JP2831749B2 - 水性樹脂分散液 - Google Patents

水性樹脂分散液

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、合成樹脂エマルションを利用する接着剤あ
るいは塗料用バインダー等々に適用可能な密着性や被膜
特性に優れた水性樹脂分散液に関するものである。
(従来技術) 従来、水性系の接着剤、粘着剤あるいは塗料用バイン
ダーには合成樹脂エマルションが利用されてきた。
これら水性系の接着剤、粘着剤あるいは塗料用バイン
ダーには、その用途から密着性、耐水性、耐溶剤性、耐
候性などの被膜物性が要求される。
しかしながら、合成樹脂エマルションでこれらすべて
の被膜物性を満足するものは見られなかった。
例えば、合成樹脂エマルションとして一般的なものは
そのエマルション粒子径が0.1〜0.5μである。このよう
な粒子径の場合、基材の種類によっては、粒子が浸透し
にくく、その結果被膜の投錨効果が少なくなり、良好な
密着性を得ることが難しかった。
また、合成樹脂エマルションの被膜の形成機構はエマ
ルション粒子同士の融着によるものであり、形成した被
膜は、溶液型の樹脂からなる被膜より耐水性、耐溶剤
性、耐候性などの被膜物性が十分でなかった。
これに対して、特公昭63−14023号では反応性乳化剤
と遷移金属の組み合わせにより合成できる平均粒子径10
〜70nmの超微粒子合成樹脂エマルションによって、基材
との密着性を改良する方法が示されている。
また、特開昭62−27747号では溶剤型樹脂を相転換に
より水相に乳化させる方法により、乳化重合から成るエ
マルション粒子より基材への浸透を良くし基材への密着
性を確保する方法が示されている。
一方、耐水性、耐溶剤性、耐候性等の被膜特性の向上
の為、融着という被膜の形成機構以外の方法が示されて
いる。
例えば、特開昭62−62851号、特開昭62−62852号で
は、造膜時ヒドラジンとカルボニル基の反応により常温
での粒子間架橋ができるとしている。
また、特開昭63−223018においては、コアシェルタイ
プの合成樹脂エマルションを合成し、その際コアの部分
には水不溶性のエポキシ樹脂を存在させシェルの部分に
はアミノ基含有不飽和単量体を共重合させることによ
り、常温にて造膜させる時、合成樹脂エマルション同士
の架橋ができるとしている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記のように従来の方法によると被膜
の密着性、すなわち樹脂の基材への浸透による投錨効果
の向上の為、エマルション粒子を微粒子化するとしてい
るが、重合反応時使用する多官能性モノマーによりエマ
ルション粒子中でポリマー鎖同志が部分的に内部架橋さ
れているため、被膜の耐溶剤性は良好でも合成されたエ
マルション粒子が融着する際にエマルション粒子界面で
の粒子同志の相溶性が悪くなり、形成された被膜の耐水
性、耐候性のレベルが低下する場合がある。
また、融着という被膜形成機構が原因である耐水性、
耐溶剤性、耐候性の悪さを改善する為、エマルション粒
子同士を造膜時に架橋させると下地への樹脂の浸透が悪
くなり、密着性のレベルが低下する。さらに、これら両
者の被膜物性を満足する為にエマルション粒子を微粒子
化したものと、造膜時、粒子間架橋するエマルションを
混合することも考えられるが相溶性の悪さのため添加剤
等を混入するとゲル化をおこし安定して貯蔵することが
困難な場合があった。
従って、密着性と耐水性、耐溶剤性、耐候性の両者を
同時に満足する被膜を形成する安定な一液の水性樹脂分
散液が望まれていた。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、かかる問題点に鑑み、アミノ基を付与
した合成樹脂エマルションと、アミノ基と常温にて容易
に反応する特定のアクリル系オリゴマーを相溶性の良好
な溶液型樹脂とともに水相に乳化して相転換した乳化物
とを混合することにより、水性樹脂分散液の貯蔵安定性
を向上し被膜形成時にはエマルション粒子同士を常温架
橋させ被膜強度の向上をはかり、かつ基材への密着性も
良好にする技術を完成した。
すなわち、被膜形成時、乳化した溶液型樹脂中の特定
のアクリル系オリゴマーと合成樹脂エマルション中のア
ミノ基とが徐々に反応して被膜が常温にて架橋するとと
もに溶液型樹脂が基材への密着を良好にするものであ
る。
アクリル系オリゴマーと活性水素を持つアミノ基含有
モノマーとの常温における架橋反応についてはMichael
付加反応として知られているが、本発明の水性樹脂分散
液では貯蔵時の安定性をはかるため、架橋反応を示すア
クリル系オリゴマーを溶液型樹脂中に特定比率で混合分
散させたものを相転換により水相に乳化させることによ
り保護し、また、このアクリル系オリゴマーと付加反応
するアミノ基含有不飽和単量体を乳化重合により特定比
率で共重合させることにより合成樹脂エマルション中に
保護するものである。
本発明における水性樹脂分散液は、A成分として溶液
型樹脂の乳化物、B成分として合成樹脂のエマルション
からなる。
A成分は、溶液型樹脂、アクリル系オリゴマー、界面
活性剤、水からなる乳化物である。
