JPH10218920A - 共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物 - Google Patents
共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物Info
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- JPH10218920A JPH10218920A JP2288197A JP2288197A JPH10218920A JP H10218920 A JPH10218920 A JP H10218920A JP 2288197 A JP2288197 A JP 2288197A JP 2288197 A JP2288197 A JP 2288197A JP H10218920 A JPH10218920 A JP H10218920A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 加工性、破壊特性、耐摩耗性を維持しなが
ら、低ヒステリシスロス性に優れた共役ジエン系重合体
及びそのゴム組成物を提供する。 【解決手段】 共役ジエンモノマー又は共役ジエンモノ
マー/ビニル芳香族炭化水素モノマーを、A;有機リチ
ウム化合物とB;下記一般式(I)で表される環状アミ
ン化合物又は下記一般式(II)で表される不飽和環状ア
ミン化合物とからなる重合開始剤に接触させて重合した
後、下記一般式(III)で表される変性剤を用いて変性し
て得られる、変性剤による変性効率が30重量%以上で
ある官能性変性重合体であり、その含有する二重結合の
20〜80%を水素添加して得られる。 一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】 一般式(III) Xn MR3 4-n 又は(R4 O)n MR3 4-n
ら、低ヒステリシスロス性に優れた共役ジエン系重合体
及びそのゴム組成物を提供する。 【解決手段】 共役ジエンモノマー又は共役ジエンモノ
マー/ビニル芳香族炭化水素モノマーを、A;有機リチ
ウム化合物とB;下記一般式(I)で表される環状アミ
ン化合物又は下記一般式(II)で表される不飽和環状ア
ミン化合物とからなる重合開始剤に接触させて重合した
後、下記一般式(III)で表される変性剤を用いて変性し
て得られる、変性剤による変性効率が30重量%以上で
ある官能性変性重合体であり、その含有する二重結合の
20〜80%を水素添加して得られる。 一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】 一般式(III) Xn MR3 4-n 又は(R4 O)n MR3 4-n
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共役ジエン系重合体
及びそのゴム組成物に関し、さらに詳しくは加工性、破
壊特性、耐摩耗性を高レベルに維持しながら、低ヒステ
リシスロス性に優れたタイヤトレッド用共役ジエン系重
合体及びそのゴム組成物に関する。
及びそのゴム組成物に関し、さらに詳しくは加工性、破
壊特性、耐摩耗性を高レベルに維持しながら、低ヒステ
リシスロス性に優れたタイヤトレッド用共役ジエン系重
合体及びそのゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年自動車に対する低燃費化等の要求に
伴って、タイヤトレッド用ゴム材料として、未加硫配合
物の加工性(以下、単に加工性と言う)、破壊特性、耐
摩耗性、低ヒステリシスロス性、特に低ヒステリシスロ
ス性に優れた共役シエン系重合体及びそのゴム組成物が
求められている。
伴って、タイヤトレッド用ゴム材料として、未加硫配合
物の加工性(以下、単に加工性と言う)、破壊特性、耐
摩耗性、低ヒステリシスロス性、特に低ヒステリシスロ
ス性に優れた共役シエン系重合体及びそのゴム組成物が
求められている。
【0003】このような共役ジエン系重合体として、多
くの重合体が知られており、以下に例示する。スズ変性
した溶液重合ブタジエン/スチレン共重合体(以下、S
BRと言う)が知られており、この重合体は加工性、破
壊特性、耐摩耗性、低ヒステリシスロス性のバランスが
よく、タイヤトレッド用材料として優れたゴムであるが
低ヒステリシスロス性の点で十分とはいえない。また窒
素を含む官能基を有する、スズ変性SBRが特開平6−
199922号、同6−211915号等で提案されて
おり、この重合体は破壊特性、耐摩耗性に優れているが
加工性に劣り、低ヒステリシスロス性も満足するレベル
にはない。さらに、特開平7−76635号、同7−7
8150号等にスズ変性した水添SBRが開示されてい
るが特開平7−76635号の重合体は、加工性は良好
であるが破壊特性や低ヒステリシスロス性とウエットス
キッド性のバランスが良好とはいえず、特開平7−78
150号の重合体は耐候性に優れているがムーニー粘度
が高く、加工性の点で十分とは言えず、低ヒステリシス
ロス性も不十分である。また加工性の点でも十分とはい
えない。また、各種官能基を有する水添SBRが特公平
7−55992号に知られているがこの重合体は耐候性
に優れているものの、低ヒステリシスロス性の点で不十
分である。
くの重合体が知られており、以下に例示する。スズ変性
した溶液重合ブタジエン/スチレン共重合体(以下、S
BRと言う)が知られており、この重合体は加工性、破
壊特性、耐摩耗性、低ヒステリシスロス性のバランスが
よく、タイヤトレッド用材料として優れたゴムであるが
低ヒステリシスロス性の点で十分とはいえない。また窒
素を含む官能基を有する、スズ変性SBRが特開平6−
199922号、同6−211915号等で提案されて
おり、この重合体は破壊特性、耐摩耗性に優れているが
加工性に劣り、低ヒステリシスロス性も満足するレベル
にはない。さらに、特開平7−76635号、同7−7
8150号等にスズ変性した水添SBRが開示されてい
るが特開平7−76635号の重合体は、加工性は良好
であるが破壊特性や低ヒステリシスロス性とウエットス
キッド性のバランスが良好とはいえず、特開平7−78
150号の重合体は耐候性に優れているがムーニー粘度
が高く、加工性の点で十分とは言えず、低ヒステリシス
ロス性も不十分である。また加工性の点でも十分とはい
えない。また、各種官能基を有する水添SBRが特公平
7−55992号に知られているがこの重合体は耐候性
に優れているものの、低ヒステリシスロス性の点で不十
分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、本発明の目的は加工性、破壊
特性、耐摩耗性、及び低ヒステリシスロス性を高水準で
同時に満足する優れた共役ジエン系重合体及びそのゴム
組成物を提供することにある。
みてなされたものであり、本発明の目的は加工性、破壊
特性、耐摩耗性、及び低ヒステリシスロス性を高水準で
同時に満足する優れた共役ジエン系重合体及びそのゴム
組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため、特に重合体の分子構造に着目し、鋭意
検討した結果、下記の手段により、課題が解決できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
を達成するため、特に重合体の分子構造に着目し、鋭意
検討した結果、下記の手段により、課題が解決できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち(1)本発明の共役ジエン系重合
体は、共役ジエンモノマー又は共役ジエンモノマー/ビ
ニル芳香族炭化水素モノマーを、A;有機リチウム化合
物と、B;下記一般式(I)で表される環状アミン化合
物又は下記一般式(II)で表される不飽和環状アミン化
合物と、からなる重合開始剤に接触させて重合した後、
下記一般式(III)で表される変性剤を用いて変性して得
られる、変性剤による変性効率が30重量%以上である
官能性変性重合体であり、その含有する二重結合の20
〜80%を水素添加して得られることを特徴とする。
体は、共役ジエンモノマー又は共役ジエンモノマー/ビ
ニル芳香族炭化水素モノマーを、A;有機リチウム化合
物と、B;下記一般式(I)で表される環状アミン化合
物又は下記一般式(II)で表される不飽和環状アミン化
合物と、からなる重合開始剤に接触させて重合した後、
下記一般式(III)で表される変性剤を用いて変性して得
られる、変性剤による変性効率が30重量%以上である
官能性変性重合体であり、その含有する二重結合の20
