JPS6274977A - 水分散型感圧性接着剤組成物 - Google Patents

水分散型感圧性接着剤組成物

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JPS6274977A
JPS6274977A JP21768885A JP21768885A JPS6274977A JP S6274977 A JPS6274977 A JP S6274977A JP 21768885 A JP21768885 A JP 21768885A JP 21768885 A JP21768885 A JP 21768885A JP S6274977 A JPS6274977 A JP S6274977A
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Takao Yoshikawa
吉川 孝雄
Tetsuji Sugii
杉井 哲次
Yutaka Moroishi
裕 諸石
Ken Noda
謙 野田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物に
関する。
〔従来の技術〕
近年、アクリル系感圧性接着剤は、そのすぐれた接着特
性ないし耐久性から、従来の天然ゴム系。
合成ゴム系の感圧性接着剤に代わって広く普及してきた
。また、この種の接着剤の中でも、最近では有a溶剤を
使用しない水分散型のものが省資源2環境衛生などの観
点から研究開発されている。
このような水分散型の接着剤は一般に乳化重合法により
調製されている。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを必要に応じてアクリル酸、スチレン、酢酸
ビニルなどの改質用単量体とともに水媒体中F乳化重合
させることにより調製されており、この方法で得られる
室温で粘着性を有するアクリル系ポリマーは、溶液重合
で得られるポリマーに較べて比較的大きな分子量を有す
るものとなるため、感圧性接着剤として比較的高い凝集
力が得られることが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかるに、上記従来のアクリル系の水分散型接着剤は、
これを高度の凝集力が望まれる用途に適用する場合には
なお満足できるものとはいえず、また接着箇所が比較的
高温度下におかれるときには、i!jJ集力が著しく低
下し、はとんど使用に供しえなかった。そこで、この種
の接着剤の凝集力をさらに向上させるために、乳化重合
後の重合体エマルジョンに有機溶剤タイプにおけるのと
同様の外部架橋剤、たとえばメラミン化合物、エポキシ
化合物、金属塩などを配合する試みがなされてきた。
ところが、このような改良手段では、架橋剤の種類ない
し使用量の選択に煩わしさがあり、また架橋のための熱
エネルギーも無視できないなど生産性の面での問題があ
ろう、えに、一般に架橋が不均一となって架橋の程度に
較べて凝集力がそれほど大きくならず、また仮に凝集力
を大きくできたとしてもこれに伴って接着力の低下がみ
られ、結局高接着力でかつ高凝集力を有するような感圧
性接着剤組成物を得ることは難しかった。
さらに、上記の如き手段にて凝集力を大きくした場合、
凝集力の低下とは別に接着剤としての耐反発性に劣った
ものとなるという問題もあった。
すなわち、たとえば曲面を持った被着体に金属板やプラ
スチック板などを屈曲状態に接着させる用途などにあっ
ては、屈曲された金属板やプラスチック板に復元力が働
くため、この復元力に抗しうるような耐反発性にすぐれ
たものであることが要求され、この耐反発性は接着力と
凝集力とのバランス特性にて表されるものであるが、こ
のような耐反発性を高度に満足させることはできなかっ
たのである。
このように、前記従来のアクリル系の水分散型接着剤で
は、接着力とともに凝集力を高度に満足し、しかも耐反
発性にすぐれたものを得にくいという問題があった。そ
の上、この種の接着剤は、乳化重合時に重合体粒子の安
定化のために乳化剤を使用しているため、この乳化剤が
接着剤組成物中に混入し、その結果耐湿、耐水性に乏し
いものとなって接着特性に悪影響をおよぼす問題をも有
していた。
したがって、この発明は、上記接着特性低下の原因とな
る乳化剤を一切含まない水分散型感圧性接着剤組成物で
あって、がっ外部架橋剤をあえて配合しなくても高接着
力と高凝集力とを発揮し、その上耐反発性にすくれたア
クリル系の水分散型感圧性接着剤組成物を提供すること
を目的とする。
〔問題点を一部するための手段〕
この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
した結果、従来の乳化重合の代わりに、特定の重合開始
剤を用いることによって乳化剤の使用を排除した水媒体
