未露光部(232)ではハロゲン化銀
(234)に実質的な変化はない。
【0097】図24は、本発明の画像形成方法の第3の
態様の転写型における現像工程を示す断面模式図であ
る。感光材料を加熱(241)すると、還元剤が重合性
層(242および243)から感光性層(244および
245)へ移動し、感光性層の露光部(245)におい
てハロゲン化銀の潜像を現像する。ハロゲン化銀は現像
されて銀画像(249)となり、同時に還元剤は酸化さ
れて酸化体ラジカル(247)が形成される。還元剤の
酸化体ラジカル(247)は感光性層の露光部(24
5)から重合性層の露光部(243)へ移動する。この
ラジカルの作用により重合性化合物が硬化し、硬化部
(243)が形成される。これに対して、重合性層の未
露光部に含まれる還元剤(246)および感光性層の未
露光部に含まれるハロゲン化銀(248)には実質的な
変化はなく、重合性層の未露光部(242)は未硬化部
となる。
【0098】図25は、本発明の画像形成方法の第3の
態様の転写型における除去工程を示す断面模式図であ
る。剥離シート(251)を感光材料(252)に密着
させ、これにより重合性層の硬化部(254)を感光材
料から剥離シートへ転写する。これにより粘着性を有す
る未硬化部(253)を画像様に形成する。なお、感光
性層は、除去工程の前に剥離して除去するか、あるいは
除去工程において重合性層の硬化部と共に剥離シートを
用いて除去する。
【0099】図26は、本発明の画像形成方法の第3の
態様の転写型におけるトナー現像工程を示す断面模式図
である。着色されたトナー(261)を感光材料表面に
付与すると、粘着性を有する未硬化部表面にトナーが付
着し、これによりトナー画像が形成される。
【0100】図27は、本発明の画像形成方法の第3の
態様の転写型における転写工程を示す断面模式図であ
る。図27では転写後の状態を示す。感光材料(27
3)を受像材料(271)に密着させ、これによりトナ
ー画像(272)を感光材料から受像材料へ転写する。
【0101】以上の図23〜図27で説明したように、
本発明の画像形成方法の第3の態様の転写型は、支持体
上にハロゲン化銀、還元剤および重合性化合物を含む感
光性重合性層を設けた感光材料、剥離シートおよび受像
材料を用いて、以下の工程を以下の順序で実施する。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程(図23に示
す露光工程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(図24に示す現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、硬化部を選択的に剥
離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、こ
れにより感光性重合性層の未硬化部を画像状に形成する
工程(図25に示す除去工程); (4)着色されたトナーを粘着性を有する未硬化部表面
に付与し、これによりトナー画像を形成する工程(図2
6に示すトナー現像工程);および (5)感光材料を受像材料と密着させ、これによりトナ
ー画像を受像材料に転写する工程(図27に示す転写工
程)。
【0102】以上の一連の工程により、受像材料に画像
を形成できる。さらに、他の色について(1)〜(5)
の処理を行い、すでに第1色目の画像が形成されている
受像材料上に、第2色目の画像を転写することにより、
受像材料上に2色の画像を形成することができる。上記
の操作をさらに他の色について繰り返すことにより受像
材料にカラー画像を形成することができる。
【0103】図28は、本発明の画像形成方法の第3の
態様のラミネーション型を説明するフローチャートであ
る。(A)の矢印はラミネート工程、(B)は剥離工
程、(1)は露光工程、(2)は現像工程、(3)は除
去工程、(4)はトナー現像工程をそれぞれ意味する。
なお、図28に示す各層および各成分の記号の意味は、
図23〜図27における記号の意味と同じである。ま
た、使用した感光材料は図11に示した積層型である
が、便宜上、支持体を上にして示す。図28に示すよう
に本発明の画像形成方法の第6の態様には6通りの処理
順序があり、いずれも実施可能である。6通りの処理順
序の詳細は、第1の態様のラミネーション型と同様であ
る。
【0104】6通りの処理順序は、最初に(A)のラミ
ネート工程を実施する群と最初に(1)の露光工程を実
施する群に分類できる。第1の態様のラミネーション型
で説明した理由により、前者の方が後者より好ましい。
【0105】図28で説明したように、本発明の画像形
成方法の第2の態様の転写型のラミネーション型は、支
持体上にハロゲン化銀、還元剤および重合性化合物を含
む感光性重合性層を設けた感光材料および受像材料を用
いて、以下の工程を(A)(B)(1)(2)(3)
(4)、(A)(1)(B)(2)(3)(4)、
(A)(1)(2)(B)(3)(4)、(1)(A)
(B)(2)(3)(4)、(1)(A)(2)(B)
(3)(4)および(1)(2)(A)(B)(3)
(4)のいずれかの順序で実施する。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程(ラ
ミネート工程); (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
感光材料の支持体を剥離する工程(剥離工程); (1)感光性重合性層を画像露光する工程(露光工
程); (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程
(現像工程); (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
ち、シートを剥離することにより、硬化部を選択的に剥
離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、こ
れにより感光性重合性層の未硬化部を画像状に形成する
工程(除去工程);および (4)着色されたトナーを粘着性を有する未硬化部表面
に付与し、これによりトナー画像を形成する工程(トナ
ー現像工程)。
【0106】以上の一連の工程により、受像材料に画像
を形成できる。さらに、他の色について(A)〜(4)
の処理を行い、すでに第1色目の画像が形成されている
受像材料上に、第2色目の画像を転写することにより、
受像材料上に2色の画像を形成することができる。上記
の操作をさらに他の色について繰り返すことにより受像
材料にカラー画像を形成することができる。
【0107】以上が本発明の画像形成方法の代表的な態
様である。本発明の画像形成方法においては、上記の工
程に加えて必要に応じて、さらに付加的な工程を追加す
ることができる。
【0108】積層型感光材料の場合には、除去工程の前
(現像工程の後)または除去工程と同時に、感光性層等
の重合性層より上に設置された層を除去する工程が必要
である。この層除去は、剥離によって行っても良い。ま
た、重合性層を溶解しない液で、重合性層より上の層を
溶出もしくは膨潤させることにより除去しても良い。さ
らに、除去工程において、剥離シートを用いて重合性層
の未硬化部または未硬化部と共に除去してもよい。
【0109】また、受像材料上に形成した単色画像を他
の2次受像材料へ転写する工程をさらに実施してもよ
い。受像材料上に形成したカラー(多色)画像を他の2
次受像材料へ転写する工程を実施することもできる。
【0110】本発明において、画像の転写を行う場合、
画像が裏返し(逆像)になる。最終カラー画像を透明支
持体上に形成するときは画像が裏返し状態でもかまわな
いが、不透明支持体上にカラー画像を形成する場合に
は、最終画像が目的の正像で形成されることが必要であ
る。このために、適宜、露光を裏返しで行う、もしくは
さらにもう一度転写を行い逆像を正像に戻すなどの操作
が必要となる。上記の付加的な転写工程を追加する場合
には、このような正像・逆像の関係に配慮する必要があ
る。
【0111】その他に、例えば、中間層やバック層など
の付加的な層の除去工程、画像を形成した受像材料表面
へのつや消し処理工程、受像材料へのマット剤の付与工
程などの任意の工程を追加することができる。
【0112】本発明の画像形成方法の各工程について、
さらに詳細に説明する。
【0113】[露光工程]露光工程における画像露光
は、感光材料の表面側(支持体の反対側)から行っても
良いし、支持体側から行うこともできる。光源と感光性
重合性層(積層型感光材料の場合は感光性層)の間に他
の層、支持体あるいは受像材料が介在していても、これ
らの介在物が感光性重合性層を感光させる程度に光を通
すものであればよい。
【0114】画像露光を行う露光方法としては、キセノ
ンランプ、タングステンランプ、蛍光灯等を光源とする
反射画像露光、透明陽画フイルムを通した密着露光およ
びレーザー光、発光ダイオード等によるスキャンニング
露光が挙げられる。本発明の画像形成方法は、スキャン
ニング露光により描画できる感光材料を用いて画像を形
成することに特徴がある。従って、本発明は、スキャン
ニング露光を用いる場合に特に有利である。
【0115】スキャンニング露光では、ヘリウム−ネオ
ンレーザー、ヘリウム−カドミウムレーサー、アルゴン
イオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、YAGレ
ーザー、ルビーレーザー、窒素レーザー、色素レーザ
ー、エキサイマーレーザー、半導体(例、GaAs/G
aAlAs、InGaAsP)レーザー、アレキサンド
ライトレーザー、銅蒸気レーザー、エルビウムレーザー
等のレーザー光を光源とすることができる。また、発光
ダイオードや液晶シャッターを光源(発光ダイオードア
レイ、液晶シャッターアレイなどを用いたラインプリン
ター型の光源を含む)とするスキャンニング露光も可能
である。
【0116】画像露光に使用可能な光源もしくは露光波
長は、感光材料に用いられているハロゲン化銀乳剤の感
光領域に依存し、近紫外光、可視光、近赤外光の波長領
域が使用可能である。露光量は主にハロゲン化銀乳剤の
感度によって決まり、0.01〜10000erg/c
2 の光エネルギーで露光できる。上記画像露光を行う
ことにより、露光部分においてハロゲン化銀の潜像が形
成される。
【0117】[現像工程]本発明の画像形成方法では、
感光材料を加熱する乾式の現像処理をを用いることが好
ましい。なお、現像工程は上記の露光工程と同時に実施
することができる。
【0118】画像露光した感光材料は、従来公知の加熱
手段によって加熱される。加熱は、加温された物体(例
えば、ローラー、平板など)に感光材料を接触させる、
あるいは赤外線照射により感光材料を加温する、加熱さ
れたゾーン中に感光材料を放置するもしくはゾーン中を
通過させる等の接触式および非接触式の加熱手段を用い
ることができる。また、加熱の際に、感光材料の表面を
空気中に露出させないで任意の物体に密着させ表面をカ
バーして加熱しても良い。加熱に要する温度および加熱
時間は、用いる感光材料の特性に依存する。一般に加熱
温度としては70℃乃至200℃の範囲が好ましい。加
熱時間は1乃至180秒の範囲が好ましい。
【0119】本発明の画像形成方法では、現像液を用い
る湿式の現像処理を実施することも可能である。本発明
の画像形成方法のラミネーション型の態様の場合、感光
材料と受像材料の間に現像液(好ましくは濃縮液)を塗
布し、感光材料と受像材料を重ね合わせた状態で放置す
ることにより現像することもできる。
【0120】現像工程において、露光により潜像が形成
されたハロゲン化銀が現像され、同時にその部分で還元
剤の酸化体が形成される。還元剤の酸化体が重合促進作
用を有する場合は露光部、還元剤の酸化体が重合禁止作
用を有する場合は未露光部の重合性化合物が選択的に硬
化する。
【0121】なお、潜像が形成されない部分(未露光
部)を硬化させるシステムにおいて、重合開始剤として
光重合開始剤を含む感光材料を使用する場合は、現像工
程後に感光材料を全面露光する。
【0122】[除去工程]現像工程において感光性重合
性層(積層型感光材料の場合は重合性層、以下同様)
は、露光部または未露光部が選択的に硬化する。この結
果、感光性重合性層と感光材料の支持体側の界面との密
着力が、未硬化部分と硬化部分とで変化する。これに、
感光材料の感光性重合性層表面に対し、剥離シートを密
着すると、感光性重合性層と剥離シート側の界面との密
着力も、未硬化部分と硬化部分とで異なる。感光材料と
剥離シートとを剥離すると、未硬化部と感光材料の支持
体側との界面の密着力が剥離シート側との密着力より大
きく、かつ硬化部と感光材料の支持体側との界面の密着
力が剥離シート側との密着力より小さい時には、硬化部
のみが剥離シートに転写される。逆に、未硬化部と感光
材料の支持体側との界面の密着力が剥離シート側との密
着力より小さく、かつ硬化部と感光材料の支持体側との
界面の密着力が剥離シート側との密着力より大きい時に
は、未硬化部のみが剥離シートに転写される。硬化部が
転写されるか、未硬化部が転写されるかは、感光性重合
性層中の重合性化合物の性質、重合性化合物の添加量、
感光性重合性層中のバインダーの性質、感光性重合性層
中のその他の成分の性質およびその添加量など、さらに
は除去工程の各種の条件(加熱温度、時間、加圧温度
等)によって上記の密着力がそれぞれ変動するために変
化しうる。
【0123】以上の結果、硬化部または未硬化部が選択
的に画像状に残る。本発明の第1の態様では、色画像が
感光材料上に形成される。本発明の第2の態様では、粘
着性層が画像状に露出し、これに着色されたトナーを付
着させてトナー画像を形成する。本発明の第3の態様で
は、粘着性を有する未硬化部を画像状に形成し、これに
着色されたトナーを付着させる。
【0124】除去工程に使用する剥離シートとしては、
アート紙、コート紙、印刷本紙、プラスチック性のシー
トを用いることができる。また、これらの表面に樹脂バ
インダー、可塑剤、表面処理剤、マット剤等を1層もし
くは多層にコートしてもよい。剥離シートは、後述する
受像材料と同じ材料を用いて作成することができる。
【0125】[転写工程]本発明の第1の態様(転写
型)における転写工程では、受像材料と感光材料の画像
状硬化表面とが接触し、これに圧力または熱あるいは圧
力と熱の両者をかけて転写が行われる。なお、転写工程
において、感光性重合性層(積層型感光材料の場合は重
合性層、以下同様)に隣接する他の層(アンダーコート
層等)が同時に受像材料に転写されても良い。この転写
工程における転写温度、転写圧力などの転写条件は、感
光性重合性層の性質、受像材料の材質など種々の要因に
よって変化しうる。一般に、転写温度は10℃乃至20
0℃であることが好ましく、転写圧力は0乃至2000
kg/cm2 であることが好ましい。
【0126】本発明の第2および第3の態様(転写型)
における転写工程では、受像材料と着色されたトナーが
付着した感光材料の表面とが接触し、これに圧力または
熱あるいは圧力と熱の両者をかけて転写が行われる。転
写工程において、受像材料に転写されるものは、着色ト
ナーのみである場合と、着色トナーを含む粘着性層また
は感光性重合性層である場合、さらにこれらに感光性重
合性層に隣接する他の層(アンダーコート層等)が同時
に転写される場合とがある。これらは、転写温度、転写