〜80%を水素添加して得られることを特徴とする。
【0007】一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】一般式(II)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に、
3〜13個のメチレン基を有するアルキレン基、オキシ
アルキレン基、アミノアルキレン基及びこれらのアルキ
ル基置換基からなる群より選ばれる基を表す。) 一般式(III) Xn MR3 4-n 又は(R4 O)n MR3 4-n (式中、Xはハロゲン原子を表し、Mはスズ、ケイ素、
ゲルマニウム、炭素又はチタンのいずれかを表し、R3
及びR4 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル
基、アラルキル基及びアリール基からなる群より選ばれ
る基を表し、nは1〜4の整数を表す。) (2)本発明の共役ジエン系重合体は、前(1)項にお
いて、前記共役ジエンモノマーがブタジエンであること
を特徴とする。
3〜13個のメチレン基を有するアルキレン基、オキシ
アルキレン基、アミノアルキレン基及びこれらのアルキ
ル基置換基からなる群より選ばれる基を表す。) 一般式(III) Xn MR3 4-n 又は(R4 O)n MR3 4-n (式中、Xはハロゲン原子を表し、Mはスズ、ケイ素、
ゲルマニウム、炭素又はチタンのいずれかを表し、R3
及びR4 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル
基、アラルキル基及びアリール基からなる群より選ばれ
る基を表し、nは1〜4の整数を表す。) (2)本発明の共役ジエン系重合体は、前(1)項にお
いて、前記共役ジエンモノマーがブタジエンであること
を特徴とする。
【0012】(3)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前記共役ジエンモノマー/ビニル芳
香族炭化水素モノマーがブタジエン/スチレンであるこ
とを特徴とする。
(1)項において、前記共役ジエンモノマー/ビニル芳
香族炭化水素モノマーがブタジエン/スチレンであるこ
とを特徴とする。
【0013】(4)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前(1)項記載の環状アミン化合物
がピロリジン、ヘキサメチレンイミン及びドデカメチレ
ンイミンからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合
物であることを特徴とする。
(1)項において、前(1)項記載の環状アミン化合物
がピロリジン、ヘキサメチレンイミン及びドデカメチレ
ンイミンからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合
物であることを特徴とする。
【0014】(5)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前(1)項記載の不飽和環状アミン
化合物が1,2,3,6−テトラヒドロピリジン又は4
−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンであ
ることを特徴とする。
(1)項において、前(1)項記載の不飽和環状アミン
化合物が1,2,3,6−テトラヒドロピリジン又は4
−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンであ
ることを特徴とする。
【0015】(6)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前記重合開始剤が少なくとも一つの
前記モノマーの存在下で、A;有機リチウム化合物、
B;請求項1記載の環状アミン化合物又は不飽和環状ア
ミン化合物を、A、Bの順で添加して、調製されること
を特徴とする。
(1)項において、前記重合開始剤が少なくとも一つの
前記モノマーの存在下で、A;有機リチウム化合物、
B;請求項1記載の環状アミン化合物又は不飽和環状ア
ミン化合物を、A、Bの順で添加して、調製されること
を特徴とする。
【0016】(7)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前(1)項記載の変性剤がハロゲン
化スズ化合物であることを特徴とする。
(1)項において、前(1)項記載の変性剤がハロゲン
化スズ化合物であることを特徴とする。
【0017】(8)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前記重合体は水添前のビニル結合含
有量が10〜70%のポリブタジエンであることを特徴
とする。
(1)項において、前記重合体は水添前のビニル結合含
有量が10〜70%のポリブタジエンであることを特徴
とする。
【0018】(9)本発明の共役ジエン系重合体は、前
(1)項において、前記重合体は結合スチレン含有量が
1〜45重量%であり、水添前のブタジエン部のビニル
結合含有量が10〜70%であることからなるブタジエ
ン/スチレン共重合体であることを特徴とする。
(1)項において、前記重合体は結合スチレン含有量が
1〜45重量%であり、水添前のブタジエン部のビニル
結合含有量が10〜70%であることからなるブタジエ
ン/スチレン共重合体であることを特徴とする。
【0019】(10)本発明のゴム組成物は、前(1)
項記載の共役ジエン系重合体がゴム原料100重量部中
に、20重量部以上を含有することを特徴とする。
項記載の共役ジエン系重合体がゴム原料100重量部中
に、20重量部以上を含有することを特徴とする。
【0020】(11)本発明のゴム組成物は、前(1
0)項において、前記重合体は水添前のビニル結合含有
量が10〜70%のポリブタジエンであることを特徴と
する。
0)項において、前記重合体は水添前のビニル結合含有
量が10〜70%のポリブタジエンであることを特徴と
する。
【0021】(12)本発明のゴム組成物は、前(1
0)項において、前記重合体は結合スチレン含有量が1
〜45重量%であり、水添前のブタジエン部のビニル結
合含有量が10〜70%であることからなるブタジエン
/スチレン共重合体であることを特徴とする。
0)項において、前記重合体は結合スチレン含有量が1
〜45重量%であり、水添前のブタジエン部のビニル結
合含有量が10〜70%であることからなるブタジエン
/スチレン共重合体であることを特徴とする。
【0022】本発明の共役ジエン系重合体の分子構造は
前記特定のアミノ基を末端に有する例えばポリブタジエ
ン又はSBRを、例えばスズカップリングして得られる
アミノ基官能性、C−Sn結合を有するポリブタジエン
又はSBRについて、さらにブタジエン部の一部の二重
結合を水素添加して形成される構造を有する。すなわ
ち、本発明の重合体は、アミノ基末端官能性とC−Sn
結合、C−Si結合、C−Ge結合、C−C結合又はC
−Ti結合と水素添加部を有する共役ジエン系重合体と
言うことができる。
前記特定のアミノ基を末端に有する例えばポリブタジエ
ン又はSBRを、例えばスズカップリングして得られる
アミノ基官能性、C−Sn結合を有するポリブタジエン
又はSBRについて、さらにブタジエン部の一部の二重
結合を水素添加して形成される構造を有する。すなわ
ち、本発明の重合体は、アミノ基末端官能性とC−Sn
結合、C−Si結合、C−Ge結合、C−C結合又はC
−Ti結合と水素添加部を有する共役ジエン系重合体と
言うことができる。
【0023】以下に本発明を詳細に説明する。前記一般
式(I)で表される環状アミン化合物において、R1 は
3〜13個のメチレン基を有するアルキレン基、オキシ
アルキレン基、アミノアルキレン基及びこれらのアルキ
ル基置換基からなる群より選ばれる基を表す。この環状
アミン化合物としては、例えばトリメチレンイミン、ピ
ロリジン、ピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メ
チルピペリジン、4−メチルピペリジン、3,5−ジメ
チルピペリジン、2−エチルピペリジン、ヘキサメチレ
ンイミン、ヘプタメチレンイミン、ドデカメチレンイミ
ン、モルホリン、N−メチルピペラジン、N−エチルピ
ペラジン、N−メチルイミダゾリジン、N−エチルイミ
ダゾリジン等を挙げることができる。中でもピロリジ
ン、ヘキサメチレンイミン、ドデカメチレンイミンが効
果の点から好ましい。
式(I)で表される環状アミン化合物において、R1 は
3〜13個のメチレン基を有するアルキレン基、オキシ
