JP6651787B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明はタイヤ用ゴム組成物に関する。
近年、空気入りタイヤにはラベリング(表示方法)制度が施行され、ウェット性(湿潤路面での制駆動性)と低転がり抵抗性とをより高いレベルで両立させることが求められている。
従来、タイヤのトレッド部を構成するゴム材料へ配合するフィラーをカーボンブラックからシリカへ変更することで、低転がり抵抗性やウェット性が改善することが知られている。しかし、シリカ配合ゴムは摩耗性能が悪化する傾向があった。
一方、タイヤ用ゴム組成物に関連する従来法として、例えば特許文献1、2に記載のものが提案されている。
特許文献1には、共役ジエン化合物由来部分の含有量が40mol%以上である共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(A)と、共役ジエン系重合体(B)と、エチレン−プロピレン−ジエンゴムを含有する非共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(C)とを含むことを特徴とするゴム組成物が記載されており、共役ジエン化合物−非共役オレフィン共重合体(A)は、セリウムを含む特定の化合物を重合触媒組成物として用いて、共役ジエン化合物と非共役オレフィンとを重合させることが記載されている。
特許文献2には、バイオマス由来のモノマー成分を重合して得られ、ASTMD6866−10に準拠して測定したpMC(percent Modern Carbon)が1%以上、ガラス転移温度(Tg)が−120〜−80℃であるバイオマス由来ゴムを含むタイヤ用ゴム組成物が記載されており、バイオマス由来のモノマー成分は酸化セリウムを触媒として用いて得ることが可能であることが記載されている。
国際公開第2012/117715号パンフレット 特開2014−231605号公報
上記のように、ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物は、従来、提案されていなかった。
本発明の目的は、ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するための鋭意検討を重ね、特定の比率で、特定のジエン系ゴム、シリカ、酸化セリウム、硫黄含有シランカップリング剤を含むゴム組成物が、上記の目的を達成することを見出し、本発明を完成させた。
なお、特許文献1、2に記載のゴム組成物では、その製造過程において、触媒として、セリウムまたは酸化セリウムを用い得ることが記載されているが、製造して最終的に得られるゴム組成物に、その製造過程において用いた触媒としてのセリウムまたは酸化セリウムは含まれない。
本発明は、(i)〜(vii)である。
(i)変性共役ジエン系ゴムを20質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを30〜180質量部、酸化セリウムを1〜50質量部含み、さらに硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含み、
前記変性共役ジエン系ゴムが、少なくとも1つの変性部と、少なくとも1つの共役ジエン系ゴム部とを有し、
前記共役ジエン系ゴム部は、その1つ当たりに、共役ジエン系共重合体ブロックとイソプレン単位を70〜100質量%含有するイソプレンブロックとを有し、
前記変性部が前記共役ジエン系ゴム部の端部に結合していて、
前記変性部が、前記シリカと相互作用する官能基を有する、タイヤ用ゴム組成物。
(ii)前記変性部の骨格が、ポリオルガノシロキサンである、上記(i)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(iii)前記イソプレンブロックにおける前記イソプレン単位由来のビニル結合含有量が5〜85質量%である、上記(i)または(ii)に記載のタイヤ用ゴム組成物。
(iv)前記共役ジエン系共重合体ブロックが、共役ジエン系単量体(d1)と芳香族ビニル単量体とを用いて得られ、
前記芳香族ビニル単量体に由来する芳香族ビニル単位含有量が、前記共役ジエン系ゴム部の38〜48質量%であり、
前記共役ジエン系ゴム部のビニル結合含有量が、前記共役ジエン系ゴム部を構成する共役ジエン単位の20〜35質量%である、上記(i)〜(iii)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(v)前記変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量が1,000〜300万である、上記(i)〜(iv)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(vi)前記酸化セリウムが、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることを特徴とする、上記(i)〜(v)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(vii)上記(i)〜(vi)のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
本発明によれば、ウェット性に優れ、同時に低燃費性能および摩耗性能も優れるタイヤを得ることができるゴム組成物を提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図である。
本発明について説明する。
本発明は、変性共役ジエン系ゴムを20質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを30〜180質量部、酸化セリウムを1〜50質量部含み、さらに硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含み、前記変性共役ジエン系ゴムが、少なくとも1つの変性部と、少なくとも1つの共役ジエン系ゴム部とを有し、前記共役ジエン系ゴム部は、その1つ当たりに、共役ジエン系共重合体ブロックとイソプレン単位を70〜100質量%含有するイソプレンブロックとを有し、前記変性部が前記共役ジエン系ゴム部の端部に結合していて、前記変性部が、前記シリカと相互作用する官能基を有する、タイヤ用ゴム組成物である。
このようなタイヤ用ゴム組成物を、以下では「本発明の組成物」ともいう。
<変性共役ジエン系ゴム>
変性共役ジエン系ゴムについて以下に説明する。
本発明の組成物においてジエン系ゴムは、変性共役ジエン系ゴムを含む。
変性共役ジエン系ゴムは、1分子あたり、少なくとも1つの変性部と少なくとも1つの共役ジエン系ゴム部とを有し、変性部は共役ジエン系ゴム部の端部に結合している。
変性共役ジエン系ゴムは、1分子あたり、3つ以上の共役ジエン系ゴム部を有するのが好ましい。
変性共役ジエン系ゴムは、1分子あたり3つ以上の共役ジエン系ゴム部を有する変性共役ジエン系ゴムを、変性共役ジエン系ゴム全量中の5質量%以上含むのが好ましく、より好ましくは5〜40質量%であり、特に好ましくは10〜30質量%である。