圧力、着色トナーの材質、感光性重合性層の性質、粘着
性層の材質、受像材料の材質など種々の要因によって変
化しうる。転写温度や転写圧力は受像材料の材質、着色
トナーの材質、感光材料の性質により大きく変化する。
一般に、転写温度は10℃乃至200℃であることが好
ましく、転写圧力は0乃至2000kg/cm2 である
ことが好ましい。
【0127】転写工程に使用する受像材料としては、ア
ート紙、コート紙、印刷本紙、プラスチック性のシート
を用いることができる。また、これらの表面に樹脂バイ
ンダー、可塑剤、表面処理剤、マット剤等を1層もしく
は多層にコートしてもよい。受像材料および転写工程に
ついては、特公昭49−441号、特開昭47−418
30号、特開昭48−93337号、特開昭51−51
01号、特開昭59−97140号、特開昭61−18
9533号、特開平2−244146号、特開平2−2
44147号および特開平2−244148号各公報に
記載がある。
【0128】[トナー現像工程]本発明の第2の態様に
おけるトナー現像工程では、未硬化部を選択的に除去し
て露出させた粘着性層に、着色されたトナーを付着させ
る。この場合、現像工程において硬化部の粘着性が充分
に低下するように現像条件を調整することが好ましい。
本発明の第3の態様におけるトナー現像工程では、硬化
部を選択的に除去し、粘着性を有する未硬化部に着色さ
れたトナーを付着させる。硬化部を除去した跡は、粘着
性のない表面が露出している。
【0129】トナー現像は、感光性重合層または粘着性
層表面に対し着色されたトナーをふりかけ、布地、スポ
ンジなどを用いて物理的に接触させることでおこなわれ
る。トナー現像工程を、デュポン社の自動トーニング機
2900型などの自動トナー現像装置を用いて行うこと
もできる。以上のような、粘着性表面に着色されたトナ
ーを接触させ着色画像を形成する方法については、特公
昭48−31323号、特開昭59−104665号お
よび特公平1−36611号各公報に記載がある。
【0130】トナー現像工程において、着色されたトナ
ーは粘着性表面に選択的に付着して画像を形成する。こ
のような性質を有する着色されたトナーとしては、粒子
サイズ0.1μmから50μmの着色された粉末を使用
する。着色された粉末は、着色剤(顔料もしくは染料)
単独、または着色剤と樹脂バインダーとの混合体、また
は着色剤と樹脂バインダーとその他の成分との混合体よ
りなる。着色剤としては、従来公知の任意の有機および
無機の顔料、または染料を使用することができる。これ
らの顔料もしくは染料は「染料便覧」「カラーインデッ
クス」などに記載されている。また、後述する感光材料
に含ませる色剤として例示したものがいずれも使用でき
る。
【0131】着色されたトナーに用いられる樹脂バイン
ダーとしては、従来公知の天然および合成高分子が任意
に使用できる。樹脂バインダーの例としては、ポリ塩化
ビニル、セルロースアセテート、セルロースアセテート
ブチレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレー
ト、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロー
スを挙げることができる。着色されたトナーには、この
他に可塑剤、モノマー、界面活性剤、帯電防止剤、分散
安定剤、表面処理剤などを必要に応じて添加することが
できる。着色されたトナーについては、米国特許第36
20726号、同第4304843号、同439794
1号、同4461822号、同4546072号および
同4215193号各明細書、特公平1−36611
号、特公昭49−7750号および特開昭59−104
665号各公報に記載がある。
【0132】[ラミネート工程]本発明のラミネーショ
ン型の態様のラミネート工程において、受像材料上に感
光材料がラミネートされる。受像材料に感光材料を密着
し、加熱または、加圧、またはその両者によりラミネー
トを行う。例えば、受像材料と感光材料を密着して、ゴ
ムローラーの間を通すなどの操作によってラミネートを
行うことができる。また、他の従来公知のラミネート方
法も本発明の画像形成方法のラミネート工程として使用
できる。
【0133】ラミネート工程で用いられる受像材料は、
5〜50μm程度の厚さの膜を安定に保持できるもので
あれば材質等は特に限定されない。ラミネート工程に使
用する受像材料としては、アート紙、コート紙、印刷本
紙、プラスチック性のシートを用いることができる。ま
た、これらの表面に樹脂バインダー、可塑剤、表面処理
剤、マット剤等を1層もしくは多層にコートしてもよ
い。なお、感光材料の製造時に受像材料上に感光材料を
ラミネートしておいてもよい。このような態様も、もち
ろん本発明の画像形成方法に含まれる。
【0134】次に本発明の画像形成方法に用いる感光材
料の成分および構成要素についてさらに詳細に説明す
る。
【0135】[ハロゲン化銀]本発明においてハロゲン
化銀として、塩化銀、臭化銀、沃化銀あるいは塩臭化
銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれの粒子も
用いることができる。
【0136】ハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体、十
四面体のような規則的な結晶を有するもの、球状、板状
のような変則的な結晶形を有するもの、双晶面などの結
晶欠陥を有するもの、あるいはそれらの複合形でもよ
い。
【0137】ハロゲン化銀の粒径は、約0.01ミクロ
ン以下の微粒子でも、投影面積直径が約10ミクロンに
至るまでの大サイズ粒子でもよい。また多分散乳剤でも
単分散乳剤でもよい。単分散乳剤については、米国特許
第3574628号、同3655394号および英国特
許第1413748号各明細書に記載がある。
【0138】また、アスペクト比が約5以上であるよう
な平板状粒子も使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、
フォトグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニア
リング(Gutoff, Photographic Scienceand Engineerin
g )、第14巻、248〜257頁(1970年);お
よび米国特許第4434226号、同4414310
号、同4433048号、同4439520号および英
国特許第2112157号各明細書に記載の方法により
簡単に調製することができる。
【0139】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい。またエピタキシャル接合によって
組成の異るハロゲン化銀が接合されていてもよく、また
例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の化合
物と接合されていてもよい。
【0140】ハロゲン化銀粒子には、銅、タリウム、
鉛、ビスマス、カドミウム、亜鉛、カルコゲン(例、硫
黄、セレニウム、テルリウム)、金または第VIII族の貴
金属(例、ロジウム、イリジム、鉄、白金、パラジウ
ム)を常法に従って、それぞれの塩の形で粒子形成時又
は、粒子形成後に添加して、含有させることができる。
具体的な方法は、米国特許第1195432号、同第1
951933号、同第2448060号、同第2628
167号、同第2950972号、同第3488709
号、同第3737313号、同第3772031号、同
第4269927号各明細書、およびリサーチ・ディス
クロージャー(RD)誌、第134巻、No.13452
(1975年6月)に記載がある。
【0141】本発明において、高照度短時間露光で画像
を形成させる場合、イリジウムイオンを、ハロゲン化銀
1モル当たり10-8〜10-3モル用いることが好まし
く、より好ましくは10-7〜10-5モルである。
【0142】さらにハロゲン組成、晶癖、粒子サイズ等
が異なった二種以上のハロゲン化銀粒子を併用すること
もできる。
【0143】ハロゲン化銀は乳剤の形で用いることが好
ましい。
【0144】本発明に使用するハロゲン化銀乳剤は、リ
サーチ・ディスクロージャー(RD)誌、No.1764
3(1978年12月)、22〜23頁、“I.乳剤製
造(Emulsion preparation and types) ”、および同N
o.18716(1979年11月)、648頁に記載
された方法を用いて調製することができる。
【0145】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行なったものを使用する。この
ような工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロ
ージャー誌、No.17643および同No.18716に
記載されている。化学増感剤については、No.1764
3(23頁)およびNo.18716(648頁右欄)
に、分光増感剤については、No.17643(23〜2
4頁)およびNo.18716(648頁右欄〜)に、強
色増感剤については、No.18716(649頁右欄
〜)に、それぞれ記載されている。また、上記以外の本
発明に使用できる公知の添加剤も上記の2つのリサーチ
・ディスクロージャー誌に記載されている。例えば、感
度上昇剤については、No.18716(648頁右欄)
に、かぶり防止剤および安定剤については、No.176
43(24〜25頁)およびNo.18716(649頁
右欄〜)にそれぞれ記載されている。
【0146】なお、上記ハロゲン化銀粒子としては、比
較的低いカブリ値のハロゲン化銀粒子を用いることが好
ましい。このようなハロゲン化銀粒子を用いた感光材料
については、特開昭63−68830号公報に記載のが
ある。
【0147】ハロゲン化銀乳剤は、通常はネガ型ハロゲ
ン化銀が用いられる。ただし、直接ポジ像が得られる反
転型ハロゲン化銀を用いてもよい。
【0148】[還元剤]本発明に用いる還元剤は、ハロ
ゲン化銀を還元する機能または重合性化合物の重合を促
進(または抑制)する機能を有する。上記機能を有する
還元剤としては、様々な種類の物質がある。上記還元剤
には、ハイドロキノン類、カテコール類、p−アミノフ
ェノール類、p−フェニレンジアミン類、3−ピラゾリ
ドン類、3−アミノピラゾール類、4−アミノ−5−ピ
ラゾロン類、5−アミノウラシル類、4,5−ジヒドロ
キシ−6−アミノピリミジン類、レダクトン類、アミノ
レダクトン類、o−またはp−スルホンアミドフェノー
ル類、o−またはp−スルホンアミドナフトール類、
2,4−ジスルホンアミドフェノール類、2,4−ジス
ルホンアミドナフトール類、o−またはp−アシルアミ
ノフェノール類、2−スルホンアミドインダノン類、4
−スルホンアミド−5−ピラゾロン類、3−スルホンア
ミドインドール類、スルホンアミドピラゾロベンズイミ
ダゾール類、スルホンアミドピラゾロトリアゾール類、
α−スルホンアミドケトン類、ヒドラジン類等がある。
【0149】上記還元剤の種類や量等を調整すること
で、ハロゲン化銀の潜像が形成された部分あるいは潜像
が形成されない部分のいずれかの部分の重合性化合物を
選択的に重合させることができる。例えば、次の
(A)、(B)または(C)のシステムを採用すること
ができる。
【0150】(A)還元剤はハロゲン化銀を現像し、自
身は酸化されて酸化体になる。この酸化体が層内で分解
してラジカルを生成する場合には、ハロゲン化銀の潜像
が形成された部分において重合が起こる。このようなシ
ステムの例としてはでは、還元剤としてヒドラジン類を
単独で用いるか、ヒドラジン類と他の還元剤を併用する
システムを挙げることができる。
【0151】(B)還元剤の酸化体が重合抑制機能を有
するものである場合には、システム内に重合開始剤を共
存させておくことにより、ハロゲン化銀の潜像が形成さ
れた部分において重合が抑制され、ハロゲン化銀の潜像
が形成されていない部分において重合が起こる。このよ
うな機能を有する還元剤の例としては、1−フェニル−
3−ピラゾリドン類を挙げることができる。
【0152】(C)還元剤自身が重合抑制機能を有する
が、その酸化体は重合抑制機能を有しない(もしくは、
重合抑制機能が弱い)ものである場合には、システム内
に重合開始剤を共存させておくことにより、ハロゲン化
銀の潜像が形成されていない部分において重合が抑制さ
れ、ハロゲン化銀の潜像が形成された部分において重合
が起こる。このような機能を有する還元剤の例として
は、ハイドロキノン類を挙げることができる。
【0153】上記(B)または(C)のシステムでは、
加熱または光照射によって分解してラジカルを発生する
重合開始剤を感光材料のいずれかの層に添加しておく必
要がある。なお、これらのシステムについては、特開昭
61−75342号、同61−243449号、同62
−70836号および同62−81635号各公報、お
よび米国特許4649098号およびEP特許0202
490号各明細書に記載されている。
【0154】上記機能を有する各種還元剤については、
特開昭61−183640号、同61−188535
号、同61−228441号、特開昭62−70836
号、同62−86354号、同62−86355号、同
62−206540号、同62−264041号、同6
2−109437号、同63−254442号、特開平
1−267536号、同2−141756号、同2−1
41757号、同2−207254号、同2−2626
62号、同2−269352号各公報に記載されている
(現像薬またはヒドラジン誘導体として記載のものを含
む)。また還元剤については、T.James 著“The Theory
of the Photographic Process”第4版、291〜33
4頁(1977年)、リサーチ・ディスクロージャー
誌、Vol.170、第17029号、9〜15頁、(19
78年6月)、および同誌、Vol.176、第17643
号、22〜31頁、(1978年12月)にも記載があ
る。また特開昭62−210446号公報記載の感光材
料のように、還元剤に代えて加熱条件下あるいは塩基と
の接触状態等において還元剤を放出することができる還
元剤前駆体を用いてもよい。本明細書における感光材料
にも、上記各公報および文献記載の還元剤および還元剤
前駆体が有効に使用できる。よって、本明細書におけ
『還元剤』には、上記各公報、明細書および文献記載の
還元剤および還元剤前駆体が含まれる。
【0155】また、これらの還元剤のうち、酸と塩を形
成する塩基性を有するものは、適当な酸との塩の形で使
用することもできる。これらの還元剤は、単独で用いて
もよいが、上記各公報にも記載されているように、二種
以上の還元剤を混合して使用してもよい。二種以上の還
元剤を併用する場合における、還元剤の相互作用として
は、第一に、いわゆる超加生性によってハロゲン化銀
(および/または有機銀塩)の還元を促進すること、第
二に、ハロゲン化銀(および/または有機銀塩)の還元
によって生成した第一の還元剤の酸化体が共存する他の
還元剤との酸化還元反応を経由して重合性化合物の重合
を引き起すこと(または重合を抑制すること)等が考え
られる。ただし、実際の使用時においては、上記のよう
な反応は同時に起り得るものであるため、いずれの作用
であるかを特定することは困難である。
【0156】還元剤は、ハロゲン化銀1モル当たり0.