中での二段階重合を採用し、第一段目の重合としてその
一部成分が架橋性不飽和単量体である特定のアクリル系
単量体混合物を用いて重合体粒子のゲル分率が特定範囲
となるような重合体エマルジョンを生成し、これにさら
に特定のアクリル系単量体を加えて第二段目の重合を行
わせるようにしたときには、乳化剤を含まないため耐湿
、耐水性にすぐれ、しかも外部架橋剤を配合しなくても
高接着力でかつ高凝集力を発揮し、その上耐反発性にす
ぐれたアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物が得ら
れるものであることを知り、この発明を完成するに至っ
た。
すなわち、この発明は、アルキル基の炭素数が1〜14
個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたはこのエ
ステルとこれと共重合可能な分子内に官能基を有しない
不飽和単量体とからなるそのホモポリマーまたはコポリ
マーが感圧接着性を示すガラス転移点が250°K以下
となりうる主単量体に、多価アルコールと(メタ)アク
リル酸との多価エステルおよびジビニルベンゼンの中か
ら選ばれた少なくとも一種の架橋性不飽和単量体を加え
てなる単量体混合物を、水媒体中過硫酸塩の存在下で乳
化剤を用いることなく重合させて得られるゲル分率が2
0〜60重景%の重合体粒子を含む重合体エマルジョン
に、アルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルまたはこのエステルとこれと共重
合可能な分子内に官能基を有する不飽和単量体とからな
るそのホモポリマーまたはコポリマーが感圧接着性を示
すガラス転移点が250’に以下となりうる後重合用単
量体を加えて重合させて得られる二層構成の重合体粒子
を含む重合体エマルジョンをベースとした水分散型感圧
性接着剤組成物に係るものである。
このように、この発明においては、水媒体中での重合を
重合開始剤として特に過硫酸塩を用いることによって乳
化剤を使用しないで行うようにしたもので、上記の過硫
酸塩はその分解によってイオン性末端基を生成し、これ
が重合安定性とさらに重合後のエマルジョンの安定性に
大きく寄与するものである。したがって、この方法にて
得られる重合体エマルジョンをベースとする接着剤組成
物は、乳化剤を含まないために耐湿、耐水性にすぐれた
ものとなるとともに、乳化剤を用いた従来ノコノ種組成
物に比し遜色のないエマルジョンの安定性に非常にすく
れたものとなる。
また、この発明では、上記の如き水媒体中での重合を二
段階に分け、第一段目の重合用単量体として前記特定の
架橋性不飽和単量体を含むアクリル系単量体混合物を用
いることによって、ゲル分率が規制された特定の重合体
粒子を含むエマルジョンを生成し、これにさらに第二段
目の感圧接着性にすぐれるアクリル系単量体を加えて後
重合させるようにしているから、この方法にて生成する
重合体粒子は適当なゲル分率、つまりは適当な架橋構造
を有する内層用ポリマーとこれを取り囲む接着性にすぐ
れる外層用ポリマーとの二層構造を有するものとなる。
そして、このような二層構造とされていることにより、
特に内層用ポリマーのゲル分率が特定範囲に規制されて
いることにより、この重合体粒子を含むエマルジョンを
ベースとした接着剤組成物は、これに外部架橋剤をあえ
て配合しなくても高接着力でかつ高凝集力を発揮し、そ
の上耐反発性に非常番こすぐれたものとなるのである。
なお、この明細書における重合体粒子のゲル分率とは、
重合体粒子を構成するポリマーがどの程度架橋結合に関
与しているかどうかを示す指標となるものであり、これ
は上記ポリマーの溶剤不溶分(重量%)を測定すること
により表される。具体的には、重合体粒子を含むエマル
ジョンからポリマー被膜を形成し、これを溶剤中に浸漬
して架橋結合に関与しないポリマーを溶出させ、残存す
る溶剤不溶分を測定することにより、実測される。
この測定は後記の実施例に示されるとおりである。
なおまた、この明細書において、(メタ)アクリル酸と
あるはアクリル酸および/またはメタクリル酸を、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルとあるはアクリル酸ア
ルキルエステルおよび/またはメタクリル故アルキルエ
ステルを、(メタ)アクリレートとあるはアクリレート
および/またはメタクリレートを、それぞれ意味する。
〔発明の構成・作用〕
この発明においては、まず第一段目の重合用単量体を用
いて、これを水媒体中過硫酸塩の存在下で乳化剤を用い
ることなく重合させることにより、ゲル分率が特定範囲
に規制された重合体粒子を含む重合体エマルジョンを生
成する。
上記の重合用車量体は、アルキル基の炭素数が1〜14
