JP2010265379A - ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010265379A JP2010265379A JP2009117643A JP2009117643A JP2010265379A JP 2010265379 A JP2010265379 A JP 2010265379A JP 2009117643 A JP2009117643 A JP 2009117643A JP 2009117643 A JP2009117643 A JP 2009117643A JP 2010265379 A JP2010265379 A JP 2010265379A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber composition
- mass
- copolymer
- methylstyrene
- indene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
Description
本発明は、タイヤ用ゴム組成物として用いた際に、低温域および高温域の双方において優れたドライグリップ性能を発揮するゴム組成物、ならびに該ゴム組成物を用いて得られる高性能な空気入りタイヤに関する。
一般的な空気入りタイヤのトレッドは、種々の性能を有する高性能なタイヤが望まれている。特に空気入りタイヤのグリップ性能は重要な性能の一つであり、ゴムの特性に大きく影響される。こうしたグリップ性能は、ドライグリップ、ウェットグリップなどにより評価され、従来より様々なグリップ性能を付与するタイヤ用ゴム組成物が開発されている。
たとえば、特許文献1には、ジエン系ゴムに、スチレンモノマーからなる重合体を含有させたゴム組成物が開示されており、優れたグリップ性能を有することが示されている。また、特にウェットグリップ性能の向上を実現し得るゴム組成物として、ジエン系ゴムに、スチレンまたはα−メチルスチレンなどをモノマー成分とする重合体を含有させたもの(特許文献2参照)、α−メチルスチレンやメチル基、エチル基、プロピル基などで核置換された芳香族置換α−メチルスチレンなどをモノマー成分とする重合体を含有させたもの(特許文献3〜5参照)も開示されている。
これらは、いずれもジエン系ゴムに配合する重合体として芳香族ビニル重合体を採用しており、この重合体を形成するモノマーとしての特性を種々の観点から規定することによって、グリップ性能のみならず、必要に応じて耐摩耗性、低燃費性や転がり抵抗などを付与するタイヤ用ゴム組成物である。そして、特許文献3〜5には、芳香族ビニル重合体を形成するモノマーとして、α−メチルスチレンと芳香族置換α−メチルスチレンとのいずれを選択しても、同等の効果を奏するものであることが示されている。
しかしながらモノマーとして、たとえばα−メチルスチレンモノマーを採用した場合、グリップ性能自体は向上するものの、ポリマー中での分散性が低下するおそれがあるため、必ずしも低温域での作動性は良好ではない。また、芳香族置換α−メチルスチレンモノマーを採用した場合、良好なウェットグリップ性能を示すものの、ドライグリップ性能に関しては改良の余地が残されている。
このように、これらいずれのゴム組成物をタイヤに用いても、ドライグリップ性能に関して、高温域で良好な場合には低温域では好適な効果を発揮しにくく、逆に低温域で良好であっても高温域では必ずしも好適ではなく、双方の温度域において良好なドライグリップ性能を充分に示すものではない。
そこで、本発明は、タイヤ用ゴム組成物として用いた際、高温域および低温域の双方において、優れたドライグリップ性能を発揮し得るゴム組成物、およびそれを用いたタイヤを提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題を解決すべく、特定の芳香族ビニル−共役ジエン共重合体をゴム成分として採用しつつ、特定の化合物2種をモノマーとして共重合させて得られる樹脂を配合してなるゴム組成物を見出し、これを空気入りタイヤに用いた場合に温度域にかかわらず優れたドライグリップ性能を発揮し得ることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゴム組成物は、芳香族ビニル結合量が25〜60%である芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を50質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、
下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなることを特徴とする。
下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなることを特徴とする。
(式(I)中、Rは水素原子、或いは炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基であり、Xは水素原子、炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であり、RとXのアルキル基は同一であっても異なっていてもよい。)
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
また、前記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンであり、前記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂であって、
前記α−メチルスチレンの割合(a質量%)は、下記式(D)を満たすのが好ましい。
60≦a<95 ・・・(D)
さらに、前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点は、100〜170℃であるのが望ましい。
また、前記式(I)中のXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であって、
前記共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であるのが望ましい。
前記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、1,000〜10,000であってもよい。
前記α−メチルスチレンの割合(a質量%)は、下記式(D)を満たすのが好ましい。
60≦a<95 ・・・(D)
さらに、前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点は、100〜170℃であるのが望ましい。
