JPH06107677A - アベルメクチン化合物のグリコシル化方法 - Google Patents

アベルメクチン化合物のグリコシル化方法

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JPH06107677A JP4164415A JP16441592A JPH06107677A JP H06107677 A JPH06107677 A JP H06107677A JP 4164415 A JP4164415 A JP 4164415A JP 16441592 A JP16441592 A JP 16441592A JP H06107677 A JPH06107677 A JP H06107677A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明はアベルメクチン化合物をサッカロポ
リスポラエリスレアMA1625、ATCC11635
の培地中で発酵させることによって調製される天然アベ
ルメクチンモノサッカライドの13−(α−L−オレア
ンドロシル−α−L−オレアンドロシルオキシ)基の
4”位又は13−(α−L−オレアンドロシル)基の
4’位に置換されたグルコース基を有するアベルメクチ
ン化合物の製造に関する。 【効果】 本発明に係るアベルメクチン化合物は、動物
及び植物に感染する寄生虫、特に蠕虫、外部寄生虫、昆
虫及びダニに対して強力な抗寄生虫剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】アベルメクチン化合物はAlbers-Schonberg
等による米国特許第4,310,519号に開示される
ストレプトミセスアベルミチリス(Streptomyces avermi
tilis)の発酵によって産生される天然産物である。アベ
ルメクチン化合物は13位に天然α−L−オレアンドロ
シル−α−L−オレアンドロシルオキシ基を有する。Fi
scher 等による米国特許第4,203,976号にはア
ベルメクチンジサッカライド基の4”−ヒドロキシ基を
含む種々のヒドロキシ基又はアベルメクチン分子をグリ
コシル化するためのある種合成方法が開示されている。
メルクアンドカンパニー社のカルチュアコレクションに
MA1625として同定された培養株サッカロポリスポ
ラエリスレア(Saccharopolyspora erythrea)は受け入れ
番号ATCC11635によって12301パークラウ
ンドライブ、ロックビル MD20852のアメリカン
タイプカルチュアコレクションから公的に入手すること
ができ、またCorcoran、 Methods in Enzymology、第43
巻、487−498頁(1975年)にも記載されてい
る既知の培養株である。
【0002】本発明はアベルメクチン化合物をサッカロ
ポリスポラエリスレアMA1625、ATCC1163
5の培地中で発酵させることによって調製される天然ア
ベルメクチンモノサッカライドの13−(α−L−オレ
アンドロシル−α−L−オレアンドロシルオキシ)基の
4”位又は13−(α−L−オレアンドロシル)基の
4’位に置換されたグルコース基を有するアベルメクチ
ン化合物の製造に関する。従って本発明の目的はそのよ
うな発酵培地中で調製されるアベルメクチン化合物を記
載することである。更に本発明の目的はそのような化合
物を調製するために用いられる方法を記載することであ
る。また更に本発明の目的はそのような化合物の抗寄生
虫用途を記載することである。本発明のもう1つの目的
はそのような発酵後に見られるアベルメクチン化合物の
さらなる修飾を記載することである。更に目的は以下の
説明から明らかになるであろう。
【0003】本発明はグルコース基がアベルメクチン化
合物の4’及び4”位に配置されたアベルメクチントリ
サッカライド及びジサッカライドの製造に関する。この
方法は微生物サッカロポリスポラエリスレアを培地中で
培養し、この発酵培地にアベルメクチン出発物質を加え
ることによって行なわれる。培養株S.エリスレアはよ
く知られた微生物であり、受け入れ番号ATCC116
35によってアメリカンタイプカルチュアコレクション
から容易に入手することができる。S.エリスレアの形
態学的及び培養上の特徴はInt.J.Syst.Bacteriol.第3
7巻、19〜22頁(1987年)、Int.J.Syst.Bacte
riol.第30巻、380頁(1980年)及びArch.Mic
robiol.第31巻、353頁(1953年)に記載され
ている。
【0004】本発明の方法は以下の反応スキームで最も
良く示される。
