JPH0339522B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0339522B2
JPH0339522B2 JP60112468A JP11246885A JPH0339522B2 JP H0339522 B2 JPH0339522 B2 JP H0339522B2 JP 60112468 A JP60112468 A JP 60112468A JP 11246885 A JP11246885 A JP 11246885A JP H0339522 B2 JPH0339522 B2 JP H0339522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
water
weight
parts
hydrosol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60112468A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61271367A (ja
Inventor
Tetsuji Sugii
Yutaka Moroishi
Takao Yoshikawa
Isoji Sakai
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP11246885A priority Critical patent/JPS61271367A/ja
Publication of JPS61271367A publication Critical patent/JPS61271367A/ja
Publication of JPH0339522B2 publication Critical patent/JPH0339522B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤
組成物に関するものである。 〔従来の技術〕 近年、アクリル系感圧性接着剤はそのすぐれた
接着特性ないし耐久性から従来の天然ゴム系、合
成ゴム系の感圧性接着剤の代わつて広く普及して
きた。また、この種の接着剤の中でも最近では有
機溶剤を使用しない水分散型のものが省資源、環
境衛生などの観点から研究開発されている。 このような水分散型の接着剤は乳化重合により
一般に調製されている。すなわち(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを必要に応じてアクリル
酸、スチレン、酢酸ビニルなどの改質用単量体と
共に水媒体中で乳化重合させることにより調製さ
れており、この方法で得られる室温で粘着性を有
するアクリル系ポリマーは溶液重合で得られるポ
リマーに較べて比較的大きな分子量を有するもの
となるため、感圧性接着剤として高い凝集力が得
られることが知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、上記従来のアクリル系の水分散型接着
剤は、これを高接着力でかつ高凝集力が要求され
る用途、たとえば曲面をもつた披着体に金属板や
プラスチツク板などを屈曲状態に接着させる用途
などに適用する場合必ずしも満足すべき凝集力を
示さなかつた。 すなわち、上記の如き用途にあつては、屈曲さ
れた金属板やプラスチツク板に復元力が働くた
め、この復元力に抗しうるような高い接着力と凝
集力とを有する、いわゆる耐反撥性にすぐれたも
のであることが要求されるが、かかる耐反撥性を
満足させることはできなかつたのである。また、
このような用途への適用に当たり、接着箇所が比
較的高温下におかれるときには、凝集力が著しく
低下し、ほとんど使用に供しえなかつた。 そこで、この種の接着剤の凝集力をさらに大き
くするために、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルなどを乳化重合させる際にジメタクリレート
やジビニルベンゼンの如き内部架橋剤を使用した
り、乳化重合後のポリマー分散液に有機溶剤タイ
プにおけると同様の外部架橋剤、たとえばメラミ
ン化合物、エポキシ化合物、金属塩などを配合す
る試みがなされてきた。 しかしながら、上記の如き改良手段では、凝集
力の改善に伴う接着力の低下はさけられず、また
外部架橋剤を用いる場合は、接着剤に添加配合さ
れる架橋剤は水溶液もしくは水分散体であるた
め、エマルジヨン粒子の粒子間架橋の形態となり
架橋の程度は不均一となり、架橋剤の選定、使用
量にかなりの労力を要し、またその使用範囲も限
定されるのが現状であつた。さらにこの場合架橋
のために熱エネルギーも無視できない場合がある
など生産性の面での問題もあつた。 また、上記従来の水分散型感圧性接着剤は、上