アルキレン基、アミノアルキレン基及びこれらのアルキ
ル基置換基からなる群より選ばれる基を表す。この環状
アミン化合物としては、例えばトリメチレンイミン、ピ
ロリジン、ピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メ
チルピペリジン、4−メチルピペリジン、3,5−ジメ
チルピペリジン、2−エチルピペリジン、ヘキサメチレ
ンイミン、ヘプタメチレンイミン、ドデカメチレンイミ
ン、モルホリン、N−メチルピペラジン、N−エチルピ
ペラジン、N−メチルイミダゾリジン、N−エチルイミ
ダゾリジン等を挙げることができる。中でもピロリジ
ン、ヘキサメチレンイミン、ドデカメチレンイミンが効
果の点から好ましい。
【0024】前記一般式(II)で表される不飽和環状ア
ミン化合物において、R2 は前記R1 と同義である。こ
の不飽和環状アミン化合物としては、例えば1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、2−メチル−1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、3−メチル−1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、4−メチル−1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、2−ピロリン、3−ピ
ロリン、1,2,3,6−テトラヒドロ−3,4−ルチ
ジン、オキサジン、アゼピン等を挙げることができる。
中でも効果の点からは1,2,3,6−テトラヒドロピ
リジン、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピ
リジンであることが好ましい。
ミン化合物において、R2 は前記R1 と同義である。こ
の不飽和環状アミン化合物としては、例えば1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、2−メチル−1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、3−メチル−1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、4−メチル−1,2,
3,6−テトラヒドロピリジン、2−ピロリン、3−ピ
ロリン、1,2,3,6−テトラヒドロ−3,4−ルチ
ジン、オキサジン、アゼピン等を挙げることができる。
中でも効果の点からは1,2,3,6−テトラヒドロピ
リジン、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロピ
リジンであることが好ましい。
【0025】本発明に用いられる環状2級アミン化合物
の量は有機リチウム1モル当量に対し、0.1〜2.0
モル当量が好ましく、さらには0.5〜1.0モル当量
であることが好ましい。
の量は有機リチウム1モル当量に対し、0.1〜2.0
モル当量が好ましく、さらには0.5〜1.0モル当量
であることが好ましい。
【0026】本発明に用いられる共役ジエンモノマーと
しては1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられ
る。効果の点から好ましいのは1,3−ブタジエンであ
る。またビニル芳香族炭化水素モノマーとしては、スチ
レン、α−メチルスチレン、3−ビニルトルエン、ジビ
ニルベンゼン、2,4,6−トリメチルスチレン等が挙
げられる。好ましいのはスチレンである。
しては1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペン
タジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられ
る。効果の点から好ましいのは1,3−ブタジエンであ
る。またビニル芳香族炭化水素モノマーとしては、スチ
レン、α−メチルスチレン、3−ビニルトルエン、ジビ
ニルベンゼン、2,4,6−トリメチルスチレン等が挙
げられる。好ましいのはスチレンである。
【0027】本発明において共役ジエンモノマーとビニ
ル芳香族炭化水素モノマーの共重合の場合、ビニル芳香
族炭化水素の含量は好ましくは1〜45重量%、さらに
好ましくは10〜40重量%である。また、溶液重合す
る場合、溶媒中のモノマー濃度は通常5〜50重量%、
好ましくは10〜35重量%である。
ル芳香族炭化水素モノマーの共重合の場合、ビニル芳香
族炭化水素の含量は好ましくは1〜45重量%、さらに
好ましくは10〜40重量%である。また、溶液重合す
る場合、溶媒中のモノマー濃度は通常5〜50重量%、
好ましくは10〜35重量%である。
【0028】有機リチウム化合物としては、メチルリチ
ウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチル
リチウム、ヘキシルリチウム、オクチルリチウム等に代
表されるアルキルリチウム、フェニルリチウム、トリル
リチウム等に代表されるアリールリチウム、ビニルリチ
ウム、プロペニルリチウム等に代表されるアルケニルリ
チウム、シクロヘキシルリチウム等に代表されるシクロ
アルキルリチウム、テトラメチレンジリチウム、ヘキサ
メチレンジリチウム等に代表されるアルキレンジリチウ
ム等を挙げることができる。中でも効果の点から、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
ウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチル
リチウム、ヘキシルリチウム、オクチルリチウム等に代
表されるアルキルリチウム、フェニルリチウム、トリル
リチウム等に代表されるアリールリチウム、ビニルリチ
ウム、プロペニルリチウム等に代表されるアルケニルリ
チウム、シクロヘキシルリチウム等に代表されるシクロ
アルキルリチウム、テトラメチレンジリチウム、ヘキサ
メチレンジリチウム等に代表されるアルキレンジリチウ
ム等を挙げることができる。中でも効果の点から、n−
ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムが好ましい。
【0029】本発明に用いられる有機リチウム化合物の
量は重合体の所望の分子量に依存して決められるが、一
般にはモノマー100gに対し、0.05〜30mmo
l、好ましくは0.1〜20mmolが使用される。
量は重合体の所望の分子量に依存して決められるが、一
般にはモノマー100gに対し、0.05〜30mmo
l、好ましくは0.1〜20mmolが使用される。
【0030】本発明で用いられる重合開始剤はA;有機
リチウム化合物と、B;前記一般式(I)で表される環
状アミン化合物又は前記一般式(II)で表される不飽和
環状アミン化合物とを接触する方法であれば、特に制限
されない。例えば炭化水素溶媒中で、AとBを接触させ
て、重合開始剤を調製(事前調製法)し、これを用いて
モノマーの重合を行なう方法ならびに少なくとも一つの
前記モノマーの存在下で、先ずAを加え、次にBを加え
て重合開始剤を調製(in situ法)し、これをモ
ノマーの重合に用いる方法などがあるが後者のin s
itu法が効果の点から好ましい。
リチウム化合物と、B;前記一般式(I)で表される環
状アミン化合物又は前記一般式(II)で表される不飽和
環状アミン化合物とを接触する方法であれば、特に制限
されない。例えば炭化水素溶媒中で、AとBを接触させ
て、重合開始剤を調製(事前調製法)し、これを用いて
モノマーの重合を行なう方法ならびに少なくとも一つの
前記モノマーの存在下で、先ずAを加え、次にBを加え
て重合開始剤を調製(in situ法)し、これをモ
ノマーの重合に用いる方法などがあるが後者のin s
itu法が効果の点から好ましい。
【0031】重合に用いることができる炭化水素溶媒
は、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素
から選ばれる。好ましくは、プロパン、n−ブタン、l
−ブタン、n−ペンタン、l−ペンタン、シス−2−ブ
テン、トランス−2−ブテン、l−ブテン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタン、l−オクタン、メチ
ルシクロペンタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、
1−ヘキセン、2−ヘキセン、1−ペンテン、2−ペン
テン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン
などから1種あるいは2種選んで使用される。
は、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素
から選ばれる。好ましくは、プロパン、n−ブタン、l
−ブタン、n−ペンタン、l−ペンタン、シス−2−ブ
テン、トランス−2−ブテン、l−ブテン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタン、l−オクタン、メチ
ルシクロペンタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、
1−ヘキセン、2−ヘキセン、1−ペンテン、2−ペン
テン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン
などから1種あるいは2種選んで使用される。
【0032】また、前記したように、共役ジエンモノマ
ー、又は共役ジエンモノマーとビニル芳香族炭化水素モ
ノマーとの混合物を重合すると重合体末端に活性リチウ
ムが存在するため重合終了後、得られた重合体に前記一
般式(III)で表される変性剤を添加して、重合体の変性
を行う。式中、Xはハロゲン原子、好ましくは塩素又は
臭素であり、Mはスズ、ケイ素、ゲルマニウム、炭素又
はチタンのいずれかであり、R3 及びR4 はアルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基及
びアリール基からなる群より選ばれる基を表し、nは1
〜4の整数を表す。変性剤としては具体的には四塩化ス
ズ、ジブチルジクロロスズ、トリブチルクロロスズ等の
ハロゲン化スズ化合物、テトラアリルスズ、ジエチルジ
アリルスズ等のアリルスズ化合物、テトラフェニルスズ
等のアリールスズ化合物、四塩化ケイ素、四臭化ケイ
素、ジメチルジクロロケイ素等のハロゲン化ケイ素化合
物、テトラフェノキシケイ素等のアルコキシケイ素化合
物、3−グリドキシプロピルトリメトキシシラン化合物
のようなエポキシ基を有するアルコキシケイ素化合物等
を挙げることができる。中ても効果の点からハロゲン化
スズ化合物が好ましい。
ー、又は共役ジエンモノマーとビニル芳香族炭化水素モ
ノマーとの混合物を重合すると重合体末端に活性リチウ
ムが存在するため重合終了後、得られた重合体に前記一
般式(III)で表される変性剤を添加して、重合体の変性
を行う。式中、Xはハロゲン原子、好ましくは塩素又は
臭素であり、Mはスズ、ケイ素、ゲルマニウム、炭素又
はチタンのいずれかであり、R3 及びR4 はアルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル基及
びアリール基からなる群より選ばれる基を表し、nは1
〜4の整数を表す。変性剤としては具体的には四塩化ス
ズ、ジブチルジクロロスズ、トリブチルクロロスズ等の
ハロゲン化スズ化合物、テトラアリルスズ、ジエチルジ
アリルスズ等のアリルスズ化合物、テトラフェニルスズ
等のアリールスズ化合物、四塩化ケイ素、四臭化ケイ
素、ジメチルジクロロケイ素等のハロゲン化ケイ素化合
物、テトラフェノキシケイ素等のアルコキシケイ素化合
物、3−グリドキシプロピルトリメトキシシラン化合物
のようなエポキシ基を有するアルコキシケイ素化合物等
を挙げることができる。中ても効果の点からハロゲン化
スズ化合物が好ましい。
【0033】本発明に用いられる変性剤の量は、例えば
ハロゲン化スズ化合物の場合、重合体末端の活性リチウ
ム原子1モル当量に対し、ハロゲン原子として0.1〜
2モル当量である。
ハロゲン化スズ化合物の場合、重合体末端の活性リチウ
ム原子1モル当量に対し、ハロゲン原子として0.1〜
2モル当量である。
【0034】本発明で用いることができる、例えばブタ
ジエン/スチレン共重合体において、ブタジエンユニッ
トとスチレンユニットの組成分布はブロック構造共重合
体、ランダム構造共重合体、この中間構造共重合体(例
えばスチレンユニットが4〜20個連なったショートブ
ロックがランダムに分布するような共重合体)のいずれ
でもよいが、効果の点から、ランダム共重合体又は中間
構造共重合体が好ましい。
ジエン/スチレン共重合体において、ブタジエンユニッ
トとスチレンユニットの組成分布はブロック構造共重合
体、ランダム構造共重合体、この中間構造共重合体(例
えばスチレンユニットが4〜20個連なったショートブ
ロックがランダムに分布するような共重合体)のいずれ
でもよいが、効果の点から、ランダム共重合体又は中間
構造共重合体が好ましい。
【0035】所望の分子構造の重合体を得たい場合はラ
ンダマイザーが好ましく用いられる。ランダマイザーと
は共役ジエン系重合体のミクロ構造のコントロール、共
役ジエンモノマー、ビニル芳香族炭化水素モノマー、例
えばブタジエンとスチレンの組成分布のランダム化等の
作用を有する化合物である。具体的には(1)1,2−
ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メトキシ
メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエー
テル類、(2)ベラトロール、イソホモベラトロール等
のオルトジメトキシベンゼン類、(3)アセトン、メチ
ルエチルケトン、ジイソプロピルケトンのようなケトン
類及びトリエチルホスファイト、トリオクチルホスファ
イトのような亜リン酸トリエステル類とリチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムとのコンプ
レックスに代表される、アルカリ金属とケトン類又は亜
リン酸トリエステル類とのコンプレックス(4)メチル
アルコール、エチルアルコール、t−アミルアルコー
ル、フェノール、カテコール、レゾルシノール等のリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
カルシウム又はバリウムの塩に代表される、アルコー
ル、フェノールのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属
塩(5)イソ吉草酸、ラウリル酸、ステアリン酸、酸性
炭酸n−ドデシル、酸性炭酸フェニル等のリチウム、ナ
トリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの塩等に
代表される、アルカリ金属のカルボン酸塩又は酸性炭酸
エステル塩(6)ドデシルベンゼンスルホン酸、ジイソ
プロピルナフタリンスルホン酸、カプロイルエチレング
リコール硫酸エステル等のリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウム又はセシウム塩に代表される、アルカ
リ金属のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩(7)トリエ
チルアミン、テトラメチルエチレンジアミンに代表され
る第3級アミンが挙げられる。中でもテトラヒドロフラ
ン又はカリウム−t−アミレート等が好ましい。ランダ
マイザーの使用量は有機リチウム化合物1モル当量当た
り0.01〜1000モル当量の範囲である。
ンダマイザーが好ましく用いられる。ランダマイザーと
は共役ジエン系重合体のミクロ構造のコントロール、共
役ジエンモノマー、ビニル芳香族炭化水素モノマー、例
えばブタジエンとスチレンの組成分布のランダム化等の
作用を有する化合物である。具体的には(1)1,2−
ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メトキシ
メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエー
テル類、(2)ベラトロール、イソホモベラトロール等
のオルトジメトキシベンゼン類、(3)アセトン、メチ
ルエチルケトン、ジイソプロピルケトンのようなケトン
類及びトリエチルホスファイト、トリオクチルホスファ
イトのような亜リン酸トリエステル類とリチウム、ナト
リウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムとのコンプ
レックスに代表される、アルカリ金属とケトン類又は亜
リン酸トリエステル類とのコンプレックス(4)メチル
アルコール、エチルアルコール、t−アミルアルコー
ル、フェノール、カテコール、レゾルシノール等のリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
カルシウム又はバリウムの塩に代表される、アルコー
