JPH0657823B2 - 再剥離性粘着体及びその製造方法 - Google Patents
再剥離性粘着体及びその製造方法Info
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- JPH0657823B2 JPH0657823B2 JP61123462A JP12346286A JPH0657823B2 JP H0657823 B2 JPH0657823 B2 JP H0657823B2 JP 61123462 A JP61123462 A JP 61123462A JP 12346286 A JP12346286 A JP 12346286A JP H0657823 B2 JPH0657823 B2 JP H0657823B2
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- adhesive
- meth
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の属する技術分野] 本発明は再剥離性粘着体及びその製造方法に関し、更に
詳しくは、該粘着体の粘着成分である粘着性微小物を、
被着体に対して線接着させることができると共に、吸盤
効果により被着体に付着させることができるために、よ
り優れた接着性と再剥離性を有する再剥離性粘着体及び
その製造方法に関する。
詳しくは、該粘着体の粘着成分である粘着性微小物を、
被着体に対して線接着させることができると共に、吸盤
効果により被着体に付着させることができるために、よ
り優れた接着性と再剥離性を有する再剥離性粘着体及び
その製造方法に関する。
[本発明の技術的背景] 粘着テープ又は粘着シートに用いられる常温・常態で感
圧的に接着し得る粘着剤が持つべき重要な特性として
は、初期タック、接着力及び凝集力が挙げられる。しか
も、これらのバランスが良好に保たれていなければ優れ
た粘着剤が得られないことも知られている。
圧的に接着し得る粘着剤が持つべき重要な特性として
は、初期タック、接着力及び凝集力が挙げられる。しか
も、これらのバランスが良好に保たれていなければ優れ
た粘着剤が得られないことも知られている。
ここで、初期タックとは、粘着剤が被着体に接触すると
同時に発現される初期粘着力を意味する。このタックの
値が高いほど、粘着剤としては好ましい。初期粘着力を
好ましく高く発現させるためには、粘着剤はより短時間
のうちにより軽い圧力で広く被着体と接する面積を増大
させる必要がある。
同時に発現される初期粘着力を意味する。このタックの
値が高いほど、粘着剤としては好ましい。初期粘着力を
好ましく高く発現させるためには、粘着剤はより短時間
のうちにより軽い圧力で広く被着体と接する面積を増大
させる必要がある。
接着力とは、粘着剤が被着体に接触してから少なくとも
数秒後に粘着剤を塗布した粘着テープ、粘着シートを引
き剥す時点で観測される特性である。一般的に接着力
は、粘着剤の被着体に対する接触面積が大きい程大き
く、また粘着剤の粘弾性的性質によってもその大小は変
化する。
数秒後に粘着剤を塗布した粘着テープ、粘着シートを引
き剥す時点で観測される特性である。一般的に接着力
は、粘着剤の被着体に対する接触面積が大きい程大き
く、また粘着剤の粘弾性的性質によってもその大小は変
化する。
凝集力とは、粘着剤を被着体から引き剥す際に、糸を引
いて被着体に粘着剤の残留が生じないようにするために
要求される、粘着剤自体の凝集性を意味する。多くの場
合は、粘着剤の粘度を測定することにより、その粘着剤
の凝集力を知ることができる。糸引きを起こさない粘度
として、通常の引き剥し速度では常温で1×106ポイ
ズ以上であれば、この条件を満足することが知られてい
る。
いて被着体に粘着剤の残留が生じないようにするために
要求される、粘着剤自体の凝集性を意味する。多くの場
合は、粘着剤の粘度を測定することにより、その粘着剤
の凝集力を知ることができる。糸引きを起こさない粘度
として、通常の引き剥し速度では常温で1×106ポイ
ズ以上であれば、この条件を満足することが知られてい
る。
一方、被着体に粘着剤が残留しないためには、粘着剤の
基材に対する接着力が、被着体に対する接着力よりも常
に大でなければならない。このため、粘着剤が基材中に
根をおろした状態、所謂、アンカー効果を粘着剤に発現
せしめる工夫がしばしば行なわれている。また化学結合
により、基材分子と接着剤分子を結合させる場合もあ
る。
基材に対する接着力が、被着体に対する接着力よりも常
に大でなければならない。このため、粘着剤が基材中に
根をおろした状態、所謂、アンカー効果を粘着剤に発現
せしめる工夫がしばしば行なわれている。また化学結合
により、基材分子と接着剤分子を結合させる場合もあ
る。
以上のように、より強固に粘着し、粘着剤を被着体に残
留させずに引き剥すことが可能な再剥離性粘着剤に必要
な特質としては、高い初期タック(初期粘着性)、粘着
シートを必要に応じて被着体に接着維持するための接着
力、引き剥す際に粘着剤が糸引きを起こしたり被着体に
残留しないための凝集力及び粘着剤の基材に対する接着
力が被着体に対する接着力より充分に大きいことの4点
が挙げられる。
留させずに引き剥すことが可能な再剥離性粘着剤に必要
な特質としては、高い初期タック(初期粘着性)、粘着
シートを必要に応じて被着体に接着維持するための接着
力、引き剥す際に粘着剤が糸引きを起こしたり被着体に
残留しないための凝集力及び粘着剤の基材に対する接着
力が被着体に対する接着力より充分に大きいことの4点
が挙げられる。
[従来の技術とその問題点] 初期粘着性、接着性及び再剥離性なる特性を粘着剤に同
時に保有させるようにするためには、先に述べた要件を
バランス良く満たす必要がある。
時に保有させるようにするためには、先に述べた要件を
バランス良く満たす必要がある。
特開昭50−2736号公報には水乳化性のアルキルア
クリレートエステル類とナトリウムアクリレート等の水
可溶性のイオン性ビニルモノマーを用いた共重合体より
なる粘着性微小球を、該微小球の一部が表面に露出する
ように結合剤で基材上に結合した構造体が開示されてい
る。該公報では粘着性微小球の使用により、粘着・接着
・再剥離の一連の良好な機能が実現されると開示されて
おり、結合剤と粘着性微小球とを化学結合させる必要は
