JPS62227977A - 水分散型感圧性接着剤組成物 - Google Patents

水分散型感圧性接着剤組成物

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JPS62227977A
JPS62227977A JP7231986A JP7231986A JPS62227977A JP S62227977 A JPS62227977 A JP S62227977A JP 7231986 A JP7231986 A JP 7231986A JP 7231986 A JP7231986 A JP 7231986A JP S62227977 A JPS62227977 A JP S62227977A
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JP
Japan
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monomer
weight
emulsion
polymerization
sensitive adhesive
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Application number
JP7231986A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Sugii
杉井 哲次
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Ken Noda
謙 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物に
関する。
〔従来の技術〕
近年、アクリル系感圧性接着剤は、そのすぐれた接着特
性な)し耐久性から、従来の天然ゴム系。
合成ゴム系の感圧性接着剤に代わって広く背反してきた
。また、この種の接着剤の中でも、最近では有機溶剤を
使用しない水分散型のものが省資源。
環境衛生などの観点から研究開発され°Cいる。
このような水分散型の接着剤は一般に乳化重合法により
調製されている。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを必要に応じてアクリル酸、スチレン、酢酸
ビニルなどの改質用単量体とともに水媒体中で乳化重合
させることにより調製されており、この方法で得られる
室温で粘着性を仔するアクリル系ポリマーは、溶液重合
で得られるポリマーに較べて比較的大きな分子量を有す
るものとなるため、感圧性接着剤として比較的高い凝集
力が得られることが知られている。
ところで、この種のアクリル系の水分散型感圧性接着剤
は、上記方法にて調製されたものをそのまま基材やセパ
レータに塗布して、感圧性接着シート、ラベルなどとし
て使用に供されることもあるが、粘着力、凝集力、接着
力の改良のために、上記調製後さらに粘着付与剤、架橋
剤、可塑剤、贅 顔料、防かび剤、粘度調z剤などを配合し、そののちに
上記の如き使用形態にて用いられることが多い。そして
、この場合、上述の配合成分が均一に混合されているこ
とが所望の接着特性を得る上で非常に重要である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記従来の乳化重合法にて調製される水
分散型感圧性接着剤は、そのチクソトロピー性が高いた
め、上述の配合成分を均一に混合させるのにかなりの混
合時間を要し、溶剤系の接着剤とは異なる混合方法を採
用しなければならないという煩雑さがあり、さらに強力
な混合方法を採用すると水分散粒子が破壊される危険性
もあった。
そこで、上記の如き問題を解消するために、水分散型感
圧性接着剤を水で低濃度に希釈して低チクソトロピー化
を図る試みもなされたが、この場合感圧性接着シート、
ラベルなどを得るにあたり基材に塗布したのちの乾燥に
長時間を要し、熱エネルギーの面でまた上記シート、ラ
ベルなどの生産性の面で不利とならざるを得なかった。
また、前記従来の水分散型感圧性接着剤の中でも、水媒
体中での乳化重合に際して乳化剤の使用を排除した無乳
化重合を採用したものでは、凝集物が多く発生してこれ
が接着特性を阻害する問題があった。また、乳化重合後
、攪拌羽根や重合釜に上記凝集物がスケールとして付着
するため、これを取り除く操作が必要となるなど作業性
