JPH066016A - はんだ止めマスクの形成方法 - Google Patents

はんだ止めマスクの形成方法

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JPH066016A
JPH066016A JP29694492A JP29694492A JPH066016A JP H066016 A JPH066016 A JP H066016A JP 29694492 A JP29694492 A JP 29694492A JP 29694492 A JP29694492 A JP 29694492A JP H066016 A JPH066016 A JP H066016A
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powder coating
circuit board
printed circuit
temperature
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JP29694492A
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English (en)
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Yoshiichi Yamagami
芳一 山上
Akio Kashiwabara
章雄 柏原
Mamoru Kiyoo
守 清尾
Hisanori Tanabe
久記 田辺
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は、紫外線の照射により硬化しかつ熱
硬化し得る粉体塗料を用いるプリント配線のはんだ止め
マスクの形成方法を提供する。 【構成】 プリント配線板を上記粉体塗料の軟化温度よ
りも高くかつ、粉体塗料の熱硬化温度よりも低く保ちな
がら粉体塗装により上記粉体塗料を塗布するかまたは、
導体および絶縁基板との接触角が20度以下である有機溶
媒をプリント回路板上に1〜1000mg/dm2の量で設けたの
ち有機溶媒が設けられたプリント回路板上に、上記有機
溶媒とのΔSP値が3以下である熱および紫外線硬化性の
粉体塗料組成物を塗布する工程、パターンマスクを介し
て紫外線を照射する工程、及び紫外線照射されない領域
を溶解する媒体で現像する工程、並びに上記粉体塗料の
熱硬化温度よりも高い温度でプリント配線板を保つ工
程、を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント回路基板上に
はんだ止めマスクを形成する方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板にあっては、形成されて
いる導体回路間の絶縁性を保持するために、また、導体
回路を剥離や酸化から保護するために、または、はんだ
付け作業の際に不要なはんだが導体回路に付着するのを
防止するために、導体回路の上にはんだ止めマスクが形
成されている。
【0003】このはんだ止めマスクの形成方法として
は、スクリーン印刷法が一般的に知られている。しか
し、スクリーン印刷法は本質的に低解像度であり、かす
れ、ピンホールあるいはブリード、にじみ、といった現
象が発生し近年の高密度実装化に伴う導体間隔の縮小化
すなわちプリント配線板の高密度化に対応できない。
【0004】そこで、感光性樹脂組成物をスプレー塗
装、ロールコーター塗装、カーテンコーター塗装などに
より塗布して皮膜を形成した後に、写真法でパターンを
形成する方法が採用されはじめている(特開昭63-286841
号、特開平2-28651号、特開平2-77749号)。
【0005】しかしながら、これまでの技術では、比較
的低粘度の液状感光性樹脂組成物をはんだ止めマスク形
成用塗料として用いるので、回路部および回路エッジ部
では当上記液状物を乾燥するまでの間にはんだ止めマス
クの厚みが薄くなる。このために、良好な電気絶縁性、
耐熱性および耐有機溶媒性等を有する十分に厚いはんだ
止めマスクが得られない。また、基板にスルーホールが
ある場合には、スルーホール内へ感光性組成物が流入す
ることにより種々の問題が生じる。
【0006】厚膜塗装によってもタレ、流れ等の塗膜欠
陥を生じないために、はんだ止めマスクの分野ではない
がプリント回路形成のためのエッティングレジストとし
て、静電粉体塗装法が提案されている(特開昭63−2
46890号)。しかしながら、この方法はあくまでも
銅箔を全面にはった基板に静電的に塗装するという方法
であり、絶縁部分と導体部分が混在し、本質的に絶縁基
板であるプリント回路基板には塗布が難しい。
【0007】また、上記特開昭63-246890号公報に記載
のレジストは、数平均分子量が1000あたり0.5−
5個の重合性不飽和基を有する常温で固体状の熱可塑性
樹脂のみであるため、光ラジカル反応にたいして分子の
モビリティーが不足して感度が悪いこと、および架橋反
応が重合性不飽和基のみであるためにソルダーマスクに
必要な、耐熱性・耐薬品性・耐久性が不足している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高密度実装
が可能で導体回路の保護に適し、特に回路部および回路
エッジ部でのマスクの厚みが他の部分(たとえば絶縁基
板上)とほとんど変わらず、電気絶縁性、耐熱性、耐溶
剤性に優れたはんだ止めマスクを提供することにある。
また、スルーホール孔内を閉塞せず、ミニバイアホール
はテンティングするはんだ止めマスクを提供することに
ある。また別の目的は、はんだ止めマスク材を高効率で
使用する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、紫外線
の照射により硬化しかつ熱硬化し得る粉体塗料を用いる
プリント配線のはんだ止めマスクの形成方法であって、
(1)プリント回路板を上記粉体塗料の軟化温度よりも高
くかつ、粉体塗料の熱硬化温度よりも低く保ちながら粉
体塗装により上記粉体塗料を塗布する工程、(2)パター
ンマスクを介して紫外線を照射する工程、(3)紫外線照
射されない領域を溶解する媒体で現像する工程、(4)プ
リント回路板の温度を粉体塗料の熱硬化温度よりも高い
温度に調節することによりプリント回路板上に現像され
た皮膜を完全硬化させる工程を少なくとも含むはんだ止
めマスクの形成方法を提供するものであり、そのことに
よって上記の目的が達成される。
【0010】また本発明は、紫外線の照射により硬化し
かつ熱硬化し得る粉体塗料を用いるプリント配線のはん
だ止めマスクの形成方法であって、(1)プリント回路板
を上記粉体塗料の軟化温度よりも高くかつ、粉体塗料の
熱硬化温度よりも低く保ちながら粉体塗装により上記粉
体塗料を塗布する工程、(2)塗膜形成されたプリント回
路板を急冷する工程、(3)パターンマスクを介して紫外
線を照射する工程、(4)紫外線照射されない領域を溶解
する媒体で現像する工程、(5)プリント回路板の温度を
粉体塗料の熱硬化温度よりも高い温度に調節することに
よりプリント回路板上に現像された皮膜を完全硬化させ
る工程を少なくとも含むはんだ止めマスクの形成方法を
提供するものであり、そのことによっても上記の目的が
達成される。
【0011】また本発明は、紫外線の照射により硬化し
かつ熱硬化し得る粉体塗料を用いるプリント配線のはん
だ止めマスクの形成方法であって、(1)導体および絶縁
基板との接触角が20度以下である有機溶媒をプリント回
路板上に1〜1000mg/dm2の量で設ける工程、(2)有機溶
媒が設けられたプリント回路板上に、上記有機溶媒との
ΔSP値が3以下である熱および紫外線硬化性の粉体塗料
組成物を塗布する工程、(3)プリント回路板の温度を粉
体塗料組成物の軟化温度より高く、かつ熱硬化温度より
低い温度に調節することにより上記粉体塗料組成物を連
続皮膜化する工程、(4)プリント回路板上に形成された
粉体塗料組成物の連続皮膜にパターンマスクを介して紫
外線照射する工程、(5)連続皮膜の紫外線照射されなか
った領域を除去する工程および、(6)プリント回路板の
温度を粉体塗料の熱硬化温度よりも高い温度に調節する
ことによりプリント回路板上に現像された皮膜を完全硬
化させる工程を包含するはんだ止めマスクの形成方法を
提供するものであり、そのことによっても上記の目的が
達成される。
【0012】本発明のはんだ止めマスクの形成法は、全
面が導体の基板上に有機皮膜を形成するのではなく、銅
箔のような導体金属箔の回路を絶縁基板上に有する通常
の絶縁性プリント回路板の上にはんだ止めマスクを形成
するために用いうる。
【0013】本発明は、紫外線の照射により硬化しかつ
熱硬化し得る粉体塗料を用いるプリント配線のはんだ止
めマスクの形成方法において、(1)絶縁性のプリント回
路板を上記粉体塗料の軟化温度よりも高くかつ、粉体塗