全くないと述べられている。即ち、その理由について
は、物理的ソケット効果により、粘着剤の被着体への転
移が有効に防止されるからであると説明されている。
クリレートエステル類とナトリウムアクリレート等の水
可溶性のイオン性ビニルモノマーを用いた共重合体より
なる粘着性微小球を、該微小球の一部が表面に露出する
ように結合剤で基材上に結合した構造体が開示されてい
る。該公報では粘着性微小球の使用により、粘着・接着
・再剥離の一連の良好な機能が実現されると開示されて
おり、結合剤と粘着性微小球とを化学結合させる必要は
全くないと述べられている。即ち、その理由について
は、物理的ソケット効果により、粘着剤の被着体への転
移が有効に防止されるからであると説明されている。
また、実公昭57−57394号公報には、基材の表面
に結合剤層を介して、略半円球状の粘着性微小粒子が、
その曲面を上にして付着されている粘着体が開示されて
いる。
に結合剤層を介して、略半円球状の粘着性微小粒子が、
その曲面を上にして付着されている粘着体が開示されて
いる。
更に、実開昭59−133641号公報には、基材シー
トの一面に、電離放射線硬化型粘着剤組成物が、電離放
射線照射により架橋された粘着剤層が巾5μ〜10mmの
線状もしくは直径5μ〜10mmの点状に設けた粘着シー
トが提案されている。
トの一面に、電離放射線硬化型粘着剤組成物が、電離放
射線照射により架橋された粘着剤層が巾5μ〜10mmの
線状もしくは直径5μ〜10mmの点状に設けた粘着シー
トが提案されている。
以上に列挙した先行技術に係る粘着体は、いずれも被着
体との接触面において粘着剤を微小な球面状態として保
持することにより再剥離性を付与しているものであり、
すなわち、いずれの粘着体においても、粘着体(微小
球)と被着体を点接着させることにより、再剥離性が高
められている。したがって、単に粘着剤を微小な球面状
態として保持することによる点接着効果のみでは、接着
力を維持していく上からも、これ以上の再剥離性の向上
は期待できない。
体との接触面において粘着剤を微小な球面状態として保
持することにより再剥離性を付与しているものであり、
すなわち、いずれの粘着体においても、粘着体(微小
球)と被着体を点接着させることにより、再剥離性が高
められている。したがって、単に粘着剤を微小な球面状
態として保持することによる点接着効果のみでは、接着
力を維持していく上からも、これ以上の再剥離性の向上
は期待できない。
[発明の目的] 本発明は、初期粘着性、接着性、接着保持性及び再剥離
性が優れており、特に被着体に対して線接着させること
ができ、また吸盤効果により被着体に付着させることが
できることから、優れた接着性を維持したまま、より優
れた再剥離性を有する再剥離性粘着体及びその製造方法
の提供を目的とする。
性が優れており、特に被着体に対して線接着させること
ができ、また吸盤効果により被着体に付着させることが
できることから、優れた接着性を維持したまま、より優
れた再剥離性を有する再剥離性粘着体及びその製造方法
の提供を目的とする。
[発明の概要] 本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意研究を行
った結果、下記の点に着目して本発明を完成するに到っ
た。
った結果、下記の点に着目して本発明を完成するに到っ
た。
従来の再剥離性粘着体においては、例えば粘着剤である
微小球と被着体を点接着させることにより、さらには、
該粘着剤の凝集力を高めることにより、粘着体に再剥離
性を付与している。しかしながら、このように再剥離性
の向上のみに主眼を置いて粘着体を調製した場合は、該
粘着体の初期粘着力や粘着力(接着保持性)の満足する
ものが得られない。また、一方、初期粘着力等を向上さ
せる目的で、微小球を構成するポリマーの合成条件をコ
ントロールしたり、該ポリマーのモノマー組成を変える
ことにより高粘度性微小球を形成したり、微小球の数を
増加させたりして被着体に対する接触角度を大きくする
ことにより、確かに初期粘着力を向上させることはでき
るが、反対に再剥離性が低下してしまう。したがって、
従来の粘着性の微小物等を設けた粘着体では、充分に満
足できるような初期粘着性や粘着力及び再剥離性をバラ
ンスよく付与することができないのである。これに対し
て本発明の再剥離性粘着体は、粘着剤である微小物が凹
形状、すなわち、微小物が被着体に付着する部分の凹み
を有するものである。このように粘着性微小物を凹形状
であることから、該微小物を被着体に体してその凹みの
周縁部で線接着させることができる。したがって、点接
着の場合に比べて被着体に対する接触面積を増大させら
れることから、充分な初期粘着性等を付与することがで
きる。また、接触面積の増大に伴う再剥離性の低下の問
題も、該微小物を、エネルギー線により硬化させて形成
することにより、その凝集力を高めることで解消するこ
とができ、また、凝集力の向上に伴う初期粘着性等の低
下の問題も該微小物が有する凹みによる吸盤効果によっ
て解消することができるのである。
微小球と被着体を点接着させることにより、さらには、
該粘着剤の凝集力を高めることにより、粘着体に再剥離
性を付与している。しかしながら、このように再剥離性
の向上のみに主眼を置いて粘着体を調製した場合は、該
粘着体の初期粘着力や粘着力(接着保持性)の満足する
ものが得られない。また、一方、初期粘着力等を向上さ
せる目的で、微小球を構成するポリマーの合成条件をコ
ントロールしたり、該ポリマーのモノマー組成を変える
ことにより高粘度性微小球を形成したり、微小球の数を
増加させたりして被着体に対する接触角度を大きくする
ことにより、確かに初期粘着力を向上させることはでき
るが、反対に再剥離性が低下してしまう。したがって、
従来の粘着性の微小物等を設けた粘着体では、充分に満
足できるような初期粘着性や粘着力及び再剥離性をバラ
ンスよく付与することができないのである。これに対し
て本発明の再剥離性粘着体は、粘着剤である微小物が凹
形状、すなわち、微小物が被着体に付着する部分の凹み
を有するものである。このように粘着性微小物を凹形状
であることから、該微小物を被着体に体してその凹みの
周縁部で線接着させることができる。したがって、点接
着の場合に比べて被着体に対する接触面積を増大させら
