JPH0651035B2 - 超音波パルスドツプラ血流計 - Google Patents

超音波パルスドツプラ血流計

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JPH0651035B2
JPH0651035B2 JP60182058A JP18205885A JPH0651035B2 JP H0651035 B2 JPH0651035 B2 JP H0651035B2 JP 60182058 A JP60182058 A JP 60182058A JP 18205885 A JP18205885 A JP 18205885A JP H0651035 B2 JPH0651035 B2 JP H0651035B2
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doppler
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ultrasonic pulse
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恭大 中村
正己 川淵
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、医用分野において用い、生体内の血流速度や
血流速度の変化を観測し、診断を行なう超音波パルスド
ップラ血流計に関するものである。
従来の技術 超音波パルスドップラ血流計は、プローブから一定周期
で生体内へ送信された超音波パルスが血流などの移動す
る物体で反射すると、反射したエコー信号がドップラ効
果によって送信した超音波の周波数からの物体の速度や
方向に応じた周波数だけ偏移するという原理に基づくも
のであり、この反射したエコー信号を再びプローブで受
信し、ドップラ偏移した信号成分を検波して周波数分析
し、表示することにより血流の速度や方向や強さを体表
面から間接的に観察することができ、診断に供すること
ができる。
従来の一般的な超音波パルスドップラ血流計の構成を第
3図によって説明すると、第3図において1はプローブ
で、圧電材料よりなる超音波送受信手段1aを有してい
る。2は送受信及び検波回路、3、4はA/Dコンバー
タ、5は周波数分析器、6は操作変換器、7は表示手
段、8は90゜移相器、9は加算器、10は減算器、1
1はベースラインシフトコントローラ、12a、12b
はスピーカである。
次に超音波パルスドップラ血流計の代表的な使用例につ
いて第4図を上記第3図と併せて参照しながら説明す
る。第4図において、1は超音波パルスを送受信するプ
ローブ、1aはプローブ1に設けられた超音波送受信手
段、7は血流情報の表示手段で、血流情報17としてベ
ースライン18及びソナグラム19が表示される。12
aは順方向の血流によって生じたドップラ信号を可聴音
として出力するスピーカ、12bは逆方向の血流によっ
て生じたドップラ信号を可聴音として出力するスピーカ
である。20は生体である被検体、21は血管、22は血
液中を流れ超音波を反射する血球等、23は超音波送受
信手段1aより送信され、被検体20を伝搬する超音波
パルス、24は被検体20内から反射したエコー信号、
25は超音波パルスの伝搬経路である。
次に血流情報17が出力され、スピーカ12a、12b
からドップラ信号音が出力され過程について説明する。
プローブ1を被検体20の表面に密着させ、送受信及び
検波回路2によって超音波送受信手段1aより繰返し周
波数Fの超音波パルス23を被検体20内へ送信する。
被検体20を伝搬する超音波パルス23は音響インピー
ダンスの異なる点で反射し、超音波パルス24を送信し
た時刻から時間の経過に伴って深部のエコー信号24が
超音波送受信手段1aで受信される。エコー信号24の
うち、血管21を流れる血球等22で反射したエコー信
号の周波数は、ドップラ効果を受けて血球等22の速度
に比例して偏移する。送信した超音波の周波数をf
超音波の血球22等の反射物体の速度をV、被検体20の
音速をC、超音波パルス24の進行方向と血球の方向が
なす角度をΘとすると、ドップラ効果によって生じた超