【化4】 上記反応スキームにおいて22,23位の破線は22,
23位の単又は二重結合を示し、nは0又は1であり、
1 は破線が22,23位の単結合を示す場合にのみ存
在し、水素又はヒドロキシ基であり、R2 は1〜8個の
炭素原子を有するアルキル基、2〜8個の炭素原子を有
するアルケニル基又は3〜8個の炭素原子を有するシク
ロアルキル基であり、R3 はヒドロキシ基又はメトキシ
基であり、2,3,4位の破線は2,3位又は3,4位
の二重結合を示す。上記式IIの化合物は新規な化合物で
あり、有効な駆虫剤である。これらは本発明の一部とみ
なされるべきである。
【0005】本方法は以下に記載されるように式Iの化
合物をS.エリスレアの発酵培地に加え、発酵を行なう
ことによって実施される。式Iの化合物は発酵期間中い
かなる時間にも発酵培地に加えることができるが、発酵
を一部進行させた後、発酵期間が完了する前に微生物が
十分な時間出発物質に作用するように出発物質を加える
ことが有利であるとわかった。一般に発酵期間の少なく
とも10%が完了した後、75%が完了する前に出発物
質が加えられる。発酵がその予定された期間の20〜5
0%を完了したときに出発物質を加えることが好まし
い。出発物質は発酵培地に発酵培地1リットル当たり
0.1〜10mg量で加えられる。発酵培地1ml当た
り1〜8mg量で出発物質を加えることが好ましい。
【0006】本発明の好ましい化合物は上記構造式IIに
おいて、22,23位の破線が22,23−単結合を示
し、R1 が水素であり、R2 がイソプロピル基又はse
c−ブチル基であり、R3 がヒドロキシ基であり、2,
3,4位の破線が3,4−二重結合を示す場合である。
【0007】上述のサッカロポリスポラエリスレア菌株
MA−1625、ATCC11635は本化合物の生産
に使用することができる菌株の例である。しかしなが
ら、本発明は上記微生物の変異株も含む。例えば自然選
択によって得られる変異株又は紫外線照射のようなイオ
ン化放射線あるいはニトロソグアニジン又は類似処理の
ような化学的変異誘発物質を含む変異因子によって産生
したものもまた本発明の範囲内に包含される。
【0008】本化合物は以下に記載されているような条
件下において、適切な水性栄養培地で生産性のサッカロ
ポリスポラエリスラエMA−1625、ATCC116
35を用いた好気発酵で生産される。種々の抗生物質の
生産に使用されるような水性栄養培地はこの大環状化合
物の生産工程における使用にも適している培地である。
【0009】このような栄養培地は微生物により資化さ
れる炭素源及び窒素源、また一般的に低レベルの無機的
塩類を含んでいる。更に発酵培地中には、微生物の発育
や所望の化合物の生成に必要な無機塩類が少量及び金属
が微量含まれている。炭素及び窒素の複合源が栄養源と
して使用されるときはこれら微量金属は通常十分な濃度
で存在しているが、もし必要ならばそれらを別々に培地
に加えても結構である。
【0010】一般的に、栄養培地中の資化しうる炭素源
として適切なものは糖などの様な炭水化物、例えばデキ
ストロース、シュクロース、マルトース、ラクトース、
デキストラン、セレロース、コーンミール、オート麦粉
など、それにスターチである。培地中の利用可能な炭素
源の正確な量は、いくぶん培地中の他の成分に左右され
るが、通常、炭水化物の量は培地中0.5〜5重量%あ
れば、十分である。これらの炭素源は別々に用いられた
り、一つの培地中にそのような炭素源を数種組み合わせ
て用いたりもする。種々の窒素源、例えば、酵母加水分
解物、酵母自己消化物、酵母細胞、トマトペースト、コ
ーンミール、オート麦粉、大豆ミール、カゼイン水解
物、酵母エキス、コーンスティーブリカー、ディスティ
ラーズソリュブル、コットンシードミール、肉エキスな
どが本化合物の生成に際してS.エリスラエMA−16
25、ATCC11635により容易に資化されうる窒
素源である。これらの窒素源は単独あるいは併用した状
態で培地中で0.2〜6重量%の量において使用され
る。
【0011】培養培地中に組み込まれる栄養的無機塩類
としてはナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモ
ニウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、カル
ボン酸塩、及び類似イオンを生ずる普通の塩類である。
同様に微量金属としてはコバルト、マンガン等が含まれ
る。この後に、及び実施例において記載されている培地
は単に使用され得る培地の多様性を説明したものであ
り、それらに限定され得るものではないということは注
意すべき点である。