1〜10モルの範囲で使用される、より好ましくは0.
5〜5モルの範囲である。
【0157】還元剤の具体例を以下に示す。
【0158】(A)
【化1】
【0159】(B)
【化2】
【0160】(C)
【化3】
【0161】(D)
【化4】
【0162】(E)
【化5】
【0163】(F)
【化6】
【0164】(G)
【化7】
【0165】(H)
【化8】
【0166】(I)
【化9】
【0167】(J)
【化10】
【0168】(K)
【化11】
【0169】(L)
【化12】
【0170】[重合性化合物]本発明において重合性化
合物としては、重合性モノマーまたは架橋性ポリマーを
用いることができる。重合性モノマーと架橋性ポリマー
を併用してもよい。
【0171】重合性モノマーの例としては、付加重合性
または開環重合性を有する化合物を挙げることができ
る。付加重合性を有する化合物としては、エチレン性不
飽和基を有する化合物、開環重合性を有する化合物とし
ては、エポキシ基を有する化合物がある。エチレン性不
飽和基を有する化合物が特に好ましい。
【0172】エチレン性不飽和基を有する化合物の例と
しては、アクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル
類、アクリルアミド類、メタクリル酸およびその塩、メ
タクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、無水マレ
イン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸エステル
類、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル
類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエ
ステル類およびそれらの誘導体を挙げるとができる。エ
チレン性不飽和基を有する化合物としては、アクリル酸
エステル類もしくはメタクリル酸エステル類が好まし
い。
【0173】アクリル酸エステル類の具体例としては、
n−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリ
レート、フルフリルアクリレート、エトキシエトキシエ
チルアクリレート、トリシクロデカニルオキシアクリレ
ート、ノニルフェニルオキシエチルアクリレート、1,
3−ジオキソランアクリレート、ヘキサンジオールジア
クリレート、ブタンジオールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート、ポリオキシエ
チレン化ビスフェノールAのジアクリレート、2−(2
−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロ
キシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリ
レート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチ
ル)−5,5−ジヒドロキシメチル−1,3−ジオキサ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピ
レンオキサイド付加物のトリアクリレート、ヒドロキシ
ポリエーテルのポリアクリレート、ポリエステルアクリ
レートおよびポリウレタンアクリレートを挙げることが
できる。
【0174】またメタクリル酸エステル類の具体例とし
ては、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
エチレングリコールジメタクリレート、ブタンジオール
ジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、
ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラメタクリレートおよびポリオキシアル
キレン化ビスフェノールAのジメタクリレートを挙げる
ことができる。
【0175】重合性モノマーはまた、市販品から選んで
用いることもできる。市販の重合性モノマーとしては、
例えば、東亜合成化学工業(株)製のアロニックスM−
309、M−310、M−315、M−400、M−6
100、M−8030、M−8100、日本化薬(株)
製のカヤラッドHX−220、HX−620、R−55
1、TMPTA、D−330、DPHA、DPCA−6
0、R604、R684が挙げられる。
【0176】架橋性ポリマーとしては、ラジカル種に対
して反応性の基を有する公知のポリマーであればいずれ
も使用可能である。これらのポリマーは、ホモポリマー
であっても、ラジカル種に対して反応性の基を有しない
モノマーとのコポリマーであってもよい。このようなポ
リマーとしては、分子内にエチレン性不飽和二重結合を
有するポリマー、分子内に非エチレン性不飽和二重結合
を有するポリマー、ポリオキシアルキレンユニットを分
子内に有するポリマー、分子中にハロゲン原子を有する
ポリマーなどを挙げることができる。架橋性ポリマーに
は、ポリマー分子内に重合可能な官能基を有するものの
ほか、脱ハロゲン化もしくは脱水素化などの脱元素化反
応することによってポリマー中にラジカルを生成し、こ
のラジカルが重合性化合物の重合反応を開始したり、ま
た生成した2つのポリマーラジカルどうしがカップリン
グしてポリマー間の架橋を行うものも含まれる。
【0177】上記の官能基はポリマーの主鎖に含有され
てもよいし、ポリマーの側鎖に含有されても良い。ポリ
マーの側鎖にこれらの基が含有される場合は、これらの
基は、ポリマーに高分子反応により導入してもよいし、
あらかじめこれらの基をモノマー中に導入した後、モノ
マーを重合もしくは共重合してポリマーを合成しても良
い。ポリマーの側鎖にこれらの架橋性官能基を有するポ
リマーについて、これらの官能基を有する繰り返し単位
の例を以下に示す。
【0178】(a)
【化13】
【0179】(b)
【化14】
【0180】(c)
【化15】
【0181】(d)
【化16】
【0182】(e)
【化17】
【0183】(f)
【化18】
【0184】(g)
【化19】
【0185】(h)
【化20】
【0186】(i)
【化21】
【0187】(j)
【化22】
【0188】この他に特開昭64−17047に例示さ
れている側鎖にエチレン性不飽和二重結合を有するポリ
マーも使用できる。また、主鎖もしくは側鎖に官能基を
有するポリマーとしては、合成ゴム(例、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン・コポリマ
ー、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル・コポリ
マー)、天然ゴム、ポリエチレンオキサイド、ポリプロ
ピレンオキサイド、ポリ塩化ビニル(コポリマーを含
む)、ポリ塩化ビニリデン(コポリマーを含む)、ポリ
酢酸ビニル(コポリマーを含む)、塩素化ポリエチレ
ン、ポリビニルブチラール、メチルセルロース、エチル
セルロースおよびブチルセルロースを挙げることができ
る。
【0189】これらの架橋性ポリマーは、「高分子反
応」(高分子学会偏/共立出版、1978年刊)の14
7頁〜192頁にも記載がある。
【0190】以上述べたような重合性化合物は、単独で
使用しても二種以上を併用してもよい。二種以上の重合
性化合物を併用した感光材料については、特開昭62−
210445号公報に記載がある。なお、還元剤または
色剤の化学構造にビニル基やビニリデン基等の重合性官
能基を導入した物質も重合性化合物として使用できる。
上記のように還元剤と重合性化合物、あるいは色剤と重
合性化合物を兼ねた物質の使用も感光材料の態様に含ま
れることは勿論である。
【0191】重合性化合物は重合層中に、層の全量に対
して3〜90重量%の範囲で含まれていることが好まし
く、より好ましくは15〜60重量%の範囲である。
【0192】[塩基または塩基プレカーサー]本発明に
用いる感光材料は塩基または塩基プレカーサーを含むこ
とができる。特に加熱による乾式の現像処理を行う場
合、感光材料は塩基または塩基プレカーサーを含むこと
が好ましい。
【0193】塩基および塩基プレカーサーとしては、無
機の塩基および有機の塩基、またはそれらの塩基プレカ
ーサー(脱炭酸型、熱分解型、反応型および錯塩形成型
など)が使用できる。
【0194】無機塩基の例は特開昭62−209448
号公報に記載がある。有機塩基の例としては、第3級ア
ミン化合物(特開昭62−170954号公報記載)、
ビスあるいはトリスあるいはテトラアミジン化合物(特
開昭63−316760号公報記載)およびビスあるい
はトリスあるいはテトラグアニジン化合物(特開昭64
−68746号公報記載)を挙げることができる。本発
明においては、pKa7以上の塩基が好ましい。
【0195】本発明においては、感光材料の保存安定性
の点から塩基よりも塩基プレカーサーが好ましい。
【0196】好ましい塩基プレカーサーの例としては、
加熱より脱炭酸する有機酸と塩基の塩(特開昭63−3
16760号、同64−68746号、同59−180
537号および同61−313431号各公報記載)お
よび加熱により塩基を放出する尿素化合物(特開昭63
−96159号公報記載)を挙げることができる。ま
た、反応を利用して塩基を放出させる方法としては、遷
移金属アセチリド、遷移金属イオンに対しアセチリドア
ニオン以上の親和性を有するアニオンを含む塩との反応
(特開昭63−25208号公報記載)や、水に難溶な
塩基性金属化合物およびこの塩基性金属化合物を構成す
る金属イオンに対し水を媒体として錯形成反応し得る化
合物を含有させ、水の存在下でこれらの2つの化合物の
間の反応による塩基を放出させる方法(特開平1−32
82号公報記載)が挙げられる。
【0197】本発明の塩基プレカーサーとしては、50
℃〜200℃で塩基を放出するものであることが好まし
く、80℃〜160℃で塩基を放出するものであること
がさらに好ましい。
【0198】なお、塩基または塩基プレカーサーを用い
た感光材料については、特開昭62−264041号公
報に記載がある。また、塩基として、第三級アミンを用
いた感光材料については特開昭62−1170954号
公報に、融点が80〜180℃の疎水性有機塩基化合物
の微粒子状分散物を用いた感光材料については特開昭6
2−209523号公報に、溶解度0.1%以下のグア
ニジン誘導体を用いた感光材料については特開昭63−
70845号公報に、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水酸化物または塩を用いた感光材料については特
開昭62−209448号公報にそれぞれ記載がある。
【0199】さらに、塩基プレカーサーとしてアセチリ
ド化合物を用いた感光材料については特開昭63−24
242号公報に、塩基プレカーサーとしてプロピオール
酸塩を用い、さらに銀、銅、銀化合物または銅化合物を
塩基生成反応の触媒として含む感光材料については特開
昭63−46446号公報に、上記プロピオール酸塩と
上記銀、銅、銀化合物または銅化合物を互いに隔離した
状態で含む感光材料については特開昭63−81338
号公報に、上記プロピオール酸塩および上記銀、銅、銀
化合物または銅化合物に加えて遊離状態にある配位子を
含む感光材料については特開昭63−97942号公報
に、塩基プレカーサーとしてプロピオール酸塩を用い、
さらに熱溶融性化合物を塩基生成反応の反応促進剤とし
て含む感光材料については特開昭63−46447号公
報に、塩基プレカーサーとしてスルホニル酢酸塩を用
い、さらに熱溶融性化合物を塩基生成反応の反応促進剤
として含む感光材料については、特開昭63−4845
3号公報に、塩基プレカーサーとして有機塩基にイソシ
アネートまたはイソチオシアネートを結合させた化合物
を用いた感光材料については特開昭63−96652号
公報に、さらにこの化合物の分解促進剤として求核剤を
含む感光材料については、特開昭63−173039号
公報にそれぞれ記載がある。
【0200】塩基プレカーサーとして脱炭酸しうるカル
ボン酸のビスあるいはトリスアミジン塩を用いた感光材
料については、特開昭64−9441号公報に、ビスあ
るいはトリスグアニジン塩を用いた感光材料について
は、特開昭64−68749号公報にそれぞれ記載があ
る。
【0201】塩基または塩基プレカーサーは、ハロゲン
化銀1モル当たり0.5〜50モルの範囲で使用するこ
とが好ましく、より好ましくは1〜20モルの範囲であ
る。
【0202】[色剤]本発明の画像形成方法の第1の態
様では、色剤を含む感光材料を使用する。
【0203】本発明の第1の態様では、色剤は形成され
た画像(例えば、カラープルーフ)において、人間の視
覚に対し色画像を感じさせる機能を有する成分である。
このための色剤としては、重合性化合物の硬化反応を著
しく妨げたり、ハロゲン化銀の感光性や現像反応を著し
く妨げたりしない限りにおいて、顔料・染料を問わず任
意の公知の色剤を使用することが可能である。
【0204】色剤として用いることができる顔料として
は、市販のものの他、各種文献等に記載されている公知
のものが利用できる。文献に関しては、カラーインデッ
クス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技
