JP2003089731A - 油展ゴム、これを配合したゴム組成物、およびこれをトレッドゴムに用いたタイヤ並びに競技用タイヤ - Google Patents

油展ゴム、これを配合したゴム組成物、およびこれをトレッドゴムに用いたタイヤ並びに競技用タイヤ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性、破壊強度、グリップ性を高レベル
で発現する。 【解決手段】特定のミクロ構造を有するSBRを、別の
特定のミクロ構造を有するSBRで混練して油展した伸
展ゴムを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、耐摩耗性、破壊特
性およびグリップ特性を一段と向上させることのできる
高性能タイヤのトレッドゴムに適したゴムおよびこれを
配合したゴム組成物、並びに、これをトレッドゴムに使
用したタイヤ、特に競技用タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の高速走行安定性に対する
要求が一段と厳しくなってきており、自動車のタイヤト
レッド用ゴム材料に従来から要求されてきた耐摩耗性や
破壊特性に加えて、ウェットスキッド抵抗性およびドラ
イグリップ性に優れたゴムが強く望まれるようになって
きた。しかし、これらの特性、特に、耐摩耗性、ウェッ
トスキッド抵抗性およびドライグリップ性は、それぞれ
相反する関係にあるので、これらを同時に満足させるの
は困難である。つまり、グリップ性はそのゴム組成物の
ヒステリシスロス特性に依存しているため、ゴム組成物
のグリップ性を高めるためには、従来より芳香族系の軟
化剤を多量に配合することで対応できるが、このこと
は、逆に、破壊特性の低下をもたらすという不都合があ
った。
【0003】この点を改良するために、軟化剤の代わり
に、低分子量SBRを用いる技術がある(参照:特開昭
63−101440号公報)が、この技術の問題は、低
分子量といえども架橋性を有する二重結合を有するの
で、その一部がマトリックスゴムと架橋し、マトリック
スゴムに取り込まれてしまい、ヒステリシスロスを高め
る作用を発現し難いという点にあった。また、この技術
に対する改良として、低分子量成分の架橋を防止すべ
く、低分子量成分の二重結合を水素添加により飽和結合
に変える試みもあるが、この場合は、マトリックスゴム
との相溶性が著しく悪化し、その結果として、破壊特性
が低下し、さらには、低分子量成分がブリードしてくる
という問題があった。
【0004】そこで、低分子量成分のみならず、ゴム成
分としての高分子量成分を共に、特定のミクロ構造を有
するポリマーに限定して使用することにより、耐破壊
性、耐摩耗性、ウェットスキッド抵抗性、ドライグリッ
プ性を揃って向上させることに成功した技術がある(参
照:特開2000−129037号公報)。
【0005】この技術では、ゴム成分と低分子量成分を
ウェット状態で混合し、その分散の改良を図っている。
しかし、時として、加硫ゴムの物性が充分でないことが
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記の不都合に鑑みて、ゴム成分と低分子量成分の分散性
を高めて、一層の物性向上を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、以下の構成とする。本発明の油展ゴム
は、ゲル浸透クロマトグラフィーにより得られたポリス
チレン換算重量平均分子量が4.0×105 〜3.0×
106 であり、結合スチレン量が10〜50重量%、ブ
タジエン部のビニル結合量が20〜70%である、リチ
ウム系重合開始剤で重合されたスチレン−ブタジエン共
重合体(A)100重量部に対して、ゲル浸透クロマト
グラフィーにより得られたポリスチレン換算重量平均分
子量が5.0×103 〜2.0×105 であり、結合ス
チレン量が25〜70重量%、ブタジエン部の二重結合
のうち60%以上が水素添加された水添スチレン−ブタ
ジエン共重合体(B)よりなる伸展油10〜200重量
部を混練することにより得られる油展ゴムであって、か
つ共重合体(A)の結合スチレン量と共重合体(B)の
結合スチレン量が以下の式 共重合体(B)の前記結合スチレン量>共重合体(A)
の前記結合スチレン量+10 を満たす関係にあることを特徴とする。
【0008】また、本発明のゴム組成物は、上記の油展
ゴムをゴム成分として配合することを特徴とする。さら
に、本発明のタイヤおよび競技用タイヤは、上記ゴム組
