JPH0658622A - 自動給湯システムにおける経時的制御方法 - Google Patents

自動給湯システムにおける経時的制御方法

Info

Publication number
JPH0658622A
JPH0658622A JP4229384A JP22938492A JPH0658622A JP H0658622 A JPH0658622 A JP H0658622A JP 4229384 A JP4229384 A JP 4229384A JP 22938492 A JP22938492 A JP 22938492A JP H0658622 A JPH0658622 A JP H0658622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
data
set temperature
bath
automatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4229384A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0820103B2 (ja
Inventor
Yukihiro Yoshida
幸寛 吉田
Yutaka Sasaki
裕 佐々木
Koji Kimura
孝次 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hanshin Electric Co Ltd
Original Assignee
Hanshin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hanshin Electric Co Ltd filed Critical Hanshin Electric Co Ltd
Priority to JP4229384A priority Critical patent/JPH0820103B2/ja
Publication of JPH0658622A publication Critical patent/JPH0658622A/ja
Publication of JPH0820103B2 publication Critical patent/JPH0820103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control For Baths (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用者が浴室に入ってから出てくるまでの入
浴期間中において、自動給湯システムを所定の態様で経
時的に自動制御する。 【構成】 入槽検知後、時間tc1 を経過した時に設定温
度の変更があった場合には、前回経過時間データtc1
旧経過時間データtc1-pre、該前回設定温度データKs1
旧設定温度データKs1-pre とし、 今回検出された経過時
間データと変更された設定温度データをそれぞれtc1-no
w、Ks1-now とし、K,Lを1以上の整数として、Ks1=(K
s1-pre×k+Ksi-now)/(K+1),tc1=(tc1-pre×L
+tci-now)/(L+1)なる演算式により求めたデータ
tci,Ks1 を、それぞれ次回の自動制御モードのための前
回経過時間データtci、前回設定温度データKs1 として記
憶手段に記憶し直す。次回の自動制御モード下において
は、入槽検知後、上記記憶している前回経過時間データ
tc1 により指示される時間を経過した時点で、前回設定
温度データKs1 により指示される設定温度にまで、槽内
湯温を変更するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動給湯システムにおい
て、特に入浴者個人の好みに合わせ、入槽の開始から出
槽までの時間的な経過に従い、当該自動給湯システムを
経時的に制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】昨今の給湯システムでは、浴槽内に湯を
張る機能のみならず、冷めた湯を追焚きする機能も最早
極く普通の機能として有している。また、各種制御をな
す主制御装置にマイクロコンピュータ(以下、単にマイ
コン)を利用することも既に常識的な事実になってきて
おり、そのプログラミングの自在性やマイコン自体の高
速化、大容量化、そして何よりも低コスト化が加速方向
に作用して、使用者に対し、より一層の快適感、満足感
を与えるため、様々な観点から種々の付加価値的工夫も
提案され始めてきた。本発明もまた、そうした一環をな
すので、まず、このような最近の自動給湯機を用いた給
湯システム自体につき、図2に即して説明する。ただ
し、あらかじめ述べておくと、図2中、浴室30内に備
えられるリモートコントローラ(以下、リモコンと略
記)40に付属の動作開始指示手段41、個人指定手段
42、入浴開始/終了指示手段45(後述のように入槽
検知を自動判別するように構成した場合にはこれは設け
られないこともある)、そして主制御装置21内に設け
られている記憶学習部24は、後述する本発明の方法を
実現するために追加されたものであって、既存の自動給
湯システムには備えられていなかったものである。ま
た、浴室内の温度を測定する温度センサ20は、本出願
人が本願とは別途に開示する発明により、浴槽内へ注湯
するときの注湯温度を制御するに際し、浴槽外温度によ
って当該注湯温度を適当なるように増減させるために設
けらたものである。したがって、これらの部分を除いて
説明すると、この種既存の給湯システムのどれにも概ね
当て嵌まる従来例の説明となる。
【0003】図示の自動給湯システムないし自動給湯機
は二つの熱交換器4,12を有しており、一つは通常の
蛇口やシャワー等の給湯栓1から必要に応じて出湯した
り浴槽19内に自動的に湯を張るための給湯用熱交換器
4であり、他の一つは、浴槽19内に張られた湯が設定
温度に満たないとき、ないしは時間が経って冷めたとき
の追焚き用の熱交換器12である。給湯用熱交換器4に
は、矢印で“水”と示されているように、水道配管から
の水が通され、この水は当該給湯用熱交換器4をバーナ
5で加熱することで昇温される。当然、バーナ5には燃
焼用の燃料が供給されるが、図示の給湯機では、同様に
矢印“ガス”と示されているように、燃料として最も一
般的なガスを用いている。ただし、灯油その他の燃料で
も給湯システム構成としてはほぼ同様で良く、ガスをそ
うした他の燃料と読み換えれば、本書における以下の説
明もほぼそのまま、適用することができる。
【0004】ガス配管からのガスは元電磁弁13を経た
後、給湯側に専用の電磁弁10を通過し、さらにガス流
量調節用の電磁弁(いわゆるガス比例弁)9を経てバー
ナ5に送られる。ただし、場合により、給湯側に専用の
電磁弁10は省略され、ガス比例弁9にて代用されるこ
ともある。バーナ5にはまた、ファン6からそのときど
きに適当な量の空気も送られる。一方、熱交換器4を通
過して行く水の流量は流量センサ8により検出され、ま
た、熱交換器4に入る前の水の温度は給水温センサ7に
より、そして熱交換器4からの出湯温は給湯温センサ3
により検出される。
【0005】その他にも、図示していないが、安全のた
めにバーナ5にて所定通り着火がなされたか否か、ない
しはバーナ5が燃焼中であるか否かを検出するフレーム
ロッド等による炎検出センサとか、熱交換器4からの出
湯温度が異常に高くなった場合にこれを検出するハイリ
ミットスイッチ等も設けられることがあり、さらには制
御性をより一層高めるために、必要に応じ、ファン6が
現に出力している空気の流量ないしは実際のファンモー
タ回転数を検出して帰還制御するためのセンサ等も組込
まれる。
【0006】次に、追焚き用の熱交換器12を含む系に
ついて説明すると、浴槽19内の湯は入湯口から循環流
路に導かれ、この循環流路が当該追焚き用熱交換器12
中を通った後、再び浴槽19内に向いて開いた出湯口に
継がっている。この追焚き用熱交換器12も、すでに説
明した給湯用のそれと同様、バーナ16により選択的に
加熱されるが、このバーナ16に対しても、元電磁弁1
3を介した後、追焚き側に専用の電磁弁14を経て選択
的に燃料としてのガスが供給され、また、やはり専用の
ファン17により、そのときどきで最適な流量に制御さ
れた空気が送られる。なお、追焚き用熱交換器12を加
熱するときには循環ポンプ11が働き、浴槽19内の湯
を循環させながら熱交換器12に通す。さらに、追焚き
される浴槽内の湯の実際の温度Kxは、循環流路中に設け
られた槽内湯温センサ18により検出され、浴槽19内
の実際の水位Wxは、一般に圧力センサの形態を採る水位
センサ15によって検出される。もちろん、図示してい
ないが、この追焚き用バーナ16に対しても、所定通り
着火がなされたか否か、あるいはバーナ16が現在燃焼