音波周波fの偏移周波数fは式(1)により求める
ことができる。
±fd={2(±V)f0COSΘ}/C……(1) ここで、被検体20を流れる血流が超音波パルスの伝搬
経路25上で実線矢印のようにプローブ1に近付く速度
成分を順方向、破線矢印のようにプローブ1から遠ざか
る速度成分を逆方向とする。得られたエコー信号を送受
信及び検波回路2において増幅し、周波数fの直交信
号V、Vで直交検波し、送受信を繰返えすことによ
って、次式(2)、(3)によりそれぞれ直交ドップラ
信号Vdr、Vdiを得ることができる。
dr=Acos{2π(±f)t} =Acos(2πft)……(2) Vdi=Asin{2π(±f)t} =±Asin(2πft)……(3) ここで、上記(2)式、(3)式のAはエコー強度に比
例するもので、fは血流の方向を表わし、正が順方
向、負が逆方向である。実際上の血流では、流れは一様
でなく、方向や速度も変化するため、直交ドップラ信号
dr、Vdiには様様な周波数や強度を有するものが
含まれる。この直交ドップラ信号Vdr、VdiをA/
Dコンバータ3、4でA/D変換し、これを周波数分析
器5で周波数分析し、血流情報を走査変換器6へ出力す
る。走査変換器6な血流情報を表示手段7のフォーマッ
ト及び走査方式に変換し、また後述するようにベースラ
インシフトコントローラ11による血流情報を並べ換
え、表示手段7に血流情報17として表示する。これに
より診断の用に供することができる。図示例の血流情報
17は一般にソナグラムと称する表示方式であり、縦軸
がドップラ偏移周波数f、またはfに比例した血流
速度Vを表わし、速度0を示すベースライン18を中心
に上半分が順方向、下半分が逆方向の流れであり、ベー
スライン18から離れるに従って高いドップラ偏移周波
数、即ち高速血流となる。横軸が時間を表わし、ソナグ
ラム19より血流速度や方向の変化を観察することがで
きる。また上記(2)式、(3)式に示された順方向と
逆方向の直交ドップラ信号Vdr、Vdiは次に示す処
理を行なうことにより、順方向のドップラ信号Vと逆
方向のドップラ信号Vを分離し、それぞれスピーカ1
2aと12bから出力することができる。即ち、上記
(2)式、(3)式に示す直交ドップラ信号Vdr、V
di間で相対的に90゜移相し、V′dr、V′di
次式(4)、(5)により求める。
V′dr=Acos(2πft+π/2) =Asin(2πft)……(4) V′di=±Asin(2πft)……(5) 順方向のドップラ信号Vは、上記(4)式と(5)式
を加算器9で加算することによって次式(6)のように
求めることができ、逆方向のドップラ信号Vは、上記
(4)式と(5)式を減算器10で減算することによっ
て次式(7)のように求めることができる。
=V′dr+V′di =2Asin[2π{(fd±fd)/2}t]……(6) Va=V′dr−V′di =2Asin[2π{(fd fd)/2}t]……(7) 以上のように、符号が正となる順方向の血流を捕らえた
場合にはドップラ信号Vが現われ、符号が負となる逆
方向の血流を捕らえた場合にはドップラ信号Vが現わ
れる。即ち、スピーカ12aから出力される順方向のド
ップラ信号Vはソナグラム19のベースライン18以
上の部分に対応し、スピーカ12bから出力される逆方
向のドップラ信号Vはソナグラム19のベースライン
18以下の部分に対応する。
超音波パルスドップラ血流計の主の特長としては、パル
ス波を使用しているため、エコー信号に距離情報が含ま
れており、超音波ビーム上の任意の深度と範囲を設定し
て測定できる点にあり、また超音波診断装置と組み合わ
せ、Bモード上の臓器の同定を行ない、生体内の正確な
測定点を決定することも可能である。問題点としては、
得られるドップラ偏移周波fには、次式(8)の限界
が生ずる。
|fa|=fpr/2……(8) 上記(8)式において、fprは超音波パルスの繰返し
周波数である。従って上記(1)式との関係から、血流
速度Vも上記(8)式の制約も越えるような高速血流は
測定できず、深部の測定程、超音波の伝搬時間との関係
でfprは低くなり、血流速度Vの測定限界は更に低下
する。
これを解消するには、第5図(a)、(b)に示す表示