ル、フェノールのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属
塩(5)イソ吉草酸、ラウリル酸、ステアリン酸、酸性
炭酸n−ドデシル、酸性炭酸フェニル等のリチウム、ナ
トリウム、カリウム、ルビジウム又はセシウムの塩等に
代表される、アルカリ金属のカルボン酸塩又は酸性炭酸
エステル塩(6)ドデシルベンゼンスルホン酸、ジイソ
プロピルナフタリンスルホン酸、カプロイルエチレング
リコール硫酸エステル等のリチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウム又はセシウム塩に代表される、アルカ
リ金属のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩(7)トリエ
チルアミン、テトラメチルエチレンジアミンに代表され
る第3級アミンが挙げられる。中でもテトラヒドロフラ
ン又はカリウム−t−アミレート等が好ましい。ランダ
マイザーの使用量は有機リチウム化合物1モル当量当た
り0.01〜1000モル当量の範囲である。
【0036】重合は約−20℃〜150℃の範囲内で任
意の温度で行うことができるが20℃〜120℃の温度
が好ましい。
意の温度で行うことができるが20℃〜120℃の温度
が好ましい。
【0037】得られた重合体の変性前の数平均分子量
は、8×103 〜1×106 であることが好ましく、5
×104 〜8×105 であることが更に好ましい。
は、8×103 〜1×106 であることが好ましく、5
×104 〜8×105 であることが更に好ましい。
【0038】本発明では前記アミノ基及び変性剤残基を
有する、後記水添前の官能性変性重合体における重合体
部はビニル結合含有量が10〜70%のポリブタジエ
ン、ならびに結合スチレン含有量が1〜45重量%であ
り、かつブタジエン部のビニル結合含有量が10〜70
%であるブタジエン/スチレン共重合体であることが好
ましい。ビニル結合含有量が10%未満の重合体は合成
が難しく、70%を越えると、破壊特性、耐摩耗性が劣
り、Tgが高くなるため、低ヒステリシスロス性も悪化
する。また、結合スチレン含有量が45重量%を越えた
場合も、やはりTgが高くなるため、低ヒステリシスロ
ス性が悪化する。また、この官能性変性重合体におい
て、次式Eで表される変性効率、すなわち、全重合体に
対し変性剤残基(例えば重合体Li+変性剤SnCl4
→(重合体)4 Snにおける−Sn)を有する重合体の
割合は30重量%以上、好ましくは50重量%以上であ
り、この変性効率が30重量%未満では低ヒステリシス
ロス性が悪化するので好ましくない。
有する、後記水添前の官能性変性重合体における重合体
部はビニル結合含有量が10〜70%のポリブタジエ
ン、ならびに結合スチレン含有量が1〜45重量%であ
り、かつブタジエン部のビニル結合含有量が10〜70
%であるブタジエン/スチレン共重合体であることが好
ましい。ビニル結合含有量が10%未満の重合体は合成
が難しく、70%を越えると、破壊特性、耐摩耗性が劣
り、Tgが高くなるため、低ヒステリシスロス性も悪化
する。また、結合スチレン含有量が45重量%を越えた
場合も、やはりTgが高くなるため、低ヒステリシスロ
ス性が悪化する。また、この官能性変性重合体におい
て、次式Eで表される変性効率、すなわち、全重合体に
対し変性剤残基(例えば重合体Li+変性剤SnCl4
→(重合体)4 Snにおける−Sn)を有する重合体の
割合は30重量%以上、好ましくは50重量%以上であ
り、この変性効率が30重量%未満では低ヒステリシス
ロス性が悪化するので好ましくない。
【0039】
【数1】
【0040】本発明では前記官能性変性重合体の、特に
共役ジエンによる、炭素−炭素二重結合部分を部分的に
水素添加することが必要である。部分的に水素添加する
とは、この二重結合部分100に対して、水素添加率
(以下、単に水添率と言う)が20〜80%であること
を意味する。(なお、水添率の定義及び測定法は実施例
で詳述する)。水添率が20%未満では加工性、低ヒス
テリシスロス性の改良効果が不十分であり、80%を越
えるとエラストマーの性質が損なわれ、加工性が不良と
なる。
共役ジエンによる、炭素−炭素二重結合部分を部分的に
水素添加することが必要である。部分的に水素添加する
とは、この二重結合部分100に対して、水素添加率
(以下、単に水添率と言う)が20〜80%であること
を意味する。(なお、水添率の定義及び測定法は実施例
で詳述する)。水添率が20%未満では加工性、低ヒス
テリシスロス性の改良効果が不十分であり、80%を越
えるとエラストマーの性質が損なわれ、加工性が不良と
なる。
【0041】水添重合体は上記の官能性変性重合体の有
機溶媒中溶液を水素加圧下で触媒の存在下に水添反応を
行わせて得られる。
機溶媒中溶液を水素加圧下で触媒の存在下に水添反応を
行わせて得られる。
【0042】反応温度は通常20〜150℃、圧力は特
に規定しないが、水素圧を高くした方が反応が速くて好
ましい。水添反応の時間は任意に選ぶことができる。水
添反応用触媒としては、パラジウム−カーボン、還元ニ
ッケル、ロジウム系等不均一系触媒:または、ナフテン
酸ニッケル、オクタン酸ニッケル等の有機ニッケル化合
物あるいはナフテン酸コバルト、オクタン酸コバルト等
の有機コバルト化合物とトリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
もしくはn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム
のような有機リチウム化合物を組合せた均一触媒が使用
できる。共触媒として、テトラハイドロフラン、エチレ
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル化合物を用いてもよい。
に規定しないが、水素圧を高くした方が反応が速くて好
ましい。水添反応の時間は任意に選ぶことができる。水
添反応用触媒としては、パラジウム−カーボン、還元ニ
ッケル、ロジウム系等不均一系触媒:または、ナフテン
酸ニッケル、オクタン酸ニッケル等の有機ニッケル化合
物あるいはナフテン酸コバルト、オクタン酸コバルト等
の有機コバルト化合物とトリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
もしくはn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム
のような有機リチウム化合物を組合せた均一触媒が使用
できる。共触媒として、テトラハイドロフラン、エチレ
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル化合物を用いてもよい。
【0043】この官能性変性重合体の他の水素添加法と
しては、例えば上記水添前の各重合体を、ジシクロペン
タジエニルチタンハライド、有機カルボン酸ニッケル、
有機カルボン酸ニッケルと周期律表第I〜III 族の有機
金属化合物からなる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケ
イソウ土などで担持されたニッケル、白金、バラジウ
ム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属触媒やコバル
ト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体などを触媒と
して、1〜100気圧に加圧された水素下、あるいはリ
チウムアルミニウムハイドライド、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジドの存在下、もしくはZr−Ti−Fe−
V−Cr合金、Zr−Ti−Nb−Fe−V−Cr合
金、LaNi5 合金などの水素貯蔵合金の存在下、ある
いは1〜100気圧に加圧された水素下で、水素化する
方法、また、ジ−p−トリル−ビス(1−シクロペンタ
ジエニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液とn−ブチ
ルリチウム/n−ヘキサン溶液を水素下で混合して得ら
れる水素化触媒を用いて、1〜100気圧に加圧された
水素下で、水素化する方法等を挙げることができる。
しては、例えば上記水添前の各重合体を、ジシクロペン
タジエニルチタンハライド、有機カルボン酸ニッケル、
有機カルボン酸ニッケルと周期律表第I〜III 族の有機
金属化合物からなる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケ
イソウ土などで担持されたニッケル、白金、バラジウ