の面でも難点を有していた。
さらに、水分散型接着剤は既述のとおり溶液タイプのも
のに比し比較的高い凝集力が得られるという利点を有し
ているものの、従来のこの種接着剤を高度の凝集力が望
まれる用途に適用する場合には、凝集力の面でなお満足
できるものとはいえず、また接着箇所が比較的高温度下
におかれるときには、凝集力が著しく低下し、はとんど
使用に供しえなかった。
そこで、乳化重合後の重合体エマルジョンにメラミン化
合物、エポキシ化合物などの外部架橋剤を配合し、既述
した高チクソトロピー性の故に強力な撹拌下で長時間均
一混合させるという改良手段が試みられたが、配合する
べき架橋剤の種類ないし使用量の選択に煩わしさがあり
、また架橋のための熱エネルギーも無視できないなど生
産性の面での問題があるうえに、一般に架橋が不均一と
なって架橋の程度に較べて凝集力がそれほど大きくなら
ず、また仮に凝集力を大きくできたとしてもこれに伴っ
て接着力の低下がみられ、結局高接着力でかつ高凝集力
を有するような感圧性接着剤組成物を得ることは難しか
った。
さらにまた、上記の如き手段にて凝集力を大きくした場
合、接着力の低下とは別に接着剤としての耐反発性に劣
ったものとなるという問題もあった。すなわち、たとえ
ば曲面を持った被着体に金属板やプラスチック板などを
屈曲状態に接着させる用途などにあっては、屈曲された
金属板やプラスチック板に復元力が働(ため、この復元
力に抗しうるような耐反発性にすぐれたものであること
が要求され、この耐反発性は接着力と凝集力とのバラン
ス特性にて表されるものであるが、このような耐反発性
を高度に満足させることはできなかつたのである。
以上のことから、この発明は、基材などに塗布したのち
の乾燥に長時間を要することのない高固型分濃度の水分
散型感圧性接着剤組成物であって、この組成物が粘着付
与剤などの各種配合成分の均一混合を容易とする低チク
ソトロピー性であり、しかも接着特性などを阻害する凝
集物をほとんど含まず、そのうえ外部架橋剤をあえて配
合しなくても高接着力と高凝集力とを発揮し、かつ耐反
発性にすぐれている工業的に非常に有用なアクリル系の
水分散型感圧性接着剤組成物を提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
した結果、各種ポリマーからなる特定粒子径の重合体粒
子を少量含ませた水に特定乳化剤を加えてなる水分散液
を出発原料として用い、かつこれにアクリル系単量体を
加えて重合を行わせるにあたり、特定の重合開始剤を用
いた二段階重合法を採用し、第一段目の重合としてその
一部成分がカルボキシル基台をエチレン性不飽和単量体
である特定のアクリル系!ffi体混合物を用いて重合
体粒子のゲル分率が特定範囲となるような重合体エマル
ジョンを生成し、これにさらに特定のアクリル系車量体
を加えて第二段目の重合を行わせるようにしたときには
、高固型分濃度で低チクソトロピー性であって、かつ凝
集物をほとんど含まない重合体エマルジョンが得られ、
しかもこのエマルジョンをベースとした水分散型感圧性
接着剤組成物はこれに外部架橋剤をあえて配合しなくて
も高接着力でかつ高凝集力を発揮し、そのうえ耐反発性
にすぐれたものとなることを知り、この発明を完成する
に至った。
すなわち、この発明は、粒子径が0.03〜0.5μm
の重合体粒子が0.5〜7.5重量%含まれた水にノニ
オン系乳化剤を加えてなる水分散液を出発原料とし、こ
れにアルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとカルボキシル基含有エチレン性
不飽和単量体とからなるそのコポリマーが感圧接着性を
示すガラス転移点が250″に以下となりうる単竹体混
合物を加え、過硫酸塩にて重合させて得られるゲル分率
が20〜60重量%の重合体粒子を含む重合体エマルジ
ョンとし、これにさらにアルキル基の炭素数が1〜14
個の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単独またはこ
のエステルとこれと共重合可能な分子内に官能基を有し
ない不飽和単量体とからなるそのホモポリマーまたはコ
ポリマーが感圧接着性を示すガラス転移点が250’に
以下となりうる後重合用単量体を加えて重合させて得ら
れる重合体エマルジョンをベースとした水分散型感圧性
接着剤組成物に係るものである。
このように、この発明においては、特定の粒子径を有す
