JPH0547212B2 - - Google Patents

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JPH0547212B2
JPH0547212B2 JP60069935A JP6993585A JPH0547212B2 JP H0547212 B2 JPH0547212 B2 JP H0547212B2 JP 60069935 A JP60069935 A JP 60069935A JP 6993585 A JP6993585 A JP 6993585A JP H0547212 B2 JPH0547212 B2 JP H0547212B2
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JP
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Masanori Kunida
Masabumi Ogasawara
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Hitachi Ltd
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Aloka Co Ltd
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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は超音波計測装置、特に音響媒体の非線
形パラメータを計測する装置に関する。
[従来技術] 超音波を音響媒体に送信し、その反射波を測定
して音響媒体内の構造、性質等を検知する超音波
測定装置が多く用いられ、近年、特に医療分野に
おいて超音波診断装置にも応用され、その技術改
良が行われている。
一般に音響媒体内を伝搬する微少振幅の超音波
の音速は、その圧力に依存しており、その圧力が
高いほど音速は大きい。このため、媒体内に大振
幅の超音波を送信させると、その音速は超音波の
正音圧部では微少振幅の場合より速く、また負音
圧部では遅く伝わるため、超音波の伝搬に伴い超
音波の波形は歪んでくる。この現象は媒体内の特
質によつてより大きな超音波の非線形作用を生ず
ることを意味しており、超音波が媒体内を伝搬す
れば媒体内の特質によつて送信音波の高調波成分
が変動することとなる。従つて、この高調波成分
の変動を測定すれば、媒体内の非線形パラメータ
を計測することができ、この非線形パラメータは
媒体内の特質分布、例えば体内の疾患部等を示す
ものである。
しかしながら、媒体が生体組織のように周波数
に対する減衰依存度が大きい場合、送信超音波の
高調波成分も大きく減衰するという欠点を有して
おり、従来装置のように1つの周波数を用いて前
記高調波成分を検出するには、媒体を通過した超
音波反射波に種々の処理を施さなければならず装
置が複雑になるという問題があつた。また前記処
理は媒体内の情報を含んだ信号を変形させ正確な
媒体内の情報が得られないという問題があつた。
[発明の目的] 本発明は前記従来の課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は、媒体内の構造、性質等を簡便
な装置により正確に計測することができる新しい
着想に基づく超音波計測装置を提供することにあ
る。
[発明の構成] 前記目的を達成するために、本発明は、超音波
ビームを媒体内に送信し透過波又は反射波を受信
増幅して媒体内の構造、性質等を計測する超音波
計測装置において、互いに周波数の異なる2個の
高周波発振器と、高周波を超音波に変換して媒体
内に送信する送信器と、媒体内からの透過波又は
反射波を受信増幅する受信器と、前記2個の高周
波基本波成分又は基本波の整数倍成分の和あるい
は差に対応する超音波受信波成分を取出すフイル
タ装置と、前記フイルタ装置の出力と所定の基準
信号波とを比較する同期検波器とを含み、n=0 m=0 Acos2π(nf1−mf2)t ……() (ここで、n、m=0、1、2、3……であり、
但しn=m=0の場合は除く。
Aは媒体の非線形効果を表す定数であり、 f1、f2は、前記2個の高調波の周波数であり、
tは時間である。) 上記()式に基づき超音波受信波の2個の基
本成分又は基本波の整数倍成分の和あるいは差の
変動から媒体内の音響的非線形パラメータを計測
し、あるいは表示することを特徴とする。
[実施例] 以下図面に基づき本発明の好適な第1実施例を
説明する。
本発明において特徴的なことは、超音波が媒体
内を通過することにより生ずる非線形効果を2個
の超音波受信波の基本波成分又は基本波の整数倍
成分の和あるいは差の成分として取出すことによ
つて、媒体内の構造、性質等を測定することであ
り、以下にその原理を説明しながら本実施例の構
成を説明する。
第1図には本発明装置の第1実施例を示す構成
図、第2図には送信器、受信器で得られる超音波