変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量(Mw)は、1,000〜300万であるのが好ましく、500,000〜800,000であるのがより好ましい。この重量平均分子量が小さすぎると摩耗性能が悪化する傾向がある。また、重量平均分子量が大きすぎると加工性が悪化する傾向がある。
なお、本発明において、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定されるポリスチレン換算の値として求めるものとする。
変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、特に限定されないが1.1〜3.0であることが好ましく、1.2〜2.5であることがより好ましく、1.3〜2.2であることがさらに好ましい。このような範囲の分子量分布(Mw/Mn)であると、得られるタイヤの低転がり抵抗性がより優れたものとなる。
なお、本発明において、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定されるポリスチレン換算の値として求めるものとする。
変性共役ジエン系ゴムのムーニー粘度(ML1+4(100℃))は、20〜100であることが好ましく、30〜90であることがより好ましく、40〜85であることがより好ましく、35〜80であることがさらに好ましい。
なお、変性共役ジエン系ゴムを油展ゴムとする場合は、その油展ゴムのムーニー粘度を上記の範囲とすることが好ましい。
(変性部)
本発明において、変性部は、シリカと相互作用する官能基を有する。
シリカと相互作用する官能基は、後述する、変性共役ジエン系ゴムを製造する際に使用される変性剤が有する、シリカと相互作用する官能基と対応する。
シリカと相互作用する官能基は、当該変性剤が有する、活性末端と反応可能な反応性基と同じ種類の基であってもよい。
シリカと相互作用する官能基は、当該変性剤が有する、活性末端と反応可能な反応性基と、活性末端とが反応した後に生成した基であってもよい。
シリカと相互作用する官能基としては、例えば、ヒドロカルビルオキシシリル基、シラノール基、ヒドロキシル基(シラノール基を除く。)、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、アミド其、チオール基、エーテル結合が挙げられる。
なかでも、官能基は、エポキシ基および/またはヒドロカルビルオキシシリル基であるのが好ましい。ヒドロカルビルオキシシリル基は、ケイ素原子とヒドロカルビルオキシ基(−OR:ここでRは炭化水素基またはアリール基)とを有する。
ヒドロカルビルオキシシリル基としては、例えば、メトキシシリル基、エトキシシリル基、プロポキシシリル基、ブトキシシリル基などのアルコキシシリル基;フェノキシシリル基などのアリールオキシシリル基が挙げられる。これらの中でも、アルコキシシリル基が好ましく、エトキシシリル基がより好ましい。
エポキシ基を有する炭化水素基としては、下記式(1)で表される基が好ましく挙げられる。
*−Z−Y−E ・・・・式(1)
式(1)中、Zは炭素数1〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Yはメチレン基、硫黄原子または酸素原子であり、Eはエポキシ基を有する炭素数2〜10の炭化水素基である。これらの中でも、Yが酸素原子であるものが好ましく、Yが酸素原子かつEがグリシジル基であるものがより好ましく、Zが炭素数3のアルキレン基、Yが酸素原子かつEがグリシジル基であるものが特に好ましい。*はSi原子との結合位置を示す。
変性部はその骨格が、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、ポリオルガノシロキサンであるのが好ましい。
ポリオルガノシロキサンは、直鎖状、分岐状、環状、これらの組み合わせのいずれであってもよい。
ポリオルガノシロキサンが有する炭化水素基は特に制限されない。例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、これらの組み合わせが挙げられる。具体的には例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基が挙げられる。
シリカと相互作用する官能基とポリオルガノシロキサンとは、直接または炭化水素基を介して結合することができる。炭化水素基は特に制限されない。
ポリオルガノシロキサンは、シリカと相互作用する官能基、炭化水素基の他に、側鎖にポリオキシアルキレン基を有することできる。ポリオキシアルキレン基としては、例えば、2〜20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基が挙げられ、具体的には例えば下記式(2)で表される基が挙げられる。
*−P(OCH2CHR)tQ ・・・・式(2)
式(2)中、tは2〜20の整数であり、Pは炭素数2〜10のアルキレン基またはアルキルアリーレン基であり、Rは水素原子またはメチル基であり、Qは炭素数1〜10のアルコキシ基またはアリールオキシ基である。式(2)中、*はSi原子との結合位置を表す。これらの中でも、tが2〜8の整数であり、Pが炭素数3のアルキレン基であり、Rが水素原子であり、かつ、Qがメトキシ基であるものが好ましい。
変性部は、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、シリカと相互作用する官能基を有するポリオルガノシロキサンであるのが好ましい。
(共役ジエン系ゴム部)
本発明において、変性共役ジエン系ゴムは、少なくとも1つの共役ジエン系ゴム部を有し、共役ジエン系ゴム部はその1つ当たりに、共役ジエン系共重合体ブロックとイソプレンブロックとを有する。イソプレンブロックは、イソプレン単位を70〜100質量%含有する。
[イソプレンブロック]
イソプレンブロック中のイソプレン単位の含有量は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、80〜95質量%であることがより好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
イソプレンブロックが、イソプレンと共重合し得るその他の単量体(d2)を含む場合、その他の単量体(d2)単位の含有量は、5〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることが好ましく、5〜13質量%であることがより好ましい。
イソプレンブロックを得るために用いるイソプレンと共重合し得るその他の単量体(d2)としては、イソプレンと共重合可能なものであれば特に限定されないが、芳香族ビニルが好ましい。
芳香族ビニルとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ジメチルアミノメチルスチレン、およびジメチルアミノエチルスチレンなどが挙げられる。これらの中でも、スチレンが好ましい。これらの芳香族ビニルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
