JP2573181B2 - 粘着剤 - Google Patents

粘着剤

Info

Publication number
JP2573181B2
JP2573181B2 JP61104725A JP10472586A JP2573181B2 JP 2573181 B2 JP2573181 B2 JP 2573181B2 JP 61104725 A JP61104725 A JP 61104725A JP 10472586 A JP10472586 A JP 10472586A JP 2573181 B2 JP2573181 B2 JP 2573181B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
pressure
weight
parts
sensitive adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61104725A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62263273A (ja
Inventor
宏保 宮坂
寧昭 北崎
哲晃 松田
循一 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiban Co Ltd
Original Assignee
Nichiban Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiban Co Ltd filed Critical Nichiban Co Ltd
Priority to JP61104725A priority Critical patent/JP2573181B2/ja
Publication of JPS62263273A publication Critical patent/JPS62263273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2573181B2 publication Critical patent/JP2573181B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の属する技術分野] 本発明は、粘着性微小粒子を含有する粘着剤に関し、
更に詳しくは常温下で感圧性接着機能を有する再剥離性
粘着体の粘着成分として有用な粘着性微小粒子を含有す
る粘着剤に関する。
[本発明の技術的背景] 粘着テープ又は粘着シートに用いられる常温・常態で
感圧的に接着し得る粘着剤が持つべき重要な特性として
は、初期タック、接着力及び凝集力が挙げられる。しか
も、これらのバランスが良好に保たれていなければ優れ
た粘着剤が得られないことも知られている。
ここで、初期タックとは、粘着剤が被着体に接触する
と同時に発現される初期粘着力を意味する。このタック
の値が高いほど、粘着剤としては好ましい。初期粘着力
を好ましく高く発現させるためには、粘着剤はより短時
間のうちにより軽い圧力でより広く被着体と接する面積
を増大させる必要がある。
接着力とは、接着剤が被着体に接触してから少なくと
も数秒後に粘着剤を塗布した粘着テープ、粘着シートを
引き剥す時点で観測される特性である。一般的に接着力
は、粘着剤の被着体に対する接触面積が大きい程大き
く、また粘着剤の粘弾性的性質によってもその大小は変
化する。
凝集力とは、粘着剤を被着体から引き剥す際に、糸を
引いて被着体に粘着剤の残留が生じないようにするため
に要求される、粘着剤自体の凝集性を意味する。多くの
場合は、粘着剤の粘度を測定することにより、その粘着
剤の凝集力を知ることができる。糸引きを起こさない粘
度として、通常の引き剥し速度では常温で1×105ポイ
ズ以上であれば、この条件を満足することが知られてい
る。
一方、被着体に粘着剤が残留しないためには、粘着剤
の基材に対する接着力が、被着体に対する接着力よりも
常に大でなければならない。このため、粘着剤が基材中
に根をおろした状態、所謂、アンカー効果を粘着剤に発
現せしめる工夫がしばしば行なわれている。また化学結
合により、基材分子と粘着剤分子を結合させる場合もあ
る。
以上のように、より強固に粘着し、粘着剤を被着体に
残留させずに引き剥すことが可能な再剥離性粘着剤に必
要な特質としては、高い初期タック(初期粘着性)、粘
着シートを必要に応じて被着体に接着維持するための接
着力、引き剥す際に粘着剤が糸引きを起こしたり被着体
に残留しないための凝集力及び粘着剤の基材に対する接
着力が被着体に対する接着力より十分に大きいことの4
点が挙げられる。
[従来の技術とその問題点] 初期粘着性、接着性及び再剥離性なる特性を粘着剤に
同時に保有させるようにするためには、先に述べた要件
をバランス良く満たす必要がある。
特開昭50−2736号公報には水乳化性のアルキルアクリ
レートエステル類とナトリウムアクリレート等の水可溶
性のイオン性ビニルモノマーを用いた共重合体よりなる
粘着性微小球を、該微小球の一部が表面に露出するよう
に結合剤で基材上に結合した構造体が開示されている。
該公報では粘着性微小球の使用により、粘着・接着・再
剥離の一連の良好な機能が実現されると開示されてお
り、結合剤と粘着性微小球とを化学結合させる必要は全
くないと述べられている。即ち、その理由については、
物理的ソケット効果により、粘着剤の被着体への転移が
有効に防止されるからであると説明されている。
更に、こうした粘着性微小球については、1972年9月
12日発行の米国特許第3,691,140号にも開示されてお
り、粘着剤組成物の基本的考え方は同じであって、水可
溶性のイオン性モノマーが使用されている。このイオン
性モノマーは共重合体中に取り込まれて、水中での懸濁
重合中に粒子どうしが付着結合することを防止する役目
をはたすが、一方では生成した粘着性微小球の接着性に
対し悪影響を及ぼす成分となる。したがって、水可溶性
のイオン性モノマーを用いた場合には、良好な初期粘着
性を有する粘着剤は得られにくい。
[発明の目的] 本発明は、初期粘着性、接着性及び再剥離性が優れ、
特に被着体への残留が生じることなく容易に剥離するこ
とができ、かつ接着性にも優れている再剥離性粘着体の
粘着成分として有用な粘着性微小粒子を含有する粘着剤
の提供を目的とする。
[発明の概要] 本発明者らは、前述した粘着・接着・再剥離の一連の
過程における基本的な原理を鋭意研究した結果、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明の粘着性微小粒子を含有する粘着剤は、 (A)(a)炭素数2〜12個のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルを主成分とする非官能性ビニル
モノマー90〜99.9重量%、及び(b)分子中に、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、メチロール基、アルコキ
シメチル基又はエポキシ基を一個以上有する官能性ビニ
ルモノマー0.1〜10重量%との、常温で粘着性を有する
共重合体100重量部;と、 (B)(A)の(b)成分である前記官能性ビニルモノ
マーの官能基と反応し得る多官能性架橋剤0.01〜10重量
部;との、反応生成物の粉砕物であることを特徴とす
る。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の粘着性微小粒子を含有する粘着剤は、再剥離
性粘着シートもしくはテープ用の粘着剤として有用であ
り、かかる用途に使用した場合は、該シート類を容易に
軽い圧力で被着体に接着することができ、また被着体表
面を破損したり、あるいは粘着剤の残留を生じたりする
ことなく被着体から剥離することができる。
通常、感圧性粘着シートまたはテープはいろいろな物
品の表面に容易に軽い圧力で貼着することができ、場合
によっては再度引き剥して再貼着することもできるが、
従来技術では再剥離、再貼着を繰り返すと被着体の一部
を破損したり、粘着剤表面を汚してしまうため、再貼着
の能力が低下してしまうテープ類しか製造することがで
きなかった。そのような事態は、新聞紙に粘着テープを
貼着した後これを引き剥す場合、あるいは織布に粘着テ
ープを貼着した後これを引き剥す場合等に顕著である。
従来の粘着テープ又は粘着シートでは、新聞紙の紙繊維
をむしり取ることなく引き剥すことはまず不可能であ
り、仮に引き剥した粘着シートを再度新聞紙に貼着した
としてもすでに粘着剤表面には紙の繊維が一面に付着し
ているため、該シート類の感圧性接着機能はほとんど失
われている。
本発明の粘着性微小粒子を含有する粘着剤は、このよ
うな従来の問題点を全て解消したものであり、この構成
は下記のとおりである。
本発明における粘着性微小粒子を構成する(A)成分
は、再剥離機能を保有していなければならないため、初
期粘着性及び凝集性には富む必要があるが、接着力は必
要以上に強くなくてよい。
この(A)成分の主構成成分である(a)成分の非官
能性ビニルモノマーとしては炭素数2〜12個のアルキル
基を有するアクリル酸もしくはメタクリル酸のエステル
を挙げることができる。具体的には、アクル酸エステル
の系統としてエチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレー
ト、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリ
レート、イソノニルアクレート及びラウリルアクリレー
ト等が挙げられ、メタクリル酸エステルの系統として、
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレート及
びラウリルメタクリレート等が挙げられる。
非官能性ビニルモノマーとしては、上記(メタ)アク
リル酸エステルのみを用いてもよいが、該エステルの0.
5〜10重量%を多の非官能性ビニルモノマーで代用する
ことも可能である。これらのモノマーは主として接着性
の調整のために使用されるため、多量には使用されな
い。かかる他の非官能性ビニルモノマーには、例えば酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アクリロニ
トリル等が挙げられる。
これらの非官能性ビニルモノマーは一種又は二種以上
で用いられ、粘着剤である(A)成分の共重合体を構成
するモノマー中、90〜99.9重量%、好ましくは95〜99.5
重量%の割合で配合される。配合量が90重量%未満では
初期粘着力に富む粘着剤が得られなくなり、一方99.9重
量%を超えると粘着剤の架橋の度合が低下するため、充
分な凝集力が得られない。
(A)成分の他の構成成分である(b)成分の官能性
ビニルモノマーとしては、カルボキシル基、水酸基、ア
ミノ基、メチロール基、アルコキシメチル基又はエポキ
シ基を分子中に一個以上有するビニル系モノマーが使用
される。
カルボキシル基を有するモノマーの具体例としては、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸及
びマレイン酸等が挙げられる。水酸基を有するモノマー
の具体例としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート及びヒドロキシプロピルアクリー
ト等が挙げられる。アミノ基を有するモノマーの具体例
としては、アクリルアミド等;メチロール基を有するモ
ノマーの具体例としては、N−メチロール(メタ)アク
リルアミド等;アルコキシメチル基を有するモノマーの
具体例としては、N−ブトキシメチルアクリルアミド
等;並びに、エポキシ基を有するモノマーの具体例とし
ては、グリシジルメタクリレート及びアリルグリシジル
エーテル等が挙げられる。
これらの官能性ビニルモノマーは一種又は二種以上で
用いられ、粘着剤である(A)成分の共重合体を構成す
るモノマー中、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量
%の割合で配合される。該モノマーは粘着剤の接着性及
び凝集性の調整と架橋剤との架橋点とすることを目的と
して配合される成分であるため、多量に共重合させると
初期粘着性を低下させてしまう。
この(A)成分の共重合体は、溶液重合又は乳化重合
等の重合法により製造することができる。
乳化重合による場合は、例えば、水性分散媒(好まし
くは、イオン交換水)にミセル濃度以上のアニオン系又
は非イオン系界面活性剤を加える。しかる後、該分散媒
を撹拌しながらモノマー成分である(a)及び(b)成
分を徐々に加え、次いで重合開始剤(例えば、過硫酸ナ
トリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム)を添
加したのち、通常60〜95℃にて3〜24時間撹拌し続ける
ことにより、共重合体のエマルジョン溶液が得られる。
ここで使用するアニオン系界面活性剤としては、例え
ば、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム
等の高級アルコール硫酸エステル;ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩
が挙げられ、非イオン系界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル;ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエ
チレングリコールジステアレート等のポリオキシエチレ
ンアルキルエステルが挙げられる。
乳化重合法における各成分の使用量は水性分散媒100
重量部に対して、(a)及び(b)成分のビニル系モノ
マーは合計量で25〜100重量部、界面活性剤は0.05〜1
重量部であり、重合開始剤は0.5〜2重量部である。
他方、溶液重合に場合は、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、トルエン、n−エキサン、シクロヘ
キサン、酢酸エチル、ベンゼン、アセトン、メチルエチ
ルケトン等の有機溶媒中にモノマー成分(a)及び
(b)を加え、しかるのち重合開始剤(例えば、ベンゾ
イルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド)を加えて、通常60〜95℃にて3〜24時間
撹拌し続けることにより、共重合体の含有溶液が得られ
る。
また、有機溶媒として、メタノール、エタノール及び
n−プロパノールを使用する場合は、非イオン系界面活
性剤又はアニオン系界面活性剤等を併用してもよい。
溶液重合法における各成分の使用量は、(a)及び
(b)成分のビニル系モノマー成分の合計量100重量部
に対して、有機溶媒は40〜150重量部及び重合開始剤は
0.1〜2重量部である。また、乳化剤を使用する場合
は、同様に1〜10重量部である。
本発明の(B)成分である多官能性架橋剤は、(A)
成分を構成する官能性ビニルモノマーの官能基と反応す
ることにより、(A)成分の共重合体を三次元構造にす
る成分である。このような架橋剤としては、(A)成分
の共重合体中の官能基であるカルボキシル基、水酸基、
アミノ基、メチロール基、アルコキシメチル基又はエポ
キシ基と同時に反応する多官能性架橋剤が使用される。
該架橋剤としては、ポリイソシアネート系化合物、ポリ
エポキシ系化合物、多官能性アジリジン系化合物、メラ
ミン系化合物等が例示される。
ここで、ポリイソシアネート系化合物の具体例として
は、トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシ
アネート等が挙げられる。
ポリエポキシ系化合物の具体例としては、エチレング
リコール、ジグリシジルエーテル、プロピレングリコー
ルジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグ
リシジルエーテル等が挙げられる。
多官能性アジリジン系化合物の具体例としては、下記
の構造式で示される化合物が挙げられる。
また、メタミン系化合物の具体例としては、ブチル化
メラミン、ヘキサメチロールメラミン等が挙げられる。
本発明の粘着性微小粒子は、上記した(A)成分の共
重合体に(B)成分の架橋剤を反応せしめたのち、機械
的に粉砕することにより得られる。
まず、(A)成分と(B)成分の各々所定量を反応容
器中に投入したのち、均一になるまで撹拌する。この
(A)成分は水又は有機溶媒に分散、もしくは溶解させ
た状態で使用される。したがって、通常、上記のように
乳化重合や溶液重合により得られる、(A)成分が分散
もしくは溶解されたものを使用すればよいが、乳化重合
法の場合は、使用した界面活性剤を除去した法が、好適
な架橋反応を行うためにはよい。また、(A)成分が溶
媒に分散等されている場合には、共重合体としての固形
分濃度を、5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%に調
節する。固形分濃度が5重量%未満であると充分な架橋
度が得られない。また、50重量%を超えると、架橋反応
の制御が困難であり、架橋度の高すぎる反応生成物が得
られる傾向があり、その結果、該生成物の機械的粉砕が
困難となる。
また、(A)成分と(B)成分の配合量は、(A)成
分100重量に対して、(B)成分が0.01〜10重量部、好
ましくは0.1〜5重量部である。配合量が0.01重量部未
満であると、架橋反応が充分に進行せず、10重量部を超
えると、架橋反応が過度に進行してしまい、生成物の粘
着性が低下してしまう。
架橋反応の条件は、使用する架橋剤の種類に応じて適
宜決定することができるが、例えば架橋剤としてエピコ
ート812(エポキシ樹脂;シェル化学社製、商品名)を
使用し、触媒としてエピキュアー103(ポリアミン;シ
ェル化学社製、商品名)を使用する場合には、通常20〜
40℃で、12〜72時間保持することにより行う。
次に、このようにして得られた(A)及び(B)成分
の反応生成物を、機械的に粉砕する。この場合における
反応生成物の状態(例えば、常温ゲル状、凍結固体等)
は特に制限されない。また、その粉砕方法及び条件は特
に制限されないが、粉砕後の粒子の平均粒子径が0.5〜5
00μm、好ましくは20〜200μmとなるように設定する
ことが必要である。平均粒子径が0.5μm未満である
と、粘着体の粘着剤として使用した場合、粘着面が凹凸
状態にならず、平滑面になるために被着体に対して点接
着でなく面接着を示すようになることから、再剥離性が
低下する。また、500μmを超えると、粘着面が粗くな
るために、被着体に対する初期タックが低下する。
したがって、粉砕は、例えば変速可能な粉砕機、撹拌
機又は混合機等、具体的には高速型一方撹拌機、双腕型
ニーダー又はサンドミル等で行う。具体的には、粉砕機
として高速型一方撹拌機(タービン羽根)を使用する場
合は、冷却しながら500〜10,000rpm、好ましくは10,000
〜5,000rpmで少くとも20分以上粉砕を行う。この粉砕条
件以外であると、上記した範囲内の平均粒子径を有する
微粒子を得ることができない。
以上に説明した本発明の粘着性微小粒子は、再剥離性
粘着シート又はテープ用の粘着剤として特に有用であ
る。このような再剥離性粘着シート又はテープは、例え
ば、粘着性微小粒子を有機溶媒中に分散させたのち、基
材上に塗布することにより得られる。
この場合に使用する有機溶媒としては、例えば、n−
ヘキサン、トルエン、n−プロパノール、メタノール、
酢酸エチル、ベンゼン、トリクロロエチレン、シクロヘ
キサン、1,1,1−トリクロロエタン等が挙げられ、基材
上に塗布する場合は、ナイフコーター、グラビアコータ
ー、シルクスクリーンコーター等を使用する。また、本
発明の粘着性微小粒子を適用し得るシートもしくはテー
プの基材としては、例えば、紙、布、不織布等の繊維状
基材に加えて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース、ポリカーボ
ネート、セロハン、ポリフッ化ビニリデンのシートもし
くはフィルム等の滑沢なフィルムやシート又はそれら相
互の複合基材等が挙げられる。
[発明の実施例] 以下、実施例を掲げ本発明を更に詳細に説明する。な
お、以下において「部」は全て「重量部」を表し、
「%」は全て「重量%」を表す。
実施例1 温度計、変速機付撹拌機、窒素導入管、滴下漏斗及び
還流冷却管を備えた1反応容器中に、アクリル酸2−
エチルヘキシル98部、アクリル酸2部、メタノール変性
アルコール60部及びエマルジット(商品名、第1工業製
薬(株)製、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル)49.5部を添加した。次いで、容器内を窒素ガスで
置換したのち、一定量の窒素気流下において、撹拌しな
がら加熱した。その後、系内の温度が75℃に到達した時
点で、ラウロイルペルオキシド(以下、「LPO」と略
す)の7%ヘキサン溶液を、まず5g滴下し、重合反応を
開始させた。その後、該LPOのヘキサン溶液を、徐々に
滴下しながら合計で40gを添加した。その後、加熱・撹
拌を続行し、8時間で反応を完結させた。次いで、撹拌
を続行しながら、メタノール変性アルコール45部を添加
して、反応液を希釈し、常温まで冷却して、(A)成分
である共重合体を含有する溶液を得た。
得られた共重合体含有液中の共重合体100部に対し
て、架橋剤としてケミタイトPZ−33(商品名、日本触媒
化学工業(株)製、2,2′−ビスヒドロキシメチルブタ
ノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピン)2.
4図を添加し、常温で1〜2日放置して、架橋反応を行
った。その後、反応生成物をディゾルバー(一方撹拌機
タービン羽根;井上製作所(株)製)を用いて、1,500
回転/分で20分間粉砕を行うことにより粒子系が50〜10
0μmの粘着性微小粒子を得た。
得られた粘着性微小粒子100部に対して、トルエン570
部及びn−プロパノール130部の混合液を添加し、均一
に分散せしめて固形分濃度12.5%の粘着剤分散液を得
た。次いで、該分散液を、乾燥後の塗布量が5g/m2とな
るように25μm厚のポリエステルフィルム上に塗布し
た。その後、該フィルムを18mm幅に裁断したものを試験
用粘着テープとした。
得られた試験用粘着テープを、23℃で湿度が65%RH雰
囲気の室内で、ステンレスパネル表面に貼着したのち、
該テープをJIS Z 0237に準じて被着体から180゜の方
向に引き剥した場合の粘着力を測定した。また、該試験
用粘着テープを、上質紙70kg上に貼着したのち、該テー
プ表面を重量が2kgのロールを1往復させることにより
圧着した。その後、該テープを上質紙から急速に引き剥
した場合の上質紙表面の状態を目視で観察した。結果を
第1表に示す。
比較例1 実施例1で得た共重合体100部に、架橋剤としてケミ
タイトPZ−33を2.4部添加し、次いで充分に撹拌したの
ち、直ちに実施例1と同様のポリエステルフィルム上に
塗布した。その後、温度100℃に設定した空気恒温槽中
で、5分間加熱して乾燥し、試験用貼着シートを得た。
このテープを用いて、実施例1と同様の各試験を行っ
た。結果を第1表に示す。
実施例2 実施例1と同様な反応容器中にアクリル酸2−エチル
ヘキシル93部、アクリル酸2部、アクリロニトリル5
部、シクロヘキサン60部及びトルエン20部を添加した。
次いで、容器内を窒素ガスで置換したのち、一定量の窒
素気流下において、撹拌しながら加熱した。その後、系
内の温度が80℃に到達した時点で、ベンゾイルペルオキ
シド(以下、「BPO」と略す)の1%トルエン溶液を、
まず3g滴下し、重合反応を開始させた。その後、該BPO
のトルエン溶液を、徐々に滴下しながら合計で30gを添
加した。その後、加熱・撹拌を続行し、8時間で反応を
完結させた。次いで、撹拌を続行しながら、シクロヘキ
サン80部を添加して、反応液を希釈し、常温まで冷却し
て、(A)成分である共重合体を含有する溶液を得た。
得られた共重合体含有液中の共重合体100部に対し
て、架橋剤として多官能性イソシアネート化合物である
コロネートL(商品名;日本ポリウレタン社製)2.4部
を添加し、常温で30分間撹拌して架橋反応を行った。次
いで、該反応液を液体窒素中に徐々に添加して固化させ
たのち、直ちに、該固形物をディゾルバーを用いて2,00
0回転/分で30分間粉砕した。このようにして、粒子径3
0〜70μmの粘着性微小粒子を得た。
得られた粘着性微小粒子を用いて、実施例1と同様に
して粘着テープを得、更に同様の試験を行った。その結
果、該テープは良好な再剥離を示し(粘着力110g/18m
m)、上質紙の表面にもほとんど変化がなかった。
実施例3 実施例と同様な反応容器中に、イソノニルアクリレー
ト93部、ブチルアクリレート5部、アクリル酸2部、メ
タノール変性アルコール60部及びエマルジット(第一工
業製薬(株)製;商品名)49.5部を添加した。次いで、
容器内を窒素ガスで置換したのち、一定量の窒素気流下
において、撹拌しながら加熱した。その後、系内の温度
が75℃に到達した時点で、ラウロイルペルオキシド(以
下、「LPO」と略す)の7%ヘキサン溶液を、まず5g滴
下し、重合反応を開始させた。その後、該LPOのヘキサ
ン溶液を、徐々に滴下しながら合計で40gを添加した。
その後、加熱・撹拌を続行し、8時間で反応を完結させ
た。次いで、撹拌を続行しながら、メタノール変性アル
コール45部を添加して、反応液を希釈し、常温まで冷却
して、(A)成分である共重合体を含有する溶液を得
た。
得られた共重合体含有液中の共重合体100部に対し
て、架橋剤として多官能性イソシアネート化合物である
コロネートL(商品名;日本ポリウレタン社製)4.0部
を添加し、常温で30分間撹拌した架橋反応を行った。次
いで、該反応液を液体窒素中に徐々に添加して固化させ
たのち、直ちに、該固化物をヘンシェルミキサー(三井
三池製作所製)を用いて2,000回転/分で20分間粉砕し
た。このようにして、平均粒子径40μmの粘着性微小粒
子を得た。
得られた粘着性微小粒子100部に対して、トルエン800
部を添加し、均一に分散せしめて固形分濃度12.5%の粘
着剤分散液を得た。この分散液を用いて実施例1と同様
にして粘着テープを得、更に同様の試験を行った。その
結果、該テープは良好な再剥離を示し(粘着力100g/18m
m)、急激に引き剥した場合にも上質紙の表面にはほと
んど変化がなかった。
[発明の効果] 以上に説明したとおり、本発滅の粘着性微小粒子を含
有する粘着剤は、簡便な方法で得ることができ、その微
小粒子の平均粒子径が0.5〜500μmと極めて小さいもの
である。したがって、このような粘着性微小粒子を粘着
体とする粘着剤は、その粘着体表面が極めて微細な凹凸
状態であることから、被着体に対して常に点で接着する
ことができる。このために、被着体に対して良好な再剥
離性を示し、また被着体が紙である場合にも、紙の繊維
が粘着体を剥離する際に引き剥されたりすることがな
く、再剥離性粘着体の粘着剤として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 哲晃 東京都千代田区九段南2丁目2番4号 ニチバン株式会社内 (72)発明者 小林 循一 東京都千代田区九段南2丁目2番4号 ニチバン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−2374(JP,A) 特開 昭53−55345(JP,A) 特開 昭58−196276(JP,A) 特開 昭53−69233(JP,A) 特開 昭56−14565(JP,A) 特開 昭48−66636(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)炭素数2〜12個のアルキル基
    を有する(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする非
    官能性ビニルモノマー90〜99.9重量%、及び(b)分子
    中に、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、メチロール
    基、アルコキシメチル基又はエポキシ基を一個以上有す
    る官能性ビニルモノマー0.1〜10重量%との、常温で粘
    着性を有する共重合体100重量部;と、 (B)(A)の(b)成分である前記官能性ビニルモノ
    マーの官能基と反応し得る多官能性架橋剤0.01〜10重量
    部;との、反応生成物の粉砕物である粘着性微小粒子を
    含有する粘着剤。
  2. 【請求項2】粘着性微小粒子の平均粒子径が0.5〜500μ
    mである特許請求の範囲第1項記載の粘着剤。
JP61104725A 1986-05-09 1986-05-09 粘着剤 Expired - Lifetime JP2573181B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61104725A JP2573181B2 (ja) 1986-05-09 1986-05-09 粘着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61104725A JP2573181B2 (ja) 1986-05-09 1986-05-09 粘着剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62263273A JPS62263273A (ja) 1987-11-16
JP2573181B2 true JP2573181B2 (ja) 1997-01-22

Family

ID=14388470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61104725A Expired - Lifetime JP2573181B2 (ja) 1986-05-09 1986-05-09 粘着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2573181B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63225677A (ja) * 1987-03-13 1988-09-20 Nitto Electric Ind Co Ltd 感圧性接着剤
JP5357406B2 (ja) 2006-07-03 2013-12-04 日東電工株式会社 固形タイプのゴム系粘着剤組成物とその粘着シート

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5121020B2 (ja) * 1971-12-16 1976-06-29
JPS5818958B2 (ja) * 1976-10-30 1983-04-15 積水化学工業株式会社 感圧性粘着剤組成物
JPS5818959B2 (ja) * 1976-12-03 1983-04-15 積水化学工業株式会社 感圧性粘着テ−プもしくはシ−ト
JPS5614565A (en) * 1979-07-13 1981-02-12 Nitto Electric Ind Co Ltd Self-adhesive for surface protecting film
JPS572374A (en) * 1980-06-04 1982-01-07 Soken Kagaku Kk Pressure-sensitive adhesive composition
JPS58196276A (ja) * 1982-05-13 1983-11-15 Toyo Ink Mfg Co Ltd 感圧性接着剤

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62263273A (ja) 1987-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5053436A (en) Hollow acrylate polymer microspheres
US4968562A (en) Hollow acid-free acrylate polymeric microspheres having multiple small voids
AU619350B2 (en) Hollow acrylate polymer microspheres
US4988567A (en) Hollow acid-free acrylate polymeric microspheres having multiple small voids
JP5320683B2 (ja) 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び両面粘着テープ
JP2001503087A (ja) 安定化された接着剤微小球
JP2004346333A (ja) 粘着性微小球を含む再配置性感圧接着剤の膜を含むシート材料
JPH03111473A (ja) 中空の粘着性ミクロ球体及びマクロモノマー含有バインダ共重合体を含む感圧接着剤
US5128412A (en) Removable adhesive comprising acrylic microballs, acrylic copolymer and cross-linker
JP2000281999A (ja) 再剥離型感圧接着剤組成物
JP3398491B2 (ja) アクリル系エマルジョン型粘着剤組成物
JPS61261383A (ja) 再剥離性粘着剤組成物
KR20040075729A (ko) 감압 접착제로서 유용한 고 Tg 중합체 에멀젼과 감압접착성 중합체 에멀젼의 블렌드
JP2573181B2 (ja) 粘着剤
JPH03111428A (ja) 水から被覆することができる感圧接着剤を含む被覆研磨材
JPH07138544A (ja) アクリル系感圧性接着剤組成物
JP2002285114A (ja) 研磨材固定用テープ
JP2000230161A (ja) 粘着剤組成物及び粘着フィルム
JP4326092B2 (ja) 塗装用マスキングテープまたはシート
JPH023835B2 (ja)
JP2000129234A (ja) 感熱性粘着剤、感熱性粘着シート及び感熱性粘着シートの製造方法
JPH0527669B2 (ja)
JP3221689B2 (ja) 再剥離型感圧接着剤水性組成物
JPH11269439A (ja) 強接着再剥離型粘着剤及び強接着再剥離型粘着テープ
JPH0623364B2 (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物