る重合体粒子を特定量含ませてかつこれにノニオン系乳
化剤を加えてなる水分散液を出発原料として用いるとと
もに、この水分散液中でのアクリル系単量体の重合を重
合開始剤として特に過硫酸塩を用いることによって行う
ようにしたもので、上記特定の乳化剤と過硫酸塩の分解
によって生じるイオン性末端基との補助的作用によって
重合安定性と重合後のエマルジョンの安定性に非常に良
好な結果が得られるうえに、重合後のエマルジョンが低
チクソトロピー性となるという特徴を有している。
したがって、この方法にて得られる重合体エマルジョン
には凝集物がほとんど含まれず、この凝集物に起因した
接着特性の低下がみられず、また重合釜や攪拌羽根に付
着する凝集物が少ないためにこれを取り除くための作業
性の問題も回避される。しかもこのエマルジョンは高固
型分濃度であっても低チクソトロピー性となるため、粘
着付与剤などの配合成分の均一混合が容易で、かつ基材
へ塗布したのちの加熱乾燥も容易である。
また、この発明では、上記の如き水分散液中での重合を
二段階に分け、第一段目の重合用単量体としてカルボキ
シル基含有エチレン性不飽和単量体を含むアクリル系単
量体混合物を用いることによって、ゲル分率が規制され
た特定の重合体粒子を含むエマルジョンを生成し、これ
にさらに第二段目の感圧接着性にすぐれるアクリル系単
量体を加えて後重合させるようにし°ζいるから、つま
りこの方法にて生成する重合体粒子はその内部が架橋構
造を有してかつその周囲部分としてアクリル系の感圧接
着性ポリマーが生成した構造を有するものと推定され、
かかる粒子構造によりこの粒子を構成するポリマー全体
のゲル分率が特定範囲に規制されていることにより、こ
の重合体粒子を含むエマルジョンをベースとした接着剤
組成物は、これに外部架橋剤をあえて配合しなくても高
接着力でかつ高凝集力を発揮し1.その上耐反発性に非
常にすぐれたものとなる。
なお、この明細書における重合体粒子のゲル分率とは、
重合体粒子を構成するポリマーがどの程度架橋結合に関
与しているかどうかを示す指標となるものであり、これ
は上記ポリマーの溶剤不溶分(重量%)を測定すること
により表される。具体的には、重合体粒子を含むエマル
ジョンからポリマー被膜を形成し、これを溶剤中に浸漬
して架橋結合に関与しないポリマーを溶出させ、残存す
る溶剤不溶分を測定することにより、実測される。
この測定は後記の実施例にて示されるとおりである。
なおまた、この明細書において、(メタ)アクリル酸と
あるはアクリル酸および/またはメタクリル酸を、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとあるはアクリル酸ア
ルキルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエ
ステルを、(メタ)アクリレートとあるはアクリレート
および/またはメタクリレートを、それぞれ意味する。
〔発明の構成・作用〕
この発明において出発原料として使用する水分散液は、
たとえば適宜のii体を水媒体中に分散させ、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素などの重合開
始剤を加えて重合させることにより、特定の粒子径およ
び特定濃度の重合体粒子を含む水分散液をつくり、これ
にノニオン系乳化剤を添加することにより調製できる。
ここで、用いる上記の単量体の種類はなんら限定される
ものではないが、好ましくは後で滴下し重合させるアク
リル系の単量体混合物と同様のものが望ましい。もちろ
ん、上記混合物とその組成比までもが同一である必要は
特にない。また、上記した重合開始剤の使用により、こ
れの分解にて生成するイオン性末端基が上記単量体の重
合安定性に好ましい結果を与えるものである。
この方法にて調製される水分散液中に含まれる重合体粒
子の粒子径は0.03〜0.5μmの範囲にあることが
必要で、またこの粒子の水分散液中の濃度は0.5〜7
.5 !i量%の範囲にあることが要求される。すなわ
ち、上記粒子径が0.03μm未満となったり上記粒子
濃度が0.5重量%未満となると、最終的に得られる重
合体エマルジョンの低チクソトロピー化に好結果を得に
くい。また、上記粒子径が0.5μmを超えると、最終
的に得られる重合体エマルジョン中に凝集物が多く生成
してくるおそれがあり、さらに上記粒子濃度が765重
量%を超えると、重合体エマルジョンの安定性に問題を