中であるか否かを検出するためのフレームロッド等、炎
検出センサが設けられたり、同様に必要に応じ、追焚き
用熱交換器12に対しても、その温度が異常に高くなっ
た場合にこれを検出するハイリミットスイッチ等が設け
られる。
【0007】先にも述べたように、最近のこの種の自動
給湯システムにあっては、マイコン(図2中、マイコン
と略記)23を含む主制御装置21により、上記した各
種センサからの検出信号と、主制御装置21の本体部分
(バーナコントローラと呼ばれる)とは別途に設けられ
たリモートコントローラ(以下、単にリモコン)に付属
の各種操作スイッチの操作に基づく信号に応じ、対応的
な制御をなす。また、図2中では、浴室30内の適当な
個所に備えられる浴室リモコン40しか示されていない
が、その外、台所とか居間等、複数の個所のそれぞれに
設置可能なものが多い。そして、従来のこの種給湯シス
テムに用いられているリモコンには、少なくとも給湯し
て欲しい温度Ksを使用者の側で設定可能な温度設定手段
が備えられ、居間もしくは台所等、定められた個所に設
置された複数のリモコンのどれか一つのリモコンに、あ
るいは全てのリモコンに、運転スイッチ等も設けられ
る。さらに、優先順位の仕組みを持つものもある。これ
は、複数のリモコンの中、特定の指令情報に関して高い
優先度の持たされたリモコンの操作が他に優先し、当該
他のリモコンによって指令されていた同じ内容に係る既
設定情報や、新たに指令される情報が無効化されるもの
を言う。
【0008】図示の場合、浴室リモコン40には上記し
た運転スイッチが備えられていない場合を想定してお
り、したがって同図中には示されていないが、この運転
スイッチは、いわゆる各種家庭用電気機器における電源
スイッチではない。通常、この種の自動給湯システムで
は、据え付けの当初、商用交流電源コンセントに当該シ
ステムの電源プラグを差し込むことにより主制御装置2
1に電源が投入され、以後、修理や撤去の目的で意図的
に電源プラグが抜かれるまで、電源は与えられ続ける。
運転スイッチとは、システムに電源が与えられていると
の前提の下で、条件に応じて給湯用バーナ4や追焚き用
バーナ16における燃焼を許容するかしないかを使用者
が指示するもので、使用者が運転スイッチを運転位置
(燃焼位置)に付けていない限り、主制御装置21は動
作制御部22を介し、元電磁弁13や給湯用、追焚き用
に各専用の電磁弁10,14を閉じた状態に維持し、そ
もそも着火動作も起こさせないようにする。ただ、一般
の使用者の使用感覚からして、当該運転スイッチには、
「電源」という表記がなされている場合も多い。換言す
ると、使用者がこの図示しない運転スイッチを運転位置
に付けてある場合には、蛇口やシャワー等の給湯栓1が
開かれる度に、自動的に給湯のための燃焼が開始する。
すなわち、給湯栓1が開かれ、熱交換器4を通過する水
流が発生すると、それまでは水流停止信号(流量零信
号)を発していた流量センサ8は、まずは水が流れ始め
たことを表す信号(したがって流量信号は水流のオン・
オフ検出信号を兼ねることができる)をマイコン23に
送る。これを受けたマイコン23は、ガス比例弁9に所
定量の弁開度を与える信号を送出し(それ以前にもちろ
ん、各電磁弁10,13,14は開かれている)、対応
した流量のガスをバーナ5に供給させるべくすると共
に、ファン6に空気量調節信号(回転数制御信号)を送
出して、燃焼に適当なる量の空気をバーナ5に与えなが
ら、図示しない着火機構を動作させる。
【0009】このようにしてバーナ5における燃焼が開
始すると、熱交換器4が加熱され、この熱交換器4を通
る水が暖められて、蛇口等の給湯栓1から湯となって提
供されるが、この実際の給湯温はまた、給湯温センサ3
により検出され、これが使用者によって設定されている
設定温Ksとの間に誤差を生じている場合には、マイコン
23はそうした誤差を解消する方向に比例弁9の弁開度
やファン6の回転数等を調整し、バーナ5における燃焼
エネルギを制御する。使用者が湯を出していた蛇口等を
閉じ、湯を止めると、流量センサ8は水流停止信号(流
量零信号)をマイコン23に送出し、これを受けたマイ
コン23では動作制御部22を介し、ガス比例弁9に全
閉信号を送出してバーナ5を速やかに消火するべく機能
する。ただし場合により、実際の流量を実時間で出力す
る流量センサ8とは別に、単に水流が生じたか否かを専
門に検出する水流スイッチが設けられることもあるし、
また、完全に流量が零でなくとも、あらかじめ定められ
た流量以下にまで落ちたときには、出湯温の異常な加熱
を防ぐため、燃焼を停止させることもある。さらに安全
のため、熱交換器4に対してハイリミットスイッチが付
されている場合、これが異常な温度にまでの過熱状態を
検出して過熱信号をマイコン23に送出すると、マイコ
ン23は動作制御部22をして直ちにバーナ5の強制消
火動作に入らせるか、あるいは燃焼量を制限させ、同様
に、図示しないがフレームロッド等、適当なる燃焼検出
素子がバーナ5における途中失火を検出した場合にも、
マイコン23は動作制御部22をしてガス比例弁9に強
制閉塞信号を送出させ、システムによっては元電磁弁1
3にも強制閉塞信号を送出させて、生の燃料が機外に漏
出する危険を防ぐ。
【0010】使用者が既存のシステムにおいては専用の
スイッチとして設けられている湯張り指令スイッチ(図
示せず)を操作し、浴槽19内への自動湯張りを選択し
た場合には、主制御装置21に内蔵のマイコン23に対
して湯張り要求信号が送出され、これに応じ、マイコン
23は動作制御部22を介して切換電磁弁2を開き、給
湯用熱交換器4からの湯を浴槽19に直接導けるように
する。この自動湯張りに関しては、必要なデータの一つ
として、マイコン23に対し、あらかじめ設定水位デー
タWs0 も与えられる。設定水位データとは、浴室リモコ
ン40等に設けられている水位設定手段44を使用者が
操作することにより、その好みに応じ、浴槽19のどの
高さ位置にまで湯を入れるかを指定するデータである
が、これは実際には、空の浴槽内に湯を入れ始めてから
当該設定水位Ws0 に至るまでに要する全湯量で表される
ことが多い。と言うのも、当該設定水位Ws0 を単に浴槽
内の幾何的な高さのみで表すと、浴槽形状の変更に対応
できないからである。浴槽内に浮かべて使う古典的なフ
ロートタイプの液面検出計を用いれば、単に浴槽内の湯
の幾何的な液面高さで水位を知ることができるが、これ
は最近の市場では好まれない。そこで、図2に示される
システムでも、自動湯張り動作の開始により切換電磁弁
2が浴槽19側に切換えられ、注湯が開始してから浴槽
19内に張られて行く湯の実際の湯量は、追焚き用熱交
換器12の周りを回る循環経路中に備えられた水位セン
サ15の検出する圧力値(浴槽内の水圧値)を利用して
演算される。そして、湯張りの開始時からある時間を経
た後に、この演算値が使用者の設定した設定水位Ws0
対応する圧力値になると、マイコン23の指令の下、動
作制御部22はそこで切換電磁弁2を元の側に切換え
る。当然、この自動湯張り時に浴槽19内に供給される
湯の温度についても使用者の設定が可能であり、給湯栓
1への給湯時と同様、マイコン23は流量センサ8、給
水温センサ7、給湯温センサ3から得られる各情報に基
づき、動作制御部22をして比例弁9の開度やファン6
の回転数をその時々で最適に制御させ、給湯温センサ3
における検出温度が使用者の設定した湯張り用の設定温
度Ks0 を常に維持するように図る。
【0011】しかし、少し注意せねばならないのは、従
来にあっては、使用者の設定可能な設定温度Ks0 は、こ
の自動湯張りに時においても、通常の給湯栓1からの給
湯時と同様、給湯用熱交換器4の出口において給湯温セ
ンサ3により検出される部位での湯温を指定するもので
あった。そのため、自動湯張りの開始後、上記の燃焼制
御により常に設定温度Ks0 を維持するべく、安定な注湯
に成功したとしても、自動湯張り動作が終了した時点に
おける浴槽19内の実際の湯温(槽内湯温)Kxは、一般
には設定温度Ks0 より低目になるのが普通であった。す
なわち、当初、空の浴槽19内に注湯された湯は、その
注湯温度が設定温度Ks0 であったにしても、冷えた浴槽
の底に直接に接触する結果、急激に冷やされて、浴槽1
9内では設定温度Ks0 よりもかなり低目の温度になって
しまう。しかし、その後に絶えることなく、既述した燃
焼制御の下で設定温度Ks0 を保っての注湯が継続されて
行くと、湯量の増加に伴う全体の熱エネルギの増加によ
り、浴槽19内の実際の湯温Kxも上昇傾向となり、設定
水位Ws0 に相当する水位W0に至ったときの自動湯張り終
了時点では、槽内湯温Kxも設定温度Ks0 に対しかなり近
い所まで上昇する。しかしそれでも、設定温度Ks0 に対
し、少し低い温度に留まってしまう。
【0012】そこで従来においては、自動湯張り完了と
共に直ちに初期補助追焚きを行なうことが考えられた。