料の熱硬化温度よりも低く保ちながら粉体塗装により上
記粉体塗料を塗布するか、あるいはプリント回路板上に
特定の有機溶媒を塗布することにより絶縁基板および導
体表面上に有機溶媒層を形成した後に上記粉体塗料を塗
布する工程、(2)パターンマスクを介して紫外線を照射
する工程、(3)紫外線照射されない領域を溶解する媒体
で現像する工程、(4)上記粉体塗料の熱硬化温度よりも
高い温度でプリント回路板を保つ工程、を少なくとも含
むはんだ止めマスクの形成方法である。
【0014】写真法によりはんだ止めマスクを形成する
従来の方法はさきに述べたように、オープンスクリー
ン、スプレー、ロールコーター、カーテンコーターなど
によって液状の感光性樹脂組成物をプリント回路板に塗
布する方法が採用されている。しかしこれらの方法では
厚膜化が困難な上に、塗膜に気泡を含まずに均等な厚さ
に被覆することは塗料粘度の低さおよび溶媒を多く含む
ことから無理であった。かてて加えて、これらの従来方
法ではスルーホール孔およびミニバイアホールの内部を
不十分に閉塞するという決定的な不十分さがあった。即
ち、粘度の低さと圧力、霧化の良さなどにより多くの場
合スルーホール孔やミニバイアホール孔の一部が塗料・
インクで詰まってしまう。この詰まりは後の現像処理で
はもはや充分には除去できず、孔の詰まりがなくなるま
でに現像しようとすれば欠陥のない像形成をするのに必
要充分な現像時間よりもさらに長い現像時間を必要とす
るためにはんだ止めマスクが余分に現像処理され、欠陥
のあるマスクとなってしまう。
【0015】本発明によれば、通常20〜150μmの
平均粒子径を有する粉体塗料を用いることおよび液状塗
料・インクにくらべて溶融時にも粘度が高いこと、塗装
圧力が低いことなどによりスルーホール孔およびミニバ
イアホール孔に粉体塗料のブリッジが生じるためにスル
ーホール孔内を塗料が閉塞することがなく、通常の現像
条件でスルーホール孔が完全に開き、像形成部分の欠陥
がないハンダ止めマスクがえられる。また、ミニバイア
ホール孔についてはブリッジのかかった粉体塗料による
連続皮膜がパターンマスクを介しての紫外線照射により
硬化するために現像においても溶解されることなく、完
全にホールをカバーできる。また、本発明によれば、プ
リント回路板への塗着効率が非常によい上に付着しなか
った粉体塗料組成物は回収されて再利用されるために、
はんだ止めマスクとしての特性すなわち電気特性、耐熱
性、耐溶剤性、耐メッキ液性などに優れた特性を有する
厚膜のマスクが高収率でえられる。
【0016】本発明のひとつは、上記(1)、(2)、(3)お
よび(4)の工程から基本的に構成される。
【0017】工程(1)は、プリント回路板を粉体塗料の
軟化温度よりも高くかつ、粉体塗料の熱硬化温度よりも
低く保ちながら粉体塗装により粉体塗料を塗布する工程
である。本来絶縁性の基板の上に形成された導体回路
(プリント回路板)は全体として絶縁物であり導通を必要
とする静電粉体塗装では塗料が反発して塗装できないも
のであった。本発明者らは絶縁性の基板であっても粉体
塗料が塗着したときに溶融する程度に被塗物が温められ
ていると粉体塗料が反発することなく連続膜を形成する
ことを見つけた。またこの際にホール孔が0.5mm(50
0μm)以下であれば開口部分で粉体塗料がブリッジをつ
くりスルーホール孔内部への粉体塗料の進入を防ぐこと
を見つけた。このように本工程は本発明にとって重要な
ものである。この際のプリント回路板を加熱する装置と
しては通常工業的に使用されている加熱装置でよく、具
体的には、熱風乾燥器、赤外線乾燥器、ガスオーブン、
熱プレートなどが使用される。ここで言う軟化温度と
は、粉体樹脂組成物の一部が溶融もしくは分子移動が起
こる温度のことをさし、具体的には、高化式フローテス
ターで荷重を20Kg/cm2かけて昇温スピード6℃/分
で昇温したときのTsすなわち不均一な応力の分布をも
ったまま外観均一な1個の相になる温度で示す。また、
粉体塗装装置も粉体スプレー装置、静電粉体スプレー装
置、流動浸漬装置などの周知の装置がもちいられるが、
形成膜厚の均一性および安全性からは、粉体スプレー装
置が好ましい。
【0018】次いで、粉体塗料が塗布されたプリント回
路板を上記粉体塗料の軟化温度よりも高く、かつ、上記
粉体塗料の熱硬化温度よりも低い温度で上記粉体塗料を
レベリングする工程であるが、この工程は粉体塗料が硬
化して現像液によっても非露光部分が溶解されないとい
ったことが起こらないで、なおかつ塗膜としては充分に
連続性のある被膜をえる工程である。このためには、加
熱保持する温度が重要な要件である。この工程において
も前述した加熱装置がそのまま用いられ、予備加熱装置
と同じであっても異なっていてもよい。
【0019】工程(2)は、パターンマスクを介して紫外
線を照射する工程であるが、本工程は写真法による画像
形成としては周知の工程である。そのため通常では高圧
水銀灯や低圧水銀灯、キセノンランプなどが用いられる
が必ずしもこの限りではない。本工程において露光感度
や解像度を重視するならば連続被膜は完全に固定された
ものよりも幾分流動性をもった状態で光開始反応が始ま
るのが好ましく、液状物質を含むかあるいは粉体塗料の
軟化温度よりも高く硬化温度よりも低い温度で保たれた
状態でパターンマスクを非接触で紫外線を照射すること
が好ましい。この場合には、露光が平行光でおこなわれ
るような露光器が望ましい。
【0020】また、粉体塗料組成物に結晶性樹脂を含む
場合には、その含有量にもよるが樹脂が結晶配向して紫
外線の進入の障害となり現像時に画像の切れが悪くな
る。この場合には結晶性樹脂が配向する前に配向しにく
いように基板を急冷することで紫外線の進入阻害を防止
することができる。本発明にあっては、基板の急冷工程
を追加することをも包含するものである。急冷の方法は
特に限定されるものではないが液体の噴霧は画像欠陥を
生じるために好ましくない。そのため、冷風内を通過さ
せたり冷媒を接触させたプレート上にプリント基板を設
置する方法等が好ましい。とりわけ好ましくは、加熱と
冷却が媒介の切り替えだけで可能な金属製のプレートを
用いることである。
【0021】工程(3)は紫外線照射されない領域を溶解
する媒体で現像する工程である。現像液としては紫外線
の照射によって誘発された光増感剤・光重合開始剤の分
解で生じたラジカルでおこった反応生成物は溶解されな
いが粉体組成物は溶解されるような媒体であればよく、
たとえば、トリクロルエタン、塩化メチレン、キシレ
ン、トルエン、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルなどの有機溶剤や炭酸ソーダ、メタケイ
酸ソーダなどのアルカリ水溶液が一般に用いられる。し
かしながら、決してこれらに限定されるものではない。
【0022】工程(4)は現像で残した被膜を上記粉体塗
料の熱硬化温度よりも高い温度でプリント回路板を保つ
いわゆる硬化反応の工程であるが、通常は140〜18
0℃にて15〜60分間保持される。この工程は皮膜が
はんだ止めマスクとしての機能を発現するために強靱な
膜を形成する工程であり、加熱により硬化反応する官能
基が充分に反応する温度と時間が必要である。そのため
には、エポキシ基の自己縮合反応、エポキシ基とアミノ
基またはカルボキシル基、酸無水物や水酸基とカルボキ
シル基またはメチロール基、アミノ基、イソシアネート
基などのような、相互に反応する官能基であれば140
〜160℃にて30分間程度の加熱保持で充分であり、
絶縁基板が変形する温度以上をかけることは避けるべき
である。
【0023】本発明者等は、また上記はんだ止めマスク
の形成法の工程(1)を次の工程(1-a)、(1-b)および(1-c)
に置換しても同様の効果を奏することを見出した。ま
ず、工程(1-a)ではプリント回路板の表面に有機溶媒を
塗布することにより絶縁基板および導体表面上に有機溶
媒層を形成する。有機溶媒の塗布量はプリント回路板の
表面上に1〜1000mg/dm2の有機溶媒層が形成されるよう
に調節する。プリント回路板上の有機溶媒の量の調節
は、塗布工程の後に乾燥することにより行ってもよい。
プリント回路板上の有機溶媒の量は塗布前後の重量差に
より求め得る。
【0024】本発明で用いうる有機溶媒は導体および絶
縁基板との接触角が20度以下のものである。原因は明ら
かではないが、このような有機溶媒はプリント回路板の
表面自由エネルギーを著しく低下させる。したがって、
絶縁基板の平坦部のみでなく、配線のコーナー部分のよ
うな絶縁材料と導体との境となる突出箇所においても均
一で安定な有機溶媒層を形成する。
【0025】これに対し、導体および絶縁基板との接触
角が20度より大きい有機溶媒はプリント回路板の表面自
由エネルギーを十分に低下させない。したがって、プリ
ント回路板の表面全体にわたって均一で安定な有機溶媒
層が形成されない。したがって、このような有機溶媒は
