JP2849929B2 - 透湿性積層体 - Google Patents

透湿性積層体

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は透湿性と防水性を有する積層体に関する。さ
らに詳しくは、紙おしめのバツクシート、防水衣料、包
装衣料、壁紙等に適した透湿性積層体に関する。
〔従来の技術〕
極細繊維の収束体を用いた製品として、織物(特公昭
53−35633号公報)あるいは人工皮革(特開昭60−44608
号公報)が知られている。また透湿性材料としては、無
機フイラーを充填したポリオレフインフイルムを延伸し
て得られる多数の微孔を有するフイルム(特開昭60−19
9037号公報、特開昭62−167332号公報等)が知られてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕 極細繊維の収束体を用いた織物は、透湿性、防水性お
よび強度のいずれについても優れた性能を示すが、その
製造には高度の技術を必要とし、高価である。また、微
孔フイルムに防水性を与えるには孔径を100ミクロン以
下とし、透湿性をよくするにはフイルムの厚さを1mm程
度以下とし極めて多数の微孔を設ける必要があり、得ら
れるフイルムは伸度が大きく強度の小さなものであり、
風合も劣つたものであつた。
本発明は従来の透湿性材料の上記の欠点を解消し、安
価でかつ適度の強度を有する透湿性の材料を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
〔課題を解決する手段〕
本発明者たちは鋭意研究の結果、微孔フイルムを特定
の不織布で補強することにより所期の目的を達成するこ
とができることを知り本発明を完成するに至つた。
本発明で使用する微孔フイルムは、孔径100ミクロン
以下の多数の微孔を有し透湿度が500g/m2・24hr以上、
好ましくは800g/m2・24hr以上のフイルムである。微孔
フイルムの透湿度が500g/m2・24hr未満であると、不織
布との積層により微孔の目詰まりのため、得られる積層
体の透湿度が不十分となり好ましくない。このようなフ
イルムは、ポリオレフイン、ポリエステル、ポリアミド
等の熱可塑性樹脂に粒径7ミクロン以下の炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ゼオライト等の
微粉末を混合し溶融製膜し、一軸あるいは二軸に延伸し
て多孔化する、さらには多孔化の後に微粒子を溶解除去
する従来公知の方法によつて得ることができる。
柔軟で風合のよい製品を得るためにはLDPEあるいはL
−LDPEのフイルムが好ましく、フイルムの厚さは0.03〜
1mmのものが用いられる。
本発明で不織布の主原料として使用する熱接着性複合
繊維は、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン
酸3元共重合体(以下単に3元共重合体ということがあ
る)を含有する第1成分と、この第1成分の融点より30
℃以上高融点の熱可塑性樹脂からなる第2成分とを、第
1成分が繊維表面の少なくとも一部を形成するように並
列型あるいは鞘芯型に複合紡糸して得られる熱接着性複
合繊維である。
この熱接着性複合繊維の第1成分の必須材料として用
いられる3元共重合体は、その組成が、エチレンが70〜
90%、アクリル酸エステルが8〜28%、マレイン酸が2
〜5%であつて、融点が60〜110℃で、メルトフローレ
ート(JIS K 7210、条件4による)が2〜300g/10minの
ものが、可紡性および接着性が良く好ましく用いられ、
具体的には住化シーデイーエフ化学(株)のボンダイン
(商品名)が例示される。この3元共重合体は単独で第
1成分として使用できるが、高密度ポリエチレン(HDP
E)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエ
チレン(L−LDPE)、ポリプロピレン(PP)、低融点ポ
リエステル、低融点ポリアミド等の熱可塑性樹脂と混合
して使用することもでき、混合して使用する場合は混合
物中に3元共重合体が15%(重量)以上含有されねばな
らない。
第1成分中の3元共重合体の含量が15%未満であると
微孔フイルムとの低温での接着性が低下するので好まし
くない。
熱接着性複合繊維の第2成分としては、ポリオレフイ
ン、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の中か
ら第1成分の融点より30℃以上高い融点を有するものを
適宜選んで使用することができる。
これら第1成分と第2成分とを並列型に、または第1
成分を鞘成分とする鞘芯型に複合紡糸することにより、
第1成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に形成