また、前記式(I)中のXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であって、
前記共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であるのが望ましい。
前記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、1,000〜10,000であってもよい。
さらに、前記(I)で表わされる化合物(I)が、p−tert−ブチル−α−メチルスチレンであってもよい。
前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体がスチレン−ブタジエン共重合体であるのが好ましく、かかる共重合体のブタジエン部のビニル結合量は、30%以上であるのが望ましい。また、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、2.0×105〜3.0×106であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。
前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体がスチレン−ブタジエン共重合体であるのが好ましく、かかる共重合体のブタジエン部のビニル結合量は、30%以上であるのが望ましい。また、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、2.0×105〜3.0×106であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。
本発明のゴム組成物によれば、湿潤路面での良好なグリップ性能を有効に保持しつつ、路面が乾いていく状況および乾いた路面でのグリップ性能をより向上させることができる。
したがって、上記ゴム組成物を用いれば、あらゆる路面状況に柔軟に対応し得る高性能な空気入りタイヤを得ることができる。かかる空気入りタイヤは、たとえばスポーツカーや競技者用車両等に採用されるタイヤとして好適である。
したがって、上記ゴム組成物を用いれば、あらゆる路面状況に柔軟に対応し得る高性能な空気入りタイヤを得ることができる。かかる空気入りタイヤは、たとえばスポーツカーや競技者用車両等に採用されるタイヤとして好適である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、芳香族ビニル結合量が25〜60%である芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を50質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、
上記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、上記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなることを特徴とする。
本発明のゴム組成物は、芳香族ビニル結合量が25〜60%である芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を50質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、
上記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、上記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなることを特徴とする。
本発明ではゴム成分として、芳香族ビニル結合量が25〜60%、好ましくは25〜60%、より好ましくは25〜45%である芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を用いる。このような芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を用いることで、後述する化合物(I)およびインデン(II)を共重合させて得られる樹脂のゴム成分中への分散を促進させることができるとともに、ゴムに適度な弾性を付与することができ、得られるゴム組成物を空気入りタイヤに用いた際、広温度域に亘って優れたドライグリップ性を発揮することができる。上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の芳香族ビニル結合量が25%未満であると、充分なドライグリップ性を得るためのヒステリシスロス(tanδ)が得られない傾向にあり、60%を超えるとゴムが硬くなりすぎて良好なドライグリップ性が発揮できないおそれがある。
本発明のゴム成分には、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体が50質量部以上、好ましくは80〜100質量部の量で含まれる。50質量部未満であると、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体に起因する上記効果が不充分となるおそれがある。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体は、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とを共重合して得られる。ここで、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン及び2,4,6−トリメチルスチレン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。一方、上記共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記芳香族ビニル化合物の中でもスチレンが特に好ましく、上記共役ジエン化合物の中でも、1,3−ブタジエンが特に好ましい。従って、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体としては、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)が特に好ましい。
なお、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の原料の芳香族ビニル化合物がスチレンである場合、上述した芳香族ビニル結合量とは、結合スチレン量を意味する。
なお、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の原料の芳香族ビニル化合物がスチレンである場合、上述した芳香族ビニル結合量とは、結合スチレン量を意味する。