望ましくない。有機溶媒と導体および絶縁基板との接触
角は、例えば、FACE自動接触角計(協和界面(株)社製)を
用いて容易に測定される。
【0026】本発明に好適に用いうる有機溶媒の具体例
には、トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水
素、エタノール、プロパノールおよびブタノールのよう
なアルコール、メチルフェニルエーテルおよびテトラヒ
ドロフランのようなエーテル、メチルエチルケトンおよ
びメチルイソブチルケトンのようなケトン、酢酸エチル
および酢酸ブチルのようなエステル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテルおよびプロピレングリコールモノプロピルエー
テルのようなエーテルアルコール、およびそれらの酢酸
エステルのような誘導体等が挙げられる。プリント配線
板の表面上に保持される有機溶媒量を乾燥により調節す
ることを考慮すると、揮発速度が比較的遅い有機溶媒が
望ましい。
【0027】このような有機溶媒の塗装方法としては、
ロールコーター法、スプレー法、刷毛塗りおよび浸漬法
等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0028】本発明では、次いで、1〜1000mg/dm2の量
で有機溶媒が設けられたプリント回路板上に熱および紫
外線硬化性の粉体塗料組成物を塗布する。
【0029】好ましくは、本発明で用いられる粉体塗料
組成物は上記有機溶媒とのΔSP値が3以下である(実際
には粉体塗料組成物とのΔSPを考慮して有機溶媒が選択
される。)。ここで用いられるΔSP値とは、溶解性パラ
メータの差の絶対値を意味し、溶解性パラメータとはそ
の物質の凝集エネルギー密度を意味する。 本発明に用
いられる粉体塗料組成物の溶解性パラメータδspは実験
から得られる。具体的には、K.W.スー(Suh)、J.M.コル
ベット(Corbett):応用高分子科学ジャーナル(journal
of Applied Polymer Science)、第12巻、第2359頁(-68)
の式 δsp=(Vml×δml+Vmh×δmh)/(Vml+Vmh) [式中、Vmlは低SP溶媒の濁点における分子容であり、V
mhは高SP溶媒の濁点における分子容であり、δmlは低SP
溶媒の溶解度パラメータであり、δmhは高SP溶媒の溶解
度パラメータである。]によって求めることができる。
濁点における分子容Vはそれぞれの有機溶媒のトレラン
スにより求められる。
【0030】一方、有機溶媒の溶解性パラメータは結合
エネルギーの計算式や実験値などから得られるが、一般
に、ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)、ジョン
・ワイレイ&サンズ(John Wiley & Sons)、J.ブランド
ラプ(Brandrup)およびE.H.インマーグト(Immergut)編、
に記載の数値が用いられる。
【0031】したがって、ΔSPは上で得られた粉体塗料
組成物の溶解性パラメータと文献記載の有機溶媒の溶解
性パラメータの差の絶対値である。
【0032】粉体塗料組成物と有機溶媒とのΔSP値が3
以下である場合は粉体塗料粒子の有機溶媒に対する親和
性が強くなるので、粉体塗装時に表面で粉体塗料粒子が
反発しない。したがって、プリント回路板表面上に粉体
塗料粒子を十分に厚く連続的に積み重ね保持することが
でき、プリント回路板のカバー性に十分な膜厚の皮膜を
得ることが可能となる。これに対し、粉体塗料組成物と
有機溶媒とのΔSP値が3以上の場合は粉体塗料粒子の有
機溶媒に対する親和性が弱くなるので、粉体塗装時に表
面で粉体塗料粒子が反発する現象が生じる。したがっ
て、プリント回路板上に粉体塗料粒子を十分厚く積み重
ね保持することができず、プリント回路板のカバー性に
十分な膜厚を得る事ができない。また、このために気泡
の無い連続な膜を形成する事が困難となる。
【0033】粉体塗料組成物を粉体塗装する工程におい
ては、上述のように、プリント回路板の表面上に保持さ
れる有機溶媒の量を1〜1000mg/dm2に保つことが好まし
い。プリント回路板の表面上に保持される有機溶媒の量
が1mg/dm2を下回る場合は基材と上記粉体塗料組成物と
の親和性が弱くなる。したがって、プリント回路板上に
均一で十分な膜厚の皮膜を得ることができず、気泡残り
が生じ易く、細線回路の埋まりが低下する。このような
皮膜ははんだ止めマスクとしての機能を満足しない。プ
リント回路板の表面上に保持される有機溶媒の量が1000
mg/dm2を上回る場合は、プリント回路板表面上でたれを
生じるので均一な有機溶媒の膜が得られない。したがっ
て、回路上および回路コーナー部の膜厚を保持する事が
不可能となり、得られた皮膜ははんだ止めマスクとして
の機能を満足しなくなる。
【0034】プリント回路板上に粉体塗料組成物を塗布
する本発明の工程を、硬化温度を下回る温度にある程度
加熱したプリント回路板を用いて行ってもよい。そのこ
とにより、塗料組成物の密着性がさらに良好となりう
る。その場合は、プリント配線板は、5〜90℃、好まし
くは15〜80℃、さらに好ましくは30〜80℃に加熱され
る。
【0035】本発明に用いられる粉体塗料組成物は、流
動浸漬塗装、静電流動浸漬塗装、スプレー塗装および静
電スプレー塗装のような塗装方法によりプリント回路板
の表面に塗装することが好ましいが、これらに限定され
ない。その際に、粉体塗料組成物は、好ましくは10〜60
μmの膜厚、さらに好ましくは20〜50μmの膜厚でプリン
ト回路板の表面上に塗布される。
【0036】このようにしてプリント回路板表面上に粉
体塗料組成物の層を形成した後にはさきの発明において
すでに記述した工程、すなわち、粉体塗料組成物の層を
連続皮膜化する工程、パターンマスクを介して紫外線を
照射する工程、ついで紫外線を照射されなかった領域を
溶解する媒体で現像する工程、上記粉体塗料の熱硬化温
度よりも高い温度でプリント回路板を保つ工程を通じて
はんだ止めマスクを形成する。
【0037】本発明で用いられる紫外線の照射により硬
化しかつ熱硬化し得る粉体塗料は少なくとも(1)数平均
分子量1000以上で数平均分子量1000あたり0.
1〜3個のラジカル重合性不飽和基と0.1〜5個の加
熱により硬化反応する官能基を有する常温で固体状の樹
脂30〜90重量部、(2)常温固体でラジカル重合性不
飽和基を複個有する数平均分子量が1000以下の化合
物70〜10重量部および(3)成分(1)と(2)の合計10
重量部に対して光重合開始剤0.1〜10重量部からな
る粉体塗料組成物が好ましい。また、必要により数平均
分子量1000以上で数平均分子量1000あたり0.
1〜3個のラジカル重合性不飽和基を有する常温で固体
状の樹脂を追加することもできる。この場合追加される
樹脂は全樹脂成分のうちの50重量%以下が好ましい。
【0038】また、(1)の樹脂成分が有している官能基
と加熱により硬化反応することができる、いわゆる硬化
剤・架橋剤を追加することもできる。この場合、硬化剤
・架橋剤の分子量は特に制限されることはないが常温で
固形状のものが望ましい。これらの硬化剤・架橋剤とし
ては、たとえばポリエポキシ化合物、ポリイソシアネー
ト化合物、ポリカルボン酸、ポリアミン化合物などがあ
る。この際の添加量は、反応に関与する官能基の濃度と
同じ濃度であることが望ましいが必ずしもこれに捕らわ
れることはない。(1)の樹脂は数平均分子量が1000
以上であることが必要であり、1000以下では、いく
ら光硬化反応や加熱硬化反応が進行しても最終の分子量
は充分に大きくなく、現像液で溶解されたり耐熱性、耐
溶剤性、耐久性などが不十分である。加えて、低分子の
硬化反応が急速に進行するために膜の収縮が大きくなり
内部応力の結果はんだ止めマスクにヒビ、ピンホールな
どの欠陥が生じやすい。
【0039】また、ラジカル重合性不飽和基は数平均分
子量1000あたりに0.1〜3個有している必要があ
り、0.1よりも少ないと露光による光硬化反応が不十
分で、現像液に対する耐性が充分でないために必要な像
形成ができない。重合性不飽和基が数平均分子量100
0あたりに3個を越えると膜収縮が強くなりヒビ、ピン
ホールの原因となる。さらに、この樹脂には数平均分子
量1000あたりに0.1〜5個の加熱により硬化反応
する官能基をもっている必要がある。この場合、0.1
よりも少ない場合には後硬化での樹脂の硬化が不十分と
なりハンダスルー、メッキなどでの耐性が不十分とな
る。逆に、5個よりも多くなると膜収縮が発生して欠陥
のあるマスクしかえられない。同様の主旨で本樹脂成分
は30〜90重量部で用いる必要がある。
【0040】数平均分子量が1000以上で数平均分子
量1000あたりに0.1〜3個のラジカル重合性不飽
和基を有する常温で固体状の樹脂成分ならびに数平均分
子量1000以上で数平均分子量1000あたりに0.