方式を採る。同図(a)は、血流速度Vが上記(8)式
の制約を越えるドップラ偏移周波数fをエコー信号に
生じさせた場合の血流情報17の表示である。血流情報
17の上端部は、+fpr/2、下端部は、−fpr
2である。このとき、、、の時刻におけるスピー
カ12aから出力されるドップラ信号のスペクトルを第
6図(a)で示し、スピーカ12bから出力されるドッ
プラ信号のスペクトルを同図(b)に示す。第5図
(a)において血流の速度が増すに従ってソナグラム1
9は高くなり、スピーカ12aから出力されるドップラ
信号の周波数も高音となる。しかし、更に血流速度が増
し、ドップラ偏移周波数数fが+fpr/2を越えるx
点で折り返しが生じ、血流の方向とは反対のベースライ
ン18以下のソナグラム19が現われてしまう。またス
ピード12aからのドップラ信号は消えてスピーカ12b
からドップラ信号が出力され、血流速度が増すに従って
周波数は低下する。
そこで、血流情報17の中、ソナグラム19の折り返し
部分17aを削除し、第5図(b)に示すようにベース
ラインシフトコントローラ11によって血流情報17の
上端部に接続して表示することにより、順方向のみのソ
ナグラム19を得ることができる。ここで述べた表示方
式では、ベースライン18を血流情報17の上端部、ま
たは下端部まで移動することにより片側fprまでのド
ップラ偏移周波数fが表示され、測定可能な最大血流
速度は2倍に拡大される。
このようにしてドップラ信号は、音として聴き取ること
により血流情報の表示では現われ難い僅な異常を発見で
きる他、測定点を探し出すための重要な手掛かりとな
る。
発明が解決しようとする問題点 しかし、以上のような従来の構成では、血流情報17の
表示はベースライン18を移動させることにより、最大
検出可能なドップラ偏移周波数fdを超音波パルスの繰返
し周波数fprまて拡大することが可能であるが、スピ
ーカ12a、12bから出力されるドップラ偏移周波数
を拡大することは不可能であり、両者が一致してい
ないので、診断に大きな制約があった。
そこで、本発明は、血流情報表示におけるベースライン
を移動させて検出可能な最大ドップラ偏移周波数を拡大
することができることは勿論のこと、2つのスピーカか
らドップラ信号音として出力されるドップラ偏移周波数
を拡大してドップラ信号音を血流情報表示と一致させ、
診断を容易に行なうことができるようにした超音波パル
スドップラ血流計を提供しようとするものである。
問題点を解決するための手段 そして上記問題点を解決するための本発明の技術的な手
段は、超音波パルスを送受信するプローブと、超音波パ
ルスを上記プローブに印加する送信手段と、上記プロー
ブで受信した生体からのエコー信号を受信する受信手段
と、この受信手段からのエコー信号を直交検波し、生体
中の血流で反射してドップラ効果を受けたエコー信号成
分から直交ドップラ信号を得る直交検波手段と、この直
交ドップラ信号に基く血流情報を表示する表示手段と、
この表示手段上の血流情報を周波数軸方向に移動させる
ベースラインシフトコントロール手段と、上記直交検波
手段で得られた直交ドップラ信号を血流がプローブに近
付く順方向と遠ざかる逆方向に分離する分離手段と、こ
の分離した順方向と逆方向のそれぞれのドップラ信号を
超音波パルスの繰返し周波数で変調する変調手段と、こ
の変調手段で変調された順方向と変調以前の逆方向のド
ップラ信号を加算する第1の加算器と、変調された逆方
向と変調以前の順方向のドップラ信号を加算する第2の
加算器と、上記第1と第2の加算器のそれぞれの出力の
高域周波数を減衰させ、遮断周波数の設定が可変である
第1と第2のローパスフィルタと、上記第1のローパス
フィルタからの順方向ドップラ信号を出力する第1のス
ピーカと、上記第2のローパスフィルタからの順方向ド
ップラ信号を出力する第2のスピーカとを備え、上記第
1、第2のローパスフィルタの周波数の設定と上記ベー
スラインシフトコントロール手段の周波数の設定を連動
して行ない得るように構成したものである。
作用 上記技術的手段による作用は次のようになる。即ち、送
信手段により超音波パルスをプローブに印加し、プロー
ブより超音波を生体に送波し、生体からのエコー信号を
