JPH0649762A - 複合不織布 - Google Patents

複合不織布

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JPH0649762A
JPH0649762A JP5097533A JP9753393A JPH0649762A JP H0649762 A JPH0649762 A JP H0649762A JP 5097533 A JP5097533 A JP 5097533A JP 9753393 A JP9753393 A JP 9753393A JP H0649762 A JPH0649762 A JP H0649762A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 0.3d以下の短繊維と0.5d以上の短繊
維が特定の比率で構成された不織布と長繊維不織布との
複合不織布であって、短繊維不織布を構成する短繊維の
配列状態は、不織布面に対する平行成分の割合が高く、
しかも短繊維不織布は、長繊維不織布と、境界面近くで
交絡しており、長繊維不織布に深く入り込んでいない。 【効果】 この複合不織布は通気性および耐水圧に優れ
ると共に、屈曲や圧迫等による変形が加えられた時にも
液洩れし難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通気性と耐水圧が共に
優れた不織布であって、特に手術着、オムツ、フィルタ
ー等に有用な複合不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】不織布の用途が拡大するにつれて、一つ
の不織布に多種の性能が要求されるようになってきた。
高い通気性と高い耐水圧を有する不織布の要求もその一
つである。本来、通気性と耐水圧は相反する性能であ
る。通気性を向上させる為には、不織布の表面から裏面
に至る貫通孔が多いこと、孔径が大きいことが必要であ
る。しかし、通気性が上がるにつれて耐水圧が低下する
のは避けられない。
【0003】手術着のような医療用途に不織布を用いる
場合、患者のエイズウイルスや肝炎ウイルスが術者に感
染するのを防止する為に、不織布には、より高いバクテ
リアバリアー性、即ち、より高い耐水圧が要求される。
更には、着用中、不織布に屈曲や圧迫等の変形が加えら
れた際にも、血液等が表面から裏面に透過しないことが
望まれる。一方、着用中の発汗、ムレを防止する為に、
より高い通気性が必要とされる。
【0004】通気性と耐水圧という相反する性質を充足
する為に、2種の布帛の複合化が試みられている。特開
昭64−61555号公報には、繊度の異なる2種類の
短繊維分散液を潜在収縮性編物上で抄造し、柱状流で繊
維どうしを充分に交絡させて複合シートを製造する技術
が記載されている。この複合布帛は通気性に優れるが、
耐水圧は低い。特開平1−111056号公報には、パ
ルプと短繊維からなる不織布と長繊維不織布とからなる
複合不織布が記載されている。この不織布は手術着等に
使用できることが記載されているが、耐水圧が充分に改
良されたとは、いい難い。
【0005】また、これらの不織布は、不織布に屈曲や
圧迫等による変形を加えた時には液洩れを発生し易い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
た通気性と高い耐水圧という、互いに矛盾する性能を同
時に達成すると共に屈曲や圧迫等による変形を加えた時
にも液洩れが発生し難く、更には、強度、柔軟性にも優
れた不織布を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、短繊維同志が
交絡して形成された,下記(1)〜(3)の構成を有す
る短繊維不織布(A)と、長繊維同志が部分的に結合し
て形成された長繊維不織布(B)から構成された複合不
織布であって、(A)を構成する短繊維の一部が(B)
の中に入り込み、(B)を構成する長繊維と交絡して
(A)と(B)とが一体化されており、その際、複合不
織布の任意の横断面において、長さ500μmあたり、
(B)層の厚みの1/2以上入り込んでいる短繊維の本
数Nが20本以上である複合不織布である。
【0008】 (1) a+b≧50wt% 1/9<a/b≦
4/3(a;0.3d以下の短繊維比率、b;0.5d
以上の短繊維比率) (2) 目付;10〜50g/m2 (3) 繊維の平均配列度(Z);2.0〜10 本発明を図面により説明する。
【0009】図1は本発明の複合不織布の横断面の模式
図、図2は従来から知られている代表的な複合不織布の
横断面の模式図である。図1において、Aは0.3d以
下の短繊維11と0.5d以上の短繊維12からなる短
繊維不織布(A)、Bは長繊維不織布(B)である。
(A)では短繊維は不織布面に比較的平行に配列してお