波形が示されている。
この超音波計測装置には、2つの高周波発振器
10,12が設けられており、わずかに異なる周
波数f1、f2[第2図a,b]の正弦波が発振され
る。該発振器10,12によつて発振された高周
波は高周波超音波変換部を有する送信部14に入
力され、両周波数の合成された超音波[第2図
c]が媒体内に送信される。該送信波の制御は制
御器16で行われ、送信された2個の周波数f1
f2の超音波は媒体によつて非線形効果を受けて、
低周波超音波変換部を有する受信器18に入力さ
れる。
この非線形効果とは、超音波が媒体内で影響を
受けずに通過して反射される場合の直線的な変化
と異なり、超音波が媒体によつて例えば二次曲線
的あるいは三次曲線的に変化することを意味す
る。
超音波送信波を例えば、正弦波sin2πftで現し、
受信波をE(x)=ax+bx2+cx3…(x=sin2πft)
とすると、線形効果のみである場合はb=0、c
=0であるからE(x)=ax=asin2πftとなるが、例
えば非線形効果を二次曲線だけでとらえると E(x)=bx2 ……(1) で表わされる。ここで、わずかに異なる周波数
f1、f2の2個の超音波を媒体内に送信すると、送
信波は x=sin2πf1+sin2πt2t ……(2) であるから、この式(2)を式(1)へ代入すると E(x)=B(sin2πf1+sin2πf2t)2=B(sin22πf1t
+2sin2πf1t・sin2πf2t+sin22πf2t)……(3) となる。この式(3)の第2項を変形すると 2Bsin2πf1t・sin2πf2t=B{cos2π(f1−f2)t−co
s2π(f1+f2)t} で表わされ、受信波E(x)[第2図d]の高周波成
分は2つの周波数f1、f2の和あるいは差として特
定することができる。
また、(2)式の第1項、第3項からはそれぞれ周
波数f1、f2の2倍の成分が求められ、これによつ
ても受信波E(x)の情報を得ることが可能である。
以上より、2個の受信信号が生ずる新しい周波
数成分である非線形パラメータは、以下の式
()により全て表されることとなる。n=0 m=0 Acos2π(nf1−mf2)t ……() (n、m=0、1、2、3…… 但しn=m=0の場合は除く) ここで、Aは組織の非線形効果の程度により決
まる定数である。実際には、標準の試料等によつ
てAsを求めておき、このAsと未知のAsとを互い
に比較して媒体の非線形効果を診断することとな
る。
すなわち、超音波受信波の2個の基本波成分又
は基本波整数倍成分の和あるいは差の成分を取出
すことによつて媒体内の構造、性質を検知可能で
あることが理解され、実施例においては、このう
ち差の成分を取出しその大きさあるいは変動を測
定している。
このため、前記受信器18に設けられた低周波
超音波変換部によつて2つの周波数の差の成分の
みが取出されており、この超音波受信波の低周波
成分は増幅器20で増幅され不要な信号成分を除
去するため本実施例においては帯域濾波器22を
介して同期検波器24に入力される。
一方発振器10,12から発振された2個の高
周波は混合器26で混合され、これら2個の周波
数差(f1−f2)が基準信号波として求められてお
り、この基準信号波を参照信号として帯域濾波器
28と移相器30を介して前記同期検波器24に
入力される。該移相器30は同期検波出力が所望
の最大出力となるように参照信号の移相を調整す
ることができ、低周波成分の受信信号波は移相調
整された参照信号によつて同期検波されるので歪
みの少い超音波基本波の差の成分が得られる。
前記同期検波出力は低域濾波器32によつて高
周波成分が除去され、第2図eに示されるような
波形となり、計数器34に供給される。そして該
計数器34にて媒体内に非線形パラメータが演算
され表示器36に表示される。前記制御器16は
前述したように超音波の送信制御を行うと同時に
計数器34、表示器36の制御が行われ、この送
信波を移動させてスキヤン操作制御を行えば広い
領域での媒体内情報を得ることができる。
以上のようにして、媒体内の超音波の非線形パ
ラメータは超音波受信波の2個の基本数の差成分
から求められ、この差の成分の大きさや変動から
媒体内の構造、性質が判別でき、例えば生体内で
あれば腫瘍が存在するとか結石が存在するとかが
判別され、また生体内をスキヤン走査することに
よつてその腫瘍等の形状を知ることができる。
更に、前述した超音波計測装置においては送信
器14と受信器18がほぼ近接状態にあるが、第
3図に示されるように、この送信器14と受信器
18との間に媒体を挾んで対向するように配置す
ることもでき、送信器14と受信器18の位置関
数の修正を加えるだけで第1図に示される構成と
同一構成にて超音波計測を行うことができる。
次に、第4,5図に基づいて本発明の第2実施
例である超音波計測装置を説明する。第1実施例
においては連続波の超音波によつて計測が行われ
たのに対して、第2実施例においてはバースト波
を用いており、このバースト波によつても前述し