生じやすい。
このような水分散液に添加されるノニオン系乳化剤とし
ては、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテ
ル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコ
ールエーテルなどがあり、そのHL Bが10未満であ
るものが好ましく用いられる。HL Bが10以上のも
のでは重合後のエマルジョン中に凝集物が生成するおそ
れがあり、好ましくない。使用量は最終重合体エマルジ
ョンの固型分に対して0.05〜0.5重世%となるよ
うな割合とするのが適当である。この量が少なすぎると
凝集物の低減効果に劣り、逆に多くなりすぎると接着力
や凝集力の低下を引きおこす心配があるため、いずれも
好ましくない。
上記のノニオン系乳化剤は、その曇点以上にて使用され
ることにより乳化剤の持つミセル形成能が著しく減少し
、出発原料としての水分散液中の重合体粒子に有効に吸
着され、これにより上記粒子が安定化されるため、これ
にアクリル系単量体を加えて重合させる際に凝集物の生
成を効果的に抑制して安定な重合進行に大きく寄与する
ものである。これに対して、他の乳化剤、たとえばアニ
オン系乳化剤やノニオン・アニオン系乳化剤などを使用
したのでは、重合の進行とともに凝集物の発生が認めら
れ、この発明の目的を達成することが難しくなる。
この発明においては、このような水分散液に、まず第一
段目の重合用単量体を加え、過硫酸塩の存在下で重合さ
せることにより、ゲル分率が特定範囲に規制された重合
体粒子を含む重合体エマルジョンを生成する。
上記の重合用単量体は、アルキル基の炭素数が1〜14
個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカルボキシ
ル基含有エチレン性不飽和単量体とからなる単量体混合
物であり、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして
は、接着特性の観点から、アルキル基の炭素数が1〜1
4個のものが用いられ、特に好適な例としては、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸イソデシ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ラウリルなどが挙げられる。
また、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体は、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸などが用いられるが、このうち特に好適
なものはアクリル酸である。
このカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体は、重
合体粒子に架橋結合を生じさせるために必要不可欠な成
分であるが、このような単量体を用いたときに架橋結合
が形成される理由は今のところ必ずしも明らかではない
。推測では、上記単量体を用いると重合過程中にエマル
ジョン粒子(重合体粒子)内にてラジカルによる連鎖移
動反応が生じ、これが架橋結合の形成に関与してくるも
のと思われる。
このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとカル
ボキシル基含有エチレン性不飽和単量体とからなる単量
体混合物は、そのコポリマーが感圧接着性を示すような
ガラス転移点が250°K以下となるような組成とされ
ていることが必要である。このような組成とされている
ことにより、高凝集力であるとともに高接着力である接
着剤組成物の調製が可能となる。
また、上記#l量体混合物中に占めるカルボキシル基含
有エチレン性不飽和単量体の割合は、−最に0.1〜1
0重量%、好適には0.5〜7重遣%程度であるのがよ
い。この割合が少なすぎては重合体粒子のゲル分率を所
望範囲に設定できず、また多くなりすぎると重合安定性
が著しく悪(なり、また重合体粒子のゲル分率が高くな
りすぎて接着力および耐反発性の面で難点が生じやすい
第一段目の重合は、ノニオン系乳化剤を加える前の重合
体粒子を含む水分散液を60〜90℃の温度に加温して
おき、これにノニオン系乳化剤を添加し、ついで水に重
合開始剤としての過硫酸塩を添加溶解したものを加え、
その後攪拌上前記の単量体混合物を所定の滴下速度で滴