【0012】以下はサッカロポリスポラ・エリスラエ株
MA−1625、ATCC11635の発育に適切な培
地の例である。培地1 グルコース 5g 市販赤砂糖 10g トリプトン 5g 酵母エキス 2.5g EDTA (エチレンジアミン四酢酸) 36mg ベタイン 1.29g プロピオン酸ナトリウム 0.11g蒸留水 1100ml pH7.0−pH7.2培地2 シュクロース 15g ペプトン 5.0g 酵母エキス 2.5g L−アルギニン 0.5g蒸留水 1000ml pH7.0培地3 グルコース 50g NaCl 5.0g (NH42 SO4 2.0g CaCO3 6.0g プロパノール 5g 大豆粉 30g 蒸留水 1000ml培地4 可溶性スターチ 15g ソイトン 20g CaCl2 0.1g 酵母エキス 1.5g 大豆油 50ml MOPS 10 5ml(モルホリノプロパンスルホン酸) 培地52 HPO4 450mg サッカロース 2.0g カゼイン 1.5g NaCl 50mg L−アルギニン 15mg 微量元素ミックスA 1.0ml蒸留水 1000ml pH6.9微量元素ミックス クエン酸 46.2mg FeSO4 ・7H2 O 2.0mg ZnSO4 ・7H2 O 1.0mg MnCl2 ・4H2 O 0.8mg CoCl2 ・6H2 O 0.1mg MgSO4 ・7H2 O 50ml アスコルビン酸 0.12mg H2 O 160ml培地6 綿実油 5.0g 酵母エキス 0.5g デキストロース 4.5g 大豆油 0.5ul CaCO3 0.6g 微量元素ミックス 1.0ml 蒸留水 1000ml
【0013】S.エリスラエMA−1625、ATCC
11635を用いる発酵法はその温度範囲が約20℃か
ら約40℃で行われる。最適な結果を得るにはこれらの
発酵温度の範囲は約24℃から約30℃であり、最も好
ましくは約27℃から約28℃の間である。本化合物の
生産に適切な栄養培地のpHは約5.0から約8.5まで
変化させることができ、好ましい範囲は約6.0から約
7.5である。
【0014】少量の発酵は、適切な量の栄養培地を無菌
的にフラスコ中に入れ、そこへ胞子あるいはS.エリス
ラエMA−1625、ATCC11635の栄養菌糸を
植菌した後、かるく綿栓をし約30℃の一定の室温中に
おいて95から300rpmの回転攪拌機を用いて約2
日から10日間、発酵させるのが便利である。大量発酵
に際しては、アジテーターや発酵培地を通気する手段を
備えた適切なタンク中で発酵を行うのが好ましい。タン
ク中に栄養培地を調製して滅菌操作後にS.エリスラエ
MA−1625、ATCC11635の栄養菌糸を植菌
し、栄養培地をアジテーション及び/あるいはエアレー
ションして約24℃から37℃の温度範囲において約1
日から8日間発酵を続けさせる。エアレーションの度合
いは発酵装置のサイズ、アジテーションの速度及びその
他の要素に左右されるものである。一般的に大量発酵の
アジテーションは約95から500rpmであり、エア
レーションは約50から500リットル/min(LP
M)である。
【0015】本発明の新規な化合物はストレプトミセス
エリスレアMA−1625、ATCC11635発酵完
了の際主に発酵培地の水性部分に見られ以下に記載され
るようにそこから取り出し、分離される。全発酵ブロス
中からの新規化合物の分離及び回収は溶媒抽出及び種々
のクロマトグラフィー技術及び溶媒系を用いたクロマト
グラフィー分画より行われる。本化合物は水に対する可
溶性は低いが有機溶媒にはよく溶ける。この特性は発酵
ブロス中からの化合物の回収に都合の良いものである。
よって回収方法の1つは、総発酵ブロスを適切な有機溶
媒の等量と混合するものである。有機溶媒を用いるなら
ば、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルムメチルエ
チルケトン等の水とは混和しえない溶媒の使用が好まし
い。最高の回収を望むのならば、一般的には数種の抽出
操作が必要である。溶媒は本化合物の他に、本化合物の
抗寄生虫活性を持たない物質なども取り出すものであ
る。溶媒が水と混和しえない溶媒ならば、層分離後、有
機溶媒を減圧下で蒸発させる。溶媒が水と混和しうる溶
媒ならば、捕捉された水を分離するために水と混和しえ
ない溶媒で抽出することができる。次いでこの溶媒を減
圧下で濃縮させることができる。残留物を好ましくはシ
リカゲルよりなるクロマトグラフのカラムにかける。カ
ラムは所望の生成物と若干の不純物を保持するが、大部
分の不純物、特に非極性の不純物は素通りさせる。さら
に不純物を除くためにカラムを塩化メチレン、クロロホ
ルムあるいはヘキサン等の様な中程度に極性の有機溶媒
