JPS5837348B2 - 水分散型感圧接着剤組成物 - Google Patents

水分散型感圧接着剤組成物

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JPS5837348B2
JPS5837348B2 JP54083259A JP8325979A JPS5837348B2 JP S5837348 B2 JPS5837348 B2 JP S5837348B2 JP 54083259 A JP54083259 A JP 54083259A JP 8325979 A JP8325979 A JP 8325979A JP S5837348 B2 JPS5837348 B2 JP S5837348B2
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誠 砂川
道夫 薩摩
樹久雄 嶽山
直樹 松岡
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Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は(メク)アクリル酸エステル系ポリマーエマ
ルジョンをベースとした水分散型感圧接着剤組或物に関
し、改善された粗面接着性を有する感圧接着剤組威物を
提供することを目的とする。
従来より(メタ)アクリル酸エステルを主モノマーとす
るモノマーを水媒体中で乳化重合して得られる(メタ)
アクリル酸エステル系ポリマーエマルジョンをベースと
した水分散型感圧接着剤は公知である。
この接着剤は有機溶剤を含まないことから省資源ないし
公害衛生上望ましいものとして開発されてきたが、一般
の有機溶剤溶解型の接着剤に較べて接着性に難があり、
とくに粗面接着性つまり被着体表面が粗面である場合の
この粗面に対する接着性に著るしく劣る欠点があった。
この発明者らは、このような欠点を回避するために鋭意
検討を続けた結果、(メク)アクリル酸エステルを主モ
ノマーとするモノマーを水媒体中で乳化重合して得られ
るポリマーエマルジョンに、さらに水溶性ないし水分散
性の低分子量(メク)アクリル酸エステル系ポリマーも
しくはその塩を配合すると、粗面接着性が大きく改善さ
れることを見出し、この発明を完戒するに至ったもので
ある。
すなわちこの発明は(メタ)アクリル酸エステルを主モ
ノマーとするモノマー(以下、アクリル系モノマーとい
う)を水媒体中で乳化重合して得られる(メタ)アクリ
ル酸エステル系ポリマーエマルジョン(以下、アクリル
系ボリマーエマルジヨンという)に、アクリル系七ノマ
ーを重合して得られる水溶性ないし水分散性で平均分子
量1,000〜50,000の低分子量(メタ)アクリ
ル酸エステル系ポリマー(以下、低分子量アクリル系ポ
リマーという)もしくはその塩を、エマルジョンの固形
分100重量部に対し低分子量アクリル系ポリマーが5
〜200重量部となる割合で配合してなる改善された粗
面接着性を有する水分散型感圧接着剤組或物に係るもの
である。
一般に乳化重合法で形或されるポリマーはその分子量が
通常30万以上と極めて高くなりやすく、しかもその分
子量分布も狭くなることが知られている。
このようなボリマーを含む接着剤は非常に高い凝集力を
示すが、その反面前述したような接着性に問題をきたし
やすい。
このことからアクリル系ポリマーエマルジョン中のポリ
マーの分子量をなんらかの手段で出来るたけ低くしよう
とする試みがなされた。
しかしこの方法ではエマルジョンの機械的安定性を欠如
し、実用に供しうる安定な接着剤を得ることができなか
った。
一方乳化重合法で形或されるポリマーに、このポリマー
を可塑化するジオクチルフクレートのような低分子量可
塑剤を配合して前記のポリマー特性を改質することも考
えられた。
確かにこの方法によれば粗面接着性のある程度の改善は
認められる。
ところがその反面接着剤として要求される凝集力が大き
く低下する欠点があった。
感圧接着剤は一般に接着力と凝集力とをいずれも満足し
なけれはならないから、凝集力を少なくとも実用上許容
しうる程度に保持できないような接着力改善手段は望ま
しくない。
またこの方法では粗面接着性を改善できるといってもそ
の程度は僅かであり、充分に満足できるほどの粗面接着
性は得られていない。
しかるにこの発明において使用する低分子量アクリル系
ポリマーによれば、このような欠点を生じさせることな
く、すなわち凝集力の低下を実用上許容できる程度に抑
制しながら粗面接着性を大きく改善できるという効果が
得られ、この場合にアクリル系ポリマーエマルジョンを
ベースとした接着剤の安定性にほとんど支障をきたさず
常に安定な感圧接着剤を提供できることが見出されたの
である。
この理由については免・らずしも明確ではないが、おそ
らくこのような低分子量アクリル系ポリマはエマルジョ
ン重合法で形威されるポリマーに良好に相容してこのポ
リマーを可塑化する機能を発揮するとともに、このポリ
マーと一体となって接着剤のポリマー或分としても有効
に機能するためと思われる。
ところで低分子量アクリル系ポリマーのある種のものに
ついては、それ自体接着剤として利用できることはすで
に知られていた。
これはこの種のボリマーにおいてとくに分子内に官能基
を有する一般に室温で液状のポリマーをベースとしこれ
にエポキシ化合物のような架橋剤を配合した通常無溶剤
タイプの接着剤であり、この発明のエマルジョンタイプ
の接着剤と同様に、有機溶剤を使用しない公害衛生上な
いし省資源の観点から開発されてきたものである。
しかしながら上記の接着剤は実用上望まれる凝集力を附
与するために非常に多量の架橋剤を必要とし、またこの
場合接着力の低下を免れず、しかも粘度の経時変化が大
きく安定した製品を得にくい欠点を有するものであった
これに対しこの発明の感圧接着剤組或物は本質的にアク
リル系ポリマーエマルジョンをベースとするものであっ
て、架橋剤をあえて使用しなくてもあるいはごく僅かな
使用量で充分に許容できる凝集力が得られ、また粗面接
着性も良好でかつ接着剤の粘度変化も少ない安定した製
品が得られる。
このようにこの発明の感圧接着剤組成物によれば前記の
無溶剤タイプの接着剤とは本質的に異なる感圧接着剤組
成物を提供できるのである。
この発明において用いられるアクリル系ポリマーエマル
ジョンはアクリル系モノマーを水媒体中で乳化重合して
得られるものであるが、上記のアクリル系モノマーとし
ては次の一般式で表わされるアクリル酸もしくはメタク
リル酸のエステルを主モノマーとして使用する。
(式中、R1は水素もしくはメチル基を、助は炭素数1
2以下のアルキル基、フエニル基もしくは−CH20基
を意味する。
)またこれらの主モノマーとともにこれと共重合可能な
他の七ノマーも使用できる。
たとえばアクリル酸、メククリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸イタコン酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート
、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アクリルアミド、メトキシエチルアクリ
レート、アクリロニトリルなどの官能基含有モノマーが
挙げられる。
これらの官能基含有モノマーは主モノマー100重量部
に対して通常0.1〜15重量部程度とするのがよい。
他のモノマーとして酢酸ビニル、スチレン、ビニルエー
テルなどの官能基を右しないビニル系七ノマーも併用で
き、これらは主モノマー100重量部に対して通常5〜
100重量部の割合で用いられる。
乳化重合は公知の方法に準じて水中にアクリル系モノマ
ーとともに適宜の乳化剤ないし重合開始剤を添加し、必
要なら連鎖移動剤を加えて通常窒素気流下50〜80℃
で3〜10時間反応させればよい。
ここに使用する乳化剤としては日本油脂社製ノニオン8
40,同プロノン208、花王アトラス社製エマルゲン
120,147、第一工業製薬社製ネオコーノレPなど
の市販品が挙げられる。
添加量はアクリル系モノマー100重量部に対し通常5
〜10重量部程度である。
重合開始剤としては過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ムなどの水溶性のラジカル重合開始剤が用いられる。
添加量はアクリル系モノマー100重量部に対して通常
0.1〜10重量部程度である。
また重合媒体となる水は一般にイオン交換水を使用し、
アクリル系七ノマー100重量部に対し通常100〜5
00重量部め割合で用いられる。
このようにして得られるアクリル系ポリマーエマルジョ
ンはポリマーの平均分子量が一般に30万以上、通常4
5万以上と非常に高く、このポリマーが水中に安定に乳
化分散されたものである。
もちろんポリマーの分子量は必らずしも上記の値に限定
される必要はなく、重合条件などの選定によってエマル
ジョンの安定性を保てる範囲内で上記の値より低くする
ことはなんら差し支えない。
この発明においてこのようなアクリル系ポリマーエマル
ジョンに配合する低分子量アクリル系ポリマーとしては
、平均分子量が1,000〜50,000の範囲にある
ものを使用する。
平均分子量が1,000より低くなると、接着剤に要求
される凝集力を充分に維持できず、また凝集破壊による
接着力の低下も認められ、さらにテープ基材などに接着
剤層を形或したときに経時的に低分子量アクリル系ポリ
マーが表面にブリージング(移行)してくる欠点がある
また50,000より高くなると、粗面接着性の改善効
果が充分に得られず、しかもポリマーの粘度が非常に高
くなってエマルジョン中への均一な混合分散に支障をき
たしたり混合分散作業に長時間を必要とするなどの問題
が生じてくる。
次にこのような低分子量アクリル系ポリマーはそれ自体
水溶性ないし水分散性であるか、あるいは塩基性化合物
との塩とすることによって水溶性ないし水分散性となし
うるものが選ばれる。
水溶性ないし水分散性でなければアクリル系ポリマーエ
マルジョンに均一に混合しにくいためである。
このような低分子量アクリル系ポリマーを得るために使
用するアクリル系モノマーは、生モノマーとして前記の
一般式で表わされるアクリル酸もしくはメタクリル酸の
エステルが用いられ、さらにこれと共重合可能でそれ自
体あるいは塩としたとき水溶性ないし水分散性の機能を
附与しうるモノマーが併用される。
この共重合可能なモノマーの代表例はアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸などの
カルボキシル基含有モノマーであり、その他2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、2−メトキシエチルアクリレート、2ーメト
キシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
これらの共重合可能なモノマーは主モノマー100重量
部に対して通常0.5〜20重量部の割合で用いられる
また、これらの七ノマーとともに酢酸ビニル、スチレン
、ビニルエーテルなどの官能基を有しないビニル系モノ
マーを併用してもよい。
なおこのようなアクリル系モノマーの種類および組或は
アクリル系ポリマーエマルジョンの合戒に用いたアクリ
ル系七ノマーと同一であっても異なっていても差し支え
ない。
このようなアクリル系モノマーから低分子量アクリル系
ポリマーを得るには、一般に塊状重合法によりアクリル
系モノマーに重合開始剤および連鎖移動剤を添加し、こ
れを窒素気流下、通常50〜70℃で5〜10時間程度
反応させればよい。
ここに用いられる重合開始剤としてはジベンゾイルパー
オキサイド、クメンハイドロパーオキサイドのような有
機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ
化合物などがある。
使用量はアクリル系モノマー100重量部に対して通常
0.05〜5重量部程度でよい。
また連鎖移動剤としてはチオグリコール酸、ラウリルメ
ルカブタンなどの一般の連鎖移動剤を広く使用できる。
ポリマーの分子量は主に連鎖移動剤の使用量を変えるこ
とによって任意に調整できるから、必要とするポリマー
の分子量に応じて適宜使用量を決定すればよいが、一般
にはアクリル系モノマー100重量部に対して0.1〜
20重量部程度とすればよい。
このようにして得られる低分子量アクリル系ポリマーは
一般に常態で粘稠な液体であり、60℃程度の加熱によ
って液体粘度がかなり低下するため、エマルジョン中に
配合する際の取扱いに支障をきたすことはない。
またこの低分子量アクリル系ポリマーの一部はそれ自体
水溶性ないし水分散性であるが、モノマ粗戒によっては
上記の性質に劣るものもあり、この場合はこのポリマー
を塩基性化合物と反応させることによって水溶性ないし
水分散性の塩とする。
もちろんこの場合ポリマー中には塩基性化合物と反応さ
せうるカルボキシル基のような酸性基が存在していなけ
ればならない。
ここで使用できる塩基性化合物としてとくに好適なもの
はアンモニア水である。
これは得られる接着剤組戒物をテープ状基材などに塗布
し加熱乾燥する際に簡単に揮散させることができ接着剤
の耐水耐湿特性を維持するのに望ましいからである。
他の塩基性化合物としてはプロビルアミン、アニリン、
アルカノールアミン、などの窒素含有化合物や、水酸化
カリウム、水酸化ナトリウムなどの金属イオンを含む化
合物などが挙げられる。
このような塩基性化合物は一般には低分子量アクリル系
ポリマーをアクリル系ポリマーエマルジョンに配合する
際に一緒にエマルジョン中に添加するたけでよい。
この添加によって低分子量アクリル系ポリマーは塩とな
って水溶性ないし水分散性の特性が附与される。
もちろん望むなら配合前にポリマー塩とすることはなん
ら差し支えない。
この塩基性化合物の使用量はポリマー中に含まれる酸性
基に対して通常0.05〜1当量程度とするのがよい。
この発明においてこのような低分子量アクリル系ポリマ
ーもしくはその塩のアクリル系ポリマーエマルジョンに
対する配合割合は、エマルジョンの固形分100重量部
に対して低分子量アクリル系ポリマーが5〜200重量
部となるような割合とすべきである。
5重量部より少ないようでは充分に満足できる粗面接着
性が得られず、逆に200重量部より多くなると凝集力
が著るしく低下して実用に供しえなくなり、また粗面接
着性も低下してくる。
なお低分子量アクリル系ポリマーの使用量に比例して粗
面接着性は向上してくるが、エマルジョン中の固形分と
ほぼ同量とされた附近から次第に粗面接着性が低下して
くる傾向が認められる。
方凝集力は上記の使用量に比例して次第に低下する傾向
にある。
したがって使用量の決定に当っては必要とする粗面接着
力と凝集力とを勘案し、前記の使用量範囲から適宜決定
すればよい。
一般的に好適な範囲はエマルジョンの固形分100重量
部に対し通常20〜100重量部である。
このようにこの発明の水分散型感圧接着剤組或物は実質
的にアクリル系ポリマーエマルジョンとこれに配合され
た低分子量アクリル系ポリマーとを含むものであるが、
この組成物には必要に応じて従来公知の架橋剤や粘着附
与樹脂を配合することもできる。
架橋剤を配合する場合、通常はアクリル系ポリマーエマ
ルジョン(場合によりこれと低分子量アクリル系ポリマ
ー)のポリマー分子中に所定の官能基が導入されている
のが普通である。
架橋剤の使用は接着剤の凝集力の向上に寄与するが、こ
の発明においてはアクリル系ポリマーエマルジョンの特
性からその使用量はごく僅かでよい。
通常ポリマーエマルジョンの固形物100重量部に対し
1重量部以下とすれば充分である。
架橋剤には水溶性のものと疎水性のものとがあるが、疎
水性のものではこれを一旦有機溶剤に溶解しエマルジョ
ンの状態で配合すれはよい。
水溶性の架橋剤としては塩化カルシウム、酢酸アルミニ
ウムのような多価金属塩、水溶性のグリシジル化合物、
水溶性メラミンなどがあり、また疎水性?架橋剤として
は過酸化ベンゾイルのような有機過酸化物、ブロック化
イソシアネート化合物などが挙げられる。
次に粘着附付樹脂としては、キシレン樹脂たとえば日本
ガス化学工業社製のニカノールHPIOO,ロジンエス
テルたとえば荒川林産社製のエステルガスH(水添ロジ
ン)、テルペン変性フェノール樹脂たとえば安原油脂社
製のYSポリスター、脂肪族系もしくは芳香族系の炭化
水素樹脂とが用いられる。
これらの粘着附与樹脂は一般にこれを有機溶剤に溶解し
さらに乳化剤と所定量の水を加えて樹脂乳化液とした後
、アクリル系ポリマーエマルジョンに配合させるように
すればよい。
配合割合はエマルジョンの固形分100重量部に対し粘
着附与樹脂が通常10〜100重量部、好適には20〜
50重量部となるようにするのがよい。
なお前記の樹脂乳化液を調製する際に使用する有機溶剤
としてはベンゼン、トルエン、ミネソル、ヘキサン、メ
チルエチルケトンなどが挙げられ、また乳化剤としては
ノニオン系、アニオン系の乳化剤がいずれも使用できる
好ましくはアクリル系ポリマーエマルジョンの合或に用
いた乳化剤と同一ないし類似するものを使用するのがよ
い。
このようにして得られるこの発明の水分散型感圧接着剤
組或物には、さらに必要に応じて充填剤、顔料、増粘剤
などの公知の配合例を配合させることができる。
この発明の水分散型感圧接着剤組或物の使用に当っては
、一般のアクリル系ポリマーエマルジョンをベースとし
た接着剤組成物と同様に、たとえばプラスチックフイル
ム、ゴムシ一ト、剥離処理したグラフト紙、プラスチッ
ク発泡体などの基材に塗布乾燥し、また布、不織布、紙
などの基材に含浸乾燥させて、接着フイルム、接着シー
トなどの各種接着製品として使用に供すれはよい。
以下にこの発明の実施例を記載し、比較例と対比しなが
らより具体的に説明する。
なお以下において部とあるは重量部を意味するものとす
る。
比較例 1 アクリル酸2エチルヘキシル70部、酢酸ビニル25部
、メタクリル酸5部、プロノン208(乳化剤;前出)
2部、過硫酸アンモニウム0.5部チオグリコール酸0
.2部およびイオン交換水100部からなる混合物を、
窒素気流下70’Cで6時間反応させることにより、ア
クリル系ポリマーエマルジョンを得た。
このエマルジョンの固形分は48重量%、ポリマーの平
均分子量は45万であった。
このアクリル系ポリマーエマルジョンをそのまま水分散
型感圧接着剤組或物とした。
この組或物を25μのポリエステルフイルム上に乾燥厚
が100μとなるように塗布し、105゜Cで10分間
乾燥して接着フイルムを形成した。
このフイルムの粗面接着力と保持力とを下記の方法で調
べた結果、粗面接着力は70g/20m7IL1保持力
は650分であった。
く粗面接着力〉 2 0 0番サンドペーパー面に接着フイルムを200
C,2kgゴムローラの一往復による荷重で貼り合せ、
ショッパ型剥離試験機により20℃下300mml分の
剥離速度で180°剥離力を測定した。
〈保持力〉 接着フイルムを貼り付け面積が1備(巾)×2儂になる
様にベークライト板に貼り付けた後、40゜Cで500
gの荷重をかけ落下するまでの時間を測定した。
前記の試験結果からも明らかなように、アクリル系ポリ
マーエマルジョンだけからなる接着剤組或物では大きな
凝集力は得られているが、粗面接着力が非常に低くなっ
ている。
この粗面接着力は実用上少なくとも2 0 0 g/
2 0 mm以上は要求される。
比較例 2 比較例1で得られたアクリル系ポリマーエマルジョンに
、このエマルジョンの固形分100部に対して30部の
ジオクチルフタレートを配合して水分散型感圧接着剤組
戊物とした。
この組或物を使用して比較例1と同様にして接着フイル
ムを形威し、このフイルムの粗面接着力および保持力を
同様に調べたところ、粗面接着力は100g/20mm
、保持力は1分以下であった。
この結果からも判るように、ジオクチルフタレートのよ
うな低分子量可塑剤をアクリル系ポリマーエマルジョン
中に配合すると、粗面接着力のある程度の改善効果は認
められるが、なお充分に満足できるものとはいえず、し
かもこの方法では凝集力が著るしく低下してしまう。
凝集力は前記の方法で測定される保持力として少なくと
も2分以上であれば接着剤の用途によっては使用可能で
あり、また20分以上であれは種々の用途に充分適用で
きる。
しかしこの例にみられるような1分以下の保持力ではほ
とんど接着剤としての利用価値は失なわれてしまう。
実施例 1 アクリル酸エチル90部、アクリル酸10部、チオグリ
コール酸2部およびジベンゾイルパーオキサイド0.5
部からなる混合物を、窒素気流下60″Cで5時間反応
させて低分子量アクリル系ポリマーを得た。
このポリマーの平均分子量は約4,500であった。
次に比較例1の方法で得られたアクリル系ポリマーエマ
ルジョンに、このエマルジョンの固形分100部に対し
、上記の低分子量アクリル系ポリマー30部、25%の
アンモニア水5部および酢酸亜鉛1部を配合し、よく攪
拌混合してこの発明の水分散型感圧接着剤組或物とした
この組或物から比較例1と同様にして接着フイルムを形
成し、このフイルムの粗面接着力および保持力を調べた
ところ、粗面接着力は320g/20mm、保持力は1
20分であった。
この結果から明らかに理解できるように、この発明の接
着剤組成物によれば、粗面接着性と凝集力とをいずれも
満足させることができる。
実施例 2 低分子量アクリル系ポリマーの配合割合を、5部、10
0部および200部に変更した以外は、実施例1と全く
同様にして3種の水分散型感圧接着剤組成物を得た。
この組或物から実施例1と同様にして3種の接着フイル
ムを形成し、このフイルムの粗面接着力と保持力とを調
べた。
結果はポリマーの配合割合が5部の場合、粗面接着力は
2 1 0 g72 0mm、保持力は328分となり
、また100部の場合、粗面接着力は450fl/20
mm、保持力は15分となり、さらに200部の場合、
粗面接着力は3 8 0 g/ 2 0 mm、保持力
は4分となった。
このように低分子量アクリル系ポリマーの配合割合を変
えることによって粗面接着力および保持力は大きく変化
するが、これらはいずれも実用上満足できるものである
一方上記の実施例と対比し、ポリマーの配合割合を4部
および300部としたときの試験結果によれば、いずれ
も粗面接着力は200g/20mmに至らず、また30
0部としたときの保持力は1分以下となり、これらの場
合は感圧接着剤としての利用価値の低いものであった。
実施例 3 アクリル酸n−ブチル75部、スチレン15部、メタク
リル酸10部、ラウリルメル力ブタン3部およびアゾビ
スイソブチロニトリル0.2部からなる混合物を、窒素
気流下60’Cで6時間反応させて低分子量アクリル系
ポリマーを得た。
このポリマーの平均分子量は18,000であった。
次に比較例1の方法で得られたアクリル系ポリマーエマ
ルジョンに、このエマルジョンの固形分100部に対し
て上記のポリマー30部、25%のアンモニア水5部、
ニカノールH−100(粘着附与樹脂;前出)の50%
乳化液20部およびトリメチロールメラミンメチルエス
テル0.1部を配合し、よく攪拌混合してこの発明の水
分散型感圧接着剤組或物とした。
この組或物から実施例1と同様にして接着フイルムを形
威し、このフイルムの粗面接着力および保持力を調べた
ところ、粗面接着力は480g/20關、保持力は38
分であり、実施例1,2と同様に良好な結果が得られた
実施例 4 実施例3に記載の低分子量アクリル系ポリマーの合成に
当たりラウリルメルカプクンの使用量だけを変更して平
均分子量が45,000 ,5,800および2,20
0の3種の低分子量アクリル系ポリマーを合或した。
このポリマーを使用して実施例3と同様にして3種の感
圧接着剤組成物をつくり、これらの組戒物から同様にし
て接着フイルムを形或し、このフイルムについて前記と
同様の試験を行なった。
結果は平均分子量が45,000の場合、粗面接着力は
3 5 0 g/ 2 01nr/L,保持力は82分
となり、また5,800の場合、粗面接着力は5 2
0 g/2 0關、保持力は3分となり、さらに2,2
00の場合、粗面接着力は5 5 0 g7 2 0m
m,保持力は2分となった。
このように低分子量アクリル系ボリマーの平均分子量を
変えることによって粗面接着力および保持力は大きく変
化するが、これらはいずれも実用上満足できるものであ
る。
一方上記の実施例と対比し、ポリマーの平均分子量を7
0,000およひ860としたときの試験結果によれは
、70,000の場合粗面接着力は2 0 0 g72
0間に至らず、また860の場合保持力が1分以下と
なりいずれも感圧接着剤としての利用価値の低いもので
あることが確認された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (メタ)アクリル酸エステルを主モノマーとするモ
    ノマーを水媒体中で乳化重合して得られる(メタ)アク
    リル酸エステル系ポリマーエマルジョンに、(メタ)ア
    クリル酸エステルを主モノマーとするモノマーを重合し
    て得られる水溶性ないし水分散性で平均分子量が1,0
    00〜50,000の低分子量(メク)アクリル酸エス
    テル系ポリマーもしくはその塩を、エマルジョンの固形
    分100重量部に対して低分子量(メク)アクリル酸エ
    ステル系ポリマーが5〜200重量部となる割合で配合
    してなる改善された粗面接着性を有する水分散型感圧接
    着剤組成物。 2 低分子量(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーも
    しくはその塩とともに、架橋剤を少量配合してなる特許
    請求の範囲第1項記載の水分散型感圧接着剤組或物。 3 低分子量(メク)アクリル酸エステル系ポリマーも
    しくはその塩とともに、粘着附与樹脂を配合してなる特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の水分散型感圧接
    着剤組或物。
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