JPH06509579A - 抗寄生虫剤としてのジオキサピロロマイシンの使用およびそれに有用な組成物 - Google Patents

抗寄生虫剤としてのジオキサピロロマイシンの使用およびそれに有用な組成物

Info

Publication number
JPH06509579A
JPH06509579A JP5503705A JP50370593A JPH06509579A JP H06509579 A JPH06509579 A JP H06509579A JP 5503705 A JP5503705 A JP 5503705A JP 50370593 A JP50370593 A JP 50370593A JP H06509579 A JPH06509579 A JP H06509579A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dioxapyrroromycin
dioxapyrrolomycin
use according
parasites
animal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5503705A
Other languages
English (en)
Inventor
コンダー,ジョージ・エイ
クオ,ミン−シャン・ティ
ツィーリンスキー,レイモンド・ジェイ
マーシャル,ビンセント・ピィ
Original Assignee
ジ・アップジョン・カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジ・アップジョン・カンパニー filed Critical ジ・アップジョン・カンパニー
Publication of JPH06509579A publication Critical patent/JPH06509579A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/40Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P17/00Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms
    • C12P17/16Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms containing two or more hetero rings

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 抗寄生虫剤としてのジオキサピロロマイシンの使用およびそれに有用な組成物発 明の概要 本発明は、虫(a!虫)を撲滅ならびに抑制するための新しい方法および動物中 の虫を撲滅および抑制するための新しい組成物に関する。より詳細には、本発明 は、動物中の寄生虫を、ジオキサピロロマイシンで撲滅ならびに抑制するための 新しい方法およびジオキサピロロマイシンからなる新しい抗蛎虫組成物に関する 。
ジオキサピロロマイシンは式Iの一般的構造を有する。
発明の背景 一般的に嬬虫病といわれる群の疾患は、嬬虫として知られる寄生虫の動物への感 染による。嬬虫病および嬬虫症は流行性で、ヒツジ、ブタ、ラン、ヤギ、イヌ、 ネコ、ウマ、家禽およびヒトにおいて重大な経済的およびまたは健康上の問題を 引き起こす。蛎虫のうち、線虫、吸虫および条虫として知られる群の虫は、広く 分布しており、ヒトを含む種々の動物において重大な感染をしばしば引き起こす 。
上記した動物に感染する線虫、吸虫および条虫の最もありふれた属は、ジクチオ カウルス(Dictyocaulus) 、ヘモマウス(llaemonchu s) 、トリクストロンギルス(Trichostrongylus) 、オス テルタギア(Ostertagia) 、ネマトジルス(Nematodiru s) 、コオベリア(Cooperia) 、ブノストムム(Bunostom um) 、オエソファゴストムム(Oesophagostoffiu++)  、カベリタ(Chaberita) 、ストロンギロイデス(Strongyl oides)、トリクリス(Trichuris) 、ファンオラ(Fasci ola)、シクロコエリウム(Dicrocc+elium) 、エンテロビウ ス(Enterobius) 、アスカリス(Ascaris) 、トクサスカ リス(Toxascaris) 、)クツカラ(Toxocara) 、アスカ リノア(^5caridia) 、カピラリア(Capillaria) 、ヘ テラキス(Heterakis)、アンンロストマ(^ncylostoma)  、ウンンナリア(Uncinaria) Nオンコセルカ(Onchocer ea) 、タエニア(Taenia)、モニエンア(llloniezia)  、ジピリジウム(Dipylidiu++) 、メタストロンギルス、(ile tastrongylus) 、ヒオストロンギルス(Flyostrongy lus)およびストロンギルス(Strongylus)である。これらの属の 幾つかは最初に腸管に感染するが、他のものは胃、肺、肝臓および皮下組織に住 み付(。嬬虫病および嬬虫症を引き起こす寄生虫感染は、貧血、栄養不良、衰弱 、体重減少、消化吸収の悪化、胃腸管壁の重大な損失を起こし、そのままにして おけば感染動物は死亡する可能性がある。
ジオキサピロロマイシンの抗嬬虫活性は、以前には報告されていなかった。
情報開示の陳述 7オキサビロロマイノン、ピロロマイノンCおよびピロロマイノンDを含むピロ ロマイシン類は、ストレプトミセス(Streptomyces)属の種の既知 代謝産物である。
ジオキサピロロマイシン(化学名はなく、LL−F42248アルファと命名さ れた)の発見は、レダーレ(Lederle)研究所のシー・ティー・カーター (G、 T。
Carter)らにより最初に報告された。ノー・ティー・カーターら、ジャー ナル・オブ・アンチバイオティクス(J、 Antibio、 ) =第40巻 :233頁(1987年)参照。そのすぐ後に、ジオキサピロロマイシンなる名 前が、インスティチュート・オブ・マイクロバイアル・ケミストリー(Inst itute of Microbial Chemistry)のエイチ・ナカ マラ([1,Nakamara)により用いられた。エイチ・ナカマラら、ジャ ーナル・オブ・アンチバイオティクス(J、 Antibio、 ) 、第40 巻 −899頁(1987年)参照。