個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたはこのエ
ステルとこれと共重合可能な分子内に官能基を有しない
不飽和単量体とからなる主単量体に、多価アルコールと
(メタ)アクリル酸との多価エステルおよびジビニルベ
ンゼンの中から選ばれた少なくとも一種の架橋性不飽和
単量体を加えてなる単量体混合物が用いられる。
主単量体としての(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、接着特性の観点から、アルキル基の炭素数が
1〜14個のものが用いられ、特に好適な例としては、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルへキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸イ
ソデシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。また、共重合
可能な分子内に官能基を有しない不飽和単量体としては
、アクリロニトリル、メククリロニトリル、酢酸ビニル
、スチレンまたはその銹4体などが挙げられ、これら単
量体は重合体粒子を構成する内層用ポリマーの凝集力を
高める成分として主に寄与するものである。
このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたは
これと上記共重合可能な不飽和車量体とからなる主単量
体は、そのホモポリマーまたはコポリマーが感圧接着性
を示すようなガラス転移点が250°K以下となるよう
な組成とされていることが必要である。 このような組
成とされていることにより、高凝集力であるとともに高
接着力である接着剤組成物の調製が可能となる。このた
めにも、上記共重合可能な不飽和単量体は(メタ)アク
リル酸アルキルエステルに対して少量に抑えられている
のがよく、一般には主単量体と架橋性不飽和単量体とか
らなる単量体混合物中上記共重合可能な不飽和単量体が
通常10重量%以下であるのがよい。
この主単量体と併用する架橋性不飽和単量体は、重合体
粒子を適当なゲル分率を有するものとするために必要不
可欠な成分であり、多価アルコールと(メタ)アクリル
酸との多価エステルかジビニルベンゼンかのいすか一方
または両方を使用する。
これら単量体の使用量は、単量体混合物中0.1〜20
重量%、好適には0.5〜10重量%の範囲内で、その
種類に応じてまた重合体粒子の所望ゲル分率に応して適
宜決定する。この使用量が少なすぎると重合体粒子のゲ
ル分率を所望範囲に設定できず、また逆に多くなりすぎ
ると重合体粒子のゲル分率が筒くなりすぎて接着力の面
で難点が生じる。
多価アルコールと(メタ)アクリル酸との多価エステル
の例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ (メタ)アクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラ(メタ)アクリレートなどのジエス
テル以上通常テトラエステルまでの多価エステルが用い
られる。その分子量は一般に1,000以下であるのが
好ましい。
第一段目の重合は、通常水に重合開始剤としての過硫酸
塩を添加溶解し、これを60〜90℃の温度に加温して
おき、この水媒体中に攪拌上前記の単量体混合物を所定
の滴下速度で滴下し、上記温度に保ちながら所定時間反
応させればよい。
ここで使用する過硫酸塩としては、過硫酸カリウム、過
硫酸ア:/モニウム、過硫酸ナトリウムなどがある。こ
の過硫酸塩は、重合開始剤としての働きを有して生成ポ
リマーの分子量やさらにゲル分率に影響を与えるととも
に、その分解により生成するイオン性末端基が水媒体中
での重合安定性および重合後のエマルジョンの安定性に
寄与するものである。また、この過硫酸塩は、通常この
後の工程に係る第二段目の重合を行う際の重合開始剤と
しての働きや重合安定性、エマルジョンの安定性にも関
与するものである。
したがって、上記過硫酸塩の使用量は、上述の観点から
、つまり生成ポリマーの分子量、ゲル分率および上記安
定性の観点から、適宜の範囲に設定することが望ましい
。一般には、第一段目の重合に用いる前記単量体混合物
100重量部に対して、過硫酸塩が0.1〜5重量部と
なるような割合とするのがよい。
このようにして得られる重合体エマルジョンは、これに
含まれる重合体粒子のゲル分率が20〜60重量%、特
に好適には25〜55重量%の範囲に設定されているこ
とが肝要である。この設定は、主として前記架橋性不飽
和単量体の種類や量を調節することにより、またこれに
加えて上述した過硫酸塩の使用量や重合条件を適宜選択
するごとにより、容易に行えるものである。