れることから、充分な初期粘着性等を付与することがで
きる。また、接触面積の増大に伴う再剥離性の低下の問
題も、該微小物を、エネルギー線により硬化させて形成
することにより、その凝集力を高めることで解消するこ
とができ、また、凝集力の向上に伴う初期粘着性等の低
下の問題も該微小物が有する凹みによる吸盤効果によっ
て解消することができるのである。
すなわち本発明は、基材の少なくとも一面に、エネルギ
ー線硬化型粘着剤の硬化物からなり、その形状が凹形状
である複数の粘着性微小物が形成されていることを特徴
とする再剥離性粘着体及びその製造方法に関する。
ー線硬化型粘着剤の硬化物からなり、その形状が凹形状
である複数の粘着性微小物が形成されていることを特徴
とする再剥離性粘着体及びその製造方法に関する。
以下、明細書に添付した図面に基づいて本発明を説明す
る。
る。
本発明の粘着体に基材として適用が可能なものとして
は、例えば、紙、布、不織布等の繊維状基材に加えて、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、酢酸セルロース、ポリカーボネート、セロハ
ン、ポリフッ化ビニリデンのシートもしくはフィルム等
の滑沢なフィルムやシート又はそれら相互の複合剤を挙
げることができる。これらの基材の形状は特に制限され
ず、シート状又はテープ状等にして使用することができ
る。
は、例えば、紙、布、不織布等の繊維状基材に加えて、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、酢酸セルロース、ポリカーボネート、セロハ
ン、ポリフッ化ビニリデンのシートもしくはフィルム等
の滑沢なフィルムやシート又はそれら相互の複合剤を挙
げることができる。これらの基材の形状は特に制限され
ず、シート状又はテープ状等にして使用することができ
る。
このような基材上にエネルギー線硬化型粘着剤の硬化物
からなる凹形状の粘着性微小物を形成するが、この場合
に、基材と該微小物の間に皮膜形成能を有する高分子化
合物からなる下塗り剤層を設けることができる。この下
塗り剤層は、例えば基材がプラスチック基材のように、
その表面が平滑で通気性のない基材の場合には特に設け
る必要はないが、基材と粘着性微小物の間の投錨効果を
向上させるためには、設ける方が好ましい。また、基材
が紙などの多孔質で通気性の良い基材の場合は、粘着剤
の有機溶媒溶液を塗布した場合に、該溶液が基材にしみ
込んでしまったり、基材の裏側からも乾燥してしまうた
めに目的とする凹形状の粘着性微小物を形成できないこ
とから、目止め効果及び通気性防止の目的で下塗り剤層
を設ける方が本発明の目的を達成する上で好ましい。
からなる凹形状の粘着性微小物を形成するが、この場合
に、基材と該微小物の間に皮膜形成能を有する高分子化
合物からなる下塗り剤層を設けることができる。この下
塗り剤層は、例えば基材がプラスチック基材のように、
その表面が平滑で通気性のない基材の場合には特に設け
る必要はないが、基材と粘着性微小物の間の投錨効果を
向上させるためには、設ける方が好ましい。また、基材
が紙などの多孔質で通気性の良い基材の場合は、粘着剤
の有機溶媒溶液を塗布した場合に、該溶液が基材にしみ
込んでしまったり、基材の裏側からも乾燥してしまうた
めに目的とする凹形状の粘着性微小物を形成できないこ
とから、目止め効果及び通気性防止の目的で下塗り剤層
を設ける方が本発明の目的を達成する上で好ましい。
このような基材に形成する下塗り剤を構成する皮膜形成
能を有する高分子化合物としては、例えば、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重
合体、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙
げることができ、これらは1種以上で使用することがで
きる。また上記の高分子化合物は、有機溶媒に可溶であ
るものが、塗布作業が容易であることから好ましい。ま
た、下塗り剤中には、亜鉛華、チタン白、シリカ、炭酸
カルシウム、クレー、銅白及び酸化マグネシウム等の無
機顔料や耐水性付与剤、安定剤、バリヤー性向上剤、ブ
ロッキング防止剤、染料等を添加することができる。
能を有する高分子化合物としては、例えば、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重
合体、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、アミノ樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を挙
げることができ、これらは1種以上で使用することがで
きる。また上記の高分子化合物は、有機溶媒に可溶であ
るものが、塗布作業が容易であることから好ましい。ま
た、下塗り剤中には、亜鉛華、チタン白、シリカ、炭酸
カルシウム、クレー、銅白及び酸化マグネシウム等の無
機顔料や耐水性付与剤、安定剤、バリヤー性向上剤、ブ
ロッキング防止剤、染料等を添加することができる。
下塗り剤層は、下塗り剤を有機溶媒中に加え、混練・溶
解したのち、基材の少なくとも一面に塗布することによ
って形成することができる。
解したのち、基材の少なくとも一面に塗布することによ
って形成することができる。
ここで使用する有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類を挙げることができる。また、これ
らのエステル類にメチルアルコール、ブチルアルコール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、
ミネラルスピリッツ、トルエン、キシレン等の脂肪族お
よび芳香族炭化水素類等の有機溶媒を1種以上混合して
使用することができる。
チル等のエステル類を挙げることができる。また、これ
らのエステル類にメチルアルコール、ブチルアルコール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、
ミネラルスピリッツ、トルエン、キシレン等の脂肪族お
よび芳香族炭化水素類等の有機溶媒を1種以上混合して
使用することができる。
混練・溶解は、下塗り剤を有機溶媒に投入後、ボールミ
ル、サンドミルまたは三本ロール等によって行うことが