ジオキサピロロマイシンは、最初は、いくらかの限定された抗菌活性とともに、 グラム陽性細菌に対する活性があると報告された。そのLD、、はマウスにおい て、経口投与で13mg/kg、腹腔内投与で125〜250mg/kgである と報告された。ジー・ティー・カーター(G、 T、 Carter)ら、ジャ ーナル・オブ・アンチバイオティクス(J、 Antibio、 ) 、第40 巻=233頁(1987年)参照。ジオキサピロロマイシンの殺虫活性も知られ ている。ニーノーニス・ミーティング・アブストラクツ(^C3Meeting  Abstracts) 、97. 98. 99 (1991年春)参照。
ジー・ティー・カーター(G、 T、 Carter)ら、ジャーナル・オブ・ ケミカル・ソサエティ・ケミカル・コミュニケーノヨンズ(J、 Chew、  Soc、 Chew、 Com+*un、 ) 、(1989年)、1271〜 1273頁にはジオキサピロロマイシンの生合成が記載されている。
エヌ・エザキ(N、Ezaki)ら、ジャーナル・オブ・アンチIくイオテイク ス(JAntibio、 ) 、第34巻 1363〜1365頁(1981年 )、エム・カネダ(Il、 Kaneda)ら、ジャーナル・オブ・アンチバイ オティクス(J、 Antibio、 ) 、第34巻 1366−1368頁 (1981年)、およびエム・コヤマ(II、 Koyama)ら、ジャーナル ・オブ・アン%z <イオテイクス(J、 Antibio、 ) 、第34巻 :1569〜1576頁(1981年)にはピロロマイシンAおよびBの構造な らび↓こ合成が開示されている。
エム・イノズカ(If、 l5hizuka) 、ティー・サワ(T、 5av a)およびティー・タケウチ(T、Takeuchi) 、ジャーナル・オブ・ アンチノくイオテイクス(]、^ntibio、) 。
第37巻 1253〜1256頁(1984年)にはピロロマイシンBの免疫相 乗因子活性が開示されている。
ケイ・ウメザワ(K、 U■ezawa)ら、バイオケム・アンド・Iくイオフ イズ・リサーチ6コミコニケー/ヨノズ(Biochem、 And Biop hys、 Re5earch Comwnic、 ) 、第105巻 82〜8 8頁にはピロロマイシンA、B、CおよびDのごときピロロマイノン類による溶 血および細胞のアラキドン酸放出の促進が開示されてL)る。
エヌ・エザキ(N、Ezaki)ら、二/ヤーナル・オブ・アンチノくイオテイ クス(JAntibio、 ) 、第36巻 1263−1267頁(1983 年)にはピロロマイシンC,DおよびEが開示されており、エム・コヤマ(Il 、 Koya+na)ら、ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス(J、 A ntibio、 )−第36巻:1483〜1489頁(1983年)にはそれ らの構造が開示されている。
米国特許第4.495.358号には、ストレプトミセス・スビーノズ(Str eptomyces sp、 )を培!することにより調製された抗菌性のピロ ロマイシンEが間示さねている。ピロロマイシンA、t3. CおよびDも生産 されても)る。
グー−ファント・アブストうウド(Dervent Abstract) 、  アソンエーシタン番号83−755・196には、ストレプトミセス・スビーン ズの種を培養すること1こより調製された抗菌剤ピロロマイシンFが開示さねて いる。
エヌ・エザキ(N、Ezaki)ら、ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス (J、 Antibio、 ) 、第36巻+1431〜1438頁(1983 年)には、発酵物に臭素を添加することにより得られるピロロマイシン代謝産物 であるピロロマイノンF1、Ftl、7bおよびF3が開示されている。
欧州特許出願公開筒0 080 051号には、抗菌および抗微生物活性を有す る1−トリヨードアルキル−アリル−ビロール類およびそれらのアナログが開示 されている。これらは特に抗細菌剤として有用である。これらの化合物は、ピロ ロマイシンAの構造的修飾の結果得られたものである。
発明の詳細な説明 詳細には、本発明は、動物に治療的または予防的な量のジオキづピロロマイノン を投与することからなる、寄生虫の宿主となっている動物あるいは寄生虫に感受 性のある動物における寄生虫の発生を撲滅または抑制するための方法を提供する 。
ジオキサピロロマイシンは、特に以下の寄生虫に対して有効である ジクチオカ ウルス、ヘモツクス、トリクストロンギルス、オステルタギア、ネマトンルス、 コオベリア、ブノストムム、オエソファゴストムム、カベリタ、ストロンギルス デス、トリクリス、ファ/オラ、ジクロコエリウム、エンテロビウス、アスカリ ス、トクサス力リス、トクソカラ、アスカリノア、カビラリア、ヘテラキス、ア ンンロストマ、ウノンナリア、オンコセルカ、タエニア、モミエジア、ジビリジ ウム、メタストロンギルス、ヒオストロンギルスおよびストロンギルス。これら の虫は、ヒツジ、ブタ、ウシ、ヤギ、イヌ、ネコ、ウマ、家禽およびヒトにおい て最もしばしば見られる。
本発明はまた、抗嬬虫に有効な量のジオキサピロロマイノンからなる、動物投与 用抗蛎虫組成物を提供する。
かかる組成物は、ヒツジ、ブタ、ウシ、ヤギ、イヌ、ネコ、ウマ、家禽およびヒ トのごとき動物において有用である。
最後に、本発明は、ストレプトミセス・スビー/ズからのジオキサピロロマイ7 ンの製法において、約IOないし約30mgの澱粉、約10ないし約30gのツ ルリス(Sol、ulys)約2ないし約8gの肉エキスおよび約4ないし約6 gの塩化ナトリウムよりなるストレプトミセス・スピーンズを培養するための培 地を使用することからなる改良法を提供する。
該培地の好ましい成分は以下のごとし、ディフコ(Difco)社製可溶性澱粉 20g/I:ソルリス(Solulys) 20 g :牛肉エキス4g+Na C15g;充分量の水道水(1リツトル):pHをKOHで72に調整。該培地 にXAD−2樹脂を添加することにより、この方法をさらに改良してもよい。
医薬上許容されるとは、薬理学的−毒物学的見地から患者に適用可能であり、組 成物、処方、安定性、を者の許容性ならびに生体利用性に関して物理学的−化学 的見地から製造に携わる薬化学者に受け入れられる性質および/または物質であ ることをいう。
本発明は、ジオキサピロロマイシンの抗嬬虫的使用および抗蛎虫組成物を包含す る。その構造を下記の化学式チャートの式Iに示す。ジオキサピロロマイシンは 既知化合物であり、ジー・ティー・カーター(G、 T、 Carter)ら、 ジャーナル・オブ・アンチバイオティクス(J、 Antibio、 ) 、第 40巻:233頁(1987年)。