イソプレンブロック中は、その他の単量体(d2)として、上記の芳香族ビニル以外に、例えば、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、および1,3−ヘキサジエンなどのイソプレン以外の共役ジエン;アクリロニトリル、およびメタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル;アクリル酸、メタクリル酸、および無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸または酸無水物;メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、およびアクリル酸ブチルなどの不飽和カルボン酸エステル;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、および5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエン;などが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエンが好ましい。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
イソプレンブロック中、その他の単量体(d2)単位の含有量は、30質量%未満であることが好ましく、20質量%未満であることがより好ましく、10質量%未満であることがより好ましく、イソプレン単位以外の単量体を含有していないことが特に好ましい。
イソプレンブロックが芳香族ビニル単位を含む場合、芳香族ビニル単位含有量は5〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましく、5〜13質量%であることがより好ましい。
イソプレンブロックがイソプレンおよび芳香族ビニル単位以外の単量体単位を含む場合、その含有量は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることがさらに好ましい。
イソプレンブロックにおけるイソプレン単位由来のビニル結合含有量は、ウェット性能がより優れる理由から、好ましくは5〜85質量%、より好ましくは21〜85質量%、更に好ましくは50〜80質量%、特に好ましくは70〜80質量%である。なお、イソプレン単位由来のビニル結合含有量とは、イソプレンブロックにおける、イソプレン単位由来の1,2−ビニル結合の単位と、イソプレン単位由来の3,4−ビニル結合の単位との合計の割合(質量%)である。
イソプレンブロックの重量平均分子量は、特に制限されないが、強度の観点から、500〜25,000であることが好ましく、500〜15,000であることがより好ましく、1,000〜15,000であることがより好ましく、1,500〜10,000であることがさらに好ましい。
イソプレンブロックの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表わされる分子量分布は特に制限されないが、生産性の観点から、好ましくは1.0〜1.5、より好ましくは1.0〜1.4、特に好ましくは1.0〜1.3である。
この場合のイソプレンブロック以外の部分におけるビニル結合含有量は、粘弾性特性と強度とのバランスの観点から、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜80質量%である。なお、イソプレンブロック以外の部分におけるビニル結合含有量とは、共役ジエン系ゴム部のイソプレンブロック以外の部分における、ビニル結合単位の割合(質量%)である。
[共役ジエン系共重合体ブロック]
本発明において、共役ジエン系共重合体ブロックは、例えば、共役ジエン系単量体(d1)と芳香族ビニル単量体とを用いて得ることができる。
共役ジエン系共重合体ブロックを構成する共役ジエン系単量体(d1)としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン(2−メチル−1,3−ブタジエン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられる。共役ジエン系単量体(d1)はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
共役ジエン系共重合体ブロックを構成する芳香族ビニル単量体としては、例えばスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、tert−ブトキシスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。芳香族ビニル単量体はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
共役ジエン系共重合体ブロックを構成する、共役ジエン系単量体(d1)および芳香族ビニル単量体以外に、使用することができる他の単量体としては、例えば、アクリロニトリル、およびメタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル;アクリル酸、メタクリル酸、および無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸または酸無水物;メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、およびアクリル酸ブチルなどの不飽和カルボン酸エステル;1,5−ヘキサジエン、1,6−へプタジエン、1,7−オクタジエン、ジシクロペンタジエン、および5−エチリデン−2−ノルボルネンなどの非共役ジエンなどを挙げることができる。これらの単量体の使用量は、共役ジエン系ブロックを構成する全単量体中5質量%以下であるのが好ましい。
共役ジエン系共重合体ブロックを構成する、共役ジエン系単量体(d1)と芳香族ビニル単量体の組み合わせとしては、1,3−ブタジエンとイソプレンとの組み合わせ、1、3−ブタジエンと芳香族ビニル単量体(スチレン等)との組み合わせが挙げられる。
上記芳香族ビニル単量体に由来する芳香族ビニル単位含有量は、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、共役ジエン系ゴム部の38〜48質量%であることが好ましく、38〜45質量%であるのがより好ましく、40〜45質量%であるのがさらに好ましい。
また、共役ジエン系ゴム部のビニル結合含有量は、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、共役ジエン系ゴム部を構成する共役ジエン単位の20〜35質量%であることが好ましく、23〜35質量%であるのがより好ましく、26〜34質量%であるのがさらに好ましい。
なお、共役ジエン系ゴム部のビニル単位は、共役ジエン系ゴム部全体を構成する共役ジエン単量体に由来するビニル単位とすることができる。
本発明において、共役ジエン系ゴム部は、変性部と結合する端部とは別の端部(これを以下単に端部ということがある。)に上記共役ジエン系共重合体ブロックまたは上記イソプレンブロックを有することができる。
<共役ジエン系ゴム部が端部に共役ジエン系共重合体ブロックを有する場合>
この場合、変性共役ジエン系ゴムは、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、共役ジエン系共重合体ブロックと変性部との間に上記イソプレンブロックを有するのが好ましい。