1〜3個のラジカル重合性不飽和基と0.1〜5個の加
熱により硬化反応する官能基を有する常温で固体状の樹
脂成分は具体的には、ラジカル重合性不飽和基として、
アクリロイル基・メタクリロイル基・シンナモイル基等
を有するものであり、紫外線によって重合する。また、
同時に、加熱により硬化反応する官能基としてたとえ
ば、エポキシ基、エポキシ基とカルボキシル基、エポキ
シ基とアミノ基、エポキシ基とイミノ基などの組合せ、
水酸基とブロックイソイアネート、アミノ基とブロック
イソシアネート、カルボキシル基とブロックイソシアネ
ート、メチロール基、メチロール基と水酸基、アルコキ
シメチロール基、アルコキシメチロール基と水酸基等を
同一分子内に、もしくは異分子間に有するものである。
これらの官能基は樹脂成分を合成する際に同時に導入す
ることもできるし、また、樹脂成分を合成した後に付加
反応で導入することもできる。
【0041】樹脂合成の具体例を示すと、基体がアクリ
ル樹脂の場合たとえば、生成された樹脂を溶解すること
ができる溶媒中でグリシジル基を有するモノマーたとえ
ばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート
と必要ならば他のモノマーを重合開始剤の存在下で加熱
混合しエポキシ基を側鎖に有するアクリル樹脂を合成す
る。その後、カルボキシル基および/または水酸基を有
するモノマーたとえばアクリル酸、メタクリル酸、ヒド
ロキシメチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルメタクリレートなどを加えてラジカル重合性不
飽和基を残すために重合禁止剤を添加したり、酸素を供
給しながら反応をすすめる。
【0042】この反応を逆にしてカルボキシル基および
/または水酸基を有するモノマーと必要ならば他のモノ
マーを先に重合してカルボキシル基または水酸基を側鎖
に有するアクリル樹脂を合成した後、続いてグリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、ケイ皮酸グ
リシジルなどを重合禁止剤および/または酸素の存在下
で反応することによっても目的物を得ることができ、こ
の際にグリシジルアクリレートまたはグリシジルメタク
リレート、ケイ皮酸グリシジル等の付加モル数をカルボ
キシル基と水酸基のモル数よりも少なくすることにより
ラジカル重合性不飽和基と加熱により反応する官能基を
同時に有する樹脂を得ることができる。反応終了後に重
合の際に用いた溶媒を減圧蒸留、スプレードライヤー等
により除去することで常温で固体状のラジカル重合性不
飽和基および加熱により硬化反応する官能基を有するア
クリル樹脂をえることができる。
【0043】基体がポリエステル樹脂の場合、周知の方
法で脱水縮合反応し分子中にカルボキシル基および/ま
たは水酸基を残し、その後これらの官能基と反応する官
能基を有するアクリレートもしくはメタクリレート系の
モノマーたとえば、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、アクリロイルイソシアネート、メタ
クリロイルイソシアネート、アクリル酸クロリド、メタ
クリル酸クロリド等やケイ皮酸グリシジルと反応する。
この際に分子中に残したカルボキシル基および/または
水酸基のモル数よりも少なくアクリレートまたはメタク
リレート系のモノマーを反応させることにより、ラジカ
ル重合性不飽和基と同時に加熱により硬化反応する官能
基を導入することができる。
【0044】基体がエポキシ樹脂の場合には、たとえば
ビスフェノールAとエピクロルヒドリンを周知の方法で
合成したような樹脂やフェノールノボラック、クレゾー
ルノボラックのグリシジルエーテル化樹脂では末端のエ
ポキシ基を利用してアクリル酸やメタクリル酸、ヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルアクリレート等のカルボキシ
ル基や水酸基を有するアクリレートまたはメタクリレー
ト系のモノマーを反応させたり、分子内の水酸基を利用
してアクリル酸クロリドやメタクリル酸クロリド、アク
リロイルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネー
トなどを反応させてラジカル重合性不飽和基と加熱によ
り硬化反応する官能基を有するエポキシ樹脂を得ること
ができる。この場合、はんだ止めマスクとしての性能を
考えると後者のようにエポキシ基を多く残した樹脂の方
が好ましい。
【0045】その他、従来より周知の各種樹脂を変性し
て目的の要件を有する樹脂をえることができる。
【0046】これらの樹脂は粉体塗料の主原料であるた
め粉体塗料としての耐ブロッキング性を有するためには
常温で固体である必要があり、樹脂のガラス転移温度を
目安にして合成される。また、製造に際して有機溶媒が
使用されたときには、それらの除去のために一般に使わ
れている方法、すなわち、減圧蒸留法やスプレードライ
法などにより溶剤を除去して使用される。
【0047】常温固体でラジカル重合性不飽和基を複数
個有する数平均分子量が1000以下の化合物として
は、たとえば、トリス(2−アクリロキシエチル)イソ
シアヌレートやトリス(2−メタクリロキシエチル)イ
ソシアヌレートのようなヒドロキシエチルイソシアヌレ
ートとアクリル酸またはメタクリル酸の縮合物やトリレ
ンジイソシアヌレートダイマーや4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネートとヒドロキシエチルアクリレー
ト・ヒドロキシエチルメタクリレート等の反応生成物な
どのイソシアネートから誘導される化合物やビスフェノ
ールA・ビスフェノールF・ポリフェノール(ノボラッ
ク系)・ハロゲン化ビスフェノールなどとヒドロキシエ
チルアクリレート・ヒドロキシエチルメタクリレートな
どとの縮合物、グリシジルアクリレート・グリシジルメ
タクリレート・ケイ皮酸グリシジルなどの付加物が好適
に用いられる。
【0048】これらは像形成のために紫外線を照射され
た部分が速やかに光架橋反応によって架橋され現像液に
対する耐性をもたせるうえで必須の要件であり、高分子
成分だけでは露光効率が非常に悪く(いわゆる高分子/
高分子反応のため)低感度であるのを、分子量が100
0以下のラジカル重合性不飽和基を複数個有する化合物
を10〜70重量部用いることにより光開始反応が効率
よく起こり、高感度な感光性樹脂となるものである。
【0049】また、このものも液状物であれば経時によ
り粉体表面に液が移行することによるブロッキングが避
けられないことから、常温で固体状である必要がある。
10重量部よりも少ないときには光架橋反応が遅く、露
光時間が長く必要であること、また、光架橋反応が不十
分なためマスクとして必要な部分が現像時に現像液によ
って溶解し充分な機能を有しないという現象を生じる。
反対に70重量部よりも多いときには、高分子である樹
脂成分が少なく光架橋反応が充分にすすんでも像形成後
の後硬化反応で分子間の硬化反応が少なく、はんだ止め
マスクとして必要な耐熱性・耐メッキ液性・耐フラック
ス性・耐久性などで充分な機能を発現しないという欠陥
が生じる。
【0050】さらに要件のひとつである光重合開始剤
は、光硬化性樹脂の光重合開始剤として一般に使用され
ているものであればよく特に制限されるものではない
が、粉体塗料としての可使時間を考慮するとブリードを
おこして粉体がブロッキングする可能性のある液体状の
ものよりも常温で固体状のものが好ましい。このものの
例としては、ベンゾイルジメチルケトン、ベンゾフェノ
ン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイルジメ
チルケタール、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノンなどがあるがなにもこれらに限定されるもの
ではない。また、混合量は光開始反応で通常使用されて
いる量でさしつかえなく、効率とコストを考えると0.