プローブにより受波し、このエコー信号を直交検波手段
により検波して直交ドップラ信号を出力し、この直交ド
ップラ信号に基く血流情報を表示手段に表示させる。血
流速度が早い場合には、ベースラインシフトコントロー
ル手段により表示手段上の血流情報を周波数軸方向に移
動させる。一方、直交検波手段により検波した直交ドッ
プラ信号を分離手段により血流がプローブに近付く順方
向と遠ざかる逆方向に分離し、この分離した順方向と逆
方向のドップラ信号を変調手段により超音波パルスの繰
返し周波数で変調する。この変調された順方向と逆方向
のドップラ信号の高域周波数を遮断周波数の設定が可変
である第1と第2のローパスフィルタにより減衰させ
る。そして第1のローパスフィルタの遮断周波数の絶対
値と第2のローパスフィルタの絶対値との和が超音波パ
ルスの繰返し周波数に等しくなるようにし、この周波数
の設定と上記ベースラインシフトコントロール手段の周
波数の設定を連動させることにより、2つのスピーカか
らドップラ信号音として出力されるドップラ偏移周波数
を拡大してドップラ信号音を血流情報表示と一致させる
ことができる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基いて詳細に説明する
(従来と同様の部分については同一符号を付す。)。
第1図は本発明の一実施例における超音波パルスドップ
ラ血流計のブロック回路図である。図においては、1は
プローブで、圧電材料よりなる超音波送受信手段1aを
有している。2は送受信及び検波回路で、送信回路は装
置全体の基準クロック発生用の発振用(図示省略)が基
準クロックを発生し、この基準クロックをタイミング回
路(図示省略)により分周し、発生した一定周期のタイ
ミングパルスに同期して超音波パルスを発生し、プロー
ブ1を駆動することができる。受信回路はゲート信号発
生器(図示省略)より、上記プローブ1の受信したエコ
ー信号のうち、目的とする部位からのエコー信号を抽出
するために発生した時間ゲートに基き、エコー信号を増
幅し、検波回路は基準信号発生器(図示省略)より発生
した直交基準信号に基きエコー信号を直交検波する。
3、4は検波回路で得られた直交ドップラ信号をA/D
変換するA/Dコンパータ、5はA/Dコンバータ3、
4によりA/D変換された直交ドップラ信号を周波数分
析し、血流速度に対応した周波数スペクトル分布や平均
周波数などの血流情報を出力する周波数分析器である。
6は周波数分析器5で得られた血流情報を一時的に記憶
し、後述する表示手段7の表示フォーマット及び走査方
式に従って記憶してある血流情報を出力する走査変換
器、7はテレビやチャートレコーダなどよりなり、走査
変換器6から出力された血流情報を表示する表示手段、
11は周波数分析器5と走査変換器6の少なくとも一方
を制御して表示手段7上の血流情報を周波数軸方向に移
動させるベースラインシフトコントローラである。8は
上記直交ドップラ信号を90゜移相する移送器、9と1
0は90゜移相された直交ドップラ信号の加算器と減算
器、13aと13bは加算器9と減算器10よりそれぞれ
出力され、血流がプローブ1に近付く順方向と遠ざかる
逆方向に分離されたドップラ信号を超音波パルスの繰返
し周波数で変調する変調回路、14aは加算器9より出力
される順方向のドップラ信号と変調器13bより出力さ
れる逆方向のドップラ信号を加算する加算器、14bは
減算器10より出力される逆方向のドップラ信号と変調
器13aより出力される順方向のドップラ信号を加算す
る加算器、15aと15bはそれぞれ加算器14aと1
4bより出力される順方向のドップラ信号と逆方向のド
ップラ信号を通過させ、それぞれの高域周波数を減衰さ
せ、遮断周波数の設定が可変である第1と第2のローパ
スフィルタで、これら第1と第2のローパスフィルタ1
5aと15bの周波数の設定と上記ベースラインシフト
コントローラ11の周波数の設定が連動して行なわれる
ようになっている。12aと12bはそれぞれ順方向の
ドップラ信号と逆方向のドップラ信号が出力されるスピ
ーカである。
次に上記実施例の動作について第2図に示す各部の周波
数スペクトル図を参照しながら説明する(上記従来例と