重合体粒子のゲル分率を上記範囲内に設定することによ
り、はじめて高接着力でかつ高凝集力を有し、しかも耐
反発性にすぐれた接着剤組成物が得られるのであり、こ
のゲル分率が20重量%未満では凝集力が低下し、また
60重量%を超えてしまうと接着力の低下をきたすうえ
に、耐反発性にすぐれた接着剤組成物を得ることが難し
くなる。
なお、この第一段目の重合にて得られる重合体エマルジ
ョンの固型分温度、つまり重合体粒子の温度は特に限定
されないものであるが、第二段目の重合用単量体の使用
量を勘案して、第一段および第二段目の重合安定性、エ
マルジョツ声定性を確保しうるように、一般には20〜
55重量%、好ましくは30〜50重量%程度となるよ
うに調整されているのがよい。
この発明においては、上記の如くして得られるゲル分率
が20〜60重量%の重合体粒子を含む重合体エマルジ
ョンに、さらに後重合用単量体を加えて第二段目の重合
を行うことにより、適当に架橋された構造の内層用ポリ
マーとこれを取り囲む接着性にすぐれる外層用ポリマー
とからなる二層構成の重合体粒子を含む重合体エマルジ
ョンを生成する。
上記の後重合用単量体は、アルキル基の炭素数が1〜1
4個の(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたはこの
エステルとこれと共重合可能な分子内に官能基を有する
不飽和単量体とからなるものである。(メタ)アクリル
酸アルキルエステルとしては、前記第一段目のものと同
様の単量体が用いられる。また、これと共重合可能な分
子内に官能基を有する不飽和単量体としては、上記官能
基としてカルボキシル基、水酸基、酸無水物基などを有
する(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレ
イン酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルなど
が挙げられる。この共重合可能な不飽和単量体は、主に
接着力の増大に寄与するものである。
このような後重合用単量体は、前記第一段目の主単量体
の場合と同様にそのホモポリマーまたはコポリマーが感
圧接着性を示すようなガラス転移点が250″に以下と
なるような組成とされている必要があり、上記ガラス転
移点より高いポリマーを与えるものでは接着力の面で問
題を生じやすい。
したがって、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
とともにこれと共重合可能な分子内に官能基を有する不
飽和単量体を用いる場合でも、後者の単量体の使用量は
後重合用単ヱ体中20重量%以下となる範囲内で、上記
ガラス転移点を満足するような使用割合とすべきである
この後重合用単量体の使用量は、第一段目の重合に用い
た単量体混合物の組成やこの混合物から構成される重合
体粒子のゲル分率などに応じて、また最終固型分温度が
適当な割合となるように、適宜法められるものであり、
jm常は上記第一段目の単量体混合物100重量部に対
して後重合用単量体が10〜500重量部、好適には2
0〜250重量部となるような割合とするのがよい。
第二段目の重合は、上記の後重合用単量体を第一段目で
生成した重合体エマルジョン中に攪拌上所定の滴下速度
で滴下する方法で行われる。この際の重合温度は第一段
目の場合と同様に60〜90℃の範囲とすればよい。な
お、この第二段目の重合に際して、重合開始剤としての
過硫酸塩はあえて添加しなくてもよい。しかし、特に望
むなら添加してもよいものである。
このようにして得られる重合体エマルジョンは、これに
含まれる重合体粒子が既述したとおりの二層構成とされ
たものであり、このような重合体粒子からなる固型分の
温度としては、エマルジョンの安定性、粘度特性などの
観点から、一般に50〜70重量%の範囲に設定されて
いるのが望ましい。
この発明の水分散型感圧性接着剤組成物は、上記第二段
目の重合にて得られる二層構成の重合体粒子を含む重合
体エマルジョンをベースとするものであり、この組成物
には必要に応じて着色剤、充てん剤、老化防止剤、粘着
付与剤などの従来公知の添加剤を適宜配合することがで
きる。その配合量は通常の量でよい。また、上記組成物
はこれ単独で高接着力でかつ高凝集力を発揮するが、凝
集力のさらに一層の増大を望むならこの発明の特徴を損
なわない範囲内で従来公知の各種外部架橋剤を配合して
も差し支えない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の水分散型感圧性接着剤組成物
は、乳化剤を含まないため乳化剤に起因した耐湿、耐水
性の低下に基づく接着特性の劣化がみられず、しかも外
部架橋剤をあえて配合しなくても高接着力でかつ高凝集
力を発揮し、特に高温下での凝集力の低下がみられず、