下し、上記温度に保ちながら所定時間反応させればよい
ここで使用する過硫酸塩としては、過硫酸カリウム、過
硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムなどがある。この
過硫酸塩は、重合開始剤としての働きを有して生成ポリ
マーの分子量やさらにゲル分率に影響を与えるとともに
、その分解により生成するイオン性末端基が水媒体中で
の重合安定性および重合後のエマルジョンの安定性に寄
与するものである。また、この過硫酸塩は、通常この後
の工程に係る第二段目の重合を行う際の重合開始剤とし
ての働きや重合安定性、エマルジョンの安定性にも関与
するものである。
したがって、上記過硫酸塩の使用量は、上述の観点から
、つまり生成ポリマーの分子量、ゲル分率および上記安
定性の観点から、適宜の範囲に設定することが望ましい
。一般には、第一段目の重合に用いる前記単量体混合物
100重量部に対して、過硫酸塩が0.1〜5重量部と
なるような割合とするのがよい。
このようにして得られる重合体エマルジョンは、これに
含まれる重合体粒子のゲル分率が20〜60重量%の範
囲に設定されていることが肝要である。この設定は、主
としてカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体の種
類や量を調節することにより、またこれに加えてと述し
た過硫酸塩の使用量や重合条件を適宜選択することによ
り、容易に行えるものである。
重合体粒子のゲル分率を上記範囲内に設定することによ
り、はじめて高接着力でかつ高凝集力を有し、しかも耐
反発性にすぐれた接着剤組成物が得られるのであり、こ
のゲル分率が20重量%未満では凝集力が低下し、また
60重量%を超えてしまうと接着力の低下をきたすうえ
に、耐反発性にすぐれた接着剤組成物を得ることが難し
くなる。
なお、この第一段目の重合にて得られる重合体エマルジ
ョンの固型分濃度、つまり重合体粒子の濃度は特に限定
されないものであるが、第二段目の重合用単量体の使用
量を勘案して、第一段および第二段目の重合安定性、エ
マルジョンの安定性を確保しうるように、一般には20
〜50重量%程度となるように調整されているのがよい
この発明においては、上記の如くして得られるゲル分率
が20〜60重量%の重合体粒子を含む重合体エマルジ
ョンに、さらに後重合用単量体を加えて第二段目の重合
を行うことにより、適当に架橋された構造の重合体粒子
を含む重合体エマルジョンを生成する。
上記の後重合用単量体は、アルキル基の炭素数が1〜1
4個の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単独または
このエステルとこれと共重合可能な分子内に官能基を有
しない不飽和単量体とからなるものである。(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルとしては、前記第一段目のも
のと同様の単量体が用いられる。また、これと共重合、
可能な分子内に官能基を有しない不飽和S−量体として
は、アクリロニトリル、メタリロニトリル、酢酸ビニル
、スチレンまたはその誘専体などが挙げられる。
これら共重合可能な単量体は接着特性の改質用成分とし
て必要により用いられるものである。
このような後重合用単量体は、前記第一段目の単量体混
合物の場合と同様にそのホモポリマーまたはコポリマー
が感圧接着性を示すようなガラス転移点が250°K以
下となるような組成とされている必要があり、上記ガラ
ス転移点より高いポリマーを与えるものでは接着力の面
で問題を生じやすい。したがって、前記(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとともにこれと共重合可能な分子
内に官能基を有しない不飽和#L量体を用いる場合でも
、後者のsit体の使用量は後重合用単量体中10重量
%以下となる範囲内で、上記ガラス転移点を満足するよ
うな使用割合とすべきである。
この後重合用単量体の使用量は、第一段目の重合に用い
た単量体混合物の組成やこの混合物から構成される重合
体粒子のゲル分率などに応じて、また最終固型分濃度が
適当な割合となるように、適宜決められるものであり、
通常は上記第一段目の単量体混合物100重量部に対し
て後重合用j¥L量体が10〜500重量部、好適には
20〜250重量部となるような割合とするのがよい。