記の如き改良手段の有無に関係なく、乳化重合時
に粒子の安定化のために乳化剤を用いているた
め、この乳化剤が接着剤中に混入し、その結果製
造直後の乾燥状態と経日などによる吸水状態とで
接着特性が大幅に変化する欠点がみられた。この
ため水を使用する場合などでの使用には耐水性の
面で制限があるのが現状であつた。この問題を乳
化剤無添加の乳化重合によつて解消しようとする
試みもなされているが、乳化剤を使用しないと、
エマルジヨン粒子の粒径が異常に大きくなり、造
膜性に問題が生じ、均一に造膜するためにかなり
の熱エネルギーが必要となるため、この方法を実
用化することは極めて困難である。 この発明は、以上の観点から、耐水性低下の原
因となる乳化剤を使用しなくても造膜性にすぐれ
る粒子径の小さい分散粒子を得ることができ、し
かもこの粒子を含む水分散液の架橋剤をあえて添
加しなくても高接着力と高凝集力とを発揮させる
ことができ、したがつて耐水性と接着特性とを共
に高度に改善しうるようなアクリル系の水分散型
感圧性接着剤組成物を提供することを目的として
いる。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明者らは、上記目的を達成するために鋭
意検討した結果、ガラス転移点が比較的高い特定
の共重合体をアルカリと水とによつて水中に平均
粒子径0.01〜0.1μmの微粒子状に分散させたヒド
ロゾルを使用し、このヒドロゾル中で(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを主成分とする特定の
アクリル系単量体混合物をラジカル重合させるよ
うにしたときには、乳化剤無添加でも粒子径の小
さい安定した分散粒子を得ることができるととも
に、この粒子を含む水分散型感圧性接着剤組成物
はこれに架橋剤をあえて添加しなくとも高接着力
でかつ高凝集力を示すものであることを知り、こ
の発明を完成するに至つた。 すなわち、この発明は、酸性基を有する不飽和
単量体2〜20重量%とこれと共重合可能なエチレ
ン性不飽和単量体98〜80重量%とからなるガラス
転移点が273〜360〓の共重合体を、この共重合体
の酸性基の少なくとも20%当量に相当するアルカ
リとこの共重合体100重量部に対し100〜400重量
部の水とによつて水中に平均粒子径0.01〜0.1μm
の微粒子として分散させたヒドロゾル存在下で、
アルキル基の炭素数が1〜10(メタ)アクリル酸
アルキルエステルとこのエステル100重量部に対
して1〜10重量部となる割合の官能基を有する不
飽和単量体とを含んでなり、かつそのコポリマー
のガラス転移点が250〓以下となるアクリル系単
量体混合物をラジカル重合させることを特徴とす
る水分散型感圧性接着剤組成物の製造法に係るも
のである。 このように、この発明においては、上記特定の
手段にて得られるヒドロゾルの存在下でアクリル
系単量体混合物をラジカル重合させるようにして
いるから、この方法で得られる分散粒子はヒドロ
ゾル粒子を重合の場(核)として成長した従来の
乳化重合法にて得られるものに比し遜色のない小
さな粒子径を有しかつ水中での分散安定性にすぐ
れたものとなり、これが接着剤組成物の造膜性に
好結果を持たらすとともにこの造膜性と乳化剤無
添加であることによつて非常に改善された耐水性
を発揮する。 また、上記分散粒子はその核となるべきヒドロ
ゾル粒子がガラス転移点273〜360〓の共重合体で
構成されかつこの周囲部分としてアクリル系の感
圧性接着ポリマーが生成した構造となつているた
め、この構造によつて高接着力であるとともに高
凝集力を示すというすぐれた接着特性を発揮す
る。なお、たとえばヒドロゾル粒子をガラス転移
点が273〓未満となるような共重合体、たとえば
上記のアクリル系の感圧性接着剤ポリマーなどで
構成したときには、上記この発明の如き高凝集力
は得られなくなる。このことからも上記分散粒子
の構造が高接着力と高凝集力との付与に大きく閉
与していることが明らかである。 〔発明の構成・作用〕 この発明においてヒドロゾルポリマーを構成す
る酸性基を有する不飽和単量体としては、たとえ
ばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸などの酸性基とし
てカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸、ス
チレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプ
ロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシナ
フタレン−2−スルホン酸、2−メタクリロイル