した複合繊維とすることができる。
このようにして得られた熱接着性複合繊維を両成分の
融点間の温度で熱処理すると、融解した第1成分は繊維
形状を維持した第2成分の表面の全長にわたつて存在
し、冷却後には繊維の接点が第1成分の融着により固定
された不織布が得られる。
両成分の融点の差が30℃未満であると、熱処理の好適
な温度範囲が狭くなり好ましくない。熱接着性複合繊維
の繊度には特別な制限はないが、風合の良い積層体を得
るには0.5〜20d/fのものが適宜使用できる。
このようにして得られた熱接着性複合繊維はそれ自身
単独でウエブとし、あるいは前述の熱処理により劣化変
質しない他の繊維との混合ウエブとして、熱処理により
不織布に加工することができる。ここで混合ウエブに使
用できる他の繊維としては、麻、木綿等の天然繊維、ナ
イロン繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル
繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維が例示できる。
混合ウエブ中の熱接着性複合繊維の含量が30%未満であ
ると不織布は強度が低く、毛羽抜けしやすいものとなり
好ましくない。
本発明の透湿性積層体の強力は、応力がかかつた後の
残留歪みによる皺の発生をふせぐために、10%伸長時に
1kg/5cm以上であることが好ましく、このような強力と
するためには、不織布は目付15g/m2以上とすれば良い。
本発明の透湿性積層体は、上記のようにして得られた
微孔フイルムと不織布とを重ねて、均質に分散された圧
着点を有する熱エンボスロールにより積層して得られ
る。不織布は微孔フイルムの片面に積層しても良く、両
面に積層することもできる。積層体の面積に対する圧着
点の面積(圧着面積)の割合は、少ないほど透湿性には
好ましいが強度が向上せず、一般に5〜40%の範囲の中
で適宜選択される。圧着点の形状には格別の制限はな
く、水玉等の点状あるは杉綾、格子、ハニカム等の線状
で積層体の全面に均質に分散されたものであれば良い。
熱エンボスロールの温度は、微孔フイルムにエンボス
部での亀裂の発生を防止するために、微孔フイルムの融
点未満で3元共重合体の融点より15℃低い温度以上の範
囲、具体的には60〜110℃が好ましい。
〔実施例〕
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお
各別における物性値の測定法を以下にまとめて示す。
強伸度:試料の縦方向(MD)および横方向(TD)にそ
れぞれ長さ20cm、幅5cmの試験片を各5枚切り取り、引
張試験機を用い把み間隔10cm、引張速度10cm/minで測定
した強伸度曲線より、10%伸長時の応力、降伏応力およ
び破断伸長をもとめる。
剥離強度:試料の横方向(フイルム基準)に切り取つ
た幅5cmの試験片の一端を、手で不織布と微孔フイルム
に剥離し、JIS L 1086(接着しん地の試験方法)に準じ
て剥離強力を測定する。
透湿度:JIS Z 208(包装用緩衝材料の透湿度試験方
法)に準じ、30℃、90%RHの条件で、24時間値を測定す
る。
不織布の製造 (a) 3元共重合体(共重合比;エチレン78%、エチ
ルアクリレート19.4%、無水マレイン酸2.6%、融点;80
℃、MFR;20、商品名;ボンダインHX−8140)50%(重
量)と高密度ポリエチレン50%(重量)との混合物を鞘
成分とし、ポリプロピレン(MFR12,mp161℃)を芯成分
とする鞘芯型複合繊維(複合比1/1、繊度3d/f、繊維長5
1mm、捲縮数16山/25mm)をカード機でパラレルウエブと
し、熱風循環ドライヤーで140℃、110秒間熱処理して、
目付30g/m2の不織布を得た。
(b) aで用いた3元共重合体を鞘成分とし、aで用
いたポリプロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維(複
合比1/1、3d/f、51mm、16山/25mm)を用い、aと同様の
方法で、ただし熱処理温度は135℃で、目付30g/m2の不
織布を得た。
(c) bで用いた複合繊維80%(重量)と、レーヨン
(2.5d/f、51mm、17山/25mm)20%(重量)とを混綿
し、ランダムウエバーを用いて目付45g/m2のランダムウ
エブとし、aと同様に熱処理して目付45g/m2の不織布を
得た。
(d) 高密度ポリエチレン(MFR20、mp132℃)を鞘成
分とし、ポリプロピレン(MFR12、mp161℃)を芯成分と
する鞘芯型複合繊維(複合比1/1、3d/f、51mm、17山/25
mm)を用い、aと同様の方法で、パラレルウエブを経て
目付30g/m2の不織布を得た。
微孔フイルムの製造 低密度ポリエチレン(MFR12、mp125℃)に平均粒径2.