できる。
ル、サンドミルまたは三本ロール等によって行うことが
できる。
この場合において、ボールミルまたはサンドミルを用い
た場合は、下塗り剤溶液中の総固形分濃度を30重量%
程度に調節し、三本ロールの場合はそれ以上にすること
が練り効果を向上させるために好ましい。また、得られ
た下塗り剤は、その標準粘度が1〜1000cP(20
℃、総固形分濃度30重量%)であることが好ましい。
た場合は、下塗り剤溶液中の総固形分濃度を30重量%
程度に調節し、三本ロールの場合はそれ以上にすること
が練り効果を向上させるために好ましい。また、得られ
た下塗り剤は、その標準粘度が1〜1000cP(20
℃、総固形分濃度30重量%)であることが好ましい。
次いで、このようにして得られた下塗り剤溶液を上記し
た基材の少なくとも一面に塗布し、下塗り剤層を形成す
る。
た基材の少なくとも一面に塗布し、下塗り剤層を形成す
る。
下塗り剤の基材への塗布は、例えば、グラビアコータ
ー、メアバー、ロールコーター、エアナイフコーター等
により行うことができる。
ー、メアバー、ロールコーター、エアナイフコーター等
により行うことができる。
この場合の下塗り剤層の厚さは、0.5μ以上、好まし
くは1〜5μがよい。
くは1〜5μがよい。
このようにして下塗り剤層を形成したのち、50〜12
0℃で20〜300秒乾燥を行う。
0℃で20〜300秒乾燥を行う。
次いで、基材上にそのまま、または上記のようにして設
けた下塗り剤層上に、エネルギー線硬化型粘着剤を塗布
する。ここで使用する該粘着剤は、アルキル(メタ)ア
クリレートを主構成単位とする側鎖に不飽和結合を有す
るエネルギー線硬化型の共重合体からなるものである。
また、このアルキル(メタ)アクリレートは、そのホモ
ポリマーのガラス転移点が−10℃以下であるものが好
ましい。このようなアルキル(メタ)アクリレートとし
ては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)
アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ア
ミル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリ
レート等のアルキルアクリレート又はアルキルメタクリ
レートを挙げることができ、これらは1種以上で使用す
ることができる。また、共重合体の他の構成成分として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、クロトン酸、アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアク
リレート、アクリロニトリル、スチレン、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これ
らは1種以上で使用することができる。
けた下塗り剤層上に、エネルギー線硬化型粘着剤を塗布
する。ここで使用する該粘着剤は、アルキル(メタ)ア
クリレートを主構成単位とする側鎖に不飽和結合を有す
るエネルギー線硬化型の共重合体からなるものである。
また、このアルキル(メタ)アクリレートは、そのホモ
ポリマーのガラス転移点が−10℃以下であるものが好
ましい。このようなアルキル(メタ)アクリレートとし
ては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)
アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ア
ミル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリ
レート等のアルキルアクリレート又はアルキルメタクリ
レートを挙げることができ、これらは1種以上で使用す
ることができる。また、共重合体の他の構成成分として
は、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、クロトン酸、アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアク
リレート、アクリロニトリル、スチレン、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これ
らは1種以上で使用することができる。
このような粘着剤の主鎖を構成する共重合体は公知のも
のであり、溶液重合法、乳化重合法及び懸濁重合法など
の公知の方法で製造することができる。また、この共重
合体の側鎖に不飽和結合を導入するには、例えば、2−
エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸の共重合体中
の官能基含有単量体に、不飽和二重結合を有する官能基
含有単量体(グリシジルメタクリレート等)等を、常法
により反応せしめることによって行う。
のであり、溶液重合法、乳化重合法及び懸濁重合法など
の公知の方法で製造することができる。また、この共重
合体の側鎖に不飽和結合を導入するには、例えば、2−
エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸の共重合体中
の官能基含有単量体に、不飽和二重結合を有する官能基
含有単量体(グリシジルメタクリレート等)等を、常法
により反応せしめることによって行う。
このようにして得られたエネルギー線硬化型粘着剤を塗
布する場合は、該粘着剤の有機溶媒溶液を、各々分離し
て所望の形状の無数の微細孔が設けられている薄体もし
くは網状体を基材上に載置したのち、該薄体もしくは網
状体を介して基材上に塗布する。
布する場合は、該粘着剤の有機溶媒溶液を、各々分離し
て所望の形状の無数の微細孔が設けられている薄体もし
くは網状体を基材上に載置したのち、該薄体もしくは網
状体を介して基材上に塗布する。
粘着剤を溶解させる溶液としては、例えば、トルエン、
ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール等を挙げることができる。また、有機溶
媒溶液の粘度は、塗布作業が容易であることから、1〜
100P、好ましくは5〜50Pである。
ヘキサン、シクロヘキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、
キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール等を挙げることができる。また、有機溶
媒溶液の粘度は、塗布作業が容易であることから、1〜
100P、好ましくは5〜50Pである。
上記の薄体または網状体は、その材質や形状等は特に制
限されないが、その厚さは、約3〜300μm、好まし
くは5〜100μmである。また、薄体等に設けられて
いる微細孔は、各々分離した状態で設けられているもの
であれば、その形状等は特に制限されず、円形、楕円
形、三角形または四角形などの所望の形状にすることが
できる。この微細孔の大きさは、例えば円形の場合は、
好ましくは直径が約50〜5000μm、さらに好まし
くは約150〜1000μmである。このような薄体等
としては、例えば第1図及び第2図で示すようなものを
使用することができる。
限されないが、その厚さは、約3〜300μm、好まし
くは5〜100μmである。また、薄体等に設けられて
いる微細孔は、各々分離した状態で設けられているもの
であれば、その形状等は特に制限されず、円形、楕円
形、三角形または四角形などの所望の形状にすることが
できる。この微細孔の大きさは、例えば円形の場合は、
好ましくは直径が約50〜5000μm、さらに好まし
くは約150〜1000μmである。このような薄体等
としては、例えば第1図及び第2図で示すようなものを
使用することができる。
エネルギー線硬化型粘着剤の有機溶媒溶液(以下、「粘
着剤溶液」と略記する)の塗布は、基材上に載置された
薄体等の上から、粘着剤を流し込み過剰量の粘着剤溶液
は、こし板、スキージ、ブレード等によって除去する。
この方法以外にも刷毛塗りやスプレー塗りなどの方法に
より行うことができる。
着剤溶液」と略記する)の塗布は、基材上に載置された
薄体等の上から、粘着剤を流し込み過剰量の粘着剤溶液
は、こし板、スキージ、ブレード等によって除去する。
この方法以外にも刷毛塗りやスプレー塗りなどの方法に
より行うことができる。
このような方法により粘着剤溶液を基材上に塗布するこ
とによって、上記薄体等に設けられた微細孔の形状、数
及びその配列等に対応した塗布を行うことができる。す
なわち、粘着剤溶液を例えば第3図に示すように不規則
に複数の粘着剤溶液が点在した状態または第4図もしく
は第5図に示すように所望のパターン化した状態に塗布
することができる。なお、このようにパターン化する場
合は、薄体等に所望のパターンの微細孔を設けておく
か、または所望のパターンになるように微細孔を選択し
て塗布すればよい。また、このような粘着剤溶液の塗布
に際しては、作業全体の容易さや、所望のパターンに塗
布することが容易であることからスクリーン塗工法を適
用することが好ましい。
とによって、上記薄体等に設けられた微細孔の形状、数
及びその配列等に対応した塗布を行うことができる。す
なわち、粘着剤溶液を例えば第3図に示すように不規則
に複数の粘着剤溶液が点在した状態または第4図もしく
は第5図に示すように所望のパターン化した状態に塗布
することができる。なお、このようにパターン化する場
合は、薄体等に所望のパターンの微細孔を設けておく
か、または所望のパターンになるように微細孔を選択し
て塗布すればよい。また、このような粘着剤溶液の塗布
に際しては、作業全体の容易さや、所望のパターンに塗
布することが容易であることからスクリーン塗工法を適
用することが好ましい。
このようにして粘着剤溶液を塗布したのち、そのままの
状態で、すなわち塗布時に使用した薄体等を基材上に載
置したまま乾燥させ、有機溶媒の一部もしくは実質的に
全部を除去することにより、凹みを形成させる。この乾
燥工程の前段で粘着剤溶液を塗布し、過剰量の該溶液を
除去した場合は、例えば第6図に示すような状態であ
り、その後乾燥処理を行うことにより、第7図に示すよ
うに先端中央部が凹み、薄体の微細孔の内壁に接した部
分は特に変化せずにほぼそのままの状態を保持するとこ
ろから、その結果として先端部を凹形状に変化させるこ
とができるのである。なお第6図は、第3〜第5図で示
す粘着剤溶液を塗布後の基材の長手方向もしくは幅方向
の断面図であり、第7図は、乾燥後の第6図と同様の基
材の断面図である。
状態で、すなわち塗布時に使用した薄体等を基材上に載
置したまま乾燥させ、有機溶媒の一部もしくは実質的に
全部を除去することにより、凹みを形成させる。この乾
燥工程の前段で粘着剤溶液を塗布し、過剰量の該溶液を
除去した場合は、例えば第6図に示すような状態であ
り、その後乾燥処理を行うことにより、第7図に示すよ
うに先端中央部が凹み、薄体の微細孔の内壁に接した部
分は特に変化せずにほぼそのままの状態を保持するとこ
ろから、その結果として先端部を凹形状に変化させるこ
とができるのである。なお第6図は、第3〜第5図で示
す粘着剤溶液を塗布後の基材の長手方向もしくは幅方向
の断面図であり、第7図は、乾燥後の第6図と同様の基
材の断面図である。
こ場合の乾燥処理は、粘着剤溶液の有機溶媒の一部もし
くは実質的に全部が除去されるまで行う。その乾燥方法
及び条件は、特に制限されないが、好ましくは10〜1
30℃の温度下で、第7図で示すように凹形状を形成さ
せると共に、該凹形状を、後述するエネルギー線照射に
よる硬化工程に至るまで保持できる程度、例えば、薄体
等を取り除く際に、該薄体等の微細孔の内壁との移動・
接触により該凹形状の微小物に破損や変形等が、及び/
又は該薄体等を取り除いたのちに乾燥不十分により該凹
形状の微小物が流動変形を生じることがない程度まで有
機溶媒を除去することが好ましい。
くは実質的に全部が除去されるまで行う。その乾燥方法
及び条件は、特に制限されないが、好ましくは10〜1
30℃の温度下で、第7図で示すように凹形状を形成さ
せると共に、該凹形状を、後述するエネルギー線照射に
よる硬化工程に至るまで保持できる程度、例えば、薄体
等を取り除く際に、該薄体等の微細孔の内壁との移動・
接触により該凹形状の微小物に破損や変形等が、及び/
又は該薄体等を取り除いたのちに乾燥不十分により該凹
形状の微小物が流動変形を生じることがない程度まで有
機溶媒を除去することが好ましい。
このようにして基材上に粘着剤を塗布し、凹みを形成し
たのち、塗布時に使用した薄体または網状体を取り除