オキシナフタレン−2−スルホン酸、2−アクリ
ルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−
アクリロイルオキシベンゼンスルホン酸などの酸
性基としてスルホン基を有する不飽和スルホン酸
などを挙げることができ、またその他の酸性基を
有するものであつてもよく、これら1種もしくは
2種以上を使用する。 また、上記酸性基を有する不飽和単量体と共重
合可能なエチレン性不飽和単量体としては、スチ
レンまたはその誘導体、酢酸ビニル、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリル酸アルキ
ルエステル類、メタクリル酸アルキルエステル類
などが挙げられ、これらの中から酸性基を有する
不飽和単量体と共重合させて得られる共重合体の
ガラス転移点が273〜360〓となるものが選択使用
される。この共重合可能な不飽和単量体は一種で
あつても二種以上を混合して用いてもよい。 上記の酸性基を有する不飽和単量体とこれと共
重合可能なエチレン性不飽和単量体との使用割合
は、前者が2〜20重量%、後者が98〜80重量%と
なるようにするのが好ましく、特に好適には前者
が3〜15重量%、後者が97〜85重量%となるよう
にするのがよい。前者の単量体が2重量%未満の
場合はアルカリ中和によるヒドロゾル化が難しく
なり、逆に20重量%を超えると耐水性の面で劣る
結果となり、いずれも不適当である。 上記単量体混合物からなるヒドロゾルポリマー
を構成させるための共重合体は、273〜360〓のガ
ラス転移点を有するのであり、その重量平均分子
量としては104〜106、好ましくは105〜106の範囲
に設定されているのがよい。ガラス転移点が273
〓未満となるものでは最終生成物の凝集力を充分
に改善できず、また360〓を超えてしまうと接着
力の低下などをきたすため、不適当である。ま
た、分子量が低すぎては最終生成物の凝集力を改
善しにくく、逆にあまりに高くなりすぎると高粘
度となつてその後のアルカリ処理に支障をきた
し、ヒドロゾルを生成しにくくなるため、好まし
くない。 このような共重合体は通常のバルク重合法もし
くは20重量%以下の有機溶剤を用いた溶液重合法
で得ることができるほか、大量の有機溶剤を用い
た通常の溶液重合法や乳化重合法、パール重合法
で共重合反応を行わせたのち、適宜の手段によつ
て溶剤や水、乳化剤、安定剤などを除去すること
によつて得るようにしてもよい。すなわち、ヒド
ロゾル化に際しては用いる共重合体を固形物ない
し20重量%以下の有機溶剤を含む状態としておく
必要があり、この観点から、上記適宜の方法でヒ
ドロゾル化に供するべき共重合体を得ればよい。
工程の短縮からみて、バルク重合法または20重量
%以下の有機溶剤を用いた溶液重合法が好まし
い。また、この際の有機溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパ
ノール、sec−ブタノールなどのアルコール系水
溶性溶媒であるのが好ましい。 このようにして得られるガラス転移点が273〜
360〓の共重合体は、これに共重合体分子中の酸
性基の少なくとも20%当量に相当するアルカリと
上記共重合体10重量部に対して100〜400重量部の
割合の水とを加えて共重合体分子中の酸性基の一
部または全部を中和すると共に共重合体が平均粒
子径0.01〜0.1μmの範囲で安定に分散されたヒド
ロゾルとされる。このヒドロゾル化の方法は特に
限定されないが、以下の少なくとも2段階に分割
して行う方法によると安定性にすぐれるヒドロゾ
ルが得られるため好ましい。 すなわち、まずa工程として、上記原料に共重
合体分子中の酸性基の少なくとも15%当量に相当
するアルカリと共重合体100重量部に対して10〜
40重量部の水との混合物を加えて攪拌混合し、酸
性基の一部を中和することにより上記少量の水を
均一に吸収させる。ついで、b工程として、酸性
基の少なくとも5%当量に相当するアルカリと所
要の水との混合物を攪拌下徐々に加えることによ
り、残りの酸性基を中和する。このb工程におい
て転相現象がみられ水が連続相となりこの中に共
重合体粒子が平均粒子径0.01〜0.1μmの範囲で分
散されたO/W型の分散体、つまりヒドロゾルが
生成する。 上記a工程において、アルカリの使用量が酸性
基の15%当量未満であると中和量が不足して系の
親水性が低下しその後水とアルカリとを添加して
も吸水せず分離してしまう。また水の量が40重量
部を超えてしまうとアルカリ濃度が低下して酸性
基の中和が不完全となり上記同様の問題を生じ、
一方10重量部未満ではアルカリを共重合体中に均
一に浸透させるに充分でなく中和が不均一となつ