また、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の原料の共役ジエン化合物が1,3−ブタジエンである場合、上記共重合体のブタジエン部のビニル結合量は、好ましくは30%以上、より好ましくは30〜60%であるのが望ましい。かかるビニル量が30%未満であると、良好なドライグリップ性を確保するためのヒステリシスロスが充分に得られないおそれがある。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の重合方法は特に限定されず、たとえば上記芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とを炭化水素溶媒中でエーテル又は第三級アミンの存在下、リチウム系重合開始剤を用いてアニオン重合によって共重合させて得ることができる。また、得られる芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を水素化触媒の存在下、常法に従って水添させてもよい。
ここで、上記炭化水素溶媒としては、特に限定されるものではないが、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素等を用いることができる。これら炭化水素は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これら炭化水素の中では、脂肪族炭化水素及び脂環式炭化水素が好ましい。
また、上記リチウム系重合開始剤としては、有機リチウム化合物が好ましく、該有機リチウム化合物としては、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t-ブチルリチウム等のアルキルリチウム;フェニルリチウム、トリルリチウム等のアリールリチウム;ビニルリチウム、プロペニルリチウム等のアルケニルリチウム;テトラメチレンジリチウム、ペンタメチレンジリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、デカメチレンジリチウム等のアルキレンジリチウム;1,3−ジリチオベンゼン、1,4−ジリチオベンゼン等のアリレンジリチウムの他;1,3,5−トリリチオシクロヘキサン、1,2,5−トリリチオナフタレン、1,3,5,8−テトラリチオデカン、1,2,3,5−テトラリチオ−4−ヘキシル-アントラセン等が挙げられる。これらの中でも、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム及びテトラメチレンジリチウムが好ましく、n−ブチルリチウムが特に好ましい。上記リチウム系重合開始剤の使用量は、反応操作における重合速度及び生成させる共重合体の分子量によって決定され、通常、単量体100g当たりリチウム原子として0.02〜5mgの範囲が好ましく、0.05〜2mgの範囲が更に好ましい。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を得るための重合反応は、バッチ重合方式、連続重合方式のいずれの方式によっても行うことができる。上記重合反応における重合温度は、0〜130℃の範囲が好ましい。また、重合反応は、等温重合、昇温重合及び断熱重合のいずれの重合形式によっても行うことができる。さらに、重合を行う際には、反応容器内にゲルが生成するのを防止するために、1,2−ブタジエン等のアレン化合物を添加することもできる。
なお、本発明のゴム成分には、上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体のほか、その他のゴム成分を含んでもよい。その他のゴム成分としては、ゴム弾性を示すものであれば特に限定されず、たとえば上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体以外のジエン系単独重合体からなるものが好ましいゴム成分として挙げられる。このようなジエン系単独重合体としては、たとえば、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリクロロプレン等が挙げられ、それぞれ単独で、または組み合わせて用いることができる。そのほか、フッ素ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴムなどを組み合わせてもよい。
本発明で用いる樹脂は、下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂であり、かかる樹脂をゴム成分に配合してなるゴム組成物は、適度なゴムの柔らかさを保持するため、得られる空気入りタイヤのドライグリップ性能を著しく向上させることができる。さらに、該樹脂は混練り中での分散性も良好である。
(式(I)中、Rは水素原子、或いは炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基であり、Xは水素原子、炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であり、RとXのアルキル基は同一であっても異なっていてもよい。)。
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C)
また、本発明のゴム組成物において、上記式(I)で表わされる化合物(I)としては、上記条件を満たす限り特に限定されないが、上記式(I)において、Rがメチル基であってXに置換基を持たないα−メチルスチレン、および上記式(I)において、Rがメチル基であってXがp位に結合し、かつtert−ブチル基であるp−tert−ブチル−α−メチルスチレンが好ましい。すなわち、前記共重合体樹脂としては、α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂、およびp−tert−ブチル−α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂が好ましい。なお、前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂は、下記式(VI):
上記式(I)で表わされる化合物(I)とインデン(II)とを共重合させる際、化合物(I)の割合(a質量%)とインデン(II)の割合(b質量%)は、上記式(A)〜(C)を満たす。化合物(I)の割合(a質量%)が5質量%未満であると、ゴムが硬くなってタイヤのグリップ性能を確保しにくくなり、95質量%以上であるとタイヤのグリップ性能が向上しないおそれがある。また、上記式(I)で表わされる化合物(I)の割合(a質量%)は、好ましくは20〜95質量%、より好ましくは20〜50質量%であるのが望ましい。ここで、上記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンである場合、上記割合(a質量%)は下記式(D)を満たすのが好ましく、