き、次いでエネルギー線を照射して、該粘着剤を硬化さ
せる。なお、この場合に、薄体等を取り除いたのちに、
必要に応じて、再び乾燥処理を行うこともできる。粘着
剤の硬化に使用するエネルギー線としては、紫外線、電
子線、γ線などを挙げることができるが、これらの中で
も紫外線が好ましい。エネルギー線として紫外線を使用
する場合は、その波長は、100〜400nm、好ましく
は300〜380nmである。照射時間等の照射条件は、
紫外線の波長や照射位置等によって適宜決定することが
できる。例えば、80W/cmの水銀ランプで波長約35
0nmの紫外線を、粘着体の垂直方向約10cmの位置から
照射する場合は、約3〜10秒間行う。なお、硬化時に
紫外線を使用する場合には、必要に応じて粘着剤溶液中
に増感剤を添加することもできる。
たのち、塗布時に使用した薄体または網状体を取り除
き、次いでエネルギー線を照射して、該粘着剤を硬化さ
せる。なお、この場合に、薄体等を取り除いたのちに、
必要に応じて、再び乾燥処理を行うこともできる。粘着
剤の硬化に使用するエネルギー線としては、紫外線、電
子線、γ線などを挙げることができるが、これらの中で
も紫外線が好ましい。エネルギー線として紫外線を使用
する場合は、その波長は、100〜400nm、好ましく
は300〜380nmである。照射時間等の照射条件は、
紫外線の波長や照射位置等によって適宜決定することが
できる。例えば、80W/cmの水銀ランプで波長約35
0nmの紫外線を、粘着体の垂直方向約10cmの位置から
照射する場合は、約3〜10秒間行う。なお、硬化時に
紫外線を使用する場合には、必要に応じて粘着剤溶液中
に増感剤を添加することもできる。
以上のようにして本発明の再剥離性粘着体を得ることが
できるが、この粘着体における凹形状の粘着性微小物
は、その平面形状は前述したとおり微細孔の形状に対応
して形成され、例えば第8図で示されるような所望の形
状にすることができ、その断面形状は、吸盤効果を発揮
できる程度の凹みが形成されていればよく、例えば第8
図で示すような形状にすることができる。ただし、この
ような粘着性微小物は、粘着体を被着体に接着させた場
合に、第8図で示す該微小物7の凹み周縁部8の全体
を、均一な状態で被着体に密着させられることが必要で
ある。該微小物7の凹み周縁部8の一部に欠落やへこみ
等がある場合は、該微小物を被着体に密着させることが
できず、その結果として本発明の再剥離性粘着体の重要
な特徴である吸盤効果を得ることができない。
できるが、この粘着体における凹形状の粘着性微小物
は、その平面形状は前述したとおり微細孔の形状に対応
して形成され、例えば第8図で示されるような所望の形
状にすることができ、その断面形状は、吸盤効果を発揮
できる程度の凹みが形成されていればよく、例えば第8
図で示すような形状にすることができる。ただし、この
ような粘着性微小物は、粘着体を被着体に接着させた場
合に、第8図で示す該微小物7の凹み周縁部8の全体
を、均一な状態で被着体に密着させられることが必要で
ある。該微小物7の凹み周縁部8の一部に欠落やへこみ
等がある場合は、該微小物を被着体に密着させることが
できず、その結果として本発明の再剥離性粘着体の重要
な特徴である吸盤効果を得ることができない。
[発明の実施例] 以下、実施例を掲げ本発明をさらに詳細に説明する。な
お、実施例中、「部」は全て「重量部」を表す。
お、実施例中、「部」は全て「重量部」を表す。
実施例1 温度計、変速機付攪拌器、窒素導入管、滴下漏斗及び還
流冷却管を備えた1の反応容器中に、2−エチルヘキ
シルアクリレート98部、アクリル酸2部、ラウリル硫
酸ナトリウム2部、ラウリルメルカプタン0.1部及び
イオン交換水150部を添加した。次いで容器内を窒素
ガスで置換したのち、一定量の窒素気流下において、攪
拌しながら加熱した。その後、系内の温度が70℃に到
達した時点で、亜硫酸カリウム0.5部を滴下し、5時
間反応せしめた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液
中に空気を送り込みながら、さらにグリシジルメタクリ
レート0.2部及びトリエチルアミン1部を添加した。
その後、10分間攪拌したのち、90℃まで昇温せし
め、さらにこの温度を保持しながら10時間反応せしめ
た。次いで、反応生成物を分離し、乾燥したのち、トル
エンに溶解させ粘度を15Pに調節し、さらに増感剤と
してイルガキュアー651(日本チバガイギー社製)3
部を添加し、紫外線硬化型の粘着剤溶液を得た。
流冷却管を備えた1の反応容器中に、2−エチルヘキ
シルアクリレート98部、アクリル酸2部、ラウリル硫
酸ナトリウム2部、ラウリルメルカプタン0.1部及び
イオン交換水150部を添加した。次いで容器内を窒素
ガスで置換したのち、一定量の窒素気流下において、攪
拌しながら加熱した。その後、系内の温度が70℃に到
達した時点で、亜硫酸カリウム0.5部を滴下し、5時
間反応せしめた。反応終了後、室温まで冷却し、反応液
中に空気を送り込みながら、さらにグリシジルメタクリ
レート0.2部及びトリエチルアミン1部を添加した。
その後、10分間攪拌したのち、90℃まで昇温せし
め、さらにこの温度を保持しながら10時間反応せしめ
た。次いで、反応生成物を分離し、乾燥したのち、トル
エンに溶解させ粘度を15Pに調節し、さらに増感剤と
してイルガキュアー651(日本チバガイギー社製)3
部を添加し、紫外線硬化型の粘着剤溶液を得た。
得られた粘着剤溶液を直径300μmの円形に打ち抜い
たエンドレススクリーンを介して、予めポリ塩化ビニリ
デンで表面を下塗り処理した紙に、第4図で示すような
状態に、平均直径約200〜300μmの円形状で、厚
さが3〜15μmになるように塗布し、約100℃で1
分間乾燥した。その後、粘着剤の塗布面に対して、垂直
方向10cmの距離から、高圧水銀ランプで80w/cmの
エネルギーを与えるように照射して、シート状の再剥離
性粘着体を得た。
たエンドレススクリーンを介して、予めポリ塩化ビニリ
デンで表面を下塗り処理した紙に、第4図で示すような
状態に、平均直径約200〜300μmの円形状で、厚
さが3〜15μmになるように塗布し、約100℃で1
分間乾燥した。その後、粘着剤の塗布面に対して、垂直
方向10cmの距離から、高圧水銀ランプで80w/cmの