術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(C
MC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CM
C出版、1984年刊)等がある。
【0205】顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔
料、橙色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔
料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマ
ー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔
料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔
料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペ
リレンおよびペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キ
ナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリ
ノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、
アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍
光顔料、無機顔料等が使用できる。
【0206】本発明に使用できる顔料は表面処理をせず
に用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよい。
表面処理の方法には樹脂やワックスを表面コートする方
法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例え
ば、シランカップリング剤やエポキシ化合物、ポリイソ
シアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えら
れる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応
用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1
984年刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出
版、1986年刊)に記載されている。
【0207】顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範
囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲
にあることがさらに好ましい。
【0208】顔料の感光性重合性層または重合性層への
導入は、これらの層の塗布液中に添加して分散させる方
法が利用できる。顔料を分散する方法としては、インク
製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用
できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、
アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミ
ル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミ
ル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が
挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出
版、1986年刊)に記載がある。
【0209】色剤として染料も使用することができる。
それ自身が着色している物質である染料は、市販のもの
の他、各種文献(例えば「染料便覧」有機合成化学協会
編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利
用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、
ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料、フタロシア
ニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチ
ン染料などの染料が挙げられる。
【0210】色剤の含有量は、感光性重合性層(または
重合性層)における重合反応を著しく妨げたり、感光性
重合性層(または感光性層)に含まれるハロゲン化銀の
感光性や現像反応を著しく妨げたりしないように上限を
設定する。具体的な含有量は、印刷物と同様な画像濃度
を与えるために必要な光学濃度を与えるために必要な量
とすべきである。これは個々の顔料または染料の光吸収
特性・吸光度によって異なる。一般に含有量は、0.0
1〜2g/m2 であることが好ましく、より好ましくは
0.02〜1g/m2 である。
【0211】また、これらの色剤は2種以上を併用して
用いてもよい。また、色剤は、印刷物の印刷に用いられ
る印刷インキに類似した色相のものを使用するのが好ま
しい。したがって、印刷インキに使用される色剤と類似
の吸収スペクトルを有する色剤を用いることが最も好ま
しい。また、印刷インキは通常、顔料を使用することが
多いため、本発明に使用される色剤としても染料より顔
料を用いることがより望ましい。
【0212】[支持体]感光材料の支持体の材料として
は、化学的および熱的に安定である物質が任意に使用で
きる。必要に応じて光透過性であっても良い。支持体の
材料の例としては、ポリオレフィン類(例、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン)、ポリハロゲン化ビニル類(例、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン)、セルロース誘
導体(例、セルロースアセテート、ニトロセルロース、
セロハン)、ポリアミド類、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリイミド類、ポリエステル類が挙げられる。
これらの中で好ましいものは、寸度安定性および透明性
において優れた、ポリエチレンテレフタレート、ポリカ
ーボネートおよびこれらの熱処理物であり、特に好まし
いものは、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートであ
る。また、これらの支持体には、コロナ処理や紫外線照
射などの表面処理やあるいはアンダーコート層を設ける
ことも可能である。
【0213】[重合性層のバインダー]積層型感光性材
料の場合、重合性層の膜強度を改良するために、バイン
ダーを添加することができる。バインダーとしては、天
然および合成の高分子化合物が使用できる。合成高分子
としては、ポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂のような付加重合型の合成ポリマーのうち、種々のビ
ニルモノマーのホモポリマーおよびコポリマーが利用で
きる。また、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリエステル−ポリアミドのような重縮合型の合成
ポリマーおよびコポリマーも使用できる。
【0214】バインダーの重合性層への添加量は、重合
性層の硬化反応を妨げない限りにおいてとくに制限はな
いが、重合性層全体に対し重量で0〜80%、好ましく
は0〜70%である。
【0215】[重合禁止剤]積層型感光材料の場合、暗
重合反応を防止するため、重合禁止剤を重合性層に添加
することができる。このための重合禁止剤としては、従
来公知の重合禁止剤がいずれも使用可能である。重合禁
止剤の例としては、ニトロソアミン化合物、チオ尿素化
合物、チオアミド化合物、尿素化合物、フェノール誘導
体、ニトロベンゼン誘導体およびアミン化合物を挙げる
ことができる。さらに具体的には、クペロンAl塩、N
−ニトロソジフェニルアミン、アリルチオ尿素、アリー
ルフォスファイト、p−トルイジン、φ−トルチノン、
ニトロベンゼン、ピリジン、フェナチアジン、β−ナフ
トール、ナフチルアミン、t−ブチルカテコール、フェ
ノチアジン、クロラニール、p−メトキシフェノール、
ピロガロール、ハイドロキノン、およびアルキルまたは
アリール置換ハイドロキノンを挙げることができる。
【0216】[有機金属塩]積層型感光材料の感光性層
にハロゲン化銀とともに、有機金属塩を添加することが
できる。有機銀塩は、加熱時にハロゲン化銀の潜像を触
媒とする酸化還元反応に関与すると考えられ、結果的に
画像形成を促進するなどの効果が認められる。有機銀塩
としては、有機酸銀やトリアゾール系銀塩など「写真光
学の基礎 非銀塩編」(247ページ)や特開昭59−
55429号、同62−3246号の各公報等に記載さ
れた有機銀塩を用いることができる。
【0217】具体的には、脂肪族カルボン酸、芳香族カ
ルボン酸、メルカプト基もしくはα−水素を有するチオ
カルボニル基化合物、アセチレン化合物およびイミノ基
含有化合物の銀塩である。
【0218】脂肪族カルボン酸としては、酢酸、酪酸、
コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、オレイン酸、リノ
−ル酸、リノレン酸、酒石酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸および樟脳酸を挙げることができる。一
般に炭素数が少ないほど銀塩としては不安定であるので
適度な炭素数を有するものがよい。
【0219】芳香族カルボン酸としては、安息香酸誘導
体、キノリン酸誘導体、ナフタレンカルボン酸誘導体、
サリチル酸誘導体、没食子酸、タンニン酸、フタル酸、
フェニル酢酸誘導体およびピロメリット酸を挙げること
ができる。
【0220】メルカプト基またはα−水素を有するチオ
カルボニル基化合物としては、3−メルカプト−4−フ
ェニル−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−アミノチアジ
アゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、s−アル
キルチオグリコール酸(アルキル基の炭素数12〜2
2)、ジチオカルボン酸類(例、ジチオ酢酸)、チオア
ミド類(例、チオステアロアミド)、5−カルボキシ−
1−メチル−2−フェニル−4−チオピリジン、メルカ
プトトリアジン、2−メルカプトベンゾオキサゾール、
メルカプトオキサジアゾールおよび3−アミノ−5−ベ
ンジルチオ−1,2,4−トリアゾールを挙げることが
できる。米国特許第4123274号明細書に記載のメ
ルカプト化合物も使用できる。
【0221】イミノ基を含有する化合物としては、ベン
ゾトリアゾールおよびその誘導体、1,2,4−トリア
ゾール、1H−テトラゾール、カルバゾ−ル、サッカリ
ン、イミダゾ−ルおよびその誘導体を挙げることができ
る。ベンゾトリアゾールおよびその誘導体については、
特公昭44−30270号および同45−18416号
各公報に記載がある。ベンゾトリアゾールおよびその誘
導体の例としては、ベンゾトリアゾール、アルキル置換
ベンゾトリアゾール類(例、メチルベンゾトリアゾー
ル)、ハロゲン置換ベンゾトリアゾール類(例、5−ク
ロロベンゾトリアゾール)、カルボイミドベンゾトリア
ゾール類(例、ブチルカルボイミドベンゾトリアゾー
ル)、ニトロベンゾトリアゾール類(特開昭58−11
8639号公報記載)、スルホベンゾトリアゾール(特
開昭58−15638号公報記載)、カルボキシベンゾ
トリアゾールおよびはその塩、およびヒドロキシベンゾ
トリアゾールを挙げることができる。1,2,4−トリ
アゾールおよび1H−テトラゾールについては、米国特
許第4220709号明細書に記載がある。
【0222】なお、有機銀塩の代わりに、それを構成す
る有機化合物を感光層に加えても同様な効果が得られる
場合がある。有機銀塩は2種以上を併用しても良い。
【0223】以上の有機銀塩は、ハロゲン化銀1モルあ
たり、0〜10モル、好ましくは0〜1モル使用され
る。ハロゲン化銀と有機銀塩の塗布量合計は、感光性層
に銀換算で1mg〜5g/m2 、好ましくは10mg〜
0.5g/m2 の範囲が適当である。
【0224】[感光性層のバインダー]積層型感光材料
の場合、その感光性層に用いられるバインダーは、感光
性層の特性を著しく損なわない範囲において任意のバイ
ンダーが使用できる。ただし、感光性層はハロゲン化銀
を含有するため、親水性のバインダーを用いることが好
ましい。
【0225】親水性バインダーとは、分子構造内に親水
性の基または/および結合を有するバインダーである。
親水性の基の例としては、カルボキシル基、アルコール
性水酸基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホ
ンアミド基、スルホンイミド基およびアミド基を挙げる
ことができる。親水性の結合の例としては、ウレタン結
合、エーテル結合およびアミド結合を挙げることができ
る。
【0226】親水性バインダーポリマーとして、水溶性