その上耐反発性に非常にすぐれたものであるという特徴
を有しており、一般の感圧性接着テープ、シート、ラベ
ル類などの用途のほか、耐反発性が特に要求される用途
に対しても非常に有用である。
〔実施例〕
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下において部とあるは重量部を、%とあ
るは重量%を、それぞれ意味する。
また、接着力、凝集力、耐反発性およびゲル分率は、下
記の方法にて測定したものである。
〈接着力〉 25μmfqのポリエステルフィルムの両面に感圧性接
着剤組成物を乾燥後の厚みが片面50μmとなるように
塗布し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつ
くり、JIS Z−1528により180度引き剥がし
接着力(g/20mm幅)を測定した。
〈凝集力〉 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、これを2
枚のベークライト板に251)1X25mmの接着面積
で貼り合わせ、40℃および80°Cで1kgの荷重を
かけてベークライト板が落下するまでの時間(分)を測
定した。
〈耐反発性〉 0.3龍厚のアルミニウム板の片面に感圧性接着剤組成
物を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、10
0℃で3分間乾燥したのち、10mm×80寵の大きさ
に切断して試験片をっ(す、この試験片を50i+m径
のアルミニウム製円柱に屈曲して貼りつけ、その後40
”Cで24時間保存したときに、試験片が円柱から浮き
上がった距離(龍)を測定した。
〈ゲル分率〉 25μm厚のポリエステルフィルムの片面に重合体エマ
ルジョンを乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し
、100 ”cで3分間乾燥したのち、5(lsmx5
01)の大きさに切断して試験片をつくり、この試験片
を加熱アセトン中に24時間浸消して、下記の方法にて
ゲル分率を求めた。
At;試験片の浸漬後の乾燥重量 Ao;試験片の浸漬前の重量 P;試験片を構成するポリエステルフィルムの重量 実施例1 温度計、PA拌器、窒素導入管および還流冷却管を備え
た5 00mlの反応器内に、過硫酸カリウム0.5部
を溶解してなる蒸留水100部を投入し、窒素気流下で
80°Cに加温したのち、アクリル酸n−ブチル80部
とアクリル酸2−エチルヘキシル15部とからなる主単
量体(コポリマーのガラス転移点222°K)にトリメ
チロールプロパントリメタクリレート5部を加えてなる
単量体混合物を、上記温度を保ちながら5時間かけて連
続的に滴下し、滴下後さらに80℃に2時間保持して、
第一段目の重合体エマルジョンを得た。このエマルジョ
ンに含まれる重合体粒子のゲル分率は43゜6%であっ
た。
つぎに、上記の重合体エマルジョンに、これを窒素気流
下で80℃に加温したのち、アクリル酸n−ブチル20
部、アクリル酸2−エチルヘキシル28部およびメタク
リル酸2部からなる後重合用単量体(コポリマーのガラ
ス転移点212°K)を、上記温度を保ちながら3時間
かけて連続的に滴下し、滴下後さらに80℃に2時間保
持して、第二段目の重合を行った。
このようにして得られた重合体エマルジョンの固型分温
度は59.4%であり、このエマルジョンをそのままこ
の発明の水分散型感圧性接着剤組成物とした。
比較例1 第一段目の単量体混合物のうちトリメチロールプロパン
トリメタクリレートの使用を省いた以外は、実施例1と
全く同様にして水分散型感圧性接着剤組成物を得た。な
お、第一段目の重合にて得られたエマルジョンの重合体
粒子のゲル分率は0%であった。
比較例2 第一段目の単量体混合物として、アクリル酸n−ブチル
85部とアクリル酸2−エチルヘキシル15部とからな
る主単量体にトリメチロールプロパントリメタクリレー
ト0.05部を加えてなるものを用いた以外は、実施例
1と全く同様にして水分散型感圧性接着剤組成物を得た
。なお、第一段目の重合にて得られたエマルジョンの重
合体粒子のゲル分率は14%であった。
比較例3 第一段目の単量体混合物として、アクリル酸n−ブチル
80部とアクリル酸2−エチルヘキシル15部とからな
る主単量体にトリメチロールプロパントリメタクリレー
ト8部を加えてなるものを用いた以外は、実施例1と全
く同様にして水分散型感圧性接着剤組成物を得た。なお
、第一段目の重合にて得られたエマルジョンの重合体粒
子のゲル分率は72%であった。
実施例2〜5 第一段目の単量体混合物として、下記の第1表に示され
るものを用いた以外は、実施例1と全く同様にして第一
段目の重合体エマルジョンを得た。