た原理が同様に適用できる。このバースト波によ
れば超音波の進行方向の位置標定が可能となり、
媒体内の深さの各位置における非線形パラメータ
の計測ができる。なお、第1実施例の超音波計測
装置と同一部分には同一符号を付して説明を省略
する。
発振器10,12の出力は分周器38に供給さ
れ、該分周器38から発振された2個のわずかに
異なる周波数の高周波バースト波[第5図a,
b]は送信器14にて超音波[第5図c]に変換
され媒体内に送信される。そして媒体内を通過し
た反射バースト波は受信器18にて低周波成分の
みの受信バースト波[第5図d]となつて増幅器
20を介して同期検波器22に入力される。
一方発振器10,12から発振された2個の高
周波は前述した第1実施例と同様にして混合器2
6、帯域濾波器28、移相器30によつて2個の
高周波の周波数差(f1−f2)の基準信号波が得ら
れ、これは参照信号として同期検波器22に入力
される。従つてこの参照信号波によつて前記低周
波成分の受信バースト信号波は同期検波されて歪
みの少ない受信バースト波の2個の基本波の差の
成分が得られ、帯域濾波器40で不要な高調波成
分を除去すれば第5図eに示されるような受信波
形が得られる。
そして、前記帯域濾波器40の出力はサンプル
ホールド器42に供給され、前記分周器38によ
つて得られたサンプリング信号によつてサンプル
ホールドされて計数器34に供給される。
以上のように、前記分周器38から出力される
2個の高周波バースト波は制御器16にて媒体内
に送信され、各深度における超音波の受信信号の
差の成分を取出して計数器34に供給しているの
で媒体内の各深度での情報が得られ、これを表示
器36にて媒体内の断層像として表示することが
できる。
また、このバースト波を用いた超音波計測装置
においても送信器と受信器によつて媒体を挾んだ
状態で送信器からの超音波透過波を受信して媒体
内の非線形パラメータを計測することができる。
なお、本発明は特に生体に限ることなく、超音
波が伝播する物質であれば、いかなるものにも適
用し得る。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、わずか
に周波数の異なる2個の超音波を媒体内に送信し
この2個の基本波成分又は基本波の整数倍成分の
和あるいは差の成分の変動を計測して媒体内の非
線形パラメータを求めているので、1個の周波数
超音波の送受信にて計測する場合の種々の処理を
施す必要がなく媒体内の構造、性質等を正確に知
ることができる。
従つて、音響媒体内の種々の超音波計測に貢献
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る好適な第1実施例を示す
説明図、第2図は第1実施例における2個の超音
波の送信波形の説明図、第3図は送受信器の配置
の一構成例を示す説明図、第4図は本発明に係る
好適な第2実施例を示す説明図、第5図は第2実
施例における2個の超音波の送受信波形の説明図
である。 10……発振器、12……発振器、14……送
信器、18……受信器、20……増幅器、22…
…帯域濾波器、24……周期検波器、28……帯
域濾波器、32……低域濾波器、34……計数
器、36……表示器、38……分周器、40……
帯域濾波器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 超音波ビームを媒体内に送信し透過波又は反
    射波を受信増幅して媒体内の構造、性質等を計測
    する超音波計測装置において、互いに周波数の異
    なる2個の高周波発振器と、高周波を超音波に変
    換して媒体内に送信する送信器と、媒体内からの
    透過波又は反射波を受信増幅する受信器と、前記
    2個の高周波基本波成分又は基本波の整数倍成分
    の和あるいは差に対応する超音波受信波成分を取
    出すフイルタ装置と、前記フイルタ装置の出力と
    所定の基準信号波とを比較する同期検波器とを含
    み、n=0 m=0 Acos2π(nf1−mf2)t ……() (ここでn、m=0、1、2、3……であり、 但しn=m=0の場合は除く、 Aは媒体の非線形効果を表す定数であり、 f1、f2は、前記2個の高調波の周波数であり、
    tは時間である) 上記()式に基づき超音波受信波の2個の基
    本波成分又は基本波の整数倍成分の和あるいは差
    の変動から媒体内の音響的非線形パラメータを計
    測し、あるいは表示することを特徴とする超音波
    計測装置。 2 特許請求の範囲1記載の装置において、超音
    波ビームはバースト波であることを特徴とする超
    音波計測装置。 3 特許請求の範囲1、2記載の装置において、
    前記フイルタ装置は低周波変換器を有する受信器
    のフイルタ作用を利用することを特徴とする超音
    波計測装置。
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