成物をトレッドゴムに使用したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、共重合体(A)のゲ
ル浸透クロマトグラフィー(GPC:gel permeation c
hromatography)により得られたポリスチレン換算重量平
均分子量を4.0×105 〜3.0×106 と規定する
が、これは、4.0×105 未満では破壊特性が低下
し、3.0×106 を越えると重合溶液の粘度が高くな
り生産性が低くなるからである。同様の観点から、好ま
しくは、7.0×105 〜2.5×106 である。ま
た、共重合体(A)の結合スチレン量を10〜50重量
%と規定するが、これは、10重量%未満では破壊特性
が低下し、ウェットスキッド抵抗性と他の特性とを同時
に満足することが困難であり、50重量%を超えると耐
摩耗性が低下するからである。同様の観点から、好まし
くは、20〜50重量%である。
【0010】また、共重合体(A)のブタジエン部のビ
ニル結合量を20〜70%と規定するが、これは、20
%未満ではウェットスキッド抵抗性が不十分であり、7
0%を超えると耐摩耗特性が低下するからである。同様
の観点から、好ましくは、30〜60%である。共重合
体(A)の結合スチレン量とブタジエン部のビニル結合
量が上記好適範囲にある場合に、ウェットスキッド抵抗
性と耐摩耗性のバランスにおいて優れている。
【0011】さらに、本発明では、伸展油として使用す
る共重合体(B)のGPCにより得られたポリスチレン
換算重量平均分子量を5.0×103 〜2.0×105
と規定するが、これは、5.0×103 未満では破壊特
性、耐摩耗性、ウェットスキッド抵抗性、ドライグリッ
プ性が劣り、2.0×105 を超えるとウェットスキッ
ド抵抗性、ドライグリップ性が劣るからである。また、
共重合体(B)の結合スチレン量を25〜70重量%と
規定するが、これは、25重量%未満では、ウェットス
キッド抵抗性、ドライグリップ性が不十分であり、70
重量%を越えると、樹脂状になるため組成物が固くな
り、ウェットスキッド抵抗性、ドライグリップ性が低下
するからである。また、共重合体(B)のブタジエン部
の二重結合のうち60%以上が水素添加されていること
を規定するが、これは、水添率が60%未満では共重合
体(A)との共架橋性が起こり、十分なグリップ性が得
られないからである。水添率は高いほど共重合体(A)
との共架橋性が下がるので、ヒステリシスロスが高くな
り、優れたグリップ性を発揮する。この観点から、好ま
しい水添率の範囲は80%以上である。また、本発明の
油展ゴムは、共重合体(A)100重量部に対して、伸
展油としての共重合体(B)を10〜200重量部の割
合で配合して油展することを規定するが、これは、10
重量部未満では強度とドライグリップ性の改良が不十分
であり、200重量部を超えるとムーニー粘度が低くな
り過ぎて生産性が悪くなるからである。同様の観点か
ら、好ましくは20〜100重量部である。
【0012】さらに、本発明の油展ゴムは、共重合体
(A)の結合スチレン量と共重合体(B)の結合スチレ
ン量が以下の式 共重合体(B)の前記結合スチレン量>共重合体(A)
の前記結合スチレン量+10 を満たす関係にあることを規定するが、これは、共重合
体(A)と共重合体(B)との相溶性を得るためであ
り、結合スチレン量の差が10重量%以下の場合、相溶
性が得られず、共重合体(B)のゴム表面へのブリード
が起こり、この油展ゴムを配合したゴム組成物を、タイ
ヤのトレッドゴムに適用した場合、ケースゴム等の他部
材との十分な接着が得られず、また、破壊強力も得られ
ないからである。しかるに、上記条件を満たす共重合体
(B)を用いることにより、優れた強度とグリップ性を
満足する油展ゴムを得ることができる。また、より完全
な相溶性を得るために共重合体(A)と水添共重合体
(B)の結合スチレン含量の差が15重量%以上である
ことが好ましい。
【0013】共重合体(A)は、ブタジエンとスチレン
とを炭化水素溶媒中でエーテルまたは第三級アミンの存
在下にリチウム系重合開始剤を用いて共重合させること
により得られる。
【0014】上記炭化水素溶媒としては、シクロヘキサ
ン、メチルシクロペンタン、シクロオクタンなどの脂環
式炭化水素;プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;ベ
ンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水