共役ジエン系ゴム部が端部に共役ジエン系共重合体ブロックを有する場合、変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量は、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、60万〜100万が好ましく、60万〜90万であるのがより好ましく、65万〜85万であるのがさらに好ましい。
<共役ジエン系ゴム部が端部にイソプレンブロックを有する場合>
この場合、変性共役ジエン系ゴムは、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、イソプレンブロックと変性部との間に上記共役ジエン系共重合体ブロックを有するのが好ましい。
イソプレンブロックの重量平均分子量、分子量分布、イソプレンブロック以外の部分におけるビニル結合含有量は、上記と同様である。
<変性共役ジエン系ゴムの製造方法>
変性共役ジエン系ゴムの製造方法は特に制限されない。例えば、炭化水素溶媒中、有機活性金属化合物を重合開始剤として用いて、共役ジエン系単量体(d1)および芳香族ビニル単量体(以下これらを合わせて共役ジエン系共重合体ブロック用モノマーという。)と、ならびに、イソプレン(以下これをイソプレンブロック用モノマーという。後述する単量体(d2)を含む場合を含む。)、必要に応じて使用することができる、イソプレンと共重合し得るその他の単量体(d2)を溶液重合させることによって、活性末端を有する共役ジエン系ゴム鎖を得る重合工程と、前記共役ジエン系ゴム鎖と、前記活性末端と反応可能な反応性基を少なくとも1つおよびシリカと相互作用する官能基を少なくとも1つ有する変性剤とを反応させる変性工程とを有する製造方法が挙げられる。
(重合工程)
重合工程において、炭化水素溶媒中、有機活性金属化合物を重合開始剤として用いて、上記の単量体を溶液重合させることによって、活性末端(重合活性末端またはリビング成長末端)を有する共役ジエン系ゴム鎖を得る。共役ジエン系共重合体ブロック用モノマーとイソプレンブロック用モノマーを重合させる順番は、特に制限されず、どちらが先であってもよい。
溶液重合は特に制限されない。使用される炭化水素溶媒としては、通常使用される溶媒であればよく、例えばシクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等が例示される。
重合反応に使用される有機活性金属化合物としては、例えば、有機アルカリ金属化合物が挙げられ、具体的には例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウムなどの有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼンなどの有機多価リチウム化合物;ナトリウムナフタレンなどの有機ナトリウム化合物;カリウムナフタレンなどの有機カリウム化合物;3,3−(N,N−ジエメチルアミノ)−1−プロピルリチウム、3−(N,N−ジエチルアミノ)−1−プロピルリチウム、3−(N,N−ジプロピルアミノ)−1−プロピルリチウム、3−モルホリノ−1−プロピルリチウム、3−イミダゾール−1−プロピルリチウムおよびこれらをブタジエン、イソプレンまたはスチレン1〜10ユニットにより鎖延長した有機リチウム化合物などが挙げられる。
有機活性金属化合物はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合反応において、芳香族ビニル単量体を共役ジエン系単量体とランダムに共重合する目的で、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラハイドロフラン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン等のエーテル類、トリエチルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン等のアミン類等の極性化合物を添加することも実施可能である。
(変性工程)
変性工程において、上記重合工程で得られた共役ジエン系ゴム鎖と、活性末端と反応可能な反応性基を少なくとも1つおよびシリカと相互作用する官能基を少なくとも1つ有する変性剤とを反応させることによって、変性共役ジエン系ゴムを製造する。変性剤は1分子あたり、活性末端と反応可能な反応性基とシリカと相互作用する官能基とをこれらの合計で3個以上有するのが好ましい。
変性工程において使用される変性剤は、活性末端と反応可能な反応性基と、変性部(変性部はシリカと相互作用する官能基を有する。)とを有することができる。活性末端と反応可能な反応性基はシリカと相互作用する官能基と同一であっても異なってもよい。
変性剤が有する、活性末端と反応可能な反応性基は特に制限されない。例えば、上述のシリカと相互作用する官能基と同様のものが挙げられる。
変性剤として、例えば、変性剤としてヒドロカルビルオキシシリル基を有するポリオルガノシロキサンを共役ジエン系ゴム鎖が有する活性末端に反応させると、ヒドロカルビルオキシシリル基が有する、ヒドロカルビルオキシ基とケイ素原子との結合が開裂して、そのケイ素原子に共役ジエン系ゴム鎖が直接結合して単結合を形成することができる。
また、変性剤として、例えば、エポキシ基を含有する炭化水素基を有するポリオルガノシロキサンを、共役ジエン系ゴム鎖が有する活性末端と反応させると、エポキシ環を構成する炭素−酸素結合が開裂して、その炭素原子に重合体鎖が結合した構造を形成することができる。
変性剤は、活性末端と反応可能な反応性基を少なくとも1つおよびシリカと相互作用する官能基を少なくとも1つ有するポリオルガノシロキサンであるのが好ましい。ポリオルガノシロキサンは、上記変性部のポリオルガノシロキサンと同様である。
変性剤としては、例えば、下記式(3)で表されるポリオルガノシロキサン、下記式(4)で表されるポリオルガノシロキサン、および下記式(5)で表されるポリオルガノシロキサン、ならびに下記式(6)で表されるヒドロカルビルオキシシランなどが挙げられる。なかでも、下記式(3)で表されるポリオルガノシロキサン、下記式(4)で表されるポリオルガノシロキサン、および下記式(5)で表されるポリオルガノシロキサンであることが好ましく、下記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンであることがより好ましい。