溶液型樹脂(a)は、溶液重合によって得られる樹脂
であり、使用する溶剤としては、芳香族炭化水素、脂肪
族炭化水素、ケトン、エーテル等の有機溶剤が用いられ
る。(a)の重量平均分子量(以下Mwと表す)は、1万
〜10万であることが必要である。Mwが1万より小さいと
被膜強度や耐候性が低下する。また、Mwが10万より大き
いと投錨効果が低下し密着性が低下する。
このような溶液型樹脂を構成するモノマーとしては、
分子内に1個以上の不飽和二重結合を持つ下記の単量体
の単独もしくは、任意の組み合わせが使用可能である。
アルキルアクリレートもしくはアルキルメタクリレー
ト 例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2エチル
ヘキシルアクリレート等 カルボン酸含有単量体 例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸等 重合性芳香族化合物 例えば、スチレン、α−スチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン等 ビニル化合物 例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等 重合性ニトリル 例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等 このうち、被膜の耐水性及び共重合のしやすさなどを
考慮してアルキルアクリレート系もしくはアルキルメタ
クリレート系であることが望ましい。なお、溶液型樹脂
の合成は、公知のラジカル重合で可能である。
次にアクリル系オリゴマー(b)について説明する。
アクリル系オリゴマー(b)は、重量平均分子量が18
0〜800でアクリロイル系不飽和二重結合を3〜5持つ。
不飽和二重結合が2以下の場合、架橋密度が低下し被膜
の耐水性、耐溶剤性、耐候性が低下する。
一方、不飽和二重結合が6以上では架橋密度が高くな
りすぎ被膜が固くなりすぎる。
また、分子量が800より大きければB成分中のアミノ
基との反応が被膜形成時スムーズに進まない。
(b)のアクリル系オリゴマーの作り方としては、通
常の方法でよく、例えばトリメチロールプロパントリア
クリレートの場合にはトリメチロールプロパンとアクリ
ル酸との混合物を酸性触媒下で加熱し、エステル化反応
をすることにより合成できる。(b)のアクリル系オリ
ゴマーは(a)の溶液型樹脂と相溶性が良好な為、
(a)の樹脂に混合したものを界面活性剤で水に乳化す
ることにより、本発明の水性樹脂分散液において貯蔵安
定性を保つことができる。
界面活性剤としては、次のようなものがある。
アルキルエーテル型のノニオン 例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レンステアリルエーテルなど アルキルエステル型のノニオン 例えば、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシ
エチレンステアレートなど ソルビタン誘導体型のノニオン 例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩
等があげられる。
特に、このうちでもHLB10〜15のポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテルとオリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテルサルフェート塩の組み合わせがA成分の
安定化に優れている。
界面活性剤の使用量は、少なすぎると乳化されたミセ
ルが不安定化しA成分の貯蔵安定性が悪くなるし、多す
ぎると被膜の耐水性が低下する原因となる。
水の使用量はA成分の乳化物が形成できる程度であれ
ば特に制限はない。
一方、B成分の合成樹脂エマルションは、水を媒体と
した乳化重合によって、アミノ基含有エチレン性不飽和
単量体を、他の不飽和単量体と共重合することにより得
られるものである。B成分の樹脂を構成する主モノマー
は、以下に示すように分子内に1個以上の不飽和結合を
持つ単量体または任意の組み合わせが使用可能である。
アルキルアクリレートもしくはアルキルメタクリレー
ト 例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチ
ルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2エチル
ヘキシルアクリレート等 重合性芳香族化合物 例えば、スチレン、α−スチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン等 ビニル化合物 例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等 重合性ニトリル 例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が
あげられる。
アミノ基含有エチレン性不飽和単量体としてはアミノ
メチルアクリレート、アミノメチルメタクリレート、ア
ミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレー
ト、N−メチルアミノエチルアクリレート、N−メチル
アミノエチルメタクリレート、などのアクリル酸または
メタクリル酸のアルキルアミノエステル類、ビニルピリ
ジンのようなモノビニルピリジン類、アミノエチルビニ
ルエーテルのようなアルキルアミノ基を有するビニルエ
ーテル類、N−(2ジメチルアミノエチル)アクリルア
ミドまたは、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタク
リルアミドのようなアルキルアミノ基を有する不飽和ア
ミド類、モノアリルアミン、ジアリルアミン、トリアリ
ルアミンのようなアリルアミン類などがある。このうち
特に、アミノエチルアクリレート、または、アミノメチ
ルアクリレートが特に有用である。
ここでB成分のA成分に対する使用量は、A成分中の
アクリロイル系不飽和二重結合の当量とB成分中のアミ
ノ基含有エチレン性不飽和単量体の活性水素当量の比す
なわち、式(1)の値が、0.5〜2.5になる比率で混合す
る。
ここで、アミノ基含有エチレン性不飽和単量体の活性
水素当量とは、アミノ基含有エチレン性不飽和単量体の
量を、還元作用にあずかるアミノ基の活性水素1当量を
含むアミノ基含有エチレン性不飽和単量体の量で割った
値である。また、アクリロイル系不飽和二重結合の当量
とは、アクリロイル系不飽和二重結合含有アクリル系オ
リゴマーの量を、活性水素1当量によって還元されるア
クリロイル系不飽和二重結合含有アクリル系オリゴマー
の量で割った値である。
もし、この配合比が2.5より大きければ常温架橋反応
が十分進まず被膜の耐水性、耐溶剤性、耐候性は向上し
ないし、この配合比が0.5より小さければアミノ基含有
単量体の影響で被膜の耐水性が低下する。
本発明における水性樹脂分散液の作製方法としては、
例えばA成分中の(a)溶液樹脂、(b)アクリルオリ
ゴマーの樹脂溶液に、界面活性剤を混合する。その後も
混合撹拌しながら水を一定速度で注入すると本発明の乳
化物であるA成分ができる。次に、A成分にB成分を撹
拌しながら添加すると水性樹脂分散液ができる。
本発明の水性樹脂分散液は水に分散している間は、A
成分については界面活性剤にて保護されており、アミノ
基は乳化重合によりアミノ基含有エチレン性不飽和単量
体を共重合させることにより合成樹脂エマルション中に
保護されている。
しかるに、被膜の形成時にはアクリル系オリゴマーと
合成樹脂エマルション中のアミノ基とが反応し、架橋構
造を形成するためフィルム強度及び耐水性が向上し耐溶
剤性が良好でさらに溶液型樹脂が基材に浸透することに
より密着性も優れた被膜を得ることができる。
このため本水性樹脂分散液は無機建材、木材、及びプ
ラスチック用などのコーティング剤として用いた場合、
基材との密着性、耐水性、耐溶剤性、耐候性などに非常
に良好な性質を示す。
また、不織布芯地用バインダーとして各種繊維処理の
ために、本発明の水性樹脂分散液を用いると耐水性、耐
洗濯性、耐候性、基材との密着性に優れた特性を示す。
また、包装用テープ、両面テープ、紙ラベル等の粘着剤
としても各種基材に対する粘着力、保持力に優れてい
る。
また、塗料用バインダーとして建築物の内外装用塗料
として本発明の水性樹脂分散液を使用した場合、下地と
の密着性が良好であり、しかも被膜形成時に架橋反応が
起こるため、被膜の耐水性が向上し、プライマーや上塗
りが必要でなく一工程で下地との密着性が良好で耐候性
の良好な塗料組成物を作成することができる。
以下、参考例と実施例、比較例により本発明について
説明する。
〔参考例1〕 (A成分中の(a)溶液型樹脂の合成法) 撹拌機つきの3つ口フラスコに温度計、窒素導入管、
滴下ロートを備えた重合装置にあらかじめトルエン(50
重量分)を仕込み、フラスコ内の温度を110℃に保つ。
その後、メチルメタクリレート(75.6重量部)、n−ブ
チルアクリレート(23.4重量部)、アクリル酸(1重量
部)、連鎖移動剤としてラウリルメルカプタンを(1.0
重量部)、開始剤としてt−ブチルペルオキシ−3,5,5
−トリメチルヘキソエイト(0.8重量部)の混合物を3
時間かかって滴下する。その後、反応系1時間熟成させ
た後トルエンを50重量部添加して冷却する。得られた溶
液型樹脂の重量平均分子量はGPC(ゲルパーミレーショ
ンクロマトグラフィー)で1.8万、粘度が12ps/25℃、固
形分が50.0%であった。
〔参考例2〜5〕 溶液型樹脂の合成には表−1の原料を使用し、合成方
法は参考例1に従った。
〔参考例6〕 (B成分の合成樹脂エマルジョンの合成方法) 撹拌機つきの4つ口フラスコに温度計、窒素導入管、
滴下ロートを備えた重合装置にあらかじめ、水(60重量
部)を仕込んで反応容器内を75℃に保ちつつ、窒素置換
を行い、重合反応中は、窒素置換と撹拌を継続する。
つづけて、メチルメタクリレート(64.9重量部)、n
−ブチルアクリレート(31.1重量部)、アミノエチルメ
タクリレート(6.1重量部)と水(42重量部)と界面活
性剤(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(5.