て粒子系の小さなヒドロゾルとはなりにくい。 また、上記b工程では残存する酸性基の一部ま
たは全部を中和するに必要なアルカリと適度の最
終固型分濃度(20〜50重量%の範囲)となる量の
水とを添加するものであり、この際水を単独で加
えたときは生成したヒドロゾルの経日的安定性も
劣るから、共重合体分子中の酸性基に対し少なく
とも5%当量のアルカリを用いることが必要であ
る。このアルカリの量は、共重合体の性状、酸性
基の量などに応じて決められ、酸性基の量が少な
いときは当量以上に加えることが好ましい。しか
し、あまりに多くなりずぎると共重合体の膜特性
などに悪影響をおよぼすから、一般には、a工程
で用いるアルカリとの合計量が共重合体分子の酸
性基の20〜200%当量に相当する割合とするのが
好ましい。 なお、このb工程は、必要に応じて2段以上に
分割して行つてもよく、この場合アルカリの使用
量は各段において共重合体の酸性基の少なくとも
5%当量に相当する割合とする。アルカリ濃度に
ついては各段で適宜変化させることができる。た
とえば酸性基の絶対量が少ない共重合体にあつて
は、前の工程から次の工程に進むにしたがつてア
ルカリ濃度が低くなるような複数段に分割するこ
とにより、上記酸性基を効率よく中和することが
でき、ヒドロゾル化に好結果が得られる。上記a
工程およびb工程からなる中和処理の温度として
は、共重合体の種類、性状などに応じて一定温度
下に保たれるが、一般には30〜95℃である。ま
た、上記中和処理に用いるアルカリとしては、ア
ンモニア、苛性ソーダ、苛性カリなどの苛性アル
カリ、α−アミノエチルアルコール、エチルアミ
ン、プロピレンアミンなどがあり、塗膜あるいは
フイルム中にアルカリが残存することによる悪影
響を防止するためには、アンモニアやα−アミノ
エチルアルコールなどの容易に飛散可能なものが
好ましい。 このようにしてガラス転移点が273〜360〓の共
重合体を平均粒子径0.01〜0.1μmの微粒子として
安定に分散させたヒドロゾルに、アルキル基の炭
素数が0〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルと官能基を有する不飽和単量体とを含んでな
る、そのコポリマーが250〓以下のガラス転移点
を有するものとなる、つまりは室温で粘着性の、
いわゆる感圧接着性を備えたものとなるアクリル
系単量体混合物を添加してラジカル重合反応を行
わせる。 上記のアクリル系単量体混合物としては、具体
的にはアクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸プロピルなどのアクリル
酸またはメタクリル酸と炭素数1〜10の一価アル
コールとのアルキルエステル100重量部に対して、
アクリル酸、イタコン酸、マイレン酸、フマール
酸、メタクリル酸、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどの
官能基を有する不飽和単量体を通常1〜10重量部
加えてなる混合物が使用されるが、場合によりス
チレン、アクリロニトリル、、酢酸ビニル、メタ
クリロニトリルなどの共重合可能な他の不飽和単
量体を併用することができる。なお、上記の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルは、感圧接着特
性を付与する主たる成分であり、また官能基を有
する不飽和単量体は被着体への接着性向上または
改質用に使用されるものである。 このような単量体混合物のラジカル重合反応
は、適宜の重合開始剤を用いて一般に60〜80℃の
温度で1〜4時間加熱することによつて実施され
る。この際の上記単量体混合物の使用量は、ヒド
ロゾルの固形分(共重合体)1重量部に対して通
常5〜50重量部、好適には7〜30重量部程度とす
るのがよい。また用いる重合開始剤は、過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウムの如き過硫酸塩、過
酸化水素、過酸化ベンゾイルの如き過酸化物、あ
るいは過硫酸塩とアルカリ金属の亜硫酸塩、重亜
硫酸塩などのような還元剤とを組みあわせレドツ
クス系などが挙げられ、その使用量は上記単量体
混合物100重量部に対して0.05〜0.5重量部が適当
である。 このようなラジカル重合反応にて得られる水分
散型感圧性接着剤組成物は、分散粒子の粒子径が
従来の乳化重合によつて得られるものに比し遜色
のない造膜性の向上に寄付する小さなものであつ
て、しかも乳化剤を用いていないため、これより
形成される接着剤層の耐水性が大幅に改善された
ものという特徴を有している。また、重合の場、
粒子の安定化に寄付するヒドロゾルポリマーのガ
ラス転移点が273〓以上と高くかつ360〓以下の範