り、(A)と(B)とは境界面で交絡しているだけであ
って、(A)の短繊維は殆んど(B)の内部に入り込ん
でいない。
【0010】これに対して図2で示される従来技術の複
合不織布はそれぞれ別の不織布を形成していた短繊維2
1と長繊維22が高い圧力の柱状流で互いに深く入り込
んで高度に交絡しているため、あたかも初めから両繊維
21、22を混合して製造された単一の不織布のように
見える。本発明の第一の特徴は、短繊維不織布(A)に
おいて繊度0.3d以下の短繊維(a)と繊度0.5d
以上の短繊維(b)の合計比率が50wt%以上、
(a)と(b)の構成比率a/bが、1/9を超えて、
4/3以下であり、かつ短繊維不織布(A)の目付が1
0〜50g/m2 である点である。短繊維(a)は、繊
度0.3d以下、好ましくは、0.15d以下、0.0
01d以上である。短繊維(a)は全て同一繊度である
必要はない。短繊維(a)は例えば、海島繊維の海成分
を除去、二成分以上の複合繊維を分割割繊、あるいは直
接紡糸等で得た極細繊維を短繊維状にカットして製造す
ることができる。短繊維(b)は、繊度0.5d以上、
好ましくは0.75d以上、10d以下である。短繊維
(b)も全て同一繊度である必要はない。短繊維(a)
と短繊維(b)の繊維長は、複合不織布シートの厚み以
上の長さを有することが好ましいが、同じ長さである必
要はない。
【0011】短繊維(a)は複合不織布の耐水圧の向上
に寄与するが、比率が多くなるに従って通気性の低下を
きたす。短繊維(b)はその逆の作用を示す。a/bが
1/9を超え、4/3以下の場合、両者の作用が良好な
バランスをとる為、複合不織布は耐水圧の低下なしに良
好な通気性を示す。しかしながら、短繊維不織布(A)
におけるa+bが50wt%以上であることが必要であ
り、50wt%末端では良好な効果が得られない。好ま
しくはa+bは70wt%以上である。
【0012】短繊維不織布(A)の目付は10g/m2
以上、50g/m2 以下であることが必要である。目付
が50g/m2 を超えると複合不織布の通気性が低下す
る。目付が10g/m2 未満では耐水圧が低下する。短
繊維不織布(A)の見掛密度は0.1g/cm3 以上で
あることが耐水圧の向上を計る上で好ましい。
【0013】見掛密度は後述の方法で求めることができ
る。本発明の第二の特徴は、短繊維不織布(A)におけ
る短繊維の平均配列度(Z)が2.0以上、10以下で
ある点である。平均配列度(Z)は、短繊維不織布
(A)中の短繊維の、長繊維不織布(B)面に対する平
行成分と垂直成分の比率を示すものであって、この値が
大きい程、平行成分の比率が大きいことを示す。
【0014】平均配列度(Z)は後述の方法で測定され
る。平均配列度(Z)は、複合不織布に屈曲や圧迫を加
えて変形した時の液洩れのし易さに大きな影響を与える
ことを本発明者らは見出した。平均配列度(Z)が2以
上の場合、屈曲や圧迫を加えた時にも液洩れは極めて効
果的に防止できると共に、良好な耐水圧が得られる。平
均配列度(Z)が10を越えると短繊維どうしの交絡及
び短繊維不織布(A)と長繊維不織布(B)との交絡度
が少なくなり、複合不織布の強度低下を招く。従って、
本発明では、平均配列度(Z)は2.0〜10が必要で
あり、好ましくは2.3〜10、より好ましくは2.5
〜8.0である。
【0015】本発明の第三の特徴は、複合不織布の横断
面における長さ500μm当り、長繊維不織布(B)の
厚みの1/2以上入り込んでいる、短繊維不織布(A)
中の短繊維の数(N)が、20本以下である点である。
Nは後述の方法によって測定される。Nが20本を越え
ると複合不織布の耐水圧が低下する。
【0016】以上述べたように、本発明の複合不織布は
短繊維不織布(A)の構成に特徴を持つ。そして、この
短繊維不織布(A)が長繊維不織布(B)と一体化され
てはじめて本発明の目的が達成される。長繊維不織布
(B)としては、スパンボンド法不織布が好ましく用い
られる。長繊維不織布(B)は構造を固定する為に熱融
着、接着剤等によって部分的に結合されている。結合部
分は短繊維との交絡が不能であるから、長繊維不織布
(B)の表面積に対して、全結合部分の面積比率が2〜
20%が好ましい。長繊維の繊度は0.5d以上が好ま
しい。長繊維不織布(B)の互いに直角な二方向で測定
した破断伸度が40%以下の場合、短繊維不織布(A)
との複合化に際して、短繊維が前述した配列をとり易
い。
【0017】本発明に用いられる繊維の素材には限定が
ない。例えばポリアミド系、ポリエステル系、ポリオレ
フィン系、ポリアクリロニトリル系等の熱可塑性重合体
繊維、アセテート系繊維、再生セルロース系繊維等が用
いられる。その他、必要に応じて、天然セルロース繊
維、羊毛等も用いることができる。再生セルロース系繊
維を短繊維不織布(A)に用いた場合、複合化に用いた