0重量部)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ルアンモニウム塩(2.0重量部)の混合乳化物〔乳化モ
ノマー混合物〕のうち5%を過硫酸アンモニウム(0.5
重量部)を水(5.0重量部)に溶解混合させた開始剤溶
液のうち10%とともに30分かかって残りの乳化モノマー
混合物、開始剤溶液を同時に滴下注入させ、その後、反
応系の温度を80℃に保ち熟成を進めた。
そして、反応容器を冷却した後、反応系にアンモニウ
ム水を加えpHが8.0〜9.0になるように調整した。得られ
た合成樹脂エマルションは固形分が49.1%であった。
〔参考例7〜12〕 合成樹脂エマルションの合成には、表2の原料を使用
し合成方法は参考例6に従った。
〔実施例1〕 参考例1の溶液型樹脂200重量部、アクリル系オリゴ
マー1(アロニックスM−309(東亜合成化学工業
(株)製)10重量部をタンクに仕込み、周速12m/secの
撹拌羽根にて樹脂溶液を撹拌しながら界面活性剤(ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB14)4重
量部とポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルサル
フェートアンモニウム1重量部の混合物)5重量部を添
加後、水60重量部を少しづつ加え、約15分間撹拌してA
成分を製造する。
その後B成分として参考例6の合成樹脂エマルション
200重量部を少しづつ加え、本発明の水性樹脂分散液を
製造した。製造した水性分散液は粘度が4800cps/25℃で
あった。
〔実施例2〜4、比較例1〜6〕 実施例1の製造方法に従って製造した(ただし配合は
表−3および表−4に記した。) 〔試験方法〕 (水性樹脂分散液物性) (1)粘度(cps/25℃) 作製した試料をB型粘度計(BHタイプ)にて測定を行
った。ただし、測定は全サンプル25℃で行った。
(2)貯蔵安定性 作製した試料を50℃で1か月間保管した後、異常増粘
や層分離が生じていないか確認する。
(3)低温安定性 JIS K 5600 4.4低温安定性の試験方法に従い作製した
試料が変質しないかどうか確認する。
結果を表−5に示した。
(水性樹脂分散液被膜物性) (1)耐アルカリ性 サンプルは JIS K 5400 3.5(3)によってガラス板
上、すきま0.150±0.004mmのB型フィルムアプリケータ
ーを用いて塗付し、水平に置いて48時間乾燥したものを
試験片とし、飽和Ca(OH)水溶液−3%NaOH水溶液に
12時間浸漬後、フィルムの白化のレベルを目視にて確認
した。
(2)密着性(標準) フレキシブルボード板に本発明の水性樹脂分散液を60
g/m2塗付し48時間乾燥させたものを試験体とした。この
試験体の被膜をカッターナイフで2mm間隔で5×5の碁
盤目に切りニチバンセロテープにてテーピングテストを
行い被膜の残存状態を調べ下記のように評価した。
○……被膜が全く剥離しない。
△……被膜が一部剥離した。
×……被膜が全部剥離した。
結果を表−5に示した。
(3)密着性(温水) フレキシブルボード板に本発明の水性樹脂分散液を60
g/m2塗付し48時間乾燥させた後、50℃の温水に3日間浸
漬し、次に20℃の恒温質にて2時間乾燥後したものを試
験体とした。試験方法は標準状態と同じである。
(不織布芯地用性能試験) (1)耐洗濯性 本発明の水性樹脂分散液を水にて希釈し、不揮発分を
20%に調整した液にポリエステル不織布芯地(目付160g
/m2)を浸漬し80%の絞り率で絞り、100℃で5分間乾燥
させたものをサンプルとした。
耐洗濯性試験は、JIS L 1085「不織布芯地試験方法」
45゜カンチレバ法に従って測定し、洗濯5回後の風合い
に対して何%保持されているかで評価し結果を表−に示
した。
(粘着剤用試験) (1)タック JIS Z 0237に定められた球転法によるタックを測定し
た。結果を表−7に示した。
(2)粘着力 JIS Z 0237に定められた180゜引かはがれ粘着力(被
着体:ステンレス板gf/25mm)を測定した。また、同様
の方法で被着体がポリエチレン板の場合の粘着力につい
ても測定を行った。結果を表−7に示した。