説明すると、設定水位Ws0 までの注湯完了に伴い、マイ
コン23は既述した自動湯張り動作を終了させる一方
で、動作制御部22に対し、循環ポンプ11を回し始め
る指令を出す。これは、浴槽19内の湯を適宜撹拌して
均一な温度となるようにしてから、当該槽内湯温Kxを槽
内湯温センサ18を介して自身の中に取込むためで、そ
の結果、設定温度Ks0 とこの槽内湯温Kxとの間の温度差
が所定の値以上あった場合には、マイコン23は次ぎ
に、動作制御部22をして追焚き用のバーナ16に着火
させ、追焚き用熱交換器12により浴槽19内の湯の加
温を図る。この追焚き開始後も逐次定期的に、マイコン
23は槽内湯温Kxを繰返して設定温度Ks0 と比較し続
け、やがてのことに槽内湯温Kxが設定温度Ks0 に至る
か、これを越えた場合、動作制御部22をしてバーナ1
6での燃焼を停止させ、循環ポンプ11の稼働も停止さ
せる。
【0013】そして、この初期補助追焚きも完了する
と、使用者に対し、設定水位Ws0 の湯が設定温度Ks0
まで沸き上げられたことを知らせる報知手段(例えば本
発明で警報手段46として用い得る発音体等により構成
できる)が一般に稼働するようになっている。さらに、
自動保温モードを有し、例えば20分ないしは30分間
隔というように、定期的に循環ポンプ11を回しながら
槽内湯温Kxを監視し、それが設定温度Ks0 に対し、所定
の温度差以上、低下している場合には、再度、自動的に
追焚きを開始させるようなものも提案されている。もち
ろん、図示されていないが、浴室リモコン40等に設け
られている追焚き指令スイッチの操作により、使用者の
強制的な指令によっての追焚きも可能であるし、この追
焚き機能とは逆に、必要に応じ、浴槽内に張られた湯を
自動的にうめる湯うめ機能を有するものもある。すなわ
ち、使用者が設定温度を現在の実際の湯温よりも低い値
に変更すると、切換電磁弁2が切り換わり、給湯用熱交
換器4を通過する水流が発生し、これが浴槽19に供給
されるが、バーナ5にての燃焼は行われないことによ
り、浴槽内の湯をうめるのである。この湯うめは、槽内
湯温センサ18が設定温度Ks0 を検出した時点で終わ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
自動給湯システムにおいても、使用者の好みに応じた浴
槽内設定水位にまで張った湯を、同様に使用者の指定し
た設定温度にまで沸き上げるための制御はほぼ満足であ
った。しかし、沸き上げ後、使用者が入浴している間に
おいて、使用者の好みに従っての湯温の経時的な自動制
御をまで図った従来例は全くなく、使用者自身の手動制
御に任されていた。例えば、一般に入浴した直後は、槽
内湯温Kxは高めに感ずるものであるが、体が慣れてくる
に従ってぬるく感ずるようになる。こうした場合、既存
の制御手法では自動的な制御は不能で、使用者が自分で
設定温度を変更し直したり、強制的に手動追焚き操作を
するしかなかった。また、人によって、そうした湯温の
体感的な変化に対する感じ方も大いに異なるが、もちろ
ん、そのような個人差に対処する術もなかった。そして
このように、入浴中、そのたびごとに浴室内に備えられ
ているリモコンに付属の各操作手段を操作するのは手間
であるのみならず、入浴のたびごとに、常に好みの湯温
変化や水位変化を経時的な各時点ごとに得ようとするな
らば、使用者は自分の好みをいつも覚えておかねばなら
ない。これは意外に大変である。ましてや、小さな子供
や老人にそのようなリモコン操作を強いたり、設定温度
等に関する記憶を要求するのは無理でもあった。
【0015】本発明はこのような従来の実情に鑑みてな
されたもので、使用者が浴槽に入ってから出るまでの間
に変更設定した設定温度情報を時間の経過と共に捕らえ
て学習記憶することにより、使用者の経時的な入浴態様
に応じた自動制御を図ることを主たる目的としてなされ
たものである。
【0016】さらに本発明は、これに付随する第二の目
的として、前々回の入浴時における設定温度に対し、前
回の入浴時に使用者がなした設定温度変更分が、仮に大
幅なものであったにしても、それはそのとき限りの一過
性の可能性があるので、前回の設定温度情報にのみ頼る
ことなく、前々回の設定温度にも鑑み、今回の入浴時に
おける設定温度を適当な値に設定する手法も開示せんと
する。
【0017】また、本発明は、複数の入浴者の存在にも
鑑み、各個人ごとに上記の自動制御を行えるような手法
を提供せんともし、さらには老人等への安全対策とし
て、いつもの入浴時間よりも以上に長い場合には、警報
を発し得る手法の提供も図っている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するため、自動制御モードの開始に伴い、主制御装置
の指令の下、記憶手段に記憶されている設定温度データ
Ks0 と設定水位データWs0 に対応する設定温度で設定水
位にまで、浴槽内に湯を張る自動湯張り機能を持ち、ま
た、自動湯張り完了後も自動制御モードが終了するま
で、その時々で設定されている設定温度を満たすように
槽内湯温を制御する機能も持つ自動給湯システムを上記
の主制御装置により経時的に制御する方法として、次の
ような手法を開示する。
【0019】まず、各回の自動制御モードごとに、自動
湯張り完了後、主制御装置が入槽信号の発生を検知した
時点から時間の計測を開始する。ここでiを1以上の整
数として、上記時間計測の開始後、使用者により第i回
目の設定温度変更操作があった場合、当該変更操作があ
った時点までの経過時間と該変更された設定温度を検出
する。そして、記憶手段にすでに、前回経過時間データ
tci、前回設定温度データKsi が記憶されていて、かつ、
当該前回経過時間データに相当する時間tci を未だ途過
していなかった場合には、当該前回経過時間データtci
を旧経過時間データtci-pre、前回設定温度データKsi
旧設定温度データKsi-pre とし、 今回検出された経過時
間データと今回変更された設定温度データをそれぞれ検
出時間データtci-now、変更設定温度データKsi-now とし
て、K,Lをそれぞれ1以上の整数とし、 Ksi =(Ksi-pre ×k+ Ksi-now) /(K+1), tci =(tci-pre ×L+ tci-now) /(L+1) なる演算式により求めたデータtci,Ksi を、それぞれ次
回の自動制御モードのための前回経過時間データtci、前
回設定温度データKsi として記憶手段に記憶し直す。そ
の上で、次回の自動制御モード下においては、上記時間
計測の開始後、上記記憶手段に記憶している前回経過時
間データtci により指示される時間を経過した時点で、
上記主制御装置をして当該前回設定温度データKsi によ
り指示される設定温度にまで、上記槽内湯温を変更する
ように制御する。
【0020】上記の演算式は、K=1,L=1の場合を
除き、重み付け平均演算であるが、この考え方は、最初
に自動湯張りを行うときの設定水位Ws0 に関しても採用
できる。すなわち、本発明ではまた、上記の構成に加え
て、各回の自動制御モードごとに、上記主制御装置が出
槽を報知する出槽信号の発生を検知した時点で、そのと
きの浴槽内水位Wxを検出し、今回の自動制御モード下に
おいて上記自動湯張り時に用いた上記設定水位データWs
0 を旧設定水位データWs0-pre とし、Mを1以上の整数
として、 Ws0 =(Ws0-pre ×M+ Wx)/(M+1) により求められデータWs0 を、次回の制御モードのため
の上記自動湯張り時における設定水位データWs0 として
記憶し直すことを特徴とする手法も提案する。
【0021】さらに本発明では、上記構成を有する制御
方法において、nを1以上の正の整数とし、自動湯張り
完了後、主制御装置が第n回目の入槽信号の発生を検知
するごとに時間の計測を開始し、当該第n回目の出槽信
号の発生を検知するまでの各回ごとの入浴時間を計測
し、記憶手段に記憶されている前回入浴時間データtvn
を旧入浴時間データtvn-pre、上記今回計測された入浴時
間データを今回入浴時間データtvn-now とし、Nを1以
上の整数として、 tvn =(tvn-pre ×N+ tvn-now) /(N+1), により求めたデータtvn を、次回の自動制御モードのた
めの該各回ごとの前回入浴時間データtvn として記憶手
段に記憶し直し、かつ、各回ごとに、上記前回入浴時間
データtvn のα倍の時間、または該前回入浴時間データ
tvn に対しβ時間を加えた時間を経過してなお、上記出
槽信号の発生を検知しなかった場合には、上記主制御装
置から長時間入浴警報信号を発する手法も提案する。
【0022】
【実施例】本発明の実施例につき、図1に即して説明す
るに、その前提として、本発明を適用し得るハードウエ
アとしての装置系は、基本的にはすでに図2に即して説
明されたものとする。したがって本項では、当該システ