柱状流の軌跡や柱状流により形成された穴が消失する
為、耐水圧の低下を防ぐことができる。
【0018】ポリエステル系繊維を短繊維不織布(A)
に用いた場合、長繊維不織布との交絡が強固になる。従
って再生セルロース系繊維1に対して、ポリエステル系
繊維を1/3以上と、1以下の比率で用いると両者の特
徴が効果的に発現する。また、短繊維不織布A層の構成
繊維(a)、(b)に加えて、フィブリル化したパルプ
状繊維が5wt%以上15wt%以下含まれると、通気
性を落さずに耐水圧や引張強力の若干の向上が得られる
ので好ましい。
【0019】フィブリル化したパルプ状繊維は、天然パ
ルプや実施例12に示す割繊性のアクリル繊維を叩解し
て得られる。フィブリル化したパルプ状繊維は、微細な
ヒゲ状繊条を多数有した繊維で、このヒゲ状繊条が短繊
維不織布(A)と長繊維不織布(B)相互とよく交絡し
上述の特徴が発現されると思われる。本発明の複合不織
布の製造法の例を次に示す。
【0020】0.3d以下の短繊維と0.5d以上の短
繊維を所定の比率で水中に分散し、これを抄造して短繊
維不織布(A)を製造する。この時、繊維の分散性向上
を計る為に、表面活性剤を水中に添加することが好まし
い。次に、スパンボンド法で得られた長繊維不織布
(B)を短繊維不織布(A)に積層する。この積層体を
積層する他の方法として、長繊維不織布(B)の上に短
繊維不織布(A)を直接抄き上げても良い。
【0021】積層体は、柱状流によって複合化される。
この時、金網のコンベアー上に載せられた積層体の上に
50〜200メッシュの金網を載せ、50〜1000r
pmで揺動しているノズルから30kg/cm3 以下の
圧力で柱状流を噴射させ、繊維どうしの交絡を行う。ノ
ズルの径は0.05〜0.3mmが一般に用いられる。
【0022】即ち、この金網を挿入させることと適度な
ノズル圧に抑えることにより、短繊維の平均配列度
(Z)が、前述の望ましい範囲に構造制御され、本発明
の高い耐水圧と通気性が得られるのである。次に、本発
明の複合不織布が高い耐水圧を発現するのは、上述のよ
うな構造上の特異な特徴に起因する訳であるが、それ以
上に高い耐水圧を発現させる場合には、撥水加工処理を
行う。
【0023】撥水剤としては、公知の、例えばジメチル
アミノシリコーンなどのシリコーン系、パーフルオロア
クリレートなどのフッ素系の撥水剤があげられ、その固
形分付着量としては、複合不織布の重量に対して0.1
〜5%程度が好ましい。短繊維の平均配列度(Z)の測定法 (1) 20cm角に試料を切り出す。 (2) 次に5cm間隔に碁盤目状に上記試料を切断し
た切片を作成する。 (3) 上記切片から任意に3個の切片を選ぶ。 (4) 選択した各切片について、隣り合う二辺の中か
ら、長繊維の部分結合部がない位置を選んで複合不織布
の横断面を電子顕微鏡で撮影し、100倍の拡大写真6
枚を得る。 (5) 図3に示すように、(4)で得られた6枚の写
真各々について、長繊維不織布(B)の繊維のうち、一
番外側にある繊維端から順番に番号をつけ、4番目と、
それと300μm以上離れた5番目の各繊維端の断面中
心間を結んだ直線X0 を引く。このX0 を複合不織布の
基準線とし、X0 に垂直な基準線をY0 とする。 (6) 各写真の中央部に、X0 に垂直な、5cm離れ
た2本の直線Y1 ,Y2を引く。 (7) Y1 ,Y2 間で、短繊維不織布(A)の断面に
おける短繊維(a)及び(b)のうち、繊維の長軸方向
の長さがその繊維の直径(最大径)の10倍以上の長さ
と認められる短繊維(a),(b)を選ぶ。 (8) (7)で選んだ短繊維について図4のように短
繊維の中心線L上の任意の点P1 と、同じくL上の点P
2 を選び、P1 とP2 を結ぶ直線P1 2 を引く。但
し、P2 は、直線P1 2 に平行にLの中心線への接線
1 ′P2′を引いた際、直線P1 2 と接線P1 ′P
2 ′の距離dが繊維の直径r以下で、P1 から直径rの
4倍以上離れた点とする。 (9) (8)の要領でP2 に続けてP3 ,P4 ……P
n …を決定し、短繊維を各直線に分解する。
【0024】この作業を(7)で選定した全短繊維につ
いて行う。 (10) (9)で得た各直線を基準線X0 ,Y0 方向
の成分(xn ,yn )にスカラー分解し、その総和を
X,Yとする。 (11) 短繊維の平均配列度(Z)は、XとYの比X
/Yで与えられ、6枚の写真で解析された各X/Yの平
均値とする。長繊維不織布(B)に入り込んでいる短繊維の数(N)
の測定法 平均配列度(Z)を測定するのに用いた、複合不織
布の3つの切片とその6枚の電子顕微鏡写真を用意す
る。 3つの切片から引きはがした長繊維不織布(B)上
の各々2cm以上離れた4点の位置でKES−FB試験
システムの圧縮特性測定を応用して1g/cm2 の加圧