エイチ・ナカマラ(I(、Nakamara)ら、ジャーナル・オブ・アンチノ くイオテイクス(J、 Antibio、 ) 、第40巻・899頁(198 7年)記載の方法により調製できる。しかしながら、本発明は、7オキサビロロ マインンの製法の改良法を提供する。
ノー・斗イー・カーター(G、 T、 Carter)ら、ジャーナル・オブ・ アンチノくイオ千イクス(J、 Antibio、 ) 、第40巻 233頁 (1987年)において、タンク培養に用いられた培地は、糖蜜20g/I;デ キストリン10g、ソイペプトン10g;CaCO5Igからなり、pHをKO )(で72に調整したものであった。本発明培地にはCB5−10を用いる。好 ましくは、CB5−10はディフコの可溶性澱粉20g、/l:ソルリス20g 、牛肉エキス4g;NaC] 5g:充分量の水道水(1リツトル)からなり、 pHをKOHで7.2に調整したものである。これらの成分は市販されている。
成分量は大体の値であり、当業者により適当に変更されつる。コーン・ステイー プ・リカーまたはスプレー乾燥したラード水をツルリスの代わりに用いてもよい 。この培地を使用するとジオキサピロロマイノン収量が2倍以上になる。この培 地の使用に加えてXAD−2樹脂(市販されている)を使用すると、該培地のみ の場合と比べて、ジオキサピロロマイ7ンン収量が2倍になるのみならず、2倍 純粋な化合物が得られる。他のかかる中性樹脂を用いてもよいが、XAD−2が 好ましい。
よって、本発明のジオキサピロロマイシンの生産においては、力価増強剤として 中性樹脂(XAD−2)を使用するのがよい。タンク培養において50g/lの XAD−2を添加すると、文献記載の方法のみを用いた場合に比べて、2倍以上 の量の抽出可能な粗発酵生産物が得られることがわかった。このように生産物の 収量が増加することにより、たとえ他の発酵産物に対するジオキサピロロマイノ ンの生産量が増加しないとしても、回収可能なジオキサピロロマイシン量が増加 する。
本発明化合物を試験するために用いる生物学的試験は、自由生活性の線虫(カエ ノルハブジティス・エレガンス(Caenorhabditis elegan s) )に対するインビトロでの影響、実験的に感染させたジャード(Jird s)の標的線虫(ヘモツクス・コントルトラス(Hae+*onchus co ntortus)およびトリクストロンギルス コルプリフォルミス(Tric hostrongylus colubriformis) )を駆除する能力 、および子ヒツジに単一種として感染させたヘモツクス・コントルトラスの駆除 を包含する。
ジオキサピロロマイシンは、シー・エレガンス(C,elegans)のインビ トロ試験において、0.825ppmで活性を示す。表1に、エイチ・コントル トラス(H,contortus)およびジャードのモデルにおける2番目の標 的寄生虫であるティー・コルブリフォルミス(T、 colubriformi s)に対するジオキサピロロマイシンの活性を示す。ジオキサピロロマイシンは この寄生虫に対して強力な活性を示した(0.33mg/ジャード=8.25m g/kgで≧90.9%駆除;0.037mg/ジャード=0.925mg/k gで964%駆除)。ジオキサピロロマイノンは、ティー・コルプルフォルミス に対しては強力な活性を示さないが、この寄生虫に対して少しの活性(0,33 mg/ンヤード=8.25mg/kgで415%駆除)を示すことは注目すべき ことである。
表IIに、ヒツジにおけるエイチ・コントルトラスに対するジオキサピロロマイ シンの活性を示す。ジオキサピロロマイシンは強力な活性(該寄生虫に対し1. 56mg/kgで922%駆除)を示した。
ジオキサピロロマイシンがヒツジにおいてエイチ・コントルトラスに対して強力 な活性を示したので、エイチ・コントルトラスの耐性株で感染させたジャードを 用いて、3つの主なりラスの広いスペクトルを有する抗嬬虫剤(イベルメクチン 、レバミゾールおよびベンツイミダゾール類)に対するジオキサピロロマイシン の交差耐性を試験した。表IIIに示すデータは、ジオキサピロロマイシンは、 試験した耐性および非耐性株に対して同等に有効であり、それゆえ主な広スペク トル抗嬬虫剤に対しては交差耐性を示さないことを示す。しかしながら、ジオキ サピロロマイシンは、エイチ・コントルトラスの駆除に用いられる狭スペクトル 抗嬬虫剤であるクロサンチルに対して交差耐性を示す。インビトロにおいて、エ イチ・コントルトラスのクロサンチル耐性株に影響するのに必要なジオキサピロ ロマイノン投薬量は、感受性株に要する量の約17倍である。
要約すると、ジオキサピロロマイシンは、反部動物の寄生虫エイチ・コントルト ラスに対し非常に有効な活性を有している。ジオキサピロロマイシンは、非常に 弱いながらも、反鍔動物における2番目の標的寄生虫ティー・コルプルフォルミ スに対して何等かの活性を有しているようである。ジオキサピロロマイシンは、 3種の主なりラスの広スペクトル抗嬬虫剤に関しては交差耐性を示さないが、狭 スペクトル薬剤であるクロサンチルについては交差耐性を示すことが示された。
それゆえ、ジオキサピロロマイシンは、虫、詳細には温血動物の寄生虫、そして さらに詳細にはヒツジ(めん羊)およびラン(畜生)の寄生嬬虫に対し有効であ る。
式Iのジオキサピロロマイシンを、純粋な化合物または純粋な化合物の混合物と して用いることができるが、実用的な理由から、好ましくは、該化合物を抗嬬虫 組成物として処方し、単独または他の抗嬬虫剤(例えば、アベルメクチン類、ベ ンツイミダゾール類、レバミゾール、ブラジクアンテル等)と組み合わせて、1 回または複数回の服用物として処方する。例えば、水性または油状懸濁液を経口 的に投与することもでき、あるいは該化合物を、エサ用に固体担体とともに処方 することもできる。さらに、油状懸濁液を、水と混合することにより水性エマル ジョンに変えることもでき、該エマルジョンを筋肉内、皮下または腹腔内注射す ることができる。さらに、ジオキサピロロマイシン(以降「活性化合物」と称す )を、慣用的なプアーオン(pour−on)処方にして動物に局所的に投与す ることもできる。
純粋な活性化合物、該活性化合物の混合物、またはそれらと固体担体との混合物 を、動物のエサに入れて投与することができ、あるいは錠剤、ピル、丸塊、ウェ ハース、ペーストおよび他の慣用的単位投薬形態のみならず、該活性化合物を数 日間、数週間または数カ月の長期にわたり供給する徐放性投薬形態にして投与す ることができる。本発明活性化合物のこれらの種々の形態すべてを、生理学的に 許容される担体および処方ならびに製造についての既知方法を用いて調製するこ とができる。