第二段目の重合は、上記の後重合用単量体を第一段目で
生成した重合体エマルジョン中に攪拌上所定の滴下速度
で滴下する方法で行われる。この際の重合温度は第一段
目の場合と同様に60〜90℃の範囲とすればよい。な
お、この第二段目の重合に際して、重合開始剤としての
過硫酸塩はあえて添加しなくてもよい。しかし、特に望
むなら添加してもよいものである。
このようにして得られる重合体エマルジョンは、これに
含まれる適度な架橋構造を有する重合体粒子の濃度、つ
まり固型分濃度が、エマルジョンの安定性、粘度特性な
どの観点から、一般に50〜70重量%の範囲に設定さ
れているのが望ましい。
このような高固型分濃度であっても低チクソトロピー性
であり、またこのエマルジョン中には凝集物の生成がほ
とんど認められないという特徴を有している。
この発明の水分散型感圧性接着剤組成物は、上記第二段
目の重合にて得られる重合体エマルジョンをベースとす
るもの1あり、これを使用するに際しては、必要に応じ
て粘着付与剤、着色剤、充てん剤、老化防止剤などの各
種配合剤を任意に混合でき、この混合は上記エマルジョ
ンの低チクソトロピー性によって容易に行えるものであ
る。また、この組成物はこれ単独で姦接着力でかつ高凝
集力を発揮するが、凝集力のさらに一層の増大を望むな
らこの発明の特徴を損なわない範囲内で従来公知の各種
外部架橋剤を配合しても差し支えない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の水分散型感圧性接着剤組成物
は、基材などに塗布したのちの乾燥に長時間を要するこ
とのない50〜70重量%程度の高固型分濃度であって
も低チクソトロピー性であり、しかも凝集物がほとんど
認められず、また外部架橋剤をあえて配合しなくても高
接着力でかつ高凝集力を発揮し、特に高温下での凝集力
の低下がみられず、その上耐反発性に非常にすぐれたも
のであるという特徴を有しており、一般の感圧性接着テ
ープ、シート、ラベル類などの用途のほか、耐反発性が
特に要求される用途に対しても非常に有用である。
〔実施例〕
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下において部とあるは重量部を、%とあ
るは重量%を、それぞれ意味する。
また、接着力、凝集力、耐反発性、凝集物量およびゲル
分率は、下記の方法にて測定したものである。
く接着力〉 25μmpJのポリエステルフィルムの両面に感圧性接
着剤組成物を乾燥後の厚みが片面50μmとなるように
塗布し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつ
くり、JIS Z−1528により180度引き剥がし
接着力(g / 20 mm幅)を測定した。
く凝集力〉 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、これを2
枚のベークライト板に25 w X 25 mmの接着
面積で貼り合わせ、40℃および80℃でIkgの荷重
をかけてベークライト板が落下するまでの時間(分)を
測定した。
く耐反発性〉 0.3龍厚のアルミニウム板の片面に感圧性接着剤組成
物を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、10
0℃で3分間乾燥したのち、13mmX80m−の大き
さに切断して試験片をつ(す、この試験片を50龍径の
アルミニウム製円柱に屈曲して貼りつけ、その後40℃
で24時間保存したときに、試験片が円柱から浮き上が
った距離(n)を測定した。
く凝集物量〉 重合反応後の重合体エマルジョンを80メツシユの網に
てろ過し、メツシュ上の残渣を重合体エマルジョンの固
型分に対する割合として求め、これを凝集物量(%)と
した。
〈ゲル分率〉 25μm厚のポリエステルフィルl、の片面に重合体エ
マルジョンを乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布
し、100℃で3分間乾燥したのち、50龍×50龍の
大きさに切断して試験片をつくり、この試験片を加熱ア
セトン中に24時間浸漬して、下記の方法にてゲル分率
を求めた。
At;試験片の浸漬後の乾燥重量 AO;試験片の浸漬前の重量 実施例1 温度計、撹拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器内に、アクリル酸2−エチルヘキシル50%とア