素を用いることができる。これらの炭化水素は単独で
も、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。これら
の炭化水素の中では、脂肪族炭化水素および脂環式炭化
水素が好ましい。
【0015】上記重合開始剤としては、有機リチウム化
合物が好ましく、その例としては、エチルリチウム、プ
ロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチル
リチウム、tert−ブチルリチウムなどのアルキルリ
チウム;フェニルリチウム、トリルリチウムなどのアリ
ルリチウム;ビニルリチウム、プロペニルリチウムなど
のアルケニルリチウム;テトラメチレンジリチウム、ペ
ンタメチレンジリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、
デカメチレンジリチウムなどのアルキレンジリチウム;
1,3−ジリチオベンゼン、1,4−ジリチオベンゼン
などのアリレンジリチウム;1,3,5−トリリチオシ
クロヘキサン、1,2,5−トリリチオナフタレン、
1,3,5,8−テトラリチオデカン、1,2,3,5
−テトラリチオ−4−ヘキシルーアントラセン等が挙げ
られる。これらのうち、好ましくは、n−ブチルリチウ
ム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウ
ムおよびテトラメチレンジリチウムであり、特に好まし
くは、n−ブチルリチウムである。
【0016】上記有機リチウム化合物の使用量は、反応
操作における重合速度および生成される重合体の分子量
によって決定されるが、通常、単量体100g当たりリ
チウム原子として0.02〜5mg原子程度、好ましく
は0.05〜2mg原子である。
【0017】共重合体(A)を得るための重合反応は、
バッチ重合方式、連続重合方式のいずれの方式によって
も行うことができる。上記重合反応における重合温度
は、0〜130℃の範囲が好ましい。また、重合反応
は、等温重合、昇温重合あるいは断熱重合のいずれの重
合形式によっても行うことができる。さらに、重合を行
う際には、反応容器内にゲルが生成するのを防止するた
めに、1,2−ブタジエンなどのアレン化合物を添加す
ることもできる。
【0018】一方、伸展油として使用する水添スチレン
−ブタジエン共重合体(B)は、共重合体(A)と同様
の方法により合成したポリマーを常法の水添方法により
得ることができる。すなわち、有機カルボン酸ニッケ
ル、有機カルボン酸コバルト、1〜3族の有機金属化合
物からなる水素化触媒;カーボン、シリカ、けいそう土
などで担持されたニッケル、白金、パラジウム、ルテニ
ウム、ロジウム金属触媒;コバルト、ニッケル、ロジウ
ム、ルテニウム錯体等から選択される一種を触媒として
1〜100気圧の加圧水素下で水素化する。
【0019】本発明の油展ゴムは、溶液状態で分散して
得られる、いわゆるウェット状態での油展ゴムではな
く、乾燥状態で混練することにより得られる、いわゆる
ドライ状態での油展ゴムであり、ゴム補強充填剤等の他
の配合剤との混練に先立って、混練製造される。
【0020】本発明のゴム組成物のゴム成分は、共重合
体(A)と共重合体(B)からなる油展ゴムのみでもよ
いし、さらに、伸展油としてではなく、共重合体(B)
を配合したり、他のジエン系ゴムたとえば天然ゴム、ポ
リイソプレンゴム、乳化重合スチレンブタジエンゴム、
ポリブタジエンゴムなどを、混練時に配合して、ブレン
ドゴムとして用いてもよい。得られた油展ゴムに、上記
のように場合によりブレンド用のゴム、およびカーボン
ブラック、シリカ、水酸化アルミニウムなどの補強剤や
各種の配合剤を加えてロール、バンバリーミキサー、ニ
ーダーなどによって混練りした後、硫黄、加硫促進剤な
どを添加して加硫し、タイヤ用トレッドゴムとして用い
ることができる。本発明のゴム組成物に乳化重合スチレ
ン−ブタジエンゴムをブレンドした場合には、特に高速
走行重視型タイヤとして好適であり、ポリブタジエンを
ブレンドした場合は特に低温特性重視型タイヤとして好
適である。
【0021】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳し
く説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を制限す
るものではない。なお、以下の各例における各種物性