ム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属触媒やコバル
ト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体などを触媒と
して、1〜100気圧に加圧された水素下、あるいはリ
チウムアルミニウムハイドライド、p−トルエンスルホ
ニルヒドラジドの存在下、もしくはZr−Ti−Fe−
V−Cr合金、Zr−Ti−Nb−Fe−V−Cr合
金、LaNi5 合金などの水素貯蔵合金の存在下、ある
いは1〜100気圧に加圧された水素下で、水素化する
方法、また、ジ−p−トリル−ビス(1−シクロペンタ
ジエニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液とn−ブチ
ルリチウム/n−ヘキサン溶液を水素下で混合して得ら
れる水素化触媒を用いて、1〜100気圧に加圧された
水素下で、水素化する方法等を挙げることができる。
【0044】これらの重合体は、ヘキサン、ヘプタン、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン
などの炭化水素溶媒、またはメチルエチルケトン、酢酸
エチル、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの極
性溶媒中で前記した水素化触媒あるいは水素化化合物に
より水素化される。
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン
などの炭化水素溶媒、またはメチルエチルケトン、酢酸
エチル、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどの極
性溶媒中で前記した水素化触媒あるいは水素化化合物に
より水素化される。
【0045】このようにして得られた水添官能性変性重
合体の溶液は、スチームストリッピングにより脱溶媒ま
たはアルコールにより凝固したのち、乾燥することによ
り固体状の重合体として得られる。
合体の溶液は、スチームストリッピングにより脱溶媒ま
たはアルコールにより凝固したのち、乾燥することによ
り固体状の重合体として得られる。
【0046】本発明のゴム組成物において、本発明の共
役ジエン系重合体、すなわち前記水添官能性変性重合体
はゴム原料100重量部中に、20重量部以上が含有さ
れる。20重量部未満では、低ヒステリシスロス性など
の本発明の共役ジエン系重合体の特徴を生かしきれない
ので、好ましくない。
役ジエン系重合体、すなわち前記水添官能性変性重合体
はゴム原料100重量部中に、20重量部以上が含有さ
れる。20重量部未満では、低ヒステリシスロス性など
の本発明の共役ジエン系重合体の特徴を生かしきれない
ので、好ましくない。
【0047】本発明のゴム組成物において、本発明の共
役ジエン系重合体以外のゴム原料としては、天然ゴムや
合成ゴムが用いられ、合成ゴムには例えばスチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ブチルゴム、エチレン−プロピレン
−ジエン3元共重合体、ハロゲン化ブチルゴム等を含む
ことができる。
役ジエン系重合体以外のゴム原料としては、天然ゴムや
合成ゴムが用いられ、合成ゴムには例えばスチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ブチルゴム、エチレン−プロピレン
−ジエン3元共重合体、ハロゲン化ブチルゴム等を含む
ことができる。
【0048】本発明のゴム組成物には、ゴム工業で通常
使用される配合剤、例えばカーボンブラック、シリカ、
他の補強性充填剤、加硫剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、
加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤等を適宜配合すること
ができる。
使用される配合剤、例えばカーボンブラック、シリカ、
他の補強性充填剤、加硫剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、
加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤等を適宜配合すること
ができる。
【0049】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本実施例に
限定されるものではない。
説明するが、本発明の主旨を越えない限り、本実施例に
限定されるものではない。
【0050】各種の測定は下記の方法によった。変性効
率はGPCのクロマトグラムにおける高分子量成分と低
分子量成分の面積比により求めた。
率はGPCのクロマトグラムにおける高分子量成分と低
分子量成分の面積比により求めた。
【0051】スチレン−ブタジエン共重合体中の結合ス
チレン含有量及びブタジエン部分のビニル結合含有量
は、1 H−NMR(400MHZ )により求めた。
チレン含有量及びブタジエン部分のビニル結合含有量
は、1 H−NMR(400MHZ )により求めた。
【0052】水添率は水添前の重合体、水添後の重
合体をそれぞれ重クロロホルムに溶解し、1H-NMRスペク
トルを測定し、各々積分強度を求めた。
合体をそれぞれ重クロロホルムに溶解し、1H-NMRスペク
トルを測定し、各々積分強度を求めた。
【0053】 次式に従って、水添率を計算した。
【0054】
【数2】
【0055】式中、〔Vi〕:水添前の官能性変性重合
体のビニル量(%) 〔H1 〕:2E/(2E+3C) 〔H2 〕:〔(2B−A)−(2D−C)〕/(2B−
A) 引張強度はJIS K6301に準拠して、室温にて測
定した。
体のビニル量(%) 〔H1 〕:2E/(2E+3C) 〔H2 〕:〔(2B−A)−(2D−C)〕/(2B−
A) 引張強度はJIS K6301に準拠して、室温にて測
定した。
【0056】また、耐摩耗性は、ブリティッシュスタン
ダード型ランボーン型摩耗試験機を用い、室温における
スリップ率60%の摩耗量を測定し、その逆数を用い
て、比較例8の値を、100とした指数で表示した。従
って、数値が大きいほど、耐摩耗性が良好であることを
表す。
ダード型ランボーン型摩耗試験機を用い、室温における
スリップ率60%の摩耗量を測定し、その逆数を用い
て、比較例8の値を、100とした指数で表示した。従
って、数値が大きいほど、耐摩耗性が良好であることを
表す。
【0057】ヒステリシスロスの指標としてtanδを
用い、tanδが小さい程、低ヒステリシスロスである
と評価する。tanδの測定は粘弾性測定装置(RV
E:レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪
3%、周波数15Hzで行った。
用い、tanδが小さい程、低ヒステリシスロスである
と評価する。tanδの測定は粘弾性測定装置(RV
E:レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪
3%、周波数15Hzで行った。
【0058】作業性の指標となるムーニー粘度は、ムー
ニー粘度計(東洋精機製)を使用し、予熱1分、測定4
分、温度128℃で測定した。
ニー粘度計(東洋精機製)を使用し、予熱1分、測定4
分、温度128℃で測定した。
【0059】・ポリマーA〜Uの調製 ポリマーA:内容積5リットルの攪拌機付き、加熱/冷
却ジャケット付きのオートクレーブに、シクロヘキサン
2100g、表1の重合処方に従って、1,3−ブタジ
エン、スチレンを導入した後に、1.6Nのn−ブチル
リチウム(BuLi)/n−ヘキサン溶液を3.2mm
ol添加し、次にヘキサメチレンイミン(HMI)2.
9mmolを加え、ランダマイザーとしてテトラヒドロ
フラン(THF)を添加し、50℃にて2時間重合を行
った。得られた重合体の結合スチレン含有量及びブタジ
エン部のビニル結合含有量を測定し、結果を表1に示
す。重合後、表1の変性処方に従って四塩化スズを添加
し、30分間反応し、得られた変性SBRについて、変
性効率を測定し、結果を表1に示す。このSBR溶液
に、老化防止剤として、2,6−ジ−t−ブチルカテコ
ールを0.4g加えた後、常法に従い溶媒の除去を行い
水添前ポリマーを得た。
却ジャケット付きのオートクレーブに、シクロヘキサン
2100g、表1の重合処方に従って、1,3−ブタジ
エン、スチレンを導入した後に、1.6Nのn−ブチル
リチウム(BuLi)/n−ヘキサン溶液を3.2mm
ol添加し、次にヘキサメチレンイミン(HMI)2.