ポリマーまたは/および水膨潤性ポリマーを用いること
が好ましい。水膨潤性ポリマーとは、水に対して親和性
を有するが、バインダー自身が架橋構造等を有するため
に、水には完全には溶解しないものを言う。
【0227】水溶性もしくは水膨潤性のバインダーとし
ては、天然もしくは合成の高分子化合物が使用できる。
天然高分子としては、水溶性多糖類(例、デンプン誘導
体、セルロース誘導体、アルギン酸、ペクチン酸、アラ
ビアゴム、プルラン、デキストラン)およびタンパク質
類(例、カゼイン、ゼラチン)を挙げることができる。
これらは、必要に応じて人工的に変性さしてもよい。ま
た、塗布乾燥時に変性ないし架橋させて用いることもで
きる。合成高分子として、水溶性モノマーの重合体もし
くはこれと他のモノマーとの共重合体などが使用でき
る。この場合の水溶性モノマーとしては、カルボキシル
基、酸無水物基、水酸基、スルホン酸(塩)基、アミド
基、アミノ基、エーテル基のような化学構造を有するモ
ノマーを挙げることができる。このようなモノマーにつ
いては、「水溶性高分子の応用と市場」(CMC 16-1
8 頁)に記載がある。これらのモノマーを重合もしくは
他のモノマーと共重合した重合体を架橋することによっ
て得られる共重合体も使用することができる(例えば、
米国特許4913998号明細書に記載されている共重
合体)。
【0228】この他の合成高分子としては、ポリビニル
アルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリド
ン、ポリエチレンオキシドおよびこれらの誘導体または
変性体が使用できる。
【0229】例えば、ポリビニルアルコールの場合は、
種々のケン化度のものが使用できる。また、共重合変性
ポリビニルアルコールも使用できる。共重合変性は、酢
酸ビニルと他のモノマーとの共重合体をケン化して変性
ポリビニルアルコールとする方法である。共重合するモ
ノマーとしては酢酸ビニルと共重合するものであればい
ずれも使用できる。共重合モノマーの例としては、エチ
レン、高級カルボン酸ビニル、高級アルキルビニルエー
テル、メチルメタクリレートおよびアクリルアミドを挙
げることができる。
【0230】また、後変性したポリビニルアルコールも
使用できる。後変性は、ポリビニルアルコールの水酸基
に対して反応性を有する化合物で高分子反応により変性
させる方法である。具体的には、水酸基をエーテル化、
エステル化、アセタール化などの修飾する。さらに、架
橋化したポリビニルアルコールを使用することもでき
る。この場合、架橋剤としてアルデヒド、メチロール化
合物、エポキシ化合物、ジイソシアネート、ジビニル化
合物、ジカルボン酸あるいは無機系架橋剤(例、硼酸、
チタン、銅)を使用してポリビニルアルコールを架橋す
る。これらの変性ポリビニルアルコールおよび架橋化ポ
リビニルアルコールについては、「ポバール」第3編、
高分子刊行会(281-285 頁および256-260 頁) に例示さ
れている。
【0231】これらの親水性ポリマーの分子量は、30
00〜50万の範囲が好ましい。塗布量は、0.05〜
20g/m2 、より好ましくは、0.1〜10g/m2
の範囲である。
【0232】熱現像時において重合性層に浸透した酸素
は、ラジカルによる重合または架橋を阻害する。このた
め感光性層は、空気中の酸素の重合性層への影響を防止
する機能を有することが好ましい。この機能のために
は、上記の親水性バインダーは酸素の透過率が低い物質
であることが必要であり、その酸素透過係数が1.0×
10-11 cc・cm/ cm2・sec・cm・Hg以下であることが好まし
い。
【0233】酸素の透過率が低いポリマーとしては、ポ
リビニルアルコール系重合体、ゼラチンおよび塩化ビニ
リデンのコポリマーが好ましい。ここでポリビニルアル
コール系重合体とは、ポリビニルアルコールおよび変性
ポリビニルアルコール(例えば、ポリ酢酸ビニルと他の
モノマーのブロック共重合体をケン化したもの)を意味
する。分子量は特に制限はないが約3000〜50万の範囲が
好ましい。
【0234】酸素の透過率が低いポリマーとして、ケン
化度が50%以上、より好ましくは80%以上、さらに
好ましくは95%以上のポリビニルアルコールが特に好
ましい。
【0235】[熱現像促進剤]本発明に用いる感光材料
は、熱現像を促進し、熱現像処理をより短時間で行うた
めに、熱現像促進剤をいずれかの層に含有してもよい。
熱現像促進剤がなぜ上記の作用を有するかは明確ではな
いが、感光材料のバインダーに対して可塑効果を付与す
ることによって、もしくは加熱時においてバインダーに
対して可塑効果を付与するか、層内で溶融することによ
って、各層内の反応に寄与する物質の層内での移動もし
くは拡散を促進し、結果として感光材料内で熱現像時に
起こる種々の反応(塩基プレカーサーの分解、ハロゲン
化銀の還元、重合もしくは硬化反応)のいずれかを促進
しているものと考えられる。
【0236】上記の熱現像促進剤としては、感光材料の
いずれかの層に用いられるバインダーに対して室温もし
くは加熱時に可塑化作用を有する化合物や、可塑化作用
はないが加熱によって層内で溶融しうる化合物であれば
いずれも使用可能である。感光材料のいずれかの層に用
いられるバインダーに対して室温もしくは加熱時に可塑
化作用を有する化合物としては、高分子化合物の可塑剤
として知られている公知の化合物がすべて使用可能であ
る。このような可塑剤としては、「プラスチック配合
剤」大成社、P21-63;「プラスチックス・アディティブ
ズ第2版」(Plastics Additives 2nd Edition)Hanser
Publishers, Chap.5 P251-296;「サーモプラスティク
・アディティブズ」(Thermoplastics Additives)Marc
el DekkerInc. Chap.9 P345-379;「プラスティク・ア
ディティブズ・アン・インダストリアル・ガイド」(Pl
astics Additives An Industrial Guide)Noyes Public
ations, Section-14 P333-485 ;「ザ・テクノロジー・
オブ・ソルベンツ・アンド・プラスティサイザーズ」
(The Technology of Solvents and Plasticizers )Jo
hn Wiley & Sons Inc. Chap.15 P903-1027);「インダ
ストリアル・プラスティサイザーズ」(Industrial Pla
sticizers, Pergamon Press );「プラスティサイザー
・テクノロジー第1巻」(PlasticizerTechnology Vol.
1, Reinhold Publishing Corp. );「プラスティサイ
ゼーション・アンド・プラスティサイザー・プロセス」
(Plusticization and Plusticizer Process, American
Chemistry)に記載の可塑剤が使用できる。
【0237】また、加熱によって層内で溶融しうる化合
物としては、米国特許第3347675号明細書記載の
極性物質;リサーチ・ディスクロージャー誌、1976
年12月号、26−28ページに記載の1,10−デカ
ンジオール、アニス酸メチル、スベリン酸ビフェニル;
特開昭62−151841号、同62−151843号
および同62−183450号各公報記載のスルフォン
アミド誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、環状ア
ミド化合物;特開昭63−243835号および同63
−253934号各公報記載の熱溶融性化合物;特公昭
59−25674号、特開昭59−101392号、同
60−82382号および同62−25085号各公報
記載の芳香環を有する化合物;特開昭61−28359
2号、同63−15784号、同64−1583号、同
57−146688号、同58−104793号、同5
8−205795号、同62−142686号、同62
−144990号および同62−132675号各公報
記載のエステルもしくはアミド基を有する化合物;特開
昭58−57989号、同58−72499号、同58
−87094号、同60−29587号、同60−56
588号、同60−123581号、同60−1688
8号、同61−242884号、同61−31287
号、同61−27285号および同61−31287号
各公報記載のエーテルもしくはチオエーテル構造を有す
る化合物;特開昭60−34892号、同61−112
689号、同61−116584号、同61−1514
78号および同62−267186号各公報記載のケト
ン、カーボネート、スルホキシド、フォスフェート化合
物;および特開昭59−159393号、同63−15
783号および同63−249686号各公報記載のフ
ェノール性水酸基を有する化合物も使用できる。
【0238】好ましい熱現像促進剤としては、グリコー
ル類(例、ジエチレングリコール、ジポリプロピレング
リコール)、多価アルコール類(例、グリセリン、ブタ
ンジオール、ヘキサンジオール)、糖類、ギ酸エステ
ル、尿素類(例、尿素、ジエチル尿素、エチレン尿素、
プロピレン尿素)、尿素樹脂、フェノール樹脂、アミド
化合物(例、アセトアミド、プロピオンアミド)、スル
ファミド類およびスルホンアミド類を挙げることができ
る。また、上記の熱現像促進剤を2種以上組み合わせて
使用することもできる。また、2つ以上の層に分割して
添加することもできる。
【0239】熱現像促進剤の添加量は、感光材料の特性
を著しく損なわない限りにおいて任意であるが、好まし
くは0〜2g/m2 より好ましくは0〜1g/m2 であ
る。
【0240】[その他の添加剤]その他の添加剤として
は、かぶりを防ぐためのかぶり防止剤、銀現像を促進す
る銀現像促進剤、現像を適当なタイミングで停止させる
現像停止剤、良好な塗布面を得るための界面活性剤、分
散物の分散安定性を向上させるための分散性安定化剤を
挙げることができる。
【0241】かぶりを防ぐためのかぶり防止剤、銀現像
を促進する銀現像促進剤、安定剤を少なくともいずれか
1つの層に含有してもよい。これらの例を以下に述べる
が、これらの添加剤は1つの化合物の作用により上記の
2つ以上の機能を同時に発現することもあり、明確な区
別を行うことが難しいものである。それらの例として
は、特開昭61−151841号公報記載の環状アミド
構造を有する化合物、特開昭62−151842号公報
記載のチオエーテル化合物、特開昭62−151843
号公報記載のポリエチレングリコール誘導体、特開昭6
2−151844号公報記載のチオール誘導体、特開昭
62−178232号公報記載のアセチレン化合物、特
開昭62−183450号公報記載のスルホンアミド誘
導体、およびリサーチ・ディスクロージャー誌No.1
7643、24〜25ページ(1978年)、特開昭5
9−168442号、同59−111636号、同62
−87957号および同62−151838号各公報記
載の化合物を挙げることができる。これらの化合物の使
用量はハロゲン化銀1モル当り10-7モル〜1モルの範
囲である。
【0242】本発明において、熱現像時の処理温度およ
び処理時間に対し、常に一定の画像を得る目的で種々の
現像停止剤を用いることができる。ここでいう現像停止
剤とは、適正現像後、速やかに塩基を中和または塩基と
反応して層中の塩基濃度を下げ現像を停止させる化合物
または銀および銀塩と相互作用して現像を抑制させる化
合物である。具体的には、加熱により酸を放出する酸プ
レカーサー、加熱により共存する塩基と置換反応を起こ
す親電子化合物、または含窒素ヘテロ環化合物、メルカ
プト化合物およびその前駆体等が挙げられる。熱現像停
止剤については、特開昭62−253159号公報の3
1〜32頁、および特開平2−42447号および同2
−262661号各公報に記載がある。
【0243】[着色剤]本発明においては、ハレーショ
ン防止などを目的として、着色剤を感光材料に添加する
ことができる。このための着色剤としては、重合性層の
重合硬化反応を著しく妨げたり、ハロゲン化銀の感光性
や現像性を著しく妨げたりしない限りにおいて、顔料・
染料を問わず任意の公知の着色剤を使用することが可能
である。ハレーション防止のために着色剤を添加する場
合は、着色剤が露光波長に対し光吸収できるものである
必要がある。このための着色剤としては、本発明におい
て色剤として使用できる物質がいずれも使用できる。
【0244】着色剤が染料であり、これが感光性層もし
くは、感光性層に隣接する層に含有される場合は、銀塩
感光材料でいうところのイラジエーション防止染料を使
用することができる。これらのイラジエーション防止染
料については、特公昭41−20389号、特公昭43
−3504号、特公昭43−13168号および特開平
2−39042号各公報、および米国特許第36970
37号、同第3423207号、同第2865752
号、英国特許第1030392号および同第11005
46号各明細書に記載がある。
【0245】着色剤の含有量は、重合性層の重合反応を
著しく妨げたり、ハロゲン化銀の感光性や現像性を著し
く妨げたりしない限りにおいて使用でき特に制限はな
い。また、どの層に含有させるか、顔料を用いるか染料
を用いるかによって適正な添加量は変化する。また、着
色剤の吸光度によっても適正な添加量は変化するため、
最適添加量を一概に規定することは困難であるが、0.