下のBの厚みを測定し、計12点の測定値の平均をと
り、長繊維不織布(B)の厚みTB とする。 図3に示す基準線X0 からで得られたTB の1/
2の距離を隔てた、X0に平行な直線1/2TB を写真
上に引く。 1/2TB と交差する短繊維の本数を500μmの
距離を隔てたY1 ,Y2の間で数え、6枚の写真の平均
値をとり(N)を求める。短繊維不織布(A)の密度測定法 平均配列度の測定と同様の方法で100倍の拡大写
真6枚を得る。 X0 を規定したのと同様の方法で、短繊維不織布
(Aの上辺、下辺について、基準線X1 ,X2 を引き、
前述のY1 ,Y2 との交差によってつくられる、Y1
2 の切片の長さを6枚の写真から夫々測定し、その平
均値を短繊維不織布(A)の厚みT(μm)とする。 短繊維不織布(A)の目付W(g/m2 )は、複合
不織布から長繊維不織布(B)を引きはがし、複合不織
布と長繊維不織布の目付差より求める。 短繊維不織布の密度はW/T(g/cm3 )より求
められる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。実施例中の測定値は以下の方法によって測定し
たものである。 ・目付け(g/m2 );JIS−1096に準拠。 ・厚み(mm);Nを求める際に必要な長繊維不織布
(B)の厚み測定は、KES−FB試験システムの圧縮
特性測定に準拠する。カトウテック(株)製圧縮試験機
(KES−FB−M3、KES−FB−E3)を用い
て、1g/cm2 圧力下での厚みを試料とその測定位置
を変えて12回測定し、その平均値で表わす。複合不
織布の厚み測定については、JIS−L−1096に準
拠する。 ・曲げ硬さ;KES−FB試験システムの曲げ特性測定
に準拠する。カトウテック(株)製純曲げ試験機(ピユ
アーベンディングテスター)を用いて、試料の複合工程
進行方向(経)とそれに垂直な方向(緯)を各々5回測
定し、その平均値で表わす。 ・通気性(cc/cm2 ・sec);JIS−L−10
96に準拠し、フラジール型試験機で測定。5回の測定
の平均値で表わす。 ・破断強力(kg/3cm幅);JIS−L−1096
に準拠し、3cm幅で掴み間隔10cmになるようにサ
ンプルを調整する。東洋ボールドウィン社製Tensi
lon UTM−1型機で測定し、5回の平均値で表わ
す。 ・破断伸度;強力と同様の手法によって測定し、5回の
平均値で表わす。 ・耐水圧(mmH2 O);JIS−L−1092に準拠
し、低水圧法(1000mmH2 Oまで)で測定し、5
回の平均値を表わす。 ・メイソンジャーテスト;IST80,7−70,メイ
ソンジャー法に準拠し、114mmH2 Oの水柱圧の生
理食塩水負荷で、液もれが発生するまでの時間(分)を
測定する。60分以上を合格とし、3回の測定の平均値
で表わす。 ・圧迫/屈曲変形時の耐液もれ性;試料を一辺10cm
の正方形に切り出し、中央部を直径6cmにくり抜いた
一辺が10cmの正方形板2枚に挟み、試料の中央部に
着色した生理食塩水を10ccスポイトでのせる。試料
を内径90mm、外形100mmのアクリル製円筒上に
乗せ、曲率5cmの曲面を持った押し棒で試料中央部を
20mm繰り返し押せるように、東洋ボールドウイィン
社製Tensilon UTM−1型機にセットする。
アクリル製円筒を透視して試料裏面に着色した生理食塩
水が滲み出た時の繰り返し回数をもって評価する。5回
の平均値で表わす。
【0026】実施例の複合不織布はすべて複合処理後撥
水加工し、物性を測定した。その処方は以下の通りであ
る ・撥水剤;明成化学製アサヒガードシリーズAG−43
3 ・処理;撥水剤5%水溶液に浸漬した後100℃×2m
in乾燥し、さらに160℃で1分間キュアリングさせ
る。
【0027】実施例で積層体の複合比は、すべて柱状流
で行った。主な条件は以下の通りである。 ・柱状流噴射ノズル;オリフィス径0.2mm ・ノズルから複合不織布シートまでの距離;30mm ・挿入金網;ノズルと複合シートの距離の中間に70メ
ッシュのネットを挿入 ・ノズル周回条件;回転半径6mm、回転数200rp
【0028】
【実施例1】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチレ
ンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊度1
dのレーヨン短繊維(b)を1:1の重量比で水中に分
散、攪拌して得た0.63%濃度のスラリーを用いて、
傾斜式網抄造機で目付け25g/m2 の短繊維不織布
(A)を抄造した。
【0029】次に、ポリエチレンテレフタレートを溶融
紡糸して紡糸口金からエアーサッカーで牽引して、均一
な長繊維ウエブを作成し、これを均一に配置された凸部
を有するエンボスロールと表面が平滑な下部ロールとの
間で熱圧着し、繊度2d、目付25g/m2 、平均破断