囲内にあるため、高接着力と高凝集力とを有する
接着剤層を付与するという利点をも備えている。 この水分散型感圧性接着剤組成物は、これをそ
のまま感圧性接着剤として使用に供することがで
きるが、上記凝集力をさらに大きくするために、
適宜の架橋剤を配合してもよい。この架橋剤の配
合割合は、分散液中のポリマー成分100重量部に
対して通常2重量部まで、好適には0.005〜1重
量部の範囲内とすれば充分である。架橋剤の配合
にあたつては水溶液ないし乳化液として、また有
機溶剤溶液として配合できる。 架橋剤の具体例としては、トリグリシジルイソ
シアヌレートや脂環族グリシジルエステル型、脂
環族グリシジルエーテル型、ビスフエノール型、
脂肪族型などの末端1・2−エポキシ基を有する
低分子量エポキシ化合物の如きエポキシ化合物が
あり、市販品にチバカイギー社製のエピコート
#828、エピコート#1031、シエル社製のエポン
#834、チバ社製のECN#1235、日産化学社製の
TEPICなどがある。またメラミンまたはその誘
導体たとえばモノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタも
しくはヘキサメチロールメラミンの如きポリメチ
ロールメラミン、トリメトキシメチルメラミン、
トリブトキシメチルメラミンの如きメラミン化合
物、市販品である住友化学社製のターキル#201
の如き反応性フエノール樹脂、チタンアセチルア
セトネート、アンモニウムチタンラクテートの如
き多価金属のキレート化合物、その他各種イソシ
アネート化合物、1分子中に2個以上のアジリジ
ン環を有するアジリジニル化合物、金属塩などが
挙げられる。 この発明の水分散型感圧性接着剤組成物には、
さらに必要に応じて着色剤、充填剤、老化防止
剤、粘着付与樹脂、可塑剤などの公知の配合剤を
配合することができる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明においては、特定の共
重合体からなるヒドロゾルの存在下で(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルを主成分とする特定の
アクリル系単量体混合物をラジカル重合させるよ
うにしたことにより、乳化剤を用いなくとも造膜
性にすぐれる水分散型感圧性接着剤組成物を得る
ことができるとともに、これに架橋剤をあえて添
加しなくとも高凝集力でかつ高接着力の接着剤層
を形成でき、したがつて耐水性が良好でしかもす
ぐれた接着特性を発揮する水分散型感圧性接着剤
組成物を提供することができる。 〔実施例〕 以下に、この発明の実施例を記載してより具体
的に説明する。以下において、部とあるのは重量
部を意味し、また接着力、保持力(凝集力)、耐
水性は下記の方法で測定したものである。 <接着力> 25μmのポリエステルフイルムの両面に感圧性
接着剤組成物を片面50μm厚となるように塗工
し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつ
くり、JISZ−1528により180度引き剥がし接着力
(g/20mm幅)を測定した。 <保持力> 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、
これを2枚のベークライト板に25×25mmに貼り合
わせ、40℃および80℃で1Kgの荷重をかけてベー
クライト板が落下するまでの時間(分)を測定し
た。 <耐水性> 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、
これを40℃のイオン交換水に浸漬し、接着剤層の
白化状態を観察した。 実施例 1 アクリル酸ブチル 64部 アクリロニトリル 24部 メタクリル酸 12部 アゾビスイソブチロニトリル 0.1部 上記組成物のうち12部を1の四つ口フラスコ
仕込み、攪拌しながら40分間窒素置換した。その
後、滴下ロートから残量を滴下しながら85℃で4
時間反応させ共重合体を合成した。この共重合体
のガラス転移点は285〓であつた。 次に、攪拌下で上記共重合体のカルボキシル基
に対して25%当量のアンモニアを含む水30.4部を
加え、80℃の温度下で1時間中和処理し、充分均
一に水を吸収させたのち、さらに攪拌しながらカ
ルボキシル基に対して10%当量にアンモニアを含
む300部の水を約2時間要して徐々に滴下した。
96部の水を滴下した時点で、連続層が水となる転
層現象が生じた。このようにして得られたヒドロ
ゾルは半透明であり、その粘度(25℃)が350ポ
イズ、固型分濃度が24.3重量%、平均粒子径が
0.03μm(ナノサイザーによる)であつた。 このヒドロゾルの固型分10部に対して、アクリ
ル酸ブチル95部とメタクリル酸5部とからなる、