クリル酸エチル45%とアクリル酸5%とからなる単量
体混合物(コポリマーのガラス転移点227°K) 5
部と、蒸留水90部とを投入して撹拌混合し、これに過
硫酸カリウム0.03部を加え、窒素気流下で80℃に
て5時間反応させることにより、粒子径が0.28μm
で濃度が5.15%の重合体粒子を含む水分散液を調製
した。
この水分散液を80℃に保ち、これに、水5部に溶解分
散させたノイゲンEA50  (HLB=5)(第一工
業製薬社製の商品名)0.35部を添加し、30分間撹
拌して出発原料としての水分散液とした。
つぎに、この水分散液に窒素気流下で80℃にて過硫酸
カリウム0.5部を添加し、その後アクリル酸2−エチ
ルヘキシル98部とアクリル酸2部とからなる単量体混
合物(コポリマーのガラス転移点205°K)を、上記
温度を保ちながら5時間かけ°ζ連続的に滴下して、第
一段目の重合体エマルジョンを得た。このエマルジョン
の固型分濃度は50.8%で、重合体粒子のゲル分率は
37.5%であった。
つぎに、上記の重合体エマルジョンに、これを窒素気流
下で80℃に加温したのち、アクリル酸イソブチル9.
5部とアクリル酸2−エチルヘキシル40部とからなる
後重合用単量体(コポリマーのガラス転移点225°K
)を、上記温度を保ちながら3時間かけて連続的に滴下
し、滴下後さらに80℃に2時間保持して、第二段目の
重合を行った。
このようにして得られた重合体エマルジョンの固型分濃
度は59.8%であり、また、そのチクソトロピー性の
目安となるB型粘度計の2 rpmと2Q rpmとの
粘度の比(2Orpmでの粘度/2rpmでの粘度)は
0.62であった。さらに、このエマルジョン中の凝集
物量は0.05%であった。この重合体エマルジョンを
そのままこの発明に係る水分散型感圧性接着剤組成物と
した。
比較例1 実施例1と同様の反応器内に蒸留水100部を投入し、
窒素気流下で80℃に加温し、これに過硫酸カリウム0
.5部を添加し、その後は実施例1と同様の二段重合を
行った。このようにして得られた重合体エマルジョンの
固型分濃度は59.4%、チクソトロピー性(実施例1
の測定法と同じ;以下同様)は0.22、凝集物量は5
.5%であった。
このエマルジョンを比較用の水分散型感圧性接着剤組成
物とした。
比較例2 ノイゲンEA50を添加しなかった以外は、実施例1と
全く同様の二段重合を行った。このようにして得られた
重合体エマルジョンの固型分濃度は59.7%、チクソ
トロピー性は0.60、凝集物量は1.25%であった
。このエマルジョンを比較用の水分散型感圧性接着剤組
成物とした。
比較例3 第一段目の単量体混合物としてアクリル酸2−エチルヘ
キシル100部を用いるようにした以外は、実施例1と
同様にして二段重合を行った。このようにして得られた
重合体エマルジョンの固型分濃度は59.0%、チクソ
トロピー性は0.58、凝集物量は0.08%であった
。このエマルジョンを比較用の水分散型感圧性接着剤組
成物とした。
なお、第一段目の重合にて得られたエマルジョンの重合
体粒子のゲル分率は0%であった。
実施例2〜4 出発原料中に含ませるノニオン系乳化剤と第一段目の単
量体混合物として、下記の第1表に示されるものを用い
た以外は、実施例1と全く同様にして第一段目の重合体
エマルジョンを得た。このエマルジョンに含まれる重合
体粒子のゲル分率および固型分濃度は第1表に併記され
るとおりであった。なお、第1表中、ガラス転移点は単
量体7YL合物からなるコポリマーのガラス転移点を意
味するものである。また、第1表中に示される乳化剤は
いずれも第一工業製薬社製の商品名である。
つぎに、上記第一段目の重合体エマルジョンに対して、
下記の第2表に示される後重合用単量体を用いるように
した以外は、実施例1と同様にして第二段目の重合体エ
マルジョンを得た。このエマルジョンをそのままこの発
明の水分散型感圧性接着剤組成物とした。なお、第二段
目の重合体エマルジョンにおける固型分濃度、チクソト
ロピー性および凝集物量は、第2表に併記されるとおり
であった。また、第2表中のガラス転移点は後重合用単
量体からなるコポリマーのガラス転移点を意味するもの
である。
以上の実施例1〜4および比較例1〜3の各接着剤組成
物の接着力、凝集力および耐反発性を調べた結果は、下
記の第3表に示されるとおりであった。
上記の結果から明らかなように、この発明の水分散型感