1〜10重量部が最適である。
【0051】これらの樹脂、化合物、増感剤は混合状態
で使用される。すなわち、それぞれ微砕化したものを混
合機(たとえば、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサ
ー)を用いて固体混合することでもえられる。しかし、
より好ましくはイクストルーダーやホットニーダー、バ
ンバリーミキサーなどの加熱混合機により各種の構成物
を溶融混練したのちに粉砕機を用いて微粉砕し、平均粒
度5〜200μm好ましくは20〜100μmの粉体塗
料をえる。このとき溶融温度は各種の構成物の軟化温
度、融点よりも高く、熱硬化温度よりも低くなければな
らない。また、液状に近い構成物を用いる場合には、ブ
ロッキング防止のためにシリカのような微小な無機粒子
を一緒に混合することが望ましい。
【0052】本発明の組成物には好ましくは樹脂成分
(1)の一部として相転移温度が60〜120℃の結晶性
樹脂を配合してもよい。樹脂成分の5〜50重量部がこ
の結晶性樹脂であるのが好ましい。結晶性樹脂が数平均
分子量1000あたりに0.1〜3個のラジカル重合性
不飽和基を有する結晶性樹脂であることがより好まし
く、さらに、数平均分子量1000あたりに0.2〜2
個の熱硬化性官能基を同時に有するラジカル重合性不飽
和基含有の結晶性樹脂であってもよい。
【0053】粉体塗料の場合、軟化温度以上で基板を保
持して平滑かつ隅々まで塗膜を形成するものではあるが
通常無溶剤であり、その溶融粘度は液体塗料にくらべて
高く流動性もあまり良くないものであり液体塗料には及
ばないものである。この欠点をなくしてプリント回路の
隅々まで塗料が入り完全な被膜を形成すること、また、
被膜の表面を極めて平滑にし露光工程での光の散乱、拡
散をなくしてシャープな画像を形成するために結晶性樹
脂を加えるものである。すなわち、相転移温度が60〜
120℃の結晶性樹脂を全粉体塗料組成物中で5〜50
重量部になるように配合することにより塗膜形成時に粉
体塗料の溶融粘度を著しく下げ、コーナー部への入り込
みの良さや塗膜表面の平滑性を極めて良くするものであ
る。この時、相転移温度が60℃未満であれば粉体塗料
としての耐ブロッキング性がわるくなり、120℃超で
あれば加熱保持温度が加熱硬化温度付近でなければ粉体
の溶融粘度を下げることができなくなり膜形成と加熱硬
化との間の温度許容幅がほとんどなくなり現像不良現象
をひきおこす。また、結晶性樹脂の量が5重量部未満で
あれば、加熱溶融時の溶融粘度低下効果が少なく、ま
た、50重量部を越えると未露光部の現像性が悪くなっ
たり、溶融粘度が下がりすぎるために回路エッジ部での
タレによる膜減りなどがおこり、はんだ止めマスクとし
ての機能が低下する。
【0054】このような結晶性樹脂は結晶配向しやすい
セグメントを有する樹脂であり、ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、側鎖に結晶性セグメントを有する
グラフト化アクリル樹脂などから選ばれる。この場合、
相転移温度とは加熱過程で結晶状態から液体状態へと相
が変化する温度のことを示しており、たとえばDSC
(示差走査熱量計)では結晶融解にともなう吸熱ピーク
の頂点温度で示される。
【0055】結晶性樹脂の製法としては周知の製法が用
いられるが、ポリエステル樹脂を例にとると、酸成分と
してテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキ
サンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4'−ビフェニルジカルボン酸およびそれらのジメチ
ルエステル体、酸クロリドなどから選ばれる1種以上の
ジカルボン酸成分を必須成分とし、グリコール成分が炭
素数6〜18の直鎖脂肪族ジオール(たとえば、1,6
−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9
−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなど)か
ら選ばれる1種以上のジオールを必須成分とする原料か
らエステル化反応あるいはエステル交換反応により容易
にえることができる。また、上記ジカルボン酸以外に無
水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリ
ット酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などを
酸成分の30モル%未満で含んでも良い。30モル%以
上含有するとポリエステル樹脂の結晶性が低下し、目的
に適さない。
【0056】同様に、上記ジオール以外にジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ネオペンピルグリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−
シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのアルキレ
ンオキシド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなど
をポリオール成分の20モル%未満で含んでもよい。2
0モル%以上含有するとポリエステル樹脂の結晶性が低
下し、目的に適さない。
【0057】これらの原料を用いてポリエステル樹脂を
製造する周知の方法、すなわち、脱水縮合反応で目的と
する結晶性のポリエステル樹脂がえられる。
【0058】この結晶性樹脂にラジカル重合性不飽和基
を導入するには既に記述した方法すなわち分子中に残し
たカルボキシル基および/または水酸基と反応しうる官
能基を有するアクリレートもしくはメタクリレート系の
モノマーたとえば、グリシジルアクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、アクリロイルイソシアネート、メタ
クリロイルイソシアネート、アクリル酸クロリド、メタ
クリル酸クロリド等と反応することによりえられる。こ
の際に、付加反応するラジカル重合性不飽和基を有する
化合物の当量を樹脂基体中のカルボキシル基および/ま
たは水酸基の合計の当量よりも少なくすることにより加
熱硬化性の官能基を一緒に残すことができる。
【0059】本発明で用いられる粉体塗料組成物は紫外
線による硬化が可能なラジカル重合性不飽和結合と加熱
により硬化可能な官能基を有し、必要に応じて感光性モ
ノマー、充填剤、難熱剤、顔料、染料等および/または
組成物中の官能基と加熱により硬化反応する硬化剤、架
橋剤および硬化促進剤を配合することもできる。これら
の配合物は常温で固体状の物が好ましいが、制限される
ものではなく、解像度・感光性を高くするには、常温で
液状の感光性モノマーを加えることもある。これらの例
としては、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなど
がある。
【0060】
【作用】粉体塗料組成物をプリント回路板上に粉体塗装
する前に予めプリント回路板を上記粉体塗料組成物の軟
化温度よりも高く保つか、または、予めプリント回路板
上に有機溶媒を塗布し、その上に紫外線および熱硬化性
粉体塗料組成物を塗布することにより、粉体塗料の塗装
の際にプリント回路板の表面で粉体粒子が反発する事が
防止される。したがって、プリント回路板を保護するた
めに十分な粉体粒子を連続的に表面上に積み重ね保持す
ることができる。その結果、プリント回路板の表面の全
体にわたって良好な密着性を有する充分な厚さの皮膜を
形成させることが可能となり、良好な電気絶縁性、耐熱
性および耐溶剤性を有するはんだ止めマスクが得られ
る。
【0061】尚、本発明によれば、本来絶縁性の高いプ
リント回路板に通常では粉体塗装できないものが粉体塗
装前に予熱するか、および・または、特定の有機溶媒の
塗布により、上記粉体塗料組成物をプリント回路板表面
に保持し、後の加熱工程で良好にフローさせることがで
きる。これにより、基板上の導体と絶縁基板の双方の表
面に液体スプレー塗装のようなたれを生ずることなく均
一な膜厚が得られる。
【0062】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をさらに説明を
するが、本発明はこれに限定されるものではない。ま
た、使用する各有機溶媒の導体および絶縁基板との接触
角をそれぞれθ1およびθ2と、粉体塗料組成物と上記有
機溶媒との溶解性パラメータの差の絶対値をΔSPと表記
する。
【0063】合成例1 温度計、コンデンサー、窒素導入管、攪拌羽根を備えた
反応容器にキシレン1500部とシクロヘキサノン50
0部を入れ140℃に昇温した。メチルメタクリレート
1370部とグリシジルメタクリレート520部、n−
ブチルアクリレート110部、t−ブチル2−エチルヘ
キサノエート80部の混合液を3時間かけて滴下した。
滴下終了後30分間同温度で保った後、t−ブチル2−
エチルヘキサノエート20部をシクロヘキサノン40部
に溶解した液を30分で滴下した。同温度で150分間
保ち120℃まで冷却した。導入気体を窒素から酸素に
代えてからヒドロキノン1部をシクロヘキサノン10部