は、次の方法によって評価した。 (1)分子量(Mw )および分子量分布(Mw /Mn )
は、ウォーターズ社製244型GPCを用い、検知器と
して示差屈折計を用い、次の条件で測定する。 カラム:東洋ソーダ製カラムGMH−3、GMH−6、
G6000H−6 移動相:テトラヒドロフラン (2)ポリスチレン換算重量平均分子量 ウォーターズ社製単分散スチレン重合体を用い、GPC
による単分散スチレン重合体のピークの分子量とGPC
のカウント数との関係を予め求めて検量線を作成し、こ
れを用いて、重合体のポリスチレン換算での分子量を求
めた。 (3)加硫物性 破壊強度は、JISK6301−1995に従って測定
した。ウェットスキッド抵抗性およびドライスキッド抵
抗性は、スキッドテスターにより、濡れた路面上および
乾いた路面を再現して評価した。耐摩耗性は、ランボー
ン式摩耗試験機により評価した。
【0022】共重合体(A−1)の合成 十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレー
ブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン
(THF)12g、1,3−ブタジエン200gおよび
スチレン100gを導入し、オートクレーブ内の温度を
21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム0.10
gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転
化率が99%であることを確認した。その後、老化防止
剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを
3.5g加えた。分析値を表1に示す。 共重合体(A−2)〜(A−6)の合成 モノマーの仕込み比、触媒量等を変えた他は前記と同様
にして合成した。分析値を表1に示す。
【0023】共重合体(B−1)の合成 十分に窒素置換した拌翼つきの5リットルオートクレー
ブに、シクロヘキサン3000g、テトラヒドロフラン
(THF)12g、1,3−ブタジエン150gおよび
スチレン150gを導入し、オートクレーブ内の温度を
21℃に調整した。次に、n−ブチルリチウム1.50
gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転
化率が99%であることを確認したのちトリブチルシリ
ルクロライド4.68gを加え重合を停止した後、予め
別容器で調製したナフテン酸ニッケル:トリエチルアル
ミニウム:ブタジエン=1:3:3(モル比)の触媒液
を共重合体中のブタジエン部1000モルに対しニッケ
ル1モルとなるよう仕込んだ。その後、反応系内に水素
圧力30atmで水素を導入し、80℃で反応させた。
水素添加率は四塩化炭素を溶媒として用い、15重量%
の濃度で測定した100MHzのプロトンNMRの不飽
和結合部のスペクトルの減少から算出した。分析値を表
2に示す。 共重合体(B−2)〜(B−4)の合成 モノマーの仕込み比、触媒量、水素圧力などを変えた他
は前記と同様にして合成した。分析値を表2に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表3に、ゴム組成物の配合を示し、表4お
よび表5には、得られたゴム組成物の加硫物性および油
展ゴムの内訳、さらに、油展ゴムがドライ状態で混練に
より得たものかウェット状態で分散させて得たのもかの
区別を示す。具体的には、表4に記載の実施例1〜4、
および比較例6の加硫ゴムは、共重合体(A)と共重合
体(B)をドライ状態で混練して得た油展ゴムを使用し
た場合を示し、対応する比較例1〜5は、共重合体
(A)と共重合体(B)をウェット状態で分散して得た
油展ゴムを使用した場合を示す。一方、表5に記載の実
施例5〜9および比較例7〜11は、共重合体(B)の
半量をドライ状態で伸展し、残りはウェット状態で伸展
した場合と、全量をウェット状態で伸展した場合を対比
して示す。なお、表4、表5共に、A、B重合体の組み
合わせが等しい比較例をコントロールとしている。
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】表4および表5に示す結果から明らかなよ
うに、各実施例の加硫ゴムは、各比較例の加硫ゴムに比
べて耐摩耗性、破壊特性、ウェットスキッド抵抗性、お
よびドライグリップ性が揃って向上している。また、上
記と同様にして調製した各実施例および各比較例のゴム