圧性接着剤組成物は、高接着力でかつ高凝集力を有し、
その上耐反発性に非常にすぐれたものであり、凝集物量
が少なくかつ低チクソトロピー性であることと相俟って
実用価値の極めて高い接着剤組成物であることが判る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)粒子径が0.03〜0.5μmの重合体粒子が0
    .5〜7.5重量%含まれた水にノニオン系乳化剤を加
    えてなる水分散液を出発原料とし、これにアルキル基の
    炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テルとカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体とか
    らなるそのコポリマーが感圧接着性を示すガラス転移点
    が250°K以下となりうる単量体混合物を加え、過硫
    酸塩にて重合させて得られるゲル分率が20〜60重量
    %の重合体粒子を含む重合体エマルジョンとし、これに
    さらにアルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アク
    リル酸アルキルエステル単独またはこのエステルとこれ
    と共重合可能な分子内に官能基を有しない不飽和単量体
    とからなるそのホモポリマーまたはコポリマーが感圧接
    着性を示すガラス転移点が250°K以下となりうる後
    重合用単量体を加えて重合させて得られる重合体エマル
    ジョンをベースとした水分散型感圧性接着剤組成物。
  2. (2)出発原料中のノニオン系乳化剤のHLBが10未
    満であり、この乳化剤の使用量が最終重合体エマルジョ
    ンの固型分に対して0.05〜0.5重量%である特許
    請求の範囲第(1)項記載の水分散型感圧性接着剤組成
    物。
  3. (3)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための単量体混合物において
    、カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体が上記混
    合物中0.1〜10重量%である特許請求の範囲第(1
    )項または第(2)項記載の水分散型感圧性接着剤組成
    物。
  4. (4)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための単量体混合物100重
    量部に対して過硫酸塩が0.1〜5重量部である特許請
    求の範囲第(1)〜(3)項のいずれかに記載の水分散
    型感圧性接着剤組成物。
  5. (5)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための単量体混合物100重
    量部に対して後重合用単量体が10〜500重量部であ
    る特許請求の範囲第(1)〜(4)項のいずれかに記載
    の水分散型感圧性接着剤組成物。
  6. (6)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための重合温度が60〜90
    ℃である特許請求の範囲第(1)〜(5)項のいずれか
    に記載の水分散型感圧性接着剤組成物。
  7. (7)後重合用単量体を加えて重合させて得られる重合
    体エマルジョンにおいて、その固型分濃度が上記エマル
    ジョン中50〜70重量%である特許請求の範囲第(1
    )〜(6)項のいずれかに記載の水分散型感圧性接着剤
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140079352A (ko) * 2011-10-19 2014-06-26 닛토덴코 가부시키가이샤 수분산형 아크릴계 점착제 조성물 및 점착 시트

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KR20140079352A (ko) * 2011-10-19 2014-06-26 닛토덴코 가부시키가이샤 수분산형 아크릴계 점착제 조성물 및 점착 시트

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