JPH0623364B2 - 水分散型感圧性接着剤組成物 - Google Patents

水分散型感圧性接着剤組成物

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JPH0623364B2
JPH0623364B2 JP24499485A JP24499485A JPH0623364B2 JP H0623364 B2 JPH0623364 B2 JP H0623364B2 JP 24499485 A JP24499485 A JP 24499485A JP 24499485 A JP24499485 A JP 24499485A JP H0623364 B2 JPH0623364 B2 JP H0623364B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物に
関する。
〔従来の技術〕
近年、アクリル系感圧性接着剤は、そのすぐれた接着特
性ないし耐久性から、従来の天然ゴム系,合成ゴム系の
感圧性接着剤に代わつて広く普及してきた。また、この
種の接着剤の中でも、最近では有機溶剤を使用しない水
分散型のものが省資源,環境衛生などの観点から研究開
発されている。
このような水分散型の接着剤は一般に乳化重合法により
調製されている。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを必要に応じてアクリル酸、スチレン、酢酸
ビニルなどの改質用単量体とともに水媒体中で乳化重合
させることにより調製されており、この方法で得られる
室温で粘着性を有するアクリル系ポリマーは、溶液重合
で得られるポリマーに較べて比較的大きな分子量を有す
るものとなるため、感圧性接着剤として比較的高い凝集
力が得られることが知られている。
ところで、この種のアクリル系の水分散型感圧性接着剤
は、上記方法にて調製されたものをそのまま基材やセパ
レータに塗布して、感圧接着シート,ラベルなどとして
使用に供されることもあるが、粘着力,凝集力,接着力
の改良のために、上記調製後さらに粘着付与剤、架橋
剤、可塑剤、顔料、防かび剤、粘度調製剤などを配合
し、そののちに上記の如き使用形態にて用いられること
が多い。そして、この場合、上述の配合成分が均一に混
合されていることが所望の接着特性を得る上で非常に重
要である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記従来の乳化重合法にて調製される水
分散型感圧性接着剤は、そのチクソトロピー性が高いた
め、上述の配合成分を均一に混合させるのにかなりの混
合時間を要し、溶剤系の接着剤とは異なる混合方法を採
用しなければならないという煩雑さがあり、さらに強力
な混合方法を採用すると水分散粒子が破壊される危険性
もあつた。また、パイプ輸送に際し、その高チクソトロ
ピー性のために、パイプ内面に付着残存し、これを頻繁
に取り除く作業が必要となるという問題をも有してい
た。
そこで、上記の如き問題を解消するために、水分散型感
圧性接着剤を水で低濃度に希釈して低チクソトロピー化
を図る試みもなされたが、この場合感圧接着シート,ラ
ベルなどを得るあたり基材に塗布したのちの乾燥に長時
間を要し、熱エネルギーの面でまた上記シート,ラベル
などの生産性の面で不利とならざるを得なかつた。
したがつて、この発明は、基材などに塗布したのちの乾
燥に長時間を要することのない高ポリマー濃度の水分散
型感圧性接着剤組成物であつて、かつこの組成物が前記
従来のものに比し低チクソトロピー性であり、それ故に
粘着付与剤などの各種配合成分の均一混合が容易で、ま
たパイプ輸送中にパイプ内面に付着残存するといつた輸
送面での問題などを持たない工業的有利な水分散型感圧
性接着剤組成物を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討し
た結果、ポリマー粒径が小さくてかつポリマー濃度が非
常に薄い特定ポリマーの水分散液を出発原料として用い
て、この水分散液中に、アクリル系の単量体混合物を、
乳化剤の如き分散安定剤を加えることなく連続的に滴下
し、ポリマー濃度が50〜65重量%となるように重合
させて得られるそのポリマー粒径が特定範囲となる水分
散型感圧性接着剤組成物においては、チクソトロピー性
が低く、各種の配合剤成分を容易に均一に混合でき、ま
た前記の如き輸送上の問題を生じず、しかもこの組成物
は上記の如くポリマー濃度が高いために基材への塗布乾
燥に長時間を要するという支障をきたさないものである
ことを知り、この発明を完成するに至つた。
すなわち、この発明は、ポリマー粒径が0.03〜0.