同様の構成部分についての動作は同様であるので、その
詳細については省略する。)。
第2図(a)は加算器9で得られる順方向ドップラ信号
のスペクトル、同図(b)は減算器10で得られる
逆方向ドップラ信号Vのスペクトル、同図(c)は変
調器13aで得られる変調後の順方向ドップラ信号V′
のスペクトル、同図(d)は変調器13bで得れる変
調後の逆方向ドップラ信号V′のスペクト、同図
(e)は同図(a)で示す順方向ドップラ信号Vのス
ペクトルと同図(d)で示す逆方向ドップラ信号V
変調後のスペクトルを加算した加算器14aで得られる
スペクトル、同図(f)は同図(b)で示す逆方向ドッ
プラ信号Vのスペクトルと同図(c)で示す順方向ド
ップラ信号Vの変調後のスペクトルを加算した加算器
14bで得られるスペクトル、同図(g)はローパスフ
ィルタ15aを通過してスピーカ12aから出力される
順方向ドップラ信号のスペクトル、同図(h)はローパ
スフィルタ15bを通過してスピーカ12bから出力さ
れる逆方向ドップラ信号のスペクトルを示している。
今、上記実施例の超音波パルスドップラ血流計を用いて
血流を測定したとき、第2図(a)、に示すようにの
スペクトル分布をもつドップラ信号が得られ、時間の経
過に伴って血流速度が増し、第2図(b)に示すように
からへスペクトル分布が移動したとする。では血
流の速度は比較的遅いが、そのスペクトルは全て加算器
9の順方向ドップラ信号Vに現われる。では血流の
速度が速くなり、上記(8)式の限界を越え、+fpr/2
以上のスペクトル成分は減算器10の逆方向ドップラ信
号Vに現われ、のように更に血流の速度が上昇する
と、スペクトルは減算器10の逆方向ドップラ信号V
に全て現われる。次に変調器13a、13bで第2図
(a)、(b)に示すドップラ信号V、Vをfpr
の周波数をもつ次式(9)で示す変調信号Vrefで変調
する。
ref=−Bcos(2πfprt)……(9) 但し、Bは変調信号Vrefの振幅で、ここでは2とす
る。
変調器13a、13bには第2図(c)、(d)に示す
スペクトルをもつ変調後のドップラ信号V′、V′
が現われ、これは次式(10)、(11)で得られる。
V′=V・Vref =−2Asin[2π{fpr−(fpd±fd)/2}t] −2Asin[2π{fpr+(fd±fd)/2}t]……
(10) V′=V・Vref =2Asin[2π{fpr−(fd d)/2}t] +2Asin[2π{fpr+(fd d)/2}t]……(11) 次に加算器14aで上記(6)式の順方向ドップラ信号
と、上記(11)式の変調後の逆方向ドップラ信号
V′を加算することにより第2図(e)に示すスペク
トル分布が得られ、加算器14bで上記(7)式の逆方向
ドップラ信号Vと上記(10)式の変調後の順方向ド
ップラ信号V′を加算することにより第2図(f)に
示すスペクトル分布が得られる。第2図(e)、(f)
に示すスペクトルのうち、第2図(e)に示すfpr
下にある〜のスペクトルが血流の変化に対応してい
るもので、他のスペクトルは不要であるので、ローパス
フィルタ15a、15bで除去する。第2図(g)のス
ペクトルは第2図(e)に示すスペクトルをlの特性を
もつローパスフィルタでろ波したもので、第2図(h)
に示すスペクトルは第2図(f)示すスペクトルをmの
特性をもつローパスフィタ15bでろ波したものであ
る。ローパスフィルタ15a、15bの遮断周波数はそ
れぞれの遮断周波数の和がfprに等しくなるように設
定し、上記第5図(b)で説明したベースライン18の
移動と同様に必要に応じて移動量Δfを設定する。この
とき、ローパスフィルタ15a、15bには、受動フィ
ルタ、能動フィルタの他、入力されるクロックの周波数
を変化させるだけで遮断周波数がほぼ連続的に設定でき
るスイッチトキャパシタフィルタを用いることにより、
ドップラ偏移周波数の大きさに応じた適切な遮断周波数
を選択できる。
このように順方向ドップラ信号と逆方向ドップラ信号を
超音波パルス繰返し周波数で変調し、変調前、変調後の
ドップラ信号を加算し、必要な周波数帯域を抽出するこ
とにより、高速血流によりドップラ信号の折り返しを生
ずる周波数を従来の2倍の周波数まで拡大することがで