そのコポリマーのガラス転移点が224〓となるア
クリル系単量体混合物を、過硫酸アンモニウム
0.2部の添加後、70℃の温度下で4時間を要して
滴下し、重合させることにより、この発明の水分
散型感圧性接着剤組成物を得た。 比較例 1 ヒドロゾルポリマーを構成させるための単量体
混合物からアクリロニトリロ24部を除いた以外
は、実施例1と同様の操作にてガラス転移点が
246〓の共重合体を得、この共重合体を用いて以
下実施例1と同様の操作にてヒドロゾルの調製お
よび水分散型感圧性接着剤組成物の調製を行つ
た。 比較例 2 アクリル酸ブチル92.2部、アクリロニトリル
2.2部およびメタクリル酸5.6部からなる単量体混
合物を用いて実施例1と同様の操作にてヒドロゾ
ルポリマーを構成させるためのガラス転移点が
226〓の共重合体を得た。また、この共重合体を
用いて実施例1と同様の操作にてヒドロゾルを調
製し、このヒドロゾルの固型分10部に対して上記
同様の単量体混合物100部を加えて実施例1と同
様の操作にて重合を行うことにより、水分散型感
圧性接着剤組成物を調製した。 実施例 2 実施例1の水分散型感圧性接着剤組成物の固型
分(ポリマー成分)100部に対して、日産化学社
製の商品名TEPIC(エポキシ系架橋剤)0.05部を
水1部に溶解させた架橋剤水溶液を配合して、こ
の発明の水分散型感圧性接着剤組成物を調製し
た。 実施例 3 アクリル酸ブチル65部、アクリロニトリル20
部、メタクリル酸15部およびアゾビスイソブチロ
ニトリル0.1部からなる単量体混合物を用いて実
施例1と同様の操作にてヒドロゾルポリマーを構
成させるためのガラス転移点が282〓の共重合体
を得た。また、この共重合体を用いた以外は、実
施例1と同様の操作にてヒドロゾルの調製および
水分散型感圧性接着剤組成物の調製を行つた。な
お、上記方法で得たヒドロゾルの粘度(25℃)は
420ポイズ、固型分濃度は24.0重量%、平均粒子
径(ナノサイザーによる)は0.02μmであつた。 実施例 4 実施例3の水分散型感圧性接着剤組成物の固型
分(ポリマー成分)100部に対して、大日本イン
キ社製の商品名スーパーベツカミンMAS(メラミ
ン系架橋剤)2部を配合して、この発明の水分散
型感圧性接着剤組成物を調製した。 以上の実施例1〜4および比較例1,2の各接
着剤組成物につき、接着力、保持力および耐水性
を調べた結果は、下記の表に示されるとおりであ
つた。
【表】
【表】 上記の結果から明らかなように、この発明の水
分散型感圧性接着剤組成物は、耐水性にすぐれる
とともに、高接着力でかつ高凝集力を示すもので
あることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酸性基を有する不飽和単量体2〜20重量%と
    これと共重合可能なエチレン性不飽和単量体98〜
    80重量%とからなるガラス転移点が273〜360〓の
    共重合体を、この共重合体の酸性基を少なくとも
    20%当量に相当するアルカリとこの共重合体100
    重量部に対し100〜400重量部の水とによつて水中
    に平均粒子径0.01〜0.1μmの微粒子として分散さ
    せたヒドロゾルの存在下で、アリキル基の炭素数
    が1〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    とこのエステル100重量部に対して1〜10重量部
    となる割合の官能基を有する不飽和単量体とを含
    んでなり、かつそのコポリマーのガラス転移点が
    250〓以下となるアクリル系単量体混合物をラジ
    カル重合させることを特徴とする水分散型感圧性
    接着剤組成物の製造法。
JP11246885A 1985-05-24 1985-05-24 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法 Granted JPS61271367A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11246885A JPS61271367A (ja) 1985-05-24 1985-05-24 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11246885A JPS61271367A (ja) 1985-05-24 1985-05-24 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61271367A JPS61271367A (ja) 1986-12-01
JPH0339522B2 true JPH0339522B2 (ja) 1991-06-14