(3)保持力 JIS Z 0237に準じて貼り付け面積20×20mmで40℃で1k
gの荷重をかけて、保持時間または、一定時間後のズレ
幅を測定した。結果を表−7に示した。
(塗料用試験) 酸化チタン130部、SMA系分散剤(サンノプコ社)2重
量部、HEC(ダイセル化学工業(株)4重量部、水63重
量部、アンモニア水1.0重量部をディスパーにて混合分
散して含量ペースト200重量部を得た。この含量ペース
ト200重量部に、実施例1で使用した水性樹脂分散液468
重量部、消泡剤(サンノプコ社)5重量部、増粘剤0.3
重量部、可塑剤30重量部を混合撹拌して塗料組成物を得
た。
同様に実施例2、比較例1、比較例2、比較例3の水
性樹脂分散液についても塗料を作製した。
(1)温冷繰り返し JIS A 5403に規定するフレキシブル板に塗料を1.3kg/
m2塗付後、7日間室温にて養生した。その後JIS A 6910
5.9の温冷繰り返し試験に従いサンプルを−20±3℃で
3時間、50±3℃で3時間を1サイクルとし10サイクル
後、塗面にふくれ、はがれがないか目視にて確認を行い
以下のように評価した。
○……異常なし △……一部クラック発生 ×……全面クラック発生 結果を表−8に示した。
(2)付着力 JIS R 5201 9.4に規定する方法により調整したモルタ
ル上に塗料を1.3kg/m2塗付後7日間、室温にて養生しサ
ンプルを作製した。その後、JIS A 6915 5.8の付着強さ
試験に従い付着力を測定した。結果を表−8に示した。
(3)促進耐候性 JIS A 5403に規定するフレキシブル板に塗料を1.3kg/
m2塗付後、7日間養生してサンプルを作製した。その後
JIS K 5660 4.14の促進耐候性試験に従いJIS B 7753に
規定するサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機
を用い1000時間照射を行い、白亜化、光沢保持率の確認
を行った。ただし、 とする。結果を表8に示した。
(効 果) 表−3、表−4、表−5、表−6、表−7、表−8の
結果より本発明の実施例に対して比較例は塗料もしくは
塗膜の物性が劣る。その原因としては、比較例1はA成
分中の溶液型樹脂の分子量が本発明の範囲より小さいた
め、被膜物性の温水浸漬後の密着性の結果が悪い。一
方、比較例2は本発明の範囲より大きいため、ゲル化し
て被膜を形成できない。比較例3はA成分中のアクリル
系オリゴマーが少なく、被膜物性の温水浸漬後の密着性
の結果が悪い。比較例4はアクリル系オリゴマーが多い
ため本発明の当量比の範囲を外れ、その結、被膜物性の
温水浸漬後の密着性が悪く、また白化も起こる。また、
比較例5、比較例6はいずれもアクリル系オリゴマーが
入っていない。そのため比較例5は耐洗濯性が悪く、比
較例6はタック、粘着力、保持力とも悪い。
したがって本発明における特定配合の範囲内におい
て、塗料としても被膜としても優れた物性が現れ特に被
膜の相反する性質である密着性と耐水性、耐溶剤性、耐
候性の両者に優れていることがわかる。また、このよう
な優れた性能を有する安定な一液の水性樹脂分散液は従
来不可能であった多くの用途に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 201/02 C09J 201/02 D04H 1/58 D04H 1/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】A成分として、 (a)重量平均分子量が1万〜10万の溶液型樹脂が固形
    分で100重量部に対して、 (b)重量平均分子量が180〜800でアクリロイル系不飽
    和二重結合を3〜5個持つアクリル系オリゴマーが1〜
    20重量部、 を界面活性剤で水に乳化した乳化物、 B成分として、 アミノ基含有エチレン性不飽和単量体を含有し、他の不
    飽和単量体と共重合した合成樹脂エマルションを、 A成分のアクリロイル系不飽和二重結合の当量とB成分
    のアミノ基含有エチレン性不飽和単量体の活性水素当量
    の比が0.5〜2.5の比率で配合してなる水性樹脂分散液。
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