01〜2g/m2 、より好ましくは0.02〜1g/m
2 である。
【0246】なお、本発明の第1の態様で、感光材料に
対して重合性層中に着色剤を使用する場合には、色剤と
の色の混合による画像色調の変化が起きるため、最少の
添加量にとどめるか、または重合性層中への添加を避け
るべきである。本発明の第2および第3の態様では、こ
の限定はない。
【0247】これらの、着色剤は感光材料のいずれの層
に含有することもできる。また、バック層、中間層など
感光材料に新たな層を設け、これらの層中に導入するこ
ともできる。また、感光材料の複数の層にそれぞれ添加
することもできる。さらに、2種以上の着色剤を併用す
ることもできる。
【0248】[重合開始剤]本発明に使用される感光材
料に用いられる還元剤、もしくは還元剤がハロゲン化銀
を還元したとき生成する還元剤の酸化体が、重合性化合
物の重合を抑制する働きをする化合物である場合には、
感光材料の少なくともいずれか1つの層に、加熱もしく
は光照射によってラジカルを生成する重合開始剤を添加
する必要がある。これらの、熱重合開始剤または光重合
開始剤としては従来公知のものを用いることができる。
光重合開始剤を用いた場合には熱現像後に全面光照射を
行う必要がある。
【0249】熱重合開始剤は、たとえば高分子学会・高
分子実験学編集委員会編「付加重合・開環重合」(19
83年、共立出版)の6〜18頁等に記載されている。
熱重合開始剤の具体例としては、アゾビスイソブチロニ
トリル、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカル
ボニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチ
レート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、アゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合
物、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパー
オキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過
酸化物、過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニ
ウム等の無機過酸化物、p−トルエンスルフィン酸ナト
リウム等を挙げることができる。
【0250】光重合開始剤は、例えば、Oster 他著「Ch
emical Review 」第68巻(1968年)の125〜1
51頁およびKosar 著「Light-Sensitive System」(Jo
hn Wiley & Sons,1965年)の158〜193頁に記
載されているような、カルボニル化合物(例、α−アル
コキシフェニルケトン類、多環式キノン類、ベンゾフェ
ノン誘導体、キサントン類、チオキサントン類、ベンゾ
イン類)、含ハロゲン化合物(例、クロロスルホニルお
よびクロロメチル多核芳香化合物、クロロスルフォニル
およびクロロメチル複素環式化合物、クロロスルフォニ
ルおよびクロロメチルベンゾフェノン類、フルオレノン
類)、ハロアルカン類、α−ハロ−α−フェニルアセト
フェノン類、光還元性色素と還元剤とのレドックスカッ
プル類、有機硫黄化合物、過酸化物、光半導体(例、二
酸化チタン、酸化亜鉛)、金属化合物(例、鉄(I)
塩、金属カルボニル、金属錯体、ウラニル塩)、ハロゲ
ン化銀、アゾおよびジアゾ化合物、などが用いられる。
【0251】光重合開始剤の具体例としては、2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−
{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルホリノ−1
−プロパノン、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラースケ
トン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、クロ
ロメチルベンゾフェノン、クロロスルホニルベンゾフェ
ノン、9,10−アンスラキノン、2−メチル−9,1
0−アンスラキノン、クロロスルホニルアンスラキノ
ン、クロロメチルアンスラキノン、9,10−フェナン
スレンキノン、キサントン、クロロキサントン、チオキ
サントン、クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、クロロスルホニルチオキサントン、クロ
ロメチルベンゾチアゾール、クロロスルホニルベンゾキ
サゾール、クロロメチルキノリン、フルオレンおよび四
臭化炭素を挙げることができる。
【0252】また、光還元性色素の例としては、メチレ
ンブルー、チオニン、ローズベンガル、エリスロシン−
β、エオシン、ローダミン、フロキシン−β、サフラニ
ン、アクリフラビン、リボフラビン、フルオレッセイ
ン、ウラニン、ベンゾフラビン、アクリジンオレンジ、
アクリジンイエローおよびベンザンスロンを挙げること
ができる。光還元性色素とともに用いる還元剤(水素供
与性化合物)の例としては、ジメドン、アセチルアセト
ン等のβ−ジケトン類、トリエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、モノエタノールアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン類のアミン類、p−トルエンスル
フィン酸、ベンゼンスルフィン酸等のスルフィン酸およ
びそれらの塩、N−フェニルグリシン、L−アスコルビ
ン酸およびその塩、チオ尿素およびアリルチオ尿素を挙
げることができる。光還元性色素と還元剤のモル比は、
1:0.1〜1:10の範囲が好ましい。
【0253】光重合開始剤としては、市販のもの、例え
ばチバガイギー社製の“イルガキュア−651、同−9
07”なども好適に用いられる。
【0254】重合開始剤は、重合性化合物1g当り、
0.001〜0.5gの範囲で用いることが好ましく、
より好ましくは、0.01〜0.2gの範囲で用いるこ
とができる。
【0255】[粘着性層]粘着性層は、本発明の第2の
態様に使用される感光材料に設ける。粘着性層は、本発
明の着色されたトナーをその表面に付着させる能力を有
している必要がある。この点を満足するものであれば、
任意の公知の物質で粘着性層を構築することができる。
このような層の例としては、従来公知の任意の重合体
と、本発明における熱現像促進剤のうち可塑化効果を有
する物質として例示された化合物との混合層、あるい
は、従来公知の任意の重合体と、従来公知の任意の重合
体のオリゴマーとの混合層、あるいは、2次転移温度が
−10℃以下のエラストマー性の重合体を含有する層を
挙げることができる。最後の例は、重合体単独で必要な
性質を与えることができ有利であるが、可塑剤、オリゴ
マーなどをさらに添加した混合層として用いても良い。
【0256】粘着性層に用いられる重合体としては具体
的には、天然ゴムおよび合成ゴムが使用できる。合成ゴ
ムの例としては、イソブチレン、ニトリルゴム、ブチル
ゴム、塩素化ゴム、ポリビニルイソブチルエーテル、シ
リコンエラストマー、ネオプレンおよび共重合ゴム
(例、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソ
ブチレン共重合体)を挙げることができる。重合体が共
重合体の場合はランダム、ブロック、グラフト共重合体
のいずれでもよい。粘着性層の膜厚は、0.01μm〜
10μmが好ましく、0.05μm〜5μmがさらに好
ましい。
【0257】[任意に設けられる層]本発明に使用され
る感光材料は単層型感光材料、積層型感光材料を問わ
ず、さらに付加的な層を感光材料のいずれかの部位に設
けることができる。たとえば、表面保護や空気中の酸素
による重合抑制防止等のためのオーバーコート層(もし
くはカバーフイルム層)、ハレーション防止や感光材料
を重ね併せて保存した場合の接着を防止する等のための
バック層、層間の密着性や剥離性を改良したりハレーシ
ョンを防止する等のための中間層などを必要に応じ設置
できる。また、受像材料への転写や受像材料とのラミネ
ートを行う際に、気泡が混入し均一に密着できなくなる
のを防止するために、これらの受像材料と接する層中に
マット剤を導入したり、マット剤を含有する新たな層を
設けても良い。この場合のマット剤としては従来用いら
れている公知のマット剤が使用できる。マット剤は、本
発明に使用される受像材料に導入してもよい。
【0258】本発明に使用される感光材料がオーバーコ
ート層を有する場合、オーバーコート層は、あらかじめ
塗布により任意のポリマーを含有する層として形成する
ことができる。また、任意のポリマーフイルムをラミネ
ートすることにより形成しててもよい。さらに、画像形
成直前に、任意のポリマーフイルムをラミネートして形
成してもよい。これらのオーバーコート層に用いられる
ポリマーの材質に特に制限はない。例えば、感光性層に
添加できる親水性のバインダーポリマーを使用すること
ができる。これらの中で、各種ポリビニルアルコール類
が特に好ましく用いられる。オーバーコート層に酸素透
過を低下させる機能を付与したい場合には、ポリビニル
アルコール類のうち、ケン化度が85%以上のポリビニ
ルアルコールを、さらにより高い酸素非透過性を付与し
たい場合には、ケン度が95%以上のポリビニルアルコ
ールを用いることが好ましい。また、これらのオーバー
コート層を保護層として用いる場合には、感光材料使用
直前にオーバーコート層を剥離して、受像材料に感光材
料をラミネートする使用方法も可能である。また、オー
バーコート層は1層のみに限定されるものでなく2層以
上を積層して設置することもできる。
【0259】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0260】[実施例1] (感光材料の作成)以下のようにして、感光材料(単層
型感光材料)を作成した。
【0261】「支持体」2軸延伸した厚さ100μmの
ポリエチレンテレフタレートフイルムを使用した。
【0262】「粘着性層の形成」スチレン/ブタジエン
・コポリマー(共重合モル比=25/75)の7.5重
量%のメチレンクロライド水溶液を、上記支持体上に塗
布、乾燥して、膜厚0.5μmの粘着性層を形成した。
【0263】「ハロゲン化銀乳剤の調製」ゼラチンと臭
化カリウムと水が入った55℃に加温された容器に適当
量のアンモニウムを入れた後、反応容器中のpAg値を
7.60に保ちつつ硝酸銀水溶液と、銀に対するイリジ
ウムのモル比で10-7モルとなるようにヘキサクロロイ
リジウム(III )酸塩を添加した臭化カリウム水溶液と
をダブルジエット法により添加し、次いで沃化カリウム
を添加し平均粒子サイズが0.25μmの単分散沃臭化
銀乳剤沃化銀含量0.2モル%粒子を調製した。これら
の乳剤粒子は、平均粒子サイズの±40%以内に全粒子
数の98%が存在していた。これらの乳剤を脱塩処理
後、pHを6.2、pAgを8.6に合わせてからチオ
硫酸ナトリウムと塩化金酸とにより金・硫黄増感を行な
い、次いで下記の分光増感色素のメタノール溶液(濃
度:2.0M/リットル)を乳剤1kgに対して200
ml添加し、60℃で15分間撹拌して、488nmに
感光性を有するハロゲン化銀乳剤を調製した。
【0264】(分光増感色素)
【化23】
【0265】「塩基プレカーサー分散液の調製」下記の
塩基プレカーサーの粉末250gを、ダイノミル分散機
を用いて、ポリビニルアルコールの3重量%水溶液75
0g中に分散した。塩基プレカーサーの平均粒子サイズ
は0.48μmであった。
【0266】(塩基プレカーサー)
【化24】
【0267】「感光性重合性層の形成」下記の成分を均
一に溶解した油性溶液中に、前記のハロゲン化銀乳剤1
4gを加えて、ホモジナイザーで13000回転/分で
5分間攪拌してハロゲン化銀乳剤を油性溶液中に乳化分
散した。
【0268】 ──────────────────────────────────── 油性溶液 ──────────────────────────────────── トリメチロールプロパントリアクリレート(重合性化合物) 18g 下記のコポリマー 0.4g 還元剤(J) 10.0g 下記の添加剤(1) 0.03g 下記の添加剤(2) 0.05g 塩化メチレン 20g ────────────────────────────────────
【0269】(コポリマー)
【化25】
【0270】(添加剤(1))
【化26】
【0271】(添加剤(2))
【化27】
【0272】上記の乳化物10gと、アリルメタクリレ
ート/メタクリル酸共重合体(共重合モル比=85/1
5)4gをプロピレングリコールモノメチルエーテル3
0gに溶解した溶液とを混合し、これに前記の塩基プレ
カーサー分散液8gおよび下記の顔料2gを加えて、ホ
モジナイザーを用いて13000回転/分で5分間攪拌
して乳化分散し感光性重合性層の塗布液を作成した。こ
れを前記支持体上に塗布、乾燥して、膜厚約4μmの感
光性重合性層を作成した。
【0273】(顔料)
【化28】
【0274】「オーバーコート層の形成」ポリビニルア
ルコール(商品名;PVA−117、ケン化度98.5
%、クラレ(株)製)の10重量%水溶液100gと、
下記の界面活性剤の5重量%水溶液4gを混合し、塗布
液を調製した。これを感光性重合性層上に塗布し、乾燥
して、乾燥膜厚が約3.0μmのオーバーコート層を設
けた。
【0275】(界面活性剤)
【化29】
【0276】(イエロートナーの作成)以下の成分を使
用してイエロートナーを作成した。
【0277】 ──────────────────────────────────── イエロートナー成分 量(g) ──────────────────────────────────── ピグメントイエロー74(C.I.#11741) 4380.0 セルロースアセテート 6538.0 アセトン 27669.6 水 22680.0 ジメチルポリシロキサン (トナー11kg当たり1253.0g) ────────────────────────────────────
【0278】水およびアセトンを充分に混合し、ボール
ミルに仕込んだ。このミルは150rpmで攪拌されて
いる0.049cm径のステンレススチールボールを含
む。混合操作では、ミル中を窒素雰囲気とした。次い
で、標記重量の約3分の2のセルロースアセテートを3
乃至5分間で加え、さらに約2分間液体中で攪拌した。
顔料を2分間にわたって加え、さらに残りのセルロース
アセテートを加えた。
【0279】次いで、この混合物をミル中で4時間、1
50rpmで攪拌した。内容物を水洗後、濾過して、湿
ったトナーを集めた。トナーを水洗し、115〜125
℃のオーブン中で乾燥し、ハンマーミル中で粉末化し
た。次いで、ブレンダー中でジメチルシロキサンを混合
することにより、トナーを表面処理した。
【0280】さらに、トナーを卓上型ブレンダー中で、
23μmの平均粒子サイズを有するイオン性炭化水素コ
ポリマービーズ等重量と混合処理した。
【0281】(マゼンタトナーの作成)以下の成分を使
用し、攪拌時間を4時間から6時間に変更した以外は、
イエロートナーの作成と同様にして、マゼンタトナーを
作成した。