慣用的に用いられ、生理学的に許容される単位投薬処方物に適する代表的な固体 担体は、コーンスターチ、粉末ラクトース、粉末シュクロース、タルク、ステア リン酸、ステアリン酸マグネシウム、細分化ベントナイト等を包含する。該活性 化合物を、種々の割合、例えば、動物のエサ中約1001重量%から、ピルもし くはカプセル巾約90または95%あるいはそれ以上の割合で担体と混合するこ とができる。後者の形態においては、該活性化合物粒子を結合させるに十分なだ けの担体を用いてもよい。
一般的に、該活性化合物を、1回分または1日に十分なエサの一定量と混合する ための安定な粉末または顆粒にして処方することができ、よって、面倒なことな く、治療上の有効性を得ることができる。調製され貯蔵されたエサまたは調合済 みのエサは管理を要する。推薦される実用形態は、顆粒状処方物をコーティング して該活性化合物を保護および保存するものである。約0.02%の該活性化合 物を含有する調製されたブタ用エサであれば、100ポンドの体重のブタ1匹に 対する1日のエサには、約10mg/体重kgの投薬量を与えるであろう。
固体希釈担体は全体的な均一性を必要としないが、異なる希釈担体の混合物は、 少ない比率の水のごときアジュバント、アルコール、スキムミルクのごとき蛋白 溶液および懸濁液、食用油、ンロップのごとき溶液、ならびにプロピレングリコ ール、ソルビトール、グリセロール、炭酸ジエチル等の有機アジュバントを含ん でいてもよい。
慣用的には、該活性化合物の固体担体処方物を単位投薬形態に調製する。したが って、体重900ボンドのウマに、10mg/体重kgの割合で投薬するには、 約4.1gの活性化合物に相当する数個の丸塊(1個約2g)が必要となる。同 様に、60ポンドの子ヒツジに、10mg/体重kgの割合で投薬するには、0 3gの該活性化合物を含有するピル、カプセルまたは丸塊が必要となる。他方、 約20ボンドの体重の小型犬に、10mg/体重kgの割合で投薬するには、約 90mgの総投薬量が必要となる。慣用的には、種々の大きさおよび該活性化合 物濃度に固体の単位投薬形態を調製して虫に寄生された種々の大きさの動物の治 療の便宜を図ることができる。
液体処方物も用いることができる。代表的な液体処方物は、水性懸濁液(等張セ イラインを含む)、油性溶液および懸濁液、および水中油エマルジョンを包含す る。活性化合物を水(好ましくは、カチオン性、アニオン性のごとき適当な界面 活性分散剤または非イオン性界面活性剤を含有する)に分散させることにより水 性呼濁液を調製する。代表的な適当な界面活性剤は、脂肪酸アルコールおよびソ ルビタンエステルのポリオキシアルキレン誘導体、脂肪酸のグリセロールおよび ソルビタンエステルである。種々の分散または懸濁剤が包含され、代表的なもの は、合成および天然ゴム、トラガカント、アラビアゴム、アルギン酸、デキスト ラン、ゼラチン、カルボキンメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、 ポリビニルピロリドンナトリウム等である。水性懸濁液中の活性化合物の割合を 、約1%から約20%またはそれ以上まで変化させることができる。
活性化合物および油(例えば、綿実油、ビーナツツ油、ヤノ油、加工大豆油およ びゴマ油のごとき食用油)を混合することにより、油性溶液を調製する。通常、 油への溶解度は限られたものであり、さらに細かく分散させた該活性物質を油中 で混合することにより油性懸濁液を調製する。
活性化合物の油性溶液または懸濁液を水中で、好ましくは、上記界面活性剤およ び分散または懸濁剤の助けを借りて、混合および分散させることにより、水中油 エマルジョンを調製する。
一般的には、本発明処方物を動物に投与して、活性化合物の治療的または予防的 レベルを達成するようにする。現在のところ、ヒツジにおけるジオキサピロロマ イシン1.56ないし12.5mg/体重kgの投薬量は、エイチ・コントルト ラスを有効に駆除するであろう。有効な治療的および予防的投薬量を、約2ない し約20mg/体重kgの範囲で考慮する。
他の動物および他の種類の寄生虫において、一定の投薬量が提案されている。
約1mgないし約20mg/体重kgの割合で投薬量を考慮する。好ましい考慮 された投薬の割合は、約5mgから約10mg/体重kgの範囲である。このこ とについては、投与用に選択される処方物中の活性化合物の濃度は、多くの場合 があり、−概には言えない。濃度の低い処方物を大量に投与すると、濃縮した処 方物を少量投与するのと同じ治療的または予防的投薬量となる。少量の投薬を頻 繁に行うと、1回の多量の投薬と同様の結果となる。除数系(遅延送達処方物) を投与して、治療的および/または予防的投薬量を長期間にわたり提供すること もできる。本発明の単位投薬形態は、いかなる場合も、単位当たり活性化合物1 mg未満ないし50gを含有しうる。
ヒツジ、ラン、ウマ、イヌ、ブタ、ヤギ、および家禽のごとき家畜の寄生嬬虫の 治療および/または予防においてジオキサピロロマイシンの主な用法が見い出さ れるであろうが、ヒトを含む他の温血動物の寄生嬬虫の治療においてもジオキサ ピロロマイシンは有効である。勿論、最良の結果を得るための最適用量は、治療 すべき動物の種、治療法および蛎虫感染の重篤性に依存する。一般的に、ジオキ サピロロマイシン約1ないし10mg/動物体重kgを経口または非経口投与( かかる全用量を1度に、長期にわたり、あるいは1〜4日のごとくき短期間にわ たり何回にも分けて投与)することにより、良好な結果が得られる。これらの物 質を動物に投与する手法は獣医学および医学分野の当業者に知られている。
ジオキサピロロマイシンを、経口的および/または非経口的投与により1〜20 mg/体重kgの投薬量で、ヒトの種々の嬬虫疾患(アスカリス、エンテロビウ ス、アンシロストマ、トリクリス、ストロンギロイデス、ファシオラ、り工ニア 、および/またはオンコセルヵまたは他のフィラリア線虫により引き起こされる )の治療に用いることができることが考慮されるべきである。
以下の詳細な実施例/方法は、ジオキサピロロマイシンの生物学的試験および製 造を記載するものであり、単に例示的なものであり、上記開示を何等限定するの もではない。当業者は、記載された方法から容易に適当な変法を思い付くであろ う。