05μmでポリマー濃度が0.5〜2重量%であるポリ
マーの水分散液であって、上記ポリマーがアルキル基の
炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルを主成分とする主単量体90〜99.5重量%とエ
チレン性不飽和カルボン酸10〜0.5重量%とのコポ
リマーからなり、かつ液中に分散安定剤を含まない水分
散液に、アルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを主成分とする主単量体90
〜99.5重量%とエチレン性不飽和カルボン酸10〜
0.5重量%とからなるコポリマーのガラス転移点が2
50゜K以下となりうる単量体混合物を、分散安定剤を
加えることなく滴下し重合させて得られるポリマー粒径
が0.2〜0.6μmでポリマー濃度が50〜65重量
%である低チクソトロピー性の水分散型感圧性接着材組
成物に係るものである。
ところで、この発明のように、特定のポリマーの水分酸
液を出発原料として、これに単量体を加えて重合させる
手法は、いわゆるシート重合法として、ポリマーと単量
体の組成を変えることにより、各種のポリマーを改質す
る手段として利用されている。しかし、公知のシード重
合法は、重合系内に乳化剤の如き分散安定剤を加えるこ
とによつて、ポリマー粒子を凝集させずかつシード粒子
以外の新たなポリマー粒子が生じないようにして、シー
ド粒子を大きくしていく方法であるのに対し、この発明
では、上記の如き分散安定剤を加えないことを特徴とし
ており、この場合シード重合は完全に行えないため、粒
子の一部凝集が生じることになり、この一部凝集を伴い
ながら最終的に0.2〜0.6μmのポリマー粒径とな
るものである。
一方、このようなポリマー粒径を有する水分散液は、こ
の発明のようなポリマー分散液を出発原料として用いず
に、しかも分散安定剤を加えないで、ただ単に単量体を
水媒体中に連続的に滴下して重合させるという方法によ
つても、条件によつては得られることもある。しかし、
この場合重合時のポリマー粒子の安定化を図れないた
め、粒子凝集が著しくなつて、凝集物が多量に生成し、
また目的とする水分散液を得るための再現性に極めて乏
しいものとなる。
これに対して、この発明では、出発原料としてポリマー
粒径が0.03〜0.05μmでポリマー濃度が0.5
〜2重量%という粒径が小さくてかつ希薄な水分散液を
用いて、これに単量体を連続的に滴下してポリマー濃度
が50〜65重量%となるように重合させるようにして
いるから、前述のとおり、ポリマー粒子の一部凝集が生
じたとしても、大きな凝集物が多量に生成するという弊
害は特になく、重合中でのポリマー粒子の安定化が充分
に図られて、最終的に0.2〜0.6μmの範囲のポリ
マー粒径を有してかつ凝集物のほとんどみられない安定
な水分散液を再現性良く得ることが可能となる。
そして、この水分散液は、ポリマー粒径が上記範囲にあ
り、特に0.2μm未満のポリマー粒子が全く存在しな
いことにより、前記従来のものに比しチクソトロピー性
の低いものとなるのである。しかも、粒子を構成するポ
リマーは、出発原料としての水分散液のポリマーの濃度
が希薄なため、実質的に後で加える単量体、つまり(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルを主体とする単量体混
合物からなるものであり、この混合物の単量体組成を任
意に変更することにより、アクリル系の感圧性接着剤と
して所望の接着特性を得ることができる。
このように、この発明に係るアクリル系の水分散型感圧
性接着剤組成物は、ポリマー濃度が50〜65重量%と
いう高濃度とされたものであるにもかかわらず低チクソ
トロピー性であり、このためこれに粘着付与剤などの各
種配合剤を配合する場合にその均一混合が容易であり、
またパイプ輸送する場合にパイプ内面に付着残存すると
いつた問題が抑制される。
なお、この明細書において、(メタ)アクリル酸とある
はアクリル酸および/またはメタクリル酸を、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとあるはアクリル酸アルキ
ルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステ
ルを、(メタ)アクリレートとあるはアクリレートおよ
び/またはメタクリレートを、それぞれ意味する。
〔発明の構成・作用〕
この発明において出発原料として使用するポリマーの水
分散液は、たとえば適宜の単量体を水媒体中に分散さ
せ、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素
などの重合開始剤を加えて重合させるという方法にて調
製できる。上記の単量体としては、後で滴下し重合させ
るアクリル系の単量体混合物と同様のもの、つまりアル
キル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アル
キルエステルを主成分とする主単量体90〜99.5重
量%とエチレン性不飽和カルボン酸10〜0.5重量%
とからなるものが用いられる。もちろん上記混合物とそ
の組成比までもが同一である必要は特にない。
なお、上記の調製に際して、アニオン系,ノニオン系な
どの各種の乳化剤は一切用いない。上述の如き重合開始
剤を用いるときは開始剤の分解にて生成するイオン性末
端基により重合安定性を期することができる。乳化剤の
不使用は、最終的に得られる水分散型感圧性接着剤組成
物の耐湿,耐水性が良くなるため、望ましいものであ
る。
上記方法にて調製されるポリマーの水分散液は、そのポ
リマー粒径が0.03〜0.05μmでポリマー濃度が
0.5〜2重量%の範囲に設定されていることが必要で
ある。すなわち、この水分散液のポリマー粒径が0.0
3μm未満であつたりポリマー濃度が0.5重量%未満
であると、これにアクリル系の単量体混合物を滴下して
重合させたときに、粒径が0.2μm未満のポリマー粒
子が多く生成して低チクソトロピー化を図りにくくな
る。また、上記水分散液のポリマー粒径が0.05μm
を超えると、これにアクリル系の単量体混合物を滴下し
重合させたときに、凝集物が多く生成するおそれがあ
り、さらにポリマー濃度が2重量%を超えると、上記同
様に重合させたときに、粒径が0.6μmを超えるポリ
マー粒子が多く生成して水分散液の安定性が損なわれる
とともに、粘着付与剤などの配合剤を加えて均一に混合
させるようにしても配合剤の効果を充分に発現できなく
なるおそれがある。
この発明においては、上述の如き特定のポリマー粒径お
よびポリマー濃度とされて、かつ液中に乳化剤の如き分
散安定剤を含まない水分散液に、アクリル系の単量体混
合物を、乳化剤の如き分散安定剤を加えることなく、連
続的に滴下して重合反応を行わせる。ここで用いる上記
のアクリル系の単量体混合物とは、アルキル基の炭素数
が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを
主成分とする主単量体と、エチレン性不飽和カルボン酸
とからなるものである。
主単量体としての(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、接着特性の観点から、アルキル基の炭素数が
1〜14個のものが用いられ、特に好適な例としては、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸イ
ソデシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。また、主単量
体としては、上記のエステルのほかこれと共重合可能な
不飽和単量体として、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、酢酸ビニル、スチレンまたはその誘導体など
を、主単量体中25重量%以下の割合で使用することが
できる。エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などが用
いられる。このカルボン酸は接着力の向上に寄与するも
のである。
主単量体とエチレン性不飽和カルボン酸との使用割合と
しては、主単量体が90〜99.5重量%、エチレン性
不飽和カルボン酸が10〜0.5重量%となるような割
合とすべきである。後者のカルボン酸が0.5重量%に
満たないときは接着力が低下し、また10重量%を超え
てしまうと重合安定性が損なわれて重合中に凝集物が多
く生成するため、不適当である。また、このような主単
量体とエチレン性不飽和カルボン酸とからなる単量体混
合物は、そのコポリマーが感圧接着性を示すようにガラ
ス転移点が250゜K以下となるような組成とされてい
なければならない。
この単量体混合物の滴下重合は、前記ポリマーの水分散
液を一般に60〜80℃程度に加温し、かつこれに単量
体混合物100重量部に対して通常0.1〜5重量部程
度の重合開始剤、たとえば過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウムなどを添加溶解させておき、これに単量体混合
物を所定の滴下速度で連続的に滴下して、上記温度を保
ちながら反応させればよい。
このような反応においては、前記ポリマーの水分散液に
対して滴下重合を行わせるものであるため、かかる水分
散液を用いない場合に比し重合時の発熱が穏やかで反応
制御が容易であるという利点があり、またこのために重
合中の凝集物の多量生成を防止できるという利点もあ
る。
また、上記の重合反応系には、乳化剤の如き分散安定剤
は添加されない。添加すると凝集物の生成防止には好結
果は得られるが、生成するポリマー粒子の粒径が小さく
なつて低チクソトロピー化を図れなくなる。これに対
し、無添加の場合、一部の粒子凝集は認められるが、こ
の凝集を伴いながら粒径が大きくなつて低チクソトロピ
ー化に寄与する適度なポリマー粒子が生成してくるので
ある。
この発明においてはこのようにして滴下重合させる単量
体混合物の使用量を適宜設定することにより、ポリマー
濃度が50〜65重量%となる水分散液を得る。この
際、ポリマー濃度が50重量部%未満では基材などに塗
布乾燥する際の時間が長くかかり、また65重量%を超
えてしまうと重合安定性などに支障をきたすため、不適
当である。そしてこのようなポリマー濃度とされた水分
散液は、そのポリマー粒子が0.2〜0.6μmの範囲
の粒径を有していることにより、チクソトロピー性の低
いものとなるのである。
この発明の水分散型感圧性接着剤組成物は、上記の如く
して得られる水分散液から本質的になるものであるが、
これを使用するに際しては、その低チクソトロピー性を
利用して、粘着付与剤、着色剤、充てん剤、老化防止
剤、架橋剤などの公知の各種配合剤を容易に均一に混合
させることができ、これにより所望の接着特性を発揮さ
せることができる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、基材などに塗布した
のちの乾燥に長時間を要することのないポリマー濃度が
50〜65%重量%という高濃度があつて、しかも低チ
クソトロピー性であり、粘着付与剤などの配合剤の均一
混合が容易で、またパイプ輸送中でのパイプ内面への付
着残存といった輸送上の問題のない水分散型感圧性接着
剤組成物を製造容易に提供することができる。
また、この種の組成物を得るためのアクリル系単量体混
合物の重合に際して、その発熱が小さいため、重合制御
が容易で、生産管理上有利であり、さらに上記重合時に
乳化剤を用いないことから耐湿,耐水性の良好な接着剤
組成物を提供できる。さらに、この組成物が前記のとお
り低チクソトロピー性であることにより、基材などに塗
布した際の塗布面の平滑性が良好となり、これにより接
着面積の増大、ひいては接着力の増大に寄与させること
もできる。
〔実施例〕
以下に、この発明の実施例を記載する。以下において、
部および%とあるのは重量部および重量%を意味するも
のとする。
実施例1 温度計,攪拌機、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器内に、アクリル酸2−エチルヘキシル50%とア
クリル酸エチル45%とアクリル酸5%とからなる単量
体混合物(コポリマーのガラス転移点227゜K)1部
と、蒸留水100部とを投入して攪拌混合し、これに過
硫酸カリウム0.1部を加え、窒素気流下で70℃にて
5時間反応させることにより、ポリマー粒径が0.03
μmでポリマー濃度が1.18%のポリマーの水分散液
を調製した。
つぎに、この水分散液に、これを70℃に保持したま
ま、過硫酸カリウム0.5部を添加し、ついで上記と同
様の単量体混合物150部を、連続的に5時間かけて滴
下し、滴下後さらに80℃に昇温し2時間保持して反応
を終了した。
このようにして得られた水分散液は、ポリマー粒径が
0.4μmでポリマー濃度が60%であつた。また、そ
のチクソトロピー性の目安となるB型粘度計の2rpmと
20rpmとの粘度の比(20rpm)での粘度/2rpmでの
粘度)は0.45であつた。
この水分散液100部に、粘着付与樹脂(ハーキユレス
社製の商品名ペンタリンC−50;50%水分散液)2
0部を配合し、混合したところ、上記水分散液の安定性
を損なうことなく容易に均一混合できた。この混合物
(混合時間10分)をこの発明に係る水分散型感圧性接
着剤組成物とした。
比較例1 実施例1と同様の反応器内に、過硫酸カリウム0.6部
を溶解した蒸留水100部を投入し、これに実施例1と
同様の単量体混合物151部を、窒素気流下70℃で連
続的に5時間かけて滴下し、滴下後さらに80℃に昇温
し2時間保持して反応を完了させた。
このようにして得られた水分散液には、多量の(全ポリ
マーに対して6%の)凝集物がみられ、またポリマー粒
子の平均粒径は0.25μmで、その分布幅は広く0.
06μmまで広がつていた。また、チクソトロピー性の
目安となるB型粘度計の2rpmと20rpmとの粘度の比
(20rpmでの粘度/2rpmでの粘度)は0.2であつ
た。
この水分散液に、その凝集物を除去したのちに、実施例
1と同様の粘着付与剤を同様の割合で配合し混合したと
ころ、上記水分散液の高チクソトロピー性により均一混
合に非常に長時間を要した。混合時間1時間の混合物を
比較用の水分散型感圧性接着剤組成物とした。
実施例2 実施例1と同様の反応器内に、アクリル酸n−ブチル8
8%と酢酸ビニル10%とアクリル酸2%とからなる単
量体混合物(コポリマーのガラス転移点231゜K)1
部と、蒸留水100部とを投入して攪拌混合し、これに
過硫酸アンモニウム0.1部を加え、窒素気流下で80
℃で5時間反応させることにより、ポリマー粒径が0.
04μmでポリマー濃度が1.1%のポリマーの水分散
液を調製した。
つぎに、この水分散液に、これを80℃に保持したま
ま、過硫酸アンモニウム0.4部を添加し、ついで上記
と同様の単量体混合物150部を、連続的に5時間かけ
て滴下し、滴下後さらに80℃に2時間保持して反応を
終了した。
このようにして得られた水分散液は、ポリマー粒径が
0.45μmでポリマー濃度が60%であつた。また、
そのチクソトロピー性の目安となるB型粘度計の2rpm
と20rpmとの粘度の比(20rpmでの粘度/2rpmでの
粘度)は0.46であつた。
この水分散液100部に、架橋剤(日産化学社製の商品
名TEPIC;エポキシ系の架橋剤)0.05部を水1
部に溶解させてなる水溶液を配合し、混合してみたとこ
ろ、容易に均一混合できた。この混合後の組成物を、こ
の発明に係る水分散型感圧性接着剤組成物とした。
以上の実施例1,2および比較例1の接着剤組成物の接着
特性として、接着力および凝集力を、参考のために調べ
たところ、下記の第1表に示されるとおりであつた。な
お、接着特性は、下記の方法にて測定した。
<接着力> 25μm厚のポリエステルフイルムの両面に感圧性接着
剤組成物を乾燥後の厚みが片面50μmとなるように塗
布し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつく
り、JIS Z−1528により180度引き剥がし接着力(g
/20mm幅)を測定した。
<凝集力> 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、これを2
枚のベークライト板に25mm×25mmの接着面積で貼り
合わせ、40℃および80℃で1Kgの荷重をかけてベー
クライト板が落下するまでの時間(分)を測定した。
以上の結果から明らかなように、この発明によれば、低
チクソトロピー性の水分散型感圧性接着剤組成物を容易
に製造でき、低チクソトロピー性の故に粘着付与剤や架
橋剤の均一混合が容易で、この混合によつてそれに応じ
た接着特性を任意に得ることができるものであることが
判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薩摩 道夫 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−11368(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマー粒径が0.03〜0.05μmで
    ポリマー濃度が0.5〜2重量%であるポリマーの水分
    散液であつて、上記ポリマーがアルキル基の炭素数が1
    〜14個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成
    分とする主単量体90〜99.5重量%とエチレン性不
    飽和カルボン酸10〜0.5重量%とのコポリマーから
    なり、かつ液中に分散安定剤を含まない水分散液に、ア
    ルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸ア
    ルキルエステルを主成分とする主単量体90〜99.5
    重量%とエチレン性不飽和カルボン酸10〜0.5重量
    %とからなるコポリマーのガラス転移点が250゜K以
    下となりうる単量体混合物を、分散安定剤を加えること
    なく滴下し重合させて得られるポリマー粒径が0.2〜
    0.6μmでポリマー濃度が50〜65重量%である低
    チクソトロピー性の水分散型感圧性接着剤組成物。
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