このエマルジョンに含まれる重合体粒子のゲル分率は第
1表に併記されるとおりであった。なお、第1表中、A
は主単量体、Bは架橋性不飽和単量体であり、またガラ
ス転移点は主単量体からなるコポリマーのガラス転移点
を意味するものである。
つぎに、上記第一段目の重合体エマルジョンに対して、
下記の第2表に示される後重合用単量体を用いるように
した以外は、実施例1と同様にして第二段口の重合体エ
マルジョンを得た。このエマルジョンをそのままこの発
明の水分散型感圧性接着剤組成物とした。なお、第二段
目の重合体エマルジョンにおける固型分温度は、第2表
に併記されるとおりであった。また、第2表中のガラス
転移点は後重合用単量体からなるコポリマーのガラス転
移点を意味するものである。
以上の実施例1〜5および比較例1〜3の各接着剤組成
物の接着力、凝集力および耐反発性を調べた結果は、下
記の第3表に示されるとおりであった。
第3表 上記の結果から明らかなように、この発明の水分散型感
圧性接着剤組成物は、高接着力でかつ高凝集力を有し、
その上耐反発性に非常にすぐれたものであり、乳化剤を
含まないため耐湿、耐水性二こすぐれることと相俟って
実用価値の極めて高い接着剤組成物であることが判る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アク
    リル酸アルキルエステルまたはこのエステルとこれと共
    重合可能な分子内に官能基を有しない不飽和単量体とか
    らなるそのホモポリマーまたはコポリマーが感圧接着性
    を示すガラス転移点が250°K以下となりうる主単量
    体に、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との多価エ
    ステルおよびジビニルベンゼンの中から選ばれた少なく
    とも一種の架橋性不飽和単量体を加えてなる単量体混合
    物を、水媒体中過硫酸塩の存在下で乳化剤を用いること
    なく重合させて得られるゲル分率が20〜60重量%の
    重合体粒子を含む重合体エマルジョンに、アルキル基の
    炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テルまたはこのエステルとこれと共重合可能な分子内に
    官能基を有する不飽和単量体とからなるそのホモポリマ
    ーまたはコポリマーが感圧接着性を示すガラス転移点が
    250°K以下となりうる後重合用単量体を加えて重合
    させて得られる二層構成の重合体粒子を含む重合体エマ
    ルジョンをベースとした水分散型感圧性接着剤組成物。
  2. (2)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための単量体混合物において
    、架橋性不飽和単量体が上記混合物中0.1〜20重量
    %である特許請求の範囲第(1)項記載の水分散型感圧
    性接着剤組成物。
  3. (3)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための単量体混合物100重
    量部に対して過硫酸塩が0.1〜5重量部である特許請
    求の範囲第(1)項または第(2)項記載の水分散型感
    圧性接着剤組成物。
  4. (4)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための単量体混合物100重
    量部に対して後重合用単量体が10〜500重量部であ
    る特許請求の範囲第(1)〜(3)項のいずれかに記載
    の水分散型感圧性接着剤組成物。
  5. (5)二層構成の重合体粒子を含む重合体エマルジョン
    において、上記粒子からなる固型分の温度が上記エマル
    ジョン中50〜70重量%である特許請求の範囲第(1
    )〜(4)項のいずれかに記載の水分散型感圧性接着剤
    組成物。
  6. (6)ゲル分率が20〜60重量%の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンおよび二層構成の重合体粒子を含む
    重合体エマルジョンを得るための重合温度が60〜90
    ℃である特許請求の範囲第(1)〜(5)項のいずれか
    に記載の水分散型感圧性接着剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0321685A (ja) * 1989-06-19 1991-01-30 Showa Highpolymer Co Ltd 表面保護シート用感圧接着剤エマルジョン

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