上記式(3)中、R1〜R8は、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。上記式(3)中、X1およびX4は、活性末端と反応可能な反応性基もしくはシリカと相互作用する官能基(例えば、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、もしくはエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基)、または、炭素数1〜6のアルキル基、もしくは炭素数6〜12のアリール基であり、X1およびX4は同一であっても相違していてもよい。上記式(3)中、X2は、活性末端と反応可能な反応性基もしくはシリカと相互作用する官能基(例えば、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、またはエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基)である。上記式(3)中、X3は、2〜20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基である。上記式(3)中、mは3〜200の整数、nは0〜200の整数、kは0〜200の整数である。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、R1〜R8、X1およびX4で表される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、およびシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としては、例えば、フェニル基、およびメチルフェニル基などが挙げられる。これらのなかでも、ポリオルガノシロキサン自体の製造の観点から、メチル基、およびエチル基が好ましい。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X1、X2、およびX4で表される炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、およびブトキシ基などが挙げられる。なかでも、共役ジエン系重合体鎖の活性末端との反応性の観点から、メトキシ基、およびエトキシ基が好ましい。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X1、X2、およびX4で表されるエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基としては、上記の式(1)で表される基が挙げられる。
上記式(1)で表される基において、Yが酸素原子であるものが好ましく、Yが酸素原子であり、かつ、Eがグリシジル基であるものがより好ましく、Zが炭素数1〜3のアルキレン基であり、Yが酸素原子であり、かつ、Eがグリシジル基であるものが特に好ましい。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X1およびX4としては、上記の中でも、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基、または炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、また、X2としては、上記の中でも、エポキシ基を含有する炭素数4〜12の基が好ましく、X1およびX4が炭素数1〜6のアルキル基であり、かつ、X2がエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基であることがより好ましい。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X3、すなわち2〜20のアルキレングリコールの繰返し単位を含有する基としては、上記の式(2)で表される基が好ましい。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、mは3〜200の整数であり、好ましくは20〜150の整数、より好ましくは30〜120の整数である。mが3以上の整数であるため、変性共役ジエン系ゴムはシリカとの親和性が高く、その結果、本発明のゴム組成物から得られるタイヤは優れた低発熱性を示す。また、mが200以下の整数であるため、ポリオルガノシロキサン自体の製造が容易になると共に、本発明のゴム組成物の粘度は低くなる。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、nは0〜200の整数であり、好ましくは0〜150の整数、より好ましくは0〜120の整数である。また、上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、kは0〜200の整数であり、好ましくは0〜150の整数、より好ましくは0〜130の整数である。
上記式(3)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、m、n、およびkの合計数は、3〜400であることが好ましく、20〜300であることがより好ましく、30〜250であることが特に好ましい。
上記式(4)中、R9〜R16は、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。上記式(4)中、X5〜X8は、活性末端と反応可能な反応性基もしくはシリカと相互作用する官能基(例えば、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、またはエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基)であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。
上記式(4)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、R9〜R16の具体例および好適な態様は、上記式(3)中のR1〜R8と同様である。また、上記式(4)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X5〜X8の具体例および好適な態様は、上記式(3)中のX2と同様である。
上記式(5)中、R17〜R19は、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。上記式(5)中、X9〜X11は、活性末端と反応可能な反応性基もしくはシリカと相互作用する官能基(例えば、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数6〜14のアリールオキシ基、またはエポキシ基を含有する炭素数4〜12の基)であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。上記式(5)中、sは1〜18の整数である。
上記式(5)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、R17〜R19の具体例および好適な態様は、上記式(3)中のR1〜R8と同様である。また、上記式(5)で表されるポリオルガノシロキサンにおいて、X9〜X11の具体例および好適な態様は、上記式(3)中のX2と同様である。
上記式(6)中、R20は、炭素数1〜12のアルキレン基である。上記式(6)中、R21〜R29は、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり、これらは互いに同一であっても相違していてもよい。上記式(6)中、rは1〜10の整数である。
上記式(6)で表されるヒドロカルビルオキシシランにおいて、R20で表される炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、およびプロピレン基などが挙げられる。これらの中でも、プロピレン基が好ましい。
上記式(6)で表されるヒドロカルビルオキシシランにおいて、R21〜R29の具体例および好適な態様は、上記式(3)中のR1〜R8と同様である。