【0282】 ──────────────────────────────────── マゼンタトナー成分 量(g) ──────────────────────────────────── ピグメントレッド122(クイドマゼンタ) 3315.0 ピグメントレッド123(C.I.#71145) 1560.0 セルロースアセテート 6929.0 アセトン 27669.6 水 22680.0 ジメチルポリシロキサン (トナー11.8kg当たり1679.0g) ────────────────────────────────────
【0283】(シアントナーの作成)以下の成分を使用
し、攪拌時間を4時間から6時間に変更した以外は、イ
エロートナーの作成と同様にして、シアントナーを作成
した。
【0284】 ──────────────────────────────────── シアントナー成分 量(g) ──────────────────────────────────── 銅フタロシアニン(ピグメントブルー15、C.I.#74160) 1064.0 ピグメントグリーン7(C.I.#74260) 943.0 セルロースアセテート 7981.0 アセトン 27669.6 水 22680.0 ジメチルポリシロキサン (トナー10kg当たり574.9g) ────────────────────────────────────
【0285】(ブラックトナーの作成)以下の成分を使
用し、攪拌時間を4時間から6時間に変更した以外は、
イエロートナーの作成と同様にして、ブラックトナーを
作成した。
【0286】 ──────────────────────────────────── ブラックトナー成分 量(g) ──────────────────────────────────── カーボンブラック(ピグメントブラック7、C.I.#77266) 6300.0 セルロースアセテート 6300.0 アセトン 27669.6 水 22680.0 ジメチルポリシロキサン (トナー12.6kg当たり970.0g) ────────────────────────────────────
【0287】(剥離シートおよび受像材料の作成)ポリ
エチレンテレフタレートフイルム(厚さ;100μm)
上に、下記の塗布液AおよびBを順次塗布、乾燥し、乾
燥膜厚がそれぞれ20μmと1.5μmからなる2層構
成のシートを作成した。このシートを剥離シートおよび
受像材料として使用した。
【0288】 ──────────────────────────────────── 塗布液A ──────────────────────────────────── エチレン−酢酸ビニル・コポリマー (重量比:エチレン/酢酸ビニル=81/19) 15g 塩素化ポリエチレン 0.075g フッ素系界面活性剤(フロラードFC−430、3M社製) 0.26g マット剤 (中心側:ポリメチルメタクリレート、軟化点80〜125℃ 外周部:メチルメタクリレート/アクリル酸/ジビニルベンゼン ・コポリマー(重合比=98.5/3/0.5)、 軟化点0〜−25℃ 中心部と外周部の重量比率=7/3 粒子径=20μm) 0.1g トルエン 100ml ────────────────────────────────────
【0289】 ──────────────────────────────────── 塗布液B ──────────────────────────────────── ポリビニルブチラール 4g フッ素系界面活性剤(フロラードFC−430、3M社製) 0.05g メタノール 50ml メチルエチルケトン 20ml メチルセロソルブアセテート 20ml ────────────────────────────────────
【0290】(カラープルーフの作成)上記の単層型感
光材料を用い、本発明の画像形成方法の第2の態様(転
写型)に従い、以下のようにしてカラープルーフを作成
した。
【0291】空冷のアルゴンイオンレーザーを光源とし
て、488nmの露光波長で走査露光(フイルム面上露
光量3μJ/cm2 )によりイエロー画像形成用の露光
をした。次に、これを130℃に加熱した熱板に40秒
間密着させて加熱することにより熱現像した。次に、オ
ーバーコート層を剥離し感光性重合性層表面を露出さ
せ、上記の剥離シートを感光性重合性層に密着させ、約
80℃に加熱したゴムローラー間を通すことにより感光
性重合性層の未硬化部を剥離シートに転写して除去し、
未硬化部の下の粘着性層を露出させた。この粘着性層が
画像状に露出した感光材料表面に上記イエロートナーを
軽くこすりつけながら付着させたところ、未露光部すな
わち未硬化部のみにトナーが付着し、感光材料上にイエ
ロー画像が形成された。
【0292】同様にして、別の感光材料に、マゼンタ画
像形成用の露光を行い、熱現像、剥離、除去をした後、
上記マゼンタトナーを軽くこすりつけながら付着させ
て、感光材料上にマゼンタ画像を形成した。
【0293】同様にして、別の感光材料に、シアン画像
形成用の露光を行い、熱現像、剥離、除去をした後、上
記シアントナーを軽くこすりつけながら付着させて、感
光材料上にシアン画像を形成した。
【0294】同様にして、別の感光材料に、ブラック画
像形成用の露光を行い、熱現像、剥離、除去をした後、
上記ブラックトナーを軽くこすりつけながら付着させ
て、感光材料上にブラック画像を形成した。
【0295】次に、上記受像材料に、まず、ブラック画
像を形成した感光材料を密着させ、70℃程度に加熱す
ることによって、感光材料から粘着性層上のトナー画像
のみを受像材料に転写した。同様にして、ブラック画像
を転写した受像材料上に、シアン画像を形成した感光材
料を密着させ、70℃程度に加熱することによって、ト
ナー画像を受像材料に転写した。同様に、マゼンタトナ
ー画像、イエロートナー画像を順次受像材料に転写し、
カラー画像を得た。
【0296】次に、上記の4色の転写画像をを有する受
像材料の画像面を、白色アート紙と重ね合わせた後、1
20℃に加熱したゴムローラー間を通過させ4色画像を
白色アート紙に転写した。これによりカラー画像を白色
アート紙上に形成し、カラープルーフを作成することが
できた。得られたプルーフの画質はデジタル画像データ
ーを忠実に再現する良好なものであった。
【0297】[実施例2] (イエロー画像形成用感光材料の作成)以下のようにし
て、イエロー画像形成用感光材料(積層型感光材料)を
作成した。
【0298】「支持体」2軸延伸した厚さ20μmのポ
リエチレンテレフタレートフイルムを支持体として以下
の感光材料を作成した。
【0299】「塩基プレカーサー分散液の調製」下記の
塩基プレカーサーの粉末250gをダイノミル分散器を
用いて、ポリビニルアルコールの3重量%水溶液750
g中に分散した。塩基プレカーサーの粒子サイズは約
0.5μm以下であった。
【0300】(塩基プレカーサー)
【化30】
【0301】「画像形成促進層の形成」以下の組成から
なる液を混合し、塗布液を作成した。これを上記支持体
上に塗布、乾燥して、乾燥膜厚が約3.5μmの画像形
成促進層を形成した。
【0302】 ──────────────────────────────────── 画像形成促進層の塗布液 ──────────────────────────────────── けん化度98.5%のポリビニルアルコール(商品名:PVA−110、 クラレ(株)製)の10重量%水溶液 100.0g プロピオンアミド 1.0g 上記塩基プレカーサー分散液 6.3g ────────────────────────────────────
【0303】「ハロゲン化銀乳剤の調製」ゼラチンと臭
化カリウムと水が入った55℃に加温された容器に適当
量のアンモニアを入れた後、反応容器中のpAg値を
7.60に保ちつつ硝酸銀水溶液と、銀に対するイリジ
ウムのモル比で10-7モルとなるようにヘキサクロロイ
リジウム(III )酸塩を添加した臭化カリウム水溶液と
をダブルジェット法により添加して平均粒子サイズが
0.25μmの単分散沃臭化銀乳剤を調製した。これら
の乳剤粒子は、平均粒子サイズの±40%以内に全粒子
数の98%が存在していた。この乳剤を脱塩処理後、p
Hを6.2、pAgを8.6に調整し、下記の赤外増感
色素のメタノール溶液(濃度:9.0×10-4M/リッ
トル)を乳剤1kgに対して70ml添加し、さらに強
色増感剤として、4,4’−ビス[4,6−ジ(ナフチ
ル−2−オキシ)ピリミジン−2−イルアミノ]スチル
ベンゼン−2,2’−ジスルホン酸ナトリウム塩のメタ
ノール溶液(濃度:4.4×10-3M/リットル)を乳
剤1kgに対して99ml添加し、さらに下記の安定剤
のメタノール溶液(濃度:2.8×10-2M/リット
ル)を乳剤1kgに対して35ml添加し、攪拌しなが
ら60℃で15分間保ち、ハロゲン化銀乳剤を調製し
た。
【0304】(赤外増感色素)
【化31】
【0305】(安定剤)
【化32】
【0306】「感光性層の形成」以下の塗布液を、前記
の画像形成促進層の上に塗布、乾燥して、乾燥膜厚が約
1.2μmの感光性層を設けた。
【0307】 ──────────────────────────────────── 感光性層の塗布液 ──────────────────────────────────── けん化度81%のポリビニルアルコール(商品名:PVA−405、 クラレ(株)製)の10重量%水溶液 5.00g プロピオンアミド 0.24g 上記のハロゲン化銀乳剤 2.64g 水 9.50g ────────────────────────────────────
【0308】「イエロー顔料分散液の調製」下記の組成
からなる液をダイノミルにて2000rpmで2時間か
けて分散し、平均粒径0.25μmのイエロー顔料分散
液とした。
【0309】 ──────────────────────────────────── イエロー顔料分散液 ──────────────────────────────────── 下記イエロー顔料(C.I. Pigment Yellow 14) 30.0g アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 (共重合比=80/20) 50.0g プロピレングリコールモノメチルエーテル 320.0g ────────────────────────────────────
【0310】(イエロー顔料)
【化33】
【0311】「重合性層の形成」以下の塗布液を上記感
光性層上に塗布、乾燥して重合性層を設けた。
【0312】 ──────────────────────────────────── 重合性層の塗布液 ──────────────────────────────────── ペンタエリスリトールトリメタクリレート 6.0g アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 (共重合比=87/13) 15.0g 上記のイエロー顔料分散液 40.0g 還元剤(J) 1.0g メチルエチルケトン 35.0g 下記の添加剤(3)の0.13重量%メチルエチルケトン溶液 2.65g 下記の添加剤(4)の0.22重量%メチルエチルケトン溶液 1.10g ────────────────────────────────────
【0313】(添加剤(3))
【化34】
【0314】(添加剤(4))
【化35】
【0315】「カバーシートの設置」上記の重合性層上
に、厚さ50μmのポリエチレンフイルムをラミネート
し、カバーシートを設置した。このようにして複合型感
光性重合性層を形成したイエロー画像形成用積層型感光
材料を作成した。
【0316】(マゼンタ画像形成用感光材料の作成)重
合性層に用いる顔料として、下記のマゼンタ顔料を用い
た以外は、上記イエロー画像形成用感光材料の作成と同
様にして、マゼンタ画像形成用感光材料(積層型感光材
料)を作成した。
【0317】(マゼンタ顔料)
【化36】
【0318】(シアン画像形成用感光材料の作成)重合
性層に用いる顔料として、下記のシアン顔料を用いた以
外は、上記イエロー画像形成用感光材料の作成と同様に
して、シアン画像形成用感光材料(積層型感光材料)を
作成した。
【0319】(シアン顔料)
【化37】
【0320】(ブラック画像形成用感光材料の作成)重
合性層に用いる顔料として、カーボンブラック(C.I. P
igment Black 7)を用いた以外は、上記イエロー画像形
成用感光材料の作成と同様にして、ブラック画像形成用
感光材料(積層型感光材料)を作成した。
【0321】(受像材料の作成)2軸延伸した厚さ10
0μmのポリエチレンテレフタレートフイルムに、ゼラ
チン水溶液中に下記の染料を添加したものを塗布してバ
ック層を形成した。このバック層のゼラチン量は3.7
g/m2であり、780nmでの吸光度は0.8であっ
た。さらにバック層と反対側の面に、0.2μmの膜厚
のイソブチレンゴムをコートした接着層を形成し、受像
材料を作成した。
【0322】(染料)
【化38】
【0323】(カラープルーフの作成)上記の積層型感
光材料および受像材料を用い、本発明の画像形成方法の
第1の態様(ラミネーション型)に従い、以下のように
してカラープルーフを作成した。
【0324】まず、感光材料のカバーシートを剥離し、
感光材料の重合性層面と受像材料の接着層面とを密着
し、40℃に加熱しながらゴムローラー間を通すことに
よりラミネートした。感光材料側を上、受像材料側を下
にして、以下の処理を行った。
【0325】次に、半導体レーザーを光源として、78
0nmの露光波長で感光材料側より、走査露光(フイル
ム面上露光量10μJ/cm2 )によりイエロー画像形
成用の露光をした。次に、これを130℃に加熱した熱
板に40秒間密着させて加熱することにより熱現像し
た。さらに、重合性層と感光性層との界面から感光性層
より上の層を剥離し、実施例2で用いた剥離シートを用
いて実施例2と同様に剥離したところ、重合性層の未硬
化部が剥離シートにより除去され、硬化部が受像材料上
に残存し、イエロー画像を形成した。
【0326】次に、このイエロー画像上に、上記と同様
にして、マゼンタ画像形成用感光材料をラミネートした
後、これにマゼンタ画像形成用の露光を行い、同様に、
熱現像した後、剥離を行い、マゼンタ画像を形成した。
【0327】同様にして、この画像上にシアン画像形成
用感光材料をラミネートし、シアン画像形成用の露光を
行い、熱現像、剥離してシアン画像を形成した。
【0328】同様にして、ブラック画像形成用感光材料
をラミネートし、ブラック画像形成用の露光を行い、熱
現像、剥離してブラック画像を形成した。
【0329】最後に、受像材料を水洗することによりバ
ック層を溶出した。以上の方法によりカラープルーフを
作成することができた。得られたプルーフの画質はデジ
タル画像データーを忠実な良好なものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の第1の態様に用いる単
層型感光材料の断面模式図である。
【図2】本発明の画像形成方法の第1の態様に用いる単
層型感光材料の別の態様の断面模式図である。
【図3】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写型)
に用いる単層型感光材料の断面模式図である。
【図4】本発明の画像形成方法の第2の態様(ラミネー
ション型)に用いる単層型感光材料の断面模式図であ
る。
【図5】本発明の画像形成方法の第3の態様に用いる単
層型感光材料の断面模式図である。
【図6】本発明の画像形成方法の第1の態様(転写型)
に用いる積層型感光材料の断面模式図である。
【図7】本発明の画像形成方法の第1の態様(ラミネー
ション型)に用いる積層型感光材料の断面模式図であ
る。
【図8】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写型)