9mmolを加え、ランダマイザーとしてテトラヒドロ
フラン(THF)を添加し、50℃にて2時間重合を行
った。得られた重合体の結合スチレン含有量及びブタジ
エン部のビニル結合含有量を測定し、結果を表1に示
す。重合後、表1の変性処方に従って四塩化スズを添加
し、30分間反応し、得られた変性SBRについて、変
性効率を測定し、結果を表1に示す。このSBR溶液
に、老化防止剤として、2,6−ジ−t−ブチルカテコ
ールを0.4g加えた後、常法に従い溶媒の除去を行い
水添前ポリマーを得た。
【0060】上記で得られた水添前ポリマー260gを
5リットルオートクレーブに仕込み10重量%シクロヘ
キサン溶液とした。系内を窒素で置換した後、あらかじ
め、別容器で調整したナフテン酸ニッケル:n−ブチル
リチウム:THF=1:8:20(モル比)の触媒液を
ニッケルとポリマーのブタジエン単位とのモル比が1:
1000となるようにに投入した後、水素を系内に10
kg/cm2 の圧力にて導入した。反応により水素が消
費され、水素圧力が低下した後、10kg/cm2 の圧
力となるように、さらに水素を導入した。この作業を繰
り返し、水素導入に伴う圧力ゲージ表示値の上昇分の合
計(=H−total)が44kgf/cm2 になった
ところで、系内の残留水素を窒素で置換し、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール/イソプロパノールで反
応を停止した。その後、常法に従い脱溶媒することによ
り水添ポリマーAを得た。
5リットルオートクレーブに仕込み10重量%シクロヘ
キサン溶液とした。系内を窒素で置換した後、あらかじ
め、別容器で調整したナフテン酸ニッケル:n−ブチル
リチウム:THF=1:8:20(モル比)の触媒液を
ニッケルとポリマーのブタジエン単位とのモル比が1:
1000となるようにに投入した後、水素を系内に10
kg/cm2 の圧力にて導入した。反応により水素が消
費され、水素圧力が低下した後、10kg/cm2 の圧
力となるように、さらに水素を導入した。この作業を繰
り返し、水素導入に伴う圧力ゲージ表示値の上昇分の合
計(=H−total)が44kgf/cm2 になった
ところで、系内の残留水素を窒素で置換し、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール/イソプロパノールで反
応を停止した。その後、常法に従い脱溶媒することによ
り水添ポリマーAを得た。
【0061】ポリマーB:ランダマイザー量を表1の重
合処方のように変えた以外、ポリマーAと同様にして、
ポリマーBを得た。ポリマー構造を表1に示す。
合処方のように変えた以外、ポリマーAと同様にして、
ポリマーBを得た。ポリマー構造を表1に示す。
【0062】ポリマーC:ブタジエン量、スチレン量、
水素量及びランダマイザーとしてカリウム−t−アミレ
ートを表1の重合処方に従って用いた以外、ポリマーA
と同様にして、ポリマーCを得た。ポリマー構造を表1
に示す。
水素量及びランダマイザーとしてカリウム−t−アミレ
ートを表1の重合処方に従って用いた以外、ポリマーA
と同様にして、ポリマーCを得た。ポリマー構造を表1
に示す。
【0063】ポリマーD:ブタジエン量、スチレン量及
び水素量を表1の重合処方に従って用いた以外、ポリマ
ーCを同様にして、ポリマーDを得た。ポリマー構造を
表1に示す。
び水素量を表1の重合処方に従って用いた以外、ポリマ
ーCを同様にして、ポリマーDを得た。ポリマー構造を
表1に示す。
【0064】ポリマーE,F、及びG:スチレンを用い
ないで、ブタジエン量、THF量及び水素量を表1の重
合処方に従って用いた以外、ポリマーAと同様にして、
THF量の違いに応じて、それぞれポリマーE,F、及
びGを得た。ポリマー構造を表1に示す。
ないで、ブタジエン量、THF量及び水素量を表1の重
合処方に従って用いた以外、ポリマーAと同様にして、
THF量の違いに応じて、それぞれポリマーE,F、及
びGを得た。ポリマー構造を表1に示す。
【0065】ポリマーH,I,J、及びK:水素量を表
1の水添処方に従って用いた以外、ポリマーAと同様に
して、水素量の違いに応じて、それぞれポリマーH,
I,J、及びKを得た。ポリマー構造を表1に示す。
1の水添処方に従って用いた以外、ポリマーAと同様に
して、水素量の違いに応じて、それぞれポリマーH,
I,J、及びKを得た。ポリマー構造を表1に示す。
【0066】ポリマーL,M,及びN:四塩化スズ量を
表1の変性処方に従って用いた以外、ポリマーAと同様
にして、四塩化スズ量の違いに応じて、それぞれポリマ
ーL,M,及びNを得た。ポリマー構造を表1に示す。
表1の変性処方に従って用いた以外、ポリマーAと同様
にして、四塩化スズ量の違いに応じて、それぞれポリマ
ーL,M,及びNを得た。ポリマー構造を表1に示す。
【0067】ポリマーO,P,Q,及びR:アミンとし
て、ピロリジン(PY)、ドデカメチレンイミン(DD
MI)、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(TH
P)、ジブチルアミン(DBA)を表1の重合処方に従
って用いた以外、ポリマーAと同様にして、アミン種の
違いに応じて、それぞれポリマーO,P,Q,及びRを
得た。ポリマー構造を表1に示す。
て、ピロリジン(PY)、ドデカメチレンイミン(DD
MI)、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(TH
P)、ジブチルアミン(DBA)を表1の重合処方に従
って用いた以外、ポリマーAと同様にして、アミン種の
違いに応じて、それぞれポリマーO,P,Q,及びRを
得た。ポリマー構造を表1に示す。
【0068】ポリマーS:環状アミンのHMIを用いな
い以外、ポリマーAと同様にして、ポリマーSを得た。
ポリマー構造を表1に示す。
い以外、ポリマーAと同様にして、ポリマーSを得た。
ポリマー構造を表1に示す。
【0069】ポリマーT:水素を用いない以外、ポリマ
ーAと同様にして、ポリマーTを得た。ポリマー構造を
表1に示す。
ーAと同様にして、ポリマーTを得た。ポリマー構造を
表1に示す。
【0070】ポリマーU:環状アミンのHMI及び水素
を用いない以外、ポリマーAと同様にして、ポリマーU
を得た。ポリマー構造を表1に示す。
を用いない以外、ポリマーAと同様にして、ポリマーU
を得た。ポリマー構造を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】(実施例1〜16)(比較例1〜13) 前記各種ポリマーは表5〜11に示す配合処方に従っ
て、90ccプラストミル、3インチロールで混練り、
配合した後、未加硫物のムーニー粘度及び145℃、3
0分間加硫を行った加硫物の引張強度、耐摩耗性、ta
nδを測定し、その結果を表6〜11に示す。
て、90ccプラストミル、3インチロールで混練り、
配合した後、未加硫物のムーニー粘度及び145℃、3
0分間加硫を行った加硫物の引張強度、耐摩耗性、ta
nδを測定し、その結果を表6〜11に示す。
【0076】
【表5】
【0077】
【表6】
【0078】
【表7】
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】
【0081】
【表10】
【0082】
【表11】
【0083】表6〜11に示されるように、本発明のタ
イヤトレッド用共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物
は、加工性、破壊特性、耐摩耗性を高レベルに維持しな
がら、低ヒステリシスロス性が顕著に改良されることが
わかる。
イヤトレッド用共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物
は、加工性、破壊特性、耐摩耗性を高レベルに維持しな
がら、低ヒステリシスロス性が顕著に改良されることが
わかる。
【0084】ブタジエン/スチレンの割合、ランダマイ
ザー種、量を変えた場合(実施例1〜7)、水添率(水
素量)が特許請求範囲内である場合(実施例8〜9)、
変性効率(変性剤量)が30%以上である場合(実施例
10ほか)、環状アミン化合物が特許請求の範囲内であ
る場合(実施例11〜13)、本発明の共役ジエン系重
合体のゴム原料中の割合が20〜100重量部である場
合(実施例14〜16)、いずれも、顕著な効果を示し
ている。
ザー種、量を変えた場合(実施例1〜7)、水添率(水
素量)が特許請求範囲内である場合(実施例8〜9)、
変性効率(変性剤量)が30%以上である場合(実施例
10ほか)、環状アミン化合物が特許請求の範囲内であ
る場合(実施例11〜13)、本発明の共役ジエン系重
合体のゴム原料中の割合が20〜100重量部である場
合(実施例14〜16)、いずれも、顕著な効果を示し
ている。
【0085】一方、水添率が20〜80%外である場合
(比較例1〜2)変性効率(変性剤量)が低い場合(比
較例3〜4)、アミン化合物が環状アミンでなく通常の
2級アミン化合物である場合(比較例5)、水添未官能
性変性重合体の場合(比較例6、11)、非水添官能性
変性重合体の場合(比較例7,12)、非水添未官能性
変性重合体の場合(比較例8,13)、本発明の共役ジ
エン系重合体のゴム原料中の割合が20重量部未満であ
る場合(比較例9)、いずれも共通して低ヒステリシス
ロス性が劣り、他の物性のバランスも良くないことがわ
かる。
(比較例1〜2)変性効率(変性剤量)が低い場合(比
較例3〜4)、アミン化合物が環状アミンでなく通常の
2級アミン化合物である場合(比較例5)、水添未官能
性変性重合体の場合(比較例6、11)、非水添官能性
変性重合体の場合(比較例7,12)、非水添未官能性
変性重合体の場合(比較例8,13)、本発明の共役ジ
エン系重合体のゴム原料中の割合が20重量部未満であ
る場合(比較例9)、いずれも共通して低ヒステリシス
ロス性が劣り、他の物性のバランスも良くないことがわ
かる。
【0086】
【発明の効果】本発明の共役ジエン系重合体及びそのゴ
ム組成物は上記構成としたので、加工性、破壊特性、耐