伸度22.5%の長繊維不織布(B)を得た。この長繊
維不織布(B)を拡布して、先の短繊維不織布(A)に
積層し、表裏に夫々第1ステップで15kg/cm2
第2ステップ15kg/cm2 、第3ステップ30kg
/cm2 の柱状流をあてて複合して本発明の複合不織布
を得た。
【0030】
【実施例2〜4】実施例1で得たポリエチレンテレフタ
レート長繊維不織布(B)(旭化成工業株式会社製 E
1025上に、繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチ
レンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊度
1dのレーヨン短繊維(b)を夫々1:1、1:3、
3:17の重量比で水中に分散、攪拌して得た0.63
%濃度のスラリーを用いて、傾斜式網抄造機で目付け2
5g/m2 の短繊維不織布(A)を抄きあげ、積層体の
表裏に夫々第一ステップ15kg/cm2 、第二ステッ
プ15kg/cm2 、第三ステップ30kg/cm2
柱状流をあてて複合し、本発明の複合不織布を作製し
た。
【0031】
【実施例5】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチレ
ンテレフタレート短繊維(a)、繊維長5mm、繊度1
dのレーヨン短繊維(b)及び繊維長5mmで繊度0.
4dのポリエチレンテレフタレート繊維を5:7:8の
重量比で水中に分散、攪拌して得た0.63%濃度のス
ラリーを用いて、実施例2と同様の方法で本発明の不織
布を作製した。
【0032】
【実施例6】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエステ
ル系極細短繊維(a)、繊維長5mm、繊度1dのレー
ヨン短繊維(b)を1:3の重量比で水中に分散、攪拌
して得た0.38%濃度のスラリーを用いて、15g/
2 の短繊維不織布(A)を抄きあげ、実施例1で用い
た長繊維不織布と積層し、表裏夫々に第一ステップ10
kg/cm2 、第二ステップ10kg/cm2 、第三ス
テップ20kg/cm 2 の柱状流をあてて複合して、本
発明の複合不織布を作製した。
【0033】
【実施例7】実施例6と同様の繊維構成で1%濃度のス
ラリーを用いて、40g/m2 の短繊維不織布(A)を
抄きあげ、実施例1で用いた長繊維不織布と積層し、表
裏夫々に第一ステップ15kg/cm2 、第二ステップ
20kg/cm2 、第三ステップ30kg/cm2 の柱
状流をあてて複合して本発明の複合不織布を作製した。
【0034】
【実施例8〜10】下記3種のスパンボンド法による長
繊維不織布を実施例3と同様にして短繊維不織布と積層
し複合して本発明の不織布を作製した。 長繊維不織布 〔実施例8〕ポリプロピレン長繊維不織布 ポリプロピレンを実施例1の長繊維不織布(B)と同様
の方法で溶融紡糸し、エンボスロールで熱圧着されて得
られる繊度3d、目付25g/m2 、平均破断伸度30
%のスパンボンド法の長繊維不織布(B)(旭化成工業
株式会社製、P5025)。
【0035】〔実施例9〕ナイロン6長繊維不織布 ナイロン6を、実施例8の長繊維不織布(B)と同様の
方法で溶融紡糸し、エンボスロールで熱圧着されて得ら
れる、繊度2d、目付25g/m2 、平均破断伸度30
%のスパンボンド法の長繊維不織布(B)。 〔実施例10〕ポリエチレンテレフタレート長繊維不織
布 実施例1の長繊維不織布(B)と同様の方法で得られ
る、繊度2d、目付30g/m2 、平均破断伸度25%
のスパンボンド法の長繊維不織布(B)。
【0036】
【実施例11】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチ
レンテレフタレート短繊維(a)、繊維長5mm、繊維
長5mm、繊度1dのポリエチレンテレフタレート短繊
維及び繊度1dのレーヨン短繊維(b)を1:1:2の
重量比で水中に分散、攪拌して得た0.63%濃度のス
ラリーを用いて、実施例2と同様の方法で本発明の複合
不織布を作製した。
【0037】
【実施例12】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチ
レンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊度
1dのレーヨン短繊維(b)及び下記の方法で得られる
フィブリル化したアクリル系パルプを2:7:1の重量
比で水中に分散、攪拌して得た0.63%濃度のスラリ
ーを用いて実施例2と同様の方法で本発明の複合不織布
を作成した。 (フィブリル化したアクリル系パルプの製法)アクリロ
ニトリル95.0%、アクリル酸メチル4.5%及びメ
タリルスルホン酸ソーダ0.5%からなる重合体、ポリ
エチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−ポリ
エチレンオキサイドのブロック型ポリエーテル(数平均
分子量10,000、ポリエチレンオキサイドとポリプ
ロピレンオキサイドの割合は70:30)をジメチルホ
ルムアミドに溶解して、アクリル系重合体23%、ブロ
ック型ポリエーテル2.3の紡糸原液を調製した。この
紡糸原液を6時間静置した後、紡糸口金を通して、温度
35℃、ジメチルホルムアミド濃度75%の凝固浴中に
押出し、水洗後、沸騰水中で12倍延伸し、80℃の熱
風中で乾燥して1.5dの繊維を製造した。
【0038】次に、この繊維を5mmに切断して、繊維
10部を90部の水中に分散した。次に、この繊維分散
液をディスク間隔を0.1mmに調製した製紙用ディス
クリファイナーで処理し、ろ水度0ccまでの叩解し
た。叩解されたアクリル系パイプは、太い繊維の部分
(元のアクリル系繊維の幹)の表面に、該繊維から枝分
かれした微細なヒゲ状繊条が多数発生している。また、
該幹となっている繊維は、部分的にその長さ方向に分割
して細い繊維に分離している。
【0039】この複合不織布の物性を測定すると、フィ
ブリル化アクリル系パルプにより、通気性を劣さずに耐
水圧と引張強力の若干の向上が見られた。電子顕微鏡で
調べると、短繊維(a)や(b)の配列度(z)は保持
され、かつ、フィブリル化したアクリル系パルプ繊維が
短繊維不織布(A)と長繊維不織布(B)相互とよく交
絡していることが判った。
【0040】
【実施例13】実施例1と同様の長繊維不織布(B)上
に、繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチレンテレフ
タレート短繊維(F)と繊維長5mm、繊度1dのレー
ヨン短繊維(G)を57:43(A/B)の重量比で水
中に分散、攪拌して得た0.63%濃度のスラリーを用
いて、傾斜式網抄造機で目付け25g/m2 の短繊維不
織布(A)を抄きあげ、積層体の表裏に夫々第一ステッ
プ15kg/cm2 、第二ステップ15kg/cm2
第三ステップ30kg/cm2 の柱状流をあてて複合
し、本発明の複合不織布を作製した。
【0041】
【実施例14】実施例1と同様の長繊維不織布(B)上
に、繊維長5mm、繊度0.25dのポリエチレンテレ
フタレート短繊維(F)と繊維長5mm、繊度1dのレ
ーヨン短繊維(G)を1:3の重量比で水中に分散、攪
拌して得た0.63%濃度のスラリーを用いて、傾斜式
網抄造機で目付け25g/m2 の短繊維不織布(A)を
抄きあげ、積層体の表裏に夫々第一ステップ15kg/
cm2 、第二ステップ15kg/cm2 、第三ステップ
30kg/cm2 の柱状流をあてて複合し、本発明の複
合不織布を作製した。
【0042】
【実施例15】実施例1と同様の長繊維不織布(B)上
に、繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチレンテレフ
タレート短繊維(F)と繊維長5mm、繊度0.5dの
レーヨン短繊維(G)を1:3の重量比で水中に分散、
攪拌して得た0.63%濃度のスラリーを用いて、傾斜
式網抄造機で目付け25g/m2 の短繊維不織布(A)
を抄きあげ、積層体の表裏に夫々第一ステップ15kg
/cm2 、第二ステップ15kg/cm2 、第三ステッ
プ30kg/cm2 の柱状流をあてて複合し、本発明の
複合不織布を作製した。
【0043】
【実施例16】 QER035/E5015 繊維長5mm、繊度0.15dのポリエチレンテレフタ
レート短繊維(a)、繊維長8mm、繊度1.5dのレ
ーヨン短繊維(b)及び繊維長10mm、繊度1dのポ
リエチレンテレフタレート繊維を11:64:25の重
量比で水中に分散、攪拌して得た0.88%濃度のスラ
リーを用いて、実施例1に記載したと同様の方法で目付
け35g/m2 の短繊維不織布(A)を抄造した。その
上に実施例1と同様の方法で作成した接合部の面積が全
表面積の20%である:繊度1d、目付15g/m2
ポリエチレンテレフタレート長繊維不織布(B)(旭化
成工業株式会社製、E5015)を拡布して積層し、表
裏に夫々第一ステップで15kg/cm2 、第二ステッ
プ15kg/cm2 、第三ステップ30kg/cm 2
柱状流をあてて複合して本発明の複合不織布を得た。
【0044】
【実施例17】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチ
レンテレフタレート短繊維(a)、繊維長5mm、繊度
1dのレーヨン短繊維(b)及び繊維長5mm、繊度1
dのポリエチレンテレフタレート繊維を11:64:2
5の重量比で水中に分散、攪拌して得た1.13%濃度
のスラリーを用いて、実施例1に記載したと同様の方法
で目付け45g/m2 の短繊維不織布(A)を抄造し