Family

ID=14587393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11246885A Granted JPS61271367A (ja) 1985-05-24 1985-05-24 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61271367A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0655923B2 (ja) * 1989-04-05 1994-07-27 ユシロ化学工業株式会社 水性保護用組成物
JP3568671B2 (ja) * 1996-02-13 2004-09-22 中央理化工業株式会社 水性接着剤組成物
JP4752081B2 (ja) * 1999-08-03 2011-08-17 東亞合成株式会社 エマルジョン型粘着剤又は接着剤組成物及び粘着シート
JP2006077084A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Mitsui Chemicals Inc 水分散型粘着剤
JP2012117040A (ja) * 2010-11-12 2012-06-21 Nitto Denko Corp 粘着テープ又はシート

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61264075A (ja) * 1985-05-17 1986-11-21 Nitto Electric Ind Co Ltd ヒドロゾル型感圧性接着剤組成物
JPS61264077A (ja) * 1985-05-17 1986-11-21 Nitto Electric Ind Co Ltd 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61264075A (ja) * 1985-05-17 1986-11-21 Nitto Electric Ind Co Ltd ヒドロゾル型感圧性接着剤組成物
JPS61264077A (ja) * 1985-05-17 1986-11-21 Nitto Electric Ind Co Ltd 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61271367A (ja) 1986-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5837348B2 (ja) 水分散型感圧接着剤組成物
JP4509279B2 (ja) アクリル系感圧性接着剤の製造方法
JPS5848595B2 (ja) 水分散型感圧接着剤組成物
JPS61264077A (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法
JP2922283B2 (ja) 熱硬化性感圧接着剤組成物用アクリル系共重合体
JPH0339522B2 (ja)
JPH03292379A (ja) 感圧性接着テープもしくはシート
JPS581713B2 (ja) 水分散型感圧接着剤組成物
JP2831749B2 (ja) 水性樹脂分散液
JPS63238180A (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物
JPS61264076A (ja) ヒドロゾル型感圧性接着剤組成物
JPS62104887A (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物
JPS61264075A (ja) ヒドロゾル型感圧性接着剤組成物
JPS6345430B2 (ja)
JPH0860117A (ja) 架橋型アクリル系感圧接着剤
JPH0136512B2 (ja)
JPH0574630B2 (ja)
JPS5949265B2 (ja) 水分散型感圧接着剤組成物
JP2686255B2 (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物の製造方法
JP2636233B2 (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物
WO2021095716A1 (ja) エマルジョン組成物、およびその製造方法
JPS61264074A (ja) ヒドロゾル型感圧性接着剤組成物
JP2582768B2 (ja) 水分散型感圧性接着剤組成物の製造法
JPS58167667A (ja) 感圧性接着テ−プの製造方法
JPH0574634B2 (ja)