上記式(6)で表されるヒドロカルビルオキシシランの具体例としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、およびN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシランなどを挙げることができる。これらの中でも、N,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランおよびN,N−ビス(トリメチルシリル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランを用いることが好ましい。
変性剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
共役ジエン系ゴム鎖と変性剤との反応条件は特に制限されない。
変性剤を反応させた後は、メタノールなどのアルコール、または水を添加して活性末端を失活させることが好ましい。
上記のとおり、活性末端を失活させた後、所望により、フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤などの老化防止剤、クラム化剤、およびスケール防止剤などを重合溶液に添加した後、直接乾燥およびスチームストリッピングにより重合溶液から重合溶媒を分離して、変性共役ジエン系ゴムを得ることができる。なお、重合溶液から重合溶媒を分離する前に、重合溶液に伸展油を混合し、変性共役ジエン系ゴムを油展ゴムとして回収してもよい。伸展油の種類、量は特に制限されない。
以上の方法で変性共役ジエン系ゴムを製造することができる。また、変性共役ジエン系ゴムの製造方法については、例えば、特許第5240409号公報、特開2012−131983号公報を参照することができる。
変性共役ジエン系ゴムはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<ジエン系ゴム>
本発明の組成物に含有されるジエン系ゴムは、変性共役ジエン系ゴム以外のジエン系ゴムを含有してもよい。
上記ジエン系ゴムとしては特に制限されないが、その具体例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(Br−IIR、Cl−IIR)、クロロプレンゴム(CR)などが挙げられる。上記ジエン系ゴムは、1種のジエン系ゴムを単独で用いても、2種以上のジエン系ゴムを併用してもよい。
本発明において、ジエン系ゴムは変性共役ジエン系ゴムを20質量%以上含み、ウェット性能、低転がり抵抗性、加工性により優れ、耐摩耗性に優れるという観点から、ジエン系ゴム成中の変性共役ジエン系ゴムの量は、25〜95質量%であるのが好ましく、30〜80質量%であるのがより好ましい。
本発明の組成物が含有するジエン系ゴムは、平均ガラス転移温度が−60〜−20℃であることが好ましい。ジエン系ゴムが変性共役ジエン系ゴムである場合は、その変性共役ジエン系ゴムのガラス転移温度は−60〜−20℃であることが好ましい。
一方、ジエン系ゴムが変性共役ジエン系ゴムと別のジエン系ゴムとを含む場合は、各成分のガラス転移温度に各成分の質量%をそれぞれ掛けて足し合わせた値が−60〜−20℃となることが好ましい。
ジエン系ゴムが含む各ゴム成分のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、低温側のベースラインと転移域の傾き(傾斜直線)とのそれぞれの延長線の交点の温度とする。また、各ゴム成分が油展品であるときは、油展成分(オイル)を含まない状態におけるガラス転移温度とする。
<シリカ>
本発明の組成物が含有するシリカは特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意のシリカを用いることができる。
前記シリカとしては、具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、コロイダルシリカ等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記シリカの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して30〜180質量部である。
<酸化セリウム>
本発明の組成物が含有する酸化セリウムは特に限定されず、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることが好ましく、20〜50nmの微粒子であることがより好ましい。
平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、酸化セリウムを倍率5000倍で写真撮影し、得られた写真から任意に500個を選び、ノギスを用いて各々の投影面積円相当径を測定して積算粒度分布(体積基準)を求め、それより平均粒子径(メジアン径)を算出して求める値とする。
酸化セリウムとして、CeO2、Ce23等の化学式で表されるものを例示できる。
本発明において前記酸化セリウムの含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して1〜50質量部であり、5〜45質量部であることがより好ましく、10〜40質量部であることがさらに好ましい。酸化セリウムの配合量が1質量部未満の場合、タイヤの低転がり性、ウェット性能および摩耗性能が改善されず、50質量部より多くなると摩耗性能が低下する傾向がある。
<硫黄含有シランカップリング剤>
本発明の組成物に含有する硫黄含有シランカップリング剤は特に限定されず、タイヤ等の用途でゴム組成物に配合されている従来公知の任意の硫黄を含有するシランカップリング剤を用いることができる。
前記硫黄含有シランカップリング剤としては、具体的には、例えば、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]ジスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−トリエトキシシラン等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、前記硫黄含有シランカップリング剤の含有量は、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率(硫黄含有シランカップリング剤の含有量/(シリカの含有量+酸化セリウムの含有量)×100)として3〜20質量%であり、5〜15質量%であることが好ましく、7〜10質量%であることがより好ましい。前記硫黄含有シランカップリング剤の配合量が前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率が3質量%未満の場合、タイヤの低燃費性能やウェット性能、および耐摩耗性が改善されずゴムの加工性も悪化する。一方、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率が20質量%より高くなると、摩耗性能が低下する傾向がある。
<その他の成分>