ムの全てに亙る再説明は省略し、本発明の実現にとって
必要なものにつき、既説内容から適宜抽出、援用する。
図2中の符号についても然りである。もっとも、本発明
のこの実施例では、既存のシステムの浴室リモコン40
の操作盤面に、使用者が操作可能な適宜の配置で動作開
始指示手段41、個人指定手段42、入出槽報知手段4
5を付加している。ただし、これらの操作に対応する後
述の各動作自体は、昨今の自動給湯システムに内蔵のマ
イコン23に対するソフト的な処理により、それぞれ実
現することができる。
【0023】さて、「A」という使用者が入浴をすると
きには、まず個人設定手段42を操作し、自分専用の操
作ボタンを決めてこれを押すとか、あるいは複数の数値
キーや記号キーの操作により、自分専用の数値列ないし
記号列等、いわゆる暗証番号(一桁でも複数桁でも良
い;また、カタカナやアルファベットで名前を登録する
等の暗証形態でも良い)を決めてこれを入力するとか
し、マイコン23に対して特定の個人であることを報知
する。これにより、以降の動作で記憶学習部24中で参
照するか、または書き直す記憶領域群は、当該「A」使
用者に対するものとなる。個人設定手段42は、さら
に、子供の使用等も考えて、異なる図形が付されたキー
群等であっても良い。次に、「A」使用者は動作開始指
示手段41を操作する。動作開始指示手段41は、いわ
ゆる「全自動」と表記されたスイッチ手段であって良い
が、この操作以降、図2に示されている自動給湯システ
ムは自動制御モードに入り、再度、動作開始指示手段4
1が自動制御モード終了のために手動操作されるか(す
なわち使用者により全自動スイッチが操作されるか)、
あるいは別途に設けられた図示しない動作終了指示手段
が操作されるまで、当該自動制御モードが続行する。
【0024】しかるに、図1に示されている自動給湯シ
ステムにおいては、動作開始指示手段41の操作に伴
い、マイコン23が動作制御部22に対し、既述した湯
張りメカニズムによって浴槽19への注湯動作を指令
し、その結果、浴槽19内にはやがて、記憶学習部24
中の所定記憶領域に記憶されている設定温度データKs0
に相当する温度K0で、同様に記憶手段に記憶されている
設定水位データWs0 に相当する水位W0までの湯が張ら
れ、さらに必要に応じ、これも既述した初期補助追い焚
き動作が行われて、浴槽内の湯の沸き上がりとなる。こ
れが図1中、「自動湯張り完了」として示されている時
点である。もっとも、図示の自動給湯システムに最初に
商用電源が投入された後の最初の自動制御モード開始時
に限っては、記憶学習部24内には設定温度、設定水位
に関し、何の記憶データもないので、この最初の回に関
しては、例えば動作開始指示手段41を操作する前に、
リモコン40に付属の温度設定手段43、水位設定手段
44を介し、「A」使用者の好みの値を入力するか、あ
るいは図示しない不揮発性記憶メモリを用い、標準値
(例えば温度42℃、標準水位レベル)をセットしてお
き、商用電源の投入時に当該不揮発性メモリに記憶され
ている設定温度データと設定水位データを記憶学習部2
4内の記憶部に転送するようにしても良い。
【0025】なお、温度の設定は、1℃または数℃単位
でなし得るようになっていても良いし、高、中、低等、
おおよその目安としての温度範囲指定であっても良く、
後者の場合には、マイコン23を含む制御系の方におい
て、当該各温度範囲に対して特定の温度を設定温度とし
てプログラムしておけば良い。水位の設定についても同
様、具体的な高さ指定であっても良いし、同様に適当に
割り振った水位段階ないし水位レベルの指定であっても
良い。これらについては、すでに提案されている種々の
手法を採用することができる。
【0026】後に明らかになるように、以下の説明は、
給湯システムに最初に電源が投入された後の最初の回の
自動制御モードに関しても適用できるので、ここではす
でに前回、自動制御モードに入ったことがあり、記憶学
習部24内の所定のメモリ領域ないしメモリ・スロット
には、前回の設定温度データKs0 及び前回の設定水位デ
ータWs0 が記憶されているものとするが、上記の自動湯
張り完了後、「A」使用者が実際に浴槽19に入ると、
この実施例では、自動的にこれを判別する。すなわち、
図2中に「入槽」と示してあるように、浴槽19内に人
が入ると、上昇方向に水位変化分ΔWが生じるから、こ
れを水位センサ15にて捕えることができる。具体的に
は、図2中の撹拌用のポンプ11が停止中において、水
位センサ15の出力をA/D変換したバイナリ値が、例
えば1ビット当たり 0.5cm程度の水位変化分解能で8ビ
ット以上の水位上昇を表す変化を示し、かつ、その変動
が生じた後、所定時間、例えば10秒程度の間、±8ビ
ット未満の安定状態が継続した場合に、入槽信号を発生
し、これをマイコン23が捕えることにより、入槽と判
断することができる。余程特殊な形状でなく、通常の浴
槽形状であれば、形状や容積が多少異なっても、大体に
おいて入槽があるとその水位は 5cm以上上昇するので、
上記の具体例は合理的である。逆に、撹拌用のポンプ1
1が停止中において、水位センサの変換A/D出力が8
ビット以上の水位下降を表す変化を示し、かつ、その変
動が生じた後、同様に例えば10秒程の間、±8ビット
未満の安定状態が継続した場合には、「出槽」と判断す
ることができる。ただし、このような自動判定による入
槽信号の発生ないし出槽信号の発生に代えて、図2中に
示されているように、浴室リモコン40に入出槽報知手
段45を設け、使用者がこれを手動操作することによ
り、入槽信号や出槽信号が発生するようにしても良い。
【0027】いずれにしても、マイコン23に対し、入
槽信号が与えられると、以降、当該マイコン23を含む
制御系は、時間の計測を開始するが、入浴者「A」が入
槽中に温度設定手段43の手動操作により、設定温度を
それまでのKs0 からそれよりも高い温度である新たな設
定温度Ks1 に変更すると、主制御装置21は、すでに図
2に即して述べた追い焚き機能により、追焚き用熱交換
器12を含む機構系を動作させ、槽内湯温を当該新たな
設定温度Ks1 に相当する湯温K1にまで沸き上げる。図示
の場合と異なり、新たな設定温度Ks1 がその前の設定温
度Ks0 よりも低い温度であり、かつ、自動給湯システム
がこの実施例で想定している通り、既述した湯うめ機能
も有している場合には、主制御装置21は当該湯うめ機
能を稼働し、槽内湯温K1を新たな設定温度Ks1 に相当す
る湯温K1にまで低下させる。湯うめ機能のない機種に対
する本発明の適用の場合は、当然、設定温度の高い方向
への変化にのみ、着目することになる。
【0028】このような機構系の動作を行う一方で、本
発明に従い、マイコン23は付属の記憶学習部24に対
し、個人指定手段42の指定に応じた専用のメモリ領域
に、第1回目の設定温度変更に関するデータ群として、
入槽検知時から上記設定温度変更が生じるまでの経過時
間tc1 と当該変更された設定温度Ks1 に関し、次の約束
に従った結果を、次回の自動制御モード下で使用する前
回経過時間データtc1、前回設定温度データKs1 として、
それぞれ記憶させる。
【0029】まず、前回の自動制御モード下において上
記に対応する第1回目の設定温度変更がなかった場合、
すなわち、その回の設定温度変更が自動給湯システムに
最初に電源が投入された後の最初の自動制御モード下に
おける第1回目の入槽検知後の第1回目の設定温度変更
操作であった場合には、上記の経過時間と上記変更され
た設定温度を、次回の自動制御モードのための前回経過
時間データtc1、前回設定温度データKs1 として記憶学習
部24内に新規に記憶させる。
【0030】これに対して、前回の自動制御モード下に
おいて自動湯張り終了の後に第1回目に相当する設定温
度変更があり、記憶学習部24にすでに前回経過時間デ
ータtc1、前回設定温度データKs1 が記憶されていて、当
該前回経過時間データtc1 に相当する時間を途過してい
ない中に、使用者による設定温度変更があった場合に
は、この記憶済の前回経過時間データtc1 を旧経過時間
データtc1-pre、前回設定温度データKs1 を旧設定温度デ
ータKs1-pre とし、 今回検出された経過時間データと変
更された設定温度データをそれぞれ検出時間データtc1-
now、変更設定温度データKs1-now とし、さらにK,Lを
それぞれ1以上の整数として、 Ks1 =(Ks1-pre ×k+ Ks1-now) /(K+1), tc1 =(tc1-pre ×L+ tc1-now) /(L+1) なる演算式により求めたデータtc1,Ks1 を、それぞれ次
回の自動制御モードのための上記前回経過時間データtc
1、前回設定温度データKs1 として記憶学習部24に記憶
し直す(つまり、従前の記憶済データtc1,Ks1 を上記演
算式に従うデータで書き替える)。