組成物をトレッドゴムとして用いて、タイヤサイズ:3
15/40R18の競技用タイヤを作製し、テストコー
スの走行に供した。各実施例のタイヤは、いずれも、耐
摩耗性、ウェットスキッド抵抗性、ドライグリップ性共
に、対応する各比較例のタイヤに対して良好であった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、特定のスチレン−ブタ
ジエン共重合体を、特定の水素添加された低分子量スチ
レン−ブタジエン共重合体で混練により油展することに
より、この油展ゴムを配合したゴム組成物は、耐摩耗性
と破壊特性が良好で、しかもウェットスキッド抵抗性、
およびドライグリップ性に優れたものとなる。このゴム
組成物は、タイヤトレッド用ゴムとして好適であり、こ
れをトレッドゴムに使用したタイヤは、特に最近要望さ
れている高速走行安定性に優れており、さらに、本発明
のゴム組成物を競技用タイヤのトレッドゴムとした場合
には、上記効果が顕著に現れる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル浸透クロマトグラフィーにより得ら
    れたポリスチレン換算重量平均分子量が4.0×105
    〜3.0×106 であり、結合スチレン量が10〜50
    重量%、ブタジエン部のビニル結合量が20〜70%で
    ある、リチウム系重合開始剤で重合されたスチレン−ブ
    タジエン共重合体(A)100重量部に対して、 ゲル浸透クロマトグラフィーにより得られたポリスチレ
    ン換算重量平均分子量が5.0×103 〜2.0×10
    5 であり、結合スチレン量が25〜70重量%、ブタジ
    エン部の二重結合のうち60%以上が水素添加された水
    添スチレン−ブタジエン共重合体(B)よりなる伸展油
    10〜200重量部を混練して得られる油展ゴムであっ
    て、かつ共重合体(A)の結合スチレン量と共重合体
    (B)の結合スチレン量が以下の式 共重合体(B)の前記結合スチレン量>共重合体(A)
    の前記結合スチレン量+10 を満たす関係にあることを特徴とする油展ゴム。
  2. 【請求項2】 共重合体(A)のポリスチレン換算重量
    平均分子量が7.0×105 〜2.5×106 であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の油展ゴム。
  3. 【請求項3】 共重合体(A)の結合スチレン量が20
    〜50重量%であることを特徴とする請求項1または2
    記載の油展ゴム。
  4. 【請求項4】 共重合体(A)のブタジエン部のビニル
    結合量が30〜60%であることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の油展ゴム。
  5. 【請求項5】 共重合体(B)のブタジエン部の二重結
    合のうち80%以上が水素添加されていることを特徴と
    する請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の油展ゴ
    ム。
  6. 【請求項6】 共重合体(A)の結合スチレン量と共重
    合体(B)の結合スチレン量が以下の式 共重合体(B)の前記結合スチレン量≧共重合体(A)
    の前記結合スチレン量+15 を満たす関係にあることを特徴とする請求項1〜5のう
    ちいずれか1項に記載の油展ゴム。
  7. 【請求項7】 共重合体(A)100重量部に対して、
    共重合体(B)は20〜100重量部であることを特徴
    とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の油展ゴ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか1項に記載
    の油展ゴムをゴム成分として配合することを特徴とする
    ゴム組成物。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のゴム組成物をトレッドゴ
    ムに使用したことを特徴とするタイヤ。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のゴム組成物をトレッド
    ゴムに使用したことを特徴とする競技用タイヤ。
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