本発明の組成物には、上記の成分の他に、芳香族性テルペン樹脂、シリカ以外のフィラー(例えば、カーボンブラック等)、上記の硫黄含有シランカップリング剤以外のシランカップリング剤、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、酸化亜鉛、軟化剤(オイル)、老化防止剤、可塑剤等のタイヤ用ゴム組成物に一般的に用いられている各種のその他添加剤を配合することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
例えば、シリカ以外のフィラー(例えば、カーボンブラック)の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して4〜30質量部であることが好ましく、5〜25質量部であることがより好ましい。
加硫剤または架橋剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.3〜3.0質量部であることが好ましく、0.5〜2.5質量部であることがより好ましい。
加硫促進剤または架橋促進剤の含有量は、一次促進剤単独もしくは二次とのブレンドで前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜4.0質量部であることが好ましく、1.0〜2.5質量部であることがより好ましい。
酸化亜鉛の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜10.0質量部であることが好ましく、0.4〜5.0質量部であることがより好ましい。
軟化剤(オイル)の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して10〜60質量部であることが好ましく、15〜45質量部であることがより好ましい。
老化防止剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜5.0質量部であることが好ましく、0.2〜4.0質量部であることがより好ましい。
熱可塑性樹脂のような可塑剤の含有量は、前記ジエン系ゴム100質量部に対して0〜30質量部であることが好ましく、0〜20質量部であることがより好ましい。
[製造方法]
本発明のゴム組成物は、上記の各成分を混合・混錬することによって製造することができる。
上記の成分のうち、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤以外の成分を混合および混練してマスターバッチを作成し、このマスターバッチに加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合し、オープンロール等を用いて混練してゴム組成物を製造することが好ましい。このように、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤以外の成分からなるマスターバッチを作成し、そのマスターバッチに加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合・混練すると、加硫(架橋)剤および加硫(架橋)促進剤を混合してからの混練時間を短くすることができ、不均一な加硫(架橋)が生じることによる加硫(架橋)ゴム組成物の物性低下を防止することができるうえ、加硫(架橋)の制御が容易となる。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明の組成物を用いて製造した空気入りタイヤである。なかでも、本発明の組成物をタイヤトレッドに用いて製造した空気入りタイヤであることが好ましい。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3はタイヤトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
<変性共役ジエン系ゴムの調製>
窒素置換された100mLアンプル瓶に、シクロヘキサン(35g)、およびテトラメチルエチレンジアミン(1.4mmol)を添加し、さらに、n−ブチルリチウム(4.3mmol)を添加した。次いで、イソプレン(21.6g)、およびスチレン(3.1g)をゆっくりと添加し、50℃のアンプル瓶内で120分反応させることにより、活性末端を有する重合体ブロックAを得た。この重合体ブロックAについて、重量平均分子量、分子量分布、芳香族ビニル単位含有量、イソプレン単位含有量、および1,4−結合含有量を測定した。
この測定の結果、重量平均分子量は8700、分子量分布(Mw/Mn)は1.10、芳香族ビニル単位含有量は12.6質量%、イソプレン単位含有量は87.4質量%、および1,4−結合含有量は58.0%であった。
次に、撹拌機付きオートクレーブに、窒素雰囲気下、シクロヘキサン(4000g)、1,3−ブタジエン(474.0g)、およびスチレン(126.0g)を仕込んだ後、上記にて得られた活性末端を有する重合体ブロックAを全量加え、50℃で重合を開始した。重合転化率が95%から100%の範囲になったことを確認してから、次いで、下記式(7)で表されるポリオルガノシロキサンAを、エポキシ基の含有量が1.42mmol(使用したn−ブチルリチウムの0.33倍モルに相当)となるように、20質量%濃度のキシレン溶液の状態で添加し、30分間反応させた。その後、重合停止剤として、使用したn−ブチルリチウムの2倍モルに相当する量のメタノールを添加して、変性共役ジエン系ゴムを含有する溶液を得た。この溶液に、老化防止剤(イルガノックス1520、BASF社製)を少量添加し、伸展油としてフッコールエラミック30(新日本石油(株)製)を変性共役ジエン系ゴム100質量部に対して25質量部添加した後、スチームストリッピング法により固形状のゴムを回収した。得られた固形状のゴムをロールにより脱水し、乾燥機中で乾燥を行い、固形状の変性共役ジエン系ゴムを得た。
上記式(7)中、X1、X4、R1〜R3およびR5〜R8はメチル基である。上記式(7)中、mは80、kは120である。
なお、得られた変性共役ジエン系ゴムについて、重量平均分子量、分子量分布、3分岐以上のカップリング率、ビニル結合含有量、および、ムーニー粘度を測定した。
測定の結果、重量平均分子量は640,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.65、3分岐以上のカップリング率は12.5質量%、ビニル結合含有量は29.5質量%、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)は58であった。
なお、測定方法は以下のとおりである。
(重量平均分子量、分子量分布および3分岐以上のカップリング率)
重量平均分子量、分子量分布および3分岐以上のカップリング率(変性共役ジエン系ゴムに対する「3以上の共役ジエン系重合体鎖が結合している構造体」の割合(質量%))については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより、ポリスチレン換算の分子量に基づくチャートを得て、そのチャートに基づいて求めた。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィの具体的な測定条件は、以下のとおりである。
・測定器:HLC−8020(東ソー社製)
・カラム:GMH−HR−H(東ソー社製)2本を直列に連結した
・検出器:示差屈折計RI−8020(東ソー社製)