エネルギーを与えるように照射して、シート状の再剥離
性粘着体を得た。
実施例2 実施例1と同様の反応容器中に、2−エチルヘキシルア
クリレート99部、アクリル酸1部、ベンゾイルペルオ
キシド0.5部及び酢酸エチル300部を添加した。次
いで、容器内を窒素ガスで置換したのち、一定量の窒素
ガス気流下において攪拌しながら60℃で10時間加熱
して反応せしめた。反応終了後、室温まで冷却し、次い
で、該反応液中に、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トと1,6−ヘキサンジイソシアネートの等モルの反応
生成物を、上記反応時に使用したアクリル酸の1モルに
対して1/2モル添加したのち、70℃で10時間反応さ
せ、反応終了後に増感剤としてイルガキュアー651、
3部を添加し紫外線硬化型粘着剤の溶液を得た。この溶
液の粘度は25Pであった。
クリレート99部、アクリル酸1部、ベンゾイルペルオ
キシド0.5部及び酢酸エチル300部を添加した。次
いで、容器内を窒素ガスで置換したのち、一定量の窒素
ガス気流下において攪拌しながら60℃で10時間加熱
して反応せしめた。反応終了後、室温まで冷却し、次い
で、該反応液中に、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
トと1,6−ヘキサンジイソシアネートの等モルの反応
生成物を、上記反応時に使用したアクリル酸の1モルに
対して1/2モル添加したのち、70℃で10時間反応さ
せ、反応終了後に増感剤としてイルガキュアー651、
3部を添加し紫外線硬化型粘着剤の溶液を得た。この溶
液の粘度は25Pであった。
得られた粘着剤を使用して、実施例1と同様にして、シ
ート状の再剥離性粘着体を得た。なお、実施例1及び2
で得られた粘着体には、凹形状の粘着性微小物が形成さ
れていることを顕微鏡で確認した。
ート状の再剥離性粘着体を得た。なお、実施例1及び2
で得られた粘着体には、凹形状の粘着性微小物が形成さ
れていることを顕微鏡で確認した。
次いで実施例1及び2で得られた粘着シートを巾25mm
に裁断したあと、湿式ジアゾコピー用紙に5kgのロール
にて1往復圧着し、1時間後、10cm/minの剥離速度で
180度の方向に引剥したところ、コピー用紙の紙ム
ケ、および粘着剤残留は認められなかった。なお、この
時に剥離強度は、実施例1で得られた粘着シートは、1
80g/25mmであり、実施例2で得られた粘着シート
は、150g/25mmであった。また、この粘着体は、
優れた接着性を示した。
に裁断したあと、湿式ジアゾコピー用紙に5kgのロール
にて1往復圧着し、1時間後、10cm/minの剥離速度で
180度の方向に引剥したところ、コピー用紙の紙ム
ケ、および粘着剤残留は認められなかった。なお、この
時に剥離強度は、実施例1で得られた粘着シートは、1
80g/25mmであり、実施例2で得られた粘着シート
は、150g/25mmであった。また、この粘着体は、
優れた接着性を示した。
比較例 実施例1と同様の反応容器中に2−エチルヘキシルアク
リレート98部、アクリル酸2部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム2部、ベンゾイルペルオキシド0.5部及びイオン
交換水150部を添加した。
リレート98部、アクリル酸2部、ラウリル硫酸ナトリ
ウム2部、ベンゾイルペルオキシド0.5部及びイオン
交換水150部を添加した。
次いで、容器内を窒素ガスで置換した後、一定量の窒素
気流下において攪拌しながら70℃に加熱し、20時間
反応せしめた。その後80℃に昇温し、2時間保った。
気流下において攪拌しながら70℃に加熱し、20時間
反応せしめた。その後80℃に昇温し、2時間保った。
得られた粘着剤をトルエン/メチルエチルケトン(1:
1)の混合液に分散し、固形分に対しニトロセルロース
を30部添加して粘着液を調製した。この粘着液を厚さ
100μmの上質紙に塗布乾燥し、シート状の粘着体を
得た。
1)の混合液に分散し、固形分に対しニトロセルロース
を30部添加して粘着液を調製した。この粘着液を厚さ
100μmの上質紙に塗布乾燥し、シート状の粘着体を
得た。
得られた粘着シートを使用し、実施例と同様の評価試験
を行った。その結果、コピー用紙は全面にわたって紙ム
ケが生じ、粘着剤の残留も認められた。また、この時の
剥離強度は、250g/25mmであった。
を行った。その結果、コピー用紙は全面にわたって紙ム
ケが生じ、粘着剤の残留も認められた。また、この時の
剥離強度は、250g/25mmであった。
[発明の効果] 以上に説明したとおり本発明の再剥離性粘着体は、粘着
成分である粘着性微小物が、例えば第8図及び第9図に
示すような凹形状であることから、該微小粒子を凹みの
周縁部で被着体に線接着させることができるだけでな
く、該微小粒子の凹みが吸盤効果を発揮することによ
り、被着体に付着させることができる。
成分である粘着性微小物が、例えば第8図及び第9図に
示すような凹形状であることから、該微小粒子を凹みの
周縁部で被着体に線接着させることができるだけでな
く、該微小粒子の凹みが吸盤効果を発揮することによ
り、被着体に付着させることができる。
したがって、このような線接着効果と吸盤効果の2つの
効果により、従来公知の再剥離性被着体に比べて、同程
度の又はそれ以上の接着性を維持したまま、より優れた
再剥離性を有するものである。
効果により、従来公知の再剥離性被着体に比べて、同程
度の又はそれ以上の接着性を維持したまま、より優れた
再剥離性を有するものである。
また、本発明の粘着体は、基材上に必要に応じて下塗り
剤を塗布し、次いでエネルギー線硬化型粘着剤を塗布し
たのち、エネルギー線を照射するだけで製造することが
できるものであり、その製造方法は極めて簡便である。
剤を塗布し、次いでエネルギー線硬化型粘着剤を塗布し
たのち、エネルギー線を照射するだけで製造することが
できるものであり、その製造方法は極めて簡便である。
第1図及び第2図は、各々本発明の製造方法で使用する
各々分離して所望の形状の無数の微細孔が設けられてい
る薄体及び網状体を表し;第3〜第5図は、各々基材上
に粘着剤溶液を塗布した場合の状態を表し;第6図は、
第3〜第5図で示される基材の長手方向もしくは幅方向