に溶解した液を添加した後に、アクリル酸の132部を
約20分間で滴下し同温度で反応を続けた。酸価を測定
しながら0.5以下になったところで冷却し反応を終了
した。この樹脂ワニスをスプレードライヤーを用いて噴
霧乾燥して、分子量3500の、アクリロイル基および
グリシジル基を有するアクリル樹脂をえた。
【0064】合成例2 合成例1と同じ反応容器にキシレン1500部とシクロ
へキサノン500部を加えて140℃に昇温した。つい
で、メチルメタクリレート1280部とn−ブチルアク
リレート380部、メタクリル酸340部、t−ブチル
2−エチルヘキサノエート80部の混合液を3時間かけ
て滴下した。滴下終了後30分間同温度で保った後、t
−ブチル2−エチルヘキサノエート20部をシクロヘキ
サノン40部に溶解した液を30分で滴下した。同温度
で150分間保ち120℃まで冷却した。導入気体を窒
素から酸素に代えてからヒドロキノン1部をシクロヘキ
サノン10部に溶解した液を添加した後に、グリシジル
メタクリレート280部を約20分間で滴下し同温度で
反応を続けた。エポキシ当量を測定しながら30000
以上になったところで冷却し反応を終了した。この樹脂
ワニスをスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥して、分
子量3800のメタクリロイル基とカルボキシル基を有
するアクリル樹脂をえた。
【0065】合成例3 合成例1と同じ反応容器にエポキシ当量が1900のビ
スフェノールAエピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂3
800部とトルエン4000部を加えて溶解した。つい
で、触媒としてトリフェニルフォスフィン60部と熱重
合禁止剤としてヒドロキノン20部を加え、さらにアク
リル酸72部を滴下して100℃で5時間反応させエポ
キシ樹脂をアクリル化した。これを冷却したのちスプレ
ードライヤーを用いて噴霧乾燥し、分子量4000のア
クリロイル基とエポキシ基を有するエポキシアクリレー
トをえた。
【0066】合成例4 合成例1と同じ反応容器にエポキシ当量が650のビス
フェノールAエピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂26
00部とトルエン3000部を加えて溶解した。つい
で、触媒としてトリフェニルフォスフィン40部と熱重
合禁止剤としてヒドロキノン14部を加え、さらにアク
リル酸145部を滴下して100℃で5時間反応させエ
ポキシ樹脂をアクリル化した。この後90℃まで冷却し
2200部のトルエンに溶解した無水マレイン酸107
0部を加えてさらに90℃で3時間反応させて冷却し反
応を終了した。これをスプレードライヤーを用いて噴霧
乾燥して、分子量が1500のカルボキシル基とアクリ
ロイル基を導入したエポキシ樹脂をえた。
【0067】合成例5 合成例1の反応容器にデカンターをプラスしたものにジ
メチルテレフタレート1280部、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール300部、ネオペンチルグリコール5
10部、トリメチロールプロパン90部とジブチル錫オ
キシド1部を加え、200〜210℃で脱メタノールし
ながら反応した。樹脂酸価が10になるように反応をと
めたのち冷却し、さらに無水フタル酸250部を追加し
て反応温度を150〜180℃で付加反応を続けた。樹
脂酸価が50になったことを確認して反応を終了した。
これに酢酸ブチル1500部を加え、均一な溶液にした
のちイソホロンジイソシアネートの1モルと2−ヒドロ
キシエチルアクリレートの1モルを反応させたアダクト
体360部を加えて反応させた。反応終了後スプレード
ライヤーを用いて噴霧乾燥しアクリロイル基とカルボキ
シル基を有する分子量2100のポリエステル樹脂をえ
た。
【0068】合成例6 合成例5と同じ方法でジメチルテレフタレート192
部、1,6−ヘキサンジオール140部およびジブチル
錫オキシド0.8部を反応容器に仕込み生成するメタノ
ールを系外に除去しながら210℃まで昇温し、この温
度で減圧を開始し10mmHgで1時間反応を継続したの
ち冷却した。この樹脂の分子量は750でDSC測定時
の結晶融解にともなう吸熱ピークの頂点温度で示す相転
移温度は115℃であった。
【0069】合成例7 合成例5と同じ方法でジメチルテレフタレート192
部、1,10−デカンジオール、トリメチロールプロパ
ン26.8部およびジブチル錫オキシド0.8部を反応容
器に仕込み生成するメタノールを系外に除去しながら徐
々に210℃まで昇温し、さらに、無水フタル酸38.
5部を添加してから3時間を要して220℃まで昇温し
た。同温度で反応を続行し酸価が90のところで反応を
終了した。冷却の後テトラブチルアンモニウムクロリド
0.8部を仕込み110℃で攪拌しながらケイ皮酸グリ
シジル80部を添加し、エポキシ当量が30000以上
になるまで反応した。これを減圧乾燥することで相転移
温度80℃でシンナモイル基とカルボキシル基を有する
結晶性のポリエステル樹脂をえた。このものの分子量は
2150であった。
【0070】合成例8 合成例1と同じ反応容器にキシレン1500部とシクロ
へキサノン500部を加えて140℃に昇温した。つい
で、メチルメタクリレート1180部とn−ブチルアク
リレート200部、メタクリル酸340部、ヒドロキシ
エチルメタクリレート280部、t−ブチル2−エチル
ヘキサノエート80部の混合液を3時間かけて滴下し
た。滴下終了後30分間同温度で保った後、t−ブチル
2−エチルヘキサノエート20部をシクロヘキサノン4
0部に溶解した液を30分で滴下した。同温度で150
分間保ち120℃まで冷却した。導入気体を窒素から酸
素に代えてからヒドロキノン1部をシクロヘキサノン1
0部に溶解した液を添加した後に、グリシジルメタクリ
レート280部を約20分間で滴下し同温度で反応を続
けた。エポキシ当量を測定しながら30000以上にな
ったところで冷却し反応を終了した。この樹脂ワニスを
スプレードライヤーを用いて噴霧乾燥して、分子量33
00のメタクリロイル基とカルボキシル基、水酸基を有
するアクリル樹脂をえた。
【0071】実施例1 合成例1でえた感光性樹脂30部と合成例2でえた感光
性樹脂30部、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシ
アヌレート40部とベンゾイルジメチルケトン3部、緑
色顔料0.5部を予備混合した後、ブスコニーダー(ブ
ス社製)を120℃にセットしたところに通して混練し
た。これをアトマイザーにて微粉砕して200メッシュ
のふるいにかけ25〜50μmの粉体樹脂組成物をえ
た。これを粉体スプレー塗装機で、あらかじめ110℃
に予備加熱した銅スルーホールプリント回路板上に両面
同時に塗布した。このプリント回路板を110℃で10
分間保ち成膜したところべたつきのない感光性塗膜をえ
た。この塗膜の基板平坦部の膜厚は60μmであった。
超高圧水銀灯で550mj/cm2の光量で画像露光後、ト
リクロルエタンを用いて1分間現像した。スルーホール
孔内は完全に空洞であり、現像性は完璧であった。乾燥
後140℃で50分間加熱してソルダーマスクをえた。
えられたプリント回路板上のソルダーマスクは塗布むら
がなく平滑で、回路を充分な厚さでカバーしていた。す
なわち、50μmの高さの回路上で厚さ50μm、回路
のエッジ部で厚さ45μmであり、260℃の溶融はん
だ中に浸漬後も剥離することはなかった。また、トリク
ロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1
時間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0072】実施例2 合成例3でえた感光性樹脂75部とジシアンジアミド5
部、ビスフェノールAジメタクリレート20部とベンゾ
フェノン5部、緑色顔料0.5部を実施例1と同じ製造
方法で粉体樹脂をえた。実施例1と同じように塗装をし
て銅スルーホール板上に基板平坦部での膜厚が50μm
の感光性塗膜を施したプリント回路板をえた。超高圧水
銀灯で600mj/cm2の光量で画像露光後、トリクロル
エタンを用いて1分間現像した。スルーホール孔内は完
全に空洞であり、現像性は完璧であった。乾燥後140
℃で40分間加熱してソルダーマスクをえた。えられた
プリント回路板上のソルダーマスクは塗布むらがなく平
滑で、回路を充分な厚さでカバーしていた。すなわち、
50μmの高さの回路上で厚さ45μm、回路のエッジ
部で厚さ40μmであり、260℃の溶融はんだ中に浸
漬後も剥離することはなかった。また、トリクロルエチ
レン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時間浸漬
後も表面に変化はなかった。
【0073】実施例3 合成例5でえた感光性樹脂50部とリポキシVR−90
(昭和高分子社製で分子量1100の両末端アクリロイ
ル基をもつエポキシアクリレート)20部、トリス(ヒ
ドロキシエチル)イソシアヌレート20部、エポキシ当
量が150で分子量が600のノボラック型エポキシ1
0部とベンゾイルジメチルケタール5部、緑色顔料0.