60≦a<95 ・・・(D)
下記式(D’)を満たすのがさらに好ましい。
75≦a<95 ・・・(D’)
60≦a<95 ・・・(D)
下記式(D’)を満たすのがさらに好ましい。
75≦a<95 ・・・(D’)
また、インデン(II)の割合(b質量%)が1質量%未満であると、ゴムが硬くなってタイヤのグリップ性能が充分に向上しない傾向にあり、95質量%を超えると充分なタイヤのグリップ性能を確保できないおそれがある。また、上記インデン(II)の割合(b質量%)は、好ましくは5〜80質量%、より好ましくは50〜80質量%である。ここで、上記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンである場合、インデン(II)の割合(b質量%)は好ましくは1〜40質量%、より好ましくは5〜30質量%であり、また、上記式(I)で表わされる化合物(I)がp−tert−ブチル−α−メチルスチレンである場合、インデン(II)の割合(b質量%)は好ましくは40〜95質量%である。
さらに、上記式(I)で表わされる化合物(I)とインデン(II)とを共重合させる際、化合物(I)の割合と前記インデン(II)の割合との和(a+b質量%)が90質量%以下であると、ゴムの柔らかさを適度に保持することが困難になるおそれがある。ここで、上記式(I)で表わされる化合物の割合と前記インデンの割合との和(a+b質量%)は、95〜100質量%であるのが好ましい。
ここで、上記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂である場合、かかる樹脂の軟化点は好ましくは100〜170℃、より好ましくは120〜170℃、さらに好ましくは140〜165℃であるのが望ましい。ここで、該α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点が100℃未満であると、タイヤのグリップ性能が充分に向上されないおそれがあり、170℃を超えるとゴムが硬くなる傾向にある。
また、上記共重合体樹脂が、上記式(I)においてXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基である化合物(I)とインデン(II)との共重合体である場合は、該共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であることが好ましい。ここで、前記共重合体樹脂の軟化点が160℃未満であるとタイヤのグリップ性能が充分に向上されないおそれがあり、250℃を超えるとゴムが硬くなる傾向にある。
上記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、通常1,000〜10,000、好ましくは1500〜4500、より好ましくは2500〜3500であるのが望ましい。共重合体樹脂のMwが1,000未満であるとタイヤのグリップ性能が充分に向上しないおそれがあり、10,000を超えるとゴムの柔らかさを適度に保持することができないおそれがある。
上記共重合体樹脂の配合量は、少なくとも一種のジエン系ポリマーからなるゴム成分100質量部に対し、通常1〜100質量部、好ましくは2〜80質量部、より好ましくは5〜60質量部の量である。かかる配合量が1質量部未満であると、ゴム組成物に対する上記共重合体樹脂の効果が充分に発揮し得ず、100質量部を超えるとゴム組成物の作業性が低下するおそれがある。
なお、上記共重合体樹脂の重合方法は特に限定されず、上記化合物(I)およびインデン(II)を用いて、たとえば以下の方法によりこれらを共重合させて上記樹脂を得ることができる。まず、上記モノマーを有機溶媒とともに混合攪拌して必要に応じて加熱または冷却し、1〜75℃、好ましくは40〜70℃に保持しながら10〜30分かけて触媒を滴下する。次いで、該温度を保持したまま、さらに10〜40分かけて重合反応させる。
上記有機溶媒としては、シクロヘキサン、ベンゼン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、トルエン、エチルベンゼン等、並びにテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系化合物、またはこれらの2種以上の混合物を用いることができる。
重合反応に用いる上記触媒としては、特に限定されず、ボロントリフロライドフェノール錯体などを好適に用いることができる。
上記重合反応が終了した後、通常の方法を用いて濾過および乾燥させることにより、本発明の樹脂を得ることができる。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分および上記共重合体樹脂のほか、必要に応じ、本発明の目的を阻害しない範囲内で他の成分を配合してもよい。このような他の成分としては、たとえば、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、酸化亜鉛、およびステアリン酸などの、ゴム業界で通常使用される配合剤が挙げられる。これら他の成分は、上市のものを好適に用いることができる。なお、本発明のゴム組成物は、上記各成分を通常の方法により、たとえばロール、インターナルミキサー、バンバリーミキサーなどを用いて混錬し、必要に応じて加硫することにより得ることができる。
本発明のゴム組成物の用途は、特に限定されるものではないが、空気入りタイヤに用いるのが好適であり、なかでもトレッドゴムに用いるのが最適である。なお、本発明の空気入りタイヤは、本発明のゴム組成物を用いること以外は、公知の部材を使用して製造することができる。また、本発明の空気入りタイヤに充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。なお、本発明のゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製造する場合、タイヤ成形機などを用いて通常の方法により製造することができる。
本発明の空気入りタイヤの構成としては、たとえば、該タイヤが、1対のビード部、該ビード部にトロイド状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルトおよびトレッドを有してなるタイヤであることが挙げられる。本発明の空気入りタイヤは、ラジアル構造を有していてもよいし、バイアス構造を有していてもよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