5ミクロンの炭酸カルシウム35%(重量)を配合し、T
ダイ法で未延伸フイルムとした後、縦方向に1.5倍延伸
して厚さ90ミクロンの一軸延伸しフイルムを得た。この
フイルムは最大径58ミクロンの微孔を多数有し、透湿度
は3.810g/m2・24hrであつた。
実施例1〜5、比較例1 上記微孔フイルムと不織布a〜dとを第1表に示した
組合せで、両者の縦方向が直交するように重ね、対角線
の短径が0.68mmで長径が1.36mm、圧着面積が25%のダイ
ヤ柄のエンボスロールとフラツトロールを組み合わせた
圧着装置のフラツトロール側に不織布が接するように供
給し、線圧21kg/cm、速度3m/min、温度75℃または80℃
で圧着した積層体を得た。得られた積層体の物性値を第
1表に併せ示した。
比較例2、3 エンボスロールを用いずに、2本のフラツトロールか
ら成る圧着装置を用い、温度を90℃とした外は実施例2
及び比較例1と同様にして積層体を得た。得られた積層
体の物性値を第1表に併せ示した。
参考例 前記微孔フイルムのみの諸物性値を参考例として第1
表に併せ示した。
第1表に示されたデータから明らかなように、実施例
1〜5の本発明の透湿性積層体は10%伸長時の横方向強
力が大きく、透湿度や剥離強力も大きく、防水衣料や紙
おしめのバツクシート等の用途に耐えるものである。
3元共重合体を含有しない熱接着性複合繊維を用いた
積層体(比較例1、2)では、微孔フイルムと不織布が
剥離し易い。フラツトロールを用いて積層したもの(比
較例2、3)は、いずれも透湿度が低い。透湿性の微孔
フイルム(参考例)のみでは、強力が低く伸度が大き
く、風合も劣る。
〔発明の効果〕
本発明の透湿性積層体は、特定の3元共重合体を含有
する繊維を用いた不織布によつて微孔フイルムを補強し
ているので、比較的低温のエンボス加工で積層されてお
り、大きな透湿度をもちながら強度が高く、かつ微孔フ
イルムと補強不織布との剥離もないので風合も良い等、
種々の優れた特性を有し、紙おしめのバツクシート、防
水手袋、防水衣料等の素材として好適に用いることがで
きる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱接着性複合繊維のみからなる不織布また
    は熱接着性複合繊維を30%以上含有する他の繊維との混
    合ウエブからなる不織布と、孔径100ミクロン以下の多
    数の微孔を有するフイルムとが、圧着面積が5〜40%で
    ありかつ均質に分散された圧着点で接着された積層体で
    あつて、 熱接着性複合繊維がエチレン・アクリル酸エステル・無
    水マレイン酸3元共重合体を15%(重量)以上含有する
    第1成分と、この第1成分の融点より30℃以上高融点の
    熱可塑性樹脂からなる第2成分とを、第1成分が繊維表
    面の少なくとも一部を長さ方向に形成するように並列型
    あるいは鞘芯型に複合紡糸した熱接着性複合繊維である
    ことを特徴とする透湿性積層体。
  2. 【請求項2】透湿度が500g/m2・24hr以上である特許請
    求の範囲第1項記載の透湿性積層体。
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