【0031】このようにして更新されたデータは、次回
の自動制御モード下において既述した入槽検知の後、当
該記憶している前回経過時間データtc1 を経過した時点
で当該記憶している前回設定温度データKs1 に従い、自
動給湯システムの既述した追焚き機能あるいは湯うめ機
能により、槽内湯温K1を設定温度Ks1 対応する温度にま
で変更制御するのに用いられる。逆に、当該前回経過時
間データtc1 を途過する以前に、やはり第1の経過時間
tc1 で第1回目の設定温度変更があった場合には、この
次回の自動制御モード下においても上記と同様の演算処
理をなした後、記憶学習部24中の所定メモリ領域にお
けるそれらデータtc1,Ks1 を、新たに演算したデータ群
で書き替える。
【0032】上記の後にさらに、「A」入浴者が入槽検
知時点から第二の経過時間tc2 を経過したときに、再
度、設定温度の変更を行い、当該設定温度をその前の設
定温度から新たな設定温度Ks2 に変更すると、マイコン
23は既述した第1回目の設定温度Ks1 への変更操作に
関してと同様の処理を施し、動作制御部22を介し、槽
内湯温が当該設定温度Ks2 に相当する湯温K2になるよう
に制御する一方、既述の各場合ないし各条件に応じ、必
要ならば既述の演算式に従ってこの第2回目の設定温度
変更に関してもデータ更新処理をし、付属の記憶学習部
24に対し、個人指定手段42の指定に応じた専用の格
納領域に、次回の自動制御モード下で使用するための、
第2回目の設定温度変更に関する前回経過時間データtc
2 と前回設定温度データKs2 とを新たな演算データとし
て記憶し直す。
【0033】明らかなように、マイコン23に付属する
か、別途に設ける記憶学習部24の記憶容量に鑑み、容
量が許す限り、図1中には示されていないが、第3回目
以降の設定温度変更に関しても同様の処理をなすことが
できる。従って、iを1以上の整数とし、第i回目の設
定温度変更に関して一般式に書き替えると、上記演算式
は下記(1),(2) となる。 Ksi =(Ksi-pre ×k+ Ksi-now) /(K+1) ・・・・・・・・ (1) tci =(tci-pre ×L+ tci-now) /(L+1) ・・・・・・・・ (2) ここで、本出願人による実験の結果では、温度に関する
重みKは3が適当であり、時間に関する重みLは9が適
当であった。ただしもちろん、これは限定てきではな
く、設計に任される問題である。ただ、趣旨としては、
前回の設定温度変更時に、使用者が前々回の設定温度に
対し設定変更した値より少し小幅な変動分とした方が望
ましいということである。これは、その方が、実際には
次に使用者が入浴したとき、より快適に感ずる(換言す
れば、使用者の設定変更はそのときには大幅に過ぎる)
ことが多いからであるし、季節的な温度変動にも、この
方が良く追従し得るからである。
【0034】さらに、最初に自動湯張りを行うときの初
期設定温度Ks0 に関しても、上記の入槽中における設定
温度変更と同様の取り扱いをなすことができる。つま
り、動作開始指示手段41を操作する前の温度設定手段
43の操作に基づいて設定温度Ks0 が変更された場合に
は、その回の沸き上げ温度K0は当該変更された設定温度
に従うものとしても、前回の初期設定温度データに鑑
み、上記(1) 式に準ずる重み付き平均処理を行った結果
を記憶学習部24に記憶し、次回の自動制御モード開始
以降の自動湯張りに関し、再度、設定温度Ks0 の変更指
示がなかった場合には、この記憶している前回の設定温
度Ks0 を当該自動湯張り時の設定温度データKs0 として
使用することができる。これは言わば、上記iの値が零
の場合と考えても良いが、ただし、入槽後の経過時間デ
ータが伴わない点で相違する。
【0035】しかるに、図1中にあって「出槽」と示し
ているように、使用者が浴槽19から出ると、この実施
例の自動給湯システムは、すでに述べた理由により、水
位センサ15の水位変化下降ΔWの検出に基づき、当該
出槽を自動検出する。自動検出機能を持たない場合に
は、使用者に、入出槽報知手段45を操作して貰い、こ
れにより出槽信号を発生させる。いずれにしても、出槽
信号が発生すると、マイコン23はそこで入槽開始後か
ら始まっていた時間計測を終了し、「A」使用者が浴槽
19に浸かっていた実際の入浴時間tv1 を検出する。こ
の入浴時間データtv1 は、後述のように、場合により警
報手段46を駆動するのに用いられるが、これとはまた
別な動作として、マイコン23は水位センサ15の出力
に基づき、出槽後の槽内水位Wxを検出する。そして、こ
の回の当初の自動湯張り時に用いた設定水位Ws0 を旧設
定水位データWs0-pre とし、Mを1以上の整数として、 Ws0 =(Ws0-pre ×M+ Wx)/(M+1) ・・・・・・・・ (3) により求められデータWs0 を、次回の制御モードのため
の自動湯張り時における設定水位データWs0 として記憶
し直す。ただしこのときのデータWxは、図1中の右手に
あって括弧を付した符号(Wx)で示すように、自動制御
モードが終了する最終回の出槽後の槽内水位データに代
えても良い。
【0036】また、この設定水位変更に関しては、入槽
検知後からの経過時間データの記憶処理を伴わず、言い
換えれば次回の自動制御モード下で、前回の入槽開始後
から設定水位変更が生じた時間に相当する時間を経過し
ても、自動的にそこで設定水位を変更する動作は行わせ
ていない。一般に設定水位変更に関してはこれで十分で
あり、せいぜい、次回の制御モード下の自動湯張り時に
おいて用いる設定水位Ws0 に関し、上記のような学習記
憶機能を持てば足りる。しかし、既述した設定温度変更
に関しての本発明に従う処理から明らかなように、必要
に応じては、入槽開始後から出槽までの途中における設
定水位変更に関しても自動処理を図り、入槽検知後から
の設定水位変更までの経過時間データと当該変更された
設定水位データとに基づき、上記(1),(2) 式に準ずる演
算処理(上記(1) 式中のパラメータKsi を水位に関する
パラメータWsi に置き換える)の結果を記憶学習部24
に記憶させることで、次回の自動制御モード下における
入槽開始以降、所定時間経過後の自動的な設定水位変更
も行わせることができる。なお、この水位に関しての上
記(3) 式における係数Mは、本出願人の実験では3が適
当であった。入槽中に使用者が図1中、「設定水位変
更」と示されているように、それまでの設定水位Ws0
対し、水位設定手段44の操作で設定水位Ws1 への変更
操作をしたにしても、それをそのまま、次回の自動制御
モード下で使用する初期設定水位Ws0 とするよりは、そ
の変化分を上記係数に従って圧縮した方が、より実用的
な結果が得られる。
【0037】また、第1回目の入槽信号が出されてから
第1回目の出槽信号が出るまでの第1回目の入浴に関
し、計測されたその回の入浴時間tv1 は、記憶学習部2
4にすでに当該入浴時間データに相当する時間データが
記憶されていた場合には、それを旧入浴時間データtv1-
pre、今回計測された時間データtv1 を今回入浴時間デー
タtv1-now として、 tv1 =(tv1-pre ×M+tv1-now)/(N+1) なる演算式に従った演算をなし、それにより求められた
入浴時間データtv1 を、次回の制御モード下における第
1回目の入浴に関する入浴時間データtv1 として記憶学
習部24の対応するメモリ領域内に記憶し直す(旧デー
タを書き替える)が、その一方で、今回すでに記憶され
ている入浴時間tv1 に対し、α倍の時間を経過してな
お、出槽信号が発生しなかった場合には、マイコン23
を含む動作制御部22は、警報手段46から警報音を発
しさせたり、あるいは警報光を発しさせる。これは、特
に老人等の入浴中の事故に対処するもので、いつもの入
浴時間に対し、異常に長いと思われる入浴時間をマイコ
ン23が検出した場合、速やかに家族にその旨知らせ得
るようにしたものである。そのため、警報手段46は、
浴室以外の居間等に備えつけのリモコンに付属している
と良い。また、上記のαは、限定的ではないが、本出願
人の試作例では1.66とした。ただ、時間の割合としてで
はなく、所定の時間βだけ、長い時間の入浴が認められ
た時に警報を発するように構成することもできる。さら
に、上記Nの値は、実験的には9程度が適当であった。
【0038】次に、この実施例では、「A」使用者が一
旦は浴槽19から出たものの、例えば体を洗った後、再
度浴槽19内に入った第2回目の入槽以降に関しても、
上記第1回目の入槽以降におけると同じ制御を図ってい
る。すなわち、マイコン23が再度、入槽を検知する
と、ここから再び時間の計測が開始する。この時間起算
点は、図1中、「入槽(第2回目)」と記されている時
点である。そして、この後、当該第2回目の入槽以降に
おいて時間tc1 を経過した時に使用者の温度設定手段4