≪数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)の測定≫
樹脂のMnおよびMwの測定は、GPCにより下記測定条件に従って測定した。
液体:テトラヒドロフラン
流速:1mL/min
カラム:shodex KF−6+shodex KF−803+shodex KF−802
温度:40℃
サンプル注入量:50μL
なお、shodex KF−6、shodex KF−803およびshodex KF−802は商品名であり、分子量の校正には標準ポリスチレンを用いた。
樹脂のMnおよびMwの測定は、GPCにより下記測定条件に従って測定した。
液体:テトラヒドロフラン
流速:1mL/min
カラム:shodex KF−6+shodex KF−803+shodex KF−802
温度:40℃
サンプル注入量:50μL
なお、shodex KF−6、shodex KF−803およびshodex KF−802は商品名であり、分子量の校正には標準ポリスチレンを用いた。
≪軟化点の測定≫
(JAI)7−1900のボールアンドリング法に準じて測定した。
(JAI)7−1900のボールアンドリング法に準じて測定した。
≪スチレン結合量≫
合成された共重合体のスチレン結合量は、1H-NMRスペクトルの積分比から算出した。
合成された共重合体のスチレン結合量は、1H-NMRスペクトルの積分比から算出した。
≪ビニル結合量≫
合成された共重合体のブタジエン部分のビニル結合量は、赤外法で分析した。
合成された共重合体のブタジエン部分のビニル結合量は、赤外法で分析した。
[樹脂A]
樹脂Aとして、ネオポリマー120(新日本石油製、インデン含有C9樹脂、軟化点120℃)を用いた。
樹脂Aとして、ネオポリマー120(新日本石油製、インデン含有C9樹脂、軟化点120℃)を用いた。
[樹脂Bの調製]
500mlの四口フラスコに攪拌装置、温度計、還流冷却管を取り付けた。前記四口フラスコにα−メチルスチレン81g、インデン9g(即ち、α−メチルスチレン90質量%、インデン10質量%)、トルエン240mlを反応混合液として仕込み、良く攪拌した。一方、滴下ロートに、触媒としてボロントリフロライドフェノール錯体0.9gとトルエン9gを入れ、該滴下ロートを前記四口フラスコに取り付けた。その後、均一に分散した反応混合液をドライアイスで冷却したアルコール浴を使用することによって1〜3℃に保ち、ここに前記触媒を15分かけて滴下し、重合反応を開始させた。前記触媒の滴下終了後、前記反応混合液を1〜3℃に保ったまま更に1時間重合させた。次に、前記反応混合液に0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して該重合を停止させた。得られた反応物を100mlの水で3回洗浄した後、溶媒および未反応モノマーを減圧留去して、α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂を得た(収量85g)。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂は軟化点145℃、数平均分子量(Mn)800、重量平均分子量(Mw)3500であった。
500mlの四口フラスコに攪拌装置、温度計、還流冷却管を取り付けた。前記四口フラスコにα−メチルスチレン81g、インデン9g(即ち、α−メチルスチレン90質量%、インデン10質量%)、トルエン240mlを反応混合液として仕込み、良く攪拌した。一方、滴下ロートに、触媒としてボロントリフロライドフェノール錯体0.9gとトルエン9gを入れ、該滴下ロートを前記四口フラスコに取り付けた。その後、均一に分散した反応混合液をドライアイスで冷却したアルコール浴を使用することによって1〜3℃に保ち、ここに前記触媒を15分かけて滴下し、重合反応を開始させた。前記触媒の滴下終了後、前記反応混合液を1〜3℃に保ったまま更に1時間重合させた。次に、前記反応混合液に0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加して該重合を停止させた。得られた反応物を100mlの水で3回洗浄した後、溶媒および未反応モノマーを減圧留去して、α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂を得た(収量85g)。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂は軟化点145℃、数平均分子量(Mn)800、重量平均分子量(Mw)3500であった。
[樹脂Cの調製]
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を34〜36℃、15分で行い、前記重合を34〜36℃で1時間行ったこと以外は樹脂Bと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は76g、軟化点146℃、数平均分子量(Mn)700、重量平均分子量(Mw)1300であった。
α−メチルスチレン54gとインデン36g(即ち、α−メチルスチレン60質量%、インデン40質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を34〜36℃、15分で行い、前記重合を34〜36℃で1時間行ったこと以外は樹脂Bと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は76g、軟化点146℃、数平均分子量(Mn)700、重量平均分子量(Mw)1300であった。
[樹脂Dの調製]
α−メチルスチレン36gとインデン54g(即ち、α−メチルスチレン40質量%、インデン60質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を54〜56℃、15分で行い、前記重合を54〜56℃で1時間行ったこと以外は樹脂Bと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は80g、軟化点144℃、数平均分子量(Mn)680、重量平均分子量(Mw)1100であった。
これら樹脂A〜Dの物性を表1に示す。
α−メチルスチレン36gとインデン54g(即ち、α−メチルスチレン40質量%、インデン60質量%)とを使用し、前記触媒の滴下を54〜56℃、15分で行い、前記重合を54〜56℃で1時間行ったこと以外は樹脂Bと同様にして調製を行った。得られたα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の収量は80g、軟化点144℃、数平均分子量(Mn)680、重量平均分子量(Mw)1100であった。
これら樹脂A〜Dの物性を表1に示す。