き、また上記第5図に示す血流情報のベースライン18
の移動量Δfと、第2図に示すフィルタの遮断周波数の
移動量Δfを一致させることができる。従ってスピーカ
12a、12bから出力されるドップラ信号音と表示手
段7に表示される血流情報表示と一致させ、ドップラ信
号による診断を更に確実に行なうことができる。
発明の効果 以上、説明したように本発明によれば、順方向と逆方向
のドップラ信号を超音波パルスの繰返し周波数で変調
し、変調した順方向と逆方向のドップラ信号をそれぞれ
変調前の逆方向と順方向のドップラ信号と加算し、2つ
の加算結果を別々のローパスフィルタに通過させ、必要
な周波数帯域を抽出することによりドップラ信号音の折
り返し周波数を拡大することができ、その遮断周波数の
移動量と血流情報のベースラインの移動量とを連動させ
ることにより、表示上の血流情報に2つのスピーカから
のドップラ信号音を含めて一致させることができる。従
って診断を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の一実施例における超音波パ
ルスドップラ血流計を示し、第1図はブロック回路図、
第2図(a)〜(h)は本実施例における各部の信号の
スペクトル分布図、第3図は従来の超音波パルスドップ
ラ血流計のブロック回路図、第4図は一般的な血流速度
の測定方式の説明図、第5図(a)、(b)は血流速度
が検出可能な最大ドップラ偏移周波数を越えた場合の血
流情報の表示例を示す図、第6図(a)、(b)は第5
図(a)で示す、、のそれぞれの時刻におけるス
ペクトル分布図である。 1……プローブ、1a……超音波送受信手段、2……送
受信及び検波回路、3……A/Dコンバータ、4……A
/Dコンバータ、5……周波数分析器、6……走査変換
器、7……表示手段、8……移相器、9……加算器、1
0……減算器、11……ベースラインシフトコントロー
ラ、12a、12b……スピーカ、13a、13b……
変調器、14a、14b……加算器、15a、15b…
…ローパスフィルタ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波パルスを送受信するプローブと、超
    音波パルスを上記プローブに印加する送信手段と、上記
    プローブで受信した生体からのエコー信号を受信する受
    信手段と、この受信手段からのエコー信号を直交検波
    し、生体中の血流で反射してドップラ効果を受けたエコ
    ー信号成分から直交ドップラ信号を得る直交検波手段
    と、この直交ドップラ信号に基く血流情報を表示する表
    示手段と、この表示手段上の血流情報を周波数軸方向に
    移動させるベースラインシフトコントロール手段と、上
    記直交検波手段で得られた直交ドップラ信号を血流がプ
    ローブに近付く順方向と遠ざかる逆方向に分離する分離
    手段と、この分離した順方向と逆方向のそれぞれのドッ
    プラ信号を超音波パルスの繰返し周波数で変調する変調
    手段と、この変調手段で変調された順方向と変調以前の
    逆方向のドップラ信号を加算する第1の加算器と、変調
    された逆方向と変調以前の順方向のドップラ信号を加算
    する第2の加算器と、上記第1と第2の加算器のそれぞ
    れの出力の高域周波数を減衰させ、遮断周波数の設定が
    可変である第1と第2のローパスフィルタと、上記第1
    のローパスフィルタからの順方向ドップラ信号を出力す
    る第1のスピーカと、上記第2のローパスフィルタから
    の順方向ドップラ信号を出力する第2のスピーカとを備
    え、上記第1、第2のローパスフィルタの周波数の設定
    と上記ベースラインシフトコントロール手段の周波数の
    設定を連動して行ない得るように構成したことを特徴と
    する超音波パルスドップラ血流計。
  2. 【請求項2】第1と第2のローパスフィルタがスイッチ
    トキャパシタフィルタである特許請求の範囲第1項記載
    の超音波パルスドップラ血流計。
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