で洗浄し、更に塩化メチレン、クロロホルムあるいはヘ
キサンと好ましくはアセトン、酢酸エチル、メタノール
またはエタノール等の有機溶媒の1つとの混合液により
洗浄する。溶媒を蒸発させた後、残留物は更にクロマト
グラフィー樹脂としてシリカゲル、酸化アルミニウム、
デキストランゲルなどを用い、溶離剤として種々の溶媒
及びそれらの溶媒の組み合わせを用いたカラムクロマト
グラフィー、薄層クロマトグラフィー、分取用薄層クロ
マトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーなどにか
ける。薄層、高速、液体及び分取用薄層クロマトグラフ
ィーは本化合物の検出、単離に使用される。これらの技
術の使用は、その他、当業者にとって知られている方法
と同様に本化合物の組成を精製するときにも用いられ
る。所望の化合物の存在はクロマトグラフィー画分の選
択寄生虫に対する生物学的活性や物理化学的特性の解析
によって検出される。本化合物の構造は核磁気共鳴、マ
ススペクトル、紫外線・赤外線スペクトル等の種々の特
性スペクトルにより詳細に解析されている。
【0016】本化合物は人、動物及び植物に感染する寄
生虫、特に蠕虫、外部寄生虫、昆虫及びダニに対して強
力な内部及び外部抗寄生虫剤(endo-and ecto-antiparas
iticagent) であってヒト及び動物の衛生、農業並びに
屋内及び商業区域に於ける有害生物防除上有用である。
【0017】一般的に蠕虫病と言われる病気及び疾病群
は蠕虫類として知られる寄生虫の動物宿主への感染によ
るものである。豚、羊、馬、牛、ヤギ、犬、猫、魚、水
牛、ラクダ、ラマ、トナカイ、実験用動物、毛皮用動
物、動物園の動物、外来動物及び家禽等の家畜にとって
は、この蠕虫病は流行性であり経済的にも重要な問題で
ある。蠕虫類の中でも、線虫類の様な寄生虫群は種々の
動物群において広範かつ時として重症な感染を引き起こ
す。上記にあるように動物に感染する最も一般的な線虫
類として捻転胃虫属、毛様線虫属、オステルタジア属、
ネマトディルス属、クーペリア属、回虫属、ブノストム
ム属、腸結節虫属、キャベルチア属、鞭虫属、円形線虫
属、旋毛虫属、肺虫属、毛頭虫属、ハブロネマ属、ドル
シア属、ヘテラキス属、トキソカラ属、アスカリディア
属、蟯虫属、鉤虫属、ウンシナリア属、イヌ小回虫属、
ウマ回虫属がある。なかでもネマトディルス、クーペリ
ア、及び腸結節虫は主として腸管を攻撃し、捻転胃虫、
オステルタジア等は胃中に広がり、肺虫等は肺に見出さ
れる。更に他の寄生虫は他の組織及び臓器において、例
えば心臓、血管、皮下、リンパ組織等に存在する。蠕虫
病として知られる寄生虫感染は、貧血、栄養不良、虚
弱、体重減少、腸管壁及び他の組織あるいは臓器におけ
る重度の損傷をもたらし、もし治療をしなかったなら
ば、その感染宿主は死滅するであろう。本発明の化合物
は予想以上の高活性をこれらの寄生虫に対して示し、か
つまたイヌ及びネコのイヌ糸状虫属、げっ歯動物のネマ
トスピロイデス属、シファチア属、アスピカルリス属、
動物及び鳥類の外部寄生虫である節足動物、ダニ類、シ
ラミ、ノミ、クロバエ、羊のミドリキンバエ種、吸血性
昆虫及び牛のウシバエ種、馬のウマバエ種、そしてげっ
歯動物のヒフバエ種等の移動性の双翅類の幼虫、血液を
餌とするハエ及び不潔なハエを含む有害なハエに対して
も同様な活性を示した。
【0018】本化合物はヒトに感染する寄生虫に対して
も同様に有効である。ヒトの胃腸管において最も一般的
な寄生虫は鉤虫、アメリカ鉤虫、回虫、糞線虫、旋毛
虫、毛頭虫、鞭虫、及び蟯虫属である。血液中、あるい
は胃腸管以外の他の組織や臓器において発見される、医
療上重要な寄生虫属としては、ブケレリア属、ブルギア
属、オンコセルカ属、ドラクンクルス属及びロア属の如
き糸状虫があり、また腸内寄生虫ではあるが腸管外に存
在している糞線虫属、及び旋毛虫属などもある。また本
化合物はヒトに寄生する節足動物、吸血性昆虫及びヒト
を悩ます双翅類害虫にも同様に効果がある。また、本化
合物はゴキブリ類、イガ、ヒロズコガ種、カツオブシム
シ、アタネガス種、及びイエバエ等の家庭害虫並びにノ
ミ、ハウスダストダニ、シロアリ及びアリに対しても効
力を示すものである。
【0019】更に、貯蔵穀物におけるコクヌストモドキ
種、チャイロコメノゴミムシダマシ種、農作物における
アブラムシ、アシルチオシフォン(Acyrthiosiphon)移動
性の直翅類であるイナゴ及び植物組織に生存している昆
虫の幼虫などにも有効である。また、土壌中の線虫を制
御するための殺線虫剤として、また植物に寄生する根瘤
線虫種などにも効果的に使用され、農業上重要性があ