※1:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のα−メチルスチレンの割合(a質量%)
※2:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のインデンの割合(b質量%)
※3:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のα−メチルスチレンの割合とインデンとの割合の和(a+b質量%)
※2:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のインデンの割合(b質量%)
※3:α−メチルスチレン・インデン共重合体を共重合した際のα−メチルスチレンの割合とインデンとの割合の和(a+b質量%)
[スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−1)の製造]
窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロヘキサン1.4kg、スチレン55g、1,3-ブタジエン195g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン(0.085mmol)シクロヘキサン溶液として注入し、これに1.0mmolのn-ブチルリチウム(BuLi)を加えた後、攪拌装置を備えた50℃温水浴中で4.5時間重合を行った。スチレン及び1,3−ブタジエンの反応転化率は、ほぼ100%であった。この重合体溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール1.3gを含むメタノール溶液を加えて重合を停止させた後、スチームストリッピングにより脱溶媒し、110℃のロールで乾燥して、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−1)を得た。分析値を表2に示す。
窒素置換された5Lオートクレーブに、窒素下、シクロヘキサン1.4kg、スチレン55g、1,3-ブタジエン195g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン(0.085mmol)シクロヘキサン溶液として注入し、これに1.0mmolのn-ブチルリチウム(BuLi)を加えた後、攪拌装置を備えた50℃温水浴中で4.5時間重合を行った。スチレン及び1,3−ブタジエンの反応転化率は、ほぼ100%であった。この重合体溶液に、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール1.3gを含むメタノール溶液を加えて重合を停止させた後、スチームストリッピングにより脱溶媒し、110℃のロールで乾燥して、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−1)を得た。分析値を表2に示す。
[スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−2)の製造]
スチレン160g、1,3−ブタジエン90g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.098mmol、n−ブチルリチウム1.15mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−2)を得た。分析値を表2に示す。
スチレン160g、1,3−ブタジエン90g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.098mmol、n−ブチルリチウム1.15mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−2)を得た。分析値を表2に示す。
[スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−3)の製造]
スチレン83g、1,3−ブタジエン167g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.085mmol、n−ブチルリチウム1.0mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−3)を得た。分析値を表2に示す。
スチレン83g、1,3−ブタジエン167g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.085mmol、n−ブチルリチウム1.0mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−3)を得た。分析値を表2に示す。
[スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−4)の製造]
スチレン115g、1,3−ブタジエン135g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.085mmol、n−ブチルリチウム1.0mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−4)を得た。分析値を表2に示す。
スチレン115g、1,3−ブタジエン135g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.085mmol、n−ブチルリチウム1.0mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−4)を得た。分析値を表2に示す。
[スチレン−ブタジエン共重合体(SBR−5)の製造]
スチレン83g、1,3−ブタジエン167g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.10mmol、n−ブチルリチウム1.0mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−5)を得た。分析値を表2に示す。
スチレン83g、1,3−ブタジエン167g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.10mmol、n−ブチルリチウム1.0mmolに代えた以外は、SBR−1の製造に従ってスチレン−ブタジエン共重合体(SBR−5)を得た。分析値を表2に示す。
[実施例1〜7、比較例1〜5]
上記スチレン−ブタジエン共重合体、樹脂を用いて、表3〜4に示す配合処方のゴム組成物を、バンバリーミキサーを用いて混練することによって調整した。次に、得られたゴム組成物を用い、以下のようにドライグリップ性能について評価した。結果を表3〜4に示す。