3の操作で第1回目の設定温度変更操作がなされると、
このときに設定され直した設定温度Ks1 に対しても、実
際の槽内湯温K1がこれを満たすように動作制御部22が
自動給湯システムの追焚き機能あるいは湯うめ機能(図
示の場合は新たな設定温度Ks1 の方が低いので、要求す
る機能は湯うめ機能)を生じさせる一方で、すでに述べ
た第1回目の入浴時の第1回目の設定温度変更時と同
様、上記 (1),(2)式に従った演算をなした結果を、当該
第2回目の入浴開始以降に関する前回経過時間データtc
1、前回設定温度データKs1 として記憶学習部24内の対
応する記憶領域内に記憶し直す。そして、この記憶デー
タ対は、次回の自動制御モード下で有効に用いられ、第
2回目の入槽検知以降、当該記憶している前回経過時間
データtc1 に相当する時間を経過する以前に、再度設定
温度の使用者による変更操作がなかった場合、当該前回
経過時間データtc1 に相当する時間を計測し終えた時
に、動作制御部22により記憶している前回設定温度デ
ータKs1 により指定される温度K1にまで、槽内湯温を制
御するのに用いられる。
【0039】また、図1中では一回しか示していない
が、第2回目の入浴中に関しても、複数i回の設定温度
変更操作の各々に対し、上述した学習記憶動作を適用す
ることができる。さらに、この第2回目の入浴に関して
も、入槽から出槽までの入浴時間tv2 が計測されてお
り、計測されたその回の入浴時間tv2 は、記憶学習部2
4にすでに当該入浴時間データに相当する時間データが
記憶されていた場合には、それを旧入浴時間データtv2-
pre、今回計測された時間データtv2 を今回入浴時間デー
タtv2-now として、 tv2 =(tv2-pre ×M+tv2-now)/(N+1) なる演算式に従った演算をなし、それにより求められた
入浴時間データtv2 を、次回の制御モード下における第
2回目の入浴に関する入浴時間データtv2 として記憶学
習部24の対応するメモリ領域内に記憶し直すと共に、
すでに記憶されている入浴時間tv2 に対し、α倍の時間
を経過するか、さらに所定時間βを越えてなお、出槽信
号が発生しなかった場合には、マイコン23を含む動作
制御部22は、警報手段46から警報音を発しさせた
り、あるいは警報光を発しさせる。そこで、nを1以上
の整数として一般化すれば、第n回目の入浴の各々に関
し、記憶学習部24に記憶されていた前回入浴時間デー
タを旧入浴時間データtvn-pre、今回計測された時間デー
タtvn を今回入浴時間データtvn-now として、上記演算
式は、 tvn =(tvn-pre ×M+tvn-now)/(N+1) ・・・・・・・・ (4) と書き替えることができる。
【0040】さらに、全部でn回の入浴の各々の回にお
いて、入槽検知後の各i回目の設定温度変更操作に関
し、上記の学習記憶動作を全て適用することができるこ
とは明らかであるが、逆にそうすると、入槽回数が多く
なったり、設定温度の変更操作が多かった場合、あるい
はまた後述するように、個人指定手段により指定し得る
個人の数を多く取った場合には、記憶学習部24に大容
量のメモリ空間を要求することになり、自動給湯システ
ムとして合理的な価格での提供が難しくなることもあ
る。そのような場合には、第1回目と最終回目の入浴に
関してのみ、経過時間データと設定温度データの対を学
習記憶するように限定したり、各回目の入浴中において
も、第1回目と最終回目の設定温度変更操作に伴う経過
時間データと設定温度データ対とをのみ、学習記憶する
ように限定することも考えられる。
【0041】これを一般的に言えば、mを3以上でn以
下の整数とし、第m−1回目の入槽に伴って上記演算式
(1),(2) により演算され、記憶された次回の自動制御モ
ードのための前回経過時間データtci、前回設定温度デー
タKsi は、全て、第m回目の入槽に伴って求値された前
回経過時間データtci、前回設定温度データKsi により書
き替え、さらに必要に応じては、jを3以上でi以下の
整数とし、第j−1回目の設定温度変更に基づき上記演
算式(1),(2) により求められ、上記記憶手段に記憶され
ている次回の自動制御モードのための前回経過時間デー
タtci、前回設定温度データKsi は、全て、第j回目の設
定温度変更に基づき上記演算式(1),(2)により求められ
た前回経過時間データtci、前回設定温度データKsi によ
り書き替えれば良いということになる。この条件に従え
ば、上記したように、第1回目に加え、最終回目の入浴
に関するデータ群をのみ記憶する場合、さらには各回の
入浴中においても第1回目に加えて最終回目の設定温度
変更操作に伴う学習結果を記憶する場合が含まれるのみ
ならず、第1回目に加え、指定された一回または複数回
の入浴に関するデータ群を記憶する場合が含まれ、さら
に、各回の入浴中においても第1回目に加え、指定され
た一回または複数回の設定温度変更操作に関し上記した
学習記憶機能を発揮する場合が含まれる。しかし、実験
によれば、第1回目目と最終回目のそれらデータを記憶
するだけでも十分実用的である。
【0042】なお、図1に示されるモデルの場合、第2
回目の入槽中に、使用者が手動追焚き操作をした場合も
例示されている。これにより当然、槽内湯温Kxも手動追
焚きを停止するまで上昇するが、これについては、特に
学習記憶しない。手動追焚きこそ、そのときどきの使用
者の好みに任せた方がより便利だからである。
【0043】しかるに、全部でn回(図示の場合2回)
に及ぶ入槽の後、「A」使用者が浴室から出る際には、
動作開始指示手段ないし「全自動」スイッチ41をもう
一度操作するか、あるいは図示していない専用の動作終
了指示手段を操作する。これにより、マイコン23を含
む動作制御部22はこの回の自動制御モードを終了す
る。この自動制御モードの終了は、本実施例の場合、個
人指定手段42の操作により、別の個人を指定する操作
がなされた時にも実行されるが、同時に再度、この新た
に指定された個人データに即しての自動制御モードに入
る。ここで、新たに指定された使用者が「B」使用者で
あるとするならば、以降、マイコン23を含む主制御装
置21は、記憶学習部24中、この「B」使用者に関す
る専用のメモリ領域をのみ有効として選択し、すでに
「A」使用者に関して述べたと同一の処理を行う。すな
わち、本発明のこの実施例では、既述した前回経過時間
データtci、前回設定温度データKsi を記憶する記憶領域
群や、設定水位データWs0、入浴時間データtvn を記憶す
る記憶領域群は、指定可能な個人の数と同じ数の複数組
設けており、各回の自動制御モードごとに、入槽信号の
発生以前における個人指定手段の選択操作により、それ
ら複数組の記憶領域群の中、対応する一組を選択する。
もちろん、上記においては「A」、「B」二者に関して
しか述べなかったが、メモリ容量の許す限り、必要とあ
らば何人分にまでも拡張可能である。
【0044】以上、本発明の望ましい実施例に即し説明
したが、例えば浴室30内に設けた温度センサ20(図
2)とか、外気温センサ(図示せず)、あるいは給水温
センサ7(図2)から得られる浴槽19の外の温度情報
に基づき、学習記憶している設定温度データ群を使用者
の操作の如何によらず、自動的に補正し、再学習させる
こともできる。このようにすれば、季節ないしは外部温
度環境の変化に対しても、使用者が意図的に設定温度を
変更する等して記憶学習部24に対し再学習を促す必要
とすることもなく、自動的に使用者の希望に近い経時的
な湯温制御を図ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によると、入浴中に浴室内に設置
されているリモコンを操作せねばならない機会が減り、
それでいて、使用者の好みに近い経時的な制御を提供す
ることができる。前回の自動制御モード下で希望の経時
的制御を指示してしまえば、特に入浴のたびごとに変更
指示をしなくても、当該前回の経時的制御に対し適当な
補正の掛かった経時的な制御を行い得る。そのため、使
用者自身が各種データを覚えている必要はなくなり、子
供や老人でも等しく、本発明の恩恵に浴することができ
る。
【0046】さらに、季節ないしは外気温の変動に対し
ても、こまめにではなく、季節あたり数回程度であって
も、使用者が任意に設定温度等を変更すれば、その変更
は少なくとも数日ないし数週間に亙っては共通に使用可
能なデータとなり得るので、結局、その季節を通じ、概
ね適当なる経時的な湯温制御を得ることができる。毎回
毎回、入浴のたびにそうしたデータ群を設定せねばなら
ない手間と比べれば、雲泥の差である。
【0047】こうしたことからして、本発明方法を適用
した自動給湯システムは、市場においても付加価値の高
い、競争力のある商品となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従い、自動給湯システムを経時的に制