・溶離夜:テトラヒドロフラン
・カラム温度:40℃
ここで、3分岐以上のカップリング率は、全溶出面積(s1)に対する、分子量の最も小さいピークが示すピークトップ分子量の2.8倍以上のピークトップ分子量を有するピーク部分の面積(s2)の比(s2/s1)である。
(ビニル結合含有量)
ニル結合含有量については、1H−NMRにより測定した。
(ムーニー粘度)
ムーニー粘度(ML1+4、100℃))については、JIS K6300−1:2013に準じて測定した。
[ゴム組成物の製造]
<標準例、実施例1〜5、比較例1〜5>
第1表の標準例の欄、実施例の欄および比較例の欄に示すとおり、標準例、実施例1〜5および比較例1〜5に係るゴム組成物は、第1表に示す各成分を、第1表に示す配合量で配合して製造した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合し、150±5℃に達したときに放出し、室温まで冷却してマスターバッチを得た。さらに、上記バンバリーミキサーを用いて、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤を混合し、ゴム組成物を得た。
[評価用加硫ゴムシートの作製]
製造したゴム組成物(未加硫)を、金型(15cm×15cm×0.2cm)中、160℃で20分間プレス加硫して、加硫ゴムシートを作製した。
[試験評価方法]
<摩耗性能>
上述のとおり作製した加硫ゴムシートについて、JIS K6264−1、2:2005に準拠し、ランボーン摩耗試験機(岩本製作所製)を用いて、温度20℃、スリップ率50%の条件で摩耗減量を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例の摩耗量を100として、次式により指数化したものを表した。指数が大きいほど摩耗量が小さく、タイヤにしたときに摩耗性能に優れる。
摩耗性能=(標準例の摩耗量/試料の摩耗量)×100
<低燃費性能>
JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度60℃の条件で、tanδ(60℃)を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例を100として指数で示した。この値が低いほど低燃費性能に優れる。
<WET性能>
JIS K6394:2007に準じて、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所社製)を用いて、伸張変形歪率10%±2%、振動数20Hz、温度0℃の条件で、tanδ(0℃)を測定した。
結果を第1表に示す。結果は標準例のtanδ(0℃)を100とする指数で表した。指数が大きいほどtanδ(0℃)が大きく、タイヤにしたときにウェットグリップ性能に優れる。
[表中の各成分の具体的な説明]
表に示される各成分の詳細は以下のとおりである。
・BR:Nipol 1220(ブタジエンゴム、日本ゼオン社製)
・カーボンブラック:ショウブラックN339(キャボットジャパン社製)
・シリカ:Zeosil(R) 1165MP(CTAB吸着比表面積:159m2/g、ローディア社製)
・酸化亜鉛:酸化亜鉛3種(正同化学工業社社製)
・ステアリン酸:ビーズステアリン酸(日油社製)
・老化防止剤1:6C:SANTOFLEX 6PPD(Solutia Europe社製)
・老化防止剤2:RD:PILNOX TDQ(NOCIL LIMITED社製)
・硫黄含有シランカップリング剤:Evonik Degussa社製「Si69」
・酸化セリウム1:Nanotechnology社製 Nano−D CEP 平均粒子径=25−45nm
・酸化セリウム2:Nanotechnology社製 Nano−D CEN 平均粒子径=30−45nm
・アロマオイル:エキストラクト4号S(昭和シェル石油社製)
・硫黄:金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量95.24質量%、鶴見化学工業社製)
・加硫促進剤1:DPG:ソクシノールD−G(住友化学株式会社)
・加硫促進剤2:CZ:ノクセラーCZ−G(大内新興化学工業株式会社製)
[試験結果の説明]
<実施例1〜5>
実施例1〜5では低燃費性能の悪化を抑制しつつ、摩耗性能およびWET性能を改善することができた。
<比較例1>
酸化セリウムを含まず、ジエン系ゴムの平均ガラス転移温度が低い態様である。この場合、WET性能が悪化した。
<比較例2>
酸化セリウムを含まず、シリカ量が多い態様である。この場合、摩耗性能および低燃費性能が悪化した。
<比較例3>
酸化セリウムを含まず、シリカ量が少ない態様である。この場合、低燃費性能およびWET性能が悪化した。
<比較例4>
酸化セリウム量が多い態様である。この場合、摩耗性能および低燃費性能が悪化した。
<比較例5>
酸化セリウム量が少ない態様である。この場合、摩耗性能、低燃費性能およびWET性能は改善しなかった。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (5)

  1. 変性共役ジエン系ゴムを20質量%以上含むジエン系ゴム100質量部に対し、シリカを30〜180質量部、酸化セリウムを10〜50質量部含み、さらに3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリメトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]ジスルフィド、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン、および3−メルカプトプロピル−トリエトキシシランからなる群から選ばれる1以上の硫黄含有シランカップリング剤を、前記シリカと前記酸化セリウムとの合計量に対する比率で3〜20質量%含み、
    前記変性共役ジエン系ゴムが、少なくとも1つの変性部と、少なくとも1つの共役ジエン系ゴム部とを有し、
    前記変性部の骨格が、ポリオルガノシロキサンであり、
    前記共役ジエン系ゴム部は、その1つ当たりに、共役ジエン系共重合体ブロックとイソプレン単位を70〜100質量%含有するイソプレンブロックとを有し、
    前記変性部が前記共役ジエン系ゴム部の端部に結合していて、
    前記変性部が、前記シリカと相互作用する官能基であるエポキシ基を有する、タイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記イソプレンブロックにおける前記イソプレン単位由来のビニル結合含有量が5〜85質量%である、請求項に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記変性共役ジエン系ゴムの重量平均分子量が1,000〜300万である、請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記酸化セリウムが、平均粒子径が20〜60nmの微粒子であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いた空気入りタイヤ。
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