5部を実施例1と同じ製造方法で粉体樹脂をえた。実施
例1と同じように塗装をして銅スルーホール板上に基板
平坦部での膜厚が45μmの感光性塗膜を施したプリン
ト回路板をえた。このプリント回路板を90℃に保ちな
がら超高圧水銀灯で400mj/cm2の光量でパターンマ
スクを非接触にして画像露光後、トリクロルエタンを用
いて1分間現像した。スルーホール孔内は完全に空洞で
あり、現像性は完璧であった。乾燥後140℃で40分
間加熱してソルダーマスクをえた。えられたプリント回
路板上のソルダーマスクは塗布むらがなく平滑で、回路
を充分な厚さでカバーしていた。すなわち、70μmの
高さの回路上で厚さ40μm、回路のエッジ部で厚さ3
5μmであり、260℃の溶融はんだ中に浸漬後も剥離
することはなかった。また、トリクロルエチレン、10
%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時間浸漬後も表面に
変化はなかった。
【0074】実施例4 合成例8でえた感光性樹脂40部とビスフェノールAジ
エチレングリコールジアクリレート45部、メチルエチ
ルケトンオキシムブロックドトリメチロールプロパント
リイソホロンジイソシアネート15部とベンゾフェノン
6部、緑色顔料0.5部を実施例1と同じ製造方法で粉
体樹脂をえた。実施例1と同じように塗装をして銅スル
ーホール板上に基板平坦部での膜厚が40μmの感光性
塗膜を施したプリント回路板をえた。超高圧水銀灯で5
50mj/cm2の光量で画像露光後、1%炭酸ソーダー水
溶液を用いて90秒間現像した。スルーホール孔内は完
全に空洞であり、現像性は完璧であった。乾燥後150
℃で30分間加熱してソルダーマスクをえた。えられた
プリント回路板上のソルダーマスクは塗布むらがなく平
滑で、回路を充分な厚さでカバーしていた。すなわち、
40μmの高さの回路上で厚さ40μm、回路のエッジ
部で厚さ35μmであり、260℃の溶融はんだ中に浸
漬後も剥離することはなかった。また、トリクロルエチ
レン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時間浸漬
後も表面に変化はなかった。
【0075】実施例5 合成例4でえた感光性樹脂55部とトリス(ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレート30部、トリグリシジルトリ
ス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート15部、ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン4部、緑色顔料
0.5部を予備混合した後、ブスコニーダー(ブス社
製)を110℃にセットしたところに通して混練した。
流出した樹脂組成物に酸化珪素を0.2重量%の割合で
表面にまぶしつけた後、これをアトマイザーにて微粉砕
して200メッシュのふるいにかけ25〜50μmの粉
体樹脂組成物をえた。これを静電粉体塗装機で、あらか
じめ100℃に予備加熱した銅スルーホールプリント回
路板上に両面同時に塗布した。このプリント回路板を1
10℃で10分間保ち成膜したところべたつきのない感
光性塗膜をえた。この塗膜の基板平坦部の膜厚は60μ
mであった。超高圧水銀灯で500mj/cm2の光量で画
像露光後、1%炭酸ソーダーを用いて約1分間現像し
た。スルーホール孔内は完全に空洞であり、現像性は完
璧であった。乾燥後150℃で30分間加熱してソルダ
ーマスクをえた。えられたプリント回路板上のソルダー
マスクは塗布むらがなく平滑で、回路を充分な厚さでカ
バーしていた。すなわち、60μmの高さの回路上で厚
さ50μm、回路のエッジ部で厚さ45μmであり、2
60℃の溶融はんだ中に浸漬後も剥離することはなかっ
た。また、トリクロルエチレン、10%硫酸、5%水酸
化ナトリウムに1時間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0076】実施例6 実施例2を構成する組成物100部に対して合成例6で
えた結晶性樹脂を20部プラスする以外は実施例2と全
く同じ条件で粉体樹脂組成物をえた。実施例1と同じよ
うに塗装をしたのち急冷して銅スルーホール板上に基板
平坦部での膜厚が40μmの感光性塗膜を施したプリン
ト回路板をえた。この被膜は表面が鏡面状であった。超
高圧水銀灯で700mj/cm2の光量で画像露光後、トリ
クロルエタンを用いて1分間現像した。スルーホール孔
内は完全に空洞であり、現像性は完璧であった。乾燥後
140℃で40分間加熱してソルダーマスクをえた。え
られたプリント回路板上のソルダーマスクは塗布むらが
なく充分に平滑で、回路を充分な厚さでカバーしてい
た。すなわち、50μmの高さの回路上で厚さ40μ
m、回路のエッジ部で厚さ35μmであり、260℃の
溶融はんだ中に浸漬後も剥離することはなかった。ま
た、トリクロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナト
リウムに1時間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0077】実施例7 実施例3を構成する組成物100部に対して合成例7で
えた結晶性樹脂を35部プラスする以外は実施例3と全
く同じ条件で粉体樹脂組成物をえた。実施例1と同じよ
うに塗装をしたのちプリント回路板を90℃にたもった
まま超高圧水銀灯で400mj/cm2の光量で画像露光
後、トリクロルエタンを用いて1分間現像した。スルー
ホール孔内は完全に空洞であり、現像性は完璧であっ
た。乾燥後140℃で30分間加熱してソルダーマスク
をえた。えられたプリント回路板上のソルダーマスクは
塗布むらがなく充分に平滑で鏡面状であり、回路を充分
な厚さでカバーしていた。すなわち、基板平滑部での膜
厚は45μmであり、60μmの高さの回路上で厚さ4
0μm、回路のエッジ部で厚さ35μmであり、260
℃の溶融はんだ中に浸漬後も剥離することはなかった。
また、トリクロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナ
トリウムに1時間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0078】実施例8 室温で固形のグリシジル基を有する感光性エポキシ樹脂
75部、ジシアンジアミド5部、ビスフェノールAジメタ
クリレート20部、ベンゾフェノン5部および緑色顔料
0.5部を予備混合した後、120℃にセットしたブスコニ
ーダー(ブス社製)に通して混練した。これをアドマイザ
ーにて微粉砕して200メッシュのふるいにかけ、25〜50
μmの粉体塗料組成物を得た。ガラスエポキシの絶縁板
上に銅箔の回路を有するプリント回路板の両面に、ロー
ルコーターにてエチレングリコールモノエチルエーテル
アセテートを塗布した。この時、ΔSP値は2であり、θ
1は8.5、θ2は12.5であった。プリント回路板を80℃
に保ち、プリント回路板表面に上記の塗布した有機溶媒
を200mg/dm2残した状態で、上で調製した粉体塗料組成
物を粉体塗装機を用いて両面同時に塗布した。
【0079】このプリント回路板を110℃で10分間保つ
ことにより成膜したところ、べた付きの無い感光性皮膜
を得た。超高圧水銀灯で600mj/cm2の光量で画像露光
後、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
を用いて1分間現像した。乾燥後140℃で60分間加熱し
てはんだ止めマスクを得た。
【0080】得られたプリント回路板上のはんだ止めマ
スクは塗布むらがなく平滑で、泡かみが無く、回路およ
び回路コーナー部を十分な厚さでカバーしていた。即
ち、50μmの高さの回路上で厚さ35μm、回路のエッジ部
で25μmであり、260℃の溶融はんだ中に浸漬後も碁盤目
試験により全く剥離することはなかった。また、トリク
ロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時
間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0081】実施例9 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの代
わりにトルエンを用い、有機溶媒を500mg/dm2残した状
態で粉体塗料組成物を粉体スプレー機にて塗布すること
以外は実施例1と同様にして、はんだ止めマスクを得
た。この時、ΔSP値は2.5であり、θ1は6.4、θ2は9.7
であった。
【0082】得られたプリント回路板上のはんだ止めマ
スクは塗布むらがなく平滑で、泡かみが無く、回路およ
び回路コーナー部を十分な厚さでカバーしていた。即
ち、50μmの高さの回路上で厚さ35μm、回路のエッジ部
で25μmであり、260℃の溶融はんだ中に浸漬後も碁盤目
試験により全く剥離することはなかった。また、トリク
ロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時
間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0083】実施例10 実施例8の粉体塗料組成物の代わりに酸価で80のカルボ
キシル基を有するエポキシアクリレート80部、トリグリ
シジルイソシアヌレート15部、ジシアンジアミド5部、
メチルエチルケトンオキシムブロックドトリメチロール
プロパントリトルエンジイソシアネート10部、ベンゾ
フェノン5部および緑色顔料0.5部からなる粉体塗料組
成物用いる事、有機溶媒を500mg/dm2残した状態で粉体
塗料組成物を粉体スプレー機にて塗布する事、粉体塗装
方法として流動浸漬法を用いる事、および現像液として
1%炭酸ソーダーを用いる事以外は実施例1と同様にし
てはんだ止めマスクを作成した。この時、ΔSP値は2.1
であり、θ1は12.0、θ2は15.3であった。
【0084】得られたプリント回路板上のはんだ止めマ
スクは塗布むらがなく平滑で、泡かみが無く、回路およ
び回路コーナー部を十分な厚さでカバーしていた。即
ち、基板平坦部での膜厚は50μ、50μmの高さの回路の
エッジ部で35μmであり、260℃の溶融はんだ中に浸漬後