上記スチレン−ブタジエン共重合体、樹脂を用いて、表3〜4に示す配合処方のゴム組成物を、バンバリーミキサーを用いて混練することによって調整した。次に、得られたゴム組成物を用い、以下のようにドライグリップ性能について評価した。結果を表3〜4に示す。
≪ドライグリップ性能評価≫
得られたゴム組成物をトレッドとして用いたタイヤサイズ:215/45R17のタイヤを作製し、乗用車の4輪にこれらのタイヤを装着してドライアスファルト路面のテストコースを走行し、グリップ性能についてテストドライバーが下記評価基準(7段階)に従って評価した。なお、路面温度が15〜20℃で測定した結果を低温ドライグリップ性とし、路面温度が35〜40℃で測定した結果を高温ドライグリップ性とした。
7:非常に良い、6:良い、5:やや良い、4:普通、3:やや悪い、2:悪い、1:非常に悪い
得られたゴム組成物をトレッドとして用いたタイヤサイズ:215/45R17のタイヤを作製し、乗用車の4輪にこれらのタイヤを装着してドライアスファルト路面のテストコースを走行し、グリップ性能についてテストドライバーが下記評価基準(7段階)に従って評価した。なお、路面温度が15〜20℃で測定した結果を低温ドライグリップ性とし、路面温度が35〜40℃で測定した結果を高温ドライグリップ性とした。
7:非常に良い、6:良い、5:やや良い、4:普通、3:やや悪い、2:悪い、1:非常に悪い
※4:SAF(N2SA(窒素吸着比表面積):150m2/g)
※5:N−1,3−ジメチル−ブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
※6:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
※7:テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジスルフィルド
※5:N−1,3−ジメチル−ブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
※6:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
※7:テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジスルフィルド
表3〜4によれば、結合スチレン量が25〜50%の範囲外である芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を配合した比較例1および4、上記共重合体樹脂以外の樹脂を配合した比較例2、これら双方を配合した比較例3に比べ、実施例1および4〜7は低温域および高温域の双方において優れたドライグリップ性能を発揮することがわかる。
また、上記共重合体樹脂の配合量にみを代えた比較例5および実施例1〜3のうち、かかる配合量がゴム成分100質量部に対し、1〜100質量部の範囲外である比較例5に比べ、実施例1〜3は低温域および高温域の双方において充分に良好なドライグリップ性能を発揮することもわかる。
Claims (10)
- 芳香族ビニル結合量が25〜60%である芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を50質量部以上含むゴム成分100質量部に対し、
下記式(I)で表される化合物(I)とインデン(II)とを、下記式(A)〜(C)を満たす前記化合物(I)の割合(a質量%)および前記インデン(II)の割合(b質量%)で共重合させて得られる共重合体樹脂を1〜100質量部の量で配合してなることを特徴とするゴム組成物;
5≦a<95 ・・・(A)
1<b≦95 ・・・(B)
90<a+b≦100 ・・・(C) - 前記式(I)で表わされる化合物(I)がα−メチルスチレンであり、前記共重合体樹脂がα−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂であって、
前記α−メチルスチレンの割合(a質量%)が、下記式(D)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
60≦a<95 ・・・(D) - 前記α−メチルスチレン・インデン共重合体樹脂の軟化点が、100〜170℃であることを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物。
- 前記式(I)中のXが炭素数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、置換基を有するアリール基、或いはハロゲン基であって、
前記共重合体樹脂の軟化点が160〜250℃であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。 - 前記共重合体樹脂のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、1,000〜10,000であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記(I)で表わされる化合物(I)が、p−tert−ブチル−α−メチルスチレンであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体がスチレン−ブタジエン共重合体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体のブタジエン部のビニル結合量が、30%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体のゲル透過クロマトグラフィーで測定されたポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、2.0×105〜3.0×106であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009117643A JP2010265379A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009117643A JP2010265379A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010265379A true JP2010265379A (ja) | 2010-11-25 |
Family
ID=43362641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009117643A Withdrawn JP2010265379A (ja) | 2009-05-14 | 2009-05-14 | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010265379A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2016039008A1 (ja) * | 2014-09-08 | 2017-06-22 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
US10472505B2 (en) | 2016-11-22 | 2019-11-12 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire |
US10526472B2 (en) | 2016-02-18 | 2020-01-07 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire and method for producing pneumatic tire |
US10808082B2 (en) | 2016-10-31 | 2020-10-20 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Method for kneading a polymer |
-
2009
- 2009-05-14 JP JP2009117643A patent/JP2010265379A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2016039008A1 (ja) * | 2014-09-08 | 2017-06-22 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
US10526472B2 (en) | 2016-02-18 | 2020-01-07 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire and method for producing pneumatic tire |
US10808082B2 (en) | 2016-10-31 | 2020-10-20 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Method for kneading a polymer |
US10472505B2 (en) | 2016-11-22 | 2019-11-12 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6007240B2 (ja) | 水添分枝共役ジエン共重合体、ゴム組成物および空気入りタイヤ | |
JP5265202B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP4881563B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
EP0919580B1 (en) | Block copolymer and rubber composition comprising the same | |
TWI770259B (zh) | 重負載輪胎用橡膠組成物及輪胎 | |
TWI829906B (zh) | 氫化共軛二烯系聚合物、聚合物組成物、交聯體及輪胎 | |
JP2006213807A (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
US7211630B2 (en) | Rubber composition and pneumatic tire using the same in tread | |
US6566478B1 (en) | Synthesis of high vinyl rubber | |
JP6159574B2 (ja) | 分枝共役ジエン共重合体および水添分枝共役ジエン共重合体、ゴム組成物、並びに空気入りタイヤ | |
JP4315501B2 (ja) | ゴム組成物、これをトレッドに用いた空気入りタイヤおよび競技用タイヤ | |
JP2010265379A (ja) | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ | |
US20160009834A1 (en) | Modified Conjugated Diene Polymer, Method for Producing Same, and Rubber Composition Using Same | |
JP6164927B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4881520B2 (ja) | 油展ゴム、これを配合したゴム組成物、およびこれをトレッドゴムに用いたタイヤ並びに競技用タイヤ | |
JP6651787B2 (ja) | タイヤ用ゴム組成物 | |
JP5503159B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ | |
JP2018145239A (ja) | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ | |
JP2013018813A (ja) | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ | |
JP2010275428A (ja) | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2002080534A (ja) | 変性ジエン系重合体及びその製造方法 | |
JP2010270255A (ja) | ゴム組成物およびこれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2008231208A (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2005213380A (ja) | タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ | |
RU2779290C1 (ru) | Полимер на основе сопряженного диена, агент ветвления, способ производства полимера на основе сопряженного диена, наполненный полимер на основе сопряженного диена, резиновая композиция и шина |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120807 |