る。またアカアリの巣に発生したアセレージ(acerage)
を処理するのにも非常に有効である。本化合物は巣に戻
す餌誘殺製剤として発生した区域に低レベルで散布され
る。アカアリに対しては直接に緩慢な初期毒性作用を有
するほか、巣に対しては女王を断種させることによる長
期作用を有し巣を効果的に撲滅する。
【0020】本発明の化合物は活性化合物を1種以上の
不活性成分と場合により1種以上の別の活性成分を含め
て十分に混和する調剤として投与するものである。ヒト
及び動物へ投与したり、植物へ施用したり、住宅あるい
は商業用いずれにも屋内害虫を防除するために建物及び
区域施用する場合当業者に既知の組成物として使用する
ものである。内部及び外部寄生虫を制御するためにヒト
及び動物に適用する場合固形又は液状の経口製剤又は非
経口液剤、植込又はデポー剤型を使用するものである。
局所用の場合ディップ、噴霧剤、散剤、粉剤、ポアオ
ン、スポットオン、噴射液、シャンプー、カラータグ又
はハーネスを使用するものである。農業用建物又は区域
施用の場合、液剤、噴霧剤、散剤、粉剤又は餌として使
用するものである。更に“餌による”形態は動物廃棄物
を餌としたり繁殖する不愉快なハエを防除するために使
用するものとする。本化合物は動物廃棄物中の有効物質
の残渣を包囲するなどして処方され、不潔なハエ又は他
の害虫である節足動物を防除する。
【0021】これらの化合物は哺乳動物において駆虫剤
として用いられる場合経口投与でき、その投与単位形態
として、カプセル、丸薬(ボーラス)、あるいは錠剤と
して、あるいは活性成分を含む水をベントナイトなどの
懸濁剤及び湿潤剤あるいは類似の賦形剤と共に、懸濁し
分散した状態の水薬としての形態をとるものである。一
般的に水薬には消泡剤が含まれている。水薬の処方は一
般に活性化合物を約0.001から約0.5重量%含む
ものであり、好ましくは約0.01から約0.1重量%
である。カプセル及び丸薬には活性成分と共に、スター
チ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、あるいはリン
酸2カルシウムなどの担体が含まれている。
【0023】本化合物を乾燥固形の単位用量として投与
する場合、常に活性化合物の必要量が含まれているカプ
セル、丸薬、あるいは錠剤が用いられる。これらの単位
用量形態は活性成分と適切かつ細かく区分けした希釈
液、充填剤、崩壊剤及び/あるいはスターチ、ラクトー
ス、タルク、ステアリン酸マグネシウム、植物性樹脂及
び類似物質とを十分にかつ均等に混合させることにより
調製される。この様な単位用量の処方においては、治療
を受ける宿主動物のタイプ、感染の症状の度合い、及び
宿主の体重などの因子により抗寄生虫剤の総重量及びそ
の内容成分は幅広く変化する。
【0024】活性化合物を動物の飼料と共に投与するに
は、飼料中に充分に分散するか、調製済みの飼料の上に
ふりかけるか、あるいは、ペレット又は液状形態で添加
するか、あるいは、飼料とは切り離して与えるものであ
る。また飼料をベースとした個別用量形態はそしゃくで
きるような物が用いられる。別法としては、本発明の抗
寄生虫化合物を非経口で動物に投与するもので例えば、
ルーメン内(intraruminal)、筋中、脈管内、気管内、あ
るいは皮下等に活性成分を水溶性担体中に溶解、分散し
た状態で注入投与するものである。非経口投与に際して
は、その活性物質を許容しうる賦形剤、好ましくはピー
ナッツ油、綿実油などの種々の植物油と適切に混合する
ことである。他の非経口賦形剤としては、ソルケター
ル、グリセロール、ホルマール、プロピレングリコール
及び水性非経口調剤として用いられている有機製剤など
も同様に使用される。1種又は複数種の有効化合物は、
投与用の非経口調剤中に溶解、懸濁される;一般的な処
方として、本化合物の重量パーセントは約0.0005
%から約5%である。
【0025】本発明の抗寄生虫剤の主たる適応面は蠕虫
病の治療及び/又は予防であるが、他の寄生虫例えば節
足動物であるダニ類、シラミ、ノミ及び他の吸血性昆虫
による家畜及び家禽の予防及び治療にも有用である。同
時にヒトをも含めた他の動物の中で寄生虫により引き起
こされる病気の治療にも効果的である。好結果をもたら
すための使用しうる至適用量は、使用される個々の化合
物、治療を受ける動物種及び寄生虫感染や侵襲の度合い
やタイプに左右されるのは当然である。一般的に、この
新規化合物に関しては、経口投与なら、一度にまとめ
て、あるいは1〜5日という比較的短い期間内で数回に
分けて投与する総用量が動物体重kg当たり約0.001
から約10mgのときに良い結果が得られる。本発明の好
ましい化合物ではもっとも良好な寄生虫コントロールは
約0.025から約0.5mg/kg体重で単回投与された
動物中で得られる。再感染に対しては、繰り返し治療も
行なわれるが、それは寄生虫の種及び使用されている農
業上の技術にも依存している。これらの物質を動物に投
与するときの技術というものは獣医学の分野ではよく知
られるところである。
【0026】本明細書中における化合物を動物の飼料の
一部としてあるいは飼料水中に溶解あるいは懸濁された
状態で投与するときは、組成物はそこに含まれる1種又
は複数種の活性化合物が、不活性担体あるいは希釈剤中
で十分に分散している様に調製される。不活性担体と
は、抗寄生虫剤とは反応しない物質であり、かつ動物投
与においても安全な物質であるということを意味するも
のである。好ましくは、飼料投与される担体ならば動物
飼料の素材の一つが良いであろう。
【0027】適切な組成物は、そこにおいて活性成分が
比較的多量存在し、直接動物に与えるあるいは飼料に追
加添加するのに適した飼料プレミックスまたは添加物を
含む飼料に添加する場合は直接あるいは、中間的な希釈
あるいは混合段階を経て加える。組成物として適切な担
体あるいは希釈液の代表例として、ジスティラーズ乾燥
グレーン、コーンミール、シトラスミール、発酵残留
物、カキ殻粉、小麦ショート、廃糖密ソリュブル、コー
ンコブミール、食用豆粉飼料、大豆グリッツ、粉砕ライ
ムストーンなどがある。活性化合物はグラインディン
グ、攪拌、ミリング、あるいはタンブリングにより担体
中に十分に分散される。組成物として、活性化合物を重
量として約0.005%から約2.0%を含むものが特
に飼料プレミックスとして適切である。動物に直接食べ
させる飼料添加物としては、活性化合物の重量が約0.
0002%から約0.3%を含むものである。このよう
な添加物は、調製後の飼料が寄生虫病の治療及び制御の
ために必要な活性化合物の濃度を有するよう動物の飼料
中へ添加される。活性化合物の望ましい濃度は、特に使
用される化合物と先に述べた因子により変化するが、通
常、期待しうる抗寄生虫作用を示すには飼料中約0.0
0001%から約0.002%の濃度をもって配合され
る。
【0028】本発明の化合物を使用する場合、個々の化
合物を製造してそのままの形態で使用するものである。
また個々の化合物を混合して用いることもできるし、本
発明の化合物とは関係のない他の活性化合物と混合して
用いてもよい。本発明の化合物は、穀物の生育期におい
て、あるいはそれの貯蔵中において、打撃的な損害を与
える農業上の害虫に対しても、同様に有効である。化合
物はそのような農業上の害虫から効果的に生育期及び貯
蔵時の穀物を防御するために、スプレー、粉剤、エマル
ジョン等、周知の技術を用いて使用される。
【0029】以下の実施例は本発明がより良く理解され
るために用意されたものであり、本発明を限定するもの
ではない。
【0030】実施例1 1−4”−O−グルコシルイベルメクチン S.エリスラエ(ATCC11635)をコルコラン(C
orcoran)記載の方法により、M102培地中で発育させ
た(メソッド イン エンザイモロジー(Methods in En
zymology)、第43巻:487−498、1975)。
1000 mlの蒸留水中に、グルコース、5g;市販赤
砂糖(ドミノ印)、10g;トリプトン、5g;イース
トエキス、2.5g;エチレンジアミンテトラアセテー
ト、0.036g;ベタイン、1.2g;プロピオン酸
ナトリウム、0.11gを含む。培地のpHを7.0から
7.2に調整し、更に2mlの微量元素原液を加えた:原
液:(g/l)、FeCl3 ・6H2 O,0.2;Zn
Cl2 ,0.04;MnCl2 ・4H2 O,0.01;
CuCl2 ・2H2 O,0.01;NaB47 ・10
2 O,0.01;(NH46 Mo724・4H2
O,0.01。接種菌の調製 凍結栄養菌糸(FVM)の調製は2リッターの三バッフ
ル付きフラスコ中、250mlの培地102に植菌し、3
2℃、85%相対湿度、200RPM、48時間培養し
て調製した。培養容積の10%が細胞でpH6.9であ
る。一部分は凍結し次の実験時の接種菌源として使用す
る。種菌培養 40mlの培地M102が入っている250mlのフラスコ
に接種菌として、1.0mlのFVMを加えて、30℃、
85%相対湿度、200RPM、40時間培養を行っ
た。生体内変化及び単離 40mlの培地M102が入っている250mlのフラスコ
に1.0mlの種菌培養を加えて、30℃、85%相対湿
度、200RPM、24時間培養を行った。0.1mlD
MSO中の2.5gイベルメクチン(22,23ジヒド
ロアベルメクチンBla/Blb)を加えて上記同様に
5日間、培養を続けた。80mlのCH2Cl2 で2回抽
出を行った。CH2 Cl2 による抽出物を集め濃縮後、
溶離剤として塩化メチレン:酢酸エチル:メタノール
(9:9:1)を用いたシリカゲル50の分取用TLC
にかけて、部分精製を行った。個々のアベルメクチンの
バンドをシリカより溶出後、濃縮してCH3 OH:H2
O(90:10,85:15,80:20あるいは7
0:30)を移動相として用いたデュポンゾルバックス
ODS(Dupont Zorbax ODS) のHPLCにより、さらに
精製を行った。精製したアベルメクチンの構造決定は質
量スペクトル及びNMRスペクトルにより解析された。
CH3 OH:H2 Oを移動相として1ml/分で用いたデ
ュポンゾルバックスODSカラムのHPLCによる4”
−O−グルコシルイベルメクチンの保持時間は90:1
0で7.2分、85:15で18.7分、80:20で
40.9分である。質量スペクトルによって決定された
分子量は1036である。この誘導体のNMRスペクト
ルによる特徴的シグナルは4.45d、J=7、H−1
(グルコース)、約3.37m、H−2(グルコース)
である。この化合物の駆虫剤効力はイベルメクチンとほ
ぼ同程度であるが、安全性は10倍以上である。
【0031】実施例2 4”−O−グルコシルアベルメクチンBla 生体内変化フラスコに0.1mlのDMSO中2.5mgの
アベルメクチンBlaを加えたほかは実施例1と同様に
行なった。CH3 OH:H2 Oを移動相として1mg/分
で用いたデュポンゾルバックスODSカラムのHPLC
による保持時間は90:1で5.5分、85:15で1
0.2分及び80:20で20.3分である。質量スペ
クトルによって決定された分子量は1034である。N
MRスペクトルによる特徴的シグナルは4.45H、8
H1(グルコース)、3.38m、H−2(グルコー
ス)である。この誘導体の駆虫剤及び殺虫剤効力はアベ
ルメクチンBlaとほぼ同程度であるが安全性は10倍
以上である。
【0032】実施例3 4”−O−グルコシル22,23ジヒドロアベルメクチ
ンBlb 生体内変化フラスコに0.5mgの22,23ジヒドロア
ベルメクチンBlbを加えたほかは実施例1と同様に行
なった。CH3 OH:H2 Oを移動相として1ml/分で
用いたデュポンゾルバックスODSカラムのHPLCに
よる保持時間は90:10で6.4分、85:15で1
5.2分、80:20で32.5分である。質量スペク
トルにより決定された分子量は1024である。
【0033】実施例4 4”−O−グルコシルアベルメクチンBlb 生体内変化フラスコに0.5mgのアベルメクチンBlb
を加えたほかは実施例1と同様に行なった。CH3
H:H2 Oを移動相として1ml/分で用いたデュポンゾ
ルバックスODSカラムのHPLCによる保持時間は9
0:10で5.0分、85:15で8.75分、80:
20で15.87分である。質量スペクトルにより決定
された分子量は1022である。NMRの特徴的シグナ
ルは4.43d、7.5、H1、グルコース、メチル二
重線の0.92(6H)、1.09、1.74、1.2
2及び1.31(最後の2つはオレアンドロースメチル
を表わす)である。
【0034】実施例5 4’−O−グルコシル22,23ジヒドロアベルメクチ
ルBla/Blbモノサッカライド 生体内変化フラスコに2.5mgの22,23−ジヒドロ
アベルメクチンBla/Blbモノサッカライドを加え
たほかは実施例1と同様に行なった。CH3 OH:H2
Oを移動相として1ml/分で用いたデュポンゾルバック
スODSカラムのHPLCによるこの誘導体の保持時間
は85:15で11.3分及び80:20で20.7分
である。質量スペクトルにより決定された分子量は89
2である。NMRスペクトルの特徴的ピークは4.62
d、J=8、H−1(グルコース)、3.18dd、J
=10.8、H−2(グルコース)である。
【0035】実施例6 4’−O−グルコシルアベルメクチンBlaモノサッカ
ライド 生体内変化フラスコに2.5mgのアベルメクチンBla
モノサッカライドを加えたほかは実施例1と同様に行な
った。CH3 OH:H2 Oを移動相として用いたデュポ
ンゾルバックスODSカラムのHPLCによるこの誘導
体の保持時間は85:15、80:20で6.61分で
ある。質量スペクトルにより決定された分子量は890
であった。NMRスペクトルの特徴的ピークは4.62
d、J=8、H−1(グルコース)、3.18dd、1
0.8、H−2(グルコース)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:645) (72)発明者 パトリック ジェー.ドヘーティ アメリカ合衆国,08817 ニュージャーシ ィ,エジソン,ルシル コート 5 (72)発明者 マーヴィン デー.シュルマン アメリカ合衆国,07076 ニュージャーシ ィ,スコッチ プレインズ,ローリング ノルズ ロード 346

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中22,23位の破線は22,23位の単又は二重
    結合を示す。nは0又は1である。R1 は22,23位
    の破線が単結合を示す場合にのみ存在し、水素又はヒド
    ロキシ基である。R2 は1〜8個の炭素原子を有するア
    ルキル基、2〜8個の炭素原子を有するアルケニル基又
    は3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基であ
    る。R3 はヒドロキシ基又はメトキシ基である。2,
    3,4位の破線は2,3位又は3,4位の二重結合を示
    す。〕を有する化合物の製造方法であって、式: 【化2】 〔式中n,R1 ,R2 及びR3 は上記定義の通りであ
    る〕を有する化合物をサッカロポリスポラエリスレラの
    炭素源、窒素源及び無機塩を含有する栄養培地中で発酵
    させることからなる方法。
  2. 【請求項2】 22,23位の破線が22,23−単結
    合を示し、R1 が水素であり、 nが1であり、 R2 がイソプロピル基又はsec−ブチル基であり、 R3 がヒドロキシ基であり、 2,3,4位の破線が3,4−二重結合を示す請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 サッカロポリスポラエリスレアがサッカ
    ロポリスポラエリスレアMA1625、ATCC116
    35である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 発酵期間が10〜75%完了したときに
    出発物質を発酵培地に加える請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 発酵期間が20〜50%完了したときに
    出発物質を発酵培地に加える請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 出発物質を発酵培地1ml当たり0.1
    〜10mg量で発酵培地に加える請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 出発物質を発酵培地1ml当たり1〜8
    mg量で発酵培地に加える請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 式: 【化3】 〔式中22,23位の破線は22,23位の単又は二重
    結合を示す。nは0又は1である。R1 は破線が22,
    23位単結合を示す場合にのみ存在し、水素又はヒドロ
    キシ基である。R2 は1〜8個の炭素原子を有するアル
    キル基、2〜8個の炭素原子を有するアルケニル基又は
    3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基である。
    3 はヒドロキシ基又はメトキシ基である。2,3,4
    位の破線は2,3位又は3,4位の二重結合を示す。〕
    を有する化合物。
  9. 【請求項9】 22,23位の破線が22,23−単結
    合を示し、R1 が水素であり、 R2 がイソプロピル基又はsec−ブチル基であり、 R3 がヒドロキシ基であり、 2,3,4位の二重結合が3,4−二重結合を示す請求
    項8記載の化合物。
  10. 【請求項10】 動物の寄生虫病又は植物又は植物作物
    の寄生虫病の治療に有用な組成物であって不活性担体及
    び請求項8記載の化合物の有効量を包含している組成
    物。
  11. 【請求項11】 動物の寄生虫病の治療方法であって請
    求項8記載の化合物の有効量を動物に投与することから
    なる方法。
  12. 【請求項12】 植物又は植物作物の寄生虫感染症の治
    療方法であって請求項8記載の化合物の有効量をそのよ
    うな植物、そのような植物が生育している土壌又はその
    ような植物の作物に投与することからなる方法。
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