好ましい具体例の記載 実施例1 カエノルハブジティス・エレガンス(Caenorhabditis  elegans)試験インビトロ試験における自由生活性の線虫であるシー・ エレガンスは、広く文献に記載されている。例えば、ケイ・ジー・ノンブキン( K、 G、 Simpkin)およびジー・ジー・コールズ(G、 C,Co1 es) 、ジャーナル・オブ・ケミカル・テクノロジー・アンド・バイオテクノ ロジー(J、 Chet Tech、Biotechnol、 ) 、第31巻 二66〜69頁(1981年)参照。
ジオキサピロロマイシンは、ジー・エレガンス試験において、0.825ppm で活性を示す。
実施例2 ヘモツクス・コントルトラスQlae■onchus contor tus) / トリクストロンギルス・フルプリフォルミス(Trichost rongylus colubrifor+*is) /ジャードでの試験・ このインビトロ試験は、反部動物の2種の重要な標的寄生虫であるエイチ・コン トルトラスおよびティー・コルブリフォルミス(抗嬬虫剤感受性または耐性の虫 を用いることができる)に感染させたジャードを用いる。まず、ジー・エイ・コ ンジー(G、^Conder)ら、ジャーナル・オブ・バラシトロジー(J、  Parasitol、 ) 。
第76巻・168〜170頁(1990年)記載のごとく、エイチ・コントルト ラスのみに対して活性を測定する。一方、ジー・エイ・コンジー(G、 A、  Conder)ら。
ジャーナル・オブ・パラントロジー(J、 Parasitol、 ) 、第7 6巻:168〜170頁(1990年)に概略が示された手法を用いて、引き続 いて実験を行うことにより、両種に対する活性を試験する。
表夏に、ジャードのモデルにおいて、ジオキサピロロマイシンに関して得られた 結果を示す。
実施例3 ヘモツクス・コントルトラス/ヒツジでの試験・試験用に飼育された 、蛎虫のいない子ヒツジを得る。到着後、子ヒツジをイベルメクチン(0,2m g/kg、皮下注射)で処理し、ただれた口に対してワクチン接種し、1匹毎に 共同おりに入れる。3週間後、それぞれの子ヒツジをレバミゾール塩酸塩(8, 0mg/k g、経口投与)で処理する。レバミゾール処理2週間後、すべての 子ヒツジに〜7500匹のエイチ・コントルトラスの幼虫を感染させる。感染1 ないし3日前に、それぞれの子ヒツジの直腸からフン試料を取り、2度遠心の手 法を後いて、感染前には動物にトリクストロンギルスがいないことを証明する。
接種後32〜34日目に、口重ぞれの子ヒツジからの直腸フン試料を、マクマス ター(McMaster)計数チャンバーの手法を用いて再度試験して感染を確 認する。過当な感染を示さない動物を試験対象から外す。感染35日目に、残り の子ヒツジを経口的に処理する。4〜5匹の動物には担体のみを与える。投与前 に、試験すべき物質に適した方法で試験材料を調製する。すべての子ヒツジにつ いて、治療による毒性の兆候をモニターする。治療後7日目(感染後42日目) に子ヒツジを殺し、倒胃を結さくし、それぞれの動物から除去する。
それぞれの倒胃をたてに開き、内容物を80メソシユのふるいに濯ぎ込む。ふる いの中のものを個々のコンテナーに集め、ホルモ−ルーアルコールで固定する。
後に、それぞれの試料を10100Oの目盛り付きシリンダーに移し、水道水で 400〜10100Oにする。10%の部分標品中の虫の総数を測定する。10 %の部分標品中に虫が見られない場合には、試料全部を試験する。個々の治療に ついて、子ヒツジ当たりの虫の総数および駆除された%数を算出する。駆除%を 以下の式に従い決定する: 駆除%=[(担体を投与した対照の子ヒツジから回収された虫の平均数−治療さ れた子ヒツジから回収された虫の数)/担体を投与した対照の子ヒツジから回収 された虫の平均数コ×100 駆除が290%であれば、その物質を高活性と見なし、駆除が270%であるが 〈90%であれば、中程度の活性と見なす。
表TIに、ヒツジにおいて、エイチ・コントルトラス(単一種を実験的に感染さ せた)に対するジオキサピロロマイシンの結果を示す。
実施例4 ジオキサピロロマイシンの生産および単離細菌の培養 ストレプトミセス・スピーシズ90413 (アップジョン・カルチャー・コレ ク’iHン(UpJohn Cu1ture Co11ection)番号90 413.UC″’11065. ミノガンう力ラマズーのアップジョン・カンパ ニー)は、ミンガン州の土壌から単離され、栄養増殖物の寒天培養凍結物として 液体窒素の蒸気中に保存されている。
ノー・ティー・カーター(G、 T、 Carter)ら、ジャーナル・オブ・ アンチバイオティクス(J、 Antibio、 ) 、第40巻・233ペー ジ(1987年)およびエイチ・ナカマラ([1,Nakamara)ら、ジャ ーナル・オブ・アンチバイオティクス(J、^t+ttbio、 )。
第40巻 899ページ(1987年)で同定された他のジオキサピロロマイシ ン生産ストレプトミセス・スビーンズは、本発明実施例の方法の上記種の代用種 に適当であろう。
発酵条件 CB510培地での1次発酵を、振とうフラスコ中、体積100m1として行う 。振とうフラスコ発酵を、500m1広ロフラスコ中、体積100m1として、 28℃で72時間行う(振幅15インチ、25Orpm)。振とうフラスコ種培 養物100m1 (GS−7培地ニゲルコ一ス25g/]、 ファーマメディア (Pharmamedia) 25 g/ l 、 NH4OHでpH=7.2 に調製)から、振とうフラスコ培地(2および3リツトル)に5%(V/V)の 割合で接種する。
中性樹脂を用いた発酵生産 微生物をG5−7培地に接種する。接種した100m1容のG5−7を、上記の ごとく72時間発酵させる。成熟した種培養を、発酵培地(XAD−2含有CB 5l0)の接種源(種培養の割合は5%)として用いる。CB5−10は、ディ フコの可溶性澱粉20g、ツルリス20g、牛肉エキス4g、NaC] 5g1 および十分量の水(1リツトル)を含む。オートクレーブ前に、中性樹脂(XA D−2) をcBs−1014mt6 (N濃Wt60g/I)、9マク発酵ニ おいては、滅菌したXAD−2を、接種後2〜3時間してから添加する(終濃度 50g/])。発酵培地のpHを、オートクレーブ(30分/フラスコ、90分 /タンク)府にKOHで72に調整する。上記のG5−7に関する方法で、用意 したフラスコ培養(4日培養)を接種する。接種したIOLのタンク(ラブラフ アーム(Labraferm) )中の発酵物を、250rpm、空気流速6〜 7リツトル/minで、28℃で4〜5日撹拌する。
試料調製、分析および収穫 振とうフラスコからの分析試料(1,5m1)を遠心分離し、透明な上清を12 mlのマイクロチューブに移す。上記実施例記載のごとく、試料の活性を測定す る。
抽出方法 収穫時のpHで培養物全体を濾過する(必要ならば濾過助剤セラトンFW−40 を用いてもよい)。透明な濾液は捨ててもよい。以下のごと(菌体ケークを処理 する。XAD−2樹脂は濾過中に菌体ケーク中に残り、ケークの一部として処理 する。
アセトンでの菌体ケークの分散 1、毎回、もとの培養物の1/6の体積のアセトンとともに菌体ケークを3回撹 拌する(アセトン−1,−2,−3)。1.2および3の抽出物を合一し、下記 のごとく処理する。
アセトン抽出物の抽出 1、アセトン抽出物の1/2の体積の塩化メチレンを抽出物に添加する。アセト ン層(上層)と有機層(下層)を分離させる。水層は捨ててもよい。塩化メチレ ン/アセトン有機層をNa25O,で乾燥し、減圧濃縮して油状物質(標品A) を得る。ついで、標品Aを下記のごと(シリカゲルカラムクロマトグラフィーで 分画する。
シリカゲルカラムクロマトグラフィ− 1、解放型シリカゲルカラム(70〜230メツシユ、粗標品A Igにつきシ リカゲル25g)に、ベッド体積の2倍のn−ヘキサンを注ぎ、平衡化する。
上記標品Aを、その2倍重量のシリカゲルに吸着させ、カラム上部にのせる。
2、ついで、シリカゲルカラムを以下の方法で溶出する:始め:ベッド体積の2 倍のn−ヘキサンベッド体積の4倍のヘキサン85:EtOAc15終わり二ベ ッド体積の2倍のEtOAc(注意 85ヘキサン:15EtOAcの溶媒をカ ラムに導入する際、カラム中に熱が発生する) 3 以下のごとく溶出液をベッド体積ごとに集めるブールA:ベッド体積1およ び2(捨てる)ブールB:ベラド体積3 ブールC:ベッド体積4 ブールD ベッド体積5 プールE ベッド体積6 ブールF、ベッド体積7および8 4、ついで、上記シリカゲルカラムからのプールB−Fを、減圧乾固する。ブー ルDに大部分のジオキサピロロマイシンが含まれており、標品Bとする。ブール CおよびEには少量のジオキサピロロマイシンが含まれている。シリカゲルから のプールの組成を、以下に記載の分析HPLCにより確認する。
標品Bの分析HPLC 1試料の分析およびピークの同定のための分析HPLCを、ダイオード・アレイ 検出器(DAD)およびヒユーレット・パラカード(HP)PCワークシステム を装備したヒユーレット・パラカード1090Aにて行った。HP 2.lmm X200mm ODS (ハイパーノル(+1ypersil) RP (5μ m)カラム(HP ODSガードカラムを前に付ける)で分離を行った。ACN 65%:NH40Ac40%(pH=4.0)で5.0分間イソクラティック溶 出を行い、ついで、100%ACNまでのグラジェント溶出を20分間行った。
カラム温度を65℃に維持し、カラムからの溶出物をUV検出器(240nm) でモニターする。移動相の流速を分離の間ずっと0.5ml/minに維持した 。試料注入(1,0〜25.0μm)を、HP1090A HPLCにより自動 的に行った。
これらの分析HPLCのパラメーターでのジオキサピロロマイシンの相対保持時 間は1.4分であり、DADにより記録される特徴的なジオキサピロロマイシン のUVスペクトルによりピークの同定を行った。分析HPLCにより標品Bの組 成を確認した後、以下のごとく調製HPLCにより、標品Bから純粋なジオキサ ピロロマイシン最終標品を回収した。
調製HPLCによる標品Bからのジオキサピロロマイシンの精製調製用HPLC による標品Bからのジオキサピロロマイシンの精製を、波長可変型UV/VIS 検出器およびウォーターズ(faters) ・745 B積分装置を装備した ウォーターズ・ブレプLC3000により行った。3本直列のウォーターズ・ラ ジアルパックC−18カラム(25X100mm)(ウォーターズ 25X10 mm ラジアルパックC−18ガードカラムを連結しである)にて分離を行った 。ACN60%:NH40Ac40%(pH=4.0)で25分間イソクラティ ック溶出を行った。カラムを室温に維持し、カラム溶出物をUV検出器(254 nm)でモニターした。分離の間ずっと移動相の流速を34.2ml/minに 維持した。カラム上部への試料注入(最大注入体積50.0m1)を、ポンプで 直接行った。
これらの調製HPLCのパラメーターでのジオキサピロロマイシンの保持時間は 900ないし12.00分の間で、試料負荷量に依存した。これらのパランメー ターにてジオキサピロロマイシンのベースライン分析は可能であるが、フラクシ ョンを集める前に、調製HPLCからのフラクションの純度を分析HPLCによ りチェックすべきである。ジオキサピロロマイシンをHP−20樹脂に吸着させ 、該樹脂を水で洗浄することにより、調製HPLCからの過剰のNH,OAc緩 衝液を試料から除去した。ついで、ジオキサピロロマイシンを該樹脂からMeO Hで抽出することにより回収した。ジオキサピロロマイシン結晶(標品C)が、 この最終精製段階の産物である。
ついで、以下のごとくスペクトル分析および他の分析により標品Cの構造の確認 を行った。
ジオキサピロロマイシンの同定 標品C(1)を細かい黄色針状物として得た。1のUVスペクトル分析は、1が 構造的にピロロマイシン類と関連していることを示唆した。1のIRスペクトル をスペクトルライブラリーに対してコンピューター検索し、ジオキサピロロマイ シンである可能性が最も高いことが分かった。これらのスペクトルを、文献のジ オキサピロロマイシンのUVおよびIRスペクトルと比較すると、それらは重な り合うことが分かった。
1の元素分析結果(C37,4%、Hl、5%、H7,0%、C136,5%) は、ジオキサピロロマイシンの分子式(C,H,N20.C1,、計算値C37 ,5%。
81.6%、H7,35%、C137,0%)と矛盾しなかった。
1のFAB−MSスペクトルは、弱いイオンクイラスター(m/e=382゜3 84.386)を示し、ジオキサピロロマイシンの(M十H)”を予期させた。
306.308および310における最も強力なピークは、分子イオンからの1 個のニトロ基および1個のホルムアルデヒドの損失(M NO2CHzO)を示 す。
1のHMRスペクトル(CDCl2中で得た)は、9.14ppmに唯一の交換 可能なプロトンを示した。ピロロマイシンCの同様の位置のプロトンと比較する と、この高磁場側のプロトンは、隣接するカルボニル基の不存在によるものと考 えられる。合計5個の交換できないプロトンが、5ないしsppmの間の領域に 検出された。A84重線(5,58,5,371)pm、J=6.2Hz)は、 メチレンノオキシ基の存在と矛盾しない。鋭い1重線(6,85p pm)は、 2個の芳香族系に挟まれたカルビノールのプロトンの存在と矛盾しない。7.3 1および6.88ppmにおける2個の広い範囲でカップリングしたプロトン( J=2.1H2)は、1. 2. 3. 5−4置換フエニル基の存在と矛盾し ない。さらに、ピロロマイシンCと比較すると、これら2個のプロトンの相対的 脱遮蔽は、カルボニル基のメチレンオキシ官能基への還元によるものと考えられ る。
1のCMRシグナル(75MHz、重水素化MeOH中)は以下の通り:614 6.2 (s)、131.5 (s)、130.5 (d)、130.4 (s )。
127.3 (s)、126.1 (d)、125.5 (s)、124.0  (s)。
117.5 (s)、106.0 (s)、92.3 (t)および70.4( d)。上記すべてのシグナル(化学シフトおよび多重度)は、ジオキサピロロマ イシンの構造と一致するが、これらの値と報告されている値(8)(CDCIs 中で得られた)との間に、溶媒効果の結果としての小さな相違が見られた。
ジオキサピロロマイシンの構造中に光学中心が含まれているので、1の0RD( c=2.23.MeOH)を得て1のキラリティーを決定した。結果(−77° )は、ジオキサピロロマイシンについて報告されている値(−88°)とかなり 一致しており、それゆえ、1はジオキサピロロマイシンと同じ絶対配置を有する ことが示された。
各寄生虫(ヘモツクス・コントルトラス(Haemomonchus cont ortus)およびトリコストロンギルス・コルブリ7tルミス(Tricho strongylus colubriforiis))の莢から出た感染性の 幼虫(〜1000匹)を経口的に感染させたジャードに、感染10日後にジオキ サピロロマイシンを経口的に与えて治療し、感染13日後に剖検した場合の駆除 %。
表II 寄生虫(ヘモツクス・コントルトラス(Baemomonchus conto rtus) )の莢から出た感染性の幼虫(単一種のみ、〜7500匹)を経口 的に感染させた子ヒツジに、感染35日後にジオキサピロロマイシンを経口的に 与えて治療し、感染42日後に剖検した場合の駆除%。
表III 寄生虫(感受性、ラバミソール/ベンツイミダゾール耐性、またはイベルメクチ ン耐性のへモツクス・コントルトラス(Haemoionchus conto rtus) )の莢から出た感染性の幼虫(〜1000匹)をジャードに経口的 に感染させ、感染10日後にジオキサピロロマイノン、レバミゾール塩酸塩、ア ルベンダゾール、またはX残りの大部分はピロロマイノンCである。
N、 D、 =試験せず。
式チャート MmeDり寵r円^NK 1.、、l□−PCT/115 9210629ON@PCTAI592106 290 フロントページの続き (81)指定国 EP(AT、BE、CH,DE。
DK、ES、FR,GB、GR,IE、IT、LU、MC,NL、SE)、0A (BF、BJ、CF、CG、CI、 CM、 GA、 GN、 ML、 MR, SN、 TD、 TG)、 AU、 BB、 BG、 BR,CA、 C3,F I、 HU。
JP、 KP、 KR,LK、 MG、 MN、 MW、 No、 PL、RO ,RU、SD、US (72)発明者 ツィーリンスキー、レイモンド・ジエイアメリカ合衆国ミシガ ン州49080、プレインウェル、ノース・トウエルフス・ストリート1061 4番 (72)発明者 マーシャル、ビンセント・ビイアメリカ合衆国ミシガン州49 008、カラマズー、ペイズリ−・コート203番

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.寄生虫の宿主となっているかまたは寄生虫に感受性のある動物中に存在する 寄生虫を撲滅あるいは抑制する医薬品を製造するためのジオキサピロロマイシン の使用。
  2. 2.ジオキサピロロマイシンが式Iで表される請求項1記載の使用。 ▲数式、化学式、表等があります▼I
  3. 3.寄生虫がジクチオカウルス(Dictyocaulus)、ヘモンクス(H aemonchus)、トリコストロンギルス(Trichostrongyl us)、オステルタギア(Ostertagia)、ネマトジルス(Nemat odirus)、コオベリア(Cooperia)、ブノストムム(Bunos tomum)、オエソファゴストムム(Oesophagostomum)、カ ベリタ(Chaberita)、ストロンギロイデス(Strongyloid es)、トリクリス(Trichuris)、ファシオラ(Fasciola) 、ジクロコエリウム(Dicrocoelium)、エンテロビウス(Ente robius)、アスカリス(Ascaris)、トクサスカリス(Toxas caris)、トクソカラ(Toxocara)、アスカリジア(Ascari dia)、カピラリア(Capillaria)、へテラキス(Heterak is)、アンシロストマ(Ancylostoma)、ウンシナリア(Unci naria)、オンコセルカ(Onchocerca)、タエニア(Taeni a)、モニエジア(Moniezia)、ジピリジウム(Dipylidium )、メタストロンギルス(Metastrongylus)、ヒオストロンギル ス(Hyostrongylus)およびストロンギルス(Strongylu s)である請求項2記載の使用。
  4. 4.動物がヒツジ、ブタ、ウシ、ヤギ、イヌ、ネコ、ウマ、家禽およびヒトであ る請求項3記載の使用。
  5. 5.医薬品が約2ないし約20mg/kgの治療的薬用量のジオキサピロロマイ シンを含有する請求項4記載の使用。
  6. 6.医薬品が約2ないし約20mg/kgの予防的薬用量のジオキサピロロマイ シンを含有する請求項4記載の使用。
  7. 7.抗蠕虫に有効な量のジオキサピロロマイシンからなる動物投与用抗蠕虫組成 物。
  8. 8.ジオキサピロロマイシンが式Iで表される請求項7記載の組成物。 ▲数式、化学式、表等があります▼I
  9. 9.抗蠕虫に有効な量のジオキサピロロマイシンが2〜20mg/kgである請 求項8記載の組成物
  10. 10.動物がヒツジ、ブタ、ウシ、ヤギ、イヌ、ネコ、ウマ、家禽およびヒトで ある請求項9記載の組成物。
  11. 11.ストレプトミセス・スピーシズ(streptomyces sp.)か らのジオキサピロロマイシンの製造法における、 澱粉約10ないし約30mg、ソルリス(Solulys)約10ないし約30 g、肉エキス約2ないし約8gおよび塩化ナトリウム約4ないし約6gよりなる 培地を用いてストレプトミセス・スピーシズを培養することからなる改良法。
  12. 12.培地がディフコ(Difco)の可溶性澱粉約20g/l、ソルリス約2 0g、牛肉エキス約4g、塩化ナトリウム約5gおよび水を含有する請求項11 記載の改良法。
  13. 13.さらに培地がXAD−2樹脂からなる請求項11記載の改良法。
JP5503705A 1991-08-01 1992-08-03 抗寄生虫剤としてのジオキサピロロマイシンの使用およびそれに有用な組成物 Pending JPH06509579A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US73976591A 1991-08-01 1991-08-01
US739,765 1991-08-01
PCT/US1992/006290 WO1993002676A1 (en) 1991-08-01 1992-08-03 The use of dioxapyrrolomycin as an antiparasitic agent and compositions useful therefor

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06509579A true JPH06509579A (ja) 1994-10-27

Family

ID=24973695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5503705A Pending JPH06509579A (ja) 1991-08-01 1992-08-03 抗寄生虫剤としてのジオキサピロロマイシンの使用およびそれに有用な組成物

Country Status (12)

Country Link
EP (1) EP0597004B1 (ja)
JP (1) JPH06509579A (ja)
AT (1) ATE148342T1 (ja)
AU (1) AU657357B2 (ja)
CA (1) CA2112704A1 (ja)
DE (1) DE69217227T2 (ja)
DK (1) DK0597004T3 (ja)
ES (1) ES2097921T3 (ja)
GR (1) GR3022727T3 (ja)
NZ (1) NZ243766A (ja)
WO (1) WO1993002676A1 (ja)
ZA (1) ZA925696B (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58111689A (ja) * 1981-12-23 1983-07-02 Meiji Seika Kaisha Ltd 新抗生物質ピロロマイシンeおよびその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
AU2425392A (en) 1993-03-02
ZA925696B (en) 1994-01-31
DE69217227T2 (de) 1997-06-05
WO1993002676A1 (en) 1993-02-18
NZ243766A (en) 1995-04-27
AU657357B2 (en) 1995-03-09
GR3022727T3 (en) 1997-06-30
EP0597004A1 (en) 1994-05-18
ATE148342T1 (de) 1997-02-15
DK0597004T3 (da) 1997-08-11
DE69217227D1 (de) 1997-03-13
ES2097921T3 (es) 1997-04-16
CA2112704A1 (en) 1993-02-18
EP0597004B1 (en) 1997-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2524688B2 (ja) 新規化合物、その製造方法およびその用途
JPH0217555B2 (ja)
NO325162B1 (no) Nodulisporsyrederivater, farmasoytiske preparater som omfatter forbindelsene, samt anvendelse av forbindelsene til fremstilling av preparatene
JPS5920285A (ja) ミルベマイシンdの5−二塩基酸エステル誘導体及びその塩
JPS5852300A (ja) C−076化合物群の新規誘導体類
JPH06509579A (ja) 抗寄生虫剤としてのジオキサピロロマイシンの使用およびそれに有用な組成物
JPH06107677A (ja) アベルメクチン化合物のグリコシル化方法
JPH01193269A (ja) 発酵培地中より単離された駆虫剤として活性のあるパラハークアミド誘導体
US5643940A (en) Dioxapyrrolomycin as an antiparasitic agent and compositions useful therefor
JPS61257989A (ja) 微生物の新規な駆虫性発酵生産物
JPH021147B2 (ja)
JPH0735382B2 (ja) 28−ヒドロキシイベルメクチンアグリコン
JPS6229589A (ja) 微生物から得られる新規な駆虫性醗酵生成物
JPS63264586A (ja) Ll−f28249化合物の23−デオキシ−27−ハロ(クロロ又はブロモ)誘導体
JPH0649090A (ja) アベルメクチン化合物を14a−位置でグリコシル化する方法
JPS63107985A (ja) Δ↑2↑3−ll−f28249化合物
AU660429B2 (en) Method for treatment or prophylaxis of endo- and ectoparasitic infestations in dogs
JPH01272587A (ja) マクロライド抗生物質mi198物質及びその製造法、並びに線形動物又は節足動物の殺滅剤
JPH032870B2 (ja)
JPH0613520B2 (ja) 抗生物質LL―D42067αおよびLL―D42067β
JPS62155281A (ja) 抗生物質ミルベマイシン化合物
JPS6219839B2 (ja)
JPH04304895A (ja) 新規なイベルメクチン化合物の製造方法
JPH0665279A (ja) 5β−及び13−βイベルメクチンモノグルコピラノシド
JPH0684378B2 (ja) アベルメクチン化合物の14a−ヒドロキシル化方法