御する方法の実施例を説明する説明図である。
【図2】本発明方法に適用可能な自動給湯機ないしは自
動給湯システムの一例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 給湯栓 2 切替電磁弁 3 給湯温センサ 4 給湯用熱交換器 5 バーナ 7 給水温センサ 8 流量センサ 9 比例弁 10 給湯側用の電磁弁 11 ポンプ 12 追炊き用熱交換器 13 元電磁弁 14 追炊き側用の電磁弁 15 水位センサないし圧力センサ 16 バーナ 18 槽内湯温センサ 19 浴槽 20 浴室内温度センサ 21 制御装置 22 動作制御部 23 マイクロコンピュータ 30 浴室 40 浴室内に備えられたリモートコントローラ 41 動作開始指示手段 42 個人指定手段 43 温度設定手段 44 水位設定手段 46 警報手段

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動制御モードの開始に伴い、主制御装
    置の指令の下、記憶手段に記憶されている設定温度デー
    タKs0 と設定水位データWs0 に対応する設定温度で設定
    水位にまで、浴槽内に湯を張る自動湯張り機能と、自動
    湯張り完了後も自動制御モードが終了するまで、その時
    々で設定されている設定温度を満たすように槽内湯温を
    制御する機能とを持つ自動給湯システムを上記主制御装
    置により経時的に制御する方法であって;各回の自動制
    御モードごとに、上記自動湯張り完了後、上記主制御装
    置が入槽信号の発生を検知した時点から時間の計測を開
    始し;iを1以上の整数として、上記時間計測の開始
    後、使用者により第i回目の設定温度変更操作があった
    場合、該変更操作があった時点までの経過時間と該変更
    された設定温度を検出し;該前回の自動湯張り終了の後
    に該第i回目に相当する設定温度変更があり、上記記憶
    手段に上記前回経過時間データtci、上記前回設定温度デ
    ータKsi が記憶されており、該前回経過時間データtci
    を未だ途過していない場合には、該前回経過時間データ
    tci を旧経過時間データtci-pre、該前回設定温度データ
    Ksi を旧設定温度データKsi-pre とし、 上記今回検出さ
    れた経過時間データと変更された設定温度データをそれ
    ぞれ検出時間データtci-now、変更設定温度データKsi-no
    w として、K,Lをそれぞれ1以上の整数とし、 Ksi =(Ksi-pre ×k+ Ksi-now) /(K+1), tci =(tci-pre ×L+ tci-now) /(L+1) なる演算式により求めたデータtci,Ksi を、それぞれ次
    回の自動制御モードのための上記前回経過時間データtc
    i、前回設定温度データKsi として記憶手段に記憶し直
    し;上記次回の自動制御モード下においては、上記時間
    計測の開始後、上記記憶手段に記憶している前回経過時
    間データtci により指示される時間を経過した時点で、
    上記主制御装置をして上記前回設定温度データKsi によ
    り指示される設定温度にまで、上記槽内湯温を変更する
    ように制御すること;を特徴とする自動給湯システムに
    おける経時的制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の制御方法であって;上
    記入槽信号は、使用者による入槽報知手段の操作により
    発生されること;を特徴とする自動給湯システムにおけ
    る経時的制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の制御方法であって;上
    記入槽信号は、上記浴槽内の水位を検出する水位センサ
    の水位変化の検出に基づき発生されること;を特徴とす
    る自動給湯システムにおける経時的制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載の制御方法
    であって;各回の自動制御モードごとに、上記主制御装
    置が出槽を報知する出槽信号の発生を検知した時点で、
    そのときの浴槽内水位Wxを検出し;今回の自動制御モー
    ド下において上記自動湯張り時に用いた上記設定水位デ
    ータWs0 を旧設定水位データWs0-pre とし、Mを1以上
    の整数として、 Ws0 =(Ws0-pre ×M+ Wx)/(M+1) により求められデータWs0 を、次回の制御モードのため
    の上記自動湯張り時における設定水位データWs0 として
    記憶し直すこと;を特徴とする自動給湯システムにおけ
    る経時的制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の制御方法であって;上
    記出槽信号は、使用者による出槽報知手段の操作により
    発生されること;を特徴とする浴槽内の湯温制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の制御方法であって;上
    記出槽信号は、上記浴槽内の水位を検出する水位センサ
    の水位変化の検出に基づき発生されること;を特徴とす
    る自動給湯システムにおける経時的制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6に記
    載の制御方法であって;上記自動湯張り完了後も自動制
    御モードが終了するまで、その時々で設定されている設
    定温度を満たすように槽内湯温を制御する機能は、その
    時々で与えられている設定温度に対し、槽内湯温が低い
    場合に追い焚きを行う機能であり;上記第i回目の設定
    温度変更操作は、該変更操作以前の設定温度よりも高い
    温度への変更操作に限られること;を特徴とする自動給
    湯システムにおける経時的制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の制御方法であって;上
    記自動給湯システムは、上記追い焚き機能に加え、浴槽
    内に加温しない水を供給できる湯うめ機能も有してお
    り;上記第i回目の設定温度変更操作は、該変更操作以
    前の設定温度に対し、上記変更操作以前の設定温度より
    も高い温度への変更操作に限られるに代えて、高低いず
    れの方向への変更操作も許容されること;を特徴とする
    自動給湯システムにおける経時的制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6,7また
    は8に記載の制御方法であって;nを1以上の整数とし
    て、上記自動湯張り完了後、上記主制御装置が第n回目
    の入槽信号の発生を検知するごとに時間の計測を開始
    し;iを1以上の整数として、上記第n回目の入槽に伴
    う時間計測の開始後、使用者により第i回目の設定温度
    変更操作があった場合、該変更操作があった時点までの
    経過時間と該変更された設定温度を検出し;該前回の自
    動湯張り終了の後に上記第n回目の入槽に関する時間計
    測中に上記第i回目に相当する設定温度変更があり、上
    記記憶手段に該前回経過時間データtci、上記前回設定温
    度データKsi が記憶されており、該前回経過時間データ
    tciを未だ途過していない場合には、該前回経過時間デ
    ータtci を旧経過時間データtci-pre、該前回設定温度デ
    ータKsi を旧設定温度データKsi-pre とし、 上記今回検
    出された経過時間データと変更された設定温度データを
    それぞれ検出時間データtci-now、変更設定温度データKs
    i-now として、K,Lをそれぞれ1以上の整数とし、 Ksi =(Ksi-pre ×k+ Ksi-now) /(K+1), tci =(tci-pre ×L+ tci-now) /(L+1) により求めたデータtci,Ksi を、それぞれ次回の自動制
    御モードのための上記第n回目の入槽に関する時間計測
    中における該前回経過時間データtci、前回設定温度デー
    タKsi として記憶手段に記憶し直し;上記次回の自動制
    御モード下においては、上記第n回目の入槽に伴う時間
    計測の開始後、該記憶手段に記憶している前回経過時間
    データtci により指示される時間を経過した時点で、上
    記主制御装置をして上記前回設定温度データKsi により
    指示される設定温度にまで、上記槽内湯温を変更するよ