摩耗性、低ヒステリシスロス性を高水準で同時に満足す
るという優れた効果を奏する。
ム組成物は上記構成としたので、加工性、破壊特性、耐
摩耗性、低ヒステリシスロス性を高水準で同時に満足す
るという優れた効果を奏する。
Claims (12)
- 【請求項1】 共役ジエンモノマー又は共役ジエンモノ
マー/ビニル芳香族炭化水素モノマーを、 A;有機リチウム化合物と、 B;下記一般式(I)で表される環状アミン化合物又は
下記一般式(II)で表される不飽和環状アミン化合物
と、からなる重合開始剤に接触させて重合した後、下記
一般式(III)で表される変性剤を用いて変性して得られ
る、変性剤による変性効率が30重量%以上である官能
性変性重合体であり、その含有する二重結合の20〜8
0%を水素添加して得られることを特徴とする共役ジエ
ン系重合体。 一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独立に、3〜13個の
メチレン基を有するアルキレン基、オキシアルキレン
基、アミノアルキレン基及びこれらのアルキル基置換基
からなる群より選ばれる基を表す。) 一般式(III)Xn MR3 4-n 又は(R4 O)n MR3
4-n (式中、Xはハロゲン原子を表し、Mはスズ、ケイ素、
ゲルマニウム、炭素又はチタンのいずれかを表し、R3
及びR4 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル
基、アラルキル基及びアリール基からなる群より選ばれ
る基を表し、nは1〜4の整数を表す。) - 【請求項2】 前記共役ジエンモノマーがブタジエンで
あることを特徴とする請求項1記載の共役ジエン系重合
体。 - 【請求項3】 前記共役ジエンモノマー/ビニル芳香族
炭化水素モノマーがブタジエン/スチレンであることを
特徴とする請求項1記載の共役ジエン系重合体。 - 【請求項4】 請求項1記載の環状アミン化合物がピロ
リジン、ヘキサメチレンイミン及びドデカメチレンイミ
ンからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物であ
ることを特徴とする請求項1記載の共役ジエン系重合
体。 - 【請求項5】 請求項1記載の不飽和環状アミン化合物
が1,2,3,6−テトラヒドロピリジン又は4−メチ
ル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンであること
を特徴とする請求項1記載の共役ジエン系重合体。 - 【請求項6】 前記重合開始剤が少なくとも一つの前記
モノマーの存在下で、A;有機リチウム化合物、B;請
求項1記載の環状アミン化合物又は不飽和環状アミン化
合物を、A、Bの順で添加して、調製されることを特徴
とする請求項1記載の共役ジエン系重合体。 - 【請求項7】 請求項1記載の変性剤がハロゲン化スズ
化合物であることを特徴とする請求項1記載の共役ジエ
ン系重合体。 - 【請求項8】 前記重合体は水添前のビニル結合含有量
が10〜70%のポリブタジエンであることを特徴とす
る請求項1記載の共役ジエン系重合体。 - 【請求項9】 前記重合体は結合スチレン含有量が1〜
45重量%であり、水添前のブタジエン部のビニル結合
含有量が10〜70%であることからなるブタジエン/
スチレン共重合体であることを特徴とする請求項1記載
の共役ジエン系重合体。 - 【請求項10】 請求項1記載の共役ジエン系重合体が
ゴム原料100重量部中に、20重量部以上を含有する
ことを特徴とするゴム組成物。 - 【請求項11】 前記重合体は水添前のビニル結合含有
量が10〜70%のポリブタジエンであることを特徴と
する請求項10記載のゴム組成物。 - 【請求項12】 前記重合体は結合スチレン含有量が1
〜45重量%であり、水添前のブタジエン部のビニル結
合含有量が10〜70%であることからなるブタジエン
/スチレン共重合体であることを特徴とする請求項10
記載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2288197A JPH10218920A (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | 共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2288197A JPH10218920A (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | 共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10218920A true JPH10218920A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12095037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2288197A Pending JPH10218920A (ja) | 1997-02-05 | 1997-02-05 | 共役ジエン系重合体及びそのゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10218920A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001114970A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Jsr Corp | ジオレフィン系重合体組成物、その製造方法、および加硫用ゴム組成物 |
WO2002002356A1 (en) * | 2000-07-03 | 2002-01-10 | Bridgestone Corporation | Pneumatic tire |
JP2003089731A (ja) * | 2001-09-18 | 2003-03-28 | Bridgestone Corp | 油展ゴム、これを配合したゴム組成物、およびこれをトレッドゴムに用いたタイヤ並びに競技用タイヤ |
JP2014080504A (ja) * | 2012-10-16 | 2014-05-08 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 表面処理シリカ、それを用いたゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2018119168A1 (en) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | Bridgestone Corporation | High strength hydrogenated polymers, and rubber compositions incorporating same |
WO2020100492A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020100494A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020100495A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020100493A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
-
1997
- 1997-02-05 JP JP2288197A patent/JPH10218920A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001114970A (ja) * | 1999-10-19 | 2001-04-24 | Jsr Corp | ジオレフィン系重合体組成物、その製造方法、および加硫用ゴム組成物 |
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CN110099937A (zh) * | 2016-12-21 | 2019-08-06 | 株式会社普利司通 | 高强度氢化聚合物和含有高强度氢化聚合物的橡胶组合物 |
WO2018119168A1 (en) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | Bridgestone Corporation | High strength hydrogenated polymers, and rubber compositions incorporating same |
JP2020514446A (ja) * | 2016-12-21 | 2020-05-21 | 株式会社ブリヂストン | 高強度水素化ポリマー、及びこれを組み込んだゴム組成物 |
JP2021138967A (ja) * | 2016-12-21 | 2021-09-16 | 株式会社ブリヂストン | 高強度水素化ポリマー、及びこれを組み込んだゴム組成物 |
WO2020100492A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020100494A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020100495A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020100493A1 (ja) | 2018-11-12 | 2020-05-22 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
US12054614B2 (en) | 2018-11-12 | 2024-08-06 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition and pneumatic tire |
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