た。その上に実施例16と同様の方法で作成した接合部
の面積が全表面積の20%である、繊度1d、目付15
g/m2 のポリエチレンテレフタレート長繊維不織布
(B)(旭化成工業株式会社製、E5015)を拡布し
て積層し、表裏に夫々第一ステップで15kg/c
2 、第二ステップ20kg/cm2 、第三ステップ3
0kg/cm2 の柱状流をあてて複合して本発明の複合
不織布を得た。
【0045】
【実施例18】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチ
レンテレフタレート短繊維(a)、繊維長5mm、繊度
1.0dのレーヨン短繊維(b)及びアラスカパルプを
パルパーで5分間叩解処理して得たパルプを12:7
4:14の重量比で水中に分散、攪拌して得た0.88
%濃度のスラリーを用いて、実施例1に記載したと同様
の方法で目付け35g/m2 の短繊維不織布(A)を抄
造した。その上に実施例1と同様の方法で作成した接合
部の面積が全表面積の20%である、繊度1d、目付1
5g/m2 のポリエチレンテレフタレート長繊維不織布
(B)(旭化成工業株式会社製、E5015)を拡布し
て積層し、表裏に夫々第一ステップで15kg/c
2 、第二ステップ15kg/cm2 、第三ステップ3
0kg/cm2 の柱状流をあてて複合して本発明の複合
不織布を得た。
【0046】
【実施例19】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチ
レンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊度
2dのレーヨン短繊維(b)を13:87の重量比で水
中に分散、攪拌して得た0.76%濃度のスラリーを用
いて、実施例1に記載したと同様の方法で目付け30g
/m2 の短繊維不織布(A)を抄造した。その上に実施
例1と同様の方法で作成した接合部の面積が全表面積の
20%である、繊度1d、目付20g/m2 のポリエチ
レンテレフタレート長繊維不織布(B)(旭化成工業株
式会社製、E5015)を拡布して積層し、表裏に夫々
第一ステップで15kg/cm2 、第二ステップ15k
g/cm2 、第三ステップ30kg/cm 2 の柱状流を
あてて複合して本発明の複合不織布を得た。
【0047】
【比較例1】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエチレ
ンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊度1
dのレーヨン短繊維(b)を1:1の重量比で水中に分
散、攪拌して得た1%濃度のスラリーを用いて、40g
/m2 の短繊維不織布(A)を抄きあげ、実施例1の長
繊維不織布(B)と同様の方法でポリプロピレンを溶融
紡糸し、エンボスロールで熱圧着されて得られる、繊度
3d、目付30g/m 2 、平均破断伸度85%のスパン
ボンド法によるポリエチレンテレフタレート長繊維不織
布(B)と積層し表裏夫々に、第一ステップ20kg/
cm2 、第二ステップ40kg/cm2 、第三ステップ
40kg/cm2 の柱状流をあてて複合した。
【0048】
【比較例2,3】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエ
チレンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊
度1dのレーヨン短繊維(b)を7:3及び1:9の重
量比で水中に分散、攪拌して得た0.63%濃度のスラ
リーを用いて、25g/m2 の短繊維不織布を抄きあげ
た。夫々の不織布を実施例1で用いた長繊維不織布と積
層し、表裏夫々に第一ステップ15kg/cm2 、第二
ステップ15kg/cm2、第三ステップ30kg/c
2 の柱状流をあてて複合した。
【0049】
【比較例4】アラスカパルプをパルパーで5分間叩解処
理して得られたパルプと繊維長5mm、繊度1dのポリ
エチレンテレフタレート短繊維を2:3の重量比にした
0.63%濃度のスラリーを用いて、比較例2と同様の
条件で複合不織布を作製した。
【0050】
【比較例5,6】繊維長5mm、繊度0.1dのポリエ
チレンテレフタレート短繊維(a)と繊維長5mm、繊
度1dのレーヨン短繊維(b)を1:3の重量比で水中
に分散、攪拌して得た0.18%、15%濃度のスラリ
ーを用いて実施例1で用いた長繊維不織布上に7g/m
2 及び60g/m2 の目付の短繊維不織布(A)を夫々
抄きあげ、表裏夫々に前者では第一ステップ10kg/
cm2 で、第二ステップ10kg/cm2 、第三ステッ
プ20kg/cm2 の柱状流圧力条件で、後者では第一
ステップ15kg/cm2 、第二ステップ15kg/c
2 、第三ステップ30kg/cm2 の柱状流をあてて
複合した。
【0051】
【比較例7】比較例6と同じ積層体の表裏夫々に、第一
ステップ20kg/cm2 、第二ステップ40kg/c
2 、第三ステップ40kg/cm2 の柱状流圧力をあ
てて複合した。
【0052】
【比較例8】ポリプロピレンを、実施例1の長繊維不織
布(B)と同様の方法で溶融紡糸し、エンボスロールで
熱圧着されて得られ、繊度3d、目付25g/m2 、平
均破断伸度55%のスパンボンド法によるポリプロピレ
ン長繊維不織布(B)上に、繊維長5mm、繊度0.1
dのポリエチレンテレフタレート短繊維(a)と繊維長
5mm、繊度1dのレーヨン短繊維(b)を1:3の重
量比にした1.5%濃度のスラリーを用いて60g/m
2 の目付けの短繊維不織布(A)を抄きあげ、比較例2
と同様の条件で複合した。
【0053】
【比較例9】実施例1で用いた長繊維不織布上に繊維長
5mm、繊度0.1dのポリエチレンテレフタレート短
繊維(a)と繊維長5mm、繊度1dのレーヨン短繊維
(b)を1:3の重量比にした0.63%濃度のスラリ
ーを用いて25g/m2 の目付けの短繊維不織布(A)
を抄きあげ表裏夫々に第一ステップ15kg/cm2
第二ステップ15kg/cm2 、第三ステップ30kg
/cm2 の柱状流をあてて複合した。
【0054】表1には実施例1〜19と比較例1〜9の
複合不織布の構成、表2には物性をまとめた。表2か
ら、本発明の実施例1〜19は通気性に優れると共に耐
水圧が極めて高く、メイソンジャーテストも合格(60
分以上)し、液体バリヤー性やバクテリアバリアヤー性
に優れている事が分る。また、圧迫/屈曲変形時の液洩
れ性にも優れているので、例えば術者の手術台への圧迫
による血液浸透防止に優れる、通気性が良いので着用中
に蒸れないと言った特徴が発現される。また、強度、柔
軟性にも優れる。このような特徴は、極めて限定された
繊維の構成と(N)が小さく、配列度(Z)が3〜4と
高い本願の特異な構造とにより、達成されているのは、
以下の比較例との比較で明かである。即ち、比較例1、
4、5、7、8、9は、(N)が大きく、配列度(Z)
が小さい。また、比較例2、3はそれぞれ極細繊維
(a)の短繊維不織布(A)中での比率が大きいまた
は、小さい為、前者は通気性に劣り、後者は、耐水圧に
劣る。また、比較例6は、短繊維不織布(A)の目付け
が多すぎるため、通気性に劣ると共に長繊維不織布
(B)との交絡も十分では無い。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【発明の効果】本発明の複合不織布は、耐水圧と通気性
が共に優れ、屈曲や圧迫等による変形が加わった場合に
も液洩れがおこり難い。更に、強度も高く、柔軟性にも
優れる。本発明の複合不織布はこのような特性に基づい
て、医療用途、例えば手術着、シーツ、ドレープ、マス
ク等に有用である。また、生理用ナプキン、オムツのト
ップシート、フィルター、壁紙材、車両用天井材、衣料
用芯地、輪転機用のブランケットワイパーなどのワイパ
ー材、合成皮革用ベース等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合不織布の横断面模式図。
【図2】従来の複合不織布の横断面模式図。
【図3】本発明の複合不織布の横断面における基準線X
0 ,Y0 を示す模式図。
【図4】繊維の平均配列度(Z)測定の為の直線成分の
定義を示す図。
【符号の説明】
A 短繊維不織布(A) B 長繊維不織布(B) 11,11′ 0.3d以下の短繊維(a) 12,12′ 0.5d以下の短繊維(b) 13,13′ 長繊維 21 不織布(C)を構成する短繊維 22 不織布(D)を構成する長繊維

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 短繊維同志が交絡して形成された、下記
    (1)〜(3)の構成を有する短繊維不織布(A)と、
    長繊維同志が部分的に結合して形成された長繊維不織布
    (B)から構成された複合不織布であって、(A)を構
    成する短繊維の一部が(B)の中に入り込み、(B)を
    構成する長繊維と交絡して(A)と(B)とが一体化さ
    れており、その際、複合不織布の任意の横断面におい
    て、長さ500μmあたり、(B)層の厚みの1/2以
    上入り込んでいる短繊維の本数Nが20本以下である複
    合不織布。 (1) a+b≧50wt% 1/9<a/b≦
    4/3(a;0.3d以下の短繊維比率、b;0.5d
    以上の短繊維比率) (2) 目付;10〜50g/m2 (3) 繊維の平均配列度(Z);2.0〜10
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