    うに制御すること;を特徴とする自動給湯システムにお
    ける経時的制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の制御方法であって;
    mを3以上で上記n以下の整数とし、第m−1回目の入
    槽に伴って上記演算式により演算され、記憶された上記
    次回の自動制御モードのための上記前回経過時間データ
    tci、前回設定温度データKsi は、全て、第m回目の入槽
    に伴って得られた前回経過時間データtci、前回設定温度
    データKsi により書き替えること;を特徴とする自動給
    湯システムにおける経時的制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9または10に記載の制御方法であって;jを3以
    上で上記i以下の整数とし、第j−1回目の設定温度変
    更に基づき上記演算式により求められ、上記記憶手段に
    記憶されている次回の自動制御モードのための上記前回
    経過時間データtci、前回設定温度データKsi は、全て、
    第j回目の設定温度変更に基づき上記演算式により求め
    た上記前回経過時間データtci、前回設定温度データKsi
    により書き替えること;を特徴とする自動給湯システム
    における経時的制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9.10または11に記載の制御方法であって;上
    記前回経過時間データtci、上記前回設定温度データKsi
    を記憶する記憶領域群を複数組設け;上記各回の自動制
    御モードごとに、上記入槽信号の発生以前における個人
    指定手段の選択操作により、該複数組の記憶領域群の
    中、対応する一組を選択すること;を特徴とする自動給
    湯システムにおける経時的制御方法。
  13. 【請求項13】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11または12に記載の制御方法であっ
    て;nを1以上の整数として、上記自動湯張り完了後、
    上記主制御装置が第n回目の入槽信号の発生を検知する
    ごとに時間の計測を開始し、該第n回目の出槽信号の発
    生を検知するまでの各回ごとの入浴時間を計測し;該前
    回の自動湯張り終了の後に該各回ごとに前回入浴時間デ
    ータtvn が記憶されていた場合には、該前回入浴時間デ
    ータtvn を旧入浴時間データtvn-pre、上記今回計測され
    た入浴時間データを今回入浴時間データtvn-now とし、
    Nを1以上の整数として、 tvn =(tvn-pre ×N+ tvn-now) /(N+1), により求めたデータtvn を、次回の自動制御モードのた
    めの該各回ごとの該前回入浴時間データtvn として記憶
    手段に記憶し直し;かつ、該各回ごとに、上記前回入浴
    時間データtvn のα倍の時間、または該前回入浴時間デ
    ータtvn に対しβ時間を加えた時間を経過してなお、上
    記出槽信号の発生を検知しなかった場合には、上記主制
    御装置から長時間入浴警報信号を発すること;を特徴と
    する自動給湯システムにおける経時的制御方法。
JP4229384A 1992-08-06 1992-08-06 自動給湯システムにおける経時的制御方法 Expired - Fee Related JPH0820103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4229384A JPH0820103B2 (ja) 1992-08-06 1992-08-06 自動給湯システムにおける経時的制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4229384A JPH0820103B2 (ja) 1992-08-06 1992-08-06 自動給湯システムにおける経時的制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0658622A true JPH0658622A (ja) 1994-03-04
JPH0820103B2 JPH0820103B2 (ja) 1996-03-04

Family

ID=16891345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4229384A Expired - Fee Related JPH0820103B2 (ja) 1992-08-06 1992-08-06 自動給湯システムにおける経時的制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0820103B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145089A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Denso Corp 給湯装置
JP2020134016A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 株式会社ノーリツ 風呂装置
CN115143644A (zh) * 2021-03-31 2022-10-04 青岛经济技术开发区海尔热水器有限公司 热水器控制方法及电子设备

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105115164B (zh) * 2015-09-02 2018-06-08 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 用户用水洗浴行为习惯的分析方法、装置和系统

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145089A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Denso Corp 給湯装置
JP2020134016A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 株式会社ノーリツ 風呂装置
CN115143644A (zh) * 2021-03-31 2022-10-04 青岛经济技术开发区海尔热水器有限公司 热水器控制方法及电子设备
CN115143644B (zh) * 2021-03-31 2024-01-05 青岛经济技术开发区海尔热水器有限公司 热水器控制方法及电子设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0820103B2 (ja) 1996-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0658622A (ja) 自動給湯システムにおける経時的制御方法
JPH0814415B2 (ja) 遠隔操作型自動給湯システム
JPH0814426B2 (ja) 浴槽内の湯温制御方法
JP3776986B2 (ja) 風呂釜の追い焚き制御装置
JPH08166163A (ja) 給湯器付風呂釜
JPH03251655A (ja) 自動風呂釜およびその湯温制御方法
JP2510100B2 (ja) 遠隔操作型自動給湯システム
JP3680355B2 (ja) 自動風呂装置
JP2515068B2 (ja) 給湯器の制御装置
JP3811533B2 (ja) 風呂釜の追い焚き制御装置
JP2609947B2 (ja) 浴槽内の湯の保温方法
JP2515069B2 (ja) 給湯器の制御装置
JP3050905B2 (ja) ガス給湯器などにおける湯温制御方法
JP3073704B2 (ja) 給湯装置
JPH02290457A (ja) 風呂装置
JPH04359746A (ja) 浴槽内への注湯温度制御方法
JP3811534B2 (ja) 風呂釜の追い焚き制御装置
JP3073702B2 (ja) 給湯装置
JPH04288444A (ja) 自動風呂装置
JP3331155B2 (ja) 給湯装置
JPH04148155A (ja) ガス給湯器などにおける湯温制御方法
JP2659447B2 (ja) 浴槽用湯張装置
JPH04316956A (ja) 給湯器の制御装置
JPH1123055A (ja) フロ追焚装置
JPH0468259A (ja) 浴槽内の湯の保温方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960820

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees