JPH0651815B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH0651815B2
JPH0651815B2 JP61027774A JP2777486A JPH0651815B2 JP H0651815 B2 JPH0651815 B2 JP H0651815B2 JP 61027774 A JP61027774 A JP 61027774A JP 2777486 A JP2777486 A JP 2777486A JP H0651815 B2 JPH0651815 B2 JP H0651815B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は反発弾性とウェットスキッド抵抗性のバランス
が優れたタイヤトレッドに好適なゴム組成物に関するも
のである。
[従来の技術] 近年、省資源、省エネルギーに対する社会的要請から自
動車に対する低燃費化の要求および自動車走行時の安全
性向上の要求に伴って、タイヤ特性としては低燃費性、
操縦安定性に優れたものが要求されるようになってきて
おり、タイヤ用ゴムとしては低燃費性向上に高反発弾
性、操縦安定性向上に高ウェットスキッド抵抗性の優れ
ていることが要求されている。
しかしながら、反発弾性とウェットスキッド抵抗性の関
係は相反するものであり、この相反する特性をバランス
させるために従来は異種ゴムのブレンド組成物が用いら
れてきた。たとえば、乗用車タイヤにはスチレン−ブタ
ジエン共重合体ゴムと高シスポリブタジエン、低シスポ
リブタジエン等のポリブタジエンのブレンド組成物が主
に用いられてきた。しかし、これらのブレンド組成物で
は反発弾性とウェットスキッド抵抗性を十分に満足させ
るには至っていない。
最近、スチレン−ブタジエン共重合体のミクロ構造やス
チレン分布を制御することにより、反発弾性、ウェット
スキッド抵抗性の改良を意図した種々の方法が提案され
ている。例えば、スチレン−ブタジエン共重合体のスチ
レン含量とビニル含量を特定化する方法(特開昭54-622
48号、特開昭57-55912号)、スチレン−ブタジエン共重
合体鎖中の末端部でスチレン分布幅を大幅に増大させる
方法(特開昭56-143209 号)、スチレン−ブタジエン共
重合体鎖中のスチレン単位を高度に均一化する方法(特
開昭57-100112 号)がある。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの共重合体もゴム組成物としては
ある程度の改良効果は見られるが、反発弾性、ウェット
スキッド抵抗性のバランスを十分に満足させるには至っ
ていない。
本発明は上記の点に鑑みなされたもで、反発弾性とウェ
ットスキッド抵抗性のバランスが高度に改良されたゴム
組成物を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明はその共重合体鎖中に官能基が結合したスチレン
−ブタジエン共重合体について鋭意検討した結果、その
共重合体鎖末端にリチウム原子を結合するスチレン−ブ
タジエン共重合体と特定のイオウ化合物または特定のイ
ソシアナート化合物を反応させてなるスチレン−ブタジ
エン共重合体を特定量含有せしめたゴム組成物が反発弾
性とウェットスキッド抵抗性のバランスが高度に優れて
いることを見出したことに基づきなされたものである。
すなわち本発明は、少なくとも一種のルイス塩基を含有
した炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤
として、スチレンとブタジエンを共重合させて得られる
リチウム末端共重合体と下記一般式で示される化合物群
の中より選ばれた少なくとも一種の化合物を反応させて
なるスチレン−ブタジエン共重合体であり、該共重合体
のムーニー粘度(ML1+4,100℃)が10〜150 、ビニル結
合含有量が10〜75%、結合スチレンが5〜45重量%であ
る共重合体をゴム成分中少なくとも20重量%含有するこ
とを特徴とするゴム組成物に関するものである。
一般式(I) (式中、R1とR2の各々は水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルアルキル基、アルケニル基、またはシクロア
ルキル基を表わす。) 一般式(II) R3N=C=S)n (式中、R3はアルキル基、アリール基、アルアルキル
基、アリールスルホニル基、アルケニル基、シクロアル
キル基または置換もしくは非置換のフェニレン基を、n
は1または2の整数を表わす。) 一般式(III) (式中、R4は水素原子、アルキル基、アルアルキル基、
アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、またはハロゲ
ン原子を、Xはメチレン基、または を表わす。) 本発明のゴム組成物は優れた特性を示し、各種ゴム用途
に用いられるが、特にタイヤトレッド用途として有用で
ある。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる共重合体のムーニー粘度(ML1+4,1
00℃)が10〜150 、好ましくは30〜120 である。ムーニ
ー粘度が10未満では反発弾性の改良効果は十分ではな
い。ムーニー粘度が150 を超えると配合物のカレンダー
加工性、押出加工性等の加工性に問題が残る。
本発明に用いられる共重合体のビニル結合含有量は10〜
75%、好ましくは15〜60%、特に好ましくは16〜48%で
ある。ビニル結合含有量が10%未満ではウェットスキッ
ド抵抗性が低下して好ましくない。一方、ビニル結合含
有量が75%を超えるとウェットスキッド抵抗性は改良さ
れるものの、反発弾性が低下して好まくない。
本発明に用いられる共重合体の結合スチレンは5〜45重
量%、好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは15〜35
重量%である。結合スチレンが5重量%未満ではウェッ
トスキッド抵抗性が低下して好ましくない。一方、結合
スチレンが45重量%を超えると反発弾性が低下して好ま
しくない。
本発明に用いられる共重合体は一般式(I) (式中、R1とR2の各々は水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルアルキル基、アルケニル基、またはシクロア
ルキル基を表わす。) で示されるイオウ化合物または一般式(II) R3N=C=S)n (式中、R3はアルキル基、アリール基、アルアルキル
基、アリールスルホニル基、アルケニル基、シクロアル
キル基または置換もしくは非置換のフェニレン基を、n
は1または2の整数を表わす。) で示されるイソチオシアナート化合物または一般式(II
I) (式中、R4は水素原子、アルキル基、アルアルキル基、
アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、またはハロゲ
ン原子を、Xはメチレン基、または を表わす。) で示されるイソシアナート化合物で変性された共重合体
であり、このようにして得られる共重合体はカーボンブ
ラック、プロセスオイル等の配合物と配合、混練、加硫
されると、その加硫物は優れた反発弾性とウェットスキ
ッド抵抗性を示す。
また、リチウム末端重合体とイオウ化合物を反応させる
方法≪ポリマー・レターズ,第6巻,417 頁,1968年
〔Polymer Letters,6,417(1968)〕≫、リチウム末端
重合体とイソチオシアナート化合物を反応させる方法
(特公昭42-24174号)は公知であるが、本発明のように
限定したスチレン−ブタジエン共重合体にすることによ
り、反発弾性とウェットスキッド抵抗性のバランスが良
くなるということは全く新しい知見であり、上記公知事
実から容易に類推できない。また特開昭59-45338号で
は、リチウム末端共重合体とトルエンジイソシアナート
の反応からなる共重合体のゴム組成物が開示されてい
る。しかし、該組成物では本発明の目的とする反発弾性
とウェットスキッド抵抗性のバランスを高度に発現する
には至っていない。
本発明に用いられるスチレン−ブタジエン共重合体鎖中
のスチレン連鎖分布〔ブタジエン単位の二重結合をすべ
てオゾン開裂して得た分解物のゲルパーミエーションク
ロマトグラフ(GPC) によって分析(高分子学会予稿集29
巻9号2055頁)〕については、反発弾性の面から見る
と、スチレン単位が1個のスチレン単連鎖(以下S
呼ぶ)は結合スチレンの40重量%以上、好ましくは55重
量%以上、かつスチレン単位が8個以上連なったスチレ
ン長連鎖(以下S8〜と呼ぶ)が結合スチレンの5.0 重
量%以下、好ましくは2.5 重量%以下であるのが望まし
い。Sが結合スチレンの40重量%未満でも、S8〜が
5重量%を超える場合でも、反発弾性が低下する傾向が
ある。
本発明に用いられるスチレン−ブタジエン共重合体鎖中
のスチレン組成分布、或は共重合体鎖中のミクロ構造の
分布については特に限定しない。例えば、共重合体鎖中
のスチレン組成分布は共重合体鎖中に均一に分布しても
良く、また共重合体鎖中に不均一に分布(特願昭60-410
8 号)していても良く、使用目的によって決めると良
い。或は、共重合体鎖中における1,2-ビニル分布につい
ても、共重合体鎖中に均一であっても、特公昭48-875に
示されるように共重合体鎖に沿って漸減的に変化するよ
うなものでも良く、更にはブロック的に分布していても
良く(USP-3301840) 、要するに使用目的によっても決め
ると良い。
本発明に用いられる共重合体は分子量分布を変化させる
ことにより、加工性が大きく変化する。分子量分布と加
工性の関係については公知であり、本発明においては、
重量平均分子量(W)と数平均分子量(N)との比を
持って表示される分子量分布(W/N)を特に限定し
ないが、物性と加工性のバランスを考慮すると1.2 〜3.
5 が好ましい。また分子量分布の形状についてはモノモ
ーダルであってもバイモーダル以上のポリモーダルであ
っても良い。
本発明に用いられるスチレン−ブタジエン共重合体は、
エーテル化合物等のルイス塩基を含有した炭化水素溶媒
中で有機リチウム化合物を重合開始剤としてスチレンと
1,3-ブタジエンを共重合して得られるリチウム末端共重
合体に一般式(I) (式中、R1とR2の各々は水素原子、アルキル基、アリー
ル基、アルアルキル基、アルケニル基、またはシクロア
ルキル基を表わす。) で示されるイオウ化合物または一般式(II) R3N=C=S)n (式中、R3はアルキル基、アリール基、アルアルキル
基、アリールスルホニル基、アルケニル基、シクロアル
キル基または置換もしくは非置換のフェニレン基を、n
は1または2の整数を表わす。) で示されるイソチオシアナート化合物または一般式(II
I) (式中、R4は水素原子、アルキル基、アルアルキル基、
アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、またはハロゲ
ン原子を、Xはメチレン基、または を表わす。) で示されるイソシアナート化合物を所定量添加し、反応
終了後アルコール、水等の停止剤を添加することにより
得られる。
特に完全ランダムスチレン−ブタジエン共重合体は、ス
チレンとブタジエンの共重合に際して、英国特許994726
号、特開昭59-140211 号および特開昭56-143209 号等に
記載されているように重合系中のスチレンと1,3-ブタジ
エンのモノマー組成比におけるスチレンモノマー含有量
が特定濃度範囲になるように1,3-ブタジエン或は1,3-ブ
タジエンとスチレンの混合物を連続的或は断続的に供給
して共重合を実施すること、或は特公昭38-2394号に記
載されているように共重合速度より遅い速度でスチレン
と1,3-ブタジエンの混合物を添加して共重合を実施する
ことにより得られる。
本発明において用いられる炭化水素溶媒としては、n-ヘ
キサン、シクロヘキサン、ベンゼン等が挙げられ、ルイ
ス塩基としてはエチレングリコール・ジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコール・ジメチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、α−メトキシテトラヒドロフラン、N,N,
N′,N′-テトラメチルエチレンジアミン、カリウム-ter
t-アミルオキシドが等が挙げられる。用いられる有機リ
チウム化合物としてはn-プロピルリチウム、n-ブチルリ
チウム、sec-ブチルリチウム等のモノ有機リチウム化合
物、ジリチオメタン、1,4-ジリチオブタン等の多官能性
有機リチウム化合物等であり、これらは単独で、または
二種以上の混合物で使用される。また、本発明に使用さ
れる多官能性有機リチウム化合物としては、上記のモノ
有機リチウム化合物と他の化合物を反応させることによ
って、実質的に多官能性有機リチウム化合物となり得る
ものも使用される。例えば、モノ有機リチウム化合物と
ポリビニル芳香族化合物との反応生成物(特公昭55-665
2 号)、モノ有機リチウム化合物と共役ジエン、および
/またはモノビニル芳香族化合物を反応させた反応生成
物、或いはモノ有機リチウム化合物、共役ジエン、およ
び/またはモノビニル芳香族化合物、およびポリビニル
芳香族化合物の三者を同時に反応させた反応生成物(西
独特許2003384 号)である。
本発明においてリチウム末端共重合体に反応させて官能
基を含有する変性共重合体とするために用いられる化合
物は、前記一般式で示されるイオウ化合物、イソチオシ
アナート化合物、またはイソシアナート化合物である。
イオウ化合物の具体例としてはエチレンスルフィド、プ
ロピレンスルフィドがある。イソチオシアナート化合物
の具体例としてはフェニルイソチオシアナート、ベンジ
ルイソチオシアナート、tert−ブチルイソチオシアナー
ト、p-トリルイソチオシアナート、1,4-フェニレンジイ
ソチオシアナートがある。イソシアナート化合物の例と
してはフェニルイソシアナート、4-ブロモフェニルイソ
シアナート、4-メトキシフェニルイソシアナート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアナートがある。
本発明で用いられるイオウ化合物、イソチオシアナート
化合物またはイソシアナート化合物はリチウム末端共重
合体と接触すると、ほぼ定量的に反応するが、通常反応
温度は25〜125 ℃、反応時間は1秒〜3時間の範囲内で
反応条件が選定される。これらの化合物の添加方法につ
いては特に限定はないが、共重合終了後これらの化合物
を添加する方法、或は共重合終了後1,3-ブタジエンを添
加し、次いでこれらの化合物を添加する方法、或は共重
合途中に共重合を停止させないような量のこれらの化合
物を添加する方法等がある。要するにこれらの化合物の
添加方法については使用目的によって決めると良い。
本発明で用いられる多重合体の重合形式はバッチ重合方
式、或は連続重合方式のいずれでも良い。重合温度は20
〜130 ℃の範囲であって、バッチ重合形式では30〜87℃
で重合が開始され、最高温度が90〜125 ℃に到達するよ
うに上昇温度下で行なうことが推奨される。
本発明で用いられる共重合体は共重合体分子の少なくと
も25重量%以上、好ましくは40重量%以上が上記官能基
によって変性されていることが好ましい。
また、共重合体の一部が分岐構造を有していることも可
能であり、このような分岐構造は共重合体の低温流れの
改良や加工性の改良のために導入される。分岐構造とす
るための構造技術としては、少量の二官能性以上の単量
体、例えばジビニルベンゼン等を共重合する方法や、リ
チウム末端共重合体の一部と四塩化ケイ素、塩化第二ス
ズ、フタル酸ジクロライド等のハロゲン化合物やフタル
酸ジエチル、アジピン酸ジエチル等のポリエステル化合
物やポリエポキシド等の三官能性以上のカップリング剤
と反応させる方法が採用される。これらの分岐構造は極
端に多く含有されると、変性共重合体の特長を失わせる
こともあるので、分岐構造の割合は使用目的によって決
めると良い。
所定の反応終了後、2,6-ジ-tert-ブチル-p−クレゾール
のような酸化防止剤を添加した後、生成共重合体を分
離、洗浄、乾燥等通常の後処理を行ない、目的とする共
重合体を得ることができる。
本発明の共重合体は溶液状態でプロセス油と混合し、混
合後溶媒を除去せしめて油展ゴムとして使用しても良
い。
本発明の変性スチレン−ブタジエン共重合体は単独、ま
たは天然ゴムもしくは他の合成ゴム、例えばポリブタジ
エン、ポリイソプレン、他のスチレン−ブタジエン共重
合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ブチル
ゴム等とブレンドして使用することができる。
本発明のゴム組成物における変性スチレン−ブタジエン
共重合体は、ゴム成分中少なくとも20重量%以上、好ま
しくは30重量%以上の範囲内で使用される、使用量が20
重量%未満では、目的とする反発弾性とウェットスキッ
ド抵抗性のバランスを高度に満足させることができな
い。
更に本発明で用いられる共重合体は公知の配合剤、例え
ばカーボンブラック、プロセス油(芳香族オイル、ナフ
テンオイル、パラフィンオイル等)、充填剤、加硫促進
剤、加硫剤等と配合し、混合、加硫した後、製品として
の、例えばタイヤトレッド、カーカス、サイドウォール
等のタイヤ用途、或は押出製品、自動車窓枠、工業用
品、防振ゴム等の用途に使用することができるが、優れ
た反発弾性、ウェットスキッド抵抗性のバランスを有す
るので、特に低燃費タイヤ用トレッドとして使用でき
る。
[実施例] 以下、実施例によって本発明を説明するが、これらの実
施例は本発明を限定するものではない。なお各種特性の
測定は以下の方法にて実施した。
ムーニー粘度は通常の方法にてLローターを使用して10
0 ℃にて測定した。結合スチレンは紫外線吸収スペクト
ル法により262nm のフェニル基に基づく吸収から算出し
た。ブタジエン部のミクロ構造は赤外分光光度計を用い
てハンプトン法により計算した。共重合体のスチレン連
鎖分布は、最近田中らによって開発された方法で分析さ
れる。具体的には、スチレン連鎖分布はブタジエン単位
の二重結合をすべてオゾン開裂して得られた分解物のゲ
ルパーミエーションクロマトグラフ(GPC) によって分析
される(高分子学会予稿集29巻9号2055頁)。反発弾性
はダンロップトリプソメーターを使用して試験温度70℃
にて測定した。ウェットスキッド抵抗性は英国道路研究
所製装置にて測定した。
実施例1〜10,比較例1〜11 表−2のサンプルを以下に示す方法で調整した。サンプ
ルA〜Lは、窒素雰囲気下、内容積約10のステンレス
製の撹拌機付の重合器に表−1に示すように所定量のシ
クロヘキサン、スチレン、1,3-ブタジエン(以下第1ブ
タジエンと呼ぶ)およびルイス塩基を仕込み、重合器内
の温度を調節した後、所定量のn-ブチルリチウムを添加
して共重合を開始し、重合温度が最高温度に到達して共
重合が終了した後、表−1に示すように所定量の化合物
を添加し約10分間の反応後、安定剤として2,6-ジ-tert-
ブチル-p−クレゾール5gを添加し、溶剤を加熱除去し
て得た。但しサンプルK,Lについては共重合終了後表
−1に示す化合物のかわりにメタノール1gを添加する
こと以外は全くサンプルAと同様に処方にて得た。サン
プルM〜Oは、共重合開始約1分後、表−1に示すよう
に1,3-ブタジエン(以下第2ブタジエンと呼ぶ)を連続
的に追加供給することにより得た。サンプルPは、共重
合終了後、末端の活性リチウム1モルに対し1/2 当量
(1/8 モル)の塩化第二スズをカップリング剤として添
加して共重合体の一部を分岐状とし、次いで表−1に示
す化合物を残りの末端活性リチウムに対して1.0 モル
(当初の活性リチウムに対しては0.5 モル)添加して反
応させる以外はサンプルNと同様の処方で得た。サンプ
ルPの塩化第二スズで分岐された成分はGPC の分析で約
47重量%であった。
サンプルA〜Pの基本特性を表−2に示す。これらのサ
ンプルを表−3の配合処方に従って、小型加圧ニーダー
にて混練、混合して得られた未加硫ゴム組成物を145 ℃
にて加硫し物性評価を実施した。測定結果を表−4に示
す。
実施例1〜10は比較例1〜11に比較して、反発弾性とウ
ェットスキッド抵抗性のバランスに優れている。
[発明の効果] 本発明のゴム組成物は、その共重合体鎖末端にリチウム
原子を結合する共重合体に特定のイオウ化合物またはイ
ソシアナート化合物を反応させて得られるスチレン−ブ
タジエン共重合体を特定量含有せしめたゴム組成物であ
り、反発弾性とウェットスキッド抵抗性のバランスに優
れ、タイヤトレッド、カーカス、サイドウォール等のタ
イヤ用途、或は押出製品、自動車窓枠、防振ゴム、工業
用品等の用途に使用することができ、その工業的意義は
大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一種のルイス塩基を含有した炭
    化水素溶媒中で有機リチウム化合物を重合開始剤とし
    て、スチレンとブタジエンを共重合させて得られるリチ
    ウム末端共重合体と下記一般式で示される化合物群の中
    より選ばれた少なくとも一種の化合物を反応させてなる
    スチレン−ブタジエン共重合体であり、該共重合体のム
    ーニー粘度(ML1+4,100 ℃)が10〜150 、ビニル結合含
    有量が10〜75%、結合スチレンが5〜45重量%である共
    重合体をゴム成分中少なくとも20重量%含有することを
    特徴とするゴム組成物。 一般式(I) (式中、R1とR2の各々は水素原子、アルキル基、アリー
    ル基、アルアルキル基、アルケニル基、またはシクロア
    ルキル基を表わす。) 一般式(II) R3N=C=S)n (式中、R3はアルキル基、アリール基、アルアルキル
    基、アリールスルホニル基、アルケニル基、シクロアル
    キル基または置換もしくは非置換のフェニレン基を、n
    は1または2の整数を表わす。) 一般式(III) (式中、R4は水素原子、アルキル基、アルアルキル基、
    アルコキシ基、アルケニル基、ニトロ基、またはハロゲ
    ン原子を、Xはメチレン基、または を表わす。)
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