の断面図を表し;第7図は、乾燥処理後の第6図と同様
の断面図を表し;第8図及び第9図は、各々基材上に形
成された粘着性微小物の平面図及び断面図を表す。
各々分離して所望の形状の無数の微細孔が設けられてい
る薄体及び網状体を表し;第3〜第5図は、各々基材上
に粘着剤溶液を塗布した場合の状態を表し;第6図は、
第3〜第5図で示される基材の長手方向もしくは幅方向
の断面図を表し;第7図は、乾燥処理後の第6図と同様
の断面図を表し;第8図及び第9図は、各々基材上に形
成された粘着性微小物の平面図及び断面図を表す。
Claims (12)
- 【請求項1】基材の少なくとも一面に、エネルギー線硬
化型粘着剤の硬化物からなり、その形状が凹形状である
複数の粘着性微小物が形成されていることを特徴とする
再剥離性粘着体。 - 【請求項2】基材と粘着性微小物の間に、皮膜形成能を
有する高分子化合物からなる下塗り剤層が設けられてい
る特許請求の範囲第1項記載の再剥離性粘着体。 - 【請求項3】エネルギー線硬化型粘着剤が、炭素数が4
〜12のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル
から選ばれる1種以上を主構成単位とし、側鎖に不飽和
結合を有する共重合体である特許請求の範囲第1項記載
の再剥離性粘着体。 - 【請求項4】炭素数4〜12のアルコールと(メタ)ア
クリル酸エステルから選ばれる1種の重合体のガラス転
移点温度が−10℃以下である特許請求の範囲第3項記
載の再剥離性粘着体。 - 【請求項5】炭素数4〜12のアルコールと(メタ)ア
クリル酸とのエステルが、ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオ
クチル(メタ)アクリレート又はイソノニル(メタ)ア
クリレートである特許請求の範囲第3項又は第4項記載
の再剥離性粘着体。 - 【請求項6】皮膜形成能を有する高分子化合物が、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル
酸共重合体、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、アミノ樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びエポキシ樹
脂からなる群より選ばれる1種以上である特許請求の範
囲第2項記載の再剥離性粘着体。 - 【請求項7】基材の少なくとも一面に、エネルギー線硬
化型粘着剤の有機溶媒溶液を、該基材上に載置した各々
分離して所望の形状の無数の微細孔が設けられている薄
体もしくは網状体を介して塗布し、その後、そのままの
状態で該有機溶媒の一部もしくは実質的に全部を除去し
たのち、該薄体もしくは網状体を取り除き、次いでエネ
ルギー線を照射することを特徴とする再剥離性粘着体の
製造方法。 - 【請求項8】基材の少なくとも一面に、皮膜形成能を有
する高分子化合物からなる下塗り剤層を設けたのち、エ
ネルギー線硬化型粘着剤の有機溶媒溶液を塗布する特許
請求の範囲第7項記載の製造方法。 - 【請求項9】エネルギー線硬化型接着剤の有機溶媒溶液
をスクリーン塗工法により塗布する特許請求の範囲第7
項又は第8項記載の製造方法。 - 【請求項10】エネルギー線硬化型粘着剤の有機溶媒溶
液の粘度が1〜100pである特許請求の範囲第7項〜
第9項のいずれか1項に記載の製造方法。 - 【請求項11】有機溶媒の除去を10〜130℃の条件
下で乾燥して行う特許請求の範囲第7項記載の製造方
法。 - 【請求項12】エネルギー線が紫外線である特許請求の
範囲第7項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61123462A JPH0657823B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 再剥離性粘着体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61123462A JPH0657823B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 再剥離性粘着体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62280281A JPS62280281A (ja) | 1987-12-05 |
JPH0657823B2 true JPH0657823B2 (ja) | 1994-08-03 |
Family
ID=14861227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61123462A Expired - Lifetime JPH0657823B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 再剥離性粘着体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0657823B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001220558A (ja) * | 2000-02-09 | 2001-08-14 | Teikoku Printing Inks Mfg Co Ltd | 表示シート及び表示物 |
JP2009126944A (ja) * | 2007-11-22 | 2009-06-11 | Lintec Corp | 粘着シート及びその製造方法 |
CN112552839B (zh) * | 2019-09-25 | 2024-03-15 | 麦克赛尔株式会社 | 粘着带 |
JP2021123603A (ja) * | 2020-01-31 | 2021-08-30 | リンテック株式会社 | 粘着シート |
-
1986
- 1986-05-30 JP JP61123462A patent/JPH0657823B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62280281A (ja) | 1987-12-05 |
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