も碁盤目試験により全く剥離することはなかった。ま
た、トリクロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリ
ウムに1時間浸漬後も表面に変化はなかった。
【0085】比較例1 実施例1で用いた粉体樹脂構成物から分子量1000以
下で複数個の重合性不飽和基を有する化合物、すなわ
ち、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを除
いて合成例1の感光性樹脂50部と合成例2の感光性樹
脂50部、ベンゾイルジメチルケトン3部、緑色顔料
0.5部をあらかじめ予備混合し120℃にセットした
ブスコニーダーを用いて溶融混練した。これをアトマイ
ザーにて微粉砕して200メッシュのふるいにかけ25
〜50μmの粉体樹脂組成物をえた。これを粉体スプレ
ー塗装機で、あらかじめ110℃に予備加熱した銅スル
ーホールプリント配線板上に両面同時に塗布した。この
プリント回路板を110℃で10分間保ち成膜したが、
べたつきのない感光性塗膜ではあったが表面のラウンド
が著しい被膜であった。この塗膜の基板平坦部の膜厚は
60μmであった。超高圧水銀灯で800mj/cm2の光
量で画像露光後、トリクロルエタンを用いて1分間現像
した。乾燥後140℃で50分間加熱してソルダーマス
クをえたが、画像部の切れが悪く、部分的に現像液で溶
解されていた。えられたプリント回路板上のソルダーマ
スクは回路を充分な厚さでカバーしておらず、50μm
の高さの回路上で厚さ15〜40μm、回路のエッジ部
で厚さ5〜35μmであり、260℃の溶融はんだ中に
浸漬後、一部で剥離することがあった。また、トリクロ
ルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時
間浸漬後、表面に異常があり、回路の一部が断線してい
た。
【0086】比較例2 実施例1で用意した粉体樹脂組成物を静電塗装機で塗装
するにあたり、プリント配線板を予備加熱せずに塗装を
しようとしたところ、静電反発をおこして絶縁層上には
塗着しなかった。
【0087】比較例3 合成例1および合成例2で合成した樹脂ワニスを乾燥す
ることなく固形分比率で実施例1と全く同じ比率で感光
性塗料液をつくった。これをエアースプレーで塗装すべ
くエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートで
スプレー粘度まで希釈した。えられた塗液をエアースプ
レーガンで、あらかじめ60℃に予備加熱した銅スルー
ホールプリント配線板上に塗布した。このプリント配線
板を80℃で10分間保ち溶媒を揮発させて連続膜とし
たのち、もう片面を同じように塗装した。塗布後80℃
で10分間保ったのち110℃で10分間かけて成膜し
たところ、べたつきのない平滑な感光性塗膜であった。
この塗膜の基板平坦部の膜厚は20〜50μmであっ
た。超高圧水銀灯で600mj/cm2の光量で画像露光
後、トリクロルエタンを用いて1分間現像したが、スル
ーホール孔内のレジスト膜は完全には除去できなかっ
た。これを完全に除去するためにトリクロルエタンでの
現像をさらに約1分間継続し、140℃で40分間加熱
しソルダーマスクをえた。えられたプリント配線板上の
ソルダーマスクは塗料のタレ現象が生じており、50μ
mの高さの回路上で厚さ10〜20μm、回路のエッジ
部で厚さ5〜10μmであり、260℃の溶融はんだ中
に浸漬後、一部で剥離することがあった。また、トリク
ロルエチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1
時間浸漬後、表面に異常があり、回路の一部が断線して
いた。
【0088】比較例4 プリント配線板上に有機溶媒を塗布しないで実施例8の
粉体塗料組成物をスプレー塗装したところ、プリント配
線板上には塗着しなかった。
【0089】比較例5 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの代
わりにn-オクタンを用いる事、および有機溶媒を500mg/
dm2残した状態で粉体塗料組成物を粉体スプレー機にて
塗布する事以外は実施例8と同様にしてはんだ止めマス
クを作成した。この時、ΔSP値は4.0であり、θ1は5.0
1、θ2は7.8であった。
【0090】得られたプリント配線板上のはんだ止めマ
スクは膜厚が薄く且つむらを生じ、皮膜中に気泡が残存
していた。皮膜の基板平坦部の膜厚は10〜30μmであっ
た。50μmの高さの回路上で厚さ5〜15μm、回路のエッ
ジ部で10μm以下であり、260℃の溶融はんだ中に浸漬
後、一部で剥離することがあった。また、トリクロルエ
チレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時間浸漬
後も表面に異常があり、回路の断線部が多くみられた。
【0091】参考例1 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの代
わりに、エポキシ当量190のビスフェノールA型エポキシ
樹脂をトリクロルエタンで希釈した10重量%濃度のプラ
イマーを用いる事、およびプライマーを400mg/dm2(約3
μ)残した状態(特開昭59-189968の実施例1記載に準ず
る)で上記粉体塗料組成物をスプレーにて塗布する事以
外は実施例8と同様にしてはんだ止めマスクを作成し
た。
【0092】得られたプリント配線板上のはんだ止めマ
スクは皮膜の基板平坦部の膜厚は約50μmであり、50μm
の高さの回路上で厚さ35μm、回路のエッジ部で30μmで
あった。しかしながら、現像された部分の境界におい
て、底部の基板との接触部分が削られるアンダーカット
現象を生じる傾向があった。これをエアーブローすると
レジスト膜が一部で剥離した。また、260℃の溶融はん
だ中に浸漬後、一部で剥離することがあり、トリクロル
エチレン、10%硫酸、5%水酸化ナトリウムに1時間浸
漬後も表面にフクレがあり、回路の断線部が多くみられ
た。
【0093】
【発明の効果】プリント回路板の表面の全体にわたって
良好な密着性を有する均一な厚さの皮膜を形成させるこ
とが可能なはんだ止めマスクの形成方法が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 299/00 MRM 7442−4J (72)発明者 田辺 久記 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線の照射により硬化しかつ熱硬化し
    得る粉体塗料を用いるプリント配線のはんだ止めマスク
    の形成方法であって、(1)プリント回路板を該粉体塗料
    の軟化温度よりも高くかつ、粉体塗料の熱硬化温度より
    も低く保ちながら粉体塗装により該粉体塗料を塗布する
    工程、(2)パターンマスクを介して紫外線を照射する工
    程、(3)紫外線照射されない領域を溶解する媒体で現像
    する工程、(4)プリント回路板の温度を粉体塗料の熱硬
    化温度よりも高い温度に調節することによりプリント回
    路板上に現像された皮膜を完全硬化させる工程を含むは
    んだ止めマスクの形成方法。
  2. 【請求項2】 パターンマスクを介して紫外線を照射す
    る工程において、プリント回路板を該粉体塗料の軟化温
    度よりも高く、かつ、熱硬化温度よりも低い温度で保ち
    ながらパターンマスクをプリント回路板に接触させずに
    紫外線を照射するところの請求項1記載のはんだ止めマ
    スクの形成方法。
  3. 【請求項3】 工程(1)の後に、プリント回路板を粉体
    塗料の軟化温度よりも高く、かつその硬化温度より低い
    温度に調整することにより、粉体塗料を均一被覆する請
    求項1記載のはんだ止めマスクの形成方法。
  4. 【請求項4】 工程(1)の後に、粉体塗布プリント回路
    板を急冷する請求項1記載のはんだ止めマスクの形成方
    法。
  5. 【請求項5】 紫外線の照射により硬化しかつ熱硬化し
    得る粉体塗料を用いるプリント配線のはんだ止めマスク
    の形成方法であって、(1-a)導体および絶縁基板との接
    触角が20度以下である有機溶媒をプリント回路板上に1
    〜1000mg/dm2の量で設ける工程、(1-b)有機溶媒が設け
    られたプリント回路板上に、該有機溶媒とのΔSP値が3
    以下である熱および紫外線硬化性の粉体塗料組成物を塗
    布する工程、(2)パターンマスクを介して紫外線を照射
    する工程、(3)紫外線照射されない領域を溶解する媒体
    で現像する工程、(4)プリント回路板の温度を粉体塗料
    の熱硬化温度よりも高い温度に調節することによりプリ
    ント回路板上に現像された皮膜を完全硬化させる工程を
    含むはんだ止めマスクの形成方法。
  6. 【請求項6】 前記粉体塗料組成物を5〜90℃に加熱し
    たプリント回路板上に塗布する請求項4記載のはんだ止
    めマスクの形成方法。
  7. 【請求項7】 紫外線の照射により硬化しかつ熱硬化し
    得る粉体塗料が、少なくとも(1)数平均分子量1000
    以上で数平均分子量1000あたり0.1〜3個のラジ
    カル重合性不飽和基と0.1〜5個の加熱により自己硬
    化反応する官能基または他の官能基と反応する官能基を
    有する常温で固体状の樹脂30〜90重量部、(2)常温
    固体でラジカル重合性不飽和基を複個有する数平均分子
    量が1000以下の化合物70〜10重量部、(3)成分
    (1)と(2)の合計100重量部に対して光重合開始剤0.
    1〜10重量部を配合してなる粉体塗料組成物であると
    ころの請求項1〜6のいずれか記載のはんだ止めマスク
    の形成方法。
  8. 【請求項8】 成分(1)の樹脂の一部として相転移温度
    が60〜120℃の結晶性樹脂を用いる請求項7記載の
    はんだ止めマスクの形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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