に用いる積層型感光材料の断面模式図である。
【図9】本発明の画像形成方法の第2の態様(ラミネー
ション型)に用いる積層型感光材料の断面模式図であ
る。
【図10】本発明の画像形成方法の第3の態様(転写
型)に用いる積層型感光材料の断面模式図である。
【図11】本発明の画像形成方法の第3の態様(ラミネ
ーション型)に用いる積層型感光材料の断面模式図であ
る。
【図12】本発明の画像形成方法の第1の態様(転写
型)における露光工程を示す断面模式図である。
【図13】本発明の画像形成方法の第1の態様(転写
型)における現像工程を示す断面模式図である。
【図14】本発明の画像形成方法の第1の態様(転写
型)における除去工程を示す断面模式図である。
【図15】本発明の画像形成方法の第1の態様(転写
型)における転写工程を示す断面模式図である。
【図16】本発明の画像形成方法の第1の態様(ラミネ
ーション型)を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写
型)における露光工程を示す断面模式図である。
【図18】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写
型)における現像工程を示す断面模式図である。
【図19】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写
型)における除去工程を示す断面模式図である。
【図20】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写
型)におけるトナー現像工程を示す断面模式図である。
【図21】本発明の画像形成方法の第2の態様(転写
型)における転写工程を示す断面模式図である。
【図22】本発明の画像形成方法の第2の態様(ラミネ
ーション型)を説明するためのフローチャートである。
【図23】本発明の画像形成方法の第3の態様(転写
型)における露光工程を示す断面模式図である。
【図24】本発明の画像形成方法の第3の態様(転写
型)における現像工程を示す断面模式図である。
【図25】本発明の画像形成方法の第3の態様(転写
型)における除去工程を示す断面模式図である。
【図26】本発明の画像形成方法の第3の態様(転写
型)におけるトナー現像工程を示す断面模式図である。
【図27】本発明の画像形成方法の第3の態様(転写
型)における転写工程を示す断面模式図である。
【図28】本発明の画像形成方法の第3の態様(ラミネ
ーション型)を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
11、21、31、41、51、61、71、81、9
1、101、111支持体 12、22、33、42、52 感光性重合性層 13、23、34、44、53、67、74、87、9
5、106、114、124、138、174、18
8、234、248 ハロゲン化銀 14、24、35、45、54、64、75、85、9
6、104、115、136、186、246 還元剤 15、25、36、46、55、65、76、86、9
7、105、116重合性化合物 16、26、66、77 色剤 27 親水性相 32、43、82、94 粘着性層 62、73、83、93、102、113 重合性層 63、72、84、92、103、112 感光性層 121、171、231 光 122、134、172、184、232、244 感
光性層の未露光部 123、135、173、185、233、245 感
光性層の露光部 125、175、235 ハロゲン化銀の潜像 131、181、241 熱 132、143、182、193、242、253 重
合性層の未硬化部 133、144、153、183、194、243、2
54 重合性層の硬化部 137、187、247 還元剤の酸化体のラジカル 139、189、249 銀画像 141、191、251 剥離シート 142、152、192、213、252、273 感
光材料 151、211、271 受像材料 201、212、261、272 着色されたトナー A ラミネート工程 B 剥離工程 1 露光工程 2 現像工程 3 除去工程 4 トナー現像工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北谷 克司 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−287548(JP,A) 特開 昭63−25647(JP,A) 特開 昭62−70836(JP,A) 特開 昭61−188535(JP,A) 特開 昭61−294434(JP,A) 特開 昭61−260241(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にハロゲン化銀、還元剤、重合
    性化合物および色剤を含む感光性重合性層を設けた感光
    材料剥離シートおよび受像材料を用いて、以下の工程
    を以下の順序で実施する画像形成方法。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程; (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
    は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程 (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
    ち、シートを剥離することにより、未硬化部または硬化
    部を選択的に剥離シート上に付着させて感光性重合性層
    から除去し、これにより着色画像を形成する工程;およ
    (4)感光材料を受像材料と密着させ、これにより着色
    画像を受像材料に転写する工程。
  2. 【請求項2】 上記感光材料において、感光性重合性層
    がハロゲン化銀を含む感光性層および重合性化合物およ
    び色剤を含む重合性層からなり、支持体上に重合性層、
    その上に感光性層が順次設けられており、そして上記工
    程(2)と(3)の間、または(3)と同時に感光性層
    を感光材料から剥離する工程を含む請求項1に記載の画
    像形成方法。
  3. 【請求項3】 支持体上にハロゲン化銀、還元剤、重合
    性化合物および色剤を含む感光性重合性層を設けた 感光
    材料、剥離シートおよび受像材料を用いて、 以下の(A)、(B)および(1)〜()の工程を
    (A)(B)(1)(2)(3)、(A)(1)(B)
    (2)(3)、(A)(1)(2)(B)(3)、
    (1)(A)(B)(2)(3)、(1)(A)(2)
    (B)(3)および(1)(2)(A)(B)(3)の
    いずれかの順序で実施する画像形成方法。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程 (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
    感光材料の支持体を剥離する工程 (1)感光性重合性層を画像露光する工程; (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
    は未露光部の重合性化合 物を選択的に硬化させる工程;
    および (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
    ち、シートを剥離することにより、未硬化部または硬化
    部を選択的に剥離シート上に付着させて感光性重合性層
    から除去し、これにより着色画像を形成する工程。
  4. 【請求項4】 上記感光材料において、感光性重合性層
    がハロゲン化銀を含む感光性層および重合性化合物およ
    び色剤を含む重合性層からなり、支持体上に感光性層、
    その上に重合性層が順次設けられており、そして上記工
    程(2)と(3)の間、または(3)と同時に感光性層
    を感光材料から剥離する工程を含む請求項3に記載の画
    像形成方法。
  5. 【請求項5】 支持体上に粘着性層、その上にハロゲン
    化銀、還元剤および重合性化合物を含む感光性重合性層
    を設けた感光材料剥離シートおよび受像材料を用い
    て、以下の工程を以下の順序で実施する画像形成方法。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程; (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
    は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程; (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
    ち、シートを剥離することにより、未硬化部を選択的に
    剥離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、
    これにより粘着性層を画像状に露出させる形成する工
    (4)着色されたトナーを粘着性層表面に付与し、これ
    によりトナー画像を形成する工程;および (5)感光材料を受像材料と密着させ、これによりトナ
    ー画像を受像材料に転写する工程。
  6. 【請求項6】 上記感光材料において、感光性重合性層
    がハロゲン化銀を含む感光性層および重合性化合物を含
    む重合性層からなり、支持体上に粘着性層、その上に重
    合性層、その上に感光性層が順次設けられており、そし
    て上記工程(2)と(3)の間、または(3)と同時に
    感光性層を感光材料から剥離する工程を含む請求項5に
    記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 支持体上に、ハロゲン化銀、還元剤およ
    び重合性化合物を含む感光性重合性層、その上に粘着性
    層を設けた 感光材料、剥離シートおよび受像材料を用い
    て、以下の(A)、(B)および(1)〜(4)の工程
    を (A)(B)(1)(2)(3)(4)、 (A)(1)(B)(2)(3)(4)、 (A)(1)(2)(B)(3)(4)、 (1)(A)(B)(2)(3)(4)、 (1)(A)(2)(B)(3)(4)および (1)(2)(A)(B)(3)(4)のいずれかの順
    序で実施する画像形成方法。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程 (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
    感光材料の支持体を剥離する工程 (1)感光性重合性層を画像露光する工程; (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
    は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程; (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
    ち、シートを剥離することにより、未硬化部を選択的に
    剥離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、
    これにより粘着性層を画像状に露出させる形成する工
    程; (4)着色されたトナーを粘着性層表面に付与し、これ
    によりトナー画像を形成する工程。
  8. 【請求項8】 上記感光材料において、感光性重合性層
    がハロゲン化銀を含む感光性層および重合性化合物を含
    む重合性層からなり、支持体上に感光性層、その上に重
    合性層、その上に粘着性層が順次設けられており、そし
    て上記工程(2)と(3)の間、または(3)と同時に
    感光性層を感光材料から剥離する工程を含む請求項7に
    記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 支持体上にハロゲン化銀、還元剤および
    重合性化合物を含む感光性重合性層を設けた感光材料
    剥離シートおよび受像材料を用いて、以下の工程を以下
    の順序で実施する画像形成方法。 (1)感光性重合性層を画像露光する工程; (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
    は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程; (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
    ち、シートを剥離することにより、硬化部を選択的に剥
    離シート上に付着させて感光性重合性層から除去し、こ
    れにより感光性重合性層の未硬化部を画像状に形成する
    工程 (4)着色されたトナーを感光性重合性層の粘着性を有
    する未硬化部表面に付与し、これによりトナー画像を形
    成する工程;および (5)感光材料を受像材料と密着させ、これによりトナ
    ー画像を受像材料に転写する工程。
  10. 【請求項10】 上記感光材料において、感光性重合性
    層がハロゲン化銀を含む感光性層および重合性化合物を
    含む重合性層からなり、支持体上に重合性層、その上に
    感光性層が順次設けられており、そして上記工程(2)
    と(3)の間、または(3)と同時に感光性層を感光材
    料から剥離する工程を含む請求項9に記載の画像形成方
    法。
  11. 【請求項11】 支持体上にハロゲン化銀、還元剤およ
    び重合性化合物を含む感光性重合性層を設けた 感光材
    料、剥離シートおよび受像材料を用いて、以下の
    (A)、(B)および(1)〜(4)の工程を (A)(B)(1)(2)(3)(4)、 (A)(1)(B)(2)(3)(4)、 (A)(1)(2)(B)(3)(4)、 (1)(A)(B)(2)(3)(4)、 (1)(A)(2)(B)(3)(4)および (1)(2)(A)(B)(3)(4)のいずれかの順
    序で実施する画像形成方法。 (A)受像材料上に感光材料をラミネートする工程 (B)受像材料と感光材料をラミネートしたものから、
    感光材料の支持体を剥離する工程 (1)感光性重合性層を画像露光する工程; (2)感光性重合性層を現像し、これにより露光部また
    は未露光部の重合性化合物を選択的に硬化させる工程; (3)感光性重合性層表面に剥離シートを密着したの
    ち、シートを剥離することにより、硬化部を選択的に剥
    離シート上に付着させて感光性重合性層から除去しこれ
    により感光性重合性層の未硬化部を画像状に形成する工
    程;および (4)着色されたトナーを感光性重合性層の粘着性を有
    する未硬化部表面に付与し、これによりトナー画像を形
    成する工程。
  12. 【請求項12】 上記感光材料において、感光性重合性
    層がハロゲン化銀を含む感光性層および重合性化合物を
    含む重合性層からなり、支持体上に感光性層、その上に
    重合性層が順次設けられており、そして上記工程(2)
    と(3)の間、または(3)と同時に感光性層を感光材
    料から剥離する工程を含む請求項11に記載の画像形成
    方法。
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